(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】巻尺
(51)【国際特許分類】
G01B 3/1056 20200101AFI20221117BHJP
【FI】
G01B3/1056
(21)【出願番号】P 2020135073
(22)【出願日】2020-08-07
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】P 2019149349
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年7月14日にメール送信にて株式会社ハヤシに頒布した、チラシのコピー 令和2年7月14日にメール送信にて株式会社高儀に頒布した、チラシのコピー 令和2年7月14日にメール送信にてカワシマ盛工株式会社に頒布した、チラシのコピー 令和2年7月14日にメール送信にて株式会社坂謙に頒布した、チラシのコピー 令和2年7月15日にメール送信にて株式会社島袋に頒布した、チラシのコピー 令和2年7月28日にメール送信にて株式会社ヤナギサワに頒布した、チラシのコピー 令和2年7月30日にメール送信にて西野産業株式会社に頒布した、チラシのコピー 新潟精機株式会社ウェブサイトの、発明が掲載されたページのプリントアウト 令和2年7月16日に株式会社島袋に販売した発明を示す図面のコピー 令和2年7月17日に株式会社ヤナギサワに販売した発明を示す図面のコピー 令和2年7月17日、同年7月21日、同年7月28日、同年7月31年、同年8月3日にカワシマ盛工株式会社に販売した発明を示す図面のコピー 令和2年7月17日、同年8月3日に株式会社ハヤシに販売した発明を示す図面のコピー 令和2年7月20日、同年7月22日、同年7月28日、同年7月29日、同年7月31年、同年8月4日に株式会社高儀に販売した発明を示す図面のコピー 令和2年7月20日に株式会社坂謙に販売した発明を示す図面のコピー
(73)【特許権者】
【識別番号】391011836
【氏名又は名称】新潟精機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092691
【氏名又は名称】黒田 勇治
(74)【代理人】
【識別番号】100199543
【氏名又は名称】黒田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 利行
(72)【発明者】
【氏名】田中 吉史
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】実公昭51-16768(JP,Y1)
【文献】特開2002-116002(JP,A)
【文献】実開昭47-1162(JP,U)
【文献】実開昭52-83758(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0362304(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/10-3/1094
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面が凹状で裏面が凸状の断面円弧形状に形成され、該表面に長さ目盛が形成され、該断面円弧形状に依拠する固有の直線保持性及び巻込保持性を有する巻尺テープと、該巻尺テープが挿通され、該断面円弧形状を保形すると共に該巻尺テープの始端側と終端側との間を直線摺動可能な始端側スライダ及び終端側スライダとからなり、上記終端側スライダの始端側方向への摺動に伴って該巻尺テープの終端側にして上記固有の巻込保持性により巻き込まれて該巻尺テープの裏面側に巻込部が形成され、該終端側スライダの終端側方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により該巻尺テープの終端側の該巻込部が巻解かれて直線状に保持され
、上記終端側スライダに配設され、上記巻尺テープの巻込部を吊持可能な吊持部材を備えてなることを特徴とする巻尺。
【請求項2】
上記吊持部材は上記巻尺テープの巻込部の巻込み及び巻解きを案内する対向一対のガイド部、該巻込部の巻芯穴部分に挿通されて該巻込部を吊持可能な吊持部及び該対向一対のガイド部の端部に形成された係合部により形成され、吊持部材の全体形状は平面U状に形成されていることを特徴とする請求項
1記載の巻尺。
【請求項3】
上記吊持部材は上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面から離反する側に突出する案内位置と上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面側に近接する退避位置との間で揺動自在に配設されていることを特徴とする請求項
1又は2記載の巻尺。
【請求項4】
上記吊持部材に一対のリング部を並列形成してなることを特徴とする請求項
1~3のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項5】
上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ永久磁石が配設されていることを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項6】
