(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】貨物保護の方法、デバイスおよびシステム、ならびに非一時的コンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
B64D 25/00 20060101AFI20221118BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20221118BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20221118BHJP
B64D 1/14 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
B64D25/00
B64C39/02
G06Q10/08
B64D1/14
(21)【出願番号】P 2020530580
(86)(22)【出願日】2018-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2018108955
(87)【国際公開番号】W WO2019119926
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-09-01
(31)【優先権主張番号】201711363753.9
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519274389
【氏名又は名称】北京京▲東▼尚科信息技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG SHANGKE INFORMATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】8TH FLOOR OF BUILDING, NO. 76, ZHICHUN ROAD, HAIDIAN DISTRICT, BEIJING 100086, PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】517241916
【氏名又は名称】北京京東世紀貿易有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING JINGDONG CENTURY TRADING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 201, 2/F, Block C, No.18, Kechuang 11th Street, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】谷 ▲飛▼
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0129528(KR,A)
【文献】国際公開第2017/032333(WO,A1)
【文献】特開2017-056822(JP,A)
【文献】特表2014-515131(JP,A)
【文献】特表2009-520621(JP,A)
【文献】国際公開第2018/117199(WO,A1)
【文献】米国特許第10137986(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 27/04-27/18
B64C 39/02
B64D 1/14
B64D 9/00
B64D 25/00-25/20
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨物保護方法であって、
無人航空機の垂直方向の現在の加速度および前記無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するステップと、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するステップと
を含
み、
前記無人航空機の前記垂直方向の前記現在の加速度および前記無人航空機から地上までの前記現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が前記落下状態にあるか否かを前記判定するステップが、
前記無人航空機の前記垂直方向の前記現在の加速度を検出するステップと、
前記現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、前記無人航空機から地上までの前記現在の垂直距離を検出するステップと、
前記現在の垂直距離が距離しきい値未満である場合、前記無人航空機が前記落下状態にあると判定するステップと
を含む、貨物保護方法。
【請求項2】
貨物保護方法であって、
無人航空機の垂直方向の現在の加速度および前記無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するステップと、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するステップと
を含み、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを前記開放するステップが、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、前記無人航空機の下の障害物のタイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の方向を判定するステップと、
前記無人航空機の下の前記障害物の前記タイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の前記方向に従って、前記方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間を判定するステップと、
前記開放時間に達したとき、前記開放時間に対応する前記エアバッグを開放するステップと
を含む
、貨物保護方法。
【請求項3】
前記エアバッグの開放後、事前設定された時間間隔にわたって待機した後に、前記貨物の下に現在位置する前記エアバッグを開放するステップ
をさらに含み、前記事前設定された時間間隔が、前記障害物の前記タイプに従って設定される、請求項
2に記載の貨物保護方法。
【請求項4】
前記無人航空機の下の前記障害物の前記タイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の前記方向を判定した後、前記障害物を回避するために、前記障害物の前記タイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の前記方向に従って、前記無人航空機の姿勢を調整するステップと、
前記貨物の下に現在位置する前記エアバッグを開放するステップと
をさらに含む、請求項
2に記載の貨物保護方法。
【請求項5】
前記無人航空機上の前記レーダーを用いた地上の走査から取得された前記情報に従って、前記無人航空機の下の前記障害物の前記タイプを前記判定するステップが、
前記無人航空機上の前記レーダーを用いた地上の走査から取得された関心領域の画像内のターゲットポイントに対するエコーを再構築するステップと、
前記ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスをそれぞれ生成するために、異なる方位角角度の各々に基づいて、前記ターゲットポイントの前記エコーの時間領域特徴および周波数領域特徴を抽出するステップと、
隠れマルコフモデルの下で前記ターゲットポイントの前記時間領域特徴シーケンスおよび前記周波数領域特徴シーケンスの出力確率をそれぞれ取得するために、前記ターゲットポイントの前記時間領域特徴シーケンスおよび前記周波数領域特徴シーケンスを前記隠れマルコフモデル内に入力するステップと、
前記隠れマルコフモデルの下で前記ターゲットポイントの前記時間領域特徴シーケンスおよび前記周波数領域特徴シーケンスの前記確率に従って、前記ターゲットポイントに対応する前記障害物の前記タイプを判定するステップと
を含む、請求項
2に記載の貨物保護方法。
【請求項6】
前記関心領域の前記画像内の前記ターゲットポイントの前記エコーを前記再構築するステップが、
前記関心領域の波数領域画像を取得するために、前記関心領域の前記画像に対して2次元フーリエ変換を実行するステップと、
