(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-16
(45)【発行日】2022-11-25
(54)【発明の名称】物品の自動化分配および包装のための装置、システム、および、方法
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20221117BHJP
A61J 1/00 20060101ALI20221117BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J1/00 430
(21)【出願番号】P 2021510165
(86)(22)【出願日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 US2020038357
(87)【国際公開番号】W WO2020263666
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-02-24
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505411125
【氏名又は名称】オムニセル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト デヴィッド ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン パトリック ジェイ
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/067174(WO,A1)
【文献】特開2007-320610(JP,A)
【文献】特開2003-034312(JP,A)
【文献】特開平08-072813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
A61J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化包装システムであって、該自動化包装システムは、
包装されるべき1つまたはそれ以上の物品を含むオーダーの指示を受け取るように構成されたコントローラと、
包装ステーションと、
前記包装ステーションに送られるバッグのウェブと、
前記包装ステーションに置かれたバッグを支持するように構成された空気圧テーブルと、を含み、前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションに対して少なくとも2つの位置に構成可能であり、前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションにおけるバッグと前記空気圧テーブルとの間の摩擦を減少させるために、前記空気圧テーブルを通して空気流を差し向けるように構成されており、
前記包装ステーションに置かれたバッグを開放するための空気ノズルを含む開放機構と、
開放されたバッグ中に挿入され、前記1つまたはそれ以上の物品を置くように構成された充填ビンと、
前記1つまたはそれ以上の物品を受け入れた後に、前記包装ステーションに置かれたバッグを封止するための閉鎖装置と、をさらに含む自動化包装システム。
【請求項2】
前記充填ビンは、前部パネルおよび底部パネルを有し、
開放バッグ中への充填ビンの挿入に応答して、前記前部パネルが上昇され、前記底部パネルが開放バッグから後退され、
前記前部パネルが上昇されることに応答して、前記底部パネルが開放バッグから後退され、前記1つまたはそれ以上の物品をバッグ内に残す、請求項1に記載の自動化包装システム。
【請求項3】
前記バッグのウェブが前記包装ステーション中に送られるときに、前記バッグのウェブに識別しるしを印刷するように構成された印刷ヘッドと、
前記バッグのウェブに印刷された前記識別しるしを読み取るように構成されたしるし読み取り器と、をさらに含む請求項1に記載の自動化包装システム。
【請求項4】
前記開放機構は、前記空気ノズルによって少なくとも部分的に開放された、前記包装ステーションに置かれたバッグの開口部中に挿入され、バッグの充填操作中にバッグを十分開放された位置に保持するように構成された1つまたはそれ以上のフィンガをさらに含む、請求項1に記載の自動化包装システム。
【請求項5】
前記少なくとも2つの位置は、上昇位置および下降位置
を含み、前記空気圧テーブルの位置は、前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品によって少なくとも部分的に規定される操作パラメータに応答して前記コントローラによって確立される、請求項1に記載の自動化包装システム。
【請求項6】
前記空気圧テーブルは、テーブルを通して流れる少なくとも2つの異なるレベルの空気流を含み、テーブルを通して流れる空気流のレベルは、前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品によって少なくとも部分的に規定される前記操作パラメータに応答して前記コントローラによって確立される、請求項5に記載の自動化包装システム。
【請求項7】
自動化包装システムを操作するための方法であって、該方法は、
1つまたはそれ以上の物品を含むオーダーの指示をコントローラにおいて受け取ることと、
前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品を前記コントローラによって識別することと、
前記オーダーの識別された前記1つまたはそれ以上の物品に少なくとも部分的に基づいて前記自動化包装システムの操作パラメータを前記コントローラによって識別することと、
前記識別された操作パラメータに従って前記コントローラを使用して前記包装システムを操作することと、を含み、
前記識別された操作パラメータに従って前記包装システムを操作することは、
バッグのウェブの第1のバッグにしるしを印刷することと、
前記バッグのウェブの前記第1のバッグを前記包装システムの包装ステーションに送ることと、
空気圧テーブル上でバッグのウェブの第1のバッグを支持すること、とを含み、前記空気圧テーブルは、前前記包装ステーションに対して少なくとも2つの位置に構成可能であり、記空気圧テーブルは、前記包装ステーションにおけるバッグと前記空気圧テーブルとの間の摩擦を減少させるために、前記空気圧テーブルを通して空気流を差し向けるように構成されており、
空気ノズルを使用して、前記バッグのウェブの前記第1のバッグを開放することと、
開口部を通して前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を収容している充填ビンを挿入することと、
前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を置くことと、をさらに含む方法。
【請求項8】
前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、
識別された操作パラメータに応答して空気圧テーブルを上昇させることと、
もう1つの識別された操作パラメータに応答して、前記空気圧テーブルに所定レベルの空気流を供給することと、を含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、
もう1つの識別された操作パラメータに応答して、前記充填ビンを前記第1のバッグから除去した後に、開口部を通して前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を押し入れるための空気流を提供すること、をさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、
前記充填ビンを開口部を通して前記第1のバッグ中に挿入することに応答して、前記充填ビンの端パネルを上昇させ、前記充填ビンの底部パネルを後退させるように前記充填ビンを制御すること、をさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、
前記端パネルが上昇され、前記底パネルが後退されることに応答して、前記第1のバッグから前記充填ビンを後退させること、をさらに含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、
前記充填ビンが前記第1のバッグから後退されたことに応答して、前記第1のバッグの開口部を封止するための閉鎖機構を操作すること、をさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
包装システムであって、該包装システムは、
バッグのウェブを受け入れるように構成された包装ステーションと、
バッグが前記包装ステーションに置かれることに応答して、前記バッグのウェブのバッグの開口部に向かって差し向けられるノズルと、を含み、前記ノズルは、バッグを膨らませ、開放するために、バッグの前記開口部に空気を差し向け、
前記包装ステーションでバッグを支持するための空気圧テーブルと、
を含み、前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションにおけるバッグと前記空気圧テーブルとの間の摩擦を減少させるために、前記空気圧テーブルを通して空気流を差し向けるように構成されており、
充填ビンをさらに含み、前記充填ビンは、前記包装ステーションで開放バッグ内に挿入され、該充填ビンから開放バッグ内に1つまたはそれ以上の物品を置き、開放バッグから除去されるように構成されており、
バッグが1つまたはそれ以上の物品で充填されることに応答してバッグの前記開口部を封止するように構成された閉鎖装置を含む、包装システム。
【請求項14】
バッグが前記ノズルによって開放されることに応答して、前記包装ステーションでバッグを開放状態に保持するための1つまたはそれ以上のフィンガをさらに含む、請求項13に記載の包装システム。
【請求項15】
前記閉鎖装置は、前記包装ステーションにおいてバッグの前記開口部を加熱要素に当てて閉鎖するように構成されている閉鎖バーを含み、前記加熱要素は、バッグの前記開口部を熱的に封止する、請求項13に記載の包装システム。
【請求項16】
