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特許7178669仕切体、仕切体を構成するシート材及びジョイント構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】仕切体、仕切体を構成するシート材及びジョイント構造
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/49 20060101AFI20221118BHJP
   B65D 5/493 20060101ALI20221118BHJP
   B65D 25/04 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
B65D5/49 110
B65D5/493
B65D25/04 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020073739
(22)【出願日】2020-04-17
(65)【公開番号】P2021169327
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2021-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】502215476
【氏名又は名称】豊田段ボール工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161229
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 達彦
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 智康
(72)【発明者】
【氏名】加藤 直樹
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-068661(JP,U)
【文献】西独国特許出願公開第2718133(DE,A1)
【文献】米国特許第04896820(US,A)
【文献】特開2010-095268(JP,A)
【文献】特開2017-149466(JP,A)
【文献】実公昭54-040376(JP,Y2)
【文献】特開平09-030525(JP,A)
【文献】特開2008-207813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/49
B65D 5/493
B65D 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚の略矩形のシート材Aにより構成される仕切体であって、
前記シート材Aは、
第1側辺から前記第1側辺に対向する第2側辺に向かって、順に形成された平面視谷折りの第1折り目、平面視山折りの第2折り目、及び、平面視谷折りの第3折り目と、
前記第1側辺と前記第1折り目を側縁とする第1面部、前記第1折り目と前記第2折り目を側縁とする第2面部、前記第2折り目と前記第3折り目を側縁とする第3面部、及び、前記第3折り目と前記第2側辺を側縁とする第4面部と、を有し、
前記第2面部の前記第1面部側に凸状の第2面凸状爪が延設形成されるように、前記第1面部には、前記第1折り目に沿って、略凹字状の第1面凹字孔が形成されており、
前記第2面凸状爪は、前記第1折り目を越えて延設されているものの、前記第1折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面部の前記第3面部側に前記第1面凹字孔に嵌合する第4面係合舌片が延設形成されるように、前記第3面部には、前記第3折り目に沿って、略コ字状の第3面コ字切線が形成されており、
前記第4面係合舌片は、前記第3折り目を越えて延設されているものの、前記第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面係合舌片には、前記第2面凸状爪が差し込まれて係合される第4面係合孔が形成されており、
前記第3面部の第4面部側に凸状の第3面凸状爪が延設形成されるように、前記第4面部には、第3折り目に沿って、略凹字状の第4面凹字孔が形成されており、
前記第3面凸状爪は、第3折り目を越えて延設されているものの、第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第1面部の第2面部側に前記第4面凹字孔に嵌合する第1面係合舌片が延設形成されるように、前記第2面部には、第1折り目に沿って、略コ字状の第2面コ字切線が形成されており、
