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▶ 中村 悠樹の特許一覧

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  • 特許-トレーニング器具 図1
  • 特許-トレーニング器具 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】トレーニング器具
(51)【国際特許分類】
   A63B 17/00 20060101AFI20221118BHJP
   A63B 23/04 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
A63B17/00 Z
A63B23/04 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018036084
(22)【出願日】2018-03-01
(65)【公開番号】P2019150215
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-02-05
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518071039
【氏名又は名称】中村 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167184
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】中村 悠樹
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0102640(US,A1)
【文献】特開2012-55447(JP,A)
【文献】特開2001-206115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 1/00-26/00
A47D 1/00-15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が一方の端部を一方の手で把持し、他方の端部を他方の手で把持する取っ手と、
子供を載置する背もたれを有する座部を有し、前記取っ手の把持部分より中央側が、側板を介して前記座部の両側部に取り付けられている器具本体と
を有し、利用者が前記取っ手を把持したときに子供の足が前記背もたれを介して利用者の反対側に位置し、
前記端部は、前記取っ手を支点として、回動可能に取りつけられており、
前記側板は、開口部と、子供の手が前記開口部を通過して把持可能な手すり部とを有し、
子供を前記座部に載せて座らせ前記取っ手を把持して持ち上げ肘の曲げ伸ばしを行い、胸、腕および肩に負荷をかけることが可能であることを特徴とするトレーニング器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトレーニング器具に関する。
【背景技術】
【0002】
子供を運ぶために大人が身体に取り付けまたは装着する装置が知られている。例えば、頂部にハーネスが取り付けられ、底部にストラップに取り付けられた梯子が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表平6-503020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
子供と一緒に大人がトレーニングできれば、子供も楽しむことができる。
1つの側面では、本発明は、子供と一緒に楽しくトレーニングできる器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、開示のトレーニング器具が提供される。このトレーニング器具は、利用者が把持する取っ手と、人間を載置する座部を有し、側板を介して座部の両側部に取り付けられ、前記取っ手に取り付けられる器具本体とを有する。
【発明の効果】
【0006】
1態様では、子供と一緒に楽しくトレーニングできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態のトレーニング器具を示す図である。
図2】実施の形態のトレーニング器具を示す図である。
図3】実施の形態のトレーニング器具を下半身を鍛える際に用いる例を示している。
図4】トレーニング器具の変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態のトレーニング器具を、図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態>
図1および図2は、実施の形態のトレーニング器具を示す図である。
実施の形態のトレーニング器具1は、器具本体2と取っ手3とを有している。
器具本体2の構成材料としては、例えば木やプラスチック等が挙げられる。器具本体2は、側板(側部)21と、座板(座部)22とを有している。
【0009】
図2に示すように、側板21の端部21aは、取っ手3に取り付けられている。端部21aは、取っ手3を支点として、回動可能に取り付けられていてもよいし、回動不能に取り付けられていてもよい。
【0010】
回動可能に取り付けられた場合は、取っ手3を回転させた場合でも器具本体2は取っ手3の回転に伴い回転しない。この場合、例えば利用者は取っ手を把持して手首を軽く前後に揺らすことで、ブランコのように器具本体2を揺り動かすことができる。
他方、回動不能に取り付けられた場合は、取っ手3を回転させた場合に器具本体2が取っ手の回転に伴い回転する。
【0011】
器具本体2には、例えば小さな子供(負荷)を載せることができる。座板22は、子供が座ったときの座面となる部位である。本実施の形態では、座板22は背もたれ22aを有しており、子供が座ったときにおしりから脚までと背中部分を支持している。また、座板22は、子供の脚が座板22内に収納される形状をなしている。
