(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】テール部分
(51)【国際特許分類】
F42B 10/14 20060101AFI20221117BHJP
【FI】
F42B10/14
(21)【出願番号】P 2020525866
(86)(22)【出願日】2018-09-26
(86)【国際出願番号】 SE2018050976
(87)【国際公開番号】W WO2019093939
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-09-07
(32)【優先日】2017-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】518357852
【氏名又は名称】ベーアーエー・システムズ・ボフォース・アクチエボラグ
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS BOFORS AB
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】アナス・ハグベリ
(72)【発明者】
【氏名】トミー・ストレム
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・アクシンイェル
【審査官】姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04203569(US,A)
【文献】米国特許第02784669(US,A)
【文献】米国特許第02923241(US,A)
【文献】米国特許第06978967(US,B1)
【文献】米国特許第03964696(US,A)
【文献】英国特許出願公告第01288732(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F42B 10/14
F42B 10/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定翼弾用のテール部分(1)であって、傾斜した、少なくとも2つの展開可能なフィン(3)を含み、
フィン(3)は少なくとも2つのセクション(2)に配置され、少なくとも2つのセクション(2)は軸方向に互いに隣り合って配置され、
フィン(3)は弾性のある材料から形成され、
展開前に、それぞれのフィン(3)は凸状のベアリング表面(5)を抱え、弾丸の半径により規定される円筒形で周囲を囲む表面の内部に延び、
それぞれのベアリング表面(5)は、その頂点(14)が弾丸の中心軸からずれた、観念上の円錐(13)の外部表面の一部と一致することを特徴とすることを特徴とするテール部分(1)。
【請求項2】
それぞれのセクション(2)は、少なくとも2つのフィン(3)を含むことを特徴とする請求項1に記載のテール部分(1)。
【請求項3】
同じセクション(2)の一部を形成するフィン(3)は、セクション(2)の一部を形成するフィン(3)が接続された、連結部材(4)の手段により対称的に展開可能なことを特徴とする請求項2に記載のテール部分(1)。
【請求項4】
異なるセクション(2)の連結部材(4)は、他から独立であることを特徴とする請求項3に記載のテール部分(1)。
【請求項5】
展開前に、それぞれのフィン(3)は凸状のベアリング表面(5)を抱え、弾丸の半径により規定される円筒形で周囲を囲む表面の内部に延びることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のテール部分(1)。
【請求項6】
安定翼弾用のテール部分(1)であって、傾斜した、少なくとも2つの展開可能なフィン(3)を含み、
フィン(3)は少なくとも2つのセクション(2)に配置され、少なくとも2つのセクション(2)は軸方向に互いに隣り合って配置され、
展開前に、それぞれのフィン(3)は凸状のベアリング表面(5)を抱え、弾丸の半径により規定される円筒形で周囲を囲む表面の内部に延び、
それぞれのベアリング表面(5)は、その頂点(14)が弾丸の中心軸からずれた、観念上の円錐(13)の外部表面の一部と一致することを特徴とすることを特徴とするテール部分(1)。
【請求項7】
異なったベアリング表面(5)は、その頂点(14)が互いに関連して配置された、異なった観念上の円錐(13)の外部表面と一致することを特徴とする請求項6に記載のテール部分(1)。
