(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20221118BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20221118BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/48
(21)【出願番号】P 2019512715
(86)(22)【出願日】2017-09-11
(86)【国際出願番号】 KR2017009954
(87)【国際公開番号】W WO2018048275
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2016-0116886
(32)【優先日】2016-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0118241
(32)【優先日】2016-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0118242
(32)【優先日】2016-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0096477
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521268118
【氏名又は名称】スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミンスン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウントク
【審査官】大西 孝宣
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-062274(JP,A)
【文献】国際公開第2016/063501(WO,A1)
【文献】特開2011-258670(JP,A)
【文献】特開2009-135251(JP,A)
【文献】国際公開第2006/043422(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0219304(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
H01L 21/28 - 21/288
H01L 21/44 - 21/445
H01L 29/40 - 29/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体層、第2半導体層、および活性層を含む半導体構造物;
前記第1半導体層の第1面上に配置される第1電極;
前記第2半導体層の第1面上に配置される第2電極;
前記第1半導体層の前記第1面、前記第2半導体層の前記第1面、および前記活性層の側面上に配置される第1絶縁層;および
前記第1電極および前記第1半導体層上に配置される第1カバー電極を含み、
前記活性層は、前記第1半導体層の前記第1面と、前記第2半導体層の前記第1面の反対の前記第2半導体層の第2面との間に配置され、
前記第1絶縁層および前記第1電極は、前記第1半導体層の前記第1面上で分離され、
前記第1カバー電極は、前記第1半導体層の前記第1面と交差する第1方向において、前記第1絶縁層と重なり、
前記第1電極は、前記第1半導体層の前記第1面と対向する第1面および前記第1半導体層の前記第1面の反対の第2面を含み、
前記第1電極は、前記第1方向において、前記第1電極の前記第2面から延在する突起部、および前記第1電極の前記第2面上且つ前記突起部の間に配置される溝を含み、
前記第1カバー電極は、前記第1電極の前記溝内に延在
し、
前記溝は、複数個であり、互いに離隔して配置される、
半導体素子。
【請求項2】
前記第1絶縁層および前記第1電極は、前記第1半導体層の前記第1面上で1μmから10μmの範囲の距離で分離されている、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第1カバー電極は、前記第1半導体層の前記第1面と平行な第2方向において、前記第1半導体層の前記第1面上の前記第1絶縁層の一部と重なる、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記第2方向において前記第1カバー電極と重なる前記第1絶縁層の前記一部は、前記第2方向において4μm未満の幅を備える、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記第2方向において前記第1カバー電極と重なる前記第1絶縁層の前記一部の第1面積は、前記第1半導体層の前記第1面の前記第1絶縁層と前記第1電極の間の領域の第2面積よりも狭い、請求項3に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第1面積に対する前記第2面積の比は、1:0.15と1:1の間である、請求項5に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記第2電極上に配置される第2カバー電極;および
前記第1カバー電極、前記第2カバー電極、および前記第1絶縁層上に配置される第2絶縁層をさらに含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記第1絶縁層は、前記第2半導体層の前記第1面上で前記第2電極と離隔され、
前記第2カバー電極は、前記第2半導体層の前記第1面と交差する第3方向において、前記第1絶縁層と重なる、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記第2絶縁層は、前記第1カバー電極上の第1開口および前記第2カバー電極上の第2開口を含み、
前記半導体素子は、
前記第2絶縁層の前記第1開口内且つ前記第1カバー電極上に配置される第1バンプ電極;および
前記第2絶縁層の前記第2開口内且つ前記第2カバー電極上に配置される第2バンプ電極を含む、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記第1半導体層および前記第2半導体層のそれぞれは、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0<y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する材料を含み、
前記半導体素子は、紫外線(UV)-Cを放射する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項11】
前記第1電極の前記突起部と前記第1カバー電極の間の酸化膜をさらに含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項12】
前記第2電極上に配置される第2カバー電極をさらに含み、
前記半導体素子の平面図は、前記第2半導体層の前記第1面の反対の前記第2カバー電極の面を含む発光領域、および前記第1半導体層の前記第1面の反対の前記第1カバー電極の面を含む非発光領域を含み、
前記第2カバー電極の面積は前記第1カバー電極の面積より小さい、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記第2カバー電極と前記第1カバー電極の面積の比は、1:1.1と1:1.15の間である、請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記第2カバー電極は、第1平面方向に延在する複数の第2枝電極および前記複数の第2枝電極を連結する第2連結電極を含み、前記第1カバー電極は、前記複数の第2枝電極の間に配置される複数の第1枝電極および前記複数の第1枝電極を連結する第1連結電極を含む、請求項12に記載の半導体素子。
【請求項15】
第1半導体層、第2半導体層、および活性層を含む半導体構造物;
前記第1半導体層の第1面上に配置される第1電極;
前記第2半導体層の第1面上に配置される第2電極;
前記第1半導体層の前記第1面、前記第2半導体層の前記第1面、および前記活性層の側面上に配置される第1絶縁層;
前記第1電極上に配置される第1カバー電極;
前記第2電極上に配置される第2カバー電極;
前記第1カバー電極、前記第2カバー電極、および前記第1絶縁層上に配置される第2
絶縁層を含み、
前記活性層は、前記第1半導体層の前記第1面と、前記第2半導体層の前記第1面の反対の前記第2半導体層の第2面との間に配置され、
前記第2絶縁層は、前記第1カバー電極上の第1開口および前記第2カバー電極上の第2開口を含み、
前記半導体構造物は、前記半導体構造物に含まれる各半導体層の厚さ方向から前記半導体構造物を観察するとき、前記第2絶縁層の前記第2開口内の前記第2カバー電極の面を含む発光領域、および前記第2絶縁層の前記第1開口内の前記第1カバー電極の面を含む非発光領域を含み、
前記第2カバー電極の面積は前記第1カバー電極の面積より小さい、
半導体素子。
【請求項16】
前記第2カバー電極と前記第1カバー電極の面積の比は、1:1.1と1:1.15の間である、請求項15に記載の半導体素子。
【請求項17】
前記発光領域の面積に対する前記発光領域の周長の比は、0.02と0.05[1/μm]の間である、請求項15に記載の半導体素子。
【請求項18】
前記第2カバー電極は、第1平面方向に延在する複数の第2枝電極および第2平面方向に延在して前記複数の第2枝電極を連結する第2連結電極を含み、前記第1カバー電極は、前記第1平面方向に延在し且つ前記複数の第2枝電極の間に配置される複数の第1枝電極および前記第2平面方向に延在して前記複数の第1枝電極を連結する第1連結電極を含む、請求項15に記載の半導体素子。
【請求項19】
前記第2絶縁層の前記第1開口内且つ前記第1カバー電極上に配置される第1バンプ電極;および
前記第2絶縁層の前記第2開口内且つ前記第2カバー電極上に配置される第2バンプ電極をさらに含む、請求項15に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は半導体素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
GaN、AlGaNなどの化合物を含む半導体素子は、広くて調整が容易なバンドギャップエネルギーを有するなどの多くの長所を有するため、発光素子、受光素子および各種ダイオードなどとして多様に使われ得る。
【0003】
特に、半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用した発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(Laser Diode)のような発光素子は、薄膜成長技術および素子材料の開発により、赤色、緑色、青色および紫外線などの多様な色を実現することができ、蛍光物質を利用したり色を組み合わせることによって効率のよい白色光線の具現も可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、迅速な応答速度、安全性、環境親和性の長所を有する。
【0004】
それだけでなく、光検出器や太陽電池のような受光素子も半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用して製作する場合、素子材料の開発により多様な波長領域の光を吸収して光電流を生成することによって、ガンマ線からラジオ波長領域まで多様な波長領域の光を利用することができる。また迅速な応答速度、安全性、環境親和性および素子材料の容易な調節の長所を有するため、電力制御または超高周波回路や通信用モジュールにも容易に利用することができる。
【0005】
したがって、半導体素子は光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替する発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替できる白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライトおよび信号灯およびGasや火災を感知するセンサなどにまで応用が拡大している。また、半導体素子は高周波応用回路やその他電力制御装置、通信用モジュールにまで応用が拡大され得る。
【0006】
特に、紫外線波長領域の光を放出する発光素子は硬化作用や殺菌作用をするため、硬化用、医療用、および殺菌用として使われ得る。
【0007】
最近紫外線発光素子に対する研究が活発であるが、これまで紫外線発光素子は垂直型またはフリップチップで具現し難い問題があり、光抽出効率が相対的に劣る問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例は光抽出効率が向上した半導体素子を提供する。
【0009】
実施例は電流分散効率が優秀な半導体素子を提供する。
【0010】
実施例はフリップチップタイプの紫外線発光素子を提供する。
【0011】
実施例は動作電圧が改善された半導体素子を提供する。
【0012】
実施例は光出力が向上した半導体素子を提供する。
【0013】
実施例で解決しようとする課題はこれに限定されず、下記で説明する課題の解決手段や実施形態から把握され得る目的や効果も含まれると言える。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、および前記第1導電型半導体層と第2導電型半導体層間に配置される活性層を含む半導体構造物;前記半導体構造物上に配置される第1絶縁層;前記第1導電型半導体層上に配置される第1電極;前記第2導電型半導体層上に配置される第2電極;前記第1電極上に配置される第1カバー電極;前記第2電極上に配置される第2カバー電極;および前記第1カバー電極の上面から前記第2カバー電極の上面に延びる第2絶縁層;を含み、前記半導体構造物は前記第1電極が配置された前記第1導電型半導体層の上面から前記活性層の側面、および前記第2電極が配置された前記第2導電型半導体層の上面まで延びる第1表面を含み、前記第1絶縁層は前記第1表面で前記第1電極と離隔して配置され、前記第1絶縁層は前記第1表面で、前記第1半導体層の上面と垂直な第1方向に前記第1カバー電極と重なる。
【0015】
前記1絶縁層が前記第1電極と離隔した幅は0μmより大きく4μmより小さくてもよい。
【0016】
前記第1絶縁層は前記第1表面で前記第2電極と離隔して配置され、前記第1絶縁層は前記第1表面で前記第1方向に前記第2カバー電極と重なり得る。
【0017】
前記第1電極は上面に配置される第1溝、および前記第1溝を囲む突起部を含み、前記第1カバー電極は前記第1溝および前記突起部上に配置され得る。
【発明の効果】
【0018】
実施例によると、光抽出効率が向上する。
【0019】
また、電流分散効率が優秀であるため光出力が向上され得る。
【0020】
また、動作電圧を下げることができる。
【0021】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図2】リセスの個数の変化により光出力が向上する構成を説明するための図面。
【
図3】リセスの個数の変化により光出力が向上する構成を説明するための図面。
【
図11】本発明の第2実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図12】本発明の第3実施例に係る半導体素子の断面図。
【
図14a】本発明の第3実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図14b】本発明の第3実施例に係る第1電極のエッチング領域を示す平面図。
【
図14d】本発明の第3実施例に係る第1カバー電極と第2カバー電極を示す平面図。
【
図15a】メサエッチングによって発光領域を形成した平面図。
【
図15b】メサエッチングによって発光領域を形成した断面図。
【
図18a】第1電極をエッチングして第1溝を形成した平面図。
【
図18b】第1電極をエッチングして第1溝を形成した断面図。
【
図19a】第1カバー電極および第2カバー電極を形成した平面図。
【
図19b】第1カバー電極および第2カバー電極を形成した断面図。
【
図21】本発明の第3実施例に係る半導体素子の平面を撮影した写真。
【
図22】本発明の第3実施例に係る半導体素子の断面を撮影した写真。
【
図23】本発明の第3実施例に係る半導体素子パッケージを示した図面。
【
図24】本発明の実施例に係る半導体構造物の概念図。
【
図25】半導体構造物のアルミニウム組成を測定したグラフ。
【
図26】本発明の第4実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図35】本発明の第5実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図43】本発明の第6実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図48】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図。
【
図49】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本実施例は他の形態に変形されたり複数の実施例が互いに組み合わせられ得、本発明の範囲は下記で説明するそれぞれの実施例に限定されるものではない。
【0024】
特定の実施例で説明された事項が他の実施例で説明されていなくても、他の実施例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連した説明と理解され得る。
【0025】
例えば、特定の実施例で構成Aに対する特徴を説明し、他の実施例で構成Bに対する特徴を説明したのであれば、構成Aと構成Bが結合された実施例が明示的に記載されていなくても反対または矛盾する説明がない限り、本発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきである。
【0026】
実施例の説明において、いずれか一つのelementが他のelementの「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は二つのelementが互いに直接(directly)接触するか、一つ以上の他のelementが前記二つのelementの間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また、「上(うえ)または下(した)(on or under)」で表現される場合、一つのelementを基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得る。
【0027】
以下では、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施例に係る半導体素子の概念図である。
