(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】メイクアップ適用を指導するためにクライアントデバイスを利用するためのメイクアップコンパクト
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20221118BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20221118BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20221118BHJP
A45D 33/26 20060101ALI20221118BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
G06F3/0484
G06F3/0488
A45D33/26
(21)【出願番号】P 2020537134
(86)(22)【出願日】2019-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019012388
(87)【国際公開番号】W WO2019136278
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-09-23
(32)【優先日】2018-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ギーヴ・バローチ
(72)【発明者】
【氏名】リッチ・ベセン
(72)【発明者】
【氏名】マヤ・ケリー
(72)【発明者】
【氏名】イヴ・ベハー
(72)【発明者】
【氏名】チン・リ
(72)【発明者】
【氏名】イルグ・チャ
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-153739(JP,A)
【文献】特開2017-224130(JP,A)
【文献】特開2014-052512(JP,A)
【文献】特開2014-023127(JP,A)
【文献】特開2012-113747(JP,A)
【文献】特表2010-523224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00 - 9/56
G09B17/00 -19/26
G09B23/00 -29/14
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/0489
A45D33/00 -40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイクアップ用装置であって、
区画と、
前記区画にヒンジ連結された上蓋と、
少なくとも1つの反射側を有
し、前記上蓋の内側に配置された半透明の表面と、
ディスプレイを有する
スマートフォンを着脱可能に受容するように構成された
筐体であって、前記半透明の表面の前記反射側が、前記ディスプレイに対して反対側になる状態で前記ディスプレイを覆い、これにより、前記ディスプレイ上に表示される視覚的なオブジェクトが前記半透明の表面の前記反射側で可視となることを可能にし、一方同時に前記反射側に前記反射側を見るユーザーが映る、前記
筐体と、
を備え
、
前記スマートフォンが、前記筐体に着脱可能に挿入され、かつ、前記半透明の表面と前記上蓋との間に配置される、メイクアップ用装置。
【請求項2】
前記筐体が、前記
スマートフォンを収容するための所定の深さである、請求項
1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項3】
前記半透明の表面が前記
スマートフォンの筐体の壁を形成する、請求項
1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項4】
前記半透明の表面が、前記
スマートフォンとユーザーとの間に配置される、請求項1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項5】
前記区画が、少なくとも1つの化粧品材料を保持す
る、請求項1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項6】
前記区画がカラーパレットである、請求項
5に記載のメイクアップ用装置。
【請求項7】
前記区画が可撓性ヒンジで前記
筐体に接続されるように構成され、それにより前記メイクアップ用装置が前記可撓性ヒンジを介して開閉し、開放位置で、前記半透明の表面及び前記化粧品材料が目に見える、請求項
5に記載のメイクアップ用装置。
【請求項8】
前記
スマートフォンが存在しない場合、または前記
スマートフォンの前記ディスプレイが発光していないときに、前記半透明の表面が標準的な鏡として機能する、請求項1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項9】
前記半透明の表面が、触覚ユーザーコマンドの前記
スマートフォンへの伝達を実行できるように製作される、請求項1に記載のメイクアップ用装置。
【請求項10】
前記半透明の表面を貫通して配置された1つ以上のボタンにより、前記
スマートフォン上の入力領域での直接的なユーザー操作が可能になる、請求項1に記載のメイクアップ用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、ともに2018年1月5日に出願され、そのそれぞれの内容全体が参照により本明細書に援用される、米国出願第15/863,343号及び米国出願第15/863,300号に関連し、その利益を主張する。
【0002】
本開示は、「ペイントバイナンバー」方式でコーチングと利便性とを組み合わせたメイクの適用体験を提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
消費者は有名人の見た目を再現することを切望するが、正式なトレーニングを欠いていることから、多くの場合、試行し得る複雑な美容技術は制限される。多くの、特に美容愛好家にとって、ビデオチュートリアルは、見た目を発見して学ぶための利用しやすく、役に立つ方法である。しかしながら、この体験は、時間が限られ、効率が最優先となる日常生活に容易に変換されない。そこでの退屈さは、消費者に、日常生活で新しいスタイルの効率的で自信に満ちたメイクアップの適用のための選択肢をほとんど残さない。この目的のために、複雑なテクニックを日常の使用に適用することを可能にする、携帯用のユーザーフレンドリなメイクアップ適用システムはまだ開発されていない。
【0004】
