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特許7179229照明システムへのブリッジの追加後にグループでブリッジをコンフィギュレーションするためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】照明システムへのブリッジの追加後にグループでブリッジをコンフィギュレーションするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20221118BHJP
【FI】
H05B47/19
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022525667
(86)(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2020079928
(87)【国際公開番号】W WO2021089348
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】19206805.4
(32)【優先日】2019-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】クラインツ ヒューゴ ホセ
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/206378(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/135174(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/116645(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブリッジレスモードでコミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションするためのシステムであって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含み、当該システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つのコンフィギュレーションインターフェースと、
ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを判断するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、
前記複数の照明デバイスに関連する情報を得るために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、
前記情報を分析する、
前記分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定し、前記1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、及び、
前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、
前記ブリッジレスモードにおいて同時に制御されていた前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスが、ブリッジモードにおいて前記1つ以上のグループのうちのグループとして同時に制御され続けるように、前記少なくとも1つのコンフィギュレーションインターフェースを用いて、前記決定された1つ以上のグループで前記ブリッジをコンフィギュレーションすることにより、前記ワイヤレス照明システムを前記ブリッジレスモードから前記ブリッジモードへ移行する、
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを示すユーザ入力を受けると前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ブリッジからのワイヤレス通信を受信すると前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ワイヤレス照明システムは、1つ以上のセンサ及び/又は制御デバイスを含み、前記少なくとも1つのグループは、前記1つ以上のセンサ及び/又は制御デバイスのうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記照明デバイスの1つ以上のグループは、照明デバイスの第1のグループ及び照明デバイスの第2のグループを含み、前記第2のグループは、前記第1のグループのサブグループであり、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンに参加するように構成されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じシーン又はルーチンに参加するように構成されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンから除外されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じシーン又はルーチンから除外されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じ又は類似のタイプを有している及び/又は同じ又は類似の光ケイパビリティを有しているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じ又は類似のタイプを有している及び/又は同じ又は類似の光ケイパビリティを有している、請求項1又は2記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同様の名前を有しているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同様の名前を有している、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じ制御デバイスによって制御されている及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記2つ以上の照明デバイスは、同じ制御デバイスによって制御されている及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御されている、請求項1又は2記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同様の時間に制御されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成され、前記2つ以上の照明デバイスは、同様の時間に制御されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数の照明デバイスに関連する前記情報は、前記複数の照明デバイスによって受信されるワイヤレス信号の特性を含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記特性を分析することにより前記情報を分析するように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項13】
ブリッジレスモードでコミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法であって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含み、当該方法は、
ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを判断することと、
前記複数の照明デバイスに関連する情報を得ることと、
前記情報を分析することと、
前記分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定することであって、前記1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、ことと、
前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、
前記ブリッジレスモードにおいて同時に制御されていた前記複数の照明デバイスのうちの照明デバイスが、ブリッジモードにおいて前記1つ以上のグループのうちのグループとして同時に制御され続けるように、前記決定された1つ以上のグループで前記ブリッジをコンフィギュレーションすることにより、前記ワイヤレス照明システムを前記ブリッジレスモードから前記ブリッジモードへ移行することと、
を含む、方法。
【請求項14】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は前記コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータ上で実行されると、前記コンピュータに請求項13に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションするためのシステムであって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含む、システムに関する。
【0002】
本発明はさらに、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法であって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含む、方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
あるワイヤレス照明システムは、モバイルデバイスが、典型的にはBluetooth(登録商標)等の直接短距離接続を用いて、それらを直接制御することを可能にする。このようなワイヤレス照明システムは、本明細書ではスタンドアロンシステムと呼ばれる。このようなシステムの利点は、より安価であること、又は、ユーザによってより複雑でないと認識されることである。このようなシステムの不利な点は、ユーザが、自分がいる部屋以外の部屋のライトを制御することができない可能性が高いことである。このようなシステムの他の不利な点は、モバイルデバイスが範囲内にない場合、アクションを調整することができる(ローカルに家庭に又はリモートにクラウドに)セントラルデバイスがないことである。
【0005】
ある他のワイヤレス照明システムは、モバイルデバイスで照明デバイスを制御するためにブリッジを必要とする(ブリッジベースの照明システム)。このようなブリッジは、典型的には、ユーザがアプリを介してワイヤレス照明システムを制御することを可能にするためWi-Fiアクセスポイントに接続するためにWi-Fi(登録商標)又はEthernet(登録商標)を使用し、ワイヤレス照明システムの1つ以上の他のノードを介してワイヤレス照明システムの2つのノード間の通信を可能にし、これによりカバレッジを高めるために(例えば、Zigbee(登録商標))メッシュネットワーク技術を使用する。これら2つのタイプのシステムには、それぞれ利点がある。ブリッジを使用する利点は、照明デバイスが、グループで制御されることができることである。スタンドアロンシステムは、通常、範囲の制限と、これらの範囲の制限及び/又は電話の制限の結果として制御されることができるデバイスの数が限られることとに起因して、グループをサポートしない。ブリッジベースの照明システムでは、これらのグループは、通常、手動で作成されるが、例えばUS 2019/116645 A1に開示されているように、コミッショニング段階で自動的に作成されることも可能である。
【0006】
US 2019/116645 A1は、照明システムを自動的にコミッショニングする方法を開示している。方法は、測位システムから、複数の物理的エンティティの各々が測位システムによって検出されるそれぞれの位置を示す信号を受信することであって、エンティティの各々は、人又は移動可能な人間以外のオブジェクトである、ことを含む。方法はさらに、測位システムからの信号によって示される位置に基づいてこれらエンティティのうちの少なくとも一部の空間分布を決定することと、この空間分布に対応する領域を決定することとを含む。方法は、その後、決定された領域を照明するように配置される照明器具のグループを識別することと、これらの照明器具の識別子をまとめてグループとしてコミッショニングデータベースに記憶することとを含む。
【0007】
ワイヤレス照明システムが、ブリッジがある場合とブリッジがない場合の両方で動作することができる場合、ユーザは、まずブリッジなしで照明デバイスを1つ以上購入し、自身のモバイルデバイスでこれらを直接制御することにより、初期投資を抑え、その後、ブリッジを追加して、家庭外制御(out-of-home control)、エンターテイメントストリーミング、ジオフェンシング(geofencing)、ランプ数の拡張、センサオートメーション等のより良いフィーチャにアクセスする可能性がある。
【0008】