【0029】
図1を参照すると、実施例に係る半導体素子は第1導電型半導体層124、第2導電型半導体層127、および第1導電型半導体層124と第2導電型半導体層127の間に配置される活性層126を含む半導体構造物120を含む。
【0030】
本発明の実施例に係る半導体構造物120は紫外線波長帯の光を出力することができる。例示的に半導体構造物は、近紫外線波長帯の光UV-Aを出力してもよく、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力してもよく、深紫外線波長帯の光UV-Cを出力してもよい。波長範囲は半導体構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0031】
例示的に、近紫外線波長帯の光UV-Aは320nm~420nm範囲の波長を有することができ、遠紫外線波長帯の光UV-Bは280nm~320nm範囲の波長を有することができ、深紫外線波長帯の光UV-Cは100nm~280nm範囲の波長を有することができる。
【0032】
第1導電型半導体層124はIII-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第1ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層124はInx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得る。そして、第1ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teのようなn型ドーパントであり得る。第1ドーパントがn型ドーパントである場合、第1ドーパントがドーピングされた第1導電型半導体層124はn型半導体層であり得る。
【0033】
活性層126は第1導電型半導体層124と第2導電型半導体層127の間に配置される。活性層126は第1導電型半導体層124を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層127を通じて注入される正孔(または電子)が会う層である。活性層126は電子と正孔が再結合することによって低いエネルギー準位に遷移し、紫外線波長を有する光を生成することができる。
【0034】
活性層126は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(Multi Quantμm Well;MQW)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つの構造を有することができ、活性層126の構造はこれに限定されない。
【0035】
第2導電型半導体層127は活性層126上に形成され、III-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第2導電型半導体層127に第2ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層127はInx5Aly2Ga1-x5-y2N(0≦x5≦1、0≦y2≦1、0≦x5+y2≦1)の組成式を有する半導体物質またはAlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのうち選択された物質で形成され得る。第2ドーパントがMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントである場合、第2ドーパントがドーピングされた第2導電型半導体層127はp型半導体層であり得る。
【0036】
複数個のリセス128は第2導電型半導体層127の第1面127Gで活性層126を貫通して第1導電型半導体層124の一部の領域まで配置され得る。リセス128の内部には第1絶縁層131が配置されて第1導電層165を第2導電型半導体層127および活性層126と電気的に絶縁させることができる。
【0037】
第1電極142はリセス128の上面に配置されて第1導電型半導体層124と電気的に連結され得る。第2電極246は第2導電型半導体層127の第1面127Gに配置され得る。
【0038】
第2電極246が配置される第2導電型半導体層127の第1面はAlGaNであり得る。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、電流の注入効率を高めるために第1面127Gと第2電極246の間にはバンドギャップが小さいGaN層が配置されてもよい。
【0039】
第1電極142と第2電極246はオーミック電極であり得る。第1電極142と第2電極246は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。
【0040】
半導体素子の一側の角領域には第2電極パッド166が配置され得る。第2電極パッド166は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド166とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0041】
第2電極パッド166は光を反射する作用ができるため、第2電極パッド166は半導体構造物120と近いほど光抽出効率が向上され得る。
【0042】
第2電極パッド166の凸部の高さは活性層126より高くてもよい。したがって、第2電極パッド166は活性層126から素子の水平方向に放出される光を上部に反射して光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0043】
パッシベーション層180は半導体構造物120の上部面と側面に形成され得る。パッシベーション層180は第2電極246と隣接した領域や第2電極246の下部で第1絶縁層131と接触することができる。
【0044】
第1絶縁層131がオープンされて第2電極パッド166が第2導電層150と接触する部分の幅d22は、40μm~90μmであり得る。幅d22が40μmより小さいと動作電圧が上昇する問題があり、幅d22が90μmより大きいと第2導電層150を外部に露出させないための工程マージンの確保が困難であり得る。
【0045】
第2導電層150が第2電極パッド166の外側領域で外部に露出すると、素子の信頼性が低下し得る。したがって、幅d22は第2電極パッド166の全体幅の60%~95%であり得る。
【0046】
第1絶縁層131は第1電極142を活性層126および第2導電型半導体層127と電気的に絶縁させることができる。また、第1絶縁層131は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。
【0047】
第1絶縁層131は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得るが、これに限定されない。第1絶縁層131は単層または多層で形成され得る。例示的に第1絶縁層131は、銀Si酸化物やTi化合物を含む多層構造のDBR(distributed Bragg reflector)でもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1絶縁層131は多様な反射構造を含んでもよい。
【0048】
第1絶縁層131が反射機能を遂行する場合、活性層126から側面に向かって放出される光を上向き反射させて光抽出効率を向上させることができる。紫外線半導体素子は青色光を放出する半導体素子に比べて、リセス128の個数が多くなるほど光抽出効率はより効果的であり得る。
【0049】
第2導電層150は第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0050】
第2導電層150は第2電極246を覆い、第1絶縁層131の側面と下面に接することができる。第2導電層150は第1絶縁層131との接着力がよい物質からなり、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層で構成され得る。
【0051】
第2絶縁層132は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させる。第1導電層165は第2絶縁層132を貫通して第1電極142と電気的に連結され得る。
【0052】
半導体構造物120の下部面とリセス128の形状に沿って第1導電層165と接合層160が配置され得る。第1導電層165は反射率が優秀な物質で構成され得る。例示的に第1導電層165はアルミニウムを含むことができる。第1導電層165がアルミニウムを含む場合、活性層126から放出される光を上部に反射する役割をして光抽出効率を向上させることができる。
【0053】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅で構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0054】
基板170は導電性物質で構成され得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱伝導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0055】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムで構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0056】
半導体構造物120の上面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は半導体構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線の波長によって平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上され得る。
【0057】
図2および
図3は、リセスの個数の変化により光出力が向上する構成を説明するための図面である。
【0058】
半導体構造物120はアルミニウム組成が高くなると半導体構造物120内で電流分散特性が低下し得る。また、活性層はGaN系の青色発光素子に比べて側面に放出する光量が増加するようになる(TMモード)。このようなTMモードは紫外線半導体素子で主に発生し得る。
【0059】
紫外線半導体素子は青色GaN半導体素子に比べて電流分散特性が劣っている。したがって、紫外線半導体素子は青色GaN半導体素子に比べて相対的に多い第1電極142を配置する必要がある。
【0060】
アルミニウムの組成が高くなると電流分散特性が悪化し得る。
図2を参照すると、それぞれの第1電極142付近の地点にのみ電流が分散し、距離が遠い地点では電流密度が急激に低下し得る。したがって、有効発光領域P2が狭くなり得る。
【0061】
有効発光領域P2は、電流密度が最も高い第1電極142の中心での電流密度を基準として、電流密度が40%以下の境界地点までの領域と定義することができる。例えば、有効発光領域P2はリセス128の中心から40μm以内の範囲で注入電流のレベル、Alの組成により調節され得る。
【0062】
低電流密度領域P3は電流密度が低いため発光にほとんど寄与できない可能性がある。したがって、実施例は電流密度が低い低電流密度領域P3に第1電極142をさらに配置するか反射構造を利用して光出力を向上させることができる。
【0063】
一般的に青色光を放出するGaN系の半導体素子の場合、相対的に電流分散特性が優秀であるため、リセス128および第1電極142の面積を最小化することが好ましい。リセス128と第1電極142の面積が大きくなるほど活性層126の面積が小さくなるためである。しかし、実施例の場合、アルミニウムの組成が高くて電流分散特性が相対的に劣っているため、活性層126の面積を犠牲にしてでも第1電極142の個数を増加させて低電流密度領域P3を減らすことが好ましい。
【0064】
図3を参照すると、リセス128の個数が48個の場合にはリセス128が横縦方向に一直線に配置されず、ジグザグに配置され得る。この場合、低電流密度領域P3の面積はさらに狭くなってほとんどの活性層が発光に参加することができる。
【0065】
リセス128の個数が70個~110個となる場合、電流がより効率的に分散して動作電圧はさらに低くなり、光出力は向上することができる。UV-Cを発光する半導体素子ではリセス128の個数が70個より少ない場合、電気的光学的特性が低下され得、110個より多い場合、電気的特性は向上され得るものの、活性層の体積が減るため光学的特性が低下し得る。この時、リセス128の直径は20μm~70μmであり得る。
【0066】
図1と
図2を参照すると、複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する第1面積は、半導体構造物120の水平方向最大断面積の7.4%~20%、または10%~20%以下であり得る。第1面積はそれぞれの第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する面積の和であり得る。
【0067】
複数個の第1電極142の第1面積が7.4%未満である場合には、十分な電流分散特性を有することができないため光出力が減少し、20%を超過する場合には、活性層126および第2電極246の面積が過度に減少して動作電圧が上昇し、光出力が減少する問題がある。
【0068】
また、複数個のリセス128の総面積は半導体構造物120の水平方向最大断面積の10%~30%または13%~30%であり得る。リセス128の総面積が前記条件を満足しないと第1電極142の総面積を7.4%以上20%以下に制御し難い。また、動作電圧が上昇し、光出力が減少する問題がある。
【0069】
第2導電型半導体層127の面積は半導体構造物120の水平方向最大面積からリセス128の総面積を除いた面積であり得る。例示的に第2導電型半導体層127の面積は半導体構造物120の水平方向最大面積の70%~90%であり得る。
【0070】
第2電極246と第2導電型半導体層127が接触する第2面積は半導体構造物120の水平方向最大断面積の50%以上70%以下であり得る。第2面積は第2電極246が第2導電型半導体層127と接触する総面積であり得る。
【0071】
第2面積が50%未満である場合には、第2電極246の面積が小さくなって動作電圧が上昇し、ホールの注入効率が低下する問題がある。第2面積が70%を超過する場合には、第1面積を効果的に広くすることができないため電子の注入効率が低下する問題がある。第2電極246と第2導電型半導体層127が接触しない面積は1%~20%であり得る。
【0072】
第1面積と第2面積は反比例関係を有する。すなわち、第1電極142の個数を増やすためにリセス128の個数を増やす場合、第2電極246の面積が減少することになる。したがって、電気的、光学的特性を高めるためには電子とホールの分散特性がバランスをとらなければならない。したがって、第1面積と第2面積の適正な比率を定めることが重要である。
【0073】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124に接触する第1面積と第2電極246が第2導電型半導体層127に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)は1:3~1:7であり得る。
【0074】
面積比が1:7より大きくなる場合には第1面積が相対的に小さくなって電流分散特性が悪化し得る。また、面積比が1:3より小さくなる場合、相対的に第2面積が小さくなって電流分散特性が悪化し得る
【0075】
第1電極142は抵抗の低い金属または金属酸化物を含むことができる。第1電極142は可視光や紫外線光を吸収することがある。したがって、光抽出の観点で第1電極142に吸収される光の量を減らす必要がある。
【0076】
例示的に第1電極142の面積を狭くして反射層を配置すると光抽出効率を向上させることができる。この時、電流分散に必要な第1電極142の接触面積を確保しながらも、できるだけ反射領域を確保することが重要である。
【0077】
図4は
図1のA部分拡大図であり、
図5は
図3のB部分拡大図であり、
図6は
図4のC部分拡大図であり、
図7は第1電極と反射層の層構造を示した図面である。
【0078】
図4を参照すると、第1導電型半導体層124はAlの濃度が相対的に低い低濃度層124aとAlの濃度が相対的に高い高濃度層124bを有することができる。高濃度層124bはAlの濃度が60%~70%であり得、低濃度層124aはAlの濃度が40%~50%であり得る。低濃度層124aは活性層126と隣接して配置され得る。
【0079】
第1電極142は低濃度層124aの内部に配置され得る。すなわち、リセス128は低濃度層124aの領域まで形成され得る。高濃度層124bはAlの濃度が高いため電流拡散特性が相対的に低いためである。したがって、リセス128の内部で第1電極142が低濃度層124aと接してオーミックを形成することができ、高濃度層124bに発光する光が高濃度層124bで吸収されないため発光効率が向上され得る。
【0080】
リセス128の直径W3は20μm~70μmであり得る。リセス128の直径W3は第2導電型半導体層127の下部に配置されて第1リセス128で最も広い面積と定義することができる。
【0081】
リセス128の直径W1が20μmより小さい場合、リセス128の内部に配置される第1電極142を形成するにおいて工程マージンを確保し難い。また、リセス128の直径W1が70μmより大きいと活性層126の面積が減少して発光効率が悪化し得る。
【0082】
リセス128の上面128-1の直径W5は25μm~65μmであり得る。例示的にリセス128の直径W3は56μmであり、上面128-1の直径W5は54μmであり得る。リセス128の傾き角度θ5は70度~90度であり得る。このような面積範囲を満足する場合、上面128-1に第1電極142を形成するのに有利となり得、多くの個数のリセス128を形成することができる。
【0083】
傾き角度θ5が90度より小さいか120度より大きいと、活性層126の面積が減って発光効率が悪化し得る。リセス128の傾き角度θ5を利用すれば第1電極142と第2電極246の面積を調節することができる。
【0084】
紫外線光の吸収を減らすために、第2電極246の厚さは第1絶縁層131の厚さより薄くてもよい。第2電極246の厚さは1nm~15nmであり得る。
【0085】
第2電極246は第1絶縁層131と1μm~4μmの離隔距離S4を有することができる、離隔距離S4が1μm未満である場合には工程マージンを確保し難いため信頼性が悪化し得る。離隔距離S4が4μmより長い場合、第2電極246が配置される面積が狭くなって動作電圧が上昇し得る。
【0086】
