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特許7179021真空断熱式パネルを有する断熱コンテナおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】真空断熱式パネルを有する断熱コンテナおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20221118BHJP
【FI】
B65D81/38 P
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019562002
(86)(22)【出願日】2018-05-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2018032972
(87)【国際公開番号】W WO2018213448
(87)【国際公開日】2018-11-22
【審査請求日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】15/596,747
(32)【優先日】2017-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519138232
【氏名又は名称】イエティ クーラーズ、エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サイダーズ ロイ、ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ケラー、クリストファー エム.
(72)【発明者】
【氏名】アバンテ、エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ブロック、ダスティン
(72)【発明者】
【氏名】ニーリィ、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】レーン、マーク カールソン
(72)【発明者】
【氏名】ソンタグ、ジェイムズ ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ザック、デニス
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-128166(JP,U)
【文献】特開2008-201438(JP,A)
【文献】国際公開第2016/066251(WO,A2)
【文献】特開2016-158936(JP,A)
【文献】特開昭54-063453(JP,A)
【文献】特開2001-136887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を有する断熱コンテナであって、前記ベース断熱構造体および前記蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲み、前記断熱コンテナは、
ベース断熱構造体であって、前記ベース断熱構造体は、
ベース外側シェル構造体およびベース内側壁部構造体によって囲まれているベース・キャビティーであって、前記ベース内側壁部構造体は、前記ベース断熱構造体の周囲部の周りに延在するベース・カラーを含む、ベース・キャビティー
記ベース・キャビティーの中に位置決めされているベース断熱部分であって、前記ベース断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、ベース断熱部分、ならびに、
前記ベース外側シェル構造体の底部端部と係合されているエンド・キャップ
を含む、ベース断熱構造体と、
前記ベース断熱構造体と枢動可能に係合されている蓋断熱構造体であって、前記蓋断熱構造体は、
蓋外側シェル構造体および蓋内側壁部構造体によって囲まれている蓋キャビティーであって、前記蓋内側壁部構造体は、前記蓋断熱構造体の周囲部の周りに延在する蓋カラーを含む、蓋キャビティー、ならびに、
前記キャビティーの中に位置決めされている蓋断熱部分であって、前記蓋断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、蓋断熱部分
を含む、蓋断熱構造体と
を含み、
前記ベース外側シェル構造体は、上部フランジおよび底部フランジをさらに含み、前記上部フランジは、前記ベース内側壁部構造体の中のチャネルの中に係合されており、前記底部フランジは、前記エンド・キャップの中のチャネルの中に係合されており、
前記ベース断熱部分および前記蓋断熱部分のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含む、断熱コンテナ。
【請求項2】
前記ベース断熱部分は、第1の側壁部真空断熱式パネル、第2の側壁部真空断熱式パネル、および、3ピースの真空断熱式パネルを含む、請求項1に記載の断熱コンテナ。
【請求項3】
前記3ピースの真空断熱式パネルは、折り畳み可能な断熱パネルを含み、前記折り畳み可能な断熱パネルは、2つの折り畳み可能な部分を有しており、前記折り畳み可能な断熱部分が、前記ベース断熱構造体の2つの角部の周りに延在するように折り畳まれるようになっている、請求項2に記載の断熱コンテナ。
【請求項4】
前記3ピースの真空断熱式パネルは、1つの真空断熱式パネルを含む、請求項3に記載の断熱コンテナ。
【請求項5】
前記断熱コンテナの前記2つの折り畳み可能な部分は圧縮され、前記2つの折り畳み可能な部分の厚さが、前記3ピースの真空断熱式パネルの残りの部分の厚さよりも小さくなるようになっている、請求項4に記載の断熱コンテナ。
【請求項6】
前記3ピースの真空断熱式パネルは、カット・アウト部分を含む、請求項5に記載の断熱コンテナ。
【請求項7】
前記蓋断熱部分は、1つの真空断熱式パネルを含む、請求項5に記載の断熱コンテナ。
【請求項8】
前記蓋断熱部分は、カット・アウト部分を含む、請求項7に記載の断熱コンテナ。
【請求項9】
前記蓋外側シェル構造体は、フランジをさらに含み、前記フランジは、前記蓋カラーの中のチャネルの中に係合されている、請求項に記載の断熱コンテナ。
【請求項10】
前記断熱コンテナは、前記ベース・カラーから延在する少なくとも1つのベース係合構造体をさらに含み、前記ベース係合構造体は、前記ベース内側壁部構造体の中の前記チャネルに対して実質的に垂直のベース係合チャネルを含み、前記上部フランジは、前記ベース係合チャネルの中に係合されている、請求項に記載の断熱コンテナ。
【請求項11】
ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、前記ベース係合構造体と係合されている、請求項10に記載の断熱コンテナ。
【請求項12】
前記断熱コンテナは、前記蓋カラーから延在する少なくとも1つの蓋係合構造体をさらに含み、前記蓋係合構造体は、前記蓋内側壁部構造体の中の前記チャネルに対して実質的に垂直の蓋係合チャネルを含み、前記蓋外側シェル構造体の前記フランジは、前記蓋係合チャネルの中に係合されている、請求項10に記載の断熱コンテナ。
【請求項13】
ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、前記ベース係合構造体および前記蓋係合構造体と係合されている、請求項12に記載の断熱コンテナ。
【請求項14】
ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を有する断熱コンテナであって、前記ベース断熱構造体および前記蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲み、前記断熱コンテナは、
ベース断熱構造体であって、前記ベース断熱構造体は、
ステンレス鋼から構成されたベース外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成されたベース内側壁部構造体によって囲まれているベース・キャビティーであって、前記ベース内側壁部構造体は、前記ベース断熱構造体の周囲部の周りに延在するベース・カラーを含む、ベース・キャビティー、
前記ベース外側シェル構造体の底部端部と係合されている、ポリエチレンから構成されたエンド・キャップであって、前記ベース外側シェル構造体は、上部フランジおよび底部フランジをさらに含み、前記上部フランジは、前記ベース内側壁部構造体の中のチャネルの中に係合されており、前記底部フランジは、前記エンド・キャップの中のチャネルの中に係合されている、エンド・キャップ
前記ベース・キャビティーの中に位置決めされているベース断熱部分であって、前記ベース断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、ベース断熱部分、ならびに、
前記ベース・カラーから延在する少なくとも1つのベース係合構造体であって、前記ベース係合構造体は、前記ベース内側壁部構造体の中の前記チャネルに対して実質的に垂直のベース係合チャネルを含み、前記上部フランジは、前記ベース係合チャネルの中に係合されている、少なくとも1つのベース係合構造体
を含む、ベース断熱構造体と、
前記ベース断熱構造体と枢動可能に係合されている蓋断熱構造体であって、前記蓋断熱構造体は、
ステンレス鋼から構成された蓋外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成された蓋内側壁部構造体によって囲まれている蓋キャビティーであって、前記蓋内側壁部構造体は、前記蓋断熱構造体の周囲部の周りに延在する蓋カラーを含む、蓋キャビティー、ならびに、
前記キャビティーの中に位置決めされている蓋断熱部分であって、前記蓋断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、蓋断熱部分
を含む、蓋断熱構造体と
を含み、
前記ベース断熱部分および前記蓋断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルをそれぞれ含み
記蓋外側シェル構造体は、フランジをさらに含み、前記フランジは、前記蓋カラーの中のチャネルの中に係合されている、断熱コンテナ。
【請求項15】
ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、前記ベース係合構造体と係合されており、前記少なくとも1つの機械的な締結具は、前記ベース係合構造体および前記ベース外側シェル構造体を通過している、請求項14に記載の断熱コンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2017年5月16日に出願された米国特許出願第15/596,747号の優先権を主張する。米国特許出願第15/596,747号は、2016年11月23日に出願された国際出願第PCT/US2016/063658号の一部継続出願であり、それは、2015年11月25日に出願された米国仮出願第62/259,879号の優先権を主張する。本出願は、上記に特定された出願の利益を主張し、それは、任意のおよびすべての非限定的な目的のために、その全体が明示的に参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
断熱コンテナは、1つまたは複数の表面を通る熱伝達率を低減させ、断熱コンテナの貯蔵コンパートメントの中のアイテムを冷温に維持するように構成され得る。断熱コンテナは、ポリマーから成形され得り、また、1つまたは複数のキャビティーを含むことが可能であり、1つまたは複数のキャビティーは、フォームなどのような追加的な断熱材料によって充填されるように構成されている。しかし、増加した熱抵抗および/または増加した貯蔵容量を提供することができる断熱コンテナに対する必要性が存在している。この開示の態様は、改善された断熱コンテナ、および、断熱コンテナの生産のための方法に関する。
【発明の概要】
【0003】
1つの態様によれば、少なくとも1つの真空断熱式パネルを有する断熱コンテナが開示されている。別の態様によれば、少なくとも1つの真空断熱式パネルを有する断熱コンテナを作製する方法が開示されている。
【0004】
別の態様によれば、断熱コンテナが開示されている。断熱コンテナは、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を含むことが可能であり、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む。ベース断熱構造体は、外側面を有する少なくとも1つのサイド断熱構造体を含むことが可能であり、外側面は、真空断熱式パネルを含有する断熱コンポーネントの表面を含むか、またはそれと同一の広がりを持つ。
【0005】
別の態様によれば、断熱コンテナは、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を含むことが可能であり、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む。ベース断熱構造体は、少なくとも1つのサイド断熱構造体と、底部断熱構造体とを含むことが可能である。蓋断熱構造体および底部断熱構造体のそれぞれは、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。蓋断熱構造体は、第1のキャビティーを有する第1のリテイニング部分と、第1のキャビティーの中に配設されている第1の断熱部分と、第1のカバーとをさらに含むことが可能であり、第1のカバーは、第1のキャビティーおよび第1の断熱部分を囲む。少なくとも1つのサイド断熱構造体は、内部キャビティーをさらに含むことが可能である。底部断熱構造体は、第2のキャビティーを有する第2のリテイニング部分と、第2のキャビティーの中に配設されている第2の断熱部分と、第2のカバーとをさらに含むことが可能であり、第2のカバーは、第2のキャビティーおよび第2の断熱部分を囲む。第1および第2の断熱部分のそれぞれは、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。
【0006】
別の態様によれば、断熱コンテナを製造する方法が開示されている。方法は、ポリマーから蓋断熱構造体を成形するステップを含むことが可能であり、蓋断熱構造体は、第1のキャビティーを有するリテイニング部分を含むことが可能である。方法は、ポリマーからベース断熱構造体を成形するステップを含むことが可能であり、ベース断熱構造体は、内部キャビティーを有する少なくとも1つのサイド断熱構造体と、第2のキャビティーを有する第2のリテイニング部分を有する底部断熱構造体とを含むことが可能である。また、方法は、第1の断熱部分を第1のキャビティーの中へ挿入するステップと、第1のカバー部分を第1のリテイニング部分と係合させ、第1のキャビティーおよび第1の断熱部分を囲むステップと、第2の断熱部分を第2のキャビティーの中へ挿入するステップと、第2のカバー部分を第2のリテイニング部分と係合させ、第2のキャビティーおよび第2の断熱部分を囲むステップとを含むことが可能である。第1および第2の断熱部分のそれぞれは、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。
【0007】
別の態様によれば、断熱コンテナが開示されている。断熱コンテナは、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を含むことが可能であり、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む。ベース断熱構造体は、少なくとも1つのサイド断熱構造体をさらに含むことが可能であり、少なくとも1つのサイド断熱構造体は、第1のキャビティーを備えた第1のリテイニング部分と、第1のキャビティーの中に位置決めされている第1の断熱部分と、第1のキャビティーおよび第1の断熱部分を囲む第1のカバー部分とを有している。ベース断熱構造体は、底部断熱構造体を追加的に含むことが可能であり、底部断熱構造体は、第2のキャビティーを備えた第2のリテイニング部分と、第2のキャビティーの中に位置決めされている第2の断熱部分と、第2のキャビティーおよび第2の断熱部分を囲む第2のカバー部分とを有している。蓋断熱構造体は、第3のキャビティーを備えた第3のリテイニング部分と、第3のキャビティーの中に位置決めされている第3の断熱部分と、第3のキャビティーおよび第3の断熱部分を囲む第3のカバー部分とをさらに含むことが可能である。さらに、第1の、第2の、および第3の断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。追加的に、第1の、第2の、および第3のカバー部分は、第1の、第2の、および第3のリテイニング部分にそれぞれ連結され得り、内部貯蔵コンパートメントの内側壁部を形成することが可能である。
【0008】
