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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】作業指示装置及び作業指示方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20221118BHJP
   B66B 5/00 20060101ALI20221118BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
B66B5/00 G
G05B19/418 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019150863
(22)【出願日】2019-08-21
(65)【公開番号】P2021033488
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 泰
(72)【発明者】
【氏名】柴田 康弘
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-029881(JP,A)
【文献】特開2004-164614(JP,A)
【文献】特開2002-056124(JP,A)
【文献】特開2005-032069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B66B 5/00 - 5/28
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象に発生した故障に対する作業を指示する作業指示装置であって、
前記監視対象に対して結ばれている保守契約の内容を示す契約情報を基に、前記故障に対する作業一覧内の各作業に優先度を設定し、前記優先度に基づいて各作業を実施すべき順序を決定し、前記順序が反映された前記作業一覧を出力する作業順序決定部、を備え
前記作業順序決定部は、
前記契約情報で示される前記保守契約が、作業を実施するにあたって追加の費用が発生する可能性のある第1の契約かどうかを判定し、前記保守契約が前記第1の契約である場合には、前記作業一覧内の前記作業が追加の費用が発生する作業かどうかを判定し、追加の費用が発生しない作業に対して高い優先度を設定する
作業指示装置。
【請求項2】
前記作業順序決定部は
記保守契約が、作業を実施するにあたって追加の費用が発生しない第2の契約である場合には、前記作業一覧内の前記第1の契約では追加の費用が発生する作業に該当する作業に対して高い優先度を設定する
請求項1に記載の作業指示装置。
【請求項3】
前記保守契約が前記第1の契約である場合、前記追加の費用が高い作業ほど低い優先度が設定される
請求項2に記載の作業指示装置。
【請求項4】
前記作業順序決定部は、
前記保守契約の内容に加え、作業の開始から完了までに要する作業予想時間、及び/又は、作業当日の時点から該当作業を前回実施したときまでの時間を示す過去対応履歴情報に基づいて各作業の優先度を設定する
請求項2に記載の作業指示装置。
【請求項5】
前記監視対象に故障が発生した場合に監視装置から送信される当該監視対象についての状態データを事例毎に管理するデータ管理部と、
過去の事例に関する情報を前記状態データと紐づけて記録する過去情報データベースと、
前記データ管理部から入力された前記状態データを基に、前記過去情報データベースを参照して過去の類似する事例を推定する過去事例推定部と、
前記データ管理部から入力された前記状態データを基に、前記過去情報データベースを参照して前記監視対象の故障の原因となった原因機器を前記過去の事例に関する情報から推定する原因機器推定部と、
原因機器と当該原因機器に対する作業とを紐づけて記録する作業マスタデータベースと、
前記原因機器推定部で推定された前記原因機器に対して必要とされる作業を前記作業一覧として前記作業マスタデータベースから抽出する作業抽出部と、を備える
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の作業指示装置。
【請求項6】
監視対象に発生した故障に対する作業を指示する作業指示装置による作業指示方法であって、
前記監視対象に対して結ばれている保守契約の内容を示す契約情報を基に、前記故障に対する作業一覧内の各作業に優先度を設定し、前記優先度に基づいて各作業を実施すべき順序を決定する処理と、
前記順序が反映された前記作業一覧を出力する処理と、を有し、
前記作業一覧内の各作業に優先度を設定する際に、
前記契約情報で示される前記保守契約が、作業を実施するにあたって追加の費用が発生する可能性のある第1の契約かどうかを判定し、前記保守契約が前記第1の契約である場合には、前記作業一覧内の前記作業が追加の費用が発生する作業かどうかを判定し、追加の費用が発生しない作業に対して高い優先度を設定する
