(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-15
(45)【発行日】2022-11-24
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20221116BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20221116BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20221116BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20221116BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20221116BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20221116BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20221116BHJP
H03K 17/687 20060101ALI20221116BHJP
H03K 19/003 20060101ALI20221116BHJP
【FI】
H01L27/04 D
G09G3/20 621M
G09G3/20 622
G09G3/20 680G
G09G3/36
H01L27/06 102A
H01L27/088 B
H01L27/088 331E
H03K17/687 A
H03K19/003
(21)【出願番号】P 2021194068
(22)【出願日】2021-11-30
(62)【分割の表示】P 2020138394の分割
【原出願日】2010-01-12
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】P 2009011634
(32)【優先日】2009-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】木村 肇
(72)【発明者】
【氏名】梅崎 敦司
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-55392(JP,A)
【文献】特開平6-69210(JP,A)
【文献】特開2006-59959(JP,A)
【文献】特開2002-108247(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0037384(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/822
H01L 21/8234
H01L 27/04
H01L 27/06
H01L 27/088
G09G 3/20
G09G 3/36
H03K 17/687
H03K 19/003
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第7の導電層と、回路と、を有し、
前記第1の導電層は、第1の開口部を有し、
前記第2の導電層は、第2の開口部を有し、
前記第3の導電層は、第3の開口部を有し、
前記第4の導電層は、第4の開口部を有し、
前記第5の導電層は、第5の開口部を有し、
前記第6の導電層は、第6の開口部を有し、
前記第1乃至第6の導電層は、第1の方向に沿うように延びている領域を有し、
前記第7の導電層は、前記第1の方向と交差する方向に沿うように延びている領域を有し、
前記第7の導電層は、コンタクトを介して前記第1の導電層と接し、
前記第7の導電層は、前記回路と電気的に接続され、
前記第7の導電層は、前記第2乃至第6の開口部と重なる領域を有し、
前記回路は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、を有し、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、走査線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、出力信号線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのゲートは、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続されいる半導体装置。
【請求項2】
第1乃至第7の導電層と、回路と、を有し、
前記第1の導電層は、第1の開口部を有し、
前記第2の導電層は、第2の開口部を有し、
前記第3の導電層は、第3の開口部を有し、
前記第4の導電層は、第4の開口部を有し、
前記第5の導電層は、第5の開口部を有し、
前記第6の導電層は、第6の開口部を有し、
前記第1乃至第6の導電層は、第1の方向に沿うように延びている領域を有し、
前記第7の導電層は、前記第1の方向と交差する方向に沿うように延びている領域を有し、
前記第7の導電層は、コンタクトを介して前記第1の導電層と接し、
前記第7の導電層は、前記回路と電気的に接続され、
前記第7の導電層は、前記第2乃至第6の開口部と重なる領域を有し、
前記回路は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、を有し、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、走査線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、出力信号線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのゲートは、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのチャネル幅は、前記第1のトランジスタのチャネル幅よりも小さい半導体装置。
【請求項3】
第1乃至第7の導電層と、回路と、を有し、
前記第1の導電層は、第1の開口部を有し、
前記第2の導電層は、第2の開口部を有し、
前記第3の導電層は、第3の開口部を有し、
前記第4の導電層は、第4の開口部を有し、
前記第5の導電層は、第5の開口部を有し、
前記第6の導電層は、第6の開口部を有し、
前記第1乃至第6の導電層は、第1の方向に沿うように延びている領域を有し、
平面視において、前記第1の導電層は、前記第2の導電層と隣接し、
前記第7の導電層は、前記第1の方向と交差する方向に沿うように延びている領域を有し、
前記第7の導電層は、コンタクトを介して前記第1の導電層と接し、
前記第7の導電層は、前記回路と電気的に接続され、
前記第7の導電層は、前記第2乃至第6の開口部と重なる領域を有し、
前記回路は、第1のトランジスタと、第2のトランジスタと、を有し、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、走査線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方は、前記第7の導電層と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、出力信号線と電気的に接続され、
前記第2のトランジスタのゲートは、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続されいる半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体装置、表示装置、液晶表示装置、それらの駆動方法、又はそれらを生産する方法に
関する。特に、画素部と同じ基板に形成される駆動回路を有する半導体装置、表示装置、
液晶表示装置、又はそれらの駆動方法に関する。または、当該半導体装置、当該表示装置
、又は当該液晶表示装置を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置は、液晶テレビなどの大型表示装置の増加から、活発に開発が進められて
いる。特に、非単結晶半導体によって構成されるトランジスタを用いて、画素部と同じ基
板にゲートドライバなどの駆動回路を構成する技術は、コストの低減、信頼性の向上に大
きく貢献するため、活発に開発が進められている。
【0003】
非単結晶半導体によって構成されるトランジスタは、閾値電圧の上昇、又は移動度の低下
などの劣化を生じる。このトランジスタの劣化が進むと、駆動回路が動作しづらくなり、
画像を表示できなくなるといった問題がある。そこで、特許文献1、特許文献2、及び非
特許文献1には、トランジスタの劣化を抑制することができるシフトレジスタが開示され
ている。これらの文献では、トランジスタの特性劣化を抑制するために、二つのトランジ
スタが用いられる。この二つのトランジスタは、フリップフロップの出力端子と、VSS
(以下負電源)が供給される配線との間に接続される。そして、一方のトランジスタと、
他方のトランジスタとが交互にオンになる。こうすることによって、トランジスタがオン
になる時間が短くなるので、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-50502号公報
【文献】特開2006-24350号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】Yong Ho Jang, et al., ”Integrated Gate Driver Circuit Using a-Si TFT with Dual Pull-down Structure”, Proceedings of The 11th International Display Workshops 2004, p.333-336
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術では、トランジスタがオンになる時間は、1フレーム期間の半分程度である。
または、トランジスタに特性劣化が生じてもシフトレジスタが動作するように、トランジ
スタのチャネル幅を大きくする必要がある。または、トランジスタのチャネル幅が大きく
なると、トランジスタのゲートと、ソース又はドレインとがショートしやすくなることが
ある。または、トランジスタのチャネル幅が大きくなると、シフトレジスタを構成する各
トランジスタでの寄生容量が増加してしまう。または、シフトレジスタを構成するトラン
ジスタでの寄生容量が増加すると、シフトレジスタに信号又は電圧などを供給する回路と
して、大きな電流能力を有する回路を用いる必要がある。
【0007】
上記課題を鑑み、本発明の一態様は、トランジスタがオンになる時間を短くすることを課
題とする。または、本発明の一態様は、トランジスタの特性劣化を抑制することを課題と
する。または、本発明の一態様は、トランジスタのチャネル幅を小さくすることを課題と
する。または、本発明の一態様は、レイアウト面積を小さくすることを課題とする。また
は、本発明の一態様は、表示装置の額縁を狭くすることを課題とする。または、本発明の
一態様は、表示装置を高精細にすることを課題とする。または、本発明の一態様は、歩留
まりを高くすることを課題とする。または、本発明の一態様は、コストを低減することを
課題とする。または、本発明の一態様は、信号のなまり又は遅延を低減することを課題と
する。または、本発明の一態様は、消費電力を低減することを課題とする。または、本発
明の一態様は、外部回路の電流能力を小さくすることを課題とする。または、本発明の一
態様は、外部回路のサイズ、又は当該外部回路を有する表示装置のサイズを小さくするこ
とを課題とする。なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。
なお、本発明の一態様は、上記の課題の全てを解決する必要はないものとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、第1の配線と第2の配線との間に電気的に接続される第1のスイッチ
、第1の配線と第2の配線との間に電気的に接続される第2のスイッチ、第1の配線と第
2の配線との間に電気的に接続される第3のスイッチ、及び第1の配線と第2の配線との
間に電気的に接続される第4のスイッチ、を含む駆動回路と、液晶素子を含む画素と、を
有する液晶表示装置の駆動方法であって、第1のスイッチ、及び第2のスイッチを非導通
状態とする第1の期間と、第3のスイッチ、及び第4のスイッチは非導通状態とする第2
の期間と、を有する液晶表示装置の駆動方法である。
【0009】
本発明の一態様において、第1の期間と第2の期間とは、順に繰り返されているものであ
ってもよい。
【0010】
本発明の一態様において、第1の期間と第2の期間とは、おおむね等しい長さであっても
よい。
【0011】
本発明の一態様は、第1の配線と第2の配線との間に電気的に接続される第1のスイッチ
、第1の配線と第2の配線との間に電気的に接続される第2のスイッチ、第1の配線と第
2の配線との間に電気的に接続される第3のスイッチ、及び第1の配線と第2の配線との
間に電気的に接続される第4のスイッチ、を含む駆動回路と、液晶素子を含む画素と、を
有する液晶表示装置の駆動方法であって、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第3のスイ
ッチ、及び第4のスイッチを非導通状態とする第1のサブ期間、第1のスイッチを導通状
態とし、第2のスイッチ、第3のスイッチ、及び第4のスイッチを非導通状態とする第2
のサブ期間、及び第2のスイッチを導通状態とし、第1のスイッチ、第3のスイッチ、及
び第4のスイッチを非導通状態とする第3のサブ期間、を有する第1の期間と、第1のス
イッチ、第2のスイッチ、第3のスイッチ、及び第4のスイッチを非導通状態とする第4
のサブ期間、第3のスイッチを導通状態とし、第1のスイッチ、第2のスイッチ、及び第
4のスイッチを非導通状態とする第5のサブ期間、第4のスイッチを導通状態とし、第1
のスイッチ、第2のスイッチ、及び第3のスイッチを非導通状態とする第6のサブ期間、
を有する第2の期間と、を有する液晶表示装置の駆動方法である。
【0012】
本発明の一態様において、第1の期間と第2の期間とは、順に繰り返されているものであ
ってもよい。
【0013】
本発明の一態様において、第1の期間と第2の期間とは、おおむね等しい長さであっって
もよい。
【0014】
本発明の一態様において、第1のサブ期間と、第2のサブ期間とは、順に繰り返され、第
4のサブ期間と、第5のサブ期間とは、順に繰り返されているものであってもよい。
【0015】
本発明の一態様において、第1のサブ期間と、第2のサブ期間と、第3のサブ期間と、第
4のサブ期間と、第5のサブ期間と、第6のサブ期間とは、おおむね等しい長さであって
もよい。
【0016】
なお、スイッチは、様々な形態のものを用いることができる。例としては、電気的スイ
ッチや機械的なスイッチなどがある。つまり、電流の流れを制御できるものであればよく
、特定のものに限定されない。例えば、スイッチとして、トランジスタ(例えば、バイポ
ーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、
PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator
Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semicon
ductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)などを用いることが出
来る。または、これらを組み合わせた論理回路をスイッチとして用いることが出来る。
【0017】
機械的なスイッチの例としては、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように
、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチがあ
る。そのスイッチは、機械的に動かすことが出来る電極を有し、その電極が動くことによ
って、導通と非導通とを制御して動作する。
【0018】
なお、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタの両方を用いて、CMO
S型のスイッチをスイッチとして用いてもよい。
【0019】
なお、AとBとが接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電気的に接
続されている場合と、AとBとが機能的に接続されている場合と、AとBとが直接接続さ
れている場合とを含むものとする。ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回
路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。したがって、所定の接続関係
、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続
関係以外のものも含むものとする。
【0020】
例えば、AとBとが電気的に接続されている場合として、AとBとの電気的な接続を可
能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダ
イオードなど)が、AとBとの間に1個以上接続されていてもよい。あるいは、AとBと
が機能的に接続されている場合として、AとBとの機能的な接続を可能とする回路(例え
ば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換
回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路
、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源
、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ
、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、
制御回路など)が、AとBとの間に1個以上接続されていてもよい。例えば、AとBとの
間に別の回路を挟んでいても、Aから出力された信号がBへ伝達される場合は、AとBと
は機能的に接続されているものとする。
【0021】
なお、AとBとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、AとBとが電
気的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟んで接続さ
れている場合)と、AとBとが機能的に接続されている場合(つまり、AとBとの間に別
の回路を挟んで機能的に接続されている場合)と、AとBとが直接接続されている場合(
つまり、AとBとの間に別の素子や別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むも
のとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続さ
れている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
【0022】
なお、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素子、発光素子を有する
装置である発光装置は、様々な形態を用いたり、様々な素子を有することが出来る。例え
ば、表示素子、表示装置、発光素子または発光装置としては、EL(エレクトロルミネッ
センス)素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LE
D(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応
じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク、電気泳動素子、グ
レーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ(PDP)、デジタルマイ
クロミラーデバイス(DMD)、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブ、
など、電気磁気的作用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示
媒体を有することができる。なお、EL素子を用いた表示装置としてはELディスプレイ
、電子放出素子を用いた表示装置としてはフィールドエミッションディスプレイ(FED
)やSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface-conduction
Electron-emitter Disply)など、液晶素子を用いた表示装置と
しては液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型
液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレイ)、電子インクや
電気泳動素子を用いた表示装置としては電子ペーパーがある。
【0023】
なお、液晶素子とは、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する
素子であり、一対の電極、及び液晶により構成される。なお、液晶の光学的変調作用は、
液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界又は斜め方向の電界を含む)によって制
御される。なお、液晶素子としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチッ
ク液晶、ディスコチック液晶、サーモトロピック液晶、リオトロピック液晶、低分子液晶
、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC)、強誘電液晶、反強誘電液晶、主鎖型液晶
、側鎖型高分子液晶、プラズマアドレス液晶(PALC)、バナナ型液晶などを挙げるこ
とができる。また液晶の駆動方式としては、TN(Twisted Nematic)モ
ード、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPS(In-
Plane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Swi
tching)モード、MVA(Multi-domain Vertical Ali
gnment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignm
ent)モード、ASV(Advanced Super View)モード、ASM(
Axially Symmetric aligned Micro-cell)モード
、OCB(Optically Compensated Birefringence
)モード、ECB(Electrically Controlled Birefri
ngence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crys
tal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Cr
ystal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid
Crystal)モード、ゲストホストモード、ブルー相(Blue Phase)モー
ドなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、液晶素子及びその駆動方式と
して様々なものを用いることができる。
【0024】
なお、トランジスタとして、様々な形態のトランジスタを用いることが出来る。よって
、用いるトランジスタの種類に限定はない。例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、
微結晶(マイクロクリスタル、ナノクリスタル、セミアモルファスとも言う)シリコンな
どに代表される非単結晶半導体膜を有する薄膜トランジスタ(TFT)などを用いること
が出来る。
【0025】
なお、多結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、
結晶性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。な
お、微結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、結晶
性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。ただし
、触媒(ニッケルなど)を用いずに、多結晶シリコンや微結晶シリコンを製造することは
可能である。
【0026】
なお、シリコンの結晶性を、多結晶または微結晶などへと向上させることは、パネル全
体で行うことが望ましいが、それに限定されない。パネルの一部の領域のみにおいて、シ
リコンの結晶性を向上させてもよい。
【0027】
または、半導体基板やSOI基板などを用いてトランジスタを形成することが出来る。
【0028】
または、ZnO、a-InGaZnO、SiGe、GaAs、IZO、ITO、SnO
、TiO、AlZnSnO(AZTO)などの化合物半導体または酸化物半導体を有する
トランジスタや、さらに、これらの化合物半導体または酸化物半導体を薄膜化した薄膜ト
ランジスタなどを用いることが出来る。なお、これらの化合物半導体または酸化物半導体
を、トランジスタのチャネル部分に用いるだけでなく、それ以外の用途で用いることも出
来る。例えば、これらの化合物半導体または酸化物半導体を抵抗素子、画素電極、透光性
を有する電極として用いることができる。さらに、それらをトランジスタと同時に成膜又
は形成できるため、コストを低減できる。
【0029】
または、インクジェットや印刷法を用いて形成したトランジスタなどを用いることが出
来る。
【0030】
または、有機半導体やカーボンナノチューブを有するトランジスタ等を用いることがで
きる。これらにより、曲げることが可能な基板上にトランジスタを形成することが出来る
。このような基板を用いた半導体装置は、衝撃に強くすることができる。
【0031】
さらに、様々な構造のトランジスタを用いることができる。例えば、MOS型トランジ
スタ、接合型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどをトランジスタとして用いるこ
とが出来る。
【0032】
なお、MOS型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどを1つの基板に混在させて
形成してもよい。
【0033】
その他、様々なトランジスタを用いることができる。
【0034】
なお、トランジスタは、様々な基板を用いて形成することが出来る。基板の種類は、特
定のものに限定されることはない。その基板としては、例えば、単結晶基板(例えばシリ
コン基板)、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、ステン
レス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タン
グステン・ホイルを有する基板、可撓性基板などを用いることが出来る。ガラス基板の一
例としては、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどがある。可撓性
基板の一例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチック、又はアク
リル等の可撓性を有する合成樹脂などがある。他にも、貼り合わせフィルム(ポリプロピ
レン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなど)、繊維状な材料を含
む紙、基材フィルム(ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、無機蒸着フィルム、紙類
等)などがある。または、ある基板を用いてトランジスタを形成し、その後、別の基板に
トランジスタを転置し、別の基板上にトランジスタを配置してもよい。トランジスタが転
置される基板としては、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック
基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)
、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、
キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレ
ス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることができる。
あるいは、人などの動物の皮膚(表皮、真皮)又は皮下組織を基板として用いてもよい。
または、ある基板を用いてトランジスタを形成し、その基板を研磨して薄くしてもよい。
研磨される基板としては、単結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチッ
ク基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板などを用い
ることができる。これらの基板を用いることにより、特性のよいトランジスタの形成、消
費電力の小さいトランジスタの形成、壊れにくい装置の製造、耐熱性の付与、軽量化、又
は薄型化を図ることができる。
【0035】
なお、トランジスタの構成は、様々な形態をとることができ、特定の構成に限定されな
い。例えば、ゲート電極が2個以上のマルチゲート構造を適用することができる。
【0036】
別の例として、チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造を適用することができ
る。なお、チャネルの上下にゲート電極が配置される構成にすることにより、複数のトラ
ンジスタが並列に接続されたような構成となる。
【0037】
チャネル領域の上にゲート電極が配置されている構造、チャネル領域の下にゲート電極
が配置されている構造、正スタガ構造、逆スタガ構造、チャネル領域を複数の領域に分け
た構造、チャネル領域を並列に接続した構造、またはチャネル領域が直列に接続する構成
も適用できる。さらに、チャネル領域(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極
が重なっている構造も適用できる。
【0038】
なお、トランジスタは、様々なタイプを用いることができ、様々な基板を用いて形成さ
せることができる。したがって、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが、同
一の基板に形成することも可能である。例えば、所定の機能を実現させるために必要な回
路の全てが、ガラス基板、プラスチック基板、単結晶基板、またはSOI基板などの様々
な基板を用いて形成することも可能である。あるいは、所定の機能を実現させるために必
要な回路の一部が、ある基板に形成され、所定の機能を実現させるために必要な回路の別
の一部が、別の基板に形成されていることも可能である。つまり、所定の機能を実現させ
るために必要な回路の全てが同じ基板を用いて形成されていなくてもよい。例えば、所定
の機能を実現させるために必要な回路の一部は、ガラス基板上にトランジスタにより形成
され、所定の機能を実現させるために必要な回路の別の一部は、単結晶基板に形成され、
単結晶基板を用いて形成されたトランジスタで構成されたICチップをCOG(Chip
On Glass)でガラス基板に接続して、ガラス基板上にそのICチップを配置す
ることも可能である。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Automate
d Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続することも可能である。
【0039】
なお、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端
子を有する素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有しており、ド
レイン領域とチャネル領域とソース領域とを介して電流を流すことが出来る。ここで、ソ
ースとドレインとは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソ
ースまたはドレインであるかを限定することが困難である。そこで、ソース及びドレイン
として機能する領域を、ソースもしくはドレインと呼ばない場合がある。その場合、一例
としては、それぞれを第1端子、第2端子と表記する場合がある。あるいは、それぞれを
第1電極、第2電極と表記する場合がある。あるいは、第1領域、第2領域と表記する場
合がある。
【0040】
なお、トランジスタは、ベースとエミッタとコレクタとを含む少なくとも三つの端子を
有する素子であってもよい。この場合も同様に、エミッタとコレクタとを、第1端子、第
2端子などと表記する場合がある。
【0041】
なお、Aの上にBが形成されている、あるいは、A上にBが形成されている、と明示的
に記載する場合は、Aの上にBが直接接して形成されていることに限定されない。直接接
してはいない場合、つまり、AとBと間に別の対象物が介在する場合も含むものとする。
ここで、A、Bは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層
、など)であるとする。
【0042】
従って例えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層Bが形成されている、と明示的に
記載されている場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に
直接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層B
が形成されている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、
単層でもよいし、複層でもよい。
【0043】
さらに、Aの上方にBが形成されている、と明示的に記載されている場合についても同
様であり、Aの上にBが直接接していることに限定されず、AとBとの間に別の対象物が
介在する場合も含むものとする。従って例えば、層Aの上方に、層Bが形成されている、
という場合は、層Aの上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接し
て別の層(例えば層Cや層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形成さ
れている場合とを含むものとする。なお、別の層(例えば層Cや層Dなど)は、単層でも
よいし、複層でもよい。
【0044】
なお、Aの上にBが形成されている、A上にBが形成されている、又はAの上方にBが形
成されている、と明示的に記載する場合、斜め上にBが形成される場合も含むこととする
。
【0045】
なお、Aの下にBが、あるいは、Aの下方にBが、の場合についても、同様である。
【0046】
なお、明示的に単数として記載されているものについては、単数であることが望ましい
。ただし、これに限定されず、複数であることも可能である。同様に、明示的に複数とし
て記載されているものについては、複数であることが望ましい。ただし、これに限定され
ず、単数であることも可能である。
【0047】