上述の「背景技術」の説明は、本開示の状況を概して提示するためである。この背景技術の項で説明されている範囲での発明者の研究、及び出願時にそれ以外の場合先行技術としての資格を与えられていない場合がある説明の態様は、本発明に対する先行技術として明示的にも黙示的にも認められていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、反射性である半透明の表面と、ディスプレイを有するクライアントデバイスを保持するように構成された支持体とを含む、自信に満ちた日々のメイクアップ適用のための装置に関する。支持体は、半透明の反射面がディスプレイを覆い、ディスプレイに表示される視覚オブジェクトが半透明の表面の反射側で可視となることを可能にし、一方同時に反射側が反射側を見るユーザーの映像を示すようにさらに構成される。
【0006】
一実施形態によれば、支持体は、デバイスを収容するための所定の深さを有するクライアントデバイス用の筐体であり、半透明の表面がクライアントデバイスとユーザーとの間に配置される。
【0007】
一実施形態によれば、装置は、化粧品材料を保持するための少なくとも1つの区画をさらに含む。一実施形態では、装置は、化粧品材料のカラーパレットを含む。
【0008】
一実施形態によれば、化粧品材料を保持するための区画は、可撓性ヒンジで支持体に接続され、開放位置で、半透明の表面及び化粧品材料が目に見える。
【0009】
一実施形態によれば、半透明の表面は、クライアントデバイスがない場合、標準的な鏡として機能する。一実施形態では、半透明の表面は、触覚ユーザーコマンドのクライアントデバイスへの伝達を実行できるように製作される。さらに、ユーザーとクライアントデバイス上の入力領域との直接的な対話を可能にするために、半透明の表面の厚さ全体に1つ以上のボタンを配置できる。
【0010】
本開示はさらに、半透明の表面と、ユーザーの特性を検知し、検知した特性に応えてクライアントデバイスの出力を修正するように構成された処理回路を有するクライアントデバイスとを含む、自信に満ちた日々のメイクアップ適用のためのシステム、及びその方法に関する。
【0011】
一実施形態によれば、検知した特性は、空間的、身体的、または時間的な特性であり、顔の特徴、皮膚の色、及び皮膚の色調を含む。
【0012】
一実施形態によれば、クライアントデバイスは、メイクアップ適用のためのビデオチュートリアル及びテンプレート化された指示を表示することによってインタラクティブなユーザー体験を提供するように構成される。テンプレート化された指示は、クライアントデバイスベースのソフトウェアを介してユーザーの好み及び/または助言によってユーザーのスタイル選択に従って生成される。テンプレート化された指示は、日々のメイクアップ適用に対する「ペイントバイナンバー」方式を提供する。
【0013】
一実施形態によれば、半透明の表面は、少なくとも一方の面で反射性であり、クライアントデバイスのディスプレイを覆い、ユーザーが投影された画像と反射された画像とを同時に観察できるようにする。
【0014】
一実施形態によれば、クライアントデバイスは、所望のメイクアップの結果に関してユーザーから入力情報を受け取り、所望の結果を達成するための方法に関するガイダンス情報を出力するように構成される。
【0015】
一実施形態によれば、ユーザーからの入力情報は、所望の見た目が視覚化される拡張現実に対するユーザーの評価に基づいている。
【0016】
一実施形態によれば、出力ガイダンス情報は画像データ、ビデオデータ、音声データ、または触覚データであり、単一のセッションからまたは複数のセッションからの履歴データから検知した特性との関連で提供される。
【0017】
一実施形態によれば、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーのコンパクトメイクアップパレットを登録し、利用可能なメイクアップを助言及びスタイル選択に統合するように構成される。
【0018】
上述の段落は、一般的な紹介として提供されており、以下の特許請求の範囲を限定することを目的としていない。説明されている実施形態は、追加の優位点とともに、添付図面と併せて解釈される以下の発明を実施するための形態を参照することにより最もよく理解される。
【0019】
本開示及びそれに付随する優位点の多くは添付図面と関連して検討されるときに、以下の発明を実施するための形態を参照することによってより良く理解されるようになるので、本開示及びそれに付随する優位点の多くは、容易に完全に理解されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】クライアントデバイス及びメイクアップコンパクトを含む、消費者環境における本開示のシステムの例示的な図である。
【
図2A】本開示のメイクアップコンパクトの例示的な図である。
【
図2B】メイクアップコンパクト及びクライアントデバイス、ならびに保護カバーからクライアントデバイスを備えた対話型半透明ディスプレイに進む段階的な概略図の一態様である。
【
図2C】メイクアップコンパクト及びクライアントデバイス、ならびに保護カバーからクライアントデバイスを備えた対話型半透明ディスプレイに進む段階的な概略図の一態様である。
【
図2D】メイクアップコンパクト及びクライアントデバイス、ならびに保護カバーからクライアントデバイスを備えた対話型半透明ディスプレイに進む段階的な概略図の一態様である。
【
図3A】クライアントデバイスの例示的な実施形態である。
【
図3B】例示的な実施形態による、クライアントデバイスベースのセンサの概略図である。
【
図4A】例示的な実施形態による、コーチングモジュール中のセンサ入力の検知及び評価のフローチャートである。
【
図4B】例示的な実施形態による検知及び評価のサブフローチャートである。
【
図4C】例示的な実施形態による検知及び評価のサブフローチャートである。
【
図4D】例示的な実施形態による検知及び評価のサブフローチャートである。
【
図4E】例示的な実施形態による検知及び評価のサブフローチャートである。
【
図5】例示的な実施形態による、コーチングセッション中のユーザー体験のフローチャートである。
【
図6A】例示的な実施形態による、コーチングセッションのオンボード(onboarding)部分の間のユーザー体験のフローチャートの図である。
【
図6B】例示的な実施形態による、コーチングセッションのメイクアップ適用モジュール中のユーザー体験のフローチャートの図である。
【
図7】例示的な実施形態による、クライアントデバイスと、外部サーバ及びインターネットを含むクラウドベースのコンピューティングシステムとの関係を示す。
