(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】作業管理システム及び作業管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20221117BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
(21)【出願番号】P 2019052556
(22)【出願日】2019-03-20
【審査請求日】2021-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松岡 紘樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 敏徳
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-033518(JP,A)
【文献】特開2016-110276(JP,A)
【文献】特開2011-186975(JP,A)
【文献】特開2006-203395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業員を撮影するカメラと、
前記カメラで撮影された画像から作業員を判別する画像取得部と、
被監視サイトで行われる作業のスケジュールを作業予定データ格納領域から取得して、
作業のスケジュールを管理すると共に、スケジュールで示される作業項目が清掃か点検かを判別する作業管理処理部と、
前記画像取得部が判別した作業員の移動経路を前記カメラで撮影された画像から求める位置情報処理部と、を備え、
前記作業管理処理部は、作業項目が清掃と判別したとき、前記位置情報処理部が求めた移動経路が、作業予定データ格納領域に格納されている作業エリアを通過しているかどうかを判定し、作業エリアを通過していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納し、作業項目が点検と判別したとき、前記位置情報処理部が求めた移動経路の内の、点検を行う設備が設置されたエリアで、予定作業時間以上滞在していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納し、
前記作業結果格納領域に格納された情報に基づいて、スケジュールで示された作業の完了または作業未完了を示す作業レポートを作成する
作業管理システム。
【請求項2】
前記作業管理処理部は、前記作業結果格納領域へ作業エリアの識別子を格納するとき、作業エリアの識別子と作業の開始日時及び作業の終了日時を対応付けて格納する
請求項1に記載の作業管理システム。
【請求項3】
前記カメラは、低頻度での画像データの伝送と高頻度での画像データの伝送を切り替えられるようにし、
前記位置情報処理部は、作業エリアに作業員がいるとき、高頻度での画像データの伝送を前記カメラに指示し、作業エリアに作業員がいないとき、低頻度での画像データの伝送を前記カメラに指示する
請求項1に記載の作業管理システム。
【請求項4】
コンピュータが実行する演算機能により作業管理を行う作業管理方法において、
前記コンピュータは、
カメラで撮影された画像から作業員を判別する画像取得処理と、
被監視サイトで行われる作業のスケジュールを作業予定データ格納領域から取得して、
作業のスケジュールを管理すると共に、スケジュールで示される作業項目が清掃か点検かを判別する作業管理処理と、
前記画像取得処理で判別した作業員の移動経路を前記カメラで撮影された画像から求める位置情報処理と、
前記作業管理処理で作業項目が清掃と判別したとき、前記位置情報処理により求めた移動経路が作業予定データ格納領域に格納されている作業エリアを通過しているかどうかを判定し、作業エリアを通過していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納し、前記作業管理処理で作業項目が点検と判別したとき、前記位置情報処理で求めた移動経路の内の、点検を行う設備が設置されたエリアで、予定作業時間以上滞在していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納する作業内容判定処理と、
前記作業結果格納領域に格納された情報に基づいて、スケジュールで示された作業の完了または作業未完了を示す作業レポートを作成する作業レポート作成処理と、
を前記コンピュータの演算機能により実行
する
作業管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業管理システム及び作業管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルなどの清掃、点検などの業務を担当する作業員は、作業が終了した後に、どこを清掃したのか等の作業実績を報告書として記入している。また、この報告書の記入を、端末を使って電子的に行うようした作業管理システムが開発されている。
ビルの管理者側では、作業員によって入力された実績データを確認し、実績データの入力有無や、実績データの是正などを行っている。ビルの管理者は、複数のビルの作業実績を確認しなければならないため、実績の確認漏れを防ぐために、コンピュータ端末で作業実績の管理が行われる作業管理システムの導入が進んでいる。
