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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】機器連携システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20221117BHJP
   F24C 3/12 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
F24C3/12 A
F24C3/12 E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019007292
(22)【出願日】2019-01-18
(65)【公開番号】P2020120166
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸井 啓
(72)【発明者】
【氏名】長屋 加津彦
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-108248(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108931944(CN,A)
【文献】特開2006-300452(JP,A)
【文献】東京ガス,取扱説明書,2012年10月,p.71-72,[オンライン], 平成24年10月 [検索日2022.05.27], インターネット: <URL:https://tg-gamedios.tokyo-gas.co.jp/landing/images/TKG00001/orig/28/1105102004281301.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
F24C 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備える機器連携システムであって、
前記加熱調理器は、第1識別情報を有する第1加熱調理器と、第2識別情報を有する第2加熱調理器を含むグループから選択されており、
前記外部端末は、前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記第1加熱調理器に対応する第1機器連携処理を実行し、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記第2加熱調理器に対応する第2機器連携処理を実行し、
前記第1加熱調理器が、第1電池を備えており、前記第1電池から供給される電力によって動作し、
前記第2加熱調理器が、第2電池を備えており、前記第2電池から供給される電力によって動作し、
前記第1機器連携処理が、前記第1加熱調理器における前記第1電池の交換に関する情報をユーザに提示する第1電池交換情報提示処理を含んでおり、
前記第2機器連携処理が、前記第2加熱調理器における前記第2電池の交換に関する情報をユーザに提示する第2電池交換情報提示処理を含んでおり、
前記加熱調理器と前記外部端末の間の距離を検出する距離検出装置をさらに備えており、
前記外部端末は、前記第1機器連携処理または前記第2機器連携処理を実行する際に、前記距離検出装置で検出される距離に応じて、実行する処理の内容を切り換え、
前記第1電池交換情報提示処理が、前記第1電池の種類または個数を前記外部端末に表示する第1使用電池情報提示処理と、前記第1電池の交換手順を示す説明画面を前記外部端末に表示する第1電池交換手順情報提示処理を含んでおり、
前記第2電池交換情報提示処理が、前記第2電池の種類または個数を前記外部端末に表示する第2使用電池情報提示処理と、前記第2電池の交換手順を示す説明画面を前記外部端末に表示する第2電池交換手順情報提示処理を含んでおり、
前記外部端末は、前記第1電池交換情報提示処理を実行する際に、前記距離検出装置で検出される前記距離が第1所定距離を超えている場合には前記第1使用電池情報提示処理を実行し、前記距離検出装置で検出される前記距離が前記第1所定距離以下である場合には前記第1電池交換手順情報提示処理を実行し、
前記外部端末は、前記第2電池交換情報提示処理を実行する際に、前記距離検出装置で検出される前記距離が第2所定距離を超えている場合には前記第2使用電池情報提示処理を実行し、前記距離検出装置で検出される前記距離が前記第2所定距離以下である場合には前記第2電池交換手順情報提示処理を実行する、機器連携システム。
【請求項2】
前記外部端末と通信可能なサーバ装置をさらに備えており、
前記サーバ装置は、前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記外部端末が前記第1機器連携処理を実行する際に使用する第1情報を前記外部端末に送信し、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記外部端末が前記第2機器連携処理を実行する際に使用する第2情報を前記外部端末に送信する、請求項1の機器連携システム。
【請求項3】
加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されるプログラムであって、
前記加熱調理器は、第1識別情報を有する第1加熱調理器と、第2識別情報を有する第2加熱調理器を含むグループから選択されており、
前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、
前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記第1加熱調理器に対応する第1機器連携処理を実行させ、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記第2加熱調理器に対応する第2機器連携処理を実行させ、