作業指示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、必要な作業を作業員に指示する作業指示装置及び作業指示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、故障が発生し故障復旧作業を行う場合、現地作業員ノウハウや、事前に用意された手順書に従い現場の復旧を行っている。しかし、顧客によっては上記復旧方法で発生する費用を容認できない、また作業時間を十分に取れない場合が存在する。また、現地作業員が、必要となる作業の選定と、価格及び時間の調整を行う必要があった。
【0003】
これに対し、昇降機から得られる情報を基に保全料金を算出し、同情報を顧客に提出することで、顧客側にて本作業の要否を判断することを可能とする技術が提案されている。例えば、特許文献1に「顧客は保全料金算出センタ9から随時送られる予防保全情報の内容を検討したうえで保全依頼を行うため、この保全料金を顧客の望む保証に対応するものとすることができる。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-197215号公報(段落[0024]、図4等を参照。)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現地作業員には経験値や技量に差があるため、現地作業員によって、必要となる作業の選定と、価格及び時間の調整の結果が異なっていた。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術では、予防保全情報を基に必要作業とそれに伴うコストを基に顧客判断にて作業内容を決める必要がある。しかし、突発的な故障対応時には、現地作業員や関係者において必要な作業の選定や、顧客との価格交渉を行う必要があった。例えば、突発的な故障の復旧作業時には、故障内容、時間や作業員の人数等、様々な要因について検討し、復旧作業を行う必要がある。さらに、予防保全情報は突発的な故障対応には利用できないため、現地作業員は顧客との価格交渉を行いながら、顧客了承の可能な範囲で作業する必要がある。
【0007】
上記の状況から、監視対象に故障が発生した場合に、顧客との価格交渉を極力発生させず、且つ必要な作業を作業員に提示できる手法が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様の作業指示装置は、監視対象に発生した故障に対する作業を指示する作業指示装置であって、監視対象に対して結ばれている保守契約の内容を示す契約情報を基に、故障に対して作成された作業一覧内の各作業に優先度を設定し、優先度に基づいて各作業を実施すべき順序を決定し、順序が反映された作業一覧を出力する作業順序決定部、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の少なくとも一態様によれば、監視対象に故障が発生した場合に、顧客との価格交渉を極力発生させず、且つ必要な作業を作業員に提示することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る作業指示装置を含む作業支援システムの全体構成例を示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態に係る作業指示装置を構成する計算装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る作業順序決定部による処理の手順例を示すフローチャートである。
図4図3の作業順序決定処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態に係る作業順序決定部により作成される作業一覧の例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る作業一覧に契約情報(POG契約)と過去対応履歴情報を付与した例を示す図である。
図7図4の各スコア関数を用いたスコア算出処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態に係る各スコア関数の第1の例(POG契約)を示す図である。
図9図6の作業一覧に各スコア関数のスコアと総スコアを付与した例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る作業順序決定部により作成される作業一覧の例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る作業一覧に契約情報(フルメンテナンス契約)と過去対応履歴情報を付与した例を示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係る各スコア関数の第2の例(フルメンテナンス契約)を示す図である。
図13図11の作業一覧に各スコア関数のスコアと総スコアを付与した例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)の例について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び添付図面において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0012】