前記関心領域の周波数方位角領域画像を取得するために、波数領域内の周波数と方位角との間の関係に従って、前記波数領域画像を周波数方位角領域内にマッピングするステップと、
前記ターゲットポイントの前記エコーを取得するために、方位角方向に沿って前記周波数方位角領域画像に対して逆フーリエ変換を実行するステップと、
を含む、請求項
5に記載の貨物保護方法。
【請求項7】
前記隠れマルコフモデルの下で前記ターゲットポイントの前記時間領域特徴シーケンスおよび前記周波数領域特徴シーケンスの前記確率に従って、前記ターゲットポイントに対応する前記障害物の前記タイプを前記判定するステップが、
前記隠れマルコフモデルの下で前記ターゲットポイントの前記時間領域特徴シーケンスおよび前記周波数領域特徴シーケンスの前記確率を前記ターゲットポイントの確率特徴として解釈するステップと、
前記ターゲットポイントの前記確率特徴の分布、および障害物の各タイプに属するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に従って、前記ターゲットポイントに対応する前記障害物の前記タイプを判定するステップと
を含む、請求項
5に記載の貨物保護方法。
【請求項8】
貨物保護デバイスであって、
無人航空機の垂直方向の現在の加速度および前記無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するように構成された状態判定モジュールと、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するように構成された保護トリガモジュールと
を備え
、
前記状態判定モジュールが、前記無人航空機の前記垂直方向の前記現在の加速度および前記無人航空機から地上までの前記現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が前記落下状態にあるか否かを判定することが、
前記無人航空機の前記垂直方向の前記現在の加速度を検出することと、
前記現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、前記無人航空機から地上までの前記現在の垂直距離を検出することと、
前記現在の垂直距離が距離しきい値未満である場合、前記無人航空機が前記落下状態にあると判定することと
を含む、貨物保護デバイス。
【請求項9】
貨物保護デバイスであって、
無人航空機の垂直方向の現在の加速度および前記無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、前記無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するように構成された状態判定モジュールと、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するように構成された保護トリガモジュールと
を備え、
前記保護トリガモジュールが、前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機の前記貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放することが、
前記無人航空機が前記落下状態にある場合、前記無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、前記無人航空機の下の障害物のタイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の方向を判定することと、
前記無人航空機の下の前記障害物の前記タイプおよび前記無人航空機に対する前記障害物の前記方向に従って、前記方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間を判定することと、
前記開放時間に達したとき、前記開放時間に対応する前記エアバッグを開放することと
を含む、貨物保護デバイス。
【請求項10】
貨物保護デバイスであって、
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を備え、前記プロセッサが、前記メモリ内に記憶された命令に基づいて、請求項1から
7のいずれか一項に記載の貨物保護方法を実行するように構成される、貨物保護デバイス。
【請求項11】
コンピュータプログラム命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
貨物保護システムであって、
請求項
8、9または10に記載の貨物保護デバイスと、
前記無人航空機の前記貨物倉内の前記貨物の周囲に配置された複数のエアバッグと
を備える、貨物保護システム。
【請求項13】
前記エアバッグが、前記エアバッグの位置に従って少なくとも1つのエアバッググループに分割された、爆発タイプのエアバッグであり、前記少なくとも1つのエアバッググループの各々の中のエアバッグが、同じイグニッションデバイスに並列に接続される、請求項12に記載の貨物保護システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、参照によりその開示全体が本開示に組み込まれている、2017年12月18日に出願した中国特許出願第201711363753.9号に基づくとともに、その優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、無人航空機の分野に関し、より詳細には、貨物保護方法、貨物保護デバイス、貨物保護システム、および非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
無人航空機の使用が増えるにつれて、人々は無人航空機の安全問題についても懸念し始めている。
【0004】
貨物運送の点で、無人航空機の技術は、比較的成熟しており、安全性能も良好であるが、故障の可能性が依然として存在する。無人航空機が高い高度で動作しているとき、飛行システムが故障すると、貴重な貨物を破損させ、顧客および事業に取り返しのつかない損失をもたらす可能性がある。
【0005】
現在、無人航空機の落下に対してますます多くの保護技術が存在する。これらの技術の多くは無人航空機の落下を知的に監視するために内蔵型チップを使用する。危険な状況において、無人航空機のパラシュートが自動的に開き、落下によって生じる何らかの破損を防止すると同時に無人航空機を保護する。
【0006】
本発明者は、現在、無人航空機が制御不能または失速状態であることが検出されると、保護のためにパラシュートが自動的に空中に投げ出されることを見出した。しかしながら、無人航空機のみは保護されるが、その無人航空機が運ぶ貨物に対する保護は不十分であり、壊れやすく貴重な貨物を保護することはできない。その上、パラシュートが開放に反応するのは遅く、時間がかかる。制御不能状態にある無人航空機は着地地点を自律的に選択することができず、地上に障害物が存在するとき着地は失敗する傾向がある。落下保護デバイスを用いてすら、無人航空機および貨物に対する破損を回避することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示が解決すべき技術的問題は、無人航空機内の貨物の安全をどのように改善し、貨物破損の確率をどのように低減するかである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のいくつかの実施形態によれば、貨物保護方法であって、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するステップと、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、その貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するステップとを含む、貨物保護方法が提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するステップは、無人航空機の垂直方向の現在の加速度を検出するステップと、現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、