別の態様によれば、断熱コンテナが開示されており、断熱コンテナは、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を含むことが可能であり、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、内部貯蔵コンパートメントを囲む。ベース断熱構造体は、キャビティーを含むことが可能であり、キャビティーは、外側シェル構造体および内側壁部構造体によって囲まれている。断熱部分は、キャビティーの中に位置決めされ得り、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれ得る。さらに、断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。
【0009】
別の態様によれば、断熱コンテナを製造する方法が開示されている。方法は、蓋断熱構造体およびベース断熱構造体を成形するステップを含むことが可能である。成形するステップは、第1の断熱部分の周りにポリマー・フォームを成形し、ベース・コア構造体を形成するステップと、第2の断熱部分の周りにポリマー・フォームを成形し、蓋コア構造体を形成するステップとをさらに含むことが可能である。さらに、成形するステップは、ベース・コア構造体の少なくとも一部分の周りに第1の外側シェルを回転成形し、ベース断熱構造体を形成するステップと、蓋コア構造体の少なくとも一部分の周りに第2の外側シェルを回転成形し、蓋断熱構造体を形成するステップとを含むことが可能である。さらに、第1および第2の断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。
【0010】
別の態様によれば、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を有する断熱コンテナであって、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む、断熱コンテナが開示されている。ベース断熱構造体は、ベース外側シェル構造体およびベース内側壁部構造体によって囲まれているベース・キャビティーであって、ベース内側壁部構造体は、ベース断熱構造体の周囲部の周りに延在するベース・カラーを含む、ベース・キャビティーと、ベース・キャビティーの中に位置決めされているベース断熱部分であって、ベース断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、ベース断熱部分とを含むことが可能である。蓋断熱構造体は、ベース断熱構造体と枢動可能に係合され得り、蓋断熱構造体は、蓋外側シェル構造体および蓋内側壁部構造体によって囲まれている蓋キャビティーであって、蓋内側壁部構造体は、蓋断熱構造体の周囲部の周りに延在する蓋カラーを含む、蓋キャビティーと、キャビティーの中に位置決めされている蓋断熱部分であって、蓋断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、蓋断熱部分とを含むことが可能である。ベース断熱部分および蓋断熱部分のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの真空断熱式パネルを含む。
【0011】
ベース断熱部分は、第1の側壁部真空断熱式パネル、第2の側壁部真空断熱式パネル、および、3ピースの真空断熱式パネルを含むことが可能である。3ピースの真空断熱式パネルは、折り畳み可能な断熱パネルを含むことが可能であり、折り畳み可能な断熱パネルは、2つの折り畳み可能な部分を有しており、折り畳み可能な断熱部分が、ベース断熱構造体の2つの角部の周りに延在するように折り畳まれるようになっている。3ピースの真空断熱式パネルは、1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。断熱コンテナの2つの折り畳み可能な部分は圧縮され得り、2つの折り畳み可能な部分の厚さが、3ピースの真空断熱式パネルの残りの部分の厚さよりも小さくなるようになっている。3ピースの真空断熱式パネルは、カット・アウト部分を含むことが可能である。蓋断熱部分は、1つの真空断熱式パネルを含むことが可能である。蓋断熱部分は、カット・アウト部分を含むことが可能である。
【0012】
また、断熱コンテナは、エンド・キャップを含むことが可能であり、エンド・キャップは、ベース外側シェル構造体の底部端部と係合されている。
【0013】
ベース外側シェル構造体は、上部フランジおよび底部フランジを含むことが可能であり、上部フランジは、ベース内側壁部構造体の中のチャネルの中に係合されており、底部フランジは、エンド・キャップの中のチャネルの中に係合されている。蓋外側シェル構造体は、フランジを含むことが可能であり、フランジは、蓋カラーの中のチャネルの中に係合されている。
【0014】
また、断熱コンテナは、ベース・カラーから延在する少なくとも1つのベース係合構造体を含むことが可能であり、ベース係合構造体は、ベース内側壁部構造体の中のチャネルに対して実質的に垂直のベース係合構造体チャネルを含み、上部フランジは、ベース係合チャネルの中に係合されている。ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、ベース係合構造体と係合されている。
【0015】
断熱コンテナは、蓋カラーから延在する少なくとも1つの蓋係合構造体を含むことが可能であり、蓋係合構造体は、蓋内側壁部構造体の中のチャネルに対して実質的に垂直の蓋係合構造体チャネルを含み、蓋外側壁部のフランジは、蓋係合チャネルの中に係合されている。ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、ベース係合構造体および蓋係合構造体と係合され得る。
【0016】
別の態様によれば、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を有する断熱コンテナであって、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む、断熱コンテナが開示されている。ベース断熱構造体は、ステンレス鋼から構成されたベース外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成されたベース内側壁部構造体によって囲まれているベース・キャビティーであって、ベース内側壁部構造体は、ベース断熱構造体の周囲部の周りに延在するベース・カラーを含む、ベース・キャビティーと、ベース外側壁部の底部端部と係合されている、ポリエチレンから構成されたエンド・キャップと、ベース・キャビティーの中に位置決めされているベース断熱部分であって、ベース断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、ベース断熱部分とを含むことが可能である。蓋断熱構造体は、ベース断熱構造体と枢動可能に係合され得り、蓋断熱構造体は、ステンレス鋼から構成された蓋外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成された蓋内側壁部構造体によって囲まれている蓋キャビティーであって、蓋内側壁部構造体は、蓋断熱構造体の周囲部の周りに延在する蓋カラーを含む、蓋キャビティーと、キャビティーの中に位置決めされている蓋断熱部分であって、蓋断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、蓋断熱部分とを含むことが可能である。ベース断熱部分および蓋断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルをそれぞれ含むことが可能であり、ベース断熱部分は、折り畳み可能な真空断熱式パネルを含むことが可能であり、折り畳み可能な真空断熱式パネルは、少なくとも1つの折り畳み可能な部分を有しており、折り畳み可能な部分が、ベース断熱構造体の少なくとも1つの角部の周りに延在するように折り畳まれるようになっている。断熱フォームは、ポリウレタンであることが可能である。
【0017】
折り畳まれた真空断熱式パネルの折り畳み可能な部分は圧縮され得り、折り畳み可能な部分の厚さが、折り畳み可能な真空断熱式パネルの残りの部分の厚さよりも小さくなるようになっている。折り畳み可能な真空断熱式パネルは、カット・アウト部分を含むことが可能である。
【0018】
別の態様では、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体を有する断熱コンテナであって、ベース断熱構造体および蓋断熱構造体は、閉じられているときに、内部貯蔵コンパートメントを囲む、断熱コンテナが開示されている。ベース断熱構造体は、ステンレス鋼から構成されたベース外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成されたベース内側壁部構造体によって囲まれているベース・キャビティーであって、ベース内側壁部構造体は、ベース断熱構造体の周囲部の周りに延在するベース・カラーを含む、ベース・キャビティーと、ベース外側壁部の底部端部と係合されている、ポリエチレンから構成されたエンド・キャップと、ベース・キャビティーの中に位置決めされているベース断熱部分であって、ベース断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、ベース断熱部分と、ベース・カラーから延在する少なくとも1つのベース係合構造体であって、ベース係合構造体は、ベース内側壁部構造体の中のチャネルに対して実質的に垂直のベース係合構造体チャネルを含み、上部フランジは、ベース係合チャネルの中に係合されている、少なくとも1つのベース係合構造体とを含むことが可能である。蓋断熱構造体は、ベース断熱構造体と枢動可能に係合され得り、蓋断熱構造体は、ステンレス鋼から構成された蓋外側シェル構造体、および、ポリエチレンから構成された蓋内側壁部構造体によって囲まれている蓋キャビティーであって、蓋内側壁部構造体は、蓋断熱構造体の周囲部の周りに延在する蓋カラーを含む、蓋キャビティーと、キャビティーの中に位置決めされている蓋断熱部分であって、蓋断熱部分は、断熱フォームの塊によって少なくとも部分的に取り囲まれている、蓋断熱部分とを含むことが可能である。ベース断熱部分および蓋断熱部分は、少なくとも1つの真空断熱式パネルをそれぞれ含むことが可能である。ベース外側壁部は、上部フランジおよび底部フランジをさらに含むことが可能であり、上部フランジは、ベース内側壁部構造体の中のチャネルの中に係合されており、底部フランジは、エンド・キャップの中のチャネルの中に係合されている。蓋外側壁部は、フランジをさらに含むことが可能であり、フランジは、蓋カラーの中のチャネルの中に係合されている。ラッチ、ハンドル、およびヒンジのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの機械的な締結具を使用して、ベース係合構造体と係合され得り、機械的な締結具は、ベース係合構造体およびベース外側壁部のすべてを通過している。
【0019】
この概要は、簡単化された形態で概念の選択を導入するために提供されており、それは、詳細な説明の中でさらに下記に説明されている。本概要は、特許請求されている主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別することは意図しておらず、また、特許請求されている主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示は、例として図示されており、添付の図の中で限定されていない。添付の図において、同様の参照番号は、同様のエレメントを示している。
【0021】
図1】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの例の等角図である。
図2A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンポーネントを概略的に示す図である。
図2B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンポーネントを概略的に示す図である。
図2C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンポーネントを概略的に示す図である。
図3A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンポーネントを概略的に示す図である。
図3B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンポーネントを概略的に示す図である。
図4A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体を概略的に示す図である。
図4B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体を概略的に示す図である。
図4C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体を概略的に示す図である。
図5A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5D】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5E】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5F】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5G】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図5H】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による1つまたは複数の真空断熱式パネルを含む断熱部分を概略的に示す図である。
図6】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのベース断熱構造体の等角分解図を概略的に示す図である。
図7A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の三角法正投影図を概略的に示す図である。
図7B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の三角法正投影図を概略的に示す図である。
図7C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の三角法正投影図を概略的に示す図である。
図7D】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の三角法正投影図を概略的に示す図である。
図8】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱部分を有するベース断熱構造体の等角分解図を概略的に示す図である。
図9】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の実装形態の正面断面図を概略的に示す図である。
図10】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の実装形態の別の正面断面図を概略的に示す図である。
図11A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の別の実装形態の断面図を概略的に示す図である。
図11B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様によるベース断熱構造体の別の実装形態の断面図を概略的に示す図である。
図12】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の1つの実装形態を概略的に示す図である。
図13】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の別の実装形態を概略的に示す図である。
図14A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の別の実装形態の端面図を概略的に示す図である。
図14B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の別の実装形態の端面図を概略的に示す図である。
図15A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の別の実装形態の端面図を概略的に示す図である。
図15B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による折り畳み可能な断熱部分の別の実装形態の端面図を概略的に示す図である。
図16】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの実装形態の分解図を概略的に示す図である。
図17】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの別の実装形態の分解図を概略的に示す図である。
