(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】選択装置、選択方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221118BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20221118BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/06
(21)【出願番号】P 2021539760
(86)(22)【出願日】2019-08-14
(86)【国際出願番号】 JP2019031928
(87)【国際公開番号】W WO2021029031
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2021-09-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】二川 秀史
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 広考
(72)【発明者】
【氏名】曽根 崇史
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-045002(JP,A)
【文献】特開2012-173928(JP,A)
【文献】国際公開第2014/104287(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの施設において利用される複数の二次電池の組み合わせを選択する選択装置であって、
(A)前記ユーザが希望する、前記組み合わせを前記施設で利用する期間に関する期間情報、(B)前記施設の電力消費に関する施設消費情報、および、(C)前記組み合わせの候補となる二次電池群における、各二次電池の現在の最大出力の情報と将来の最大出力の時間変化に関する情報とを含む出力情報、を取得する取得部と、
前記期間情報、前記施設消費情報および前記出力情報に基づき、前記二次電池群から、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の前記組み合わせを選択し、前記1又は複数の組み合わせの情報を出力する出力部と
を備える選択装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記条件として、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能な複数の二次電池のうち、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に複数の二次電池を含む前記1又は複数の組み合わせを選択する、
請求項1に記載の選択装置。
【請求項3】
前記取得部は更に、前記ユーザが利用する、二次電池で駆動する車両の電力消費に関する車両消費情報を取得し、
前記出力部は、
前記車両消費情報に基づき、前記施設および前記車両で共用する二次電池として、前記二次電池群から、前記車両の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた第2条件を満たす1又は複数の二次電池を選択し、
前記条件として、前記第2条件を満たす1又は複数の二次電池を含む前記1又は複数の組み合わせを選択する、
請求項1に記載の選択装置。
【請求項4】
前記出力部は、前記第2条件として、前記車両の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能な複数の二次電池のうち、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に1又は複数の二次電池を選択する、
請求項3に記載の選択装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記条件として、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きく、且つ、前記施設において利用可能な期間が互いに異なる、複数の前記組み合わせを選択する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項6】
前記二次電池群における前記各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、前記施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、前記複数の組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備える、
請求項5に記載の選択装置。
【請求項7】
前記出力部は更に、前記期間情報、前記施設消費情報および前記出力情報に基づき、前記二次電池群から、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給することができず、且つ、前記期間の経過前における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた第3条件を満たす1又は複数の二次組み合わせを選択し、
前記二次電池群における前記各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、前記施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、前記1又は複数の組み合わせ、および、前記1又は複数の二次組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項8】
前記出力部は更に、前記1又は複数の組み合わせ、および、前記1又は複数の二次組み合わせのそれぞれの前記施設において利用可能な期間および前記合計費用の情報と、前記1又は複数の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを前記施設で利用する場合に前記ユーザに対して付与されるインセンティブの情報とを出力する、
請求項7に記載の選択装置。
【請求項9】
前記取得部は更に、前記ユーザが希望する、前記施設に設置する二次電池の最大個数に関する最大個数情報を取得し、
前記出力部は、前記最大個数情報に基づき、前記二次電池群から、前記最大個数以下の二次電池から構成される前記1又は複数の組み合わせを選択する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項10】
前記取得部は更に、前記ユーザが希望する、前記施設に設置する二次電池の最大個数に関する最大個数情報を取得し、
前記出力部は、前記最大個数情報に基づき、前記二次電池群から、前記最大個数以下の二次電池から構成される前記1又は複数の組み合わせを選択し、
前記出力部は更に、前記期間情報、前記施設消費情報、前記出力情報および前記最大個数情報に基づき、前記二次電池群から、前記最大個数よりも多くの二次電池から構成され、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記条件を満たす1又は複数の第2の二次組み合わせを選択し、
前記二次電池群における前記各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、前記施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、前記1又は複数の組み合わせ、および、前記1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項11】
前記出力部は更に、前記1又は複数の組み合わせ、および、前記1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれの前記合計費用の情報と、前記1又は複数の第2の二次組み合わせに含まれる二次電池の個数と、前記1又は複数の第2の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを前記施設で利用する場合に前記ユーザに対して付与されるインセンティブの情報とを出力する、
請求項10に記載の選択装置。
【請求項12】
前記施設消費情報は、前記施設の電力消費の実測値に関する実測情報を含み、
前記出力部は、前記期間情報、前記実測情報および前記出力情報に基づき、前記二次電池群から、前記実測値に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記条件を満たす前記1又は複数の組み合わせを選択する、
請求項1から11のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項13】
前記施設消費情報は、前記施設の電力消費の実測値に関する実測情報を含み、
前記出力部は更に、前記期間情報、前記実測情報および前記出力情報に基づき、前記二次電池群から、前記実測値に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記条件を満たす1又は複数の新たな前記組み合わせを新たに選択し、前記1又は複数の新たな組み合わせの情報を出力する、
請求項1から11のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項14】