【
図8】メイクアップコンパクトが、外出先での使用及び修正を目的とした単一化粧品のメイクアップコンパクトである本開示の例示的な実施形態によるシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書で使用される用語「a」または「an」は、1つまたは2つ以上として定義される。本明細書で使用される用語「複数」は、2つまたは2つ以上として定義される。本明細書で使用される用語「別の」は、少なくとも1つの2番目以上として定義される。本明細書で使用される用語「含む(including)」及び/または「有する(having)」は、含む(comprising)(すなわち、オープンランゲージ)として定義される。「一実施形態(one embodiment)」、「特定の実施形態(certain embodiments)」、「一実施形態(an embodiment)」、「実施態様」、「実施例」、または類似の用語に対する本明細書全体での言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の多様な場所でこのような表現が出現しても、必ずしもすべてが同じ実施形態を言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、制限なく1つ以上の実施形態で任意の適切な方法で結合されてよい。
【0022】
本開示は、ユーザーが自信をもって新しいメイクアップスタイルを採用できるようにする携帯用のユーザーフレンドリな日々のメイクアップ適用システムの必要性に応える。メイクアップコンパクトを、クライアントデバイスベースのソフトウェアを含むクライアントデバイス、及びペイントバイナンバー方式と統合することによって、本開示は、消費者に、新しい技術の日々の実験及び習得のための自信に満ちた便利な体験を提供する。本明細書に説明するシステムは、以下を達成することを目的とする。
-クライアントデバイスベースのセンサを使用し、ユーザーの顔の特徴、色、及び色調を取り込むことによって個人向けに変更したユーザー体験を提供する。
-利用可能なカラーパレットに従って、学習可能な技術及びスタイルのカタログを提示する。
-ユーザー向けのコーチングモジュールを介したユーザー実験を可能にする。
-教育ユニットの進行の音声コマンドを有効にすることによって、クライアントデバイスとの触覚的な対話を制限する。
-クライアントデバイスベースのセンサから受け取られ、処理されたデータに従ったフィードバック及びコーチングを通してユーザーの技術習熟を向上させる。
-ユーザーのソーシャルメディアプレゼンスと統合することにより、新しい見た目を発見するようにユーザーを励ます。
【0023】
図1は、消費者環境における本開示のシステムの例示的な図である。システム100は、クライアントデバイス115及びメイクアップコンパクト110を含む。半透明ディスプレイ105は、メイクアップコンパクト110の上に配置され、クライアントデバイス115とメイクアップコンパクトカラーパレット111との間に間仕切りを作成する。一実施形態では、クライアントデバイス115は、視野内のオブジェクトのさまざまな特性を取り込むためのセンサの集合体を備えたスマートフォンである。メイクアップコンパクト110は、ユーザーが所望するカラーパレット111に従って1つ以上の化粧品を含む場合がある。ユーザーが利用可能なメイクアップのタイプは、ユーザーに対する潜在的なスタイルの助言を改善するためにクライアントデバイスベースのソフトウェアに登録される。
【0024】
図2Aは、本開示のメイクアップコンパクトの例示的な図である。メイクアップコンパクト210は、1つ以上の化粧品を含むカラーパレット211を含む。所望されるとき、メイクアップコンパクト210は、標準的な実施形態で鏡として機能し、メイクアップコンパクトの上蓋213及び保護カバー201が持ち上げられ、半透明ディスプレイ205がユーザーに提示される。一実施形態では、半透明ディスプレイ205は一方向鏡である。クライアントデバイス筐体216内に発光するクライアントデバイスがない場合、半透明ディスプレイ205は、ユーザーの視点からすれば標準的な鏡として機能する。クライアントデバイスの対話型ユーザーインタフェースを実装するために、クライアントデバイスは、コーチングモジュールが起動された状態でクライアントデバイス筐体216内に配置される。ユーザーの視点からすれば、ユーザーの鏡像とクライアントデバイスにより生成されたオブジェクトの両方とも、半透明ディスプレイ205を通して同時に見えるようになる。メイクアップコンパクト210の上蓋213と半透明ディスプレイ205との間の距離は、クライアントデバイスの寸法に従って事前に決定される。一実施形態では、クライアントデバイスは、Apple iPhone(登録商標)を代表例とするスマートフォンである。
【0025】
図2B、
図2C、及び
図2Dは、メイクアップコンパクト210及びクライアントデバイス、ならびに保護カバーからクライアントデバイスを備えた対話型半透明ディスプレイに進む段階的な概略図である。
図2Bでは、メイクアップコンパクト210は閉じられた位置にあり、保護カバー201及び半透明ディスプレイ205は、メイクアップコンパクト210の本体214に接して位置している。可撓性ヒンジ212は、メイクアップコンパクト210の上蓋213をメイクアップコンパクト210の本体214に接続する。
図2Cでは、ユーザーはメイクアップコンパクトの上蓋213を持ち上げ、保護カバー201をユーザーに露出させる。メイクアップコンパクトの上蓋213は、可撓性ヒンジ212の回りで回転される。保護カバー201は、次いで可撓性ヒンジ209の回りで回転され、半透明ディスプレイ205がユーザーに露出される。半透明ディスプレイ206の機能性は、光源がクライアントデバイス筐体216の中に存在するときにだけ実現されるため、半透明ディスプレイ205は、クライアントデバイス筐体216内にクライアントデバイス215がない場合に標準的な鏡として機能するように設計される。クライアントデバイスがない場合、ユーザーは半透明ディスプレイ205を、メイクアップカラーパレット211と連結し、標準的な鏡として使用できる。インタラクティブなユーザー体験が所望されるとき、クライアントデバイスは、
