(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-17
(45)【発行日】2022-11-28
(54)【発明の名称】人間の存在以外のイベントを検出するための送信及び/又は受信特性の変更
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20221118BHJP
【FI】
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2022527886
(86)(22)【出願日】2020-11-10
(86)【国際出願番号】 EP2020081623
(87)【国際公開番号】W WO2021094303
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-07-07
(32)【優先日】2019-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】アリアクセイエウ ディミトリ ヴィクトロヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】メールベーク ベレント ヴィレム
(72)【発明者】
【氏名】クラインツ ヒューゴ ホセ
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/250265(US,A1)
【文献】特表2005-535950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出するための照明システムであって、当該照明システムは、
少なくとも1つの入力インターフェースと、
少なくとも1つの出力インターフェースと、
前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させる、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、前記第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出する、
前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有するかどうかを検出する、
前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有することを検出すると、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させ、前記第2の送信特性は、前記第1の送信特性とは異なり、前記第2の受信特性は、前記第1の受信特性とは異なり、前記第2のセットの無線周波数信号の前記第2の送信特性及び/又は前記第2の受信特性は、前記さらなる原因を特定するために最適化される、
前記第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて前記さらなる原因を特定する、及び
前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、前記さらなる原因を含む又は前記さらなる原因に依存する出力を提供する、
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の前記変化を既知の原因のシグネチャと比較することによって前記人間の存在を検出する及び/又は前記さらなる原因を特定するように構成される、照明システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、前記さらなる原因を含むメッセージを送信するように構成される、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記人間の存在を検出することに応答して及び/又は前記さらなる原因を特定することに応答して、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、照明デバイスを制御するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記1つ以上の無線周波数信号の第1のセット及び前記1つ以上の無線周波数信号の第2のセットは、メッセージレート、送信周波数、継続時間、コンテンツ及び/又は送信デバイスが異なる、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の信号強度を直前の時点で受信した以前の無線周波数信号の信号強度と比較することによって前記無線周波数信号の前記変化を決定するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の信号強度を基準時点で受信した基準無線周波数信号の信号強度と比較することによって前記無線周波数信号の前記変化を決定するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項7】
前記さらなる原因は、水体の緩やかな増加、水体の急激な変化、フロア間を移動する水体、走行中の車、又は停車中の車である、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、1つ以上のさらなるセンサから得られるデータにさらに基づいて前記さらなる原因を特定するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のセットの無線周波数信号に基づいてさらなる人間の存在を検出するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、ユーザフィードバックを受ける、及び、前記さらなる原因を特定する方法ステップを改善するために前記ユーザフィードバックを使用するように構成される、請求項1又は2に記載の照明システム。
【請求項11】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する方法であって、当該方法は、
1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることと、
前記第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出することと、
前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することと、
前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有することを検出すると、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることであって、前記第2の送信特性は、前記第1の送信特性とは異なり、前記第2の受信特性は、前記第1の受信特性とは異なり、前記第2のセットの無線周波数信号の前記第2の送信特性及び/又は前記第2の受信特性は、前記さらなる原因を特定するために最適化される、ことと、
前記第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて前記さらなる原因を特定することと、
前記さらなる原因を含む又は前記さらなる原因に依存する出力を提供することと、
を含み、
前記人間の存在の検出及び/又は前記さらなる原因を特定することは、前記無線周波数信号の前記変化を既知の原因のシグネチャと比較することによって行われる、方法。
