(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】ユーザ指定のパワースイッチ挙動のない照明デバイスのための通知の提供
(51)【国際特許分類】
H05B 47/165 20200101AFI20221118BHJP
H05B 47/19 20200101ALI20221118BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2021571649
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(86)【国際出願番号】 EP2020063853
(87)【国際公開番号】W WO2020244917
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2022-02-02
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン デ スルイス バルテル マリヌス
(72)【発明者】
【氏名】エレン ムスターファ トルガ
(72)【発明者】
【氏名】アリアクセイエウ ディミトリ ヴィクトロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】メールベーク ベレント ヴィレム
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/037002(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/165
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援するためのシステムであって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含み、当該システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの出力インターフェースと、
少なくとも1つの信号を受けるために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、
前記少なくとも1つの信号から、前記照明デバイスが
パワースイッチされたことを判断する、
ユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することであって、前記パワースイッチ光設定は、前記照明デバイスが非給電状態から給電状態に切り替わる場合にアクティブにされる光設定である、及び
前記照明デバイスが
パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用することであって、前記通知は、前記照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨する、
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの信号が受信された後所定の時間内に前記通知を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ユーザが前記照明デバイスを制御する及び/又は照明コンフィギュレーション機能にアクセスすると前記通知を提供するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ユーザがユーザ指定の光設定に従って前記照明デバイスを制御すると前記通知を提供するように構成され、前記通知は、前記ユーザ指定の光設定を前記照明デバイスのための特定のパワースイッチ光設定として推奨する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスがパワースイッチされた後所定の時間内に前記ユーザが前記照明デバイスを制御する及び/又は照明コンフィギュレーション機能にアクセスすることに依存して前記通知を提供するように構成される、請求項3又は4に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの信号は、前記照明デバイスが
パワースイッチされたかどうかを示す信号を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記信号は、前記照明デバイスから発信される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの信号は、第1の期間に前記照明デバイスから受信される第1の信号のセットと、第2の期間に前記照明デバイスから受信される第2の信号のセットとを含み、前記第1の期間及び前記第2の期間は、前記照明デバイスから信号が受信されない中間期間によって隔てられ、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの信号の信号強度が所定の閾値を超えるかどうかを判断する、及び
前記信号強度が前記所定の閾値を超えることに依存して前記第2の信号のセットを受信すると前記照明デバイスが
パワースイッチされたと判断する、
ように構成される、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記通知はさらに、前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスによってどの光設定が頻繁に使用されるかを判断するように構成され、前記通知は、前記頻繁に使用される光設定を推奨する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記通知は、前記照明デバイスのための特定の光設定を推奨し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記推奨を受け入れるユーザ入力を受けると前記特定の光設定で前記照明デバイスをコンフィギュレーションするように構成される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記通知は、前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスのための1つ以上のさらなる特定の光設定を推奨し、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のさらなる特定の光設定で前記1つ以上のさらなる照明デバイスをコンフィギュレーションするように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスが
パワースイッチされたことを判断すると、1つ以上の光設定に従って前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスを制御するために前記照明デバイス、当該システム又はさらなるデバイスをコンフィギュレーションするように構成される、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援する方法であって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含み、当該方法は、
少なくとも1つの信号を受けることと、
前記少なくとも1つの信号から、前記照明デバイスが
パワースイッチされたことを判断することと、
ユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することであって、前記パワースイッチ光設定は、前記照明デバイスが非給電状態から給電状態に切り替わる場合にアクティブにされる光設定である、ことと、
前記照明デバイスが
パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することであって、前記通知は、前記照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨する、ことと、