第2導電層150は第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0087】
第2導電層150が第1絶縁層131の側面と下面に接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性を向上させることができる。また、第2導電層150は第1絶縁層131と第2電極246の間に放出される光を上部に反射する反射機能を有することができる。第2導電層150と第2導電性半導体層126が接してショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流分散が容易となり得る。
【0088】
第2導電層150は第1絶縁層131の下部に延長され得る。この場合、第1絶縁層131の終端が浮く現象を抑制することができる。したがって、外部の湿気または汚染物質の浸透を防止することができる。
【0089】
第2絶縁層132は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。第1導電層165は第2絶縁層132を貫通して第1電極142と電気的に連結され得る。
【0090】
実施例によると、第1電極142と第2電極246の間の領域で第2絶縁層132が第1絶縁層131上に配置されるため、第1絶縁層131に欠陥が発生した場合にも外部の湿気および/またはその他汚染物質の浸透を防止することができる。
【0091】
例示的に第1絶縁層131と第2絶縁層132が一つの層で構成された場合、クラックのような欠陥が厚さ方向に容易に伝播され得る。したがって、外部に露出した欠陥を通じて外部の湿気や汚染物質が半導体構造物に浸透することができる。
【0092】
しかし、実施例によると、第1絶縁層131上に別途の第2絶縁層132が配置されるため、第1絶縁層131に形成された欠陥が第2絶縁層132に伝播し難い。すなわち、第1絶縁層131と第2絶縁層132の間の界面が欠陥の伝播を遮蔽する役割を遂行することができる。
【0093】
第1絶縁層131の厚さは第2絶縁層132の厚さより小さくてもよい。例示的に第1絶縁層131の厚さは300nm~700nmであり得る。300nmより薄い場合、電気的信頼性が悪化し得、700nmより厚いと第2導電層150が第1絶縁層131の上部と側面に配置される時、第2導電層150のステップカバレッジ特性が悪いため剥離やクラックを誘発し得る。剥離やクラックを誘発する場合、電気的信頼性が悪化したり光抽出効率が低下する問題点を引き起こし得る。
【0094】
第2絶縁層132の厚さは400nm~1000nmであり得る。400nmより薄い場合、素子の動作時に電気的信頼性が悪化し得、1000nmより厚い場合工程時に素子に加えられる圧力や熱的ストレスによって信頼性が低下され得、工程時間が長くなって素子の単価が高くなる問題を引き起こし得る。第1絶縁層131と第2絶縁層132の厚さはこれに限定されない。
【0095】
図4~
図6を参照すると、リセス128の上面128-1には第1導電型半導体層124と電気的に連結される第1電極142が配置され得る。反射層162は半導体構造物の厚さ方向に第1電極142と第1導電型半導体層124の間に配置され得る。このような構成によると、半導体構造物内で第1電極142に入射する光L1を反射して光吸収を防止することができる。
【0096】
第1電極142は第1面に第1溝142-1が形成され得る。反射層162は第1溝142-1内に配置され得る。第1溝142-1は反射層162を形成した後、第1電極142を形成する過程で形成されてもよい。
【0097】
反射層162はリセス128の上面128-1に配置されて第1導電型半導体層124と直接に接触することができる。しかし、必ずしもこれに限定されず、後述するように反射層162は第1電極142の下部に配置されたり、または第1電極142の内部に配置されてもよい。
【0098】
反射層162の直径W1は4μm~20μmであり得る。反射層162の直径W1が4μmより小さい場合、第1電極142の光吸収量が増加する問題があり、反射層162の直径が20μmより大きくなる場合、電流注入のための第1電極142の面積を確保し難い問題がある。
【0099】
第1電極142の直径W2は24μm~50μmであり得る。この範囲を満足する場合、電流分散に有利となり得、多くの個数の第1電極142を配置することができる。
【0100】
第1電極142の直径W2が24μmより小さい場合、第1導電型半導体層124に注入される電流が不十分な場合があり得る。また、第1電極142の直径W2が50μmより大きい場合、第1電極142の数が不足となり電流分散特性が低下し得る。
【0101】
第1電極142の幅S2は第1電極142の半径S1+S2と反射層162の半径S1の差であり得る。第1電極142の幅S2は5μm~20μmであり得る。
【0102】
第1電極142の幅S2は第1導電型半導体層124のアルミニウム組成に比例し得る。例示的に第1導電型半導体層124のアルミニウムの組成が60%である場合、第1電極142の幅S2は30nmであり得る。これに反し、第1導電型半導体層124のアルミニウム組成が40%である場合、第1電極142の幅S2は10nmであり得る。アルミニウムの組成が高くなるほど電流分散効率が弱くなるためである。
【0103】
反射層162の面積と第1電極142の面積の比は1:2~1:4であり得る。すなわち、反射層162の面積は第1電極142の面積の25%~50%であり得る。面積の比が1:2より小さい場合には第1電極142の面積が小さくなって電流分散効率が低下し得る。また、面積比が1:4より大きい場合、反射層162の面積が小さくなって第1電極142に吸収される光量が増加し得る。
【0104】
この時、前述した通り、第1電極142が第1導電型半導体層124に接触する第1面積と第2電極246が第2導電型半導体層127に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)を1:3~1:7に維持する場合、電流分散特性と光抽出効率を向上させることができる。
【0105】
図6を参照すると、第1電極142の厚さd2は第1絶縁層131の厚さd3より薄くてもよい。第1絶縁層131の厚さd3は第1電極142の厚さd2の110%~130%以上であり得る。第1電極142の厚さd2が第1絶縁層131の厚さd3より薄い場合、第1導電層165を配置する時に発生するステップカバレッジ特性の低下による剥離およびクラックなどの問題点を解決することができる。また、第1絶縁層131と第1間隔S6を有することによって第2絶縁層132のギャップフィル(Gap-fil)特性が向上され得る。
【0106】
第1電極142と第1絶縁層131の第1間隔S6は0μmより大きく4μmより小さくてもよい。第1電極142と第1絶縁層131の第1間隔S6が4μmより大きい場合、リセス128の上面128-1に配置される第1絶縁層131の幅が減って工程マージンを確保し難いため信頼性が悪化し得る。また、第1電極142の幅S2が減って動作電圧特性が悪化し得る。
【0107】
リセス128の上面128-1は第1絶縁層131と第1導電型半導体層124が接する第1領域S5、第2絶縁層132と第1導電型半導体層124が接触する第2領域(第1間隔、S6)、第1電極142と第1導電型半導体層124が接する第3領域S2、および反射層162と第1導電型半導体層124が接する第4領域W1を含むことができる。
【0108】
第1領域S5の幅が広くなると第3領域S2が狭くなり、第1領域S5の幅が広くなると第3領域S2が広くなり得る。
【0109】
第1領域S5の第1方向(X方向)幅は11μm~28μmであり得る。11μmより小さいと、工程マージンの確保が難しいため素子の信頼性が悪化し得、28μmより大きいと第1電極142の幅S2が減って電気的特性が悪化し得る。第1方向は半導体構造物の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0110】
第2領域S6の幅は第3領域S6と第4領域W1の幅を調節して決定することができる。素子全体に電流分布を均一にし、電流注入を最適化するためにリセス128の幅を前記範囲内で自由に設計することができる。
【0111】
また、リセス128の上面の広さは第1領域S5、第2領域S6、および第3領域S2の幅を調節して決定することができる。リセス128の面積が大きくなる場合、第2電極246が配置され得る面積が減る。これを通じて第1電極142と第2電極246の比率を決定することができ、電子と正孔の密度(density)を整合させ的電流密度を最適化するためにリセス128の幅を前記範囲内で設計することができる。
【0112】
図7を参照すると、反射層162は第1層162aおよび第2層162bを含む。第1層162aは接着および拡散防止機能を遂行することができる。第1層162aはクロム(Cr)、チタン(Ti)、およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1層162aの厚さは0.7m~7nmであり得る。厚さは0.7mより小さい場合、接着効果および拡散防止効果が低下する問題があり、厚さが7nmより大きい場合、紫外線吸収量が多くなり得る。
【0113】
第2層162bはアルミニウムを含むことができる。第2層162bの厚さは30nm~120nmであり得る。第2層162bの厚さが30nmより小さい場合、紫外線波長帯で反射率が低下する問題があり、厚さが120nmより厚くなっても反射効率がほとんど上昇しない。
【0114】
第1電極142は複数の層で構成され得る。例示的に第1電極142は第1-1電極142a、第1-2電極142b、第1-3電極142cを含むことができる。第1-1電極142aはクロム(Cr)、チタン(Ti)、およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1-1電極142aは第1層162aと類似する構造であり得るが、厚さはオーミック性能のために第1層162aより厚くてもよい。したがって、第1電極142は紫外線光を吸収することになる。
【0115】
第1-2電極142bは抵抗を低くしたり光を反射する役割を遂行することができる。第1-2電極142bはNi、Alなどを含むことができる。第1-3電極142cは隣り合った層と接合するための層であって、Auなどを含むことができる。第1電極142の構造はTi/AlあるいはCr/Ti/Alであり得るが、特に限定されない。
【0116】
【0117】
図8aを参照すると、反射層162は第1電極142の下部に配置されてもよい。この場合、第1電極142が第1導電型半導体層124に接触する面積が広くなって電流分散に有利となり得る。また、反射層162は第1電極142の内部に配置されてもよい。
【0118】
図8bを参照すると、カバー電極143はリセス128の内部で第1電極142の下部を覆うように配置され得る。カバー電極143は第1導電層165と同じ材質でもよいが互いに異なる材質でもよい。
【0119】
第1絶縁層131はリセス128の上面に延びて第1電極142と第1間隔S6で離隔して配置され得る。カバー電極143は第1間隔S6に配置される凹凸部143aを含むことができる。したがって、カバー電極143が第1導電型半導体層124とショットキー接合を形成することによって電流分散が容易となり得る。また、カバー電極143は第1絶縁層の下部に延びる延長部143bを含むことができる。
【0120】
図9を参照すると、第1導電層165は反射層162-1と連結され得る。第1導電層165は第1電極142を貫通して反射層162-1と接触することができる。第1電極142は中央にホールが形成されたリング状を有し得る。したがって、第1導電層165は第1電極142のホールに満たされて反射層162-1を形成することができる。
【0121】
しかし、必ずしもこれに限定されるものではない。例示的に第1電極142が反射層162-1を覆い、第1導電層165が第1電極142を貫通して反射層162-1と連結されてもよい。この時、第1導電層165と反射層162-1は同じ材質でもよく、互いに異なる材質でもよい。
【0122】
第1導電層165はアルミニウムのように紫外線光を反射できる多様な材質を含むことができる。第1導電層165は第2導電型半導体層の底面に延びて紫外線光を反射することができる。例示的に第1導電層165は第2電極246が配置された領域P1をカバーするように配置され得る。
【0123】
図10を参照すると、反射層162の形状は多様に変形され得る。すなわち、第1電極142の一部の領域に配置されて光を反射できる構造であれば、形状は特に制限されない。ただし、前述した通り反射層162の面積は第1電極142の面積の25%~50%で配置され得る。
【0124】
図11は、本発明の他の実施例に係る半導体素子の概念図である。
【0125】
図11を参照すると、第2電極246と第2導電型半導体層127の間には反射パターン247が配置され得る。第2電極246は第1電極142に比べて相対的に広いため光吸収量が大きくてもよい。さらに、第2導電型半導体層127がP-AlGaNで構成された場合、ほとんどの光は第2導電型半導体層127を通過して第2電極246に入射し得る。したがって、第2電極246に吸収される光を最小化することが好ましい。
【0126】
反射パターン247は前述した第1電極142の反射層162の構成をそのまま適用することができる。例示的に反射パターン247は第2導電層150が部分的に貫通した構造でもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、別途の反射部材を形成したものでもよい。
【0127】
反射パターン247は半導体構造物にリセス128を形成した後、マスクを利用してリセス128の上面128-1と第2導電型半導体層127の下部面に反射層162を同時に形成することができる。したがって、第1電極142に配置される反射層162と第2電極246に配置される反射パターン247は同じ組成と同じ厚さであり得る。その後、その上に第1電極142と第2電極246を配置することができる。
【0128】
第2電極246はリセス128の中心から所定の間隔W21+S7で離隔して配置され得る。第2電極246はリセス128の距離は第1電極142の面積および光抽出効率により調節され得る。
【0129】
【0130】
図12および
図13aを参照すると、本発明の第3実施例に係る半導体素子は、半導体構造物120;半導体構造物120上に配置される第1絶縁層131;第1絶縁層131の第1ホール171aを通じて第1導電型半導体層124上に配置される第1電極151;第1絶縁層131の第2ホール171bを通じて第2導電型半導体層127上に配置される第2電極161;第1電極151上に配置される第1カバー電極152;第2電極161上に配置される第2カバー電極164;および第1カバー電極152および第2カバー電極164上に配置される第2絶縁層132を含む。
【0131】
本発明の実施例に係る半導体構造物120は紫外線波長帯の光を出力することができる。例示的に半導体構造物120は近紫外線波長帯の光UV-Aを出力してもよく、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力してもよく、深紫外線波長帯の光UV-Cを出力してもよい。
【0132】
半導体構造物120が紫外線波長帯の光を発光する時、半導体構造物120の各半導体層はアルミニウムを含むInx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0<y1≦1、0≦x1+y1≦1)物質を含むことができる。ここで、Alの組成はIn原子量とGa原子量およびAl原子量を含む全体の原子量とAl原子量の割合で表すことができる。例えば、Al組成が40%である場合、Gaの組成は60%であるAl40Ga60Nであり得る。
【0133】
また、実施例の説明において組成が低いか高いという意味は、各半導体層の組成%の差(および/または%ポイント)で理解され得る。例えば、第1半導体層のアルミニウム組成が30%であり、第2半導体層のアルミニウム組成が60%である場合、第2半導体層のアルミニウム組成は第1半導体層のアルミニウム組成より30%より高いと表現することができる。
【0134】
基板110はサファイア(Al2O3)、SiC、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InPおよびGeのうち選択された物質で形成され得、これに限定しはしない。基板110は紫外線波長帯の光が透過できる透光基板であり得る。
【0135】
バッファー層111は基板110と半導体層の間の格子不整合を緩和することができる。バッファー層111はIII族とV族元素が結合された形態であるかGaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInNのうちいずれか一つを含むことができる。本実施例においては、バッファー層111はAlNであり得るがこれに限定されない。バッファー層111はドーパントを含むこともできるがこれに限定されない。
【0136】
第1導電型半導体層124、活性層126、および第2導電型半導体層127の構成は
図1で説明した構成がすべて含まれ得る。
【0137】
第1絶縁層131は第1電極151と第2電極161の間に配置され得る。具体的には、第1絶縁層131は第1電極151が配置される第1ホール171aおよび第2電極161が配置される第2ホール171bを含むことができる。
【0138】
第1電極151は第1導電型半導体層124上に配置され、第2電極161は第2導電型半導体層127上に配置され得る。
【0139】
第1電極151と第2電極161はオーミック電極であり得る。第1電極151と第2電極161は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。例示的に、第1電極151は複数の金属層(例:Cr/Al/Ni)を有し、第2電極161はITOであり得る。
【0140】
第1電極151は第1ホール171aを通じて第1導電型半導体層124と電気的に連結され得る。第1電極151は一面に形成された第1溝151aを含むことができる。一般の可視光発光素子とは異なり、紫外線発光素子の場合、オーミックのために電極を高温で熱処理する必要がある。例示的に第1電極151および/または第2電極161は約600℃~900℃で熱処理することができ、この過程で第1電極151の表面には酸化膜OX1が形成され得る。酸化膜OX1は抵抗層として作用し得るため動作電圧が上昇し得る。
【0141】
酸化膜OX1は第1電極151を構成する物質が酸化されて形成され得る。したがって、第1電極151を熱処理する過程で第1電極151を構成する物質の濃度および/または質量パーセントなどの成分が一定でないか、第1電極151の表面が他の構成要素によって均一でない熱が加えられる場合、酸化膜OX1の厚さは不均一に形成され得る。
【0142】