図18】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの別の実装形態の分解図を概略的に示す図である。
図19】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの別の実装形態の分解図を概略的に示す図である。
図20】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの別の実装形態の分解図を概略的に示す図である。
図21】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、蓋が開位置にある状態の断熱コンテナの例の等角図である。
図22】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、蓋が閉位置にある状態の図21の断熱コンテナの等角図である。
図23】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による図22の断熱コンテナの側面図である。
図24】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による図22の断熱コンテナの側断面図である。
図25A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図25B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図25C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図26A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図26B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図27A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図27B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図27C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図27D】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナのコンポーネントの等角図である。
図28A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の等角図である。
図28B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の側断面図である。
図29A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の側断面図である。
図29B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の等角図である。
図30A】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の等角図である。
図30B】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による図30Bの断熱コンテナの一部分の側断面図である。
図30C】本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナの一部分の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
さらに、図面は、単一の実施形態の異なるコンポーネントのスケールを表している可能性があるが、しかし、開示されている実施形態は、その特定のスケールに限定されないということが理解されるべきである。
【0023】
例示的な実施形態が、図面に示されており、本開示が例証として考慮されるべきであるという理解とともに本明細書で詳細に説明されることとなり、また、それは、図示されている実施形態に限定されることを意図していない。他の実施形態も利用され得り、構造的なおよび機能的な修正が、本開示の範囲および精神から逸脱することなく行われ得るということが理解されるべきである。
【0024】
さまざまな実施形態の以下の説明において、添付の図面が参照され、図面は、説明の一部を形成しており、図面には、実践され得る本開示のさまざまな実施形態が、図示として示されている。他の実施形態も利用され得るということが理解されるべきである。
【0025】
さまざまな例示的な構造体の以下の説明において、添付の図面が参照されており、図面は、説明の一部を形成しており、図面には、本明細書での本開示の態様が実践され得るさまざまな例示的なデバイス、システム、および環境が、図示として示されている。他のパーツの特定の配置、例示的なデバイス、システム、および環境が利用され得り、構造的なおよび機能的な修正が、本開示の範囲から逸脱することなく行われ得るということが理解されるべきである。また、「上部」、「底部」、「正面」、「裏面」、「サイド」、「後方」、「上向き」、および「下向き」などのような用語は、さまざまな例示的な特徴およびエレメントを説明するために、この明細書の中で使用されている可能性があるが、これらの用語は、たとえば、図に示されている例示的な配向、または、典型的な使用の間の配向に基づいて、便宜上、本明細書において使用されている。追加的に、本明細書で使用されているように、「複数の」という用語は、論理和的または論理積的のいずれかで、必要に応じて、無限数までの1つよりも大きい任意の数を示している。本明細書の中のいずれも、これらの開示の範囲の中に入るために、構造体の特定の3次元の配向を必要とするものとして解釈されるべきではない。また、読者は、添付された図面は必ずしも正しい縮尺で描かれているわけではないということを知らされる。
【0026】
一般的に、この開示の態様は、1つまたは複数の真空断熱式パネルを有することが可能である断熱コンテナまたはデバイスの生産のためのシステムおよび方法に関する。さまざまな態様および実施形態によれば、断熱コンテナは、金属(金属合金を含む)、プラスチック、ポリマー、および複合材などのような、さまざまな材料のうちの1つまたは複数から形成され得り、また、これらの開示の範囲から逸脱することなく、さまざまな構成のうちの1つの中に形成され得る。
【0027】
本願の中のさまざまな図は、この開示による断熱コンテナ/構造体の例を図示している。同じ参照数字が2つ以上の図面の中に出現するときには、その参照数字は、この明細書の中で一貫して使用されており、図面は、全体を通して同じまたは同様のパーツを表している。
【0028】
図1は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による断熱コンテナ100の1つの例の等角図を示す。とりわけ、断熱コンテナ100は、「クーラー」デバイスとして説明され得り、蓋上側面106を備えた蓋断熱構造体102と、ベース断熱構造体104とを有しており、ベース断熱構造体104は、それぞれのサイド外側面108a、108b、108c、108d(図4Aも参照)を備えたサイド断熱構造体475(図4B図4Cを参照)と、底部外側面455を備えた底部断熱構造体465(図4B図4Cを参照)とを含む。蓋断熱構造体102は、閉じられるときに、ベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)とともに、内部貯蔵コンパートメント445を囲む(図4A図4Cを参照)。1つの例では、断熱コンテナ100は、蓋断熱構造体102、サイド断熱構造体475、および底部断熱構造体465のさまざまな特徴のおかげで(より詳細に下記に議論されている)、内部貯蔵コンパートメント445への/からの熱伝達率を低減させるように構成され得る。1つの例では、蓋断熱構造体102は、(たとえば、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104のそれぞれの嵌合縁部105、107に沿って)ベース断熱構造体104に対してヒンジ接続され、内部貯蔵コンパートメント445を囲むか、または、内部貯蔵コンパートメント445へのアクセスを可能にするかのいずれかを行うことが可能である。
【0029】
断熱コンテナ100は、コンテナ100の熱抵抗を増加させるように構成された1つまたは複数の構造エレメントを有することが可能である。そうであるので、断熱コンテナ100、または、断熱コンテナのエレメントは、たとえば、回転成形(ロトモールディング)プロセスを使用して、1つまたは複数のポリマーから成形され得る。このように、断熱コンテナ100の耐荷重性構造体は、1つまたは複数の成形ポリマーから形成され得る。1つの例では、断熱コンテナ100の構造エレメントを形成するために1つまたは複数のポリマーを利用することは、たとえば、金属または合金と比較されるときに、ポリマーによって示される比較的により高い熱伝導抵抗特性の利点を提供することが可能である。蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)のいずれかは、1つのタイプのポリマーから、または、(たとえば、個別のポリマー層のケースでは)異なる領域の中の異なるタイプのポリマーから、または、(たとえば、均質に分散したポリマーのケースでは)異なるポリマーのブレンドから成形され得る。同様に、断熱構造体102およびベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)の任意のエレメント(たとえば、内側壁部、外側壁部、上部壁部、および底部壁部)は、より詳細に下記に説明されているように、1つのタイプのポリマーから、または、(たとえば、個別のポリマー層のケースでは)異なる領域の中の異なるタイプのポリマーから、または、(たとえば、均質に分散したポリマーのケースでは)異なるポリマーのブレンドから成形され得る。
【0030】
1つの実装形態では、断熱コンテナ100は、改善された熱抵抗を実現するために本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに利用され得るデバイスの1つの例を表すことが可能である。そうであるので、断熱コンテナ100のさまざまな示された幾何学的な特徴に加えて、断熱コンテナ100の寸法は、具体的ではない。本明細書で説明されているシステムおよび方法は、追加的な断熱材料によって部分的にまたは完全に充填されるように構成された1つまたは複数の内部キャビティーを有する任意の断熱デバイス構造体とともに利用され得る。
【0031】
図2A図2Cは、断熱コンポーネント201を概略的に示しており、断熱コンポーネント201は、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)のうちの任意の1つ、任意の組み合わせ、またはすべてとともに使用され得る。断熱コンポーネント201とともに、これらの断熱構造体のうちの1つ、いくつか、またはすべてを使用することは、このコンポーネントが断熱構造体の内部にあるということを表しており、または、そうでなければ、断熱構造体が、より詳細に下記に説明されているように、断熱コンポーネント201の表面のすべてもしくは一部分を含む表面を有するか、または、断熱コンポーネント201の表面のすべてもしくは一部分と同一の広がりを持つ表面を有するということを表している。図2Aは、断熱コンポーネント201のエレメントの分解図を示しており、図2Bは、図2Aに示されている断熱コンポーネント201の組み立てられたエレメントの断面図を示している。1つの例では、断熱コンポーネント201は、改善された熱抵抗を実現するための本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに利用され得る。断熱コンポーネント201は、図1に示されている断熱コンテナ100の蓋断熱構造体102の中で使用され得る。
【0032】
1つの例では、図2A図2Cに示されているように、断熱コンポーネント201は、リテイニング部分205と、カバー部分224と、断熱部分615とを含むことが可能であり、断熱部分615は、リテイニング部分205とカバー部分224との間に配設されている。リテイニング部分205は、4つの側壁部210と、底部壁部212とを含むことが可能であり、それらは、キャビティー214を形成している。側壁部210および底部壁部212は、それぞれのリテイニング部分外側表面211およびリテイニング部分底部表面213を形成することが可能である(図2Cを参照)。1つの具体的な例では、および、全体として断熱コンテナ100と同様に、断熱コンポーネント201、または、そのエレメントのいずれかは、ポリエチレンから成形され得る。別の例では、断熱コンポーネント201、または、そのエレメントのいずれかは、ポリウレタンから成形され得る。いくつかの実施形態では、断熱コンポーネント201のすべてのエレメントは、同じタイプのポリマーから成形され得る。他の実施形態では、断熱コンポーネント201の異なるエレメントは、異なるポリマーから成形され得る。
【0033】
より詳細に下記に議論されているように、断熱部分615は、たとえば、図5A図5Hに示されている構成およびより詳細に下記に議論されている構成のいずれかの中に、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。断熱部分615は、キャビティー214の中にフィットするようにサイズ決めされ得り、断熱部分615が断熱コンポーネント201の中に含有され得るようになっている。追加的にまたは代替的に、断熱部分615は、断熱フォームの塊を含むことが可能であり、断熱フォームの塊は、断熱部分615の中のキャビティーを部分的にまたは完全に充填している。
【0034】
図2A図2Cに示されているように、カバー部分224は、断熱部分615の上方に配設され得り、キャビティー214の中に断熱部分615を固定することが可能である。いくつかの実施形態では、カバー部分224は、蓋の上側面106に対応することが可能である。また、断熱部分615は、カバー部分224の代替として、または、カバー部分224に加えて、接着剤、テープ、または他のデバイスを使用して、キャビティー214の中に固定され得る。図2Bに示されているように、カバー部分224は、リテイニング部分205の内側表面216(たとえば、側壁部210の内側表面に対応する)に当接し、および/または結合され得る。他の実施形態では、たとえば図2Cに示されているように、カバー部分224は、リテイニング部分205の上部表面218(たとえば、側壁部210の上部表面に対応する)に当接し、および/または結合され得る。カバー部分224が内側表面216に当接するケースでは、カバー部分上部表面207(図2Cを参照)およびリテイニング部分205の(または、その側壁部210)の上部表面218は、実質的に同一平面上にあることが可能である。カバー部分224が上部表面218に当接するケースでは、カバー部分サイド表面209およびリテイニング部分205(または、その側壁部210)の外側表面211は、実質的に同一平面上にあることが可能である。図2Cの左手側の点線によって示されているように、カバー部分224は、リテイニング部分205(または、その側壁部210)の内側表面216および上部表面218の両方に当接することが可能である。
【0035】
カバー部分224は、たとえば、接着剤を含む化学結合剤を使用すること、スクリュー、リベット、またはインターフェレンス・フィッティングを含む機械的な締結具を使用すること、および/または、低融点ポリマーなどのような別個の結合剤ありのまたはなしの(たとえば、溶融させることによる)熱結合を使用することを含む、適切な任意の手段によって、リテイニング部分205に締結され得る。たとえば、カバー部分224は、カバー部分224をリテイニング部分205に溶接することまたはプラスチック溶接することによって、リテイニング部分205に取り付けられ得る。いくつかの例では、カバー部分とリテイニング部分205との間の係合は、水密シールを提供することが可能であり、有利には、液体がキャビティー214および/または断熱部分615に進入すること(それは、断熱部分615の効率、および、断熱コンテナ100の全体的な性能を低減させる可能性がある)を防止する。1つの具体的な例では、このシールは、カバー部分224の周囲部の周りに延在するガスケット・エレメントを含むことが可能である。任意のガスケット設計(とりわけ、C字形状のガスケット)が、これらの開示の範囲から逸脱することなく利用され得るということが企図される。1つの実装形態では、カバー部分224とリテイニング部分205との間の連結はリジッドであることが可能であり、または、これらの開示の範囲から逸脱することなく除去可能であり得る。
【0036】