前記第1面係合舌片は、第1折り目を越えて延設されているものの、第1折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第1面係合舌片には、前記第3面凸状爪が差し込まれて係合される第1面係合孔が形成されている仕切体。
【請求項2】
さらに、前記シート材Aは、
前記第1面部には、第1折り目に沿って、略ロ字状の第1面ロ字孔が形成されており、
前記第4面部の第3面部側に前記第1面ロ字孔に嵌合する第4面嵌合舌片が延設形成されるように、前記第3面部には、第3折り目に沿って、略コ字状の第3面コ字切離線が形成されており、
前記第4面嵌合舌片は、第3折り目を越えて延設されているものの、第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面部には、第3折り目に沿って、略ロ字状の第4面ロ字孔が形成されており、
前記第1面部の第2面部側に前記第4面ロ字孔に嵌合する第1面嵌合舌片が延設形成されるように、前記第2面部には、第2折り目に沿って、略コ字状の第2面コ字切離線が形成されており、
前記第1面嵌合舌片は、第1折り目を越えて延設されているものの、第1折り目で折れ曲がらないようになっている請求項に記載の仕切体。
【請求項3】
2枚の略矩形のシート材Bにより構成される仕切体であって、
前記シート材Bは、
前記第1面部及び前記第2面部と前記第3面部及び前記第4面部とが同形状であるときの、請求項又は請求項に記載の前記シート材Aを前記第2折り目で切断して分離させたものの一方である仕切体。
【請求項4】
1枚の略矩形のシート材Aにより構成される仕切体であって
前記シート材Aは、
第1側辺から前記第1側辺に対向する第2側辺に向かって、順に形成された平面視谷折りの第1折り目、平面視山折りの第2折り目、及び、平面視谷折りの第3折り目と、
前記第1側辺と前記第1折り目を側縁とする第1面部、前記第1折り目と前記第2折り目を側縁とする第2面部、前記第2折り目と前記第3折り目を側縁とする第3面部、及び、前記第3折り目と前記第2側辺を側縁とする第4面部と、を有し、
前記第2面部の前記第1面部側に凸状の第2面凸状爪が延設形成されるように、前記第1面部には、前記第1折り目に沿って、略凹字状の第1面凹字孔が形成されており、
前記第2面凸状爪は、前記第1折り目を越えて延設されているものの、前記第1折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面部の前記第3面部側に前記第1面凹字孔に嵌合する第4面係合舌片が延設形成されるように、前記第3面部には、前記第3折り目に沿って、略コ字状の第3面コ字切線が形成されており、
前記第4面係合舌片は、前記第3折り目を越えて延設されているものの、前記第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面係合舌片には、前記第2面凸状爪が差し込まれて係合される第4面係合孔が形成されており、
前記第1面凹字孔及び前記第3面コ字切線のうち、第1側辺と垂直な側辺の一方に近接しているものについては、前記第1面凹字孔が孔ではなく略凹字状の第1面凹字切込みとなっており、前記第3面コ字切線が略L字状の第3面L字切線となっている仕切体。
【請求項5】
前記シート材Aは、
前記第4面凹字孔及び前記第2面コ字切線のうち、第1側辺と垂直な側辺の一方に近接しているものについては、前記第4面凹字孔が孔ではなく略凹字状の第4面凹字切込みとなっており、前記第2面コ字切線が略L字状の第2面L字切線となっている請求項に記載の仕切体。
【請求項6】
2枚の前記シート材Bと1枚以上の略矩形のシート材Cにより構成される仕切体であって、
前記シート材Cは、
請求項に記載のシート材Bが二つ連結されたものであり、その連結構造は、前記シート材Bの第1側辺に相当する辺を互いに連結したものであり、この構成が1枚のシートによって実現されている仕切体。
【請求項7】
仕切体を構成する、請求項1、請求項2、請求項又は請求項のいずれか一項に記載のシート材A。
【請求項8】
仕切体を構成する、請求項に記載のシート材B。
【請求項9】
仕切体を構成する、請求項に記載のシート材C。
【請求項10】
シート材Eとシート材Fを連結するジョイント構造であって、
ジョイント部分の構造が請求項に記載の仕切体と同様のものであるジョイント構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に箱内部の商品の列を保護又は分割するために用いる、仕切体及びその仕切体を構成するシート材に関するものである。また、シート材を連結するためのジョイント構造に関するものである