しかしながら、すでにコミッショニングされた、大規模なワイヤレス照明システムに対して、照明デバイスのグループを手動で作成することは、ユーザにとってかなりの労力を要する可能性がある。ユーザは、手動で、作成を開始し、例えば部屋を選択し、各ランプを正しい位置に移動させる必要がある。これは時間がかかり、ましては、照明デバイスは明確に識別可能な情報を常に有するわけではないので、エラーを起こしやすい。また、これは、ユーザにフラストレーションを引き起こす可能性がある。なぜなら、ユーザは、(異なるコンベンションによるものだとしても(though via a different convention))ランプはすでに何らかの形でグループ化されていると考え、ゆえに、ブリッジを追加した後にグループを作成するよう求められると、二度手間のように感じる可能性があるからである。
【0009】
コミッショニング段階で適用される、US 2019/116645 A1で述べられるグループを自動的に作成する方法は、限られたグループのセットを自動的に作成することしかできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の第1の目的は、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいて照明デバイスの1つ以上のグループでブリッジを自動的にコンフィギュレーションする(configure)ことができる、システムを提供することである。
【0011】
本発明の第2の目的は、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいて照明デバイスの1つ以上のグループでブリッジを自動的にコンフィギュレーションすることができる、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様では、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションするためのシステムであって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含み、システムは、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つのコンフィギュレーションインターフェース(configuration interface)と、ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを判断するために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、前記複数の照明デバイスに関連する情報を得るために前記少なくとも1つの入力インターフェースを使用する、前記情報を分析する、前記分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定し、前記1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、及び、前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、前記決定された1つ以上のグループで前記ブリッジをコンフィギュレーションするために前記少なくとも1つのコンフィギュレーションインターフェースを使用する、ように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0013】
前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加される前の時点において、前記複数の照明デバイスは、前記ブリッジに接続されていないが、前記ブリッジを有さない前記コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいて制御可能である。グループは、例えば、部屋、部屋の集合(collection of rooms)、又は部屋内のゾーンに対応してもよい。ある照明デバイスを2つ以上の照明デバイスのグループに含めることができない場合、この照明デバイスは、単独でグループに含まれてもよい。
【0014】
既にコミッショニングされているワイヤレス照明システム内の照明デバイスに関連する情報を得て分析することにより、ユーザが手動で作成するグループと、同じではないとしても、類似したグループが自動的に作成されることができる。自動的に作成されたグループは、システムが、ユーザが有するすべての情報を得る又は同じロジックを使用することができない可能性があるので、手動で作成されたグループと同じではなく、類似する可能性がある。これらの自動的に作成されたグループでブリッジをコンフィギュレーションすることにより、ブリッジレスモード(bridgeless mode)からブリッジモード(bridge mode)への容易な移行パス(easy migration path)が提供されることができる。この移行パスで必要とされるステップの数は、グルーピングが推測されることができるパラメータを調べる(look at)ことにより低減される。その結果、ブリッジがコンフィギュレーションされる前にコミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいて同時に制御されていた複数の照明デバイスのうちの照明デバイスは、ブリッジがコンフィギュレーションされ次第、今度はより簡単に、すなわちグループとして、同時に制御され続けることができる。
【0015】
ブリッジレスモードからブリッジモードへの移行は、単に現在のコミッショニングを延長し、これにより照明システムをほとんど変わりないままにすることにより実施されてもよいが、好ましくは、(例えば、1つ以上のグループを自動的に作成するために)照明デバイスに関連する情報の少なくとも一部を再使用しながら照明システムを再コミッショニングすることにより実施されてもよい。例えば、照明システムは、ブリッジ内に再コミッショニングされてもよい。
【0016】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを示すユーザ入力を受けると及び/又は前記ブリッジからのワイヤレス通信を受信すると前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断するように構成されてもよい。前記少なくとも1つのプロセッサを含むシステムがブリッジである場合、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ワイヤレス照明システム内のデバイスからのワイヤレス通信を受信すると前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断するように構成されてもよい。
【0017】
前記ワイヤレス照明システムは、1つ以上のセンサ及び/又は制御デバイスを含んでもよく、前記少なくとも1つのグループは、前記1つ以上のセンサ及び/又は制御デバイスのうちの少なくとも1つを含んでもよい。これは、ユーザが、どのセンサ及び/又は制御デバイスがどのグループ、例えば、部屋に属するかを確認することを可能にする。例えば、これは、ユーザが、センサ及び/又は制御デバイスを照明デバイスと関連付けることを容易にし得る。
