(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】ワイヤレス送信容量の管理
(51)【国際特許分類】
H04W 28/20 20090101AFI20221116BHJP
H04H 20/02 20080101ALI20221116BHJP
H04H 20/42 20080101ALI20221116BHJP
H04W 72/10 20090101ALI20221116BHJP
【FI】
H04W28/20
H04H20/02
H04H20/42
H04W72/10
(21)【出願番号】P 2019043531
(22)【出願日】2019-03-11
(62)【分割の表示】P 2016512402の分割
【原出願日】2014-05-09
【審査請求日】2019-03-11
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-30
(32)【優先日】2013-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】スカルプ ミカ
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】廣川 浩
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-179882(JP,A)
【文献】特開2008-236593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスネットワークにおける、中断のない通信が保証される公共安全のユーザのワイヤレス送信容量を変更する方法であって、
ブローカーサーバーで、前記ブローカーサーバーに前記公共安全のユーザのワイヤレス送信容量ニーズについて知らせる指示を顧客から受信すること、
前記ブローカーサーバーによって、前記ワイヤレスネットワークに、前記ワイヤレスネットワークにおいてデータベース中の前記公共安全のユーザの前記ワイヤレス送信容量
に予約した容量を割り当てる要求を送信すること、を含み、
前記ブローカーサーバーは、前記ワイヤレスネットワークのオペレータによって前記オペレータの前記ワイヤレス送信容量の一部が割り当てられる構成である、方法。
【請求項2】
前記送信することは、前記ワイヤレスネットワークに前記データベース中の前記公共安全のユーザの前記ワイヤレス送信容量を増加させる要求を送ることである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信することは、前記ブローカーサーバーに前記公共安全のユーザがあるワイヤレス送信容量を要求することを知らせる指示を受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
利用可能なワイヤレス送信容量が前記公共安全のユーザによって要求された、前記あるワイヤレス送信容量を満足するのに十分でないことを検出することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記公共安全のユーザのために割り当てるために利用可能なワイヤレス送信容量を増加させるために前記ブローカーサーバーによってアクションをとること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記公共安全のユーザのためにより多くのワイヤレス送信容量を提供するように前記ワイヤレスネットワークの前記オペレータに要求すること、をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの他のユーザにそれの帯域巾使用量を減少するように指示すること、をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
ワイヤレスネットワークにおける、中断のない通信が保証される公共安全のユーザのワイヤレス送信容量を変更する装置であって、前記ワイヤレスネットワークはユーザに関連する前記ワイヤレス送信容量を記憶するためのデータベースを含み、前記装置は、
前記ワイヤレスネットワークにおける前記データベース中の公共安全のユーザのユーザプロファイルを変更するための前記ワイヤレスネットワークへの第1のインターフェイスを含むブローカーシステムを含み、
前記ブローカーシステムは、顧客への第2のインターフェイスを含み、
前記ブローカーシステムは、前記第2のインターフェイスを介して前記ブローカーシステムに前記公共安全のユーザのワイヤレス送信容量ニーズについて知らせる指示を受信するように構成され、
前記第2のインターフェイスを通じて受信した前記指示に基づいて、前記ブローカーシステムは、前記ワイヤレスネットワークにおける前記データベース中の前記公共安全のユーザの前記ワイヤレス送信容量
に予約した容量を割り当てる要求を前記第1のインターフェイスを通じて送信するように構成され、
前記ブローカーシステムは、前記ワイヤレスネットワークのオペレータによって前記オペレータのワイヤレス送信容量の一部が割り当てられる構成である、装置。
【請求項9】