【背景技術】
【0002】
自立可能であり、十分な強度を有するこの種の仕切体として、プラスチック段ボール(一般に「プラスチック段ボール」と称される樹脂製の段ボール構造板、以下、単に「プラスチック段ボール」という。)製のシート材を直角に熱曲げして、底面部と立設部とにし、これを2つ用いて、逆T字状となるように立設部同士をウェルダー溶着したものが知られている(先行技術文献なし)。また、特許文献1に記載のブックエンドを流用することも考えられる。
【0003】
しかし、これらの仕切体は、そのまま使用できる状態のものであるため、仕切体のみを輸送する場合や、仕切体を保管する場合に嵩張り、不便であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実登3112661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、不使用時にはシート状で、使用時は簡単に組み立てられる仕切体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る仕切体は、
1枚の略矩形のシート材Aにより構成される仕切体であって、
前記シート材Aは、
第1側辺から前記第1側辺に対向する第2側辺に向かって、順に形成された平面視谷折りの第1折り目、平面視山折りの第2折り目、及び、平面視谷折りの第3折り目と、
前記第1側辺と前記第1折り目を側縁とする第1面部、前記第1折り目と前記第2折り目を側縁とする第2面部、前記第2折り目と前記第3折り目を側縁とする第3面部、及び、前記第3折り目と前記第2側辺を側縁とする第4面部と、を有し、
前記第2面部の前記第1面部側に凸状の第2面凸状爪が延設形成されるように、前記第1面部には、前記第1折り目に沿って、略凹字状の第1面凹字孔が形成されており、
前記第2面凸状爪は、前記第1折り目を越えて延設されているものの、前記第1折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面部の前記第3面部側に前記第1面凹字孔に嵌合する第4面係合舌片が延設形成されるように、前記第3面部には、前記第3折り目に沿って、略コ字状の第3面コ字切線が形成されており、
前記第4面係合舌片は、前記第3折り目を越えて延設されているものの、前記第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面係合舌片には、前記第2面凸状爪が差し込まれて係合される第4面係合孔が形成されており、
前記第3面部の第4面部側に凸状の第3面凸状爪が延設形成されるように、前記第4面部には、第3折り目に沿って、略凹字状の第4面凹字孔が形成されており、
前記第3面凸状爪は、第3折り目を越えて延設されているものの、第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第1面部の第2面部側に前記第4面凹字孔に嵌合する第1面係合舌片が延設形成されるように、前記第2面部には、第1折り目に沿って、略コ字状の第2面コ字切線が形成されており、
前記第1面係合舌片は、第1折り目を越えて延設されているものの、第1折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第1面係合舌片には、前記第3面凸状爪が差し込まれて係合される第1面係合孔が形成されていることを要旨とする。
【0007】
また、本発明に係る仕切体は、
さらに、前記シート材Aが、
前記第1面部には、第1折り目に沿って、略ロ字状の第1面ロ字孔が形成されており、
前記第4面部の第3面部側に前記第1面ロ字孔に嵌合する第4面嵌合舌片が延設形成されるように、前記第3面部には、第3折り目に沿って、略コ字状の第3面コ字切離線が形成されており、
前記第4面嵌合舌片は、第3折り目を越えて延設されているものの、第3折り目で折れ曲がらないようになっており、
前記第4面部には、第3折り目に沿って、略ロ字状の第4面ロ字孔が形成されており、
前記第1面部の第2面部側に前記第4面ロ字孔に嵌合する第1面嵌合舌片が延設形成されるように、前記第2面部には、第2折り目に沿って、略コ字状の第2面コ字切離線が形成されており、
前記第1面嵌合舌片は、第1折り目を越えて延設されているものの、第1折り目で折れ曲がらないようになっているようにしてもよい。
【0008】
また、本発明に係る別の仕切体は、
2枚の略矩形のシート材Bにより構成される仕切体であって、
前記シート材Bは、
前記第1面部及び前記第2面部と前記第3面部及び前記第4面部とが同形状であるときの前記シート材Aを前記第2折り目で切断して分離させたものの一方であることを要旨とする。