<1.一実施形態>
まず、本発明の一実施形態に係る作業指示装置を含む作業支援システムの全体構成について説明する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る作業指示装置20を含む作業支援システム1の全体構成例を示す概略図である。作業支援システム1は、現地作業部10、作業指示装置20、及び作業端末30で構成される。
【0014】
現地作業部10は、監視対象である昇降機11と、昇降機11の状態を監視するための監視装置12を有している。昇降機11に異常が発生した場合、監視装置12を介して、昇降機11から作業指示装置20に昇降機11の状態についての情報が含まれた状態データD1が送信される。状態データは、例えば昇降機11に設置されたセンサの出力値である。
【0015】
作業指示装置20は、現地作業部10の監視装置12から送信された昇降機11の状態データD1を基に、昇降機11に対して実施すべき作業を決定し、作業の内容を作業端末30に送信する。
【0016】
作業端末30は、作業者Uが点検や修理等の業務に使用する端末であり、作業指示装置20から送信された作業の内容を作業者Uに表示(指示)する。作業端末30としては、タブレット型端末等の作業者Uが携帯可能な端末が用いられる。
【0017】
[作業指示装置]
ここで、作業指示装置20について詳細に説明する。
作業指示装置20は、作業一覧作成部29と、作業順序決定部26と、管理情報データベース27を備える。作業一覧作成部29は、昇降機11(監視対象の一例)に発生した故障に対して必要な作業一覧を作成する。例えば作業一覧作成部29は、データ管理部21、過去事例推定部22、原因機器推定部23、作業抽出部24、過去情報データベース25、作業順序決定部26、管理情報データベース27、及び作業マスタデータベース28を備える。図2において、各データベースを「DB」と記載している。
【0018】
データ管理部21は、昇降機11に故障が発生した場合に監視装置12から送信される昇降機11についての状態データD1を受信し、収集した状態データD1を事例毎に管理する。例えば、データ管理部21は、監視装置12から状態データD1を受信すると、その状態データD1を新たな事例(案件)として過去事例推定部22及び原因機器推定部23に出力する。
【0019】
過去事例推定部22は、データ管理部21から入力された状態データD1を基に、過去情報データベース25を参照して過去の類似する事例を推定し、推定結果を作業順序決定部26へ出力する。過去の類似する事例とは、例えば同一故障と思われる事例である。ここでは、該当する事例の名称や管理番号等の情報が特定される。
原因機器推定部23は、データ管理部21から入力された状態データD1を基に、過去情報データベース25を参照して昇降機11が状態データにより示された状態(すなわち故障)となるに至った原因機器を過去の事例に関する情報から推定し、推定結果を作業抽出部24へ出力する。
過去情報データベース25には、過去の事例に関する情報が状態データと紐づけて記録されている。例えば、過去情報データベース25には、過去の事例、そのときの状態データ、作業内容(原因機器と実施作業)などが記録されている。また、過去情報データベース25には、事例ごとに収集した状態データと作業に要した時間とが格納されている。
【0020】
作業抽出部24は、原因機器推定部23が推定した原因機器に対して必要とされる作業を作業マスタデータベース28から抽出し、抽出結果(作業一覧)を作業順序決定部26へ出力する。
作業マスタデータベース28には、原因別に作業情報が登録されている。例えば作業マスタデータベース28は、原因機器と、当該原因機器に対する作業とを紐づけて記録している。
【0021】
作業順序決定部26は、昇降機11に対して結ばれている保守契約の内容を示す契約情報を基に、作業抽出部24で抽出された作業一覧内の各作業に優先度を設定する。そして、作業順序決定部26は、各作業の優先度に基づいて作業一覧内の各作業を実施すべき順序を決定し、順序が反映された作業一覧を出力する。このように本実施形態では、顧客の保守契約の内容を、作業順序を決定するための因子に利用する。作業順序決定部26の処理の詳細については後述する。
【0022】
管理情報データベース27には、昇降機11のメンテナンス会社が、保守に関して顧客と締結した契約の内容を示す契約情報が記録されている。例えば、保守契約の種類には大別すると、対象作業を実施するにあたって追加の費用が発生する契約(第1の契約)と、追加の費用が発生しない契約(第2の契約)がある。第1の契約の例は、原因機器の交換が有償であるPOG(Parts Oil Grease)契約である。一般にPOG契約では、定期点検、管理仕様範囲内の消耗品の交換が費用に含まれるが、その他の消耗品や部品の交換、修理については別途費用が必要である。また、第2の契約の例は、原因機器の交換が無償であるフルメンテナンス契約である。フルメンテナンス契約は、通常使用において発生する消耗品や部品の交換、修理を含んだ契約のことであり、これらの作業に対して別途費用は発生しない。