前記第1のインターフェイスを通じて送信される前記要求は、前記データベース中の前記公共安全のユーザの前記ワイヤレス送信容量を増加させる要求を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2のインターフェイスを通じて受信した前記指示は、前記ブローカーシステムに前記公共安全のユーザがあるワイヤレス送信容量を要求することを知らせる指示を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記ブローカーシステムは、利用可能なワイヤレス送信容量が前記公共安全のユーザによって要求された、前記あるワイヤレス送信容量を満足するのに十分でないことを検出するようにさらに構成されている、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ブローカーシステムは、前記公共安全のユーザのために割り当てるために利用可能なワイヤレス送信容量を増加させるためにアクションをとるようにさらに構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記ブローカーシステムは、前記公共安全のユーザのためにより多くのワイヤレス送信容量を提供するように
前記ワイヤレス
ネットワークの前記オペレータに要求するようにさらに構成されている、請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、ワイヤレス送信容量を使用してコンテンツを放送することに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ又はリッチメディア装置においてイベントをリアルタイム又はほぼリアルタイム(ライブ)で放送する従来のアーキテクチャーが
図1に示されている。このアーキテクチャーは、膨大なロジスティックコスト及び低い融通性といったTV制作会社、移動TV、IPTV(インターネットプロトコルテレビ)及びインターネットTVプロバイダーにとってある程度の基本的な不便さを与える。
【0003】
図1に示されたアーキテクチャーでは、地方又は地域(例えば、全国的)に重要なイベント100の放送(例えば、TV放送)は、衛星トラックとして通常知られている移動コントロールユニット103をイベントの場所まで配備する必要がある。この移動コントロールユニット103は、カメラ102で撮影された(及びケーブル接続104を経て移動コントロールユニット103へ送信された)画像を処理して、マスターコントロールルーム(MCR)107a、107bをホストするTV局へ送信する。
【0004】
通常自身の放送装置の投資に対して財務力を有していない小規模から中規模のメディア制作会社、IPTV、インターネットTV及び移動TVプロバイダーは、設立された大手のTV放送会社から必要な資源を借用しなければならない。そのような装置の借用、配備及び保守に関するコストは、利益を重視したものであり、あるカテゴリーのメディア制作会社にとってライブイベント放送市場に入り込み又は創立することは困難である。
【0005】
1つの最大のコスト要因は、イベントをリアルタイムで放送するときの必要な装置に加えて、ビデオ信号の送信によって生じる。即ち、
・移動コントロールユニット103と、TV放送塔108bを経て各行先ネットワーク109bへエンコードされたTV/ビデオ信号を発送する地方/地域TV局MCR107bとの間にマイクロ波(デジタル/アナログ地上)を使用すること(矢印105bで示す);及び/又は
・移動コントロールユニット103と、TV放送塔108aを経て各行先ネットワーク109aへエンコードされたTV/ビデオ信号を発送するリモートTV局MCR107aとの間に通信衛星101を使用すること(矢印105a及び106で示す)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
融通性の欠落が否定的作用を生じる1つの潜在的な状態は、メインイベントに加えて、多数の二次的なイベント、即ちゲームの前後のロッカールームでのインタビュー又はメインイベントの場所の周りでのライブレポートが通常行われることである。これらの二次的なエベントは、最終消費者にとってメインイベントとほぼ同じ重要性をもつ。装置のサイズ及び(再送信のための)カメラと移動コントロールユニットとの間の必要な接近性のために、この情報をリアルタイムで最終消費者に提供することは常に可能ではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願に関して、イベントという語は、広く解釈されるべきである。イベントという語は、フットボールゲームのような短時間の一度限り(one-off type)のイベントだけをカバーすることに限定されず、地理的な範囲及び期間を定める契約でカバーできる全てのものと理解されねばならない。
【0008】
図2に示されたアーキテクチャーでは、イベント100のリアルタイムの放送は、ワイヤレスイネーブルのTVカメラ202がワイヤレス信号203を、例えば、セルラーネットワークであるワイヤレスネットワークの基地局201へ送信するように構成される。この基地局201は、既知の方法を使用して、通信ネットワーク210を経てデータを送信し(204)、接続205a、205bを経てTV局107a、107bへ送信する。TV局107a、107bは、TV放送塔108a、108bを経て各行先ネットワーク109a、109bへエンコードされたTV/ビデオ信号を発送する処理を行う。
【0009】
このアーキテクチャーは、次の技術的ファクタにより促進される。
・地球を横切ってLTEのようなワイヤレスネットワークを配備し、空気中を経てライブTVストリームを送信するときに必要なサービス品質を与える。
・セルラーモデルのようなワイヤレス特徴を各々合体した新規なTVカメラが入手できる。これらのカメラは、捕獲した画像をワイヤレスネットワークに向かって行先プラットホームへ直接送信することができる。
【0010】
従来の衛星又はマイクロ波電子ニュース収集トラック(
図1の参照番号103)の使用は要求されない。関連コスト及び努力を減少でき、安価な装置のために投資コストが低く且つ新規移動カメラセットが簡単であるために運転コストも低い。
【0011】