無人航空機から地上までの現在の垂直距離を検出するステップと、現在の垂直距離が距離しきい値未満である場合、無人航空機が落下状態にあると判定するステップとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機の貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するステップは、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定するステップと、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、その方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間を判定するステップと、開放時間に達したとき、開放時間に対応するエアバッグを開放するステップとを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、この方法は、エアバッグを開放した後で事前設定された時間間隔にわたって待機した後、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するステップであって、事前設定された時間間隔が、障害物のタイプに従って設定される、開放するステップをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、この方法は、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定した後、その障害物を回避するために、障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、無人航空機の姿勢を調整するステップと、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するステップとをさらに含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、無人航空機の下の障害物のタイプを判定するステップは、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された関心領域の画像内のターゲットポイントに対するエコーを再構築するステップと、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスをそれぞれ生成するために、異なる方位角角度の各々に基づいて、ターゲットポイントのエコーの時間領域特徴および周波数領域特徴を抽出するステップと、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの出力確率をそれぞれ取得するために、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスを隠れマルコフモデル内に入力するステップと、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するステップとを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、関心領域の画像内のターゲットポイントのエコーを再構築するステップが、関心領域の波数領域画像を取得するために、関心領域の画像に対して2次元フーリエ変換を実行するステップと、関心領域の周波数方位角領域画像を取得するために、波数領域内の周波数と方位角との間の関係に従って、波数領域画像を周波数方位角領域内にマッピングするステップと、ターゲットポイントのエコーを取得するために、方位角方向に沿って周波数方位角領域画像に対して逆フーリエ変換を実行するステップとを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するステップが、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率をターゲットポイントの確率特徴として解釈するステップと、ターゲットポイントの確率特徴の分布および障害物の各タイプに属するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するステップとを含む。
【0016】
本開示のさらなる実施形態によれば、貨物保護デバイスであって、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機からの地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するように構成された状態判定モジュールと、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、その貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するように構成された保護トリガモジュールとを備える、貨物保護デバイスが提供される。
【0017】
いくつかの実施形態では、状態判定モジュールは、無人航空機の垂直方向の現在の加速度を検出し、現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、無人航空機から地上までの現在の垂直距離を検出し、現在の垂直距離が距離しきい値を超える場合、無人航空機が落下状態にあると判定するように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定し、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、その方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間を判定し、開放時間に達したとき、開放時間に対応するエアバッグを開放するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、エアバッグの開放後、事前設定された時間間隔にわたって待機した後に、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するようにさらに構成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定した後、その障害物を回避するために、無人航空機に対するその障害物の方向に従って、無人航空機の姿勢を調整し、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するようにさらに構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された関心領域の画像内のターゲットポイントに対するエコーを再構築し、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスをそれぞれ生成するために、異なる方位角角度の各々に基づいて、ターゲットポイントのエコーの時間領域特徴および周波数領域特徴を抽出し、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの出力確率をそれぞれ取得するために、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスを隠れマルコフモデル内に入力し、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するように構成される。
【0022】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、関心領域の波数領域画像を取得するために、関心領域の画像に対して2次元フーリエ変換を実行し、関心領域の周波数方位角領域画像を取得するために、波数領域内の周波数と方位角との間の関係に従って、波数領域画像を周波数方位角領域内にマッピングし、ターゲットポイントのエコーを取得するために、方位角方向に沿って周波数方位角領域画像に対して逆フーリエ変換を実行するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュールは、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率をターゲットポイントの確率特徴として解釈し、ターゲットポイントの確率特徴の分布および障害物の各タイプに属するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するように構成される。