【請求項12】
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は前記コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、請求項1に記載のプロセッサのコンピュータシステム上で実行されると、請求項11に記載の方法を実行するように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信無線周波数信号(received radio frequency signal)の変化に基づいて人間の存在を検出するためのシステムに関する。
【0002】
本発明はさらに、受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する方法に関する。
【0003】
本発明はまた、コンピュータシステムがこのような方法を実行することを可能にするコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0004】
スマートホーム及びスマートオフィスでは、例えば、自動的にライトをオン及びオフする並びに自動的に暖房/空調を制御するために、存在検出の重要性が高まっている。ここ数年、ネットワークベースの存在センシング技術が成熟し、市場に現れている。顕著な例は、Ivaniの「ネットワーク存在センシング(network presence sensing)」技術である。この技術のアプリケーションは、環境の変化に基づいて動きを検出することから、人数カウント及び位置特定(people counting and locating)へと多岐ににわたる。
【0005】
典型的にはRF通信を使用して実施され、RFベースのセンシング(RF-based sensing)と呼ばれる、この技術の裏にある主要なアイデアは、(例えば、IoTデバイス間の)ワイヤレスメッセージのメトリックの変化を測定することである。人の位置及び人数、体重、移動方向並びに他のパラメータがこの挙動に影響を与え、検出された変化(例えば、信号強度又はチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の変化)に基づいて、人又は人のグループが検出されることができる。
【0006】
システムの精度及び汎用性は通信デバイスの数に依存し、通常は、存在するデバイスの数が多いほど良くなる(デバイスの最小数は、それらの挙動を評価するために信号が生成され受信されることができるように2である)。空軍技術研究所(Air Force Institute of Technology)のTiffany M. Phanは、「RSS-based device-free passive detection and localization using home automation network radio frequencies」と題する論文(2018年3月)で、RFベースのセンシングを実施するためのいくつかの技術を述べている。例えば、ベースライン比較は、RSSがベースラインから大幅に減少した場合、ターゲットが関心領域で検出される、RSSベースの検出の直感的な方法である。
【0007】
現在、RFベースのセンシングは、人々の存在を検出するようにトレーニング及び調整され、他のイベントを破棄している。しかしながら、RFベースのセンシングは、人間の存在として分類されることができない他のイベントを、これらのイベントはワイヤレスメッセージメトリックの検出可能な変化を生成すると仮定して、検出するために使用されることもできる。
【0008】
US 2019/250265A1は、エリア内の複数のノードを含む無線周波数(RF:radio frequency)ワイヤレス通信ネットワーク(ネットワーク)と、ネットワークに結合されるコンピュータとを含むシステムを開示している。ノードの各々は、トランスミッタ及びレシーバを含む。複数の時刻において、各トランスミッタはRFスペクトル信号(信号)を送信し、各レシーバは信号を受信し、またネットワーク内で伝播された受信信号の信号特性のインジケータデータを生成する。複数の時刻のうちの各時刻が現在時刻である場合、コンピュータは、信号のインジケータデータを取得し、エリア内の占有者の移動に起因する先行時刻におけるインジケータデータからの現在時刻におけるインジケータデータの変更点を判断し、インジケータデータの変更点及びネットワークのコンフィギュレーションのパラメータに基づいてエリア内の占有状況を検出する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の第1の目的は、人間の存在以外のイベントを検出するために無線周波数ベースのセンシングを使用する、システムを提供することである。
【0010】
本発明の第2の目的は、人間の存在以外のイベントを検出するために無線周波数ベースのセンシングを使用する、方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様において、受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出するためのシステムは、少なくとも1つの入力インターフェースと、少なくとも1つの出力インターフェースと、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させる、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、前記第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出する、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因(further cause)を有するかどうかを検出する、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有することを検出すると、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させ、前記第2の送信特性は、前記第1の送信特性とは異なり、前記第2の受信特性は、前記第1の受信特性とは異なる、前記第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて前記さらなる原因を特定する、及び、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、前記さらなる原因を含む又は前記さらなる原因に依存する出力を提供するように構成される、少なくとも1つのプロセッサとを含む。
【0012】
RFベースのセンシングは、主に水又は金属に起因するRF信号の変化を検出する。このため、RFベースのセンシングは、通常、人間の存在の検出を目的とするが、他の(RF信号を吸収する)大きな水体及び(RF信号を反射する)大きな金属体もRFベースのセンシングに影響を与えることができる。RFベースのセンシングは、RF信号の変化を検出することにより動作するため、時間成分(time component)がある。RF信号の前記変化の前記さらなる原因は、例えば、水体(water body)の緩やかな増加(slow increase)、水体の急激な変化(sudden change)、フロア間を移動する水体、走行中の車、又は停車中の車であってもよい。
【0013】