これらの2つのファクタの組み合わせで、ロジスティック努力の減少及び送信コストの低減を含む広範囲の利益が与えられる。衛星を経てコンテンツを送信することに関するコストは、カメラ埋設モデムに多数のSIMカードを使用する同様の帯域巾ハンドルLTEアップリンク接続の価格に比して非常に高くなる。
【0012】
本発明の第1の規範的な態様によれば、ワイヤレス送信容量を管理するための方法において、ワイヤレス送信容量プロバイダーから得た利用可能なワイヤレス送信容量をサーバーにおいて記憶し;第1ユーザに対して前記利用可能なワイヤレス送信容量の少なくとも一部分をサーバーにより予約し;前記予約したワイヤレス送信容量に基づいて前記記憶された情報を更新し;別のユーザについてのワイヤレス送信容量ニーズに関する指示をサーバーにより受信し;前記ワイヤレス送信容量ニーズを満足できないことを検出し;及び前記別のユーザに割り当てるのに利用できるワイヤレス送信容量を増加するためにサーバーによりアクションをとる;ことを含む方法が提供される。
【0013】
サーバーは、ウェブサーバーである。これは、ワイヤレス送信容量プロバイダーとクライアントとの間にブローカーサービスを提供するブローカーサーバーである。このサーバーは、IPネットワークに存在する。ワイヤレス送信容量プロバイダーは、セルラーネットワークオペレータ、テレコムオペレータである。このサーバーは、セルラーオペレータネットワークの外部にあってもよい。第1ユーザに対して前記利用可能なワイヤレス送信容量の少なくとも一部分を予約することは、第1ユーザから、又は第1ユーザを管理するクライアントから受信した要求又は指示に応答して行われる。クライアント(又は顧客)は、イベントプロモーター、イベントオーガナイザー、又はメディアカンパニーである。ユーザは、典型的に、クライアントに関連している。ユーザは、セルラーネットワークのようなワイヤレス送信システムの実際のユーザ(又は加入者)である。セルラーネットワークは、LTEネットワークである。ユーザは、ユーザアイデンティティによって識別される。従って、ある規範的実施形態において第1ユーザに対して容量を予約することは、第1ユーザアイデンティティに対して予約することを意味する(同様に、ある規範的実施形態において別のユーザに対して容量を予約することは、別のユーザアイデンティティに対して予約することを意味する)。ユーザは、ユーザ識別のためのユーザ識別モジュールを含むセルラーモデムカメラである。そのようなセルラーモデムカメラを使用して、イベントを捕獲し、そしてビデオ/TV信号を、割り当てられた容量によってワイヤレス送信容量プロバイダーのネットワークへ送信し、その信号は、消費者装置へ更に放送されるか又はライブストリーミングされる。バンドルLTEアップリンク接続は、セルラーモデムカメラとセルラーネットワークとの間で使用される。
【0014】
ある規範的実施形態において、サーバーは、予約したワイヤレス送信容量を第1ユーザに割り当てることをワイヤレス送信容量プロバイダーに要求する。予約及びその後の割り当ては、コンテンツを放送するために実行される。予約及び割り当ては、あるイベント、メディアイベントをライブ放送又はライブストリーミングするために実行される。同様に、ある規範的実施形態では、サーバーは、必要なワイヤレス送信容量を前記別のユーザに割り当てることをワイヤレス送信容量プロバイダーに要求する。前記別のユーザは、当局のような高プライオリティユーザ、又は消防車のような当局を表すユーザである。しかしながら、前記別のユーザは、「当局ユーザ」に限定されない。
【0015】
ある規範的な実施形態では、記憶された利用可能なワイヤレス容量及びワイヤレス送信容量ニーズは、時間に依存する。予約及び割り当ては、時間に依存して実行される。割り当ては、予約された時間周期で(予約期間に)行われる。
【0016】
ある規範的な実施形態では、記憶された利用可能なワイヤレス容量及びワイヤレス送信容量ニーズは、場所に依存する。予約及び割り当ては、時間に依存して実行される。割り当ては、予約された地理的な場所について行われる。
【0017】
ある規範的実施形態では、前記方法は、利用可能な及び予約されたワイヤレス送信容量に関する時間及び場所依存の情報を含む容量エリアグリッドを維持することを含む。
【0018】
ある規範的実施形態では、前記割り当ての要求は、前記ユーザに関するサービスプライオリティの修正の指示を送信することを含む。ある規範的実施形態では、サービスプライオリティは、サービス品質QoSプライオリティである。
【0019】
ある規範的実施形態では、前記ワイヤレス送信容量プロバイダーは、セルラーネットワークを動作し、そして前記サーバーは、セルラーネットワークの外部から動作される。
【0020】
ある規範的実施形態では、前記割り当ての要求は、LTEテレコミュニケーションネットワークのポリシー及び課金ルールファンクション(PCRF)データベース、ホーム加入者サーバー(HSS)、又はパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)のようなデータベースにおいてユーザアイデンティティのプライオリティを修正するよう指示することを含む。前記データベースは、ネットワークオペレータのデータベースである。従って、前記データベースは、加入者プライオリティ情報データベースであり、この用語は、加入者プライオリティ関連情報を記憶できるネットワーク要素も含む。
【0021】
ある規範的実施形態では、前記修正を指示することは、予約期間中に前記ユーザアイデンティティに対するプライオリティ「会話ビデオ」をターンオンすることを指示する。
【0022】
実施に基づき、前記別のユーザについてのワイヤレス送信容量ニーズに関する指示は、前記別のユーザから又は前記ユーザを管理するクライアント(例えば、当局)から受信される。
【0023】