【0024】
本開示のまたさらなる実施形態によれば、貨物保護デバイスであって、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを備え、プロセッサが、メモリ内に記憶された命令に基づいて、上記の実施形態のうちのいずれかによる貨物保護方法を実行するように構成される、貨物保護デバイスが提供される。
【0025】
本開示のまたさらなる実施形態によれば、コンピュータプログラム命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、上記の実施形態のうちのいずれかの貨物保護方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0026】
本開示のまたさらなる実施形態によれば、貨物保護システムであって、上記の実施形態のうちのいずれかの貨物保護デバイスと、無人航空機の貨物倉内の貨物の周囲に配置された複数のエアバッグとを備える、貨物保護システムが提供される。
【0027】
いくつかの実施形態では、エアバッグは、エアバッグの位置に従って少なくとも1つのエアバッググループに分割された、爆発タイプのエアバッグであり、少なくとも1つのエアバッググループの各々の中のエアバッグは、同じイグニッションデバイスに並行に接続される。
【0028】
本開示において、無人航空機が落下状態にある場合、少なくとも1つのエアバッグが開放される。エアバッグは、パラシュートよりも適時に開放され、貨物が衝撃を受けるのを直接的に防止し、無人航空機に対する破損の確率を低減し得る。
【0029】
本開示の他の特徴およびその利点は、添付の図面を参照しながら進められる、それらの例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0030】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願の部分内に組み込まれ、かつそれを構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示し、発明を実施するための形態とともに、本開示を説明するのに役立ち、本開示を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態の貨物保護方法の流れ図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態の無人航空機の貨物倉内のエアバッグ分布の平面図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態のエアバッグの概略的構造図である。
【
図4A】本開示のさらなる実施形態の貨物保護方法の流れ図である。
【
図4B】本開示のまたさらなる実施形態の貨物保護方法の流れ図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態の貨物保護デバイスの概略的構造図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態の貨物保護システムの概略的構造図である。
【
図7】本開示のさらなる実施形態の貨物保護デバイスの概略的構造図である。
【
図8】本開示のまたさらなる実施形態による貨物保護デバイスの概略的構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示の実施形態における技術的解決策は、本開示の実施形態における図面を参照しながら明瞭かつ完全に説明され、説明する実施形態は、本開示の実施形態のすべての代わりに、その単なるいくつかであることは明らかである。少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、本質的に単なる例示であり、本開示、その適用、または使用を限定することを決して意図しない。何らかの創造的な努力なしに、本明細書で開示する実施形態から当業者が取得し得るすべての他の実施形態は、本開示の保護範囲とすべきである。
【0033】
無人航空機が落下するとき、貨物を容易に破損し得る、無人航空機による運送の間の貨物の不十分な保護の問題を解決するために、この解決策が提案される。本開示の貨物保護方法について、
図1を参照しながら以下で説明する。
【0034】
図1は、本開示の貨物保護方法のいくつかの実施形態の流れ図である。
図1に示すように、この実施形態の方法は、ステップS102からS104を含む。
【0035】
ステップS102において、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かが判定される。
【0036】
いくつかの実施形態では、無人航空機の垂直方向の現在の加速度がまず検出される。次いで、現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、無人航空機から地上までの現在の垂直距離が検出される。現在の垂直距離が距離しきい値未満である場合、無人航空機は落下状態にあると判定される。無人航空機の垂直方向の加速度は、加速度センサーを介して検出され得る。無人航空機から地上までの垂直距離は、超音波測距システム、測距レーダーなどを介して検出され得る。無人航空機の垂直方向の加速度および無人航空機から地上までの垂直距離は、周期的に検出され得る。落下状態に遭遇したことが発見されると、後続の保護措置が即時実行される。
【0037】
ステップS104において、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、その貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグが開放される。
【0038】
貨物の周囲に配置された複数のエアバッグは、無人航空機の貨物倉内に配設され得る。エアバッグのサイズ、数、および位置は、実際の貨物のサイズおよび貨物倉のスペースに従って調整され得る。貨物の保護をさらに強化するために、貨物倉の外部の周囲に複数のエアバッグが置かれてよい。
図2は、いくつかの実施形態における、無人航空機の貨物倉内のエアバッグの分布の平面図である。貨物
204の周囲かつ貨物倉
206の周囲に複数のエアバッグ
202が配置される。同時に、複数のエアバッグが無人航空機上に配設され、無人航空機の様々な部分の中に分布され得る。無人航空機上に配設されたエアバッグは、無人航空機が落下状態にあるとき、無人航空機を保護するために、無人航空機上に配設されたエアバッグに対応する方向に貨物倉内のエアバッグと同時に開放され得る。エアバッグは、無人航空機上に取り付けられたパラシュートと提携して使用され得る。無人航空機が落下状態にある場合、パラシュートは、無人航空機の落下速度を低減し得る。貨物倉の周囲または無人航空機上で貨物倉内のエアバッグを開放することにより、貨物または無人航空機はより良く保護され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、無人航空機は、現在の飛行姿勢を検出し得る。たとえば、無人航空機は、ジャイロスコープを使用して、水平方向に対する無人航空機の傾斜角度を検出し得る。地上に落下するとき、飛行姿勢に従って地上に接触する部分が判定され、その部分の上またはその部分に対応する部分の上でエアバッグのうちの少なくとも1つが開放される。たとえば、無人航空機が地上に平行して落下するとき、無人航空機の底部がまず地上に接触し、貨物の底部におけるエアバッグが主に開放され得、無人航空機の底部におけるエアバッグが開放され得るが、無人航空機の上部の上のエアバッグまたは貨物倉の上部の上のエアバッグは開放され得ないか、または底部におけるエアバッグの開放の後で開放され得る。別の例では、無人航空機の頭部が落下するとき、無人航空機の頭部におけるエアバッグまたは貨物倉内の頭部に対応する方向のエアバッグが優先的に開放され得る。優先的に開放されたエアバッグは、無人航空機が落下するとき、最初に保護の機能を有し得る。さらに、何らかの部分に対する衝撃力が、無人航空機が落下状態にある場合の衝撃力しきい値に達したとき、その部分の上のまたはその部分に対応する部分の上のエアバッグが、連続的保護に向けて開放するようにトリガされ得る。
