特許 7178068 感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-11-16

(45)【発行日】2022-11-25

(54)【発明の名称】感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具

(51)【国際特許分類】

   H05B 45/3578 20200101AFI20221117BHJP

   H05B 45/345 20200101ALI20221117BHJP

   H05B 45/10 20200101ALI20221117BHJP

   H05B 45/20 20200101ALI20221117BHJP

   H05B 47/105 20200101ALI20221117BHJP

【ＦＩ】

H05B45/3578

H05B45/345

H05B45/10

H05B45/20

H05B47/105

【請求項の数】 10

(21)【出願番号】P 2021123294

(22)【出願日】2021-07-28

(65)【公開番号】P2022128393

(43)【公開日】2022-09-01

【審査請求日】2021-07-28

(31)【優先権主張番号】202110194636.4

(32)【優先日】2021-02-21

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(31)【優先権主張番号】202110597510.1

(32)【優先日】2021-05-31

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】317016394

【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司

(74)【代理人】

【識別番号】100185694

【弁理士】

【氏名又は名称】山下 隆志

(72)【発明者】

【氏名】盧福星

(72)【発明者】

【氏名】劉榮土

【審査官】田中 友章

(56)【参考文献】

【文献】国際公開第２０１３／１５３６１２（ＷＯ，Ａ１）

【文献】特開２０１４－０３２７７２（ＪＰ，Ａ）

【文献】中国実用新案第２１０８４０１５１（ＣＮ，Ｕ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０５Ｂ ４５／００

Ｈ０５Ｂ ４７／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

商用電源と電気的に接続された２つの導電ピン組が両端にそれぞれ設けられ、各前記導電ピン組が２本のピンを含み、内部に複数の光源負荷及び制御回路を含み、前記制御回路が前記複数の光源負荷及び前記２つの導電ピン組とそれぞれ電気的に接続される、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具であって、
前記制御回路は、相互に電気的に接続された感電防止保護回路と、フィルタリング及び定電流駆動回路と、電子整流器回路と、クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路とを含み、
前記クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路は、相互に電気的に接続された入力電圧整流及び電圧クランプモジュールと、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールと、クイックスタート型誘導整流器識別モジュールと、クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュールと、出力負荷選択モジュールと、を更に含み、
前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュールは、第１抵抗と、過渡電圧抑制ダイオードと、正温度係数サーミスタと、電解コンデンサとを含み、
前記正温度係数サーミスタ及び前記過渡電圧抑制ダイオードは、直列に電気的に接続され、前記過渡電圧抑制ダイオードの両端に前記第１抵抗をダミー負荷として並列に接続し、更に前記第１抵抗及び前記過渡電圧抑制ダイオードの両端に前記電解コンデンサを並列に接続し、直流フィルタリングを行い、
前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュールにより入力される交流電圧を整流させて交流電圧をパルス直流電圧に変換させ、前記第１抵抗、前記過渡電圧抑制ダイオード、及び前記正温度係数サーミスタを通じて整流後のパルス直流電圧をクランプし、信号伝送部材の供給電源とすることを特徴とする感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項2】

前記信号伝送部材は、光電結合器、変圧器又はソリッドステートリレーのうちの何れか１つであることを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項3】

前記第１抵抗の抵抗値の範囲は１０Ω～１００ＫΩであることを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項4】

前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールは、第２抵抗と、第３抵抗と、第１コンデンサと、第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタとを含み、電圧がクランプされて前記第２抵抗の限流を経た後、前記第１コンデンサを充電し、この時、前記第１コンデンサの両端の電圧が前記第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタのゲートオン電圧よりも高くなった後、前記第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタがオンとなって整流後のパルス直流電圧信号が前記第１抵抗、前記過渡電圧抑制ダイオード、及び前記正温度係数サーミスタを通じてクランプされた後、前記信号伝送部材の入力端子を介して正極から負極に伝送され、前記第３抵抗の限流を経て前記第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタのドレインに伝送され、前記第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタのソースに伝送されて接地され、信号が前記信号伝送部材を通過する時、信号が前記信号伝送部材の出力端子に同時に結合されることを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項5】