前記第1加熱調理器が、第1電池を備えており、前記第1電池から供給される電力によって動作し、
前記第2加熱調理器が、第2電池を備えており、前記第2電池から供給される電力によって動作し、
前記第1機器連携処理が、前記第1加熱調理器における前記第1電池の交換に関する情報をユーザに提示する第1電池交換情報提示処理を含んでおり、
前記第2機器連携処理が、前記第2加熱調理器における前記第2電池の交換に関する情報をユーザに提示する第2電池交換情報提示処理を含んでおり、
前記プログラムは、
前記外部端末のコンピュータに前記第1機器連携処理または前記第2機器連携処理を実行させる際に、前記加熱調理器と前記外部端末の間の距離を検出する距離検出装置で検出される距離に応じて、実行させる処理の内容を切り換え、
前記第1電池交換情報提示処理が、前記第1電池の種類または個数を前記外部端末に表示する第1使用電池情報提示処理と、前記第1電池の交換手順を示す説明画面を前記外部端末に表示する第1電池交換手順情報提示処理を含んでおり、
前記第2電池交換情報提示処理が、前記第2電池の種類または個数を前記外部端末に表示する第2使用電池情報提示処理と、前記第2電池の交換手順を示す説明画面を前記外部端末に表示する第2電池交換手順情報提示処理を含んでおり、
前記プログラムは、
前記外部端末のコンピュータに前記第1電池交換情報提示処理を実行させる際に、前記距離検出装置で検出される前記距離が第1所定距離を超えている場合には前記第1使用電池情報提示処理を実行させ、前記距離検出装置で検出される前記距離が前記第1所定距離以下である場合には前記第1電池交換手順情報提示処理を実行させ、
前記外部端末のコンピュータに前記第2電池交換情報提示処理を実行させる際に、前記距離検出装置で検出される前記距離が第2所定距離を超えている場合には前記第2使用電池情報提示処理を実行させ、前記距離検出装置で検出される前記距離が前記第2所定距離以下である場合には前記第2電池交換手順情報提示処理を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、機器連携システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備える機器連携システムが開示されている。前記機器連携システムでは、前記外部端末は、前記加熱調理器に対応する機器連携処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-163538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、加熱調理器としては、加熱手段の種類や個数、配置等が異なるものや、自動調理等の機能が異なるものなど、複数種類の加熱調理器が販売されている。外部端末が、特定の加熱調理器に対応した機器連携処理を実行可能であるものの、他の加熱調理器に対応した機器連携処理を実行不能である場合、ユーザは、自身が使用している加熱調理器に対応した外部端末をその都度用意しなければならず、煩わしさを感じる。本明細書では、加熱調理器と外部端末を備える機器連携システムにおいて、共通の外部端末によって、複数種類の加熱調理器それぞれに対応した機器連携処理を実行可能とする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する機器連携システムは、加熱調理器と、前記加熱調理器と通信可能な外部端末を備えていてもよい。前記加熱調理器は、第1識別情報を有する第1加熱調理器と、第2識別情報を有する第2加熱調理器を含むグループから選択されていてもよい。前記外部端末は、前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記第1加熱調理器に対応する第1機器連携処理を実行してもよく、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記第2加熱調理器に対応する第2機器連携処理を実行してもよい。
【0006】
上記の機器連携システムによれば、加熱調理器が第1加熱調理器である場合であっても、第2加熱調理器である場合であっても、共通の外部端末によって、それぞれの加熱調理器に対応した機器連携処理を実行することができる。
【0007】
前記第1加熱調理器は、第1電池を備えていてもよく、前記第1電池から供給される電力によって動作してもよい。前記第2加熱調理器は、第2電池を備えていてもよく、前記第2電池から供給される電力によって動作してもよい。前記第1機器連携処理は、前記第1加熱調理器における前記第1電池の交換に関する情報をユーザに提示する第1電池交換情報提示処理を含んでいてもよい。前記第2機器連携処理は、前記第2加熱調理器における前記第2電池の交換に関する情報をユーザに提示する第2電池交換情報提示処理を含んでいてもよい。
【0008】
一般的に、加熱調理器の種類が異なると、その加熱調理器で使用される電池の種類や個数、電池交換の方法なども異なる。上記の機器連携システムによれば、共通の外部端末を用いて、加熱調理器が第1加熱調理器である場合には、第1加熱調理器における電池交換に関する情報をユーザに提示することができ、加熱調理器が第2加熱調理器である場合には、第2加熱調理器における電池交換に関する情報をユーザに提示することができる。
【0009】
前記機器連携システムは、前記加熱調理器と前記外部端末の間の距離を検出する距離検出装置をさらに備えていてもよい。前記外部端末は、前記第1機器連携処理または前記第2機器連携処理を実行する際に、前記距離検出装置で検出される距離に応じて、実行する処理の内容を切り換えてもよい。
【0010】
例えば電池交換といった加熱調理器のメンテナンスに関する情報を外部端末によって提示する場合、ユーザが加熱調理器から離れた位置にいる時に、加熱調理器に対する具体的なメンテナンス方法を提示しても、ユーザは加熱調理器のメンテナンスをすぐに実行することはできない。上記の構成によれば、加熱調理器と外部端末の間の距離に応じて、外部端末が実行する機器連携処理の内容を切り換えることで、ユーザの状況に応じた機器連携処理を実行することができる。
