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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】ゴルフシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/36 20060101AFI20221117BHJP
   A63B 71/06 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
A63B69/36 522A
A63B69/36 515Z
A63B69/36 541Z
A63B71/06 U
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019556224
(86)(22)【出願日】2018-04-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 CA2018050437
(87)【国際公開番号】W WO2018187865
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-04-02
(31)【優先権主張番号】62/483,618
(32)【優先日】2017-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519365182
【氏名又は名称】アンク パートナーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ANK PARTNERS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100165696
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】アーサー ネイル コーパッチ
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0080142(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0036237(US,A1)
【文献】特表平06-505891(JP,A)
【文献】特開昭53-133132(JP,A)
【文献】特表2016-526449(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00 - 71/16
A63C 19/00
A63F 13/812
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフシステムであって、
複数の標的エリアであって、それぞれの前記標的エリアが複数の物理的標的を含み、前記物理的標的が前記それぞれの前記標的エリアの中で異なる位置に配置されている複数の標的エリアと、
複数の打撃エリアであって、それぞれの前記打撃エリアが、その打撃エリアからの特定の距離範囲に対応する複数の標的エリアの標的エリアに関連付けられ、前記複数の打撃エリアが、前記複数の標的エリアの第1の標的エリアに対応する第1の打撃エリアと、前記複数の標的エリアの第2の標的エリアに対応する第2の打撃エリアと、を含み、前記第1の標的エリアが、前記第1の打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールを前記第2の標的エリア上の移動を伴わずに受けるように配置される、複数の打撃エリアと、
それぞれの前記打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータを検知するための少なくとも1つの検知装置と、
少なくとも1つのプロセッサであって、
バーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータを含むデータベースにアクセスし、
それぞれの前記打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータに基づいて、前記バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を更新し、
前記バーチャルゴルフホールのピン位置に対する前記バーチャルゴルフボールのバーチャル位置に基づいて、前記複数の打撃エリアのうちのどれから次のショットが打たれまたは対応する標的エリアのうちのどれに次のショットが向けられるかの指標を提供する信号を生成し、
前記バーチャルゴルフボールのバーチャル位置および前記指標に係る前記打撃エリアまたは対応する標的エリアに対する物理的標的の位置に基づいて、前記複数の物理的標的のうちのどれが前記ピン位置の方向を表すかの指標を提供する信号を生成する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、ゴルフシステム。
【請求項2】
前記複数の標的エリアの第1の標的エリアは、前記第1の打撃エリアと前記第1の標的エリアの複数の物理的標的との間の第1の距離範囲を有し、また、前記複数の標的エリアの第2の標的エリアは、前記第2の打撃エリアと前記第2の標的エリアの複数の物理的標的との間の第2の距離範囲を有しており、前記第1の距離範囲が前記第2の距離範囲とは異なる請求項1に記載のゴルフシステム。
【請求項3】
前記複数の標的エリアが、
ティーショット用に配置された物理的標的を有する前記第1の標的エリアと、
アプローチショット用に配置された物理的標的を有する前記第2の標的エリアと、
チップショットまたはピッチショット用に配置された物理的標的を有する第3の標的エリアと、
パッティング用に配置された物理的標的を有する第4の標的エリアと、
を含む、請求項1に記載のゴルフシステム。
【請求項4】
それぞれの前記打撃エリアが複数の打撃位置を含む、請求項1に記載のゴルフシステム。
【請求項5】
前記複数の打撃位置は、異なるゴルフボールのライに対応する異なる物理的地面特性を有する打撃位置を含む、請求項に記載のゴルフシステム。
【請求項6】
記少なくとも1つのプロセッサは、前記バーチャルゴルフホールのピン位置に対するバーチャルゴルフボールのバーチャル位置に基づいて、次のショットが前記特定の距離範囲に対応して前記打撃エリアに関連付けられた複数の標的エリアのうちのどれに向けて打たれるかの指標を提供する信号を生成するように構成されている、請求項2に記載のゴルフシステム。
【請求項7】
前記複数の打撃エリアが、中央の打撃間エリアの周りに配置されている、請求項に記載のゴルフシステム。
【請求項8】
プレイヤー識別子に関連付けられたデバイスと通信するための少なくとも1つの通信インタフェースを含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記打たれた物理的なボールの移動に関するパラメータを前記プレイヤー識別子に関連付け、
前記プレイヤー識別子に関連付けられたバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を更新し、
前記少なくとも1つの通信インタフェースを介して、前記プレイヤー識別子に関連付けられたプレイヤーがどの物理的標的を標的とするかの指標を、前記プレイヤー識別子に関連付けられたデバイスに通信するための信号を生成する
ように構成されている、請求項1に記載のゴルフシステム。
【請求項9】
それぞれの前記打撃エリア内の複数の識別子を含み、前記複数の識別子のそれぞれがそれぞれの前記打撃エリアの一部に対応しており、
前記少なくとも1つのプロセッサは、次のゴルフボールの打撃が行われるそれぞれの打撃エリアの部分に対応する識別子を伝達する信号を生成するように構成されている、請求項1に記載のゴルフシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記バーチャルゴルフボールのバーチャル位置および前記打撃エリアに対する物理的標的の位置に基づいて、それぞれの前記打撃エリアの部分に対応する識別子を選択するように構成されている、請求項に記載のゴルフシステム。
【請求項11】
複数の標的エリアであって、それぞれの前記標的エリアが複数の物理的標的を含み、前記物理的標的が前記それぞれの前記標的エリアの中で異なる位置に配置されている複数の標的エリアと、ゴルフボール打つ複数の打撃エリアであって、それぞれの前記打撃エリアが、その打撃エリアからの特定の距離範囲に対応する複数の標的エリアの標的エリアに関連付けられ、前記複数の打撃エリアが、前記複数の標的エリアの第1の標的エリアに対応する第1の打撃エリアと、前記複数の標的エリアの第2の標的エリアに対応する第2の打撃エリアと、を含み、前記第1の標的エリアが、前記第1の打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールを前記第2の標的エリア上の移動を伴わずに受けるように配置される、複数の打撃エリアと、を含むゴルフ施設の操作方法であって、
少なくとも1つのプロセッサを用いて、かつ少なくとも1つの検知装置から、それぞれの前記打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動を定義する1つ以上のパラメータを受信するステップと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記打たれたゴルフボールの移動を定義するパラメータを、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を定義するボール位置データに対応するプレイヤープロファイルに関連付けるステップと、