【0003】
特許文献1には、作業員が所持した端末に内蔵されたセンサを利用して作業員の位置を把握することで、作業軌跡から作業実績を管理する技術についての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術は、作業員が通信可能な端末を所持しながら作業を行うことで、その端末に内蔵されたセンサを使って作業員の位置情報をシステムが取得するものである。したがって、作業員は作業中には常に端末を所持している必要があるが、ビルの清掃など動きが激しい業務を担当する作業員の場合、作業中に端末を紛失する可能性があり、このようなシステムは適していない。また、万一、作業員が端末を所持するのを忘れたり、端末の電源が投入されていない等の不具合があった場合にも、作業員の位置が把握できなくなってしまう。
【0006】
また、ビルなどの清掃、点検などの業務を担当する作業員は、複数種類の作業を担当することが多く、単に作業員の位置をセンサで検出しただけでは、どのような作業を行ったのかを判断するのは困難である。したがって、作業員に位置検出用の端末を所持させるだけでは、作業内容の管理ができないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、ビルの清掃・点検などの作業を担当する作業員が日々行っている作業について、簡単に良好に管理することができる作業管理システム及び作業管理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、作業員を撮影するカメラと、カメラで撮影された画像から作業員を判別する画像取得部と、被監視サイトで行われる作業のスケジュールを作業予定データ格納領域から取得して、作業のスケジュールを管理すると共に、スケジュールで示される作業項目が清掃か点検かを判別する作業管理処理部と、画像取得処理で判別した作業員の移動経路を前記カメラで撮影された画像から求める位置情報処理と、を備え、作業管理処理部は、作業項目が清掃と判別したとき、位置情報処理部が求めた移動経路が作業予定データ格納領域に格納されている作業エリアを通過しているかどうかを判定し、作業エリアを通過していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納し、作業項目が点検と判別したとき、位置情報処理部が求めた移動経路の内の、点検を行う設備が設置されたエリアで、予定作業時間以上滞在していないと判定したとき、当該エリアの識別子を未作業エリアとして作業結果格納領域へ格納し、作業結果格納領域に格納された情報に基づいて、スケジュールで示された作業の完了または作業未完了を示す作業レポートを作成する作業管理システムとしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、作業員が作業エリアを通過して作業を行ったか否かの管理ができるようになり、作業管理者は、作業項目に応じた詳細な作業実績の管理ができるようになる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】作業実績管理システムが備える監視サーバのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの監視サーバでの処理例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施の形態例に係る管理者端末での作業スケジュールの表示例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施の形態例に係る管理者端末での作業レポートの表示例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの清掃作業時の作業軌跡の監視画面のイメージ図である。
【
図7】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの設備点検作業時の作業軌跡の監視画面のイメージ図である。
【
図8】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの監視サーバでの処理例(変形例:監視画像の伝送レートを変える例)を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施の形態例に係る作業実績管理システムの全体構成の例(変形例:ビル側が監視装置を備える例)を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の作業実績管理システムに関する実施の形態例(以下、「本例」と称する)について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
[1.システム構成]
図1は、本例に関わるビル等の設備を清掃、点検を行う作業員の位置情報の軌跡の取得とレポート作成および通知を行うための作業管理システムの全体構成を示した概略図である。
【0013】