図2Dに記載するように、クライアントデバイス筐体216内に配置できる。クライアントデバイス215は、半透明ディスプレイ205とメイクアップコンパクトの上蓋213との間に配置されたクライアントデバイス筐体216の中に挿入される。一実施形態では、クライアントデバイス筐体216は、Apple iPhone(登録商標)などのクライアントデバイス215の特定の設計に対応するために所定の深さで構築される。追加の実施形態によれば、クライアントデバイス筐体216は、クライアントデバイス215のユニバーサルデザインに対応するための、既知の深さである所定の深さで構築され、クライアントデバイスベースのソフトウェア内で統合されて半透明ディスプレイ205のディスプレイ表面206上で適切な表示オブジェクトを生成する。
【0026】
一実施形態では、半透明ディスプレイ205は、触覚ユーザーコマンドのクライアントデバイスベースのソフトウェアへの伝達を実行できるように製作される。触覚入力検出の例は、抵抗容量性赤外線グリッド、表面弾性波、及び音響パルス認識を含むが、これに限定されるものではなく、ユーザーコマンドを受け取るためにクライアントデバイスベースのソフトウェア内で統合されてよい。
【0027】
一実施形態によれば、保護画面状のタッチセンシティブフィルムが、クライアントデバイス215と半透明ディスプレイ205との間の触覚検知を可能にする。
【0028】
別の実施形態では、半透明ディスプレイ205の厚さ全体に配置された1つ以上のボタンが、ユーザーとクライアントデバイス215との直接的な対話を可能にする。
【0029】
別の実施形態では、クライアントデバイスベースのセンサは、手ぶりまたは音声コマンドを含むが、これに限定されるものではないユーザーからのコマンドを検出できる。
【0030】
図3Aは、クライアントデバイスの例示的な実施形態である。一実施形態によれば、クライアントデバイス315は、標準的と見なされるスマートフォンの特徴(例えば、マイク、スピーカ)に加えて、Apple iPhone(登録商標)を代表例とする種類の前向きセンサ323を含むスマートフォンである。
図3Bは、例示的な実施形態による、これらのクライアントデバイスベースのセンサの概略図である。クライアントデバイス315の前向きセンサ323は、赤外線カメラ317、赤外線投光イルミネータ318、近接センサ322、ドットプロジェクタ319、可視光カメラ320、及び可視光投光イルミネータ321を含んでよいが、これに限定されるものではない。上述の前向きセンサ323の組み合わせは、ユーザーの顔の特徴、皮膚の色、及び色調の現実的な3次元モデルの取り込み及び再現を可能にする。このような深さに依存する顔のデジタル化は、参照により本明細書に援用されるUS9582889B2により証明されるように、当技術分野で理解されている。一実施形態では、顔の特徴の認識は、可視光カメラから取得された2次元画像のデジタル再構築により実行される。
【0031】
図4Aは、例示的な実施形態による、コーチングモジュール中のセンサ入力の検知及び評価のフローチャートである。所望の見た目のユーザー選択に続いて、クライアントデバイスは、メイクアップコンパクトのクライアントデバイス筐体内に、ユーザーにクライアントデバイスを水平に配置するように促す。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスベースのセンサ(例えば、近接センサ)を利用し、クライアントデバイス筐体内にクライアントデバイスが存在すると判断し、クライアントデバイスが定位置にあると、教育ユニットを始動するS440。ユーザーに対する教育ユニットのテンプレート化された形状の正確な表示投影を提供するために、クライアントデバイスベースのセンサがさらに利用されてユーザーのリアルタイムレンダリングの位置を突き止め、取り込み、デジタル化するS441。これらのデータはユーザーが選択したエクササイズと統合されて、半透明ディスプレイの表面を照明する表示投影を生成し、このようにして半透明ディスプレイを介して空間的に正確なテンプレート化された形状をユーザーに示す。
【0032】
一実施形態では、表示投影は、ユーザーの映像に似て見えるように生成される。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、半透明ディスプレイに対するユーザーの位置を決定するために、ユーザーの奥行き、位置、及び向きに関係するデータをクライアントデバイスベースのセンサから受け取る。この関係は、クライアントデバイスと半透明ディスプレイとの間の所定の距離との関連で半透明ディスプレイ上への鏡のような映像のレンダリングを可能にする。この関係を理解すると、ユーザーが右に移動すると、画像を左に平行移動させる、またはユーザーが半透明ディスプレイのより近くに移動すると、画像をより大きく拡大するなど、ユーザーの移動に反応できるようになる。
【0033】
ユーザーがメイクアップをすると、クライアントデバイスは、ユーザーの位置、向き、移動、及び顔の特徴をアクティブに監視するS442。クライアントデバイスベースのソフトウェアにより制御されるクライアントデバイスベースのセンサは、ユーザーの顔の特徴、ユーザーの頭の向き、ユーザーの奥行き、ユーザーの動き、ユーザーの速度、ならびに色及び色調を含むが、これに限定されるものではないデータを生成し、取得したデータをローカルストレージ、クラウドベースストレージ、またはその組み合わせに記憶する。記憶されたデータは、以前のインスタンスに比べてテンプレート化された形状の空間的な投影を改善するために、追加の画像の表示投影中にアクセスされるS443。この目的のために、相対的なユーザーの位置及び向きに関係するデータを含む記憶されたデータが、ユーザーの将来の位置及び向きを予測するために使用され、そのため表示投影の調整がより直感的となり、テンプレート化された形状がユーザーの輪郭及び移動に追従できるようになるS444。例えば、最初に、ユーザーは顔の右側にメイクアップを適用し、クライアントデバイスは、相応してテンプレート化された形状を半透明ディスプレイに投影している。ユーザーが顔の部分をより容易に見るために頭を移動させると、クライアントデバイスベースのソフトウェアは移動を認識し、相応して表示投影を調整する。しかしながら、クライアントデバイスベースのソフトウェアが表示投影を生成すると、レンダリングに遅延が生じる。その後の使用により、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、類似した動きの将来のインスタンス中に呼び出すことができる以前のユーザーの動きのライブラリを生成する。このようにして、特定の動きのインスタンスの数及び記憶されたデータが増加すると、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、移動が発生している速度及び方向をよりよく予測できるようになり、このようにして表示投影生成の遅延時間を排除する。