【0040】
さらに、無人航空機が飛行姿勢を自動的に調整することができる場合、飛行姿勢は、地上に対するとき、地上に接触する部分を選択するように調整可能であり、その部分のエアバッグまたはその部分に対応する部分が開放される。
【0041】
図3は、単一のエアバッグの概略的構造図である。エアバッグは、たとえば、爆発タイプのエアバッグである。起爆剤302がエアバッグ300上に配置され、ガス生成装置304内に配置される。電子イグニッションデバイス306は、リード308を通じて起爆剤302に点火することができ、さらに起爆剤302は、周囲の反応物に点火して、エアバッグを充填するためのガスを生成する。反応物は、たとえば、ガスが生成されるように、衝撃または熱に接して迅速な熱分解反応を引き起こし得るアジ化ナトリウムである。複数のエアバッグが存在する場合、エアバッグは、その位置に従って、少なくとも1つのエアバッググループに分割され得る。少なくとも1つのエアバッググループの各々の中のエアバッグは、同じイグニッションデバイスに並列に接続され、同時に開放され得る。爆発性エアバッグおよび並列配置モードは、エアバッグの開放速度をさらに加速し、貨物の安全性を改善し得る。
【0042】
上記の実施形態の方法では、配置された複数のエアバッグは、無人航空機の貨物倉内の貨物の周囲に配設される。無人航空機が落下状態にある場合、エアバッグのうちの少なくとも1つが開放される。エアバッグは、パラシュートよりも適時に開放され、これは、貨物が衝撃を受けるのを直接的に防止し、無人航空機に対する破損の確率を低減し得る。
【0043】
無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機は、地上を自動的に走査し、走査画像に従って、地上に障害物が存在するかどうかを判定し、地上の障害物に従って、その障害物を回避するためにエアバッグの開放モードを判定することもできる。本開示の貨物保護方法のさらなる実施形態について、
図4Aおよび
図4Bを参照しながら下記で説明する。
【0044】
図4Aは、本開示の貨物保護方法の他の実施形態の流れ図である。
図4Aに示すように、この実施形態の方法は、ステップS402~S416を含む。
【0045】
ステップS402で、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かが判定される。無人航空機が落下状態にある場合、ステップS404が実行され、さもなければ、事前設定された期間の後でステップS402が再度実行される。
【0046】
ステップS404で、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された関心領域の画像が収集される。
【0047】
地上を調査し、レーダー検出画像を取得するために、レーダー検出デバイスが無人航空機上に設定され得る。レーダー検出画像から、局所的なグレイ特徴(local gray feature)に従って、ROI(関心領域)の画像が抽出され得る。ROIの画像は、少なくとも1つのターゲットポイントを含み、傾斜距離方位角(slant distance-azimuth)画像である。
【0048】
ステップS406で、関心領域の画像に従って、地上の、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向が判定される。
【0049】
いくつかの実施形態では、
図4Bに示すように、
少なくとも1つのターゲットポイントの各々に関して、ステップS406は、以下のようにサブステップS4061~S4064を含み得る。
【0050】
ステップS4061で、関心領域の画像内のターゲットポイントのエコーが再構築される。
【0051】
いくつかの実施形態では、関心領域の波数領域画像を取得するために、関心領域の画像に対して2次元フーリエ変換が実行される。関心領域の周波数方位角領域画像を取得するために、波数領域内の周波数と方位角との間の関係に従って、波数領域画像が周波数方位角領域内にマッピングされる。ターゲットポイントのエコーを取得するために、方位角方向に沿って周波数方位角領域画像に対して逆フーリエ変換が実行される。
【0052】
ROIの画像がf(x,r)として表されると仮定して、その画像に対して2次元フーリエ変換が実行され、波数領域画像
【0053】
【0054】
を取得し、式中、xおよびrは、それぞれ傾斜距離および方位角位置を表し、kxおよびkrは、それぞれ傾斜距離波数および方位角波数を表す。逆投影撮像アルゴリズム(back projection imaging algorithm)モデルに従って、以下の式が存在する。
【0055】
【0056】
【0057】
式中、fは周波数を示し、cは、光速を示す。
【0058】
【0059】
は、式(1)に従って、f-φ領域、すなわち、周波数方位角領域にマッピングされて、様々な入射角の各々においてターゲットポイントの周波数応答を形成し得る。f-φ領域において、方位角角度φに沿って逆フーリエ変換を実行することから、方位角角度φにおけるターゲットポイントに対応するエコーが取得され得る。
【0060】
ステップS4062で、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスをそれぞれ生成するために、異なる方位角角度の各々に基づいて、ターゲットポイントのエコーの時間領域特徴および周波数領域特徴が抽出される。
【0061】
時間周波数原子分解アルゴリズム(time-frequency atom decomposition algorism)を使用して、時間領域内の2つおきの隣接するピークと周波数領域内の凹点との間の距離を抽出するためになど、異なる方位角角度の各々におけるターゲットポイントのエコーの時間領域特徴および周波数領域特徴を抽出することができる。時間周波数原子分解アルゴリズムは、先行技術であり、本明細書において再度説明しない。
【0062】
たとえば、時間領域特徴は、tによって示され、周波数領域特徴は、fによって示され、t=(t1,t2,……tN)、f=(f1,f2,……fN)を取得するために、それぞれ時間領域および周波数領域内のターゲットポイントのエコーに対して等方位角角度サンプリングがN回実行される。
【0063】
ステップS4063で、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの出力確率をそれぞれ取得するために、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスが隠れマルコフモデル内に入力される。
【0064】
レーダー検出が実行されるとき、無人航空機は移動しているため、すなわち、ターゲットポイントに対するレーダー信号の方位角角度は時間的に変化しているため、方位角角度に基づいて抽出された時間領域特徴または周波数領域特徴は、時間的に変化するシーケンスを形成する。したがって、HMM(隠れマルコフモデル)を使用して、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスを識別することができる。
【0065】
異なるタイプのターゲットポイント(木、石、建物、自動車、人々など)は、異なる形状、構造などにより異なるエコーを有し、したがって、異なる時間領域特徴と周波数領域特徴とを両方有する。したがって、ターゲットポイントのタイプは、時間領域特徴および周波数領域特徴を使用して識別される。
【0066】
HMMのパラメータは、主に、初期状態分布π、状態遷移確率行列B、および異なる隠れ状態の下で異なる可視状態(観測値)の発生確率を表す観測確率行列Uを備える。時間領域または周波数領域で、ターゲットポイントのエコーの各方位角角度サンプリング値をXn=1,2,...,Nとして表される隠れ状態とする。Nは、隠れ状態の数であり、これは正の整数である。Xnの初期確率は1であり、すなわち、P(Xn)=1である。時間領域特徴シーケンスまたは周波数領域特徴シーケンスの抽出プロセスに従って、対応する隠れ状態は固定されることが知られていることがある。したがって、状態遷移確率行列B={bmn|m,n=1,2,……,N}は、以下の式による。
【0067】
【0068】