【0011】
前記機器連携システムは、前記外部端末と通信可能なサーバ装置をさらに備えていてもよい。前記サーバ装置は、前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記外部端末が前記第1機器連携処理を実行する際に使用する第1情報を前記外部端末に送信してもよく、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記外部端末が前記第2機器連携処理を実行する際に使用する第2情報を前記外部端末に送信してもよい。
【0012】
上記の構成によれば、外部端末で行う処理の負荷を軽減することができる。
【0013】
本明細書は、加熱調理器と通信可能な外部端末において実行されるプログラムも開示する。前記加熱調理器は、第1識別情報を有する第1加熱調理器と、第2識別情報を有する第2加熱調理器を含むグループから選択されていてもよい。前記プログラムは、前記外部端末のコンピュータに、前記加熱調理器が前記第1識別情報を有する場合に、前記第1加熱調理器に対応する第1機器連携処理を実行させてもよく、前記加熱調理器が前記第2識別情報を有する場合に、前記第2加熱調理器に対応する第2機器連携処理を実行させてもよい。
【0014】
上記の構成によれば、加熱調理器が第1加熱調理器である場合であっても、第2加熱調理器である場合であっても、共通の外部端末によって機器連携処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例に係る機器連携システム1の構成を示す図である。
図2】実施例に係る加熱調理器2の外観を示す斜視図である。
図3】実施例に係る加熱調理器2の構成を模式的に示すブロック図である。
図4】実施例に係る携帯端末100の構成を模式的に示すブロック図である。
図5】実施例に係る給湯リモコン200の構成を模式的に示すブロック図である。
図6】実施例に係る管理サーバ300、レシピサーバ500、アプリサーバ600の構成を模式的に示すブロック図である。
図7】実施例の加熱調理器2が行う処理の例を示すフローチャートである。
図8】実施例の管理サーバ300が行う処理の例を示すフローチャートである。
図9】実施例の携帯端末100が行う処理の例を示すフローチャートである。
図10】実施例の携帯端末100が第1加熱調理器2’との連携処理を行う際に、表示部102に表示される説明画面120の例を示す図である。
図11】実施例の携帯端末100が第2加熱調理器2’’との連携処理を行う際に、表示部102に表示される説明画面130の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施例)
(機器連携システム1の構成)
図1を参照して、機器連携システム1について説明する。機器連携システム1は、加熱調理器2と、携帯端末100と、給湯リモコン200と、管理サーバ300と、レシピサーバ500と、アプリサーバ600を備えている。
【0017】
加熱調理器2と携帯端末100は、Bluetooth(登録商標)方式に従ったBluetooth(以下では、「BT」と記載する。)通信を介して、互いに通信可能である。また、加熱調理器2と給湯リモコン200は、BT通信を介して、互いに通信可能である。携帯端末100と、給湯リモコン200は、それぞれ、Wi-Fi(登録商標)方式に従ったWi-Fi通信を実行して、インターネット700に接続可能である。管理サーバ300と、レシピサーバ500と、アプリサーバ600は、それぞれ、インターネット700に接続されている。
【0018】
加熱調理器2は、機器製造会社によって製造され、機器販売会社からユーザに対して販売されている。管理サーバ300とレシピサーバ500は、機器製造会社によって管理されている。携帯端末100は、携帯端末提供会社から、ユーザに対して販売されている。アプリサーバ600は、携帯端末提供会社によって管理されている。給湯リモコン200は、機器製造会社によって製造され、機器販売会社からユーザに対して販売されている給湯機器(図示せず)のリモコンである。
【0019】
(加熱調理器2の構成)
図2図3に示すように、加熱調理器2は、システムキッチンに組み込んで使用されるガス燃焼式のビルトインコンロである。図2に示すように、加熱調理器2は、前面4aがシステムキッチンの手前側に露出する本体4と、本体4の上部に配置されており、システムキッチンのカウンタトップに露出する天板6と、を備えている。天板6には、加熱対象物である鍋やフライパン等の調理容器を支持する3つの五徳8a,8b,8cと、それぞれの五徳8a,8b,8cに対応して設けられており、それぞれの五徳8a,8b,8cに支持された加熱対象物を加熱する3つのコンロバーナ10a,10b,10cと、それぞれのコンロバーナ10a,10b,10cに対応して設けられている温度センサ12a,12b,12cと、が設けられている。コンロバーナ10aには、ガス供給路(図示省略)が接続されている。ガス供給路には、コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整するための流量調整弁(図示省略)が設けられている。コンロバーナ10aは、コンロバーナ10aにガスが供給されている状態でイグナイタ(図示省略)を動作させることで点火する。コンロバーナ10aへのガスの供給量を調整することで、コンロバーナ10aの加熱量を調整することができる。コンロバーナ10aへのガスの供給を停止することで、コンロバーナ10aを消火することができる。コンロバーナ10b、10cは、コンロバーナ10aと同様の構造を有する。温度センサ12a,12b,12cは、五徳8a,8b,8cに支持される加熱対象物の存在を検出するとともに、加熱対象物の底の温度を検出する。
【0020】