前記充填ビンは、前部パネルおよび底部パネルを含み、前記充填ビンが前記包装ステーションで開放バッグ中に挿入されることに応答して、前記底部パネルは、開放バッグから後退され、前記前部パネルは、上昇される、請求項13に記載の包装システム。
【請求項17】
前記ノズルは、前記置かれた少なくとも1つの物品を前記バッグ中に押し込み、バッグの前記開口部に邪魔がないようにするために、前記充填ビンが開放バッグから後退されることに応答して、前記置かれた1つまたはそれ以上の物品に空気の流れを差し向けるようにさらに構成されている、請求項13に記載の包装システム。
【請求項18】
前記ノズルは、開放しないバッグに応答して、前記包装ステーションから非開放バッグを除去するために、非開放バッグに空気流を差し向けるようにさらに構成されている、請求項13に記載の包装システム。
【請求項19】
前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションに対して少なくとも2つの位置に構成可能である、請求項14に記載の包装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に、物品の自動化分配および包装に関し、特に、種々の構成、寸法 および 組み合わせの物品を配給のために包装中に自動化分配することに関する。実施形態は、プロセスの全自動化または部分自動化を含むことができ、医薬の分配の効率および正確性を改善するための機構を含むことができる。
【背景技術】
【0002】
商品の分配は、特に、手動で行われるときに、しばしば時間がかかり、間違いを起こしやすい日常的な実務である。分配の自動化は、分配作業の効率および正確性の両方を改善することができるが、異なるタイプの物品は、必然的に異なるタイプの分配を必要とする。さらに、自動化分配は、費用がかかることがあり、分配作業が十分に頻繁でなく、或いは、間違いに関連したリスクが低い場合には、自動化の費用は正当化されることができない。
【0003】
分配の正確性が重要である1つの特定の分野は、医薬の分配の分野である。医療施設におけるような医薬の分配は、複雑かつ時間のかかるプロセスであり得る。医薬オーダーの変更を伴い、また、患者に誤った医薬を分配する著しい潜在的な分岐を伴う場合には、中央薬局から患者への医薬の配達プロセスは、医療現場においてリスクの高いプロセスであり得る。
【0004】
医療施設は、一般的に、医薬が正しいタイプおよび用量のものであり、適当な患者が医薬を受け取っていることを確保するための進行に沿って行われる多くの確認ステップを伴って、中央薬局から患者に医薬を分配する。確認ステップは、プロセスに複雑さと時間を付加し、それによって、効率を減少させ得る。したがって、プロセスの幾つかまたはすべてを自動化することができ、医薬が患者に配達される効率を増加させることができる装置、システム、および、方法を実装することが望ましいことがある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、物品の自動化分配および包装を容易にするための自動化包装システムを提供することができる。システムの実施形態は、包装されるべき1つまたはそれ以上の物品を含むオーダーの指示を受け取るように構成されたコントローラと、包装ステーションと、前記包装ステーションに送られるバッグのウェブと、前記包装ステーションに置かれたバッグを支持するように構成された空気圧テーブルと、前記包装ステーションに置かれたバッグを開放するための空気ノズルを含む開放機構と、開放されたバッグ中に挿入され、前記1つまたはそれ以上の物品を置くように構成された充填ビンと、前記1つまたはそれ以上の物品を受け入れた後に、前記包装ステーションに置かれたバッグを封止するための閉鎖装置と、を含む。前記充填ビンは、前部パネルおよび底部パネルを有する
充填ビンを含むことができ、開放バッグ中への充填ビンの挿入に応答して、前記前部パネルが上昇され、前記底部パネルが開放バッグから後退され、前記前部パネルが上昇されることに応答して、前記底部パネルが開放バッグから後退され、前記1つまたはそれ以上の物品をバッグ内に残す。
【0006】
幾つかの実施形態によれば、前記バッグのウェブが前記包装ステーション中に送られるときに、前記バッグのウェブに識別しるしを印刷するように構成された印刷ヘッドと、前記バッグのウェブに印刷された前記識別しるしを読み取るように構成されたしるし読み取り器と、を含むことができる。幾つかの実施形態の前記開放機構は、前記空気ノズルによって少なくとも部分的に開放された、前記包装ステーションに置かれたバッグの開口部中に挿入され、バッグの充填操作中にバッグを十分開放された位置に保持するように構成された1つまたはそれ以上のフィンガを含むことができる。
【0007】
幾つかの実施形態の前記空気圧テーブルは、上昇位置および下降位置を含む少なくとも2つの位置を含み、前記空気圧テーブルの位置は、前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品によって少なくとも部分的に規定される操作パラメータに応答して前記コントローラによって確立される。前記空気圧テーブルは、テーブルを通して流れる少なくとも2つの異なるレベルの空気流を含み、テーブルを通して流れる空気流のレベルは、前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品によって少なくとも部分的に規定される前記操作パラメータに応答して前記コントローラによって確立されることができる。
【0008】
本願に記載されている実施形態は、1つまたはそれ以上の物品を含むオーダーの指示を受け取ることと、前記オーダーの前記1つまたはそれ以上の物品を識別することと、前記オーダーの識別された前記1つまたはそれ以上の物品に少なくとも部分的に基づいて前記自動化包装システムの操作パラメータを識別することと、前記識別された操作パラメータに従って前記包装システムを操作することと、を含む方法を提供することができる。前記識別された操作パラメータに従って前記包装システムを操作することは、バッグのウェブの第1のバッグにしるしを印刷することと、前記バッグのウェブの前記第1のバッグを前記包装システムの包装ステーションに送ることと、空気ノズルを使用して、前記バッグのウェブの前記第1のバッグを開放することと、開口部を通して前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を収容している充填ビンを挿入することと、前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を置くことと、を含むことができる。
【0009】
幾つかの実施形態によれば、前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、識別された操作パラメータに応答して空気圧テーブルを上昇させることと、もう1つの識別された操作パラメータに応答して、前記空気圧テーブルに所定レベルの空気流を供給することと、をさらに含むことができる。前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、もう1つの識別された操作パラメータに応答して、前記充填ビンを前記第1のバッグから除去した後に、開口部を通して前記第1のバッグ中に前記1つまたはそれ以上の物品を押し入れるための空気流を提供することを含むことができる。前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、前記充填ビンを開口部を通して前記第1のバッグ中に挿入することに応答して、前記充填ビンの端パネルを上昇させ、前記充填ビンの底部パネルを後退させるように前記充填ビンを制御すること、をさらに含むことができる。
【0010】
幾つかの実施形態によれば、前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、前記端パネルが上昇され、前記底部パネルが除去されることに応答して、前記第1のバッグから前記充填ビンを後退させることを含むことができる。前記識別されたパラメータに従って前記包装システムを操作することは、前記充填ビンが前記第1のバッグから後退されたことに応答して、前記第1のバッグの開口部を封止するための閉鎖機構を操作することを含むことができる。
【0011】
本願で提供される実施形態は、包装システムであって、該包装システムは、バッグのウェブを受け入れるように構成された包装ステーションと、バッグが前記包装ステーションに置かれることに応答して、前記バッグのウェブのバッグの開口部に向かって差し向けられるノズルと、を含み、前記ノズルは、バッグを膨らませ、開放するために、バッグの前記開口部に空気を差し向け、前記包装ステーションでバッグを支持するための空気圧テーブルと、充填ビンと、を含み、前記充填ビンは、前記包装ステーションで開放バッグ内に挿入され、該充填ビンから開放バッグ内に1つまたはそれ以上の物品を置き、開放バッグから除去されるように構成されており、バッグが1つまたはそれ以上の物品で充填されることに応答してバッグの前記開口部を封止するように構成された閉鎖装置を含む、包装システムを含むことができる。実施形態は、バッグが前記ノズルによって開放されることに応答して、前記包装ステーションでバッグを開放状態に保持するための1つまたはそれ以上のフィンガを含むことができる。前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションに対して少なくとも2つの位置に構成可能であることができる。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、前記空気圧テーブルは、前記包装ステーションにおけるバッグと前記空気圧テーブルとの間の摩擦を減少させるために、前記空気圧テーブルを通して空気流を差し向けるように構成されていることができる。前記閉鎖装置は、前記包装ステーションにおいてバッグの前記開口部を加熱要素に当てて閉鎖するように構成されている閉鎖バーを含むことができる。前記充填ビンは、前部パネルおよび底部パネルを含み、前記充填ビンが前記包装ステーションで開放バッグ中に挿入されることに応答して、前記底部パネルは、開放バッグから後退され、前記前部パネルは、上昇されることができる。前記ノズルは、前記置かれた少なくとも1つの物品を前記バッグ中に押し込み、バッグの前記開口部に邪魔がないようにするために、前記充填ビンが開放バッグから後退されることに応答して、前記置かれた1つまたはそれ以上の物品に空気の流れを差し向けるように構成されていることができる。前記ノズルは、前記包装ステーションからバッグを除去するために、バッグが前記包装ステーションで開放されることができない瞬間に、非開放バッグに空気流を差し向けるように構成されていることができる