上記巻尺テープの始端側及び終端側に抜止ピンがそれぞれ配設され、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダに該抜止ピンに衝止可能な抜止部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1~
5のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項7】
上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ指掛部を突出形成してなることを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項8】
上記始端側スライダ及び又は上記終端側スライダに吊下穴部を形成してなることを特徴とする請求項1~
7のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項9】
上記巻尺テープの裏面に長さ目盛が形成されていることを特徴とする請求項1~
8のいずれか1項に記載の巻尺。
【請求項10】
上記始端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記終端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記巻尺テープの表面及び裏面に長さ目盛が形成されていることを特徴とする請求項1~
8のいずれか1項に記載の巻尺。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主に建設現場における鉄筋間の間隔測定や配筋状態の写真撮影の際に用いられる巻尺に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の鉄筋間の間隔測定や配筋状態の写真撮影にあっては、長尺板材の表面に目盛り刻み及び識別標記列を付した構造の、所謂、配筋用標尺が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記配筋用標尺の場合、例えば、木材やアルミニウム製の長尺材であるから携行性や保管性に乏しく、又、ケース及び巻尺テープからなる所謂、コンベックスを使用することもできるが、コンベックスの場合、ケースの存在により重量化及び大型化し易く、携行性や保管性に乏しく、重量化及び大型化により高所作業等にあっては作業者への負担が大きく、作業者に対する危険性を伴うなどの様々な不都合を有することがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、表面が凹状で裏面が凸状の断面円弧形状に形成され、該表面に長さ目盛が形成され、該断面円弧形状に依拠する固有の直線保持性及び巻込保持性を有する巻尺テープと、該巻尺テープが挿通され、該断面円弧形状を保形すると共に該巻尺テープの始端側と終端側との間を直線摺動可能な始端側スライダ及び終端側スライダとからなり、上記終端側スライダの始端側方向への摺動に伴って該巻尺テープの終端側にして上記固有の巻込保持性により巻き込まれて該巻尺テープの裏面側に巻込部が形成され、該終端側スライダの終端側方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により該巻尺テープの終端側の該巻込部が巻解かれて直線状に保持され、上記終端側スライダに配設され、上記巻尺テープの巻込部を吊持可能な吊持部材を備えてなることを特徴とする巻尺にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記吊持部材は上記巻尺テープの巻込部の巻込み及び巻解きを案内する対向一対のガイド部、該巻込部の巻芯穴部分に挿通されて該巻込部を吊持可能な吊持部及び該対向一対のガイド部の端部に形成された係合部により形成され、吊持部材の全体形状は平面U状に形成されていることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記吊持部材は上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面から離反する側に突出する案内位置と上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面側に近接する退避位置との間で揺動自在に配設されていることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の発明は、上記吊持部材に一対のリング部を並列形成してなることを特徴とするものである。
【0007】