を含む、方法。
【請求項15】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステムで実行されると、請求項14に記載の方法が実行されることを可能にするように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションする(configure)のを支援するためのシステムであって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む、システムに関する。
【0002】
本発明はさらに、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援する方法であって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む、方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
Philips Hue(登録商標)システム等のコネクテッドライティングシステムでは、ユーザは、自身の(複数の)照明デバイスの複数の光シーン(light scene)を設定する及び光シーンを切り替えることができる。Philips Hue(登録商標)システムでは、ユーザは、Philips Hue(登録商標)アプリを用いて光シーンをコンフィギュレーションする(cnfigure)ことができる。
【0005】
WO 2018/037002 A1は、検出された入力又はトリガが、更新された照明設定又は照明パターンを生じさせる、空間の照明を提供するための照明システムを制御するための方法及び装置を開示している。斯かる更新が自動的に適用されるべきかどうか、又は変化をもたらす前にユーザからの確認が求められるべきかどうかに関して決定がなされる。提案された変更が十分に高いパーセンテージの回数、又は特定の回数受け入れられる場合、メトリックは、変更が将来自動的になるように増加されてもよい。しかしながら、特定のユーザが部屋に入る場合にライトをオンにするための変更が自動的に適用されるが、ユーザが一貫してライトを素早くオフに戻す場合、関連する信頼性メトリックは低減され、ゆえに、変更は将来推奨しかなされない。
【0006】
US2016/174345 A1は、ローカル入力又は動きを検出することに応答して、別のライトスイッチに光の状態を変更させる通信を送信する、ネットワーク化されたライトスイッチを開示している。一実施形態では、光シーンをコンフィギュレーションするためのユーザインターフェースが提供される。光シーンをコンフィギュレーションする場合、光シーンの各属性について、現在の値又は提案された値が表示されてもよい。
【0007】
電力が供給される場合の、典型的なコネクテッドライトデバイスのデフォルトの挙動は、そのデフォルトの工場出荷時にコンフィギュレーションされた電源オン色(典型的には2700Kの白色光)でスタートアップすることである。Zigbee(登録商標) Lighting & Occupancy Device Specification version 1.0は、ライトデバイスに電力が供給される場合のライトデバイスの所望のスタートアップ挙動を定義するStartUpOnOff属性を規定している。StartUpOnOff属性が値0xffに設定されている場合、ライトデバイスの光源は、電力が最後にオフにされる前にオンであった場合には作動され(オンにされ)、電力が最後にオフにされる前にオフであった場合には作動されない。
【0008】
Philips Hue(登録商標)システムでは、ユーザはHueアプリを使って、照明デバイスに最後に使用された色及び光出力レベルでスタートアップさせたいか、デフォルトの色及び光出力レベルを使用させたいかを選択することができる。しかしながら、ほとんどのユーザは、この可能性に気付かないため、これを決してコンフィギュレーションしないかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の第1の目的は、ユーザ定義のパワースイッチ光設定(user-defined power-switch light setting)でコンフィギュレーションされている照明デバイスの数を増やすのに役立つことができる、システムを提供することである。
【0010】
本発明の第2の目的は、ユーザ定義のパワースイッチ光設定でコンフィギュレーションされている照明デバイスの数を増やす手助けをするために使用されることができる、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様では、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援するためのシステムであって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む、システムが、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つの出力インターフェースと、少なくとも1つの信号を受けるために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、前記少なくとも1つの信号から、前記照明デバイスが最近パワースイッチされた(said lighting device has recently been power switched)ことを判断する、ユーザ定義のパワースイッチ光設定(user-defined power-switch light setting)が前記照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することであって、前記パワースイッチ光設定は、前記照明デバイスが非給電状態(unpowered state)から給電状態(powered state)に切り替わる場合にアクティブにされる光設定(light setting)である、及び、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供するために前記少なくとも1つの出力インターフェースを使用することであって、前記通知は、前記照明デバイスのために及び/又は前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨するように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0012】
ほとんどのユーザは、パワースイッチ光設定を定義する可能性に気付かないため、良いタイミングでこの可能性について通知されなければ決してこれを行わないかもしれない。それゆえ、この通知は、照明デバイスが最近パワースイッチされたことに依存して提供される。このような通知は、ユーザ定義のパワースイッチ光設定がまだ設定されていない照明デバイスに対してのみ提供される場合にのみ有効である。照明デバイスは、オフ状態からオン若しくはスタンバイ状態に切り替わる、又はオン若しくはスタンバイ状態からオフ状態に切り替わる場合にパワースイッチされることになる。言い換えれば、照明デバイスは、非給電状態(すなわち、主電源によって給電されない)から給電状態(すなわち、主電源によって給電される)に、又は給電状態(すなわち、主電源によって給電される)から非給電状態(すなわち、主電源によって給電されない)に切り替わる場合にパワースイッチされることになる。
【0013】
パワースイッチ光設定は、スタートアップ光設定(start-up light setting)又はパワーダウン光設定(power-down light setting)であってもよい。スタートアップ光設定は、照明デバイスがスイッチオンされる場合にアクティブにされてもよく、パワーダウン光設定は、照明デバイスがスイッチオフされる場合にアクティブにされてもよい。同じパワースイッチ光設定が、照明デバイス及びさらなる照明デバイスのために使用されてもよく、又は、照明デバイスとは異なるパワースイッチ設定(又は複数の設定)が、さらなる照明デバイスのために使用されてもよい。パワーダウン光設定は、例えば、さらなる照明デバイスが自身の光源をオフにする又はナイトライトモードをアクティブにするようにしてもよい。照明デバイス自体は、パワーダウン時に別の電源、例えば、バッテリにアクセスできる場合にのみパワースイッチ光設定を使用することができる。