【0013】
以下で、添付の図面に言及する。添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の例示的な実施形態による自動化分配システムを示している。
【
図2】本開示の例示的な実施形態によるもう1つの自動化分配システムを示している。
【
図3】本開示による複数の例示的な実施形態のトレー貯蔵構成を示している。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による半自動化分配システムを示している。
【
図5】本開示の例示的な実施形態の充填操作を示している。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による自動化包装システムに送られるバッグのウェブを示している。
【
図7】本開示の例示的な実施形態によるバッグのウェブの開放バッグ中への充填操作を示している。
【
図8】本開示の例示的な実施形態による空気圧テーブルを含む自動化包装システムを示している。
【
図9】本開示の例示的な実施形態の挿入充填されたバッグ中に挿入された充填ビンを含む自動化包装システムを示している。
【
図10】本開示の例示的な実施形態による充填されたバッグを閉鎖し、封止するための閉鎖機構を含む自動化包装システムを示している。
【
図11】本開示の例示的な実施形態の封止されたバッグを排出するために下降位置に移動された空気圧テーブルを備える
図10の自動化包装システムを示している。
【
図12】本開示の例示的な実施形態の種々の観点を制御するためのコントローラブロックダイアグラムを示している。
【
図13】本開示の例示的な実施形態により包装されるべき物品に基づく自動化包装システムの操作パラメータを示している。
【
図14】本開示の例示的な実施形態による自動化包装システムのグラフィックユーザーインターフェースを示している。
【
図15】本開示の例示的な実施形態の自動化包装システムの操作方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態は、医療施設内で医薬の配給の効率を改善するための種々の装置、システム、および、方法を提供することができる。本発明の幾つかの実施形態および構成要素が、本発明の幾つかの実施形態が示され、しかし、すべての実施形態が示されているとは限らない、添付の図面を参照して、以下でより十分に説明される。実際、本発明の種々の実施形態は、多くの形態で実施されることができ、本願に示されている実施形態に制限されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用可能な法的要求を満足するように提供されている。
【0016】
本発明の例示的な実施形態は、医療施設内での医薬の分配および包装のような、物品の自動化分配および包装を容易にすることができる方法、装置、および、コンピュータプログラム製品を提供することができる。実施形態は、物品の、特に、これらの物品が、異なる寸法、形状、および、重量のものであるときに、分配を自動化し、オーダーに基づいて、それらの物品を包装するに際しての実質的なハードルとして本出願人によって識別された問題を解決することができる機構を含んで、物品を分配し、包装する効率および正確性を改善することができる。
【0017】
本発明の実施形態は、主として、例えば、病院、長期療養施設のような医療施設における医薬および医療品の分配および包装に関して記載されることができるけれども、本願に記載されている本発明の実施形態は、種々のタイプの施設で実施されることができ、本願に明示的に記載されている施設に制限されない。例えば、実施形態は、物品が、オーダーを履行するために分配され、分配または輸送のために包装されることができる物流倉庫環境において実施されることができる。本願に記載されている実施形態の幾つかの観点は、医薬の分配、および、それに関して要求される正確性に特有であることができるけれども、同様な実装は、幾つかの特徴を省くことができ、または、当業者にとっては明らかなように、他の特徴を含むことができる。
【0018】
医療施設は、医薬が貯蔵され、医療施設に亘る領域に分配される中央薬局を含むことができる。幾つかの医療施設は、供給者、物流センター、または、遠隔場所で医薬を貯蔵し、供給し、必要に応じて医薬を配達し、供給する遠隔中央薬局に依存することがある。かかる実施形態では、供給者、物流センター、または、遠隔中央薬局からの医薬は、受け取り領域で医療施設によって受け取られることができる。本発明の実施形態は、中央薬局から医薬が分配され、包装されるものとして記載されることができるけれども、中央薬局が遠隔に位置する実施形態、または、物流センターを使用する実施形態は、医薬および医療品が中央薬局または物流センターから受け取られる領域から本発明の実施形態を実施することができる。必要とされる医薬の指示は、医療施設が医薬を、必要とされるときの事前に受け取ることができるように、十分なリードタイムをもって中央薬局または物流センターに供給されるのがよい。
【0019】
本願に記載されている例示的な実施形態の自動化分配および包装システムは、種々のタイプの物品を分配し、包装するために使用されることができるけれども、本願に記載されている主な実施形態は、医薬および医療品を分配し、包装するのに特によく適している。しかしながら、他の物品が、開示されている自動化分配および包装システムの種々の構成から同様に利益を得ることができることが理解される。
【0020】
上述したように、例示的な実施形態による自動化分配および包装システムは、例えば、医療施設の中央薬局において実施されることができる。中央薬局から分配される医薬は、個々の丸薬若しくはカプセルから1リットルまたはそれ以上のIVバッグまでの種々の形態因子のものであることができる。他の形態因子は、シリンジ、carpuject、バイアル、複数投与医薬容器等を含むことができる。IV医薬チュービング、空のシリンジ等のような医療品は、医療施設内の別個の医療品物流センターから分配されることができ、或いは、幾つかの場合には、中央薬局および医療品物流センターは、組み合わされることができる。医療品および医薬の両方は、種々の寸法および形状で到来することがあり、在来の自動化分配装置からは容易にかつ効率的に分配されることができない。さらに、寸法、形状、および、重量の実質的な変化は、包装、特に自動化包装を大変困難にすることがある。ブリスタパッケージに収容された単位用量医薬は、小さい寸法、および、つかむために利用可能な実質的に平らな面により、容易に取り扱われることができるけれども、IVバッグは、非剛性包装および比較的高い重量により比較的厄介であり得る。さらに、carpuject、アンプル、または、バイアルのような製品は、比較的脆弱であり得、そのため、これらの製品の分配および包装には、適当な注意が払われなければならない。
【0021】
幾つかの医薬は、バイアルで分配されるように構成され、バイアルに伴って、シリンジが必要とされるのに対して、他の医薬は、患者が食物または水以外の飲料を消費する必要がある。かかる場合には、医薬に伴う食物または飲料は、医療品として取り扱われるのがよく、かかる医療品もまた、他の医療品が本願に記載されているように分配されることができるように、分配され、包装されるのがよい。
【0022】
本願に記載されている幾つかの実施形態によれば、幾つかの物品は、オーバーパック、または、医薬若しくは医療品を、より均一な、より容易につかまれる、および、より容易に貯蔵される等のうちの1つまたはそれ以上である包装形態因子に入れまたは保持する包装内に包装されるのがよい。オーバーパックは、普通の包装寸法、輪郭、形状、つかみ特徴、内容物保護、および、均一な識別等を提供することができる。
【0023】
医薬および医薬供給品を含む物品のためのオーダーは、物品の分配および包装のための自動化システムによって受け取られることができる。オーダーは、種々の因子に従ってグループ分けされることができる複数の物品を含むことができる。例えば、物品は、複数の医薬のための処方箋を有する患者のようなレシピに基づいてグループ分けされることができ、処方箋オーダーのすべての医薬は、単一の包装内に組み合わされることができる。特定の日または日時のための特定の患者のための医薬のすべてのようなレシピおよび時間に基づいてグループ分けされることができる。随意には、物品は、2人またはそれ以上の患者がいることがあり、それらの患者の医薬が共に1つのバッグ中に含められる施設の病室のために必要とされる医薬のような行き先によってグループ分けされることができる。物品は、行き先に物品を分配し、配達するための物流管理を改善することができる広範な種々の共通性によりグループ分けされることができる。
【0024】
オーダーは、複数の物品を含むことができるけれども、オーダーは、単一の物品だけを含んでもよい。本願に記載されている実施形態は、広範囲の製品寸法、重量、形状、および、量の自動化分配および包装ができる。本願で提供される例示的な実施形態の自動化分配は、
図1および
図2に示されているように、ロボットピックおよび回収のような入手可能な技術および方法を使用することができる。
【0025】
図1に示されているように、種々の寸法の空のビン160は、コンベア162に沿って輸送され、ロボット164、或いは他の形態のオートメーションによって充填されることができる。ロボット164は、オーダーで識別される物品を、バルク貯蔵場所のような貯蔵場所から回収し、物品166をビンまたはコンベア164上の位置に前進させることができる。コンベア162は、物品を
図1の自動化分配ステーションから以下でさらに説明する自動化包装ステーションに前進させることができる。