カバー部分224は、任意の適切な材料から製造され得る。いくつかの例では、カバー部分224は、ステンレス鋼などのような金属、プラスチック、および、たとえば炭素繊維を含む複合材から製造され得る。いくつかの例では、カバー部分224およびリテイニング部分205は、たとえば、ロトモールディングを通して、単一のピースとして成形され得り、他の例では、カバー部分224およびリテイニング部分205は、別個のピースとして成形され得る。いくつかの例では、断熱部分615は、成形プロセス、たとえば、ロトモールディング・プロセスの間に、断熱コンポーネント201のキャビティー214の中に含まれ得る。さらなる他の例では、カバー部分224およびリテイニング部分205は、断熱部分615がキャビティー214の中に含まれることなく、単一のピースとして成形され得る。そのようなプロセスにおいて、カバー部分224は、たとえば、カッティングによって除去され得り、断熱部分615がキャビティー214の中へ挿入されることを可能にし、上記に議論されているように、カバー部分224とリテイニング部分205との再係合がその後に続く。
【0037】
図3Aおよび図3Bに示されているように、リテイニング部分305、カバー部分324、および断熱部分615は、他の構成および/または幾何学形状を有することが可能である。図3Aおよび図3Bは、断熱コンポーネント201の代替的な実施形態の断面を概略的に示している。上記に説明されているように、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)、またはその一部分のうちのいずれか、任意の組み合わせ、またはすべては、断熱コンポーネント201を含むことが可能であり、または、そうでなければ、図1に示されているような断熱コンテナ100を含む、本明細書で説明されているような代表的な断熱コンテナにしたがって、断熱コンポーネント201の表面と共通の面を有する(断熱コンポーネント201の表面を含むかまたはそれと同一の広がりを持つ)ことが可能である。たとえば、サイド断熱構造体475の外側面108a、108b、108c、108dは、断熱コンポーネント201の表面を含むことが可能であり、または、断熱コンポーネント201の表面と同一の広がりを持つことが可能である。より特定の実施形態では、(i)蓋断熱構造体102の蓋上側面106、(ii)サイド断熱構造体475の外側面108a、108b、108c、108d、および/または、(iii)底部断熱構造体465の底部外側面455のいずれかまたは任意の部分は、カバー部分上部表面207、カバー部分サイド表面209、リテイニング部分外側表面211、またはリテイニング部分底部表面213のすべてまたは一部分を含むことが可能であり、または、それと同一の広がりを持つことが可能である。他の実施形態によれば、断熱コンポーネント201は、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)のうちのいずれか、任意の組み合わせ、またはすべての中に全体的に含有され得る。
【0038】
1つの例では、図3Aに示されているように、断熱コンポーネント201は、リテイニング部分305と、カバー部分324と、断熱部分615とを含むことが可能であり、断熱部分615は、リテイニング部分305とカバー部分324との間に配設されている。リテイニング部分205は、側壁部310および底部壁部312を含むことが可能であり、それらは、図2Aに図示されているように、キャビティー214を形成している。
【0039】
上記に説明されているように、断熱部分615は、キャビティー214の中にフィットするようにサイズ決めされ得り、より詳細に下記に議論されているように、断熱部分615は、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。
【0040】
図3Aに示されているように、カバー部分324は、リテイニング部分305と係合され、断熱部分615をキャビティー214の中に固定することが可能である。たとえば、図3Bに示されているように、カバー部分324は、リテイニング部分305の内側表面316に係合することが可能である。図3Aに示されているように、カバー部分324は、リテイニング部分305の上部表面318と交差することが可能である。
【0041】
上記に説明されているように、カバー部分324は、たとえば、接着剤を含む化学結合剤を使用すること、スクリューを含む機械的な締結具を使用すること、溶接すること、および/または、低融点ポリマーなどのような別個の結合剤ありのまたはなしの(たとえば、溶融させることによる)熱結合を使用することを含む、適切な任意の手段によって、リテイニング部分305に係合/取り付けられ得る。いくつかの例では、部分324は、リテイニング部分305と係合され得り、水密シール、または、さらには気密シールが生成されるようになっている。これは、有利には、液体がキャビティー214および/または断熱部分615に到達すること(それは、一般的に、断熱部分615および断熱コンテナ100の効率を低減させる可能性がある)を防止する可能性がある。
【0042】
いくつかの実施形態では、断熱コンポーネント201は、1つまたは複数のガスケット321を含み、たとえば、図3Aに示されているように、カバー部分324とリテイニング部分上部表面318との間のシールを形成するかもしくは改善することが可能であり、または、図3Bに示されているように、カバー部分324とリテイニング部分内側表面316との間のシールを形成するかもしくは改善することが可能である。いくつかの実施形態では、断熱コンポーネント201は、任意の当接表面においてリテイニング部分305とカバー部分324との間に係合されている1つまたは複数のガスケット321を含むことが可能である。そのような構成は、リテイニング部分305とカバー部分324との間の熱伝導率を低減させることが可能であり、リテイニング部分305とカバー部分324との間に、水密シール、および、場合によっては、気密シールを生成させることが可能である。いくつかの実施形態では、ガスケット321は、たとえば、リテイニング部分305とカバー部分324との間の継ぎ目が1つまたは複数のガスケット321によって隠されるように据え付けられることによって、機能的な強化および審美的な強化を付与することが可能である。追加的に、いくつかの実施形態では、リテイニング部分305をカバー部分324に締結するために使用される締結部材は、1つまたは複数のガスケット321によって隠され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、リテイニング部分205、305およびカバー部分224、324を含む断熱コンポーネント201の部分は、随意的に、1つまたは複数の中空の部分を含むことが可能である。たとえば、リテイニング部分305の側壁部310もしくは底部壁部312の中の考えられる中空の部分351、または、カバー部分324の中の考えられる中空の部分351が、図3Bの中に点線を使用して示されている。断熱コンポーネント201のエレメント(リテイニング部分305の側壁部310および/もしくは底部壁部312ならびに/またはカバー部分324を含む)は、一般的に約0.05インチから約0.25インチの間にある厚さ寸法T(または、場合によっては、厚さが一定でない場合には、最小厚さ寸法T)を有することが可能であり、代表的な厚さ寸法Tは、約0.15インチである。1つまたは複数の中空の部分351は、断熱材料によって少なくとも部分的に充填されるように構成され得り、または、断熱材料によって少なくとも部分的に充填され得る。同様に、1つもしくは複数のまたはすべてのキャビティー214は、断熱材料によって少なくとも部分的に充填されるように構成され得り、または、断熱材料によって少なくとも部分的に充填され得り、そのケースでは、そのような断熱材料は、すなわち、断熱部分615である。1つの例では、断熱材料は、ポリウレタン・フォームなどのようなポリマー・フォームを含むことが可能である。しかし、別の例では、追加的なまたは代替的な断熱材料が、本明細書で説明されている開示の範囲から逸脱することなく、1つもしくは複数の中空の部分351または1つもしくは複数のキャビティー214を充填するために利用され得る。たとえば、1つまたは複数の中空の部分351は、代替的なポリマー・フォーム(たとえば、とりわけ、ポリスチレン・フォーム、ポリ塩化ビニル・フォーム、またはポリイミド・フォームなど)によって少なくとも部分的に充填されるように構成され得り、または、代替的なポリマー・フォームによって少なくとも部分的に充填され得る。そうであるので、1つの例では、断熱コンポーネント201のエレメント(リテイニング部分305の側壁部310および/もしくは底部壁部312ならびに/またはカバー部分324を含む)の1つまたは複数またはすべてを成形するために使用されるポリマーまたはポリマー・ブレンドは、第1の熱伝導抵抗を有することが可能であり、1つもしくは複数の中空の部分351および/または1つもしくは複数のキャビティー214を少なくとも部分的に充填するために使用される断熱材料は、ポリマーまたはポリマー・ブレンドよりも高い第2の熱伝導抵抗を有することが可能である。さらに別の実装形態では、1つもしくは複数の中空の部分351および/または1つもしくは複数のキャビティー214は、第2の断熱材料によって少なくとも部分的に充填されるように構成され得り、または、第2の断熱材料によって少なくとも部分的に充填され得り、第2の断熱材料は、中空の部分および/またはキャビティーの1つまたは複数の成形ポリマー表面に付着している。また、第2の断熱材料は、断熱材料をこれらの成形ポリマー表面に付着させることが可能であり、または、断熱材料をそれ自身に付着させることが可能である(すなわち、断熱材料のためのバインダーとして作用する)。たとえば、第2の断熱材料(それは、すなわち、バインダーである)に加えて、ポリマー・フレークまたはペレットの混合物は、1つもしくは複数の中空の部分351、1つもしくは複数のキャビティー214、または任意の組み合わせの中へ注入され得る。
【0044】
1つの例では、1つもしくは複数の中空の部分351および/または1つもしくは複数のキャビティー214、または、それらの任意の組み合わせは、上記に説明されているような断熱材料、たとえば、断熱フォーム(ポリウレタン・フォーム)などによって部分的に充填され得る。中空の部分および/またはキャビティーを部分的に充填することは、断熱フォームを注入するかまたはその他の方法で断熱フォームを提供することを表すことが可能であり、中空の部分351および/またはキャビティー214が、少なくとも約50%充填され得るか、少なくとも約80%充填され得るか、少なくとも約85%充填され得るか、少なくとも約90%充填され得るか、少なくとも約95%充填され得るか、少なくとも約97%充填され得るか、少なくとも約99%充填され得るか、少なくとも約99.7%充填され得るか、または、少なくとも約99.9%充填され得るようになっており、充填されるパーセンテージは、バルク形態の断熱材料および任意の第2の断熱材料の合計体積を、中空の部分351またはキャビティー214の体積によって割られたものを意味している。
【0045】
さらなる他の例では、断熱コンポーネント201は、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体204(サイド断熱構造体475および底部断熱構造体465を含む)のうちの1つ、いくつか、またはすべてとともに使用されるときに、断熱部分615の使用に先行することが可能であり、リテイニング部分205およびカバー部分224によって取り囲まれている断熱コンポーネント201のキャビティー214が充填されていないようになっている。さらなる他の例では、断熱コンポーネント201は、蓋断熱構造体102、サイド断熱構造体475、および底部断熱構造体465のうちの1つ、いくつか、またはすべてとともに使用されるときに、断熱部分615を使用することが可能であり、断熱部分615は、固体材料(たとえば、ポリマーまたはポリマー・ブレンド)であり、断熱コンポーネント201のキャビティー214が、リテイニング部分205およびカバー部分224によって取り囲んでいるものと同じ組成または異なる組成の固体材料によって充填されるようになっている。たとえば、いくつかの実施形態では、蓋断熱構造体102は、1つの材料から形成され得り、他の実施形態では、たとえば、リテイニング部分205およびカバー部分224を取り囲むものを形成するためのポリマーの密度よりも低い密度を有するポリマーから、断熱部分615が形成されているケースなどでは、蓋断熱構造体102は、さまざまな密度の2つ以上の材料から形成され得る。一般的に、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104を形成する材料は、外側の表面において、より高い密度を有しており、内部部分において、より低い密度を有することが可能である。いくつかの例では、蓋断熱構造体102およびベース断熱構造体104を形成する材料は、全体を通してさまざまな密度または同じ密度を有するポリエチレンであることが可能である。
【0046】
図4A図4Cは、ベース断熱構造体404を概略的に示しており、ベース断熱構造体404は、断熱コンテナ100の改善された熱抵抗を実現するための、本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに利用され得る。ベース断熱構造体404および蓋断熱構造体102は、貯蔵コンパートメント445を囲むように協働しており、これらの構造体は、同様の材料から製造され得る。1つの例では、ベース断熱構造体404は、図1に示されている断熱コンテナ100のベース断熱構造体104に対応することが可能である。したがって、1つの例では、図4Aは、ベース構造体404の上面図を概略的に示しており、図4Bは、断熱ベース構造体404の正面断面図を概略的に示しており、図4Cは、ベース構造体404の端面断面図を概略的に示している。1つの例では、図4A図4Cに概略的に示されているベース断熱構造体は、1つまたは複数の成形ポリマーから形成され得り、また、貯蔵コンパートメント445を含むことが可能であり、貯蔵コンパートメント445は、内側トラフ構造体と称され得る。内側トラフ構造体445は、サイド断熱構造体475によって取り囲まれ得り(たとえば、たとえば、4つのサイドにおいて、その周辺部において境界を定められている)、サイド断熱構造体475は、図1のサイド外側面108a、108b、108c、および108dに対応する外側表面を有している。単一のサイド断熱構造体475は、単一のエレメント、たとえば、断熱コンポーネント201(図2Aを参照)などを含むことが可能であり、断熱コンポーネント201は、断熱部分615を伴っているかまたは断熱部分615を伴っておらず、内側トラフ構造体445の周辺部の周りに連続的に延在している。複数のサイド断熱構造体475は、異なるエレメントまたは追加的なエレメント、たとえば、図4Bおよび図4Cにより良好に示されているように、囲まれたスペース480aなどを含むことが可能である。複数のサイド断熱構造体のケースでは、これらは、内側トラフ構造体445の周辺部の個別のセクション(たとえば、サイド)の周りに延在することが可能である。たとえば、2つのサイド断熱構造体475(粒状フォーム・ポリマーによって充填されているそれぞれのキャビティー214を備えた断熱コンポーネント201を有する)は、反対側のサイド外側面108a、108cのうちのいくつかまたはすべてに対応する外側表面を有することが可能であり、一方、囲まれたスペース480aを有する2つのサイド断熱構造体475は、反対側のサイド外側面108b、108dのうちのいくつかまたはすべてに対応する外側表面を有することが可能である。図4Bおよび図4Cの実施形態によれば、サイド断熱構造体475は、外側壁部437aを含むことが可能であり、その外側表面は、図1のサイド外側面108a、108b、108c、および108dのうちの1つまたは複数のうちのすべてまたは一部分に対応している。サイド断熱構造体475の外側壁部437aは、対向する内側壁部439a、ならびに、対向する上部壁部441aおよび底部壁部443aと協働し、内部キャビティーまたは囲まれたスペース480aを形成することが可能である。壁部437a、439a、441a、および443aの幾何学形状によって決定付けられているように、囲まれたスペース480aは、長方形の幾何学形状を有するものとして示されているが、本開示の知識を有する当業者は、丸みを帯びた(たとえば、楕円形)幾何学形状を含む、他の幾何学形状も可能であるということを認識することとなる。また、4つの個別の壁部が、図4B図4Cに示されているが、囲まれたスペース480aは、同様に、単一の連続的な(たとえば、湾曲した)取り囲む壁部または任意の数の個別の壁部から形成され得る。いくつかの実施形態では、壁部437a、439a、441a、および443aは、壁部厚さを有することが可能であり、または、場合によっては、(一定でない場合には)一般的に約0.05インチから約0.25インチの範囲にある最小壁部厚さを有することが可能であり、代表的な厚さは、約0.15インチである。いくつかの例では、たとえば、サイド断熱構造体475が、図1のサイド外側面108a、108b、108c、および108dに対応するそれぞれの外側表面を有するケースでは、囲まれたスペース480aは、その周辺部の4つのサイドにおいて、内側トラフ構造体445を取り囲むことが可能である。1つまたは複数のサイド断熱構造体475は、中空の部分351および/またはキャビティー214に関して上記に説明されているような断熱材料によって随意的に充填されているかまたは少なくとも部分的に充填されている、囲まれたスペースを含むことが可能である。1つまたは複数のサイド断熱構造体475は、図4Bおよび図4Cの実施形態に示されているような囲まれたスペース480aを有するというよりもむしろ、その代わりに、上記に説明されているように、断熱コンポーネント201およびそれらのそれぞれのキャビティー/複数のキャビティー214とともに使用され得る。サイド断熱構造体475の1つの実装形態では、囲まれたスペース480aは、実質的に囲まれ得るに過ぎず、1つまたは複数の開口部450を含むことが可能であり、1つまたは複数の開口部450は、再シール可能であるかまたは閉鎖可能であり得り、1つまたは複数の開口部450を通して、上記に説明されているように、断熱材料が挿入され得る。他の例では、1つまたは複数の囲まれたスペースは、たとえば、底部断熱構造体465の囲まれたスペース480bと内側トラフ構造体445との間の上部壁部441bの中を含む、断熱ベース構造体404の他のパーツの中に形成され得る。