なお、図において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合
がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
【0048】
なお、図は、理想的な例を模式的に示したものであり、図に示す形状又は値などに限定さ
れない。例えば、製造技術による形状のばらつき、誤差による形状のばらつき、ノイズに
よる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、又は、タイミングのずれによる信号、電圧、
若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
【0049】
なお、専門用語は、特定の実施の形態、又は実施例などを述べる目的で用いられる場合が
多く、これに限定されない。
【0050】
なお、定義されていない文言(専門用語又は学術用語などの科学技術文言を含む)は、通
常の当業者が理解する一般的な意味と同等の意味として用いることが可能である。辞書等
により定義されている文言は、関連技術の背景と矛盾がないような意味に解釈されること
が好ましい。
【0051】
なお、第1、第2、第3などの語句は、様々な要素、部材、領域、層、区域を他のものと
区別して記述するために用いられる。よって、第1、第2、第3などの語句は、要素、部
材、領域、層、区域などの数を限定するものではない。さらに、例えば、「第1の」を「
第2の」又は「第3の」などと置き換えることが可能である。
【0052】
なお、「上に」、「上方に」、「下に」、「下方に」、「横に」、「右に」、「左に」、
「斜めに」、「奥に」、又は、「手前に」、などの空間的配置を示す語句は、ある要素又
は特徴と、他の要素又は特徴との関連を、図によって簡単に示すために用いられる場合が
多い。ただし、これに限定されず、これらの空間的配置を示す語句は、図に描く方向に加
えて、他の方向を含むことが可能である。例えば、Aの上にB、と明示的に示される場合
は、BがAの上にあることに限定されない。図中のデバイスは反転、又は180°回転す
ることが可能なので、BがAの下にあることを含むことが可能である。このように、「上
に」という語句は、「上に」の方向に加え、「下に」の方向を含むことが可能である。た
だし、これに限定されず、図中のデバイスは様々な方向に回転することが可能なので、「
上に」という語句は、「上に」、及び「下に」の方向に加え、「横に」、「右に」、「左
に」、「斜めに」、「奥に」、又は、「手前に」などの他の方向を含むことが可能である
。
【0053】
本発明の一態様は、第1の端子が第1の配線と接続され、第2の端子が第2の配線と接続
され、ゲートが第3の配線と接続される第1のトランジスタと、第1の端子が第1の配線
と接続され、第2の端子が第2の配線と接続され、ゲートが第4の配線と接続される第2
のトランジスタと、第1の端子が第1の配線と接続され、第2の端子が第2の配線と接続
され、ゲートが第5の配線と接続される第3のトランジスタと、第1の端子が第1の配線
と接続され、第2の端子が第2の配線と接続され、ゲートが第6の配線と接続される第4
のトランジスタと、を有する。
【0054】
本発明の一態様は、第1の端子が第1の配線と接続され、第2の端子が第2の配線と接続
され、ゲートが第3の配線と接続される第1のトランジスタと、第1の端子が第1の配線
と接続され、第2の端子が第2の配線と接続され、ゲートが第4の配線と接続される第2
のトランジスタと、第1の端子が第1の配線と接続され、第2の端子が第2の配線と接続
され、ゲートが第5の配線と接続される第3のトランジスタと、第1の端子が第1の配線
と接続され、第2の端子が第2の配線と接続され、ゲートが第6の配線と接続される第4
のトランジスタと、第1の端子が第7の配線と接続され、第2の端子が第2の配線と接続
され、ゲートが第8の配線と接続される第5のトランジスタと、を有する。
【0055】
本発明の一態様は、第1のトランジスタと第2のトランジスタとが交互にオンとオフとを
繰り返し、且つ第3のトランジスタと第4のトランジスタとがオフになる第1の期間と、
第1のトランジスタと第2のトランジスタとがオフになり、且つ第3のトランジスタと第
4のトランジスタとが交互にオンとオフとを繰り返す第2の期間と、を有する。
【0056】
本発明の一態様は、第1の配線と第2の配線とが第1の経路を介して導通状態になる第1
の期間と、第1の配線と第2の配線とが第2の経路を介して導通状態になる第2の期間と
、第1の配線と第2の配線とが第3の経路を介して導通状態になる第3の期間と、第1の
配線と第2の配線とが第4の経路を介して導通状態になる第4の期間と、を有する。
【発明の効果】
【0057】
本発明の一態様は、トランジスタがオンになる時間を短くすることができる。または、本
発明の一態様は、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。または、本発明の一
態様は、トランジスタのチャネル幅を小さくすることができる。または、本発明の一態様
は、レイアウト面積を小さくすることができる。または、本発明の一態様は、表示装置の
額縁を狭くすることができる。または、本発明の一態様は、表示装置を高精細にすること
ができる。または、本発明の一態様は、歩留まりを高くすることができる。または、本発
明の一態様は、コストを低減することができる。または、本発明の一態様は、信号のなま
り又は遅延を低減することができる。または、本発明の一態様は、消費電力を低減するこ
とができる。または、本発明の一態様は、外部回路の電流能力を小さくすることができる
。または、本発明の一態様は、外部回路のサイズ、又は当該外部回路を有する表示装置の
サイズを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【
図1】半導体装置の回路図と、その動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図2】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図3】半導体装置の動作を説明するための模式図と、半導体装置の回路図である。
【
図8】半導体装置の回路図と、その動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図9】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図10】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図11】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図12】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図13】半導体装置の動作を説明するための模式図である。
【
図14】半導体装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図15】半導体装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図19】半導体装置の回路図と、その動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図27】シフトレジスタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図28】シフトレジスタの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図29】シフトレジスタの動作を説明するための模式図である。
【
図32】半導体装置の回路図と、その動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図33】画素の回路図と、その動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図41】半導体装置の回路図と、その動作を説明するための模式図である。
【
図42】半導体装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図44】半導体装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図45】半導体装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【
図46】トランジスタの作製工程を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多
くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくそ
の形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実
施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成にお
いて、同様のものを指す符号は異なる図面間で共通の符号を用いて示し、同一部分又は同
様な機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0060】
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形
態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施
の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換え
などを行うことが出来る。
【0061】
なお、実施の形態の中で述べる内容とは、各々の実施の形態において、様々な図を用いて
述べる内容、又は明細書に記載される文章を用いて述べる内容のことである。
【0062】
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)は、その図の別の部分、
その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数
の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)に対して、組み合わせることにより
、さらに多くの図を構成させることが出来る。
【0063】
(実施の形態1)
本実施の形態では、半導体装置の一例について説明する。本実施の形態の半導体装置は、
一例として、シフトレジスタ、ゲートドライバ、ソースドライバ、又は表示装置などに用
いることが可能である。なお、本実施の形態の半導体装置を駆動回路と示すことが可能で
ある。
【0064】
まず、本実施の形態の半導体装置に用いることが可能な基本回路について、
図41(A)
を参照して説明する。
図41(A)の回路は、回路101、及び回路102という複数の
回路を有する。そして、回路101は、スイッチ11_1、及びスイッチ11_2という
複数のスイッチを有し、回路102は、スイッチ12_1、及びスイッチ12_2という
複数のスイッチを有する。スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、及
びスイッチ12_2は、配線111と配線112との間に接続される。なお、
図41(A
)の回路を半導体装置、又は駆動回路と示すことが可能である。
【0065】
スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、及びスイッチ12_2は、配
線111と配線112との導通状態を制御する機能を有する。よって、
図41(B)に示
すように、配線111と配線112との間には、経路121_1、経路121_2、経路
122_1、経路122_2という複数の経路が存在する。ただし、これに限定されず、
配線111と配線112との間にN(自然数)個のスイッチが接続される場合、配線11
1と配線112と間には、N本の経路が存在することが可能である。
【0066】
なお、配線A(例えば配線111)と配線B(例えば配線112)との間の経路と記載す
る場合、配線Aは、スイッチを介して配線Bと接続されることが可能である。ただし、こ
れに限定されず、配線Aと配線Bとの間には、スイッチの他にも、様々な素子(例えばト
ランジスタ、ダイオード、抵抗素子、又は容量素子など)、又は様々な回路(例えばバッ
ファ回路、インバータ回路、又はシフトレジスタ回路など)などが接続されることが可能
である。よって、例えば、スイッチ11_1と、直列に又は並列に、抵抗素子、又はトラ
ンジスタなどの素子が接続されることが可能である。
【0067】
配線111からは、一例として、信号OUTが出力されるものとする。信号OUTは、H
レベルとLレベルとを有するデジタル信号である場合が多く、出力信号として機能するこ
とが可能である。よって、配線111は、信号線として機能することが可能である。特に
、配線111は、画素部に延伸して配置されることが可能である。そして、配線111は
、画素と接続されることが可能である。または、配線111は、画素が有するトランジス
タ(例えば選択用トランジスタ、又はスイッチングトランジスタ)のゲートと接続される
ことが可能である。よって、信号OUTは、選択信号、転送信号、スタート信号、リセッ
ト信号、ゲート信号、又は走査信号として機能することが可能である。そして、配線11
1は、ゲート線、走査線、又は出力信号線として機能することが可能である。配線112
には、一例として、電圧V1が供給されるものとする。電圧V1は、Lレベルの信号とお
おむね等しい値である場合が多く、グランド電圧、電源電圧、アース、基準電圧、又は負
電源電圧などとして機能することが可能である。よって、配線112は、電源線として機
能することが可能である。ただし、これに限定されず、配線112には、信号が入力され
、配線112は信号線として機能することが可能である。
【0068】
なお、おおむねとは、ノイズによる誤差、プロセスのばらつきによる誤差、素子の作製工
程のばらつきによる誤差、及び/又は、測定誤差などの様々な誤差を含むものとする。
【0069】
なお、一例として、Lレベルの信号の電位をV1とし、Hレベルの信号の電位をV2とす
る。そして、V2>V1とする。よって、電圧V2と記載する場合、電圧V2とは、信号
のHレベルとおおむね等しい値であるものとする。ただし、これに限定されず、Lレベル
の信号の電位は、V1よりも低いことが可能であるし、V1よりも高いことが可能である
。または、Hレベルの信号の電位は、V2よりも低いことが可能であるし、V2よりも高
いことが可能である。
【0070】
なお、電圧とは、ある電位と、基準の電位(例えばグランド電位)との電位差のことを示
す場合が多い。よって、電圧、電位、電位差を、各々、電位、電圧、電圧差と言い換える
ことが可能である。
【0071】
次に、
図41(A)の回路の動作について、
図42のタイミングチャートを参照して説明
する。
図42のタイミングチャートは、複数の期間を有し、各期間は、複数のサブ期間を
有する。例えば、
図42のタイミングチャートは、期間A、及び期間Bという複数の期間
(以下、期間のことをフレーム期間ともいう)を有する。期間Aは、期間A0、期間A1
、及び期間A2という複数のサブ期間(以下、サブ期間のことを1ゲート選択期間ともい
う)を有する。期間Bは、期間B0、期間B1、及び期間B2という複数のサブ期間を有
する。
【0072】
なお、
図42のタイミングチャートの一例では、期間Aと期間Bとは順番に配置される。
ただし、これに限定されず、期間Aと期間Bとは様々な順番に配置されることが可能であ
る。または、タイミングチャートは、期間A、及び期間Bとは別の期間を有することが可
能である。または、期間Aと期間Bとの一方を省略することが可能である。
【0073】
なお、期間Aには、期間A1と期間A2とが繰り返して配置される後に、期間A0が配置
される。その後、再び、期間Aには、期間A1と期間A2とが繰り返して配置される。た
だし、これに限定されず、期間A0、期間A1、及び期間A2は、様々な順番に配置され
ることが可能である。または、期間Aには、期間B0、期間B1、期間B2、及び/又は
、その他の期間が配置されることが可能である。または、期間A0、期間A1、及び期間
A2のいずれかを省略することが可能である。または、期間A0は、期間A1の次に配置
することが可能であるし、期間A2の次に配置することが可能であるし、期間Aの最初に
配置することが可能であるし、その他の期間の次に配置することが可能である。
【0074】
なお、期間Bには、期間B1と期間B2とが繰り返して配置される後に、期間B0が配置
される。その後、再び、期間Bには、期間B1と期間B2とが繰り返して配置される。た
だし、これに限定されず、期間B0、期間B1、及び期間B2は、様々な順番に配置され
ることが可能である。または、期間Bには、期間A0、期間A1、期間A2、及び/又は
、その他の期間が配置されることが可能である。または、期間B0、期間B1、及び期間
B2のいずれかを省略することが可能である。または、期間B0は、期間B1の次に配置
することが可能であるし、期間B2の次に配置することが可能であるし、期間Bの最初に
配置することが可能であるし、その他の期間の次に配置することが可能である。
【0075】
まず、期間Aの動作について説明する。期間Aでは、スイッチ11_1及びスイッチ12
_1はオンとオフとをサブ期間毎に繰り返し、スイッチ11_2及びスイッチ12_2は
オフになる。スイッチ11_1及びスイッチ12_1のオンとオフとはお互いに反転して
いる場合が多い。ただし、これに限定されず、スイッチ11_1及びスイッチ12_1は
オフになることが可能であるし、オンになることが可能である。または、スイッチ11_
2、及び/又は、スイッチ12_2はオンになることが可能である。
【0076】
期間Aの期間A1において、
図41(C)に示すように、スイッチ11_1はオンになり
、スイッチ11_2、スイッチ12_1、及びスイッチ12_2はオフになる。よって、
図41(D)に示すように、経路121_1は導通状態になり、経路121_2、経路1
22_1、及び経路122_2は非導通状態になる。すると、配線111と配線112と
は、スイッチ11_1を介して導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例え
ば電圧V1)又は信号は、スイッチ11_1を介して配線111に供給される。言い換え
ると、配線111と配線112とは、経路121_1を介して導通状態になるので、配線
112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、経路121_1を介して配線1
11に供給される。
【0077】
期間Aの期間A2において、スイッチ12_1はオンになり、スイッチ11_1、スイッ
チ11_2及びスイッチ12_2はオフになる。よって、
図41(E)に示すように、経
路122_1は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、及び経路122_2
は非導通状態になる。すると、配線111と配線112とは、スイッチ12_1を介して
導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、スイ
ッチ12_1を介して配線111に供給される。言い換えると、配線111と配線112
とは、経路122_1を介して導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例え
ば電圧V1)又は信号は、経路122_1を介して配線111に供給される。
【0078】
期間Aの期間A0において、スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、
及びスイッチ12_2はオフになる。よって、
図41(H)に示すように、経路121_
1、経路121_2、経路122_1、及び経路122_2は非導通状態になる。すると
、配線111と配線112とは、非導通状態になるので、配線112に供給される電圧(
例えば電圧V1)又は信号は、配線111に供給されなくなる。
【0079】
次に、期間Bの動作について説明する。期間Bでは、スイッチ11_1及びスイッチ12
_1はオフになり、スイッチ11_2及びスイッチ12_2はオンとオフとをサブ期間毎
に繰り返す場合が多い。ただし、これに限定されず、スイッチ11_2及びスイッチ12
_2はオフになることが可能であるし、オンになることが可能である。または、スイッチ
11_1、及び/又は、スイッチ12_1はオンになることが可能である。
【0080】
期間Bの期間B1において、スイッチ11_2はオンになり、スイッチ11_1、スイッ
チ12_1、及びスイッチ12_2はオフになる。よって、
図41(F)に示すように、
経路121_2は導通状態になり、経路121_1、経路122_1、及び経路122_
2は非導通状態になる。すると、配線111と配線112とは、スイッチ11_2を介し
て導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、ス
イッチ11_2を介して配線111に供給される。言い換えると、配線111と配線11
2とは、経路121_2を介して導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例
えば電圧V1)又は信号は、経路121_2を介して配線111に供給される。
【0081】
期間Bの期間B2において、スイッチ12_2はオンになり、スイッチ11_1、スイッ
チ11_2、及びスイッチ12_1はオフになる。よって、
図41(G)に示すように、
経路122_2は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、及び経路122_
1は非導通状態になる。すると、配線111と配線112とは、スイッチ12_2を介し
て導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、ス
イッチ12_2を介して配線111に供給される。言い換えると、配線111と配線11
2とは、経路122_2を介して導通状態になるので、配線112に供給される電圧(例
えば電圧V1)又は信号は、経路122_2を介して配線111に供給される。
【0082】
期間Bの期間B0において、スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、
及びスイッチ12_2はオフになる。よって、
図41(H)に示すように、経路121_
1、経路121_2、経路122_1、及び経路122_2は非導通状態になる。すると
、配線111と配線112とは、非導通状態になるので、配線112に供給される電圧(
例えば電圧V1)又は信号は、配線111に供給されなくなる。
【0083】
以上のように、各スイッチがオンになる期間を切り替えることによって、スイッチがオン
になる時間を短くすることができる。よって、スイッチとして用いられる素子、又は回路
などの劣化を抑制することができる。
【0084】
なお、期間A0、及び期間B0において、配線111には、電圧V2又はHレベルの信号
(例えば、Hレベルのクロック信号)が入力される場合が多い。ただし、これに限定され
ず、配線111には、電圧又は信号などが入力されずに、浮遊状態になることが可能であ
る。
【0085】
なお、期間A0が期間Aにおいて開始される時刻(又は期間Aの開始時刻から期間A0の
開始時刻までの時間)は、期間B0が期間Bにおいて開始される時刻(又は期間Bの開始
時刻から期間B0の開始時刻までの時間)とおおむね等しい場合が多い。ただし、これに
限定されない。
【0086】
なお、期間をステップ又は動作と置き換えることが可能である。例えば、第1の期間、第
2の期間と記載される場合、第1のステップ、第2のステップと置き換えることが可能で
ある。
【0087】
なお、
図41(B)~(H)のように動作することが可能であれば、スイッチの構成は図
41(A)に限定されない。
【0088】
なお、スイッチ11_1~11_2、及びスイッチ12_1~12_2のうち、二つ以上
(例えば二つ、三つ、四つ)のスイッチが同時にオンになることが可能である。例えば、
スイッチ11_1とスイッチ12_1とが同時にオンになることが可能である。
【0089】
なお、回路101、及び/又は回路102は、3つ以上のスイッチを有することが可能で
ある。例えば、
図43(A)に示すように、回路101は、スイッチ11_1~11_m
(mは自然数)という複数のスイッチを有し、回路102は、スイッチ12_1~12_
mという複数のスイッチを有することが可能である。スイッチ11_1~11_mは、各
々、スイッチ11_1又はスイッチ11_2に対応し、同様の機能を有する。スイッチ1
2_1~12_mは、各々、スイッチ12_1又はスイッチ12_2に対応し、同様の機
能を有する。スイッチ11_1~11_m、及びスイッチ12_1~12_mは、配線1
11と配線112との間に接続される。よって、
図43(B)に示すように、配線111
と配線112との間には、経路121_1~121_mという複数の経路と、経路122
_1~121_mという複数の経路が存在する。ただし、これに限定されず、回路101
、及び/又は、回路102は、各々、1個のスイッチを有することが可能である。または
、回路101が有するスイッチの数と、回路102が有するスイッチの数とは、異なるこ
とが可能である。
【0090】
図43(A)の回路に用いることが可能なタイミングチャートの一例を
図44に示す。図
44のタイミングチャートは、m=3である場合の一例である。よって、回路101は、
スイッチ11_1~11_3という複数のスイッチを有することが可能であり、回路10
2はスイッチ12_1~12_3という複数のスイッチを有することが可能である。
図4
4のタイミングチャートは、期間A、期間B、及び期間Cという複数の期間を有する。期
間Cは、期間A又は期間Bと同様に、期間C0、期間C1、及び期間C2という複数のサ
ブ期間を有する。そして、
図44のタイミングチャートの一例では、期間A、期間B、及
び期間Cが順番に配置される。ただし、これに限定されず、期間A、期間B、及び期間C
は、様々な順番に配置されることが可能である。または、タイミングチャートは、期間A
、期間B、及び期間Cの他にも様々な期間を有することが可能であるし、期間A、期間B
、及び期間Cのいずれかを省略することが可能である。そして、期間Cには、期間C1と
期間C2とが繰り返して配置される後に、期間C0が配置される。その後、再び、期間C
には、期間C1と期間C2とが繰り返して配置される。ただし、これに限定されず、期間
C0、期間C1、及び期間C2は、様々な順番に配置されることが可能である。または、
期間Cには、期間A0、期間A1、期間A2、期間B0、期間B1、期間B2、及び/又
は、その他の期間が配置されることが可能である。または、期間C0、期間C1、及び期
間C2のいずれかを省略することが可能である。または、期間C0は、期間C1の次に配
置することが可能であるし、期間C2の次に配置することが可能であるし、その他の期間
の次に配置することが可能である。
【0091】
期間A、及び期間Bでは、スイッチ11_3、及びスイッチ12_3はオフになる。よっ
て、経路121_3、及び経路122_3は、非導通状態になる。ただし、これに限定さ
れず、スイッチ11_3、及び/又は、スイッチ12_3は、オンになることが可能であ
る。
【0092】
期間Cでは、スイッチ11_3、及びスイッチ12_3は、オンとオフとをサブ期間毎に
繰り返し、スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、及びスイッチ12
_2はオフになる。スイッチ11_3、及びスイッチ12_3のオンとオフとはお互いに
反転している場合が多い。ただし、これに限定されず、スイッチ11_3、及びスイッチ
12_3は、オンになることが可能であるし、オフになることが可能である。または、ス
イッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、及び/又は、スイッチ12_2
は、オンになることが可能である。
【0093】
期間Cの期間C1では、スイッチ11_3はオンになり、スイッチ11_1、スイッチ1
1_2、スイッチ12_1、スイッチ12_2、及びスイッチ12_3はオフになる。よ
って、経路121_3は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、経路122
_1、経路122_2、及び経路122_3は非導通状態になる。すると、配線111と
配線112とは、スイッチ11_3を介して導通状態になるので、配線112に供給され
る電圧(例えば電圧V1)又は信号は、スイッチ11_3を介して配線111に供給され
る。言い換えると、配線111と配線112とは、経路121_3を介して導通状態にな
るので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、経路121_3を
介して配線111に供給される。
【0094】
期間Cの期間C2では、スイッチ12_3はオンになり、スイッチ11_1、スイッチ1
1_2、スイッチ11_3、スイッチ12_1、及びスイッチ12_2はオフになる。よ
って、経路122_3は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、経路121
_3、経路122_1、及び経路122_2は非導通状態になる。すると、配線111と
配線112とは、スイッチ12_3を介して導通状態になるので、配線112に供給され
る電圧(例えば電圧V1)又は信号は、スイッチ12_3を介して配線111に供給され
る。言い換えると、配線111と配線112とは、経路122_3を介して導通状態にな
るので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、経路122_3を
介して配線111に供給される。
【0095】
期間Cの期間C0では、スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ11_3、スイ
ッチ12_1、スイッチ12_2、及びスイッチ12_3はオフになる。よって、経路1
21_1、経路121_2、経路121_3、経路122_1、経路122_2、経路1
22_3は非導通状態になる。すると、配線111と配線112とは、非導通状態になる
ので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、配線111に供給さ
れなくなる。
【0096】
なお、
図43(A)において、mが大きいと、スイッチがオンになる時間を短くすること
ができる。よって、スイッチとして用いられる素子、又は回路などの劣化を抑制すること
ができる。ただし、mが大きすぎると、回路規模が大きくなりすぎてしまう。したがって
、m≦6であることが好ましい。より好ましくは、m≦4であることが好ましい。さらに
好ましくは、m=2、又はm=3であることが好ましい。
【0097】
なお、
図41(A)の回路は、回路101又は回路102に対応する複数の回路を有する
ことが可能である。
図43(C)には、回路が、回路101、回路102、及び回路10
3という複数の回路を有する場合の一例を示す。回路103は、スイッチ13_1及びス
イッチ13_2という複数のスイッチを有する。回路103は、回路101又は回路10
2に対応し、スイッチ13_1は、スイッチ11_1又はスイッチ12_1に対応し、ス
イッチ13_2は、スイッチ11_2又はスイッチ12_2に対応する。スイッチ13_
1及びスイッチ13_2は、配線111と配線112との間に接続される。よって、
図4
3(D)に示すように、配線111と配線112との間には、経路121_1、経路12
1_2、経路122_1、及び経路122_2に加え、経路123_1、及び経路123
_2という複数の経路が存在する。ただし、これに限定されず、回路は、回路101又は
回路102に対応する一つの回路、または回路101又は回路102に対応する4つ以上
の回路を有することが可能である。
【0098】
図43(C)の回路に用いることが可能なタイミングチャートの一例を
図45に示す。図
45のタイミングチャートは、期間Aは、期間A0~A3という複数のサブ期間を有し、
期間Bは、期間B0~B3という複数のサブ期間を有する。期間Aには、期間A1~A3
が繰り返して配置される後に、期間A0が配置される。その後、再び、期間Aには、期間
A1~A3が繰り返して配置される。同様に、期間Bには、期間B1~B3が繰り返して
配置される後に、期間B0が配置される。その後、再び、期間Bには、期間B1~B3が
繰り返して配置される。ただし、これに限定されず、期間Aにおいて、期間A0~A3は
、様々な順番に配置されること可能である。または、期間Bにおいて、期間B0~B3は
、様々な順番に配置されること可能である。または、期間Aには、期間B0~B3のいず
れか、又はその他の期間が配置されることが可能である。または、期間Bには、期間A0
~A3のいずれか、又はその他の期間が配置されることが可能である。または、期間Aに
おいて、期間A0~A3のいずれかを省略することが可能である。または、期間Bにおい
て、期間B0~B3のいずれかを省略することが可能である。または、期間Aにおいて、
期間A0は、期間A1~A3のいずれかの次に配置することが可能であるし、その他の期
間の次に配置することが可能である。または、期間Bにおいて、期間B0は、期間B1~
B3のいずれかの次に配置することが可能であるし、その他の期間の次に配置することが
可能である。
【0099】
期間Aでは、スイッチ11_1、スイッチ12_1、及びスイッチ13_1は順番にオン
になり、スイッチ11_2、スイッチ12_2、及びスイッチ13_2はオフになる。た
だし、これに限定されず、スイッチ11_1、スイッチ12_1、及びスイッチ13_1
は、様々な順番でオンになることが可能である。または、スイッチ11_1、スイッチ1
2_1、及びスイッチ13_1は、オフになることが可能であるし、オンになることが可
能である。または、スイッチ11_2、スイッチ12_2、及び/又は、スイッチ13_
2はオンになることが可能である。
【0100】
期間Aの期間A0、期間A1、及び期間A2では、スイッチ13_1、及びスイッチ13
_2はオフになる。よって、経路123_1、及び経路123_2は、非導通状態になる
。ただし、これに限定されず、スイッチ13_1、及び/又は、スイッチ13_2はオン
になることが可能である。
【0101】
期間Aの期間A3では、スイッチ13_1はオンになり、スイッチ11_1、スイッチ1
1_2、スイッチ12_1、スイッチ12_2、及びスイッチ13_2はオフになる。よ
って、経路123_1は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、経路122
_1、経路122_2、及び経路123_2は非導通状態になる。すると、配線111と
配線112とは、スイッチ13_1を介して導通状態になるので、配線112に供給され
る電圧(例えば電圧V1)又は信号は、スイッチ13_1を介して配線111に供給され
る。言い換えると、配線111と配線112とは、経路123_1を介して導通状態にな
るので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、経路123_1を
介して配線111に供給される。
【0102】
期間Bでは、スイッチ11_2、スイッチ12_2、及びスイッチ13_2は順番にオン
になり、スイッチ11_1、スイッチ12_1、及びスイッチ13_1はオフになる。た
だし、これに限定されず、スイッチ11_2、スイッチ12_2、及びスイッチ13_2
は、様々な順番でオンになることが可能である。または、スイッチ11_2、スイッチ1