それぞれの前記打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータと、バーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータとに基づいて、前記ボール位置データを更新して、前記バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置を定義するステップと、
前記ゴルフ施設の前記複数の標的エリアの標的エリアに関連付けられたそれぞれの打撃エリアに対するゴルフ施設のそれぞれの標的エリア内の複数の物理的標的の位置に関するデータを含むゴルフ施設データに基づいて、
前記バーチャルゴルフホールのピン位置に対する前記バーチャルゴルフボールのバーチャル位置に基づき、前記複数の打撃エリアのうちのどれから次のショットが打たれまたは対応する標的エリアのうちのどれに次のショットが向けられるかの指標を提供する信号を生成し、
前記バーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置と前記指標に係る前記打撃エリアまたは対応する標的エリアに対する物理的標的の位置とに基づき前記ピン位置の方向に関する情報を複数の物理的標的のうちのどれが提供するかの指標を提供する信号を生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの検知装置から受信される1つ以上のパラメータは、ボール速度、ボール角度、またはボールスピンデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記打たれたゴルフボールをプレイヤープロファイルに関連付けるステップは、前記打たれたゴルフボールが打たれた場所を示す、少なくとも1つの検知装置から受信した1つ以上のパラメータに基づいており、前記打たれたゴルフボールが打たれた場所は、前記プレイヤープロファイルに関連付けられたデバイスに対応している、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ゴルフ施設データおよび前記バーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置に基づいて、次のゴルフボールが前記特定の距離範囲に対応して前記打撃エリアに関連付けられた複数の標的エリアのうちのどれに向けて打たれるの指標を提供する信号を生成するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記特定の打撃エリアと前記特定の物理的標的との間の位置関係に基づいて、前記ピン位置の方向に関する情報を提供するための指標に、前記複数の物理的標的のうちのどれを使用するかを決定するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
それぞれの複数のバーチャルゴルフホール上の前記プレイヤープロファイルに関連する複数のバーチャルボール位置を同時に追跡するステップと、前記第2の打撃エリアからの前記複数のバーチャルゴルフホールのうちの少なくとも2つの打撃ボールの物理的標的の指標を提供する信号を生成する前に、前記第1の打撃エリアからの前記複数のバーチャルゴルフホールのうちの少なくとも2つの打撃ボールの物理的標的の指標を提供する信号を生成するステップと、を含み、
前記第1の打撃エリアは、前記第1の打撃エリアと前記第1の標的エリアの複数の物理的標的との間の第1の距離範囲を有し、また、前記第2の打撃エリアは、前記第2の打撃エリアと前記第2の標的エリアの複数の物理的標的との間の第2の距離範囲を有し、前記第1の距離範囲が前記第2の距離範囲とは異なる、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
第2のゴルフ施設の第2のプレイヤーに関連付けられたデバイスにて、競争情報を表示するための通信ネットワークを介して、前記プレイヤープロファイルに対応するボール位置データを通信するステップを含み、前記競争情報は、前記プレイヤープロファイルに関連付けられた第1のプレイヤーの進行状況を前記第2のプレイヤーの進行状況と比較するためのものである、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの検知装置から受信した1つ以上のパラメータに基づいて、1つ以上の記憶装置に、打たれたゴルフボールの数と前記打たれたゴルフボールのそれぞれの移動距離とを示すゴルフショットデータを格納するステップと、
複数のプレイヤープロファイルの前記ゴルフショットデータに基づいて、前記複数のプレイヤープロファイルのゴルフゲーム結果の比較を表示するための信号を生成するステップと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記特定の物理的標的の指標は、前記プレイヤープロファイルに関連付けられたモバイルデバイス上に表示される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
打たれたショット数と、前記複数のバーチャルゴルフホールのそれぞれのピン位置に対する複数のバーチャルゴルフホールのそれぞれのバーチャルボール位置とに基づいて、進捗スコアを表示するための信号を生成するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
コンピュータ可読命令を格納した、ゴルフ施設の非一時的な、コンピュータ可読媒体であって、前記ゴルフ施設は、複数の標的エリアであって、それぞれの前記標的エリアが複数の物理的標的を含み、前記物理的標的が前記それぞれの前記標的エリアの中で異なる位置に配置されている複数の標的エリアを含み、コンピュータ可読命令は、実行時に、
少なくとも1つの検知装置から、前記ゴルフ施設の複数の打撃エリアの打撃エリアであって、それぞれの前記打撃エリアが、その打撃エリアからの特定の距離範囲に対応する複数の標的エリアの標的エリアに関連付けられ、前記複数の打撃エリアが、前記複数の物理的標的の第1の標的エリアに対応する第1の打撃エリアと、前記複数の標的エリアの第2の標的エリアに対応する第2の打撃エリアと、を含み、前記第1の標的エリアが、前記第1の打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールを前記第2の標的エリア上の移動を伴わずに受けるように配置される、複数の打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動を定義する1つ以上のパラメータを受信し、
前記打たれたゴルフボールの移動を定義するパラメータを、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を定義するボール位置データに対応するプレイヤープロファイルに関連付け、
それぞれの前記打撃エリアから打たれた物理的ゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータと、バーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータとに基づいて、前記ボール位置データを更新して、前記バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置を定義し、
前記ゴルフ施設の前記複数の標的エリアの標的エリアに関連付けられたそれぞれの打撃エリアに対するゴルフ施設のそれぞれの標的エリア内の複数の物理的標的の位置に関するデータを含むゴルフ施設データに基づいて、
前記バーチャルゴルフホールのピン位置に対する前記バーチャルゴルフボールのバーチャル位置に基づき、前記複数の打撃エリアのうちのどれから次のショットが打たれまたは対応する標的エリアのうちのどれに次のショットが向けられるかの指標を提供する信号を生成し、
前記バーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置と前記指標に係る前記打撃エリアまたは対応する標的エリアに対する物理的標的の位置とに基づく前記ピン位置の方向に関する情報を複数の物理的標的のうちのどれが提供するかの指標を提供する信号を生成する
ための少なくとも1つのプロセッサを構成する、非一時的な、コンピュータ可読媒体
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2017年4月10日に出願され、「ゴルフシステム」と題された、米国仮特許出願第62/483618号への優先権を含む全ての利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示の実施形態は、一般にゴルフ技術に関し、特にゴルフシステムおよび方法、デバイス、並びにゴルフシステム用のコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のゴルフコースは、大きな土地区画を必要とし、維持費が高く、中心地から離れて位置していることが多い。コースのメンテナンスには機械作業および手作業を必要とし、大量の燃料、水、および化学物質を消費し得る。
【0004】
ゴルフのゲームは、多くの場合、かなりの時間と金銭的な貢献を伴う。グリーンフィー、設備費、移動時間、待ち時間、および伝統的なゴルフゲームの全体的に遅いペースは全て、このスポーツへの理解を妨げる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様によれば、打撃エリアと、複数の物理的標的であって、打撃エリアに対して異なる位置に配置されている物理的標的を含む標的エリアと、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータを検知するための少なくとも1つの検知装置と、少なくとも1つのプロセッサであって、バーチャルホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータを含むデータベースにアクセスし、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータに基づいて、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を更新し、バーチャルゴルフボールのバーチャル位置および打撃エリアに対する物理的標的の位置に基づいて、複数の物理的標的のうちのどれがピン位置の方向を表すかの指標を提供する信号を生成するように構成された、少なくとも1つのプロセッサとを含むゴルフシステムが提供される。
