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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/06 20220101AFI20221117BHJP
   G06F 16/16 20190101ALI20221117BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20221117BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20221117BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20221117BHJP
【FI】
H04L67/06
G06F16/16
G06F16/9035
G06Q30/02 398
G06Q30/02 480
G10L15/00 200T
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021008259
(22)【出願日】2021-01-21
(62)【分割の表示】P 2015153601の分割
【原出願日】2015-08-03
(65)【公開番号】P2021073587
(43)【公開日】2021-05-13
【審査請求日】2021-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】516016517
【氏名又は名称】株式会社REVO
(73)【特許権者】
【識別番号】515212460
【氏名又は名称】関野 英文
(73)【特許権者】
【識別番号】515212736
【氏名又は名称】株式会社アイピーシー
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(72)【発明者】
【氏名】久万 重仁
(72)【発明者】
【氏名】関野 英文
(72)【発明者】
【氏名】山内 博明
【審査官】今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-157886(JP,A)
【文献】特開2009-157565(JP,A)
【文献】特開2008-003960(JP,A)
【文献】特開2005-018322(JP,A)
【文献】特開2014-229244(JP,A)
【文献】特開2014-166218(JP,A)
【文献】特開2000-259183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/06
G06F 16/16
G06F 16/9035
G06Q 30/02
G10L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像又は音声のデータを取り込む取込手段と、
前記取込手段によってデータが取り込まれた際に複数のフォルダが示されている選択画像を表示する表示手段と、
前記表示手段によって表示された選択画像を通じてユーザによって選択されたフォルダに前記取込手段によって取り込まれたデータを保存する保存手段と、
前記表示手段によって表示された選択画像を通じてユーザによって選択されたフォルダに対応するサーバ装置の対応フォルダに前記取込手段によって取り込まれたデータを送信するとともに当該ユーザが決定した当該データの売値を送信する送信手段と、
を備える、クライアント装置と、
前記クライアント装置の送信手段によって送信されるデータ及び当該データの売値を受信する受信手段と、
前記対応フォルダへアクセスした他のユーザが前記売値の支払をすることで前記データをダウンロードさせる売却手段と、
を備える、前記サーバ装置と、
有する、情報提供システム。
【請求項2】
前記サーバ装置の対応フォルダの幾つかに格納されたデータをダウンロードするダウンロード用装置を備える、請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
複数の画像又は音声のデータとこれらに対応する提案情報とが紐付けられて格納されている格納媒体と、
前記送信手段によって送信された前記データに基づいて前記格納媒体を参照して当該データに対応する提案情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段によって読み出された提案情報を返信する返信手段と、
を有する、請求項1記載の情報提供システム。
【請求項4】
画像又は音声のデータを取り込むステップと、
前記データを取り込む際に複数のフォルダが示されている選択画像を表示するステップと、
前記選択画像を通じてユーザによって選択されたフォルダに前記取り込んだデータを保存するステップと、
当該フォルダに対応する対応フォルダに前記取り込んだデータを送信するとともに当該ユーザが決定した当該データの売値を送信するステップと、