2_2、及びスイッチ13_2は、オフになることが可能であるし、オンになることが可
能である。または、スイッチ11_1、スイッチ12_1、及び/又は、スイッチ13_
1はオンになることが可能である。
【0103】
期間Bの期間B0、期間B1、及び期間B2では、スイッチ13_1、及びスイッチ13
_2はオフになる。よって、経路123_1、及び経路123_2は、非導通状態になる
。ただし、これに限定されず、スイッチ13_1、及び/又は、スイッチ13_2はオン
になることが可能である。
【0104】
期間Bの期間B3では、スイッチ13_2はオンになり、スイッチ11_1、スイッチ1
1_2、スイッチ12_1、スイッチ12_2、及びスイッチ13_1はオフになる。よ
って、経路123_2は導通状態になり、経路121_1、経路121_2、経路122
_1、経路122_2、及び経路123_1は非導通状態になる。すると、配線111と
配線112とは、スイッチ13_2を介して導通状態になるので、配線112に供給され
る電圧(例えば電圧V1)又は信号は、スイッチ13_2を介して配線111に供給され
る。言い換えると、配線111と配線112とは、経路123_2を介して導通状態にな
るので、配線112に供給される電圧(例えば電圧V1)又は信号は、経路123_2を
介して配線111に供給される。
【0105】
なお、
図43(C)において、回路101又は回路102に対応する回路の数が多いこと
によって、スイッチがオンになる時間を短くすることができる。よって、スイッチとして
用いられる素子、又は回路などの劣化を抑制することができる。ただし、回路101又は
回路102に対応する回路の数が多すぎると、スイッチの数が増えるので、回路規模が大
きくなりすぎてしまう。したがって、回路101又は回路102に対応する回路の数は、
6個以下であることが好ましい。より好ましくは、4個以下であることが好ましい。さら
に好ましくは、3個又は2個であることが好ましい。ただし、これに限定されず、回路1
01又は回路102に対応する回路の数は、1個であることが可能であるし、6個以上で
あることが可能である。
【0106】
なお、
図43(C)において、
図43(A)と同様に、回路101又は回路102に対応
する複数の回路は、各々、配線111と配線112との間に接続される3つ以上のスイッ
チを有することが可能である。
【0107】
なお、配線を複数の配線に分割することが可能である。そして、当該複数の配線には、同
じ信号又は電圧などを入力することが可能であるし、別々の信号又は電圧などを入力する
ことが可能である。または、当該複数の配線は、同じ配線又は素子などと接続されること
が可能であるし、当該複数の配線は、別々の配線又は素子などと接続されることが可能で
ある。
図43(E)の一例には、配線112を配線112A~112Dという複数の配線
に分割する場合の構成を示す。配線112A~112Dと、配線111との間には、各々
、スイッチ11_1、スイッチ11_2、スイッチ12_1、スイッチ12_2が接続さ
れる。配線112A~112Dは、配線112に対応する。よって、配線112A~11
2Dには、電圧V1を供給することが可能であり、配線112A~112Dは、電源線と
して機能することが可能である。ただし、これに限定されず、配線112A~112Dに
は、別々の電圧、又は別々の信号を入力することが可能である。または、配線112A~
配線112Dのいずれかを共有することが可能である。または、配線112A~112D
は、各々、他の配線と共有されることが可能である。
【0108】
なお、
図43(E)と同様に、
図43(A)、及び
図43(C)においても、配線112
を複数の配線に分割することが可能である。そして、配線111と、当該複数の配線との
間に、各々、スイッチを接続することが可能である。
【0109】
次に、スイッチとして、トランジスタを用いる場合の一例について、
図1(A)を参照し
て説明する。
図1(A)には、
図41(A)のスイッチ11_1、スイッチ11_2、ス
イッチ12_1、及びスイッチ12_2として、各々、トランジスタ101_1、トラン
ジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2が用いられる
場合の構成を示す。ただし、これに限定されず、
図41~45で述べる内容、又はこれら
を組み合わせた構成において、スイッチとしてトランジスタを用いることが可能である。
例えば、
図43(A)、
図43(C)、及び
図43(E)において、スイッチとしてトラ
ンジスタを用いることが可能である。
【0110】
なお、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及
びトランジスタ102_2は、Nチャネル型であるものとする。Nチャネル型のトランジ
スタは、ゲートとソースとの間の電位差(Vgs)が閾値電圧(Vth)を上回った場合
にオンするものとする。ただし、これに限定されず、トランジスタ101_1、トランジ
スタ101_2、トランジスタ102_1、及び/又は、トランジスタ102_2は、P
チャネル型であることが可能である。Pチャネル型トランジスタは、ゲートとソースとの
間の電位差(Vgs)が閾値電圧(Vth)を下回った場合にオンするものとする。また
は、スイッチとしては、CMOSのスイッチを用いることが可能である。
【0111】
図1(A)の半導体装置の接続関係について説明する。トランジスタ101_1、トラン
ジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子
は、配線112と接続される。トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トラ
ンジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第2の端子は、配線111と接続さ
れる。そして、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102
_1、及びトランジスタ102_2のゲートは、各々、配線113_1、配線113_2
、配線114_1、配線114_2と接続される。ただし、これに限定されず、他にも様
々な接続構成にすることが可能である。
【0112】
配線113_1、及び配線113_2には、一例として、各々、信号S1_1、信号S1
_2が入力されるものとする。信号S1_1、及び信号S1_2は、デジタル信号である
場合が多く、クロック信号として機能することが可能である。配線114_1、及び配線
114_2には、一例として、各々、信号S2_1、信号S2_2が入力されるものとす
る。信号S2_1は、信号S1_1の反転信号、又は、信号S1_1から位相が180°
ずれた信号である場合が多く、反転クロック信号として機能することが可能である。同様
に、信号S2_2は、信号S1_2の反転信号、又は、信号S1_2から位相が180°
ずれた信号である場合が多く、反転クロック信号として機能することが可能である。ただ
し、これに限定されず、配線111、配線112、配線113_1、配線113_2、配
線114_1、及び配線114_2には、他にも様々な信号、様々な電流、又は様々な電
圧を入力することが可能である。
【0113】
信号S1_1、及び信号S1_2は、ある期間毎(例えば1フレーム毎、又は1動作期間
毎)に、アクティブ状態と非アクティブ状態とを繰り返す場合が多い。そして、信号S1
_1と信号S1_2とでは、アクティブ状態と非アクティブ状態とが反転している場合が
多い。同様に、信号S2_1、及び信号S2_2は、ある期間毎(例えば1フレーム毎、
又は1動作期間毎)に、アクティブ状態と非アクティブ状態とを繰り返す場合が多い。そ
して、信号S2_1と信号S2_2とでは、アクティブ状態と非アクティブ状態とが反転
している場合が多い。例えば、k(kは自然数)フレーム目において、信号S1_1、及
び信号S2_1がアクティブ状態であるとすると、信号S1_2、及び信号S2_2は非
アクティブ状態になる。その後、k+1フレーム目において、信号S1_1、及び信号S
2_1が非アクティブ状態になるとすると、信号S1_2、及び信号S2_2はアクティ
ブ状態になる。ただし、これに限定されず、信号S1_1と信号S1_2との両方が、同
じ状態(アクティブ状態又は非アクティブ状態)になることが可能である。同様に、信号
S2_1と信号S2_2との両方が、同じ状態(アクティブ状態又は非アクティブ状態)
になることが可能である。または、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び信
号S2_2は、複数フレーム毎、半導体装置に電源が投入されるたび、又は、ランダムに
、アクティブ状態と非アクティブ状態とを繰り返すことが可能である。
【0114】
なお、信号がアクティブ状態になるとは、信号がHレベル又はLレベルになることが可能
な状態のことをいう。一方で、信号が非アクティブ状態になるとは、信号が一定の値(例
えば、Hレベル又はLレベル)になることをいう。ここでは、一例として、信号が非アク
ティブ状態になると記載する場合、信号はLレベルになるものとする。ただし、これに限
定されない。例えば、信号がアクティブ状態になる場合でも、信号が一定の値になること
が可能である。
【0115】
なお、配線113_1、配線113_2、配線114_1、及び配線114_2は、信号
線、又はクロック信号線として機能することが可能である。ただし、これに限定されず、
配線113_1、配線113_2、配線114_1、及び配線114_2に電圧が供給さ
れる場合、これらの配線は電源線として機能することが可能である。
【0116】
なお、半導体装置に多相のクロック信号を入力することが可能である。例えば、n(nは
自然数)相のクロック信号を半導体装置に入力することが可能である。n相のクロック信
号とは、それぞれ位相がずれたn個のクロック信号である。例えば、n相のクロック信号
としては、一例として、周期がそれぞれ1/n周期ずつずれたn個のクロック信号がある
。ただし、これに限定されない。
【0117】
なお、信号S1_1、信号S2_1、信号S1_2、及び信号S2_2がアクティブ状態
の場合において、信号を生成する回路を簡単にするために、Lレベルになる時間とHレベ
ルになる時間とはおおむね等しいことが好ましい。ただし、これに限定されず、Lレベル
になる時間は、Hレベルになる時間よりも長いことが可能である。または、Lレベルにな
る時間は、Hレベルになる時間よりも短いことが可能である。
【0118】
なお、平衡とは、デューティ比がおおむね50%のこと、つまりHレベルの時間とLレベ
ルの時間とがおおむね等しいことをいう。非平衡とは、平衡ではないこと、つまりHレベ
ルの時間とLレベルとの時間が異なることをいう。
【0119】
次に、
図1(A)の半導体装置の動作について、
図1(B)のタイミングチャートを参照
して説明する。
図1(B)のタイミングチャートは、
図42のタイミングチャートに対応
する。なお、
図41(A)の動作と共通するところは、その説明を省略する。
【0120】
まず、期間Aの動作について説明する。期間Aでは、信号S1_1、及び信号S2_1は
アクティブ状態になり、信号S1_2、及び信号S2_2は非アクティブ状態になる。よ
って、信号S1_1、及び信号S2_1は、HレベルとLレベルとをサブ期間毎に繰り返
し、信号S1_2、及び信号S2_2はLレベルになる。信号S1_1、及び信号S2_
1は、HレベルとLレベルとがお互いに反転している場合が多い。ただし、これに限定さ
れず、信号S1_1、及び信号S2_1は、Lレベルになることが可能であるし、Hレベ
ルになることが可能である。または、信号S1_2、及び/又は、信号S2_2は、Hレ
ベルになることが可能である。
【0121】
期間Aの期間A1において、信号S1_1がHレベルになり、信号S1_2、信号S2_
1、及び信号S2_2がLレベルになる。よって、
図2(A)に示すように、トランジス
タ101_1がオンになり、トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びト
ランジスタ102_2がオフになる。すると、配線111と配線112とがトランジスタ
101_1を介して導通状態になるので、電圧V1が配線112から配線111にトラン
ジスタ101_1を介して供給される。
【0122】
期間Aの期間A2において、信号S2_1がHレベルになり、信号S1_1、信号S1_
2、及び信号S2_2がLレベルになる。よって、
図2(B)に示すように、トランジス
タ102_1がオンになり、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、及びト
ランジスタ102_2がオフになる。すると、配線111と配線112とがトランジスタ
102_1を介して導通状態になるので、電圧V1が配線112から配線111にトラン
ジスタ102_1を介して供給される。
【0123】
期間Aの期間A0において、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び信号S2
_2がLレベルになる。よって、
図2(C)に示すように、トランジスタ101_1、ト
ランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2がオフに
なる。すると、配線111と配線112とは非導通状態になる。
【0124】
次に、期間Bの動作について説明する。期間Bでは、信号S1_2、及び信号S2_2は
アクティブ状態になり、信号S1_1、及び信号S2_1は非アクティブ状態になる。よ
って、信号S1_2、及び信号S2_2は、HレベルとLレベルとをサブ期間毎に繰り返
し、信号S1_1、及び信号S2_1はLレベルになる。信号S1_2、及び信号S2_
2は、HレベルとLレベルとがお互いに反転している場合が多い。ただし、これに限定さ
れず、信号S1_2、及び信号S2_2は、Lレベルになることが可能であるし、Hレベ
ルになることが可能である。または、信号S1_1、及び/又は、信号S2_1は、Hレ
ベルになることが可能である。
【0125】
期間Bの期間B1において、信号S1_2がHレベルになり、信号S1_1、信号S2_
1、及び信号S2_2がLレベルになる。よって、
図3(A)に示すように、トランジス
タ101_2がオンになり、トランジスタ101_1、トランジスタ102_1、及びト
ランジスタ102_2がオフになる。すると、配線111と配線112とがトランジスタ
101_2を介して導通状態になるので、電圧V1が配線112から配線111にトラン
ジスタ101_2を介して供給される。
【0126】
期間Bの期間B2において、信号S2_2がHレベルになり、信号S1_1、信号S1_
2、及び信号S2_1がLレベルになる。よって、
図3(B)に示すように、トランジス
タ102_2がオンになり、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、及びト
ランジスタ102_1がオフになる。すると、配線111と配線112とがトランジスタ
102_2を介して導通状態になるので、電圧V1が配線112から配線111にトラン
ジスタ102_2を介して供給される。
【0127】
期間Bの期間B0において、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び信号S2
_2がLレベルになる。よって、
図2(C)に示すように、トランジスタ101_1、ト
ランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2がオフに
なる。すると、配線111と配線112とは非導通状態になる。
【0128】
以上のように、本実施の形態の半導体装置は、トランジスタがオンになる時間を短くする
ことができる。したがって、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。よって、
シフトレジスタ、ゲートドライバ、又は表示装置などが本実施の形態の半導体装置を有す
ることによって、これらの寿命を長くすることができる。
【0129】
または、本実施の形態の半導体装置では、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又は
Pチャネル型とすることが可能である。したがって、CMOS回路と比較して、工程数の
削減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、画
素部などを含めて、全てのトランジスタがNチャネル型の場合、トランジスタの半導体層
として、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体
などを用いることが可能になる。ただし、これらの半導体を用いたトランジスタは、劣化
しやすい場合が多い。しかし本実施の形態の半導体装置は、トランジスタの劣化を抑制す
ることができる。
【0130】
または、トランジスタの特性が劣化した場合でも半導体装置が動作するように、トランジ
スタのチャネル幅を大きくする必要がない。よって、トランジスタのチャネル幅を小さく
することができる。なぜなら、本実施の形態の半導体装置では、トランジスタの劣化を抑
制することができるからである。
【0131】
なお、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び/又は、信号S2_2のLレベ
ルの電位をV1よりも低くすることが可能である。この場合、信号がLレベルになると、
逆バイアスがトランジスタに印加される。よって、トランジスタの劣化を緩和することが
できる。ただし、これに限定されず、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び
/又は、信号S2_2のLレベルの電位は、V1よりも高いことが可能である。
【0132】
なお、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、及び/又は、信号S2_2のHレベ
ルの電位をV2よりも低くすることが可能である。この場合、信号がHレベルになって、
トランジスタがオンになる場合に、トランジスタのVgsが小さくなる。よって、トラン
ジスタの劣化を抑制することができる。ただし、これに限定されず、信号S1_1、信号
S1_2、信号S2_1、及び/又は、信号S2_2のHレベルの電位は、V2よりも高
いことが可能である。
【0133】
なお、トランジスタ101_1のチャネル幅と、トランジスタ101_2のチャネル幅と
は、おおむね等しいことが好ましい。同様に、トランジスタ102_1のチャネル幅と、
トランジスタ102_2のチャネル幅とは、おおむね等しいことが好ましい。このように
、トランジスタのサイズをおおむね等しくすることによって、電流能力をおおむね等しく
することが可能である。よって、複数のトランジスタを切り替えて用いても、信号の波形
をおおむね等しくすることができる。または、トランジスタの特性劣化の程度をおおむね
等しくすることができる。ただし、これに限定されず、トランジスタ101_1のチャネ
ル幅と、トランジスタ101_2のチャネル幅とは、異なることが可能である。または、
トランジスタ102_1のチャネル幅と、トランジスタ102_2のチャネル幅とは、異
ならせることが可能である。
【0134】
なお、トランジスタのチャネル幅と示す場合、これをトランジスタのW/L(W:チャネ
ル幅、L:チャネル長)比と言い換えることが可能である。
【0135】
なお、
図4(A)に示すように、
図43(E)と同様に、配線112を配線112A~1
12Dという複数の配線に分割することが可能である。トランジスタ101_1、トラン
ジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子
は、各々、配線112A、配線112B、配線112C、配線112Dと接続される。
【0136】
なお、
図3(C)に示すように、トランジスタ101_1、及びトランジスタ101_2
の第1の端子は、各々、配線113_2、配線113_1と接続されることが可能である
。または、
図4(B)に示すように、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2
、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、各々、配線1
13_2、配線113_1、配線114_2、配線114_1と接続されることが可能で
ある。この場合、トランジスタが非アクティブ状態の信号によってオフになる期間では、
当該トランジスタの第1の端子にはアクティブ状態の信号が入力される。よって、当該期
間は、Lレベルの信号が当該トランジスタのゲートに入力され、Hレベルの信号が当該ト
ランジスタの第1の端子に入力される期間を含むことになる。すると、逆バイアスがトラ
ンジスタに印加されるので、トランジスタの劣化を抑制することができる。ただし、これ
に限定されず、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102
_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、各々、配線114_2、配線114
_1、配線113_2、配線113_1と接続される場合でも同様の効果を得ることがで
きる。または、
図4(C)に示すように、トランジスタ101_1、トランジスタ101
_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、各々、配
線114_1、配線114_2、配線113_1、配線113_2と接続されることが可
能である。
【0137】
なお、
図5(A)には、
図43(C)のスイッチとしてトランジスタを用いる場合の構成
を示す。スイッチ13_1、及びスイッチ13_2として、各々、トランジスタ103_
1、トランジスタ103_2が用いられる。トランジスタ103_1は、トランジスタ1
01_1又はトランジスタ102_1に対応し、トランジスタ103_2は、トランジス
タ101_2又はトランジスタ102_2に対応する。トランジスタ103_1及びトラ
ンジスタ103_2の第1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ103_1及
びトランジスタ103_2の第2の端子は、配線111と接続される。そして、トランジ
スタ103_1のゲートは、配線115_1と接続され、トランジスタ103_2のゲー
トは、配線115_2と接続される。配線115_1、及び配線115_2には、各々、
信号S3_1、及び信号S3_2が入力される。信号S3_1、及び信号S3_2は、デ
ジタル信号である場合が多く、クロック信号として機能することが可能である。
【0138】
なお、
図43(C)で述べた内容を
図5(A)に適用することが可能である。
【0139】
なお、
図5(A)と同様に、
図3(C)、
図4(A)~(C)においても、半導体装置は
、回路101又は回路102に対応する複数の回路を有することが可能である。
【0140】
なお、
図5(B)には、
図43(A)のスイッチとして、トランジスタを用いる場合の構
成を示す。スイッチ11_1~11_mとして、トランジスタ101_1~101_mが
用いられ、スイッチ12_1~12_mとして、トランジスタ102_1~102_mが
用いられる。トランジスタ101_1~101_mの第1の端子は、配線112と接続さ
れ、トランジスタ101_1~101_mの第2の端子は、配線111と接続される。ト
ランジスタ101_1~101_mのゲートは、各々、配線113_1~113_mと接
続される。トランジスタ102_1~102_mの第1の端子は、配線112と接続され
、トランジスタ102_1~102_mの第2の端子は、配線111と接続される。トラ
ンジスタ102_1~102_mのゲートは、各々、配線114_1~114_mと接続
される。配線113_1~113_mには、各々、信号S1_1~S1_mが入力され、
配線114_1~114_mには、各々、信号S2_1~S2_mが入力される。信号S
1_1~S1_mは、ある期間毎(例えば1フレーム毎)に順にアクティブ状態になる。
同様に、信号S2_1~S2_mは、ある期間毎(例えば1フレーム毎)に順にアクティ
ブ状態になる。こうすることによって、信号がアクティブ状態になる期間が短くなる。つ
まり、トランジスタがオンになる時間を短くすることができるので、トランジスタの劣化
を抑制することができる。
【0141】
なお、
図43(A)で述べる内容を
図5(B)に適用することが可能である。
【0142】
なお、
図5(B)と同様に、
図3(C)、
図4(A)~(C)においても、回路101、
及び回路102は、各々、複数のトランジスタを有することが可能である。または、
図5
(A)においても、回路101又は回路102に対応する回路は、各々、複数のトランジ
スタを有することが可能である。
【0143】
なお、
図6(A)に示すように、トランジスタ101_1を一方の端子(以下、正極とも
いう)が配線111と接続され、他方の端子(以下、負極ともいう)が配線113_1と
接続されるダイオード101a_1に置き換えることが可能である。または、トランジス
タ101_2を一方の端子が配線111と接続され、他方の端子が配線113_2と接続
されるダイオード101a_2に置き換えることが可能である。または、トランジスタ1
02_1を一方の端子が配線111と接続され、他方の端子が配線114_1と接続され
るダイオード102a_1に置き換えることが可能である。または、トランジスタ102
_2を一方の端子が配線111と接続され、他方の端子が配線114_2と接続されるダ
イオード102a_2に置き換えることが可能である。
【0144】
なお、
図6(B)に示すように、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、ト
ランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2をダイオード接続にすることが可能
である。この場合、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ1
02_1、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、各々、配線113_1、配線1
13_2、配線114_1、配線114_2と接続される。トランジスタ101_1、ト
ランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2の第2の
端子及びゲートは、配線111と接続される。ただし、これに限定されず、トランジスタ
101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ10
2_2のゲートは、各々、配線113_1、配線113_2、配線114_1、配線11
4_2と接続されることが可能である。
【0145】
なお、
図6(A)~(B)と同様に、
図3(C)、
図4(A)~(C)、及び
図5(A)
~(B)においても、トランジスタ(例えば、トランジスタ101_1、トランジスタ1
01_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2)をダイオードに置き
換えることが可能である。または、トランジスタのゲートと第1の端子又は第2の端子と
を接続することによって、トランジスタをダイオード接続にすることが可能である。
【0146】
なお、
図6(C)に示すように、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用い
ることが可能である。トランジスタ101p_1、トランジスタ101p_2、トランジ
スタ102p_1、及びトランジスタ102p_2は、各々、トランジスタ101_1、
トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、トランジスタ102_2に対応し、
Pチャネル型である。そして、トランジスタの極性がPチャネル型の場合、配線112に
は、電圧V2が供給され、信号S1_1、信号S1_2、信号S2_1、信号S2_2は
、
図1(B)のタイミングチャートと比較して反転している場合が多い。
【0147】
なお、
図6(C)と同様に、
図3(C)、
図4(A)~(C)、
図5(A)~(B)、図
6(A)~(B)においても、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用いる
ことが可能である。
【0148】
(実施の形態2)
本実施の形態では、半導体装置の一例について説明する。本実施の形態の半導体装置は、
実施の形態1の半導体装置を有することが可能である。本実施の形態の半導体装置は、フ
リップフロップ、シフトレジスタ、ゲートドライバ、ソースドライバ、又は表示装置など
に用いることが可能である。なお、本実施の形態の半導体装置は、フリップフロップ、又
は駆動回路と示すことが可能である。
【0149】
まず、本実施の形態の半導体装置の一例について、
図7(A)を参照して説明する。
図7
(A)の半導体装置は、回路101、回路102、及びトランジスタ201を有する。回
路101は、トランジスタ101_1、及びトランジスタ101_2という複数のトラン
ジスタを有する。回路102は、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2
という複数のトランジスタを有する。
【0150】
なお、トランジスタ201は、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トラ
ンジスタ102_1、及びトランジスタ102_2と同じ極性であることが好ましく、N
チャネル型である場合が多い。ただし、これに限定されず、トランジスタ201は、Pチ
ャネル型であることが可能である。
【0151】
次に、
図7(A)の半導体装置の接続関係について説明する。トランジスタ201の第1
の端子は、配線211と接続され、トランジスタ201の第2の端子は、配線111と接
続される。トランジスタ101_1の第1の端子は、配線112と接続され、トランジス
タ101_1の第2の端子は、配線111と接続される。トランジスタ101_2の第1
の端子は、配線112と接続され、トランジスタ101_2の第2の端子は、配線111
と接続される。トランジスタ102_1の第1の端子は、配線112と接続され、トラン
ジスタ102_1の第2の端子は、配線111と接続され、トランジスタ102_1のゲ
ートは、配線114_1と接続される。トランジスタ102_2の第1の端子は、配線1
12と接続され、トランジスタ102_2の第2の端子は、配線111と接続され、トラ
ンジスタ102_2のゲートは、配線114_2と接続される。ただし、これに限定され
ず、他にも様々な接続構成にすることが可能である。
【0152】
なお、トランジスタ201のゲートをノードAと示す。トランジスタ101_1のゲート
をノードB1と示す。トランジスタ101_2のゲートをノードB2と示す。なお、ノー
ドA、ノードB1、及びノードB2を配線と呼ぶことが可能である。
【0153】
次に、各配線に、入力又は出力される信号又は電圧の一例について説明する。配線111
からは、信号OUTが出力されるものとする。配線211には、信号CKが入力されるも
のとする。信号CKは、信号S1に対応し、クロック信号として機能することが可能であ
る。配線112には、電圧V1が入力されるものとする。ただし、これに限定されず、こ
れらの配線には、他にも様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能
である。
【0154】
なお、配線211は、信号線、又はクロック信号線として機能することが可能である。た
だし、これに限定されず、配線211は、他にも様々な配線として機能することが可能で
ある。
【0155】
次に、トランジスタ201が有する機能について説明する。トランジスタ201は、ノー
ドAの電位に応じて、Hレベルの信号CKを配線111に供給するタイミングを制御する
ことによって、信号OUTがHレベルになるタイミングを制御する機能を有し、プルアッ
プトランジスタ、又はブートストラップトランジスタとして機能することが可能である。
例えば、トランジスタ201は、実施の形態1で述べる期間A0においてオンになる。そ
して、Hレベルの信号CKを配線111に供給する。ただし、これに限定されず、トラン
ジスタ201は、他にも様々な機能を有することが可能である。
【0156】
なお、
図7(B)に示すように、半導体装置は、回路200を有することが可能である。
回路200としては、様々な構成を用いることが可能であり、回路200は、一つ又は複
数のトランジスタを有するものとする。これらのトランジスタの極性は、トランジスタ1
01_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、トランジスタ102_2
、及びトランジスタ201と同じ極性であるものとする。ただし、これに限定されない。
例えば、回路200は、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタとを有す
ることが可能である。つまり、回路200は、CMOS回路であることが可能である。回
路200は、端子200a~200kという複数の端子を有する。端子200a、端子2
00b、端子200c、端子200d、端子200e、端子200f、端子200g、端
子200h、端子200i、端子200j、及び端子200kは、各々、配線211_1
、配線211_2、配線114_1、配線114_2、配線212、配線213、配線1
12、ノードA、配線111、ノードB1、ノードB2と接続される。ただし、これに限
定されず、回路200は、他にも様々な端子を有することが可能であるし、端子200a
~200kのいずれかを省略することが可能である。または、回路200の各端子は、他
にも様々な配線又はノードと接続されることが可能である。
【0157】
なお、配線211_1、及び配線211_2には、各々、信号CK_1、信号CK_2が
入力されるものとする。信号CK_1、信号CK_2は、各々、信号S1_1、信号S1
_2に対応し、クロック信号として機能することが可能である。配線114_1、配線1
14_2には、各々、信号CKB_1、信号CKB_2が入力されるものとする。信号C
KB_1、信号CKB_2は、各々、信号S2_1、信号S2_2に対応し、反転クロッ
ク信号として機能することが可能である。配線212には、信号SPが入力されるものと
する。信号SPは、デジタル信号である場合が多く、スタート信号として機能することが
可能である。または、信号SPは、別の段(例えば前の段)の転送信号、出力信号、又は
選択信号などとして機能することが可能である。配線213には、信号REが入力される
ものとする。信号REは、デジタル信号である場合が多く、リセット信号として機能する
ことが可能である。または、信号REは、別の段(例えば次の段)の転送信号、出力信号
、又は選択信号などとして機能することが可能である。ただし、これに限定されず、これ
らの配線には、他にも様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能で
ある。
【0158】
なお、配線211_1、及び配線211_2は、信号線、又はクロック信号線として機能
することが可能である。または、配線212、及び配線213は、信号線、ゲート線、又
は走査線などとして機能することが可能である。ただし、これに限定されず、これらの配
線は、他にも様々な配線として機能することが可能である。
【0159】
なお、回路200は、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB_1、信号CKB_2、
信号SP、信号RE、電圧V1、ノードAの電位、信号OUT、ノードB1の電位、及び