したがって、実施例に係る第1電極151は一面に第1溝151aを形成して酸化膜OX1を除去することができる。この過程で第1溝151aを囲む突起部151bが形成され得る。
【0143】
第1電極151を熱処理する過程で、第1電極151と第2電極161の間に露出する第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、および第2導電型半導体層127の側面のうち少なくとも一部の領域で酸化および/または腐食が発生し得る。
【0144】
しかし、実施例によると、第1絶縁層131は第2導電型半導体層127の上面の一部の領域から延びて活性層126の側面および第1導電型半導体層124の一部の領域まで配置され得る。また、第1絶縁層131は第1電極151と第2電極161の間で第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、第2導電型半導体層127の側面に配置され得る。
【0145】
したがって、第1電極151を熱処理する時、第1絶縁層131により第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、第2導電型半導体層127の側面のうち少なくとも一部の領域が腐食することを防止することができる。
【0146】
第1電極151を全体的にエッチングする場合、隣接して配置された第1絶縁層131まで食刻され得る問題がある。したがって、実施例は第1電極151の一部の領域にのみエッチングを遂行することによって、縁領域が残存して突起部151bを形成することができる。突起部151bの上面幅d3は1μm~10μmであり得る。幅d3が1μm以上である場合、第1絶縁層131が食刻されることを防止することができ、幅d3が10μm以下である場合、第1溝の面積が増加して酸化膜が除去された領域を増加させることによって、抵抗となる表面積を減らすことができる。
【0147】
例示的に第1電極151の一部の領域に第1溝151aを形成する場合、フォトレジスト(Photo Resist)を配置し、露光工程を経てフォトレジストで構成されるマスクを配置することができる。マスクは上面と下面の間の側面が基板の底面に対して傾斜角を有することができる。したがってマスクの傾斜角を調節して第1電極151の突起部151bの一部の領域もエッチングされ得るため、突起部151b上に形成された酸化膜OX1の厚さが不均一に配置されてもよい。場合により、第1電極151の突起部151bおよび側面に残存する酸化膜を一部除去することもできる。
【0148】
第1カバー電極152は第1電極151上に配置され得る。この時、第1カバー電極152は第1溝151aに配置される第1凹凸部152aを含むことができる。このような構成によると、第1カバー電極152と第1電極151の電気的連結が改善されて動作電圧が低くなり得る。もし、第1電極151に第1溝151aがない場合、酸化膜が除去されないため第1カバー電極152と第1電極151の間の抵抗が上昇し得る。
【0149】
第1カバー電極152は第1電極151の側面を覆うことができる。したがって、第1カバー電極152と第1電極151の接触面積が広くなるため、動作電圧がさらに低くなり得る。また、第1カバー電極152が第1電極151の側面を覆うため、外部から浸透する水分やその他汚染物質から第1電極151を保護することができる。したがって、半導体素子の信頼性が改善され得る。
【0150】
第1カバー電極152は第1絶縁層131と第1電極151の間の離隔領域d2に配置される第2凹凸部152bを含むことができる。第2凹凸部152bは第1導電型半導体層124と直接に接触することができる。また、第1カバー電極152が第1導電型半導体層124と直接に接する場合、第1カバー電極152と第1導電型半導体層124の間の抵抗が第1電極151と第1導電型半導体層124の間の抵抗より大きくてもよい。したがって、第1導電型半導体層124に注入される電流をより均一に分散させる効果を有することができる。離隔領域d2の幅は約1μm~10μmであり得る。
【0151】
第1カバー電極152は第1絶縁層131の上部に延びた第1領域d1を有することができる。したがって、第1カバー電極152の全体の面積が増加して動作電圧が低くなり得る。
【0152】
第1カバー電極152が第1絶縁層131の上部に延びない場合、第1絶縁層131の終端が浮いて第1導電型半導体層124と離れ得る。したがって、その隙間に外部の湿気および/またはその他汚染物質が流入し得る。その結果、第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、第2導電型半導体層127の側面のうち少なくとも一部の領域が腐食または酸化され得る。
【0153】
この時、第2領域d2の全体の面積と第1領域d1の全体の面積の比(d4:d1)は1:0.15~1:1であり得る。第1領域d1の全体の面積は第2領域d2の全体の面積より小さくてもよい。ここで第2領域d2は第1絶縁層131が第1、第2電極151、161の間の領域で第1導電型半導体層124上に配置された領域であり得る。
【0154】
全体の面積の比(d4:d1)が1:0.15以上である場合、第1領域d1の面積が増加して第1絶縁層131の上部を覆うことによって浮きを防止することができる。また、第1電極151と第2電極161の間に配置されることによって、外部の湿気または汚染物質の浸透を防止することができる。
【0155】
また、全体の面積の比(d1:d4)が1:1以下である場合には、第1電極151と第2電極161の間の領域を十分に覆うことができる第1絶縁層131の面積を確保することができる。したがって、第1電極151および/または第2電極161の熱処理時に半導体構造物が腐食することを防止することができる。
【0156】
第2カバー電極164は第2電極161上に配置され得る。第1カバー電極152は第2電極161の側面までカバーすることができるが、必ずしもこれに限定されない。
【0157】
第1カバー電極152と第2カバー電極164は、Ni/Al/Au、またはNi/IrOx/Au、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが特に限定されない。ただし、第1カバー電極152と第2カバー電極164は外部に露出する最外郭層がAuを含むことができる。
【0158】
第2絶縁層132は第1カバー電極152、第2カバー電極164および第1絶縁層131上に配置され得る。第2絶縁層132は第1カバー電極152を露出させる第3ホール153および第2カバー電極164を露出させる第4ホール163を含むことができる。
【0159】
実施例によると、第1電極151と第2電極161の間の領域で第2絶縁層132が第1絶縁層131上に配置されるため、第1絶縁層131に欠陥が発生した場合にも外部の湿気および/またはその他汚染物質の浸透を防止することができる。
【0160】
例示的に第1絶縁層と第2絶縁層が一つの層で構成された場合、クラックのような欠陥が厚さ方向に容易に伝播され得る。したがって、外部に露出した欠陥を通じて外部の湿気や汚染物質が半導体構造物に浸透することができる。
【0161】
しかし、実施例によると、第1絶縁層131上に別途の第2絶縁層132が配置されるため、第1絶縁層131に形成された欠陥が第2絶縁層132に伝播し難い。すなわち、第1絶縁層131と第2絶縁層132の間の界面が欠陥の伝播を遮蔽する役割を遂行することができる。したがって、外部の湿気および/またはその他汚染物質によって第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、第2導電型半導体層127の側面のうち少なくとも一部の領域が腐食または酸化することを防止することができる。したがって、半導体素子の信頼性が改善され得る。この時、第1絶縁層131と第2絶縁層132の材質が異なる場合、水分または汚染物質の浸透をより効果的に防止することができる。互いに異なる薄膜で蒸着される場合、内部の欠陥(defect)が蒸着方向に互いに連結されないためである(Defect Decoupling)。
【0162】
第1絶縁層131と第2絶縁層132は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得る。第2絶縁層132が形成される過程で部分的に第1絶縁層131と第2絶縁層132は境界が消滅することもある。
【0163】
さらに第1カバー電極152上には第1バンプ電極(
図20の181)が配置され、第2カバー電極164上には第2バンプ電極(
図20の182)がさらに配置され得るが必ずしもこれに限定されない。第1バンプ電極と第2バンプ電極はチップを回路基板に実装する時に形成してもよい。
【0164】
図13bを参照すると、半導体構造物120は第1電極151が配置される第1導電型半導体層124の上面から第2電極161が配置される第2導電型半導体層127の上面まで延びる段差部211を含むことができる。段差部211はメサエッチングによって形成された傾斜面212を含む半導体構造物120の第1表面であり得るが必ずしもこれに限定されない。
【0165】
この時、第1絶縁層131は第1表面211で第1電極151と離隔して配置され、第1絶縁層131は第1表面で、第1導電型半導体層の上面と垂直な第1方向に第1カバー電極152と重なり得る。
【0166】
具体的には、段差部211は第1電極151が配置される第1部分E11、第2電極161が配置される第2部分E12、第1部分E11と第2部分E12の間で第1絶縁層131が配置される第3部分E13、および第1部分E11と第3部分E13の間で第1カバー電極152が配置される第4部分E14を含むことができる。
【0167】
第3部分E13は第1導電型半導体層124の上面と垂直な第1方向(Y方向)に第1カバー電極152と重なる第3-1部分E13-1を含むことができる。この時、第3-1部分E13-1の第1方向と垂直な第2方向(X方向)の幅は0μmより大きく4μmより小さくてもよい。第3部分E13は前述した第1間隔S6と同じ領域であり得る。
【0168】
また、実施例によると、段差部211は第2部分E12と第3部分E13の間で第2カバー電極164が配置される第5部分E15、および第1方向に第2カバー電極164と重なる第3-1部分E13-2を含むことができる。すなわち、第2カバー電極164も第1カバー電極152と同様に第1絶縁層131の上部に延びて耐湿性を改善することができる。
【0169】
実施例によると、第2電極161も第1電極151と同様に上面に溝161aが形成され得る。したがって、第2カバー電極164と第2電極161の間の接触抵抗が低くなり得る。
【0170】
図14aは本発明の第3実施例に係る半導体素子の平面図、
図14bは本発明の第3実施例に係る第1電極のエッチング領域を示す平面図、
図14cは
図14bの変形例、
図14dは本発明の第3実施例に係る第1カバー電極と第2カバー電極を示す平面図、
図14eは
図14dの変形例である。
【0171】
図14aを参照すると、第1カバー電極152は第2絶縁層132の第3ホール153を通じて露出され得、第2カバー電極164は第2絶縁層132の第4ホール163を通じて露出され得る。第4ホール163は第2カバー電極164と対応する形状を有することができ、第3ホール153は四角状を有することができ、後述する分割領域のうち第3分割領域に配置され得る。
図12は
図14aのA-A方向断面図であり得る。
【0172】
図14bを参照すると、半導体構造物は平面上互いに向かい合う第1側面S1と第3側面S3の中央をそれぞれ貫通する第1仮想線L1と互いに向かい合う第2側面S2と第4側面S4の中央をそれぞれ貫通する第2仮想線L2により定義される複数個の分割領域P1、P2、P3、P4を含むことができる。第1仮想線L1は第2仮想線L2と垂直であり得るが、これに限定されない。
【0173】
この時、複数個の分割領域P1、P2、P3、P4は、第1側面S1と第4側面S4を含む第1分割領域P1、第1側面S1と第2側面S2を含む第2分割領域P2、第2側面S2と第3側面S3を含む第3分割領域P3、第3側面S3と第4側面S4を含む第4分割領域P4を含むことができる。
【0174】
第1溝151aは第1分割領域P1に配置される第1-1溝151a-1、第2分割領域P2に配置される第1-2溝151a-2、第3分割領域P3に配置される第1-3溝151a-3、および第4分割領域P4に配置される第1-4溝151a-4を含むことができる。
【0175】
すなわち、複数個の第1溝151aは互いに離隔して配置され得る。半導体素子の動作電圧を低くするために第2電極の面積を広げることが有利であり得る。したがって、空間が狭くなるため第1溝151aは互いに離隔したアイランド形態を有することができる。この時、突起部151bはそれぞれの第1-1~第1-4溝151a-1、151a-2、151a-3、151a-4を囲む構造を有することができる。
【0176】
この時、第3分割領域P3には発光領域および第2電極が配置されないため、第1-3溝151a-3は第1-1溝151a-1、第1-2溝151a-2、および第1-4溝151a-4より大きく配置され得る。
【0177】
図14cを参照すると、複数個の溝が連結されて一つの第1溝151aを形成することができる。突起部は第1溝151aの内側に配置される第1突起ライン(内側ライン、151b-1)および第1溝151aの外側に配置される第2突起ライン(外側ライン、151b-2)を含むことができる。このような構成によると、酸化膜が除去された領域が増加して動作電圧が減少し得る。
【0178】
図14dを参照すると、第2カバー電極164は複数個のパッド部164a-1、164a-2、164a-3および複数個のパッド部を連結する連結部164a-1、164a-2を含むことができる。第2カバー電極164はダンベルの形状を有し得るが必ずしもこれに限定されない。複数個のパッド部164a-1、164a-2、164a-3は円の形状を有し得るが必ずしもこれに限定されず、多様な形状を有することができる。
【0179】
複数個のパッド部164a-1、164a-2、164a-3は、第1分割領域P1に配置される第1パッド部164a-1、第2分割領域P2に配置される第2パッド部164a-2、第4分割領域P4に配置される第3パッド部164a-3を含むことができる。
【0180】
連結部164a-1、164a-2は、第1パッド部164a-1と第2パッド部164a-2を連結する第1連結部164b-1、および第2パッド部164a-2と第3パッド部164a-3を連結する第2連結部164b-2を含むことができる。この時、複数個のパッド部164a-1、164a-2、164a-3は、円の形状を有する領域と定義することができ、連結部164a-1、164a-2は円の形状のパッド部164a-1、164a-2、164a-3を連結する残りの領域と定義することができる。
【0181】
この時、第1連結部164b-1は第1仮想線L1に近くなるほど幅が狭くなり、第2連結部164b-2は第2仮想線L2に近くなるほど幅が狭くなり得る。すなわち、第1連結部164b-1は隣り合った第1パッド部164a-1と第2パッド部164a-2の中間地点で幅が最も薄くてもよい。
【0182】
このような構成によると、第2カバー電極164の外周面が増加することになり、連結部の外側に第1溝を形成する空間を設けることができる。また、発光領域の外周面が増加するため、光が出射され得る確率が高くなり光出力が改善され得る。また、複数個のパッド部を形成することができる。実施例に係る紫外線発光素子は可視光発光素子に比べて熱が多く発生するため、複数個のバンプパッドを具備することによって熱放出効率を上げることができる。
【0183】
第1分割領域P1の面積と第1分割領域に配置された第2カバー電極164の面積の比は1:0.2~1:0.5であり得る。第1分割領域P1に配置された第2カバー電極164の面積は第1分割領域に配置された第1パッド部164a-1と第2連結部164b-2の面積であり得る。
【0184】
面積比が1:0.2以上である場合には、第2カバー電極164の面積が増加して正孔注入効率が改善され得る。また、第1パッド部164a-1の面積が増加するためバンプ電極の大きさを増加させることができる。したがって、熱放出効率が増加し得る。
【0185】
面積比が1:0.5以下である場合、第1分割領域P1内に第1カバー電極152の面積が増加して電子注入効率が改善され得る。また、第2カバー電極164の外側に複数個の第1溝151aを形成する空間を設けることができる。したがって、動作電圧が低くなり得る。
【0186】
第2分割領域P2の面積と第2分割領域に配置された第2カバー電極164の面積比も1:0.2~1:0.5を満足することができる。また、第3分割領域P3の面積と第3分割領域に配置された第2カバー電極164の面積比も同じであり得る。
【0187】
すなわち、実施例によると、各分割領域P1、P2、P3に配置された第2カバー電極164の面積は同じであり得る。
【0188】
第2カバー電極164と第1カバー電極152の面積比は1:1.1~1:1.15であり得る。すなわち、第1カバー電極152の面積は第2カバー電極164の面積より大きくてもよい。面積比が1:1.1以上である場合には第1カバー電極152の面積が増加して電子注入効率が改善され得る。また、第2カバー電極164の外側に複数個の第1溝151aを形成する空間を設けることができる。したがって、動作電圧が低くなり得る。
【0189】
面積比が1:1.15以下である場合、第2カバー電極164の面積が増加して正孔注入効率が改善され得る。また、パッド部の面積が増加するためバンプ電極の大きさを増加させることができる。したがって、熱放出効率が増加し得る。
【0190】
図14eを参照すると、発光領域の外周面を増加させるための形状は多様に変形され得る。第2カバー電極164は発光領域と対応する形状に形成され得る。第2カバー電極164はX方向に延びる複数個の第2枝電極164-1、および複数個の第2枝電極164-1を連結する第2連結電極164-2を含むことができる。
【0191】
第1カバー電極152は第2枝電極164-1の間に配置される複数個の第1枝電極152-1、および複数個の第1枝電極152-1を連結する第1連結電極152-2を含むことができる。
【0192】
この時、発光領域の最大周長と発光領域の最大面積の比は0.02[1/μm]以上~0.05[1/μm]以下であり得る。前記条件を満足する場合、同一面積内で周長が増加して光出力が増加し得る。
【0193】
図15~
図20は、本発明の第3実施例に係る半導体素子の製造方法を示す平面図および断面図である。
【0194】
図15aおよび
図15bを参照すると、基板110上に第1導電型半導体層124、活性層126、および第2導電型半導体層127を順に形成することができる。その後、半導体構造物をメサエッチングして第1導電型半導体層124が露出する非発光領域M2と非発光領域M2に比べて突出した発光領域M1を形成することができる。その後、第1絶縁層131を形成し、第1ホール171aと第2ホール171bを形成することができる。したがって、第1絶縁層131は主に発光領域M1の側面に配置され得る。