をクライアント装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムに関し、特に、スマートフォンなどのクライアント端末のユーザに対して有益な情報を提供するための情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、デジタルカメラで手軽に人相や手相や相性を占う技術が開示されている。このデジタルカメラでは、予め所有者の個人データをユーザ情報メモリに記憶してあり、被写体が撮影されると、その画像データが内蔵メモリに記憶される。そして、特徴抽出部が画像データを内蔵メモリから読み込んで特徴を抽出して似顔絵を作成し、システムコントローラによって、似顔絵に最も近い人相パターンを選択し、この人相パターンに添付されている占い判定結果を読み出し、液晶パネルに表示させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-60956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されているデジタルカメラは、人相占いなどの情報が記載されている書籍を見ることで得られるものと同程度の情報しかユーザに提供することができない。これでは、デジタルカメラで、膨大な量の情報を処理できるにも拘わらず、この処理能力を十分に活かしきれていない。
【0005】
この問題は、近年、デジタルカメラにとって代わって、撮像端末としても用いられているスマートフォンにおいても通ずるところがある。既知のように、スマートフォンでは、様々なアプリケーションプログラムも存在している。しかし、例えば、オフラインタイプの占いのアプリケーションプログラムは、これをスマートフォンにダウンロードしてインストールしたとしても、ディジタルカメラの場合と同様に、その処理能力を十分に活かしきれていないことになる。
【0006】
この結果、ユーザに提供される情報は、静的なものでしかなく、したがって、いつも似たような結果しか提供されないユーザは、このアプリケーションプログラムにいずれは飽きることになり、継続的に利用しなくなることが考えられる。ユーザを飽きさせないようにするためには、ユーザに提供する情報は、有益なものであることはもとより、新鮮さを有することが必要であろう。
【0007】
事実、占いのアプリケーションプログラムに着目すれば、ゲームのアプリケーションプログラムのような、爆発的なヒット作品は今のところ存在しないし、また、占いのアプリケーションプログラムは、オフラインタイプのものだけでなく、オンラインタイプのものを含めても、他分野のアプリケーションプログラムに比して、アンインストールされる傾向があるというデータも存在する。
【0008】
また、デジタルカメラ或いはスマートフォンのような撮像端末は、様々な画像を撮影することになるが、それらの画像の管理を簡便なものとし、かつ、事後的に画像の有効利用できる仕組みを構築することも望まれている。
【0009】
とりわけ、クラウドサービスが発達してきている今日においては、クラウドサーバにおいて、動画を含む膨大な量の画像を長期間保管することも可能となってきている。したがって、撮像端末で撮像された画像をうまく管理できれば、その画像の活用の幅も広がることになる。
【0010】
以上の観点からすると、つまるところ、画像関連のアプリケーションプログラムには、それがインストールされる端末の処理能力を十分に活かしつつ、ユーザの嗜好に合致し、ユーザの満足度が高く、かつ、ユーザにとって使い勝手の良いアプリケーションプログラムが存在していないということがいえよう。
【0011】
そこで、本発明は、ユーザにとって魅力的な、画像関連のアプリケーションプログラムを用いた情報提供システムを提供することを課題とする。
【0012】
また、本発明は、スマートフォンなどのクライアント端末のユーザに対して、有益な情報を提供するための情報提供システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明のクライアント端末は、
画像又は音声のデータを取り込む取込手段(例えば、図2の撮像手段110)と、
複数のフォルダに区分けされていて前記取込手段によって取り込まれたデータを保存する保存手段(例えば、図1のメモリ130)と、
前記取込手段によってデータが取り込まれた際に前記保存手段によって保存される当該データの保存先のフォルダの選択をユーザに促す促進手段(例えば、図1のスマートフォン100本体でフォルダの一覧画面を表示する手段)と、
を備える。
【0014】
本発明の情報提供システムは、一例をあげると、