【請求項8】
展開前に、ベアリング表面(5)に向かう所定の場所にフィン(3)を保持するために、円筒形のスリーブがフィン(3)の上に配置されることを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載のテール部分(1)。
【請求項9】
円筒形のスリーブは、フィンのセクション(2)から軸方向に引き抜くことができることを特徴とする請求項8に記載のテール部分(1)。
【請求項10】
円筒形のスリーブは、少なくとも弾丸の一部を覆うカートリッジケースの一部であることを特徴とする請求項8または9に記載のテール部分(1)。
【請求項11】
少なくとも2つのセクション(2)の一部を形成するフィン(3)が、弾丸の周囲にグループとして配置されることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載のテール部分(1)。
【請求項12】
異なるセクション(2)の一部を形成するフィン(3)が、弾丸の周囲に均等に分配されることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載のテール部分(1)。
【請求項13】
フィン(3)の前方のエッジが傾斜していることを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載のテール部分(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜した、少なくとも2つの展開型フィンを含む、安定翼弾(fin-stabilized projectile)用のテール部分に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な軍事関連で使用される多くのタイプの弾丸の中で、安定翼弾は、弾丸の重要なサブグループに入る。安定翼は、例えばスムースボアの砲身を用いて発射される砲弾のために使用される。安定翼は、弾丸の弾道を安定化させ、さらに例えばフィン傾斜によって弾丸がその長軸の回りで回転する場合、より安定する。所定の応用では、例えばフィンを含む後方部分のような弾丸の一部のみが回転し、弾丸の残りが全く回転しない、または遅く回転するような場合でも十分である。回転は、また、弾丸の均等でない外部の対称性または均等でない重さ分散を補償することができる。回転は、フィンの傾斜角度に関連して増加する。
【0003】
弾丸の弾道の安定性を提供する回転は、例えば、SE508652に開示された、近接信管の助けを借りて、周囲の状況の有効走査を弾丸が行うために使用される。回転は、一部は弾丸の弾道により決定され、一部は弾丸の回転により決定されるらせん軌道に沿って、近接信管が周囲の状況を走査することを意味し、これは砲弾の弾道に重ねられてきた。
【0004】
SE508652は、どのように回転するかについては詳細に述べていない。一方、弾丸のテール部分でどのようにフィンが配置されるかに関しては、多数の文献がある。
【0005】
フィンは、一般に、弾丸の後方部分で、弾丸の周囲にリング状に配置される。それらは、展開した位置で、湾曲または平坦である。対称的な配置の平坦なフィンの典型的な例は、SE508652に示されている。
【0006】
フィンの特徴およびその弾丸への影響は、それらの取り付け面積により、大きな程度決定される。しかしながら、発射中には閉じた位置にフィンを配置し、発射後はそれらが展開した位置になることが可能に違いないという事実により、この面積は限定される。結合されたフィン面積は、フィンが互いに重ならない限り、テール部分の円周に、長手方向のフィンの長さを掛け合わせたものより通常大きくはならない。重なったフィンは、問題なくフィンを展開させるためには、特別の設計手段を必要とする。このように従来技術は、傾斜し、かつ重なったフィンの例を示すものではない。フィンの傾斜は、それゆえに全フィン面積に制限的な影響を有する。
【課題の定義】
【0007】
目的は、それゆえに、フィンの傾斜のような他の設計手段の可能性を保持すると共に、フィン面積の最大化を提供することである。
【課題の解決】
【0008】
導入部で示したテール部分が、フィンが少なくとも2つのセクションに配置され、これらは軸方向に互いに隣り合って配置されることを特徴とする場合に、本発明が基づく目的が達成される。
【0009】