又、請求項5記載の発明は、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ永久磁石が配設されていることを特徴とするものであり、又、請求項6記載の発明は、上記巻尺テープの始端側及び終端側に抜止ピンがそれぞれ配設され、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダに該抜止ピンに衝止可能な抜止部がそれぞれ形成されていることを特徴とするものであり、又、請求項7記載の発明は、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ指掛部を突出形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項8記載の発明は、上記始端側スライダ及び又は上記終端側スライダに吊下穴部を形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項9記載の発明は、上記巻尺テープの裏面に長さ目盛が形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
又、請求項10記載の発明は、上記始端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記終端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記巻尺テープの表面及び裏面に長さ目盛が形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、巻尺は巻尺テープ、始端側スライダ及び終端側スライダにより形成されているから、標尺と比較して、軽量化及び小型化を図ることができると共にケース及び巻尺テープからなる所謂、コンベックスと比較して軽量化及び小型化を図ることができ、軽量化及び小型化により携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができ、さらに、写真撮影等での使用時にあっては、終端側スライダを終端側方向へ摺動させ、終端側方向への摺動に伴って上記巻尺テープの断面円弧形状に依拠する固有の直線保持性により巻尺テープの終端側の巻込部が巻解かれて巻尺テープを直線状に保持させることができ、携行時等での不使用時にあっては、上記終端側スライダを始端側方向へ摺動させ、終端側スライダの始端側方向への摺動に伴って、巻尺テープの終端側に上記巻尺テープの断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープの裏面側に巻込部を形成させることができ、終端側スライダの摺動により使用状態又は不使用時の状態に即座に対応することができ、それだけ、例えば、鉄筋間の間隔の測定や検査及び配筋状態の写真撮影等の作業性を著しく向上することができ、しかも、上記巻尺テープの断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により巻尺テープの裏面側に巻込部を形成させることができ、巻尺の携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができ、さらに、上記終端側スライダに上記巻尺テープの巻込部を吊持可能な吊持部材を備えてなるから、上記巻尺テープの巻込部の自重により生ずる自己巻解き現象、所謂、巻垂れ現象を阻止することができ、巻尺の携行を安全に行うことができる。
【0010】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記吊持部材は上記巻尺テープの巻込部の巻込み及び巻解きを案内する対向一対のガイド部、巻込部の巻芯穴部分に挿通されて巻込部を吊持可能な吊持部及び対向一対のガイド部の端部に形成された係合部により形成され、吊持部材の全体形状は平面U状に形成されているから、吊持部材の対向一対のガイド部が巻込部の巻尺テープの長手方向両辺縁部分に接触して巻尺テープの巻込部の竹の子バネ状の膨れ出し現象を阻止することができ、巻尺テープの巻込み及び巻解きを円滑に行うことができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記吊持部材は上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面から離反する側に突出する案内位置と上記終端側スライダの当接面を含む平面より上記巻尺テープの裏面側に近接する退避位置との間で揺動自在に配設されているから、吊持部材は上記案内位置において巻尺テープの巻込み及び巻解きに伴う巻込部の巻径に応じて揺動することができ、巻尺テープの巻込み及び巻解きを円滑に行うことができると共に吊持部材を退避位置に揺動することができるので終端側スライダの当接面を例えば測定対象部位としての複数個の鉄筋に密着することができ、鉄筋間の間隔の測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を正確に行うことができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上記吊持部材に一対のリング部を並列形成しているから、巻尺テープの終端側が吊持部材の吊持部よりも外側位置へ乗り上がる巻込み不良を防ぐことができ、巻尺テープの巻き込みを良好に行うことができる。
【0011】