前記クイックスタート型誘導整流器識別モジュールは、第４抵抗と、第５抵抗と、第６抵抗と、第７抵抗と、第８抵抗と、第２コンデンサと、信号クランプ電圧調整管と、第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタと、を含み、
前記第４抵抗と、前記第５抵抗と、前記第６抵抗と、前記第８抵抗とが分圧回路を構成し、
前記第７抵抗と、前記第２コンデンサとがＲＣフィルタリング回路を構成し、異なるクイックスタート型誘導整流器に応じてフィラメント巻線の両端の最大電圧を設定し、実際の電圧が所定電圧を超える時はクイックスタート型誘導整流器動作モードではないと黙認され、動作過程は、前記第４抵抗と、前記第５抵抗と、前記第６抵抗と、前記第８抵抗とが分圧回路を構成し、
実際の電圧が正常値よりも高くなっている状況下のクイックスタート型誘導整流器動作モードを現す時、前記第６抵抗の両端の電圧が高くなり、
前記第６抵抗の両端の電圧が高くなる時、電圧信号は、前記第７抵抗の限流を経て前記第２コンデンサを充電し、
前記第１コンデンサの電圧が前記第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタのゲートオン電圧よりも高くなる時、前記第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタがオンとなって前記第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタを流れる電圧信号を引き下げて前記信号伝送部材に出力させないことを特徴とする請求項４に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項6】

前記クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュールは、第９抵抗と、第１０抵抗と、第１１抵抗と、第１２抵抗と、ダイオードと、第３コンデンサと、第４コンデンサと、信号クランプ電圧調整管と、第３金属酸化物半導体電界効果トランジスタと、を含み、
前記第１２抵抗と、前記第９抵抗と、前記第１０抵抗と、前記ダイオードと、前記第４コンデンサと、前記信号クランプ電圧調整管とが駆動信号クランプ及びフィルタリング回路を構成し、
前記信号伝送部材の出力端子と、前記第３金属酸化物半導体電界効果トランジスタと、前記第１１抵抗と、前記第３コンデンサとが駆動実行回路を構成し、
前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールの前記信号伝送部材を通過して出力端子に結合した信号をフィルタリングし、平滑化して前記第３金属酸化物半導体電界効果トランジスタを駆動することに用いることを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項7】

前記第３金属酸化物半導体電界効果トランジスタは、機械式リレー又はソリッドステートリレーの何れか１つと交換可能であることを特徴とする請求項６に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項8】

前記出力負荷選択モジュールは、トグルスイッチ及びフィルタコンデンサを含むことを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項9】

前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールは、毎回の電源投入のターンオン時間が前記クイックスタート型誘導整流器識別モジュールよりも１ｍｓ以上遅いことを特徴とする請求項１又は５に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【請求項10】

前記感電防止保護回路は、２つの整流ブリッジを介して前記照明器具の両端の前記２本のピンに接続し、且つ前記照明器具の両端の前記２本のピンは、ヒューズに接続した後に前記２つの整流ブリッジの前に容量が１．０ｎＦ～１００ｎＦの第５コンデンサ及び第６コンデンサをそれぞれ有することを特徴とする請求項１に記載の感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、照明器具に関し、特に、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モード（例えば、電子整流器、クイックスタート型誘電整流器及び商用電源の電力供給）に対応する照明器具に関する。

【背景技術】

【0002】

近年、省エネルギーと二酸化炭素削減の傾向により、ＬＥＤ光源は、様々な市場で多く応用されており、そのうち、ＬＥＤ照明は、エネルギー消費を効果的に抑える革新的な照明器具を提供しており、電力の乏しい地域に広く応用され、且つ世界市場に応用が普及している。

【0003】

市場で既存の蛍光灯照明器具は、主にランプソケット、蛍光管及び電子安定器を含み、蛍光管をＬＥＤランプに置き換えて省電力効果を得るには、前記電子安定器と同等の仕様のＬＥＤランプを用いるか、又はランプソケット全体を交換する必要がある。いずれの処理も大掛かりな工程を要し、時間のみならず、費用も消費する。

【0004】

単一のＬＥＤランプに感電防止保護機能をもたせ、既存の電子整流器及びクイックスタート型誘導整流器に同時に対応させ、更に商用電源起動にも対応させるという課題を如何に解決するかは、関連業者が考えなければならない問題となっている。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明の目的は、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