【0195】
メサエッチングされた発光領域M1平面上複数個の円形区間と円形区間を連結する連結区間を含むことができる。このような構成によると、各円形区間にバンプパッドをそれぞれ配置させることができるため、熱放出効率が改善され得る。実施例に係る半導体素子は紫外線発光素子であるため、一般の可視光発光素子に比べてアルミニウムを多く含むGaN系の半導体物質であり得る。したがって、抵抗によって発生する熱が多いため発生した熱を放出することが大きな問題であり得る。
【0196】
発光領域M1と非発光領域M2の間の傾斜面M3には、第2導電型半導体層127の側面、活性層126の側面、第1導電型半導体層124の側面のうち少なくとも一部の領域が露出され得る。実施例による半導体構造物はアルミニウムを多く含むため、空気中の水分による酸化、その他汚染物質によって損傷しやすくなり得る。したがって、発光領域M1と非発光領域M2を構成した後、その間の傾斜面M3に第1絶縁層131を配置して傾斜面の損傷を防止することができる。
【0197】
図16aおよび
図16bを参照すると、第1導電型半導体層124上に第1電極151を形成することができる。具体的には、第1電極151は第1絶縁層131の第1ホール171aに配置され得る。
【0198】
実施例によると、第1ホール171aは第1電極151の下面より広い面積を有することができる。例えば、第1電極151と第1絶縁層131の間の離隔領域d2の距離は1μm以上~10μm以下であり得る。
【0199】
第1電極151が第1導電型半導体層124と接触する面積が広いほど電流注入効率が改善され得るが、離隔距離が1μm以上のとき、与えられた第1電極151の面積で接触面積を確保する工程マージンを有することができる。また、前述された通り、第1電極151と第1絶縁層131の間の離隔領域d2の距離には第1カバー電極152が配置され得るが、電流注入および電流拡散特性を考慮して半導体構造物の全体領域に注入される電流の分布特性を確保するためには、離隔領域の距離を10μm以下に配置することができる。また、第1電極151の厚さは第1絶縁層131の厚さより厚くてもよい。
【0200】
その後、
図17aおよび
図17bのように、発光領域上に第2電極161を形成することができる。
【0201】
第1電極151と第2電極161を形成する方法は、一般的なオーミック電極形成方法をそのまま適用することができる。例示的に、第1電極151は複数の金属層(例:Cr/Al/Ni)を含み、第2電極161はITOを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0202】
図18aおよび
図18bを参照すると、第1電極151をエッチングする段階を遂行できる。本実施例によると、一般の可視光発光素子に比べて深紫外線を発光する発光素子の場合、アルミニウムの組成が高いため電極の熱処理温度が高くなり得る。半導体構造物と第1電極151および/または第2電極161間のオーミック特性を改善するために約600度以上~900度以下の温度で熱処理することができる。この熱処理過程で、第1電極151の表面に酸化膜が形成され得る。したがって、第1電極151の上面をエッチングして酸化膜を除去することによってカバー電極と電気的連結を改善することができる。
【0203】
また、第1電極151および/または第2電極161の熱処理過程で、発光領域と非発光領域の間に露出する第1導電型半導体層124の側面および/または活性層126の側面および/または第2導電型半導体層127の側面に酸化および/または腐食が発生し得る。このような問題を防止するために非発光領域と発光領域の間に第1絶縁層131が配置されて第1導電型半導体層124の側面および/または活性層126の側面および/または第2導電型半導体層127の側面が酸化および/または腐食が発生することを防止することができる。
【0204】
半導体構造物は平面上互いに向かい合う第1側面S1と第3側面S3の中央をそれぞれ貫通する第1仮想線L1と互いに向かい合う第2側面S2と第4側面S4の中央をそれぞれ貫通する第2仮想線L2により定義される複数個の分割領域P1、P2、P3、P4を含むことができる。第1仮想線L1は第2仮想線L2と垂直であり得るが、これに限定されない。
【0205】
この時、複数個の分割領域P1、P2、P3、P4は第1側面S1と第4側面S4を含む第1分割領域P1、第1側面S1と第2側面S2を含む第2分割領域P2、第2側面S2と第3側面S3を含む第3分割領域P3、第3側面S3と第4側面S4を含む第4分割領域P4を含むことができる。
【0206】
第1溝151aは第1分割領域P1に配置される第1-1溝151a-1、第2分割領域P2に配置される第1-2溝151a-2、第3分割領域P3に配置される第1-3溝151a-3、および第4分割領域P4に配置される第1-4溝151a-4を含むことができる。すなわち、複数個の第1溝151aは互いに離隔して配置され得る。動作電圧を低くするために第2電極の面積を広げることが有利であり得る。したがって、空間が狭くなるため第1溝151aは互いに離隔したアイルランド形態を有することができる。この時、突起部151bはそれぞれの第1-1~第1-4溝151a-1、151a-2、151a-3、151a-4を囲む構造を有することができる。
【0207】
この時、第3分割領域P3には発光領域が配置されないため、第1-3溝151a-3は第1-1溝151a-1、第1-2溝151a-2、および第1-4溝151a-4より大きく配置され得る。
【0208】
図19aおよび
図19bを参照すると、第1電極151上に第1カバー電極152が配置され得る。第1カバー電極152は第1電極151上に配置され得る。この時、第1電極151は一面に第1溝が配置されて第1カバー電極152は第1溝151aに配置される第1凹凸部152aを含むことができる。このような構成によると、第1カバー電極152と第1電極151の電気的連結が改善されて動作電圧が低くなり得る。もし第1電極151に第1溝151aがない場合、酸化膜が除去されないため、第1カバー電極152と第1電極151の電気的連結が弱くなり得る。
【0209】
第1カバー電極152は第1電極151の側面と第1絶縁層131の一部を覆うように広く形成することができる。第1カバー電極152は第1絶縁層131と第1電極151の間の離隔領域d2に配置される第2凹凸部152bを含むことができる。第2凹凸部152bは第1導電型半導体層124と直接に接触することができる。したがって、電流注入効率が向上され得る。
【0210】
第2カバー電極164は第2電極161上に配置され得る。第1カバー電極152は第2電極161の側面までカバーすることができる。
【0211】
第1カバー電極152と第2カバー電極164は、Ni/Al/Au、またはNi/IrOx/Au、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが特に限定されない。ただし、第1カバー電極152と第2カバー電極164は外部に露出する最外郭層がAuを含むことができる。
【0212】
図20a、
図20b、および
図21を参照すると、第2絶縁層132は第1カバー電極152第2カバー電極164および第1絶縁層131上に配置され得る。第2絶縁層132は第1カバー電極152を露出させる第3ホール153および第2カバー電極164を露出させる第4ホール163を含むことができる。
【0213】
この時、第3ホール153により露出した第1カバー電極152の面積と第4ホール163により露出した第2カバー電極164の面積比は1:2~1:5を満足することができる。面積比が1:2以上である場合、第2カバー面積164が増加して正孔注入効率が改善され得る。また、第1パッド部164a-1の面積が増加するためバンプ電極の大きさを増加させることができる。したがって、熱放出効率が増加し得る。面積比が1:5以下である場合、第1カバー電極152の面積が増加して電子注入効率が改善され得る。
【0214】
さらに第1カバー電極152上には第1バンプ電極181が配置され、第2カバー電極164上には第2バンプ電極182がさらに配置され得るが必ずしもこれに限定されない。第1バンプ電極181と第2バンプ電極182はチップを回路基板に実装する時に形成してもよい。
【0215】
図22を参照すると、第1絶縁層131と第2絶縁層132は、SiO
2、Si
xO
y、Si
3N
4、Si
xN
y、SiO
xN
y、Al
2O
3、TiO
2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得る。また、第1絶縁層131と第2絶縁層132は同じ物質に配置され得る。したがって、発光領域と非発光領域の間の第1導電型半導体層124の側面、活性層126の側面、第2導電型半導体層127の側面のうち少なくとも一部の領域上に第1絶縁層131と第2絶縁層132が同じ物質で配置され得る。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1絶縁層131と第2絶縁層132は互いに異なる物質を含むこともできる。
【0216】
第1絶縁層131は発光領域と非発光領域の間の第2絶縁層132の下部で水平方向に延びて第1電極151と離隔して配置され、第1カバー電極152が第1電極151と第1絶縁層131の一部の領域上に配置されることによって、第1絶縁層131の一部の領域と第2絶縁層132の一部の領域の間に第1カバー電極152が垂直方向に重なって配置され得る。
【0217】
図23を参照すると、実施例に係る半導体素子100はフリップチップタイプで回路基板10に実装され得る。半導体素子100は前述した構成をすべて含むことができる。例示的に第1バンプ電極181と第2バンプ電極182がそれぞれ回路基板10の電極パッド11、12に電気的に連結されて実装され得る。この時、半導体素子100と回路基板10の間には多様な充填部材20が配置され得る。例示的に充填部材は紫外線光を反射する物質を含む(例:アルミニウム)ことができる。
【0218】
図24は本発明の実施例に係る半導体構造物の概念図であり、
図25は
図1のアルミニウム組成を測定したグラフである。
【0219】
本発明の実施例に係る半導体構造物120は紫外線波長帯の光を出力することができる。例示的に半導体構造物は近紫外線波長帯の光UV-Aを出力してもよく、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力してもよく、深紫外線波長帯の光UV-Cを出力してもよい。波長範囲は半導体構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0220】
図24を参照すると、実施例に係る半導体素子は第1導電型半導体層124、第2導電型半導体層127、および第1導電型半導体層124と第2導電型半導体層127の間に配置される活性層126を含む半導体構造物120を含む。
【0221】
第2導電型半導体層127はアルミニウム組成が高い第2-1導電型半導体層127aとアルミニウム組成が相対的に低い第2-2導電型半導体層127bを含むことができる。
【0222】
第2電極246は第2-2導電型半導体層127bとオーミック接触することができる。第2電極246は相対的に紫外線光吸収が少ない透明電極を含むことができる。例示的に第2電極246はITOであり得るが必ずしもこれに限定されない。
【0223】
第2導電層150は第2導電型半導体層127に電流を注入することができる。また、第2導電層150は活性層126から出射する光を反射することができる。
【0224】
実施例によると、第2電極246は紫外線光の波長が有するエネルギーより大きいバンドギャップを有する半導体層(例:P-AlGaN)に直接に接触することができる。既存にはオーミックのためにバンドギャップが小さい半導体層(例:GaN層)に第2電極246を配置するため、紫外線光がほとんどGaN層に吸収される問題がある。しかし、実施例の第2電極246はP-AlGaNに直接オーミック接触するため、ほとんどの光が第2導電型半導体層127を透過することができる。
【0225】
しかし、ほとんどの第2電極は紫外線光を吸収する問題がある。したがって、第2電極によるオーミック接触は維持しつつ、光抽出効率を改善する必要がある。オーミック特性は維持しつつ、光抽出効率を改善するために、第2電極246の透光性を高め、第2電極246の下部に反射特性を有する導電層を配置することによって、光抽出効率を改善することができる。
【0226】
図25を参照すると、活性層126と第2導電型半導体層127の間には電子遮断層129が配置され得る。電子遮断層129は、第1導電型半導体層124から供給された電子が第2導電型半導体層127に抜け出る流れを遮断して、活性層126内で電子と正孔が再結合する確率を高めることができる。電子遮断層129のエネルギーバンドギャップは活性層126および/または第2導電型半導体層127のエネルギーバンドギャップより大きくてもよい。
【0227】
電子遮断層129はInx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばAlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得るがこれに限定されない。電子遮断層129はアルミニウム組成が高い第1層129bとアルミニウム組成が低い第2層129aが交互に配置され得る。
【0228】
第1導電型半導体層124、障壁層126bおよび井戸層126aを含む活性層126、第2-1導電型半導体層127a、および第2-2導電型半導体層127bはいずれもアルミニウムを含むことができる。したがって、第1導電型半導体層124、障壁層126b、井戸層126a、第2-1導電型半導体層127a、および第2-2導電型半導体層127bはAlGaNであり得る。しかし、必ずしもこれに限定されない。
【0229】
第2-1導電型半導体層127aの厚さは10nmより大きく200nmより小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aの厚さが10nmより小さい場合、抵抗が増加して電流注入効率が低下し得る。また、第2-1導電型半導体層127aの厚さが200nmより大きい場合、第2-1導電型半導体層127aを構成する物質によって結晶性が低下して信頼性、電気的特性および光学的特性が低下し得る。
【0230】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は井戸層126aのアルミニウム組成より高くてもよい。紫外線光を生成するために井戸層126aのアルミニウム組成は約30%~50%であり得る。もし、第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成が井戸層126aのアルミニウム組成より低い場合、第2-1導電型半導体層127aが光を吸収するため光抽出効率が低下し得る。
【0231】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%より大きく80%より小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%より小さい場合、光を吸収する問題があり、80%より大きい場合には電流注入効率が悪化する問題がある。例示的に、井戸層126aのアルミニウム組成が30%である場合、第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%であり得る。
【0232】
第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は井戸層126aのアルミニウム組成より低くてもよい。第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成が井戸層126aのアルミニウム組成より高い場合、第2電極と第2-2導電型半導体層127bの間の抵抗が高くなって十分な電流注入が行われ得ない。
【0233】
第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は1%より大きく50%より小さくてもよい。50%より大きい場合、第2電極と十分なオーミックが行われ得ず、組成が1%より小さい場合、ほぼGaN組成に近くなり光を吸収する問題がある。
【0234】
第2-2導電型半導体層127bの厚さは1nmより大きく30nmより小さくてもよい。前述した通り第2-2導電型半導体層127bはオーミックのためにアルミニウムの組成が低いため紫外線光を吸収することができる。したがって、できるだけ第2-2導電型半導体層127bの厚さを薄く制御することが光出力の観点で有利であり得る。
【0235】
第2-2導電型半導体層127bの厚さが1nm以下に制御される場合、一部の区間は第2-2導電型半導体層127bが配置されず、第2-1導電型半導体層127aが半導体構造物120の外部に露出する領域が発生し得る。したがって、一つの層を構成することが困難であり得、第2-2導電型半導体層127bの役割を遂行することが困難であり得る。また、厚さが30nmより大きい場合、吸収する光量が過度に大きくなり光出力効率が減少し得る。
【0236】
第2-2導電型半導体層127bは第2-3導電型半導体層127cと第2-4導電型半導体層127dを含むことができる。第2-3導電型半導体層127cは第2電極と接触する表面層であり得、第2-4導電型半導体層127dはアルミニウムの組成を調節する層であり得る。
【0237】
第2-4導電型半導体層127dは相対的に高いアルミニウム含量を含む第2-1導電型半導体層127aと相対的に低いアルミニウム含量を含む第2-3導電型半導体層127cの間に配置され得る。したがって、アルミニウム含量が急激に変化して結晶性が悪化する問題を防止することができる。
【0238】
第2-3導電型半導体層127cはアルミニウム組成が1%より大きく20%より小さくてもよい。またはアルミニウム組成は1%より大きく10%より小さくてもよい。
【0239】
アルミニウム組成が1%より低い場合、第2-3導電型半導体層127cで光吸収率が過度に高くなる問題があり得、アルミニウム組成が20%より高い場合、第2電極の接触抵抗が高くなって電流注入効率が低下する問題点があり得る。
【0240】
しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成は電流注入特性と光吸収率を考慮して調節されてもよい。または製品で要求される光出力や電気的特性により調節してもよい。
【0241】
例えば、電流注入効率特性が光吸収率よりも重要な場合、アルミニウムの組成比を1%~10%で調節することができる。光出力特性が電気的特性よりも重要な製品の場合、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成比を1%~20%に調節することもできる。
【0242】