人間の存在の検出に最適化される送信及び受信特性は、典型的には、他のイベントを検出するためには最適ではない。それゆえ、RF信号の変化のさらなる原因を正確に判断するために異なる送信及び/又は受信特性を使用することが必要であり得る。その結果、マルチステップのRFベースのセンシングプロセスになる。前記1つ以上の無線周波数信号の第1のセット及び前記1つ以上の無線周波数信号の第2のセットは、例えば、メッセージレート、送信周波数、継続時間(duration)、コンテンツ及び/又は送信デバイスが異なってもよい。第1及び第2の受信特性は、例えば、RF信号を受信するために使用されるアンテナの数に関して及び/又は受信デバイスに関して異なってもよい。さらなる原因に依存する出力を提供する例は、さらなる原因に関連する光設定(light setting)に従って照明デバイスを制御することである。
【0014】
第1及び第2のセットのRF信号は、単一の送信又は受信特性において異なってもよいが、複数の送信特性及び/又は複数の受信特性において異なってもよい。第1の特性と第2の特性との違いは、使用される特性のタイプに、又は使用される特定のタイプの特性の値にあってもよい。前者の例として、信号振幅変動が、第2のセットのRF信号において使用されてもよいが、第1のセットのRF信号において使用されなくてもよい。後者の例として、使用される送信周波数の値が異なってもよい。
【0015】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の前記変化を既知の原因のシグネチャと比較することによって前記人間の存在を検出する及び/又は前記さらなる原因を特定するように構成されてもよい。これは、人間の存在以外のイベントが、イベントを推測するために使用されることができる検出可能なシグネチャ(detectable signature)を有する場合に分類されることを可能にする。
【0016】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくともつの出力インターフェースを介して、前記さらなる原因を含むメッセージを送信するように構成されてもよい。これは、例えば、このイベントが普段と異なる(out of the ordinary)かどうかをユーザがチェックすることを可能にするために、イベントが検出されたことをユーザに警告することができるようになる。また、メッセージは、例えば「バスタブの準備が整った」等、期待されるイベントが起こったことをユーザに知らせるために送信されてもよい。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記人間の存在を検出することに応答して及び/又は前記さらなる原因を特定することに応答して、前記少なくとも1つの出力インターフェースを介して、照明デバイスを制御するように構成されてもよい。照明デバイスの光源は、例えば、人間の存在を検出すると自動的にアクティブにされ、人間の存在がある期間検出されない場合に自動的に非アクティブにされてもよい。屋外用照明デバイスの光源の強度は、例えば、雨が降っている場合に増加されてもよい。代替的又は追加的に、照明デバイスの助けを借りて、例えば、水漏れの可能性がある場合に赤色を点滅することによって、さらなる原因がユーザに通知されてもよい。照明デバイスは、照明デバイスが結合されるスマートプラグ、例えば、Hueスマートプラグを制御することによって制御されてもよい。この場合、照明デバイス(及びこれによりその光源)は、人間の存在を検出することに応答して及び/又はさらなる原因を特定することに応答してスマートプラグを介してオン又はオフされてもよい。光をレンダリングする代わりに、又はそれに加えて、音が、人間の存在を検出することに応答して及び/又はさらなる原因を特定することに応答してレンダリングされてもよい。
【0018】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の信号強度を直前の時点で受信した以前の無線周波数信号の信号強度と比較することによって前記無線周波数信号の前記変化を決定するように構成されてもよい。連続する信号強度の間の変化を決定することによって、基準時点、例えば、人間が存在せず、他のイベントが発生していない時点における基準RF信号の信号強度を決定する必要はない。
【0019】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記無線周波数信号の信号強度を基準時点で受信した基準無線周波数信号の信号強度と比較することによって前記無線周波数信号の前記変化を決定するように構成されてもよい。これは、システムが較正されることを必要とするが、特定の状況において変化と既知の原因のシグネチャとのマッチングを行うことがより容易になり得る。基準時点は、例えば、人間が存在せず、他のイベントが発生していない時点であってもよく、また、較正は、ユーザの関与なしに自動的に行われてもよい。
【0020】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記人間の存在が検出されたかどうかにさらに基づいて前記さらなる原因を特定するように構成されてもよい。人間の存在は、さらなる原因を特定することを容易にし得る。例えば、人間の存在を検出することによって、シャワーを浴びている人と漏水とを区別することが可能であり得る。
【0021】
前記少なくとも1つのプロセッサは、1つ以上のさらなるセンサから得られるデータにさらに基づいて前記さらなる原因を特定するように構成されてもよい。例えば、存在センサが、検出された大きな水体が複数の人によるものか、漏水によるものかを区別するために使用されてもよい。
【0022】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のセットの無線周波数信号に基づいてさらなる人間の存在を検出するように構成されてもよい。第2のセットの無線周波数信号の第2の送信特性及び/又は第2の受信特性は、さらなる原因を特定するために最適化されるが、例えば特定の状況において、これらの信号にも基づいて人間の存在を検出することも可能であり得る。
【0023】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つの入力インターフェースを介して、ユーザフィードバックを受ける、及び、前記さらなる原因を特定するためのソフトウェアを改善するために前記ユーザフィードバックを使用するように構成されてもよい。ユーザフィードバックは、出力が提供された直後にユーザが設定を変更することを含んでもよい。ユーザは、なぜ設定を変更したのかを明確にするよう求められてもよい。ユーザフィードバックは、インターネットサーバに送信されてもよい。
【0024】