【0026】
図2は、
図11に関して以下でさらに説明されるコントローラによって制御されることができる本開示の例示的な実施形態による自動化分配システム200のもう1つの例示的な実施形態を示している。示されている実施形態は、ロボット204の近くに配置された複数の貯蔵モジュール202を含み、ロボット204は、例えば、以下でさらに説明されるような物品の回収および分配のための6軸ロボットアームであることができる。ロボット204は、ロボット204がトラックに沿って移動し、貯蔵モジュールに対するアクセスを提供し、自動化分配システムの拡張能力およびモジュール化を可能にすることができるように、トラックシステム206上に位置決めされているのがよい。ロボット204は、必要に応じて、回収、移動、および、配置のために物品に取り付けるように構成されているアーム端ツール208を含むのがよい。
【0027】
幾つかの実施形態によれば、以下の開示によって明らかになるように、物品の配給および物品の操作を容易にするための作業プラットホーム210が、設けられているがよい。この作業プラットホーム210は、有利には、ロボット204に結合されているのがよく、ロボット204と共にトラックを横断することができる。ロボットおよび作業プラットホーム210は、任意の在来の仕方で、例えば、ロボット204のベースに取り付けられたピニオンギア、トラックシステムに沿って延びるラックギアにより、トラックシステムに沿って移動することができる。随意には、ロボット204は、トラックシステム206に沿ってベルト駆動されることができる。トラックシステムに沿ったロボットの動力機構にかかわらず、トラックシステムに沿ったロボットの位置は、トラックシステムに埋設されたセンサ若しくはタグ、ロボットの移動測定、或いは、トラックシステムに沿った位置を正確に測定するための任意の方法を介して正確にモニタされることができる。トラックシステム206に沿った位置の測定は、システム200の全体に亘る物品の回収および移動の正確性を向上させるために、正確な、繰り返しのロボット204のアームの移動、および、アーム端ツール208の位置決めを容易にすることができる。電力、油圧動力、空気連通(例えば、真空または圧力)、および、ハードワイヤド通信は、へそ205を通してロボット204と連絡しており、へそ205は、すべての必要な架線、および、配管等を束ねることができ、ロボット204が、例えば、コントローラ、油圧ポンプ、空気ポンプ、および、電源のような静止設備と電気的および流体的に連絡しながら、トラック206を横断することを可能にすることができる。
【0028】
貯蔵モジュール202は、各物品が、ロボット204のアーム端ツール208にアクセス可能であるように、複数の物品を貯蔵するように構成されることができる。貯蔵密度を増大させるために、鉛直方向棚の配置が、複数の物品を貯蔵するのに十分であるけれども、利用可能な貯蔵場所は、貯蔵容量の実質的な増加を提供するために、水平方向に延びることができる。この増加された貯蔵容量を達成するために、貯蔵モジュールは、貯蔵モジュール202内に受け入れられることができる複数のトレー212を含むことができ、複数のトレー212は、トレー212が貯蔵モジュール内に受け入れられる貯蔵位置と、トレー212が貯蔵モジュールから滑り出され、ロボット204およびアーム端ツール208にアクセス可能である回収位置との間で移動されるように構成されることができる。
【0029】
例示的な実施形態の自動化分配装置システム200は、ユーザーモジュール214をさらに含むことができ、ユーザーモジュール214は、
図11のコントローラによって具現化されてもよく、或いは、それとは別個であってもよい。例示的な実施形態の自動化分配装置システム200は、遠隔インターフェースを通して、或いは、遠隔ワークステーション、コンピュータコントローラ等のような遠隔指令依頼/履行装置を通じて完全に制御されてもよく、示されている実施形態は、自動化分配装置システムと一体化されたユーザーインターモジュール214含むことができる。ユーザーモジュール214は、ユーザーインターフェース216を含むことができる。ユーザーインターフェース216は、ディスプレー(例えば、発光ダイオード(LED)ディスプレー、有機LEDディスプレー、液晶ディスプレー(LCD)、プラズマディスプレー等)のような、ユーザーに情報を提供するための手段、および、ユーザーが情報を入力するための手段を含むことができる。情報を入力するための手段は、タッチスクリーンディスプレー、キーボード、ポインティング装置(例えば、マウス)、或いは、走査装置(例えば、バーコードまたは無線周波数識別(RFID)スキャナ等)等を含むことができる。ユーザーモジュール214は、物品の分配を依頼するため、分配すべき物品のキューを確認するため、或いは、エラーを確認し、若しくは、問題を訂正するため等に使用されることができる。
【0030】
例示的な実施形態の自動化分配装置システム200は、自動化された仕方で、物品を分配し、包装することができ、配達装置にそうすることができる。例えば、自動化分配装置システム200は、トレー212から、例えば、ビンに物品を分配することができ、今度は、ビンが、システム200の包装ステーションまたは包装モジュールに物品を前進させるために使用されることができる。医療施設の自動化分配および包装システムの例示的な実施形態によれば、システムは、オーダーのための1つまたはそれ以上の医薬を分配するための依頼を受け取ることができる。応答として、ロボット204は、依頼された医薬の1つまたはそれ以上を収容するトレーにアクセスするための位置までトラックシステム206に沿って前進することができる。トレー212は、貯蔵モジュール202の機構を通じて、或いは、回収位置にトレーを移動させるためのロボットを使用して、回収位置に前進されることができる。一旦、トレーが回収位置にあると、ロボットのアーム端ツール208は、依頼された医薬の1つが貯蔵されている位置の上方の位置にロボット204によって移動されることができる。アーム端ツール208は、トレーに貯蔵されている医薬を回収し、医薬を分配場所に移動させることができる。分配場所は、患者に特有のまたはオーダーに特有のビンであることができ、患者に特有のまたはオーダーに特有のビンは、作業プラットホーム210上に位置決めされ、或いは、システム200のモジュールの分配領域に位置決めされるのがよい。患者のために依頼された医薬が各々回収され、オーダーに特有のビンに分配された後に、ビンは、包装ステーションに移動されることができる。
【0031】
図2に示されている実施形態は、カートモジュール218およびカート220を含む。カート220は、カートのカートモジュールの内外の移動が、システム内のロボット204の作動を中断させないように、自動化分配システム200の外側の位置からカートモジュール218内に受け入れられる。カートは、カートモジュール218内でロボット204にアクセス可能である。ロボットは、患者に特有のビンがカートにより患者に輸送される準備ができるように、依頼された医薬を収容する患者に特有のビンをカートモジュール218のカート220に移動させることができる。随意には、カートは、カートモジュール218の複数の貯蔵場所を含むことができ、ロボット204は、別個の患者に特有のビンを必要とすることなく、患者のために依頼された医薬をカートの貯蔵場所に分配することができる。
【0032】
本願に記載されている例示的な実施形態によれば、自動化分配システム200は、医薬のような複数の物品を包装ステーションに分配することができ、次いで、手動の介入なしに、カート220のような輸送装置に分配することができる。この自動化分配は、物品が自動化分配システム200に受け入れられるときに、および、物品が分配のためにシステム内に受け入れられるときに、物品の正しい識別を通して達成されることができる。
【0033】
各貯蔵モジュール202内の各トレー212は、各場所が独自の識別を有する複数の場所を含むことができる。場所は、例えば、場所におけるバーコードまたはRFIDタグのような識別子に基づいて独自に識別されることができ、或いは、例えば、トレー内の座標(例えば、デカルト座標)によって独自に識別されることができる。トレーは、トレーに貯蔵される異なるタイプの物品を収容するために種々の異なる構成を有することができる。
図3は、本願に記載されている例示的な実施形態によるトレーの幾つかの潜在的な構成を示している。トレーは、222で示されているような医薬カップのような複数のカップを保持するように構成されることができる。トレーは、224で示されているような医薬ユニット用量ブリスタパッケージのような複数のブリスタを保持するように構成されることができる。トレーは、226で示されているような均一なまたは異なる寸法を有することができる複数のビンを保持するように構成されることができる。これらのビンは、以下でさらに説明されるように、ビンに収容されている物品の識別を容易にするために透明であることができる。そして、トレーは、228で示されているような複数の個々のユニット用量ブリスタパッケージを収容するカードのような、複数のカードを保持するように構成されることができる。トレーは、自動化分配を必要とする任意のタイプの物品を保持するように種々の仕方で構成されることができる。さらに、トレーは、単一のトレーで実行される
図3のトレー構成の任意の組み合わせを含む、種々の異なる形態ファクタを保持するように構成されることができる。トレーのポケットは、随意には、特に滑らかなプラスチックトレーポケットを覆う比較的高い摩擦材料で裏張りされることができる。これは、例示的な実施形態が、パケット内の物品の識別をより容易にすることを可能にするために、ラベル貼り位置にある医薬バイアルのような、ポケット内に充填された物品の位置を維持し、ポケット内の物品の振動および移動の作用を緩和することを可能にする。
【0034】
例示的な実施形態によれば、トレーの各場所は、トレー内の場所の位置が知られるように独自に識別されることができる。トレーの幾何学的形状およびトレー内の場所が、