第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成比が1%より大きく20%より小さい場合、第2-3導電型半導体層127cと第2電極の間の抵抗が減少するため、動作電圧が低くなり得る。したがって、電気的特性が向上され得る。第2-3導電型半導体層127cの厚さは1nmより大きく10nmより小さく形成され得る。したがって、光吸収問題を改善することができる。
【0243】
第2-2導電型半導体層127bの厚さは第2-1導電型半導体層127aの厚さより小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aと第2-2導電型半導体層127bの厚さ比は1.5:1~20:1であり得る。厚さ比が1.5:1より小さい場合、第2-1導電型半導体層127aの厚さが過度に薄くなって電流注入効率が減少し得る。また、厚さ比が20:1より大きい場合、第2-2導電型半導体層127bの厚さが過度に薄くなってオーミック信頼性が低下し得る。
【0244】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は活性層126から遠くなるほど小さくなり得る。また、第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は活性層126から遠くなるほど小さくなり得る。したがって、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成は1%~10%を満足することができる。
【0245】
しかし、必ずしもこれに限定されず、第2-1導電型半導体層127aと第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は連続的に減少するのではなく一定区間で減少のない区間を含むこともできる。
【0246】
この時、第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム減少幅は第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム減少幅より大きくてもよい。すなわち、第2-2導電型半導体層127bのAl組成比の厚さ方向に対する変化率は、第2-1導電型半導体層127aのAl組成比の厚さ方向に対する変化率より大きくてもよい。ここで厚さ方向は第1導電型半導体層124から第2導電型半導体層127に向かう方向または第2導電型半導体層127から第1導電型半導体層124に向かう方向であり得る。
【0247】
第2-1導電型半導体層127aの厚さは第2-2導電型半導体層127bより厚い反面、アルミニウム組成は井戸層126aより高くなければならないため、減少幅が相対的に緩やかであり得る。
【0248】
しかし、第2-2導電型半導体層127bは厚さが薄くアルミニウム組成の変化幅が大きいため、アルミニウム組成の減少幅が相対的に大きくてもよい。
【0249】
図26は、本発明の第4実施例に係る半導体素子の概念図である。
【0250】
図26の半導体構造物120は前述した半導体構造物120の構成をそのまま適用することができる。
【0251】
複数個のリセス128は第2導電型半導体層127の第1面で活性層126を貫通して第1導電型半導体層124の一部の領域まで配置され得る。リセス128の内部には第1絶縁層131が配置されて第1導電層165を第2導電型半導体層127および活性層126と電気的に絶縁させることができる。
【0252】
第1電極142はリセス128の上面に配置されて第1導電型半導体層124と電気的に連結され得る。第2電極246は第2導電型半導体層127の下部に形成され得る。
【0253】
前述した通り、第2電極246と接触する第2導電型半導体層127の第1面127Gはアルミニウムの組成が1%~10%であるので、電流注入が容易となり得る。
【0254】
第1電極142と第2電極246はオーミック電極であり得る。第1電極142と第2電極246は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。
【0255】
半導体素子の一側の角領域には第2電極パッド166が配置され得る。第2電極パッド166は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド166とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0256】
第2電極パッド166は光を反射する作用ができるため、第2電極パッド166は半導体構造物120と近いほど光抽出効率が向上され得る。
【0257】
第2電極パッド166の凸部の高さは活性層126より高くてもよい。したがって、第2電極パッド166は活性層126から素子の水平方向に放出される光を上部に反射して光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0258】
第2電極パッド166の下部で第1絶縁層131が一部オープンされて第2導電層150と第2電極246が電気的に連結され得る。
【0259】
パッシベーション層180は半導体構造物120の上部面と側面に形成され得る。パッシベーション層180は第2電極246と隣接した領域や第2電極246の下部で第1絶縁層131と接触することができる。
【0260】
第1絶縁層131がオープンされて第2電極パッド166がこの第2導電層150と接触する部分の幅d22は、例えば40μm~90μmであり得る。40μmより小さいと動作電圧が上昇する問題があり、90μmより大きいと第2導電層150を外部に露出させないための工程マージンの確保が困難であり得る。第2導電層150が第2電極246の外側領域に露出すると、素子の信頼性が低下し得る。したがって、好ましくは、幅d22は第2電極パッド166の全体幅の60%~95%であり得る。
【0261】
第1絶縁層131は第1電極142を活性層126および第2導電型半導体層127と電気的に絶縁させることができる。また、第1絶縁層131は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。
【0262】
第1絶縁層131は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得るが、これに限定されない。第1絶縁層131は単層または多層で形成され得る。例示的に第1絶縁層131は銀Si酸化物やTi化合物を含む多層構造のDBR(distributed Bragg reflector)でもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1絶縁層131は多様な反射構造を含むことができる。
【0263】
第1絶縁層131が反射機能を遂行する場合、活性層126から側面に向かって放出される光を上向き反射させて光抽出効率を向上させることができる。紫外線半導体素子は青色光を放出する半導体素子に比べてリセス128の個数が多くなるほど光抽出効率はより効果的であり得る。
【0264】
第2導電層150は第2電極246の下部を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0265】
第2導電層150は第2電極246を覆い、第1絶縁層131の側面と下面に接することができる。第2導電層150は第1絶縁層131との接着力がよい物質からなり、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層で構成され得る。
【0266】
第2導電層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性が向上され得る。また、第1絶縁層131と第2電極246の間に放出される光を上部に反射する反射機能を有することができる。
【0267】
第2絶縁層132は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。第1導電層165は第2絶縁層132を貫通して第1電極142と電気的に連結され得る。
【0268】
第1絶縁層131の厚さは第2電極246より厚く第2絶縁層132の厚さより薄くてもよい。例示的に第1絶縁層131の厚さは300nm~700nmであり得る。300nmより薄い場合、電気的信頼性が悪化し得、700nmより厚いと第2導電層150が第1絶縁層131の上部と側面に配置される時、第2導電層150のステップカバレッジ特性が悪いため剥離やクラックを誘発し得る。剥離やクラックを誘発する場合、電気的信頼性が悪化したり光抽出効率が低下する問題点を引き起こし得る。
【0269】
第2絶縁層132の厚さは400nm~1000nmであり得る。400nmより薄い場合、素子の動作時に電気的信頼性が悪化し得、1000nmより厚い場合、工程時に素子に加えられる圧力や熱的ストレスによって信頼性が低下され得、工程時間が長くなって素子の単価が高くなる問題を引き起こし得る。第1絶縁層131と第2絶縁層132の厚さはこれに限定されない。
【0270】
半導体構造物120の下部面とリセス128の形状に沿って第1導電層165と接合層160が配置され得る。第1導電層165は反射率が優秀な物質で構成され得る。例示的に第1導電層165はアルミニウムを含むことができる。第1導電層165がアルミニウムを含む場合、活性層126から放出される光を上部に反射する役割をして光抽出効率を向上させることができる。
【0271】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅で構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0272】
基板170は導電性物質で構成され得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱伝導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0273】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムで構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0274】
半導体構造物120の上面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は半導体構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線の波長によって平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上され得る。
【0275】
【0276】
図27および
図28を参照すると、リセス128の直径は20μm~70μmであり得る。リセス128の直径は第2導電型半導体層の第1面127Gに形成された最大直径であり得る。リセス128の直径が20μmより小さい場合、内部に配置される第1電極142の形成時に工程マージンを確保することが難しいため、半導体素子の信頼性が低下し得る。リセス128の直径が70μmより大きい場合、活性層126の面積が減少するため、発光効率が悪化し得る。
【0277】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する面積は半導体構造物120の水平方向最大断面積の7.4%~20%、または10%~20%以下であり得る。
【0278】
複数個の第1電極142の面積が7.4%未満である場合には十分な電流分散特性を有することができないため光出力が減少し、20%を超過する場合には活性層126および第2電極246の面積が過度に減少して動作電圧が上昇し、光出力が減少する問題がある。
【0279】
また、複数個のリセス128の総面積は半導体構造物120の水平方向最大断面積の10%~30%または13%~30%であり得る。リセス128の総面積が前記条件を満足しないと第1電極142の総面積を7.4%以上20%以下に制御し難い。また、動作電圧が上昇し、光出力が減少する問題がある。
【0280】
第2導電型半導体層127の第1面127Gの面積は半導体構造物120の水平方向最大面積からリセス128の総面積を除いた面積であり得る。例示的に第2導電型半導体層127の第1面の面積は半導体構造物120の水平方向最大面積の70%~90%であり得る。
【0281】
第2導電型半導体層127の第1面127Gは平面上で複数個のリセス128を囲む複数個の第1領域127G-1、および複数個の第1領域127G-1の間に配置される第2領域127G-2を含むことができる。
【0282】
第1領域127G-1はリセス128の外径と第2電極246間の間隔S11の総和であり得る。第1領域の面積は1%~20%であり得る。
【0283】
第2領域127G-2は複数個の第1領域127G-1以外の全体領域であり得る。第2領域127G-2には第2電極246が全体的に配置され得る。
【0284】
第2領域127G-2は半導体構造物120の水平方向最大断面積の50%~89%、または50%~70%であり得る。第2領域127G-2の面積は第2電極246が第2導電型半導体層127と接触する面積であり得る。
【0285】
第2領域127G-2が50%未満である場合には、第2電極246の面積が小さくなって動作電圧が上昇し、ホールの注入効率が低下する問題がある。
【0286】
第2領域127G-2が89%を超過する場合には、第1電極の面積が相対的に小さくなって電子の注入効率が低下する問題がある。製品によっては第2領域127G-2が89%を超過する場合、電気的特性が低下し得る。したがって、製品が適用される応用分野の要求により光学的、電気的特性を考慮して第2領域を前記範囲内で自由に設計することができる。
【0287】
第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する面積と第2電極246が第2導電型半導体層127と接触する面積は反比例関係を有する。すなわち、第1電極142の個数を増やすためにリセス128の個数を増やす場合、第2電極246の面積が減少することになる。したがって、電気的、光学的特性を高めるためには電子とホールの分散特性がバランスをとらなければならない。したがって、第1電極の面積と第2電極の面積を適正な割合で調節することが重要であり得る。
【0288】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124に接触する面積と第2電極246が第2導電型半導体層127に接触する面積の比(第1電極の面積:第2電極の面積)は1:3~1:9であり得る。
【0289】
面積比が1:9より大きくなる場合には、第1電極の面積が相対的に小さくなって電流分散特性が悪化し得る。また、面積比が1:3より小さくなる場合、相対的に第2電極の面積が小さくなって電流分散特性が悪化し得る。
【0290】
複数個の第1領域127G-1の全体の面積と第2領域127G-2の面積の比は1:2.5~1:90であり得る。面積の比が1:2.5より小さい場合、第2電極246の十分なオーミック面積を確保できないため、電気的、光学的特性が低下する問題が発生し得、面積比が1:90より大きくなる場合には第1領域127G-1の面積が小さくなって工程マージンを確保し難い問題がある。
【0291】
図28を参照すると、第2導電型半導体層127の第1面127Gは2個の隣接したリセス128の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。第1-1面S10は第2電極246が配置されない第1区間S11、および電極が配置される第2区間S12を含むことができる。第1-1面S10の幅は17μm~45μmであり得る。
【0292】
第1-1面S10の幅が17μmより小さい場合、リセス128の間の離隔距離が過度に狭いため第2電極246が配置される面積が減って電気的特性が悪化し得、45μmより大きい場合、リセス128の間の離隔距離が過度に遠くて第1電極142が配置され得る面積が狭くなり得るため、電気的特性が悪化し得る。
【0293】
第1区間S11は第1領域127G-1を構成する単位区間であり得る。また、第2区間S12は第2領域127G-2を構成する単位区間であり得る。第2区間S12の第1方向幅は前記第1区間S11の第1方向幅より大きくてもよい。第1区間S11の第1方向幅(リセスから第2電極までの距離)は1μm~15μmであり得る。
【0294】
第1区間S11の幅が1μmより小さい場合、工程マージンによって第1絶縁層の延長部131aが第1面127Gに配置されることが困難であり得る。したがって、電気的特性が悪化し得る。第1区間S11の幅が15μmより大きい場合、第2電極246と第1電極142の距離が過度に遠いため電気的特性が悪化し得る。したがって、工程マージンと電気的特性を考慮した時、第1区間S11の第1方向幅は前記範囲内で配置され得る。
【0295】
第2電極246は第1絶縁層131の延長部131aと4μm以下の幅を有する離隔領域S13を有することができる。離隔領域S13の幅が4μmより大きい場合、第2電極246が配置される面積が狭くなって動作電圧が上昇する問題点が発生し得る。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、工程方法などの多様な理由によって離隔領域S13は形成されなくてもよい。この場合、第2電極246が配置され得る領域をより広げることができる長所がある。
【0296】
第2導電層150は第2電極246を完全に囲み、第1絶縁層131の側面と下面に接することができる。第2導電層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性を向上させることができる。また、入射する紫外線光を上部に反射する機能を有することができる。
【0297】
第2導電層150が第2電極246を完全に覆うことになる場合、第2導電層150の面積が増加して光を反射できる面積が増加して半導体素子の光抽出効率が向上され得る。すなわち、第1区間S11と第2区間S12を通過する紫外線光は第2導電層150により反射され得る。
【0298】
第2導電層150は離隔領域S13で第2導電型半導体層127とショットキー接合され得る。したがって、電流分散が容易となり得る。
【0299】
第1面127Gは平均粗さが7nm以下に制御され得る。平均粗さが7nmより大きい場合、第2電極246および第2導電層150の境界面が粗くなって反射率が減少する問題がある。平均粗さは第1面127Gに形成された凹凸の高さ差を計算した値であり得る。平均粗さは原子顕微鏡(AFM)で測定したRMS(Root-Mean-Square)値であり得る。
【0300】
図29は第2導電層の平面図であり、
図30は最小面積の第2導電層を示す平面図、
図31は最小面積の第2導電層を示す断面図である。
【0301】