【0014】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの信号が受信された後所定の時間内に前記通知を提供するように構成されてもよい。パワースイッチ光設定を定義する可能性についてユーザに通知するのに良いタイミング(right moment)は、照明デバイスがパワースイッチされた直後、例えば、少なくとも1つの信号を受信した際、又はその後すぐである。
【0015】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ユーザが前記照明デバイスを制御する及び/又は照明コンフィギュレーション機能(lighting configuration function)にアクセスすると前記通知を提供するように構成されてもよい。ユーザが自身の照明デバイスを制御又はコンフィギュレーションするためのアプリを使用していない場合でも、通知は、照明デバイスがパワースイッチされた直後に提供されてもよいが、これは、押しつけがましい(obtrusive)とみなされるかもしれず、及び/又は、ユーザが何か他のことをしているために、ユーザによって容易に無視されるかもしれない。ユーザが照明デバイスを制御する及び/又は照明コンフィギュレーション機能にアクセスする場合に通知を提供することにより、ユーザが、パワースイッチ光設定を定義する可能性がより高くなる。
【0016】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ユーザがユーザ指定の光設定(user-specified light setting)に従って前記照明デバイスを制御すると前記通知を提供するように構成され、前記通知は、前記ユーザ指定の光設定を前記照明デバイスのための特定のパワースイッチ光設定として推奨してもよい。ユーザがある光設定で照明デバイスを制御する場合、この光設定は、許容可能な光設定であると考えられ、したがって、ユーザがまだパワースイッチ光設定を定義しておらず且つ照明デバイスが最近パワースイッチされた場合にパワースイッチ光設定としてユーザに推奨されてもよい。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスがパワースイッチされた後所定の時間内に前記ユーザが前記照明デバイスを制御する及び/又は照明コンフィギュレーション機能にアクセスすることに依存して前記通知を提供するように構成されてもよい。照明デバイスがパワースイッチされてから時間が経ち過ぎる場合、パワースイッチ光設定を定義することの利点をユーザが十分に認識することがより難しくなるかもしれず、又はユーザがもはやスイッチを利用せず、推奨を不要にするかもしれない。
【0018】
前記少なくとも1つの信号は、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたかどうかを示す信号を含んでもよい。前記信号は、前記照明デバイスから発信されてもよく、例えば、照明デバイスから直接又はライトブリッジを介して受信されてもよい。照明デバイスがこのような信号を送信する場合、照明デバイスはパワースイッチされており、単にしばらくの間到達不能ではないことを確認することが容易である。信号が受信される時刻が、照明デバイスがパワースイッチされた時刻として使用されてもよい。代替的に、信号は、照明デバイスがパワースイッチされた時刻を示してもよい。
【0019】
前記少なくとも1つの信号は、第1の期間に前記照明デバイスから受信される第1の信号のセットと、第2の期間に前記照明デバイスから受信される第2の信号のセットとを含み、前記第1の期間及び前記第2の期間は、前記照明デバイスから信号が受信されない中間期間によって隔てられてもよく、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの信号の信号強度が所定の閾値を超えるかどうかを判断する、及び、前記信号強度が前記所定の閾値を超えることに依存して前記第2の信号のセットを受信すると前記照明デバイスが最近パワースイッチされたと判断するように構成されてもよい。このようにして、ユーザがレガシースイッチを使用していること(停電(power cut))と、ZigBee(登録商標)の問題等に起因してランプが到達不能であることとを区別することが可能になる。追加的又は代替的に、履歴的な使用データ(historic usage data)及び/又は現在の状況に関する入力(例えば、ユーザの存在、ユーザの位置、時間帯、周囲照明条件等)が、この区別を行うために使用されてもよい。
【0020】
前記通知はさらに、前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨してもよい。ユーザ定義のパワースイッチ光設定は、通常、単一の照明デバイスのための単一の光設定であるが、部屋グループ内のすべてのランプを伴い、各ランプに異なる色を適用する、複数の照明デバイスにおける完全な光シーンのアクティベーション(activation)に拡張されてもよい。
【0021】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスによってどの光設定が頻繁に使用されるかを判断するように構成されてもよく、前記通知は、前記頻繁に使用される光設定を推奨してもよい。推奨が、ユーザが照明デバイスを制御する場合に提供されない、例えば、照明デバイスがパワースイッチされた直後にプッシュ通知によって提供される場合、頻繁に使用される光設定を推奨することは有益である。
【0022】
前記通知は、前記照明デバイスのための特定の光設定を推奨してもよく、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記推奨を受け入れるユーザ入力を受けると前記特定の光設定で前記照明デバイスをコンフィギュレーションするように構成されてもよい。これは、ユーザがユーザ定義のパワースイッチ光設定で照明デバイスをコンフィギュレーションすることを特に容易にし、したがって、ユーザ定義のパワースイッチ光設定でコンフィギュレーションされている照明デバイスの数を増やすのに役立つ。特定の照明設定は、例えば、ユーザが照明デバイスを制御するために選択した光設定又は頻繁に使用される光設定であってもよい。
【0023】
前記通知は、前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスのための1つ以上のさらなる特定の光設定を推奨してもよく、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のさらなる特定の光設定で前記1つ以上のさらなる照明デバイスをコンフィギュレーションするように構成されてもよい。例えば同じ光シーンに関与する、上記のさらなる照明デバイスは、同様に自動的にコンフィギュレーションされてもよく、したがって、これは、ユーザ定義のパワースイッチ光設定でコンフィギュレーションされている照明デバイスの数を増やすのに役立つ。
【0024】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたことを判断すると、1つ以上の光設定に従って前記照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスを制御するために前記照明デバイス、当該システム又はさらなるデバイスをコンフィギュレーションするように構成されてもよい。これは、例えば、光シーンに関与するすべての照明デバイスを、照明デバイス自体のユーザ定義のパワースイッチ光設定でコンフィギュレーションすることができない又は望ましくない場合に使用されてもよい。例えば、さらなる照明デバイスの1つにユーザ定義のパワースイッチ光設定がコンフィギュレーションされていない場合でも、照明デバイスが最近パワースイッチされたと判断すると照明デバイス又はライトブリッジに保存されているユーザ定義のパワースイッチ光設定でこのさらなる照明デバイスを照明デバイス又はライトブリッジに制御させることにより、照明デバイス又はライトブリッジが同様の挙動を実現することが可能である。
