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  • 特許-ブローアウトパネル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】ブローアウトパネル
(51)【国際特許分類】
   G21C 9/008 20060101AFI20221117BHJP
   E06B 3/38 20060101ALI20221117BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20221117BHJP
   G21C 9/004 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
G21C9/008
E06B3/38
E06B7/22 J
G21C9/004
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019065125
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020165740
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】畠山 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】飯島 唯司
(72)【発明者】
【氏名】遠山 典秀
【審査官】後藤 大思
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-178896(JP,A)
【文献】特開昭52-067486(JP,A)
【文献】実開昭62-170455(JP,U)
【文献】特開2019-086322(JP,A)
【文献】実開昭53-112690(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 9/00-9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の開口部を開閉するブローアウトパネルであって、
前記開口部は、前記建造物の壁部に設けられた窓枠取付孔に嵌め込まれた窓枠によって形成され、
前記ブローアウトパネルは、
上端部に、当該ブローアウトパネルを前記建造物に対して回動自在に連結するするヒンジ部と、
前記ブローアウトパネルを開方向または閉方向に回動させるバネ力を有するバネ部材と、
前記窓枠の屋外側の外周面に当接する当接面と、
有し
前記当接面が配置されている前記ブローアウトパネルの屋外側は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜し、
前記ブローアウトパネルの前後方向の幅は、下側に向かって拡幅するように形成され、
前記ブローアウトパネルの重心の位置は、前記ヒンジ部の回動軸の鉛直線上の下方から前記開口部の屋外方向に離間した位置に配置されて、
前記開口部は、前記バネ部材のバネ力によって開方向または閉方向に回動された前記ブローアウトパネルにより開放または閉塞されること
を特徴とするブローアウトパネル。
【請求項2】
前記開口部の屋外側の外周面は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜していること
を特徴する請求項1に記載のブローアウトパネル。
【請求項3】
前記ブローアウトパネルは、前記開口部の屋外側の外周面に当接する当接面と、
前記ブローアウトパネルの屋外側表面の下側寄りの位置に設けられた錘と、
を有していること
を特徴とする請求項1に記載のブローアウトパネル。
【請求項4】
前記開口部の屋外側の外周面、または、当該外周面に当接する前記ブローアウトパネルの当接面には、シール材が設けられていること
を特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1項に記載のブローアウトパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建造物の開口部を開閉するブローアウトパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、原子力施設では、建造物内で何らかの事故によって屋内の内圧が上昇した場合、建造物の開口部を閉塞しているブローアウトパネル(閉止パネル)を開放させるブローアウト装置を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のブローアウト装置は、閉止パネルと、建造物の内圧を検出する圧力計と、圧力計が所定値以上になったときに破壊される固定装置と、閉止パネルに設けられたワイヤと、ワイヤの他端を巻き取るパネル復旧装置と、を備えている。そのブローアウト装置は、閉止パネルを固定する固定装置が破損することで、閉止パネルが転倒して開放されるように構成されている。
【0004】
また、そのブローアウト装置のパネル復旧装置は、建屋の内部圧力を測定する圧力計の測定値を受けてワイヤの他端を巻き取ることで、閉止パネルによって建屋の開口部を閉塞するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2009-121917号公報(図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載のブローアウト装置は、大きな地震が発生した場合、ワイヤが破断したり、パネル復旧装置や固定装置が故障したりして、閉止パネルを開閉することができなくなるおそれがあった。