上記の問題に鑑み、本発明の一実施形態は、両端に商用電源と電気的に接続された２つの導電ピン組がそれぞれ設けられ、各前記導電ピン組が２本のピンを含み、内部に複数の光源負荷及び制御回路を含み、前記制御回路が複数の光源負荷及び２つの導電ピン組とそれぞれ電気的に接続される、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具であって、前記制御回路は、相互に電気的に接続された感電防止保護回路と、フィルタリング及び定電流駆動回路と、ＴｙｐｅＡ電子整流器回路と、クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路とを含み、前記クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路は、相互に電気的に接続された入力電圧整流及び電圧クランプモジュールと、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールと、クイックスタート型誘導整流器識別モジュールと、クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュールと、出力負荷選択モジュールと、を更に含み、前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュールは、第１抵抗Ｒ１１と、ＴＶＳ１と、ＰＴＣ抵抗と、ＥＣ３（電解コンデンサ）とを含み、ＰＴＣ抵抗及びＴＶＳ１は、直列に電気的に接続され、ＴＶＳ１の両端に第１抵抗Ｒ１１をダミー負荷として並列に接続し、更に第１抵抗Ｒ１１及びＴＶＳ１の両端にＥＣ３を並列に接続し、直流フィルタリングを行い、前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュールにより入力される交流電圧を整流させて交流電圧をパルス直流電圧に変換させ、第１抵抗Ｒ１１、ＴＶＳ１、及びＰＴＣ抵抗を通じて整流後のパルス直流電圧をクランプし、信号伝送部材Ｕ１の供給電源とすることを特徴とする感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具を提供する。

【0007】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記信号伝送部材Ｕ１は、光電結合器、変圧器又はソリッドステートリレーのうちの何れか１つである。

【0008】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記第１抵抗Ｒ１１の抵抗値の範囲は１０Ω～１００ＫΩである。

【0009】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールは、第２抵抗Ｒ４と、第３抵抗Ｒ１２と、第１コンデンサＣ３と、Ｑ１（第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）とを含み、電圧がクランプされて第２抵抗Ｒ４の限流を経た後、第１コンデンサＣ３を充電し、この時、第１コンデンサＣ３の両端の電圧がＱ１（第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）のゲートオン電圧よりも高くなった後、Ｑ１（第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）がオンとなって整流後のパルス直流電圧信号が第１抵抗Ｒ１１、ＴＶＳ１、及びＰＴＣ抵抗を通じてクランプされた後、信号伝送部材Ｕ１の入力端子を介して正極から負極に伝送され、第３抵抗Ｒ１２を通じてＱ１（第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）のＤ極に伝送され、Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＳ極に伝送されて接地され、経路は、次のとおりである。信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）の入力端の正極→（伝送）負極、第３抵抗Ｒ１２の限流を経る→（伝送）Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＤ極→（伝送）Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＳ極→（伝送）接地。信号（整流後のパルス直流電圧）が信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）を通過する時、信号が同時に光電結合器の出力端に結合する。

【0010】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記クイックスタート型誘導整流器識別モジュールは、第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第７抵抗Ｒ５と、第８抵抗Ｒ７と、第２コンデンサＣ２と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ１と、Ｑ２（第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）と、を含み、第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第８抵抗Ｒ７とが分圧回路を構成し、第７抵抗Ｒ５と、第２コンデンサＣ２とがＲＣフィルタリング回路を構成し、異なるクイックスタート型誘導整流器に応じてフィラメント巻線の両端の最大電圧を設定し、実際の電圧が所定電圧を超える時はクイックスタート型誘導整流器動作モードではないと黙認され、例えば動作過程は、第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第８抵抗Ｒ７とが分圧回路を構成し、実際の電圧が正常値よりも高くなっている状況下のクイックスタート型誘導整流器動作モードを現す時、第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなり、第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなる時、電圧信号は、第７抵抗Ｒ５によって制限されて第２コンデンサＣ２を充電し、第２コンデンサＣ２の電圧が第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタＱ２のゲートオン電圧よりも高くなる時、第２金属酸化物半導体電界効果トランジスタＱ２がオンとなって第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタＱ１を流れる電圧信号を引き下げて信号伝送部材Ｕ１に出力させない。経路は次のとおりである。第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなる時、電圧信号→第７抵抗Ｒ５の限流を経る→第２コンデンサＣ２に対して充電→第２コンデンサＣ２の電圧がＱ２（ＭＯＳＦＥＴ）ゲートオン電圧よりも高い時→Ｑ２（ＭＯＳＦＥＴ）がオンとなってＱ１（ＭＯＳＦＥＴ）を流れる電圧信号を引き下げ、信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）に出力させない。