【0025】
これは、代替的又は追加的に、例えば、さらなる照明デバイスのパワースイッチ光設定が、さらなる照明デバイス自体がパワースイッチされる場合に代えて又はそれに加えて照明デバイスがパワースイッチされる場合にアクティブにされるべきである場合に使用されてもよい。通知においてユーザに推奨されるパワースイッチ光設定は、照明デバイス自体によって使用されるべき光設定及び/又はさらなる照明デバイスでアクティブにされるべき光設定を含んでもよい。例えば、照明デバイスがパワーダウンする場合、ナイトライトモードが、さらなる照明デバイスでアクティブにされてもよい。
【0026】
本発明の第2の態様では、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援する方法であって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む、方法が、少なくとも1つの信号を受けることと、前記少なくとも1つの信号から、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたことを判断することと、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することであって、前記パワースイッチ光設定は、前記照明デバイスが非給電状態から給電状態に切り替わる場合にアクティブにされる光設定である、ことと、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することであって、前記通知は、前記照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨する、こととを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0027】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0028】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援するための実行可能動作(executable operation)であって、前記照明システムは、照明デバイスと、前記照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む、実行可能動作を実行するように構成される。
【0029】
実行可能動作は、少なくとも1つの信号を受けることと、前記少なくとも1つの信号から、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたことを判断することと、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することであって、前記パワースイッチ光設定は、前記照明デバイスがパワースイッチされる場合にアクティブにされる光設定である、ことと、前記照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が前記照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することであって、前記通知は、前記照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することを前記ユーザに推奨する、こととを含む。
【0030】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。さらには、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0031】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0032】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0033】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk(登録商標)、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0034】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0035】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0036】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0037】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照してさらに解明されるであろう。
【
図1】システムの第1の実施形態のブロック図である。
【
図2】システムの第2の実施形態のブロック図である。
【
図5】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0040】
図1は、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援するためのシステムの第1の実施形態を示している。
図1の照明システム10は、照明デバイス15~17と、照明デバイス15~17に電力を供給するためのパワースイッチ(power switch)34、35と、ブリッジ13とを含む。
図1の実施形態では、システムは、モバイルデバイス1である。
【0041】
モバイルデバイス1は、無線LANアクセスポイント12に接続されている。ブリッジ13、例えば、Philips Hue(登録商標)ブリッジもまた、無線LANアクセスポイント12に、例えば、Ethernet(登録商標)を介して接続される。ブリッジ13は、例えばZigbee(登録商標)技術を用いて、照明デバイス15~17と通信する。照明デバイス15~17は、例えば、Philips Hue(登録商標)ライトであってもよい。照明デバイス15及び16は、パワースイッチ34に結合されている。照明デバイス17及びブリッジ13は、パワースイッチ35に結合されている。無線LANアクセスポイント12は、パワースイッチ33に結合されている。パワースイッチ33~35は、主電源31に接続されている。
【0042】
モバイルデバイス1は、レシーバ3、トランスミッタ4、プロセッサ5、メモリ7、カメラ8、及びディスプレイ9を含む。プロセッサ5は、少なくとも1つの信号を受けるためにレシーバ3を使用する、少なくとも1つの信号から、照明デバイス15~17の少なくとも1つが最近パワースイッチされたことを判断する、及び、ユーザ定義のパワースイッチ光設定がこの少なくとも1つの照明デバイスのために設定されているかどうかを判断するように構成される。パワースイッチ光設定は、少なくとも1つの照明デバイスが非給電状態から給電状態に切り替わる場合にアクティブにされる光設定である。
【0043】
プロセッサ5はさらに、少なくとも1つの照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が少なくとも1つの照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供するためにディスプレイ9を使用するように構成される。通知は、少なくとも1つの照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することをユーザに推奨する。