観測確率行列Uを解決するために、HMMトレーニングプロセスが簡素化される。時間領域特徴シーケンスまたは周波数領域特徴シーケンスは連続確率変数であるという特徴に基づいて、観測された値の発生確率に従って、Uが判定され得る。さらに、トレーニングされたHMMモデルがγであると仮定して、観測確率行列Uが判定された後、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスtに対して、P(t│γ)、すなわち、HMMγの下で時間領域特徴シーケンスtを生成する確率が取得され得、ターゲットポイントの周波数領域特徴シーケンスfに対して、P(f│γ)、すなわち、HMMγの下で周波数領域特徴シーケンスfを生成する確率が取得され得る。HMMモデルは既存のモデルであり、HMMモデルの判定プロセスは、既存の方法を参照し得る。
【0069】
ステップS4064で、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプが判定される。
【0070】
いくつかの実施形態では、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率は、ターゲットポイントの確率特徴として解釈され、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプは、ターゲットポイントの確率特徴の分布および障害物の各タイプに属するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に従って判定される。
【0071】
サンプルターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスはそれぞれ、HMMモデルをトレーニングするためのトレーニングサンプルとして使用され、2つのHMMモデルが取得され得る。さらに、対応するHMMモデルγtの下で各サンプルターゲットポイントiの時間領域特徴シーケンスtiの確率P(ti│γt)が取得され得、式中、iは、正の整数である。また、対応するHMMモデルγ
f
の下で各サンプルターゲットポイントiの周波数領域特徴シーケンスの確率P(fi│γf)が取得され得る。サンプルターゲットポイントiに対応するP(ti│γt)およびP(fi│γf)は、サンプルターゲットポイントiの確率特徴として新しいベクトルvi=(P(ti│γt)、P(fi│γf))を形成する。
【0072】
トレーニングサンプルは、サンプルターゲットポイントとして、様々なタイプの障害物の複数のトレーニングサンプルを含み、各トレーニングサンプルに対応する障害物のタイプが標示され得る。トレーニングサンプルを使用することによって、HMMモデルのトレーニングが完了した後、各サンプルターゲットポイントiに対応するviが取得され得、それに応じて、サンプルターゲットポイントセットに対応するベクトルV=(v1,v2,……,vM)が形成され、式中、Mは、ターゲットポイントサンプルの数であり、正の整数である。各サンプルターゲットポイントの確率特徴の分布は、サンプルターゲットポイントセットに対するサンプルターゲットポイントの確率特徴の距離によって表され得る。サンプルターゲットポイントiの確率特徴からサンプルターゲットポイントセットまでの距離は、以下の式に従って計算される。
【0073】
【0074】
【0075】
は、サンプルターゲットポイントiからサンプルターゲットポイントセットまでの距離であり、
【0076】
【0077】
は、viの平均値である。障害物の各タイプに関して、そのタイプの障害物に対応するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に関して統計がとられる。他のタイプの障害物に対応するサンプルターゲットポイントのエコーは、クラッターとして解釈され、そのタイプの障害物をクラッターに対応する障害物と区別するために、クラッターに対応するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に関して統計がとられる。たとえば、木などの障害物の場合、木と標示された各サンプルターゲットポイントの確率特徴からサンプルターゲットポイントセットまでの距離に関して統計がとられる。その一方で、残りのサンプルターゲットポイントのエコーをクラッターとして解釈することによって、クラッターに対応するサンプルターゲットポイントの確率特徴からサンプルターゲットポイントセットまでの距離に関して統計がとられる。サンプルターゲットポイントが木である場合、
【0078】
【0079】
であり、サンプルターゲットポイントが、クラッターに対応するサンプルターゲットポイントである場合、
【0080】
【数10】
である
、統計結果が取得され得る。上記の結果に従って、木は他の障害物と区別され得る。当然、実際の状況に従って、異なる障害物の確率特徴は異なる分布を提示し得、トレーニングおよび統計を通じて各タイプの障害物に対して確率特徴の1つの分布特徴
(統計結果)が判定され得る。
【0081】
トレーニングが終了した後、無人航空機がレーダーを利用して検出を実行する場合、上記の方法を使用することによって、ROIの画像内の各ターゲットポイントの確率特徴が取得される。また、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するために、ターゲットポイントの取得された確率特徴は、統計がとられた各タイプの障害物の確率特徴の分布特徴と比較される。
【0082】
ステップS408で、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、その方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間が判定される。たとえば、無人航空機に対する障害物の方向は、無人航空機の貨物倉の中心点に対するその障害物の方向である。
【0083】
障害物の方向は、レーダー検出画像から取得され得る。異なるタイプの障害物に対して、その方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する様々な開放時間がそれぞれ設定され得る。いくつかの実施形態では、障害物のタイプに対応する優先的な開放時間が探索され、優先的開放時間に従って、無人航空機に対するその障害物の方向に対応する少なくとも1つのエアバッグが他のエアバッグに対して優先的に開放される。障害物のタイプは、実際の必要性に従って分類されてよい。たとえば、木、建物、電柱、および地上からはるかに高い他の障害物に関して、落下の間、無人航空機は、地上に落下する前にこれらの障害物に最初に衝突することになる。これらの障害物に対応する方向のエアバッグは、他の方向のエアバッグよりも早期に開放され得る。他の方向のエアバッグは、後で開放されてよいか、または、障害物上の衝突の後で無人航空機の後続の姿勢に従って、どのエアバッグが開放されるべきかが判定されてよい。障害物の各タイプに対応する優先的開放時間は、たとえば、そのタイプの障害物の統計高さに従って判定される。
【0084】
いくつかの実施形態では、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機に対するその障害物の方向に対応する少なくとも1つのエアバッグの開放時間は、無人航空機から地上までの垂直距離および障害物のタイプに従って判定される。代替として、無人航空機から障害物までの距離は、レーダーの検出に従って判定され、無人航空機に対するその障害物の方向に対応する少なくとも1つのエアバッグの開放時間は、無人航空機から障害物までの距離および障害物のタイプに従って判定される。
【0085】
いくつかの実施形態では、無人航空機から障害物までの距離および無人航空機に対するその障害物の方向は、レーダーの検出に従って判定され、無人航空機に対するその障害物の方向に対応する少なくとも1つのエアバッグの開放時間は、無人航空機からその障害物までの距離および無人航空機に対するその障害物の方向に従って判定される。無人航空機から障害物までの時間期間は、無人航空機から障害物までの距離および無人航空機の速度に従って判定されてよく、無人航空機に対するその障害物の方向に対応する少なくとも1つのエアバッグが、無人航空機がその障害物に達する前に開放される。この実施形態は、ステップS404からS408を置換し得る。
【0086】