【0011】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュールは、第９抵抗Ｒ１３と、第１０抵抗Ｒ１４と、第１１抵抗Ｒ１５と、第１２抵抗Ｒ１６と、ダイオードＤ４と、第３コンデンサＣ４と、第４コンデンサＣ５と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ３と、Ｑ３（第３金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）と、を含み、第１２抵抗Ｒ１６と、第９抵抗Ｒ１３と、第１０抵抗Ｒ１４と、ダイオードＤ４と、第４コンデンサＣ５と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ３とが駆動信号クランプ及びフィルタリング回路を構成し、信号伝送部材Ｕ１の出力端子と、Ｑ３（ＭＯＳＦＥＴ）と、第１１抵抗Ｒ１５と、第３コンデンサＣ４とが駆動実行回路を構成し、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールの信号伝送部材Ｕ１を通過して出力端子に結合した信号をフィルタリングし、平滑化してＱ３（ＭＯＳＦＥＴ）を駆動することに用いる。

【0012】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記Ｑ３（ＭＯＳＦＥＴ）は、機械式リレー又はソリッドステートリレーの何れか１つと交換可能である。

【0013】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記出力負荷選択モジュールは、トグルスイッチＫ１及びフィルタコンデンサＥＣ２を含む。

【0014】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュールは、毎回の電源投入のターンオン時間が前記クイックスタート型誘導整流器識別モジュールよりも１ｍｓ以上遅い。

【0015】

上記感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具の好適な実施形態において、前記感電防止保護回路は、整流ブリッジＤＢ及びＤＢ１を介して照明器具の両端の２本のピンに接続し、且つ前記照明器具の両端のピンは、ヒューズに接続した後に整流ブリッジＤＢ及びＤＢ１の前に容量が１．０ｎＦ～１００ｎＦのコンデンサＣ１、Ｃ１０をそれぞれ有する。

【発明の効果】

【0016】

要約すると、本発明の１つ以上の実施形態によれば、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定電力供給モードに対応する照明器具は、以下の特色を有する。前記制御回路に設けられた感電防止保護回路、フィルタリング及び定電流駆動回路及びＴｙｐｅＡ電子整流器回路の基礎に位相幾何学的検討を行い、クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路を追加したことにより、漏電防止の信頼性を確保した前提で電子整流器がクイックスタート型誘導整流器及び商用電源の電力供給に対応する照明器具を実現し、照明器具の両端の任意の端からの入力を実現し、同時に整流器モードでの調光の必要を満たすことができる。

【図面の簡単な説明】

【0017】

【図1】本発明の照明器具の制御回路の説明図である。

【図2】本発明の照明器具のクイックスタート型誘導整流器の検出及び駆動回路の説明図である。

【発明を実施するための形態】

【0018】

以下、実施形態において本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者が本発明の技術的内容を理解し、それに基づいて実施可能にするのに十分であり、且つ本明細書に開示される内容、請求項及び図面に基づき、当業者は、本発明の目的及び利点を容易に理解することができる。

【0019】

本発明の技術内容、構造特徴、実現する目的及び効果を理解し易くするために、以下に具体的実施形態を図面に合わせて詳しく説明する。

【0020】

照明器具内部の制御回路に設けられるＴｙｐｅＡ電子整流器回路、及びクイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路を用い、商用電源が入力する電圧、電子整流器回路が入力する電圧又はクイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路が入力する電圧を識別することを実現し、並びに制御回路は、感電防止保護回路を有し、漏電防止の信頼性を確保した前提で電子整流器がクイックスタート型誘導整流器及び商用電源の電力供給に対応する照明器具を実現し、照明器具の両端の任意の端からの入力を実現し、同時に整流器モードでの調光の必要を満たすことができる。

【0021】

図１及び図２は、本発明の照明器具の制御回路の説明図、及び本発明の照明器具のクイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路の説明図である。

【0022】

本発明は、感電防止保護機能を有し、多様な電流安定供給モードに対応する照明器具であり、前記照明器具の両端に商用電源と電気的に接続された２つの導電ピン組がそれぞれ設けられ、各導電ピン組が２本のピン（例えば、Ｎ、Ｌ及びＮ１、Ｌ２）を含み、前記照明器具内に複数の光源負荷（例えば、ＬＥＤ発光部材又はその他の発光部材）及び制御回路を含み、制御回路が複数の光源負荷及び２つの導電ピン組とそれぞれ電気的に接続される。