又、請求項5記載の発明にあっては、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ永久磁石が配設されているから、始端側スライダ及び上記終端側スライダを永久磁石の磁着作用により、例えば、鉄筋等の測定対象部位等に固着することができ、鉄筋間の間隔の測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を容易かつ正確に行うことができ、又、請求項6記載の発明にあっては、上記巻尺テープの始端側及び終端側に抜止ピンがそれぞれ配設され、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダに抜止ピンに衝止可能な抜止部がそれぞれ形成されているから、巻尺テープの始端側及び終端側からの上記始端側スライダ及び上記終端側スライダの離脱を防ぐことができ、又、請求項7記載の発明にあっては、上記始端側スライダ及び上記終端側スライダにそれぞれ指掛部を突出形成してなるから、始端側スライダ及び終端側スライダの摺動を良好に行うことができ、作業性を向上することができ、又、請求項8記載の発明にあっては、上記始端側スライダ及び又は上記終端側スライダに吊下穴部を形成しているから、巻尺を作業者が着用する腰ベルト等に吊紐により吊下することができ、作業性及び携行性を高めることができ、又、請求項9記載の発明にあっては、上記巻尺テープの裏面に長さ目盛を形成することにより測定作業の融通性及び用途拡大を図ることができる。
【0012】
又、請求項10記載の発明にあっては、上記始端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記終端側スライダの表面及び裏面に永久磁石が配設され、上記巻尺テープの表面及び裏面に長さ目盛が形成されているから、始端側スライダの表面及び裏面の両面、上記終端側スライダの表面及び裏面の両面の永久磁石により巻尺を巻尺テープの巻込部の有無の使用態様に応じて鉄筋等の測定対象部位等に固着することができ、巻尺テープの表面又は裏面の長さ目盛を視認することになり、鉄筋間の間隔の測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を容易かつ正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の第一形態例の全体斜視図である。
【
図2】本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【
図3】本発明の実施の第一形態例の部分側断面図である。
【
図4】本発明の実施の第一形態例の部分平断面図である。
【
図5】本発明の実施の第一形態例の部分側断面図である。
【
図6】本発明の実施の第一形態例の全体平面図である。
【
図7】本発明の実施の第一形態例の全体底面図である。
【
図8】本発明の実施の第一形態例の全体平断面図である。
【
図9】本発明の実施の第一形態例の横断面図である。
【
図10】本発明の実施の第一形態例の別の横断面図である。
【
図11】本発明の実施の第一形態例の部分側面図である。
【
図12】本発明の実施の第一形態例の直線保持状態の斜視図である。
【
図13】本発明の実施の第一形態例の直線保持状態の側断面図である。
【
図14】本発明の実施の第一形態例の部分分解斜視図である。
【
図15】本発明の実施の第一形態例の使用状態の説明図である。
【
図16】本発明の実施の第二形態例の全体斜視図である。
【
図17】本発明の実施の第二形態例の部分側断面図である。
【
図18】本発明の実施の第二形態例の横断面図である。
【
図19】本発明の実施の第二形態例の直線保持状態の斜視図である。
【
図20】本発明の実施の第二形態例の直線保持状態の側断面図である。
【
図21】本発明の実施の第二形態例の使用状態の説明図である。
【
図22】本発明の実施の第二形態例の使用状態の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
【0015】
図1乃至
図15は請求項1の発明に対応する実施の第一形態例であって、1は巻尺テープであって、金属製にして、表面1aが凹状で裏面1bが凸状の断面円弧形状に形成され、例えば、ロール成型により連続成型され、表面1aに長さ目盛Mが形成され、巻尺テープ1には上記断面円弧形状に依拠する固有の直線保持性及び巻込保持性が付与されている。
【0016】
2は始端側スライダ、3は終端側スライダであって、この場合、いずれも、合成樹脂製にして、
図1、
図2、
図3、
図9、
図10、
図12の如く、始端側スライダ2及び終端側スライダ3にそれぞれ円弧形状の挿通穴部2H・3Hが形成され、始端側スライダ2及び終端側スライダ3の底面は測定対象部位等の当接面2Q・3Qに形成され、挿通穴部2H・3Hに巻尺テープ1が挿通され、挿通穴部2H・3Hへの挿通により巻尺テープ1の上記断面円弧形状が保形され、巻尺テープ1の始端側Sと終端側Eとの間を直線摺動可能に構成され、巻尺テープ1、始端側スライダ2及び終端側スライダ3により巻尺SKが構成されている。
【0017】
しかして、
図2、
図11の如く、上記終端側スライダ3の始端側S方向への摺動に伴って巻尺テープ1の終端側Eにして上記固有の巻込保持性により断面平坦形状になって巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成され、逆に、
図12、