図1に示すように、本例の作業実績管理システムは、ビル等の複数の被監視サイト1~1nが、広域ネットワーク網を形成するインターネット回線Nを介して、画像データから位置情報と作業管理情報を管理する監視サーバ10に接続されている。監視サーバ10で集約した画像データ、及び、監視サーバ10が作成した作業員の位置情報のレポートは、管理者ビル7に設置されたクライアント用コンピュータ装置(管理者端末9)で閲覧と確認することができる。なお、以後の説明では、被監視サイト1~1nを総称して被監視サイト1(または、ビル1)ということとする。被監視サイト1~1nのnは自然数を表しており、システム構成によって被監視サイト1の数が変化する。
【0014】
被監視サイト1は、インターネット回線Nとの接続を行う通信装置6と、作業員が清掃を行うためのaフロア2aと、作業員が点検を行うためのbフロア2bとを有している。aフロア2aは、ディスク等が収納されたキャビネットなどの障害物4a~4dを有する。また、aフロア2aには、aフロア2aでの作業員の位置情報を取得するための画像データを得る監視カメラ3aが設置されている。
【0015】
bフロア2bは、点検対象である点検設備A5a及び点検設備B5bを有している。また、bフロア2bには、bフロア2b内での作業員の位置情報を取得するための画像データを得る監視カメラ3bが設置されている。
被監視サイト1の監視カメラ3a,3bが撮影して得た画像データは、通信装置6を介して監視サーバ10に伝送される。
【0016】
管理者ビル7には、インターネット回線Nと接続可能な通信装置8と、クライアントコンピュータ装置等の管理者端末9が設置される。
作業管理者18は、携帯電話端末、またはスマートフォン等のモバイル端末を利用することで監視サーバ10からのメール受信を可能とする。
【0017】
監視サーバ10は、監視装置11と、インターネット回線Nとの接続を行う通信装置12と、監視装置11に接続されたデータ記憶装置16とを備える。
監視装置11は、サーバとしての動作を制御する制御部13と、作業管理処理部14と、位置情報処理部15とを備える。制御部13は、データ記憶装置16の各格納領域16a~16hのデータの格納及び読み出しについても制御する。
【0018】
作業管理処理部14は、あらかじめ登録された作業員の作業項目と作業予定のスケジュールから作業員の不正判定を行う。この不正判定処理を行う作業管理処理部14は、ビル名称抽出部14a、スケジュール比較部14b、作業内容判定部14c、作業軌跡比較部14d、及びメール送信部14eを備える。
【0019】
ビル名称抽出部14aは、被監視サイト1の監視カメラ3a~3bの画像データからビル名称を抽出し、データ記憶装置16に格納する。
スケジュール比較部14bは、作業予定で示された作業員の予定作業時間と、実際に被監視サイト1で作業員の移動軌跡から算出した作業時間との比較を行う。
作業内容判定部14cは、あらかじめ登録された被監視サイト1の作業スケジュールから作業員の作業項目を抽出して、作業内容判定処理を行う。
作業軌跡比較部14dは、被監視サイト1の監視カメラ3a~3bの画角内に設定したポイント上、またはエリア内を作業員の移動軌跡が通過しているかを判定する。
メール送信部14eは、作業員の作業行動に不正等の問題が発生した場合に管理者にメールで通知を行う。
【0020】
位置情報処理部15は、画像データから作業員の移動軌跡を算出する処理を行う。この処理を行うために、位置情報処理部15は、被監視サイト1の監視カメラ3a~3bから画像データの取得を行う画像取得部15aと、取得した画像データから作業員が移動した軌跡を算出する軌跡抽出部15bとを備える。また、位置情報処理部15は、画像データから作業員を識別する処理を行う。この作業員の識別は、例えば画像データから、予め登録された制服を着用した人物の検出等により行われる。
【0021】
データ記憶装置16には、被監視サイト1のビル情報や清掃、または、点検を行う作業員の作業予定であるスケジュール情報と、被監視サイト1から取得した画像データと画像データから算出した作業員の位置情報データが格納される。
【0022】
データ記憶装置16が備える格納領域について説明すると、データ記憶装置16は、IPアドレス格納領域16a、ビル情報格納領域16b、フロア見取り図格納領域16c、作業予定データ格納領域16d、作業結果格納領域16h、及び作業種別格納領域16iを備える。作業予定データ格納領域16dは、作業予定であるスケジュール情報を格納する他に、作業実行時の情報についても格納する。すなわち、作業予定データ格納領域16dは、作業項目格納領域16e、作業位置情報格納領域16f、及び作業画像格納領域16gを有する。
【0023】
IPアドレス格納領域16aには、被監視サイト1のIPアドレス、及び被監視サイト1の監視カメラ3a~3bのIPアドレスが格納される。すなわち、IPアドレス格納領域16aには、被監視サイト1~1nと、被監視サイト1~1nに紐づく監視カメラ等のIP(Internet Protocol)が格納される。
ビル情報格納領域16bには、IPアドレスに紐づく被監視サイト1のビル・設備等の情報が格納される。
フロア見取り図格納領域16cには、監視カメラ3a~3bで監視する領域に相当するマップが格納される。
【0024】
作業予定データ格納領域16dの作業項目格納領域16eは、対象フロアで実施される清掃作業、または、点検作業の作業内容を格納する。