【0023】

前記制御回路は、相互に電気的に接続された感電防止保護回路１００１と、フィルタリング及び定電流駆動回路１００２と、ＴｙｐｅＡ電子整流器回路１００３と、クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路１００４とを含み、前記感電防止保護回路１００１は、整流ブリッジＤＢ及びＤＢ１を介して照明器具の両端の２本のピンに接続され、照明器具の取付過程で感電を生じるリスクを回避し、前記フィルタリング及び定電流駆動回路１００２は、ＴｙｐｅＡ電子整流器１００３が出力する直流起動電圧をフィルタリングし且つ定電流によって前記光源負荷に出力する電流の大きさを調整する。前記クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路１００４は、相互に電気的に接続された入力電圧整流及び電圧クランプモジュール１００４１と、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュール１００４２と、クイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３と、クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュール１００４４と、出力負荷選択モジュール１００４５と、を含む。

【0024】

前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュール１００４１と、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュール１００４２と、クイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３と、クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュール１００４４と、出力負荷選択モジュール１００４５とは、相互に電気的に接続されて前記クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路１００４を構成する。

【0025】

前記入力電圧整流及び電圧クランプモジュール１００４１は、第１抵抗Ｒ１１と、ＴＶＳ１（過渡電圧抑制ダイオード）と、ＰＴＣ抵抗（正温度係数サーミスタ）と、ＥＣ３（電解コンデンサ）とを含み、ＰＴＣ抵抗及びＴＶＳ１は、直列に電気的に接続され、且つＴＶＳ１の両端に第１抵抗Ｒ１１（例えば、抵抗の抵抗値は、１０Ω～１００ＫΩの間である）をダミー負荷として並列に接続し、更に第１抵抗Ｒ１１及びＴＶＳ１（過渡電圧抑制ダイオード）の両端にＥＣ３（電解コンデンサ）を並列に接続し、直流フィルタリングを行い、入力電圧整流及び電圧クランプモジュール１００４１により入力される交流電圧を整流させて交流電圧をパルス直流電圧に変換させ、第１抵抗Ｒ１１、ＴＶＳ１、及びＰＴＣ抵抗を通じて整流後のパルス直流電圧をクランプし、信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器、変圧器、ソリッドステートリレー又はその他の隔離型結合器）の供給電源とする。

【0026】

前記クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュール１００４２は、第２抵抗Ｒ４と、第３抵抗Ｒ１２と、第１コンデンサＣ３と、Ｑ１（第１金属酸化物半導体電界効果トランジスタ／ＭＯＳＦＥＴ）とを含み、電圧がクランプされて第２抵抗Ｒ４の限流を経た後、コンデンサＣ３を充電し、この時、コンデンサＣ３の両端の電圧がＱ１（ＭＯＳＦＥＴ）のゲートオン電圧よりも高くなった後、Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）がオンとなって整流後のパルス直流電圧信号が第１抵抗Ｒ１１、ＴＶＳ１、及びＰＴＣ抵抗を通じてクランプされた後、信号伝送部材Ｕ１の入力端子を介して正極から負極に伝送され、第３抵抗Ｒ１２を通じてＱ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＤ極に伝送され、Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＳ極に伝送されて接地される。経路は、次のとおりである。信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）の入力端の正極→（伝送）負極、第３抵抗Ｒ１２の限流を経る→（伝送）Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＤ極→（伝送）Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）のＳ極→（伝送）接地。信号（整流後のパルス直流電圧）が信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）を通過する時、信号が同時に光電結合器の出力端に結合する。

【0027】

前記クイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３は、第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第７抵抗Ｒ５と、第８抵抗Ｒ７と、第２コンデンサＣ２と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ１と、Ｑ２（ＭＯＳＦＥＴ）と、を含み、第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第８抵抗Ｒ７とが分圧回路を構成し、第７抵抗Ｒ５と、第２コンデンサＣ２とがＲＣフィルタリング回路を構成し、異なるクイックスタート型誘導整流器に応じてフィラメント巻線の両端の最大電圧を設定し、実際の電圧が所定電圧を超える時はクイックスタート型誘導整流器動作モードではないと黙認され、例えば動作過程は、次のとおりである。第４抵抗Ｒ１と、第５抵抗Ｒ２と、第６抵抗Ｒ３と、第８抵抗Ｒ７とが分圧回路を構成し、実際の電圧が正常値よりも高くなっている状況下のクイックスタート型誘導整流器動作モードを現す時、第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなり、第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなる時、電圧信号は、第７抵抗Ｒ５の限流を経て第２コンデンサＣ２を充電し、第２コンデンサＣ２の電圧がＱ２（ＭＯＳＦＥＴ）のゲートオン電圧よりも高くなる時、Ｑ２（ＭＯＳＦＥＴ）がオンとなってＱ１（ＭＯＳＦＥＴ）を流れる電圧信号を引き下げて信号伝送部材Ｕ１に出力させない。経路は次のとおりである。第６抵抗Ｒ３の両端の電圧が高くなる時、電圧信号→（経由）第７抵抗Ｒ５の限流→第２コンデンサＣ２に対して充電→第２コンデンサＣ２の電圧がＱ２（ＭＯＳＦＥＴ）ゲートオン電圧よりも高い時→（この時）Ｑ２（ＭＯＳＦＥＴ）がオン→Ｑ１（ＭＯＳＦＥＴ）を流れる電圧信号を引き下げ、信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）に出力させない。前記クイックスタート型誘電整流器プリドライブモジュール１００４２は、毎回の電源投入のターンオン時間がクイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３よりも１ｍｓ以上遅い。