【0018】
デバイスは、複数のグループの一部であってもよい。これは、ユーザが、自身のアクティビティ及び/又は好みに応じて、第1の時点では2つ以上のデバイスの1グループを制御し、別の時点では2つ以上のデバイスの別のグループを制御することを可能にする。
【0019】
前記照明デバイスの1つ以上のグループは、照明デバイスの第1のグループ及び照明デバイスの第2のグループを含み、前記第2のグループは、前記第1のグループのサブグループであり、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含んでもよい。この階層的な順序付けは、照明デバイスが各々複数の光シーン(light scene)に参加し、グルーピングがシーン情報に基づいて行われる場合に特に有利である。
【0020】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンに参加するように構成されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じシーン又はルーチンに参加するように構成されているものであってもよい。シーンは使用されることが多く、ユーザがどの照明デバイスを同時に制御することを望んでいるかの良いインジケータである。
【0021】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンから除外されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じシーン又はルーチンから除外されているものであってもよい。シーンは使用されことが多く、照明システム内の照明デバイスの数があまり多くない場合、シーン又はルーチンからの除外は、良いグルーピングインジケータであり得る。
【0022】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じ又は類似のタイプを有している及び/又は同じ又は類似の光ケイパビリティ(light capability)、例えば、色、明るさ及び/又はビーム角等のケイパビリティを有しているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同じ又は類似のタイプを有している及び/又は同じ又は類似の光ケイパビリティを有しているものであってもよい。、請求項1又は2記載のシステム。同じ又は類似のタイプの及び/又は同じ又は類似のケイパビリティを有する照明デバイス、例えば、RGB LEDスポットは、ユーザによって同時に制御される可能性がより高い。
【0023】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同様の名前を有しているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記少なくとも1つのグループ内の前記2つ以上の照明デバイスは、同様の名前を有しているものであってもよい。ユーザが照明デバイスに同様の名前を付けている場合、これは、ユーザがこれらを同時に制御することを望んでいる可能性があることのインディケーションであることが多い。
【0024】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同じ制御デバイスによって制御されている及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記2つ以上の照明デバイスは、同じ制御デバイスによって制御されている及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御されているものであってもよい。ユーザが、制御デバイスとのインタラクションに基づいて又はセンサデバイスからのセンサデータに基づいて2つ以上の照明デバイスを同時に制御するように照明システムをコンフィギュレーションしている場合、これは、ユーザがこれらの照明デバイスを手動でも同時に制御することを望んでいる可能性があることの良いインジケータであることが多い。
【0025】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の照明デバイスのうちのどれが同様の時間に制御されているかを判断することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。この場合、前記2つ以上の照明デバイスは、同様の時間に制御されているものであってもよい。照明デバイスが同様の時間に制御されている場合、これらの照明デバイスをグループ化することが有益である可能性が高い。
【0026】
前記複数の照明デバイスに関連する前記情報は、前記複数の照明デバイスによって受信されるワイヤレス信号の特性を含んでもよく、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記特性を分析することにより前記情報を分析するように構成されてもよい。例えば、これは、どの照明デバイスが同じ部屋に位置する可能性が高いかを判断することを可能にし得る。例えば、この情報に基づいてグループが形成されてもよく、又は、この情報に基づいて照明デバイスが候補グループ(candidate group)から除かれてもよい。
【0027】
本発明の第2の態様では、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法であって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含み、方法は、ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを判断することと、前記複数の照明デバイスに関連する情報を得ることと、前記情報を分析することと、前記分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定することであって、前記1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、ことと、前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、前記決定された1つ以上のグループで前記ブリッジをコンフィギュレーションすることとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0028】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0029】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションするための実行可能動作(executable operation)であって、前記ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含む、実行可能動作を実行するように構成される。