【0044】
図1の実施形態では、通知は、最近パワースイッチされていて、パワースイッチ光設定が設定されていない(複数の)照明デバイスのための特定の光設定を推奨する。モバイルデバイス1のプロセッサ5が通知を提供するためにディスプレイ9を使用した後、プロセッサ5は、推奨された(複数の)特定の光設定を受け入れるかどうかをユーザに尋ねるためにディスプレイ9を使用する。ユーザが、例えばディスプレイ9がタッチスクリーンである場合にディスプレイ9上の仮想ボタンを押すことによって、推奨を受け入れる場合、プロセッサ5は、この照明デバイス又はこれらの照明デバイスをコンフィギュレーションするためにトランスミッタ4を使用する。
【0045】
図1の実施形態では、少なくとも1つの信号は、少なくとも1つの照明デバイスが最近パワースイッチされたかどうかを示す信号を含む、この信号は、少なくとも1つの照明デバイスから発信される。
図1の実施形態では、照明デバイス15~17は、パワースイッチされた後に、パワースイッチされたことを示す信号を送信する。照明デバイス15~17は、ブリッジ13を介してモバイルデバイス1にこの信号を送信する。代替的な実施形態では、少なくとも1つの照明デバイスは、モバイルデバイス1にこの信号を直接送信する。
【0046】
図1の実施形態では、照明デバイス自身が、イベントを検出し、報告することができる。例えば、照明デバイスが一時的にブリッジとの(例えば、Zigbee
(登録商標))接続を失った後、再接続すると、照明デバイスは、給電が維持されたまま一時的に接続を失ったことをブリッジに報知する(「just reconnected」)。同様に、照明デバイスは、パワースイッチされたことを検出するための手段を有してもよい。例えば、再びパワーアップすると、照明デバイスは、ブリッジに報知してもよい(「just powered on」)。また、照明デバイスがコンデンサ又はバッテリを備える場合、照明デバイスは、スイッチオフされると報告してもよい(「just powered off」)。斯くして、照明デバイスは、それがパワーオフであったか又は切断(disconnect)であったかを知ることになる。上述のレポーティング原理を使用して、ブリッジは報知されることができる。
【0047】
例えば、パワースイッチ34がスイッチオフされ、その後再びスイッチオンされる場合、照明デバイス15及び16は、電力を受けた後リブートする。リブート後、照明デバイス15及び16は、リブートしたことを示す信号をブリッジ13に送信する。ブリッジ13は、ブリッジ13に接続されている、モバイルデバイス1にこの信号を転送する。信号の受信後、モバイルデバイス1は、例えばブリッジ13で又は照明デバイス15及び16自身で、パワースイッチ光設定が照明デバイス15及び16のために設定されているかどうかをチェックする。設定されていない場合、モバイルデバイス1は、通知を示す前に、ユーザが照明デバイス15若しくは16を制御する又はコンフィギュレーション機能にアクセスするのを待つ、又は直ちにユーザに通知をプッシュする。
【0048】
代替的な実施形態では、報告されたデータは、モデルを作成するためにトレーニングデータとして使用されることができる。このモデルは、接続ロスがパワースイッチイベントによるものかどうかを判断するために使用されることができる。リアルタイムデータ及び/又は履歴データが、この判断を行うために使用されてもよい。リアルタイムデータは、ユーザ自身の照明デバイスによって送信される上述の信号を含んでもよいが、リアルタイムデータはまた、近隣の照明デバイスによって送信される信号を含んでもよい。例えば、近隣のある照明デバイスの信号が依然として受信されることができる場合、ユーザの到達不能な照明デバイス(unreachable lighting device)は電力を受けていない可能性が高いと考えられ得る。
【0049】
履歴データは、例えば、ユーザの挙動を表す又はユーザの挙動に基づくデータであってもよい。履歴データは、個人的なもの、例えば、照明デバイス15~17の(複数の)ユーザのもの、及び/又はグローバルなもの、すなわち、全般的な照明デバイスのユーザのものであってもよい。例えば、履歴データが、照明デバイス15~17の(複数の)ユーザ又は全般的な照明デバイスのユーザが、夜遅くにあるタイプの照明デバイスをパワースイッチすることが多いことを示す場合、このデータは、夜遅くにこのタイプの照明デバイスとの接続を失うことは、パワースイッチイベントである可能性が高く、接続問題によるものではないと判断するために使用されてもよい。典型的には、パワーオン挙動は時間に依存し、夜間には異なる。
【0050】
図1に示されるモバイルデバイス1の実施形態では、モバイルデバイス1は、1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、モバイルデバイス1は複数のプロセッサを含む。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えばARM若しくはQualcommからの汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えば、Android
(登録商標)又はiOS
(登録商標)オペレーティングシステムを実行してもよい。ディスプレイ9は、例えば、LCD又はOLEDディスプレイパネルを備えてもよい。ディスプレイ9は、例えば、タッチスクリーンであってもよい。プロセッサ5は、例えば、ユーザインターフェースを提供するためにこのタッチスクリーンを使用してもよい。メモリ7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ7は、例えば、ソリッドステートメモリを含んでもよい。
【0051】
レシーバ3及びトランスミッタ4は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント12と通信するためにWi-Fi
(登録商標)(IEEE 802.11)等の1つ以上のワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。カメラ8は、例えば、CMOS又はCCDセンサを含んでもよい。モバイルデバイス1は、バッテリ及び電源コネクタ等のモバイルデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0052】
図1の実施形態では、ブリッジが、ライトデバイス15~17を制御するために使用される。代替的な実施形態では、ライトデバイス15~17は、ブリッジを使用することなく制御される。
図1の実施形態では、システムは、モバイルデバイスである。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、異なるデバイス、例えば、ブリッジである。
図1の実施形態では、本発明のシステムは、単一のデバイスを含む。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、複数のデバイスを含む。
【0053】
図2は、ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援するためのシステムの第2の実施形態、ブリッジ21、例えば、Philips Hue
(登録商標)ブリッジを示している。ブリッジ21、照明デバイス15~17及びスイッチ34、35は、照明システム20の一部である。ブリッジ21は、レシーバ23、トランスミッタ24、プロセッサ25、及びメモリ27を含む。
【0054】
プロセッサ25は、少なくとも1つの信号を受けるためにレシーバ23を使用する、少なくとも1つの信号から、照明デバイス15~17の少なくとも1つが最近パワースイッチされたことを判断する、及び、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が少なくとも1つの照明デバイスのために設定されているかどうかを判断するように構成される。パワースイッチ光設定は、少なくとも1つの照明デバイスがパワースイッチされる場合にアクティブにされる光設定である。