前記取得部は更に、前記ユーザが希望する前記組み合わせの各二次電池の美観度合に関する美観情報と、前記二次電池群における各二次電池の美観度合の評価に関する評価情報とを取得し、
前記出力部は、前記美観情報および前記評価情報に基づき、前記二次電池群から、前記美観度合を満足する前記1又は複数の組み合わせを選択する、
請求項1から13のいずれか一項に記載の選択装置。
【請求項15】
前記出力部は更に、
前記期間情報、前記施設消費情報、前記出力情報、前記美観情報および前記評価情報に基づき、前記二次電池群から、前記美観度合を満足せず、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記条件を満たす1又は複数の第3の二次組み合わせを選択し、
前記1又は複数の組み合わせ、および、前記1又は複数の第3の二次組み合わせのそれぞれの前記美観度合に応じて互いに異なる複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用の情報と、前記1又は複数の第3の二次組み合わせの前記美観度合の情報と、前記1又は複数の第3の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを前記施設で利用する場合に前記ユーザに対して付与されるインセンティブの情報とを出力する、
請求項14に記載の選択装置。
【請求項16】
ユーザの施設において利用される複数の二次電池の組み合わせを選択する選択方法であって、
コンピュータによって実行され、
(A)前記ユーザが希望する、前記組み合わせを前記施設で利用する期間に関する期間情報、(B)前記施設の電力消費に関する施設消費情報、および、(C)前記組み合わせの候補となる二次電池群における、各二次電池の現在の最大出力の情報と将来の最大出力の時間変化に関する情報とを含む出力情報、を取得する取得段階と、
前記期間情報、前記施設消費情報および前記出力情報に基づき、前記二次電池群から、前記施設の電力消費に応じた電力を前記期間よりも長く供給可能であって、且つ、前記期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の前記組み合わせを選択し、前記1又は複数の組み合わせの情報を出力する出力段階と
を備える選択方法。
【請求項17】
コンピュータに請求項16に記載の選択方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択装置、選択方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが入力した買い替え予定時期までの期間よりも長い寿命を有する再利用品の組電池を選択し、その組電池を指定した場合の各種費用情報(交換費用、節約費用、および実質的な負担額)をユーザに通知する電池交換支援システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2018-128769号公報
【解決しようとする課題】
【0003】
上記のシステムによれば、ユーザが希望する買い替え予定時期を反映した組電池を選択するが、ユーザの希望に基づいて複数の組電池の組み合わせを選択し、選択した組み合わせの情報を出力することはできなかった。
【一般的開示】
【0004】
本発明の一態様においては、選択装置を提供する。選択装置は、ユーザの施設において利用される複数の二次電池の組み合わせを選択してもよい。選択装置は、取得部を備えてもよい。取得部は、(A)ユーザが希望する、組み合わせを施設で利用する期間に関する期間情報を取得してもよい。取得部は、(B)施設の電力消費に関する施設消費情報を取得してもよい。取得部は、(C)組み合わせの候補となる二次電池群における、各二次電池の現在の最大出力の情報と将来の最大出力の時間変化に関する情報とを含む出力情報を取得してもよい。選択装置は、出力部を備えてもよい。出力部は、期間情報、施設消費情報および出力情報に基づき、二次電池群から、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択し、1又は複数の組み合わせの情報を出力してもよい。
【0005】
出力部は、条件として、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能な複数の二次電池のうち、期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に複数の二次電池を含む1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0006】
取得部は更に、ユーザが利用する、二次電池で駆動する車両の電力消費に関する車両消費情報を取得してもよい。出力部は、車両消費情報に基づき、施設および車両で共用する二次電池として、二次電池群から、車両の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた第2条件を満たす1又は複数の二次電池を選択してもよい。出力部は、条件として、第2条件を満たす1又は複数の二次電池を含む1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0007】
出力部は、第2条件として、車両の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能な複数の二次電池のうち、期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に1又は複数の二次電池を選択してもよい。
【0008】
出力部は、条件として、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きく、且つ、施設において利用可能な期間が互いに異なる、複数の組み合わせを選択してもよい。
【0009】
選択装置は、二次電池群における各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、複数の組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備えてもよい。
【0010】
出力部は更に、期間情報、施設消費情報および出力情報に基づき、二次電池群から、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給することができず、且つ、期間の経過前における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた第3条件を満たす1又は複数の二次組み合わせを選択してもよい。選択装置は、二次電池群における各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の二次組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備えてもよい。
【0011】
出力部は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の二次組み合わせのそれぞれの施設において利用可能な期間および合計費用の情報を出力してもよい。出力部は更に、1又は複数の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを施設で利用する場合にユーザに対して付与されるインセンティブの情報を出力してもよい。
【0012】
取得部は更に、ユーザが希望する、施設に設置する二次電池の最大個数に関する最大個数情報を取得してもよい。出力部は、最大個数情報に基づき、二次電池群から、最大個数以下の二次電池から構成される1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0013】
取得部は更に、ユーザが希望する、施設に設置する二次電池の最大個数に関する最大個数情報を取得してもよい。出力部は、最大個数情報に基づき、二次電池群から、最大個数以下の二次電池から構成される1又は複数の組み合わせを選択してもよい。出力部は更に、期間情報、施設消費情報、出力情報および最大個数情報に基づき、二次電池群から、最大個数よりも多くの二次電池から構成され、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の第2の二次組み合わせを選択してもよい。選択装置は、二次電池群における各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出する算出部を更に備えてもよい。
【0014】
出力部は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれの合計費用の情報を出力してもよい。出力部は更に、1又は複数の第2の二次組み合わせに含まれる二次電池の個数の情報を出力してもよい。出力部は、1又は複数の第2の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを施設で利用する場合にユーザに対して付与されるインセンティブの情報を出力してもよい。
【0015】
施設消費情報は、施設の電力消費の実測値に関する実測情報を含んでもよい。出力部は、期間情報、実測情報および出力情報に基づき、二次電池群から、実測値に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0016】