【0030】
実行可能動作は、ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたことを判断することと、前記複数の照明デバイスに関連する情報を得ることと、前記情報を分析することと、前記分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定することであって、前記1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、前記複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む、ことと、前記ブリッジが前記ワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、前記決定された1つ以上のグループで前記ブリッジをコンフィギュレーションすることとを含む。
【0031】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。さらには、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0032】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0033】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0034】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0035】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0036】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0037】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0038】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照してさらに解明されるであろう。
図1】システムの第1の実施形態を示し、コミッショニングされたワイヤレス照明システムにブリッジが追加されるのを示す。
図2】システムの第2の実施形態を示す。
図3】方法の第1の実施形態のフロー図である。
図4】方法の第2の実施形態のフロー図である。
図5】方法の第3の実施形態のフロー図である。
図6】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0041】
図1は、既にコミッショニングされているワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションするためのシステムの第1の実施形態を示している。ワイヤレス照明システム31は、当初、照明デバイス14~19、例えば、Philips Hueランプ、及びセンサデバイス39、例えば、存在センサを含む。ワイヤレス照明システム31は、当初、ブリッジレスモードで動作し、それゆえ、照明デバイス14~19は、例えば、Bluetoothを介して、モバイルデバイス1で直接制御されることができる。センサデバイス39は、例えば、Bluetoothを介して、照明デバイス19の光源のアクティベーションをトリガするようにモバイルデバイス1で構成されている。
【0042】
コミッショニングされたワイヤレス照明システム31がブリッジレスモードで動作している際、ユーザは、ブリッジに向けてアップグレードすることの有益さを知らされてもよい。興味があれば、ユーザはブリッジを調達し、照明デバイスがブリッジにコミッショニングされ、それ以降はブリッジを介して制御が行われる移行プロセスを経ることしか必要としない。
【0043】
この場合、ワイヤレス照明システム31は、ブリッジ13、例えば、Philips Hueブリッジで拡張される。ブリッジ13は、例えば、Ethernetリンクを介して、ワイヤレスLANアクセスポイント12に接続される。また、モバイルデバイス1が、例えば、Wi-Fiを介して、ワイヤレスLANアクセスポイント12に接続される。ブリッジ13がワイヤレス照明システム31に追加された後、照明デバイス14~19は、ブリッジ13を介して制御されることができる。ブリッジ13は、例えば、Zigbee技術を用いて、ライトデバイス14~19と通信する。
【0044】
図1の実施形態では、システムは、モバイルデバイス1である。モバイルデバイス1は、レシーバ3、トランスミッタ4、プロセッサ5、メモリ7、及びディスプレイ9を含む。プロセッサ5は、ブリッジ13がワイヤレス照明システム31に追加されたことを判断するためにレシーバ3を使用する、及び、照明デバイス14~19に関連する情報を得るためにレシーバ3を使用するように構成される。
【0045】
さらに、プロセッサ5は、情報を分析する、及び、1つ以上のグループのうちの少なくとも1つが照明デバイス14~19のうちの2つ以上を含むように、分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定するように構成される。さらに、プロセッサ5は、ブリッジ13がワイヤレス照明システム31に追加されたと判断すると、決定された1つ以上のグループでブリッジ13をコンフィギュレーションするためにトランスミッタ4を使用するように構成される。
【0046】
斯くして、ブリッジ13がワイヤレス照明システム31に追加される前の時点において、複数の照明デバイス14~19は、ブリッジ13に接続されていないが、ブリッジ13を有さないコミッショニングされたワイヤレス照明システム31において制御可能である。これは、本明細書ではブリッジレスモードとも呼ばれる。ブリッジ13が追加される場合、照明デバイス14~19のうちの1つ以上がブリッジモードに移行される。1つ以上のグループは、家庭又はオフィスにおける1つ以上の部屋に対応してもよい。
【0047】
一実施形態において、システムは、シーンがグルーピングを示すキーパラメータであると判断する。この場合、システムは、ブリッジレスモードの場合にシーンに参加するすべての照明デバイスは物理的に同じエリアになければならないと仮定してもよい(これは、典型的には、光源をオフにするだけのシーンを除外する)。移行モードにおいて、システムは、すべての移行する照明デバイスシーンにおいてどのシーンが存在するかを調べ、これに基づいてグループ、例えば、部屋の関連付け(room association)を決定する。