作業予定データ格納領域16dの作業位置情報格納領域16fには、軌跡抽出部15bで取得した作業員の軌跡から得た位置情報と、各位置での滞在時間、移動時間等が格納される。
作業予定データ格納領域16dの作業画像格納領域16gには、被監視サイト1の監視カメラ3a~3bから取得した作業員の作業時の画像(動画像または静止画像)が格納される。
作業結果格納領域16hには、作業結果レポートなどの作業結果のデータが格納される。
作業種別格納領域16iには、清掃、点検等の作業の種類が格納される
【0025】
監視サーバ10の通信装置12は、インターネットNを経由して、被監視サイト1の通信装置6と通信を行う。また、監視サーバ10の通信装置12は、インターネットNを経由して、管理者ビル7の通信装置8と通信を行う。
監視サーバ10の通信装置12は、被監視サイト1から画像データなどを受信する入力部として機能すると共に、管理者ビル7に作業結果などを出力する出力部として機能する。
【0026】
[2.ハードウェア構成例]
図1に示す監視サーバ10内の監視装置11は、例えば、
図2に示すコンピュータ装置Cにより構成することができる。
図2に示すコンピュータ装置Cは、バスC8にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)C1、ROM(Read Only Memory)C2、及びRAM(Random Access Memory)C3を備える。さらに、コンピュータ装置Cは、不揮発性ストレージC4、ネットワークインタフェースC5、入力装置C6、及び表示装置C7を備える。
【0027】
CPU C1は、監視装置11が行う機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM C2から読み出して実行する演算処理部である。
RAM C3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。監視装置11による制御処理の実行は、主にCPU C1がプログラムコードを実行することにより実現される。
【0028】
入力装置C6には、例えば、キーボード、マウスなどが用いられる。
表示装置C7は、例えば、液晶ディスプレイモニタである。
【0029】
不揮発性ストレージC4には、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量情報記憶媒体が用いられる。不揮発性ストレージC4には、監視処理を行うプログラムが記録される。また、不揮発性ストレージC4が、データ記憶装置16として使用される場合、データ記憶装置16の各格納領域16a~16iが、不揮発性ストレージC4に構成される。
ネットワークインタフェースC5には、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェースC5は、LAN(Local Area Network)、専用線などを介して外部と各種情報の送受信を行う。
【0030】
なお、監視装置11をコンピュータ装置で構成する場合に、
図2に示す入力装置C6と表示装置C7のいずれか一方、又は双方を備えない構成としてもよい。
また、監視装置11を
図2に示すコンピュータ装置で構成するのは一例であり、コンピュータ装置以外のその他の演算処理装置で構成してもよい。例えば、監視装置11が行う機能の一部または全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現してもよい。
【0031】
[3.作業実績管理処理動作]
図3は、本例の作業実績管理システムの監視サーバ10での処理例を示すフローチャートである。
まず、監視カメラ3aまたは3bが、監視画像を取得し(ステップSA1)、その監視画像が被監視サイト1から監視サーバ10に送信される(ステップSA2)。被監視サイト1から送信された監視画像が監視サーバ10で受信されると、監視サーバ10の監視装置11での処理が開始される(ステップSB1)。
【0032】
監視装置11では、作業管理処理部14のビル名称抽出部14aにより、データ記憶装置16のIPアドレス格納領域16a、及びビル情報格納領域16bから、ビル、設備等の名称を抽出し、抽出した名称を監視装置11内に格納する(ステップSB2)。このビル、設備等の名称は、位置情報処理部15の画像取得部15aにより受信した画像データと、被監視サイト1及び監視カメラ3a~3bのIPアドレスを基に取得する。
【0033】
次に、位置情報処理部15の画像取得部15aは、取得した画像データに作業員が映っているか否かを判別する(ステップSB3)。ここでの作業員が映っているか否かの判別は、例えば予め登録された作業員の制服を着用した人物が、画像に含まれているか否かを識別することにより行う。ステップSB3で作業員を判別できないとき(ステップSB3のNo)、監視装置11は、ステップSB1の監視画像の受信処理に戻る。
【0034】
そして、ステップSB3で作業員を判別したとき(ステップSB3のYes)、監視装置11の作業管理処理部14は、抽出した被監視サイト1のビル名称についてのスケジュール格納領域16dのスケジュールから作業項目を抽出する(ステップSB4)。また、作業管理処理部14は、スケジュールに記載された作業の開始時間と終了時刻についても抽出する。