【0006】
別の態様によれば、標的エリア内の複数の物理的標的と、ゴルフボールをそこから標的エリア内に打つ打撃エリアとを含むゴルフ施設を操作する方法が提供される。この方法は、少なくとも1つのプロセッサにより、かつ少なくとも1つの検知装置から、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動を定義する1つ以上のパラメータを受信するステップと、少なくとも1つのプロセッサによって、打たれたゴルフボールの移動を定義するパラメータを、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を定義するボール位置データに対応するプレイヤープロファイルに関連付けるステップと、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータとバーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータとに基づいて、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置を定義するボール位置データを更新するステップと、ゴルフ施設の打撃エリアに対するゴルフ施設の標的エリア内の複数の物理的標的の位置に関するデータを含むゴルフ施設データに基づいて、バーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置および打撃エリアに対する物理的標的の位置に基づき、ピン位置の方向に関する情報を提供する、複数の物理的標的のうちの特定の物理的標的の指標を提供する信号を生成するステップと、を含む。
【0007】
別の態様によれば、非一時的な、コンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読命令を格納した媒体が提供される。これは、実行時に、少なくとも1つの検知装置から、ゴルフ施設の打撃エリアであって、複数の物理的標的を含む標的エリアにそこからゴルフボールを打つ打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動を定義する1つ以上のパラメータを受信し、打たれたゴルフボールの移動を定義するパラメータを、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を定義するボール位置データに対応するプレイヤープロファイルに関連付け、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータとバーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義するゴルフホールデータとに基づいて、バーチャルゴルフホール上のバーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置を定義するボール位置データを更新し、ゴルフ施設の打撃エリアに対するゴルフ施設の標的エリア内の複数の物理的標的の位置に関するデータを含むゴルフ施設データに基づいて、バーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置と打撃エリアに対する物理的標的の位置とに基づく、ピン位置の方向に関する情報を提供する、複数の物理的標的のうちの特定の物理的標的の指標を提供する信号を生成するための少なくとも1つのプロセッサを構成する。
【0008】
次に、本開示の例示的な実施形態を示す図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図2A】例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図2B】例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図3】複数の標的エリアを含む、例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図4】複数の標的エリアを含む、例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図5】複数の標的エリアを含む、例示的なゴルフシステムの態様を示す図である。
図6】ティーショットに対する、例示的な打撃エリアおよび標的エリアの態様を示す図である。
図7】アプローチショットに対する、例示的な打撃エリアおよび標的エリアの態様を示す図である。
図8】チップ/ピッチショットに対する、例示的な打撃エリアおよび標的エリアの態様を示す図である。
図9】パッティングに対する、例示的な打撃エリアおよび標的エリアの態様を示す図である。
図10】ゴルフ施設の例示的な操作方法の態様を示す図である。
図11】例示的なゴルフシステムにおける電子デバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
いくつかの実施形態では、本出願の態様は、インフラストラクチャ、並びに、修正されたゴルフゲームの基礎となる技術システムおよび方法を提供し得る。
【0011】
修正されたゴルフゲームに対するいくつかのアプローチは、インドアティーマットおよびボールのバーチャルな飛行経路を表示するスクリーンを含む。これらのアプローチの一部は、屋外で過ごす時間、グループの友情や競争、ショットの結果の視覚的確認や関連する満足感、およびショットの結果に対する天候やゴルフボールの現実的な影響を含む、ゲームの最高の特性の一部を失う。
【0012】
図1は、例示的なゴルフシステムまたは施設100の態様を示す俯瞰図である。ゴルフシステム100は、1つ以上の打撃エリア110および1つ以上の標的エリア120を含む。打撃エリア110は、プレイヤーがゴルフボールを標的エリア120内に打つ、または標的エリア120に向けて打つ、任意の境界を引かれたまたは指定されたエリアであり得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、打撃エリア110は、ティーボックス等の別個のエリアであってもよく、または例えば図1に示されるようにゴルフホールの一部であるように見えてもよい。
【0014】
標的エリア120は、1つ以上の物理的標的130を含むことができる。いくつかの実施形態では、物理的標的130は、フラグ130A-1、130A-2、ライト130B-1、130B-2、標識130C、ヤーデージマーカー130D、自然ランドマーク130E、または打撃エリア110内のプレイヤーの標的として機能し得る任意の他の物体を含み得る。
【0015】
物理的標的130は、打撃エリア110に対して異なる位置に配置される。いくつかの実施形態では、システム100は、打撃エリア110に対する物理的標的130の位置を定義するデータを格納するための1つ以上のメモリデバイスを含む。例えば、物理的標的130の相対位置を定義するデータは、打撃エリア110からの距離、角度、および/または高度を含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、標的エリア120は、従来のゴルフコースのゴルフホールの特徴140を含むように設計されている。例えば、標的エリア120は、フェアウェイ140A、グリーン140B、ラフ140C、サンドトラップ140D、水140E、木140F、傾斜、異なる高度等を含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリデバイスは、打撃エリア110に対する標的エリア120内のゴルフ特性140の位置を定義するデータを格納する。
【0017】
いくつかの実施形態では、標的エリア120は、2つ以上のゴルフホールの特徴を含み得る。例えば、標的エリア120は、複数のグリーン、ホール、フェアウェイ等を含むことができる。
【0018】
図2Aおよび図2Bに示すように、いくつかの実施形態では、1つの標的エリア120を複数の打撃エリア110に関連付けることができる。打撃エリア110は、標的エリア120に対して異なる位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、メモリデバイスにより、各打撃エリア110に対する標的エリア120内の物理的標的130の位置を定義するゴルフ施設データを格納することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、システム100は、打撃エリア110から打たれた物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータを検知するための1つ以上の検知装置150を含む。いくつかの実施形態では、検知装置150は、ボールの速度、スピン、軌道、ボール経路の水平および/または垂直角度等に関するデータを検知するためのカメラやレーダ等を含み得る。いくつかの実施形態では、検知装置は、ボールの移動中に複数回パラメータを検知することができる。いくつかの実施形態では、検知装置150は、スイング速度、クラブ軌道、ボールとの衝突時のクラブフェースの角度等のクラブの動きまたは位置に関するデータを検知してもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、検知装置150は、ボールの移動に影響する(に関する)追加のパラメータとして、風向および風速、湿度、降水量、および/または他の気象特性を検知する装置を含むことができる。いくつかの実施形態では、これらの気象関連パラメータは、ボールがどれほど遠くまで移動したかを判定するための計算に含まれる。