【0047】
サイド断熱構造体475に関する上記の説明と同様に、底部断熱構造体465は、同様に、断熱コンポーネント201(図2Aを参照)などのようなエレメント、または、囲まれたスペース480bを含むことが可能であり、断熱コンポーネント201は、断熱部分615を伴っているかまたは断熱部分615を伴っておらず、囲まれたスペース480bは、図4Bおよび図4Cに示されているように、対向する側壁部437b、439bと協働して、対向する上部壁部441bおよび底部壁部443bから形成されている。図4Bおよび図4Cの実施形態によれば、底部断熱構造体465の底部壁部443bの外側表面は、断熱コンテナ100の底部外側面455のすべてまたは一部分に対応することが可能である。図4Bおよび図4Cからも明らかであるように、サイド断熱構造体475の壁部は、底部断熱構造体465の壁部に接続するか、または、その他の方法で、底部断熱構造体465と共通の部分を共有することが可能である。
【0048】
1つの例では、底部断熱構造体465は、図4Bおよび図4Cの実施形態に示されているような囲まれたスペース480bを有するというよりもむしろ、その代わりに、上記に説明されているように、断熱コンポーネント201およびそれらのそれぞれのキャビティー/複数のキャビティー214とともに使用され得る。リテイニング部分205およびカバー部分224によって取り囲まれているキャビティー214は、その中に配設されている断熱部分615を有することが可能である。このケースでは、図2Aの実施形態の中のカバー部分224は、図4Bの実施形態の中の底部壁部443bに対応することが可能である。断熱部分615は、キャビティー214のすべてまたは一部分を充填するようにサイズ決めされ得り、底部壁部443bまたは他のカバー部分224によってその中に固定され得る。より詳細に下記に議論されているように、断熱部分615は、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。
【0049】
底部断熱構造体465が断熱コンポーネント201とともに使用されている実施形態では、カバー部分224は、断熱部分615の上方に設置され得り、断熱部分615をキャビティー214の中に固定することが可能である。また、断熱部分615は、カバー部分224の代替として、または、カバー部分224に加えて、接着剤、テープ、または他のデバイスを使用して、キャビティー214の中に固定され得る。カバー部分224は、ベース断熱構造体404の底部壁部443bの少なくとも一部分を含むことが可能である。他の実施形態では、カバー部分224は、キャビティー214の内側の表面に係合することが可能である。
【0050】
カバー部分224は、たとえば、接着剤を含む化学結合剤を使用すること、スクリューを含む機械的な締結具を使用すること、および/または、低融点ポリマーなどのような別個の結合剤ありのまたはなしの熱結合(たとえば、溶融または溶接)を使用することを含む、適切な任意の手段によって、ベース断熱構造体404に締結され得る。いくつかの例では、締結具は、フィート425によって隠され得る。いくつかの例では、カバー部分224は、ベース断熱構造体404によって係合され得り、水密シールが生成されるようになっている。これは、有利には、液体がキャビティー214および/または断熱部分615に到達することを防止することが可能である(それは、一般的に、断熱部分615および断熱コンテナ100の効率を低減させる可能性がある)。
【0051】
断熱コンポーネント201とともに使用されている底部断熱構造体465のケースでは、断熱コンポーネント201のカバー部分224は、任意の適切な材料から製造され得る。いくつかの例では、カバー部分224は、ステンレス鋼などのような金属、プラスチック、および、たとえば炭素繊維を含む複合材から製造され得る。上記に説明されているように、いくつかの例では、断熱コンポーネント201のカバー部分224およびリテイニング部分205は、たとえば、ロトモールディングを通して、単一のピースとして成形され得り、他の例では、断熱コンポーネント201のカバー部分224およびリテイニング部分205は、別個のピースとして成形され得る。いくつかの例では、断熱部分615は、成形プロセス、たとえば、ロトモールディング・プロセスの間に、断熱コンポーネントのキャビティー214の中に含まれ得る。さらなる他の例では、カバー部分224および他のエレメントは、断熱部分615がキャビティー214の中に含まれることなく、単一のピースとして成形され得る。そのようなプロセスにおいて、カバー部分224は、たとえば、カッティングによって除去され得る。カバー部分224とリテイニング部分205との再係合がその後に続く。
【0052】
上記に説明されている蓋断熱構造体102と同様に、ベース断熱構造体404は、成形ポリマーから形成され得る。成形ポリマーは、他の構造材料(たとえば、金属または合金)よりも比較的に低い熱伝導率を提供することが可能である。そうであるので、外側の環境から内側トラフ構造体445への、または、内側トラフ構造体445から外側の環境への熱伝達率を低減させるために、この比較的により低い熱伝導率は望ましい可能性がある。追加的に、上記に説明されているように、断熱コンテナ100は、1つまたは複数の追加的な断熱材料によって充填されるように構成されている1つまたは複数のボイドまたはキャビティーを含むことが可能である。1つの例では、囲まれたスペース480a、480bなどのような内部キャビティーは、追加的な断熱材料によって充填され得るか、または、追加的な断熱材料によって充填されるように構成され得る。この追加的な断熱材料は、断熱コンテナ100の構造エレメント(たとえば、壁部437a、439a、441a、および443a)を成形するために使用されているポリマーよりも高い熱伝導抵抗特性を示すことが可能である。このように、より高い熱伝導抵抗を示すが、より好ましくない機械的な特性(たとえば、成形ポリマーよりも比較的に低い機械的な強度およびリジッド性)に起因して、構造エレメントの構築には不適切である可能性のある材料が、断熱コンテナ100の構造エレメントを構築するために使用される成形ポリマーとともに利用され得る。コンテナ100などのような結果として生じる断熱デバイスの構造体は、高い機械的な強度およびリジッド性ならびに高い熱伝導抵抗の組み合わせを有する、化合物または複合材であることが可能である。
【0053】
1つの例では、囲まれたスペース480aなどのような内部キャビティーは、1つまたは複数の内部構造体(たとえば、リブ、バッフル、フランジ、または他の構造エレメント)によって分離された複数のサブ・キャビティーを含むことが可能である。内部キャビティーは、複数の個別のキャビティーを含むことが可能である。1つの実装形態では、断熱コンポーネント201の囲まれたスペース480aまたはキャビティー214などのような、内部キャビティーによって表される複数の個別のキャビティーは、より小さい開口部によって互いに接続され得る。別の例では、内部キャビティーは、1つの連続的なキャビティーであることが可能である。
【0054】
1つの具体的な例では、ベース断熱構造体104および/または蓋断熱構造体102は、ポリエチレンから形成され得る。別の実装形態では、本明細書で説明されているシステムおよび方法は、追加的なまたは代替的なポリマーとともに利用され得る。たとえば、断熱コンテナ100は、全体として、ならびに/または、ベース断熱構造体104および蓋断熱構造体102のいずれかまたは両方は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、および/または、これらのうちの任意の2つ以上を含むかもしくはそれから構成されるブレンドを利用することが可能である。さらに、本明細書で説明されているように、内部キャビティーは、断熱材料によって充填され得るか、または、断熱材料によって充填されるように構成され得る。1つの例では、断熱材料は、ポリウレタン・フォームなどのようなポリマー・フォームを含むことが可能である。しかし、別の例では、追加的なまたは代替的な断熱材料は、本明細書で説明されている開示の範囲から逸脱することなく、内部キャビティーを充填し、内部キャビティーの1つまたは複数の表面に付着するように利用され得る。内部キャビティーは、多くの他のもののなかでも、ポリスチレン・フォーム、ポリ塩化ビニル・フォーム、もしくはポリイミド・フォームによって充填され得るか、または、それによって充填されるように構成され得る。そうであるので、1つの例では、断熱コンテナ100のさまざまな構造エレメント、ならびに/または、ベース断熱構造体104および蓋断熱構造体102のいずれかもしくは両方を成形するために使用されるポリマーまたはポリマー・ブレンドは、第1の熱伝導抵抗を有することが可能であり、内部キャビティーを充填するために使用される追加的な断熱材料は、成形ポリマーまたはポリマー・ブレンドの熱伝導抵抗よりも高い第2の熱伝導抵抗を有することが可能である。さらに別の実装形態では、内部キャビティーは、第2の断熱材料によって充填され得り、第2の断熱材料は、内部キャビティーの1つまたは複数の成形ポリマー表面に付着している。また、第2の断熱材料は、断熱材料をこれらの成形ポリマー表面に付着させることが可能であり、または、断熱材料をそれ自身に付着させることが可能である(すなわち、断熱材料のためのバインダーとして作用する)。たとえば、第2の断熱材料(それは、すなわち、バインダーである)に加えて、ポリマー・フレークまたはペレットの混合物は、内部キャビティーの中へ注入され得るか、または、その他の方法で、内部キャビティーに提供され得る。
【0055】
1つの例では、囲まれたスペース480a、480bなどのような内部キャビティーは、上記に説明されているような断熱材料、たとえば、断熱フォーム(ポリウレタン・フォーム)などによって部分的に充填され得る。内部キャビティーを部分的に充填することは、断熱フォームを注入するかまたはその他の方法で断熱フォームを提供することを表すことが可能であり、内部キャビティーが、少なくとも約50%充填され得るか、少なくとも約80%充填され得るか、少なくとも約85%充填され得るか、少なくとも約90%充填され得るか、少なくとも約95%充填され得るか、少なくとも約97%充填され得るか、少なくとも約99%充填され得るか、少なくとも約99.7%充填され得るか、または、少なくとも約99.9%充填され得るようになっており、充填されるパーセンテージは、バルク形態の断熱材料および任意の第2の断熱材料の合計体積を、内部キャビティーの体積によって割られたものを意味している。
【0056】
1つの実装形態では、断熱コンテナ100および/または断熱蓋構造体102および/または断熱ベース構造体104の特定の熱的特性は、成形ポリマー構造体の特定の寸法および対応する表面積、ならびに、成形ポリマー構造体の厚さ(たとえば、ベース断熱構造体404の壁部437a、439a、441a、443a、437b、439b、441b、443bの厚さ)に依存することとなり、また、1つもしくは複数のキャビティー214、中空の部分351、囲まれたスペース480a、b、および/または他の内部キャビティーの厚さを含む、寸法に依存することとなる。そのような寸法は、体積に影響を与え、ひいては、その中に含有され得る断熱材料の量に影響を与える。
【0057】
1つの実装形態では、断熱コンテナ100および/または断熱蓋構造体102および/または断熱ベース構造体104は、ポリマーを成形するための1つまたは複数の回転成形プロセスを使用して製造され得る。そうであるので、当業者は、本明細書で説明されている開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに利用され得る回転成形プロセスのさまざまな詳細を認識することとなる。別の例では、断熱コンテナ100および/または断熱蓋構造体102および/または断熱ベース構造体104は、1つまたは複数の追加的なまたは代替的な成形プロセスを使用して製造され得る。断熱コンテナ100は、なかでも、射出成形プロセスを使用して、1つまたは複数のポリマーから成形され得る。そのうえ、断熱コンテナ100および/または断熱蓋構造体102および/または断熱ベース構造体104は、本明細書で説明されている開示の範囲から逸脱することなく、なかでも、ドリリングおよびデバリング、カッティング、ならびにサンディングを含む、1つまたは複数の追加的な製造プロセスを使用して、さらに加工され得る。図4A図4Cに示されているように、断熱ベース構造体404は、実質的に立方体状の形状で具現化され得る。しかし、他の実装形態では、断熱ベース構造体404は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、追加的なまたは代替的な幾何学形状(たとえば、なかでも、円形、角錐台)で具現化され得る。
【0058】
上記に説明されているように、断熱コンポーネント201の断熱部分615は、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。同様に、中空の部分351、囲まれたスペース480a、b、または、本明細書で説明されているような他の内部キャビティーは、真空断熱式パネル625を含有することが可能である。本明細書で説明されているような真空断熱式パネルは、一般的に、リジッドのコアを取り囲む実質的にガス密のエンクロージャーを含み、空気は、そこから実質的に排出されている。エンクロージャーは、膜壁部を含むことが可能であり、膜壁部は、フュームド・シリカ、エアロゲル、パーライト、またはガラス繊維などのような、リジッドで高度に多孔性の材料を取り囲む。真空断熱式パネルは、当業界において一般に知られている任意の他の材料から構成され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の真空断熱式パネルは、約0.065インチの厚さ、または、約0.03インチから約0.1インチの範囲にある厚さを有することが可能であり、(ASTM D 1622-93の下でテストされるときに)約16lb/ftの密度、または、約10lb/ftから約20lb/ftの範囲にある密度を有することが可能であり、(ASTM C 518-93の下でテストされるときに)約0.020BTU-in/ft-hr-°Fの熱伝導率、または、約0.010BTU-in/ft-hr-°Fから約0.030BTU-in/ft-hr-°Fの範囲にある熱伝導率を有することが可能であり、約0.2BTU/lb°Fの比熱、または、約0.1BTU/lb°Fから約0.3BTU/lb°Fの範囲にある比熱を有することが可能である。
【0060】
たとえば、断熱部分615、中空の部分351、囲まれたスペース480a、b、または他の内部キャビティーとして使用される真空断熱式パネル625は、断熱部分615の中でのそれらの使用に関して図5A図5Hに示されているすべての構成およびサイズを含む、任意の数の異なる構成およびサイズを有することが可能である。たとえば、図5Aに示されているように、断熱部分615は、単一の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。
【0061】
実施形態では、図5Bに示されているように、断熱部分615は、複数の別個の真空断熱式パネル625を含むことが可能であり、複数の別個の真空断熱式パネル625は、一緒に係合されており、別個のパネル625同士の間に継ぎ目603を形成している。有利には、そのような構成では、1つのパネル625が故障する場合にも、残りのパネル625が、依然として、増加した熱抵抗を提供することが可能である。
【0062】