本発明の第2の態様において、受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する方法は、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることと、前記第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出することと、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することと、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有することを検出すると、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることであって、前記第2の送信特性は、前記第1の送信特性とは異なり、前記第2の受信特性は、前記第1の受信特性とは異なる、ことと、前記第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて前記さらなる原因を特定することと、前記さらなる原因を含む又は前記さらなる原因に依存する出力を提供することとを含む。前記方法は、プログラマブルデバイスで実行されるソフトウェアによって実行されてもよい。このソフトウェアは、コンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0025】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0026】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行又は処理されると、受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出するための実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0027】
実行可能オペレーションは、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることと、前記第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出することと、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することと、前記第1のセットの無線周波数信号の前記変化がさらなる原因を有することを検出すると、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることであって、前記第2の送信特性は、前記第1の送信特性とは異なり、前記第2の受信特性は、前記第1の受信特性とは異なる、ことと、前記第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて前記さらなる原因を特定することと、前記さらなる原因を含む又は前記さらなる原因に依存する出力を提供することとを含む。
【0028】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラムプロダクトとして具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。さらには、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラムプロダクトの形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0029】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0030】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0031】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0032】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラムプロダクトの、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0033】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、プロダクトを作り出す。
【0034】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0035】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラムプロダクトの可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下の図面から明らかであり、例として、それらの図面を参照してさらに解明されるであろう。
【
図2】
図1のシステムが住宅で使用されている例を示す。
【
図7】本発明の方法を実行するための例示的なデータ処理システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0038】
図1は、受信無線周波数(RF)信号の変化に基づいて人間の存在を検出するためのシステムの一実施形態を示している。この第1の実施形態において、システムは、ブリッジ1である。ブリッジ1は、レシーバ3、トランスミッタ4、プロセッサ5、及びメモリ7を含む。プロセッサ5は、トランスミッタ4を介して、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させるように構成される。
図1の例では、1つ以上のRF信号は、照明デバイス31~37のうちの1つ以上によって送信される。1つ以上のRF信号は、他の照明デバイス31~37によって受信される。例えば、照明デバイス31~37は、Hueランプであってもよく、ブリッジ1は、Hueブリッジであってもよい。
【0039】
図1の実施形態において、ブリッジ1は、トランスミッタ4を使用して、照明デバイス31~37に対して、RF信号を送信するために使用する送信特性及び/又はRF信号を受信するために使用する受信特性、並びに任意選択的にRF信号を送信する又は受信するかどうかを指示する。ブリッジ1自体も、RF信号を(トランスミッタ4を使用して)送信する又は(レシーバ3を使用して)受信することにより存在センシングに参加してもよい。
【0040】
プロセッサ5はさらに、レシーバ3を介して、第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在による(又は人間若しくは動物の存在による)ものかどうかを検出する、及び、レシーバ3を介して、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有するかどうかを検出するように構成される。
図1の実施形態において、プロセッサ5は、レシーバ3を使用して、これらの検出が可能なデータを、RF信号を受信した照明デバイスから受信する。これらのデータは、例えば、信号強度若しくはチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)、又は信号強度若しくはCSIの変化を含んでもよい。データは、RFベースの存在センシングに使用されるRF信号、他のRF信号、又は非RF信号において送信されてもよい。ブリッジ1自体も存在センシングに参加する場合、レシーバ3を介して受信されるRF信号の強度又はCSIが分析されてもよい。
【0041】
プロセッサ5はさらに、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有することを検出すると、トランスミッタ4を介して、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させるように構成される。第2の送信特性は、第1の送信特性とは異なり、第2の受信特性は、第1の受信特性とは異なる。プロセッサ5はさらに、第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいてさらなる原因を特定する、及び、トランスミッタ4を介して、さらなる原因を含む又はさらなる原因に依存する出力を提供するように構成される。