【0021】
いくつかの実施形態では、1つ以上の検知装置150は、複数の打撃エリア110から打たれたボールのデータを検知することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、検知装置150および/またはシステムの他の態様は、Toptracer(商標)、Protracer(商標)、Trackman(商標)および/または他の適切な技術によって提供される技術を含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、検知装置150は、打撃エリア110内またはその付近、および/または標的エリア120内またはその付近に配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、検知装置150は、ボールがバンカー140D、水140E、またはグリーン140Bに着地したことを確認するためのカメラ等の、標的エリア120内のゴルフ特性140内またはその付近に配置されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、検知装置150は、位置追跡装置を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、システムは、ボールが打たれた後のボールの位置に関する検知データを提供するGPSデバイスをボールに含んでもよい。
【0025】
システム100は、修正されたゴルフゲームに信号を提供するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、1つ以上のサーバ、コンピュータ、モバイルデバイス等の一部であってもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサによって実行される動作は、単一の電子デバイス上の1つ以上のプロセッサによって、または複数のデバイスに分散したプロセッサによって実行され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、1つ以上のデータ記憶装置からゴルフホールデータにアクセスするように構成される。ゴルフホールデータは、データベースまたは任意の他のデータ形式で保存することができる。いくつかの実施形態では、ゴルフホールデータは、バーチャルゴルフホールのティーオフ位置およびピン位置の相対位置を定義する。
【0027】
例えば、いくつかの実施形態では、ゴルフホールデータは、デカルト座標あるいは動径座標、またはバーチャルゴルフホールおよびティーオフ位置の相対位置を定義するための任意の他のデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、ゴルフホールデータは標高値を含んでもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、ゴルフホールデータは、グリーンの位置、バンカーの位置、ウォーターハザードの位置等、ゴルフホールの特徴の位置を定義するデータを含むことができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、ゴルフホールデータは、ティーオフエリア、ゴルフホール、グリーン、フェアウェイ、バンカー、ウォーターハザード等の特定の特徴によってカバーされるエリアの周囲を定義する、またはそのエリアを定義するデータを含むことができる。
【0030】
動作時には、プロセッサは、ゴルフホール上のプレイヤーのボールのバーチャル位置を追跡および更新するように構成される。プレイヤーがホールを開始しているとき、プロセッサはプレイヤーのボールのバーチャル位置をティーオフ位置に設定する。
【0031】
プレイヤーのボールの現在のバーチャル位置に基づいて、プロセッサは、複数の物理的標的のうちのどれが打撃エリア110からのピン位置の方向および/または距離を表すかの指標を提供する信号を生成する。
【0032】
例えば、パー4またはパー5のホールでのティーショットの場合、プロセッサは、ホールの方向が電球130B-2の方向であることを示す信号を生成し得る。これは、例えば、右ドッグレッグのホールの場合が挙げられる。
【0033】
打撃エリア110に対するバーチャルピンの位置に基づいて、異なるバーチャルレイアウトを有する異なるホールについては、プロセッサは、(例えば、左ドッグレッグのホールの場合)ホールの方向がヤーデージマーカー130Dの方向にあることを示す、または(例えば、ほぼ直線状のホールの場合)ホールの方向が木130Eの方向にあること示す信号を生成し得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、信号は、2つ以上の物理的標的に対する標的の指標を提供し得る。例えば、指標は、ピンの方向がライト130B-1と木130Eとの間にあることを示してもよい。
【0035】
場合によっては、ホールのバーチャルピン位置に対するプレイヤーのバーチャルボール位置と、フラグ位置130A-1または130A-2に対する打撃エリア110の位置とに基づいて、プロセッサは、ホールがフラグ130A-1または130A-2のいずれかにあることを示す信号を生成し得る。プロセッサによって示される物理的なフラグまたは他の標的により、プレイヤーにホールの方向および距離の実際の視野を提供することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、どの物理的標的がピンの方向および/または距離を表すかの指標を提供するように生成された信号は、打撃エリア110またはその付近のディスプレイに指標を表示するための命令の生成を含む。例えば、ディスプレイ装置は、打撃エリア110またはその付近に配置することができ、プロセッサから信号を受信すると、テキスト、画像、および/またはプレイヤーが標的とする物理的標的の任意の他の指標を表示することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ディスプレイは、ホールがライト130B-1の方向にあることを示すテキストを表示してもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、代替的または付加的に、ライト130B-1等の標的の画像を(単独でまたはその環境に)表示してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、標的は、数字または他の記号(例えば、木#50、トライアングルフェアウェイ、フラグ#25、スクエアサイン#18)によって識別され得る。これらの識別子は、標的に配置された標識として標的エリアに提示するか、または関連する打撃エリアのプレイヤーが見えるように標的に直接書き込み/描画することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、ディスプレイは各打撃エリア110のデバイス上にあり得る。付加的または代替的に、いくつかの実施形態では、ディスプレイは、プレイヤーまたはグループ内のプレイヤーの1人に関連するモバイルデバイス上にあってもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、標的の指標を提供する信号は、標的エリア120内の物理的標的130を照明またはハイライトするために、ライトをオンにするか、またはデバイスを制御することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、指標を提供する信号は、音声機器に物理的標的の音声指標を提供させてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーのボールのバーチャル位置、ゴルフホールデータ、および標的エリア120内のゴルフ特性の物理的位置に基づいて、プレイにハザードがあるか否かを示す信号を生成してもよい。例えば、プロセッサにより、現在のホールにウォーターハザードがないことを、ゴルフホールデータが示すと判断した場合、プロセッサは、プレイヤーが物理的なウォーターハザード140Eを無視することができることの指標を提供する信号を生成することができる。従って、プレイヤーがボールを水中に打ち込んだ場合、プレイヤーはペナルティを科されない。
【0042】
プレイヤーが打撃エリア110から物理的なゴルフボールを打つとき、プロセッサは、物理的なゴルフボールの移動に関する1つ以上のパラメータを示すデータを検知装置150から受信する。いくつかの実施形態では、これらのパラメータに基づいて、プロセッサは、バーチャルホール上のプレイヤーのゴルフボールの新しいバーチャル位置を決定する。例えば、検知されたデータが、プレイヤーが中心から左5度に250ヤードの物理的なゴルフボールを打ったことを示している場合、プロセッサはプレイヤーのバーチャルボールの位置の値をそれに応じて更新するように構成されている。
【0043】
再びプレイヤーの番になると、プロセッサは、プレイヤーのバーチャルボールの更新された位置に基づいて、物理的標的のうちのどれがピンの方向および/または距離を表すかの指標を生成するように構成されている。
【0044】