施設消費情報は、施設の電力消費の実測値に関する実測情報を含んでもよい。出力部は更に、期間情報、実測情報および出力情報に基づき、二次電池群から、実測値に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の新たな組み合わせを新たに選択し、1又は複数の新たな組み合わせの情報を出力してもよい。
【0017】
取得部は更に、ユーザが希望する組み合わせの各二次電池の美観度合に関する美観情報を取得してもよい。取得部は更に、二次電池群における各二次電池の美観度合の評価に関する評価情報を取得してもよい。出力部は、美観情報および評価情報に基づき、二次電池群から、美観度合を満足する1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0018】
出力部は更に、期間情報、施設消費情報、出力情報、美観情報および評価情報に基づき、二次電池群から、美観度合を満足せず、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の第3の二次組み合わせを選択してもよい。出力部は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第3の二次組み合わせのそれぞれの美観度合に応じて互いに異なる複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用の情報を出力してもよい。出力部は更に、1又は複数の第3の二次組み合わせの美観度合の情報を出力してもよい。出力部は更に、1又は複数の第3の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを施設で利用する場合にユーザに対して付与されるインセンティブの情報を出力してもよい。
【0019】
本発明の一態様においては、選択方法を提供する。選択方法は、ユーザの施設において利用される複数の二次電池の組み合わせを選択してもよい。選択方法は、取得段階を備えてもよい。取得段階は、(A)ユーザが希望する、組み合わせを施設で利用する期間に関する期間情報を取得してもよい。取得段階は、(B)施設の電力消費に関する施設消費情報を取得してもよい。取得段階は、(C)組み合わせの候補となる二次電池群における、各二次電池の現在の最大出力の情報と将来の最大出力の時間変化に関する情報とを含む出力情報、を取得する取得段階を取得してもよい。
【0020】
本発明の一態様においては、コンピュータに上記の選択方法を実行させるためのプログラムが提供される。
【0021】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本実施形態による選択装置100がユーザ25の住宅20において利用される複数の二次電池10の組み合わせを選択することを説明するための図である。
【
図2】本実施形態による選択装置100のブロック図の一例である。
【
図3】本実施形態による選択方法のフロー図の一例である。
【
図4】本実施形態による選択装置100において、一例として、格納部103に格納される表である。
【
図5】本実施形態による選択装置100がユーザ25の住宅20において利用される複数の二次電池10の組み合わせを選択する方法の一例を説明するためのグラフである。
【
図6】本実施形態による選択装置100が選択した複数の組み合わせを、一例としてユーザ25に表示するための、ユーザ端末30における表示画面例である。
【
図7】本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0024】
図1は、本実施形態による選択装置100がユーザ25の住宅20において利用される複数の二次電池10の組み合わせを選択することを説明するための図である。本実施形態の二次電池10は、一例として、EVやPHEVなどの二次電池で駆動する車両で一次利用された後に、一次利用された二次電池10を回収して貸し出す貸出業者15によって保管され、その後、ユーザ25の住宅20などで定置用蓄電池として二次利用される。なお、一次利用された二次電池10は、販売業者によって回収されて保管され、その後、ユーザ25に販売されてもよい。
【0025】
ユーザ25の住宅20には、複数の二次電池10の組み合わせが設置される。当該組み合わせに含まれる複数の二次電池10は、互いに直列接続されていてもよく、並列接続されていてもよく、直列接続内で部分的に並列接続されていてもよい。本実施形態において、当該複数の二次電池10の組み合わせは、住宅20における非常時用のバッファとして用いられるが、これに代えて、住宅20において、系統からの電力や太陽光パネルによって生成される電力などと共に通常使用される電力の供給源として用いられてもよい。なお、住宅20は、施設の一例であって、住宅20に代えて、ビルや工場などの他の施設であってもよい。
【0026】
二次電池10は、例えば、全固体電池、リチウムイオン電池などである。
図1には、一例として、貸出業者15の管理下で保管されている、二次電池10-1~二次電池10-N(Nは自然数)までのN個の二次電池10を示す。N個の二次電池10には、例えば1~Nといった固有のIDが割り振られており、選択装置100によって管理される。1~Nの二次電池10は、現在の最大出力も、将来の劣化速度、すなわち将来の最大出力の低下度合も互いに異なる場合がある。更に、1~Nの二次電池10は、現在の外観における汚れや傷、すなわち美観度合が互いに異なる場合がある。なお、N個の二次電池10は、二次電池10群の一例である。
【0027】
ユーザ25は、例えばスマートフォンやタブレット等の携帯型の通信機器であるユーザ端末30を所有している。ユーザ端末30は、ユーザ25の住宅20に配置されたデスクトップPC等の設置型の通信機器であってもよい。ユーザ25は、期間情報および施設消費情報をユーザ端末30に入力し、ユーザ25を識別するためのユーザIDと共に、通信ネットワーク50を介して選択装置100に送信する。
【0028】
上記の期間情報は、ユーザ25が希望する、複数の二次電池10の組み合わせを住宅20で利用する期間に関する情報である。例えば、期間情報は、5年に1回や、10年に1回など、複数の二次電池10の組み合わせを新たな複数の二次電池10の組み合わせと交換する頻度を示す情報であってもよい。また、期間情報は、例えば2025年度末や、2026年4月18日など、複数の二次電池10の組み合わせを新たな複数の二次電池10の組み合わせと交換する指定日を示す情報であってもよい。
【0029】
上記の施設消費情報は、住宅20の電力消費に関する情報である。例えば、施設消費情報は、20kWh/1日といった、住宅20が1日に消費する電力量を示す情報であってもよい。本実施形態において、当該消費電力量は、例えば電気料金の請求書の記載などからユーザ25が認識している値であるが、これに代えて、住宅20に設置された電気メータで測定される実測値であってもよい。
【0030】
本実施形態において、ユーザ25は更に、ユーザ25が希望する、組み合わせの各二次電池10の美観度合に関する美観情報をユーザ端末30に入力し、ユーザIDと共に、通信ネットワーク50を介して選択装置100に送信する。また、本実施形態において、ユーザ25は更に、ユーザ端末30が選択装置100から受信した複数の組み合わせの情報を確認し、当該情報に示される複数の組み合わせのうちの何れか1つを住宅20に設置することを決定する旨を示す決定情報を入力し、ユーザIDと共に、通信ネットワーク50を介して選択装置100に送信する。
【0031】
選択装置100は、期間情報、施設消費情報、および、出力情報に基づいて、上記の組み合わせの候補となる二次電池10群から、少なくとも、ユーザ25が認識している住宅20の電力消費に応じた電力を、ユーザ25が希望する上記の期間よりも長く供給可能であって、且つ、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択する。上記の出力情報は、上記の二次電池10群における、各二次電池10の現在の最大出力の情報と、将来の最大出力の時間変化に関する情報とを含む。
【0032】
本実施形態による選択装置100は更に、当該二次電池10群から選択した当該1又は複数の組み合わせから、上記の美観情報、および、二次電池群における各二次電池の美観度合の評価に関する評価情報に基づいて、ユーザ25が希望する上記の美観度合を満足する1又は複数の組み合わせを選択する。本実施形態による選択装置100は、これらの1又は複数の組み合わせに加えて、上記の少なくとも何れか1つの要件を満たさない1又は複数の二次組み合わせを選択してもよい。
【0033】
本実施形態による選択装置100は、通信ネットワーク50を介してユーザ端末30と通信可能であって、例えば貸出業者15の店舗に設置されたデスクトップPCやサーバ等の設置型の通信機器であってもよい。本実施形態による選択装置100は、貸出業者15が管理している二次電池10群の各二次電池10と有線接続される。選択装置100は、二次電池10群の各二次電池10と無線接続されてもよい。選択装置100は、各二次電池10から、二次電池10を識別するための二次電池IDと共に上記の出力情報を取得する。なお、選択装置100は、二次電池10群の各二次電池10と有線又は無線によって接続されずに、二次電池10群と有線又は無線によって接続された他の装置から、二次電池IDと共に上記の出力情報を取得してもよい。
【0034】