【0012】
側部21には、開口部21bが設けられている。この開口部21bは、子供が座ったときに手を通し、側部21の一部である手すり部21cを掴むことができるようになっている。すなわち、側部21の一部は、手すりとして機能する。
【0013】
取っ手3の構成材料としては、例えばステンレス鋼等の金属が挙げられる。取っ手3は、棒状体をなしており、両端部には、利用者が把持しやすいように滑り止め31、31が設けられている。取っ手3は中実であってもよいし、中空であってもよい。また、棒状体の一部が湾曲したり、屈曲したりしていてもよい。
【0014】
このトレーニング器具1を使用する場合には、利用者は、図2に示すように、座板22に子供を座らせた状態で滑り止め31、31を把持して持ち上げる。その後、肘の曲げ伸ばしを行う。これにより、適度な負荷で胸、腕、肩等のトレーニングをすることができる。また、利用者に持ち上げられた子供は楽しい気分になる。これにより、利用者も子供も楽しくトレーニングをすることができる。
【0015】
また、利用者は、図2に示す手すり部21dを把持して滑り止め31、31を脇に抱える様な形でトレーニング器具1を使用することができる。手すり部21dを把持したときに取っ手3が邪魔になるような場合、取っ手3をトレーニング器具1から取り外せるようになっていてもよい。手すり部21dを把持することにより、利用者はトレーニング器具1が自分自身に当接する面積を増やせるため、より安定してトレーニング器具1を把持することができる。疑似ジェットコースターのようにして遊ぶこともできる。
【0016】
また、子供の脚が座板22内に収納される形状をなしているため、トレーニング器具1を床に置いたときに子供の脚がトレーニング器具1と床との間に挟まることがない。
【0017】
また、例えば、ジェットコースターの座席から見える景色をモニタに表示させ、その動きに合わせてトレーニング器具1を動かすことで、トレーニング器具1に座っている子供は、あたかもジェットコースターに乗っている気分を味わうことができ、より楽しむことができる。さらに、例えばトレーニング器具1に加速度センサを取り付けておき、そのセンサが検出した加速度に応じてモニタに表示される画像を変えるようにすることもできる。例えば、トレーニング器具1をゆっくりと持ち上げたときには、ジェットコースターが斜面を登るような画像が表示され、トレーニング器具1をゆっくりと下ろしたときにはジェットコースターが緩やかな斜面を下っていく画像がモニタに表示され、トレーニング器具1を急に下ろしたときにはジェットコースターが急斜面を下っていく画像がモニタに表示されるようにしてもよい。
【0018】
なお、トレーニング器具1とモニタとの連動手段は前述した加速度センサに限らず、例えばトレーニング器具1の画像を撮像し、その位置の変化によりモニタと連動させるようにしてもよい。
ところで、利用者は、下半身を鍛える際にもトレーニング器具1を用いることができる。
図3は、実施の形態のトレーニング器具を下半身を鍛える際に用いる例を示している。
【0019】
下半身を鍛える場合には、利用者は椅子に座り、座板22に足を入れ、座板22の縁22bを足で支持する。また、利用者は腿に取っ手3を載せる。これにより、下半身に適度な負荷を与えることができる。この状態で、利用者は膝を曲げ伸ばしすることにより、腿等のトレーニングをすることができる。また、腿に載せたときにトレーニング器具1が安定しないときは、取っ手3を掴むことで、トレーニング器具1を安定させることができる。
【0020】
なお、図3では取っ手3はまっすぐな形状をなしている。しかし、これに限らず、取っ手3の腿が当たる部分に、腿に対応する凹みが設けられていてもよい。また、取っ手3の腿が当たる部分に衝撃を和らげる緩衝材が設けられていてもよい。
【0021】
また、実施の形態では、縁22bを足で支持する形でトレーニング器具1の安定を図ったが、これに限らず、座板22に入れた足を座板22に固定する支持機構が設けられていてもよい。
【0022】
以上述べたように、実施の形態のトレーニング器具1によれば、利用者が把持する取っ手3と、人間を載置する座板22を有し、側板21を介して座板22の両側部に取り付けられ、取っ手3に取り付けられる器具本体2とを有する。従って、利用者は、子供と一緒に楽しくトレーニングすることができる。
<変形例>
【0023】
なお、図1では、子供の脚が座板内に収納される形状をなしているが、それに限らず、幼児用のブランコのように、股の部分が支持され、脚が座板の外部に露出するようになっていてもよい。
図4は、トレーニング器具の変形例を説明する図である。
【0024】
図4に示すトレーニング器具1aは、子供の脚を座板23の外部に出せるようになっている。子供の脚を座板23の外部に出したときに、おなか部分を支持する支持部23aが設けられている。すなわち、座板23と支持部23aにより囲まれた部分が子供の足を出せる開口部23bを形成している。
子供がある程度大きく、子供の脚が図1の座板22内に収納しきれなくなった場合は、このような形状にすることによってトレーニングをすることができる。
【0025】
また、端部21aが取っ手3を支点として、回動可能に取り付けられている場合、子供は足で漕ぐような動作をすることにより、自力で器具本体2をブランコのように揺り動かすことができる。
【0026】
以上、本発明のトレーニング器具を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前述した各実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0027】
1、1a トレーニング器具
2 器具本体
21 側板
21a 端部
21b 開口部
22、23 座板
22a 背もたれ
22b 縁
23a 支持部
23b 開口部
3 取っ手
31 滑り止め
図1
図2
図3
図4