【0034】
ユーザーが教育ユニットを完了すると、ユーザーは、動きが完了したことを示す可聴コマンド、視覚コマンド、触覚コマンド、またはその組み合わせを提供し、その時点で、コーチングモジュールを完了するために追加の教育ユニットが必要とされるかどうかの決定が行われるS445。追加の教育ユニットが必要とされる場合、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、次の教育ユニットのテンプレート化された形状の指示及び表示投影S442に進む。コーチングモジュールが完了している場合、クライアントデバイスベースのソフトウェアは完了に進むS446。
【0035】
一実施形態によれば、クライアントデバイスベースのセンサから生成され、ローカルストレージ、クラウドベースストレージ、またはその組み合わせに記憶されたデータは、特定の教育ユニットとの関連でユーザーの動きの予測を向上させ、それによって表示投影の精度を改善するために将来のコーチングモジュールで利用されてよい。
【0036】
一実施形態によれば、クライアントデバイスベースのセンサから生成され、ローカルストレージ、クラウドベースストレージ、またはその組み合わせに記憶されたデータは、視覚コマンド、可聴コマンド、触覚コマンド、またはその組み合わせの形でユーザーパフォーマンスに関してユーザーにリアルタイムフィードバックを提供するために利用されてよい。
【0037】
一実施形態によれば、メイクアップ適用の前、最中、及び後のユーザーの時間-粗画像は、ユーザーパフォーマンスを評価するために使用される。
【0038】
別の実施形態では、適用された技術の所望の結果に関するユーザーパフォーマンスは、将来の指示に組み込まれる。例えば、ユーザーが両目にアイメイクアップ技術を適用することを選択するが、第1の目で所望の結果を達成することができない場合、クライアントデバイスベースのセンサ及びソフトウェアは、相違を認識し、ユーザーの顔全体での対称性を確実にするために、第2の目を対象とした指示を修正する。
【0039】
図4Bは、例示的な実施形態による、コーチングモジュールの初期化のサブフローチャートである。最初に、近接センサを含むクライアントデバイスベースのセンサは、コーチングモジュールの選択に従ってユーザーにより作動されるS455。次に、ユーザーは、クライアントデバイスをクライアントデバイス筐体の中に入れるように指示されるS456。クライアントデバイス内に収容された近接センサは、クライアントデバイス筐体の存在を検出し、コーチングモジュールを始めるために、クライアントデバイスベースのソフトウェアに信号を送信するS457。一実施形態では、クライアントデバイス及びクライアントデバイス筐体は、無線識別タグをさらに含む。近距離無線通信デバイスを含むが、これに限定されるものではないこれらの無線識別タグは、ユーザーのオンボード体験を促進させ、利用可能なメイクアップパレットを瞬時に識別する一意のメイクアップコンパクト識別子を提供する。
【0040】
図4Cは、例示的な実施形態による、クライアントデバイスによる検知データの受け取り及び出力のサブフローチャートである。最初に、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスベースのセンサから検知データを受け取りS458、データをローカルベース及びクラウドベースのストレージに記憶するS458’。次に、検知データは、クライアントデバイスベースのソフトウェアにより処理されS459、処理されたデータは、ローカルベース及びクラウドベースのストレージに記憶されるS459’。処理されたデータは、次いでクライアントデバイスベースのソフトウェアにより分析されS460、クライアントデバイス出力に対する調整が必要であるかどうかが判断されるS461。調整が必要とされる場合、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、相応してクライアントデバイス出力を修正するS462。それ以外の場合、送信された検知データの受動的な評価が続行する。例えば、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスベースのセンサから半透明ディスプレイに対するユーザーの位置に関係する検知データを受け取りS458、検知データをローカルベース及びクラウドベースのストレージに記憶するS458’。検知データは、次いでクライアントデバイスベースのソフトウェアにより処理されS459、ローカルベース及びクラウドベースのストレージに記憶されるS459’。処理されたデータは、次いで半透明ディスプレイに対するユーザーの位置が変化したかどうかを判断するためにS461、クライアントデバイスベースのソフトウェアにより分析されるS460。相対位置が変化したと判断される場合、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、相応して表示投影を修正するS462。半透明ディスプレイに対するユーザーの相対位置が変化していない場合、送信された検知データの受動的評価が続行する。
【0041】
図4Dは、例示的な実施形態による、クライアントデバイスベースのソフトウェアによる出力のサブフローチャートである。検知データの検知、送信、及び評価に続いて、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスの出力を修正することが適切と判断する場合がありS463、クライアントデバイスの出力はビデオデータ及び音声データを含む。例えば、ユーザーがコーチングモジュールを実行し、クライアントデバイスベースのソフトウェアが検知データを受け取ると、ユーザーのパフォーマンスに関してユーザーに視覚的なフィードバックを提供することが適切な場合があり、フィードバックは、メイクアップ適用の自己評価を可能にするS464。このタイプのフィードバックは、所望される結果及びユーザーの結果の並列比較を含んでよい。
【0042】