図4に示されており、さらに以下で説明されるコントローラのメモリ232に記憶されることができる。各トレーは、メモリ232が、各トレーのための場所識別子と共に、独自のレイアウトおよび幾何学的形状を含むように、独自であることができる。かかる実施形態では、各トレーは、バーコード、二次元バーコード、RFIDタグ等の識別子を含むことができる。随意には、特定の数のトレーの構成があることができ、各構成は、独自の識別を有することができる。かかる実施形態では、トレーの識別は、構成の情報を提供することができるだけであり、これに対して、貯蔵モジュール内のトレーの場所は、トレーから物品を回収するのを容易にするためにコントローラのメモリ232内に記憶されることができる。
【0035】
例示的な実施形態のトレー212は、トレーが、トレーから物品を分配するために補充されるように、特定の貯蔵モジュール内に維持され、特定の貯蔵モジュールと関連していることができる。しかしながら、幾つかの実施形態によれば、トレーは、貯蔵モジュールから除去可能であり、補充は、貯蔵モジュール内のトレーの交換を通じて起こることができる。トレーが貯蔵モジュールから除去可能であるかかる場合には、トレー212の識別は、コントローラが特定のトレーを自動化貯蔵装置内の特定の場所と関連させることができるように、貯蔵モジュール内に受け入れられるときに、走査装置のような装置によって読み取られることができる。
【0036】
物品が、本願に記載されているように自動化分配システムから分配されるときに、分配のための物品の在庫を維持するために、物品の補充が必要とされる。補充は、分配操作と分配操作の間の休止時間に起こり得る操作であり、休止時間は、例えば、医薬がほとんど分配されない医療施設で夜通し起こり得る。補充のための種々の方法が、本願に記載されている自動化分配システムを補充するために行われることができ、速く、効率的な仕方での補充は、補充が起こり得る中止時間がほとんどない実装で重要である。
【0037】
例示的な実施形態の自動化分配システム200はまた、本願に記載されているようなロボット204およびアーム端ツール208を使用して自動化補充を提供することができる。補充は、全トレー212またはその部分の交換を通じて起こることができる。例えば、補充カートは、カートモジュール218内に受け入れられることができ、補充カートは、補充カートに貯蔵されている複数のトレーを含む。これらのトレーは、
図3に関して上述したように、複数の貯蔵場所を含むことができる。トレーは、トレーがロボット204によって回収されるように、カートから除去可能である。補充カートのトレーは、貯蔵モジュール202のトレー212と同じ寸法を有することができ、貯蔵モジュールのトレーと互換可能である。かかる実施形態では、補充は、貯蔵モジュール内のトレーを、補充カートからの交換トレーと交換することを通じて起こることができる。しかしながら、幾つかの実施形態によれば、補充カートは、貯蔵モジュールのトレーと同じ寸法のトレーを保持するために、十分な寸法を有しなくてよい。
【0038】
貯蔵モジュールのトレーは、貯蔵モジュールのトレーの一部に関してのみ起こることができるように、比較的大きいのがよい。かかる実施形態では、貯蔵モジュール202のトレー212は、インサートを含むことができ、インサートは、複数の場所を含み、各トレーは、幾つかのインサートを含むことができる。かかる実施形態では、トレーのインサートは、補充中に交換されることができる。例えば、貯蔵モジュールのトレー212は、3つのインサートを保持するように構成されることができる。補充が予定されているインサート(インサートは、空であり、ほとんど空であり、或いは、今物品がなくなり、若しくは、まもなくなくなる物品を収容している等なので)は、アーム端ツール208を使用してロボットによって貯蔵モジュール202のトレー212から除去されることができる。カートモジュール218に受け入れられた補充カートは、除去されたカートに置き換わるインサートを含むことができる。ロボット204は、インサートを回収し、補充用のインサートをトレー212内に置く。かかる実施形態では、各インサートは、知られたインサートの場所、および、コントローラのメモリ232におけるような、データベースに記憶されたインサートの内容により、個々に識別されることができる。かかるインサートは、物品のバルク補充を促進することができる。
【0039】
幾つかの実施形態によれば、物品の補充は、ユニット毎に起こり得る。補充カートは、カートモジュール218に受け入れられることができ、システム200の補充のために複数のトレーを含むことができる。トレーは、補充カートから除去されることができ、作業プラットホーム210上のような、ロボット204およびアーム端ツール208によるアクセスのために、自動分配システム200内の場所中に配置されることができる。ロボット204は、アーム端ツール208を使用し、トラックシステム206に沿って前進して、補充トレーから物品を回収し、物品を貯蔵ユニットのトレー212の場所中に配置することができる。これがなされるときに、物品の場所および識別が、コントローラによって、例えばメモリ232に記憶されることができる。
【0040】
幾つかの実施形態によれば、ロボット204はまた、コントローラの指示で、貯蔵モジュール202の1つまたはそれ以上のトレー212内の異なる場所の間で移動するように構成されることができる。例えば、第1の医薬が、しばしば、第2の医薬により治療される副作用を引き起こす場合には、第1の医薬および第2の医薬は、両方の医薬が同時に回収されることを必要とされがちであるので、貯蔵モジュール202のトレー212内で互いに近くに配置されるのがよい。例示的な実施形態の自動化貯蔵システムはまた、物品の回収がより効率的なトレーまたは領域を有することができる。例えば、ロボット204の中間の高さと同様な高さにあるトレーは、ロボットの移動の頂部または底部にあるトレーよりもより効率的にアクセスされることができる。高い体積の物品、または、頻繁に使用される物品は、自動化分配システムの速いスループットを促進するために、これらのより効率的にアクセスされる領域に位置決めされることができる。高い体積の物品は、医薬の再位置決めが、貯蔵モジュールにおける物品の組織化を最適化するために、コントローラからの指示によってロボット204により実行されるように、季節ごとに(例えば、アレルギー医薬)変わることができる。周期的に、ロボット204は、コントローラの指示で、貯蔵のより濃密な領域中に物品を統合することによって、貯蔵された物品をデフラグメントまたはデフラグすることができる。空間的に分布された物品は、物品の効率的な回収および分配を促進するためにまとめられることができる。
【0041】
ロボット204は、物品が回収され、および/または、貯蔵場所中に配置されるときに、物品の識別を読み取るための、バーコード、RFID等のスキャナ/リーダー等のスキャナを含むことができる。さらに、このスキャナは、トレー212、トレーインサート、および/または、トレーまたはインサート内の場所の識別を読み取ることができる。スキャナは、正確性、および、貯蔵モジュールの特定の場所に貯蔵されている物品が期待されている物品と一致していることを確保すべく、分配され、補充されている物品を識別するために使用されることができる。
【0042】
幾つかの実施形態によれば、スキャナは、バーコードまたは識別子の画像を捕獲するための画像捕獲装置であり、バーコード分析または光学式文字認識を通じて、走査された画像の識別を演繹するために画像を使用することができる。かかる実施形態では、ロボット204は、物品のためのトレー内の場所の学習を容易にするために、視覚案内システムとして画像捕獲装置を使用することができる。画像捕獲装置は、物品を回収すべく物品を最もよく把持するために、物品の図心を決定することを可能にする。さらに、画像捕獲装置は、アーム端ツールが決定された配向に基づいて物品を回収するように正しく位置決めされるように、ロボット204が、コントローラの使用を通じて、トレー内の物品の配向を決定することを可能にする。
【0043】
自動化分配システムは、
図1および
図2に関して上述されてきたけれども、ここに記載されている包装ステーションの実施形態は、自動化分配を必要としないことができ、手動分配または半手動分配と関連させて使用されることができる。
図4は、半自動化分配の例示的な実施形態であり、この実施形態では、ユーザーは、コンベア40に沿って前進される容器30内に分配のための物品を手動で拾い入れる。示されているように、ユーザーは、物品を回収することができ、物品30の識別を確認するために、物品上の識別しるしを読み取るためのスキャナ32により物品を走査することができる。ユーザーインターフェース34が、プロセスを容易にすることができ、走査された物品が満足のいくものであるかどうかの指示を提供することができる。ユーザーが、上記の自動化実施形態のロボットの機能を提供している間に、ビン38が、
図4の半自動化システムによってコンベア上に分配されることができる。
【0044】
さらに以下で説明されるように、例示的な実施形態のシステムは、包装ステーションを含むことができ、包装ステーションでは、1つまたはそれ以上の物品がバッグのようなパッケージ内に配置され、バッグは、オーダーの1つまたはそれ以上の物品のオーバーパックとなる。かかる実施形態では、医薬は、最初に回収され、ビンに分配されることができ、ビンは、バッグ入れ、または、バッグ充填装置まで連行される。バッグ入れステーションにおけるバックは、(例えば、バッグのロールまたはスプール上で)バッグのウェブ状態にあり、バッグは、ミシン目によって所定の長さに分離され、一端がシールされるか、或いは、バッグのウェブは、材料のチューブの連続ウェブであることができ、バッグ入れステーションは、一方の端または両端でバッグをシールすることができ、必要に応じて、バッグを互いに分離することができる。
【0045】
幾つかの実施形態では、バッグ入れステーションにおいて、バッグは、バッグ中に配置されるべき内容物、バッグの行き先、バッグの内容物が処方される患者等のような情報が印刷される。バッグは、機械認識の各々のための機械読み取り可能な識別子が印刷されることができる。バッグは、バッグに印刷されているしるしが適当であることを確保するために走査される位置に割り出され、次いで、医薬を受け入れるために開かれる。
【0046】