【0042】
図1の実施形態において、プロセッサ5は、ブリッジ1にデータを送信する、モーションセンサ39から得られるデータにさらに基づいてさらなる原因を特定するように構成される。
図1の例において、出力は、ワイヤレスLANアクセスポイント17を介してモバイルデバイス19に提供される。ブリッジ1は、例えば、Ethernet(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)を介してワイヤレスLANアクセスポイント17に接続されてもよい。モバイルデバイス19は、ワイヤレスLANアクセスポイント17及びブリッジ1を介して照明デバイス31~37の設定(例えば、オン/オフ、色、調光レベル)を制御することができてもよい。出力は、ディスプレイを有するデバイスに提供されるので、出力は、典型的には、さらなる原因を含み、例えば、出力は、さらなる原因を含むメッセージであってもよい。
【0043】
代替的又は追加的に、プロセッサ5は、人間の存在を検出することに応答して及び/又はさらなる原因を特定することに応答して、トランスミッタ4を介して、照明デバイス31~37のうちの1つ以上を制御するように構成されてもよい。前者の状況では、ユーザは、自身の照明デバイスを手動でオンにする必要がない。後者の状況では、照明デバイスは、例えば、情報を伝えるために、例えば、ユーザに警告するために使用されてもよい。
【0044】
1つ以上の無線周波数信号の第1のセット及び1つ以上の無線周波数信号の第2のセットは、メッセージレート、送信周波数、継続時間及び/又は送信デバイスが異なってもよい。例えば、周波数は、RF放射の吸収を増加させるために2.4GHzから20GHzに増加されてもよい。メッセージレートは、RF信号/メッセージが送信される頻度を表す。送信RF信号のメッセージレート及び/又はRF信号の継続時間を増加させることにより、検出精度は増加するが、電力消費も増加し、ワイヤレスネットワークが輻輳する可能性がある。送信デバイス及び受信デバイスは、イベントの原因となり得るものが両者の間に位置するように選択されてもよい。第1及び第2の受信特性は、例えば、RF信号を受信するために使用されるアンテナの数に関して及び/又は受信デバイスに関して異なってもよい。
【0045】
図1の実施形態において、プロセッサ5は、無線周波数信号の信号強度を直前の時点で受信した以前の無線周波数信号の信号強度と比較することによって無線周波数信号の変化を決定するように構成される。代替的な実施形態において、プロセッサ5は、無線周波数信号の信号強度を基準時点で受信した基準無線周波数信号の信号強度と比較することによって無線周波数信号の変化を決定するように構成される。
【0046】
図1の実施形態において、プロセッサ5は、無線周波数信号の変化を既知の原因のシグネチャと比較することによって人間の存在を検出する及び/又はさらなる原因を特定するように構成される。これらのシグネチャは、インターネット11に接続される、ワイヤレスLANアクセスポイント17のような、インターネットサーバ13に記憶されてもよい。さらなる原因は、例えば、水体の緩やかな増加、水体の急激な変化、フロア若しくは部屋間を移動する水体、走行中の車、又は停車中の車であってもよい。
【0047】
以下のユースケースは、人間の存在以外のイベントが家の中でどのように検出され特定され得るかの例である。
【0048】
- 浴室でのイベント検出。RFベースのセンシングは、ゆっくりと成長する水体又はゆっくりと減少する水体を検出することができる。これは、バスタブに水を入れる又はバスタブの排水に起因する可能性がある。また、シャワー、トイレの水流(toilet flush)、洗面台の使用も、測定された水量及び水の動きに基づいて区別されることができる。例えば、トイレの水を流す結果、水体の急速な移動が生じる。この場合、照明デバイスが、より良いコンテキスト照明(contextual lighting)を提供するために制御されてもよく、又は、コネクテッドデバイス(例えば、HVACシステム、サーモスタット、音楽プレーヤ、スマートホームシステム、音声アシスタント)が、特定されたイベントについて通知されてもよい。
【0049】
- リビングルーム又は他の部屋でのイベント検出。RFベースのセンシングは、例えば水槽又はアクアリウムの水漏れ、水の溢れ等を検出することができる。この場合、照明デバイスは、警告光効果(例えば、赤色の点滅)を呈してもよく、又は、警告イベントが、コネクテッドシステム(例えば、スマートフォン、スマートホームコントローラ、水道/公共サービス会社のサーバ)に提供されてもよい。
【0050】
以下のユースケースは、人間の存在以外のイベントが家の外でどのように検出され特定され得るかの例である。
【0051】
- 庭の中及び家の周りでのイベント検出。家の中でトイレの水が流されることを検出するのと同様に、アクティブな雨又は散水器が庭で検出されることができる。さらに、RFベースのセンシングは、通り過ぎる車を検出する、及び、車が車路に停車されているか否かを区別するために使用されることもできる(この場合、信号の変化は、水による信号の吸収に起因するのではなく、金属による信号の反射に起因する)。雨が検出される場合、屋外のライトが、道の視認性を高めるためにより明るくなってもよく、又は、屋内のライトが、傘をさす必要があることをユーザに知らせるために青くなってもよい。
【0052】
図1に示されるブリッジ1の実施形態では、ブリッジ1は1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ1は複数のプロセッサを含む。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えばARMベースの、汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えば、Unixベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。メモリ7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。メモリ7は、例えば、ソリッドステートメモリを含んでもよい。メモリ7は、例えば、コネクテッドライトのテーブル(table of connected lights)を記憶するために使用されてもよい。
【0053】
レシーバ3及びトランスミッタ4は、例えば、ワイヤレスLANアクセスポイント17と通信するためにEthernet及び照明デバイス31~37と通信するためにZigbee(登録商標)等、1つ以上の有線又はワイヤレス通信技術を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のレシーバ及び単一のトランスミッタの代わりに、複数のレシーバ及び/又は複数のトランスミッタが使用される。
図1に示される実施形態では、別個のレシーバ及び別個のトランスミッタが使用されている。代替的な実施形態では、レシーバ3及びトランスミッタ4は、トランシーバにまとめられる。ブリッジ1は、電源コネクタ等のネットワークデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサで実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0054】