図2は、本実施形態による、ユーザ端末30からの情報と複数の二次電池10からの情報とを取得する選択装置100の一例のブロック図である。本実施形態による選択装置100は、制御部101と、入力部102と、格納部103と、表示部105とを備える。制御部101は、取得部111と、出力部113とを有する。本実施形態の制御部101は更に、算出部115を有する。入力部102は、例えば上述した入力デバイスであって、表示部105は、例えば上述したディスプレイである。
【0035】
取得部111は、ユーザ端末30から、ユーザIDと共に上記の期間情報および施設消費情報を取得する。取得部111はまた、二次電池10群の各二次電池10から、二次電池IDと共に上記の出力情報を取得する。本実施形態の取得部111は更に、ユーザ端末30から、ユーザIDと共に上記の美観情報を取得する。本実施形態の取得部111はまた、例えば入力部102への貸出業者15による入力を介して、各二次電池10の二次電池IDと共に上記の評価情報を取得する。
【0036】
取得部111は、各二次電池10の出力情報および評価情報を、二次電池IDと共に格納部103に格納する。取得部111はまた、ユーザ25の期間情報、施設消費情報および美観情報を、ユーザIDと共に出力部113に出力する。
【0037】
出力部113は、取得部111によって入力される、ユーザ25の期間情報、施設消費情報および出力情報に基づき、二次電池10群から、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能であって、且つ、上記の条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択する。
【0038】
本実施形態の出力部113は、取得部111によって入力される美観情報、および、格納部103に格納されている各二次電池10の評価情報に基づき、二次電池10群から、美観情報に示される美観度合を満足する1又は複数の組み合わせを選択する。換言すると、本実施形態の出力部113は、上記の選択した1又は複数の組み合わせから、美観情報に示される美観度合を満足する1又は複数の組み合わせを選択する。出力部113は更に、選択した1又は複数の組み合わせの情報を出力する。
【0039】
本実施形態の出力部113は、選択した複数の組み合わせの情報を算出部115に出力し、その結果として算出部115から入力される算出結果と共に、当該情報をユーザ端末30に送信する。また、本実施形態の出力部113は、ユーザ25によって決定された組み合わせを示す決定情報をユーザ端末30から受信すると、当該決定情報を表示部105に出力する。
【0040】
算出部115は、二次電池10群における各二次電池10の価格と、工賃とに基づき、出力部113によって選択された複数の組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池10の組み合わせを交換する合計費用を算出する。各二次電池10の価格は、少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる。工賃は、住宅20において複数の二次電池10の組み合わせを交換するのに必要とされる費用である。算出部115は、算出結果を出力部113に出力する。
【0041】
入力部102は、例えばキーボードやマウスなどの入力デバイスである。入力部102は、貸出業者15によって情報を入力される。
【0042】
格納部103は、選択装置100の各構成を制御するためのシーケンスおよびプログラムの他、上記の各情報を格納する。格納部103は、制御部101により参照される。
【0043】
表示部105は、例えばPCのモニタなどのディスプレイである。表示部105は、出力部113によって入力される上記の決定情報を貸出業者15に表示する。なお、表示部105は、例えばタッチパネルディスプレイであってもよく、この場合、表示部105は入力部102と一体的であってもよい。
【0044】
図3は、本実施形態による選択方法のフロー図の一例である。また、
図4は、本実施形態による選択装置100において、一例として、格納部103に格納される表である。
図4の表は、N+1行6列のマトリックス状である。
図4の表の1行目には、1列目から順に、二次電池ID、現在のSOH、現在の最大出力[kWh]、予測寿命[年]、美観度合、価格[万円]を示す。
図4の表の2行目からN+1行目には、二次電池IDとして、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6、…、10-NのN個を示す。10-1~10-Nの各二次電池IDは、二次電池10-1~二次電池10-NのN個の二次電池10のそれぞれに対応する。
図4の表の2行目からN+1行目の各行の2列目から6列目には、各二次電池IDを有する二次電池10の、現在のSOH等の情報が入力される。
【0045】
以下、
図4の表を参照しつつ、
図3のフローを説明する。
図3のフローは、一例として、貸出業者15によって選択装置100の電源がオンにされることにより開始する。
【0046】
選択装置100の取得部111は、選択装置100に対して二次電池10が新たに接続された場合に(ステップS101:YES)、当該二次電池10から二次電池IDと共に出力情報を取得し、入力部102を介した貸出業者15の入力によって二次電池IDと共に評価情報を取得する(ステップS102)。なお、選択装置100の表示部105は、貸出業者15に評価情報を入力させるメッセージを表示してもよい。
【0047】
出力情報に含まれる、二次電池10の将来の最大出力の時間変化に関する情報には、一例として、二次電池10の劣化の度合を示す劣化度(SOH[States of Health])が示される。二次電池10のSOHは、二次電池10が未使用の状態における容量に対する、二次電池10の現状態における容量の比の百分率である容量維持率で表される。SOHは、二次電池10の公称容量に対する現在の容量の割合を百分率で示した値とも定義できる。なお、当該情報に、二次電池10のSOHが示されておらず、その一方で、二次電池10が未使用の状態における容量と、二次電池10の現状態における容量とが示されている場合、取得部111は、これら2種類の容量の情報に基づいて現在のSOHを算出してもよい。
【0048】
また、二次電池10の将来の最大出力の時間変化に関する情報には、一例として、二次電池10の現在の劣化状態も示される。劣化状態は、二次電池10を構成する、例えば負極や正極などの複数の部材のうち、何れの部材が痛んでいるのかを示す。
【0049】
本実施形態において、二次電池10の評価情報は、上述の通り、貸出業者15によって入力される。例えば、貸出業者15は、1次利用された二次電池10を新たに回収したときに、予め定められた評価基準に従って、二次電池10の美観度合をランク付けしてもよい。当該評価基準は、例えば、二次電池10の表面における塗装の剥げ具合、傷の数、除去が困難な汚れの付着割合などに比例して、二次電池10の美観度合を低く評価するものであってもよい。当該ランクは、例えば、美観度合が最も良好な状態をAとして、美観度合が低下するに連れてB、C、D、Fの順であってもよい。
【0050】
また、二次電池10の評価情報は、貸出業者15等の人による判断および入力に依らずに、選択装置100が自ら撮像手段などを用いて取得してもよい。具体的には、選択装置100は、カメラなどの撮像手段によって各二次電池10の外観を撮像し、撮像した画像を解析してもよい。選択装置100は更に、解析した画像から、上記の評価基準に従って、二次電池10の美観度合をランク付けしてもよい。
【0051】
取得部111は、取得した出力情報および評価情報を、二次電池IDと紐付けて格納部103に格納する。選択装置100は更に、算出部115が、格納部103に格納された二次電池IDおよび出力情報を参照し、当該出力情報に基づいて、対応する二次電池10の寿命を予測する(ステップS104)。
【0052】
算出部115は更に、格納部103に格納された評価情報も参照し、出力情報、評価情報および当該予測の結果を考慮して、対応する二次電池10の価格を算出する(ステップS104)。より具体的な一例として、算出部115は、(1)二次電池10の現在のSOHの高さ、(2)二次電池10の現在の最大出力の大きさ、(3)二次電池10の予測寿命の長さ、および、(4)二次電池10の美観度合の良好さ、のそれぞれに比例するように、二次電池10の価格を算出してもよい。算出部115は、これら(1)~(4)を入力変数とする予め定められた関数を用いて、二次電池10の価格を算出してもよい。また、二次電池10の価格は、選択装置100が算出することに代えて、例えば貸出業者15が決めて、選択装置100に入力してもよい。算出部115は、各二次電池10について予測した寿命を示す情報と、算出した価格を示す価格情報とを格納部103に格納し、当該フローはステップS101に戻る。
【0053】
ステップS101において、取得部111は、選択装置100に対して二次電池10が新たに接続されない場合は(ステップS101:NO)、ユーザ端末30からユーザIDと共に期間情報、施設消費情報および美観情報を受信するまで待機する(ステップS105:NO)。なお、取得部111は、当該待機の間に選択装置100に対して二次電池10が新たに接続された場合には、上記のステップS102~ステップS104を繰り返す。
【0054】
選択装置100に二次電池10-1~二次電池10-NのN個の二次電池10が接続され、N個の二次電池10の全てに対して当該フローのS102~S104を実行することよって、