そして、作業管理処理部14は、スケジュールから抽出した作業項目が清掃か点検かを判断する(ステップSB5)。
【0035】
ステップSB5で、該当するビルのスケジュールが清掃であるとき(ステップSB5の「清掃」)、作業管理処理部14は、カメラ画像に基づいて、作業員がaフロア2aに入った時刻である作業の開始時間を抽出して、作業位置情報格納領域16fに格納する(ステップSB6)。また、作業管理処理部14による開始時間の抽出と同時に、位置情報処理部15の軌跡抽出部15bは、監視カメラ3aの画像から、作業員の作業軌跡(移動軌跡)を抽出し、フロア見取り図格納領域16cに格納する(ステップSB7)。さらに、作業管理処理部14は、カメラ画像に基づいて、作業員がaフロア2aを退出した時刻である作業の終了時間を抽出して、作業位置情報格納領域16fに格納する(ステップSB8)。
【0036】
その後、作業管理処理部14は、取得した軌跡情報データを用いて、作業員の作業不備の有無を判定する。具体的には、作業管理処理部14は、取得した軌跡情報データで示される軌跡が、フロア見取り図に予め設定されている全ての基準点の近傍を通過したか否かを判断する(ステップSB9)。
【0037】
ステップSB9で、フロア見取り図に予め設定されている全ての基準点の近傍を通過した場合(ステップSB9のYes)、清掃作業が正しく行われたと判断して、作業管理処理部14は、該当するエリア(フロア)に作業エリア(作業完了エリア)の識別子を付与して、作業結果格納領域16hに格納する。そして、作業管理処理部14は、作業エリア(作業完了エリア)の識別子に基づいて、清掃作業正常の作業レポートを作成して、処理を終了する(ステップSB10)。
一方、ステップSB9で、フロア見取り図に設定されている基準点の近傍を通過していない場合(ステップSB9のNo)、清掃作業が正しく行われていないと判断し、作業管理処理部14は、該当するエリア(フロア)に未作業エリアの識別子を付与して、作業結果格納領域16hに格納する。そして、作業管理処理部14は、管理者18のメール受信用端末17に対して作業未完了(作業不備有り)のメールを送信する(ステップSB11)。そして、作業管理処理部14は、未作業エリアの識別子に基づいて、清掃作業不備の作業レポートを作成して、処理を終了する(ステップSB10)。
【0038】
また、ステップSB5での判断で、作業項目が点検の場合(ステップSB5の「点検」)、作業管理処理部14は、カメラ画像に基づいて、作業員がbフロア2bに入った時刻である作業の開始時間を抽出して、作業位置情報格納領域16fに格納する(ステップSB12)。また、作業管理処理部14の開始時間の抽出と同時に、位置情報処理部15の軌跡抽出部15bは、監視カメラ3bの画像から、作業員の作業軌跡(移動軌跡)を抽出し、フロア見取り図格納領域16cに格納する(ステップSB13)。さらに、作業管理処理部14は、カメラ画像に基づいて、作業員がbフロア2bを退出した時刻である作業の終了時間を抽出して、作業位置情報格納領域16fに格納する(ステップSB14)。
【0039】
その後、作業管理処理部14は、取得した軌跡情報データを用いて、作業員の作業不備の有無を判定する。具体的には、作業管理処理部14は、取得した軌跡情報データで示される軌跡から、フロア見取り図に予め設定されている基準エリアに侵入した時間と退去した時間を抽出して、作業位置情報格納領域16fに格納する(ステップSB15)。ここでの基準エリアは、点検設備5a,5bが設置されたエリアである。
そして、作業管理処理部14は、フロア見取り図のそれぞれの基準エリアで、予め設定された所定時間滞在しているか否かを判断する(ステップSB16)。ここで、予め設定する所定時間は、各基準エリアに存在する点検設備5a,5bを点検するのに必要とされる最低の時間(例えば10分程度の時間)とする。
【0040】
ステップSB16で、フロア見取り図に予め設定されている全ての基準エリアの滞在時間が所定時間以上の場合(ステップSB16のYes)、点検作業が正しく行われたと判断して、作業管理処理部14は、該当するエリア(フロア)に作業エリア(作業完了エリア)の識別子を付与して、作業結果格納領域16hに格納する。そして、作業管理処理部14は、作業エリア(作業完了エリア)の識別子に基づいて、点検作業正常の作業レポートを作成して、処理を終了する(ステップSB10)。
一方、ステップSB16で、フロア見取り図に設定されている基準エリアの滞在時間が所定時間以上でない場合(ステップSB16のNo)、点検作業が正しく行われていないと判断し、該当するエリア(フロア)に未作業エリアの識別子を付与して、作業結果格納領域16hに格納する。そして、作業管理処理部14は、未作業エリアの識別子に基づいて、管理者18のメール受信用端末17に対して作業未完了(作業不備有り)のメールを送信する(ステップSB17)。そして、作業管理処理部14は、点検作業不備の作業レポートを作成して、処理を終了する(ステップSB10)。
【0041】
[4.作業スケジュールの例]
図4は、作業予定データ格納領域16dが格納する作業予定である作業スケジュールの例を示す。この作業スケジュールは、管理者端末9の画面に表示される。