図13の如く、終端側スライダ3の終端側E方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により巻尺テープ1の終端側Eの巻込部Iが巻解かれて上記断面円弧形状に保形されることになる。
【0018】
この場合、
図14の如く、上記始端側スライダ2は下枠2a及び上枠2bの相互に嵌着可能な二部材からなり、下枠2aの3個の壁部2aK・2aK・2aK及び上枠2bの3個の壁部2bK・2bK・2bK間に対向間隙を形成して挿通穴部2Hが形成され、巻尺テープ1の始端側Sにリベットからなる抜止ピンSPが形成され、2個の壁部2aK・2aK及び2個の壁部2bK・2bKに抜止ピンSPの逃げ部2aN・2aN・2bN・2bNが形成され、残りの1個の壁部2aK及び残りの1個の壁部2bKを抜止ピンSPに衝止可能な抜止部2aT・2bTとされ、同じく、上記終端側スライダ3は下枠3a及び上枠3bの相互に嵌着可能な二部材からなり、下枠3aの3個の壁部3aK・3aK・3aK及び上枠3bの3個の壁部3bK・3bK・3bK間に対向間隙を形成して挿通穴部3Hが形成され、巻尺テープ1の終端側Eにリベットからなる抜止ピンEPが形成され、2個の壁部3aK・3aK及び2個の壁部3bK・3bKに抜止ピンEPの逃げ部3aN・3aN・3bN・3bNが形成され、残りの1個の壁部3aK及び残りの1個の壁部3bKを抜止ピンEPに衝止可能な抜止部3aT・3bTとされている。
【0019】
又、この場合、
図3、
図7の如く、上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3の下枠2a・3aの底面としての当接面2Q・3Qにそれぞれ2個の永久磁石MG・・が配設され、すなわち、上記始端側スライダ2の裏面及び上記終端側スライダ3の裏面に永久磁石MG・・が配設され、かつ、
図1の如く、上記始端側スライダ2に指掛部2c・2cが突出形成され、上記終端側スライダ3に指掛部3c・3cが突出形成され、さらに、この場合、上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3の指掛部2c・3c、あるいは、上記始端側スライダ2又は上記終端側スライダ3の指掛部2c・3cに吊下穴部2d・3dを形成して構成している。なお、図示省略しているが、上記巻尺テープ1の裏面1bに長さ目盛を形成することもある。
【0020】
4は吊持部材であって、この場合、合成樹脂製にして、
図1、
図2、
図8、
図11の如く、上記終端側スライダ3に配設され、この場合、上記吊持部材4は上記巻尺テープ1の巻込部Iの巻込み及び巻解きを案内する対向一対のガイド部4a・4a、巻込部Iの巻芯穴部分IHに挿通されて巻込部Iを吊持可能な吊持部4b及び対向一対のガイド部4a・4aの端部に形成された係合部4c・4cにより形成され、ガイド部4a・4a及び吊持部4bにより吊持部材4の全体形状は平面U状に形成されている。
【0021】
かつ、
図2、
図4、
図5、
図6の如く、終端側スライダ3の上枠3bの両側面に係合溝部3eが形成され、係合溝部3eは鍵穴状に形成され、係合溝部3eに上記吊持部材4の係合部4c・4cが嵌合され、係合部4c・4cは鍵凸部状に形成されて係合溝部3eに軸線Oを中心として角度θ分揺動自在に形成され、しかして、上記吊持部材4は上記終端側スライダ3の当接面3Qを含む平面Fより上記巻尺テープ1の裏面1bから離反する側に突出する案内位置Gと上記終端側スライダ3の当接面3Qを含む平面Fより上記巻尺テープ1の裏面1b側に近接する退避位置Cとの間で軸線Oを中心として角度θ分揺動自在に配設され、さらに、
図2、
図14の如く、上記吊持部材4の上記吊持部4bに吊持部材4の外径より大径の一対のリング部4d・4dを並列形成して構成している。
【0022】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、
図1、
図2の状態から
図12の状態の如く、終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により巻尺テープ1の終端側Eの巻込部Iが巻解かれて巻尺テープ1は直線状に保持され、又、
図12の状態において、巻尺テープ1の終端側Eを巻尺テープ1の裏面1b側に折り込むと巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により
図11の如く、巻尺テープ1は断面平坦形状になって巻き込まれ、さらに、上記終端側スライダ3を始端側S方向へ摺動させ、終端側スライダ3の始端側S方向への摺動に伴って、
図1の如く、巻尺テープ1の終端側Eにして上記固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成されることになる。
【0023】
しかして、
図15の如く、縦方向及び横方向に配置された複数個の鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影にあっては、例えば、
図12、
図13の如く、上記二個の巻尺SK・SKを直線状に保持した状態でそれぞれ始端側スライダ2及び終端側スライダ3の底面の当接面2Q・3Qを測定対象部位等としての鉄筋RBに当接して横方向及び縦方向に配置して写真撮影等の作業を行うことになり、そして、作業終了後、上記のとおり、
図12、