図1の実施形態では、本発明のシステムは、ブリッジを含む。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、異なるデバイス、例えば、パーソナル若しくはサーバコンピュータ又は照明デバイスである。
図1の実施形態では、本発明のシステムは、単一のデバイスを含む。代替的な実施形態では、本発明のシステムは、複数のデバイスを含む。
【0055】
図2は、
図1のブリッジ1が住宅41で使用されている例を示している。照明デバイス31は、住宅41の1階のホールに配置されている。照明デバイス32及び33は、住宅41の1階のリビングルームに配置されている。照明デバイス34及び37は、住宅41の2階のバスルームに配置されている。照明デバイス35は、住宅41の2階のホールに配置されている。照明デバイス36は、住宅41の2階のベッドルームに配置されている。照明デバイス32によって送信され、照明デバイス34及び37によって受信されるRF信号は、例えば、風呂43が満杯か空かどうか、風呂43に水が入れられているかどうか、風呂43が排水されているかどうか、及び/又は風呂43が溢れているか否かを判断するために使用されてもよい。
【0056】
また、モーションセンサ39が、住宅41の1階のリビングルームに配置されている。モーションセンサ39は、人間の存在検出の向上を支援するために使用されてもよい。例えば、人49がリビングルームにいて、人の存在がモーションセンサ39によって支援されるRFベースのセンシングによって検出される場合、検出された大きな水塊(water mass)は、フロア間を移動する水体、例えば、漏水ではなく、この人49であると判断されてもよい。
【0057】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する第1の実施形態が
図3に示されている。ステップ101は、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることを含む。方法は、例えば、ネットワーク存在センシングシステムのコントローラによって実行されてもよい。ネットワーク存在センシングシステムは、複数のセンシングノードを含み、コントローラは、これらのノードのうちの1つであってもよい。センシングノードとして、例えば、照明デバイスが使用されてもよい。ステップ101は、(他の)センシングノードにメッセージを送信することを含んでもよく、並びに/又は、第1の送信特性で無線周波数信号を送信すること、及び/若しくは、第1の受信特性で無線周波数信号を受信することを含んでもよい。
【0058】
ステップ102は、第1のセットの無線周波数信号の変化を決定することを含む。ネットワーク存在センシングシステムは、ノード間でRFメッセージを継続的に送信し、期待(expected)(例えば、較正された)信号強度からのずれ(deviation)を測定することによって空間を監視する。
【0059】
ステップ103は、第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在による(又は人間若しくは動物の存在による)ものかどうかを検出することを含む。
図3の実施形態では、人間の存在が検出される場合にのみ、ステップ105が実行される。ステップ103で人間の存在が決定されない場合、ステップ101が繰り返される。
【0060】
ステップ105は、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することを含む。ステップ105では、変化がさらなる原因を有するかどうかが判断されるだけであり、さらなる原因が何であるかはまだ判断できない。
図3の実施形態において、ステップ105で、変化がさらなる原因を有さないと判断される場合、これは、人間の存在が唯一の原因であることを意味し、ステップ101が繰り返される。ステップ105において、変化がさらなる原因を有すると判断される場合、ステップ107が実行される。代替的な実施形態では、ステップ105は省略され、ステップ103の直後にステップ107が実行される。
【0061】
センシングノードによって収集されるデータに基づいて、検出されたずれが人によるもの(最も頻度の高いイベント)である可能性(likelihood)がステップ103で推定される。イベントが人の動き又は存在として分類される場合、ライトをオンにする等のデフォルトの挙動がアクティブにされる。そうでない場合、より多くのデータが、イベントを可能なイベントセット内の他のイベントから区別するために収集される。
【0062】
ステップ107は、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることを含む。第2の送信特性は、第1の送信特性とは異なり、第2の受信特性は、第1の受信特性とは異なる。ステップ102が、今度は第2のセットの無線周波数信号の変化を決定するために、ステップ107の後に再び実行される。
【0063】
RF信号の最初のずれを検出した後、RF信号は、イベントをより正確に分類できるように、例えば、分類のためのより多くの情報を提供し得るずれの連続的な又は急激な変化があるかどうかを検出するために、より頻繁に及び/又はより長い継続時間で送信されてもよい。より頻繁なメッセージは、イベントをより早く、より正確に検出することを可能にするが、(バッテリ駆動のデバイスの場合)より多くのエネルギを消費し、ネットワークの通常の動作と(例えば、コネクテッド照明システムの場合、ライトを制御するために送信されるRFメッセージと)干渉する可能性がある。
【0064】
ステップ109は、第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいてさらなる原因を特定することを含む。例えば、RF信号の変化が、例えば検出される動きが人に起因することができない(例えば、水体が天井を通ってあるフロアから別のフロアに移動する)ため、人に起因することができない場合、最も可能性の高いイベントは、トイレの水流、漏水等である可能性がある。水体が人間には大きすぎる場合、バスタブである可能性がある。水体が、大きく又は小さくなって、徐々に変化する場合、漏水、バスタブの排水又はバスタブの水入れである可能性がある。水体が同時に数カ所に現れ、安定している場合、(例えば、庭で検出される場合)雨又はスプリンクラーである可能性がある。
【0065】
センシングノードの位置に関する情報(例えば、部屋のタイプ)が、イベントをより良く分類するために使用されてもよい。例えば、バスタブの満水は、バスルームにあるRFデバイスによって検出される可能性がより高く、雨は、庭にあるRFデバイスによって検出される可能性がより高い。
【0066】
さらに、隣接するエリアも、最初の部屋の結論を(少なくとも部分的に)裏付けるために使用されてもよい。例えば、部屋A(例えば、
図2の2階のバスルーム)における洪水(flooding)は、当該部屋のRF信号が、該部屋全体でほぼ一様にゆっくりと増加/減少することにつながる。しかしながら、部屋B(例えば、
図2の1階のリビングルーム)では、部屋Aとの共有壁に近いライト(例えば、
図2の照明デバイス32)だけが同様の又はより小さいゆっくりとした増加/減少を見ることになり、遠いライト(例えば、
図2の照明デバイス33)は、何も見ないであろう。この挙動は、(既知のパターンとあまり合わないので)部屋Bにとっては無意味であり得るが、部屋Aで起こりうるイベントの裏付けと見なすことができる。
【0067】