さらに一つまたはそれ以上の下位の特許請求の範囲にかかる一つまたはそれ以上の特徴が与えられた場合に、さらなる長所が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、添付の図面を参照しながら記載される。
【0011】
【
図1】本発明にかかるテール部分の具体例の斜視図を示す。
【
図5a】特にフィンが省略された本発明のテール部分の模式的な斜視図を示す。
【
図5b】本発明のテール部分の一部を形成するベアリング表面の形状を示す、第1の基本図形を示す。
【
図5c】ベアリング表面の形状を示す第2の基本図形を示す。
【好ましい具体例】
【0012】
図1は、砲弾等のような弾丸用の本発明にかかるテール部分を示す。弾丸はその全体は示されていないが、本発明の主題であるテール部分が示されている。弾丸の他の部分は、当業者に知られたいずれかの設計により形成することができる。
【0013】
好適な具体例では、テール部分1は、2つのセクションに分けられ、テール部分1および弾丸の長手方向に互いに隣り合うように配置される。換言すれば、弾丸の移動の観念上の方向に見た場合、セクション2は一方が他方の後ろに配置される。
【0014】
好適な具体例では、それぞれのセクション2は3つのフィンを有するが、異なるフィン3の数を有する他の具体例は、本発明のコンセプトの範囲内に明らかに含まれる。フィン3は、
図1に示すような展開位置と、またベアリング表面5に向かって閉じられた閉じた位置を有する。閉じた位置は、発射される前において、弾丸は収納され、運搬され、挿入される間、評価される。好適な具体例では、フィン3は、弾丸の製造中に制定される、重なった円筒形のスリーブ、またはフード(図示せず)の助けにより閉じた位置に保持される。発射に関しては、スリーブは除去され、フィン3は展開位置と推測される。
【0015】
それぞれのセクション2は、また操縦リング4の形状の結合部材を有し、これは、セクション2の中のフィン3を共に機能的に接続させる。異なるセクション2の結合部材4は、互いに独立である。
【0016】
フィン3の外径および外部設計は、当業者が親しみ、適当と思う範囲内で変えうる。フィン面積の大きさに加えて、弾丸の中心からのフィンの最大長さは、弾丸の特徴について重要である。
図1に示される具体例では、フィン3は、弾丸の長手方向に対して所定の角度で傾斜している。それぞれのフィン3は、ベアリング表面5に沿って、周方向の次のフィン3まで、これに重なること無く、可能な限り閉じた位置で延びる。ベアリング表面5は、それぞれのフィン3の面積に対応する面積を有する。フィン3の大きさは、ベアリング表面5の大きさにより制限され、フィン面積3の最大化に対してフィン面積はベアリング表面5の全体の面積に対応する。フィン3の前方エッジは、移動の観念上の方向で、弾丸の空気抵抗を減らすために、1つの具体例では傾斜している。
【0017】
それぞれのベアリング表面5は、それゆえに可能な限り広くすべきである。弾丸の最大半径により規定され、弾丸の発射前の重なる円筒形のスリーブに対応する、観念的な円筒形の外部表面内で、可能な限り広いベアリング表面5の余地を形成するために、それぞれのベアリング表面5は、凸状で、観念的な円筒形の外部表面内で空間の内部に延びる。ベアリング表面5が、観念上の円筒形で、取り囲む表面に沿って配置された場合、ベアリング表面5の面積はより大きくなる。1つまたはそれ以上のセクション2が、テール部分1の上で続いて配置されるため、全フィン面積は、フィン3を有する1つのセクション2のみがテール部分1の上に配置される場合より、大きくなる。1つのセクションの代わりに、2つまたはそれ以上のセクション2を続いて配置した結果、全フィン面積を一定に保ったまま、弾丸の中央からのフィンの最大長さの増加が任意的に達成され、これは当業者に、これにより弾丸の特徴について取り組むチャンスを与える。
【0018】
ベアリング表面5の湾曲により、その周囲でそれぞれのフィン3が旋回可能なそれぞれのシャフト6が、ベアリング表面5の中に、または実質的に平行に配置される。シャフト6は、
図2に得に良く見えるように、弾丸の長手方向に対して傾いており、フィン3の所望の傾斜を達成する。同時に、好適な具体例では、シャフト6は観念上の円筒形の外部表面に対して実質的に平行である。ベアリング表面5の湾曲は、
図5a~5cを参照してより詳細に説明される。
【0019】