ユーザがクライアント端末本体を操作している際に当該ユーザの顔画像を撮像する撮像手段と、複数のフォルダに区分けされていて前記取込手段によって取り込まれたデータを保存する保存手段と、前記保存手段によって保存された前記各フォルダの幾つかに保存されたデータを送信する送信手段と、を有するクライアント端末と、前記クライアント装置から送信されるデータを受信するサーバ装置とを備え、
前記クライアント装置は、
前記各フォルダに対応する複数のフォルダを有し、
前記クライアント装置は、データを送信する際に当該データの格納先を示す情報を付加してから送信することができる。
【0015】
なお、本発明の情報提供システムは、前記サーバ装置のフォルダの幾つかに格納されたデータをダウンロードするダウンロード用装置を備えてもよい。
【0016】
また、前記サーバ装置は、
複数の画像又は音声とこれらに対応する提案情報とが一対で格納されている格納媒体と、
前記送信手段によって送信されたデータに基づいて前記格納媒体を参照して当該データに対応する提案情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段によって読み出された提案情報を返信する返信手段と、
を有してもよい。
【0017】
本発明の情報提供システムによれば、クライアント端末からサーバ装置に対して、簡易にデータの送信を実行することができ、加えて、相対的に大容量の格納媒体を有するサーバ装置で、データの管理を行うこともできる。
【0018】
たとえば、上記の提案情報として、所要のテキスト部分に対して当該テキスト部分に付帯する商品の販売先又は役務の提供先を示す、ネットワーク上での情報資源のネットワーク上での位置が埋め込まれたテキストデータを含む情報に更新すれば、ユーザは顔画像に基づく人相占い等に基づくオススメの商品の入手等が可能となる。
【0019】
なお、取込手段は、ユーザが撮像指示又は録音指示の操作をしたことに応じて即座に撮像又は録音をしてもよいし、また、たとえば、クライアント端末にセットされた所定時刻の到来により出力されるアラームに対してユーザが停止操作をしている際に撮像等してもよい。前者の場合には、ユーザが主体的に撮像等することになるが、後者の場合には、システム側で主体的に撮像等をすることになる。
【0020】
システム側で主体的に撮像等を行った場合には、ユーザが面倒な作業をすることなく、有効な情報を得ることができるし、ユーザの恣意的な撮像データ等を利用しない、いわば自然体での撮像データ等を利用できる。したがって、例えば、多くの人が興味を持っている本日の占い結果をユーザに提供したり、更に占い結果に付帯するオススメ情報などを提供したりすれば、本システムの利用頻度は高まることと考えられる。
【0021】
加えて、本発明の一実施例によれば、サーバ装置において撮像データ等を効果的に管理することが可能となるので、有用な情報をユーザに提供することができる。
【0022】
このように、有益な情報をユーザに提供することができるので、当該システムの動作をスマートフォン用のアプリケーションプログラムで実現した場合には、ユーザがこのアプリケーションプログラムをアンインストールする頻度は少なくなるといえる。
【0023】
そうすると、二次的な効果として、アプリケーションプログラムを起動することによってディスプレイに表示される画面内に広告表示をすると、優れた広告効果を得ることができる。
【0024】
なお、本システムでは、画像がクライアント端末から送信されることになるので、ネットワーク上での画像流出についても対策も検討するとよい。セキュアなシステムを構築すれば画像流出といった問題は生じないであろうが、万が一、画像流出が生じてもユーザの意に反するような画像の流出は最小限の被害で済むようにすべきであるので、撮像手段によって撮像された顔画像を送信してもよいか否かについて、当該送信に先立ってユーザに確認するとよい。
【0025】
また、本発明のプログラムは、
画像又は音声を取り込むステップと、
前記取り込まれたデータの保存先のフォルダを複数のフォルダの中からユーザに選択させるステップと、
をクライアント端末に実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態の情報提供システム1000の模式的な構成図である。
図2図1に示すクライアント端末100及びサーバ装置200の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施例1の動作を示す流れ図である。
図4】本発明の実施例2のスマートフォン100の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
100 クライアント端末
110 撮像手段
120 送信手段
200 サーバ装置
210 格納媒体
220 読出手段
230 返信手段
300 管理者端末
400 ネットワーク