本体4は、本体4の内部に設けられて食材を収容するグリル庫20と、本体4の前面4aに配置されてグリル庫20を開閉するグリル扉22と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の右側に設けられたコンロ操作部24と、本体4の前面4aにおいてグリル扉22の左側に設けられたグリル操作部26と、を備えている。なお、グリル庫20の内部には、グリル庫20内に収容した食材を加熱するグリルバーナ21(図3参照)が設けられている。
【0021】
コンロ操作部24は、加熱調理器2の電源スイッチ40と、3つの加熱量操作部42a,42b,42cと、パネル操作部44と、を備える。加熱量操作部42a,42b,42cは、それぞれ、コンロバーナ10a,10b,10cに対応する。加熱量操作部42a,42b,42cは、コンロバーナ10a,10b,10cの点火及び消火を行うとともに、コンロバーナ10a,10b,10cの加熱量の調整を行うための操作部である。
【0022】
パネル操作部44は、コンロ表示部46と、コンロ設定操作部48a、48b、48cと、を備える。コンロ表示部46には、各コンロバーナ10a、10b、10cの動作状態などが表示される。ユーザは、コンロ設定操作部48a、48b、48cを操作することで、コンロバーナ10a、10b、10cによって加熱される加熱対象物の温度の設定や自動調理の設定などをすることができる。
【0023】
グリル操作部26は、加熱量操作部60と、パネル操作部62と、を備える。ユーザは、加熱量操作部60を操作することによって、グリルバーナ21の点火及び消火を行うとともに、グリルバーナ21の加熱量の調整を行うことができる。
【0024】
パネル操作部62は、グリル表示部64と、グリル設定操作部66と、を備える。グリル表示部64には、グリルバーナ21の動作状態などが表示される。ユーザは、グリル設定操作部66を操作することで、グリルバーナ21によって加熱される加熱対象物の温度の設定や自動調理の設定などをすることができる。
【0025】
図3に示すように、加熱調理器2はさらに、乾電池68と、電池残量検出部70と、BTI/F(インタフェースの略)72と、制御部80と、を備える。なお、図3では、図示の明瞭化のために、コンロバーナ10b、10c、温度センサ12b、12c、加熱量操作部42b、42c、コンロ設定操作部48b、48cの図示を省略している。乾電池68は、加熱調理器2の各電子部品に電力を供給する。電池残量検出部70は、乾電池68の電池残量を示す指標となる物理量を検出する。本実施例では、電池残量検出部70は、乾電池68の電池残量を示す指標として、乾電池68の端子電圧を検出する。BTI/F72は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。加熱調理器2は、BTI/F72を介して、携帯端末100及び給湯リモコン200とBT通信を実行可能である。
【0026】
制御部80は、加熱調理器2の動作を制御する。制御部80は、不揮発性のメモリ82を備える。制御部80は、メモリ82に格納されているメインプログラムに従って、加熱調理器2の動作を制御する。また、メモリ82には、加熱調理器2の型式情報、加熱調理器2のユーザを示すユーザ情報、加熱調理器2の使用開始時期や使用回数、各種の動作モードの使用頻度を示す運転情報、エラー履歴を示すエラー情報、乾電池68の電池残量を示す電池残量情報等を格納している。さらに、メモリ82には、レシピデータを格納可能である。制御部80は、自動調理を実行する際に、メモリ82に格納されたレシピデータに従って、コンロバーナ10a,10b,10cやグリルバーナ21等の動作を制御する。
【0027】
加熱調理器2は、第1加熱調理器2’である場合もあるし、第2加熱調理器2’’である場合もある。第1加熱調理器2’と、第2加熱調理器2’’は、いずれも上記した加熱調理器2の構成を備えているが、例えば、コンロバーナ10a,10b,10cの最大火力や、グリルバーナ21の個数(片面焼きの場合、グリルバーナ21は1つであり、両面焼きの場合、グリルバーナ21は2つである)や、乾電池68の種類や個数、収納方法等が異なっている。以下では、第1加熱調理器2’で使用される乾電池68を第1乾電池68’ともいい、第2加熱調理器2’’で使用される乾電池68を第2乾電池68’’ともいう。第1加熱調理器2’と第2加熱調理器2’’では、メモリ82に格納された型式情報が異なっている。以下では、第1加熱調理器2’が有する型式情報を、第1識別情報ともいい、第2加熱調理器2’’が有する型式情報を、第2識別情報ともいう。
【0028】
(携帯端末100の構成)
携帯端末100は、携帯電話、スマートフォン等の可搬型の端末装置である。図4に示すように、携帯端末100は、表示部102と、操作部104と、BTI/F106と、Wi-FiI/F108と、制御部110と、を備える。表示部102は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部102は、いわゆるタッチパネル(即ち操作部104)として機能してもよい。操作部104は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部104を操作することによって、様々な指示を携帯端末100に入力することができる。BTI/F106は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。携帯端末100は、BTI/F106を介して、加熱調理器2とBT通信を実行可能である。Wi-FiI/F108は、外部機器とのWi-Fi通信を実行するための無線I/Fである。携帯端末100は、Wi-FiI/F108を介して、インターネット700に接続されたWi-Fiルータ800と通信可能である。なお、携帯端末100が携帯電話通信網(図示せず)と通信可能な携帯電話通信I/F(図示せず)を備えている場合、携帯端末100は、Wi-Fiルータ800を介さずに、携帯電話通信網を介してインターネット700に接続可能であってもよい。制御部110は、携帯端末100の動作を制御する。制御部110は、不揮発性のメモリ112を備える。メモリ112には、携帯端末100の型式情報、携帯端末100のユーザを示すユーザ情報等を格納している。また、メモリ112には、アプリケーションプログラム(アプリ)が格納可能である。制御部110は、メモリ112に格納されたアプリを実行可能である。