ある規範的実施形態では、前記方法は、サーバーの使用のためにより多くのワイヤレス送信容量を与えることをワイヤレス送信容量プロバイダーに要求することを含む。その要求は、時間、場所、及び帯域巾要件を含む。
【0024】
ある規範的実施形態では、前記方法は、サーバーの使用のためにワイヤレス送信容量を与えることを別のワイヤレス送信容量プロバイダーに要求することを含む。この場合も、その要求は、時間、場所、及び帯域巾要件を含む。
【0025】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、(割り当てるべき)付加的なワイヤレス送信容量を得る際に、利用可能なワイヤレス送信容量に関する前記記憶された情報を更新し;前記別のユーザに対して前記付加的なワイヤレス送信容量の少なくとも一部分を予約し;そしてある規範的実施形態では、前記別のユーザに予約された前記ワイヤレス送信容量を前記別のユーザに割り当てることに関してワイヤレス送信容量プロバイダーに要求する;ことを含む。
【0026】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、少なくとも1人のユーザにその帯域巾の使用の減少を指示することを含む。
【0027】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、充分な容量が再び利用できるまで送信すべきデータのローカルな記憶をスタートすることを少なくとも1人のユーザに指示することを含む。
【0028】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、ワイヤレス送信容量の欠如に関して少なくとも1人のユーザに通知し;及びワイヤレス送信容量の欠如が解決されたときにも少なくとも1人のユーザに通知する;ことを含む。
【0029】
ここで、少なくとも1人のユーザとは、前記第1ユーザと、前記別のユーザと、考えられる他のユーザとを含む。従って、前記少なくとも1人のユーザへの前記指示及び/又は通知は、前記第1ユーザ及び/又は前記別のユーザへの指示及び/又は通知を含む。又、前記少なくとも1人のユーザへの前記指示及び/又は通知は、前記別のユーザに指示及び/又は通知せずに前記第1ユーザに指示及び/又は通知し、及びその逆のことを行う実施形態も含む。他のユーザがいる場合には、前記指示及び/又は通知は、実施形態に基づいて彼らにも行われる。
【0030】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、前記第1ユーザ及び前記別のユーザを、彼等が実行するアプリケーションのプライオリティレベルに基づいてプライオリティ決めすることを含む。
【0031】
ある規範的な実施形態では、前記方法は、前記第1ユーザ及び前記別のユーザを、彼等の帯域巾使用量、及び彼等が実行するアプリケーションのプライオリティレベルに基づいてプライオリティ決めすることを含む。
【0032】
ある規範的な実施形態では、前記別のユーザは、公共安全役人である。
【0033】
本発明の第2の規範的な態様によれば、ワイヤレス送信容量を管理するための装置において、ワイヤレス送信容量プロバイダーから得た利用可能なワイヤレス送信容量を記憶するように構成された記憶手段と;第1ユーザに対して前記利用可能なワイヤレス送信容量の少なくとも一部分を予約するように構成された手段と;前記予約したワイヤレス送信容量に基づき前記記憶された情報を更新するように構成された更新手段と;別のユーザについてのワイヤレス送信容量ニーズに関する指示を受信するように構成された受信手段と;前記ワイヤレス送信容量ニーズを満足できないことを検出するように構成された検出手段と;前記別のユーザに割り当てるのに利用できるワイヤレス送信容量を増加するためのアクションをとるように構成された手段と;を備えた装置が提供される。
【0034】
前記装置は、サーバーである。これは、ワイヤレス送信容量プロバイダーとクライアントとの間にブローカーサービスを提供するブローカーサーバーである。このサーバーは、IPネットワークにおいて動作するように構成されたサーバーである。ある規範的な実施形態では、前記記憶手段は、データベースのようなメモリ要素を含む。ある規範的な実施形態では、前記予約手段、更新手段、及び検出手段は、プロセッサ(又は処理ユニット)及び前記メモリ要素を含む。ある規範的な実施形態では、前記受信手段は、通信モジュール及び前記プロセッサを含む。ある規範的な実施形態では、アクションを行うように構成された前記手段は、前記プロセッサを含む。そのプロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムコードによりコントロールされる。
【0035】
ある規範的な実施形態では、前記装置は、利用可能な及び予約されたワイヤレス送信容量に関する時間及び場所依存の情報を含む容量エリアグリッドをデータベースに維持するように構成される。
【0036】
ある規範的な実施形態では、別のユーザについてのワイヤレス送信容量ニーズに関する指示は、時間及び場所依存の情報を含む。従って、ある規範的な実施形態において受信するように構成された手段は、時間及び場所依存の情報を受信するように構成される。
【0037】
ある規範的な実施形態では、アクションをとるように構成された前記手段は、次のアクション、即ち、装置の使用のためにより多くのワイヤレス送信容量を与えることをワイヤレス送信容量プロバイダーに要求し;装置の使用のためにワイヤレス送信容量を別のワイヤレス送信容量プロバイダーに要求し;少なくとも1人のユーザに、その帯域巾使用量を減少するように指示し;及び少なくとも1人のユーザに、充分な容量が再び利用できるまで送信すべきデータのローカルな記憶をスタートすることを指示する;ことの少なくとも1つを遂行するように構成される。