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の情報提供システム1000の模式的な構成図である。図1には、以下説明する、クライアント端末100と、サーバ装置200と、管理者端末300と、ネットワーク400とを示している。
【0029】
図2は、図1に示すクライアント端末100及びサーバ装置200の構成を示すブロック図である。
【0030】
クライアント端末100は、ユーザがクライアント端末100本体を操作している際などに当該ユーザの顔画像等を静止画又は動画として撮像するカメラなどの撮像手段110と、撮像手段110によって撮像された顔画像等をサーバ装置200に対して送信する送信手段120と、撮像手段110によって撮像された顔画像等が格納されるメモリ130と、を有する端末である。
【0031】
クライアント端末100は、ハードウェアとして一例をあげると、スマートフォン、通信機能付きのディジタルカメラ、カメラ付きタブレット、カメラ付きのノート型パーソナルコンピュータ、カメラ付きのPDAなどによって実現することができる。
【0032】
なお、ここでは、ユーザの顔画像を撮像する場合を例に説明するが、撮像対象は必ずしも顔画像に限定されるものではなく、また、画像に代えて又は画像とともにユーザの音声を取り込み、当該音声を送信手段120による送信対象とすることも可能である。
【0033】
もっとも、撮像手段110と送信手段120とが異なるハードウェアで実現されることを排除するものではなく、例えば、ウェブカメラ、カメラ付きマウス等のポインティングデバイス、カメラ付きICレコーダのいずれかと、それが接続されたノート型又はデスクトップ型パーソナルコンピュータとすることができるし、カメラ及び通信機能付き腕時計とすることもできるし、カメラ及び通信機能付きウェアラブルデバイスとすることもできる。
【0034】
サーバ装置200は、以下説明する、複数の顔画像等と当該各顔画像等に対応する提案情報とが一対で格納されている格納媒体210と、送信手段120によって送信された顔画像等に基づいて格納媒体210を参照して当該顔画像等に対応する提案情報を読み出す読出手段220と、読出手段220によって読み出された提案情報をクライアント端末100に返信する返信手段230と、を有する。
【0035】
サーバ装置200としては、IaaS、PaaS、SaaS、DaaSなどの各種クラウド型のデータベースサーバ装置を用いることができる。
【0036】
格納媒体210は、サーバ装置200に対して内蔵タイプ必要はなく、外付けタイプとすることもできる。また、格納媒体210或いはこれとは別の格納媒体に、送信手段120によって送信された顔画像等を格納していくこともできる。
【0037】
格納媒体210では、クライアント端末100毎に固有のフォルダなどを作成しておき、クライアント端末100毎に物理的又は論理的に異なる領域に撮像データが格納される。また、撮像データの送信日時を特定できるようなファイル名を付して格納していけば、複数の顔画像等を時系列に従って管理することも可能となる。さらに、ユーザから送信される撮像データにフォルダ情報が付加されている場合には、その情報に従ったフォルダに、当該撮像データを格納することができる。
【0038】
複数の顔画像を時系列に従って管理する場合は、顔画像相互でその大きさなどが同様の条件であるほうが見比べやすいと考えられる。そこで、後述するように、ユーザが主体的に撮像する場合には、例えば、撮像の際にスマートフォン100のファインダーとなるディスプレイに、顔画像の表示位置を指示するための補助線を表示してもよい。一方、このような対応をしなくとも、スマートフォン100において、顔画像の大きさ調整をするために、拡大又は縮小といった画像処理をしてもよい。
【0039】
読出手段220は、送信手段120によって送信された撮像データ等に基づいて、格納媒体210を参照して、当該撮像データに対応する提案情報を読み出すものである。具体的には、読出手段220は、送信手段120によって送信されたデータが撮像データである場合には、目及び鼻の位置及びの大きさなどの特徴点を抽出して顔認証処理などを行い、撮像データに対応する提案情報を特定する。一方、読出手段220は、送信手段120によって送信されたデータが音声データである場合には、周波数スペクトルなどから音声認証処理などを行い、音声データに対応する提案情報を特定する。
【0040】
返信手段230は、読出手段220によって読み出された提案情報を、クライアント端末100に返信するものである。
【0041】
管理者端末300は、サーバ装置200の管理者が操作する端末である。管理者端末300は、クライアント端末100に送信可能な提案情報を作成して格納媒体210に送信したり、新たに作成した提案情報或いは図示しない他端末から送信されてくる提案情報に基づいて格納媒体210に格納されている提案情報を更新したりする端末である。なお、各提案情報は、撮像データ等と対比される顔画像等のデータに紐付された状態で格納媒体210に格納される。