図5C図5Hに示されているようなさらなる他の実施形態では、断熱部分615は、真空断熱式パネルの複数の層を有する複数の別個の真空断熱式パネル625を含むことが可能である。同様に、上記に議論されているように、そのような構成では、1つのパネル625が故障する場合にも、残りのパネル625が、依然として、増加した熱抵抗を提供することが可能である。
【0063】
図5Cおよび図5Dは、6つの真空断熱式パネル625を示しており、6つの真空断熱式パネル625は、3つのパネル625を隣り合わせでそれぞれ有する2つの層644および646で構成されている。6つのパネル625だけが示されているが、より多くのパネル625が使用され得り、断熱部分615は、3つ以上の層のパネル625を使用して構築され得る。いくつかの実施形態では、たとえば、3つまたはそれ以上の層のパネルが使用され得る。同様に、上記に議論されているように、そのような構成では、1つのパネル625が故障する場合にも、残りのパネル625が、依然として、増加した熱抵抗を提供することが可能である。
【0064】
図5Eおよび図5Fは、5つの真空断熱式パネル625を含む断熱部分615の別の代替的な構成を示しており、5つの真空断熱式パネル625は、3つの真空パネル625を隣り合わせで備える第1の層644と、2つの真空パネルを隣り合わせで備える第2の層646とを有している。いくつかの実施形態では、図5Eおよび図5Fに示されているように、真空パネル625は、第1の層644の真空パネル同士の間の継ぎ目が、第2の層646の真空パネル同士の間の継ぎ目に接触しないように配置され得る。
【0065】
たとえば、図5Gおよび図5Hに示されているようなさらなる他の実施形態では、断熱部分615を形成する真空断熱式パネル625は、他の構成を有することが可能である。図5Gおよび図5Hに示されているように、第1の層644の真空断熱式パネルは、第1の層644の継ぎ目が第2の層646の平行な継ぎ目に触れないように配置され得る。
【0066】
図6は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ100と同様の断熱コンテナのベース断熱構造体650の等角分解図を概略的に示している。1つの例では、断熱構造体650は、ベース断熱構造体104と同様であることが可能であり、ベース断熱構造体104に関係して説明されているものと同様の1つまたは複数のエレメントを含むことが可能である。1つの実装形態では、および、図6に概略的に示されているように、ベース断熱構造体650は、外側シェル652および内側壁部構造体654を含む、2つの主要なエレメントから構築され得る。外側シェル652は、1つまたは複数のシート・メタル・ディープ・ドローイング・プロセスおよび/またはスタンピング・プロセスを使用して、ならびに、1つの例では、ステンレス鋼材料を使用して構築され得る。しかし、外側シェル652は、1つまたは複数の追加的なまたは代替的な金属、合金、ポリマー、または複合材料から構築され得り、また、1つまたは複数のディープ・ドローイング・プロセスまたは成形プロセスを使用して構築され得るということが企図される。同様に、内側壁部構造体654は、1つまたは複数のシート・メタル・ディープ・ドローイング・プロセスおよび/またはスタンピング・プロセスを使用して構築され得り、また、1つまたは複数の外側シェル652と同じ材料または異なる材料から構築され得る。そうであるので、内側壁部構造体654は、ステンレス鋼材料を使用して構築され得る。しかし、ベース断熱構造体650は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、なかでも、1つもしくは複数の追加的なもしくは代替的な金属および/もしくは合金、1つもしくは複数の繊維強化材料、1つもしくは複数のポリマー、または1つもしくは複数のセラミック、または、それらの組み合わせを使用して構築され得るということが企図される。1つの例では、内側壁部構造体654の幾何学形状を作り出すために利用される1つまたは複数のディープ・ドローイング・プロセス、スタンピング・プロセス、および/または成形プロセスが、フランジ表面656を形成することも可能である。
【0067】
1つの例では、ベース断熱構造体650の内側壁部構造体654は、1つまたは複数の連結プロセスによって、外側シェル652にリジッドに連結され得り、1つまたは複数の連結プロセスは、フランジ表面656を縁部658、660、662、および/または664のうちの1つまたは複数に連結するように構成されている。1つの具体的な例では、内側壁部構造体654は、なかでも、シールド金属アーク溶接プロセス、ガス・タングステン・アーク溶接プロセス、ガス金属アーク溶接プロセス、フラックス・コアード・アーク溶接プロセス、サブマージド・アーク溶接プロセス、エレクトロスラグ溶接プロセス、超音波アーク溶接プロセス、冷間圧接プロセス、電磁パルス溶接プロセス、レーザー・ビーム溶接プロセス、または摩擦溶接プロセスを含む、1つまたは複数の溶接プロセスまたはろう付けプロセスによって、外側シェル652に固定され得る。別の例では、外側シェル652は、1つもしくは複数の接着剤によって、シート・メタル・ヘム・ジョイントによって、または、1つもしくは複数の締結具エレメント(たとえば、なかでも、1つもしくは複数のスクリュー、リベット、ピン、ボルト、またはステープル)によって、内側壁部構造体654にリジッドに連結され得る。さらなる別の例では、外側シェル652は、なかでも、超音波溶接を含む、2つのポリマー構造体を一緒に連結するように構成されている1つまたは複数のプロセスによって、内側壁部構造体654に連結され得る。
【0068】
図6に示されているように、内側壁部構造体654は、キャビティー670を含み、キャビティー670は、ベース断熱構造体650が蓋断熱構造体102などのような蓋断熱構造体に(ヒンジ接続式に、除去可能に、またはその他の方法で)連結されているときに、内部貯蔵コンパートメントを形成している。追加的に、互いに連結されているときに、外側シェル652および内側壁部構造体654は、図7A図7Dの中のキャビティー710として概略的に示されているように、それらの間にキャビティーを形成している。
【0069】
図7A図7Dは、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、ベース断熱構造体650の平面図、正面図、底面図、および端面図をそれぞれの概略的に示している。図7A図7Dに概略的に示されているように、キャビティー710は、外側シェル652と内側壁部構造体654との間に形成されている。さらに、ベース断熱構造体650は、4つのフィート・エレメント712、714、716、および718を含むことが可能であり、4つのフィート・エレメント712、714、716、および718は、表面の上に構造体650を支持するように構成されている。
【0070】
追加的に、ベース断熱構造体650は、キャビティー710の中に位置決めされている断熱部分615を含むことが可能である。図8は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、内側壁部構造体654の内部表面804に連結されている断熱部分615を有するベース断熱構造体650の等角分解図を概略的に示している。断熱部分615は、なかでも、1つもしくは複数の接着剤または機械的な締結具を含む、任意の連結手段によって、内部表面804に連結され得るということが企図される。代替的に、断熱部分615は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、外側シェル652の内部表面に、たとえば、内部表面802に連結され得るということが企図される。追加的に、単一の断熱部分615が図8に示されているが、複数の断熱部分615が、断熱構造体650の中へ一体化され得り、また、これらの開示の範囲から逸脱することなく、内側壁部構造体654の1つまたは複数の追加的な内部表面に加えて、内部表面804を部分的にまたは完全にカバーすることが可能であるということが企図される。
【0071】
1つの例では、1つまたは複数の断熱部分615は、外側シェル652と内側壁部構造体654との間のキャビティー710を部分的にまたは完全に充填することが可能である。1つの実装形態では、キャビティー710は、以前に説明されている断熱フォームのうちの1つまたは複数などのような、断熱フォームによって部分的に充填され得る。したがって、ベース断熱構造体650は、外側シェル652が内側壁部構造体654にリジッドに連結される前に、断熱部分615をキャビティー710の中に位置決めすることによって構築され得る。たとえば、断熱部分615は、キャビティー710の中に緩く位置決めされ得るか、または、内部表面804に付着されていることによって、キャビティー710の中へ導入され得る。その後に、外側シェル652を内側壁部構造体654に連結するように構成された1つまたは複数のプロセスに続いて、断熱フォームが、キャビティー710の中へ導入され、キャビティー710の未充填の体積を部分的にまたは完全に充填することが可能である。1つの例では、断熱フォームは、ベース断熱構造体650の底部表面の中の1つまたは複数の開口部を通してキャビティー710の中へ導入され得り、前記1つまたは複数の開口部が、示されているフィート・エレメント712~718のうちの1つまたは複数によってシールされる。
【0072】
図9は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、ベース断熱構造体900の別の実装形態の正面断面図を概略的に示している。1つの例では、ベース断熱構造体900は、ベース断熱構造体104と同様であることが可能であり、ベース断熱構造体104に関して説明されている1つまたは複数の材料および/またはプロセスを使用して構築され得る。1つの実装形態では、ベース断熱構造体900は、サイド断熱構造体975および底部断熱構造体965を含み、それらは、内側トラフ構造体/内部貯蔵コンパートメント950を形成しており、それは、ベース断熱構造体900が蓋断熱構造体102などのような蓋構造体に連結されているときに、内部貯蔵コンパートメントとして使用される。したがって、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975は、断熱された壁部構造体902を含むことが可能であり、壁部構造体902は、これらの開示の全体を通して説明されているものと同様の1つまたは複数の断熱材料から構築され得る。1つの具体的な例では、断熱壁部構造体902は、1つもしくは複数のポリマー、たとえば、ポリエチレンもしくはポリカーボネート、または、これらの開示に説明されている任意の他のポリマーなどを含むことが可能である。追加的にまたは代替的に、断熱された壁部構造体902は、1つまたは複数の金属、合金、または複合材料を含むことが可能である。
【0073】
図9に示されているように、断熱された壁部構造体902は、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975に接続することが可能であり、または、その他の方法で、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975と共通の部分を共有することが可能である。1つの例では、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975は、断熱コンポーネント201と同様であることが可能であり、断熱された壁部構造体902の一部分がリテイニング部分205と同様であるようになっている。追加的に、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975は、キャビティー904、906、および908を含むことが可能であり、キャビティー904、906、および908は、リテイニング部分205に関して説明されているキャビティー214と同様であることが可能である。さらに、ベース断熱構造体900は、カバー部分910、912、および914を含むことが可能であり、カバー部分910、912、および914は、以前に説明されているように、カバー部分224と同様であることが可能である。そうであるので、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975は、断熱部分615をそれぞれのキャビティー904、906、および908の中へ受け入れるように構成され得る。
【0074】
1つの実装形態では、カバー部分910、912、および914は、底部断熱構造体965およびサイド断熱構造体975にリジッドに連結されており、断熱部分615をキャビティー904、906、908の中に保持することが可能である。そうであるので、なかでも、1つまたは複数の機械的な締結具、接着剤、または溶接プロセスを含む、任意の連結手段が、カバー部分910、912、および914を構造体965および975にリジッドに連結するために利用され得るということが企図される。さらに、カバー部分910、912、および914と構造体965および975との間の連結は、水密および気密であることが可能であるということが企図される。
【0075】
1つの例では、断熱部分615は、それぞれのキャビティー904、906、および908を充填することが可能である。別の例では、断熱フォームなどのような追加的な断熱材料の塊が、キャビティー904、906、および908のうちの1つまたは複数の中へ導入され、断熱部分615によって充填されていない体積を部分的にまたは完全に充填することが可能である。
【0076】
ベース断熱構造体900の断熱壁部構造体902は、なかでも、回転成形、射出成形、ブロー成形、または深絞り成形を含む、これらの開示に説明されている形成プロセスおよび材料の任意の組み合わせを使用して構築され得るということが企図される。さらに、断熱壁部構造体902は、追加的な構造エレメント、たとえば、1つもしくは複数のキャビティー、または、図9に概略的に示されているものに対する1つもしくは複数の追加的な材料の層を含むことが可能であるということが企図される。
【0077】
図9に示されているように、カバー部分910、912、および914は、ベース断熱構造体900の1つまたは複数の外部壁部を形成している。別の実装形態では、1つまたは複数の断熱部分615が、内部貯蔵コンパートメント950と同様の内部貯蔵コンパートメントの中から断熱部分615を受け入れるように構成されたキャビティーにアクセスすることによって、断熱壁部構造体902と同様に、断熱壁部構造体の中に位置決めされ得る。そうであるので、図10は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、ベース断熱構造体1000の別の実装形態の正面断面図を概略的に示している。
【0078】
図10に示されているように、ベース断熱構造体1000は、図9に説明されているベース断熱構造体900と同様であることが可能である。そうであるので、ベース断熱構造体1000は、底部断熱構造体965と同様の底部断熱構造体1065と、サイド断熱構造体975と同様のサイド断熱構造体1075とを含む。さらに、断熱壁部構造体1002は、断熱壁部構造体902と同様であることが可能であり、キャビティー1004、1006、および1008は、キャビティー904、906、908と同様であることが可能である。そうであるので、断熱壁部構造体1002は、断熱コンポーネント201に関して説明されているリテイニング部分205と同様であることが可能である。しかし、図10の示されている実装形態では、断熱部分615は、内部貯蔵コンパートメント1050の中の開口部を通して、キャビティー1004、1006、および1008の中へ受け入れられ、内部貯蔵コンパートメント1050は、カバー部分1010、1012、および1014によって囲まれている。1つの実装形態では、カバー部分1010、1012、および1014は、内部貯蔵コンパートメント1050の内側壁部を形成することが可能である。追加的に、カバー部分1010、1012、および1014は、単一の連続ライナー・エレメントとして、または、別個のエレメントとして形成され得るということが企図される。カバー部分1010、1012、および1014は、任意の適切な連結手段によって、たとえば、なかでも、カバー部分910、912、および914に関して説明されているそれらの手段などによって、断熱壁部構造体1002に連結され得るということがさらに企図される。
【0079】