さらに、ステップ109では、履歴情報が、分類を支援するために同じ空間又は近隣の空間について使用されてもよい。他のエリアが、例えば、変化が人の移動によって説明されることができるかを確認する、又は水体が以前のイベント/時点と比較して増加したかどうかを確認するため、以前のイベント(例えば、移動)を追跡するために使用されてもよい。
【0068】
ステップ110は、ステップ109においてさらなる原因が特定されることができたかどうかを判断することを含む。ステップ109においてさらなる原因が特定されることができなかった場合、ステップ101又はステップ107が繰り返される。ステップ101は、ステップ102において変化が第2のセットの無線周波数信号において決定されなかった場合、又はステップ102において決定された変化が人間の存在によるものである場合に繰り返される。そうでない場合、ステップ107が、同じ又は異なる第2の送信特性及び/又は第2の受信特性で、繰り返される。ステップ109においてさらなる原因が特定されることができた場合、ステップ111が実行される。ステップ111は、さらなる原因を含む又はさらなる原因に依存する出力を提供することを含む。
【0069】
ステップ111において、ユーザ及び/又はシステムに依存して、照明デバイスは、特定の光設定に従って制御されてもよい。例えば、特定の光シーン(例えば、バスタブが満たされているのが検出される場合、バスルームにおけるリラックスシーン(relaxing scene)又は漏水の場合、警告点滅するライト)が、検出されたイベントに関連付けられてもよい。照明に加えて、又はその代わりに、メッセージがユーザに送信されてもよく、及び/又は、他のコネクテッドシステムの挙動が変更されてもよい。
【0070】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する第2の実施形態が
図4に示されている。
図4の実施形態では、
図3の実施形態と比較して、ステップ105は、ステップ103において人間の存在が検出されるかどうかとは無関係に実行される。斯くして、人間の存在が検出されない場合であっても、さらなる原因が検出され得る。さらに、
図4の実施形態では、
図3のステップ109が、ステップ121に置き換えられている。ステップ121は、第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいて及びステップ103において人間の存在が検出されたかどうかに基づいてさらなる原因を特定することを含む。代替的な実施形態では、
図4のステップ121は、
図3のステップ109と置き換えられる。
【0071】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する第3の実施形態が
図5に示されている。ステップ101は、1つ以上の無線周波数信号を、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることを含む。ステップ102は、無線周波数信号の変化がある場合に実行され、無線周波数信号のこれらの変化を決定することを含む。ステップ103は、無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出することを含む。ステップ105は、無線周波数信号の変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することを含む。ステップ105において、変化がさらなる原因を有さないと判断される場合、ステップ101が繰り返される。
【0072】
ステップ105において、変化がさらなる原因を有すると判断される場合、ステップ121が実行される。ステップ121は、無線周波数信号の変化に基づいて及びステップ103において人間の存在が検出されたかどうかに基づいてさらなる原因を特定することを含む。ステップ110は、ステップ121においてさらなる原因が特定されることができたかどうかを判断することを含む。
【0073】
ステップ121においてさらなる原因が特定されることができなかった場合、ステップ107が実行される。ステップ107は、1つ以上の無線周波数信号を、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることを含む。第2の送信特性は、第1の送信特性とは異なり、第2の受信特性は、第1の受信特性とは異なる。ステップ102が、ステップ107の後に繰り返されるが、今度は新しい1つ以上の無線周波数信号についてである。
【0074】
ステップ121においてさらなる原因が特定されることができた場合、ステップ111が実行される。ステップ111は、さらなる原因を含む又はさらなる原因に依存する出力を提供することを含む。ステップ101が、人間の存在検出を再び優先させるためにステップ111の後に繰り返される。
【0075】
斯くして、
図5の実施形態では、第2の送信特性で送信される及び/又は第2の受信特性で受信される1つ以上の無線周波数信号のみに基づくのではなく、第1の送信特性で送信される及び/又は第1の受信特性で受信される1つ以上の無線周波数信号に基づいてさらなる原因を特定する試みがある。さらに、
図5の実施形態では、第1の送信特性で送信される及び/又は第1の受信特性で受信される1つ以上の無線周波数信号のみに基づくのではなく、第2の送信特性で送信される及び/又は第2の受信特性で受信される1つ以上の無線周波数信号に基づいて人間の存在を検出する試みがある。
【0076】
受信無線周波数信号の変化に基づいて人間の存在を検出する第4の実施形態が
図6に示されている。この第4の実施形態は、第1の実施形態の拡張である。ステップ101は、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させることを含む。ステップ102は、第1のセットの無線周波数信号の変化を決定することを含む。ステップ103は、第1のセットの無線周波数信号の変化が人間の存在によるものかどうかを検出することを含む。
図6の実施形態では、
図3の実施形態と同様に、ステップ105は、人間の存在が検出される場合にのみ実行される。ステップ103で人間の存在が決定されない場合、ステップ101が繰り返される。
【0077】
ステップ105は、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有するかどうかを検出することを含む。ステップ105において、変化がさらなる原因を有すると判断される場合、ステップ131及びステップ107が実行される。ステップ131は、1つ以上のさらなるセンサからデータを取得することを含む。
【0078】
ステップ107は、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させることを含む。第2の送信特性は、第1の送信特性とは異なり、第2の受信特性は、第1の受信特性とは異なる。ステップ102が、今度は第2のセットの無線周波数信号の変化を決定するために、ステップ107の後に再び実行される。
【0079】
ステップ133は、前のステップ102で決定される第2のセットの無線周波数信号の変化及び前のステップ131において1つ以上のさらなるセンサから得られるデータに基づいてさらなる原因を特定することを含む。ステップ110は、ステップ133においてさらなる原因が特定されることができたかどうかを判断することを含む。
図6の実施形態では、ステップ133においてさらなる原因が特定されることができなかった場合、ステップ101が繰り返される。代替的な実施形態では、ステップ110の後にステップ101又はステップ107が繰り返される、