【0038】
前記要求及び指示は、例えば、送信手段(例えば、通信モジュール)を経て適当な要求又はメッセージを送信することにより、実行することができる。
【0039】
ある規範的な実施形態では、前記装置は、前記第1ユーザ及び前記別のユーザを、彼等が実行するアプリケーションのプライオリティレベルに基づいてプライオリティ決めするように構成される。
【0040】
ある規範的な実施形態では、前記装置は、前記別のユーザに予約されたワイヤレス送信容量を前記別のユーザに割り当てるための要求をワイヤレス送信容量プロバイダーに送信するように構成された送信手段を備えている。
【0041】
本発明の異なる非拘束の規範的態様及び実施形態は、以上に述べた。前記実施形態は、本発明の実施に使用される選択された態様又はステップを単に説明するのに使用される。ある実施形態は、本発明のある規範的態様のみを参照して表される。それに対応する実施形態は、他の規範的態様にも適用されることが明らかである。それら実施形態の適当な組み合わせも形成される。
【0042】
本発明は、添付図面を参照して、一例として以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】イベントのライブ送信を実施するための従来のアーキテクチャーを示す。
【
図2】規範的実施形態によりイベントのライブ送信を実施するためのアーキテクチャーを示す。
【
図3】規範的実施形態によりワイヤレス送信容量を管理するための方法を示す。
【
図4】規範的実施形態によりワイヤレス送信容量を管理するための装置を示す。
【
図5】規範的実施形態による容量エリアグリッドを可視化した図である。
【
図6A】規範的実施形態による容量エリア使用シナリオを示す。
【
図6B】規範的実施形態による容量エリア使用シナリオを示す。
【
図6C】規範的実施形態による容量エリア使用シナリオを示す。
【
図6D】規範的実施形態による容量エリア使用シナリオを示す。
【
図7】一実施形態による方法を示すフローチャートである。
【
図8】別の実施形態による方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
規範的実施形態によりワイヤレス送信容量を管理するための方法は、
図3を参照して説明する。容量は、ストリーミング又は他の放送方法を経てイベントのためのメディアカバレージを与えるのに使用することができる。
【0045】
ステップ301において、移動ネットワークオペレータ、又はワイヤレス送信リソースを割り当てる権限を持つ誰か(例えば、移動バーチャルネットワークオペレータ、MVNO)は、サーバー(
図4を参照して詳細に述べる)により表されたブローカーサービスプロバイダーと、そのブローカーサービスプロバイダーについて利用可能なワイヤレス送信容量に関して合意する。一例として、オペレータは、帯域巾、時間及び場所に関する情報、即ちどこで、いつ、どれほどの帯域巾をブローカーサービスプロバイダーがその処分器に有するかの情報をブローカーサービスプロバイダーに与える。最も簡単な形態では、オペレータは、そのネットワーク24/7の全エリアに、ある帯域巾を与えることに合意する。或いは又、オペレータは、ブローカーサービスプロバイダーに、それ自身販売することがないと思われる容量のみを与える。例えば、オペレータは、合計容量又はその一部分をピーク時間中に保持し、そしてブローカーサービスプロバイダーに残りの容量のみを与えるか、及び/又はオペレータは、ブローカーサービスプロバイダーに、規定の場所における容量の少なくとも一部分を与えることを控えてもよい。
【0046】
ステップ302a及び302bにおいて、ブローカーサービスプロバイダーは、ワイヤレス送信容量を必要とするイベントの時間及び位置、並びに必要な帯域巾に関して通知される。イベントオーガナイザーは、ブローカーサービスプロバイダーに、時間及び場所について、例えば、ある日時にあるスタジアムでフットボールゲームが行われることを通知する(302a)。イベントオーガナイザーがイベントのライブ放送も受け持つか、又は帯域巾要件を知っている場合には、必要とされる帯域巾要件も識別する(302b)。しかしながら、イベントをカバーする責任のあるメディアカンパニー(又はプロバイダー)によって帯域巾要件が通知されてもよい。メディアカンパニーが前記ブローカーサービスプロバイダーからそのようなイベントをカバーする必要性を見出しそしてそれらのサービスをイベントオーガナイザーにオファーするか、或いはブローカーサービスプロバイダーが帯域巾を示唆しそしてイベントオーガナイザー又はメディアカンパニーが顧客の役割として帯域巾要件で応答することも考えられる。
【0047】
規範的実施形態において、ステップ302a及び302bで与えられる情報は、例えば、次のような情報を含む。
・主催するイベントの名前(例えば、ロンドンオリンピックゲーム、サッカー)
・イベントの説明(更なる情報)
・カテゴリー(イベントが属するカテゴリー:スポーツ、音楽、政治、等)
・開始:イベントの開始日時
・終了:イベントの終了日時
・住所:イベントが行われるメイン住所
・座標:イベントが行われる地理的な場所を識別するGPS座標
・半径:メイン住所から出てイベントでカバーされる地理的エリアを画成する半径
・帯域巾:帯域巾要件
【0048】
ステップ301で受信される情報に基づき、ブローカーサービスプロバイダーは、利用可能なワイヤレス送信容量を知る。ブローカーサービスプロバイダーは、例えば、以下で述べる容量エリアグリッドを使用する。ステップ303において、ブローカーサービスプロバイダーは、示された場所及び時間においてイベントの帯域巾要件を満足する容量があるかどうか決定する。
【0049】
