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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】化粧材
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20221116BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20221116BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
E04F13/08 H
F21V33/00 200
F21V17/00 155
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019061210
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020159116
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000001096
【氏名又は名称】倉敷紡績株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167988
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】三澤 真
(72)【発明者】
【氏名】小林 政志
(72)【発明者】
【氏名】細谷 公隆
(72)【発明者】
【氏名】吉村 彩
(72)【発明者】
【氏名】中村 勇介
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-129476(JP,A)
【文献】特開2001-107488(JP,A)
【文献】実開昭59-130318(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00-13/30
F21S 8/00- 8/06
F21V 17/00-17/20
F21V 23/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結金具を介して外壁面に固定される化粧材であって、
押出成形基材からなり、開口を前記外壁面に対向させて前記外壁面に固定された前記連結金具を受け入れる空間と、開口部によって外部と連通する収容部を構成する空間を内部空間として有する化粧部材と
前記収容部に収容される照明部材と、
前記収容部の開口部を覆うカバー部材とを備え、
前記カバー部材を通じて前記照明部材から放射される光の方向が、前記外壁面に沿う方向または前記外壁面に向いており、前記光が前記外壁面で反射し、その反射光により間接的に照明する、
化粧材。
【請求項2】
前記化粧部材は、長手方向に垂直な断面形状がC状の周壁を有し、
前記連結金具を受け入れる前記空間の開口は、前記周壁の前記C状の開口であり、
前記収容部が外部と連通する前記開口部は前記周壁に設けられており、
前記連結金具を受け入れる前記空間と前記収容部とが仕切壁で隔てられている、
請求項1に記載の化粧材。
【請求項3】
前記押出成形基材はセメント系押出成形体からなる、
請求項1または2に記載の化粧材。
【請求項4】
前記カバーは透光性である、
請求項1から3のいずれかに記載の化粧材。
【請求項5】
前記カバーは外付け可能である、
請求項1から4のいずれかに記載の化粧材。
【請求項6】
前記カバーの少なくとも一部が遮光性である、
請求項1から5のいずれかに記載の化粧材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面に取り付けられる化粧材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物のデザイン性を向上させるものとして、外壁に取り付けられる化粧材(特許文献1)が知られている。このような化粧材は、取付金具を介して壁面に取り付けられている。
【0003】
一方、照明を外壁に向けて光を照射し、その反射光により間接的に照明する屋外の間接照明が知られている。
例えば、特許文献2では、外壁の上端部に沿って、その上端部を屋外側から覆うように設けられ、外壁の上端部を照射する照明装置を収容する照明収容部を備えた外壁構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-013829号公報
【文献】特開2017-216059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1などの化粧材を用いて、外壁に間接照明を演出することについては知られていない。また特許文献2の外壁構造は、建物の構造に応じて照明装置を固定するものであり、照明の演出箇所が建物の構造に限定されてしまう。