【0023】
[作業端末]
作業端末30は、作業順序出力部31と、作業実績送信部32とを備える。
作業順序出力部31は、作業順序決定部26で決定された作業の順序が反映された作業一覧を表示装置44(図2参照)に出力する。作業順序出力部31によって表示装置に作業一覧内の作業の順序が表示されることで、作業者Uは作業の順序を確認することができる。なお、作業順序出力部31は、作業の順序を表示ではなく音声により出力してもよい。作業者Uは、故障対応が完了後、昇降機11の故障に対して実施した作業の内容(作業実績)を作業端末30に入力する。
【0024】
作業実績送信部32は、昇降機11の故障に対する作業者Uの作業実績を過去情報データベース25に登録するため、通信インターフェース47(図2参照)を介して当該作業実績を作業指示装置20に送信する。
【0025】
なお、本実施形態では、監視対象として昇降機11を例示したが、エスカレータやプラントシステムを構成する機器など、種々の設備やシステムが監視対象となり得る。
【0026】
[計算機のハードウェア構成]
次に、作業支援システム1を構成する装置や端末を構成する計算機のハードウェア構成を説明する。
図2は、計算機40のハードウェア構成例を示すブロック図である。作業指示装置20及び作業端末30は、それぞれ図2に示す計算機40によってハードウェアが構成される。なお、監視装置12も、図2に示す計算機40と同様のハードウェアにより構成される。
【0027】
計算機40は、いわゆるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機40は、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43を備える。さらに、計算機40は、表示装置44、操作装置45、不揮発性ストレージ46、及び通信インターフェース47を備える。
【0028】
CPU41は、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM42から読み出してRAM43にロードし、実行する。RAM43には、CPU41の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、CPU41によって適宜読み出される。なお、演算処理装置としてCPU41を用いているが、MPU(Micro Processing Unit)等の他のプロセッサでもよい。
【0029】
表示装置44は、例えば液晶ディスプレイモニタであり、GUI画面やCPU41で行われた処理の結果等を表示する。操作装置45には、例えば、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイス、キーボードなどが用いられ、ユーザは操作装置45に所定の操作を行い、指示を入力することが可能である。操作装置45は、ユーザの操作に応じた入力信号を生成してCPU41へ供給する。なお、表示装置44及び操作装置45は、装置の構成によっては設けられないこともある。例えば、作業指示装置20及び監視装置12では、表示装置44及び操作装置45を不要としてよい。
【0030】
不揮発性ストレージ46としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ46には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機40を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM42及び不揮発性ストレージ46は、CPU41が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録することができる。
【0031】
作業指示装置20では、作業指示装置20が作業指示を提供するアプリケーションサーバとして動作するためのプログラムが不揮発性ストレージ46に格納される。また、作業端末30では、作業端末30が作業指示を表示するクライアント端末として動作するためのプログラムが不揮発性ストレージ46に格納される。
【0032】
通信インターフェース47には、例えばNIC(Network Interface Card)やモデム等が用いられ、端子が接続されたLAN等の通信ネットワーク又は専用線等を介して、外部装置との間で各種のデータを送受信することが可能に構成されている。また、通信インターフェース47として、Wi-Fi(登録商標)やLTE(Long Term Evolution)(登録商標)などの無線通信に対応した通信インターフェースを用いてもよい。
【0033】
[作業順序決定部による処理の流れ]
作業順序決定部26による処理の流れを、図3図4を用いて説明する。
図3は、作業順序決定部26による処理の流れを示すフローチャートである。
【0034】