図11の状態を経てから、
図1、
図2の如く、巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成され、この状態で携行あるいは保管することになる。
【0024】
なお、図示省略しているが、上記始端側スライダ2を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って巻尺テープ1の始端側Sを巻尺テープ1の裏面1b側に折り込むと上記断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により
図11と同様の過程を経て巻尺テープ1は断面平坦形状になって巻き込まれ、更に、上記始端側スライダ2を終端側E方向へ摺動させ、始端側スライダ2の終端側E方向への摺動に伴って、巻尺テープ1の始端側Sにして上記固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成されることになり、巻込保持性により巻尺テープ1の始端側Sに図示省略の巻込掛部を形成することもできる。
【0025】
したがって、上記巻尺SKは巻尺テープ1、始端側スライダ2及び終端側スライダ3により形成されているから、標尺と比較して、軽量化及び小型化を図ることができると共にケース及び巻尺テープからなる所謂、コンベックスと比較して軽量化及び小型化を図ることができ、軽量化及び小型化により携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができ、さらに、写真撮影等での使用時にあっては、
図12の状態の如く、終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って上記巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の直線保持性により巻尺テープ1の終端側Eの巻込部Iが巻解かれて巻尺テープ1を直線状に保持させることができ、携行時等での不使用時にあっては、
図1の状態の如く、上記終端側スライダ3を始端側S方向へ摺動させ、終端側スライダ3の始端側S方向への摺動に伴って、巻尺テープ1の終端側Eに上記巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iを形成させることができ、終端側スライダ3の摺動により
図12の使用状態又は
図1の不使用時の状態に即座に対応することができ、それだけ、例えば、鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影等の作業性を著しく向上することができ、しかも、
図1の不使用時の状態の如く、上記巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iを形成させることができ、巻尺SKの携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができる。
【0026】
この場合、
図1、
図2の如く、上記終端側スライダ3に上記巻尺テープ1の巻込部Iを吊持可能な吊持部材4を備えてなるから、上記巻尺テープ1の巻込部Iの自重により生ずる自己巻解き現象、所謂、巻垂れ現象を阻止することができ、巻尺SKの携行を安全に行うことができ、又、この場合、
図12、
図14の如く、上記吊持部材4は上記巻尺テープ1の巻込部Iの巻込み及び巻解きを案内する対向一対のガイド部4a・4a、巻込部Iの巻芯穴部分IHに挿通されて巻込部Iを吊持可能な吊持部4b及び対向一対のガイド部4a・4aの端部に形成された係合部4cにより形成され、吊持部材4の全体形状は平面U状に形成されているから、吊持部材4の対向一対のガイド部4a・4aが巻込部Iの巻尺テープ1の長手方向両辺縁部分に接触して巻尺テープ1の巻込部Iの竹の子バネ状の膨れ出し現象を阻止することができ、巻尺テープ1の巻込み及び巻解きを円滑に行うことができ、又、この場合、
図2、
図5の如く、上記吊持部材4は上記終端側スライダ3の当接面3Qを含む平面Fより上記巻尺テープ1の裏面1bから離反する側に突出する案内位置Gと上記終端側スライダ3の当接面3Qを含む平面Fより上記巻尺テープ1の裏面1b側に近接する退避位置Cとの間で揺動自在に配設されているから、吊持部材4は上記案内位置Gにおいて巻尺テープ1の巻込み及び巻解きに伴う巻込部Iの巻径に応じて揺動することができ、巻尺テープ1の巻込み及び巻解きを円滑に行うことができると共に吊持部材4を退避位置Cに揺動することができるので終端側スライダ3の底面の当接面3Qを例えば測定対象部位としての複数個の鉄筋RB・・に密着することができ、鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を正確に行うことができ、又、この場合、上記吊持部材4に一対のリング部4d・4dを並列形成しているから、
図11の想像線の如く、巻尺テープ1の終端側Eが吊持部材4の吊持部4bよりも外側位置へ乗り上がる巻込み不良を防ぐことができ、巻尺テープ1の巻き込みを良好に行うことができる。
【0027】