図4に示す表に全ての情報が入力される。
【0055】
取得部111は、ユーザ端末30からユーザIDと共に期間情報、施設消費情報および美観情報を受信した場合(ステップS105:YES)、これらの情報を出力部113に出力する。
【0056】
出力部113は、これら期間情報、施設消費情報および美観情報と、格納部103に格納されている各二次電池10の出力情報および評価情報に基づき、二次電池10群から、予め定められた条件を満たす複数の組み合わせを選択する(ステップS107)。当該条件は、美観情報に示される美観度合を満足することを含む。当該条件はまた、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能であることを含む。当該条件はまた、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する条件を含む。
【0057】
本実施形態の出力部113は、上記の最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する条件の1つとして、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能な複数の二次電池10のうち、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に複数の二次電池10を含む、1つの組み合わせを選択する。本実施形態の出力部113は、当該組み合わせを複数選択してもよい。
【0058】
本実施形態の出力部113はまた、当該条件の1つとして、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能であって、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きく、且つ、住宅20において利用可能な期間が互いに異なる、複数の組み合わせを選択する。
【0059】
本実施形態の出力部113は更に、取得部111から入力される期間情報および施設消費情報と、格納部103に格納されている各二次電池10の出力情報とに基づき、二次電池10群から、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給することができず、且つ、当該期間の経過前における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の二次組み合わせを選択してもよい。
【0060】
出力部113は、複数の組み合わせの情報を、各組み合わせに含まれる二次電池10の個数情報および二次電池IDと共に、算出部115に出力する。算出部115は、出力部113からこれらの情報を入力されると、組み合わせ毎に、住宅20において当該組み合わせを交換するのに必要とされる工賃を算出する。算出部115は更に、ステップS104で格納部103に格納した複数の二次電池10の価格情報のうち、当該組み合わせに含まれる複数の二次電池10のそれぞれの価格情報を参照し、組み合わせ毎に、当該組み合わせに含まれる複数の二次電池10の価格と工賃とを合計することによって、当該組み合わせを交換する合計費用を算出する(ステップS109)。なお、当該工賃は、選択装置100が算出することに代えて、例えば貸出業者15が決めて、選択装置100に入力してもよい。
【0061】
本実施形態の算出部115は、出力部113によって選択された、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の二次組み合わせのそれぞれについて、上記の価格および工賃に基づき、複数の二次電池10の組み合わせを交換する合計費用を算出してもよい。
【0062】
算出部115は、複数の組み合わせのそれぞれについて、組み合わせを識別するための組み合わせIDと共に、当該組み合わせに含まれる複数の二次電池10の各価格、当該組み合わせを交換するのに必要とされる工賃および合計費用の情報を出力部113に出力する。出力部113は、格納部103を参照し、ユーザIDに紐付けられたユーザ端末30のアドレス宛に、複数の組み合わせの情報を当該ユーザIDと共に送信する。当該複数の組み合わせの情報には、一例として、出力部113が選択した複数の組み合わせのそれぞれについて、組み合わせIDと共に、当該組み合わせの予測寿命、当該組み合わせに含まれる複数の二次電池10の個数、各二次電池ID、各美観度合および各価格、当該組み合わせを交換する工賃および合計費用が示される。
【0063】
ユーザ端末30は、選択装置100から複数の組み合わせの情報を当該ユーザIDと共に受信すると、ユーザ25に対して複数の組み合わせの情報を提示する。ユーザ25は、複数の組み合わせの情報を確認し、当該情報に示される複数の組み合わせのうちの何れか1つを住宅20に設置することを決定する旨を示す決定情報を入力し、ユーザIDと共に、通信ネットワーク50を介して選択装置100に送信する(ステップS111)。
【0064】
選択装置100の出力部113は、ユーザ25によって決定された組み合わせを示す決定情報をユーザ端末30から受信すると、当該決定情報を表示部105に出力する。表示部105は、当該決定情報を貸出業者15に表示し(ステップS113)、当該フローは終了する。なお、貸出業者15は、選択装置100の表示部105に表示された当該決定情報に示される、ユーザ25が決めた複数の二次電池10の組み合わせを、ユーザ25の住宅20に配送し、住宅20に二次電池10が設置されていない場合には住宅20に新たに当該組み合わせの複数の二次電池10を設置し、住宅20に複数の二次電池10の組み合わせが設置されている場合には当該組み合わせを持参した新たな組み合わせと交換してもよい。
【0065】
以上のフローにおいて、ステップS102~ステップS104は、選択装置100に対して二次電池10が新たに接続された場合に実行されるものとして説明した。しかしながら、
図4の表に入力される情報は何れも経時的に変化する情報なので、定期的に又は常に更新されることが好ましい。そこで、選択装置100は、例えば、管理下にある二次電池10群の各二次電池10から定期的に出力情報を取得すると共に、入力部102を介して貸出業者15が入力する新たな評価情報を取得し、格納部103に改めて格納してもよい。追加的に又は代替的に、選択装置100は、各二次電池10が最初に選択装置100に接続されたときに格納部103に格納した当初のSOH等を、時間経過と共に各値を低下させる特定のアルゴリズムを用いて、定期的に又は常に更新してもよい。
【0066】
図5は、本実施形態による選択装置100がユーザ25の住宅20において利用される複数の二次電池10の組み合わせを選択する方法の一例を説明するためのグラフである。当該グラフの横軸は時間を指し、縦軸は最大出力[kW]を指す。
【0067】
図5のグラフ上には、
図4の表に示した二次電池10-1、二次電池10-2、二次電池10-3、二次電池10-4、二次電池10-5および二次電池10-6の6個の二次電池10のそれぞれについて、最大出力の時間変化を直線状の実線で示す。また、
図5のグラフ上には、ユーザ25が希望する、複数の二次電池10の組み合わせを住宅20で利用する期間を示すべく、当該期間の終端を直線状の破線および白抜きの矢印で示す。
【0068】
図5のグラフの縦軸上には、二次電池10-1~二次電池10-6の最大出力の時間変化を示す実線の切片をそれぞれX
10-1~X
10-6で示しており、X
10-1~X
10-6の値は、二次電池10-1~二次電池10-6の現在の最大出力を意味する。例えば、
図4の表にも示すように、二次電池10-6の現在の最大出力X
10-6が1.2[kW]で最も大きく、順に、二次電池10-1の現在の最大出力X
10-1が1.0[kW]、二次電池10-4の現在の最大出力X
10-4が0.8[kW]、二次電池10-5の現在の最大出力X
10-5が0.6[kW]、二次電池10-2の現在の最大出力X
10-2が0.5[kW]、二次電池10-3の現在の最大出力X
10-3が0.4[kW]となっている。
【0069】
また、
図5のグラフ上には、二次電池10-1~二次電池10-6の最大出力の時間変化を示す実線の傾きをそれぞれK
10-1~K
10-6で示しており、K
10-1~K
10-6の値は、二次電池10-1~二次電池10-6の最大出力の低下度合の一例を意味してもよく、すなわち、負であるKの値が小さいほど最大出力の低下度合が大きくてもよい。
図5のグラフにおいては、K
10-3>K
10-4=K
10-5>K
10-2>K
10-6>K
10-1となっているので、選択装置100は、二次電池10-3の最大出力が最も低下し難く、次いで、二次電池10-4および二次電池10-5、二次電池10-2、二次電池10-6、二次電池10-1の順に最大出力が低下し易くなっている、と見做してもよい。
【0070】
図5のグラフの横軸上には、二次電池10-1~二次電池10-6の最大出力の時間変化を示す実線の切片をそれぞれT
10-1~T
10-6で示しており、T
10-1~T
10-6の値は、二次電池10-1~二次電池10-6の予測寿命を意味する。T
10-1~T
10-6の値はまた、二次電池10-1~二次電池10-6の最大出力の低下度合の一例を意味してもよく、すなわち、Tの値が小さいほど最大出力の低下度合が大きくてもよい。例えば、
図4の表にも示すように、二次電池10-3の予測寿命T
10-3が10[年]で最も大きく、順に、二次電池10-6の予測寿命T