いくつかの実施形態では、検知されたデータに基づいて、プロセッサは、プレイヤーのバーチャルボールのライを識別することができる。例えば、ゴルフホールのデータおよびプレイヤーのバーチャルボールの更新された位置に基づいて、プロセッサはプレイヤーのボールがバンカーにある、ラフにある、水中にある、傾斜上にある、フェアウェイにある、ティーオフしている等と、判断することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、ボールのライおよび/または位置が、ペナルティーストロークをトリガーする場合があり、および/またはプロセッサにより、プレイヤーがもう1回ボールを打つべきであることを示す信号が生成される場合がある。
【0046】
いくつかの実施形態では、打撃エリア110は、異なるライに対応する物理的な地面特性を有する部分を含む。例えば、打撃エリア110は、芝が短いフェアウェイ部分、砂のあるバンカー部分、芝の長いラフ部分、ティーボックス、および/または任意の他のライを有することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサにより、プレイヤーのバーチャルボールのライに基づいて、プレイヤーがボールを打つべき打撃エリア110の部分の指標を提供する信号を生成することができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、プロセッサにより、ライに基づいてプレイヤーのボールのバーチャル位置を調整することができる。例えば、ラフにあるボールは、ホールへの相対距離を10~40ヤード増加させる場合がある。
【0048】
いくつかの実施形態では、システム100は複数の標的エリア120を有してもよく、または標的エリアは異なるゾーンを有してもよい。図3は、4つの標的エリア120A、120B、120C、120Dを有する例示的なシステム300を示す。図3は、比較的効率的スペースを有効利用した標的エリアの特定の配置を示しているが、他の配置も可能である。他の実施形態では、異なる打撃エリアは、同じ標的エリアの少なくとも一部を共有することができる。
【0049】
この例示的な実施形態では、システム300は、長い標的エリア120Aを有する。この標的エリア120Aおよび対応する打撃エリア110Aは、ホールからの距離が長いドライブまたは後続のショットに使用され得るであろう。いくつかの実施形態では、長い標的エリア120Aは、ラフ、異なるフェアウェイ幅、フェアウェイバンカー、ウォーターハザード等の、長いホールの初期部分に対応する物理的標的および特徴を有し得る。いくつかの例では、長い標的エリア120Aは350~400ヤードの長さであり得る。
【0050】
図6は、長い標的エリアを有するシステム600の態様を示す。
【0051】
いくつかの実施形態では、システム300は、アプローチショット標的エリア120Bを含む。いくつかの例では、アプローチショット標的エリア120Bは、異なる距離(例えば40ヤードごと)および/または異なる方向に一連のグリーン(および任意にバンカー、水等)を含むことができる。いくつかの例では、グリーンは異なる物理的なピン標的を有し得る。いくつかの例では、アプローチショット標的エリア120Bは、300ヤードの長さであり得る。
【0052】
図7は、アプローチショット標的エリアを有するシステム700の態様を示す。
【0053】
いくつかの実施形態では、システム300は、ピッチング/チッピング標的エリア120C、および/またはパッティング標的エリア120Dを含む。図8は、ピッチング/チッピング標的エリアを有するシステム800の態様を示す。図9は、パッティング標的エリアを有するシステム900の態様を示す。
【0054】
いくつかの実施形態では、ピッチング/チッピング標的エリア120C等の標的エリアのグリーンは、プレイヤーがパッティング標的エリア120Dのグリーン上のどこからパットすべきかの指標を提供するいくつかの物理的マーカーを有し得る。図3に示すように、いくつかの実施形態では、パッティング標的エリア120Dは、パッティング打撃エリア110Dと重複しても、またはパッティング打撃エリア110Dと見なされてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、パッティングエリア110D/120Dは、パッティング位置を識別する1つ以上のラベル付きマーカーと、物理的標的を識別する1つ以上のラベル付きホールとを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーがパットするパッティング位置と、プレイヤーが標的にしているホールとの両方の指標を提供する信号を生成する。いくつかの実施形態では、ラベル付きホールは、パッティング位置の指標を提供することもできる。いくつかの実施形態では、打撃位置(即ち、プレイヤーがパットするパッティング位置)および物理的標的は、バーチャルボール位置とバーチャルホールとの間の経路の距離および起伏/勾配に一致する、打撃位置と物理的標的との間の経路の距離および起伏/勾配に基づいて、プロセッサによって選択される。
【0056】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーまたはグループが、プレイヤーのバーチャルボールの位置に基づいて、次のショットのために異なる打撃エリアに移動するときに通信するための信号を生成するように構成される。
【0057】
いくつかの場合においては、本開示の実施形態は、複数のプレイヤーおよび/またはグループが異なる打撃エリアで同時にプレイすることを可能にし得る。場合によっては、本システムの実施形態でプレイされるゴルフのラウンドは、従来のゴルフのラウンドよりも速くなる可能性があり、および/またはプレイヤー/グループのより大きなスループットを提供する可能性がある。
【0058】
いくつかの実施形態では、例えば本明細書で説明されるようなゴルフシステムを構築および維持するための土地の量および対応するコストは、従来のゴルフコースよりも大幅に少ない場合がある。例えば、4象限ゴルフシステムは、場合によっては、18ホールのゴルフコースの建設に必要な土地の10分の1を利用し得る。
【0059】
図5は、例示的な4象限ゴルフシステム500の態様を示す。いくつかの実施形態では、異なる象限の打撃エリア(または任意の数の打撃エリア)は、打撃間エリア510を中心とすることができる。いくつかの実施形態では、打撃間エリアを中心とした打撃エリアを有することにより、象限間のプレイヤーの移動量を低減することができる。図5の例示的なシステム500は食物およびラウンジ施設を示しているが、他の実施形態では、打撃間エリアは線であってもよく、または打撃エリア間の小さな通路であってもよい。
【0060】
一般に、近接しており、かつ他の打撃エリアから離れた標的エリアを標的とするように設計された任意の数の打撃エリアは、移動時間を短縮し、プレイヤーのスループットを増加させ得る。いくつかの実施形態では、これにより、システムのスペース(土地)要件が削減され得る。
【0061】
図10は、本明細書に記載の、または他の方法によるゴルフ施設を操作するための例示的な方法の態様を示す。
【0062】
1010において、システム内の1つ以上のプロセッサが、打撃エリアから打たれた物理的なゴルフボールの移動を定義するパラメータを受信する。パラメータは、いくつかの実施形態では、1つ以上の検知装置によって検知することができる。いくつかの実施形態では、ゴルフボールの移動を定義するパラメータは、ボール速度、ボールスピン、ボール角度、クラブ運動パラメータ、天候パラメータ、および/またはこれらあるいは他のパラメータの任意の組み合わせに関するデータを含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、パラメータは検知データから計算することができる。例えば、ボールの移動を定義するパラメータ(例えば、ボールの軌道、速度、距離、角度、飛行経路、ボールの打撃点に対する相対的な着地/最終位置)は、いくつかの実施形態では、ビデオおよび/またはレーダーデータを処理してパラメータを決定するための計算を伴い得る。
【0064】
1020では、プロセッサにより、ボールの移動を定義するパラメータをプレイヤープロファイルに関連付ける。プレイヤープロファイルは、ボール位置データを含むか、ボール位置データにリンクされるか、またはボール位置データに対応している。ボール位置データは、バーチャルゴルフホール上のプレイヤーのバーチャルゴルフボールのバーチャル位置を定義する。いくつかの実施形態では、ボール位置データは、ゴルフホール/コースを定義するグリッドまたはマップ上の座標を含み得る。いくつかの実施形態では、ボール位置データは、バーチャルゴルフホールのホールの位置に対する座標として定義することができる。他の実施形態では、異なる特性を備えた領域/位置を有するエリア内の対象物の位置を管理するための他のデータ構造を使用することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、ボールが打たれた位置を定義するパラメータに基づいて、打たれたボールを関連付ける。この位置に基づいて、いくつかの実施形態では、プロセッサは、打たれたボールを、プレイヤープロファイルに関連付けられたデバイスに、またはボールが打たれた位置のしきい値距離内の位置における打撃エリアの部分に関連付ける。例えば、プレイヤープロファイルに関連付けられたデバイスは、デバイスをプレイヤープロファイル(例えば、ゴルフホール、ボールの移動データ、および/またはプレイヤーがプレイヤープロファイルにログインした次のショットの表示にアクセスするためにインストールされたプログラム)に関連付けるアプリケーションを実行するモバイルデバイスを含み得る。プロセッサは、デバイスのGPSまたは他の位置情報サービス、ビーコン、近距離無線通信接続状況、または任意の他の位置検出メカニズムを介してモバイルデバイスの位置を決定することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、打撃エリアの部分(例えば、ストール)は、バーコード、RFID、QRコード等のスキャン可能なタグを含むことができる。