【0055】
プロセッサ25はさらに、少なくとも1つの照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が少なくとも1つの照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供するためにトランスミッタ24を使用するように構成される。通知は、照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することをユーザに推奨する。
図2の例では、通知は、ユーザのモバイルデバイス11を介してユーザに提供される。
【0056】
図1の実施形態では、照明デバイス15~17は、パワースイッチされた後に、パワースイッチされたことを示す信号を送信する。
図2の実施形態では、照明デバイス15~17は、この種の信号を送信しない。照明デバイスが最近パワースイッチされたかどうかを判断するために、プロセッサ25は、コネクテッド照明システムの使用データを分析して、ユーザがパワースイッチを使用して(例えば、レガシー壁スイッチ(legacy wall switch)又はオンルミネアパワースイッチ(on-luminaire power switch)を使用して)1つ以上の照明デバイスをパワースイッチしたことを判断するように構成される。
【0057】
専用の分析が、(一時的な)接続障害を、コネクテッド照明デバイスがその電力を失うことと区別するために行われてもよい。これは、例えば、照明デバイスのRF信号強度の時間的分析によって行われることができる。照明デバイスが、典型的には強いRF信号を有し、突然無信号に落ちる場合、これらはパワーオフされたと推測されることができる。他の照明デバイスは、一般的に弱い信号強度を有し、定期的に到達不能になる可能性があり、これは、これらは検出範囲の境界にある可能性があることを示している。
【0058】
図2の実施形態では、プロセッサ25によって受信される少なくとも1つの信号は、第1の期間に少なくとも1つの照明デバイス、例えば、照明デバイス15及び16から受信される第1の信号のセットと、第2の期間に少なくとも1つの照明デバイスから受信される第2の信号のセットとを含む。第1の期間及び第2の期間は、少なくとも1つの照明デバイスから信号が受信されない中間期間によって隔てられる。この中間期間は、例えば、スイッチ34がスイッチオフされている期間である。
【0059】
プロセッサ25は、少なくとも1つの信号の信号強度が所定の閾値を超えるかどうかを判断する、及び、信号強度が所定の閾値を超えることに依存して第2の信号のセットを受信すると少なくとも1つの照明デバイスが最近パワースイッチされたと判断するように構成される。例えば、照明デバイス15、16による送信のない中間期間の前後で照明デバイス15、16による送信の信号強度が高い場合、照明デバイス15、16は、中間期間中にオフにされた可能性が高い。一方、中間期間の前後で照明デバイス15、16による送信の信号強度が低い場合、接続問題があった可能性が高く、照明デバイス15、16は、中間期間中にオフにされなかった可能性が高い。
【0060】
追加の情報が、照明デバイスが最近パワースイッチされたかどうかの判断の信頼性を高めるために使用されてもよい。パワースイッチ判断の信頼性は推定されてもよく、通知は、この信頼性に依存して提供されてもよい。例えば、信頼性が50%と推定される場合、通知を提供する確率が50%であることが使用されてもよい。
【0061】
さらに、さまざまな他の検出された入力が、接続が失われた又は再確立された際にコネクテッド照明デバイスは実際にパワースイッチされたというインディケーションを提供するのに役立つことができる:
・ 明かりが消えて部屋が暗くなったこと又は光レベルの変化がパワースイッチの直後に検出された(例えば、光センサによって検出される)
・ ユーザが存在することが検出された
・ たった今帰宅した又は部屋に入ったユーザが検出された
・ 他の近隣のコネクテッドデバイスがほぼ同時にアクティブにされた。同様に、ユーザによって行われるパワースイッチは、全般的な停電と区別されてもよい。なぜなら、後者の場合、多くの他のデバイスがまったく同時にスイッチオフされることになるからである。全般的な停電のために照明デバイスがオフにされたか否かに応じて、異なる通知メッセージが提供されてもよい。
【0062】
任意選択的に、マルチユーザ照明システムの場合、上記のデータに基づいてパワースイッチングを行うユーザを識別することも可能である。
【0063】
図2に示されるブリッジ21の実施形態では、ブリッジ21は1つのプロセッサ25を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ21は複数のプロセッサを含む。ブリッジ21のプロセッサ25は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ21のプロセッサ25は、例えば、Unix
(登録商標)ベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ27は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ27は、例えば、1つ以上のハードディスク及び/又はソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ27は、例えば、コネクテッドライトのテーブル(table of connected lights)を記憶するために使用されてもよい。
【0064】
レシーバ23及びトランスミッタ24は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント12と通信するためにEthernet
(登録商標)等の1つ以上の有線又は無線通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
図2に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ23及びトランスミッタ24は、トランシーバにまとめられる。ブリッジ21は、電源コネクタ等のネットワークデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0065】
ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援する方法の第1の実施形態が
図3に示されている。照明システムは、照明デバイスと、照明デバイスに電力を供給するためのスイッチとを含む。ステップ101は、少なくとも1つの信号を受けることを含む。ステップ103は、少なくとも1つの信号から、照明デバイスが最近パワースイッチされたことを判断することを含む。ステップ105は、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することを含む。パワースイッチ光設定は、照明デバイスがパワースイッチされる場合にアクティブにされる光設定である。
【0066】
ステップ107は、照明デバイスによってどの光設定が頻繁に使用されるかを判断することを含む。次に、ステップ109が実行される。ステップ109は、さらなる照明デバイスが照明デバイスに関連付けられているかどうか、例えば、1つ以上のさらなる照明デバイスが照明デバイスと同じ部屋に割り当てられているかどうかを判断することを含む。そうでない場合、次にステップ111が実行される。
【0067】
ステップ111は、照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することを含む。通知は、照明デバイスのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を設定することをユーザに推奨する。