10-6が9.6[年]、二次電池10-4の予測寿命T
10-4が9.3[年]、二次電池10-5の予測寿命T
10-5が7.6[年]、二次電池10-1の予測寿命T
10-1が7.1[年]、二次電池10-2の予測寿命T
10-2が5.2[年]となっている。よって、選択装置100は、二次電池10-3の最大出力が最も低下し難く、次いで、二次電池10-6、二次電池10-4、二次電池10-5、二次電池10-1、二次電池10-2の順に最大出力が低下し易くなっている、と見做してもよい。
【0071】
一例として、
図5に示す二次電池10-1~二次電池10-6の6個の二次電池10群が、ユーザ25の住宅20において利用される複数の二次電池10の候補であるものと仮定する。本実施形態の選択装置100は、ユーザ端末30から取得した期間情報に7年と示されている場合に、すなわち、
図5のグラフ上に示したユーザ25希望期間が7年である場合に、最大出力が0kWよりも大きな状態を7年以上維持できない二次電池10-2を、ユーザ25に提示する複数の二次電池10の組み合わせには含めない。
【0072】
選択装置100は更に、6個の二次電池10群から二次電池10-2を除いた5個の二次電池10群のうち、例えば予測寿命が短い二次電池10から順に選択する。選択装置100は、
図5のグラフ上に示したユーザ25希望期間の終端の時点における、選択した複数の二次電池10の最大出力の合計値が、施設消費情報に示される住宅20の消費電力を上回った場合に、更なる二次電池10の選択を終了し、選択済の複数の二次電池10によって1つの組み合わせを決定してもよい。
【0073】
図6は、本実施形態による選択装置100が選択した複数の組み合わせを、一例としてユーザ25に表示するための、ユーザ端末30における表示画面例である。
図6の表示画面上には、選択装置100が選択した複数の組み合わせの詳細情報内に、
図4の表および
図5のグラフを用いて説明した、二次電池10-1~二次電池10-6の6個の二次電池10の何れかを示す。
【0074】
図6の表示画面の最上部には、画面上から順に、「ご指定の消費電力量:4.0kWh/日⇒最大出力予想0.40kW」、「ご希望の期間:7年」、「ご希望の美観度合:C以上」との3つのメッセージを並べて示す。これら3つのメッセージ内容は、選択装置100が複数の組み合わせの情報をユーザ端末30に送信する前に、ユーザ25がユーザ端末30に入力した施設消費情報、期間情報および美観情報のそれぞれに対応する。
【0075】
図6の表示画面には、これら3つのメッセージの表示位置の直下に、当該3つのメッセージに示されるユーザ25の指定および希望に沿った2つの組み合わせの詳細情報を含む表を示す。より具体的には、当該表は、3行5列のマトリックス状であり、当該表の1行目には、1列目から順に、組み合わせID、予測寿命[年]、二次電池の個数等の詳細、工賃[万円](出張費:施工費)、合計費用[万円]を示す。当該表の2行目には、組み合わせAの詳細情報が表示され、当該表の3行目には、組み合わせBの詳細情報が表示される。組み合わせAと組み合わせBとは、当該表の2列目にそれぞれの予測寿命が7.1[年]、9.3[年]と示されている通り、住宅20において利用可能な期間が互いに異なる。
【0076】
また、
図6の表示画面には、上記の表の直下に、「期間を5年に変更した場合」とのメッセージを示し、当該メッセージの直下に、当該メッセージに示される変更を伴った二次組み合わせの詳細情報を含む表を示す。より具体的には、当該表は、2行6列のマトリックス状であり、当該表の1行目には、1列目から順に、組み合わせID、予測寿命[年]、二次電池の個数等の詳細、工賃[万円](出張費:施工費)、インセンティブ[-(マイナス)万円]、合計費用[万円]を示す。当該表の2行目には、二次組み合わせCの詳細情報が表示される。二次組み合わせCは、当該表の2列目に予測寿命が5.2[年]と示されている通り、上記の3つのメッセージに示されるユーザ25の指定および希望のうちの7年という希望期間を満たさない。ただし、二次組み合わせCは、上記の3つのメッセージに示されるユーザ25の指定および希望の残りを満たす。
【0077】
本実施形態において、
図6の表示画面における、両表の4列目に示す工賃は、一例として、貸出業者15がユーザ25の住宅20に各組み合わせの複数の二次電池10を配送するための出張費と、貸出業者15がユーザ25の住宅20に各組み合わせの複数の二次電池10を設置するための施工費とを含む。出張費は、貸出業者15の所在地からユーザ25の住宅20までの距離に応じて変動してもよい。また、施工費は、組み合わせに含まれる二次電池10の個数に応じて変動してもよい。
【0078】
図示の例では、組み合わせA、組み合わせBおよび二次組み合わせCについて、同じ配送先なので、出張費は同じ2[万円]である。また、組み合わせAには3個の二次電池10が含まれるので、施工費は3[個]×0.5[万円/個]=1.5[万円]である。また、組み合わせBおよび二次組み合わせCにはそれぞれ2個の二次電池10が含まれるので、施工費は2[個]×0.5[万円/個]=1.0[万円]である。
【0079】
この場合、本実施形態の算出部115は、例えば、出力部113からユーザIDおよび複数の組み合わせの情報を入力されると、格納部103に格納されている、当該演算を行うための関数の情報と、ユーザIDに紐付けられた住宅20の住所情報とを参照することにより、出張費および施工費をそれぞれ算出し、これによって工賃を算出してもよい。
【0080】
図6の表示画面における両表から理解される通り、本実施形態における出力部113は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の二次組み合わせのそれぞれの住宅20において利用可能な期間および合計費用の情報と、1又は複数の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを住宅20で利用する場合にユーザ25に対して付与されるインセンティブの情報とを出力してもよい。当該インセンティブは、例えばユーザ25が希望した期間と当該期間を短縮するように変更した期間との差分に応じた従量制の値だけでなく、固定の値であってもよい。
【0081】
なお、選択装置100は、追加的に又は代替的に、ユーザ25が希望する、複数の二次電池10の組み合わせを住宅20で利用する期間は満足するものの、ユーザ25が希望する美観度合を満足しない1又は複数の二次組み合わせを選択し、ユーザ端末30の画面上に表示させてもよい。また、選択装置100は、追加的に又は代替的に、ユーザ25が希望する、複数の二次電池10の組み合わせを住宅20で利用する期間、および、ユーザ25が希望する美観度合、の両方を満足しない1又は複数の二次組み合わせを選択し、ユーザ端末30の画面上に表示させてもよい。
【0082】
以上の実施形態によれば、選択装置100は、(1)ユーザ25が希望する、複数の二次電池10の組み合わせをユーザ25の住宅20で利用する期間に関する期間情報、(2)ユーザ25の住宅20の電力消費に関する施設消費情報、および、(3)上記の組み合わせの候補となる二次電池10群における、各二次電池10の現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に関する出力情報に基づいて、当該二次電池10群から、少なくとも、ユーザ25の住宅20の電力消費に応じた電力を、ユーザ25が希望する上記の期間よりも長く供給可能であって、且つ、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択し、選択した1又は複数の組み合わせの情報を出力する。
【0083】
これにより、ユーザ25は、
図6の表示画面例の上表に示すように、自身の希望を満たす範囲内で、自身が希望した上記の期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きい、すなわち合計費用が相対的に安い組み合わせの情報を取得することができる。一方で、当該組み合わせをユーザ25に貸し出す貸出業者15は、再利用向けにストックしている二次電池10群のうちから、再利用することが難しい、低出力で短寿命な二次電池10を効率的にユーザ25に貸し出すことができ、二次電池10群に含まれる複数の二次電池10を出来る限り有効活用することができる。
【0084】
また、上記の構成を備える選択装置100は、各ユーザ25の需要に合った二次電池10の組み合わせを適材適所で分散させることができる。そのため、選択装置100は、ハイスペックな二次電池10を必要としていないユーザ25にハイスペックな二次電池10を貸し出して、ハイスペックな二次電池10を必要としているユーザ25に対してハイスペックな二次電池10を貸し出すことができる。
【0085】
また、選択装置100は、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能であって、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きく、且つ、住宅20において利用可能な期間が互いに異なる、複数の組み合わせを選択し、選択した複数の組み合わせの情報を出力してもよい。この場合には、ユーザ25は、
図6の表示画面例の上表に示すように、自身の希望を満たす範囲内で、自身が希望した上記の期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きい、すなわち合計費用が相対的に安い複数の組み合わせの情報を取得することができ、すなわち、複数の選択肢から1つの組み合わせを決定する自由度を高めることができる。例えば、ユーザ25は、