まず、作業順序決定部26は、状態データD1に基づく過去事例推定部22の推定結果と、状態データD1に基づいて作業抽出部24において抽出された作業一覧とを取り込む(S1)。
【0035】
次いで、作業順序決定部26は、過去の作業実績を利用するため、過去情報データベース25から同現場(現地作業部10)の対応履歴(例えば前回目的の作業を実施した日付)を取得する(S2)。さらに、作業順序決定部26は、管理情報データベース27から同現場の契約情報を取得する(S3)。
【0036】
次いで、作業順序決定部26は、取得した上記複数の情報から作業一覧内の作業を実施すべき順序を決定する(S4)。そして、作業順序決定部26は、作業の順序を反映した作業一覧を作業端末30に送信する(S5)。
【0037】
作業者Uは、作業端末30に提示された作業一覧内の作業の順序を確認し、現地にて昇降機11の作業を行う。作業者Uは、操作装置45により、実際に作業した内容(作業実績)を作業端末30に入力する。最終的に、作業端末30の作業実績送信部32が、作業者Uの作業実績を作業指示装置20に送信し、作業実績が過去情報データベース25に登録される。登録された作業実績の情報は、次回以降の故障時に利用することできる。
【0038】
[作業順序決定処理]
次に、図3のステップS4における作業順序決定処理について説明する。
図4は、ステップS4の作業順序決定処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。この図4について図5図13を参照しながら説明する。図5図6図8図9はPOG契約の場合の例であり、図10図13はフルメンテナンス契約の場合の例である。
【0039】
はじめに、作業順序決定部26は、作業抽出部24にて抽出された作業内容を基に、作業順序を決定するための作業一覧を作成する(S11)。作業一覧には、作業抽出部24にて抽出された作業内容と、過去事例推定部22の推定結果から算出した作業予想時間と手配時間の情報が含まれる。
【0040】
(POG契約の場合)
図5は、作業順序決定部26により作成される作業一覧50の例を示す。
作業一覧50は、項目(フィールド)として、作業順序57、作業内容、必要部品、作業予想時間、手配時間、作業種別、必要人数、部品コスト、契約情報51、及び過去情報52を含む。「作業予想時間」は、作業を開始してから完了するまでに要する時間(分)である。「手配時間」は、部品の手配をかけてから作業者Uに部品が届くまでの時間(分)である。「部品コスト」は交換する部品の代金(例えば単位は円)である。例えば部品コストは、部品代に作業費も含めた費用としてもよい。「契約情報51」は、保守契約の内容を示す情報である。「過去情報52」は、過去対応履歴情報であり、作業当日の時点から該当作業を前回実施したときまでの時間である。ここでの“時間”は「ある長さを持つ時」を意味するが、時の長さを示す単位としての「時間」であってもよい。なお、本実施形態では“時間”の単位として「日」を用いている。図5では、契約情報51及び過去情報52は、情報付与前であるため空白としている。
【0041】
次いで、作業順序決定部26は、同作業一覧50に契約情報51及び過去情報52の各項目にそれぞれ情報を付与(入力)する(S12)。図6に、作業一覧50に契約情報(POG契約)と過去対応履歴情報を付与した例を示す。契約情報51は例として“P”とし、部品交換が顧客負担となる契約とする。“P”はPOG契約の略省であり、フルメンテナンス契約の場合には“F”と表記する。作業一覧50では、過去情報52として、「Y1コネクタ電圧チェック」、「基板電圧チェック」、及び「AVR交換」のそれぞれに、“1”、“30”、及び“60”が付与されている。
【0042】
次いで、作業順序決定部26は、各スコア関数(後述する図8及び図12参照)を用いて作業別にスコア換算を行う(S13)。本実施形態では、例えば図8に示すように、作業予想時間に関するスコア関数61(時間関数T(x))、契約内容に関するスコア関数62(契約関数K(x,y))、過去情報に関するスコア関数63(状態関数J(x))を備える。計算式64は、各スコア関数が算出したスコアを合計して総スコアを算出する。各スコア関数を用いた計算方法について図7を用いて説明する。
【0043】
図7は、ステップS13の各スコア関数を用いたスコア算出処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
まず、作業順序決定部26は、作業一覧50の契約情報51を参照し、顧客の契約内容は部品交換が有償(すなわち追加費用発生)であるか否かを判定する(S21)。作業順序決定部26は、契約内容は部品交換が有償である場合には(S21のYES)、部品交換が発生しない作業のスコアが大きくなる契約関数(図8のスコア関数62)を選択する(S22)。また、作業順序決定部26は、顧客の契約内容は部品交換が有償ではない、すなわち無償である場合には(S21のNO)、部品交換が発生する作業のスコアが大きくなる契約関数(図12のスコア関数62A)を選択する(S23)。
【0044】