図11A図11Bは、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、ベース断熱構造体1100の別の実装形態の断面図を概略的に示している。とりわけ、図11Aは、ベース断熱構造体1100の製造プロセスの第1の段階を概略的に示しており、図11Bは、完全なベース断熱構造体1100の断面図を概略的に示している。1つの例では、ベース断熱構造体1100は、ベース断熱構造体104と同様であることが可能であり、1つまたは複数の同様の材料およびプロセスを使用して構築され得る。1つの特定の実装形態では、図11Aに示されている第1の段階は、断熱部分615の周りにポリマー・フォームを成形し、コア構造体1104、1106、および1108を形成することが可能である。1つの例では、コア構造体は、サイド・コア構造体1104および1008、ならびに底部コア構造体1106と称され得る。コア構造体1104、1106、および1108は、単一の構造体として、または、接続エレメントによって互いに連結される複数の別個の構造体として形成され得るということが企図される。なかでも、1つまたは複数の回転成形プロセスの前に、コア構造体1104、1106、および1108を互いに対して位置決めするように構成されている、1つもしくは複数のワイヤー・エレメントまたは犠牲的ポリマー・エレメントを含む、任意の接続エレメントが利用され得るということが企図される。さらに、図11A図11Bに関して説明されているものと同様のプロセスが、図1に関連して説明されている蓋断熱部分102と同様に、蓋断熱部分を構築するために利用され得るということが企図される。
【0080】
1つの実装形態では、コア構造体1104、1106、および1108は、ポリウレタンなどのようなポリマー・フォームから構築され得る。しかし、追加的なポリマー・フォームが、これらの開示の範囲から逸脱することなく利用され得る。有利には、コア構造体1104、1106、および1108は、機械的な応力および/または熱応力に対して、部分的にまたは完全にカバーされた断熱部分615の増加した保護を提供することが可能であり、機械的な応力および/または熱応力は、そうでなければ、1つまたは複数の回転成形プロセスの間に断熱部分615に損傷を与える可能性がある。したがって、図11Bは、コア構造体1104、1106、および1108の周りに外側シェル構造体1110を追加するための1つまたは複数の回転成形プロセスに続く、ベース断熱構造体1100の断面図を概略的に示している。そうであるので、外側シェル構造体1110は、任意の公知の回転成形プロセス、および、任意の1つまたは複数のポリマー、たとえば、これらの開示の全体を通して説明されているそれらのポリマーなどを使用して形成され得るということが企図される。
【0081】
図12は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、折り畳み可能な断熱部分1200の1つの実装形態を概略的に示している。折り畳み可能な断熱部分1200は、複数の断熱コンポーネント1210a~1210eを含むことが可能であり、複数の断熱コンポーネント1210a~1210eは、フレクシャー・エレメント1214a~1214dによって互いに連結されている。したがって、フレクシャー・エレメント1214a~1214dは、ライン1216a~1216dとして概略的に示されているヒンジ・ラインに沿って、互いに対する断熱コンポーネント1210a~1210eの回転を促進させる。1つの実装形態では、断熱コンポーネント1210a~1210eおよびフレクシャー・エレメント1214a~1214dの組み合わせは、折り畳み可能なサポート構造体と称され得る。さらに、断熱コンポーネント1210a~1210eのそれぞれは、リテイニング部分1202およびキャビティー1204を含むことが可能であり、リテイニング部分1202は、リテイニング部分205と同様であることが可能であり、キャビティー1204は、キャビティー214と同様であることが可能である。エレメント1220は、断熱部分615に関して説明されているものと同様の様式で配置されている、単一の真空断熱式パネルまたは複数の真空断熱式パネルを含むことが可能である。さまざまな実装形態では、折り畳み可能な断熱部分1200は、これらの開示の全体を通して説明されている場所において、断熱部分615に対する代替例として利用され得る。たとえば、折り畳み可能な断熱部分1200は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、ベース断熱構造体650、900、1000、および/または1100、の中で利用され得る。
【0082】
1つの実装形態では、折り畳み可能な断熱部分1200は、この開示説明されている断熱部分615に加えて、または、その代替例として、さまざまな実装形態において利用され得る。図12の示されている実装形態では、折り畳み可能な断熱部分1200は、5つの断熱コンポーネント1210a~1210eを含み、5つの断熱コンポーネント1210a~1210eは、4つのヒンジ・ライン1216a~1216dを有する4つのフレクシャー・エレメント1214a~1214dによって、ヒンジ接続式に連結されている。したがって、折り畳み可能な断熱部分1200の示されている実装形態は、5つの面を持ったアッセンブリへと折り畳まれるように構成されており、5つの面を持ったアッセンブリは、ベース断熱構造体104と同様のベース断熱構造体の一部を形成することが可能である。有利には、折り畳み可能な断熱部分1200は、1つの例では、ベース断熱構造体の中の真空断熱式パネル1220のより精密な設置を可能にすることができる。そして、これは、なかでも、構造体の1つまたは複数の縁部において、強化された断熱を提供することによって、強化された断熱性能をベース断熱構造体に提供することが可能であり、その理由は、折り畳まれたアッセンブリが、構造体の1つまたは複数の角部の周りに延在するからである(それが、その中に受け入れられて連結されている)。追加的に、折り畳み可能な断熱部分1200は、1つの例では、ベース断熱構造体104の1つまたは複数の組み立て動作の間に、増加した精度を提供することが可能である。
【0083】
折り畳み可能な断熱部分の代替的な実装形態が、これらの開示の範囲から逸脱することなく利用され得るということが企図される。1つの例では、および、図13に示されているように、折り畳み可能な断熱部分1300として、4つの面を持った折り畳み可能な断熱部分が利用され得る。したがって、折り畳み可能な断熱部分1300は、ベース断熱構造体104などのようなベース断熱構造体の少なくとも1つの角部の周りに延在する4つの面を有するアッセンブリへと折り畳まれるように構成され得る。複数の断熱コンポーネント1210およびフレクシャー・エレメント1214を利用する折り畳み可能な断熱部分の代替的な実装形態が、これらの開示の範囲から逸脱することなく想定され得るということがさらに企図される。たとえば、折り畳み可能な断熱部分は、2つの断熱コンポーネント1210、3つの断熱コンポーネント1210、または、6つの断熱コンポーネント1210を利用することが可能であり、それらは、これらの開示の範囲から逸脱することなく、任意の構成で、フレクシャー・エレメント1214によって相互接続される。
【0084】
図14A図14Bは、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、折り畳み可能な断熱部分1400の別の実装形態の端面図を概略的に示している。この概略図では、2つの断熱コンポーネント1210a~1210bが、フレクシャー・エレメント1214によって互いに連結され得る。しかし、追加的な断熱コンポーネントおよびフレクシャー・エレメントが、これらの開示の範囲から逸脱することなく利用され得るということが企図される。断熱コンポーネント1210a~1210bは、組み立てられていない構成(図14Aに示されている)から組み立てられた構成(図14Bに示されている)へ折り畳まれ得る。図14Bの組み立てられた構成は、互いに対して所定の角度1402で位置決めされている断熱コンポーネント1210a~1210bを結果として生じさせることが可能である。この角度1402は、おおよそ90°を測定することが可能である。しかし、角度1402は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、任意の値を有することが可能であるということが企図される。
【0085】
図14A図14Bに示されている実装形態では、断熱コンポーネント1210a~1210bは、図14Bのアッセンブリへと折り畳まれているときに、断熱コンポーネント1210a~1210bの非オーバーラッピング構成を結果として生じさせる。代替的な実装形態では、断熱コンポーネント1210a~1210bは、図15A図15Bに関して説明されているように、組み立てられた構成へと折り畳まれているときにオーバーラップすることが可能である。したがって、図15A図15Bは、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、折り畳み可能な断熱部分1500の別の実装形態の端面図を概略的に示している。図15Aの組み立てられていない構成から、図15Bの組み立てられた構成へ折り畳まれるときに、断熱コンポーネント1210a~1210bは、互いにオーバーラップすることが可能であり、それは、強化された断熱性能(すなわち、より高い断熱値)を結果として生じさせることが可能である。しかし、追加的なまたは代替的な折り畳み方法論、たとえば、なかでも、断熱コンポーネント1210の部分的なオーバーラッピングなどが、これらの開示の範囲から逸脱することなく利用され得るということが企図される。
【0086】
断熱構造体のさらに代替的な実装形態が、図16図20に概略的に示されているように企図される。したがって、図16図20に示されている断熱コンテナは、これらの開示の全体を通して議論されている任意の方法論を使用して、および、1つもしくは複数のポリマー、金属、合金、複合材、またはセラミック材料から構築され得るということが企図される。1つまたは複数の連結が、図16図20の断熱構造体に関して議論される場合に、任意の連結方法論が利用され得り、それは、これらの開示の範囲から逸脱することなく、1つもしくは複数の機械的な締結具(たとえば、なかでも、スクリュー、リベット、ボルト、インターフェレンス・フィッティング)、化学的な締結具(たとえば、なかでも、接着剤/樹脂、)、または、他の連結方法論(たとえば、なかでも、溶接)を含むということが企図される。さらに、図16図20に示されている断熱コンテナは、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を利用することが可能であり、1つまたは複数の真空断熱式パネル625は、なかでも、断熱部分615ならびに/または折り畳み可能な断熱部分1200および1300のうちの1つまたは複数の中にあることが可能であるということが企図される。図16に示されている断熱コンテナ1600は、蓋断熱構造体1602およびベース断熱構造体1604を含み、蓋断熱構造体1602およびベース断熱構造体1604は、ヒンジ接続式にまたは除去可能に互いに連結されるように構成されている。1つの実装形態では、蓋断熱構造体1602は、内側壁部構造体1608を含むことが可能であり、内側壁部構造体1608は、外側シェル1606に連結されるように構成されている。さらに、ベース断熱構造体1604は、内側壁部構造体1610を含むことが可能であり、内側壁部構造体1610は、外側シェル1612に連結されるように構成されている。
【0087】
図17は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ1700の別の実装形態を概略的に示している。断熱コンテナ1700は、蓋断熱構造体1702およびベース断熱構造体1704を含み、蓋断熱構造体1702およびベース断熱構造体1704は、ヒンジ接続式におよび/または除去可能に互いに連結されるように構成されている。さらに、蓋断熱構造体7002は、内側壁部構造体1710を含み、内側壁部構造体1710は、外側シェル1708に連結されるように構成されている。ベース断熱構造体1704は、コンパートメント構造体1712を含み、コンパートメント構造体1712は、エンド・キャップ構造体1714にリジッドに連結されるように構成されている。
【0088】
図18は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ1800の別の実装形態を概略的に示している。断熱コンテナ1800は、蓋断熱構造体1802およびベース断熱構造体1804を含み、蓋断熱構造体1802およびベース断熱構造体1804は、ヒンジ接続式におよび/または除去可能に互いに連結されるように構成されている。蓋断熱構造体1802は、内側壁部構造体1808を含み、内側壁部構造体1808は、外側シェル1806に連結されるように構成されている。ベース断熱構造体1804は、内側壁部構造体1810を含み、内側壁部構造体1810は、外側シェル構造体1814の中に受け入れられるように構成されている。カラー構造体1812は、ベース断熱構造体1804の周囲部の周りにおいて、内側壁部構造体1810と外側シェル構造体1814との間に位置決めされるように構成されている。追加的に、1つまたは複数のグリップ・エレメント1816が、カラー構造体1812に連結されるように構成されており、断熱コンテナ1800を手動で再位置決めするための1つまたは複数のハンドルを提供するように構成されている。
【0089】
図19は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ1900の別の実装形態を概略的に示している。断熱コンテナ1900は、蓋断熱構造体1902およびベース断熱構造体1904を含み、蓋断熱構造体1902およびベース断熱構造体1904は、ヒンジ接続式におよび/または除去可能に互いに連結されるように構成されている。蓋断熱構造体1902は、内側壁部構造体1908を含み、内側壁部構造体1908は、外側シェル1906に連結されるように構成されている。ベース断熱構造体1904は、内側壁部構造体1910を含み、内側壁部構造体1910は、外側シェル構造体1914の中に受け入れられるように構成されている。カラー構造体1912は、ベース断熱構造体1904の周囲部の周りにおいて、内側壁部構造体1910と外側シェル構造体1914との間に位置決めされるように構成されている。追加的に、エンド・キャップ構造体1916は、外側シェル構造体1914にリジッドに連結されるように構成されている。さらに、1つまたは複数のグリップ・エレメント1980は、カラー構造体1912に連結されるように構成されている。
【0090】
図20は、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ2000のさらなる別の実装形態を概略的に示している。断熱コンテナ2000は、蓋断熱構造体2002およびベース断熱構造体2003を含み、蓋断熱構造体2002およびベース断熱構造体2003は、ヒンジ接続式におよび/または除去可能に互いに連結されるように構成されている。蓋断熱構造体2002は、中央部分2004を含み、中央部分2004は、2つの端部部分2006および2008にリジッドに連結されるように構成されている。端部部分2006および2008は、中央部分2004に連結すると、蓋断熱構造体2002の内側キャビティー2018を閉鎖およびシールすることが可能である。ベース断熱構造体2003は、中央コンパートメント構造体2010を含み、中央コンパートメント構造体2010は、2つのエンド・キャップ2012および2014にリジッドに連結されるように構成されている。1つの実装形態では、エンド・キャップ2012および2014を中央コンパートメント構造体2010に連結することは、内部キャビティー2016をシールすることが可能である。
【0091】
断熱構造体の追加的な実装形態が、図21図30Cに示されているように企図される。したがって、図21図30Cに示されている断熱コンテナは、これらの開示の全体を通して議論されている任意の方法論を使用して、および、1つもしくは複数のポリマー、金属、合金、複合材、またはセラミック材料から構築され得るということが企図される。1つまたは複数の連結が、図21図30Cの断熱構造体に関して議論される場合に、任意の連結方法論が利用され得り、それは、これらの開示の範囲から逸脱することなく、1つもしくは複数の機械的な締結具(たとえば、なかでも、スクリュー、リベット、ボルト、インターフェレンス・フィッティング)、化学的な締結具(たとえば、なかでも、接着剤/樹脂、)、または、他の連結方法論(たとえば、なかでも、溶接)を含むということが企図される。さらに、図21図30Cに示されている断熱コンテナは、1つまたは複数の真空断熱式パネル625を利用することが可能であり、1つまたは複数の真空断熱式パネル625は、なかでも、断熱部分615ならびに/または折り畳み可能な断熱部分1200および1300のうちの1つまたは複数の中にあることが可能であるということが企図される。
【0092】