【0042】
管理者端末300は、ハードウェアとして一例をあげると、パーソナルコンピュータが挙げられるが、これに限定されず、通信機能を有する情報処理装置であれば、タブレットでも、スマートフォンでもよい。
【0043】
ネットワーク400は、クライアント端末100とサーバ装置200と管理者端末300とを相互に接続するものである。ネットワーク400は、インターネット、イーサネット、携帯電話網など、様々なネットワークとすることができる。なお、ネットワーク400が、有線ネットワークであるか、無線ネットワークであるかは不問である。
【実施例
【0044】
つづいて、本発明の実施例の情報提供システム1000について、クライアント端末100としてスマートフォンを用い、かつ、以下の各種処理をスマートフォンにインストールされたアプリケーションプログラムによって実現する場合を例に、様々な利用シーンとともに説明する。なお、理解容易のため、スマートフォンにも符合100を付している。
【0045】
(実施例1)
図3は、本発明の実施例1の動作を示す流れ図である。図3には、ユーザと、クライアント端末(スマートフォン)100と、サーバ装置200と、管理者端末300との動作を示している。
【0046】
まず、管理者端末300、或いは、図示しない他端末は、ユーザにとって有益な提案情報を、定期的又は不定期に作成する(ステップS1)。
【0047】
提案情報の例を挙げると、ユーザが女性であれば、今日のメイク、今日の髪型、今日の服装、今日のランチ、今日の占いなど多岐に亘ってもよい。加えて、週末に買い物へ行くこと、美容院へ行くこと、料理すること、旅行することといった行動の提案をすることも考えられる。すなわち、提案情報は、例えば、毎日、毎週、毎月、毎年など、様々な期間をもって作成すればよい。
【0048】
また、提案情報には、その内容に関するクーポンを入手できるサイトなどの複数のリンク先を紐付けられるようにしておけば、ユーザがスマートフォン100の画面をタッチ操作することなどで、当該リンク先に移行可能とすることもできる。
【0049】
先の提案情報の例によれば、ここでのリンク先は、例えば、予めスマートフォン100からユーザの自宅住所、職場所在地等を入手しておき、その近くの美容院であったり、セレクトショップであったり、飲食店などのサイト自体或いは、これらの各店が発行するクーポンを得ることができるサイトだったりすることができる。また、調理道具の販売サイト、又は、旅行会社のサイトをリンク先とすることもできる。
【0050】
なお、ユーザの自宅住所、職場所在地等は、情報提供システム1000の利用に先立ってユーザからスマートフォン100などを通じて入力させればよい。或いは、スマートフォン100にGPS機能が備わっている場合には、GPS機能を用いて、ユーザの移動ルートを認識し、そのルートに基づいてユーザの自宅住所、職場所在地等を予測するようにしてもよい。
【0051】
管理者端末300で作成された提案情報は、撮像データ等と対比される顔画像等のデータに紐付された状態でネットワーク400を介して、サーバ装置200へ送信される(ステップS2)。
【0052】
サーバ装置200は、管理者端末300から送信される提案情報を受信すると、それを格納媒体210に格納する(ステップS3)。
【0053】
具体的には、本システムの運用開始に先立って、格納媒体210内には、複数の顔画像を格納しておき、当該各顔画像に対して、各々に対応する提案情報を紐付けて、一対で格納する。
【0054】
ここで、スマートフォン100のユーザの中には、スマートフォン100の目覚まし時計代わりに、アラーム機能を利用するものも少なくない。この場合、アラームをセットした時刻が到来すると、スマートフォン100は、アラーム音を出力する(ステップS4)。
【0055】
本実施例では、例えば、アラーム音の出力をトリガとして撮像手段110であるカメラアプリケーションプログラムを起動し、ユーザがアラーム音の出力を停止するための操作をした際に(ステップS5)、撮像手段110で撮像をするようにしている(ステップS6)。こうすると、典型的には、毎日定時でユーザの顔画像を撮像することが可能となる。
【0056】
もっとも、ユーザがスマートフォン100を操作することによって、カメラアプリケーションプログラムを起動し、かつ、ユーザが撮像指示をすることによって、撮像手段110で撮像をするようにしてもよい。
【0057】
撮像手段120によって撮像された顔画像は、スマートフォン100内に格納して(ステップS7)、或いは、格納することなく、送信手段120によって、ネットワーク400を介してサーバ装置200に送信する(ステップS8)。なお、ユーザが数枚の画像の撮像を行い、それらのうちユーザが選択した一枚或いは二枚以上の顔画像を、サーバ装置200に送信するようにしてもよい。