図4Eは、例示的な実施形態による、クライアントデバイスベースのソフトウェアによる出力のサブフローチャートである。検知データの検知、送信、及び評価に続いて、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスの出力を修正することが適切と判断する場合がありS467、クライアントデバイスの出力はビデオデータ及び音声データを含む。ユーザーがコーチングモジュールを実行し、クライアントデバイスが検知データを受け取ると、ユーザーのパフォーマンスに関してユーザーにフィードバックを提供することが適切な場合がある。一実施形態では、クライアントデバイスは、特定の技術について、検知データの以前のインスタンスまたは検知データのグローバル平均に比した検知データの評価に基づいてコーチング提案を提供するS468。例えば、クライアントデバイスベースのセンサデータは、ユーザーの頭の動きが、メイクアップ適用中過度に活動的になる場合があることを示す。ユーザーについて検知データのグローバル平均または過去のインスタンスに比較して、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、投影されたテンプレートに比較して不十分なメイクアップパフォーマンスを、過度に活動的な頭の動きと相互に関連付ける。次に、クライアントデバイスは、ビデオ出力及び音声出力を介してユーザーにサポートフィードバックを提供し、将来のユーザーパフォーマンスを改善するための解決策を推奨するS469。
【0043】
図5は、例示的な実施形態による、コーチングセッション中のユーザー体験のフローチャートである。ユーザーがオンボード中S530、クライアントデバイスベースのセンサは、ユーザーの顔の特徴、色、及び色調の3次元デジタル化を実行するS531ために使用される。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、次いで周囲光に従って画像及び色の投影を較正するために調整する。次に、ユーザーは自宅で利用可能なコンパクトカラーパレットを選択しS532、クライアントデバイスベースのソフトウェア内でこの情報を識別及び登録し、それによって利用可能なカラーパレットに従って可能なコーチングモジュールの範囲を定める。一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアはさらに、顔の特徴、色、及び色調に関して収集されたデータをさらに利用してユーザーに最も適したカラーパレットを推奨できる。この収集されたデータは、カラーパレットの一致を識別することを目的とした一連のライフスタイルの質問をさらに含むことがあり得る。ユーザーが、各トレーニングセッションで利用可能な同じメイクアップコンパクト及びカラーパレットを有する場合、ユーザープロファイルの作成は1回限りのイベントとなる。
【0044】
ユーザープロファイルが作成され、メイクアップコンパクトが識別及び登録されると、毎日のコーチングを開始してよいS533。最初に、ユーザーはメイクアップコーチングモジュールを選択するS534。例えば、ユーザーは特定のスタイルまたは関心のある見た目を選択してよい。代わりに、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーを引き立たせる、機会に基づいたインスピレーションをインテリジェントに提供する。
【0045】
一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、毎日のオフィス、初めてのデート、映画の夜、及び高級料理店を含むが、これに限定されるものではないさまざまなスタイルを提供してよい。機会ごとに、スタイルまたは見た目がユーザーに提供される。この目的のために、クライアントデバイスソフトウェアは、ユーザーのソーシャルメディアプレゼンスの中に示された好みに基づいて、ユーザーにとって関心のあるスタイルをよりうまく通知及び予測するために、ユーザーのユーザープロファイルと関連付けられたソーシャルメディアコンテンツを組み込んでもよい。
【0046】
別の実施形態では、拡張現実機能により、ユーザーは、見た目を選択する前に見た目を実感できるようになる。クライアントデバイスベースのセンサを利用し、クライアントデバイスは、光フィルタリングを含む以前の及びアクティブな深度マッピングを利用して、スタイルがユーザーでどのように見えるのかの現実的なレンダリングを提供する。
【0047】
一実施形態によれば、ユーザーは、このステップで、ユーザープロファイル作成時に示されたカラーパレット以外のカラーパレットが使用中であることを示してよいS532’。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、相応して推奨された機会ベースの見た目を調整し、見た目の選択のためにそれらをユーザーに提示する。
【0048】
所望のコーチングモジュールのユーザー選択に続いて、ユーザーは、クライアントデバイスベースのソフトウェアにより、クライアントデバイスを、メイクアップコンパクト内のクライアントデバイス筐体の中に水平に挿入し、半透明ディスプレイが見えるまで上蓋と保護カバーとを操作するように促される。クライアントデバイスベースのセンサ(例えば近接センサ)は、配置されると、メイクアップコンパクトに対するクライアントデバイスの場所を認識し、コーチングモジュールの教育ユニットを開始するS536。教育ユニットは、ビデオチュートリアル、テンプレート化された形状の投影、またはその組み合わせを含む場合があるが、これに限定されるものではない。次に、ユーザーにより制御された段階的なメイクアップ適用ステップがクライアントデバイスディスプレイから投影され、半透明ディスプレイを通して目に見えるS537。教育ユニットの第1のステップのビデオチュートリアルが表示される。ビデオチュートリアルに続いて、適切なテンプレート化された形状が、半透明ディスプレイの上に投影される。ユーザーが、クライアントデバイスディスプレイから投影されたテンプレート化された形状に従って各メイクアップ適用ステップを完了すると、ユーザーは、可聴コマンド、視覚コマンド、触覚コマンド、またはその組み合わせを介してクライアントデバイスベースのソフトウェアに多くのことを示す。教育ユニットを完了するために追加のステップが必要とされる場合(例えば、教育ユニットが複数の化粧品のメイクアップ適用を必要とする場合)S538、教育ユニットは、ビデオチュートリアルの次のステップと適切なテンプレート化された形状とを含む次のステップを開始する。追加のステップが必要とされない場合S538、現在の教育ユニットのメイクアップ適用は終了している。コーチングモジュールを完了するために追加の教育ユニットが必要とされる場合(例えば、コーチングモジュールが目のスタイルだけに比較して顔全体のスタイルである場合、またはコーチングモジュールが片目のスタイルだけと比較して両目のスタイルである場合)S538、コーチングモジュールは、次の教育ユニットを開始する。追加の教育ユニットが必要とされない場合S538、メイクアップ適用は終了しており、クライアントデバイスベースのソフトウェアはホームメニューに戻る。
【0049】