このように、契約関数は、顧客の保守契約の内容に応じて切替えられる。そして、作業順序決定部26は、各スコア関数のスコアを計算し(S24)、計算が完了したら図4のステップS14に進む。
【0045】
図8は、各スコア関数の第1の例(POG契約)を示す。
図9は、図6の作業一覧50に各スコア関数のスコアと総スコアを付与した例を示す。
スコア関数61の時間関数T(x)は、作業一覧50の作業予想時間(x)を用いてスコアを算出し、その結果を図9に示す作業一覧50の時間関数53の項目(フィールド)に格納する。例えば、時間関数T(x)は、作業予想時間が30分未満のときスコア“3”、同時間が30分以上かつ60分未満のときスコア“2”、同時間が60分以上のときスコア“1”を出力する。
【0046】
スコア関数62の契約関数K(x,y)は、作業一覧50の作業種別(x)と部品コスト(y)によりスコアを算出し、その結果を図9に示す作業一覧50の契約関数54の項目(フィールド)に格納する。例えば、契約関数K(x,y)は、作業種別(x)が“確認”のときスコア“3”を出力する。また、契約関数K(x,y)は、作業種別(x)が“交換”であって、部品コスト(y)が5000円未満のときスコア“2”を出力する。また、契約関数K(x,y)は、作業種別(x)が“交換”であって、部品コスト(y)が5000円以上のときスコア“1”を出力する。
【0047】
これにより、契約情報51で示される保守契約が、対象作業(例えば部品交換作業)を実施するにあたって、追加の費用が発生するPOG契約(第1の契約)である場合には、作業一覧50内の該当作業に対して低い優先度(遅い順番)を割り当てることができる。ここでの対象作業は、部品交換作業であるがこの作業に限らない。
【0048】
スコア関数63の状態関数J(x)は、作業一覧50の過去情報52(x)によりスコアを算出し、その結果を図9に示す作業一覧50の状態関数55の項目(フィールド)に格納する。例えば、状態関数J(x)は、過去情報として対象作業を前回実施した日までの日数が7日以下のときスコア“1”、同日数が7日を超えて90日以下のときスコア“2”、同日数が90日を超えるときスコア“3”を出力する。
【0049】
スコア関数61~63(時間関数T(x)、契約関数K(x,y)、状態関数J(x))は、作業一覧50の項目の追加、また必要な条件の見直しによりその都度追加、削除されるものとする。
【0050】
図4の説明に戻る。ステップS13の処理後、作業順序決定部26は、計算式64により、作業別に各スコア関数のスコアを合計した総スコアを算出し(S14)、図9に示す作業一覧50の総スコア56の項目に出力する。図8に計算式64を示すように、POG契約の場合の総スコアは、時間関数T(x)、契約関数K(x,y)、及び状態関数J(x)の各スコアを合計したものである。
【0051】
次いで、作業順序決定部26は、各作業の総スコアの値に基づいて作業順序調整処理を行う(S15)。すなわち作業順序決定部26は、作業別の総スコアの値に基づいて作業一覧50内の各作業を実施すべき順序を決定し、図9に示す作業一覧50の作業順序57の項目に出力する。図9の作業一覧50では、上から1~3段目のレコードの作業内容「コネクタA-脱着確認」、「コネクタB-脱着確認」、及び「プリント板_ヒューズ確認」の総スコア56の値が“9”ともっとも大きい。総スコア56の値がもっとも大きいこれらの作業の優先度がもっとも高く、作業順序が“1”番に設定される。すなわち、作業指示装置20は、POG契約の場合の基本的な考え方として、部品交換が発生しない作業から実施を指示する。
【0052】
一方、作業一覧60における作業内容「ヒューズ交換」は、部品コストが1000円と安価であることに加え、作業予想時間が10分と短く、かつ過去情報もないために、総スコア56の値が“8”と高くなり、作業順序が“2”番に設定される。また、作業内容「AVR交換」は、部品コストが30000円と高価であることに加え、過去情報が60日であるために、総スコア56の値が“6”と低くなり、作業順序がもっとも遅い“4”番に設定される。また、作業内容「プリント板交換」は、部品コストが50000円と高価であることに加え、作業予想時間が30分であるために、総スコア56の値が“6”と低くなり、作業順序がもっとも遅い“4”番に設定される。
【0053】
そして、作業順序決定部26は、作業順序調整処理が終了後、図3のステップS5に進み、作業の順序を調整済みの作業一覧50を作業端末30に送信する。作業者Uはこの作業一覧50を確認し、作業順序が1番の「コネクタA-脱着確認」、「コネクタB-脱着確認」、及び「プリント板_ヒューズ確認」を優先的に実施する。なお、作業順序が同じ作業は優先度が同じであるため、作業順序が同じ作業が複数ある場合には、これらの作業の順番は作業者Uが任意に決定できる。そして、作業者Uは作業一覧50内の作業順序に従って作業を実施していき、昇降機11が故障から復旧したら以降の作業は実施しない。
【0054】