/又は、ノードB2の電位に応じて、ノードAの電位、信号OUT、ノードB1の電位、
及び/又は、ノードB2の電位を制御する機能を有し、制御回路として機能することが可
能である。ただし、これに限定されず、回路200は、他にも様々な機能を有することが
可能である。
【0160】
なお、
図8(A)に示すように、半導体装置は、回路300、及び回路400を有するこ
とが可能である。回路300、及び回路400としては、様々な構成を用いることが可能
である。例えば、回路400は、トランジスタ101_1のゲートの電位を制御するため
の論理回路と、トランジスタ101_2のゲートの電位を制御するための論理回路とを有
することが可能である。これらの論理回路の一例としては、
図20(A)に示すような2
入力のANDとNOTとを組み合わせた論理回路、又は
図20(B)に示すような2入力
のNORなどがある。ただし、これに限定されず、回路400としては、他にも様々な回
路を用いることが可能である。
【0161】
なお、回路300、及び回路400は、一つ又は複数のトランジスタを有するものとする
。これらのトランジスタの極性は、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、
トランジスタ102_1、トランジスタ102_2、及びトランジスタ201と同じ極性
であるものとする。ただし、これに限定されない。例えば、回路300、及び/又は、回
路400は、Nチャネル型トランジスタとPチャネル型トランジスタとを有することが可
能である。つまり、回路300、及び/又は、回路400は、CMOS回路であることが
可能である。
【0162】
なお、回路300は、端子300a~300iという複数の端子を有する。回路400は
、端子400a~400fという複数の端子を有する。端子300a、端子300b、端
子300c、端子300d、端子300e、端子300f、端子300g、端子300h
、及び端子300iは、各々、配線211_1、配線211_2、配線114_1、配線
114_2、配線212、配線213、配線112、トランジスタ201のゲート、配線
111と接続される。端子400a、端子400b、端子400c、端子400d、端子
400e、及び端子400fは、各々、配線211_1、配線211_2、トランジスタ
201のゲート、配線112、トランジスタ101_1のゲート、トランジスタ101_
2のゲートと接続される。ただし、これに限定されず、回路300、及び/又は、回路4
00は、他にも様々な端子を有することが可能であるし、端子300a~300iのいず
れか又は端子400a~400fのいずれかを省略することが可能である。または、回路
300、及び/又は、回路400の各端子は、他にも様々な配線又はノードと接続される
ことが可能である。
【0163】
なお、回路300は、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB_1、信号CKB_2、
信号SP、信号RE、電圧V1、ノードAの電位、及び/又は、信号OUTに応じて、ノ
ードA、及び/又は、配線111の電位を制御する機能を有し、制御回路として機能する
ことが可能である。回路400は、信号CK_1、信号CK_2、ノードAの電位、電圧
V1、ノードB1の電位、及び/又は、ノードB2の電位に応じて、ノードB1、及び/
又は、ノードB2の電位を制御する機能を有し、制御回路として機能することが可能であ
る。ただし、これに限定されず、回路300、及び回路400は、他にも様々な機能を有
することが可能である。
【0164】
次に、本実施の形態の半導体装置の動作について説明する。ここでは、一例として、
図8
(A)の半導体装置の動作について、
図8(B)、
図9(A)、
図9(B)、
図10(A
)、
図10(B)、
図11(A)、
図11(B)、
図12(A)、
図12(B)、
図13
(A)、及び
図13(B)を参照して説明する。
図8(B)には、信号CK、信号CK_
1、信号CK_2、信号CKB_1、信号CKB_2、信号SP、信号RE、ノードAの
電位(Va)、ノードB1の電位(Vb1)、ノードB2の電位(Vb2)、及び信号O
UTを示す。
図8(B)のタイミングチャートの1動作期間(または1フレーム期間)は
、期間T1、期間T2、期間T3、期間T4、及び期間T5を有する。
図9(A)、
図1
0(A)、
図11(A)、
図12(A)、及び
図13(A)には、各々、kフレーム目の
期間T1、期間T2、期間T3、期間T4、期間T5における半導体装置の動作の模式図
を示す。
図9(B)、
図10(B)、
図11(B)、
図12(B)、及び
図13(B)に
は、各々、k+1フレーム目の期間T1、期間T2、期間T3、期間T4、期間T5にお
ける半導体装置の動作の模式図を示す。なお、
図1(A)の半導体装置の動作と共通する
ところは、その説明を省略する。なお、
図8(A)の半導体装置の動作の説明は、
図7(
A)~(B)の半導体装置の動作に適用することが可能である。
【0165】
まず、kフレーム目の期間T1において、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB
_2がLレベルになるので、トランジスタ102_1がオンになり、トランジスタ102
_2がオフになる。同時に、信号CK_1及び信号CK_2がLレベルになるので、回路
400は、ノードB1及びノードB2の電位を減少させる。例えば、回路400は、Lレ
ベルの信号又は電圧V1をノードB1及びノードB2に供給する。または、回路400は
、容量結合によって、ノードB1及びノードB2の電位を減少させる。よって、トランジ
スタ101_1、及びトランジスタ101_2がオフになる。この結果、
図2(B)と同
様に、配線112と配線111とがトランジスタ102_1を介して導通状態になるので
、電圧V1が配線112からトランジスタ102_1を介して配線111に供給される。
このとき、信号SPがHレベルになるので、回路300は、ノードAの電位を上昇させる
。例えば、回路300は、Hレベルの信号又は電圧V2をノードAに供給する。その後、
ノードAの電位が信号CKのLレベルの電位(V1)と、トランジスタ201の閾値電圧
(Vth201)との和(V1+Vth201)まで上昇すると、トランジスタ201が
オンになる。よって、配線211と配線111とがトランジスタ201を介して導通状態
になるので、Lレベルの信号CKが配線211からトランジスタ201を介して配線11
1に供給される。その後、ノードAの電位はさらに上昇し続ける。そして、ある電位(少
なくともV1+Vth201以上)になったところで、回路300は、ノードAに信号又
は電圧などを供給しなくなる。よって、ノードAは、このときの電位を維持したまま、浮
遊状態になる。こうして、信号OUTはLレベルになる。
【0166】
なお、kフレーム目の期間T1において、回路300は、Lレベルの信号又は電圧V1な
どを配線111に供給することが可能である。ただし、これに限定されず、回路300は
、信号又は電圧などを配線111に供給しないことが可能である。
【0167】
一方で、k+1フレーム目の期間T1では、信号CKB_1がLレベルになり、信号CK
B_2がHレベルになるので、トランジスタ102_1がオフになり、トランジスタ10
2_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T1の動作と異なる。
【0168】
次に、kフレーム目の期間T2において、信号CKB_1がLレベルになり、信号CKB
_2がLレベルのままになるので、トランジスタ102_1がオフになり、トランジスタ
102_2がオフのままになる。同時に、信号CK_1がHレベルになり、信号CK_2
がLレベルのままになるが、ノードAの電位が高い値のままなので、回路400は、ノー
ドB1及びノードB2の電位を低い値に維持する。例えば、回路400は、Lレベルの信
号又は電圧V1をノードB1及びノードB2に供給し続ける。または、回路400は、信
号又は電圧などをノードB1及びノードB2に供給せずに、ノードB1及びノードB2を
浮遊状態にする。よって、トランジスタ101_1、及びトランジスタ101_2がオフ
のままになる。この結果、
図2(C)と同様に、配線112と配線111とが非導通状態
になる。このとき、回路300は、信号又は電圧などをノードAに供給していない場合が
多い。つまり、ノードAは浮遊状態のままになるので、期間T1における電位(V1+V
th201以上)を維持したままになる。よって、トランジスタ201はオンのままにな
るので、配線211と配線111とは導通状態のままとなる。このとき、信号CKがLレ
ベルからHレベルに上昇するので、配線111の電位が上昇し始める。すると、ノードA
は浮遊状態のままなので、ノードAの電位は、トランジスタ201のゲートと第2の端子
との間の寄生容量によって上昇する。いわゆるブートストラップ動作である。こうして、
ノードAの電位がV2+Vth201+α(αは正の数)まで上昇する。すると、配線1
11の電位は、Hレベルの信号CKの電位(V2)まで上昇する。このようにして、信号
OUTはHレベルになる。
【0169】
一方で、k+1フレーム目の期間T2では、信号CK_1がLレベルのままになり、信号
CK_2がHレベルになるところが、kフレーム目の期間T2の動作と異なる。ただし、
この場合でも、ノードAの電位が高い値のままなので、回路400は、ノードB1及びノ
ードB2の電位を低い値に維持する。
【0170】
次に、kフレーム目の期間T3において、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB
_2がLレベルのままになるので、トランジスタ102_1がオンになり、トランジスタ
102_2がオフのままになる。同時に、信号CK_1がLレベルになり、信号CK_2
がLレベルのままになるので、回路400は、ノードB1及びノードB2の電位を低い値
に維持する。例えば、回路400は、Lレベルの信号又は電圧V1をノードB1及びノー
ドB2に供給し続ける。または、回路400は、信号又は電圧などをノードB1及びノー
ドB2に供給せずに、ノードB1及びノードB2を浮遊状態にする。よって、トランジス
タ102_1、及びトランジスタ102_2はオフのままになる。この結果、
図2(B)
と同様に、配線112と配線111とがトランジスタ102_1を介して導通状態になる
ので、電圧V1が配線112からトランジスタ102_1を介して配線111に供給され
る。このとき、信号REがHレベルになるので、回路400は、ノードAの電位を減少さ
せる。例えば、回路400は、ノードAにLレベルの信号又は電圧V1を供給する。よっ
て、トランジスタ201がオフになるので、配線211と配線111とは非導通状態にな
る。こうして、信号OUTはLレベルになる。
【0171】
なお、kフレーム目の期間T3において、回路300は、Lレベルの信号又は電圧V1な
どを配線111に供給することが可能である。
【0172】
一方で、k+1フレーム目の期間T3では、信号CKB_1がLレベルのままになり、信
号CKB_2がHレベルになるので、トランジスタ102_1がオフのままになり、トラ
ンジスタ102_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T3の動作と異なる。
【0173】
次に、kフレーム目の期間T4において、信号CKB_1がLレベルになり、信号CKB
_2がLレベルのままになるので、トランジスタ102_1がオフになり、トランジスタ
102_2がオフのままになる。同時に、信号CK_1がHレベルになり、信号CK_2
がLレベルのままので、回路400は、ノードB1の電位を上昇させる。例えば、回路4
00は、Hレベルの信号又は電圧V2をノードB1に供給する。または、回路400は、
容量結合によってノードB1の電位を上昇させる。さらに、回路400は、ノードB2の
電位を低い値に維持する。例えば、回路400は、Lレベルの信号又は電圧V1をノード
B2に供給する。または、回路400は、信号又は電圧などをノードB2に供給せずに、
ノードB2を浮遊状態にする。よって、トランジスタ101_1がオンになり、トランジ
スタ101_2がオフのままになる。この結果、
図2(A)と同様に、配線112と配線
111とがトランジスタ101_1を介して導通状態になるので、電圧V1が配線112
からトランジスタ101_1を介して配線111に供給される。このとき、回路300は
、ノードAの電位をV1に維持する。例えば、回路300は、Lレベルの信号又は電圧V
1をノードAに供給する。または、回路300は、信号又は電圧などをノードAに供給し
ないことによって、ノードAを浮遊状態にする。したがって、トランジスタ201はオフ
のままになるので、配線211と配線111とは非導通状態のままになる。こうして、信
号OUTはLレベルのままになる。
【0174】
なお、kフレーム目の期間T4において、回路300は、Lレベルの信号又は電圧V1を
配線111に供給することが可能である。ただし、これに限定されず、回路300は、信
号又は電圧などを配線111に供給しないことが可能である。
【0175】
一方で、k+1フレーム目の期間T4では、信号CK_1がLレベルのままになり、信号
CK_2がHレベルになるところが、kフレーム目の期間T4の動作と異なる。そして、
回路400がノードB1を低い電位に維持し、ノードB2の電位を上昇させるので、トラ
ンジスタ101_1がオフのままになり、トランジスタ101_2がオンになるところが
、kフレーム目の期間T4の動作と異なる。
【0176】
次に、kフレーム目の期間T5において、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB
_2がLレベルのままなので、トランジスタ102_1がオンになり、トランジスタ10
2_2がオフのままになる。同時に、信号CK_1がLレベルになり、信号CK_2がL
レベルのままになるので、回路400は、ノードB1の電位を減少させる。例えば、回路
400は、Lレベルの信号又は電圧V1をノードB1に供給する。または、回路400は
、容量結合によって、ノードB1の電位を減少させる。さらに、回路400は、ノードB
2の電位を低い値に維持する。例えば、回路400は、Lレベルの信号又は電圧V1をノ
ードB2に供給する。または、回路400は、信号又は電圧などをノードB2に供給せず
に、ノードB2を浮遊状態にする。よって、トランジスタ101_1がオフになり、トラ
ンジスタ101_2がオフのままになる。この結果、
図2(B)と同様に、配線111と
配線112とがトランジスタ102_1を介して導通状態になるので、電圧V1が配線1
12からトランジスタ102_1を介して配線111に供給される。このとき、回路30
0は、ノードAの電位をV1に維持する。例えば、回路300は、Lレベルの信号又は電
圧V1をノードAに供給する。または、回路300は、信号又は電圧などをノードAに供
給しないことによって、ノードAを浮遊状態にする。したがって、トランジスタ201は
オフのままになるので、配線211と配線111とは非導通状態のままになる。こうして
、信号OUTはLレベルのままになる。
【0177】
なお、kフレーム目の期間T5において、回路300は、Lレベルの信号又は電圧V1を
配線111に供給することが可能である。ただし、これに限定されず、回路300は、信
号又は電圧などを配線111に供給しないことが可能である。
【0178】
一方で、k+1フレーム目の期間T5では、信号CKB_1がLレベルのままになり、信
号CKB_2がHレベルになるので、トランジスタ102_1がオフになり、トランジス
タ102_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T5の動作と異なる。
【0179】
以上のように、本実施の形態の半導体装置は、kフレーム目における動作とk+1フレー
ム目における動作とを繰り返すことによって、トランジスタがオンになる時間を短くする
ことができる。したがって、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。よって、
シフトレジスタ、ゲートドライバ、又は表示装置などが本実施の形態の半導体装置を有す
ることによって、これらの寿命を長くすることができる。
【0180】
または、本実施の形態の半導体装置は、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はP
チャネル型とすることが可能である。したがって、CMOS回路と比較して、工程数の削
減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、画素
部なども含めて、全てのトランジスタがNチャネル型の場合、トランジスタの半導体層と
して、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体な
どを用いることが可能になる。ただし、これらの半導体を用いたトランジスタは、劣化し
やすい場合が多い。しかし、本実施の形態の半導体装置は、トランジスタの劣化を抑制す
ることができる。
【0181】
または、トランジスタの特性が劣化した場合でも半導体装置が動作するように、トランジ
スタのチャネル幅を大きくする必要がない。よって、トランジスタのチャネル幅を小さく
することができる。なぜなら、本実施の形態の半導体装置では、トランジスタの劣化を抑
制することができるからである。
【0182】
なお、
図8(B)において、期間T2を選択期間と示し、それ以外の期間(期間T1、期
間T3、期間T4、及び期間T5)を非選択期間と示すことが可能である。または、期間
T1、期間T2、期間T3、期間T4、及び期間T5を、各々、セット期間、出力期間、
リセット期間、第1の非選択期間、第2の非選択期間と示すことが可能である。
【0183】
なお、
図14(A)に示すように、信号CK、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB
_1、及び信号CKB_2において、Hレベルになる時間がLレベルになる時間よりも短
いことが可能である。こうすることによって、期間T2において、信号CKがLレベルに
なるときに、ノードAの電位は高い値のままなので、トランジスタ201はオンのままと
なる。よって、配線211と配線111とがトランジスタ201を介して導通状態のまま
なので、Lレベルの信号CKが配線211から配線111にトランジスタ201を介して
供給される。トランジスタ201のチャネル幅は大きい場合が多いので配線111の電位
は、すぐにV1まで減少する。よって、信号OUTの立ち下がり時間を短くすることがで
きる。ただし、これに限定されず、信号CK、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB
_1、及び信号CKB_2において、Hレベルになる時間がLレベルになる時間よりも長
いことが可能である。
【0184】
なお、
図14(B)に示すように、期間T2の途中に、電圧V1又はLレベルの信号を、
ノードA及び配線111に供給することによって、信号OUTをLレベルにすることが可
能である。こうすることによって、駆動周波数を遅くすることができるので、消費電力の
低減を図ることができる。
【0185】
なお、
図5(A)のように、半導体装置が回路101又は回路102に対応する回路を複
数有する場合、半導体装置に多相のクロック信号を入力することが可能である。
図15(
A)には、半導体装置に3相のクロック信号を入力する場合のタイミングチャートの一例
を示す。ただし、これに限定されない。
【0186】
なお、
図5(B)のように、回路101又は回路102が複数のトランジスタを有するこ
とが可能である。
図15(B)には、回路101又は回路102が3つのトランジスタを
有する場合のタイミングチャートの一例を示す。ただし、これに限定されない。
【0187】
なお、トランジスタ201のチャネル幅は、トランジスタ101_1、トランジスタ10
1_2、トランジスタ102_1、及びトランジスタ102_2のチャネル幅よりも大き
いことが好ましい。こうすることによって、トランジスタ201のオン抵抗が小さくなる
ため、信号OUTの立ち上がり時間、又は立ち下がり時間を短くすることができる。ただ
し、これに限定されず、トランジスタ201のチャネル幅は、トランジスタ101_1、
トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、及び/又は、トランジスタ102_
2のチャネル幅よりも小さいことが可能である。
【0188】
なお、トランジスタ201において、ゲートと第2の端子との間の寄生容量は、ゲートと
第1の端子との間の寄生容量よりも大きいことが好ましい。なぜなら、期間T2において
、ノードAの電位がブートストラップ動作によって高くなりやすくなるからである。した
がって、ゲートとして機能する導電層と、ソース又はドレインとして機能する導電層とが
重なる面積は、第2の端子側のほうが第1の端子側よりも大きいことが好ましい。ただし
、これに限定されない。
【0189】
なお、実施の形態1で述べたように、配線を複数の配線に分割することが可能である。そ
して、当該複数の配線には、同じ信号又は電圧などを入力することが可能であるし、別々
の信号又は電圧などを入力することが可能である。または、当該複数の配線は、同じ配線
又は素子などと接続されることが可能であるし、当該複数の配線は、別々の配線又は素子
などと接続されることが可能である。
図16(A)には、一例として、配線112を配線
112A~112Dという複数の配線に分割する場合の構成を示す。
【0190】
なお、
図16(A)と同様に、
図7(B)、及び
図8(A)においても、配線を複数の配
線に分割することが可能である。なお、配線112だけでなく、配線114_1、配線1
14_2、配線211、配線211_1、配線211_2、配線212、及び/又は、配
線213を複数の配線に分割することが可能である。
【0191】
なお、
図16(B)に示すように、トランジスタ101_1の第1の端子、及びトランジ
スタ101_2の第1の端子は、各々、配線211_1、配線211_2と接続されるこ
とが可能である。トランジスタ102_1の第1の端子、及びトランジスタ102_2の
第1の端子は、各々、配線114_2、配線114_1と接続されることが可能である。
こうすることによって、
図4(B)と同様に、トランジスタ101_1~101_2、及
びトランジスタ102_1~102_2に逆バイアスを印加することができるので、これ
らのトランジスタの劣化を抑制することができる。ただし、これに限定されず、トランジ
スタ101_1の第1の端子、トランジスタ101_2の第1の端子、トランジスタ10
2_1の第1の端子、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、様々な配線、又は様
々なノードと接続されることが可能である。例えば、トランジスタ101_1の第1の端
子、及びトランジスタ101_2の第1の端子は、各々、ノードB2、ノードB1と接続
されることが可能である。
【0192】
なお、
図16(B)と同様に、
図7(B)、及び
図8(A)においても、トランジスタ1
01_1の第1の端子、及びトランジスタ101_2の第1の端子は、各々、配線211
_1、配線211_2と接続されることが可能である。トランジスタ102_1の第1の
端子、及びトランジスタ102_2の第1の端子は、各々、配線114_1、配線114
_2と接続されることが可能である。
【0193】
なお、
図17(A)に示すように、トランジスタ201のゲートと第2の端子との間に、
容量素子202を新たに接続することが可能である。こうして、期間T2におけるブート
ストラップ動作時に、ノードAの電位を高くすることができる。よって、トランジスタ2
01のVgsが大きくなるので、信号OUTの立ち下がり時間若しくは立ち上がり時間を
短くすることができる。ただし、これに限定されず、容量素子202としては、トランジ
スタをMOS容量として用いることが可能である。この場合、MOS容量として用いるト
ランジスタの容量値を大きくするために、当該トランジスタのゲートはノードAと接続さ
れ、当該トランジスタの第1の端子、又は第2の端子は配線111と接続されることが好
ましい。
【0194】
なお、
図17(A)と同様に、
図7(B)、
図8(A)、及び
図16(A)~(B)にお
いても、トランジスタ201のゲートと第2の端子との間に、容量素子202を新たに接
続することが可能である。
【0195】
なお、出力信号を二つに分割することが可能である。例えば、一方の出力信号は、別の段
(例えば次の段)へのフリップフロップへの転送用の信号として機能することが可能であ
り、他方の出力信号は、画素へ出力される信号として機能することが可能である。例えば
、
図17(B)に示すように、トランジスタ203が、新たに追加されることが可能であ
る。トランジスタ203は、トランジスタ201と同様の機能を有し、Nチャネル型であ
る場合が多い。トランジスタ203の第1の端子は、配線211と接続され、トランジス
タ203の第2の端子は、配線212と接続され、トランジスタ203のゲートはトラン
ジスタ201のゲートと接続される。
【0196】
ただし、これに限定されず、トランジスタ203は、Pチャネル型であることが可能であ
る。または、トランジスタ203の第1の端子とトランジスタ201の第1の端子とは、
別々の配線と接続されることが可能である。または、トランジスタ203のゲートとトラ
ンジスタ201のゲートとは別々の配線と接続されることが可能である。
【0197】
なお、
図18に示すように、トランジスタ203だけでなく、回路231、及び回路23
2を新たに追加することが可能である。回路231は、回路101と同様の機能を有し、
回路232は、回路102と同様の機能を有する。回路231は、トランジスタ231_
1、及びトランジスタ231_2という複数のトランジスタを有し、回路232は、トラ
ンジスタ232_1、及びトランジスタ232_2という複数のトランジスタを有する。
トランジスタ231_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及びトラ
ンジスタ232_2は、各々、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トラ
ンジスタ102_1、トランジスタ102_2に対応し、Nチャネル型であるものとする
。トランジスタ231_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及びト
ランジスタ232_2の第1の端子は、配線112と接続される。トランジスタ231_
1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及びトランジスタ232_2の
第2の端子は、配線212と接続される。トランジスタ231_1、トランジスタ231
_2、トランジスタ232_1、及びトランジスタ232_2のゲートは、各々、ノード
B2、ノードB3、配線114_1、配線114_2と接続される。ただし、これに限定
されず、トランジスタ231_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、
及び/又は、トランジスタ232_2は、Pチャネル型であることが可能である。または
、トランジスタ231_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及び/
又は、トランジスタ232_2の第1の端子、又は第2の端子は、別々の配線と接続され
ることが可能である。
【0198】
なお、
図17(B)、及び
図18において、配線111からの出力信号が画素に供給され
る信号であり、配線212からの出力信号が転送用の信号である場合、トランジスタ20
3のチャネル幅は、トランジスタ201のチャネル幅よりも小さいことが好ましい。なぜ
なら、配線111は、ゲート線又は画素などに接続されるので、配線111の負荷は、配
線212の負荷よりも大きい場合が多いからである。ただし、これに限定されず、配線1
11から出力される信号が転送用の信号であり、配線212から出力される信号が画素に
出力される信号である場合、トランジスタ203のチャネル幅は、トランジスタ201の
チャネル幅よりも大きいことが可能である。
【0199】
なお、
図17(B)、及び
図18において、配線111からの出力信号が画素に供給され
る信号であり、配線212からの出力信号が転送用の信号である場合、トランジスタ23
1_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及びトランジスタ232_
2のチャネル幅は、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ1
02_1、トランジスタ102_2のチャネル幅よりも小さいことが好ましい。なぜなら
、配線111は、ゲート線又は画素などに接続されるので、配線111の負荷は、配線2
12の負荷よりも大きい場合が多いからである。ただし、これに限定されず、トランジス
タ231_1、トランジスタ231_2、トランジスタ232_1、及びトランジスタ2
32_2のチャネル幅は、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジ
スタ102_1、トランジスタ102_2のチャネル幅よりも大きいことが可能である。
【0200】
なお、
図17(B)、及び
図18において、トランジスタ203のゲートと第2の端子と
の間に、容量素子を接続することが可能である。
【0201】
なお、
図17(B)、及び
図18と同様に、
図7(B)、
図8(A)、
図16(A)~(
B)、及び
図17(A)においても、トランジスタ203、回路231、及び/又は、回
路232を新たに追加することが可能である。
【0202】
なお、
図19(A)に示すように、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用
いることが可能である。トランジスタ101p_1、トランジスタ101p_2、トラン
ジスタ102p_1、トランジスタ102p_2、及びトランジスタ201pは、各々、
トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ102_1、トランジ
スタ102_2、トランジスタ201に対応し、Pチャネル型である。そして、トランジ
スタの極性がPチャネル型の場合、
図19(B)に示すように、配線112には、電圧V
2が供給され、信号CK、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB_1、信号CKB_
2、電位Va、電位Vb1、電位Vb2、及び信号OUTは、
図8(B)のタイミングチ
ャートと比較して反転している場合が多い。
【0203】
なお、
図19(A)と同様に、
図7(B)、
図8(A)、
図16(A)~(B)、
図17
(A)~(B)、及び
図18においても、トランジスタとして、Pチャネル型トランジス
タを用いることが可能である。
【0204】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で述べる回路300の具体例について説明する。なお、
回路300を半導体装置、駆動回路、又はゲートドライバと示すことが可能である。なお
、実施の形態1~実施の形態2で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態
1~実施の形態2で述べる内容は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせること
ができる。
【0205】
まず、回路300の一例について、
図21(A)を参照して説明する。回路300は、ト
ランジスタ301、トランジスタ302、トランジスタ303、トランジスタ304_1
、トランジスタ304_2、トランジスタ305_1、及びトランジスタ305_2を有
する。ただし、これに限定されず、回路300は、他にも様々なものを有することが可能
である。または、回路300は、これらのトランジスタのいずれかを省略することが可能
である。
【0206】
なお、トランジスタ301、トランジスタ302、トランジスタ303、トランジスタ3
04_1、トランジスタ304_2、トランジスタ305_1、及びトランジスタ305
_2は、トランジスタ201と同じ極性であることが好ましく、Nチャネル型であるもの
とする。ただし、これに限定されず、トランジスタ301、トランジスタ302、トラン
ジスタ303、トランジスタ304_1、トランジスタ304_2、トランジスタ305
_1、及びトランジスタ305_2は、Pチャネル型であることが可能である。
【0207】
次に、回路300の接続関係の一例について説明する。トランジスタ301の第1の端子
は、配線212と接続され、トランジスタ301の第2の端子は、ノードAと接続され、
トランジスタ301のゲートは、配線212と接続される。トランジスタ302の第1の
端子は、配線112と接続され、トランジスタ302の第2の端子は、ノードAと接続さ
れ、トランジスタ302のゲートは、配線213と接続される。トランジスタ303の第
1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ303の第2の端子は、配線111と
接続され、トランジスタ303のゲートは、配線213と接続される。トランジスタ30
4_1、及びトランジスタ304_2の第1の端子は、配線212と接続される。トラン
ジスタ304_1、及びトランジスタ304_2の第2の端子は、ノードAと接続される
。トランジスタ304_1、及びトランジスタ304_2のゲートは、各々、配線114
_1、配線114_2と接続される。トランジスタ305_1、及びトランジスタ305
_2の第1の端子は、ノードAと接続される。トランジスタ305_1、及びトランジス
タ305_2の第2の端子は、配線111と接続される。トランジスタ305_1、及び
トランジスタ305_2のゲートは、各々、配線211_1、配線211_2と接続され
る。ただし、これに限定されず、他にも様々な接続構成にすることが可能である。
【0208】
次に、各トランジスタが有する機能の一例について説明する。トランジスタ301は、信
号SPに応じて、配線212とノードAとの導通状態を制御することによって、Hレベル
の信号をノードAに供給するタイミングを制御する機能を有し、ダイオードとして機能す
ることが可能である。トランジスタ302は、信号REに応じて、配線112とノードA
との導通状態を制御することによって、電圧V1がノードAに供給されるタイミングを制
御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ303は、
信号REに応じて、配線112と配線111との導通状態を制御することによって、電圧
V1が配線111に供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能す
ることが可能である。トランジスタ304_1は、信号CKB_1に応じて、配線212
とノードAとの導通状態を制御することによって、信号SPがノードAに供給されるタイ
ミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ
304_2は、信号CKB_2に応じて、配線212とノードAとの導通状態を制御する
ことによって、信号SPがノードAに供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイ
ッチとして機能することが可能である。トランジスタ305_1は、信号CK_1に応じ
て、ノードAと配線111との導通状態を制御する機能を有し、スイッチとして機能する
ことが可能である。トランジスタ305_2は、信号CK_2に応じて、ノードAと配線