ベアリング表面5の湾曲は、またシャフト6から遠ざかる方向で、観念上の円筒形の包含する表面に次第に近づく。組み合わされた回転シャフト6から見てベアリング表面5の最も遠い端部では、ベアリング表面5は観念上の包含する表面に到達し、そこで円筒部分7に組み込まれる。ベアリング表面5に向かって留められた場合にフィン3の過剰に過酷な曲げを防止するために、好適な具体例では対応する領域に、切縮めた角部9を有する。展開状態でフィン3が可能な限り広くなることを望む場合であっても、示された具体例の、切縮めた角部9は、大きなフィン面積と、発射中に弾丸に向かってフィン3を閉じる可能性との間で妥協される。
【0020】
フィン3は弾性のある材料から形成され、弾丸の発射で覆われたスリーブが除去された時に元の展開した形状に素早く戻る。
【0021】
上述の操縦リング4は、1つまたは同じセクション2のフィン3を結びつける。弾丸の発射で、取巻くスリーブがセクションから剥がされた場合、少なくとも1つのフィン3が、材料の弾性により展開する。これにより、シャフト6の回りでフィン3が回転し、好適にはそれぞれのシャフト6はその端部に小さな歯車8を備えるため、操縦リング4は近道で回転する。歯車8は操縦リング4と噛み合って、シャフト6の回転運動はこの方法で操縦リング4に伝えられる。続いて操縦リング4はその回転運動を他のシャフト6に伝え、そのシャフトのフィン3はまた展開を開始するであろう。連結の結果として、展開が同時に起こり、幾分かより大きな展開傾向にあるフィン3は、他のフィン3を加速させ、幾分より遅い展開のフィン3は、少しプロセスの速度を遅くする。展開の同時性は、また、弾丸の安定性が制御され、予測できることを意味する。
【0022】
外部スリーブは一般に軸方向に引っ張られるため、1つのセクション2が一度に露出することが期待できる。フィン3の展開は、セクション2が露出する順番で起きる。セクション2とそれらの操縦リング4は連結されず、記載されたフィン展開の同時性が、制御された方法でセクションにより起きる。
【0023】
図3では、テール部分1が、その後端部から見られる。この図では、
図1、2にも示されたフィンが、好適な具体例では、テール部分1の周囲の上に均等に分配されることが明らかに分かる。これは、好適な具体例で選択されたフィンシャフト6の配置の結果である。これが目標に向かう弾道にある時に、それが弾丸の他の所望の特徴を提供した場合、この分野の当業者は、ルーチンテストの後、フィンシャフトの他の配置を選択することができる。
【0024】
図4aおよび4bは、テール部分1の2つの異なる変形の断面図を示す。
図4aの変形は、自由回転テール部分1であり、テール部分1の外部部分11が、内部シャフト12の上に回転可能に配置され、それゆえに弾丸の残りの部分に対して回転可能に配置される。内部シャフト12に対する外部部分11の回転性は、当業者に知られた他の方法が想像できるとしても、好適にはボールベアリング10の助けにより達成される。
図4bは、固定されテール部分を示す。固定されたおよび自由回転のテール部分1の双方を使用することは、それ自体は、既に当業者に知られている。本発明にかかるテール部分1は、固定または自由回転の方法のいずれに配置されても、他の部分は実質的に同じ形状である。
【0025】
図5a~5cは、ベアリング表面5はどのように形成されるかを記載する。
図5aにおいて、テール部分1は、単純化した形態で記載され、2つのセクション2の上の双方のフィン3、それらのシャフト6、および操縦リング4は、ベアリング表面5が可能な限り明確に見えるように除去されている。
図5aの左では、上部および下部のベアリング表面5の双方が、円筒形の外部の輪郭から所定の距離に配置されることが分かる。
図5aの右方向に、それぞれのベアリング表面5と外部の輪郭との間の距離は、漸次小さくなる。ベアリング表面5が外部の輪郭に到達した場合、それは円筒形の表面部分7に併合される。同時に、それぞれのベアリング表面5は、円筒形の外部の輪郭から離れて内方に傾き、その面積は可能な限り大きくなる。それぞれのベアリング表面5は、観念上の円錐の外部表面と一致する。
【0026】
しかしながら観念上の円錐13は、異なるベアリング表面5に対して、異なる。