図29を参照すると、第2導電層150は半導体構造物120の最大面積のうちリセス128領域を除いたすべての面積をカバーすることができる。このような構成によると、第2導電層150は第2電極246および第2導電型半導体層127を全体的にカバーして光抽出効率が上昇し得る。
【0302】
しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2導電層150は必要に応じて第2電極246の下部にのみ配置されてもよい。すなわち、第2導電層150は第2電極246の面積より小さくてもよい。
【0303】
第2導電層150が半導体構造物120の水平方向最大面積(第1面積)と重なる面積は第2電極246の面積の44%~180%であり得る。第2導電層150の全体の面積は半導体構造物以外の領域(例:第2電極パッド領域)まで含むことができる。
【0304】
第2導電層150が半導体構造物120の最大面積と重なる面積は40%~90%であり得る。第2導電層150が半導体構造物120と重なる面積が40%未満である場合、第2電極246に注入される電流の効率が低下するか第2電極246を透過して第2導電層150に入射する光を反射できる面積が少ないため、光抽出効率が低下し得る。第2導電層150が半導体構造物120と重なる面積が90%である場合にはリセス128部分を除いた残りの部分全体をカバーすることができる。
【0305】
第2電極246の面積は前述した通り、半導体構造物120の水平方向最大断面積の50%以上89%以下であり得る。
【0306】
図30および
図31を参照すると、第2導電層150の面積が第2電極246より小さい場合、第2電極246は第2導電層150の間に露出され得る。
【0307】
この場合、第2導電層150は第2電極246の一部だけをカバーすることができる。したがって、第2導電層150は第2電極246に進入した光のみを反射することができる。しかし、高い電流で動作する場合に第2導電層150を構成する原子のマイグレーションによる素子の信頼性が低下する問題を改善できる長所がある。
【0308】
すなわち、半導体素子が適用される応用分野の目的に応じて、第2導電層150は第2電極246を完全に囲むように配置されてもよく、第2電極246上にのみ配置されてもよい。
【0309】
【0310】
図32を参照すると、第2電極246の厚さd5は1nm~15nm、または1nm~5nmであり得る。第2電極246の厚さd5が15nmまたは5nm以下である場合には吸収する光量が減少し得る。第2電極246の厚さは第1絶縁層の厚さより薄くてもよい。
【0311】
第2電極246の厚さd5が1nm未満の場合、第2電極246を正しく配置することが難しいため電気的特性が低下され得、15nmを超過すると光吸収率が高いため半導体素子の光抽出効率が低下し得る。また、第2電極246の厚さが5nmを超過すると第2電極246が吸収する光量が増加して半導体素子の光学的特性が低下し得るが、電気的特性が向上され得る。したがって、製品の適用と応用分野で要求する特性に応じて第2電極の厚さは前記範囲内で自由に設計することができる。
【0312】
第2導電層150はアルミニウムを含む反射層151、および第2電極246と反射層151の間に配置される第1中間層152を含むことができる。工程時に発生し得る高温と高圧によって第2電極246と第2導電層150の間で酸化膜が形成され得る。この場合、第2電極246と第2導電層150の間で抵抗が増加して電流注入が円滑でないため、半導体素子の電気的特性が低下し得る。実施例では反射層151と第2電極246の間に第1中間層152が配置されてこれらの接着力を向上させ、酸化膜の発生を防止することができる。
【0313】
第1中間層152はクロム(Cr)、チタン(Ti)、およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1中間層152の厚さd6は0.7m~7nmであり得る。厚さが0.7mより小さい場合、接着効果および拡散防止効果が低下する問題があり、7nmより大きい場合、紫外線吸収量が多くなり得る。
【0314】
第1中間層152はアルミニウムをさらに含むことができる。この場合、第1中間層152と反射層151の接着力を向上させることができる。また、第1中間層152が離隔領域で第1面127Gと接触することによって電流拡散特性が改善され得る。
【0315】
第2電極246と反射層151の厚さ比(d5:d7)は1:2~1:120であり得る。反射層151の厚さd7は30nm~120nmであり得る。反射層151の厚さが30nmより小さい場合、紫外線波長帯で反射率が低下する問題があり、厚さが120nmより厚くなっても反射効率がほとんど上昇しない。
【0316】
図33を参照すると、反射層151の下部には第2中間層153が配置され得る。第2中間層153は反射層の原子が隣り合った層にマイグレーションされることを防止して半導体素子の信頼性が低下する問題点を改善することができる。第2中間層153はNi、Ti、No、Pt、Wのうち少なくとも一つを含むことができ、厚さは50nm~200nmであり得る。
【0317】
図34を参照すると、第2中間層153の下部には第3中間層154が配置され得る。第3中間層154は他の層との接合のための層であって、Au、Niなどを含むことができる。
【0318】
【0319】
図35を参照すると、実施例に係る半導体素子は
図1~
図3で説明した半導体構造物120、および
図4で説明した各層の構成をそのまま適用することができる。実施例によると、2個のリセス128の間に配置された第2導電型半導体層127の第1面127Gに第2電極246が複数個で配置され得る。
【0320】
図36~
図38を参照すると、第1面127Gはリセス128を囲む第1領域127G-1、第1領域127G-1を囲む第2領域127G-2、および第2領域127G-2の間に配置される第3領域127G-3を含むことができる。
【0321】
ここで、第1領域127G-1はリセス128と第2電極246の間の領域であり得る。例示的に第1領域127G-1の面積はリング状であり得る。第1領域127G-1の面積は半導体構造物120の水平方向最大面積を基準として1%~20%であり得る。
【0322】
第2領域127G-2はリセス128および第1領域127G-1を除いた残りの面積を有することができる。例示的に第2領域127G-2の内側は円の形状であり、外側は多角の形状であり得る。例示的に外側は八角状であり得るが必ずしもこれに限定されない。第2領域127G-2は第3領域127G-3により区画された複数個であり得る。
【0323】
第3領域127G-3は複数個の第2領域127G-2の間に配置され得る。第3領域127G-3は第1電極142の電流密度100%を基準として、電流密度が40%以下の領域であり得る。したがって、第3領域127G-3は発光に参加する確率が低くてもよい。実施例によると、発光寄与度が低い第3領域127G-3を反射領域で構成して光抽出効率を増加させることができる。
【0324】
第1面127Gは第3領域127G-3と第1面127Gの縁領域の間に配置される第4領域127G-4をさらに含むことができる。
【0325】
第2電極246は第2領域127G-2に配置される第2-1電極246aと第4領域127G-4に配置される第2-2電極246bを含むことができる。
【0326】
第2電極246は抵抗の低い金属または金属酸化物を含むことができる。しかし、このような第2電極246は可視光を反射または透過するが紫外線光を吸収する問題がある。
【0327】
したがって、第2電極246の面積を電気的特性が大きく低下しない面積まで狭めて活性層126から第2導電型半導体層127に放出される光を反射させる必要がある。この時、第2電極246が配置される第2領域127G-2の面積を狭め第3領域127G-3を広げて反射領域を確保することができる。第2導電層150は第1面127Gに全体的に配置されるため第3領域127G-3に入射した光は第2導電層150により反射され得る。
【0328】
すなわち、実施例では発光寄与度が低い第3領域127G-3を反射領域に活用することができる。
【0329】
第1面127Gと第2電極246が接触する第1接触面積(
図36の第2領域と第4領域の和)は半導体構造物120の最大面積を基準として35%~60%であり得る。第1接触面積が35%より小さい場合、電流分散効率が低下し得る。また、第1接触面積が60%を超過する場合には第3領域127G-3の面積が小さくなって光抽出効率が減少し得る。
【0330】
第1面127Gと第2電極246が接触しない第2接触面積(
図36の第1領域と第3領域の和)は半導体構造物120の最大面積を基準として10%~55%であり得る。第2接触面積が10%より小さい場合、十分な反射効率を有し難く、第2接触面積が55%より大きい場合には第2領域127G-2の面積が小さくなって電流分散効率が減少する問題がある。
【0331】
第2接触面積と第1接触面積の比は1:0.7~1:6であり得る。この関係を満足すると十分な電流分散効率を有するため光出力が向上され得る。また、十分な反射領域を確保して光抽出効果が向上することもできる。
【0332】
図38を参照すると、第3領域127G-3と第1面127Gの縁との間の離隔距離d1は1.0μm~10μmであり得る。離隔距離d1が1.0μmより小さい場合、マージンが小さくて公差発生時に第2導電層150が正しく形成されないため信頼性が低下し得る。また、離隔距離d1が10μmより大きい場合、第2電極246が配置される面積が減って半導体素子の電気的特性が低下し得る。
【0333】
【0334】
図39を参照すると、第2導電型反射層151の第1面127Gは第1方向(X方向)に最も隣接した2個のリセス128の中心の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。ここで、第1方向は半導体構造物120の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0335】
第1-1面S10は第1方向に離隔した第2電極246が配置される第1区間S11、および第2電極246の間に配置される第2区間S12を含むことができる。第2導電層150は第1区間S11および第2区間S12に配置され得る。第1-1面S10の全体幅は17μm~45μmであり得る。
【0336】
第1区間S11の第1方向全体幅は12μm~24μmであり得る。第1区間S11は第2区間S12の両脇に2個の分割領域を含むことができる。各分割領域の幅は6μm~12μmであり得る。
【0337】
第1区間S11の全体幅が12μmより小さい場合には第2電極246の面積が小さくなって電流分散効率が減少する問題があり、24μmより大きい場合には第2区間S12が狭くなって反射効率が減少する問題がある。
【0338】
第2区間S12の第1方向幅は5μm~16μmであり得る。第2区間S12の第1方向幅が5μmより小さい場合には十分な反射領域を確保し難い問題があり、幅が16μmより大きい場合には第2電極246が狭くなる問題がある。
【0339】
第2区間S12は第1電極142の電流密度100%を基準として40%以下の領域に配置され得る。第2区間S12とリセス128の中心の間の第1距離(W2+S13+S11)は最小17μm以上であり得る。リセス128の底面の半径W2は10μm~35μmであり、第3区間S13の幅は1μm~5μmであり、第1区間S11の幅は6μm~12μmであり得る。したがって、最大離隔距離は52μm以上であり得る。
【0340】
第2区間S12はリセス128の中心から少なくとも17μm以上離隔した領域のうち、電流密度が40%以下の領域に配置され得る。例示的に第2区間S12はリセス128の中心から40μm以上離隔した領域に配置され得る。
【0341】
半導体素子に複数個のリセス128が存在する場合、各リセス128から40μm以上離れた第2区間S12は互いに重なり得る。したがって、重なった第2区間S12の面積はリセス128の間の距離により調節され得る。
【0342】
この時、第2区間S12は第1-1面S10の第1方向幅の1/2地点を含むことができる。第1-1面S10の第1方向幅の1/2地点は隣接した2個のリセス128の間の領域であるため、電流密度が低い確率が高い。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、複数個のリセスの直径が互いに異なる場合、第1方向幅の1/2地点を必ずしも含まなくてもよい。
【0343】
第3区間S13は第2電極246とリセス128の間の領域であり得る。第3区間S13の第1方向幅は1μm~5μmであり得る。
【0344】
第2区間S12の幅と第1区間S11の全体幅の比は1:0.7~1:5であり得る。前記幅の比を満足する場合、第2接触面積と第1接触面積の比を1:0.7~1:6に維持することができる。したがって、電流分散効率および光抽出効果が向上され得る。
【0345】
【0346】
図40を参照すると、第2導電層150は第2区間S12で反射溝150-1を含むことができる。第2区間S12に入射した光は反射溝150-1により進行経路が変更されて反射され得る。このような構成によると、光を多様な方向に反射して均一度を向上させることができる。
【0347】
傾斜面の角度θ5は90度より大きく150度より大きくてもよい。傾斜面の角度が90度より小さいか150度より大きい場合、入射した光の反射角度を多様に変化させることが困難であり得る。傾斜面の角度は底面と傾斜面がなす角と定義することができる。
【0348】
反射溝150-1の深さは第1絶縁層131の厚さと同じであり得る。第1絶縁層131の厚さは第2電極246の厚さより110%~130%厚くてもよい。
【0349】
反射溝150-1には透光層133が配置され得る。透光層133の形状と反射溝150-1の形状は対応され得る。したがって、透光層133の厚さは反射溝150-1の厚さと同じであり得る。例示的に反射溝150-1は透光層133上に第2導電層150を形成することによって形成され得る。
【0350】
透光層133の材質は紫外線波長帯の光を通過させる多様な材質が含まれ得る。例示的に透光層133は絶縁層材質を含むことができる。透光層133は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNのうち少なくとも一つを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0351】
【0352】
図41aを参照すると、第2区間S12にはサブリセス127、およびサブリセス127の内部に配置されるサブ反射層135が配置されてもよい。
【0353】
サブ反射層135はサブリセス127の内部に配置され得る。具体的には、サブ反射層135はサブリセス127内で第1絶縁層131上に配置され得る。
【0354】
サブ反射層135は紫外線波長帯で反射率が高い物質が選択され得る。サブ反射層135は導電性物質を含むことができる。例示的にサブ反射層135はアルミニウムを含むことができる。サブ反射層135の厚さが約30nm~120nmである場合、紫外線波長帯の光を80%以上反射することができる。したがって、活性層126から出射した光が半導体層の内部で吸収されることを防止することができる。
【0355】
サブ反射層135により斜めに出射する光L1が上向き反射され得る。したがって、半導体構造物120内で光吸収を減らし、光抽出効率を向上させることができる。また、半導体素子の指向角を調節することもできる。
【0356】
サブ反射層135は第2電極246の一部を覆うことができる。このような構成によって第1絶縁層131と第2電極246の間に流入する光を上部に反射させることができる。しかし、アルミニウムのようなサブ反射層135はステップカバレッジが相対的に悪いため第2電極246を完全に覆うことは好ましくない。
【0357】
第2電極246の厚さは第1絶縁層131の厚さの80%以下であり得る。このため、サブ反射層135および第2導電層150が配置される時にステップカバレッジの低下によるサブ反射層135あるいは第2導電層150のクラックや剥離などの問題を解決することができる。
【0358】
サブ反射層135の幅はサブリセス127の幅と同じであり得る。第1リセス128の幅とサブリセス127の幅は半導体構造物120の第1面127Gに形成された最大幅であり得る。
【0359】
サブ反射層135はサブリセス127から第2電極246に向かって延びた延長部135aを含むことができる。延長部135aはサブリセス127によって分離された第2電極246を互いに電気的に連結することができる。
【0360】
サブ反射層135は第2電極246と第1絶縁層131の間の離隔距離に配置され得、離隔距離内でサブ反射層135が第2導電型半導体層127とショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流分散が容易となり得る。
【0361】
サブ反射層135の傾斜部と第2導電型半導体層127の第1面がなす角θ4は90度~145度であり得る。傾き角θ4が90度より小さい場合、第2導電型半導体層127の食刻が難しく、145度より大きい場合、食刻される活性層126の面積が大きくなって発光効率が低下する問題がある。
【0362】
第2導電層150はサブ反射層135と第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、サブ反射層135、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。第2導電層150の構成は前述した構成をすべて適用することができる。
【0363】
図41bを参照すると、サブ反射層135は複数個のリセス128の間に配置されて複数個の発光領域を定義することができる。発光領域の面積は注入電流のレベル、Alの組成により調節され得る。
【0364】
【0365】
第2導電層150はアルミニウムを含む反射層151、および第2電極246と反射層151の間に配置される第1中間層152を含むことができる。第2電極246をITOで構成する場合、酸素が反射層151に浸透してAl2O3を形成することができる。この場合、反射層151の反射効率が低下することになる。実施例では反射層151と第2電極246の間に第1中間層152が配置されてこれらの接着力を向上させ、酸素の浸透を防止することができる。
【0366】
第1中間層152はクロム(Cr)、チタン(Ti)、およびニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1中間層152の厚さは0.7m~7nmであり得る。第1中間層152はアルミニウムをさらに含むことができる。この場合、第1中間層152とアルミニウムの接着力を向上させることができる。
【0367】
第1中間層152は第2区間S12、第3区間S13で第2導電型半導体層127の第1面127Gと接触することができる。したがって、ショットキー接合によって電流分散効率が向上され得る。
【0368】