【0029】
(給湯リモコン200の構成)
給湯リモコン200は、加熱調理器2が組み込まれたシステムキッチンの近傍の壁面に据え付けられており、ユーザに給湯機器の情報を提示するとともに、ユーザからの給湯機器への操作入力を受け入れるリモコンである。図5に示すように、給湯リモコン200は、表示部202と、操作部204と、BTI/F206と、Wi-FiI/F208と、制御部210と、を備える。表示部202は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部204は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部204を操作することによって、様々な指示を給湯リモコン200に入力することができる。BTI/F206は、外部機器とのBT通信を実行するための無線I/Fである。給湯リモコン200は、BTI/F206を介して、加熱調理器2とBT通信を実行可能である。Wi-FiI/F208は、外部機器とのWi-Fi通信を実行するための無線I/Fである。給湯リモコン200は、Wi-FiI/F208を介して、インターネット700に接続されたWi-Fiルータ800と通信可能である。制御部210は、給湯リモコン200の動作を制御する。制御部210は、不揮発性のメモリ212を備える。
【0030】
(管理サーバ300の構成)
図6に示す管理サーバ300は、加熱調理器2の機器情報と、加熱調理器2に対応する携帯端末100の機器情報を収集するとともに、携帯端末100が加熱調理器2との機器連携処理を実行する際に使用するデータを携帯端末100に送信するサーバ装置である。管理サーバ300は、制御部310と、記憶部320を備えている。制御部310は、加熱調理器2の型式情報、ユーザ情報、運転情報、エラー情報、電池残量情報等の機器情報を受信すると、記憶部320に格納する。また、制御部310は、加熱調理器2に対応する携帯端末100の型式情報、ユーザ情報等の機器情報を受信すると、加熱調理器2の機器情報と対応付けて記憶部320に格納する。また、記憶部320には、加熱調理器2のメンテナンスデータベース(DB)が格納されている。メンテナンスDBには、加熱調理器2の複数の型式情報それぞれに対応する、その加熱調理器2で使用する乾電池68の種類および個数を示す使用電池情報、その加熱調理器2における乾電池68の電池交換の手順を示す電池交換手順情報、その加熱調理器2で使用する専用容器(図示せず)の取付手順を示す容器取付手順情報、その加熱調理器2の掃除の手順を示す掃除手順情報等が含まれている。
【0031】
(レシピサーバ500の構成)
レシピサーバ500は、加熱調理器2にレシピデータを提供するためのサーバ装置である。レシピサーバ500は、制御部510と、記憶部520を備えている。記憶部520には、加熱調理器2で実行可能な自動調理に対応する複数のレシピデータが格納されている。制御部510は、携帯端末100または給湯リモコン200から、加熱調理器2に対するレシピデータのダウンロード要求を受信すると、記憶部520に格納されているレシピデータの中から指定されたレシピデータを加熱調理器2に送信する。なお、レシピサーバ500から加熱調理器2へのレシピデータの送信は、携帯端末100を介して行ってもよいし、給湯リモコン200を介して行ってもよい。
【0032】
(アプリサーバ600の構成)
アプリサーバ600は、携帯端末100にアプリを提供するためのサーバ装置である。アプリサーバ600は、制御部610と、記憶部620を備えている。記憶部620には、加熱調理器アプリを含む、複数のアプリが格納されている。制御部610は、携帯端末100からアプリのダウンロード要求があると、記憶部620に格納されたアプリの中から指定されたアプリを携帯端末100に送信する。
【0033】
加熱調理器アプリは、加熱調理器2の機器製造会社によって提供されており、加熱調理器2と携帯端末100を連携動作させるためのアプリである。携帯端末100が加熱調理器アプリを実行すると、携帯端末100は加熱調理器2から機器情報を取得して、加熱調理器2の機器情報と、携帯端末100の機器情報を、管理サーバ300に送信する。また、携帯端末100が加熱調理器アプリを実行している時に、ユーザがダウンロードしたいレシピデータを携帯端末100で選択すると、携帯端末100はレシピサーバ500に加熱調理器2に対するレシピデータのダウンロード要求を送信して、レシピサーバ500から加熱調理器2にレシピデータを送信させる。
【0034】
(加熱調理器2の電池残量監視処理)
以下では図7を参照して、加熱調理器2の乾電池68の電池残量を監視する処理について説明する。加熱調理器2の制御部80は、電源スイッチ40が操作されて電源がONになると、図7の処理を実行する。
【0035】
S2では、制御部80は、電池残量検出部70によって、乾電池68の電池残量を検出する。
【0036】
S4では、制御部80は、S2で検出された乾電池68の電池残量が、所定電池残量を超えているか否かを判断する。所定電池残量は、ユーザに乾電池68の交換を促す電池残量として設定されている。乾電池68の電池残量が所定電池残量を超えている場合(YESの場合)、処理はS2へ戻る。乾電池68の電池残量が所定電池残量以下の場合(NOの場合)、処理はS6へ進む。
【0037】
S6では、制御部80は、加熱調理器2の型式情報と、乾電池68の電池残量が低減した事を示す電池残量低減情報を、管理サーバ300に送信する。S6の後、処理はS2へ戻る。
【0038】