プレイヤーのデバイスがタグをスキャンすると、デバイス上のアプリケーションがプロセッサにメッセージを生成して、デバイスに関連付けられたプレイヤープロファイルが、打撃エリアの部分から打たれる次のボールに関連付けられていることを示すことができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、スキャン可能なタグは、プレイヤーが打撃エリア間に持参する、プレイヤーのデバイスまたは物理的なタグ(例えば、スキャン可能なキーフォブ、印刷コード等)によって提供されてもよく、打撃エリアの部分におけるスキャン装置によりタグを同様にスキャンし、次の打撃とデバイスに関連付けられたプレイヤープロファイルとの間を関連付けることができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、システムは、プレイヤープロファイルに関連付けられた生物学的データ(例えば、顔のスキャン、指紋、ビデオトラッキング/認識、一意のプレイヤーのゴルフクラブスイングシグネチャ、および/または任意の他の識別可能な情報またはそれらの組み合わせ)の捕捉を通じてプレイヤーを識別するように構成することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、どのプレイヤープロファイルが打撃エリアの識別された部分から次のボールを打つべきかの指標を提供する。例えば、打撃エリアの部分またはプレイヤーデバイスのディスプレイは、ストール6からボールを打つ次のプレイヤーがプレイヤープロファイルXであることを示すことができる。従って、プロセッサは、ストール6から打たれる次のボールの移動を定義するパラメータをプレイヤープロファイルXに関連付ける。
【0070】
いくつかの実施形態では、打撃エリアの部分から打たれる特定のボールをプレイヤープロファイルに関連付けてもよい。例えば、ボールは、ゴルフシステムがボールの移動パラメータを検出し、それに応じてボールの移動パラメータを、ボールに関連付けられたプレイヤープロファイルに関連付けることができる追跡機構および/または一意の識別子を含むことができる。いくつかの実施形態では、一意の識別子は、色、数字、または1つ以上の検知装置によって捕捉可能な他の視覚的識別子であり得る。いくつかの実施形態では、ボールは、電子的またはその他の方法でスキャンされたときに一意の識別子を提供する埋め込みチップまたは回路を含むことができる。
【0071】
1030において、プレイヤープロファイルに関連付けられた物理的ボールの移動に関するパラメータに基づいて、プロセッサは、プレイヤープロファイルに関連付けられたボール位置データを更新して、ゴルフホール上のプレイヤーのバーチャルゴルフボールの更新されたバーチャル位置を定義する。
【0072】
いくつかの実施形態では、パラメータは、ボールが移動した距離と方向を示す。いくつかの実施形態では、プロセッサは、パラメータからボールが移動した距離および方向を計算する。打撃エリアでの物理的なボールの打撃位置と、表示された物理的標的に対するボールの移動方向とに基づいて、プロセッサは、バーチャルホール上のプレイヤーのバーチャルボールが移動した距離および方向を決定し、ボール位置データを更新する。
【0073】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、物理的ボールの打撃位置をバーチャルボールの初期位置に関連付け、標的エリア内の表示された物理的標的をバーチャルゴルフボールのバーチャルピンに関連する方向および距離と相関させる。これらの関連付けを使用して、プロセッサは物理的なボールの移動パラメータに基づいてバーチャルボールの新しい位置を決定する。
【0074】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、地面に当たる前に物理的なボールが移動する距離および方向を決定し、ボールがバーチャルホールにて着地したであろう場所の地面の特徴に基づいて、バーチャルボールの距離および方向を調整する。例えば、物理的なボールが200ヤードだけある方向に移動し、バーチャルホールがその方向の200ヤード先にラフまたはサンドトラップがあることを示している場合、プロセッサは、バーチャルホールにて地面に当たった後、ボールが移動したであろう低減された距離に基づいて、バーチャルボールの移動距離を低減するように構成することができる。同様に、プロセッサにより、天候(例えば、風、雨)や、地面特性(例えば、ラフ、フェアウェイ、グリーン、水、砂、木、ハザード等)のような、バーチャルホールにおけるゲーム定義の条件に合わせて調整することができる。
【0075】
同様に、いくつかの実施形態では、プロセッサは、バーチャルゴルフホールの高度の変化に基づいて、移動するバーチャルボールの距離および方向を調整することができる。
【0076】
1410において、プレイヤーのバーチャルボールおよびバーチャルゴルフホール上のバーチャルピンの位置に基づいて、プロセッサは、物理的標的を識別して、プレイヤーの次のショットのための情報を提供する。いくつかの実施形態では、識別された物理的標的は、ゴルフ施設の標的エリアにおける標的の位置に関するデータを含むゴルフ施設データに基づいている。
【0077】
いくつかの実施形態では、特定の物理的標的の指標の提供には、プレイヤーがボールを打つべきである打撃エリアの指標を提供することを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーがボールを打つべき物理的地面特性の指標を提供することができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、特定の物理的標的の指標の提供には、付加的または代替的に、ビューに示される関連する物理的標的インジケータとともにバーチャルゴルフコースのビューを表示することを含み得る。例えば、図1を参照すると、打撃エリア110からライト130B-1に向けたショットのバーチャルビューは、左に3本の木(140F)、右に1本の木(130E)を有する、左に曲がるフェアウェイを示すことができ、また、バーチャルホールとは無関係であり得る、右に曲がるウォーターハザード140Eまたはフェアウェイ等の特徴を除外し得る。いくつかの実施形態では、これにより、プレイヤーが標的エリア120の物理的属性に対してバーチャルホールを視覚化するのを助けることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、識別された物理的標的は、プレイヤーが既に位置している打撃エリアに基づいて選択される。例えば、状況によっては、プロセッサはプレイヤーの打撃位置を、プレイヤープロファイルに関連付けられた以前に打たれたボールが打たれた打撃位置として利用する。これに基づいて、プロセッサは、ゴルフ施設データを利用して、バーチャルホールで標的とすべき距離および方向に対応する相対距離および相対方向を有する物理的標的を識別する。場合によっては、物理的標的は、プレイヤーの位置に対するバーチャルホール上のバーチャルピンのおおよその方向および距離を示す標的エリアのフラグまたはホールであり得る。場合によっては、物理標的はフェアウェイ、距離マーカー、またはプレイヤーのバーチャルボールがバーチャルホールに向かう経路で遭遇し得るバーチャルホール特性についてプレイヤーに指標を提供するための任意の他の物理的ランドマークであってもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーの次のショットのために打撃エリアおよび識別された物理的標的を選択する。例えば、プロセッサは、バーチャルボール位置およびバーチャルホールデータに基づいて、異なる打撃エリア(例えば、異なる象限)または打撃エリア内の異なる場所(例えば、異なるストール、異なる初期パッティング位置)に移動するようにプレイヤーに指示する信号を生成してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、プレイヤーの次のショットの打撃位置は、少なくとも部分的に、どの打撃位置が現在使用されていないか、または別のプレイヤーによる使用が予定されているかに基づいて選択され得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、一緒にプレイしている全てのプレイヤーのバーチャルボールの位置に基づいて、プレイヤーの次のショットの打撃位置を選択することができる。プロセッサは、プレイヤーが一緒にいられるように、パーティー内の全てのプレイヤーに適切な標的を有する打撃位置を選択するように構成されてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、プレイヤーの次のショットの打撃位置は、ゴルフシステムの打撃位置から打たれたショットの追跡履歴に基づいて選択することができる。例えば、プロセッサは、使用レベル、例えばその位置から打たれたショット数、またはその位置の状態データ(例えば、検知装置によって検出されたディボットや枯れ草、またはプレイヤーおよび/またはメンテナンス作業員に関連する装置から受信した入力データ)に少なくとも部分的に基づいて適切な打撃位置を選択することにより、摩滅を広げるように構成することができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、指標は、プレイヤーのバーチャルボールの位置に基づいて、プレイヤーの次のショットのライの指標を含むことができる。異なる物理的地面特性を備えた打撃エリアを有するゴルフ施設では、プレイヤーはフェアウェイ部分、バンカー部分、ラフ部分、ティーボックス、スロープ、および/または任意の他のライ上の打撃エリアから打つことができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、バーチャルホール上のプレイヤーのバーチャルボールのライに基づいて打撃位置を選択することができる。