利用可能なワイヤレス容量が見つかった場合に、ブローカーサービスプロバイダーは、ステップ304において、イベントオーガナイザー又はメディアカンパニーにオファーを行う。ブローカーサービスプロバイダーにより提供されるブローカーサービスがどのように確立されたかに基づき、オファーは、異なる形態をとる。ブローカーサービスが、顧客が自分のニーズを入力するためのウェブベースインターフェイスを有する場合には、オファーは、単に、オファーを取り扱い且つオファーを受諾するか又は拒絶するか顧客に尋ねる新規のポップアップウインドウである。他方、ブローカーサービスは、完全に自動化されてもよく、このとき、オファーは、ソフトウェアの2つの断片間でなされ、その一方はブローカーサーバーで実行されそしてその他方は顧客装置で実行される(この実施形態では、顧客は、イベントオーガナイザー及び/又はメディアカンパニーを意味する)。オペレータとブローカーサービスプロバイダーとの間の通信は、同様に実施することができる。
【0050】
ステップ305において、顧客は、オファー(又はその一部分)を受諾する。ブローカーサービスプロバイダーがオファーにおいて帯域巾を示唆する場合には、顧客は、例えば、オファーされた全帯域巾又はその一部分だけを受諾する(これが顧客の帯域巾要件を既に満足する場合には)。
【0051】
ステップ306において、ブローカーサービスプロバイダーは、ステップ305で受諾された容量を予約する。これは、例えば、以下で説明するように、容量エリアグリッドを更新することにより行われる。
【0052】
容量の予約、実際のイベント及び容量の割り当ての間の時間は、著しく変化する。実施に基づき、割り当ては、予約の直後に実行されるか、又は予約の数ヶ月後に実行される。この理由で、ブローカーサービスプロバイダーは、リソースが実際に利用できることを単に確かめるために、容量が割り当てられる若干前に、利用可能なリソースに関して最終的なチェックを行うことができる(ステップ307)。このチェックは、上述され及び以下に説明される容量エリアグリッドを利用することにより実行される。
【0053】
ステップ308において、ブローカーサービスプロバイダーは、予約した容量を割り当てるためのオペレータへの要求を送信する。予約した容量は、予約をカバーするのに使用されるように割り当てられる。割り当ては、ある規範的な実施形態では、データベースにおいて少なくとも1つのユーザアイデンティティのプライオリティを修正することにより実行される。データベースは、加入者ポリシーデータベースであるか、又は加入者プライオリティ関連情報を記憶できる他のネットワーク要素である。LTEネットワークの場合には、データベースを維持するファンクションは、例えば、ポリシー及び課金ルールファンクション(PCRF)、ホーム加入者サーバー(HSS)又はパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)である。ある規範的実施形態では、ポリシーは、前記少なくとも1つのユーザアイデンティティに添付されるサービス形式を、(そのサービス形式に関連したプライオリティも選択されるように)予約期間中にポリシー及び課金ルールファンクションにおける「会話ビデオ」にセットすることにより修正される。保証されたビットレート無線リソース形式を使用することができる。前記少なくとも1つのユーザアイデンティティは、ここでは、イベントを捕獲するのに使用されるセルラーモデルカメラのユーザ識別モジュールにおけるユーザアイデンティティを指す。
【0054】
図4は、規範的実施形態によりワイヤレス送信容量を管理するための装置を示す。この装置は、ブローカーサーバー401を備えている。このブローカーサーバー401は、プロセッサ(CPU又は同様のもの)403を備えている。ブローカーサーバー401は、更に、プロセッサ403に接続されたメモリ404も備えている。プロセッサ403は、メモリ404に記憶されたブローカーサーバーソフトウェアを実行して、ブローカーサーバー401の動作を制御するように構成される。
【0055】
ブローカーサーバー401は、更に、接続407を経てイベントオーガナイザー又はメディアカンパニー420のネットワークと通信すると共に、接続408を経て、LTEネットワークのような、ワイヤレス送信容量を与えるネットワーク(オペレータネットワーク)410と通信するための入力/出力システム402(又は通信モジュール)も備えている。
【0056】
ブローカーサーバー401は、更に、容量エリアグリッド又は同様のものを記憶するデータベース405も備え、その助けで、ブローカーサーバー401は、利用可能なワイヤレス送信容量及びその予約を維持する。
【0057】
オペレータネットワーク(セルラーネットワーク)410は、LTEネットワーク用のPCRFデータベースのようなデータベース411を備えている。上述したように、データベースは、加入者プライオリティ関連情報を記憶できる加入者ポリシーデータベース又は他のネットワーク要素(HSS又はPGWのような)である。オペレータネットワーク410の外部のサーバーであるブローカーサーバー401が、ある規範的実施形態においてワイヤレス送信容量を割り当てることをオペレータネットワークに要求するとき、PCRFデータベース、実施によってHSS又はPGW、は、上述したように使用される。
【0058】
図4は、更に、2つのワイヤレスケーパブルカメラ、即ちSIMカードのようなユーザ識別モジュール402a、402bにユーザアイデンティティが設けられたセルラーモデムカメラ102a、102bを示す。ユーザ識別モジュールにおけるユーザアイデンティティは、ワイヤレス送信システムのユーザ、即ちビデオ/TV信号のようなデータを通信するためのワイヤレス送信容量(又は無線リソース)を必要とするユーザを表す。