図6の表示画面例の上表に示す組み合わせAに代えて組み合わせBに決定した場合、合計費用が2[万円]多くかかるが、予測寿命が2.1[年]長くなるため、長い目で見ると、組み合わせAに決定する場合に比べて安く済ませることができる。
【0086】
また、選択装置100は、ユーザ25が希望する、組み合わせの各二次電池10の美観度合に関する美観情報、および、二次電池群における各二次電池の美観度合の評価に関する評価情報に基づいて、二次電池10群から選択した上記の1又は複数の組み合わせから、ユーザ25が希望する美観度合を満足する1又は複数の組み合わせを選択し、選択した1又は複数の組み合わせの情報を出力してもよい。この場合には、ユーザ25は、
図6の表示画面例の上表に示すように、上記の合計費用が相対的に安い組み合わせに対して、二次電池10の美観度合に関する自身の希望を反映させることができる。当該構成は、ユーザ25が、例えば住宅20のインテリアの一部として視認可能に当該組み合わせを設置する場合に、ユーザ25の美的な満足度を満たすことができる。
【0087】
また、選択装置100は、上記の期間情報、施設消費情報および出力情報に基づき、二次電池10群から、施設消費情報に示される住宅20の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給することができず、且つ、当該期間の経過前における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の二次組み合わせを選択し、選択した1又は複数の組み合わせの情報を出力してもよい。この場合、選択装置100は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の二次組み合わせのそれぞれの住宅20において利用可能な期間および合計費用の情報と、1又は複数の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを住宅20で利用する場合にユーザ25に対して付与されるインセンティブの情報とを出力してもよい。
【0088】
この場合には、ユーザ25は、
図6の表示画面例の下表に示すように、自身が希望する上記の期間よりも多少短い期間は、自身が指定した住宅20の電力消費に応じた電力を供給可能であって、当該多少短い期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きい、すなわち合計費用が相対的に安い複数の組み合わせの情報を取得することができ、すなわち、複数の選択肢から1つの組み合わせを決定する自由度を高めることができる。例えば、ユーザ25は、
図6の表示画面例の上表に示す組み合わせAに代えて二次組み合わせCに決定した場合、予測寿命が1.9[年]短くなるが、短期的に見ると、組み合わせAに決定する場合に比べて合計費用を8.0[万円]安く済ませることができる。
【0089】
以上の実施形態において、選択装置100は、貸出業者15の店舗に設置されているものとして説明した。これに代えて、選択装置100は、ユーザ25の住宅20に配置されていてもよい。この場合、選択装置100は、例えば貸出業者15によって保管されて管理されている二次電池10群の出力情報を、通信ネットワーク50を介して受信してもよい。また、選択装置100は、上記で説明した選択方法によって選択した1又は複数の組み合わせ等の中からユーザ25が決めた組み合わせを示す情報を貸出業者15の通信機器に送信してもよい。貸出業者15は、当該受信した情報に従って、ユーザ25が決めた複数の二次電池10の組み合わせを、ユーザ25の住宅20に配送してもよい。
【0090】
また、選択装置100がユーザ25の住宅20に配置されていて、且つ、住宅20に設置されて使用されている1又は複数の二次電池10と有線又は無線により接続されている場合、選択装置100は追加的に、当該1又は複数の二次電池10の、現在のSOHや劣化状態などを示す情報を取得し、当該1又は複数の二次電池10を二次電池10群に含まれる1又は複数の二次電池10と交換すべきか否かを判断してもよい。当該情報の取得は、当該1又は複数の二次電池10を住宅20に設置したときから定期的に、又は、当該1又は複数の二次電池10を住宅20に設置してから予め定められた期間が経過したときから定期的に、選択装置100が当該1又は複数の二次電池10の容量を測定したり劣化状態を検査したりすることで、繰り返し行われてもよい。当該期間は、例えば選択装置100の入力部102を介してユーザ25により指定されてもよい。
【0091】
また、選択装置100がユーザ25の住宅20に配置されている場合、選択装置100は追加的に又は代替的に、住宅20に設置されて使用されている1又は複数の二次電池10の、現在のSOHや劣化状態などを推定し、当該1又は複数の二次電池10を二次電池10群に含まれる1又は複数の二次電池10と交換すべきか否かを判断してもよい。これに代えて、選択装置100は、住宅20に設置されて使用されている1又は複数の二次電池10を二次電池10群に含まれる1又は複数の二次電池10と交換すべき時期を推定してもよい。これらの場合、選択装置100は、例えば、貸出業者15によって当該1又は複数の二次電池10が住宅20に設置されたときに、貸出業者15によって入力部102から当該設置の際の当該1又は複数の二次電池10のSOHや劣化状態などの情報を入力されてもよい。
【0092】
これらの何れの場合においても、選択装置100は更に、当該1又は複数の二次電池10を二次電池10群に含まれる1又は複数の二次電池10と交換すべきと判断したときに、ユーザ25に対してその旨を通知し、これによって、ユーザ25に期間情報等を入力させてもよい。当該通知は、例えば、ユーザ端末30への電子メールの送信であってもよい。
【0093】
また、これに代えて、当該1又は複数の二次電池10を交換すべき時期が来たときに自動的に貸出業者15が交換用の1又は複数の二次電池10を配送することを、ユーザ25が事前に選択装置100に登録してもよい。この場合には、ユーザ25は更に、期間情報等も事前に選択装置100に登録する。そして、選択装置100は、当該1又は複数の二次電池10を二次電池10群に含まれる1又は複数の二次電池10と交換すべきと判断したときに、事前に登録されている当該期間情報等に基づいて、上記で説明した選択方法を実行してもよい。また、この場合に、選択装置100は、1つの組み合わせを選択し、当該組み合わせを示す情報を貸出業者15の通信機器に送信することで、ユーザ25に対する情報入力の要求を行わなくてもよい。なお、この場合において、ユーザ25は、指定の銀行口座から当該1又は複数の二次電池10の交換費用を自動引き落としすることを、例えば選択装置100に、事前に登録してもよい。
【0094】
以上の実施形態において、選択装置100は、通信ネットワーク50を介してユーザ端末30から、ユーザ25の入力に基づく期間情報、施設消費情報、美観情報等をユーザIDと共に受信する構成として説明した。これに代えて、貸出業者15が、ユーザ25から当該期間情報等を聞き取り、ユーザ25の代わりに、例えば選択装置100の入力部102から当該期間情報等を入力してもよい。また、貸出業者15が、ユーザ25の代わりに、貸出業者15の通信機器や、一時的にユーザ25から拝借したユーザ端末30などに当該期間情報等を入力し、選択装置100に送信してもよい。
【0095】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0096】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0097】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0098】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0099】
図7は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されうるコンピュータ1200の例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。このようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0100】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、グラフィックコントローラ1216、及びディスプレイデバイス1218を含み、これらはホストコントローラ1210によって相互に接続される。コンピュータ1200はまた、通信インターフェース1222、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、これらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続される。コンピュータはまた、ROM1230及びキーボード1242のようなレガシの入出力ユニットを含み、これらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続される。