【0007】
このようなことから、ワイヤや、圧力計や、パネル復旧装置や、固定装置等の装置を具備せずに、大きな地震があっても影響を受けないシンプルな構造の開閉機能を有するブローアウトパネルが要望されている。
【0008】
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、構造がシンプルで、開閉機能を有するブローアウトパネルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、建造物の開口部を開閉するブローアウトパネルであって、前記開口部は、前記建造物の壁部に設けられた窓枠取付孔に嵌め込まれた窓枠によって形成され、前記ブローアウトパネルは、上端部に、当該ブローアウトパネルを前記建造物に対して回動自在に連結するするヒンジ部と、前記ブローアウトパネルを開方向または閉方向に回動させるバネ力を有するバネ部材と、前記窓枠の屋外側の外周面に当接する当接面と、有し前記当接面が配置されている前記ブローアウトパネルの屋外側は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜し、前記ブローアウトパネルの前後方向の幅は、下側に向かって拡幅するように形成され、前記ブローアウトパネルの重心の位置は、前記ヒンジ部の回動軸の鉛直線上の下方から前記開口部の屋外方向に離間した位置に配置されて、前記開口部は、前記バネ部材のバネ力によって開方向または閉方向に回動された前記ブローアウトパネルにより開放または閉塞されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、構造がシンプルで、開閉機能を有するブローアウトパネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係るブローアウトパネルの一例を示す一部断面を有する概略側面図である。
図2】窓枠に配置されたブローアウトパネルの設置状態を示す要部概略斜視図である。
図3】窓枠に配置されたブローアウトパネルが開放されたときの状態を示す要部概略斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係るブローアウトパネルの第1変形例を示す一部断面を有する概略側面図である。
図5】本発明の実施形態に係るブローアウトパネルの第2変形例を示す一部断面を有する概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1図3を参照して本発明の実施形態に係るブローアウトパネル1(その構造)の一例を説明する。
まず、ブローアウトパネル1を説明する前に、ブローアウトパネル1が設置される建造物2、窓枠3、シール材4、ヒンジ部5を説明する。
【0013】
<建造物>
図1に示す建造物2は、例えば、原子炉関連施設の原子炉建屋である。建造物2の壁部21には、建造物2内を換気するための複数の開口部2aが形成されている。壁部21は、建造物2の屋内側と、屋外側とを仕切る躯体である。
【0014】
<開口部>
開口部2aは、ブローアウトパネル1が外れたときに形成される開口である。開口部2aは、建造物2内の内圧を低下させたり、建造物2内を換気させたりするための開口である。開口部2aは、例えば、壁部21を貫通して形成された正面視して四角形の貫通孔からなる。開口部2aは、例えば、壁部21に設けられた窓枠3によって形成されている。
ここで、建造物2内の内圧とは、建造物2内に設けられた適宜な部屋内の空気圧、あるいは、建造物2の外壁の内側内に設けられた部屋内の空気圧(以下適宜「圧力」という)をいう。
【0015】
<窓枠>
窓枠3は、開口部2aを形成するための四角形の金属製枠形状部材である。窓枠3は、壁部21に形成された窓枠取付孔に嵌め込んで固定されている。窓枠3には、シール材4と、ヒンジ部5と、が設けられている。
【0016】
図2に示すように、窓枠3において、上辺フレーム部31の前後方向の幅L1は、下辺フレーム部32の前後方向の幅L2より短く形成されている。これと同様に、窓枠3の側辺フレーム部33は、上辺の前後方向の長さL1が、下辺の前後方向の長さL2よりも短く形成されている。
【0017】
このため、窓枠3の屋外側の外周面3aは、図1及び図2に示すように、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜している。窓枠3の屋外側の外周面3a全体には、ゴム製、あるいは、合成ゴム製のシール材4が設けられている。
【0018】
<シール材>
シール材4は、窓枠3の屋外側の外周面3aと、ブローアウトパネル1の当接面1aと、が当接して開口部2aを閉塞した際に、隙間無く密着するように当接して気密性を高めるための部材である。シール材4は、四角形の枠板状のパッキン、ガスケット等からなる。
【0019】
<ヒンジ部>