図4に消防車で示された当局430は、ユーザアイデンティティ432をもつセルラーモデムのようなワイヤレス送信特徴も備えている。当局430は、高いプライオリティの顧客(又はユーザ)である。従って、当局がワイヤレス送信容量を必要とする場合には、この必要性が他のユーザのワイヤレス送信容量ニーズを無効にする。それに代って又はそれに加えて、プライオリティの高い他の顧客も存在する。ある規範的な実施形態において、プライオリティの高い顧客にワイヤレス送信容量が必要とされる場合には、以下で詳細に述べるように、プライオリティの高い顧客に対して必要な容量が得られる。
【0059】
図4は、更に、別のセルラーネットワークのような第2のオペレータネットワーク440も示している。この第2のオペレータネットワークは、ネットワーク410を動作するオペレータにより、又は異なるオペレータにより、動作される。それは、LTEネットワークである。ある規範的な実施形態では、第2のオペレータネットワーク440は、(第1の)ネットワーク410により与えられるワイヤレス送信容量を使い果たした場合に、ユーザのための更なるワイヤレス送信容量を与えるのに使用される。第2のオペレータネットワーク440は、LTEネットワークのためのPCRF、HSS又はPGWのようなデータベース441を備えている。このデータベースは、加入者プライオリティ関連情報を記憶できる加入者プライオリティデータベース又は他のネットワーク要素である。ブローカーサーバー401は、接続406を経て第2のオペレータネットワークと通信する。
【0060】
図5は、規範的実施形態による容量エリアグリッドの形態を示す。この容量エリアグリッドのセルは、基本的に、地理的な場所、ここでは、場所又はセルA1-C6を識別するマップグリッドのセルである。各グリッドセルにおいて、ブローカーサービスプロバイダーは、どれほど多くの容量が販売のために利用できるか及びどれほど多くが既に予約されたかに関する情報を時間の関数として維持する。これは、
図6A-6Dの容量エリアグリッド使用シナリオに更に示されている。
【0061】
図6Aは、利用可能なワイヤレス送信容量がオペレータから受け取られる前の空のグリッドを示し、全てのセルは、常に、利用性=N/A、及び予約=N/Aである。
【0062】
図6Bは、ブローカーサービスプロバイダーがオペレータから利用可能なワイヤレス送信容量を受け取ったが、予約はまだ行っておらず、全てのセルは、常に、利用性=10MB、及び予約=N/Aであるという状態の容量エリアグリッドを示している。
図6Bは、オペレータが全ネットワーク24/7に(常に)同じリソースを与える最も簡単なケースを仮定している。実際に、オペレータは、ブローカーサービスプロバイダーに与える容量を場所及び/又は時間に基づいて変化させることを望むことに注意されたい。これは、グリッドにより完全にサポートされるが、ここでは、実施例を理解し易くするために省かれている。
【0063】
図6Cは、ブローカーサービスプロバイダーがオペレータから利用可能なワイヤレス送信容量を受け取り且つユーザに対して予約も行う状態の容量エリアグリッドを示している。ブローカーは、場所A3の時間07:00-09:00にユーザAに5MB容量を予約し、そして時間08:00以降に全ネットワークに対してユーザBに2MB容量を予約している。容量エリアグリッドは、各セルにどれほど多くの容量がまだ残っているか示す。
【0064】
ある規範的な実施形態によれば、ブローカーサービスプロバイダーに利用可能なワイヤレス送信容量を使い果たした状態を取り扱う方法が提供される。
図6D、7及び8を参照して、そのような状態の決定及び取り扱いについて以下に説明する。
【0065】
図6Dは、当局430(
図4)のようなプライオリティの高いユーザ又はアプリケーションが、あるワイヤレス送信容量を必要とすることを通知する状態を示す。例えば、
図6Dに示すように、ブローカーサービスプロバイダーは、セルA2及びA3において08:00以降に5MBの帯域巾が必要との指示をプライオリティの高いユーザ(ユーザC)から受け取る。
【0066】
容量エリアグリッドを使用して、ブローカーサービスプロバイダーは、典型的に、自動プロセスを経て、08:00から09:00まで場所A3に容量が利用できるとしても、ほとんどの場所で、利用可能な容量は充分でないことを検出する(601)。
【0067】
プライオリティの高いユーザが充分なリソースを有していないと分かる状態を管理するための方法について、
図7及び8のフローチャートを参照して以下に詳細に説明する。
【0068】
ブローカーサービスプロバイダーは、例えば、
図3(ステップ301)を参照して説明した手順を経て、利用可能なワイヤレス送信容量を受け取り、そしてそれをステップ701において容量エリアグリッド又はそれと同様のものに記憶する。ブローカーサービスプロバイダーは、ステップ702において、ユーザA及びBに対して、例えば、
図3(ステップ303-306)を参照して説明した手順を使用することにより、容量を予約する。更に、ブローカーサービスプロバイダーは、ステップ703において、例えば、
図3を参照して説明した予約ステップ306を使用して、どれほど多くの容量をまだ利用できるか反映するために容量エリアグリッドを更新する。
【0069】
次いで、ワイヤレス送信容量のための付加的な要求が到来する(ステップ704)。ブローカーサービスプロバイダーは、この要求をプライオリティの高いユーザ(又は現在のユーザに比べてプライオリティの高いユーザ)から受け取る。例えば、ブローカーサービスプロバイダーは、警察及び消防署のような公共安全の公務員が、必要なワイヤレス送信容量に直ちにアクセスしなければならないことを政府公務員/当局と合意する。想像上の状態において、例えば、08:00にここに述べるイベントで大事故が発生し、公共安全の公務員(