図3の実施形態と同様に、ステップ101又はステップ131及び107のいずれかが繰り返される。
【0080】
ステップ109においてさらなる原因が特定されることができた場合、ステップ111が実行される。ステップ111は、さらなる原因を含む又はさらなる原因に依存する出力を提供することを含む。次に、ステップ135及び137が実行される。ステップ135は、ユーザフィードバックを受けることを含む。ステップ137は、さらなる原因を特定するソフトウェア、すなわち、ステップ133を実施するソフトウェアを改善するためにユーザフィードバックを使用することを含む。この学習ループは、ユーザ自身のシステムを改善するためだけでなく、他のユーザのシステムを改善するために使用されてもよい。
【0081】
図6の実施形態では、ステップ135で受けるユーザフィードバックは、ユーザ挙動を含み、このユーザ挙動は、さらなる原因が正しく特定されたかどうかを判断するために使用される。より具体的には、特定されたさらなる原因に対応する光設定で照明デバイスが制御された直後にユーザが設定を調整する場合、これは、さらなる原因の特定又は関連する光設定のいずれかが間違っていたことを示し得る。この情報は、ステップ133を改善するために使用されてもよく、又は代替的に、システムがユーザに明確にするよう求めることをトリガしてもよい。同様に、ユーザは、あるイベント(例えば、バスタブを満たす)を開始するときを示すことにより、このイベントに続く信号を記録して、これらの信号パターンがこのイベントと関連付けられることができるようにシステムを訓練することができる。
【0082】
図6の実施形態では、
図3の実施形態と比較して、a)ステップ131が追加され、ステップ109がステップ133に置き換えられている、並びに、b)ステップ135及び137が追加されている、という2つの主要な変更がなされている。代替的な実施形態では、これらの変更のうちの1つだけがなされている。
【0083】
図3~
図6の実施形態では、ステップ101が、ステップ111又はステップ137の後に繰り返される。これらの実施形態では、さらなる原因が特定された後に人間の存在検出が再び優先される。代替的な実施形態では、ステップ107が、ステップ111又はステップ137の後に、RF信号の変化が無くなる又はRF信号の変化が人間の存在以外の原因を有さなくなるまで繰り返される。この代替的な実施形態では、ステップ111は、例えばステップ111がメッセージを送信することを含む場合、同じさらなる原因が以前に特定されなかった場合にのみ出力を提供することを含んでもよい。任意選択的に、メッセージは、ステップ107ではなくステップ101が繰り返される場合に送信される。
【0084】
図7は、
図3~6を参照して述べられたような方法を実行し得る例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示している。
【0085】
図7に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適なコンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0086】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。また、処理システム300は、例えば、処理システム300がクラウドコンピューティングプラットフォームの一部である場合、別の処理システムのメモリ要素を使用することができてもよい。
【0087】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output: I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、(例えば、ボイス及び/又はスピーチ認識のための)マイク等を挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0088】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図7に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0089】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データレシーバと、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データトランスミッタとを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernet(登録商標)カードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0090】
図7に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(
図7には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよいことを理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0091】
図7は、入力デバイス312及び出力デバイス314を、ネットワークアダプタ316とは別個のものとして示している。しかしながら、追加的又は代替的に、入力はネットワークアダプタ316を介して受けられてもよく、出力はネットワークアダプタ316を介して送られてもよい。例えば、データ処理システム300は、クラウドサーバであってもよい。この場合、入力は、端末として機能するユーザデバイスから受けられてもよく、出力は、斯かるユーザデバイスに送られてもよい。
【0092】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラムプロダクトとして実装されてもよく、このプログラムプロダクトのプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD-ROMドライブによって読み取り可能なCD-ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0093】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む」及び/又は「含んでいる」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、さらに理解されるであろう。
【0094】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
【要約】
システム(1)は、例えば照明デバイス(31~37)によって、1つ以上の無線周波数信号の第1のセットを、第1の送信特性で送信及び/又は第1の受信特性で受信させる、第1のセットの無線周波数信号の変化が人間(49)の存在によるものかどうかを検出する、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有するかどうかを検出する、及び、第1のセットの無線周波数信号の変化がさらなる原因を有することを検出すると、1つ以上の無線周波数信号の第2のセットを、第2の送信特性で送信及び/又は第2の受信特性で受信させるように構成される。システムはさらに、第2のセットの無線周波数信号の変化に基づいてさらなる原因を特定する、及び、さらなる原因を含む又はさらなる原因に依存する出力を提供するように構成される。