本発明は、自由な間接照明の演出を可能とする化粧材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の化粧材は、壁面に固定される化粧材であって、収容部を有する化粧部材と、前記収容部に収容される照明部材と、前記収容部の開口部を覆うカバー部材とを備えたことを特徴としている。
本発明の化粧材であって、前記化粧部材が押出成形基材からなるものが好ましく、特に、前記押出成形基材がセメント系押出成形体からなるものが好ましい。
本発明の化粧材であって、前記カバーは透光性であるものが好ましい。
本発明の化粧材であって、前記カバーは外付け可能であるものが好ましい。
本発明の化粧材であって、前記壁面に取り付けたときの前記カバーを通じて前記照明部材から放射される光の方向が、前記壁面に沿う方向または前記壁面に向いているものが好ましい。
本発明の化粧材であって、前記カバーの少なくとも一部が遮光性であり、前記壁面に取り付けたときの前記カバーを通じて前記照明部材から放射される光の方向が、前記壁面に沿う方向または前記壁面に向いているものが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の化粧材は、照明部材を備えているため、建物の構造に規制されることなく、取り付ける壁面に自由な間接照明を演出することができる。また収容部を覆うカバー部材を備えているため、収容部内の照明部材を保護することができ、耐久性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1aは本発明の化粧材の第1の実施形態の断面図であり、図1bはその化粧材を壁面に取り付けたときの反射光の領域を示す概略図である。
図2図2aは化粧部材を示す断面図であり、図2bは化粧部材を示す左側面図であり、図2cは照明部材を示す平面図である。
図3図3aは第2の実施形態を示す化粧材の一部断面図であり、図3bはそのときの反射光の領域を示す概略図であり、図3cは第3の実施形態の化粧材の反射光の領域を示す概略図である。
図4図4a、図4bは、それぞれ第4、第5の実施形態を示す化粧材の断面図である。
図5図5a、図5bは、それぞれ第6、第7の実施形態を示す化粧材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1aの化粧材10は、収容部20aを有する長尺状の化粧部材11と、その収容部20aに収容される照明部材12と、収容部20aの開口部を被覆するカバー部材13とを備えている。この化粧材10は、連結金具25を介して壁面1に固定される。
壁面1に取り付けられた化粧材10から照射された光は、図1bに示すように、壁面で反射し、その反射光により間接的に照明するものである。符号1aは、化粧材10から照射された光が壁面に沿って現れている様子を示す。特に建物の外壁へ間接照明を施すのに好ましいものである。
【0010】
初めにカバー部材13について説明する。
カバー部材13は、透光性を有する断面C字状の長尺材である。詳しくは、平板状のカバー板13aと、その上端に設けられた第1係止部13bと、その下端に設けられた第2係止部13cとを有する。第1係止部13bと第2係止部13cは、カバー板13aに対して垂直に折れ曲がった部位である。
カバー部材13は、第1係止部13bおよび第2係止部13cで化粧部材11を挟むようにして化粧部材11に取り付けられる。つまり、外付けで固定されており、脱着自在となっている。なお、収容部内に水の混入を防止するべく、カバー部材13と化粧部材11との間はシール材等で密封されているのが好ましい。またカバー部材13と化粧部材11とを係合によって固定しているが、その固定構造は、外付けで脱着自在となっていれば、特に限定されるものではない。
カバー板13aは、化粧部材11の収容部開口部18を閉じる。つまり、化粧材10から照射される光は、カバー板13aを透過して照射される。
透光性のカバー部材13は、内部が透けて見える透明であっても、内部が曇ったり、歪んだりして見える半透明であってもよい。また無色であっても、着色されていてもよい。
このようなカバー部材13は、例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの透光性を有する合成樹脂を押出成形によって成形することができる。
【0011】
長尺状の化粧部材11は、図2aに示すように、長手方向に垂直な断面形状が、C状の周壁16と、その周壁の内部空間を仕切る仕切壁17と、C状の周壁16に設けられた収容部20aと外部とを連通する収容部開口部18とを有している。