111との導通状態を制御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。
ただし、これに限定されず、これらのトランジスタは他にも様々な機能を有することが可
能である。
【0209】
次に、
図21(A)の半導体装置の動作について、
図8(B)のタイミングチャートを参
照して説明する。
【0210】
まず、kフレーム目の期間T1において、信号SPがHレベルになるので、トランジスタ
301がオンになる。同時に、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB_2がLレ
ベルになるので、トランジスタ304_1がオンになり、トランジスタ304_2がオフ
になる。よって、配線212とノードAとが導通状態になるので、信号SPが配線212
からノードAに供給される。すると、ノードAの電位が上昇し始める。このとき、信号C
K_1、及び信号CK_2がLレベルになるので、トランジスタ305_1及びトランジ
スタ305_2がオフになる。よって、ノードAと配線111とは非導通状態になる。そ
して、信号REがLレベルなので、トランジスタ302、及びトランジスタ303がオフ
になる。よって、配線112とノードAとが非導通状態になり、配線112と配線111
とが非導通状態になる。その後、ノードAの電位がHレベルの信号SPの電位(V2)か
らトランジスタ301の閾値電圧(Vth301)を引いた値(V2-Vth301)と
なったところで、トランジスタ301がオフになる。同様に、ノードAの電位がHレベル
の信号CKB_1の電位(V2)からトランジスタ304_1の閾値電圧(Vth304
_1)を引いた値(V2-Vth304_1)となったところで、トランジスタ304_
1がオフになる。ここでは、ノードAの電位がV2-Vth301となったところで、ト
ランジスタ301及び304_1がオフになるものとする。よって、配線212とノード
Aとが非導通状態になる。すると、ノードAは、浮遊状態になるので、電位をV2-Vt
h301に維持する。
【0211】
一方で、k+1フレーム目の期間T1では、信号CKB_1がLレベルになり、信号CK
B_2がHレベルになるので、トランジスタ304_1がオフになり、トランジスタ30
4_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T1の動作と異なる。
【0212】
次に、kフレーム目の期間T2において、信号SPがLレベルになるので、トランジスタ
301がオフのままになる。そして、信号CKB_1がLレベルになり、信号CKB_2
がLレベルのままなので、トランジスタ304_1及びトランジスタ304_2がオフの
ままになる。よって、配線212とノードAとは非導通状態のままになる。このとき、信
号CK_1がHレベルになり、信号CK_2がLレベルのままになる。しかし、ノードA
の電位はV2+Vth201+β(βは正の数)になるので、トランジスタ305_1及
びトランジスタ305_2は、オフのままになる。よって、ノードAと配線111とは非
導通状態のままになる。そして、信号REがLレベルのままなので、トランジスタ302
、及びトランジスタ303がオフのままになる。よって、配線112とノードAとが非導
通状態のままになり、配線112と配線111とが非導通状態のままになる。
【0213】
一方で、k+1フレーム目の期間T2では、信号CKB_1がLレベルのままになり、信
号CKB_2がHレベルになるところが、kフレーム目の期間T2の動作と異なる。しか
し、この場合でも、ノードAの電位はV2+Vth201+βになるので、トランジスタ
305_1及びトランジスタ305_2は、オフのままになる。
【0214】
次に、kフレーム目の期間T3において、信号SPがLレベルのままなので、トランジス
タ301がオフのままになる。そして、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB_
2がLレベルのままになるので、トランジスタ304_1がオンになり、トランジスタ3
04_2がオフのままになる。よって、配線212とノードAとが導通状態になるので、
Lレベルの信号SPが配線212からノードAに供給される。このとき、信号CK_1が
Lレベルになり、信号CK_2がLレベルのままになるので、トランジスタ305_1及
びトランジスタ305_2は、オフのままになる。よって、ノードAと配線111とは非
導通状態のままになる。そして、信号REがHレベルになるので、トランジスタ302及
びトランジスタ303がオンになる。よって、配線112とノードAとが導通状態になり
、配線112と配線111とが導通状態になる。すると、電圧V1が配線112からノー
ドAに供給され、電圧V1が配線112から配線111に供給される。
【0215】
一方で、k+1フレーム目の期間T3では、信号CKB_1がLレベルになり、信号CK
B_2がHレベルになるので、トランジスタ304_1がオフになり、トランジスタ30
4_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T3の動作と異なる。
【0216】
次に、kフレーム目の期間T4において、信号SPがLレベルのままなので、トランジス
タ301がオフのままになる。そして、信号CKB_1がLレベルになり、信号CKB_
2がLレベルのままになるので、トランジスタ304_1がオフになり、トランジスタ3
04_2がオフのままになる。よって、配線212とノードAとは非導通状態のままにな
る。このとき、信号CK_1がHレベルになり、信号CK_2がLレベルのままになるの
で、トランジスタ305_1がオンになり、トランジスタ305_2がオフのままになる
。よって、ノードAと配線111とが導通状態になる。そして、信号REがLレベルにな
るので、トランジスタ302、及びトランジスタ303がオフになる。よって、配線11
2とノードAとが非導通状態になり、配線112と配線111とが非導通状態になる。
【0217】
一方で、k+1フレーム目の期間T4では、信号CK_1がLレベルのままになり、信号
CK_2がHレベルになるので、トランジスタ305_1がオフのままになり、トランジ
スタ305_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T4の動作と異なる。
【0218】
次に、kフレーム目の期間T5において、信号SPがLレベルのままなので、トランジス
タ301がオフのままになる。そして、信号CKB_1がHレベルになり、信号CKB_
2がLレベルのままになるので、トランジスタ304_1がオンになり、トランジスタ3
04_2がオフのままになる。よって、配線212とノードAとが導通状態になるので、
Lレベルの信号SPがノードAに供給される。このとき、信号CK_1がLレベルになり
、信号CK_2がLレベルのままになるので、トランジスタ305_1がオフになり、ト
ランジスタ305_2がオフのままになる。よって、ノードAと配線111とは非導通状
態になる。そして、信号REがLレベルのままなので、トランジスタ302、及びトラン
ジスタ303がオフのままになる。よって、配線112とノードAとが非導通状態になり
、配線112と配線111とが非導通状態のままになる。
【0219】
一方で、k+1フレーム目の期間T5では、信号CKB_1がLレベルのままになり、信
号CKB_2がHレベルになるので、トランジスタ305_1がオフのままになり、トラ
ンジスタ305_2がオンになるところが、kフレーム目の期間T5の動作と異なる。
【0220】
以上のように、本実施の形態の半導体装置は、kフレーム目における動作とk+1フレー
ム目における動作とを繰り返すことによって、トランジスタがオンになる時間を短くする
ことができる。したがって、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。よって、
シフトレジスタ、ゲートドライバ、又は表示装置などが本実施の形態の半導体装置を有す
ることによって、これらの寿命を長くすることができる。
【0221】
特に、トランジスタ304_1、トランジスタ304_2、トランジスタ305_1、及
びトランジスタ305_2は、オフのままになる期間と、オンとオフとを繰り返す期間と
を有する。したがって、トランジスタがオンになる時間が短くなるので、トランジスタの
特性劣化を抑制することができる。
【0222】
または、本実施の形態の半導体装置は、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はP
チャネル型とすることが可能である。したがって、CMOS回路と比較して、工程数の削
減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、画素
部なども含めて、全てのトランジスタがNチャネル型の場合、トランジスタの半導体層と
して、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体な
どを用いることが可能になる。ただし、これらの半導体を用いたトランジスタは、劣化し
やすい場合が多い。しかし、本実施の形態の半導体装置は、トランジスタの劣化を抑制す
ることができる。
【0223】
または、トランジスタの特性が劣化した場合でも半導体装置が動作するように、トランジ
スタのチャネル幅を大きくする必要がない。よって、トランジスタのチャネル幅を小さく
することができる。なぜなら、本実施の形態の半導体装置では、トランジスタの劣化を抑
制することができるからである。
【0224】
なお、トランジスタ304_1のチャネル幅と、トランジスタ304_2のチャネル幅と
はおおむね等しいことが好ましい。または、トランジスタ305_1のチャネル幅と、ト
ランジスタ305_2のチャネル幅とはおおむね等しいことが好ましい。なぜなら、トラ
ンジスタ304_1とトランジスタ304_2とは同様の機能を有し、トランジスタ30
5_1とトランジスタ305_2とは同様の機能を有するからである。ただし、これに限
定されず、トランジスタ304_1のチャネル幅は、トランジスタ304_2のチャネル
幅よりも大きいことが可能であるし、小さいことが可能である。または、トランジスタ3
05_1のチャネル幅は、トランジスタ305_2のチャネル幅よりも大きいことが可能
であるし、小さいことが可能である。
【0225】
なお、トランジスタ303のチャネル幅は、トランジスタ302のチャネル幅よりも大き
いことが好ましい。なぜなら、配線111の負荷は、ノードAの負荷よりも大きい場合が
多いからである。ただし、これに限定されず、トランジスタ303のチャネル幅は、トラ
ンジスタ302のチャネル幅よりも小さいことが可能である。
【0226】
なお、回路300が有するトランジスタの一部を省略することが可能である。例えば、ト
ランジスタ305_1とトランジスタ305_2の一方を省略することが可能である。こ
の場合、トランジスタ305_1とトランジスタ305_2との他方のゲートには、信号
CKを入力することが可能である。
図21(B)には、トランジスタ305_2を省略す
る場合の構成を示す。ただし、これに限定されず、他にも様々なトランジスタを省略する
ことが可能である。例えば、トランジスタ305_1とトランジスタ305_2の両方を
省略することが可能である。または、トランジスタ304_1とトランジスタ304_2
との一方を省略することが可能である。この場合、トランジスタ304_1とトランジス
タ304_2との他方のゲートには、信号CKBを入力することが可能である。または、
トランジスタ304_1とトランジスタ304_2との両方を省略することが可能である
。または、トランジスタ302を省略することが可能である。または、トランジスタ30
3を省略することが可能である。
【0227】
なお、実施の形態1の
図5(B)のように、回路101及び回路102がm個のトランジ
スタを有する場合、
図22(A)に示すように、回路300は、トランジスタ304_1
~304_mという複数のトランジスタと、トランジスタ305_1~305_mという
複数のトランジスタとを有することが可能である。トランジスタ304_1~304_m
は、トランジスタ304_1又はトランジスタ304_2に対応し、トランジスタ305
_1~305_mは、トランジスタ305_1又はトランジスタ305_2に対応する。
【0228】
なお、
図22(A)と同様に、
図21(B)においても、回路300は、トランジスタ3
04_1~304_mという複数のトランジスタと、トランジスタ305_1~305_
mという複数のトランジスタとを有することが可能である。
【0229】
なお、
図22(B)に示すように、トランジスタ305_1、及びトランジスタ305_
2の第1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ305_1、及びトランジスタ
305_2のゲートは、各々、ノードB1、ノードB2と接続されることが可能である。
ただし、これに限定されず、トランジスタ305_1、及びトランジスタ305_2の第
1の端子は、各々、配線114_2、配線114_1と接続されることが可能である。ま
たは、トランジスタ305_1、及びトランジスタ305_2の第1の端子は、各々、配
線211_2、配線211_1と接続されることが可能である。または、トランジスタ3
05_1、及びトランジスタ305_2の第1の端子は、各々、ノードB2、ノードB1
と接続されることが可能である。
【0230】
なお、
図22(B)と同様に、
図21(B)、及び
図22(A)においても、トランジス
タ305_1、及びトランジスタ305_2の第1の端子は、配線112と接続され、ト
ランジスタ305_1、及びトランジスタ305_2のゲートは、各々、ノードB1、ノ
ードB2と接続されることが可能である。
【0231】
なお、
図23(A)に示すように、トランジスタ301の第1の端子は、配線214と接
続されることが可能である。配線214には、電圧V2が供給され、配線214は、電源
線として機能することが可能である。ただし、これに限定されず、配線214には、期間
T1においてHレベルになる信号が入力されることが可能である。
【0232】
なお、
図23(A)と同様に、
図21(B)、及び
図22(A)~(B)においても、ト
ランジスタ301の第1の端子は、配線214と接続されることが可能である。
【0233】
なお、
図23(B)に示すように、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用
いることが可能である。トランジスタ301p、トランジスタ302p、トランジスタ3
03p、トランジスタ304_1p、トランジスタ304_2p、トランジスタ305_
1p、及びトランジスタ305_2pは、各々、トランジスタ301、トランジスタ30
2、トランジスタ303、トランジスタ304_1、トランジスタ304_2、トランジ
スタ305_1、及びトランジスタ305_2に対応し、Pチャネル型である。そして、
トランジスタの極性がPチャネル型の場合、
図19(B)に示すように、配線112には
、電圧V2が供給され、信号CK、信号CK_1、信号CK_2、信号CKB_1、信号
CKB_2、電位Va、及び信号OUTは、
図8(B)のタイミングチャートと比較して
反転している場合が多い。
【0234】
なお、
図23(B)と同様に、
図21(B)、
図22(A)~(B)、及び
図23(A)
においても、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用いることが可能である
。
【0235】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態2で述べる回路400の具体例について説明する。なお、
回路400を半導体装置、駆動回路、又はゲートドライバと示すことが可能である。なお
、実施の形態1~実施の形態2で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態
1~実施の形態3で述べる内容は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせること
ができる。
【0236】
まず、回路400の一例について、
図24(A)を参照して説明する。回路400は、ト
ランジスタ401_1、トランジスタ401_2、トランジスタ402_1、トランジス
タ402_2、容量素子403_1、及び容量素子403_2を有する。ただし、これに
限定されず、回路400は、他にも様々なものを有することが可能である。または、回路
400は、これらのトランジスタ又は容量素子のいずれかを省略することが可能である。
【0237】
なお、トランジスタ401_1、トランジスタ401_2、トランジスタ402_1、及
びトランジスタ402_2は、トランジスタ201と同じ極性であることが好ましく、N
チャネル型であるものとする。ただし、これに限定されず、トランジスタ401_1、ト
ランジスタ401_2、トランジスタ402_1、及びトランジスタ402_2は、Pチ
ャネル型であることが可能である。
【0238】
次に、回路400の接続関係の一例について説明する。トランジスタ401_1の第1の
端子は、配線112と接続され、トランジスタ401_1の第2の端子は、ノードB1と
接続され、トランジスタ401_1のゲートは、ノードAと接続される。トランジスタ4
01_2の第1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ401_2の第2の端子
は、ノードB2と接続され、トランジスタ401_2のゲートは、ノードAと接続される
。トランジスタ402_1の第1の端子は、配線112と接続され、トランジスタ402
_1の第2の端子は、ノードB1と接続され、トランジスタ402_1のゲートは、配線
211_2と接続される。トランジスタ402_2の第1の端子は、配線112と接続さ
れ、トランジスタ402_2の第2の端子は、ノードB2と接続され、トランジスタ40
2_2のゲートは、配線211_1と接続される。容量素子403_1の一方の電極は、
配線211_1と接続され、容量素子403_1の他方の電極は、ノードB1と接続され
る。容量素子403_2の一方の電極は、配線211_2と接続され、容量素子403_
2の他方の電極は、ノードB2と接続される。ただし、これに限定されず、他にも様々な
接続構成にすることが可能である。
【0239】
次に、各トランジスタ、及び各容量素子が有する機能の一例について説明する。トランジ
スタ401_1は、ノードAの電位に応じて、配線112とノードB1との導通状態を制
御することによって、電圧V1がノードB1に供給されるタイミングを制御する機能を有
し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ401_2は、ノードAの
電位に応じて、配線112とノードB2との導通状態を制御することによって、電圧V1
がノードB2に供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイッチとして機能するこ
とが可能である。トランジスタ402_1は、信号CK_2に応じて、配線112とノー
ドB1との導通状態を制御することによって、電圧V1がノードB1に供給されるタイミ
ングを制御する機能を有し、スイッチとして機能することが可能である。トランジスタ4
02_2は、信号CK_1に応じて、配線112とノードB2との導通状態を制御するこ
とによって、電圧V1がノードB2に供給されるタイミングを制御する機能を有し、スイ
ッチとして機能することが可能である。容量素子403_1は、信号CK_1に応じて、
ノードB1の電位を制御する機能を有する。容量素子403_2は、信号CK_2に応じ
て、ノードB2の電位を制御する機能を有する。ただし、これに限定されず、これらのト
ランジスタ及び容量素子は他にも様々な機能を有することが可能である。
【0240】
次に、
図24(A)の半導体装置の動作について、
図7(B)のタイミングチャートを参
照して説明する。
【0241】
まず、kフレーム目の期間T1において、ノードAの電位が高い値(例えば(V2-Vt
h301))になるので、トランジスタ401_1、トランジスタ401_2がオンにな
る。このとき、信号CK_1がLレベルになり、信号CK_2がLレベルになるので、ト
ランジスタ402_1及びトランジスタ402_2はオフになる。よって、配線112と
ノードB1とが導通状態になり、配線112とノードB2とが導通状態になる。すると、
電圧V1が配線112からノードB1に供給され、電圧V1が配線112からノードB2
に供給される。
【0242】
次に、kフレーム目の期間T2において、ノードAの電位が高い値(例えば(V2+Vt
h201+α))のままなので、トランジスタ401_1、トランジスタ401_2がオ
ンのままとなる。このとき、信号CK_1がHレベルになり、信号CK_2がLレベルの
ままになるので、トランジスタ402_1がオフのままになり、トランジスタ402_2
がオンになる。よって、配線112とノードB1とが導通状態のままとなり、配線112
とノードB2とが導通状態のままとなる。すると、電圧V1が配線112からノードB1
に供給され、電圧V1が配線112からノードB2に供給される。
【0243】
一方で、k+1フレーム目の期間T2では、信号CK_1がLレベルのままとなり、信号
CK_2がHレベルになるので、トランジスタ402_1がオンになり、トランジスタ4
02_2がオフになるところが、kフレーム目の期間T2の動作と異なる。
【0244】
次に、kフレーム目の期間T3において、ノードAの電位がV1になるので、トランジス
タ401_1、トランジスタ401_2がオフになる。このとき、信号CK_1がLレベ
ルになり、信号CK_2がLレベルのままになるので、トランジスタ402_1がオフの
ままになり、トランジスタ402_2がオフになる。よって、配線112とノードB1と
は非導通状態になり、配線112とノードB2とは非導通状態になる。ここで、容量素子
403_1には、Lレベルの信号CK_1(配線211_1の電位)と、V1(ノードB
1の電位)との電位差が保持される。そして、容量素子403_2には、Lレベルの信号
CK_2(配線211_2の電位)と、V1(ノードB2の電位)との電位差が保持され
る。
【0245】
次に、kフレーム目の期間T4において、ノードAの電位がV1のままなので、トランジ
スタ401_1、トランジスタ401_2はオフのままとなる。このとき、信号CK_1
がHレベルになり、信号CK_2がLレベルのままになるので、トランジスタ402_1
がオフのままになり、トランジスタ402_2がオンになる。よって、配線112とノー
ドB1とが非導通状態になり、配線112とノードB2とが導通状態になる。すると、電
圧V1が配線112からノードB2に供給される。この結果、ノードB1は浮遊状態にな
る。よって、信号CK_1がLレベルからHレベルになると、容量素子403_1の容量
結合によって、ノードB1の電位が上昇する。
【0246】
一方で、k+1フレーム目の期間T4では、信号CK_1がLレベルのままになり、信号
CK_2がHレベルになるので、トランジスタ402_1がオンになり、トランジスタ4
02_2がオフのままになるところが、kフレーム目の期間T4と異なる。よって、配線
112とノードB1とが導通状態になり、配線112とノードB2とが非導通状態になる
。すると、電圧V1が配線112からノードB1に供給される。この結果、ノードB2が
浮遊状態になる。よって、信号CK_2がLレベルからHレベルになると、容量素子40
3_2の容量結合によって、ノードB2の電位が上昇する。
【0247】
次に、kフレーム目の期間T5において、ノードAの電位がV1のままなので、トランジ
スタ401_1、トランジスタ401_2はオフのままとなる。このとき、信号CK_1
がLレベルになり、信号CK_2がLレベルのままになるので、トランジスタ402_1
がオフのままになり、トランジスタ402_2がオフになる。よって、配線112とノー
ドB1とが非導通状態になり、配線112とノードB2とが非導通状態になる。この結果
、ノードB1及びノードB2は浮遊状態になる。よって、信号CK_1がHレベルからL
レベルになると、容量素子403_1の容量結合によって、ノードB1の電位が減少する
。ただし、信号CK_1はLレベルのままなので、ノードB1の電位はV1のままとなる
。
【0248】
一方で、k+1フレーム目の期間T5では、信号CK_1がLレベルのままになり、信号
CK_2がLレベルになるので、ノードB2の電位が容量素子403_2の容量結合によ
って減少するところが、kフレーム目の期間T5と異なる。そして、ノードB1の電位は
V1のままになるところが、kフレーム目の期間T5と異なる。
【0249】
以上のように、本実施の形態の半導体装置は、kフレーム目における動作とk+1フレー
ム目における動作とを繰り返すことによって、トランジスタがオンになる時間を短くする
ことができる。したがって、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。よって、
シフトレジスタ、ゲートドライバ、又は表示装置などが本実施の形態の半導体装置を有す
ることによって、これらの寿命を長くすることができる。
【0250】
または、本実施の形態の半導体装置は、全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はP
チャネル型とすることが可能である。したがって、CMOS回路と比較して、工程数の削
減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、画素
部なども含めて、全てのトランジスタがNチャネル型の場合、トランジスタの半導体層と
して、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体な
どを用いることが可能になる。ただし、これらの半導体を用いたトランジスタは、劣化し
やすい場合が多い。しかし、本実施の形態の半導体装置は、トランジスタの劣化を抑制す
ることができる。
【0251】
または、トランジスタの特性が劣化した場合でも半導体装置が動作するように、トランジ
スタのチャネル幅を大きくする必要がない。よって、トランジスタのチャネル幅を小さく
することができる。なぜなら、本実施の形態の半導体装置では、トランジスタの劣化を抑
制することができるからである。
【0252】
なお、トランジスタ401_1のチャネル幅と、トランジスタ401_2のチャネル幅と
は、おおむね等しいことが好ましい。または、トランジスタ402_1のチャネル幅と、
トランジスタ402_2のチャネル幅とは、おおむね等しいことが好ましい。または、容
量素子403_1の容量値、又は一方の電極と他方の電極とが重なる面積と、容量素子4
03_2の容量値、又は一方の電極と他方の電極とが重なる面積とは、おおむね等しいこ
とが好ましい。なぜなら、トランジスタ401_1とトランジスタ401_2とは同様の
機能を有し、トランジスタ402_1とトランジスタ402_2とは同様の機能を有し、
容量素子403_1と容量素子403_2とは同様の機能を有するからである。
【0253】
なお、トランジスタ401_1のチャネル幅は、トランジスタ402_1のチャネル幅よ
りも大きいことが好ましい。または、トランジスタ401_2のチャネル幅は、トランジ
スタ402_2のチャネル幅よりも大きいことが好ましい。ただし、これに限定されず、
トランジスタ401_1のチャネル幅は、トランジスタ402_1のチャネル幅よりも小
さいことが可能である。または、トランジスタ401_2のチャネル幅は、トランジスタ
402_2のチャネル幅よりも小さいことが可能である。
【0254】
なお、
図24(B)に示すように、配線112を配線112G~112Jという複数の配
線に分割することが可能である。トランジスタ401_1、トランジスタ401_2、ト
ランジスタ402_1、トランジスタ402_2の第1の端子は、各々、配線112G、
配線112H、配線112I、配線112Jと接続される。配線112G~112Jは、
配線112に対応する。よって、配線112G~112Jには電圧V1を供給することが
可能であり、配線112G~112Jは、電源線として機能することが可能である。ただ
し、これに限定されず、配線112G~112Jには、信号を入力することが可能である
。この場合、配線112G~112Jは、信号線として機能することが可能である。また
は、配線112G~112Jには、別々の信号、又は別々の電圧を供給することが可能で
ある。
【0255】
なお、
図24(C)に示すように、トランジスタ401_1、及びトランジスタ402_
1の第1の端子は、配線211_2と接続され、トランジスタ401_2、及びトランジ
スタ402_2の第1の端子は、配線211_1と接続されることが可能である。こうす
ることによって、トランジスタがオフになる場合には、当該トランジスタの第1の端子に
はクロック信号が入力される。よって、当該トランジスタに逆バイアスを印加することが
できるので、当該トランジスタの特性劣化を抑制することができる。ただし、これに限定
されず、トランジスタ401_1、及びトランジスタ402_1の第1の端子は、配線1
14_2と接続され、トランジスタ401_2、及びトランジスタ402_2の第1の端
子は、配線114_1と接続されることが可能である。この場合でも、逆バイアスがトラ
ンジスタに印加されるので、トランジスタの特性劣化を抑制することができる。または、
トランジスタ401_1、及びトランジスタ401_2の第1の端子は、配線112と接
続されることが可能である。
【0256】
なお、
図25(A)に示すように、トランジスタ402_1、及びトランジスタ402_
2を省略することが可能である。
【0257】
なお、
図25(A)と同様に、
図24(B)~(C)においても、トランジスタ402_
1、及びトランジスタ402_2を省略することが可能である。
【0258】
なお、
図25(B)に示すように、容量素子として、MOS容量を用いることが可能であ
る。トランジスタ403a_1、及びトランジスタ403a_2は、Nチャネル型である
場合が多く、MOS容量として機能する。トランジスタ403a_1の第1の端子及び第
2の端子は、ノードB1と接続され、トランジスタ403a_1のゲートは、配線211
_1と接続される。トランジスタ403a_2の第1の端子及び第2の端子は、ノードB
2と接続され、トランジスタ403a_2のゲートは、配線211_2と接続される。こ
うすることによって、トランジスタ403a_1、及びトランジスタ403a_2にチャ
ネル領域が出来やすくなるので、容量値を大きくすることができる。
【0259】
なお、
図25(B)と同様に、
図24(B)~(C)、及び
図25(A)においても、容
量素子として、MOS容量を用いることが可能である。
【0260】
なお、実施の形態1の
図5(B)のように、回路101及び回路102がm個のトランジ
スタを有する場合、
図25(C)に示すように、半導体装置は、トランジスタ401_1
~401_mという複数のトランジスタ、トランジスタ402_1~402_mという複
数のトランジスタ、及び容量素子403_1~403_mという複数の容量素子を有する
ことが可能である。ただし、これに限定されず、トランジスタ402_1~402_mを
省略することが可能である。
【0261】
なお、
図25(C)と同様に、
図24(B)~(C)、及び
図25(A)~(B)におい
ても、半導体装置は、トランジスタ401_1~401_mという複数のトランジスタ、
トランジスタ402_1~402_mという複数のトランジスタ、及び容量素子403_
1~403_mという複数の容量素子を有することが可能である。
【0262】
なお、
図25(D)に示すように、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用
いることが可能である。トランジスタ401_1p、トランジスタ401_2p、トラン
ジスタ402_1p、及びトランジスタ402_2pは、各々、トランジスタ401_1
、トランジスタ401_2、トランジスタ402_1、及びトランジスタ402_2に対
応し、Pチャネル型である。そして、トランジスタの極性がPチャネル型の場合、
図19
(B)に示すように、配線112には、電圧V2が供給され、信号CK、信号CK_1、
信号CK_2、信号CKB_1、信号CKB_2、電位Va、及び信号OUTは、
図8(
B)のタイミングチャートと比較して反転している場合が多い。
【0263】
なお、
図25(D)と同様に、
図24(B)~(C)、及び
図25(A)~(C)におい
ても、トランジスタとして、Pチャネル型トランジスタを用いることが可能である。
【0264】
(実施の形態5)
本実施の形態では、シフトレジスタの一例について説明する。本実施の形態のシフトレジ
スタは、実施の形態1~実施の形態3の半導体装置を有することが可能である。なお、シ
フトレジスタを、半導体装置、又はゲートドライバと示すことが可能である。なお、実施
の形態1~実施の形態4で述べる内容は、その説明を省略する。なお、実施の形態1~実
施の形態4で述べる内容は、本実施の形態で述べる内容と自由に組み合わせることができ
る。
【0265】
まず、シフトレジスタの一例について、
図26を参照して説明する。シフトレジスタは、
フリップフロップ501_1~501_N(Nは自然数)という複数のフリップフロップ
を有する。
【0266】
なお、フリップフロップ501_1~501_Nは、各々、実施の形態1~実施の形態4
で述べる半導体装置に対応する。
図26の一例には、フリップフロップ501_1~50
1_Nとして、
図7(A)の半導体装置が用いられる場合について示す。ただし、これに
限定されず、フリップフロップ501_1~501_Nとしては、他にも実施の形態1~
実施の形態4で述べる半導体装置若しくは回路、又は、他の様々な半導体装置若しくは回
路を用いることが可能である。
【0267】
次に、シフトレジスタの接続関係について説明する。シフトレジスタは、配線511_1
~511_N、配線512、配線512_1、配線512_2、配線513、配線513
_1、配線513_2、配線514、配線515、配線516と接続される。そして、フ
リップフロップ501_i(iは1~Nのいずれか一)において、配線111、配線21
1、配線211_1、配線211_2、配線114_1、配線114_2、配線112、
配線212、及び配線213は、各々、配線511_i、配線512、配線512_1、
配線512_2、配線513_1、配線513_2、配線514、配線511_i-1、
配線511_i+1と接続される。ここで、奇数段のフリップフロップと、偶数段のフリ
ップフロップとでは、配線211、配線211_1、配線211_2、配線114_1、
配線114_2の接続先が異なる場合が多い。例えば、i(iは1~Nのいずれか一)段
目のフリップフロップにおいて、配線211、配線211_1、配線211_2、配線1
14_1、及び配線114_2が、各々、配線512、配線512_1、配線512_2
、配線513_1、配線513_2と接続されるとする。この場合、i+1段目のフリッ
プフロップ、又はi-1段目のフリップフロップにおいては、配線211、配線211_
1、配線211_2、配線114_1、及び配線114_2は、各々、配線513、配線
513_1、配線513_2、配線512_1、配線512_2と接続される。
【0268】
なお、フリップフロップ501_1では、配線212は、配線515と接続される場合が
多い。そして、フリップフロップ501_Nでは、配線213は、配線516と接続され
る場合が多い
【0269】
次に、各配線に入力又は出力される信号又は電圧の一例について説明する。配線511_
1~511_Nからは、一例として、各々、信号GOUT_1~GOUT_Nが出力され
るものとする。信号GOUT_1~GOUT_Nは、各々、フリップフロップ501_1