図5は、バッグ入れステーションにおけるバッグ充填操作の例示的な実施形態を示している。Aに示されているように、1つまたはそれ以上の充填ビン158は、バッグ入れステーションにおいて開放バッグ157中に挿入される。充填ビン158は、例えば、159においてアーム端ツールを使用してロボット204により前進される。充填ビンは、フロア161および端パネル167を含む。
図9Bに示されているように、一旦、充填ビン158がバッグ157中に挿入されると、フロア161は、後退され、これは、ギアドライブ168のような種々の機構によって可能にされることができる。ビン158の底の下からフロア161を滑り出させることにより、バッグ157の内部にビンの内容物が残される。Cに示されているように、端パネル157は上昇され、それによって、ビン158は、矢印169に沿ってバッグから後退されることが可能になる。かくして、医薬163は、いかなる医薬も損傷させるリスクを最小にして、バッグ157内に配置される。
【0047】
例示的な実施形態のバッグは、1つまたはそれ以上の物品を取り出すときにシールおよび再シールされることができる再シール可能な特徴を有することができる。ある医薬または施設のために、不正明示シールが、より望ましいことがある。シールされたパッケージを提供するために、ヒートシールが、例示的な実施形態のバッグ上で実行されることができる。包装後にバッグ内に含まれる過剰空気は、望ましくないことがあるので、例示的な実施形態は、通気されて空気を逃がし、それによって、パッケージの寸法を最小にすることができる。
【0048】
図6は、バッグのウェブ152が、バッグ151のロールまたはスプールから、バッグが充填される自動化バッグ入れ領域まで送られる例示的な実施形態のパッキングステーションを示している。バッグのウェブは、バッグの第1の側部に沿って互いに取り付けられた複数のバッグを含むことができ、これに対して、バッグの第2の側部は、隣接したバッグから分離され、開放されることができる。パッキングステーションは、
図6に示されているように、印刷ヘッド302およびプラテンローラ304のような印刷機構を含むことができる。この印刷機構は、感熱印刷機構、インクジェット印刷機構、レーザ印刷機構等であることができ、識別しるしを特定のバッグに印刷するように構成されることができる。しるしは、充填されるべきバッグの内容物、バックの行き先、バッグの受取人、或いはバッグおよび/または内容物を識別するためのその他の情報を含むことができる。さらに、しるしは、人間が読み取ることができる形態にあることができ、或いは、一次元または二次元バーコードのようなバーコード形態にあることができる。
【0049】
例示的な実施形態の包装ステーションは、随意には、バッグに印刷されたしるしを読み取るための装置を含むことができる。
図6は、バーコードスキャナ、または、バッグのしるしの画像を捕獲し、しるしを解釈するように構成されている画像捕獲装置の形態であることができる読み取り器306を示している。解釈されたしるしに基づいて、さらに以下で説明されるコントローラは、バッグが、バッグの内容物に関する情報を正しく指示するしるしを含むことを確保するために、しるしがバッグ中に装填されるべき内容物、或いはオーダーおよび/または内容物に関連した任意のその他の情報に合致していることを確認することができる。
【0050】
図6に示されているように、バッグのウェブ152は、バッグ入れまたはパッキングステーション中に送られ、パッキングステーションに提供されたバッグは、開放されることができる。バッグは、ノズル153からの空気圧空気流のような空気圧手段を使用して開放されることができ、空気圧空気流は、バッグを開放し、バッグを開放位置に維持する空気の短いバーストまたは空気の流れであることができる。バッグは、随意には、フィンガ155によって開放されることができ、フィンガ155は、内容物を受け入れるためにバッグを保持している間に、バッグの頂部側を把持することができる。フィンガ、および、矢印154に沿った空気圧空気流は、バッグを開放し、包装操作中バッグを開放状態に維持するために、個々に、または、一緒に使用されることができる。
【0051】
バッグのウェブ152は、バッグの製造における潜在的な不一致性により他のバッグよりも開放することが困難である幾つかのバッグを含むことがある。ここに記載されている包装ステーションが自動化されるときに、バッグのウェブのバッグに不一致性を有することは望ましくない。しかしながら、バッグのウェブのバッグを開放することができない場合には、ここに記載されている例示的な実施形態は、手動の介入を必要とすることなしに、開放されなかったバッグを捨てることができる。フィンガ155に取り付けられているセンサのような包装ステーションのセンサが、バッグ開放操作の後に、バッグが正しく開放されなかったという指示を提供することができる。かかる実施形態では、以下でさらに説明される閉鎖機構が、バッグのウェブから開放されなかったバッグを分離し、バッグは、包装ステーションからバッグを除去するために開放されなかったバッグに空気流を差し向けるようにさらに構成されているノズル153、および以下で説明される空気圧テーブルのような輸送機構によって捨てられるか、或いは、包装ステーションからバッグを除去するために開放されなかったバッグに空気流を差し向けるようにさらに構成されているノズル153、および充填されるべき後続のバッグによって包装ステーションから押し出される。印刷ヘッドは、バッグが開放しなかったことが決定されるときに、次のバッグがまだ印刷されないように、位置決めされることができる。このようにして、コントローラは、充填ビン158のオーダーが正しくラベル付けされたバッグに分配されることができるように、同じしるしを後続のバッグに印刷するように印刷ヘッドを差し向けることができる。
【0052】
図7は、バッグ157が開放され、フィンガ155によって開放状態に保持された後の
図6の実施形態を示している。
図8は、バッグ157が、見えないが、
図6に示されているフィンガによって開放され、開放状態に保持されている、バッグ入れ/パッキングステーションを示している。充填ビン158は、バッグ157へ挿入の最初の段階で示されている。
図8の例示的な実施形態はまた、空気圧テーブル163を含み、バッグ157は、充填されている間に、空気圧テーブル163上に載置する。空気圧テーブル163は、充填されるときにバッグ157を支持する準備ができている上昇位置で、
図8に示されている。空気圧テーブルは、複数の間隔を隔てて配置されているオリフィスを含み、これらのオリフィスを通して、空気が吹き込まれて、空気圧テーブル上に支持された製品を支持し、製品をより浮いた状態にする。
【0053】
例示的な実施形態の空気圧テーブル163は、包装ステーションに対して特定の位置にあるように、また、順番に包装される製品に基づいてテーブルを通過する適当なレベルの空気流を提供するように、以下で説明されるコントローラによって制御されることができる。空気圧テーブル163は、製品が充填ビン158によってバッグ157に挿入されるときに製品を支持するために、包装ステーションに対して上昇位置を有することができる。空気圧テーブルは、製品が、軽量製品、または、損傷をより受けにくい製品であるような、かかる支持を必要としないときに、包装ステーションに対して下降位置を有することができる。さらに、空気圧テーブルを通過する空気流は、充填される指図に基づいて変えられることができる。バッグに挿入されるより重い製品は、バッグが移動することを在来的により困難にさせ得る。しかしながら、空気圧テーブル163を使用することで、充填されたバッグは、例えば動力(空気、機械的プッシャ等)によって、或いは、空気圧テーブルを通して流れる空気によって提供されるより低い摩擦による重力によって、より容易に移動されることができる。空気圧テーブルを通して流れる空気の量は、空気圧テーブルを通る空気流を提供するか、或いは、空気流を停止させるための開閉弁のみを含むことができ、或いは、空気流は、幾つかの製品が大変軽いときには、随意には可変であることができ、空気圧テーブルを通る高い流れは、バッグ入れされた製品を、望ましくない、或いは制御不能な高さまでテーブルから上昇させることがある。したがって、空気圧テーブルの機能は、コントローラによって確立され、制御されるオーダーの内容によるオーダー毎で制御されるのがよい。
【0054】
図9は、端パネル167が上昇されるときに、バッグ157に挿入される充填ビン158を示している。示されているように、充填ビンは、ビン内の内容物が、バッグによって取り囲まれ、充填ビン158が後退されるときに、バッグに移送される準備ができるように、バッグ157内に実質的に挿入される。
図10は、充填ビン158が後退された後のバッグ157を示している。次いで、バッグ157の内容物320は、バッグ内に配置されるが、充填ビンが後退され、前パネル閉じられた後に、ノズル153のような空気圧手段によって、または、ビンの前パネル167のようなビンの一部を使用した押しを通じて、さらにバッグ内に押し入れられることができる。バッグ内にビンの内容物320を押し入れるためのエアアシストは、バッグの内容物320を含む物品に応じてオンとオフの間で動的に調節が可能であることができる。エアアシストは、バッグの封止を可能にすべく閉鎖領域をきれいにすべく、十分に内容物320をバッグ157内に押し入れるために流量および圧力に関して設定可能であることができる。
【0055】
一旦、バッグの内容物がバッグによって受け入れられると、閉鎖機構310が、開口部を封止するためにバッグの開口部上に矢印311に沿って押し下げられることができる。閉鎖機構は、バッグの材料、および、いかにして、バッグが封止されるように意図されるかに基づいて、種々のタイプの機構のものであることができる。例えば、閉鎖機構は、ヒートシールであることができ、閉鎖機構310は、加熱要素、或いは、バッグを加熱要素に押し付けるためのプラテンである。随意には、バッグは、超音波シールされてもよく、閉鎖機構310は、バッグを超音波融着手段に押し付ける。バッグは、閉鎖機構310が、バッグを接着材に押し付けて閉鎖するために、単に、バッグの端を互いに押し付けるように、接着材を含むことができる。閉鎖機構は、随意には、突出部、または、突出部を受け入れるように構成されたオリフィスを含んでもよく、バッグは、圧着手段を使用して閉鎖される。