図6Dに示すユーザC)は、更なる通知までセルA2及びA3において5MBの容量へのアクセスを要求する。これは、例えば、中断のない公共安全通信を保証するためである。
【0070】
ステップ705において、ブローカーサービスプロバイダーは、例えば、
図6Dを参照して上述した容量エリアグリッドを使用することにより、ユーザCの要求を満足するに充分なリソース(ワイヤレス送信容量)がないことを検出する。ステップ706において、ブローカーサービスプロバイダーは、ユーザCに利用可能なリソースを増加するためのアクションをとる。
【0071】
ある規範的な実施形態において、ブローカーサービスプロバイダーは、より精巧なアルゴリズムを使用して、どのユーザにプライオリティを与えるか決定する。これらのアルゴリズムは、各ユーザがどれほど多くの帯域巾を使用するか及び/又は彼等が実行するアプリケーションにどんなプライオリティレベルを割り当てるかといったパラメータを含む。例えば、「安全の公務員」と示されたアプリケーションには、高いプライオリティが割り当てられ、そして「メディアカバレージ」と示されたアプリケーションには、低いプライオリティが割り当てられる。
【0072】
ユーザCのためのワイヤレス送信容量を増加する幾つかの実施形態を、
図8を参照して説明する。
【0073】
ステップ801において、ブローカーサービスプロバイダーは、ユーザA又はB或いはその両方に、利用可能な送信容量の欠如を通知する。又、ある規範的実施形態では、ユーザCにも、リソースの欠如に関して通知がなされる。というのは、ユーザCに利用できる容量を増加するアクションがとられたとしても、それらは、例えば、容量を直ちに利用できた場合より接続時間を僅かに長くしてしまうからである。このメッセージに対する応答として、ある規範的実施形態では、通知を受けたユーザは、帯域巾の使用を減少するか、又は充分な容量が再び使用できるまで送信すべきデータをローカル記憶することをスタートさせる。メッセージがユーザAにしか送信されない場合には、ユーザCにより多くのリソースを得ることが全てである。そのようなケースでは、ブローカーサービスプロバイダーは、容量エリアグリッドを更新するステップ804へ直ちにジャンプする。
【0074】
それとは別に又はそれに加えて、ある規範的実施形態では、ブローカーサービスプロバイダーは、元のワイヤレス送信容量プロバイダー又は他のワイヤレス送信容量プロバイダー(例えば、別のオペレータ又は別のネットワーク)からより多くのワイヤレス送信容量を求める。これは、ブローカーサービスプロバイダーが割り当てるより多くのリソースを得るためのメッセージ(又は要求)を、元のワイヤレス容量プロバイダー又は前記他のワイヤレス容量プロバイダー(又は別のネットワーク)へ送信することによって実施できる(ステップ802)。
【0075】
ブローカーサービスプロバイダーは、より多くの容量を受け取ると(ステップ803)、容量エリアグリッドにおける容量情報を更新し(ステップ804)、ユーザCのためのワイヤレス送信容量を予約する(ステップ805)。更に、ブローカーサービスプロバイダーは、
図3(ステップ308)を参照して述べたのと同様に、ユーザCの容量を割り当てることをワイヤレス送信容量プロバイダーに要求する。
【0076】
ステップ708において、ブローカーサービスプロバイダーは、必要に応じて、ステップ801で示されたワイヤレス送信容量の欠如が解決されたことに関してユーザに通知し、そしてユーザは、通常の動作を再開することができる。
【0077】
特許請求の範囲及びその解釈を制限することなく、ここに開示した1つ以上の規範的な実施形態の幾つかの技術的効果が以下に列挙される。技術的効果は、利用可能な容量及び送信容量ニーズに基づく効率的なワイヤレス送信容量の管理である。別の技術的効果は、最初に与えられたワイヤレス送信容量を使い果たした場合にユーザのための更なるワイヤレス送信容量を与えることである。又、別の技術的効果は、イベントのライブ放送送信のための帯域巾を予約し及び割り当てるための方法及び装置を提供することである。
【0078】
上述した幾つかの機能又は方法ステップは、異なる順序で及び/又は互いに同時に実行されてもよいことに注意されたい。更に、上述した機能又は方法ステップの1つ以上は、任意であってもよいし、又は結合されてもよい。
【0079】
以上の説明は、本発明の特定の具現化及び実施形態の非限定例によりなされたもので、本発明を実施するために本発明者により現在意図されている最良の態様の完全且つ有益な記述である。しかしながら、当業者であれば、本発明は、上述した実施形態の細部に限定されず、本発明の特徴から逸脱せずに同等の手段を使用して他の実施形態でも具現化できることが明らかであろう。
【0080】
更に、本発明の前記実施形態の幾つかの特徴は、他の特徴を対応的に使用せずに好都合に使用することができる。従って、以上の説明は、本発明の原理の単なる例示に過ぎず、それに限定されない。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみにより限定される。
【符号の説明】
【0081】
100:イベント
102:カメラ
103:移動コントロールユニット
107a、107b:マスターコントロールルーム
108a、108b:TV放送塔
109a、109b:行先ネットワーク
201:基地局
202:TVカメラ
203:ワイヤレス信号
210:通信ネットワーク
401:ブローカーサーバー
402:入力/出力システム
403:プロセッサ
404:メモリ
405:データベース
407、408:接続
410:ネットワーク
411:データベース
420:メディアカンパニー
430:当局
432:ユーザアイデンティティ
440:第2のオペレータネットワーク