一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、クライアントデバイスベースのセンサからのデータを利用して、ユーザーのパフォーマンスを評価し、メイクアップ適用の改善のためにフィードバックを提供する。フィードバックは可聴フィードバック、視覚フィードバック、触覚フィードバック、またはその組み合わせであってよい。
【0050】
一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ソーシャルメディアプラットフォームを含むサードパーティアプリケーションに接続され、ユーザーがソーシャルネットワークの中でスタイルまたは見た目を促進できるようにする。さらに、結果をソーシャルネットワークに公開することによって、クライアントデバイスベースのソフトウェアにより提供される技術的なフィードバックを超えたソーシャルフィードバックが可能になる。
【0051】
一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーが関心がある将来のスタイル及び見た目を予測し、それらのスタイル及び見た目の実現に関係する製品を推奨してよい。
【0052】
一実施形態によれば、コンパクトコーチは、半透明ディスプレイを含まず、ユーザーコマンド及びユーザープロンプトはクライアントデバイスディスプレイから直接的に提供される。
【0053】
図6Aは、例示的な実施形態による、コーチングセッションのオンボード部分の間のユーザー体験のフローチャートの図である。ユーザーがオンボード中630、クライアントデバイスベースのセンサは、ユーザーの顔の特徴、色、及び色調の3次元デジタル化を実行する631ために使用される。これを行うために、ユーザーは、クライアントデバイス、つまりスマートフォンを保持し、自分の顔に相対的な位置に移動させて615、3次元の顔の特徴、特に深度マッピングを完全に取り込むように指示される。クライアントデバイスソフトウェアは、次いで周囲の照明に従って画像及び色の投影を較正するために調整する。次に、ユーザーは、自宅で利用可能なカラーパレットを含むメイクアップコンパクトを選択し610、クライアントデバイスベースのソフトウェア内でこの情報を識別及び登録する。利用可能なメイクアップコンパクト及びカラーパレットのこの識別及び登録により、可能なスタイル及び見た目の範囲が定められる。ユーザーが各コーチングセッションで同じ化粧コンパクトとカラーパレットとを利用できる場合、化粧コンパクトとカラーパレットとが識別及び登録されるユーザープロファイルの作成は1回限りのイベントとなる。
【0054】
ユーザープロファイルが作成され、メイクアップコンパクト及びカラーパレットが識別及び登録されると、毎日のトレーニングを開始してよい633。
図6Bは、例示的な実施形態による、コーチングセッションのメイクアップ適用モジュール中のユーザー体験のフローチャートの図である。最初に、ユーザーは、現在利用可能なメイクアップコンパクト及びカラーパレットがユーザープロファイル作成中に識別及び登録されたものと同じであることを確認する632’。これが当てはまらない場合、新しいメイクアップコンパクト及びカラーパレットが識別及び登録されて、利用可能なスタイル及び技術をクライアントデバイスベースのソフトウェアに通知できる。次に、ユーザーは、所望のメイクアップスタイルまたは見た目を選択する634。例えば、これは今後のイベントまたは特定の機会に基づいてよい。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーを引き立たせる、機会に基づいたインスピレーションをインテリジェントに提供することもできる。
【0055】
一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、毎日のオフィス、初めてのデート、映画の夜、及び高級料理店を含むが、これに限定されるものではないさまざまなスタイルを提供してよい。機会ごとに、スタイルまたは見た目がユーザーに提供される。この目的のために、クライアントデバイスソフトウェアは、ユーザーのソーシャルメディアプレゼンスの中に示された好みに基づいて、ユーザーにとって関心のあるスタイルをよりうまく通知及び予測するために、ユーザーのユーザープロファイルと関連付けられたソーシャルメディアコンテンツを組み込んでもよい。
【0056】
スタイル及び見た目の選択でユーザーを支援するために、拡張現実機能が、ユーザーが見た目を選択する前にスタイルを実感できるようにする。クライアントデバイスベースのセンサを利用し、クライアントデバイスは、光フィルタリングを含む以前の及びアクティブな深度マッピングを利用して、スタイルがユーザーでどのように見えるのかの現実的なレンダリングを提供する635。
【0057】
所望のスタイルまたは見た目のユーザー選択に続いて、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーにクライアントデバイス筐体636の中にクライアントデバイスを挿入するように促す。ユーザーは保護カバーを持ち上げて回転させて、下に常駐する半透明ディスプレイを露出させる636’。クライアントデバイスは、次いでクライアントデバイス筐体の中に挿入され、配置され、半透明ディスプレイはユーザーとクライアントデバイスとの間にある636”。適切に位置付けられると、クライアントデバイスベースのセンサは、クライアントデバイスがメイクアップコンパクトと同じ場所にあることを認識し、教育ユニットを開始する。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、次いで教育ユニットの第1のビデオチュートリアルを再生し、次いでクライアントデバイスディスプレイからテンプレート化された形状を投影し始める637。
図6Bの白抜きのオブジェクトにより示されるこれらのテンプレート化された形状は、ユーザーの顔の特徴に合わせてカスタマイズされ、各形状が特定のメイクアップ化粧品に相当する「ペイントバイナンバー」方式と同様に提示される。ユーザーによる教育ユニットの各ステップの完了に続いて、ユーザーは、口頭コマンド、視覚コマンド、触覚コマンド、またはその組み合わせを介して、現在のステップが完了したことをクライアントデバイスベースのソフトウェアに示す。教育ユニットの追加のステップまたはコーチングモジュールの追加の教育ユニットが必要とされる場合、コーチングセッションは、以後のビデオチュートリアル及びテンプレート化された形状の初期化に進む。それ以外の場合、コーチングモジュール、及びその中の教育ユニットは完了し、ユーザーは、接続された環境における他のコーチングモジュールのスタイル及び見た目をお気に入りに登録し、共有し、詳しく調べるように勧められる。一実施形態では、ユーザーが技術に満足するまたは継続的なコーチング及び後の改善のために技術を保存することを望む場合、クライアントデバイスソフトウェアは、ユーザーがトレーニングを終了し、技術をお気に入りに登録できるようにする。一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーに、完了したばかりのコーチングモジュール及びユーザーのソーシャルメディアの好みに従って新しい技術を詳しく調べるよう勧める。さらに、ユーザーは、ソーシャルメディアプラットフォームで完成した見た目を共有してソーシャルフィードバックを得る、またはユーザーの能力及びパフォーマンスを改善するために追加の製品を購入するように勧められる場合がある。