周壁16は、天板16aと、その両端から天板16aに対して垂直に同じ方向に延びる2つの側板16b1、16b2とを備えており、両側板16b1、16b2の先端同士を繋いだ面16cが開口している。一方の側板16b1(図2aの左側)に収容部開口部18が形成されている。カバー部材13の第1係止部13bと第2係止部13cは、側板16b1(図2の左側)の上下端と係合する。
このような化粧部材11は、化粧材10を壁面1に取り付けたとき、周壁16の開口した面16cが壁面1と対向する。つまり、この周壁16の開口は、壁面1に固定された連結金具25を受け入れ、壁面1によって閉じられる(図1a参照)。また、化粧部材11を壁面1に取り付けたとき、天板16aは壁面1と平行となる。天板16aの表面には、用途に応じてデザイン等が施されている。また化粧部材11の両端部は、図2bに示すように、エンドキャップ11aによって閉じられている。
【0012】
仕切壁17は、天板16aから略垂直に延びる縦壁17a1、17a2と、それぞれ側板16b1、16b2から略垂直に延びる横壁17b1、17b2とを有する。縦壁17a1、17a2、および、横壁17b1、17b2は、天板16aの幅方向(図2aの左右方向)の中心線C1を中心として左右対称に設けられている。そして、縦壁17a1と横壁17b1および縦壁17a2と横壁17b2とが交差している。
その他の仕切壁17としては、縦壁17a1と縦壁17a2とが連続するように、その下端からY字状にY字壁17cが設けられている。またそれぞれ側板16b1、16b2の下端から横壁17b1、17b2に向かって斜めに延びる傾斜壁17d1、17d2が設けられている。
【0013】
化粧部材11は、仕切壁17によって、内部空間が7つの独立した空間(20a~20g)に仕切られている。その独立した空間の一つであり、周壁16(天板16aの一部と側板16b1の一部)と、仕切壁17(縦壁17a1と、横壁17b1)に囲まれた空間20aは、照明部材12を収容する収容部となっている。この空間(収容部)20aは、収容部開口部18によって外部と連通している。また空間20f、20gは、周壁16の開口した面16cから連結金具25を受け入れる(図1b参照)。
なお、仕切壁17の形状は、少なくとも天板16aと側板16b1または16b2とが仕切壁17によって連続していれば、特に限定されるものではない。しかし、連結金具25を受け入れる空間(20f、20g)と、照明部材12を収容する収容部(20a)とが独立するように仕切壁17を設けるのが、化粧部材11を壁面に設置する際、互いに干渉しないため好ましい。また内部空間に対して仕切壁17が実質的に左右対称となるように設けるのが強度の面から好ましい。
【0014】
収容部開口部18は、周壁16の左側板16b1の天板16a側に形成されており、外部と空間20aとを連通している。化粧部材11において、図2bに示すように、長手方向に延びる1本の長い穴となる。このように収容部開口部18は、左側板16b1に形成されているため、化粧部材11を壁面1に取り付けたとき、壁面と平行に開口することになる。そのため、収容部内に収容された照明部材12は、壁面1と対向した位置から見えない。
【0015】
このような長尺状の化粧部材11は、押出成形基材から構成される。特に、熱可塑性樹脂またはセメント系材料を押出成形した押出成形体から構成される。
熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、ハイインパクトポリスチレン樹脂(HIP樹脂)、アクリロニトリル-スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂またはこれらの混合樹脂等を用いることができる。
セメント系材料とは、水硬性の無機物を含むセメント系組成物を硬化させた材料である。水硬性の無機物としては、各種ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどを用いることができる。また、軽量化のために軽量化骨材等を含んでいてもよく、補強等のためにパルプ、水溶性セルロース、鉱物繊維等を含んでいてもよく、着色のために顔料を含んでいてもよい。各種のセメント系材料のなかでも、耐火性に優れ、比重が軽いことから、珪酸カルシウムを主成分とする珪酸カルシウム系材料を用いることが好ましい。また、強度に優れることから、パルプで補強された珪酸カルシウム系材料を用いることがさらに好ましい。