【0086】
プロセッサは、バーチャルホールのピン位置の方向に関する情報を提供するために、選択された物理的標的の指標を提供する信号を生成する。いくつかの実施形態では、指標は、プレイヤープロファイルに関連付けられたモバイルデバイス上に表示するために提供される。いくつかの実施形態では、指標は、打撃エリア内または打撃エリアの周囲の1つ以上のディスプレイデバイス上に表示するために提供される。例えば、画面により、プレイヤーXが象限1のストール2からフェアウェイYに向けて次のショットを打つべきであることを示すことができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、指標を提供する信号は、標的エリア内の物理的標的を照明、移動、または他の方法で視覚的に強調することを含み得る。例えば、物理的標的にライトを当てる(または、プレイヤープロファイルに関連付けられた特定の色で照らす)、または標的フラグを振ること等も可能である。
【0088】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、各プレイヤープロファイルのスコアを維持し、および/またはゲームプレイを管理するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、システム全体にわたってプレイヤープロファイルのゲームプレイを調整するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、異なるプレイヤーまたはグループが打撃エリア間を移動するときに、各打撃エリア内の部分(例えば、ストール、ティーボックス)を含む打撃エリアを管理する。
【0089】
いくつかの実施形態では、ゴルフホールは、システムデータベースに格納されたゴルフコース/ホールのメニューから選択することができる。いくつかの実施形態では、ゴルフホールのデータベースは、現実世界のゴルフコースからのホールの表現を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーがプレイしたいホールおよび/またはコースを選択することができるようにするメニューを提示するユーザインタフェースを表示するための信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、プレイヤーが任意の組み合わせのホールを選択することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースは、パー、ヤーデージ、推定プレイ時間、コースデザイン、スキルチャレンジ、および/または任意の他の要因に基づいて、ゴルフホール/コースオプションをフィルタリングまたは別の方法で表示するように構成され得る。
【0090】
いくつかの実施形態では、ユーザインタフェースにより、プレイヤーは実際のコースホールのバーチャル再現を見ることができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、システムは、コース/ホール選択、バーチャルボール位置、ストロークカウント、およびプレイヤープロファイルに関連する任意の他の履歴ゲームプレイデータを保存することができる。場合によっては、これにより、プレイヤーはホール/コースの一部をプレイし、続いて各ホールでプレイヤーのボールの位置を追跡しながら、後にプレイを再開することができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、全てのプレイヤープロファイルのバーチャルボール位置を管理する。いくつかの実施形態では、プレイヤープロファイルは、複数のバーチャルホール上の複数のバーチャルボール位置を格納するか、それにリンクされるか、または別の方法で同時に関連付けられる。
【0093】
ゲームプレイ中、いくつかの実施形態では、プロセッサは、異なる打撃エリアに移動する前に、プレイヤーが同じ打撃エリアから異なるホールに複数回ショットするように指示するか、または別の方法でそれを可能にするように構成される。例えば、プレイヤーが図5のような例示的なゴルフシステムで新しい18ホールのゴルフラウンドを始めている場合、プレイヤーは、第2象限Q2のピンまでの距離が短いショットを打つ前に、第1象限Q1の打撃エリアから18ホールコースの全てのパー4およびパー5ティーショットを打つことができる。状況によっては、これにより、ショット間のプレイヤーの移動を減少させ、またはクラブを頻繁に変更する必要性を減らすことで、従来のコースよりプレイ時間を短縮することができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、ゲームプレイは、任意に、次のホールに移動する前に単一のホールの全てのショットを打つことにより、従来の方法でプレイすることもできる。
【0095】
プレイヤーまたはグループがプレイを開始すると、プロセッサは、各バーチャルホールに対してティーオフ位置となるよう、グループ内の各プレイヤープロファイルおよびプレイヤー/グループによってプレイされているバーチャルゴルフコースの各ホールのバーチャルボール位置を初期化することができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーに関連付けられたデバイス上に、プレイヤープロファイルの利用可能なショットのリストを含むユーザインタフェースを表示するための信号を生成する。例えば、新しいゴルフラウンドの場合、リストには各ホールの18ティーショット全てを列挙することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、特定の打撃エリア(例えば、象限)に対する傑出したショットのみを含む、利用可能なショットのリストを提供するように構成することができる。例えば、4象限システムにおける新しいゴルフラウンドでは、プロセッサは、象限1の全ての傑出したショットのリストを提供するように構成することができる。象限1から打たれる傑出した/好適なショットがないように、全てのショットが各ホールの全てのバーチャルボール位置を更新すると、リストを更新して、後続の象限における利用可能なショットのリストを表示することができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、リストは、各ショットに打撃エリアのどの部分(例えば、ストール)を使用可能かの識別を含むことができる。例えば、ホール1のストローク1のリストでは、象限QlのティーボックスA、B、またはDを列挙することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、バーチャルピンの位置に対するプレイヤープロファイルのバーチャルボール位置と、バーチャルゴルフホールの他の特徴(例えば、ハザード、フェアウェイ形状等)との間の最も近い一致の識別と、打撃エリアの各部分の位置およびそれらの標的エリア内の物理的標的との位置関係とに基づいて、打撃エリアのどの部分が特定のショットに適しているかを決定する。
【0099】
いくつかの実施形態では、プロセッサが、本明細書で説明されるように、またはその他の方法でプレイヤープロファイルを打撃エリアの部分に関連付ける(打たれたボールをプレイヤープロファイルに関連付ける)と、本明細書に記載されるように、または他の方法で、バーチャルピン位置に向かうプレイヤーの次のショットに関する情報を提供するために標的エリア内の物理的標的の指標を提供する信号を生成することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、ゴルフシステムは、プレイヤーが次のショットのために打撃エリアの利用可能な任意の部分を利用することができるようにし、打撃エリアの部分にプレイヤーがいることを検知すると、システムは打撃エリアの利用部分と標的エリア内の物理標的との位置関係に基づいて、識別された物理的標的を自動的に調整することができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、異なるホールの複数のショットを打撃エリアの部分から打つことが可能である場合、プロセッサは、使用可能なショットおよび打撃エリアのその部分のプレイヤープロファイルの対応する標的インジケータを列挙するメニューからの選択肢を表示し、可能にする信号を生成することができる。
【0102】
いくつかの状況では、プレイヤーが打撃エリアの任意の利用可能な部分に自由に移動することができるようにし、標的インジケータを動的に更新することにより、ショット間の待ち時間を短縮または排除することができる。状況によっては、これにより、システムのプレイヤースループットが向上する場合がある。状況によっては、これにより、従来のゴルフコースの場合のように、後ろにいる別のグループから圧力を受けずに、空き時間に休憩や社交等を行うことができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、プレイヤーが次のショットを打つことができる打撃エリアの特定の部分を識別することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、打撃エリアまたは打撃エリアの一部が使用中であることを示すためのフラグまたは他のデータフィールドを格納する1つ以上のデータ構造を管理する。いくつかの実施形態では、プロセッサがプレイヤープロファイルまたはグループ内の少なくとも1つのプレイヤープロファイルの標的および/または打撃エリアを選択すると、プロセッサは打撃エリア利用可能データ構造を更新して、その部分/打撃エリアが使用中であることを示すことができる。プロセッサは、検知装置によりボールが打たれたことが検知されると、または(例えば、ビデオトラッキング/近接センシングを介して)プレイヤーが打撃エリアを離れたことが検知されると、部分/エリアが空いていることを示すように打撃エリアの利用可能データ構造を更新することができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、打撃エリアの利用可能データに基づいて、プレイヤープロファイルの次のショットのために打撃エリアの適切なストールまたは他の部分を識別することができる。