【0009】
また、本発明に係る別の仕切体は、
2枚の前記シート材Bと1枚以上の略矩形のシート材Cにより構成される仕切体であって、
前記シート材Cは、
シート材Bが二つ連結されたものであり、その連結構造は、前記シート材Bの第1側辺に相当する辺を互いに連結したものであり、この構成が1枚のシートによって実現されていることを要旨とする。
【0010】
また、シート材BとシートBとを連結して構成される仕切体の連結構造を、
シート材Eとシート材Fとを連結するジョイント構造としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
不使用時にはシート状であり、使用時には簡単に組み立てることができるため、輸送時および保管時に場所を取らない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態である仕切体1を示した説明図である。
図2】シート材Aを示した説明図である。
図3】実施形態である仕切体4を示した説明図である。
図4】シート材Bを示した説明図である。
図5】シート材Aの変形例を示した説明図である。
図6】実施形態である仕切体5を示した説明図である。
図7】シート材Cを示した説明図である。
図8】シート材Cの特徴を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の仕切体を具現化した実施形態について、図面を用いて説明するが、本発明の技術的範囲は、もちろんこれだけに限定されるものではない。なお、周知の技術に関しては、詳細な説明を省略する。また、本明細書中で特に断りなく仕切体について上方向又は下方向という場合、図1を正面視した状態においての上下方向を指すものとする。
【0014】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態である仕切体1の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施形態の仕切体1を示した説明図である。図2は仕切体1を構成するシート材Aを示した説明図である。
【0015】
仕切体1は、1枚の略矩形のシート材A10によって構成される。シート材A10は、紙などのシートをプレス打ち抜き加工して得られたものである。本実施形態では、シート材A10の材質は、プラスチック段ボールである。なお、本実施形態では、シート材A10の材質をプラスチック段ボールとしたが、段ボールでもよく、可撓性の薄板でもよい。
【0016】
シート材A10には、第1側辺11から第2側辺12に向かって、順に形成された平面視谷折りの第1折り目21、平面視山折りの第2折り目22、及び、平面視谷折りの第3折り目23が形成されている。
第1折り目21と第3折り目23は、折り曲げる方向の反対側のライナーをカットした、いわゆる半切り加工が施されている。
第2折り目22は、途中に複数の罫線22aを含んだカット線22bで構成されている。罫線とは、段ボール板を箱などの立体的な形状に組み立てる際に綺麗に折り曲がるように、対象の位置に加工する段を潰した折線のことである。また、本実施形態では、罫線を2重罫線としている。
【0017】
第2折り目22も、第1折り目21及び第3折り目23と同様半切り加工を施してもいいのであるが、片面側(本実施形態では図2を正面視したときの奥側)からプレス加工をする関係でそれができず、精度よく折り曲げるために板厚の関係で2重罫線としている。
罫線22aについて、概ね、板厚が3mmを超えるもの(プラスチックダンボール4mm厚以上、段ボールAフルート以上)に対しては、2重罫線が適しており、板厚が3mm以下のものに対しては、1本の”罫線”のみのほうが適度に折り曲げられるので1本罫線が適している。
【0018】
また、シート材A10には、第1側辺11と第1折り目21を側縁とする第1面部31、第1折り目21と第2折り目22を側縁とする第2面部32、第2折り目22と第3折り目23を側縁とする第3面部33、及び、第3折り目23と第2側辺12を側縁とする第4面部34が形成されている。
第1面部31と第4面部34は、組み立てられたとき底面になる部分である。第2面部32と第3面部33は、組み立てられたとき仕切壁(立設部)になる部分である。
【0019】
第2面部32の第1面部31側に凸状の第2面凸状爪41が延設形成されるように、第1面部31には、第1折り目21に沿って、略凹字状の第1面凹字孔42が形成されている。第2面凸状爪41は、第1折り目21を越えて延設されているものの、第1折り目21で折れ曲がらないようになっている。
【0020】