~501_Nの出力信号である。そして、信号GOUT_1~GOUT_Nは、信号OU
Tに対応し、出力信号、選択信号、転送信号、スタート信号、リセット信号、ゲート信号
、又は走査信号として機能することが可能である。配線512、配線512_1、及び配
線512_2には、一例として、各々、信号GCK、信号GCK_1、信号GCK_2が
入力されるものとする。信号GCKは、信号CK、又は信号CKBに対応し、クロック信
号として機能することが可能である。信号GCK_1は、信号CK_1、又は信号CKB
_1に対応し、クロック信号として機能することが可能である。信号GCK_2は、信号
CK_2、又は信号CKB_2に対応し、クロック信号として機能することが可能である
。配線513、配線513_1、及び配線513_2には、一例として、各々、信号GC
KB、信号GCKB_1、信号GCKB_2が入力されるものとする。信号GCKBは、
信号CK、又は信号CKBに対応し、反転クロック信号として機能することが可能である
。信号GCKB_1は、信号CK_1、又は信号CKB_1に対応し、反転クロック信号
として機能することが可能である。信号GCKB_2は、信号CK_2、又は信号CKB
_2に対応し、反転クロック信号として機能することが可能である。配線514には、一
例として、電圧V1が供給されるものとする。配線515には、一例として、信号GSP
が入力されるものとする。信号GSPは、信号SPに対応し、スタート信号、又は垂直同
期信号として機能することが可能である。配線516には、一例として、信号GREが入
力されるものとする。信号GREは、信号REに対応し、リセット信号として機能するこ
とが可能である。ただし、これに限定されず、これらの配線には、他にも様々な信号、様
々な電圧、又は様々な電流を入力することが可能である。
【0270】
なお、配線511_1~511_Nは、信号線、ゲート線、走査線、又は出力信号線とし
て機能することが可能である。配線512、配線512_1、及び配線512_2は、信
号線、又はクロック信号線として機能することが可能である。配線513、配線513_
1、及び配線513_2は、信号線、又はクロック信号線として機能することが可能であ
る。配線514は、電源線、又はグランド線として機能することが可能である。配線51
5は、信号線として機能することが可能である。配線516は、信号線として機能するこ
とが可能である。ただし、これに限定されず、これらの配線は他にも様々な種類の配線と
して機能することが可能である。
【0271】
なお、配線512、配線512_1、配線512_2、配線513、配線513_1、配
線513_2、配線514、配線515、及び配線516には、回路520から信号又は
電圧などが入力されるものとする。回路520は、シフトレジスタに信号又は電圧などを
供給することによって、シフトレジスタを制御する機能を有し、制御回路、又はコントロ
ーラなどとして機能することが可能である。
【0272】
なお、回路520は、一例として、回路521、及び回路522を有するものとする。回
路521は、正電源電圧、負電源電圧、グランド電圧、基準電圧などの電源電圧を生成す
る機能を有し、電源回路、又はレギュレータとして機能することが可能である。回路52
2は、クロック信号、反転クロック信号、スタート信号、リセット信号、及び/又は、ビ
デオ信号などの様々な信号を生成する機能を有し、タイミングジェネレータとして機能す
ることが可能である。ただし、これに限定されず、回路520は、回路521及び回路5
22の他にも様々な回路、又は様々な素子を有することが可能である。例えば、回路52
0は、オシレータ、レベルシフト回路、インバータ回路、バッファ回路、DA変換回路、
AD変換回路、オペアンプ、シフトレジスタ、ルックアップテーブル、コイル、トランジ
スタ、容量素子、抵抗素子、及び/又は、分周器などを有することが可能である。
【0273】
次に、
図26のシフトレジスタの動作について、
図27のタイミングチャートを参照して
説明する。
図27は、シフトレジスタの動作を説明するためのタイミングチャートの一例
である。
図27には、信号GSP、信号GRE、信号GCK、信号GCK_1、信号GC
K_2、信号GCKB、信号GCKB_1、信号GCKB_2、信号GOUT_1、信号
GOUT_i-1、信号GOUT_i、信号GOUT_i+1、及び信号GOUT_Nの
一例を示す。なお、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置の動作と共通するところは
、その説明を省略する。
【0274】
フリップフロップ501_iの動作について説明する。まず、信号GOUT_i-1がH
レベルになる。すると、フリップフロップ501_iは、期間T1における動作を開始し
、信号GOUT_iはLレベルになる。その後、信号GCK、及び信号GCKBが反転す
る。すると、フリップフロップ501_iが期間T2における動作を開始し、信号GOU
T_iがHレベルになる。信号GOUT_iは、フリップフロップ501_i-1にリセ
ット信号として入力され、且つフリップフロップ501_i+1にスタート信号として入
力される。よって、フリップフロップ501_i-1は、期間T3における動作を開始し
、フリップフロップ501_i+1は、期間T1における動作を開始する。その後、信号
GCK、及び信号GCKBが再び反転する。すると、フリップフロップ501_i+1が
期間T2における動作を開始し、信号GOUT_i+1がHレベルとなる。信号GOUT
_i+1は、フリップフロップ501_iにリセット信号として入力される。したがって
、フリップフロップ501_iが期間T3における動作を開始するので、信号GOUT_
iはLレベルとなる。その後、再び信号GOUT_i-1がHレベルになるまでは、フリ
ップフロップ501_iは、信号GCK及び信号GCKBが反転するたびに、期間T4に
おける動作と期間T5における動作とを繰り返す。
【0275】
なお、フリップフロップ501_1では、前の段のフリップフロップの出力信号の代わり
に、信号GSPが回路520から配線515を介して入力される。よって、信号GSPが
Hレベルになると、フリップフロップ501_1は、期間T1における動作を開始する。
【0276】
なお、フリップフロップ501_Nでは、次の段のフリップフロップの出力信号の代わり
に、信号GREが回路520から配線516を介して入力される。よって、信号GREが
Hレベルになると、フリップフロップ501_Nは、期間T3における動作を開始する。
【0277】
以上、本実施の形態のシフトレジスタの動作について説明した。本実施の形態のシフトレ
ジスタは、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置を用いることによって、当該半導体
装置と同様のメリットを得ることが可能である。
【0278】
なお、信号GCKと信号GCKBとの関係を非平衡にすることが可能である。例えば、図
28(A)のタイミングチャートに示すように、信号GCK及び信号GCKBにおいて、
Hレベルになる期間がLレベルになる期間よりも短くすることが可能である。こうするこ
とによって、信号GOUT_1~GOUT_Nに、遅延又はなまりなどが生じても、これ
らの信号が同時にHレベルとなる期間を防止することができる。したがって、本実施の形
態のシフトレジスタが表示装置に用いられる場合、複数の行が同時に選択されることを防
ぐことができる。ただし、これに限定されず、信号GCK、及び/又は、信号GCKBに
おいて、Hレベルになる期間がLレベルになる期間よりも長いことが可能である。
【0279】
なお、シフトレジスタに多相のクロック信号を入力することが可能である。例えば、
図2
8(B)のタイミングチャートに示すように、M(Mは自然数)相のクロック信号を用い
ることが可能である。この場合、信号GOUT_1~GOUT_Nにおいて、ある段にお
いてHレベルとなる期間は、その前後の段においてHレベルとなる期間と重なることが可
能となる。したがって、本実施の形態が表示装置に用いられる場合、複数の行が同時に選
択されることになる。これにより、他の行の画素へのビデオ信号をプリチャージ電圧とし
て用いることが可能になる。
【0280】
なお、
図28(B)において、M≦8であることが好ましい。より好ましくは、M≦6で
あることが好ましい。さらに好ましくは、M≦4であることが好ましい。なぜなら、シフ
トレジスタが表示装置の走査線駆動回路に用いられる場合、Mが大きすぎると、画素に複
数の種類のビデオ信号が書き込まれるからである。そして、当該画素に不正なビデオ信号
が入力される期間が長くなるので、表示品位が低下する場合があるからである。
【0281】
なお、
図28(B)と同様に、
図28(A)のタイミングチャートにおいても、多相のク
ロック信号を用いることが可能である。
【0282】
なお、配線516は、他の配線と共有、又は省略されることが可能である。例えば、配線
516は、配線512、配線512_1、配線512_2、配線513、配線513_1
、配線513_2、配線514、又は配線515と共有されることが可能である。この場
合、配線516が省略され、フリップフロップ501_Nにおいて、配線516は、配線
512、配線512_1、配線512_2、配線513、配線513_1、配線513_
2、配線514、又は配線515と共有されることが可能である。別の例として、配線5
16が省略されることが可能である。この場合、フリップフロップ501_Nにおいて、
トランジスタ302、及びトランジスタ303が省略されることが可能である。
【0283】
なお、配線を新たに追加することが可能である。例えば、フリップフロップとして、
図2
3(A)のように、電圧V2を必要とする構成が用いられる場合、新たな配線を追加する
ことが可能である。そして、当該配線には、電圧V2を供給することが可能である。ただ
し、これに限定されず、フリップフロップの構成に応じて、様々な配線を新たに追加する
ことが可能であるし、配線を省略することが可能である。
【0284】
なお、
図29に示すように、出力信号を分割することが可能である。
図29の一例では、
フリップフロップ501_1~501_Nとして、各々、
図17(B)の半導体装置が用
いられる。フリップフロップ501_iにおいて、配線111、配線211、配線211
_1、配線211_2、配線114_1、配線114_2、配線112、配線212、配
線213、及び配線212は、各々、配線511_i、配線512、配線512_1、配
線512_2、配線513_1、配線513_2、配線514、配線517_i-1、配
線511_i+1、配線517_iと接続される。こうすることによって、配線511_
1~511_Nに、画素又はゲート線などの負荷が接続される場合でも、次の段のフリッ
プフロップを駆動するための転送信号になまり又は遅延などが生じることがない。よって
、シフトレジスタの遅延の影響を低減することができる。ただし、これに限定されず、配
線212は、配線511_i-1と接続されることが可能である。または、配線213は
、配線517_i+1と接続されることが可能である。
【0285】
(実施の形態6)
本実施の形態では、表示装置の一例について説明する。
【0286】
まず、
図30(A)を参照して、液晶表示装置のシステムブロックの一例について説明す
る。液晶表示装置は、回路5361、回路5362、回路5363_1、回路5363_
2、画素部5364、回路5365、及び照明装置5366を有する。画素部5364に
は、複数の配線5371が回路5362から延伸して配置され、複数の配線5372が回
路5363_1、及び回路5363_2から延伸して配置されている。そして、複数の配
線5371と複数の配線5372との交差領域には、各々、液晶素子などの表示素子を有
する画素5367がマトリクス状に配置されている。
【0287】
回路5361は、映像信号5360に応じて、回路5362、回路5363_1、回路5
363_2、及び回路5365に、信号、電圧、又は電流などを供給する機能を有し、コ
ントローラ、制御回路、タイミングジェネレータ、電源回路、又はレギュレータなどとし
て機能することが可能である。本実施の形態では、一例として、回路5361は、回路5
362に、信号線駆動回路用スタート信号(SSP)、信号線駆動回路用クロック信号(
SCK)、信号線駆動回路用反転クロック信号(SCKB)、ビデオ信号用データ(DA
TA)、ラッチ信号(LAT)を供給するものとする。または、回路5361は、一例と
して、回路5363_1、及び回路5363_2に、走査線駆動回路用スタート信号(G
SP)、走査線駆動回路用クロック信号(GCK)、及び走査線駆動回路用反転クロック
信号(GCKB)を供給するものとする。または、回路5361は、回路5365に、バ
ックライト制御信号(BLC)を供給するものとする。ただし、これに限定されず、回路
5361は、他にも様々な信号、様々な電圧、又は様々な電流などを、回路5362、回
路5363_1、回路5363_2、及び回路5365に供給することが可能である。
【0288】
回路5362は、回路5361から供給される信号(例えば、SSP、SCK、SCKB
、DATA、LAT)に応じて、ビデオ信号を複数の配線5371に出力する機能を有し
、信号線駆動回路として機能することが可能である。回路5363_1、及び回路536
3_2は、回路5361から供給される信号(GSP、GCK、GCKB)に応じて、走
査信号を複数の配線5372に出力する機能を有し、走査線駆動回路として機能すること
が可能である。回路5365は、回路5361から供給される信号(BLC)に応じて、
照明装置5366に供給する電力の量、又は時間などを制御することによって、照明装置
5366の輝度(又は平均輝度)を制御する機能を有し、電源回路として機能することが
可能である。
【0289】
なお、複数の配線5371にビデオ信号が入力される場合、複数の配線5371は、信号
線、ビデオ信号線、又はソース線などとして機能することが可能である。複数の配線53
72に走査信号が入力される場合、複数の配線5372は、信号線、走査線、又はゲート
線などとして機能することが可能である。ただし、これに限定されない。
【0290】
なお、回路5363_1、及び回路5363_2に、同じ信号が回路5361から入力さ
れる場合、回路5363_1が複数の配線5372に出力する走査信号と、回路5363
_2が複数の配線5372に出力する走査信号とは、おおむね等しいタイミングとなる場
合が多い。したがって、回路5363_1、及び回路5363_2が駆動する負荷を小さ
くすることができる。よって、表示装置を大きくすることができる。または、表示装置を
高精細にすることができる。または、回路5363_1、及び回路5363_2が有する
トランジスタのチャネル幅を小さくすることができるので、狭額縁な表示装置を得ること
ができる。ただし、これに限定されず、回路5361は、回路5363_1と回路536
3_2とに別々の信号を供給することが可能である。
【0291】
なお、回路5363_1と回路5363_2との一方を省略することが可能である。
【0292】
なお、画素部5364には、容量線、電源線、走査線などの配線を新たに配置することが
可能である。そして、回路5361は、これらの配線に信号又は電圧などを出力すること
が可能である。または、回路5363_1又は回路5363_2と同様の回路を新たに追
加し、この新たに追加した回路は、新たに追加した配線に走査信号などの信号を出力する
ことが可能である。
【0293】
なお、画素5367が表示素子としてEL素子などの発光素子を有することが可能である
。この場合、
図30(B)に示すように、表示素子が発光することが可能なので、回路5
365、及び照明装置5366は省略されることが可能である。そして、表示素子に電力
を供給するために、電源線として機能することが可能な複数の配線5373を画素部53
64に配置することが可能である。回路5361は、電圧(ANO)という電源電圧を配
線5373に供給することが可能である。この配線5373は、画素の色要素別に接続さ
れることが可能であるし、全ての画素に共通して接続されることが可能である。
【0294】
なお、
図30(B)では、一例として、回路5361は、回路5363_1と回路536
3_2とに別々の信号を供給する場合の一例を示す。回路5361は、走査線駆動回路用
スタート信号(GSP1)、走査線駆動回路用クロック信号(GCK1)、及び走査線駆
動回路用反転クロック信号(GCKB1)などの信号を回路5363_1に供給する。そ
して、回路5361は、走査線駆動回路用スタート信号(GSP2)、走査線駆動回路用
クロック信号(GCK2)、及び走査線駆動回路用反転クロック信号(GCKB2)など
の信号を回路5363_2に供給する。この場合、回路5363_1は、複数の配線53
72のうち奇数行目の配線のみを走査し、回路5363_2は、複数の配線5372のう
ち偶数行目の配線のみを走査することが可能になる。よって、回路5363_1、及び回
路5363_2の駆動周波数を小さくできるので、消費電力の低減を図ることができる。
または、1段分のフリップフロップをレイアウトすることが可能な面積を大きくすること
ができる。よって、表示装置を高精細にすることができる。または、表示装置を大型にす
ることができる。ただし、これに限定されず、
図30(A)と同様に、回路5361は、
回路5363_1と回路5363_2とに同じ信号を出力することが可能である。
【0295】
なお、
図30(B)と同様に、
図30(A)においても、回路5361は、回路5363
_1と回路5363_2とに別々の信号を供給することが可能である。
【0296】
以上、表示装置のシステムブロックの一例について説明した。
【0297】
次に、表示装置の構成の一例について、
図31(A)、(B)、(C)、(D)、及び(
E)を参照して説明する。
【0298】
図31(A)では、画素部5364に信号を出力する機能を有する回路(例えば、回路5
362、回路5363_1、及び回路5363_2など)は、画素部5364と同じ基板
5380に形成される。そして、回路5361は、画素部5364とは別の基板に形成さ
れる。こうして、外部部品の数が減るので、コストの低減を図ることができる。または、
基板5380に入力される信号又は電圧の数が減るので、基板5380と、外部部品との
接続数を減らすことができる。よって、信頼性の向上、又は歩留まりの向上を図ることが
できる。
【0299】
なお、回路が画素部5364とは別の基板に形成される場合、当該基板は、TAB(Ta
pe Automated Bonding)方式によってFPC(Flexible
Printed Circuit)に実装されることが可能である。または、当該基板は
、COG(Chip on Glass)方式によって画素部5364と同じ基板538
0に実装することが可能である。
【0300】
なお、回路が画素部5364とは別の基板に形成される場合、当該基板には、単結晶半導
体を用いたトランジスタを形成することが可能である。したがって、当該基板に形成され
る回路は、駆動周波数の向上、駆動電圧の向上、出力信号のばらつきの低減などのメリッ
トを得ることができる。
【0301】
なお、外部回路からは、入力端子5381を介して信号、電圧、又は電流などが入力され
る場合が多い。
【0302】
図31(B)では、駆動周波数が低い回路(例えば、回路5363_1、回路5363_
2)は、画素部5364と同じ基板5380に形成される。そして、回路5361、及び
回路5362は、画素部5364とは別の基板に形成される。こうして、移動度が小さい
トランジスタによって、基板5380に形成される回路を構成することが可能になる。よ
って、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、
有機半導体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。したがって、表示装置の
大型化、工程数の削減、コストの低減、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
【0303】
なお、
図31(C)に示すように、回路5362の一部(回路5362a)が画素部53
64と同じ基板5380に形成され、残りの回路5362(回路5362b)が画素部5
364とは別の基板に形成されることが可能である。回路5362aは、移動度が低いト
ランジスタによって構成することが可能な回路(例えば、シフトレジスタ、セレクタ、ス
イッチなど)を有する場合が多い。そして、回路5362bは、移動度が高く、特性ばら
つきが小さいトランジスタによって構成することが好ましい回路(例えば、シフトレジス
タ、ラッチ回路、バッファ回路、DA変換回路、AD変換回路など)を有する場合が多い
。こうすることによって、
図31(B)と同様に、トランジスタの半導体層として、非単
結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いる
ことが可能となり、さらに外部部品の削減を図ることができる。
【0304】
図31(D)では、画素部5364に信号を出力する機能を有する回路(例えば、回路5
362、回路5363_1、及び回路5363_2など)、及びこれらの回路を制御する
機能を有する回路(例えば、回路5361)は、画素部5364とは別の基板に形成され
る。こうして、画素部と、その周辺回路とを別々の基板に形成することが可能になるので
、歩留まりの向上を図ることができる。
【0305】
なお、
図31(D)と同様に、
図31(A)~(C)においても、回路5363_1、及
び回路5363_2を画素部5364とは別の基板に形成することが可能である。
【0306】
図31(E)では、回路5361の一部(回路5361a)が画素部5364と同じ基板
5380に形成され、残りの回路5361(回路5361b)が画素部5364とは別の
基板に形成される。回路5361aは、移動度が小さいトランジスタによって構成するこ
とが可能な回路(例えば、スイッチ、セレクタ、レベルシフト回路など)を有する場合が
多い。そして、回路5361bは、移動度が高く、ばらつきが小さいトランジスタを用い
て構成することが好ましい回路(例えば、シフトレジスタ、タイミングジェネレータ、オ
シレータ、レギュレータ、又はアナログバッファなど)を有する場合が多い。
【0307】
なお、
図31(A)~(D)においても、回路5361aを画素部5364と同じ基板に
形成し、回路5361bを画素部5364とは別の基板に形成することが可能である。
【0308】
ここで、回路5363_1、及び回路5363_2として、実施の形態1~実施の形態5
の半導体装置又はシフトレジスタを用いることが可能である。この場合、回路5363_
1、及び回路5363_2と画素部とが同じ基板に形成されることによって、当該基板に
形成される全てのトランジスタの極性をNチャネル型又はPチャネル型とすることが可能
である。したがって、工程数の削減、歩留まりの向上、信頼性の向上、又はコストの削減
を図ることができる。特に、全てのトランジスタの極性がNチャネル型である場合には、
トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半
導体、又は酸化物半導体などを用いることが可能になる。よって、表示装置の大型化、コ
ストの低減、又は歩留まりの向上などを図ることができる。
【0309】
または、実施の形態1~実施の形態5の半導体装置、又はシフトレジスタは、トランジス
タのチャネル幅を小さくすることができる。よって、レイアウト面積を小さくすることが
できるので、額縁を小さくすることができる。または、レイアウト面積を小さくすること
ができるので、解像度を高くすることができる。
【0310】
または、実施の形態1~実施の形態5の半導体装置、又はシフトレジスタは、寄生容量を
小さくすることができる。よって、消費電力を低減することができる。または、外部回路
の電流能力を小さくすることができる。または、外部回路のサイズ、又は当該外部回路を
有する表示装置のサイズを小さくすることができる。
【0311】
なお、非単結晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体な
どを半導体層として用いるトランジスタは、閾値電圧の増加、又は移動度の低下などの特
性劣化を生じる場合が多い。しかし、実施の形態1~実施の形態5の半導体装置又はシフ
トレジスタは、トランジスタの特性劣化を抑制することができるので、表示装置の寿命を
長くすることができる。
【0312】
なお、回路5362の一部として、実施の形態1~実施の形態5の半導体装置、又はシフ
トレジスタを用いることが可能である。例えば、回路5362aは、実施の形態1~実施
の形態4の半導体装置、又はシフトレジスタを有することが可能である。
【0313】
(実施の形態7)
本実施の形態では、信号線駆動回路の一例について説明する。なお、信号線駆動回路を半
導体装置、又は信号生成回路と示すことが可能である。
【0314】
信号線駆動回路の一例について、
図32(A)を参照して説明する。信号線駆動回路は、
回路602_1~602_N(Nは自然数)という複数の回路と、回路600と、回路6
01とを有する。そして、回路602_1~602_Nは、各々、トランジスタ603_
1~603_k(kは自然数)という複数のトランジスタを有する。トランジスタ603
_1~603_kは、Nチャネル型であるものとする。ただし、これに限定されない。例
えば、トランジスタ603_1~603_kは、Pチャネル型とすることが可能であるし
、CMOS型のスイッチとすることが可能である。
【0315】
信号線駆動回路の接続関係について、回路602_1を例にして説明する。トランジスタ
603_1~603_kの第1の端子は、配線605_1と接続される。トランジスタ6
03_1~603_kの第2の端子は、各々、配線S1~Skと接続される。トランジス
タ603_1~603_kのゲートは、各々、配線604_1~604_kと接続される
。例えば、トランジスタ603_1の第1の端子は、配線605_1と接続され、トラン
ジスタ603_1の第2の端子は、配線S1と接続され、トランジスタ603_1のゲー
トは、配線604_1と接続される。
【0316】
回路600は、配線604_1~604_kを介して、信号を回路602_1~602_
Nに供給する機能を有し、シフトレジスタ、又はデコーダなどとして機能することが可能
である。当該信号は、デジタル信号である場合が多く、選択信号として機能することが可
能である。そして、配線604_1~604_kは、信号線として機能することが可能で
ある。
【0317】
回路601は、信号を回路602_1~602_Nに出力する機能を有し、ビデオ信号生
成回路などとして機能することが可能である。例えば、回路601は、配線605_1を
介して信号を回路602_1に供給する。同時に、配線605_2を介して信号を回路6
02_2に供給する。当該信号は、アナログ信号である場合が多く、ビデオ信号として機
能することが可能である。そして、配線605_1~605_Nは、信号線として機能す
ることが可能である。
【0318】
回路602_1~602_Nは、回路601の出力信号を、どの配線に出力するのかを選
択する機能を有し、セレクタ回路として機能することが可能である。例えば、回路602
_1は、回路601が配線605_1に出力する信号を、配線S1~Skのうちどの配線
に出力するのかを選択する機能を有する。
【0319】
トランジスタ603_1~603_kは、各々、回路600の出力信号に応じて、配線6
05_1と、配線S1~Skとの導通状態を制御する機能を有し、スイッチとして機能す
る。
【0320】
次に、
図32(A)の信号線駆動回路の動作について、
図32(B)のタイミングチャー
トを参照して説明する。
図32(B)には、配線604_1に入力される信号614_1
、配線604_2に入力される信号614_2、配線604_kに入力される信号614
_k、配線605_1に入力される信号615_1、及び配線605_2に入力される信
号615_2の一例を示す。
【0321】
なお、信号線駆動回路の1動作期間は、表示装置における1ゲート選択期間に対応する。
1ゲート選択期間とは、ある行に属する画素が選択され、当該画素にビデオ信号を書き込
むことが可能な期間のことをいう。
【0322】
なお、1ゲート選択期間は、期間T0、期間T1、乃至期間Tkに分割される。期間T0
は、選択された行に属する画素にプリチャージ用の電圧を同時に印加するための期間であ
り、プリチャージ期間として機能することが可能である。期間T1~Tkは、各々、選択
された行に属する画素にビデオ信号を書き込むための期間であり、書き込み期間として機
能することが可能である。
【0323】
なお、便宜上、回路602_1の動作を例にして、信号線駆動回路の動作を説明する。
【0324】
まず、期間T0において、回路600は、配線604_1~604_kにHレベルの信号
を出力する。すると、トランジスタ603_1~603_kがオンするので、配線605
_1と、配線S1~Skとが導通状態となる。このとき、回路601は、配線605_1
にプリチャージ電圧Vpを供給しているので、プリチャージ電圧Vpは、トランジスタ6
03_1~603_kを介して、配線S1~Skにそれぞれ出力される。そして、プリチ
ャージ電圧Vpは、選択された行に属する画素に書き込まれるので、選択された行に属す
る画素がプリチャージされる。
【0325】
次に、期間T1において、回路600は、Hレベルの信号を配線604_1に出力する。
すると、トランジスタ603_1がオンするので、配線605_1と配線S1とが導通状
態となる。そして、配線605_1と配線S2~Skとが非導通状態となる。このとき、
回路601は、信号Data(S1)を配線605_1に出力しているとすると、信号D
ata(S1)は、トランジスタ603_1を介して、配線S1に出力される。こうして
、信号Data(S1)は、配線S1と接続される画素のうち、選択された行に属する画
素に書き込まれる。
【0326】
次に、期間T2において、回路600は、Hレベルの信号を配線604_2に出力する。
すると、トランジスタ603_2がオンするので、配線605_2と配線S2とが導通状
態となる。そして、配線605_1と配線S1とが非導通状態となり、配線605_1と
配線S3~Skとが非導通状態のままとなる。このとき、回路601は、信号Data(
S2)を配線605_1に出力しているとすると、信号Data(S2)は、トランジス
タ603_2を介して、配線S2に出力される。こうして、信号Data(S1)は、配
線S1と接続される画素のうち、選択された行に属する画素に書き込まれる。
【0327】
その後、期間Tkまで、回路600は、配線604_1~604_kにHレベルの信号を
順に出力するので、期間T1及び期間T2と同様に、期間T3から期間Tkまで、回路6
00は、配線604_3~604_kにHレベルの信号を順に出力する。よって、トラン
ジスタ603_3~603_kが順にオンするので、トランジスタ603_1~603_
kが順にオンする。したがって、回路601から出力される信号は、配線S1~Skに順
に出力される。こうして、選択された行に属する画素に、信号を順に書き込むことが可能
になる。
【0328】
以上、信号線駆動回路の一例について説明した。本実施の形態の信号線駆動回路は、セレ
クタとして機能する回路を有するので、信号の数、又は配線の数を減らすことができる。
または、画素にビデオ信号を書き込む前(期間T0)に、プリチャージを行うための電圧
を画素に書き込むので、ビデオ信号の書き込み時間を短くすることができる。したがって
、表示装置の大型化、表示装置の高精細化を図ることができる。ただし、これに限定され
ず、期間T0を省略し、画素にプリチャージしないことが可能である。
【0329】
なお、kが大きすぎると、画素への書き込み時間が短くなるので、ビデオ信号の画素への
書き込みが時間内に終了しない場合がある。したがって、k≦6であることが好ましい。
より好ましくはk≦3であることが好ましい。さらに好ましくはk=2であることが好ま
しい。
【0330】
特に、画素の色要素がn(nは自然数)個に分割される場合、k=nとすることが可能で
ある。例えば、画素の色要素が赤(R)と緑(G)と青(B)との三つに分割される場合
、k=3であることが可能である。この場合、1ゲート選択期間は、期間T0、期間T1
、期間T2、期間T3に分割される。そして、期間T1、期間T2、期間T3では、各々
、赤(R)の画素、緑(G)の画素、青(B)の画素にビデオ信号を書き込むことが可能
である。ただし、これに限定されず、期間T1、期間T2、期間T3の順番は任意に設定
することが可能である。
【0331】
特に、画素がn(nは自然数)個のサブ画素(以下サブピクセル、又は副画素ともいう)
に分割される場合、k=nとすることが可能である。例えば、画素が2個のサブ画素に分
割される場合、k=2であることが可能である。この場合、1ゲート選択期間は、期間T
0、期間T1、期間T2に分割される。そして、期間T1では、2個のサブ画素の一方に
ビデオ信号を書き込み、期間T2では、2個のサブ画素の他方にビデオ信号を書き込むこ
とが可能である。
【0332】
なお、回路600、及び回路602_1~602_Nの駆動周波数が低い場合が多いので
、回路600、及び回路602_1~602_Nは、画素部と同じ基板に形成することが
可能である。こうして、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数を減らすことが
できるので、歩留まりの向上、又は信頼性の向上などを図ることができる。さらに、
図3
1(C)のように、走査線駆動回路も画素部と同じ基板に形成されることによって、さら
に外部回路との接続数を減らすことができる。
【0333】
なお、回路600として、実施の形態1~実施の形態4の半導体装置又はシフトレジスタ
を用いることが可能である。この場合、回路600が有する全てのトランジスタの極性を
Nチャネル型、又はPチャネル型とすることが可能である。したがって、工程数の削減、
歩留まりの向上、又はコストの削減を図ることができる。
【0334】
なお、回路600だけでなく、回路602_1~602_Nが有する全てのトランジスタ
の極性もNチャネル型、又はPチャネル型とすることが可能である。したがって、回路6
00、及び回路602_1~602_Nが、画素部と同じ基板に形成される場合、工程数
の削減、歩留まりの向上、又はコストの削減を図ることができる。特に、全てのトランジ
スタの極性をNチャネル型とすることによって、トランジスタの半導体層として、非単結
晶半導体、非晶質半導体、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いるこ
とができる。なぜなら、回路600、及び回路602_1~602_Nの駆動周波数は、
低い場合が多いからである。
【0335】
(実施の形態8)
本実施の形態においては、液晶表示装置に適用できる画素の構成及び画素の動作について
説明する。
【0336】
図33(A)は、画素の一例を示す。画素3020は、トランジスタ3021、液晶素子
3022、及び容量素子3023を有する。そして、トランジスタ3021の第1の端子
は、配線3031と接続され、トランジスタ3021の第2の端子は、液晶素子3022
の一方の電極及び容量素子3023の一方の電極と接続され、トランジスタ3021のゲ
ートは、配線3032と接続される。液晶素子3022の他方の電極は、電極3034と
接続され、容量素子3023の他方の電極は、配線3033と接続される。
【0337】
配線3031には、一例として、ビデオ信号が入力されることが可能である。配線303
2には、一例として、走査信号、選択信号、又はゲート信号が入力されることが可能であ
る。配線3033には、一例として、一定の電圧が供給されることが可能である。電極3