このように、部品交換が有償となってしまう保守契約を結んだ顧客の場合には、機器交換以外の延命措置の作業や、過去事例に基づく作業を優先して提示することで、なるべく機器交換が発生することを防止できる。過去事例に基づく作業とは、例えば作業予想時間の短い作業や、過去に有効ではなかった作業以外の作業などである。また、仮に機器交換を行わなければならなくなった場合には、作業内容と追加費用を顧客に提示して、顧客に対する事情説明を円滑に行うことができる。
【0055】
(フルメンテナンス契約の場合)
次に、保守契約がフルメンテナンス契約の場合の作業一覧について図10図13を参照して説明する。
【0056】
図10は、作業順序決定部26により作成される作業一覧60の例を示す。
この作業一覧60の内容は、図5の作業一覧50と同じである。
【0057】
図11は、作業一覧60に契約情報(フルメンテナンス契約)と過去対応履歴情報を付与した例を示す。
作業一覧60では、各作業の契約情報51に、部品交換に際して顧客負担がないフルメンテナンス契約を示す“F”が付与されている。また、作業一覧60では、作業一覧50と同様に、過去情報52として、「Y1コネクタ電圧チェック」、「基板電圧チェック」、及び「AVR交換」のそれぞれに、“1”、“30”、及び“60”が付与されている。
【0058】
図12は、各スコア関数の第2の例(フルメンテナンス契約)を示す。
契約内容に関するスコア関数62Aの契約関数K(x)は、作業一覧50の作業種別(x)によりスコアを算出し、その結果を図13に示す作業一覧60の契約関数54の項目(フィールド)に格納する。契約関数K(x)では、部品コスト(y)は未使用である。例えば、契約関数K(x)は、作業種別(x)が“確認”のときスコア“1”を出力する。また、契約関数K(x)は、作業種別(x)が“交換”のときスコア“3”を出力する。
【0059】
これにより、契約情報51で示される保守契約が、対象作業を実施するにあたって追加の費用が発生しないフルメンテナンス契約(第2の契約)である場合には、作業一覧60内の該当作業に対して高い優先度(早い順番)を割り当てることができる。ここでの対象作業は、部品交換作業であるがこれに限らない。
【0060】
図12に計算式64Aを示すように、フルメンテナンス契約の場合の総スコアは、時間関数T(x)、契約関数K(x)、及び状態関数J(x)の各スコアを合計したものである。
【0061】
図13は、図11の作業一覧60に各スコア関数のスコアと総スコアを付与した例を示す。
図11の作業一覧60では、上から8段目の作業内容「ヒューズ交換」の総スコア56の値が“9”ともっとも大きい。したがって、この作業の優先度がもっとも高く、作業順序が“1”番に設定される。次いで、上から9段目と10段目の作業内容「AVR交換」、「プリント板交換」の総スコア56の値が“8”と、作業一覧60内で2番目に大きい。したがって、この2つの作業は2番目に高い優先度であり、作業順序が“2”番に設定される。
【0062】
一方、作業一覧60における作業内容「Y1コネクタ電圧チェック」は、部品コストはかからないが、過去情報が1日であるために、総スコア56の値が“4”と低くなり、作業順序がもっとも遅い“6”番に設定される。また、作業内容「基板電圧チェック」は、部品コストはかからないが、作業予想時間が60分と長いために、総スコア56の値が“4”と低くなり、作業順序がもっとも遅い“6”番に設定される。
【0063】
このように、部品交換等の無償化が含まれる保守契約を結んだ顧客の場合には、作業の順序として原因機器の交換作業を優先的に行うものとし、機器交換により早期に昇降機11を復旧することが可能となる。また、作業者Uは、原因機器が推定された時点で部品(原因機器)の手配を行えるため、部品入手までの時間を削減することが可能である。
【0064】
なお、POG契約(P)及びフルメンテナンス契約(F)以外に契約形態が存在する場合は、契約関数K(x,y)と契約関数K(x)以外に新たに契約関数が追加される。また、契約関数の引数を増やす必要がある場合には、作業一覧50,60に項目(フィールド)が追加される。すなわち、作業指示装置20において運用条件や判定条件が変更となった場合には、各関数の条件変更や、別関数の追加及び削除、作業一覧の項目追加を行うことができる。
【0065】
以上のとおり、一実施形態に係る作業指示装置(作業指示装置20)は、監視対象(例えば昇降機11)に故障が発生した場合に、監視対象に対して結ばれている保守契約(例えばPOG契約、フルメンテナス契約)の内容を示す契約情報(契約情報51)を基に、故障に対して作成された作業一覧(作業一覧50,60)内の各作業に優先度(契約関数54の値)を設定し、その優先度に基づいて各作業を実施すべき順序を決定し、順序が反映された作業一覧を出力する作業順序決定部(作業順序決定部26)を備える。
【0066】
上記の構成を備える作業指示装置によれば、監視対象に故障が発生した場合に、顧客との価格交渉を極力発生させず、且つ必要な作業を作業員に提示することができる。
【0067】