(管理サーバ300の電池交換関連情報送信処理)
以下では図8を参照して、管理サーバ300が行う、加熱調理器2の乾電池68の電池交換に関連する電池交換関連情報の送信処理について説明する。管理サーバ300の制御部310は、常時、図8の処理を実行する。
【0039】
S12では、制御部310は、加熱調理器2から電池残量低減情報を受信したか否かを判断する。加熱調理器2から電池残量関連情報を受信しない場合(NOの場合)、処理はS12へ戻る。加熱調理器2から電池残量低減情報を受信すると(YESとなると)、処理はS14へ進む。
【0040】
S14では、制御部310は、電池残量低減情報を送信した加熱調理器2の型式情報に基づいて、その加熱調理器2についての電池交換関連情報を特定する。電池交換関連情報は、加熱調理器2で使用する乾電池68の種類および個数を示す使用電池情報と、加熱調理器2における乾電池68の電池交換の手順を示す電池交換手順情報を含んでいる。本実施例では、制御部310は、加熱調理器2の型式情報をキーとして、記憶部320に格納されたメンテナンスDBから、その加熱調理器2の使用電池情報と、電池交換手順情報をそれぞれ特定する。例えば、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合、第1加熱調理器2’で使用する第1乾電池68’の種類および個数を示す使用電池情報が特定されるとともに、第1加熱調理器2’における第1乾電池68’の電池交換の手順を示す電池交換手順情報が特定される。加熱調理器2が第2加熱調理器2’’である場合、第2加熱調理器2’’で使用する第2乾電池68’’の種類および個数を示す使用電池情報が特定されるとともに、第2加熱調理器2’’における第2乾電池68’’の電池交換の手順を示す電池交換手順情報が特定される。
【0041】
S16では、制御部310は、S14で特定した電池交換関連情報を、加熱調理器2に対応する携帯端末100に送信する。S16の後、処理はS12へ戻る。
【0042】
(携帯端末100の電池交換関連情報提示処理)
以下では図9を参照して、携帯端末100が行う、電池交換関連情報の提示処理について説明する。携帯端末100の制御部110は、加熱調理器アプリが実行されている場合に、図9の処理を実行する。
【0043】
S22では、制御部110は、管理サーバ300から、電池交換関連情報を受信したか否かを判断する。管理サーバ300から電池交換関連情報を受信しない場合(NOの場合)、処理はS22へ戻る。管理サーバ300から電池交換関連情報を受信した場合(YESの場合)、処理はS24へ進む。
【0044】
S24では、制御部110は、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離を特定する。例えば、制御部110は、携帯端末100と加熱調理器2の間のBT通信における受信電波強度に基づいて、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離を算出することができる。
【0045】
S26では、制御部110は、S24で特定された携帯端末100と加熱調理器2の間の距離が、所定距離以下であるか否かを判断する。携帯端末100と加熱調理器2の間の距離が所定距離を超えている場合(NOの場合)、処理はS28へ進む。
【0046】
S28では、制御部110は、電池交換関連情報に含まれる使用電池情報に基づいて、加熱調理器2の乾電池68の電池交換が必要であることを示すメッセージとともに、加熱調理器2で使用する乾電池68の種類および個数を、表示部102に表示する。例えば、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合、第1加熱調理器2’の第1乾電池68’の電池交換が必要であることを示すメッセージとともに、第1加熱調理器2’で使用する第1乾電池68’の種類および個数が、表示部102に表示される。また、加熱調理器2が第2加熱調理器2’’である場合、第2加熱調理器2’’の第2乾電池68’’の電池交換が必要であることを示すメッセージとともに、第2加熱調理器2’’で使用する第2乾電池68’’の種類および個数が、表示部102に表示される。S28の後、処理はS22へ戻る。
【0047】
S26で、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離が所定距離以下の場合(YESの場合)、処理はS30へ進む。
【0048】
S30では、制御部110は、電池交換関連情報に含まれる電池交換手順情報に基づいて、加熱調理器2の乾電池68の電池交換の手順を示す説明画面を、表示部102に表示する。例えば、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合、図10に示す説明画面120が表示部102に表示される。図10に示す説明画面120は、第1加熱調理器2’における第1乾電池68’の電池交換の具体的な手順を示している。なお、図10に示す説明画面120に、第1加熱調理器2’で使用する第1乾電池68’の種類および個数を併記して表示してもよい。また、加熱調理器2が第2加熱調理器2’’である場合、図11に示す説明画面130が表示部102に表示される。図11に示す説明画面130は、第2加熱調理器2’’における第2乾電池68’’の電池交換の具体的な手順を示している。なお、図11に示す説明画面130に、第2加熱調理器2’’で使用する第2乾電池68’’の種類および個数を併記して表示してもよい。図9のS30の後、処理はS22へ戻る。
【0049】