ヒンジ部5は、ブローアウトパネル1を建造物2に対して回動自在に連結するための蝶番の機能を有する部材である。ヒンジ部5は、ブローアウトパネル1の左右上端部にそれぞれ突設された回動軸51と、窓枠3の左右の側辺フレーム部33の上部外側から屋外方向に向けて突設されて、回動軸51を回動自在に軸支する軸受部52と、を備えている。
【0020】
<ブローアウトパネル>
ブローアウトパネル1は、建造物2の開口部2aを開放して屋内の内圧を低下させたり、屋内の物質が外部に漏出するのを防止するために遮断したりする開閉体(扉体)である。図3に示すように、ブローアウトパネル1は、正面視して四角形の厚板状部材からなる。ブローアウトパネル1は、例えば、スチール、ステンレス鋼等の金属、あるいは、カーボン複合材によって形成されている。
【0021】
図1に示すように、ブローアウトパネル1は、平常時、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜している側辺フレーム部33の屋外側の外周面3aに当接して、斜めに配置されている。このため、ブローアウトパネル1の重心C1の位置は、ヒンジ部5の回動軸51の鉛直線V上の下方から開口部2aの屋外方向(前方向)に離間した位置に配置されて、開口部2aを閉塞した状態に配置されている。
【0022】
≪ブローアウトパネルの作用≫
次に、図1図3を参照しながら本発明の実施形態に係るブローアウトパネル1の作用を説明する。
【0023】
図1に示すように、窓枠3の側辺フレーム部33は、上辺の前後方向の長さL1は、下辺の前後方向の長さL2よりも短く形成されていることで、窓枠3の屋外側の外周面3aが、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜している。
【0024】
このため、窓枠3の屋外側の外周面3aに当接した状態に配置されるブローアウトパネル1の重心C1の位置は、ヒンジ部5の回動軸51の鉛直線V上の下方から開口部2aの屋外方向(前方向)に離間した位置に偏心している。その結果、ブローアウトパネル1は、建造物2の屋内の内圧が平常時の状態の場合、自重によるモーメントM1によって、開口部2aを閉塞した状態に配置されている。
【0025】
このように、ブローアウトパネル1は、窓枠3の屋外側の外周面3aによって斜めに配置されている。このため、ブローアウトパネル1は、自重によるモーメントM1が、回動軸51を中心として開口部2aを閉塞する方向に働き、開口部2aを閉塞している。
【0026】
そして、建造物2内の内圧が図1に示すモーメントM1の力を超えたときに、ブローアウトパネル1は、建造物2内の内圧によって押し開けられる。建造物2内の内圧が、モーメントM1の力よりも低下すると、ブローアウトパネル1は、自重によって開口部2aを自動的に閉塞する。
このため、本発明は、特別な開閉装置や、センサや、動力装置や、電源を備えずにして、ブローアウトパネル1自体が開閉機能を有しているため、構造がシンプルで故障の無い安価な開閉装置を提供することができる。
【0027】
このように、本発明は、図1に示すように、建造物2の開口部2aを開閉するブローアウトパネル1であって、ブローアウトパネル1は、上端部に、当該ブローアウトパネル1を建造物2に対して回動自在に連結するするヒンジ部5を備え、ブローアウトパネル1の重心C1の位置は、ヒンジ部5の回動軸51の鉛直線V上の下方から開口部2aの屋外方向に離間した位置に配置されて、開口部2aは、ブローアウトパネル1の自重によって閉塞される。また、自重によって、閉塞方向に付勢される。
【0028】
かかる構成すれば、ブローアウトパネル1は、重心C1が、ヒンジ部5の回動軸51の鉛直線V上の下方から開口部2aの屋外方向に離間した位置にあることで、特別な開閉装置を設けずに、自重によるモーメントM1で、開口部2aを閉塞することができる。このため、本発明は、構造がシンプルで、開口部2aを開閉する開閉機能を有するブローアウトパネル1を提供することができる。
【0029】
また、図1及び図3に示すように、開口部2aの屋外側の外周面3aは、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜している。
【0030】
かかる構成によれば、開口部2aの屋外側の外周面3aは、下側に向かって屋外方向に傾斜していることで、ブローアウトパネル1を回動軸51の鉛直線Vに対して斜めに配置することができる。このため、ブローアウトパネル1は、常に開口部2aを閉塞する方向に自重によるモーメントM1が働くように(閉塞方向に付勢するように)配置することができる。これにより、意図せずに、ブローアウトパネル1が開くことを防止できる。
【0031】
また、図1及び図3に示すように、開口部2aの屋外側の外周面3a、または、当該外周面3aに当接するブローアウトパネル1の当接面1aには、シール材4が設けられている。
【0032】
かかる構成によれば、シール材4が開口部2aの屋外側の外周面3a、または、ブローアウトパネル1の当接面1aに設けられていることで、開口部2aを密閉状態に閉塞することができる。
【0033】
[第1変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、以下の変形例において、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
図4は、本発明の実施形態に係るブローアウトパネル1Aの第1変形例を示す概略縦断面図である。