作業スケジュールは、作業予定(作業名)の領域111、作業エリア(現場名)の領域112、予定作業員の領域113、作業予定日時の領域114、予定作業時間の領域115を備える。
【0042】
例えば、
図4の一番上の欄は、「清掃作業A01」についての作業エリア(現場名)、予定作業員、作業予定日時、予定作業時間が示される。予定作業時間は、作業エリアと、その作業エリアでの作業内容に応じて、作業管理処理部14が自動的に設定する。作業管理処理部14が予定作業時間を設定する際には、それぞれの作業エリアに存在する基準ポイントや基準エリアの数などを利用する。作業エリアに存在する基準ポイントや基準エリアは、後述する(
図6、
図7で説明)。
作業予定データ格納領域16dが、
図4に示す作業スケジュールである作業予定データを格納する際には、それぞれの情報に対応した識別子を格納する。
【0043】
なお、
図4では、全ての項目がスケジュールとして確定した状態を示すが、未確定の情報については空欄としてもよい。例えば、作業を実行する作業員が未確定のとき、予定作業員の領域113は、空欄としてもよい。作業予定日時の領域114についても、作業日のみをスケジュールとして設定して、作業時刻については未設定でもよい。あるいは、日付を設定する代わりに、作業を行う曜日などをスケジュールで設定してもよい。
【0044】
[5.作業レポートの例]
図5は、作業管理処理部14が作成する作業レポートの例を示す。この作業レポートは、管理者端末9の画面に表示される。
作業レポートは、作業名の領域121、作業エリア(現場名)の領域122、実行作業員の領域123、開始日時の領域124、終了日時の領域125、状態の領域126、作業軌跡表示ボタンの領域127、作業画像表示ボタンの領域128を備える。
例えば、
図5の一番上の欄は、「清掃作業A01」についての作業エリア(現場名)、実行作業員、開始日時、終了日時、状態が示される。状態の欄126には、清掃作業または点検作業が完了(OK)か、作業未完了か(NG)が示される。
【0045】
ここでの清掃作業または点検作業が完了か作業未完了かの情報かは、単にその場所で作業を行ったか否かを示すものではない。すなわち、作業時間などに基づいて、正しく作業が行われたと推定される場合に作業済エリアとし、作業管理処理部14は、作業完了(OK)を設定する。また、作業時間などに基づいて、正しく作業が行われないと推定される場合に作業が完了していない未作業エリアとし、作業管理処理部14は、作業未完了(NG)を設定する。
これらの作業レポートは、作業レポートの出力部である通信装置12から、作業エリアの識別子(OKかNGかの区別)と、作業を実行した作業員と、作業を実施するスケジュールと、作業が実施された日時のデータとが、対応付けて出力されることで、
図5に示すように作成される。
【0046】
作業レポートの作業を実行した作業員の欄は、作業スケジュール(
図4)の該当する作業の欄に、作業予定員の記載があるとき、作業管理処理部14は、そのスケジュールで示される作業員を入力する。あるいは、実際に作業を行った作業員を識別した結果を外部から作業管理処理部14が取得して、作業レポートに加えるようにしてもよい。例えば、カードキーなどを使って作業エリアへの入退室を管理するビル管理システムで判別した結果を作業管理処理部14が取得して、作業管理処理部14が作業レポートの作業を実行した作業員の欄に加える。あるいは、本システムが備える監視カメラ3a~3bが撮影した画像の画像認識から、作業員を特定してもよい。
【0047】
そして、作業軌跡の欄106のボタン106aが押されたとき、管理者端末9の画面には、該当する作業についての、フロア見取り図上の軌跡が表示される。
また、画像の欄107のボタン106aが押されることで、管理者端末9の画面には、該当する作業時のカメラ画像が表示される。これらのフロア見取り図上の軌跡やカメラ画像は、データ記憶装置16から管理者端末9に伝送される。
【0048】
[6.作業員軌跡の例]
図6は、清掃作業を行うaフロア200での作業員軌跡の例を示す。
清掃作業を行うaフロア200の場合、監視カメラの画角内に、あらかじめ基準ポイント201~205を設定する。ここでは、
図6の(A)に示すように、aフロア200には、キャビネットやロッカ等の障害物211~214が設置されている。なお、aフロア200は、出入り口220から作業員が出入りする。
【0049】
図6の(B)は、作業不備無しの場合のaフロア200での作業員軌跡231を示す。
図6の(B)の場合には、作業員軌跡231が、基準ポイント201~205の近傍を全て通過しているため、監視サーバ10では、aフロア200での清掃作業について、作業不備無しであると判断される。
【0050】
図6の(C)は、作業不備有りの場合のaフロア200での作業員軌跡232を示す。
図6の(C)の場合には、作業員軌跡232が、基準ポイント205の近傍のみを通過し、他の基準ポイント201~204の近傍は通過していないため、監視サーバ10では、aフロア200での清掃作業について、作業不備有りであると判断される。
【0051】
図7は、点検作業を行うbフロア300での作業員軌跡の例を示す。