また、上述した一実施形態において、作業順序決定部(作業順序決定部26)は、契約情報で示される保守契約が、対象作業(例えば部品交換作業)を実施するにあたって追加の費用が発生する第1の契約(例えばPOG契約)である場合には、作業一覧(作業一覧50)内の上記対象作業に該当しない作業(部品コスト“0”)に対して高い優先度を設定する。また、上記作業順序決定部は、上記保守契約が、上記対象作業を実施するにあたって追加の費用が発生しない第2の契約(例えばフルメンテナンス契約)である場合には、作業一覧(作業一覧60)内の上記対象作業に該当する作業(部品コスト発生)に対して高い優先度を設定する。
【0068】
上記の構成を備える作業指示装置よれば、保守契約が対象作業(例えば部品交換作業)を実施するにあたって追加の費用が発生する第1の契約か、追加の費用が発生しない第2の契約かによって、作業一覧内の各作業に設定する優先度を変更し、各作業の順序を決定することができる。これにより、現場の作業員は、作業端末に表示される作業一覧を確認して、実施すべき作業の順序を容易に判断できる。
【0069】
また、上述した一実施形態に係る作業順序決定部(作業順序決定部26)は、保守契約が第1の契約である場合、追加の費用(部品コストの値)が高い作業ほど低い優先度(契約関数のスコア値)を設定するように構成されている。
【0070】
上記の構成を備える作業指示装置によれば、追加の費用が高い作業を避けて、追加の費用がない作業、又は、追加の費用が安い作業を作業員に優先的に提示することができる。これにより、作業員が顧客に対して作業内容と価格を交渉する際に、顧客が価格面で作業内容に納得しやすくなる。
【0071】
また、上述した一実施形態に係る作業順序決定部(作業順序決定部26)は、保守契約の内容に加え、作業の開始から完了までに要する作業予想時間、及び/又は、作業当日の時点から該当作業を前回実施したときまでの時間を示す過去対応履歴情報(過去情報52)に基づいて、作業一覧内の各作業の優先度を設定するように構成されている。作業順序決定部は、作業予想時間が短い作業ほど高い優先度を設定し、過去対応履歴情報の日数が長い作業ほど高い優先度を設定する。
【0072】
上記の構成を備える作業指示装置によれば、保守契約の内容に加えて、作業予想時間及び/又は過去対応履歴情報を加味して各作業の優先度が設定されるため、作業一覧内の各作業の順序がより最適化される。作業の順序に作業予想時間を加味することで、故障対応完了までに要する作業時間を短縮できる。また、作業の順序に過去対応履歴情報を加味することで、過去に実施したが有効ではなかった作業の順番を遅らせることができる。
【0073】
さらに、本発明は上述した一実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【0074】
例えば、上述した一実施形態は本発明を分かりやすく説明するために作業指示装置及び作業支援システムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されない。また、一実施形態の構成の一部について、他の構成要素の追加、削除、置換をすることも可能である。また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
【0075】
また、上述した一実施形態に係る作業指示装置の各構成要素(ブロックやデータベース)は、それぞれの構成要素が通信ネットワークを介して互いに情報を送受信できるならば、いずれの装置に実装されてもよい。例えば、作業一覧作成部29は、通信ネットワークに接続されたサーバ(図示略)に設けられてもよい。この場合、サーバが昇降機11の状態データD1を収集し昇降機11に発生した故障に対して必要な作業一覧を作成し、その作業一覧を作業指示装置20に送信する。作業指示装置20はサーバから昇降機11に対する作業一覧を受信すると、昇降機11の保守契約の内容を基に作業一覧内の各作業を実施すべき順序を決定し、順序が反映された作業一覧を出力する。なお、作業一覧作成部29の全部又は一部をサーバに設けてもよい。また、管理情報データベース27をサーバ側に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…作業支援システム、 10…現地作業部、 11…昇降機(監視対象の例)、 12…監視装置、 20…作業指示装置、 21…データ管理部、 22…過去事例推定部、 23…原因機器推定部、 24…作業抽出部、 25…過去情報データベース、 26…作業順序決定部、 27…管理情報データベース、 28…作業マスタデータベース、 29…作業一覧作成部、 30…作業端末、 31…作業順序出力部、 32…作業実績送信部、 40…計算機、 41…CPU、 44…表示装置、 50…作業一覧、 51…契約情報、 52…過去情報、 53…時間関数、 54…契約関数、 55…状態関数、 56…総スコア、 57…作業順序、 60…作業一覧、 61…スコア関数(時間関数)、 62,62A…スコア関数(契約関数)、 63…スコア関数(状態関数)、 64,64A…計算式、 D1…状態データ
図1
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