【0058】
サーバ装置200では、スマートフォン100から送信される顔画像を受信すると、読出手段220に出力する。読出手段220は、当該顔画像に基づいて格納媒体210を参照することで、当該顔画像に対応して格納されている提案情報を読み出す(ステップS9)。
【0059】
実際に、読出手段220によって提案情報が読み出されると、返信手段230は、読み出された提案情報を受け取って、ネットワーク400を介して、スマートフォン100に返信する(ステップS10)。
【0060】
本実施例によると、ユーザの顔画像に基づいて、様々な情報をユーザに対して提供することができる。
【0061】
すなわち、例えば、特徴点抽出して人相学に基づく人相占い結果を提供したり、情報提供システム1000の利用期間が長くなって顔画像が複数ストックされるとそれらと直近の顔画像とを対比することによって髪が長くなったことを認識したら美容院に行くことを推奨したり、顔色が良くないとかむくみがあるとか目元にクマができていることを認識したらそれらに応じたメイクを推奨したりといったことが挙げられる。
【0062】
また、ユーザの生年月日を予め取得しておけば、誕生日占い結果を提供することもできる。さらに、ユーザの嗜好情報を予め取得しておけば、嗜好情報に合致するリンク先の選定をすることも可能となる。
【0063】
すなわち、例えば、ユーザが和食好きで、しかもグルメであることを予め取得した場合には、ユーザに返信する提案情報として飲食店に食事に行くことが含まれている際には、サーバ装置200は、飲食店の口コミ系サイトなどにアクセスして、「和食」というキーワードとユーザの自宅住所或いは職場所在地といったキーワードとに基づいて、和食の飲食店の中で一定以上の良い評価がされているものをピックアップし、口コミ系サイトにおける当該飲食店のサイト或いは当該飲食店自体のサイトをリンク先として選定することもできる。
【0064】
提案情報自体は、テキストデータとすることが考えられるが、音声出力によってユーザに報知することも可能である。
【0065】
さらに、本実施例によれば、ユーザがスマートフォン100のアラーム音の出力を停止するための操作をした際に撮像をするなど、ユーザが意識することなく撮像し、撮像データをサーバ装置200に送信し、この結果、ユーザに情報を提供することができる。
【0066】
したがって、ユーザは面倒な操作をすることなしに、様々な情報を得ることができるため、情報提供システム1000は、ユーザの満足度が高く、かつ、ユーザにとって使い勝手の良いものとなる。
【0067】
なお、本実施例では、アラーム音の出力を停止するための操作をした際に撮像する例を示したが、撮像するタイミングは、これに限定されるものではない。例えば、アラーム音に代えて、何らかの音声出力がされ或いはバイブレーション開始がされ、それを停止するための操作でもよい。ちなみに、スマートフォン100自体に設けられているアラームに代えて、情報提供システム1000での処理を実行するためのアプリケーションプログラム内でアラーム等の設定を可能としてもよい。
【0068】
(実施例2)
つづいて、スマートフォン100の撮像手段110によって、様々な撮像がなされていることから、その撮像データを効果的に処理する実施例について説明する。
【0069】
スマートフォン100では、通常、撮像手段110による撮像データは、スマートフォン100に内蔵されているメモリ130に格納される。その際、ユーザが自発的に撮像データの格納先のフォルダを作成することも可能であろうが、それは、せいぜい、撮像データをメモリ130にグルーピングして格納しているに過ぎない。
【0070】
本実施形態では、以下のような処理が可能であって、その一部をアプリケーションプログラムで提供できるものを提案する。すなわち、
(1)フォルダはユーザが任意に作成することもできるが、デフォルトで、例えば、「仕事」、「ファミリー」、「プライベート」、「画廊」、「SNS」、「ブログ」、「ハッピー」、「シークレット」などの名前が付されたフォルダを設けておく。すなわち、メモリ130は、複数のフォルダに区分けされている。また、サーバ装置200にもユーザごとに、上記各フォルダと一対一で対応するフォルダを設けておく。
【0071】
図4は、本発明の実施例2のスマートフォン100の画面表示例を示す図である。ここには、上記のように、「仕事」、「ファミリー」などのほか、従前のように、撮像データを、スマートフォン100本体のメモリにのみ格納し、サーバ装置200に対して送信しない場合に選択される「通常」フォルダも示している。
【0072】
(2)ユーザが撮像した場合、撮像データが取り込まれるので、その後に、フォルダの一覧画面を表示して、タップなどの動作によって、ユーザが、その撮像データの格納先のフォルダを選択可能としておく。換言すると、フォルダの選択画面を表示することによって、データの保存先のフォルダの選択を促すようにしている。