ステップS410で、開放時間に達したとき、開放時間に対応するエアバッグが開放される。
【0087】
たとえば、障害物が、無人航空機の貨物倉の中心点に対して水平方向で真東方向に位置する木として検出され、その障害物が木であると判定された場合の優先的開放時間が0.5秒である場合、無人航空機は、無人航空機が初めに木に衝突することによって破損することを防ぐために、0.5秒後に、貨物に対して真東方向に位置するエアバッグを開放する。または、障害物が、無人航空機の貨物倉の中心点に対して水平方向に真西方向に位置する石として検出され、その障害物が石であると判定された場合の優先的開放時間が1秒である場合、無人航空機は、1秒後に、貨物に対して真西方向に位置するエアバッグを開放する。
【0088】
エアバッグは使い捨て可能な製品であるため、エアバッグの取替えは複雑である。したがって、開放されるエアバッグの数は実際の状況に従って低減され得る。たとえば、障害物がガラスまたは盛り砂である場合、開放されるエアバッグの数は低減され得る。またエアバッグは、開放された後に自動的に収縮され得る。保護効果を確実にするために、エアバッグのうちのいくつかは、他のエアバッグの前に開放され得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、この方法は、ステップS410の後にステップS412を含んでもよい。ステップS412で、エアバッグの開放後、事前設定された時間間隔にわたって待機した後に、その貨物の下に現在位置するエアバッグが開放される。すなわち、無人航空機がエアバッグの部分を開放した後、前に判定された障害物のタイプに従って、障害物のタイプに対応する事前設定された時間間隔が判定される。また貨物の下に現在位置するエアバッグは、事前設定された時間間隔の後に開放される。無人航空機は、ジャイロスコープによって現在の姿勢を判定し、その貨物の下に位置するエアバッグを開放することができる。事前設定された時間間隔は、障害物のタイプに従って設定されてよく、たとえば、障害物が木であるとき、事前設定された時間間隔は1秒であり、障害物が自動車であるとき、事前設定された時間間隔は0.5秒である。
【0090】
いくつかの実施形態では、この方法は、ステップS406の後にステップS414~S416を含んでもよい。ステップS414で、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定した後、その障害物を回避するために、その障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、無人航空機の姿勢が調整される。ステップS416で、その貨物の下に現在位置するエアバッグが開放される。エアスプレーデバイスなどのプッシュデバイスが無人航空機上に取り付けられてもよい。無人航空機が落下状態にある場合、プッシュデバイスは、障害物を回避するために水平に移動するように無人航空機を促すことができる。たとえば、人々、自動車などの障害物の場合、無人航空機は、無人航空機の落下によって生じる安全性問題を回避するように障害物を回避する必要がある。木、電柱などの障害物の場合、無人航空機は、無人航空機が落下の後に解体され得ない状況を回避するように障害物を回避する必要がある。しかしながら、草原、盛り砂などの障害物の場合、無人航空機は、障害物を回避する必要がない。様々な数量の様々な障害物により、無人航空機の回避距離は異なる。したがって、様々な障害物に従って異なる回避方式が設定されてよく、無人航空機が落下状態にあるとき、障害物のタイプに従って、対応する回避方式が探索される。無人航空機は、回避方式に従って障害物を回避し、回避方式は、無人航空機が現在の位置から水平に移動する距離を含む。
【0091】
ステップS404からS410は、無人航空機が落下状態にある状況のみに適用可能であるわけではなく、無人航空機が通常に飛行している状況または無人航空機が操縦することができない状況もしくは他の制御不能な故障状況にも適用可能である。無人航空機が通常に飛行しているとき、ステップS404からS410の方法に従って、無人航空機が障害物に衝突することになるかどうかを判断することができ、障害物のタイプに従って、エアバッグが開放される。
【0092】
実施形態の方法によれば、エアバッグの開放時間、回避方式などは、無人航空機の実際の飛行環境に従って設計および調整され得る。上述の実施形態の方式を採用することによって、無人航空機は、地上の障害物を認識し、次いで貨物の安全性をさらに改善するために、対応する保護措置を講じることができる。本開示の方式は、無人航空機が落下状態にあるときの貨物の保護のみに適用されるわけではなく、無人航空機の保護にも適用され、無人航空機の飛行中の障害物を認識および回避する状況にも適用され得る。
【0093】
本開示は、
図5を参照しながら以下で説明する貨物保護デバイスをやはり提供する。
【0094】
図5は、本開示の貨物保護デバイスのいくつかの実施形態の構造図である。
図5に示すように、この実施形態の装置50は、状態判定モジュール502と保護トリガモジュール504とを含む。
【0095】
状態判定モジュール502は、無人航空機の垂直方向の現在の加速度および無人航空機から地上までの現在の垂直距離に従って、無人航空機が落下状態にあるか否かを判定するように構成される。
【0096】
いくつかの実施形態では、状態判定モジュール502は、無人航空機の垂直方向の現在の加速度を検出し、現在の加速度が加速度しきい値に達した場合、無人航空機から地上までの現在の垂直距離を検出し、現在の垂直距離が距離しきい値未満である場合、無人航空機が落下状態にあると判定するように構成される。
【0097】
保護トリガモジュール504は、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機の貨物倉内の貨物を保護するために、その貨物倉内の少なくとも1つのエアバッグを開放するように構成される。
【0098】
エアバッグは、無人航空機の貨物倉内に位置し、貨物の周囲に置かれる。いくつかの実施形態では、保護トリガモジュール504は、無人航空機が落下状態にある場合、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された情報に従って、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定し、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、その方向に対応する少なくとも1つのエアバッグに対する開放時間を判定し、開放時間に達したとき、その開放時間に対応するエアバッグを開放するように構成される。
【0099】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュール504は、エアバッグを開放した後で事前設定された時間間隔にわたって待機した後、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するようにさらに構成され、事前設定された時間間隔は、その障害物のタイプに従って設定される。
【0100】
いくつかの実施形態では、保護トリガモジュール504は、無人航空機の下の障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向を判定した後、その障害物を回避するために、その障害物のタイプおよび無人航空機に対するその障害物の方向に従って、無人航空機の姿勢を調整し、その貨物の下に現在位置するエアバッグを開放するようにさらに構成される。
【0101】
さらに、保護トリガモジュール504は、無人航空機上のレーダーを用いた地上の走査から取得された関心領域の画像内のターゲットポイントに対するエコーを再構築し、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスをそれぞれ生成するために、異なる方位角角度の各々に基づいて、ターゲットポイントのエコーの時間領域特徴および周波数領域特徴を抽出し、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの出力確率をそれぞれ取得するために、ターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスを隠れマルコフモデル内に入力し、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するように構成される。