図9に示す処理によれば、携帯端末100は、管理サーバ300から電池交換関連情報を受信した場合に、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離に応じて、表示部102に表示する内容を切り換える。携帯端末100と加熱調理器2の間の距離が離れている場合には、ユーザは加熱調理器2から離れた位置にいると考えられる。このような場合には、携帯端末100の表示部102に、加熱調理器2の乾電池68の電池交換が必要である旨のメッセージとともに、加熱調理器2で使用する乾電池68の種類および個数を表示する。これによって、ユーザに加熱調理器2の乾電池68の電池交換を促すとともに、必要な乾電池68の種類および個数を知らせることができる。また、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離が近い場合には、ユーザは加熱調理器2に近い位置にいると考えられる。このような場合には、携帯端末100の表示部102に、加熱調理器2における乾電池68の電池交換の手順を示す説明画面を表示する。これによって、ユーザが加熱調理器2の乾電池68の電池交換を行うことを支援することができる。
【0050】
上記の実施例では、加熱調理器2の乾電池68の電池残量が低下した場合に、管理サーバ300から携帯端末100に電池交換関連情報を送信し、携帯端末100が電池交換関連情報を提示する構成について説明した。これとは異なり、例えば加熱調理器2からの手動または自動の情報提供要求に応じて、その加熱調理器2で使用する専用容器(図示せず)の取付手順を示す容器取付手順情報や、その加熱調理器2の掃除の手順を示す掃除手順情報を、管理サーバ300から携帯端末100に送信して、携帯端末100が容器取付手順情報や掃除手順情報を提示する構成としてもよい。
【0051】
上記の実施例では、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離を、携帯端末100と加熱調理器2の間のBT通信における受信電波強度に基づいて算出する構成について説明したが、これ以外の距離測定方法によって、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離を特定してもよい。また、上記の実施例では、携帯端末100と加熱調理器2の間の距離の特定を携帯端末100の制御部110が行っているが、加熱調理器2の制御部80が携帯端末100と加熱調理器2の間の距離を特定する構成としてもよい。
【0052】
上記の実施例では、加熱調理器2の乾電池68(例えば単1形2個)が、加熱調理器2の全ての電子部品に共通して電力を供給する場合について説明した。これとは異なり、加熱調理器2の乾電池68の一部(例えば単3形4個)が、加熱調理器2の一部の電子部品(例えばコンロ表示部46、グリル表示部64等の液晶表示部品)に電力を供給し、残余の乾電池68(例えば単1形2個)が、加熱調理器2の残余の電子部品に電力を供給する構成としてもよい。
【0053】
上記の実施例では、加熱調理器2が乾電池68から電力を供給される構成について説明したが、加熱調理器2は乾電池68以外の電池、例えば再充電可能な充電池から電力を供給される構成としてもよい。すなわち、第1加熱調理器2’が、第1乾電池68’の代わりに、例えば再充電可能な充電池から電力を供給される構成としてもよいし、第2加熱調理器2’’が、第2乾電池68’’の代わりに、例えば再充電可能な充電池から電力を供給される構成としてもよい。
【0054】
上記の実施例において、図8の処理の一部または全部を、管理サーバ300の制御部310の代わりに、携帯端末100の制御部110が行ってもよい。この場合、図7のS6において、加熱調理器2の制御部80は、加熱調理器2の型式情報と電池残量低減情報を携帯端末100に送信する。そして、携帯端末100の制御部110は、図8のS12において電池残量低減情報を受信すると、S14において、管理サーバ300と通信して、加熱調理器2の型式情報をキーとして、管理サーバ300の記憶部320のメンテナンスDBから、その加熱調理器2の電池交換関連情報をダウンロードする。あるいは、携帯端末100の制御部110は、事前に管理サーバ300からメンテナンスDBの全体の内容をダウンロードしてメモリ112に格納しておき、図8のS14において、加熱調理器2の型式情報をキーとして、メモリ112のメンテナンスDBから、その加熱調理器2の電池交換関連情報を特定してもよい。その後、携帯端末100の制御部110は、図9のS24以降の処理を実行する。
【0055】
上記の実施例では、ユーザに電池交換関連情報を提示する外部端末として携帯端末100を用いる場合について説明したが、携帯端末100の代わりに給湯リモコン200を外部端末として用いてもよい。
【0056】
上記の実施例において、加熱調理器2とBT通信を行い、かつWi-Fiルータ800とWi-Fi通信を行う中継装置として、給湯リモコン200を用いる構成について説明したが、このような中継装置として、給湯リモコン200の代わりに、加熱調理器2の近傍に設置される機器、例えばレンジフードを用いてもよい。また、ユーザに電池交換関連情報を報知する外部端末として、携帯端末100を用いる代わりに、加熱調理器2の近傍に設置される機器、例えばレンジフードを用いてもよい。
【0057】
以上のように、1またはそれ以上の実施形態に係る機器連携システム1は、加熱調理器2と、加熱調理器2と通信可能な携帯端末100(外部端末の例)を備えている。加熱調理器2は、第1識別情報を有する第1加熱調理器2’と、第2識別情報を有する第2加熱調理器2’’を含むグループから選択されている。携帯端末100は、加熱調理器2が第1識別情報を有する場合に、第1加熱調理器2’に対応する第1機器連携処理(例えば、第1加熱調理器2’の第1乾電池68’の電池交換関連情報の提示処理)を実行し、加熱調理器2が第2識別情報を有する場合に、第2加熱調理器2’’に対応する第2機器連携処理(例えば、第2加熱調理器2’’の第2乾電池68’’の電池交換関連情報の提示処理)を実行する。
【0058】
上記の機器連携システム1によれば、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合であっても、第2加熱調理器2’’である場合であっても、共通の携帯端末100によって、第1加熱調理器2’および第2加熱調理器2’’それぞれに対応した機器連携処理を実行することができる。