又、この場合、上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3にそれぞれ永久磁石MG・・が配設されているから、始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3を永久磁石MGの磁着作用により、例えば、鉄筋RB等の測定対象部位等に固着することができ、鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を容易かつ正確に行うことができ、又、この場合、上記巻尺テープ1の始端側S及び終端側Eに抜止ピンSP・EPがそれぞれ配設され、上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3に抜止ピンSP・EPに衝止可能な抜止部2aT・2bT・3aT・3bTがそれぞれ形成されているから、巻尺テープ1の始端側S及び終端側Eからの上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3の離脱を防ぐことができ、又、この場合、
図1の如く、上記始端側スライダ2及び上記終端側スライダ3にそれぞれ指掛部2c・3cを突出形成してなるから、始端側スライダ2及び終端側スライダ3の摺動を良好に行うことができ、作業性を向上することができ、又、この場合、
図1の如く、上記始端側スライダ2及び又は上記終端側スライダ3に吊下穴部2d・3dを形成しているから、巻尺SKを作業者が着用する腰ベルト等に吊紐により吊下することができ、作業性及び携行性を高めることができ、又、この場合、上記巻尺テープ1の裏面1bに長さ目盛を形成することにより測定作業の融通性及び用途拡大を図ることができる。
【0028】
図16乃至
図22は請求項11の発明に対応する実施の第二形態例であって、この場合、上記第一形態例と同一態様部分には同一の符号を付して説明すると、上記第一形態例の構造に比較し、上記始端側スライダ2及び終端側スライダ3の構造及び上記巻尺テープ1の構造が異なり、その他の構造は略同様な構造となっている。
【0029】
すなわち、上記第一形態例にあっては、
図1、
図3、
図9の如く、上記始端側スライダ2の裏面のみ及び上記終端側スライダ3の裏面のみに永久磁石MG・・が配設され、上記巻尺テープ1の表面1aのみに長さ目盛Mが形成されており、これに対し、この第二形態例にあっては、
図16、
図17、
図18の如く、上記始端側スライダ2の表面及び裏面の両面に永久磁石MG・・が配設され、上記終端側スライダ3の表面及び裏面の両面に永久磁石MG・・が配設され、かつ、上記巻尺テープの表面1a及び裏面1bに長さ目盛M・Mが形成されている。
【0030】
この実施の第二形態例は上記構成であるから、
図16、
図17の状態から
図19、
図20の状態の如く、始端側スライダ2及び終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により巻尺テープ1の終端側Eの巻込部Iが巻解かれ、巻き解かれた分だけ終端側Eの巻込部Iの巻込み分が少なくなると共に始端側スライダ2と終端側スライダ3の間の巻尺テープ1は直線状に保持され、又、
図19の状態において、さらに、終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させると終端側Eの巻込部Iは巻解かれて巻尺テープ1は上記第一形態例の
図12と同様に直線状に保持され、この
図12の如く、直線状に保持された巻尺テープ1の終端側Eを巻尺テープ1の裏面1b側に折り込むと巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により、
図19、
図20の如く、巻尺テープ1は断面平坦形状になって巻き込まれ、さらに、上記終端側スライダ3を始端側S方向へ摺動させ、終端側スライダ3の始端側S方向への摺動に伴って、
図16、
図17の如く、巻尺テープ1の終端側Eにして上記固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成されることになる。
【0031】
しかして、
図21の如く、縦方向及び横方向に配置された複数個の鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影にあっては、例えば、
図21、
図22の如く、上記二個の巻尺SK・SKを直線状に保持した状態でそれぞれ始端側スライダ2及び終端側スライダ3の表面の当接面2Q・3Qを測定対象部位等としての鉄筋RBに当接して横方向及び縦方向に配置して写真撮影等の作業を行うことになり、そして、作業終了後、上記のとおり、
図19、
図20の状態を経てから、
図16、
図17の如く、巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成され、この状態で携行あるいは保管することになる。
【0032】
なお、図示省略しているが、上記始端側スライダ2を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って巻尺テープ1の始端側Sを巻尺テープ1の裏面1b側に折り込むと上記断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により