【0028】

前記クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュール１００４４は、第９抵抗Ｒ１３と、第１０抵抗Ｒ１４と、第１１抵抗Ｒ１５と、第１２抵抗Ｒ１６と、ダイオードＤ４と、第３コンデンサＣ４と、第４コンデンサＣ５と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ３と、Ｑ３（ＭＯＳＦＥＴ）と、を含み、第１２抵抗Ｒ１６と、第９抵抗Ｒ１３と、第１０抵抗Ｒ１４と、ダイオードＤ４と、第４コンデンサＣ５と、信号クランプ電圧調整管ＤＶ３とが駆動信号クランプ及びフィルタリング回路を構成し、信号伝送部材Ｕ１（例えば、光電結合器）の出力端子と、Ｑ３（ＭＯＳＦＥＴ）と、第１１抵抗Ｒ１５と、第３コンデンサＣ４とが駆動実行回路を構成し、クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュール１００４２の信号伝送部材Ｕ１を通過して出力端子に結合した信号をフィルタリングし、平滑化してＱ３（ＭＯＳＦＥＴ）を駆動することに用いる。前記クイックスタート型誘電整流器出力ドライブモジュール１００４４は、本発明の電子スイッチ（Ｑ３のＭＯＳＦＥＴ）形式に限らず、機械リレー又はソリッドステートリレーを通じて駆動制御を行ってもよく、且つスイッチの数を制限しない。

【0029】

前記出力負荷選択モジュール１００４５は、トグルスイッチＫ１及びフィルタコンデンサＥＣ２を含み、トグルスイッチＫ１及びフィルタコンデンサＥＣ２は、前記出力負荷選択モジュール１００４５を構成することに用いられ、前記照明器具内で更にトグルスイッチＫ１を通じて出力負荷を選択切り替えでき、色温度の変更又は出力パワーの変更の機能を実現する。

【0030】

本実施形態において、クイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３に対応した状況で、整流ブリッジＤＢによってクイックスタート型誘導整流器識別モジュール１００４３の交流信号を直接整流する。

【0031】

本実施形態において、照明器具の両端のピンは、ヒューズに接続した後に整流ブリッジＤＢ及びＤＢ１の前に容量が１．０ｎＦ～１００ｎＦの第５コンデンサＣ１、第６コンデンサＣ１０をそれぞれ有する。

【0032】

本実施形態において、照明器具内にトグルスイッチＫ１を更に有し、出力負荷を選択切り替えでき、色温度の変更又は出力パワーの変更の機能を実現する。

【0033】

照明器具をクイックスタート型誘導整流器に対応させるため、前記制御回路１００に設けられる感電防止保護回路１００１、フィルタリング及び定電流駆動回路１００２及びＴｙｐｅＡ電子整流器回路１００３の基礎に、位相幾何学的検討を行い、クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路１００４を追加したことにより、漏電防止の信頼性を確保した前提で電子整流器がクイックスタート型誘導整流器及び商用電源の電力供給に対応する照明器具を実現し、照明器具の両端の任意の端からの入力を実現し、同時に整流器モードでの調光の必要を満たすことができる。

【0034】

本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許保護の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、または本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等のプロセスの置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。

【符号の説明】

【0035】

１００１ 感電防止保護回路
１００２ フィルタリング及び定電流駆動回路
１００３ ＴｙｐｅＡ電子整流器回路
１００４ クイックスタート型誘導整流器検出及び駆動回路
１００４１ 入力電圧整流器及び電圧クランプモジュール
１００４２ クイックスタート型誘導整流器プリドライブモジュール
１００４３ クイックスタート型誘導整流器識別モジュール
１００４４ クイックスタート型誘導整流器出力ドライブモジュール
１００４５ 出力負荷選択モジュール

【図1】

【図2】