【0058】
一実施形態では、教育ユニット中、クライアントデバイスベースのセンサは、ユーザーのパフォーマンスをアクティブに監視し、出力測定基準を対応する技術の確立された基準に比較する。例えば、ユーザーが間違った化粧品を塗布していると判断される場合、クライアントデバイスは、可聴アラート、視覚アラート、触覚アラート、またはその組み合わせを介してユーザーにガイダンス及び励ましを提供してよい。ユーザーは、次に、アラートに応答し、技術が適切に実行されていることを理解しているという自信をもってメイクアップ適用を続行してよい。
【0059】
図7は、例示的な実施形態による、クライアントデバイスと、外部サーバ及びインターネットを含むクラウドベースのコンピューティングシステムとの関係を示す。一実施形態では、図は、メイクアップ適用コーチングツールの例示的なシステム700を含む。システム700は、一実施形態に従って、少なくとも1つのクライアントデバイス715、つまりスマートフォンを含む。システム700は、クラウドコンピューティング環境の一部として実装され、インターネット749を通してシステム700と通信する1つ以上の外部サーバ750をさらに含んでよい。1つ以上の外部サーバ750は、メイクアップブランド、化粧用ブラシのタイプ、メイクアップコンパクトの使用法、及びカラーパレットに関係する製品データ、ならびにプロトコル及びルーチン、チュートリアル、及び他のサードパーティサービスを含むユーザーデータを統合して記憶できる。コーチングモジュールの完了に続いて、好ましいブランドからの利用可能な製品に関係する情報が、ユーザーインタフェースを介してユーザーに表示される場合がある。一実施形態では、クライアントデバイスベースのソフトウェアは、ユーザーのソーシャルメディアアカウント(例えば、Facebook、Twitter、Snapchat、Instagram)へのアクセスも提供し、そのためそれらがその新しいスタイルまたは見た目を共有する場合がある。
【0060】
さらに、ユーザーインタフェースまたはクライアントデバイスは、メイクアップ適用の基本に関するチュートリアルを表示できる。ユーザーインタフェースは、生活規則または日課のためのプロトコルを作成し、ダウンロードすることができる。ユーザーインタフェースは、使用量を訓練し、追跡し、追跡した使用量をプロトコル、生活規則、及び日課と比較できる。ユーザーインタフェースは、追跡した使用量に基づいてスコアを計算できる。ユーザーインタフェースは、コーチングソフトウェアのスコアと追跡した使用量とをクライアントデバイスのメモリに記憶できる。さらに、ユーザーインタフェースは、色調の助言だけではなくクライアントデバイスベースのソフトウェア内で登録されたメイクアップ製品にも関係するあらゆる製品、製品ライン、ならびに現在のスタイル、見た目、または将来の実験的な技術に関係する他の製品を購入するために使用することもできる。
【0061】
図8は、メイクアップコンパクトが、外出先での使用及び化粧直しを目的とした単一化粧品のメイクアップコンパクトである本開示の例示的な実施形態によるシステムの図である。
図8は、タッチアップセッション826用の1つ以上の化粧品を含むコンパクトタッチアップキット825を示す。コンパクトタッチアップキット825は、コンパクトタッチアップコネクタ827を介してクライアントデバイス815に接続できる。クライアントデバイス815は、次いで使用中のコンパクトタッチアップキット825のタイプと、その中で利用可能な化粧品を認識できる。クライアントデバイスベースのソフトウェアは、上述のプロセスに従って付属のコンパクトタッチアップキット825のタイプに基づいてスタイル及び見た目を提案する場合もあれば、クライアントデバイスベースのソフトウェアの鏡のような使用により化粧直しを可能にする場合もある。メイクアップコンパクトのクライアントデバイスへのこのような電気接続は、参照により本明細書に援用されるUS9692864 B1により証明されるように当該技術分野で理解されている。
【0062】
一実施形態では、コンパクトタッチアップキット825は、半透明ディスプレイ及びクライアントデバイス筐体なしで使用される。クライアントデバイス815は、テンプレート化された形状のディスプレイとして利用される。
【0063】
一実施形態では、コンパクトタッチアップキット825は、スタイルが選択され(例えば、ファンデーション)、クライアントデバイスベースのソフトウェアが、選択されたスタイルに適切なテンプレート化された形状を生成する限られたコーチングモジュール機能性と使用される。単一のスタイルのために生成されたテンプレート化された形状は、完全なコーチングセッションの教育ユニットと同様に応答し、ユーザーの移動に適応し、適切な場合フィードバックを提供する。
【0064】
一実施形態では、メイクアップアプリケータ用の筐体は、コンパクトタッチアップキット815内に配置され、外出先でのメイクアップ適用のためのオールインワンシステムを作り出す。
【0065】
明らかに、上記の教示に照らして多数の修正形態及び変形形態が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明は、本明細書に具体的に記載されたのとは別の方法で実施され得る旨を理解されたい。
【0066】
したがって、上述の議論は、単に本発明の例示的な実施形態を開示及び説明するにすぎない。当業者により理解されるように、本発明は、その趣旨または本質的特性から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得る。したがって、本発明の開示は、例示を意図したものであり、本発明の範囲及び他の請求項を限定するものではない。本明細書の教示の任意の容易に識別可能な変形を含む本開示は、発明の主題が公に捧げられないように、上述の請求項の用語の範囲を部分的に定義する。