図19の終端側と同様の過程を経て巻尺テープ1は断面平坦形状になって巻き込まれ、更に、上記始端側スライダ2を終端側E方向へ摺動させ、始端側スライダ2の終端側E方向への摺動に伴って、巻尺テープ1の始端側Sにして上記固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iが形成されることになり、したがって、巻尺テープ1の始端側S及び終端側Eに巻込保持性により2個の巻込部I・Iを形成することもできる。
【0033】
したがって、上記第一形態例と同様に、上記巻尺SKは巻尺テープ1、始端側スライダ2及び終端側スライダ3により形成されているから、標尺と比較して、軽量化及び小型化を図ることができると共にケース及び巻尺テープからなる所謂、コンベックスと比較して軽量化及び小型化を図ることができ、軽量化及び小型化により携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができ、さらに、写真撮影等での使用時にあっては、
図16、
図17の状態から
図19、
図20の状態の如く、始端側スライダ2及び終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させ、終端側E方向への摺動に伴って上記固有の直線保持性により巻尺テープ1の終端側Eの巻込部Iが巻解かれ、巻き解かれた分だけ終端側Eの巻込部Iの巻込み分が少なくなると共に始端側スライダ2と終端側スライダ3の間の巻尺テープ1は直線状に保持され、又、
図19の状態において、さらに、終端側スライダ3を終端側E方向へ摺動させると終端側Eの巻込部Iは巻解かれて巻尺テープは上記第一形態例の
図12と同様に直線状に保持させることができ、携行時等での不使用時にあっては、
図19の状態の如く、上記終端側スライダ3を始端側S方向へ摺動させ、終端側スライダ3の始端側S方向への摺動に伴って、巻尺テープ1の終端側Eに上記巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により断面平坦形状に巻き込まれて巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iを形成させることができ、終端側スライダ3の摺動により
図19の使用状態又は
図16の不使用時の状態に即座に対応することができ、それだけ、例えば、鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影等の作業性を著しく向上することができ、しかも、
図16の不使用時の状態の如く、上記巻尺テープ1の断面円弧形状に依拠する固有の巻込保持性により巻尺テープ1の裏面1b側に巻込部Iを形成させることができ、巻尺SKの携行性及び保管性を向上することができ、高所作業等における作業者への負担を軽減することができ、作業者に対する危険性を回避することができ、作業の安全性を高めることができる。
【0034】
又、この場合、上記始端側スライダ2の表面及び裏面の両面に永久磁石MG・・が配設され、上記終端側スライダ3の表面及び裏面の両面に永久磁石MG・・が配設され、かつ、上記巻尺テープ1の表面1a及び裏面1bに長さ目盛M・Mが形成されているから、例えば、巻尺テープ1の巻込部Iが存在する使用態様においては、始端側スライダ2の表面及び上記終端側スライダ3の表面の永久磁石MG・・の磁着作用によりにより鉄筋RB等の測定対象部位等に固着することができ、巻尺テープ1の裏面1bの長さ目盛Mを視認することになり、又、例えば、巻尺テープ1の巻込部Iが存在しない使用態様においては、始端側スライダ2の裏面及び上記終端側スライダ3の裏面、又は、始端側スライダ2の表面及び上記終端側スライダ3の表面の永久磁石MGの磁着作用により鉄筋RB等の測定対象部位等に固着することができ、巻尺テープ1の表面1a又は裏面1bの長さ目盛Mを視認することになり、しかして、始端側スライダ2の表面及び裏面の両面、上記終端側スライダ3の表面及び裏面の両面の永久磁石MG・MGにより巻尺SKを巻尺テープ1の巻込部Iの有無の使用態様に応じて鉄筋RB等の測定対象部位等に固着することができ、鉄筋RB・・間の間隔Pの測定や検査及び配筋状態の写真撮影等を容易かつ正確に行うことができる。
【0035】
又、第二形態例においても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができる。
【0036】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、始端側スライダ2、終端側スライダ3、吊持部材4、長さ目盛Mの構造や形態等は適宜変更して設計される。
【0037】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0038】
SK 巻尺
M 長さ目盛
S 始端側
E 終端側
I 巻込部
MG 永久磁石
IH 巻芯穴部分
F 平面
G 案内位置
C 退避位置
SP 抜止ピン
EP 抜止ピン
1 巻尺テープ
1a 表面
1b 裏面
2 始端側スライダ
2aT 抜止部
2bT 抜止部
2c 指掛部
2d 吊下穴部
2Q 当接面
3 終端側スライダ
3aT 抜止部
3bT 抜止部
3c 指掛部
3d 吊下穴部
3Q 当接面
4 吊持部材
4a ガイド部
4b 吊持部
4c 係合部
4d リング部