034には、一例として、一定の電圧が供給されることが可能である。ただし、これに限
定されず、配線3031にはプリチャージ電圧が供給されることによって、ビデオ信号の
書き込み時間を短くすることが可能である。または、配線3033には信号が入力される
ことによって、液晶素子3022に印加される電圧を制御することが可能である。または
、電極3034に信号が入力されることによって、フレーム反転駆動を実現することが可
能である。
【0338】
なお、配線3031は、信号線、ビデオ信号線、又はソース線として機能することが可能
である。配線3032は、信号線、走査線、又はゲート線として機能することが可能であ
る。配線3033は、電源線、又は容量線として機能することが可能である。電極303
4は、共通電極、又は対向電極として機能することが可能である。ただし、これに限定さ
れず、配線3031、配線3032に、電圧が供給される場合、これらの配線は、電源線
として機能することが可能である。または、配線3033に信号が入力される場合、配線
3033は信号線として機能することが可能である。
【0339】
トランジスタ3021は、配線3031と液晶素子3022の一方の電極との導通状態を
制御することによって、画素にビデオ信号を書き込むタイミングを制御する機能を有し、
スイッチとして機能することが可能である。容量素子3023は、液晶素子3022の一
方の電極と、配線3033との間の電位差を保持し、液晶素子3022に印加される電圧
を一定に保持する機能を有し、保持容量として機能する。ただし、これに限定されない。
【0340】
図33(B)には、
図33(A)の画素の動作を説明するためのタイミングチャートの一
例を示す。
図33(B)には、信号3042_j(jは自然数)、信号3042_j+1
、信号3041_i(iは自然数)、信号3041_i+1、及び電圧3042を示す。
そして、
図33(B)には、第k(kは自然数)フレームと、第k+1フレームを示す。
なお、信号3042_j、信号3042_j+1、信号3041_i、信号3041_i
+1、及び電圧3042は、各々、j行目の配線3032に入力される信号、j+1行目
の配線3032に入力される信号、i列目の配線3031に入力される信号、i+1列目
の配線3031に入力される信号、配線3032に供給される電圧の一例である。
【0341】
j行i列目に属する画素3020の動作について説明する。信号3042_jがHレベル
になると、トランジスタ3021がオンする。よって、i列目の配線3031と液晶素子
3022の一方の電極とが導通状態となるので、信号3041_jがトランジスタ302
1を介して液晶素子3022の一方の電極に入力される。そして、容量素子3023は、
このときの液晶素子3022の一方の電極の電位と、配線3033の電位との電位差を保
持する。よって、その後、再び信号3042_jがHレベルになるまで、液晶素子302
2に印加される電圧は一定となる。そして、液晶素子3022は、印加される電圧に応じ
た階調を表現する。
【0342】
なお、
図33(B)には、正極性の信号と負極性の信号とが、1行選択期間毎に交互に配
線3031に入力される場合の一例を示す。正極性の信号とは、電位が基準の値(例えば
電極3034の電位)よりも高い信号のことであり、負極性の信号とは、電位が基準の値
(例えば電極3034の電位)よりも低い信号のことである。ただし、これに限定されず
、配線3031に入力される信号は、1フレーム期間中、同じ極性であることが可能であ
る。
【0343】
なお、
図33(B)には、信号3041_iの極性と信号3041_i+1の極性とがお
互いに異なる場合の一例を示す。ただし、これに限定されず、信号3041_iの極性と
信号3041_i+1の極性とは同じであることが可能である。
【0344】
なお、
図33(B)には、信号3042_jがHレベルとなる期間と、信号3042_j
+1がHレベルになる期間とは、重ならない場合の一例を示した。ただし、これに限定さ
れず、
図33(C)に示すように、信号3042_jがHレベルとなる期間と、信号30
42_j+1がHレベルになる期間とは重なることが可能である。この場合、配線303
1には、1フレーム期間中、同じ極性の信号が供給されることが好ましい。こうすること
によって、j行目の画素へ書き込まれる信号3041_jを用いて、j+1行目の画素を
プリチャージすることができる。こうして、画素へのビデオ信号の書き込み時間を短くす
ることができる。よって、表示装置を高精細にすることができる。または、表示装置の表
示部を大きくすることができる。または、1フレーム期間において、配線3031に同じ
極性の信号が入力されるので、消費電力を削減することができる。
【0345】
なお、
図34(A)の画素構成と、
図33(C)のタイミングチャートとを組み合わせる
ことによって、ドット反転駆動を実現することができる。
図34(A)の画素構成では、
画素3020(i、j)は、配線3031_iと接続される。一方、画素3020(i、
j+1)は、配線3031_i+1と接続される。つまり、i列目に属する画素は、1行
ずつ交互に、配線3031_iと、配線3031_i+1と接続される。こうして、i列
目に属する画素は、1行ずつ交互に、正極性の信号と負極性の信号とが書き込まれるので
、ドット反転駆動を実現することができる。ただし、これに限定されず、i列目に属する
画素は、複数行(例えば2行又は3行)ずつ交互に、配線3031_iと、配線3031
_i+1と接続されることが可能である。
【0346】
なお、画素構成としては、サブピクセル構造を用いることが可能である。
図34(B)、
及び(C)には、画素を二つのサブ画素に分割する場合の構成を示す。そして、
図34(
B)には、1S+2Gと呼ばれるサブピクセル構造を示し、
図34(C)には、2S+1
Gと呼ばれるサブピクセル構造を示す。サブ画素3020A及びサブ画素3020Bは、
画素3020に対応する。トランジスタ3021A及びトランジスタ3021Bは、トラ
ンジスタ3021に対応する。液晶素子3022A及び液晶素子3022Bは、液晶素子
3022に対応する。容量素子3023A及び容量素子3023Bは、容量素子3023
に対応する。配線3031A及び配線3031Bは、配線3031に対応する。配線30
32A及び配線3032Bは、配線3032に対応する。
【0347】
ここで、本実施の形態の画素と、実施の形態1~実施の形態7の半導体装置、シフトレジ
スタ、表示装置、又は信号線駆動回路とを組み合わせることによって、様々なメリットを
得ることができる。例えば、画素として、サブピクセル構造を用いる場合、表示装置を駆
動するために必要な信号の数が増えてしまう。このため、ゲート線の数、又はソース線の
数が増えてしまう。この結果、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数が大幅に
増えてしまう場合がある。しかし、ゲート線の数が増えても、実施の形態6に示すように
、走査線駆動回路を画素部と同じ基板に形成することが可能である。したがって、画素部
が形成される基板と、外部回路との接続数を大幅に増やすことなく、サブピクセル構造の
画素を用いることができる。または、ソース線の数が増えても、実施の形態6の信号線駆
動回路を用いることによって、ソース線の数を減らすことができる。したがって、画素部
が形成される基板と、外部回路との接続数を大幅に増やすことなく、サブピクセル構造の
画素を用いることができる。
【0348】
または、容量線に信号を入力する場合、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数
が大幅に増えてしまう場合がある。そこで、容量線に、実施の形態1~実施の形態5の半
導体装置又はシフトレジスタを用いて信号を供給することが可能である。そして、実施の
形態1~実施の形態5の半導体装置又はシフトレジスタは、画素部と同じ基板に形成する
ことが可能である。したがって、画素部が形成される基板と、外部回路との接続数を大幅
に増やすことなく、容量線に信号を入力することができる。
【0349】
または、交流駆動を用いる場合、画素へのビデオ信号の書き込み時間が短くなってしまう
。この結果、画素へのビデオ信号の書き込み時間が足りなくなってしまう場合がある。同
様に、サブピクセル構造の画素を用いる場合、画素へのビデオ信号の書き込み時間が短く
なる。この結果、画素へのビデオ信号の書き込み時間が足りなくなってしまう場合がある
。そこで、実施の形態7の信号線駆動回路を用いて、画素にビデオ信号を書き込むことが
可能である。この場合、画素にビデオ信号を書き込む前に、画素にプリチャージ用の電圧
を書き込むので、短い時間で画素にビデオ信号を書き込むことができる。または、
図28
(B)に示すように、ある行が選択される期間と、別の行が選択される期間とを重ねるこ
とによって、別の行のビデオ信号をプリチャージ用の電圧として用いることが可能である
。
【0350】
(実施の形態9)
本実施の形態では、表示装置の断面構造の一例について、
図35(A)、(B)、及び(
C)を参照して説明する。
【0351】
図35(A)は、表示装置の上面図の一例である。基板5391に、駆動回路5392と
画素部5393とが形成されている。駆動回路5392の一例としては、走査線駆動回路
、又は信号線駆動回路などがある。
【0352】
図35(B)には、
図35(A)のA-B断面の一例を示す。そして、
図35(B)には
、基板5400と、基板5400の上に形成される導電層5401と、導電層5401を
覆うように形成される絶縁層5402と、導電層5401及び絶縁層5402の上に形成
される半導体層5403aと、半導体層5403aの上に形成される半導体層5403b
と、半導体層5403bの上及び絶縁層5402の上に形成される導電層5404と、絶
縁層5402の上及び導電層5404の上に形成され、開口部を有する絶縁層5405と
、絶縁層5405の上及び絶縁層5405の開口部に形成される導電層5406と、絶縁
層5405の上及び導電層5406の上に配置される絶縁層5408と、絶縁層5405
の上に形成される液晶層5407と、液晶層5407の上及び絶縁層5405の上に形成
される導電層5409と、導電層5409の上に形成される基板5410とを示す。
【0353】
導電層5401は、ゲート電極として機能することが可能である。絶縁層5402は、ゲ
ート絶縁膜として機能することが可能である。導電層5404は、配線、トランジスタの
電極、又は容量素子の電極などとして機能することが可能である。絶縁層5405は、層
間膜、又は平坦化膜として機能することが可能である。導電層5406は、配線、画素電
極、又は反射電極として機能することが可能である。絶縁層5408は、シール材として
機能することが可能である。導電層5409は、対向電極、又は共通電極として機能する
ことが可能である。
【0354】
ここで、駆動回路5392と、導電層5409との間には、寄生容量が生じることがある
。この結果、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位に、なまり又は遅延などが
生じてしまう。または、消費電力が大きくなってしまう。しかし、
図35(B)に示すよ
うに、駆動回路5392の上に、シール材として機能することが可能な絶縁層5408を
形成することによって、駆動回路5392と、導電層5409との間に生じる寄生容量を
低減することができる。なぜなら、シール材の誘電率は、液晶層の誘電率よりも低い場合
が多いからである。したがって、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位のなま
り又は遅延を低減することができる。または、駆動回路5392の消費電力を低減するこ
とができる。
【0355】
なお、
図35(C)に示すように、駆動回路5392の一部の上に、シール材として機能
することが可能な絶縁層5408が形成されることが可能である。このような場合でも、
駆動回路5392と、導電層5409との間に生じる寄生容量を低減することができるの
で、駆動回路5392の出力信号又は各ノードの電位のなまり又は遅延を低減することが
できる。ただし、これに限定されず、駆動回路5392の上に、シール材として機能する
ことが可能な絶縁層5408が形成されていないことが可能である。
【0356】
なお、表示素子は、液晶素子に限定されず、EL素子、又は電気泳動素子などの様々な表
示素子を用いることが可能である。
【0357】
以上、本実施の形態では、表示装置の断面構造の一例について説明した。このような構造
と、実施の形態1~実施の形態5の半導体装置又はシフトレジスタとを組み合わせること
が可能である。例えば、トランジスタの半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体
、微結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いる場合、トランジスタのチャ
ネル幅が大きくなる場合が多い。しかし、本実施の形態のように、駆動回路の寄生容量を
小さくできると、トランジスタのチャネル幅を小さくすることができる。よって、レイア
ウト面積の縮小を図ることができるので、表示装置を狭額縁にすることができる。または
、表示装置を高精細にすることができる。
【0358】
(実施の形態10)
本実施の形態では、トランジスタの構造の一例について
図36(A)、(B)、及び(C
)を参照して説明する。
【0359】
図36(A)は、トップゲート型のトランジスタの構成の一例である。
図36(B)は、
ボトムゲート型のトランジスタの構成の一例である。
図36(C)は、半導体基板を用い
て作製されるトランジスタの構造の一例である。
【0360】
図36(A)には、基板5260と、基板5260の上に形成される絶縁層5261と、
絶縁層5261の上に形成され、領域5262a、領域5262b、領域5262c、領
域5262d、及び5262eを有する半導体層5262と、半導体層5262を覆うよ
うに形成される絶縁層5263と、半導体層5262及び絶縁層5263の上に形成され
る導電層5264と、絶縁層5263及び導電層5264の上に形成され、開口部を有す
る絶縁層5265と、絶縁層5265の上及び絶縁層5265の開口部に形成される導電
層5266と、導電層5266の上及び絶縁層5265の上に形成され、開口部を有する
絶縁層5267と、絶縁層5267の上及び絶縁層5267の開口部に形成される導電層
5268と、絶縁層5267の上及び導電層5268の上に形成され、開口部を有する絶
縁層5269と、絶縁層5269の上及び絶縁層5269の開口部に形成される発光層5
270と、絶縁層5269の上及び発光層5270の上に形成される導電層5271とを
示す。
【0361】
図36(B)には、基板5300と、基板5300の上に形成される導電層5301と、
導電層5301を覆うように形成される絶縁層5302と、導電層5301及び絶縁層5
302の上に形成される半導体層5303aと、半導体層5303aの上に形成される半
導体層5303bと、半導体層5303bの上及び絶縁層5302の上に形成される導電
層5304と、絶縁層5302の上及び導電層5304の上に形成され、開口部を有する
絶縁層5305と、絶縁層5305の上及び絶縁層5305の開口部に形成される導電層
5306と、絶縁層5305の上及び導電層5306の上に配置される液晶層5307と
、液晶層5307の上に形成される導電層5308とを示す。
【0362】
図36(C)には、領域5353及び領域5355を有する半導体基板5352と、半導
体基板5352の上に形成される絶縁層5356と、半導体基板5352の上に形成され
る絶縁層5354と、絶縁層5356の上に形成される導電層5357と、絶縁層535
4、絶縁層5356、及び導電層5357の上に形成され、開口部を有する絶縁層535
8と、絶縁層5358の上及び絶縁層5358の開口部に形成される導電層5359とを
示す。こうして、領域5350と領域5351とに、各々、トランジスタが作製される。
【0363】
絶縁層5261は、下地膜として機能することが可能である。絶縁層5354は、素子間
分離層(例えばフィールド酸化膜)として機能する。絶縁層5263、絶縁層5302、
絶縁層5356は、ゲート絶縁膜として機能することが可能である。導電層5264、導
電層5301、導電層5357は、ゲート電極として機能することが可能である。絶縁層
5265、絶縁層5267、絶縁層5305、及び絶縁層5358は、層間膜、又は平坦
化膜として機能することが可能である。導電層5266、導電層5304、及び導電層5
359は、配線、トランジスタの電極、又は容量素子の電極などとして機能することが可
能である。導電層5268、及び導電層5306は、画素電極、又は反射電極などとして
機能することが可能である。絶縁層5269は、土手として機能することが可能である。
導電層5271、及び導電層5308は、対向電極、又は共通電極などとして機能するこ
とが可能である。
【0364】
基板5260、及び基板5300の一例としては、ガラス基板、石英基板、シリコン基板
(又は単結晶基板)、SOI基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス基板、ステ
ンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タングステン・ホイルを有す
る基板又は可撓性基板などがある。ガラス基板の一例としては、バリウムホウケイ酸ガラ
ス、アルミノホウケイ酸ガラスなどがある。可撓性基板の一例としては、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォ
ン(PES)に代表されるプラスチック、又はアクリル等の可撓性を有する合成樹脂など
がある。他にも、貼り合わせフィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフ
ッ化ビニル、塩化ビニルなど)、繊維状な材料を含む紙、基材フィルム(ポリエステル、
ポリアミド、ポリイミド、無機蒸着フィルム、紙類等)などがある。
【0365】
半導体基板5352としては、一例として、n型又はp型の導電型を有する単結晶Si基
板を用いることが可能である。ただし、これに限定されず、基板5260と同様なものを
用いることが可能である。領域5353は、一例として、半導体基板5352に不純物が
添加された領域であり、ウェルとして機能する。例えば、半導体基板5352がp型の導
電型を有する場合、領域5353は、n型の導電型を有し、nウェルとして機能する。一
方で、半導体基板5352がn型の導電型を有する場合、領域5353は、p型の導電型
を有し、pウェルとして機能する。領域5355は、一例として、不純物が半導体基板5
352に添加された領域であり、ソース領域又はドレイン領域として機能する。なお、半
導体基板5352に、LDD領域を形成することが可能である。
【0366】
絶縁層5261の一例としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒
化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)などの酸
素若しくは窒素を有する膜、又はこれらの積層構造などがある。絶縁層5261が2層構
造で設けられる場合の一例としては、1層目の絶縁膜として窒化珪素膜を設け、2層目の
絶縁膜として酸化珪素膜を設けることが可能である。絶縁層5261が3層構造で設けら
れる場合の一例としては、1層目の絶縁膜として酸化珪素膜を設け、2層目の絶縁膜とし
て窒化珪素膜を設け、3層目の絶縁膜として酸化珪素膜を設けることが可能である。
【0367】
半導体層5262、半導体層5303a、及び半導体層5303bの一例としては、非単
結晶半導体(非晶質(アモルファス)シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコンなど)
、単結晶半導体、化合物半導体若しくは酸化物半導体(ZnO、InGaZnO、SiG
e、GaAs、IZO、ITO、SnO、TiO、AlZnSnO(AZTO))、有機
半導体、又はカーボンナノチューブなどがある。
【0368】
なお、例えば、領域5262aは、不純物が半導体層5262に添加されていない真性の
状態であり、チャネル領域として機能する。ただし、領域5262aに微少な不純物を添
加することが可能であり、領域5262aに添加される不純物は、領域5262b、領域
5262c、領域5262d、又は領域5262eに添加される不純物の濃度よりも低い
ことが好ましい。領域5262b、及び領域5262dは、低濃度に不純物が添加された
領域であり、LDD(Lightly Doped Drain:LDD)領域として機
能する。ただし、領域5262b、及び領域5262dを省略することが可能である。領
域5262c、及び領域5262eは、高濃度に不純物が半導体層5262に添加された
領域であり、ソース領域又はドレイン領域として機能する。
【0369】
なお、半導体層5303bは、不純物元素としてリンなどが添加された半導体層であり、
n型の導電型を有する。
【0370】
なお、半導体層5303aとして、酸化物半導体、又は化合物半導体が用いられる場合、
半導体層5303bを省略することが可能である。
【0371】
絶縁層5263、絶縁層5302、及び絶縁層5356の一例としては、酸化珪素(Si
Ox)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪
素(SiNxOy)(x>y)などの酸素若しくは窒素を有する膜、又はこれらの積層構
造などがある。
【0372】
導電層5264、導電層5266、導電層5268、導電層5271、導電層5301、
導電層5304、導電層5306、導電層5308、導電層5357、及び導電層535
9の一例としては、単層構造の導電膜、又はこれらの積層構造などがある。当該導電膜の
一例としては、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン
(Mo)、タングステン(W)、ネオジム(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)
、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、コバルト(
Co)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、炭素(
C)、スカンジウム(Sc)、亜鉛(Zn)、リン(P)、ボロン(B)、ヒ素(As)
、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、酸素(O)、ジルコニウム(Z
r)、セリウム(Ce)によって構成される群から選ばれた一つの元素の単体膜、又は、
前記群から選ばれた一つ又は複数の元素を含む化合物などがある。当該化合物の一例とし
ては、前記群から選ばれた一つ若しくは複数の元素を含む合金(インジウム錫酸化物(I
TO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITS
O)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化錫カドミウム(CTO)、アルミネ
オジム(Al-Nd)、アルミタングステン(Al-Ta)、アルミジルコニウム(Al
-Zr)、アルミチタン(Al-Ti)、アルミセリウム(Al-Ce)、マグネシウム
銀(Mg-Ag)、モリブデンニオブ(Mo-Nb)、モリブデンタングステン(Mo-
W)、モリブデンタンタル(Mo-Ta)などの合金材料)、前記群から選ばれた一つ若
しくは複数の元素と窒素との化合物(窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデンなどの
窒化膜)、又は、前記群から選ばれた一つ若しくは複数の元素とシリコンとの化合物(タ
ングステンシリサイド、チタンシリサイド、ニッケルシリサイド、アルミシリコン、モリ
ブデンシリコンなどのシリサイド膜)などがある。他にも、カーボンナノチューブ、有機
ナノチューブ、無機ナノチューブ、又は金属ナノチューブなどのナノチューブ材料がある
。
【0373】
なお、シリコン(Si)は、n型不純物(リンなど)、又はp型不純物(ボロンなど)を
含むことが可能である。シリコンが不純物を含むことにより、導電率の向上、及び/また
は通常の導体と同様な振る舞いをすること、が可能になったりするので、配線、又は電極
などとして利用しやすくなる。
【0374】
なお、シリコンとして、単結晶、多結晶(ポリシリコン)、微結晶(マイクロクリスタル
シリコン)など、様々な結晶性を有するシリコン、又は非晶質(アモルファスシリコン)
などの結晶性を有さないシリコンなどを用いることが可能である。シリコンとして、単結
晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いることにより、配線、電極、導電層、導電膜、端
子などの抵抗を小さくすることができる。シリコンとして、非晶質シリコンまたは微結晶
シリコンを用いることにより、簡単な工程で配線などを形成することができる。
【0375】
なお、導電層として、シリコンなどの半導体材料を用いる場合、シリコンなどの半導体材
料をトランジスタが有する半導体層と同時に形成することが可能である。
【0376】
なお、アルミニウム、又は銀は、導電率が高いため、信号遅延を低減することができる。
さらに、アルミニウム、又は銀は、エッチングしやすいので、パターニングしやすく、微
細加工を行うことができる。
【0377】
なお、銅は、導電率が高いため、信号遅延を低減することができる。銅が導電層として用
いられる場合、密着性を向上させるために積層構造にすることが好ましい。
【0378】
なお、モリブデンまたはチタンは、酸化物半導体(ITO、IZOなど)、又はシリコン
と接触しても、不良を起こしにくい、エッチングしやすい、耐熱性が高いなどの利点を有
するので、望ましい。よって、酸化物半導体、又はシリコンと接触する導電層としては、
モリブデン又はチタンを用いることが好ましい。
【0379】
なお、タングステンは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。
【0380】
なお、ネオジムは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。特に、導電層とし
てネオジムとアルミニウムとの合金材料を用いることによって、アルミニウムがヒロック
を起こしにくくなる。ただし、これに限定されず、アルミニウムと、タンタル、ジルコニ
ウム、チタン、又はセリウムとの合金材料を用いることによっても、アルミニウムがヒロ
ックを起こしにくくなる。特に、アルミニウムとセリウムとの合金材料は、アーキングを
大幅に低減することができる。
【0381】
なお、ITO、IZO、ITSO、ZnO、Si、SnO、CTO、又はカーボンナノチ
ューブなどは、透光性を有しているので、これらの材料を画素電極、対向電極、又は共通
電極などの光を透過させる部分に用いることが可能である。特に、IZOは、エッチング
しやすく、加工しやすいため、望ましい。IZOは、エッチングしたときに、残渣が残っ
てしまう、ということが起こりにくい。したがって、画素電極としてIZOを用いると、
液晶素子や発光素子に不具合(ショート、配向乱れなど)をもたらすことを低減すること
ができる。
【0382】
なお、導電層は、単層構造とすることが可能であるし、多層構造とすることが可能である
。単層構造にすることにより、配線、電極、導電層、導電膜、端子などの製造工程を簡略
化することができ、工程日数を少なくでき、コストを低減することができる。一方で、多
層構造にすることにより、それぞれの材料のメリットを生かしつつ、デメリットを低減さ
せ、性能の良い配線、電極などを形成することができる。例えば、低抵抗材料(アルミニ
ウムなど)を多層構造の中に含むことにより、配線の低抵抗化を図ることができる。別の
例として、低耐熱性の材料を、高耐熱性の材料で挟む積層構造にすることにより、低耐熱
性の材料の持つメリットを生かしつつ、配線、電極などの耐熱性を高くすることができる
。このような積層構造の一例としては、アルミニウムを含む層を、モリブデン、チタン、
ネオジムなどを含む層で挟む積層構造にすると望ましい。
【0383】
なお、配線、電極など同士が直接接する場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例え
ば、一方の配線、電極などが他方の配線、電極など材料の中に入っていって、性質を変え
てしまい、本来の目的を果たせなくなる場合がある。別の例として、高抵抗な部分を形成
又は製造するときに、問題が生じて、正常に製造できなくなる場合がある。このような場
合、他の材料に反応して性質が変わってしまう材料を、当該他の材料に反応しにくい材料
によって挟んだり、覆ったりすることが可能である。例えば、ITOとアルミニウムとを
接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間に、ネオジム合金、チタン、モリブデン
などを挟むことが可能である。例えば、シリコンとアルミニウムとを接続させる場合は、
シリコンとアルミニウムとの間に、ネオジム合金、チタン、モリブデンを挟むことが可能
である。なお、これらの材料は、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなど
にも用いることが可能である。
【0384】
絶縁層5265、絶縁層5267、絶縁層5269、絶縁層5305、及び絶縁層535
8の一例としては、単層構造の絶縁膜、又はこれらの積層構造などがある。当該絶縁膜の
一例としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、若しくは酸化窒化珪素(
SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素若しくは
窒素を含む膜、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、又は、シロキ
サン樹脂、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブ
テン、若しくはアクリル等の有機材料などがある。
【0385】
発光層5270の一例としては、有機EL素子、又は無機EL素子などがある。有機EL
素子の一例としては、正孔注入材料からなる正孔注入層、正孔輸送材料からなる正孔輸送
層、発光材料からなる発光層、電子輸送材料からなる電子輸送層、電子注入材料からなる
電子注入層など、若しくはこれらの材料のうち複数の材料を混合した層の単層構造、若し
くはこれらの積層構造などがある。
【0386】
液晶層5307の一例としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液
晶、ディスコチック液晶、サーモトロピック液晶、リオトロピック液晶、低分子液晶、高
分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC)、強誘電液晶、反強誘電液晶、主鎖型液晶、側
鎖型高分子液晶、プラズマアドレス液晶(PALC)、バナナ型液晶などを挙げることが
できる。また液晶の駆動方式としては、TN(Twisted Nematic)モード
、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPS(In-Pl
ane-Switching)モード、FFS(Fringe Field Switc
hing)モード、MVA(Multi-domain Vertical Align
ment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignmen
t)モード、ASV(Advanced Super View)モード、ASM(Ax
ially Symmetric aligned Micro-cell)モード、O
CB(Optically Compensated Birefringence)モ
ード、ECB(Electrically Controlled Birefring
ence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crysta
l)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crys
tal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Cr
ystal)モード、ゲストホストモード、ブルー相(Blue Phase)モードな
どがある。
【0387】
なお、絶縁層5305の上及び導電層5306の上には、配向膜として機能する絶縁層、
突起部として機能する絶縁層などを形成することが可能である。
【0388】
なお、導電層5308の上には、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、又は突起部とし
て機能する絶縁層などを形成することが可能である。導電層5308の下には、配向膜と
して機能する絶縁層を形成することが可能である。
【0389】
なお、
図36(A)の断面構造において、絶縁層5269、発光層5270、及び導電層
5271を省略し、
図36(B)に示す液晶層5307、導電層5308を絶縁層526
7の上及び導電層5268に形成することが可能である。
【0390】
なお、
図36(B)の断面構造において、液晶層5307、導電層5308を省略し、図
36(A)に示す絶縁層5269、発光層5270、及び導電層5271を絶縁層530
5の上及び導電層5306の上に形成することが可能である。
【0391】
なお、
図36(C)の断面構造において、絶縁層5358及び導電層5359の上に、図
36(A)に示す絶縁層5269、発光層5270、及び導電層5271を形成すること
が可能である。あるいは、
図36(B)に示す液晶層5307、導電層5308を絶縁層
5358の上及び導電層5359に形成することが可能である。
【0392】
本実施の形態のトランジスタは、実施の形態1~実施の形態9に適用することが可能であ
る。特に、
図36(B)において、半導体層として、非単結晶半導体、非晶質半導体、微
結晶半導体、有機半導体、又は酸化物半導体などを用いる場合、トランジスタが劣化して
しまう場合がある。しかし、実施の形態1~実施の形態9の半導体装置、シフトレジスタ
、又は表示装置では、トランジスタの劣化を抑制することができるので有用である。
【0393】
(実施の形態11)
本実施の形態では、シフトレジスタのレイアウト図(以下、上面図ともいう)について説
明する。本実施の形態では、一例として、実施の形態5に述べるシフトレジスタのレイア
ウト図について説明する。なお、本実施の形態において説明する内容は、実施の形態5に
述べるシフトレジスタの他にも、実施の形態1~実施の形態10の半導体装置、シフトレ
ジスタ、又は表示装置に適用することが可能である。なお、本実施の形態のレイアウト図
は一例であって、これに限定されるものではないことを付記する。
【0394】
本実施の形態のレイアウト図について、
図37、及び
図38を参照して説明する。
図37
には、シフトレジスタの一部のレイアウト図の一例を示し、
図38には、一例として、図
7(A)の半導体装置のレイアウト図を示す。
【0395】
図37、及び
図38に示すトランジスタ、又は配線などは、導電層701、半導体層70
2、導電層703、導電層704、及びコンタクトホール705によって構成される。た
だし、これに限定されず、別の導電層、絶縁膜、又は別のコンタクトホールを新たに形成
することが可能である。例えば、導電層701と導電層703とを接続するためのコンタ
クトホールを新たに追加することが可能である。
【0396】