【0034】
前記実施形態では、図1に示すように、開閉機能を有するブローアウトパネル1の一例として、窓枠3の屋外側の外周面3aを傾斜面にして、ブローアウトパネル1を斜めに配置した場合を説明したが、これに限定されるものではない。
【0035】
本発明は、図4に示す第1変形例のように、ブローアウトパネル1Aは、開口部2aの屋外側の外周面3Aaに当接する当接面1Aaを有し、当接面1Aaが配置されているブローアウトパネル1Aの屋外側は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜していてもよい。
【0036】
この場合、窓枠3Aは、上下左右の辺のフレーム部の前後方向の幅が均一な平板状部材によって形成されている。開口部2aは、その窓枠3Aによって形成されている。窓枠3Aの屋外側の外周面3Aaは、垂直に形成されて、シール材4を介在してブローアウトパネル1Aが密閉された状態に配置されている。ブローアウトパネル1Aの屋外側は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜している。このため、ブローアウトパネル1Aの前後方向の幅は、下側に向かって拡幅するように形成されている。
【0037】
かかる構成によれば、ブローアウトパネル1Aは、当接面1Aaが配置されている屋外側は、側面視して、下側に向かって屋外方向に傾斜していることで、ブローアウトパネル1Aの重心C2が鉛直線V上の下側から屋外側に配置される。このため、ブローアウトパネル1Aは、自重によるモーメントM2によって、開口部2aを閉塞する閉方向の回動力が常に働いているので、開口部2aを閉塞する機能を有している。ブローアウトパネル1Aは、重心C2の関係で、重心C2が鉛直線Vと一致するように、屋内側に回動しようとするが、開口部2aと当接することで、回動が阻止され、閉塞方向への付勢力が常に発生する。
【0038】
[第2変形例]
図5は、本発明の実施形態に係るブローアウトパネル1Bの第2変形例を示す一部断面を有する概略側面図である。
【0039】
また、本発明は、図5に示す第2変形例のように、ブローアウトパネル1Bは、開口部2aの屋外側の外周面2Bbに当接する当接面1Baと、ブローアウトパネル1Bの屋外側表面の下側寄りの位置に設けられた錘7と、を有しているものであってもよい。
【0040】
この場合、前記実施形態及び第1変形例で説明した窓枠3,3Aは無くてもよい。つまり、本発明において、建造物2の壁部21には、開口部2aがあれば、窓枠3は無くてもよい。開口部2aは、直接、壁部21に形成してもよい。
【0041】
図5に示すように、壁部21の開口部2aの屋外側の外周面2Bbには、シール材4を介在してブローアウトパネル1Bが配置されている。ブローアウトパネル1Bの上端部は、開口部2aの屋外側の外周面2Bbの上部に設けられたヒンジ部5によって、回動軸51を中心として回動自在に配置されている。
【0042】
ブローアウトパネル1Bは、平板状部材からなる。ブローアウトパネル1Bの屋外側表面の下側寄りの位置には、ブローアウトパネル1Bの重心C3を、回動軸51の鉛直線V上の下方から開口部2aの屋外方向に離間した位置になるようにするための錘7が取り付けられている。その錘7の形状及び材質等は特に限定されない。錘7は、ブローアウトパネル1Bに一体形成したものでも、取り付けたものでもよい。
【0043】
かかる構成によれば、ブローアウトパネル1Bは、屋外側表面の下側寄りの位置に錘7を設けていることで、ブローアウトパネル1Bの重心C3が回動軸51の鉛直線V上の下側から屋外方向に配置することができる。このため、ブローアウトパネル1Bは、錘7の重さにより、開口部2aを閉塞する方向にモーメントM3が働くので、ブローアウトパネル1B自体よって開口部2aを閉塞する機能を備えている。
【0044】
開口部2aを閉塞しているブローアウトパネル1Bは、建造物2の内圧がモーメントM3の力を超える大きさになると、その内圧によって回動軸51を中心として屋外方向に回動し、開口部2aを開放して建造物2の内圧を低下させる。そして、建造物2の内圧がモーメントM3の力よりも低下すると、ブローアウトパネル1Bは、モーメントM3の力によって開口部2aを自動的に閉塞する。
【0045】
[その他の変形例]
なお、窓枠3は、建造物2に開口部2aを形成するものであればよく、壁部21から屋外に離間した位置に配置される出窓状のものであってもよい。
また、シール材4は、窓枠3の屋外側の外周面3aが当接するブローアウトパネル1の当接面1aに設けてもよい。また、シール材4は、パッキン、ガスケットに限定されず、シール性を有するものであればよく、例えば、Oリング等であってもよい。
【0046】
また、前記したヒンジ部5の回動軸51には、図1図4及び図5に示すブローアウトパネル1,1A,1Bを、開方向または閉方向に回動させるバネ力を有するバネ部材を配置してもよい。
【符号の説明】
【0047】
1,1A,1B ブローアウトパネル
1a,1Aa,1Ba 当接面
2 建造物
2a 開口部
3,3A 窓枠
3a,2Bb,3Aa 屋外側の外周面
4 シール材
5 ヒンジ部
7 錘
21 壁部
51 回動軸
C1,C2,C3 ブローアウトパネルの重心
V 鉛直線
図1
図2
図3
図4
図5