このようなセメント系材料は、押出成形によって、長手方向(押出方向)に断面形状がほぼ同一な成形体を容易に製造することができる。また、比重0.7~1.5、特に0.7~1.3程度の押出成形体であれば、軽量性による施工性の向上の効果も生じる。さらに、耐熱性を有しているため、発熱する照明部材を収容しても変形するおそれがなく、耐久性に優れている。硬化後のセメント系押出成形体は、ビス、ネジ、釘等の固着具により固定可能である。
【0016】
次に、押出成形体からなる化粧部材11の製造方法について説明する。
セメント系材料を用いた化粧部材11の製造方法は、周壁16と、仕切壁17とを備えたセメント系押出成形体を成形し、その後、周壁16の側板16b1を切削して側板16b1に収容部開口部18を設ける。なお、周壁16と仕切壁17とを備えたセメント形押出成形体は、周壁16の開口した面16cを下にしてスペーサを入れて形状を保たせながら押出して硬化させる。
熱可塑性樹脂を用いた化粧部材11は、押出成形により収容部開口部18を備えた押出成形体を成形することができる。
【0017】
照明部材12は、図2cに示すように、縦長の空間(収容部)20aに収容される縦長のものである。詳しくは、縦長の基板12aと、基板の長手方向に均等に設けられた複数のLED12bとを備えており、基板12aの端部に照明部材12に電源を供給する配線12cが設けられている。なお、LED以外に、蛍光灯、電球等の電力によって発光するものを用いてもよい。さらに、化粧部材11内の他の空間内に収容した電池で電源を供給してもよい。
【0018】
照明部材12は、収容部(空間20a)に設けられる冶具15に保持させている(図1a参照)。冶具15の大きさや形状を選択することにより、収容部内における照明部材12の位置および向きを調整することができる。照明部材12は、冶具15と接着剤等で固定し、冶具15は、例えば、ねじ等の固定具26によって仕切壁の縦壁17a1に固定する。このように照明部材12は、冶具15によって壁面に沿う方向に固定され、照明部材12から照射される光は、図1に示すように壁面に沿って現れる。
このように構成されているため、冶具15を取り外すことにより、照明部材12の取替えができる。その場合、カバー部材13を取り外し、照明部材12および冶具15を収容部開口部18から出し入れする。しかし、例えば、互いに係合できる係止爪を照明部材12の裏面および冶具の表面に設ける等、照明部材12と冶具15とを取り外し可能な構造とし、照明部材12のみを出し入れするようにしてもよい
【0019】
また図3a、bに示すように、冶具15の表面を傾けることにより、照明部材12が壁面1に向く、つまり、光が壁面の所定の領域1bに現れるように調整してもよい。また収容部内に反射板を設け、照明部材12から照射された光を反射板に反射させて、その反射光を壁面に沿う方向または壁面に向かせて、壁面の所定の領域に現れるようにしてもよい。
さらに、図3cに示すように、壁面へのデザインに応じて反射光の領域1cが化粧部材11の長手方向の一部だけとなるように、照明部材12を化粧部材11の一部にだけ設けてもよい。
【0020】
図1に戻って、このような化粧材10は、例えば、壁面1に一定の間隔でも設けられた連結金具25を介して壁面1に取り付けられる。連結金具25としては、例えば、天面25aとその両端から垂直に延びる側面25bとを有する断面コ字状の金具が挙げられる。このとき、連結金具25の側面25bは壁面1に対して垂直に突出した状態となり、この側面25bを化粧部材11の周壁16の開口した面16c(空間20f、20g)に挿入し、側面25bと周壁16の右側板16b2とを重ねてビス26aとナット26bで固定する。また連結金具25は壁面1にねじ等の固定具26によって固定される。
なお、連結金具25としては、壁面1に固定される壁面固定部(例えば、天面25a)と、壁面1に対して突出する建材固定部(例えば、側面25b)とを備えていれば、その形状は特に限定されない。また、連結金具25と化粧部材11との固定構造も特に限定されない。さらに、壁面固定部は、壁面に対して取り外し可能とせず、埋め込まれていてもよい。
【0021】
このように構成される化粧材10は、建物の構造に関係無く壁面1に取り付けることができるため、デザイン性の高い間接照明を外壁に施すことができる。
特に、収容部内に収容された照明部材12は、壁面1と対向した位置から見えないため、化粧材10としての装飾性を失うことなく間接照明を演出することができる。
また化粧部材11の収容部20aは、連結金具25を受け入れる周壁16の開口した面16cと独立しているため、化粧材10の壁面1への取付作業時に、照明部材12に不意な外力を加えるおそれがなく好ましい。
また化粧材10を耐熱性の高いセメント系材料によって構成する場合、照明部材12を直接収容しても、変形等が起こりにくい。また環境変化にも強く外部への設置にも適している。さらに、セメント系材料を押出成形したセメント系押出成形体に切削加工しているため、精度の高い製品を高効率で生産することができる。