bフロア300の場合には、
図7の(A)に示すように、bフロア300の監視カメラの画角内に、作業員が点検を実施する2つの点検設備311,312の基準エリア301,302が予め設定される。
点検設備311の場合には、点検設備311を正面から目視で点検できるため、基準エリア301が点検設備311の正面に設定されている。
点検設備312の場合には、点検設備312に触れて点検作業を行う必要があり、基準エリア302が点検設備312の設置位置と重なる位置に設定されている。
【0052】
図7の(B)は、作業不備無しの場合のbフロア300での作業員軌跡321を示す。作業員軌跡321の各箇所に示す日時は、作業員軌跡321が、基準エリア301,302に入った日時及び基準エリア301,302から出た日時を示している。
この
図7の(B)の場合には、作業員軌跡321が、各基準エリア301,302に所定時間(10分)以上滞在しており、監視サーバ10では、bフロア300での点検作業について、作業不備無しであると判断される。
【0053】
図7の(C)は、作業不備有りの場合のbフロア300での作業員軌跡322を示す。作業員軌跡322の各箇所に示す日時は、作業員軌跡322が、基準エリア301,302に入った日時及び基準エリア301,302から出た日時を示している。
この
図7の(C)の場合には、作業員軌跡322が、各基準エリア301,302での滞在時間が、いずれも所定時間(10分)以下であり、監視サーバ10では、bフロア300での点検作業について、作業不備有りと判断される。なお、基準エリア301,302に作業員が入っていない場合にも、当然、それぞれのエリアでの点検作業不備ありと判断される。
【0054】
図6や
図7に示す作業軌跡の図は、
図5に示す作業レポート上で、作業軌跡の欄106のボタン106aなどが押されたときに表示されるものである。作業員軌跡321,322の各箇所に示す日時についても、
図7に示すように表示される。
【0055】
以上に説明した本例の作業実績管理システムによれば、被監視サイト1~1n内には、それぞれのフロアを撮影可能な監視カメラ3a~3bが備え付けられており、監視サーバ10で監視カメラ3a~3bの撮影画像を取得することができる。
そして、監視サーバ10の監視装置11では、その画像から作業員の清掃または点検の作業時の軌跡に基づいて、清掃作業または点検作業の不備の有無を判断するようにしたので、正確に清掃作業や点検作業が各フロアで正しく行われたか否かを判定できるようになる。
【0056】
したがって、監視サーバ10の監視装置11での判定結果を示す作業レポートを取得した管理者端末9では、その判定結果とその詳細を確認することができ、作業管理を非常に効率よく行うことができるようになる。例えば、
図5に示すように作業レポートで作業状態がOKかNGかの区別だけでなく、個々の作業の開始日時と終了日時とが判り、作業管理者は作業時間の不足などを認識できるようになる。また、
図5に示す作業レポートでは、作業軌跡や作業時の画像を表示させることもボタン操作で簡単に行え、実際の作業状態を細かく管理できるようになる。
また、作業に不備があった場合には、作業管理者18が所持するメール受信用端末17にメールで連絡するようにしたので、作業管理者18は、作業レポートを確認することなく、直ちに作業の不備の発生を検知でき、迅速に対応ができる。
すなわち、本例の作業管理システムによると、作業管理者は、作業員の作業の怠慢を迅速に是正することができ、作業項目に応じたより詳細な作業実績管理を行うことができるようになる。また、作業員は、位置を検出するための端末を所持することなく、各作業員の作業軌跡を検出できるようになるので、作業員の負担を軽減することができる。
【0057】
[7.変形例]
本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、
図5に示す作業実績管理処理では、監視カメラ3a~3bから監視サーバ10への画像データの伝送レートについては特に説明しなかったが、状況に応じて監視カメラ3a~3bから監視サーバ10への画像データの伝送レートを変化させてもよい。
【0058】
図8のフローチャートは、作業実績管理処理時に、監視カメラ3a~3bから監視サーバ10への画像データの伝送レートを変化させる場合の例を示す。この
図8のフローチャートにおいて、
図5に示す各処理と同じステップ番号を付与する。
図8のフローチャートの場合、監視カメラ3a~3bで監視画像を取得すると(ステップSA1)、監視画像の送信を開始する(ステップSA2)が、この監視画像の送信は、低頻度伝送とする。低頻度伝送は、例えば1秒から数秒ごとに1回、監視カメラ3a~3bで撮影した1フレームの画像を伝送する伝送である。
【0059】
そして、監視サーバ10では、ステップSB4において、スケジュールから作業項目を抽出し、スケジュールが存在する場合に、画像を伝送中の監視カメラ3aまたは3bに対して、高頻度伝送を指示する(ステップSB4からステップSA3への指示の伝送)。
この高頻度伝送の指示を受信した監視カメラ3aまたは3bでは、例えば毎秒15フレームあるいは毎秒30フレームのような高頻度伝送を開始する(ステップSA3)。
【0060】