【0101】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、これにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又は当該グラフィックコントローラ1216自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示させる。
【0102】
通信インターフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1201から読み取り、ハードディスクドライブ1224にRAM1214を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0103】
ROM1230は、内部に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0104】
プログラムが、DVD-ROM1201又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0105】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROM1201、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0106】
また、CPU1212は、ハードディスクドライブ1224、DVD-ROMドライブ1226(DVD-ROM1201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0107】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような、様々なタイプの情報が、情報処理されるべく、記録媒体に格納されてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、これにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0108】
以上の説明によるプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、これにより、プログラムをコンピュータ1200にネットワークを介して提供する。
【0109】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、技術的に矛盾しない範囲において、特定の実施形態について説明した事項を、他の実施形態に適用することができる。また、各構成要素は、名称が同一で、参照符号が異なる他の構成要素と同様の特徴を有してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
【0110】
例えば、選択装置の取得部は更に、ユーザが利用する、二次電池で駆動する車両の電力消費に関する車両消費情報を取得してもよい。当該車両は、当該車両を駆動するための1又は複数の二次電池を、ユーザによって自在に取外しされる。当該車両は、自動二輪車、自動三輪車、自動四輪車などであってもよい。当該車両消費情報は、ユーザが期間情報等と共にユーザ端末に入力することで、通信ネットワークを介して選択装置の取得部が受信してもよい。
【0111】
この場合、選択装置の出力部は、車両消費情報に基づき、ユーザの施設および車両で共用する二次電池として、管理下にある二次電池群から、車両消費情報に示される車両の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能であって、且つ、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きいことに対応する予め定められた条件を満たす1又は複数の二次電池を選択してもよい。ユーザの施設および車両で共有する当該1又は複数の二次電池の個数は、当該車両に一緒に取り付けることが可能な二次電池の個数と同数以下であってもよい。当該1又は複数の二次電池は、ユーザが車両で使用しない間に、ユーザによって車両から施設へと搬送され、施設に取り付けられてもよい。
【0112】
この場合、選択装置の出力部は更に、期間情報、施設消費情報および出力情報に基づき、二次電池群から、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、期間の経過後における最大出力の低下度合が相対的に大きく、且つ、当該条件を満たす1又は複数の二次電池を含む、1又は複数の組み合わせを選択してもよい。この場合、選択装置の出力部は、当該条件として、車両消費情報に示される車両の電力消費に応じた電力を、期間情報に示される期間よりも長く供給可能な複数の二次電池のうち、当該期間の経過後における最大出力の低下度合が最も大きいものから順に1又は複数の二次電池を選択してもよい。
【0113】
また、例えば、選択装置の取得部は更に、ユーザが希望する、ユーザの施設に設置する二次電池の最大個数に関する最大個数情報を取得してもよい。この場合、選択装置の出力部は、最大個数情報に基づき、二次電池群から、最大個数以下の二次電池から構成される1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0114】
この場合、選択装置の出力部は更に、期間情報、施設消費情報、出力情報および最大個数情報に基づき、二次電池群から、最大個数よりも多くの二次電池から構成され、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の第2の二次組み合わせを選択してもよい。
【0115】
この場合、選択装置の算出部は、二次電池群における各二次電池の少なくとも現在の最大出力と将来の最大出力の時間変化に応じて定まる価格、および、施設において複数の二次電池の組み合わせを交換するのに必要とされる工賃に基づき、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれについて、複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用を算出してもよい。
【0116】
この場合、選択装置の出力部は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第2の二次組み合わせのそれぞれの合計費用の情報と、1又は複数の第2の二次組み合わせに含まれる二次電池の個数と、1又は複数の第2の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを施設で利用する場合にユーザに対して付与されるインセンティブの情報とを出力してもよい。
【0117】
また、例えば、施設消費情報は、施設の電力消費の実測値に関する実測情報を含んでもよい。この場合、選択装置の出力部は、期間情報、実測情報および出力情報に基づき、二次電池群から、実測値に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の組み合わせを選択してもよい。
【0118】
この場合、選択装置の出力部は更に、期間情報、実測情報および出力情報に基づき、二次電池群から、実測値に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の新たな組み合わせを新たに選択し、1又は複数の新たな組み合わせの情報を出力してもよい。
【0119】
この場合、施設に取り付けられたメータによって、施設の電力消費の実測値を測定してもよい。また、この場合、当該実測値を、通信ネットワークを介して選択装置に送信するための通信機を施設に設置してもよく、電気代の請求書に記された情報をユーザ自身がユーザ端末に入力して選択装置に送信してもよく、電気代の請求書に記された情報をユーザと電力会社との間の契約に基づいて電力会社からユーザを介することなく直接的に選択装置に送信されてもよい。
【0120】
また、例えば、選択装置の出力部は更に、期間情報、施設消費情報、出力情報、美観情報および評価情報に基づき、二次電池群から、美観度合を満足せず、施設の電力消費に応じた電力を期間よりも長く供給可能であって、且つ、条件を満たす1又は複数の第3の二次組み合わせを選択してもよい。この場合、選択装置の出力部は更に、1又は複数の組み合わせ、および、1又は複数の第3の二次組み合わせのそれぞれの美観度合に応じて互いに異なる複数の二次電池の組み合わせを交換する合計費用の情報と、1又は複数の第3の二次組み合わせの美観度合の情報と、1又は複数の第3の二次組み合わせのうちの少なくとも1つを施設で利用する場合にユーザに対して付与されるインセンティブの情報とを出力してもよい。
【0121】
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0122】
10、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6、10-N 二次電池、15 貸出業者、20 住宅、25 ユーザ、30 ユーザ端末、50 通信ネットワーク、100 選択装置、101 制御部、102 入力部、103 格納部、105 表示部、111 取得部、113 出力部、115 算出部、1200 コンピュータ、1201 DVD-ROM、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インターフェース、1224 ハードディスクドライブ、1226 DVD-ROMドライブ、1230 ROM、1240 入出力チップ、1242 キーボード