第4面部34の第3面部33側に第1面凹字孔42に嵌合する第4面係合舌片51が延設形成されるように、第3面部33には、第3折り目23に沿って、略コ字状の第3面コ字切線52が形成されている。
第4面係合舌片51は、第3折り目23を越えて延設されているものの、第3折り目23で折れ曲がらないようになっている。
【0021】
第4面係合舌片51には、第2面凸状爪41が差し込まれて係合される第4面係合孔53が形成されている。
【0022】
第3面部33の第4面部34側に凸状の第3面凸状爪43が延設形成されるように、第4面部34には、第3折り目23に沿って、略凹字状の第4面凹字孔44が形成されている。
第3面凸状爪43は、第3折り目23を越えて延設されているものの、第3折り目23で折れ曲がらないようになっている。
【0023】
第1面部31の第2面部32側に第4面凹字孔44に嵌合する第1面係合舌片54が延設形成されるように、第2面部32には、第1折り目21に沿って、略コ字状の第2面コ字切線55が形成されている。
前記第1面係合舌片54は、第1折り目21を越えて延設されているものの、第1折り目21で折れ曲がらないようになっている。
【0024】
第1面係合舌片54には、第3面凸状爪43が差し込まれて係合される第1面係合孔56が形成されている。
【0025】
第1面部31には、第1折り目21に沿って、略ロ字状の第1面ロ字孔45が形成されている。
第4面部34の第3面部33側に第1面ロ字孔45に嵌合する第4面嵌合舌片61が延設形成されるように、第3面部33には、第3折り目23に沿って、略コ字状の第3面コ字切離線62が形成されている。
第4面嵌合舌片61は、第3折り目23を越えて延設されているものの、第3折り目23で折れ曲がらないようになっている。
【0026】
第4面部34には、第3折り目23に沿って、略ロ字状の第4面ロ字孔46が形成されている。
第1面部31の第2面部32側に第4面ロ字孔46に嵌合する第1面嵌合舌片63が延設形成されるように、第2面部32には、第1折り目21に沿って、略コ字状の第2面コ字切離線64が形成されている。
第1面嵌合舌片63は、第1折り目21を越えて延設されているものの、第1折り目21で折れ曲がらないようになっている。
【0027】
これにより、第1~第3折り目21、22、23を所定の方向に折り曲げ、第2面凸状爪41を第4面係合孔53に差し込み、第3面凸状爪43を第1面係合孔56に差し込んで、さらに、第4面係合舌片51を第1面凹字孔42に、第1面係合舌片54を第4面凹字孔44に、第4面嵌合舌片61を第1面ロ字孔45に、第1面嵌合舌片63を第4面ロ字孔46に嵌合させると、仕切体1が簡単に組み立てられる。仕切体1は、自立可能で強度も十分にある。組立てのみならず、分解も容易である。
【0028】
(第の実施形態)
つぎに、第の実施形態である仕切体4の構成について、図~図を参照して説明する。図は本実施形態の仕切体4を示した説明図である。図は仕切体4を構成する2枚のシート材Bを示した説明図である。図は、シート材Aの変形例を示した説明図である。なお、シート材A10と形状、機能が同一の部位については、同一の符号を付すこととする。
【0029】
に示すように、仕切体4は、2枚の略矩形のシート材B410によって構成される。
シート材B410は、図に示すシート材A10の変形例シート材A420を第2折り目22で切断して分離させたものの一方(本実施形態では、符号を付す上の便宜上、第1面部と第2面部の側とした)と同形のものである。
に示すように、シート材A420の特徴は、第1面部31及び第2面部32と第3面部33及び第4面部34とが同形状であることである。
なお、ここでいう、同形又は同形状とは、凸状爪や係合舌片、係合孔等の位置や大きさが同一という意味であり、第1~4面部31~34の幅の長さや面取りの有無等の細部まで同一という意味ではない。
【0030】
シート材A420は、シート材A10の変形例であり、ほぼ同様の構成であるため、説明を省略する。
【0031】
シート材B410は、シート材A10の変形例であるシート材A420を第2折り目22で切断して分離させたものの第1面部31と第2面部32側であるため、シート材A10と形状、機能が同一の部位については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0032】
シート材B410には、第1側辺11と第1側辺11に対向する第2側辺412との間に平面視谷折りの第1折り目21が形成されている。
【0033】
また、シート材B410には、第1側辺11と第1折り目21を側縁とする第1面部31、第1折り目21と第2側辺412を側縁とする第2面部32が形成されている。