さらに、監視サーバ10では、ステップSB8またはSB14において作業の終了時刻を抽出したとき、画像を伝送中の監視カメラ3aまたは3bに対して、低頻度伝送を指示する(ステップSB8,SB14からステップSA4への指示の伝送)。
この高頻度伝送の指示を受信した監視カメラ3aまたは3bでは、低頻度伝送に戻す処理が行われる(ステップSA4)。
図8のフローチャートのその他の箇所は、
図5のフローチャートと同様の処理が行われる。
【0061】
このように伝送レートを切り替えることで、作業員の作業軌跡を正確に判別する必要がある間は、高頻度で画像データの伝送が行われ、それ以外の期間では低頻度で画像データの伝送が行われ、被監視サイト1と監視サーバ10とを接続するネットワーク(インターネットN)の負担を小さくすることができる。
【0062】
また、
図1に示すシステム構成では、被監視サイト1~1nから離れた場所の監視サーバ10内に監視装置11を設けて、作業員の作業実績を管理するようにした。これに対して、被監視サイト1~1nのビル内に、監視装置やデータ記憶装置を設けて、監視サーバ10が行う処理の一部または全てを、ビル内で行うようにしてもよい。
【0063】
図9は、この場合のシステム構成の一例を示す図である。
図9において、
図1に対応する箇所には同一符号を付す。
図9の例では、被監視サイト(ビル)1が、監視装置30を備える。この監視装置30は、例えば
図2に示すコンピュータ装置Cで構成され、制御部31と作業管理処理部32と位置情報処理部33とを有する。また、監視装置30には、データ記憶装置34が接続されている。
【0064】
作業管理処理部32及び位置情報処理部33とは、監視サーバ10側の作業管理処理部14及び位置情報処理部15と同じ構成である。また、データ記憶装置34についても、監視サーバ10側のデータ記憶装置16と同じ構成である。
但し、監視装置30には、同じビル1内の監視カメラ3a,3bからの画像データのみが伝送され、同じビル1内のフロア2a,2bのみについて、作業実績管理を行う。
【0065】
そして、監視装置30で得られた作業実績管理結果としての作業レポートや作業時の画像を、監視サーバ10側に伝送する。なお、この
図9に示す構成の場合、監視サーバ10の作業管理処理部14や位置情報処理部15での処理は省略して、データ記憶装置16では、伝送されたデータを格納するのみでもよい。また、
図9に示す構成の場合、管理者端末9やメール受信用端末17へのメール送信は、ビル側の監視装置30とサーバ側の監視装置11のいずれが実行してもよい。
【0066】
また、上述した実施の形態例では、カメラが撮影した画像から、作業員の制服などを検出して、作業員であることを検出するようにした例を説明した。これに対して、例えば作業員の顔などを予め登録して、カメラが撮影した画像中の顔などから、個々の作業員を識別するようにしてもよい。また、各エリアの入退室を管理する装置と連動させて、各エリアの入室時や退室時のカードキーなどでの操作で、各作業員の入室や退室を検出するようにして、カメラ画像に基づいた作業軌跡を検出するようにしてもよい。
【0067】
また、上述した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、
図1や
図9の構成図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、
図3や
図8に示すフローチャートにおいて、実施の形態例の処理結果に影響がない範囲で、一部の処理ステップの実行順序を入れ替えたり、一部の処理ステップを同時に実行したりするようにしてもよい。
【0068】
また、上述した実施の形態例で説明した構成は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラムなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0069】
1~1n…被監視サイト(ビル)、2a,2b…ビル内フロア、3a~3b…監視カメラ、4a~4c…障害物、5a~5b…点検設備、6…通信装置、7…管理者ビル、8…制御部(管理者ビル)、9…管理者端末、10…監視サーバ、11…監視装置、12…通信装置、13…制御部、14…作業管理処理部、15…位置情報処理部、16…データ記憶装置、16a…IPアドレス格納領域、16b…ビル情報格納領域、16c…フロア見取り図格納領域、16d…作業予定データ格納領域、16e…作業項目格納領域、16f…作業位置情報格納領域、16g…作業画像格納領域、16h…作業結果格納領域、16i…作業種別格納領域、作業種別格納領域、17…メール受信用端末、18…作業管理者、30…ビル側監視装置、31…制御部、32…作業管理処理部、33…位置情報処理部、34…データ記憶装置、111~115…作業予定の各領域、121~128…作業レポートの各領域、200…aフロア、201~205…基準点、211~214…障害物、231,232…軌跡、300…bフロア、301,302…基準エリア、311~312…点検設備、321,322…軌跡、C1…CPU、C2…ROM、C3…RAM、C4…不揮発性ストレージ、C5…ネットワークインタフェース、C6…入力装置、C7…表示装置、C8…バス、N…インターネット