【0056】
一旦、バッグが閉鎖され、封止されると、バッグは、バッグのウェブから分離されることができる。これは、閉鎖機構310によって行われ、閉鎖機構310は、例えば、ブレード、または、せん断作用によって、バッグのウェブから充填されたバッグを切断するように構成されることができる。バッグのウェブから封止され、充填されたバッグを分離するときに、充填されたバッグは、空気圧テーブル163に沿って輸送機構まで下降することができる。
図11は、内容物320を含むバッグ157が包装ステーションをきれいにし、輸送機構のような次の場所に進行することを可能にする下降位置に移動された空気圧テーブル163を示している。輸送機構は、ボックスを含むことができ、包装ステーションが、バッグを後の配達のためのボックスに配達する前に、バッグを充填し、封止し、或いは、輸送機構は、コンベアであることができ、充填され、封止されたバッグは、包装ステーションから連れ去られ、後続の処理のための他の場所に配送されることができる。
【0057】
包装/バッグ入れステーションの上の実施形態は、1つのバッグが、充填後にもう1つのバッグから分離される分離操作を含むが、分離操作は、必要でないことがある。バッグは、連続ウェブから形成されることができ、バッグの帯が形成されるように、分離されることなく、充填されることができ、これは、多数のバッグが同じ場所の行き先を有し、或いは、同じ患者に処方されている実施形態で有用であることができる。随意には、医薬は、バッグの帯が、同じキャビネットを補充するために有用であるように、医薬キャビネットを補充するために分配されることができる。バッグは、バッグ内に捕らわれた空気を最小にするための穴を備えることができ、バッグが容易に開放されることを可能にする迅速アクセス穿孔部を含むことができる。バッグの印刷された部分、または、バッグの印刷された部分の一部は、容易な取り外しのために穿孔部を介して取り付けられることができる。患者の情報、または、保健医療情報(HIPAA)の下で保護される情報は、かかる保護を遵守するために、バッグから除去されることができる。バッグは、随意には、患者のプライバシーを保護するために、または、盗難のための望ましいターゲットとなり得る麻薬のようなタイプの医薬をマスクするために、不透明または半透明であることができる。
【0058】
上述したような自動化分配および包装システムは、自動化分配および包装機能を制御するように構成されたコントローラを必要とすることがある。随意には、分配および包装は、互いに提携して作動することができる別個のコントローラを含む別個のシステムによって実行されることができる。例示的な実施形態の単数または複数のコントローラは、種々の仕方で構成されることができ、それらの1つの例は、
図12に示されている。例示的な実施形態のコントローラは、処理回路を含むことができる。処理回路は、本願に開示されている1つまたはそれ以上の例示的な実施形態による動作を実行するように構成されることができる。これに関して、処理回路は、種々の例示的な実施形態による取り扱い、貯蔵、或いは、医薬のような物品、および/または、補給品の配給の1つまたはそれ以上の機能の性能を制御し、および/または、実行するように構成されることができる。処理回路は、1つまたはそれ以上の例示的な実施形態によるデータ処理、アプリケーション実行、および/または、他の処理、並びに、マネージメントサービスを実行するように構成されることができる。幾つかの実施形態では、計算装置、または、処理回路のような計算装置の一部若しくはコンポーネントは、回路チップとして実施されることができ、或いは、回路チップを含むことができる。回路チップは、本願に記載されている機能を提供するための1つまたはそれ以上の操作を実行するための手段を構成することができる。
【0059】
自動化分配システムのコントローラとして実装されることができる装置の概略図が、
図12に示されている。示されているように、幾つかの例示的な実施形態では、処理回路は、プロセッサ230を含むことができ、幾つかの例示的な実施形態では、さらに、メモリ232を含むことができる。処理回路は、ユーザーインターフェース234および/または通信インターフェース236と連絡し、ユーザーインターフェース234および/または通信インターフェース236を含み、或いは、その他の仕方でユーザーインターフェース234および/または通信インターフェース236を制御する。そのようにして、処理回路は、本願で記載されている操作を実行するように構成された(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、或いは、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを備えた)回路チップ(例えば、集積回路チップ)として実施されることができる。
【0060】
プロセッサ230は、多くの異なる仕方で実施されることができる。例えば、プロセッサは、マイクロプロセッサ或いはその他の処理要素、コプロセッサ、コントローラ、または、例えば、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等のような集積回路を含む種々のその他の計算または処理装置の1つまたはそれ以上のような種々の処理手段として実施されることができる。単一のプロセッサとして示されているけれども、プロセッサは、複数のプロセッサを含むことができることが理解されるであろう。複数のプロセッサは、互いに作動的に連絡していることができ、本願に記載されているような、医薬を取り扱い、貯蔵し、輸送し、或いは、配給するためのシステムの1つまたはそれ以上の機能を実行するように集合的に構成されていることができる。複数のプロセッサは、単一の計算装置上で実施されることができ、或いは、複数の計算装置に亘って分布されることができる。幾つかの例示的な実施形態では、プロセッサは、メモリに記憶され、或いはその他の仕方でアクセス可能な指示を実行するように構成されることができる。それ故、ハードウェアによって構成されようと、或いは、ハードウェアおよびソフウェアの組み合わせによって構成されようと、プロセッサは、本発明の実施形態により操作を実行することができ、それにしたがって構成される(例えば、回路に物理的に実施され―処理回路の形態の)エンティティを代表することができる。かくして、例えば、プロセッサが、ASIC、FPGA等として実施されているときに、プロセッサは、本願に記載されている操作を行うための特定的に構成されたハードウェアであることができる。代替的には、もう1つの例として、プロセッサが、ソフトウェアの指示の実行器として実施されているときに、指示は、本願に記載されている1つまたはそれ以上の操作を実行するようにプロセッサを特定的に構成することができる。
【0061】
幾つかの例示的な実施形態では、メモリ232は、固定されているか、或いは、取り外し可能であることができる、例えば、揮発性および/または不揮発性メモリのような1つまたはそれ以上の非一時的なメモリ装置を含むことができる。これに関して、メモリ232は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができる。メモリ232は、単一のメモリとして示されているけれども、メモリは、複数のメモリを含むことができることが理解されるであろう。複数のメモリは、単一の計算装置上で実施されることができ、或いは、複数の計算装置に亘って分布されることができる。メモリは、本発明の実施形態が1つまたはそれ以上の例示的な実施形態による種々の機能を実行することを可能にするための情報、データ、アプリケーション、および/または、指示等を記憶するように構成されることができる。例えば、メモリは、プロセッサによる入力データをバッファーするように構成されることができる。追加的に、または、代替的に、メモリは、種々のファイル、コンテンツ、または、データセットを記憶することができる1つまたはそれ以上のデータベースを含むことができる。メモリのコンテンツのなかでも、アプリケーションは、各それぞれのアプリケーションに関連した機能を実行すべく、プロセッサによる実行のために記憶されることができる。
【0062】
自動化分配システムのユーザーモジュールのユーザーインターフェースのような例示的な実施形態のユーザーインターフェース234は、ユーザーインターフェースのユーザーでユーザー入力の表示を受け入れるために、および/または、ユーザーに対する可聴式の、視覚的な、或いはその他の出力を提供するために、処理回路と通信することができる。それ故、ユーザーインターフェースは、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレー、タッチスクリーンディスプレー、マイクロフォン、スピーカー、および/または、その他の入力/出力機構のようなユーザーインターフェース234を含むことができる。それ故、ユーザーインターフェース234は、幾つかの実施形態では、本発明の実施形態のユーザー制御のための手段を提供することができる。本発明が、サーバー、或いは計算システム等として実施される幾つかの例示的な実施形態では、ユーザーインターフェースの観点は、制限されることができ、或いは、ユーザーインターフェースは、存在しないことができる。幾つかの例示的な実施形態では、ユーザーインターフェースの1つまたはそれ以上の観点は、ユーザー端末上で実施されることができる。したがって、実装にかかわらず、ユーザーインターフェースは、1つまたはそれ以上の例示的な実施形態による医薬の取り扱い、貯蔵、または、配達を容易にするための入力および出力手段を提供することができる。
【0063】