【0048】
ユーザが照明システムの「基本」セットアップを行った場合、すべての照明デバイスがすべてのシーンの一部となっている可能性が最も高い。例えば、ユーザが照明デバイス14~17を有し、すべてが2つの利用可能なシーン(「オーロラ(Aurora)」及び「レインボー(Rainbow)」)の一部であるとする。この場合、移行モードにおいて、システムは、照明デバイス14~17は単一のグループ/部屋に割り当てられ(後でユーザによってカスタマイズされ)るべきであると判断する。
【0049】
しかしながら、ユーザは、照明システムの「基本」セットアップを使用せず、その代わり、以下のようにシーンを分けている可能性がある。
・ 照明デバイス14、15についてオーロラ
・ 照明デバイス16、17についてレインボー
【0050】
この場合、システムは、照明デバイス14及び15は、照明デバイス16及び17とは異なるグループ/部屋に割り当てられるべきであると判断してもよい。なぜなら、シーンの違いは、これらが同時に使用されないことのインディケーションであり得、これらが異なる部屋に配置されている場合に起こる可能性がより高いからである。
【0051】
照明デバイス14~19のうちの1つ以上だけでなく、センサデバイス39も1つ以上のグループに割り当てられてもよい。さらに、1つ以上の制御デバイス(図示せず)も1つ以上のグループに割り当てられてもよい。デバイスは、複数のグループに割り当てられてもよい。例えば、照明デバイスの1つ以上のグループは、照明デバイスの第1のグループ及び照明デバイスの第2のグループを含んでもよく、第2のグループは、第1のグループのサブグループであってもよい。
【0052】
例えば、ユーザは、ブリッジレスモードで以下のシーンを定義していたとする。
・ 照明デバイス14、15、18、19についてオーロラ
・ 照明デバイス16、17についてレインボー
・ 照明デバイス18、19についてスプリング(Spring)
【0053】
システムは、部分的な重複があることに気づいてもよい。この場合、システムは、照明デバイス14、15、18、19のための包括的グループ(overarching group)を作成し、包括的グループに階層的に依存する照明デバイス18、19のためのより小さなグループを作成することを決定してもよい。例えば、照明デバイス14、15、18、19は、リビングルームグループに割り当てられてもよく、照明デバイス18、19は、サブグループに割り当てられてもよい。このような部分的な重複は、ブリッジレスモードでは比較的大きくなることが予想される。なぜなら、典型的には、ユーザがこのモードで定義することができるシーンの数に制限がない又は大きな制限がないからである。
【0054】
図1に示されるモバイルデバイス1の実施形態では、モバイルデバイス1は、1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、モバイルデバイス1は複数のプロセッサを含む。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えばARM若しくはQualcommからの汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。モバイルデバイス1のプロセッサ5は、例えば、Android又はiOSオペレーティングシステムを実行してもよい。ディスプレイ9は、例えば、LCD又はOLEDディスプレイパネルを備えてもよい。ディスプレイ9は、例えば、タッチスクリーンであってもよい。プロセッサ5は、例えば、ユーザインターフェースを提供するためにこのタッチスクリーンを使用してもよい。メモリ7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ7は、例えば、ソリッドステートメモリを含んでもよい。
【0055】
レシーバ3及びトランスミッタ4は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント12と通信するためにWi-Fi(IEEE 802.11)等の1つ以上のワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。モバイルデバイス1はさらに、カメラ(図示せず)を備えてもよい。このカメラは、例えば、CMOS又はCCDセンサを含んでもよい。モバイルデバイス1は、バッテリ及び電源コネクタ等のモバイルデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0056】
図1の実施形態では、システムは、モバイルデバイスである。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、異なるデバイス、例えば、ブリッジである、又は、複数のデバイスを含む。
【0057】
図2は、本発明のシステムの第2の実施形態、ブリッジ21、例えば、Philips Hueブリッジを示している。ブリッジ21は、コミッショニングされていて、照明デバイス14~19及びセンサデバイス39を含む、ワイヤレス照明システム33に追加される。照明デバイス14~19は、最初直接的に(ブリッジレスモードで)、その後ブリッジ21を介して(ブリッジモードで)、モバイルデバイス11で制御されることができる。ブリッジ21は、レシーバ23、トランスミッタ24、プロセッサ25、及びメモリ27を含む。プロセッサ25は、ブリッジ21がワイヤレス照明システム33に追加されたことを判断するためにレシーバ23を使用する、及び、照明デバイスに関連する情報を得るためにレシーバ23を使用するように構成される。
【0058】
さらに、プロセッサ25は、情報を分析する、及び、1つ以上のグループのうちの少なくとも1つが照明デバイス14~19のうちの2つ以上を含むように、分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定するように構成される。さらに、プロセッサ25は、ブリッジ21がワイヤレス照明システム33に追加されたと判断すると、決定された1つ以上のグループでブリッジ21をコンフィギュレーションするために内部インターフェースを使用するように構成される。プロセッサ25は、照明デバイス14~19のうちの少なくとも1つから及び/又は(例えば、モバイルデバイス11上のユーザ入力に応答して)モバイルデバイス11からワイヤレス通信を受信する場合にブリッジ21がワイヤレス照明システム33に追加されたことを判断するように構成されてもよい。
【0059】