第1面部31は、組み立てられたとき底面になる部分である。第2面部32は、組み立てられたとき仕切壁(立設部)になる部分である。
【0034】
第2面部32の第1面部31側に凸状の第2面凸状爪41が延設形成されるように、第1面部31には、第1折り目21に沿って、略凹字状の第1面凹字孔42が形成されている。第2面凸状爪41は、第1折り目21を越えて延設されているものの、第1折り目21で折れ曲がらないようになっている。
【0035】
第1面部31の第2面部32側に、もう1枚のシート材B410の第1面凹字孔42に嵌合する第1面係合舌片54が延設形成されるように、第2面部32には、第1折り目21に沿って、略コ字状の第2面コ字切線55が形成されている。
前記第1面係合舌片54は、第1折り目21を越えて延設されているものの、第1折り目21で折れ曲がらないようになっている。
【0036】
第1面係合舌片54には、もう1枚のシート材B410の第2面凸状爪41が差し込まれて係合される第1面係合孔56が形成されている。
【0037】
これにより、2枚のシート材B410の第1折り目21を所定の方向に折り曲げ、
第2面部32の裏面同士が密着して重合するようにして、
一方の第2面凸状爪41を他方の第1面係合孔56に差し込み、他方の第2面凸状爪41を一方の第1面係合孔56に差し込んで、さらに、他方の第1面係合舌片54を一方の第1面凹字孔42に、一方の第1面係合舌片54を他方の第1面凹字孔42に嵌合させると、仕切体4が簡単に組み立てられる。仕切体4は、自立可能で強度も十分にある。組立てのみならず、分解も容易である。
図示はしないが、2枚のシート材(たとえば、シート材Eとシート材F)を連結するジョイント構造として、各シート材の連結したい側の端部を仕切体4と同様の構造にしてもよい。これによれば、接着剤や粘着テープを用いることなく、2枚のシート材を連結させることができ、別々に使用したい場合は、簡単に分離することもできる。
【0038】
(第の実施形態)
つぎに、第の実施形態である仕切体5の構成について、図~図を参照して説明する。図は本実施形態の仕切体5を示した説明図である。図は仕切体5を構成する2枚のシート材Bと2枚のシート材Cとを示した説明図である。図は、シート材Cの特徴を示した説明図である。なお、シート材B410と形状、機能が同一の部位については、同一の符号を付すこととする。
【0039】
に示すように、仕切体5は、2枚の略矩形のシート材B410と2枚の略矩形のシート材C510とによって構成される。
シート材B410は、仕切体4と同じものである。
シート材C510は、図に示すように、シート材B410が二つ連結されたものである。そして、その連結構造は、シート材B410の第1側辺11を互いに連結したものであり、この構成が1枚のシートによって実現されているというものである。
【0040】
シート材C510は、シート材B410を二つ連結したものであるため、説明を省略する。
なお、ここでいう連結というのは、連結後の第1面部31の幅を2倍にしなければならないという意味ではなく、連結後の第1面部の幅の長さは任意に決めればいいものである。
【0041】
シート材C510をこのような構成にすることにより、シート材C510同士を簡単に連結することができ、シート材C510にシート材B410を連結することも簡単にできる。
【0042】
これにより、2枚のシート材B410と1枚以上のシート材C510を用意すれば、複数の仕切壁を備えた仕切体5を簡単に組立てることができる。本実施形態では、シート材C510の数を2枚としたが、シート材C510の数は、1枚以上であれば何枚でもよい。
【0043】
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0044】
1 仕切体(第1の実施形態)
4 仕切体(第の実施形態)
5 仕切体(第の実施形態)

10 シート材A
11 第1側辺 12 第2側辺
21 第1折り目 22 第2折り目 23 第3折り目
31 第1面部 32 第2面部
33 第3面部 34 第4面部
41 第2面凸状爪 42 第1面凹字孔
43 第3面凸状爪 44 第4面凹字孔
45 第1面ロ字孔 46 第4面ロ字孔
51 第4面係合舌片 52 第3面コ字切線 53 第4面係合孔
54 第1面係合舌片 55 第2面コ字切線 56 第1面係合孔
61 第4面嵌合舌片 62 第3面コ字切離線
63 第1面嵌合舌片 64 第2面コ字切離線
410 シート材B
412 第2側辺
420 シート材Aの変形例
510 シート材C
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8