導電層701は、ゲート電極、又は配線として機能する部分を含むことが可能である。半
導体層702は、トランジスタの半導体層として機能する部分を含むことが可能である。
導電層703は、配線、ソース、又はドレインとして機能する部分を含むことが可能であ
る。導電層704は、透明電極、画素電極、又は配線として機能する部分を含むことが可
能である。コンタクトホール705は、導電層701と導電層704とを接続する機能、
又は導電層703と導電層704とを接続する機能を有する。
【0397】
図37の一例では、配線が開口部711を有する。このように、配線が開口部を有するこ
とによって、寄生容量を小さくすることができる。または、静電破壊によって生じるトラ
ンジスタの破壊を抑制することができる。ただし、これに限定されず、配線は開口部を有
していないことが可能である。
【0398】
図37の一例では、配線と配線とが交差する部分、及びその周辺部分に、開口部が設けら
れることによって、配線の交差容量を低減することができる。したがって、ノイズの低減
、又は信号の遅延又はなまりの低減などを図ることができる。
【0399】
図37の一例では、配線が有する導電層703の一部の上には、導電層704が形成され
る。そして、当該導電層704は、コンタクトホール705を介して当該導電層703と
接続される。こうして、配線抵抗を小さくすることができるので、電圧降下の減少、又は
信号の遅延又はなまりの低減を図ることができる。ただし、これに限定されず、当該導電
層704、及び当該コンタクトホール705を省略することが可能である。
【0400】
図37の一例では、配線512の配線幅は、配線512_1の配線幅、及び配線512_
2の配線幅よりも大きいことが好ましい。なぜなら、配線512には大きな電流が生じる
からである。同様の理由によって、配線513の配線幅は、配線513_1の配線幅、及
び配線513_2の配線幅よりも大きいことが好ましい。ただし、これに限定されない。
【0401】
図38の一例では、トランジスタ101_1、トランジスタ101_2、トランジスタ1
02_1、トランジスタ102_2、及び/又は、トランジスタ201において、第2の
端子の導電層701と導電層703とが重なる面積は、第1の端子の導電層701と導電
層703とが重なる面積よりも小さいことが好ましい。こうすることによって、トランジ
スタ201のゲート、又は配線111のノイズの低減を図ることができる。または、第2
の端子への電界の集中を抑制することができるので、トランジスタの劣化、又はトランジ
スタの破壊を抑制することができる。
【0402】
なお、導電層701と導電層703とが重なる部分には、半導体層702を形成すること
が可能である。こうすることによって、導電層701と導電層703との間の寄生容量を
小さくすることができるので、ノイズの低減を図ることができる。同様の理由で、導電層
701と導電層704とが重なる部分には、半導体層702又は導電層703を形成する
ことが可能である。
【0403】
なお、導電層701の一部の上に導電層704を形成し、当該導電層701は、コンタク
トホール705を介して導電層704と接続されることが可能である。こうすることによ
って、配線抵抗を下げることができる。または、導電層701の一部の上に導電層703
、及び導電層704を形成し、当該導電層701は、コンタクトホール705を介して当
該導電層704と接続され、当該導電層703は、別のコンタクトホール705を介して
当該導電層704と接続されることが可能である。こうすることによって、配線抵抗をさ
らに下げることができる。
【0404】
なお、導電層703の一部の上に導電層704を形成し、当該導電層703は、コンタク
トホール705を介して導電層704と接続されることが可能である。こうすることによ
って、配線抵抗を下げることができる。
【0405】
なお、導電層704の一部の下に導電層701、又は導電層703を形成し、当該導電層
704は、コンタクトホール705を介して、当該導電層701、又は当該導電層703
と接続されることが可能である。こうすることによって、配線抵抗を下げることができる
。
【0406】
なお、すでに述べたように、トランジスタ201のゲートと第1の端子との間の寄生容量
よりも、トランジスタ201のゲートと第2の端子との間の寄生容量を大きくすることが
可能である。
図38に示すように、トランジスタ201の第1の電極として機能すること
が可能な導電層703の幅を幅731と示し、トランジスタ201の第2の電極として機
能することが可能な導電層703の幅を幅732と示す。そして、幅731は、幅732
よりも大きいことが可能である。こうすることによって、トランジスタ201のゲートと
第1の端子との間の寄生容量よりも、トランジスタ201のゲートと第2の端子との間の
寄生容量を大きくすることが可能である。ただし、これに限定されない。
【0407】
(実施の形態12)
本実施の形態では、トランジスタ、及び容量素子の作製工程の一例を示す。特に、半導体
層として、酸化物半導体を用いる場合の作製工程について説明する。酸化物半導体層とし
ては、InMO3(ZnO)m(m>0)で表記される層を用いることが可能である。な
お、Mとしては、Ga、Fe、Ni、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素又は複数の
金属元素などがある。例えば、Mとして、Gaの場合があることの他、GaとNi又はG
aとFeなど、Ga以外の上記金属元素が含まれる場合がある。なお、酸化物半導体にお
いて、Mとして含まれる金属元素の他に、不純物元素としてFe、Niその他の遷移金属
元素、又は該遷移金属の酸化物が含まれているものがある。このような薄膜をIn-Ga
-Zn-O系非単結晶膜と示すことが可能である。なお、酸化物半導体としては、ZnO
を用いることが可能である。なお、酸化物半導体層の可動イオン、代表的にはナトリウム
の濃度は、5×1018/cm3以下、更には1×1018/cm3以下であると、トラ
ンジスタの電気特性が変化することを抑制することができるため好ましい。ただし、これ
に限定されず、半導体層としては、他に様々な材料の酸化物半導体を用いることが可能で
ある。または、半導体層としては、単結晶半導体、多結晶半導体、微結晶(マイクロクリ
スタル、又はナノクリスタル)半導体、非晶質(アモルファス)半導体、又は、様々な非
単結晶半導体などを用いることが可能である。
【0408】
図46(A)~(C)を参照して、トランジスタ、及び容量素子の作製工程の一例につい
て説明する。
図46(A)~(C)は、トランジスタ5441、及び容量素子5442の
作製工程の一例である。トランジスタ5441は、逆スタガ型薄膜トランジスタの一例で
あり、酸化物半導体層上にソース電極またはドレイン電極を介して配線が設けられている
トランジスタの例である。
【0409】
まず、基板5420上に、スパッタリング法により第1導電層を全面に形成する。次に、
第1フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用い
て、選択的に第1導電層のエッチングを行い、導電層5421、及び導電層5422を形
成する。導電層5421は、ゲート電極として機能することが可能であり、導電層542
2は、容量素子の一方の電極として機能することが可能である。ただし、これに限定され
ず、導電層5421、及び導電層5422は、配線、ゲート電極、又は容量素子の電極と
して機能する部分を有することが可能である。この後、レジストマスクを除去する。
【0410】
次に、絶縁層5423をプラズマCVD法またはスパッタリング法を用いて全面に形成す
る。絶縁層5423は、ゲート絶縁層として機能することが可能であり、導電層5421
、及び導電層5422を覆うように形成される。なお、絶縁層5423の膜厚は、50n
m~250nmである場合が多い。
【0411】
なお、絶縁層5423として、酸化シリコン層が用いられる場合、有機シランガスを用い
たCVD法により、酸化シリコン層を形成することが可能である。有機シランガスとして
は、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC2H5)4)、テトラメチルシラン(TM
S:化学式Si(CH3)4)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、
オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMD
S)、トリエトキシシラン(SiH(OC2H5)3)、トリスジメチルアミノシラン(
SiH(N(CH3)2)3)等のシリコン含有化合物、又は、酸化イットリウム(Y2
O3)を用いることが可能である。
【0412】
次に、第2フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスク
を用いて、絶縁層5423を選択的にエッチングして導電層5421に達するコンタクト
ホール5424を形成する。この後、レジストマスクを除去する。ただし、これに限定さ
れず、コンタクトホール5424を省略することが可能である。または、酸化物半導体層
の形成後に、コンタクトホール5424を形成することが可能である。ここまでの段階で
の断面図が
図46(A)に相当する。
【0413】
次に、酸化物半導体層をスパッタリング法により全面に形成する。ただし、これに限定さ
れず、酸化物半導体層をスパッタリング法により形成し、さらにその上にn+層を形成す
ることが可能である。なお、酸化物半導体層の膜厚は、5nm~200nmである場合が
多い。
【0414】
なお、酸化物半導体層をスパッタリング法により形成する前に、アルゴンガスを導入して
プラズマを発生させる逆スパッタリングを行うことが好ましい。この逆スパッタリングに
より、絶縁層5423の表面及びコンタクトホール5424の底面に付着しているゴミを
除去することができる。逆スパッタリングとは、ターゲット側に電圧を印加せずに、アル
ゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板にプラズマを形成して表面
を改質する方法である。ただし、これに限定されず、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリ
ウムなどを用いることが可能である。または、アルゴン雰囲気に酸素、水素、N2Oなど
を加えた雰囲気で行うことが可能である。または、アルゴン雰囲気にCl2、CF4など
を加えた雰囲気で行うことが可能である。なお、逆スパッタリングを行うと、絶縁層54
23の表面が好ましくは2~10nm程度削られる。このようなプラズマ処理後に、大気
に曝すことなく酸化物半導体層を形成することによって、ゲート絶縁層と半導体層との界
面にゴミ又は水分を付着させない点で有用である。
【0415】
次に、第3フォトマスクを用いて選択的に、酸化物半導体層のエッチングを行う。この後
、レジストマスクを除去する。
【0416】
次に、スパッタリング法により第2導電層を全面に形成する。次に、第4フォトマスクを
用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用いて選択的に第2導電
層のエッチングを行い、導電層5429、導電層5430、及び導電層5431を形成す
る。導電層5429は、コンタクトホール5424を介して導電層5421と接続される
。導電層5429、及び導電層5430は、ソース電極又はドレイン電極として機能する
ことが可能であり、導電層5431は、容量素子の他方の電極として機能することが可能
である。ただし、これに限定されず、導電層5429、導電層5430、及び導電層54
31は、配線、ソース若しくはドレイン電極、又は容量素子の電極として機能する部分を
含むことが可能である。
【0417】
なお、この後、熱処理(例えば200℃~600℃の)を行う場合、この熱処理に耐える
耐熱性を第2導電層に持たせることが好ましい。よって、第2導電層としては、Alと、
耐熱性導電性材料(例えば、Ti、Ta、W、Mo、Cr、Nd、Sc、Zr、Ceなど
の元素、これらの元素を組み合わせた合金、又は、これらの元素を成分とする窒化物など
)とを組み合わせた材料であることが好ましい。ただし、これに限定されず、第2導電層
を積層構造にすることによって、第2導電層に耐熱性を持たせることができる。例えば、
Alの上下に、Ti、又はMoなどの耐熱性導電性材料を設けることが可能である。
【0418】
なお、第2導電層をスパッタリング法により形成する前に、アルゴンガスを導入してプラ
ズマを発生させる逆スパッタリングを行い、絶縁層5423の表面、酸化物半導体層の表
面、及びコンタクトホール5424の底面に付着しているゴミを除去することが好ましい
。ただし、これに限定されず、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウムなどを用いること
が可能である。または、アルゴン雰囲気に酸素、水素、N2Oなどを加えた雰囲気で行う
ことが可能である。または、アルゴン雰囲気にCl2、CF4などを加えた雰囲気で行う
ことが可能である。
【0419】
なお、第2導電層のエッチングの際に、さらに、酸化物半導体層の一部をエッチングして
、酸化物半導体層5425を形成する。このエッチングによって、導電層5421と重な
る部分の酸化物半導体層5425、又は、上方に第2の導電層が形成されていない部分の
酸化物半導体層5425は、削られるので、薄くなる場合が多い。ただし、これに限定さ
れず、酸化物半導体層は、エッチングされないことが可能である。ただし、酸化物半導体
層の上にn
+層が形成される場合は、酸化物半導体層はエッチングされる場合が多い。こ
の後、レジストマスクを除去する。このエッチングが終了した段階でトランジスタ544
1と容量素子5442とが完成する。ここまでの段階での断面図が
図46(B)に相当す
る。
【0420】
ここで、第2導電層をスパッタリング法により形成する前に逆スパッタリングを行うと、
絶縁層5423の露出部が好ましくは2~10nm程度削られることがある。よって、絶
縁層5423に凹部が形成される場合がある。または、第2導電層のエッチングを行い、
導電層5429、導電層5430、及び導電層5431を形成した後、逆スパッタリング
することによって、
図46(B)に示すように、導電層5429、導電層5430、及び
導電層5431の端部が湾曲する場合がある。
【0421】
次に、大気雰囲気下または窒素雰囲気下で200℃~600℃の加熱処理を行う。この熱
処理によりIn-Ga-Zn-O系非単結晶層の原子レベルの再配列が行われる。この熱
処理によりキャリアの移動を阻害する歪が解放されるため、ここでの熱処理(光アニール
も含む)は重要である。なお、この加熱処理を行うタイミングは限定されず、酸化物半導
体の形成後であれば、様々なタイミングで行うことが可能である。
【0422】
次に、絶縁層5432を全面に形成する。絶縁層5432としては、単層構造であること
が可能であるし、積層構造であることが可能である。例えば、絶縁層5432として有機
絶縁層を用いる場合、有機絶縁層の材料である組成物を塗布し、大気雰囲気下または窒素
雰囲気下で200℃~600℃の加熱処理を行って、有機絶縁層を形成する。このように
、酸化物半導体層に接する有機絶縁層を形成することにより、電気特性の信頼性の高い薄
膜トランジスタを作製することができる。なお、絶縁層5432として有機絶縁層を用い
る場合、有機絶縁層の下に、窒化珪素膜、又は酸化珪素膜を設けることが可能である。
【0423】
なお、
図46(C)においては、非感光性樹脂を用いて絶縁層5432を形成した形態を
示すため、コンタクトホールが形成される領域の断面において、絶縁層5432の端部が
角張っている。しかしながら、感光性樹脂を用いて絶縁層5432を形成すると、コンタ
クトホールが形成される領域の断面において、絶縁層5432の端部を湾曲させることが
可能になる。この結果、後に形成される第3導電層又は画素電極の被覆率が向上する。
【0424】
なお、組成物を塗布する代わりに、その材料に応じて、ディップ、スプレー塗布、インク
ジェット法、印刷法、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコー
ター等を用いることが可能である。
【0425】
なお、酸化物半導体層を形成した後の加熱処理をせず、有機絶縁層の材料である組成物の
加熱処理時に、酸化物半導体層の加熱処理を兼ねることが可能である。
【0426】
なお、絶縁層5432は、200nm~5μm、好ましくは300nm~1μmで形成す
ることが可能である。
【0427】
次に、第3導電層を全面に形成する。次に、第5フォトマスクを用いたフォトリソグラフ
ィ工程により形成したレジストマスクを用いて第3導電層を選択的にエッチングして、導
電層5433、及び導電層5434を形成する。ここまでの段階での断面図が
図46(C
)に相当する。導電層5433、及び導電層5434は、配線、画素電極、反射電極、透
明電極、又は容量素子の電極として機能することが可能である。特に、導電層5434は
、導電層5422と接続されるので、容量素子5442の電極として機能することが可能
である。ただし、これに限定されず、第1導電層と第2導電層とを接続する機能を有する
ことが可能である。例えば、導電層5433と導電層5434とを接続することによって
、導電層5422と導電層5430とを第3導電層(導電層5433及び導電層5434
)を介して接続されることが可能になる。
【0428】
なお、容量素子5442は、導電層5422と導電層5434とによって、導電層543
1が挟まれる構造になるので、容量素子5442の容量値を大きくすることができる。た
だし、これに限定されず、導電層5422と導電層5434との一方を省略することが可
能である。
【0429】
なお、レジストマスクをウェットエッチングで除去した後、大気雰囲気下または窒素雰囲
気下で200℃~600℃の加熱処理を行うことが可能である。
【0430】
以上の工程により、トランジスタ5441と容量素子5442とを作製することができる
。
【0431】
なお、
図46(D)に示すように、酸化物半導体層5425の上に絶縁層5435を形成
することが可能である。絶縁層5435は、第2導電層がパターニングされる場合に、酸
化物半導体層が削られることを防止する機能を有し、チャネルストップ膜として機能する
。よって、酸化物半導体層の膜厚を薄くすることができるので、トランジスタの駆動電圧
の低減、オフ電流の低減、ドレイン電流のオンオフ比の向上、又はS値の改善などを図る
ことができる。なお、絶縁層5435は、酸化物半導体層と絶縁層とを連続して全面に形
成し、その後、フォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマ
スクを用いて選択的に当該絶縁層をパターニングすることによって、形成されることがで
きる。その後、第2導電層を全面に形成し、第2導電層と同時に酸化物半導体層をパター
ニングする。つまり、同じマスク(レチクル)を用いて、酸化物半導体層と第2導電層と
をパターニングすることが可能になる。この場合、第2導電層の下には、必ず酸化物半導
体層が形成されることになる。こうして、工程数を増やすことなく、絶縁層5435を形
成することができる。このような製造プロセスでは、第2導電層の下に酸化物半導体層が
形成される場合が多い。ただし、これに限定されず、酸化物半導体層をパターニングした
後に、絶縁層を全面に形成し、当該絶縁層をパターニングすることによって、絶縁層54
35を形成することが可能である。
【0432】
なお、
図46(D)において、容量素子5442は、導電層5422と導電層5431と
によって、絶縁層5423と酸化物半導体層5436とが挟まれる構造である。ただし、
酸化物半導体層5436を省略することが可能である。そして、導電層5430と導電層
5431とは、第3導電層をパターニングして形成される導電層5437を介して接続さ
れている。このような構造は、一例として、液晶表示装置の画素に用いられることが可能
である。例えば、トランジスタ5441はスイッチングトランジスタとして機能し、容量
素子5442は保持容量として機能することが可能である。そして、導電層5421、導
電層5422、導電層5429、導電層5437は、各々、ゲート線、容量線、ソース線
、画素電極として機能することが可能である。ただし、これに限定されない。なお、
図4
6(D)と同様に、
図46(C)においても、導電層5430と導電層5431とを第3
導電層を介して接続することが可能である。
【0433】
なお、
図46(E)に示すように、第2導電層をパターニングした後に、酸化物半導体層
5425を形成することが可能である。こうすることによって、第2導電層がパターニン
グされる場合、酸化物半導体層は形成されていないので、酸化物半導体層が削られること
がない。よって、酸化物半導体層の膜厚を薄くすることができるので、トランジスタの駆
動電圧の低減、オフ電流の低減、ドレイン電流のオンオフ比の向上、又はS値の改善など
を図ることができる。なお、酸化物半導体層5425は、第2導電層がパターニングされ
る後に、酸化物半導体層が全面に形成され、その後フォトマスクを用いたフォトリソグラ
フィ工程により形成したレジストマスクを用いて選択的に酸化物半導体層をパターニング
することによって形成されることができる。
【0434】
なお、
図46(E)において、容量素子は、導電層5422と、第3導電層をパターニン
グして形成される導電層5439とによって、絶縁層5423と絶縁層5432とが挟ま
れる構造である。そして、導電層5422と導電層5430とは、第3導電層をパターニ
ングして形成される導電層5438を介して接続される。さらに、導電層5439は、第
2導電層をパターニングして形成される導電層5440と接続される。なお、
図46(E
)と同様に、
図46(C)及び(D)においても、導電層5430と導電層5422とは
、導電層5438を介して接続されることが可能である。
【0435】
なお、酸化物半導体層(又はチャネル層)の膜厚を、トランジスタがオフの場合の空乏層
よりも薄くすることによって、完全空乏化状態を作り出すことが可能になる。こうして、
オフ電流を低減することができる。これを実現するために、酸化物半導体層の膜厚は、2
0nm以下であることが好ましい。より好ましくは10nm以下である。さらに好ましく
は6nm以下であることが好ましい。
【0436】
なお、トランジスタの動作電圧の低減、オフ電流の低減、ドレイン電流のオンオフ比の向
上、S値の改善などを図るために、酸化物半導体層の膜厚は、トランジスタを構成する層
の中で、一番薄いことが好ましい。例えば、酸化物半導体層の膜厚は、絶縁層5423よ
りも薄いことが好ましい。より好ましくは、酸化物半導体層の膜厚は、絶縁層5423の
1/2以下であることが好ましい。より好ましくは、1/5以下であることが好ましい。
さらに好ましくは、1/10以下であることが好ましい。ただし、これに限定されず、信
頼性を向上させるために、酸化物半導体層の膜厚は、絶縁層5423よりも厚いことが可
能である。特に、
図46(C)のように、酸化物半導体層が削られる場合には、酸化物半
導体層の膜厚は厚いほうが好ましいので、酸化物半導体層の膜厚は、絶縁層5423より
も厚いことが可能である。
【0437】
なお、トランジスタの耐圧を高くするために、絶縁層5423の膜厚は、第1導電層より
も厚いことが好ましい。より好ましくは、絶縁層5423の膜厚は、第1導電層の5/4
以上であることが好ましい。さらに好ましくは、4/3以上であることが好ましい。ただ
し、これに限定されず、トランジスタの移動度を高くするために、絶縁層5423の膜厚
は、第1導電層よりも薄いことが可能である。
【0438】
なお、本実施の形態の基板、絶縁膜、導電膜、及び半導体層としては、他の実施の形態(
例えば実施の形態10)に述べる材料、又は本明細書において述べる材料と同様なものを
用いることが可能である。
【0439】
本実施の形態のトランジスタを実施の形態1~実施の形態9の半導体装置、シフトレジス
タ、又は表示装置に用いることによって、表示部を大きくすることができる。または、表
示部を高精細にすることができる。
【0440】
(実施の形態13)
本実施の形態においては、電子機器の例について説明する。
【0441】
図39(A)乃至
図39(H)、
図40(A)乃至
図40(D)は、電子機器を示す図で
ある。これらの電子機器は、筐体5000、表示部5001、スピーカ5003、LED
ランプ5004、操作キー5005(操作スイッチ、又は電源スイッチを含む)、接続端
子5006、センサ5007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、
光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、
流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォ
ン5008、等を有することができる。
【0442】
図39(A)はモバイルコンピュータであり、上述したものの他に、スイッチ5009、
赤外線ポート5010、等を有することができる。
図39(B)は記録媒体を備えた携帯
型の画像再生装置(たとえば、DVD再生装置)であり、上述したものの他に、第2表示
部5002、記録媒体読込部5011、等を有することができる。
図39(C)はゴーグ
ル型ディスプレイであり、上述したものの他に、第2表示部5002、支持部5012、
イヤホン5013、等を有することができる。
図39(D)は携帯型遊技機であり、上述
したものの他に、記録媒体読込部5011、等を有することができる。
図39(E)はプ
ロジェクタであり、上述したものの他に、光源5033、投射レンズ5034、等を有す
ることができる。
図39(F)は携帯型遊技機であり、上述したものの他に、第2表示部
5002、記録媒体読込部5011、等を有することができる。
図39(G)はテレビ受
像器であり、上述したものの他に、チューナ、画像処理部、等を有することができる。図
39(H)は持ち運び型テレビ受像器であり、上述したものの他に、信号の送受信が可能
な充電器5017、等を有することができる。
図40(A)はディスプレイであり、上述
したものの他に、支持台5018、等を有することができる。
図40(B)はカメラであ
り、上述したものの他に、外部接続ポート5019、シャッターボタン5015、受像部
5016、等を有することができる。
図40(C)はコンピュータであり、上述したもの
の他に、ポインティングデバイス5020、外部接続ポート5019、リーダ/ライタ5
021、等を有することができる。
図40(D)は携帯電話機であり、上述したものの他
に、アンテナ5014、携帯電話・移動端末向けの1セグメント部分受信サービス用チュ
ーナ、等を有することができる。
【0443】
図39(A)乃至
図39(H)、
図40(A)乃至
図40(D)に示す電子機器は、様々
な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)
を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示する
機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、
無線通信機能を用いて様々なコンピュータネットワークに接続する機能、無線通信機能を
用いて様々なデータの送信又は受信を行う機能、記録媒体に記録されているプログラム又
はデータを読み出して表示部に表示する機能、等を有することができる。さらに、複数の
表示部を有する電子機器においては、一つの表示部を主として画像情報を表示し、別の一
つの表示部を主として文字情報を表示する機能、または、複数の表示部に視差を考慮した
画像を表示することで立体的な画像を表示する機能、等を有することができる。さらに、
受像部を有する電子機器においては、静止画を撮影する機能、動画を撮影する機能、撮影
した画像を自動または手動で補正する機能、撮影した画像を記録媒体(外部又はカメラに
内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能、等を有することができる
。なお、
図39(A)乃至
図39(H)、
図40(A)乃至
図40(D)に示す電子機器
が有することのできる機能はこれらに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0444】
本実施の形態において述べた電子機器は、何らかの情報を表示するための表示部を有する
ことを特徴とする。本実施の形態の電子機器と、実施の形態1~実施の形態9の半導体装
置、シフトレジスタ、又は表示装置とを組み合わせることによって、信頼性の向上、歩留
まりの向上、コストの削減、表示部の大型化、表示部の高精細化などを図ることができる
。
【0445】
次に、半導体装置の応用例を説明する。
【0446】
図40(E)に、半導体装置を、建造物と一体にして設けた例について示す。
図40(E
)は、筐体5022、表示部5023、操作部であるリモコン装置5024、スピーカ5
025等を含む。半導体装置は、壁かけ型として建物と一体となっており、設置するスペ
ースを広く必要とすることなく設置可能である。
【0447】
図40(F)に、建造物内に半導体装置を、建造物と一体にして設けた別の例について示
す。表示パネル5026は、ユニットバス5027と一体に取り付けられており、入浴者
は表示パネル5026の視聴が可能になる。
【0448】
なお、本実施の形態において、建造物として壁、ユニットバスを例としたが、本実施の形
態はこれに限定されず、様々な建造物に半導体装置を設置することができる。
【0449】
次に、半導体装置を、移動体と一体にして設けた例について示す。
【0450】
図40(G)は、半導体装置を、自動車に設けた例について示した図である。表示パネル
5028は、自動車の車体5029に取り付けられており、車体の動作又は車体内外から
入力される情報をオンデマンドに表示することができる。なお、ナビゲーション機能を有
していてもよい。
【0451】
図40(H)は、半導体装置を、旅客用飛行機と一体にして設けた例について示した図で
ある。
図40(H)は、旅客用飛行機の座席上部の天井5030に表示パネル5031を
設けたときの、使用時の形状について示した図である。表示パネル5031は、天井50
30とヒンジ部5032を介して一体に取り付けられており、ヒンジ部5032の伸縮に
より乗客は表示パネル5031の視聴が可能になる。表示パネル5031は乗客が操作す
ることで情報を表示する機能を有する。
【0452】
なお、本実施の形態において、移動体としては自動車車体、飛行機車体について例示した
がこれに限定されず、自動二輪車、自動四輪車(自動車、バス等を含む)、電車(モノレ
ール、鉄道等を含む)、船舶等、様々なものに設置することができる。
【符号の説明】
【0453】
101 回路
102 回路
103 回路
111 配線
112 配線
113 配線
114 配線
115 配線
121 経路
122 経路
123 経路
200 回路
201 トランジスタ
202 容量素子
203 トランジスタ
211 配線
212 配線
213 配線
214 配線
231 回路
232 回路
300 回路
301 トランジスタ
302 トランジスタ
303 トランジスタ
304 トランジスタ
305 トランジスタ
400 回路
401 トランジスタ
402 トランジスタ
403 容量素子
501 フリップフロップ
511 配線
512 配線
513 配線
514 配線
515 配線
516 配線
517 配線
520 回路
521 回路
522 回路
540 画素
600 回路
601 回路
602 回路
603 トランジスタ
604 配線
605 配線
614 信号
615 信号
701 導電層
702 半導体層
703 導電層
704 導電層
705 コンタクトホール
711 開口部
731 幅
732 幅
101a ダイオード
101p トランジスタ
102a ダイオード
102p トランジスタ
112A 配線
112B 配線
112C 配線
112D 配線
112G 配線
112H 配線
112I 配線
112J 配線
200a 端子
200b 端子
200c 端子
200d 端子
200e 端子
200f 端子
200g 端子
200h 端子
200i 端子
200j 端子
200k 端子
201p トランジスタ
300a 端子
300b 端子
300c 端子
300d 端子
300e 端子
300f 端子
300g 端子
300h 端子
300i 端子
301p トランジスタ
302p トランジスタ
303p トランジスタ
3020 画素
3021 トランジスタ
3022 液晶素子
3023 容量素子
3031 配線
3032 配線
3033 配線
3034 電極
3042 電圧
3041_j 信号
3042_j 信号
400a 端子
400b 端子
400c 端子
400d 端子
400e 端子
400f 端子
403a トランジスタ
5000 筐体
5001 表示部
5002 表示部
5003 スピーカ
5004 LEDランプ
5005 操作キー
5006 接続端子
5007 センサ
5008 マイクロフォン
5009 スイッチ
5010 赤外線ポート
5011 記録媒体読込部
5012 支持部
5013 イヤホン
5014 アンテナ
5015 シャッターボタン
5016 受像部
5017 充電器
5018 支持台
5019 外部接続ポート
5020 ポインティングデバイス
5021 リーダ/ライタ
5022 筐体
5023 表示部
5024 リモコン装置
5025 スピーカ
5026 表示パネル
5027 ユニットバス
5028 表示パネル
5029 車体
5030 天井
5031 表示パネル
5032 ヒンジ部
5033 光源
5034 投射レンズ
5260 基板
5261 絶縁層
5262 半導体層
5263 絶縁層
5264 導電層
5265 絶縁層
5266 導電層
5267 絶縁層
5268 導電層
5269 絶縁層
5270 発光層
5271 導電層
5300 基板
5301 導電層
5302 絶縁層
5304 導電層
5305 絶縁層
5306 導電層
5307 液晶層
5308 導電層
5350 領域
5351 領域
5352 半導体基板
5353 領域
5354 絶縁層
5355 領域
5356 絶縁層
5357 導電層
5358 絶縁層
5359 導電層
5360 映像信号
5361 回路
5362 回路
5363 回路
5364 画素部
5365 回路
5366 照明装置
5367 画素
5371 配線
5372 配線
5373 配線
5380 基板
5381 入力端子
5391 基板
5392 駆動回路
5393 画素部
5400 基板
5401 導電層
5402 絶縁層
5404 導電層
5405 絶縁層
5406 導電層
5408 絶縁層
5409 導電層
5410 基板
5420 基板
5421 導電層
5422 導電層
5423 絶縁層
5424 コンタクトホール
5425 酸化物半導体層
5429 導電層
5430 導電層
5431 導電層
5432 絶縁層
5433 導電層
5434 導電層
5435 絶縁層
5436 酸化物半導体層
5437 導電層
5438 導電層
5439 導電層
5440 導電層
5441 トランジスタ
5442 容量素子
3020A サブ画素
3020B サブ画素
3021A トランジスタ
3021B トランジスタ
3022A 液晶素子
3022B 液晶素子
3023A 容量素子
3023B 容量素子
3031A 配線
3031B 配線
3032A 配線
3032B 配線
5262a 領域
5262b 領域
5262c 領域
5262d 領域
5262e 領域
5303a 半導体層
5303b 半導体層
5361a 回路
5361b 回路
5362a 回路
5362b 回路
5403a 半導体層
5403b 半導体層