図2に示されるブリッジ21の実施形態では、ブリッジ21は1つのプロセッサ25を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ21は複数のプロセッサを含む。ブリッジ21のプロセッサ25は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ21のプロセッサ25は、例えば、Unixベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ27は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ27は、例えば、1つ以上のハードディスク及び/又はソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ27は、例えば、コネクテッドライトのテーブル(table of connected lights)を記憶するために使用されてもよい。
【0060】
レシーバ23及びトランスミッタ24は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント12と通信するためにEthernet等の1つ以上の有線又はワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。図2に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ23及びトランスミッタ24は、トランシーバにまとめられる。ブリッジ21は、電源コネクタ等のネットワークデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0061】
コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法の第1の実施形態が図3に示されている。ワイヤレス照明システムは、複数の照明デバイスを含む。ステップ111は、ブリッジがワイヤレス照明システムに追加されたことを示すユーザ入力を受けることを含む。ステップ101は、ステップ111においてユーザ入力を受けると、ブリッジがワイヤレス照明システムに追加されたと判断することを含む。
【0062】
ステップ103は、複数の照明デバイスに関連する情報を得ることを含む。ステップ105は、情報を分析することを含む。ステップ107は、分析に基づいて照明デバイスの1つ以上のグループを決定することを含む。1つ以上のグループのうちの少なくとも1つは、複数の照明デバイスのうちの2つ以上を含む。ステップ109は、ブリッジがワイヤレス照明システムに追加されたと判断すると、決定された1つ以上のグループでブリッジをコンフィギュレーションすることを含む。
【0063】
ワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法の第2の実施形態が図4に示されている。図4の実施形態では、図3のステップ111が、ステップ121に置き換えられている。ステップ121は、ブリッジからのワイヤレス通信を受信することを含む。ステップ101は、ステップ121においてブリッジからのワイヤレス通信を受信すると、ブリッジがワイヤレス照明システムに追加されたと判断することを含む。次いで、図3のステップ103~109が実行される。
【0064】
コミッショニングされたワイヤレス照明システムにおいてブリッジをコンフィギュレーションする方法の第3の実施形態が図5に示されている。方法の第3の実施形態は、図3及び図4のステップ101~109を含み、ステップ105は、サブステップ141~153のうちの1つ以上を含む。
【0065】
ステップ141は、複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンに参加するように構成されているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同じシーン又はルーチンに参加するように構成される場合、図1にも関連して述べられるように、これらは同じグループに含まれてもよい。
【0066】
照明デバイスで記憶/使用されている動的な光設定(dynamic light setting)が、グルーピングを決定する際に考慮されてもよい。動的な光設定は、音楽コンテンツのリズムに合わせて照明デバイスの色を変化させるために光効果が音楽コンテンツからどのように決定されるかを指定してもよい。ダイニングルームに対しては滑らかな効果、リビングルームに対してはアクティブで速い遷移等、異なるアプリケーションが、異なる部屋に対して選択されてもよい。動的な光設定は、シーン又はルーチンで指定されてもよいが、シーン又はルーチンから独立したものであってもよい。
【0067】
ステップ143は、複数の照明デバイスのうちのどれが同じシーン又はルーチンから除外されているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同じシーン又はルーチンから除外される場合、アクションの欠如はグルーピングの間接的なインディケーションにもなり得るので、これらは同じグループに含まれてもよい。例えば、ユーザは、寝室にある2つのナイトスタンドランプを除くすべてのライトを自動的に消灯する就寝スケジュールを望む可能性がある。それゆえ、残りのライトにアクションが起こっているにもかかわらず、これら2つのランプは影響を受けないという事実は、これらが一緒に属していることのインディケーションであり得る。
【0068】
ステップ145は、複数の照明デバイスのうちのどれが同じ又は類似のタイプを有している及び/又は同じ又は類似の光ケイパビリティを有しているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同一又は類似のタイプを有する及び/又は同一又は類似の光ケイパビリティを有する場合、これらは同じグループに含まれてもよい。前者の例として、スポットライト及びダウンライトは、アプリケーションにおいて最も一般的に大量に使用されている(少なくとも、例えば、吊り下げ照明器具、A19バルブ、及びライトストリップ(light strip)とは対照的である)。タイプとは別に、同様のケイパビリティを有するライトは同じ空間で使用される可能性がより高いため、色ケイパビリティもグルーピングのインディケーションになり得る。例えば、照明システム内の5つのスポットはすべて同位置にある(co-located)可能性が高い。しかしながら、3つがカラースポットであり、残りの2つが白色のみであることが判明した場合、5つのスポットは、他のグルーピングが適していると思われる場合、同じグループに含まれなくてもよい。
【0069】