【0022】
次に他の実施形態について説明する。
図4aの化粧材30は、カバー部材31が化粧部材11に中付けされている。
カバー部材31は、平板状のカバー板31aと、その上下端に設けられた係止爪31b、31cとを有する。
一方、化粧部材11の収容部(空間20a)の内面に、係止爪31b、31cを係止する係止溝32a、32bが形成されている。他の構成は、図1の化粧材10と実質的に同じである。
このようなカバー部材31は、化粧部材11に端部からスライドさせて取り付ける。
図4bの化粧材35は、カバー部材36が、化粧部材11の収容部開口部18に挿入して取り付けられている。カバー部材36は、カバー板36aと、その上下に設けられた第1係止部36b、第2係止部36cとを備えている。第1係止部36aおよび第2係止部36cが、収容部20aの内面と係合することによって、固定される。他の構成は、図1の化粧材10と実質的に同じである。
いずれの場合も図1の化粧材10と同様に、壁面1に簡単に取り付けることができ、デザイン性の高い間接照明を外壁に施すことができる。
【0023】
図5aの化粧材40は、遮光性のカバー部材41を備えている。この遮光性のカバー41は、照明部材12から放射される光を、壁面1に沿う方向または壁面1に向かう方向に制御するものである。他の構成は、図1の化粧材10と実質的に同じである。
カバー部材41は、カバー板41aと、その上端に設けられた係止部41bとを有する断面L字状の長尺材である。
係止部41bは、化粧部材11の上端に接着剤等で固定されている。しかし、その固定構造は特に限定されない。
カバー板41aは、化粧部材11の収容部開口部18から間隔Tをあけて配置されている。カバー板41aの下端は収容部開口部18より下方にあり、かつ、壁面1との間には隙間Sを有する。
このように構成されているため、収容部開口部18から壁面と平行に照射される光は、カバー板41aで遮られる。一方、収容部20aの内面およびカバー板41aの内面で反射される光は、カバー板41aの下端と壁面1の間の隙間Sより壁面1に沿う方向または壁面1に向かう方向に照射される。
このように化粧材40も、図1の化粧材10と同様に、壁面1に間接照明を簡単に演出することができる。
【0024】
図5bの化粧材45は、カバー部材46の一部に遮光性を持たせ、一部に透光性を持たせたものである。
カバー部材46は、カバー板46aと、上下端に設けられる第1係止部46b、第2係止部46cとを有する断面C字状の長尺材である。第1係止部46bと第2係止部46cは、カバー板46aに対して垂直に折れ曲がった部位である。
カバー板46aは、化粧部材11の収容部開口部18から間隔Tをあけて配置されている。カバー板46aは、収容部開口部18より上方の上部46a1に遮光性を持たせており、収容部開口部18より下方の下部46a2に透光性を持たせている。
第1係止部46bおよび第2係止部46cは、図1の第1係止部13bおよび第2係止部13cと同様に、化粧部材11を挟むようにして脱着自在に外付けで取り付けられている。
このように構成されているため、収容部開口部18から壁面と平行に照射される光は、カバー板46aの上部46a1で遮られる。一方、収容部20aの内面およびカバー板46aの上部46a1の内面で反射される光は、カバー板46aの下部46a2より壁面1に沿う方向または壁面1に向かう方向に照射される。
このように化粧材45も、図1の化粧材10と同様に、壁面1に間接照明を簡単に演出することができる。
【符号の説明】
【0025】
1 壁面
1a、1b、1c 反射光の領域
10 化粧材
11 化粧部材
11a エンドキャップ
12 照明部材
12a 基板
12b LED
12c 配線
13 カバー部材
13a カバー板
13b 第1係止部
13c 第2係止部
15 冶具
16 周壁
16a 天板
16b1 左側板
16b2 右側板
16c 面
17 仕切壁
17a1、17a2 縦壁
17b1、17b2 横壁
17c Y字壁
17d1、17d2 傾斜壁
18 収容部開口部
20a 収容部
20b-20g 空間
25 連結金具
25a 天面
25b 側面
26 固定具
26a ビス
26b ナット
30 化粧材
31 化粧部材
31a 化粧板
31b、31c 係止爪
32a、32b 係止溝
35a 化粧材
36a カバー部材
40 化粧材
41 カバー部材
41a カバー板
41b 係止部
45 化粧材
46 カバー部材
46a カバー板
46a1 上部
46a2 下部
46b 第1係止部
46c 第2係止部
図1
図2
図3
図4
図5