図3の実施形態では、通知は、ステップ107で照明デバイスについて決定される頻繁に使用される光設定をパワースイッチ光設定として推奨する。
【0068】
図3の実施形態では、通知は、ステップ101で少なくとも1つの信号を受けた直後に提供される。通知は、照明制御アプリをモバイルデバイスにインストールした人又は人々が自宅にいる場合、例えば、モバイルデバイスがライトブリッジと同じ無線ネットワークに接続されている場合に提供されてもよい。通知が複数の人に提供されることができる場合、これらの一人が、当該人の位置(例えば、当該人のモバイルデバイスの位置)に基づいて選択されてもよく、例えば、通知は、パワースイッチされた照明デバイスに最も近い人に提供されてもよい。また、通知は、Amazon Echo若しくはGoogle Home等のスマートスピーカ又は他の音声アシスタントを介してユーザに提供されてもよく、例えば、スマートスピーカがパワースイッチされる照明デバイスの近くにある場合に提供されてもよい。
【0069】
代替的な実施形態では、通知は、より後ではあるが、少なくとも1つの信号が受信された後所定の時間内、例えば、数時間内に提供されてもよい。この所定の時間は、事前にコンフィギュレーションされていてもよく及び/又はユーザがコンフィギュラブル(user-configurable)であってもよい。この代替的な実施形態では、音声アシスタントが、人が照明デバイスをパワースイッチするとすぐに、又はユーザが同じ空間の光設定を変更するためにコマンドを音声アシスタントに与えた時点で通知を提供してもよい。ステップ113は、推奨を受け入れるユーザ入力を受けるとステップ105で決定される頻繁に使用される光設定で照明デバイスをコンフィギュレーションすることを含む。
【0070】
1つ以上のさらなるライトデバイスが照明デバイスに関連付けられている場合、ステップ115が、ステップ109の後に実行される。ステップ115は、1つ以上のさらなる照明デバイスによってどの光設定が頻繁に使用されるかを判断することを含む。ステップ117が、ステップ115の後に実行される。ステップ117は、サブステップとしてステップ111及びステップ121を含む。
【0071】
ステップ117は、照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することを含む。
図3の実施形態では、ステップ111において、通知は、ステップ107で決定される頻繁に使用される光設定を照明デバイスのためのパワースイッチ光設定として設定することをユーザに推奨する。ステップ121において、通知はさらに、ステップ115で決定される1つ以上の頻繁に使用される光設定を1つ以上のさらなる照明デバイスのためのパワースイッチ光設定として設定することをユーザに推奨する。
【0072】
ステップ119が、ステップ117の後に実行される。ステップ119は、推奨を受け入れるユーザ入力を受けると照明デバイス及び1つ以上のさらなる照明デバイスをコンフィギュレーションすることを含む。ステップ119は、サブステップとしてステップ113及びステップ123を含む。ステップ113は、ステップ105で決定される頻繁に使用される光設定で照明デバイスをコンフィギュレーションすることを含む。ステップ123は、ステップ115で決定される1つ以上の頻繁に使用される光設定で1つ以上のさらなる照明デバイスをコンフィギュレーションすることを含む。
【0073】
ステップ111及び117で提供される推奨は、照明制御アプリによって、例えば、プッシュメッセージ、アプリのホーム画面上のメッセージとして提供されてもよい。また、音声対話(spoken dialogue)で、例えば、コネクテッドスマートスピーカアシスタントデバイス(connected Smart Speaker Assistant device)(Google Home、Amazon Alexa(登録商標))で推奨を提示することも可能である。ユーザに提供されるメッセージは、ユーザがすでに他の照明デバイスのためにパワースイッチ光設定を設定しているか否かに依存してもよい。
【0074】
ユーザは、照明デバイスのみのためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を定義すること(ステップ111)、又は照明デバイス及びその関連する照明デバイス(例えば、近くにある又は同じ部屋グループ内の照明デバイス)のためにユーザ定義のパワースイッチ光設定を定義すること(ステップ117)を推奨されてもよい。
図4の実施形態では、頻繁に使用される光設定が提案される。この光設定は、例えば、照明制御アプリを使用している又は照明デバイス若しくはライトブリッジに関連付けられているユーザによって、及び任意選択的に同様の特性を有するユーザによって頻繁に使用されるものであってもよい。この光設定は、同様の時間に又はすべての時間に頻繁に使用されるものであってもよい。
【0075】
関連する照明デバイスは、第1の照明デバイスと同じ電源回路上にある必要はない。関連する照明デバイスは、これがレガシースイッチの電力線に物理的に接続されていなくても、該レガシースイッチでもって制御可能になる。関連する照明デバイスの一部が(例えば、履歴データに基づいて)異なるパワースイッチによって操作されることが検出される場合、異なるパワースイッチ光設定が、これらの照明デバイスのために、特にこれらが場合によっては異なるシーン/ライトグループで使用される場合、推奨されてもよい。
【0076】
図3の実施形態では、ステップ111及び117で提供される推奨は、照明デバイスのためのパワースイッチイベントを検出した際に光シーンアクティベーションを自動化するための完全な提案を含み、ユーザは、提案された自動化ルールを拒絶又は確認することしか必要ない。
【0077】
代替的な実施形態では、ユーザは、照明デバイスのために選択可能なお気に入りの(favorite)又は頻繁に使用される光設定及び/又は近くにある若しくは同じ(部屋)グループ内の他の照明デバイスのために選択可能なお気に入りの又は頻繁に使用される光設定が提示される。このようにして、ユーザは、次回に照明デバイスがパワースイッチされるときにアクティブにしたい光設定をシンプルに選択することができる。また、ユーザは、新しい光設定又はシーンを定義することを可能にされてもよい。
【0078】
ステップ113及び123において、ユーザからの確認を受けると、照明デバイス(及び関連する照明デバイス)のためのパワースイッチ光設定が保存される。
図3の実施形態では、これは、関与する(パワースイッチされた)照明デバイスにおいて、パワースイッチされるとこれらが即座にパワースイッチ光設定をアクティブにすることができるように行われる。個人的なパワースイッチ光設定が保存される場合、ユーザアイデンティティが、プリファレンス(preference)と共に保存される。この場合、パワースイッチコマンドを検出することに加え、ライトスイッチ又はスイッチされた照明デバイスの近くのユーザの存在が、例えば、ユーザの個人デバイスに基づいてユーザを識別することにより、決定される。代替的な実施形態では、パワースイッチ光設定は、追加的又は代替的に、ライトブリッジに保存される。
【0079】
保存されたパワースイッチ光設定を有する照明デバイスのパワースイッチが起こると、照明デバイスは、保存された光設定をアクティブにする。代替的な実施形態では、パワーサイクルされた照明デバイス(power-cycled lighting device)が、ユーザ定義のパワースイッチ、例えば、スタートアップ挙動をアクティブにすることを報知するためにメッシュネットワーク(例えば、ZigBee(登録商標))を介して関連する照明デバイスにメッセージを送信してもよい。
【0080】
パワースイッチ光設定が保存された後、照明制御アプリ(例えば、Hueアプリ)は、関連するパワースイッチ光設定のインディケーションを提供してもよい。例えば、ライトリスト(部屋ごとのコネクテッド照明デバイスの概要)において、これは、定義されたパワースイッチ光設定を有するコネクテッド照明デバイスごとに示されてもよい。さらに、関連する照明デバイスもパワーオン時にアクティブにされる場合、これらの照明デバイス及びそれらの関連するパワースイッチ光設定もここに提示されてもよい。