【0073】
(3)例えば、フォルダのいずれかが、ユーザによって選択された場合には、撮像データは、メモリ130内における当該フォルダに格納されるとともに、或いは、これに代えて、送信手段120によって、ネットワーク400を通じてサーバ装置200における対応するフォルダに送信される。この際、撮像データには、サーバ装置200の格納媒体210での格納先を示すフォルダ情報が付加される。
【0074】
(4)さらに、サーバ装置200は、例えば「仕事」などの名前が付されたフォルダが格納先としてフォルダ情報により指示された場合に、そのユーザのオフィスの共有サーバ或いは、当該ユーザが使用するパーソナルコンピュータなどに、その撮像データが送信されるようにしておくこともできる。
【0075】
換言すると、オフィスの共有サーバ等(ダウンロード用装置)からサーバ装置200にアクセスすると、「仕事」などの名前が付されたフォルダに格納されている撮像データがダウンロードできるようにする。もっとも、このためには、専用IDとパスワードなどとを予め設定しておき、これらで認証が取れた場合にのみ、撮像データの閲覧及びダウンロードを可能とすればよい。
【0076】
同様に、「ファミリー」などの名前が付されたフォルダに対しては、ユーザの家族のみが、そのフォルダに対して、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、更には、車載カーナビゲーションシステムといった通信機能を有するハードウェアを用いてアクセス可能とすればよい。こうすれば、ユーザの家族で撮影したものを、家族で共有して閲覧等できることになる。
【0077】
また、「画廊」などの名前が付されたフォルダの場合には、素材写真を売りたいセミプロカメラマンや、ノンプロカメラマンが好適に使うことができる。例えば、セミプロカメラマン等は、撮像データの売値を決定して、その売値情報を撮像データとともにサーバ装置200にアップする。「画廊」フォルダには誰でも或いはこのアプリケーションプログラムをインストールしているユーザであればアクセスできるようにしておく。実際に「画廊」などの名前が付されたフォルダにアクセスした者が、気に入った撮像データを見つけた場合には、売値の支払をすることで、これをダウンロードできるようにすることが考えられる。これにより、カメラマンは撮像データの売却益を得ることができ、撮像データの購入者はプロカメラマンほど高くない金額で気に入った写真を取得することができる。
【0078】
「SNS」、「ブログ」などの名前が付されたフォルダの場合、ユーザのSNS又はブログのURLなどと、サーバ装置200のフォルダとを紐付けておく。そして、例えば、ユーザが飲食店で料理を撮像して、「ブログ」などの名前が付されたフォルダが選択された場合には、その撮像データが、ユーザのブログにアップロードされるようにしておく。こうすると、その撮像データに関する記事を後でブログに書き込みだけすれば、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0079】
「ハッピー」などの名前が付されたフォルダの場合、ユーザが楽しいと感じた際に撮像したものであったり、記念となるような撮像データであったりが格納されるようにしてある。例えば、近年、小中学生くらいでもスマートフォン100を利用しているので、彼らが、そのころから「ハッピー」などの名前が付されたフォルダを利用する場合には、その子自身の結婚式などで上映するフィルムに用いることもできる。「ハッピー」などの名前が付されたフォルダへのアクセスのために、ユーザは固有のパスワードを設けておく。そして、ユーザがフィルム作成会社等に対して当該パスワードを知らせれば、フィルム作成会社等は、当該フォルダ内の撮像データにアクセスすることができるので、いちいち膨大な撮像データの中からフィルム作成用のものを選択する手間が省ける。もちろん、結婚式以外にも様々な冠婚葬祭の際にも好適に用いることができる。例えば、葬式用フィルムであったり、自分史のフィルムであったりを、作成することもできる。
【0080】
「プライベート」及び「シークレット」などの名前が付されたフォルダ以外の場合には、そもそも、サーバ装置200に対してアップロードできないようにしてもよい。或いは、これらのフォルダの場合には、外部者が一切見ることができない高度のセキュリティを採用することもできる。
【0081】
なお、いくつかのフォルダは、無償版のアプリケーションプログラムでは設けないようにしてもよい。たとえば、「画廊」などの名前が付されたフォルダの場合には、ユーザに売却益を得ることもありうるから、無償版では他人がアップロードした撮像データに対してはアクセスできるものの、アップロードは有償版のみができるものとするなど、運用の仕方は種々のものが考えられる。
図1
図2
図3
図4