第2電極246と反射層151の厚さ比は前記第2導電層150の厚さ比は1:2~1:120であり得る。反射層151の厚さは30nm~120nmであり得る。反射層151の厚さが30nmより小さい場合、紫外線波長帯で反射率が低下する問題があり、厚さが120nmより大きくなっても反射効率がほとんど上昇しない。
【0369】
【0370】
図43を参照すると、実施例に係る半導体素子は前述した各層の構成をそのまま適用することができる。
【0371】
図44を参照すると、第1面127Gはリセス128が内部に配置される第1領域127G-1、および第1領域127G-1の間に配置される第2領域127G-2を含むことができる。
【0372】
第1領域127G-1の直径はリセス128の直径の1.0倍~1.5倍であり得る。第1領域127G-1の直径が1.5倍を超過する場合、第2電極246の面積が減って電流分散効率が低下する問題がある。第1領域127G-1はリセス128と第2電極246の間の領域であり得る。
【0373】
第2領域127G-2は複数個の第1領域127G-1以外の残りの領域であり得る。第2領域127G-2には全体的に第2電極246が配置され得る。
【0374】
第2電極246は抵抗の低い金属または金属酸化物を含むことができる。したがって、第2電極246は紫外線光を吸収する問題がある。したがって、第2電極246の面積を狭めて第2電極246が吸収する光量を減らす必要がある。
【0375】
第2導電層150は第1領域127G-1と第2領域127G-2に配置されるため第1領域127G-1に入射した光は第2導電層150により反射され得る。したがって、第2電極246が配置される第2領域127G-2の面積を狭め第1領域127G-1を広げると光抽出効率を向上させることができる。この時、電流分散に必要な第2電極246の面積を確保しながらもできるだけ反射領域を確保することが重要であり得る。
【0376】
第2領域127G-2の面積は半導体構造物120の最大面積を基準として35%~60%であり得る。第2領域127G-2の面積が35%より小さい場合、第2電極246の接触面積が小さいため電流分散効率が低下し得る。また、第2領域127G-2の面積が60%を超過する場合には第1領域127G-1の面積が小さくなって光抽出効率が減少し得る。
【0377】
第1領域127G-1の面積は半導体構造物120の最大面積を基準として10%~55%であり得る。第1領域127G-1の面積が10%より小さい場合、十分な反射効率を有することが難しく、第1領域127G-1の面積が55%より大きい場合には第2領域127G-2の面積が小さくなって電流注入効率が減少する問題がある。
【0378】
したがって、第1領域127G-1の面積と第2領域127G-2の面積の比は1:0.7~1:6であり得る。この関係を満足すると十分な電流分散効率を有するため光出力が向上され得る。また、十分な反射領域を確保して光抽出効果が向上することもできる。
【0379】
【0380】
第2導電型反射層の第1面127Gは第1方向(X方向)に最も隣接した第1、第2リセス128a、128bの中心の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。この時、第1方向は半導体構造物120の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0381】
第1-1面S10は第1区間S21、および第1区間S21と第1、第2リセス128a、128bの間に配置される第2区間S22a、S22bを含むことができる。
【0382】
第2区間S22a、S22bは第1区間S21と第1リセス128aの間に配置される第2-1区間S22a、および第1区間S21と第2リセス128bの間に配置される第2-2区間S22bを含むことができる。
【0383】
第2電極246は第1区間S21に配置され得る。第2電極246は第2区間S22a、S22bにのみ配置される場合、第2区間S22a、S22bの電流密度を向上させることはできるものの、第1区間S21の電流密度は相対的に低くなり得る。また、第2電極246が第1区間S21と第2区間S22a、S22bにすべて配置される場合、第1区間S21と第2区間S22a、S22bですべて光吸収が発生するため光抽出効率の観点で好ましくない。
【0384】
第2導電層は第1区間S21および第2区間S22a、S22bに配置され得る。したがって、第2電極246が配置されない第2区間S22a、S22bは反射機能を遂行することができる。
【0385】
実施例によると、発光に必要な電流密度を確保して光抽出効率も確保することができるように、第1電極142と第2電極246の間の距離を適切に決定することが重要であり得る。
【0386】
例示的に第1電極142の面積が大きい場合、電流分散領域が広くなるため第2区間S22a、S22bをより広く確保することができる。したがって、反射領域を広げることができる。しかし、第1電極142の面積が小さい場合、電流分散領域が狭くなるため第2区間S22a、S22bは狭くなり得る。
【0387】
第2-1区間S22bの第1方向幅と第1リセス128aの直径W1の比は1:1.25~1:14であり得る。直径の比が1:1.25より小さくなる場合、リセス128の直径が減って第1電極142の面積が減少し得る。したがって、第1電極142を通じて注入される電流の強度が弱くなって第2区間S22a、S22bでの電流密度が弱くなり得る。
【0388】
直径の比が1:14より大きくなる場合、リセス128の直径が過度に大きくなるため相対的に第2導電型半導体層の第1面127Gの面積が減減少することになる。すなわち、第1-1面S10の幅が減少することになる。その結果、活性層126の面積が減少して発光領域が減少することになる。
【0389】
リセス128の直径W1は20μm~70μmであり得る。リセス128の直径が20μmより小さい場合、内部に配置される第1電極142形成時に工程マージンを確保することが難しく、リセス128の直径が70μmより大きい場合、活性層126の面積が減少するため、発光効率が悪化し得る。ここでリセス128の直径は第2導電型半導体層の第1面127Gに形成された最大直径であり得る。
【0390】
第1区間S21の第1方向幅は6μm~12μmであり得る。幅が6μmより小さい場合には第2電極246の面積が小さくなって電流分散効率が減少する問題があり、12μmより大きい場合には第2区間S22a、S22bが狭くなって反射効率が減少する問題がある。
【0391】
第2-1区間S22aおよび第2-2区間S22bの第1方向幅はそれぞれ5μm~16μmであり得る。すなわち、第2区間S22a、S22bの全体幅は10μm~32μmであり得る。第2-1区間S22aおよび第2-2区間S22bの第1方向幅が5μmより小さい場合には十分な反射領域を確保し難い問題があり、幅が16μmより大きい場合には第2電極246が狭くなる問題がある。
【0392】
第1区間S21の幅と第2区間S22a、S22bの全体幅の比は1:0.8~1:5であり得る。前記幅の比を満足する場合、第1領域127G-1の面積と第2領域127G-2の面積の比を1:0.8~1:6に調節することができる。したがって、電流分散効率および光抽出効果が向上され得る。
【0393】
第1区間S21は第1-1面S10の1/2地点を含むことができる。第2電極246が第1-1面S10の中心に配置されるため第1区間S21の電流密度は上昇し得る。また、第1区間S21の電流密度が上昇するため、その間にある第2区間S22a、S22bも電流が分散して発光に必要な電流密度を確保することができる。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、第1リセス128aの直径と第2リセス128bの直径が変わる場合、第1区間S21は第1-1面S10の1/2地点から外れることもある。
【0394】
【0395】
第2導電層150は第2区間S22a、S22bで反射溝150-2を含むことができる。第2区間S22a、S22bに入射した光は反射溝150-2の傾斜面によって進行経路が変更されて反射され得る。このような構成によると、光均一度を向上させることができる。
【0396】
反射溝150-2の深さは第1絶縁層131の厚さと同じであり得る。第1絶縁層131の厚さは第2電極246の厚さより110%~130%厚くてもよい。前述した通り第2電極246の厚さは1~15nmであり得る。
【0397】
反射溝150-2には透光層131bが配置され得る。透光層131bの形状と反射溝150-2の形状は対応され得る。したがって、透光層131bの厚さは反射溝150-2の厚さと同じであり得る。例示的に反射溝150-2は透光層131b上に第2導電層150を配置することによって形成され得る。
【0398】
透光層131bの材質は紫外線波長帯の光を通過させる多様な材質が含まれ得る。例示的に透光層131bは絶縁層材質を含むことができる。透光層131bは、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNのうち少なくとも一つを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0399】
透光層131bは第1リセス128aの内部に配置される第1絶縁層131が第2導電型半導体層に延びて形成されてもよい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、別途の誘電体層を配置することもできる。
【0400】
図47を参照すると、第2電極246は第1-1面S10の中央地点から遠くなるほど密度が低くなるように配置され得る。すなわち、分割された第2電極246c、246d、246eが中央から遠くなるほど小さくなるように配置され得る。分割された第2電極246c、246d、246eはマスクを利用して選択的に食刻して製作することができる。
【0401】
このような構成によると、第1区間S21の電流密度を維持しながらも第2区間S22a、S22bの電流密度を上昇させることができる。また、第1区間S21と第2区間S22a、S22bの面積比を1:0.8~1:6に維持することによって電流分散効率と反射効率を同時に有することができる。
【0402】
図48は本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図であり、
図49は本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図、
図50は
図49の変形例である。
【0403】
図48を参照すると、半導体素子パッケージは溝(開口部、3)が形成された胴体2、胴体2に配置される半導体素子1、および胴体2に配置されて半導体素子1と電気的に連結される一対のリードフレーム5a、5bを含むことができる。半導体素子1は前述した構成をすべて含むことができる。
【0404】
胴体2は紫外線光を反射する材質またはコーティング層を含むことができる。胴体2は複数の層2a、2b、2c、2d、2eを積層して形成することができる。複数の層2a、2b、2c、2d、2eは同じ材質であってもよく、異なる材質を含んでもよい。例示的に複数の層2a、2b、2c、2d、2eはアルミニウム材質を含むことができる。
【0405】
溝3は半導体素子から遠くなるほど広くなるように形成され、傾斜面には段差3aが形成され得る。
【0406】
透光層4は溝3を覆うことができる。透光層4はガラス材質であり得るが、必ずしもこれに限定されない。透光層4は紫外線光を有効に透過できる材質であれば特に制限しない。溝3の内部は空いた空間であり得る。
【0407】
図49を参照すると、半導体素子10は第1リードフレーム5a上に配置され、第2リードフレーム5bとワイヤーによって連結され得る。この時、第2リードフレーム5bは第1リードフレームの側面を囲むように配置され得る。
【0408】
図50を参照すると、半導体素子パッケージは複数個の半導体素子10a、10b、10c、10dが配置されてもよい。この時、リードフレームは第1~第5リードフレーム5a、5b、5c、5d、5eを含むことができる。
【0409】
第1半導体素子10aは第1リードフレーム5a上に配置されて第2リードフレーム5bとワイヤーで連結され得る。第2半導体素子10bは第2リードフレーム5b上に配置されて第3リードフレーム5cとワイヤーで連結され得る。第3半導体素子10cは第3リードフレーム5c上に配置されて第4リードフレーム5dとワイヤーで連結され得る。第4半導体素子10dは第4リードフレーム5d上に配置されて第5リードフレーム5eとワイヤーで連結され得る。
【0410】
半導体素子は多様な種類の光源装置に適用され得る。例示的に光源装置は殺菌装置、硬化装置、照明装置、および表示装置および車両用ランプなどを含む概念であり得る。すなわち、半導体素子はケースに配置されて光を提供する多様な電子デバイスに適用され得る。
【0411】
殺菌装置は実施例に係る半導体素子を具備して所望の領域を殺菌することができる。殺菌装置は浄水器、エアコン、冷蔵庫などの生活家電に適用され得るが必ずしもこれに限定されない。すなわち、殺菌装置は殺菌が必要な多様な製品(例:医療機器)にすべて適用され得る。
【0412】
例示的に浄水器は循環する水を殺菌するために、実施例に係る殺菌装置を具備することができる。殺菌装置は水が循環するノズルまたは吐出口に配置されて紫外線を照射することができる。この時、殺菌装置は防水構造を含むことができる。
【0413】
硬化装置は実施例に係る半導体素子を具備して多様な種類の液体を硬化させることができる。液体は紫外線が照射されると硬化する多様な物質をすべて含む最広義の概念であり得る。例示的に硬化装置は多様な種類のレジンを硬化させることができる。または硬化装置はマニキュアのような美容製品を硬化させるのに適用されてもよい。
【0414】
照明装置は基板と実施例の半導体素子を含む光源モジュール、光源モジュールの熱を発散させる放熱部および外部から提供された電気的信号を処理または変換して光源モジュールに提供する電源提供部を含むことができる。また、照明装置は、ランプ、ヘッドランプ、または街路灯などを含むことができる。
【0415】
表示装置はボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板、光学シート、ディスプレイパネル、画像信号出力回路およびカラーフィルタを含むことができる。ボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板および光学シートはバックライトユニット(Backlight Unit)を構成することができる。
【0416】
反射板はボトムカバー上に配置され、発光モジュールは光を放出することができる。導光板は反射板の前方に配置されて発光モジュールから発散する光を前方に案内し、光学シートはプリズムシートなどを含んでなり、導光板の前方に配置され得る。ディスプレイパネルは光学シートの前方に配置され、画像信号出力回路はディスプレイパネルに画像信号を供給し、カラーフィルタはディスプレイパネルの前方に配置され得る。
【0417】
半導体素子は表示装置のバックライトユニットとして使われる時にエッジタイプのバックライトユニットとして使われるか直下タイプのバックライトユニットとして使われ得る。
【0418】
半導体素子は前述した発光ダイオードの他にレーザーダイオードでもよい。
【0419】
レーザーダイオードは、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。そして、p-型の第1導電型半導体とn-型の第2導電型半導体を接合させた後、電流を流した時に光が放出されるelectro-luminescence(電界発光)現象を利用するが、放出される光の方向性と位相において差がある。すなわち、レーザーダイオードは励起放出(stimulated emission)という現象と補強干渉現象などを利用して一つの特定の波長(単色光、monochromatic beam)を有する光が同じ位相を有して同じ方向に放出され得、このような特性によって光通信や医療用装備および半導体工程装備などに使われ得る。
【0420】
受光素子としては、光を検出してその強度を電気信号に変換する一種のトランスデューサーである光検出器(photodetector)を例に挙げることができる。このような光検出器として、光電池(シリコン、セレン)、光出力導電素子(硫化カドミウム、セレン化カドミウム)、フォトダイオード(例えば、visible blind spectral regionやtrue blind spectral regionでピーク波長を有するPD)、フォトトランジスタ、光電子増倍管、光電管(真空、ガス封入)、IR(Infra-Red)検出器などがあるが、実施例はこれに限定されない。
【0421】
また、光検出器のような半導体素子は一般的に光変換効率が優秀な直接遷移半導体(direct bandgap semiconductor)を利用して製作され得る。または光検出器は構造が多様であるため、最も一般的な構造としてはp-n接合を利用するpin型光検出器と、ショットキー接合(Schottky junction)を利用するショートキー型光検出器と、MSM(Metal Semiconductor Metal)型光検出器などがある。
【0422】
フォトダイオード(Photodiode)は発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができ、pn接合またはpin構造で構成される。フォトダイオードは逆バイアスあるいはゼロバイアスを加えて動作することになり、光がフォトダイオードに入射すると電子と正孔が生成されて電流が流れる。この時、電流の大きさはフォトダイオードに入射する光の強度にほとんど比例し得る。
【0423】
光電池または太陽電池(solar cell)はフォトダイオードの一種であって、光を電流に変換することができる。太陽電池は、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。
【0424】
また、p-n接合を利用した一般的なダイオードの整流特性を通じて電子回路の整流器として利用されることもでき、超高周波回路に適用されて発振回路などに適用され得る。
【0425】
また、前述した半導体素子は必ずしも半導体でのみ具現されず、場合により金属物質をさらに含むこともできる。例えば、受光素子のような半導体素子はAg、Al、Au、In、Ga、N、Zn、Se、P、またはAsのうち少なくとも一つを利用して具現され得、p型やn型ドーパントによってドーピングされた半導体物質や真性半導体物質を利用して具現されてもよい。
【0426】
以上、実施例を中心に説明したがこれは単に例示に過ぎないものであって、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で以上で例示されていない多様な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点は添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。