図5bにはそのような円錐13が示され、どのようにそれぞれのベアリング表面5がその形状となるかを示す。観念上の円錐13の頂点14は、テール部分1の中央に対して横方向にずらされる。この結果、円錐13の外部表面は、テール部分1の中央に対して、および円筒形の外部の輪郭の双方に対して、非対称になる。円錐13の中心線は、弾丸の中心線に平行であるが、多くの具体例では一定の角度を有するようになる。観念上の円錐13の計算に関するそれらの測定を通して、外部表面の一部と一致するベアリング表面5もまた、円筒形の外部の輪郭に対して非対称に配置される。
【0027】
同じセクション2に配置されたベアリング表面5、および異なるセクション2に配置されたベアリング表面5の双方で、ベアリング表面5のそれぞれは自身の観念上の円錐13と一致する。このように、示された具体例では、6つの異なる円錐13が、6つの異なるベアリング表面5の形状を支持して計算された。
図5bおよび5cでは、明確化のために、それらの円錐13の1つのみが示される。コンピュータ支援製造技術を用いて、
図5aのテール部分1を作製することが可能である。
【0028】
図5cでは、観念上の円錐13が直上から示され、テール部分1の中心に対する軸のずれが明確に分かる。
【0029】
提案された解決手段は1つだけのセクションに配置されたフィンを含む従来の技術に関する多くの長所を有する。第1に、十分な全フィン面積を達成するために非常に小さい空間が得られる技術的解決が可能となる。さらに、全フィン面積を維持しながら弾丸の中心からフィン3の最大広がり、即ち全長が増加する。正確な回転速度まで弾丸が回転するのに必要な時間が低減され、さらに1つのフィンセクションを含む解決では少なくとも50%まで低減され、安定性のマージンが増加する。
【代わりの具体例】
【0030】
図に示された具値例は、弾丸の長手方向に互いに隣り合って配置された2つのセクション2を有するが、既に上で述べたように、2つのより多くのフィン3を含むセクション2が互いに隣り合って配置された具体例も、本発明に含まれる。
【0031】
フィン3の大きさおよび形状は、ベアリング表面5の形状により影響され、次に、観念上の円錐13およびテール部分1の中心線に対するずれおよび角度により決定される。多くのベアリング表面5の異なる外観が、たとえ全ての変形が示されなくても、これらの原理の範囲内で達成可能である。フィン3の形状および大きさは、探し求められる弾丸の特徴に依存して変わりうるが、ベアリング表面5の形状および大きさにより自然に制限される。
【0032】
テール部分の周方向のフィンシャフト6の配置も、また多くの方法で変形しうる。図面では、フィンシャフト6がテール部分1の周囲で均等に分割された配置が示される。
図3を参照しながら上で既に示したように、弾丸に望まれる特徴に依存して、多くの他の変形が想像できる。配置の一例では、フィン3およびフィンシャフト6がセクション2の中で周方向に対称に配置されるが、異なるセクションのフィン3は短く配置され、異なるセクション2からフィン3を含むグループが形成される。3つのフィンの2つの列では、それぞれのセクションまたはセグメントの3つのフィンの間の分離角度は120°である。2つの列は、互いに非対称に配置され、2つのフィンの間の分離角度は60°ではなく、それぞれのペアに対して例えば70°および50°である。この方法では、所定の応用で、非常に良好な結果が達成される。
【0033】
フィン3のグループ化を行う他の方法は、セクション毎のグループをフィンが形成するようにすることである。
【0034】
他の具体例を達成するためにさらなる変形の選択肢は、所定のセクション2がより多くのフィン3を備え、一方、他のセクション2はより少ないフィン3を有するものである。フィン3の大きさは、また、例えば1つのセクション2のフィン3が、他のセクション2より矛盾無く大きくなるという事実によって互いに変形可能である。
【0035】
ベアリング表面5に向かって締められた場合にフィン3を覆う円筒形のスリーブは、所定の具体例では分離された構成とすることができるが、カートリッジケースの一部として形成しても良い。カートリッジケースは、弾丸の多くのまたは少ない部分を覆い、発射薬や添加薬を含む。カートリッジケースは、発射の所定の段階で弾丸から分離し、フィン3は原則として同時に裸になり、弾丸が銃身を離れるやいなや展開する。
【0036】
記載したさまざまな具体例は、更なる具体例を形成するために、所望の弾丸の特徴を達成するために、当業者の計算および試験の範囲内で、他の具体例と自由に組み合わせることができる。
【0037】
本発明は、添付する特許請求の範囲の範囲内でさらに変形可能である。