【0059】
機器連携システム1では、第1加熱調理器2’は、第1乾電池68’(第1電池の例)を備えており、第1乾電池68’から供給される電力によって動作する。第2加熱調理器2’’は、第2乾電池68’’を備えており、第2乾電池68’’から供給される電力によって動作する。第1機器連携処理は、第1加熱調理器2’における第1乾電池68’の交換に関する情報をユーザに提示する第1電池交換情報提示処理を含んでいる。第2機器連携処理は、第2加熱調理器2’’における第2乾電池68’’の交換に関する情報をユーザに提示する第2電池交換情報提示処理を含んでいる。
【0060】
一般的に、加熱調理器2の種類が異なると、その加熱調理器2で使用される乾電池68の種類や個数、電池交換の方法なども異なる。上記の機器連携システム1によれば、共通の携帯端末100を用いて、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合には、第1加熱調理器2’の第1乾電池68’の電池交換に関する情報をユーザに提示することができ、加熱調理器2が第2加熱調理器2’’である場合には、第2加熱調理器2’’の第2乾電池68’’の電池交換に関する情報をユーザに提示することができる。
【0061】
機器連携システム1では、携帯端末100の制御部110およびBTI/F106が、加熱調理器2と携帯端末100の間の距離を検出する距離検出装置として機能する。携帯端末100は、第1機器連携処理または第2機器連携処理を実行する際に、検出された加熱調理器2と携帯端末100の間の距離に応じて、実行する処理の内容を切り換える。
【0062】
例えば乾電池68の電池交換といった加熱調理器2のメンテナンスに関する情報を携帯端末100によって提示する場合、ユーザが加熱調理器2から離れた位置にいる時に、加熱調理器2に対する具体的なメンテナンス方法を提示しても、ユーザは加熱調理器2のメンテナンスをすぐに実行することはできない。上記の構成によれば、加熱調理器2と携帯端末100の間の距離に応じて、携帯端末100が実行する機器連携処理の内容を切り換えることで、ユーザの状況に応じた機器連携処理を実行することができる。
【0063】
機器連携システム1は、携帯端末100と通信可能な管理サーバ300(サーバ装置の例)をさらに備えている。管理サーバ300は、加熱調理器2が第1識別情報を有する場合に、携帯端末100が第1機器連携処理を実行する際に使用する第1情報(例えば第1加熱調理器2’についての電池交換関連情報)を携帯端末100に送信し、加熱調理器2が第2識別情報を有する場合に、携帯端末100が第2機器連携処理を実行する際に使用する第2情報(例えば第2加熱調理器2’’についての電池交換関連情報)を携帯端末100に送信する。
【0064】
上記の構成によれば、携帯端末100で行う処理の負荷を軽減することができる。
【0065】
1またはそれ以上の実施形態に係る加熱調理器アプリ(プログラムの例)は、加熱調理器2と通信可能な携帯端末100(外部端末の例)において実行される。加熱調理器2は、第1識別情報を有する第1加熱調理器2’と、第2識別情報を有する第2加熱調理器2’’を含むグループから選択されている。加熱調理器アプリは、携帯端末100の制御部110(コンピュータの例)に、加熱調理器2が第1識別情報を有する場合に、第1加熱調理器2’に対応する第1機器連携処理(例えば、第1加熱調理器2’の第1乾電池68’の電池交換関連情報の提示処理)を実行させ、加熱調理器2が第2識別情報を有する場合に、第2加熱調理器2’’に対応する第2機器連携処理(例えば、第2加熱調理器2’’の第2乾電池68’’の電池交換関連情報の提示処理)を実行させる。
【0066】
上記の構成によれば、加熱調理器2が第1加熱調理器2’である場合であっても、第2加熱調理器2’’である場合であっても、共通の携帯端末100によって、第1加熱調理器2’および第2加熱調理器2’’それぞれに対応した機器連携処理を実行することができる。
【0067】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0068】
1 :機器連携システム
2 :加熱調理器
2’ :第1加熱調理器
2’’ :第2加熱調理器
4 :本体
4a :前面
6 :天板
8a :五徳
8b :五徳
8c :五徳
10a :コンロバーナ
10b :コンロバーナ
10c :コンロバーナ
12a :温度センサ
12b :温度センサ
12c :温度センサ
20 :グリル庫
21 :グリルバーナ
22 :グリル扉
24 :コンロ操作部
26 :グリル操作部
40 :電源スイッチ
42a :加熱量操作部
42b :加熱量操作部
42c :加熱量操作部
44 :パネル操作部
46 :コンロ表示部
48a :コンロ設定操作部
48b :コンロ設定操作部
48c :コンロ設定操作部
60 :加熱量操作部
62 :パネル操作部
64 :グリル表示部
66 :グリル設定操作部
68 :乾電池
68’ :第1乾電池
68’’ :第2乾電池
70 :電池残量検出部
72 :BTI/F
80 :制御部
82 :メモリ
100 :携帯端末
102 :表示部
104 :操作部
106 :BTI/F
108 :Wi-FiI/F
110 :制御部
112 :メモリ
200 :給湯リモコン
202 :表示部
204 :操作部
206 :BTI/F
208 :Wi-FiI/F
210 :制御部
212 :メモリ
300 :管理サーバ
310 :制御部
320 :記憶部
500 :レシピサーバ
510 :制御部
520 :記憶部
600 :アプリサーバ
610 :制御部
620 :記憶部
700 :インターネット
800 :Wi-Fiルータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11