【0081】
パワースイッチ光シーン(power-switch light scene)が特定の部屋グループ内のすべての照明デバイスのために定義される場合、定義されたパワースイッチ光シーンは、当該部屋グループのためのシーンリストに示されてもよい。既存の光シーンが選択され、パワースイッチイベントに関連付けられる場合、この光シーンは室内の1つ(又は複数)のパワースイッチされた照明デバイスのためのパワースイッチ光設定としても使用されることを示す(追加の(extra))インディケーションが示されてもよい。
【0082】
ユーザが照明システムをコンフィギュレーションするのを支援する方法の第2の実施形態が
図4に示されている。ステップ101は、少なくとも1つの信号を受けることを含む。ステップ141は、ユーザ入力を受けることを含む。ステップ143は、このユーザ入力が、照明デバイスを制御するためのユーザコマンドを表しているかどうかをチェックすることを含む。そうであれば、次にステップ146、105及び147が実行される。そうでない場合、次にステップ145が実行される。ステップ145は、前記ユーザ入力が、コンフィギュレーション機能にアクセスするためのユーザコマンドを表しているかどうかをチェックすることを含む。そうであれば、次にステップ146、105及び107が実行される。そうでない場合、ステップ141が繰り返される。代替的に、ステップ101が、ステップ141の代わりに繰り返されてもよい(図示せず)。
【0083】
ステップ146は、少なくとも1つの信号から、照明デバイスが最近パワースイッチされたかどうかを判断することを含み、照明デバイスがパワースイッチされた後所定の時間、例えば、数時間内にステップ146が実行されるかどうかを判断することを伴う。ステップ146において、照明デバイスが最近パワースイッチされたと判断される場合、次にステップ105が実行される。ステップ105は、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスのために設定されているかどうかを判断することを含む。ステップ105において、ユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスに設定されていて、ユーザ入力が照明デバイスを制御するためのユーザコマンドを表していると判断される場合、次にステップ147が実行される。
【0084】
ステップ147は、ユーザ入力から、ユーザが照明デバイスにどの光設定をレンダリングさせたいのか、すなわち、どのユーザ指定の照明設定で照明デバイスが制御されるべきかを判断することを含む。ユーザ入力がコンフィギュレーション機能にアクセスするためのユーザコマンドを表している場合、こののような光設定は指定されておらず、代わりにステップ105の後に
図3のステップ107が実行される。ステップ107は、照明デバイスによってどの光設定が頻繁に使用されるかを判断することを含む。
【0085】
ステップ149が、ステップ107及び147の後に実行される。ステップ149は、照明デバイスが最近パワースイッチされたこと及びユーザ定義のパワースイッチ光設定が照明デバイスのために設定されていないことに依存してユーザに通知を提供することを含む。
図4の実施形態では、通知は、照明デバイスのためにユーザ定義のスタートアップ光設定(user-defined start-up light setting)を設定することをユーザに推奨する。ステップ107又は147で決定される光設定は、スタートアップ光設定として推奨される。ステップ151は、推奨を受け入れるユーザ入力を受けるとスタートアップ光設定としてステップ107又は147で決定される光設定で照明デバイスをコンフィギュレーションすることを含む。ステップ101が、ステップ151の後に繰り返される。
【0086】
図4の実施形態では、照明デバイスは、ステップ151において、スタートアップする際にスタートアップ光設定又はその一部をレンダリングするように構成される。さらに、ステップ151において、照明デバイスは、スタートアップ時に、スタートアップ光設定又はその一部をレンダリングするために照明デバイスに関連付けられる1つ以上のさらなる照明デバイスを制御するように構成される、又は、ライトブリッジは、照明デバイスがパワーオンされることを検出すると、スタートアップ光設定又はその一部をレンダリングするためにこれら1つ以上のさらなる照明デバイスを制御するように構成される。
【0087】
代替的な実施形態では、通知は、照明デバイスのためにユーザ定義のスタートアップ光設定を設定すること(だけ)ではなく、追加的又は代替的に、ユーザ定義のパワーダウン光設定(user-defined power-down light setting)を設定することを推奨する。このパワーダウン光設定は、(例えば、パワーダウンの際に代替電源にアクセスできる場合)照明デバイス自体によって使用されるべき光設定及び/又は1つ以上のさらなる照明デバイスでアクティブにされるべきパワーダウン光設定、例えば、ナイトライトモードを含んでもよい。
【0088】
照明デバイスが1つ以上のさらなる照明デバイスを制御するように構成される場合、照明デバイスは、マスタ照明デバイスと呼ばれてもよく、1つ以上のさらなる照明デバイスは、スレーブ照明デバイスと呼ばれてもよい。代替的な実施形態では、
図3のステップ123は、さらなる照明デバイスの第1のサブセットに対して実行され、
図4のステップ151は、さらなる照明デバイスの第2のサブセットに対して実行される。
【0089】
図5は、
図3及び4を参照して述べられたような方法を実行し得る例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示している。
【0090】
図5に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0091】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0092】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0093】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図5に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0094】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernet(登録商標)カードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0095】
図5に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(
図5には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよいことを理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0096】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、このプログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピー(登録商標)ディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0097】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、さらに理解されるであろう。
【0098】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。