【0105】
ホール間で不均一に進行し、かつ異なる時間にショットを打つ故に、プレイヤーのグループ間の相対的な順位を決定することは困難である場合がある。
【0106】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、個人および/またはグループベースでスコアを追跡するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサは、各バーチャルホール上のプレイヤーのバーチャルボール位置に基づいて、パーに対するプレイヤープロファイルの最終スコアを投影することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、各ホールについて、バーチャルボール位置とバーチャルピン位置との間の距離に基づいて、プレイヤープロファイルについて残っている推定ショット数を推定するように構成される。
【0107】
いくつかの実施形態では、推定ショット数は、バーチャルゴルフホール上のバーチャルボールのライ(例えば、ラフ、フェアウェイ、砂等)を考慮する場合がある。いくつかの実施形態では、困難なライは推定ショットの追加をもたらす。
【0108】
いくつかの実施形態では、推定ショット数は、プレイヤーのハンディキャップ、または現在のラウンドの過去のパフォーマンス、または任意の他の歴史的範囲を考慮してもよい。
【0109】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、グループのリーダーボードを表示することができる。いくつかの例では、グループは、現在一緒にプレイしているプレイヤープロファイルのグループ、現在ゴルフ施設にいる多数のプレイヤープロファイル、またはプレイヤーが同時にゴルフ施設にいなくてもラウンドを完了することができるゴルフトーナメントであり得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、あるゴルフ施設のプロセッサは、プレイヤープロファイルのゴルフラウンドデータを第2のゴルフ施設のプロセッサと通信することができる。このようにして、ある場所にいるプレイヤーは、別の場所にいるプレイヤーとプレイし、スコアを比較することができる。プレイヤーは、それぞれの施設で同時にまたは異なる時間にプレイすることができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、システムは、プロゴルファーのスコアのデータベースを含むことができ、また、プロゴルファーに対するプレイヤーのスコア/進捗を表示することができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、プレイヤーのスコアおよび/またはコースの進捗は、システムと相互作用するプレイヤー自身のモバイルデバイス上にローカルに保存することができる。
【0113】
図11は、本明細書に記載の態様のうちの1つ以上を実装するために使用可能な、例示的なコンピューティングシステム1100の態様を示す。コンピューティングシステム1100は、コンピュータ、サーバ、モバイルデバイス等の1つ以上のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0114】
図示のように、コンピューティングシステム1100は、少なくとも1つのプロセッサ1102、メモリ1104、少なくとも1つのI/Oインタフェース1106、および少なくとも1つのネットワークインタフェース1108を含む。
【0115】
各プロセッサ1102は、例えば、任意のタイプの汎用マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、デジタル信号処理(DSP)プロセッサ、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、再構成可能プロセッサ、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、または任意のそれらの組み合わせであり得る。
【0116】
メモリ1104は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CDROM)、電気光学メモリ、光磁気メモリ、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、強誘電体メモリ(FRAM)等、内部または外部のいずれかに配置される任意のタイプのコンピュータメモリの適切な組み合わせを含むことができる。
【0117】
各I/Oインタフェース1106により、コンピューティングシステム1100は、キーボード、マウス、カメラ、タッチスクリーンおよびマイクロホン等の1つ以上の入力デバイスと、またはディスプレイスクリーンおよびスピーカー等の1つ以上の出力デバイスと相互接続することができる。I/Oインタフェースは、検知装置、および/または打撃エリアでタグまたは他の識別子を提示/検出するための任意の他のデバイス、および/またはボールデータ、プレイヤーデータ、および/または打撃エリア関連データを決定するための任意の他のデバイスからのデータを受信することも可能にする。I/Oインタフェースは、標的エリア内の任意の標的または他の関連デバイス(例えば、ライト、フラグアクチュエータ等)の通信および/または作動を可能にすることもできる。
【0118】
いくつかの実施形態では、I/Oインタフェースは、標的インジケータ、スコアまたは他の情報をプレイヤーに伝えるために、打撃エリアまたは他の場所に配置され得る1つ以上のディスプレイまたは他のデバイスに接続することができる。
【0119】
いくつかの実施形態では、I/Oインタフェースは、バス、物理的接続、または無線接続(例えば、ブルートゥース(登録商標))を介して接続することができる。
【0120】
各ネットワークインタフェース1108は、コンピューティングシステム1100が他のコンポーネントと通信して、他のコンポーネントとデータを交換し、ネットワークリソースにアクセスおよび接続し、アプリケーションにサービスし、インターネット、イーサネット、基本電話サービス(POTS)回線、公衆電話交換回線網(PSTN)、サービス総合デジタル網(ISDN)、デジタル加入者線(DSL)、同軸ケーブル、光ファイバー、衛星、モバイル、ワイヤレス(例えばWi-Fi、WiMAX)、SS7シグナリングネットワーク、固定回線、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、およびこれらの任意の組み合わせを含むその他を含む、データを保持可能な一ネットワーク(または複数のネットワーク)に接続することによって、他のコンピューティングアプリケーションを実行することができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、ネットワークインタフェース1108は、プレイヤーの個々のモバイルデバイスに接続するために使用することができる。いくつかの実施形態では、プレイヤーは、システム1100と相互作用するために自身のモバイルデバイスにソフトウェアを直接ダウンロードすることができる。
【0122】
コンピューティングシステム1100は、アプリケーション、ローカルネットワーク、ネットワークリソース、他のネットワーク、およびネットワークセキュリティデバイスへのアクセスを提供する前に、(例えば、ログイン、一意の識別子、およびパスワードを使用して)ユーザを登録および認証するように動作可能である。いくつかの実施形態では、プレイヤーはモバイルデバイス上のアプリケーションにログインして、そのモバイルデバイスをプレイヤープロファイルに関連付けることができる。いくつかで実施形態では、プレイヤーは、モバイルデバイスまたはコンピューティングデバイスを自身のプレイヤープロファイルに関連付けるために、様々な打撃エリアにてモバイルデバイスまたはコンピューティングデバイスで自分のタグをスキャンすることができる。
【0123】
いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム1100は、施設の既存の検知装置および/または他のコンピューティング/モバイルデバイスとインタフェースすることができるように、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を備えることができる。
【0124】
本開示は、特定の、現在好ましい実施形態に関連して提供および図示されているが、本明細書に開示される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変形および修正を行うことができる。従って、本開示および発明は、上記の方法論または構成のそのままのコンポーネントまたは詳細に限定されるものではない。プロセス自体に必要または固有の範囲を除いて、図を含む、本開示で説明される方法またはプロセスのステップまたは段階は、特定の順序で実施することを意図または暗示していない。多くの場合、プロセス手順の順序は、記載の方法の目的、効果、または意味を変えることなく、変更することができる。特許請求の範囲は、均等物および関連する教義を十分に考慮する、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11