【0102】
さらに、保護トリガモジュール504は、関心領域の波数領域画像を取得するために、関心領域の画像に対して2次元フーリエ変換を実行し、関心領域の周波数方位角領域画像を取得するために、波数領域内の周波数と方位角との間の関係に従って、波数領域画像を周波数方位角領域内にマッピングし、ターゲットポイントのエコーを取得するために、方位角方向に沿って周波数方位角領域画像に対して逆フーリエ変換を実行するように構成される。
【0103】
さらに、保護トリガモジュール504は、隠れマルコフモデルの下でターゲットポイントの時間領域特徴シーケンスおよび周波数領域特徴シーケンスの確率をターゲットポイントの確率特徴として解釈し、ターゲットポイントの確率特徴の分布および障害物の各タイプに属するサンプルターゲットポイントの確率特徴の分布に従って、ターゲットポイントに対応する障害物のタイプを判定するように構成される。
【0104】
本開示は、
図6を参照しながら以下で説明する貨物保護システムをやはり提供する。
【0105】
図6は、本開示の貨物保護システムのいくつかの実施形態の構造図である。
図6に示すように、この実施形態のシステム6は、上記の実施形態のうちのいずれかの貨物保護デバイス50と、無人航空機の貨物倉内の貨物の周囲に配置された複数のエアバッグ61とを備える。
【0106】
いくつかの実施形態では、エアバッグ61は、エアバッグの位置に従って少なくとも1つのエアバッググループに分割された、爆発タイプのエアバッグであり、少なくとも1つのエアバッググループの各々の中のエアバッグは、同じイグニッションデバイスに並列に接続される。
【0107】
本開示の本実施形態における貨物保護デバイスは、
図7および
図8に関して以下で説明するような、様々なコンピューティングデバイスまたはコンピュータシステムによって各々実装され得る。
【0108】
図7は、本開示の貨物保護デバイスのいくつかの実施形態のブロック図である。
図7に示すように、この実施形態の装置70は、メモリ710と、メモリ710に結合されたプロセッサ720とを含む。プロセッサ720は、メモリ710内に記憶された命令に基づいて、本開示の実施形態のうちのいずれかの貨物保護方法を実行するように構成される。
【0109】
メモリ710は、たとえば、システムメモリ、固定不揮発性記憶媒体などを含み得る。システムメモリは、たとえば、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、ブートローダー、データベース、および他のプログラムを記憶する。
【0110】
図8は、本開示の貨物保護デバイスのさらなる実施形態のブロック図である。
図8に示すように、本実施形態のデバイス80は、メモリ810とプロセッサ820とを含み、メモリ810およびプロセッサ820は、それぞれ、メモリ710およびプロセッサ720と同様である。貨物保護デバイス80は、入出力インターフェース830、ネットワークインターフェース840、ストレージインターフェース850などをやはり含み得る。これらのインターフェース830、840、850、ならびにメモリ810およびプロセッサ820は、たとえば、バス860を介して接続され得る。入出力インターフェース830は、ディスプレイ、マウス、キーボード、およびタッチスクリーンなど、入出力デバイスのための接続インターフェースを提供する。ネットワークインターフェース840は、データベースサーバまたはクラウドストレージサーバなど、様々なネットワーキングデバイスに対する接続インターフェースを提供する。ストレージインターフェース850は、SDカードおよびUSBディスクなど、外部ストレージデバイスに対する接続インターフェースを提供する。
【0111】
本開示のいくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラム命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサによって実行されると、プロセッサに上記の実施形態のうちのいずれかの貨物保護方法を実行させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0112】
当業者が諒解するように、本開示の実施形態は、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得る。したがって、本開示は、完全にハードウェア実施形態の形、完全にソフトウェア実施形態の形、またはソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとってよい。その上、本開示は、コンピュータ使用可能プログラムコードがその中に具現化されている1つまたは複数のコンピュータ使用可能非一時的記憶媒体(ディスクストレージ、CD-ROM、光ストレージなどを含むが、これらに限定されない)上で具現化されたコンピュータプログラム製品の形をとってよい。
【0113】
本開示について、本開示の実施形態による、方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照しながら説明した。流れ図および/またはブロック図の各流れおよび/またはブロック、ならびに流れ図および/またはブロック図内の流れおよび/またはブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることを理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサを介して実行される命令が、流れ図の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロック内で指定される機能を実装するように構成されたデバイスを生成するように機械を生成するように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋込式プロセッサ、または他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供され得る。
【0114】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリ内に記憶された命令が流れ図の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロック内で指定された機能を実装する命令手段を含む製造品を生成するように特定の様式で機能するように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に指示し得るコンピュータ可読メモリ内に記憶されてもよい。
【0115】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で実行する命令が、流れ図の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロック内で指定された機能を実装するように構成されたステップを提供するように、コンピュータ実装プロセスを生成するための一連の動作ステップをコンピュータまたは他のプログラマブル装置上で実行させるように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされてもよい。
【0116】
上記の説明は、本開示の好ましい実施形態を示し、本開示を限定するとして解釈されるべきでないことを意味し、本開示の趣旨および範囲内にある任意の修正、均等物、改善などは本開示に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0117】
6 システム
50 装置、貨物保護デバイス
61 エアバッグ
70 装置
80 デバイス、貨物保護デバイス
300 エアバッグ
302 起爆剤
304 ガス生成装置
306 電子イグニッションデバイス
308 リード
502 状態判定モジュール
504 保護トリガモジュール
710 メモリ
720 プロセッサ
810 メモリ
820 プロセッサ
830 入出力インターフェース
840 ネットワークインターフェース
850 ストレージインターフェース
860 バス