通信インターフェース236は、他の装置および/またはネットワークとの通信を可能にするための1つまたはそれ以上のインターフェース機構を含むことができる。幾つかの場合には、通信インターフェースは、処理回路と通信するネットワーク、および/または、任意の他の装置若しくはモジュールからの/へのデータを受信しおよび/または発信するように構成されているハードウェア、或いは、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実施される装置または回路のような任意の手段であることができる。例として、通信インターフェース236は、本発明の実施形態が、アプリケーションサーバー、および/または、ネットワーク、および/または、情報データベースと通信することを可能にするように構成されることができる。したがって、通信インターフェースは、例えば、デジタル加入者線(DSL)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサーネット、或いはその他の方法を介して通信を可能とするための支援ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含むことができる。
【0064】
例示的な実施形態のコントローラは、分配および包装操作の種々の観点を制御するように構成されることができる。パッキングおよびバッグ入れに関して、バッグ内に配置されるオーダーにより、および、オーダーの1つまたはそれ以上の物品の幾つかの特徴により制御されることができる。上記のように、オーダーは、複数の物品を含むことができる。これらの物品は、自動化分配システムによって回収され、充填ビン157に入って包装ステーションに提供される。オーダーのための準備において、コントローラは、印刷ヘッドに、オーダーを回収することとなるバッグにしるしを印刷させることができる。コントローラは、どのような情報を印刷すべきかを示すことができる。コントローラは、特定のオーダーのための「レシピ」により包装ステーションを操作するように構成されることができ、異なる操作が、オーダーの特定の必要に基づいて実行される。
【0065】
幾つかの実施形態によれば、自動化包装器のコントローラによって受け取られることができ、内容物は、適当な包装レシピを確立するために識別されることができる。コントローラは、オーダーの各個々の物品を決定することができ、オーダー内の物品の組み合わせのための包装レシピを識別することができる。例えば、小さい、軽量の物品だけを含むオーダーは、下降位置にある空気圧テーブル、および、さらに低い空気圧テーブルを通る空気流のための位置指示を含むことができる。さらに、かかるオーダーは、製品が閉鎖機構と干渉しないように閉鎖から十分にきれいであることを確保するために、充填ビン158が製品をバッグ内に落下させた後に、製品のバッグ内への空気支援挿入を必要とすることができる。
【0066】
図12は、包装されるべき種々の物品のための操作パラメータを規定することができるユーザーインターフェーススクリーンの例示的な実施形態を含む。例は、小さい経口固形物、大きい経口固形物、小/中バイアル、シリンジ、バイアル若しくはボックス等を備えた、または、備えない混合医薬を含む。各タイプの物品のために、包装ステーションの種々の操作パラメータが、規定されることができる。例えば、小さい経口固形物の場合には、空気圧テーブルは、低い位置に位置決めされ、空気圧テーブルを通る流れは、低く、充填ビンが後退された後に物品がバッグ内に押し入れられることを確保するために、空気パルスが、使用される。反対に、より重い物品であるシリンジのために、空気圧テーブルが可能化され、上昇位置に位置決めされ、空気圧テーブルを通る流れは、高く、製品をバッグ内に押し入れるために、空気パルスは、使用されない。
【0067】
図13は、種々の個々の物品のためのレシピを示しているけれども、レシピは、物品の組み合わせのために、存在することができるか、或いは、決定されることができる。例えば、小さい経口固形物およびシリンジを含むオーダーは、小さい経口固形物が空気のパルスを必要とし、他方で、シリンジは悪影響を受けないときに、製品をバッグ内に挿入するためになお空気のパルスを使用することができる。さらに、バッグが、累積重量を所定の閾値以上に上昇させる複数の物品を収容すべき場合には、空気圧テーブルは、上昇位置で使用されることができる。本願に記載されている実施形態は、オーダー中の物品を識別し、したがって、包装ステーションのための操作パラメータを識別する。
【0068】
図14は、本願で記載されているような包装ステーションのためのユーザーインターフェースの例示的な実施形態を示している。示されているように、オペレーターに包装ステーションの操作状態の理解を提供するために、種々の機能が、ユーザーインターフェース上に示されている。
【0069】
図15は、本発明の例示的な実施形態による方法およびプログラム製品のフローチャートである。フローチャートの各ブロックとフローチャート中のブロックの組み合わせは、ハードウェア、ファームウェア、プロセッサ、回路、および/または、1つまたはそれ以上のコンピュータプログラム指示に関連したその他の装置のような種々の手段によって実装されることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム指示もまた、コンピュータ読み取り可能な不揮発性メモリに記憶されることができ、コンピュータ読み取り可能な不揮発性メモリは、コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されている指示がフローチャートのブロックで特定される機能を実装する製造物品を製造するように、コンピュータ、或いはその他のプログラム可能な装置に特定の仕方で機能するように指示することができる。
【0070】
したがって、フローチャートのブロックは、特定された機能を実行するための手段の組み合わせ、および、特定された機能を実行するための操作の組み合わせを支持する。フローチャートの1つまたはそれ以上のブロック、および、フローチャート中のブロックの組み合わせは、特定された機能、または、専用ハードウェアおよびコンピュータ指示の組み合わせによって実装される専用ハードウェアに基づくコンピュータシステムによって実装されることができることも理解されるであろう。
【0071】
これに関して、本開示の1つの実施形態による方法は、
図15に示されているように、オーダーの指示を受け取ることを含むことができ、オーダーは、510で示されているように、包装されるべき1つまたはそれ以上の物品を含む。包装システムのための操作パラメータが、識別された1つまたはそれ以上の物品に少なくとも部分的に基づいて520で識別されることができる。包装システムは、530で示されているように、操作パラメータに従って、操作されることができる。識別された操作パラメータに従って、包装システムを操作することは、540で示されているように、バッグのウェブの第1のバッグにしるしを印刷することを含むことができる。バッグのウェブの第1のバッグは、550で示されているように、包装システムの包装ステーション中に送られることができる。第1のバッグは、例えば、空気ノズルを使用して、560で示されているように、開放されることができる。充填ビンが、570で示されているように、開放バッグ中に挿入されることができ、充填ビンは、1つまたはそれ以上の物品を含む。1つまたはそれ以上の物品は、580で、ビンによって、バッグ中に置かれることができる。
【0072】
幾つかの実施形態では、操作のうちの幾つかの操作は、以下で説明されるように、変更されるか、或いは、さらに増幅されることができる。さらに、幾つかの実施形態では、追加の操作がまた、含められることができる。以下の変更、随意の追加、或いは、増幅の各々は、上記の操作と共に単独で、或いは、本願に記載されている特徴の中の任意の他の特徴の組み合わせと共に含められることができることが理解されるべきである。
【0073】
例示的な実施形態では、
図14の方法を実行するための装置は、上記の操作(510-580)の幾つか、または、すべてを実行するように構成されたプロセッサを含むことができる。プロセッサは、例えば、記憶された指示を実行する、或いは、操作の各々を実行するためのアルゴリズムを実行するハードウェア実装論理機能を実行することによって、操作(510-580)を実行するように構成されることができる。代替的には、装置は、上記の操作の各々を実行するための手段を含むことができる。
【0074】
例示的な実施形態による装置の例は、少なくとも1つのプロセッサ、および、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリを含むことができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置に操作510-580を実行させるように構成されることができる。
【0075】
例示的な実施形態によるコンピュータプログラム製品の例は、少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができ、少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、該少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能なプログラムコード部分を有する。コンピュータ実行可能なプログラムコード部分は、操作510-580を実行するためのプログラムコード指示を含むことができる。
【0076】
上記の本発明の変更、および、その他の実施形態が、上記の記載および関連した図面に提示されている利益を有するこれらの発明が関係する当業者に思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、開示されている特定の実施形態に制限されず、変更およびその他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることが理解されるべきである。さらに、上記の記載および関連した図面は、要素および/または機能の幾つかの例示的な組み合わせの文脈で例示的な実施形態を記載しているけれども、要素および/または機能の異なる組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって提供されることができることが理解されるべきである。これに関して、明示的に上記されている実施形態とは異なる要素および/機能の組み合わせがまた、添付の特許請求の範囲の幾つかに示され得るように考えられる。特定の用語が本願で使用されているけれども、それらの用語は、包括的かつ記述的な意味でのみ使用されており、制限の目的では使用されていない。