ステップ147は、複数の照明デバイスのうちのどれが同様の名前を有しているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同様の名前を有する場合、これらは同じグループに含まれてもよい。例えば、「ダイニングテーブル1」及び「ダイニングテーブル2」という名前の照明デバイスは、第1のグループに割り当てられてもよく、「浴室天井」という名前の照明デバイスは、異なるグループに割り当てられてもよい。
【0070】
ステップ149は、複数の照明デバイスのうちのどれが同じ制御デバイスによって制御されている及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御されているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同じ制御デバイスによって制御される及び/又は同じセンサデバイスからのセンサデータに基づいて制御される場合、これらは同じグループに含まれてもよい。センサデバイス及び制御デバイスは、アクセサリとも呼ばれる。制御デバイスは、例えば、(ワイヤレス)ライトスイッチ(light switch)であってもよい。
【0071】
何らかのやり方で最近インタラクトしたデバイスに関する情報を提供するように照明デバイスに要求することが可能であり得る。どのアクセサリがそれらの発行コマンドを介して特定の光設定をトリガするかに関する情報は、シーンとして照明デバイスに記憶されないかもしれないが、それでも貴重なグルーピングインディケーションとなり得る。例えば、図1の照明デバイス14、15、18及び19は、図1のセンサデバイス39によって定期的にトリガされた可能性があり、照明デバイス18及び19は、(追加的に)ライトスイッチ(図1に図示せず)で制御された可能性があり、図1の照明デバイス16及び17は、図1のモバイルデバイス1上のアプリを介してのみ制御された可能性がある。代替的に、(複数の)センサデバイスから及び/又は照明デバイスがインタラクトする(複数の)ユーザ制御デバイスからこの情報を得ることが可能であり得る。
【0072】
ステップ151は、複数の照明デバイスのうちのどれが同様の時間に制御されているかを判断することを含む。2つ以上の照明デバイスが同様の時間に制御される場合、これらは同じグループに含まれてもよい。例えば、制御の粒度/頻度は、他の情報に基づいて決定される階層的なグルーピングをさらに裏付ける(confirm)のに役立つことができる。
【0073】
ステップ153は、(ステップ103で得られる)複数の照明デバイスによって受信されるワイヤレス信号の特性を分析することを含む。例えば、照明デバイスは、近隣の照明デバイスからの受信メッセージを追跡し、グルーピングのさらなるインディケーションとして例えばRSSI及び/又はコマンドの頻度を使用することができる。壁は、同じ部屋内の距離よりも潜在的により顕著に信号を減衰させ得るので、これは、隣接する部屋の照明デバイスを区別するのに役立ち得る。
【0074】
サブステップ141~153のうちの2つ以上が実行される場合、得られた情報の各部分が、デバイスが候補グループに含まれるべきかどうかをレーティングするために使用されてもよい。すべての情報が処理された後、どの候補グループが、当該グループに対するレーティングが包含閾値(inclusion threshold)を超える少なくとも2つのデバイスを有するかを判断することによって、最終的なグループが決定されてもよい。
【0075】
例えば、3つの照明デバイスが同じシーンに参加する場合、候補グループが作成されてもよく、3つの照明デバイスに包含閾値を超える初期レーティングが与えられてもよい。その後、これら3つのデバイスのうちの1つが隣の部屋に位置しているように思われる場合、そのレーティングは、例えば、包含閾値未満に下げられてもよい。他の2つの照明デバイスが同様の名前を有する場合、さらなる候補グループが作成されてもよく、2つの照明デバイスに包含閾値を超える初期レーティングが与えられてもよい。
【0076】
図5の実施形態では、図3のステップ111及び図4のステップ121がない。代替的な実施形態では、ステップ111及び/又はステップ121は、図5のステップ101の前に実行される。
【0077】
図6は、図3~5を参照して述べられたような方法を実行し得る例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0078】
図6に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適なコンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0079】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0080】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0081】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で図6に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0082】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データレシーバと、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データトランスミッタとを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernet(登録商標)カードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0083】
図6に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(図6には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよいことを理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0084】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラムプロダクトとして実装されてもよく、このプログラムプロダクトのプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0085】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む」及び/又は「含んでいる」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、さらに理解されるであろう。
【0086】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
図1
図2
図3
図4
図5
図6