図21図30Cは、本明細書で説明されている1つまたは複数の態様による、断熱コンテナ2100の別の実装形態を概略的に示しており、上記に議論されている断熱コンテナと同様である。断熱コンテナ2100は、蓋断熱構造体2102およびベース断熱構造体2104を含み、蓋断熱構造体2102およびベース断熱構造体2104は、枢動可能に、ヒンジ接続式に、および/または除去可能に互いに連結されるように構成されている。蓋断熱構造体2102は、蓋内側壁部構造体2108を含み、蓋内側壁部構造体2108は、蓋外側シェル2106に連結されるように構成されており、内側壁部構造体2108と外側シェル2106との間に蓋キャビティー2103を形成している。ベース断熱構造体2104は、ベース内側壁部構造体2110を含み、ベース内側壁部構造体2110は、ベース外側シェル構造体2114の中に受け入れられるように構成されており、内側壁部構造体2110と外側シェル構造体2114との間にベース・キャビティー2105を形成している。蓋内側壁部構造体2108は、カラー構造体2109を含むことが可能であり、カラー構造体2109は、蓋断熱構造体2102の周囲部の底部の周りに延在しており、ベース内側壁部構造体2110は、カラー構造体2111を含むことが可能であり、カラー構造体2111は、ベース断熱構造体2104の周囲部の上部の周りに延在している。カラー構造体2109、2111は、外側壁部構造体2106、2114の間に位置決めされることとなるように構成されており、断熱コンテナ2100の周囲部の周りで互いに係合するように構成されている。追加的に、エンド・キャップ構造体2116が、ベース外側シェル構造体2114および/またはベース内側壁部構造体2110の底部にリジッドに連結されるように構成されている。図24に示されているように、キャビティー2105は、また、エンド・キャップ構造体2116および内側壁部構造体2110および外側シェル構造体2114の間に延在している。また、断熱コンテナ2100は、1つもしくは複数のラッチ2115、ハンドル2117、および/またはヒンジ2119を含むことが可能であり、それは、本明細書で説明されているラッチ、ハンドル、およびヒンジと同様であることが可能である。
【0093】
いくつかの例では、および、図24に示されているように、蓋外側シェル2106およびベース外側シェル2114は、ステンレス鋼材料などのようなシート・メタルから形成され得る。しかし、蓋外側シェル2106およびベース外側シェル2114は、1つもしくは複数の追加的なもしくは代替的な金属、合金、ポリマー、または複合材料から構築され得り、また、1つもしくは複数のディープ・ドローイング・プロセスまたは成形プロセスを使用して構築され得るということが企図される。
【0094】
蓋内側壁部構造体2108、ベース内側壁部構造体2110、およびエンド・キャップ構造体2116は、1つまたは複数のポリマー、たとえば、ポリエチレンもしくはポリカーボネートなど、または、これらの開示に説明されている任意の他のポリマーを含むことが可能である。しかし、蓋内側壁部構造体2108、ベース内側壁部構造体2110、および/またはエンド・キャップ構造体2116は、これらの開示の範囲から逸脱することなく、なかでも、1つもしくは複数の追加的なもしくは代替的な金属および/もしくは合金、1つもしくは複数の繊維強化材料、1つもしくは複数のポリマー、または1つもしくは複数のセラミック、または、それらの組み合わせを使用して、構築され得るということが企図される。蓋内側壁部構造体2108、ベース内側壁部構造体2110、および/またはエンド・キャップ構造体2116は、なかでも、回転成形、射出成形、ブロー成形、または深絞り成形を含む、これらの開示に説明されている形成プロセスおよび材料の任意の組み合わせを使用して構築され得るということが企図される。
【0095】
内側壁部構造体2108、2110および/またはエンド・キャップ2116は、本明細書で説明されている方法を使用して、外側シェル2106、2114と係合または連結され得る。1つの例では、ならびに、図24図25A図27A図27D、および図30Aに最良に示されているように、断熱コンテナ外側シェル2106、2114は、フランジおよび対応するチャネルまたは溝部を含有することが可能であり、それは、内側壁部構造体2108、2110および/またはエンド・キャップ2116を外側シェル2106、2114と係合させるように作用する。図24図27A、および図27Dに示されているように、蓋外側シェル2106は、実質的に垂直方向の下向きのフランジ2121を含むことが可能である。フランジ2121は、蓋外側シェル2106の周囲部の周りにおいて、実質的にまたは全面的に延在することが可能である。蓋内側壁部構造体2108は、対応するチャネルまたは溝部2123を含むことが可能であり、フランジ2121が、対応するチャネルまたは溝部2123の中に係合している。追加的に、蓋内側壁部構造体2108は、1つまたは複数の蓋係合構造体2125を含有することが可能であり、1つまたは複数の蓋係合構造体2125は、図24に示されているように、蓋内側壁部構造体2108のカラー構造体2109から実質的に垂直方向に上向きに延在している。蓋係合構造体2125は、蓋内側壁部構造体2108と一体的に形成され得る。蓋係合構造体2125に隣接するエリアにおいて、フランジ2121は、部分2121を有することが可能であり、部分2121は、実質的に内向きに(または、他のフランジ部分に対して垂直に)延在しており、蓋係合構造体2125の中の対応するチャネルまたは溝部2123aに係合している。追加的に、ラッチ2115、ハンドル2117、および/またはヒンジ2119は、締結具2127を使用して、断熱コンテナ2100に係合され得り、締結具2127は、蓋外側シェル2106および蓋係合構造体2125を通って進行する。有利には、外側シェル2106と内側壁部2108との間のそのような係合は、断熱構造体2100の全体的な強度を強化する役割を果たすことが可能である。
【0096】
ベース外側シェル2114は、ベース内側壁部構造体2110に係合することが可能である。図24図25A、および図30Aに示されているように、ベース外側シェル2114は、実質的に上向きの上部フランジ2131を含むことが可能である。フランジ2131は、ベース外側シェル2114の周囲部の周りにおいて、実質的にまたは全面的に延在することが可能である。ベース内側壁部構造体2110は、対応するチャネルまたは溝部2133を含むことが可能であり、フランジ2131が、対応するチャネルまたは溝部2133の中に係合している。追加的に、ベース内側壁部構造体2110は、1つまたは複数のベース係合構造体2135を含有することが可能であり、1つまたは複数のベース係合構造体2135は、図24に示されているように、ベース内側壁部構造体2110のカラー構造体2111から実質的に垂直方向に下向きに延在している。ベース係合構造体2135は、ベース内側壁部構造体2114と一体的に形成され得る。ベース係合構造体2135に隣接するエリアにおいて、フランジ2131は、部分2131aを有することが可能であり、部分2131aは、実質的に内向きに(または、他のフランジ部分に対して垂直に)延在しており、ベース係合構造体2135の中の対応するチャネルまたは溝部2133aに係合している。追加的に、ラッチ2115、ハンドル2117、および/またはヒンジ2119は、締結具2127を使用して、断熱コンテナ2100に係合され得り、締結具2127は、外側シェル2114およびベース係合構造体2135を通って進行する。有利には、外側シェル2114と内側壁部2110との間のそのような係合は、断熱構造体2100の全体的な強度を強化する役割を果たすことが可能である。
【0097】
ベース外側シェル2114は、同様に、エンド・キャップ2116に係合することが可能であり、または、エンド・キャップ2116に連結され得る。図24図25A、および図30Aに示されているように、ベース外側シェル2114は、実質的に下向きの底部フランジ2141を含むことが可能である。フランジ2141は、ベース外側シェル2114の周囲部の周りにおいて、実質的にまたは全面的に延在することが可能である。エンド・キャップ2116は、対応するチャネル2143を含むことが可能であり、フランジ2131が、対応するチャネル2143の中に係合している。有利には、外側シェル2114とエンド・キャップ2116との間のそのような係合は、断熱構造体2100の全体的な強度を強化する役割を果たすことが可能である。
【0098】
断熱構造体2100は、断熱部分615を含むことが可能であり、断熱部分615は、1200、1300、1400などのような、および、図12図15に示されている任意の折り畳み可能なおよび/または曲げ可能な部分を含む、上記に議論されているものと同様の真空断熱式パネル625を含む。たとえば、断熱構造体2100は、1つの実施形態では、キャビティー2103の中に蓋断熱部分または蓋断熱パネル2151を含むことが可能である。蓋断熱部分2151は、内側壁部構造体2108と係合せられ得る。同様に、断熱構造体2100は、1つの実施形態では、2つの別個のサイド断熱パネル2153および3つの面を持った折り畳み可能なまたは曲げ可能な断熱パネル2155から構成されるベース断熱構造体を含むことが可能である。パネル2153および2155は、ベース内側壁部構造体2110と係合せられ得る。折り畳み可能な断熱部分1200、1300、および1400と同様に、3つの面を持った断熱パネル2155は、フレクシャー・エレメントによって互いに連結されている複数の断熱コンポーネントを含むことが可能である。追加的に、また、パネル1200、1300、および1400のように、3つの面を持った断熱パネル2155は、断熱部分615に関連して説明されているものと同様の様式で配置されている、単一の真空断熱式パネルまたは複数の真空断熱式パネルであることが可能である。1つの例では、図28Aおよび図28Bに最良に示されているように、3つの面を持った断熱パネル2155は、単一の真空断熱式パネルを含み、折り畳まれたエリア2157を含むことが可能である。3つの面を持った真空断熱されたパネル2155の折り畳まれたエリア2157は、パネル2155の折り畳まれていない部分2159よりも多く圧縮され得り、折り畳まれたエリア2157の厚さが、折り畳まれていない部分2159の厚さよりも小さくなるようになっている。追加的に、いくつかの実施形態では、パネル2151、2153、および/または2155は、1つまたは複数のカット・アウトまたはノッチ付き部分を含むことが可能である。図27Bおよび図27Cに示されているように、蓋断熱パネル2153は、カット・アウトまたはノッチ付き部分2153aを有することが可能であり、カット・アウトまたはノッチ付き部分2153aは、ボトル・オープナーを収容するために使用され得る。同様に、図25Bおよび図28Aに示されているように、断熱パネル2155は、カット・アウトまたはノッチ付き部分2155aを含むことが可能であり、カット・アウトまたはノッチ付き部分2155aは、ドレイン2161を収容するために使用され得る。他の実施形態では、パネル2153および2155は、カット・アウトまたはノッチ付き部分を含まなくてもよく、その代わりに、ボトル・オープナーおよびドレイン2161を含む追加的なハードウェアを収容するように、より小さくされ得る。上記に議論されているように、断熱パネル2151、2153、2155は、本明細書で議論されている真空断熱式パネルのいずれかと同様に構築され得る。
【0099】
図29Aおよび図29Bに示されているように、ドレイン2161は、エンド・キャップ2116およびベース内側壁部構造体2110を通過することが可能である。ドレイン2161は、ドレイン貫通部分2163を含むことが可能であり、ドレイン貫通部分2163は、いずれかの端部にネジ山付きの接続部2165を有しており、少なくとも1つの端部にリム2167を有している。また、ドレイン2161は、ガスケット2169、アパーチャーを有するナット2171、およびキャップ2173を含むことが可能である。図29Aに示されているように、リム2167は、エンド・キャップ2116に係合することが可能であり、ガスケットは、内側壁部構造体2110に係合することが可能である。次いで、ナット2171は、ドレイン部分を一緒に締め付けることが可能である。
【0100】
上記に議論されているように、1つの例では、真空断熱式パネル(パネル2151、2153、および2155を含む)をキャビティー2103および2105の中へ据え付けた後に、キャビティー2103および2105は、以前に説明されている断熱フォームのうちの1つまたは複数などのような、断熱フォームによって部分的にまたは完全に充填され得る。したがって、蓋断熱構造体2102は、真空断熱式パネル2151をキャビティー2103の中に位置決めすることによって構築され得る。いくつかの実施形態では、パネル2151は、蓋内側壁部構造体2108と連結され得る。次いで、蓋内側壁部構造体2108は、機械的な締結具2127のうちのいくつかまたはすべてを係合させることによって、蓋外側シェル2106と連結され得る。次いで、断熱フォームが、キャビティー2103の残りの部分の中へ注入され得る。断熱フォームは、キャビティー2103の未充填の体積を部分的にまたは完全に充填することが可能である。同様に、ベース断熱構造体2104は、真空断熱式パネル2153、2155をキャビティー2105の中に位置決めすることによって構築され得る。いくつかの実施形態では、パネル2153、2155は、ベース内側壁部構造体2110と連結され得る。次いで、ベース外側シェル2114は、機械的な締結具2127のうちのいくつかまたはすべてを係合させることによって、ベース内側壁部構造体2110およびエンド・キャップ2116と連結され得る。次いで、断熱フォームが、キャビティー2105の残りの部分の中へ注入され得る。断熱フォームは、キャビティー2105の未充填の体積を部分的にまたは完全に充填することが可能である。
【0101】
真空断熱式パネル625は、任意の市販の真空断熱式パネルを含む、任意の真空断熱式パネルタイプを含むことが可能であるということが企図される。さらに、真空断熱式パネル625は、本明細書で説明されている開示とともに利用され、なかでも、断熱コンテナ100、断熱構造体404、断熱構造体650、断熱構造体900、断熱構造体1000、断熱構造体1100、ならびに/または断熱部分1200、1300、1400および1500などのような、断熱コンテナへの/からの熱伝達を低減させることが可能であるということが企図される。特定の例では、真空断熱式パネル625の特定のモデルが、それらの相対的な有効性を決定するためにテストされた。図16は、5つの異なるタイプの真空断熱式パネルを備えて構成された断熱コンテナに対して実行された熱伝達テストの結果の表を示している。テストされた断熱コンテナは、断熱コンテナ100と同様であり、5つの異なるタイプの真空断熱式パネルは、i)10mm Panasonic Aluminum(タイプA)、ii)10mm Panasonic vaporized metal(タイプC)、iii)6mm Va-Q-Tec、iv)12mm Va-Q-Tec、および、v)18mm Va-Q-Tecを含む。検査方法論は、-22°Fまで冷却された19.5lbの氷を内部貯蔵コンパートメントの中へ導入することによって、断熱コンテナの内部貯蔵コンパートメントの中の温度を、10°Fを下回る温度へ調節することを含んでいた。図16の表1600に提示されているテスト結果は、断熱コンテナが閉鎖されて100°Fの室温を有する外部環境の中に設置されているときに、内部温度が10°Fから50°Fへ上昇するのにかかる時間を測定している。
【0102】
利益
この開示の実施形態は、既存の断熱コンテナを上回る多くの利益を提示する。
【0103】
真空断熱式パネルは、断熱フォームと比較したときに低減される厚さを有しながら、断熱フォームと同様の熱抵抗を提供することが可能である。したがって、たとえば、上記に説明されているように、断熱コンテナの中の真空断熱式パネルの戦略的な設置は、断熱コンテナの熱抵抗を改善することが可能であり、および/または、貯蔵コンパートメントの中にアイテムを貯蔵するためのより多くのスペースを可能にすることができる。
【0104】
たとえば、上記に説明されているような真空断熱式パネルを含有する断熱コンテナは、ポリマーから成形され、断熱フォームを充填された、同様にサイズ決めされた断熱コンテナ(それは、真空断熱式パネルを有していない)と比較したときに、増加した熱抵抗を提供することが可能である。追加的に、たとえば、上記に説明されているような真空断熱式パネルを含有する断熱コンテナは、ポリマーから成形され、断熱フォームを充填された、同様の熱抵抗を有する断熱コンテナ(それは、真空断熱式パネルを有していない)と比較したときに、貯蔵コンパートメントの中に増加した貯蔵ルームを提供することが可能である。
【0105】
本開示は、さまざまな例を参照して、上記におよび添付の図面に開示されている。しかし、本開示によって果たされる目的は、本開示に関係するさまざまな特徴および概念の例を提供することであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、上記に説明されている例に対して多数の変形例および修正例が作製され得るということを認識することとなる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6
図7A
図7B-7D】
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C
図26A
図26B
図27A
図27B
図27C
図27D
図28A
図28B
図29A
図29B
図30A
図30B
図30C