(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】凝固器具に電力供給するための発電機およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
A61B 18/12 20060101AFI20221121BHJP
【FI】
A61B18/12
(21)【出願番号】P 2018052080
(22)【出願日】2018-03-20
【審査請求日】2020-09-28
(31)【優先権主張番号】10 2017 106 747.7
(32)【優先日】2017-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】592245823
【氏名又は名称】エルベ エレクトロメディジン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Erbe Elektromedizin GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト トビアス・ノルト
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ノイゲバウアー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・エデラー
(72)【発明者】
【氏名】クラウス・フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】マルクス・エンデルレ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ・ワゲンファイル
(72)【発明者】
【氏名】ジュリア・レックス
(72)【発明者】
【氏名】ロニー・フォイアー
(72)【発明者】
【氏名】オリバー・サヴォドニー
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-158705(JP,A)
【文献】特開平10-286261(JP,A)
【文献】特表平10-510460(JP,A)
【文献】特開2014-147692(JP,A)
【文献】国際公開第2015/184446(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織融合のための器具(11)に電力供給するための装置(10)であって、
前記器具(11)を操作するための凝固電圧(u)を生成するための発電機(15)であって、融合される組織(12)を少なくとも組織液の沸騰温度まで加熱するために前記組織に凝固電圧(u)を印加し、この場合、少なくとも生成された凝固電圧(u)の強度を考慮して制御され得る、発電機(15)を備え、さらに
組織抵抗(R)を振動する形で制御するように配置された、前記発電機(15)を制御するための機能ブロック(20)を備え、
前記機能ブロック(20)は、高い組織抵抗で抵抗振動を終了させるように配置され、
前記機能ブロック(20)は、経時的に減少する振幅の凝固電圧(u)で前記器具(11)に電流を継続して印加することにより組織冷却プロセスを実行するために、前記発電機(15)を制御する、装置(10)。
【請求項2】
組織抵抗(R)の振動制御のために抵抗設定値曲線が設定されること、および前記機能ブロック(20)は組織抵抗(R)のためのレギュレータを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記レギュレータは、組織抵抗の振動中に最大電圧および/または最小電圧を設定する出力電圧制限ユニットを備えることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記機能ブロック(20)は、凝固電圧(u)で開始する前記組織冷却プロセス中の凝固電圧(u)を連続的にまたは複数の段階で低下させるように配置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記機能ブロック(20)は、凝固電圧(u)を指定曲線と一致するように低下させるように配置されることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記機能ブロック(20)は、追加的にまたは代替的に、生成された電力(P)の強度を考慮して制御され得、さらに前記組織冷却プロセスの間の方法状態を監視して、それを考慮して、低下する凝固電圧(u)での電流印加から調整電力(P)での電流印加まで移行するように配置されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織融合器具、特に血管融合用の器具に電力供給するための発電機に関する。同時に、本発明は、このような器具に電力供給する発電機の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
凝固器具、特に組織融合器具の患者への外科的適用は、大抵の場合、厳しい時間的制約の下で行われる。外科的介入の間に、特に多くの血管の閉塞、および随意に、前記血管の切断の間に、多くの凝固措置が行われる場合、血管を可能な限り少ない時間内で閉塞することが重要である。望ましくない傷を最小限に抑えるために、周辺組織の損傷および凝固を最小限に抑える必要がある。一方、閉塞部は、閉塞されて、その後に切断された血管が手術中または手術後に開いて出血しないように、固定されなければならない。
【0003】
典型的には、血管融合は融合器具の2つのブランチ間で行われ、これらのブランチには高周波凝固が適用され、ブランチは、間に把持された血管を圧迫し、電流を流すことによって血管を加熱する。
【0004】
このような器具および関連する凝固プロセスは、米国特許第8216223号明細書から推論され得る。器具は、組織インピーダンスを検出するために、凝固プロセスの開始時に器具への試験パルスを発生させるシステムと関連付けられる。追加的にまたは代替的に、システムは、治療の開始時に電気手術器具の特性を決定し得る。次に、システムは、組織の反応を記録すべきであるかどうかを決定し、それに基づいて所望のインピーダンス軌道を決定する。これを考慮すると、システムは、所望の変化率に基づいて目標値のインピーダンスを決定する。次に、システムは、この所望のインピーダンス軌道の維持を監視し、この場合、システムは、温度、組織タイプなどを検出する。さらに、システムは、シーリングプロセス中に組織に送出されるエネルギーの量を検出して、インピーダンスが初期インピーダンスの値より高い閾値を超えたときに、指定された期間、エネルギーの継続的な送出を停止することができる。組織へのエネルギーの印加が完了すると、システムは冷却期間を提供し得る。冷却期間は、シーリングされた組織内のコラーゲンを凝固させるように作用し、この場合、冷却時間は、一定時間または組織融合プロセスに関連する値の関数である適応時間である。冷却期間が経過したときに、シーリングプロセスが完了する。システムは、例えば、ヒートパイプまたはペルチェ素子のような冷却を促進するための能動冷却素子を備え得る。
【0005】
さらに、米国特許第5827271号明細書は、組織融合器具を示しており、該器具では、血管が2つの励起されたブランチ間で圧迫され、ブランチに電流が流れ、その結果、ブランチが組織または血管を融合させるために加熱され得る。融合が行われた後、可能な限り短い時間内での組織の冷却を行うために、器具に出力される電力は非常に低いレベルまで下げられる。あるいは、組織を介して電気回路を閉じた状態に維持し続けるために、1ワットの非常に低い電力が組織に出力され得る。このような低い出力は、冷却プロセスを遅らせることはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第8216223号明細書
【文献】米国特許第5827271号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
可能な最も均質な構造が、凝固組織において実現されなければならない。均質な組織構造と、それと同時に短いシーリング期間とを実現することは、対象となる対立関係にある。本発明の目的は、シールの均質性、ひいては信頼性を向上させ、シーリング時間を短縮し得る概念を説明することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、請求項1または請求項5に記載の発電機、および請求項10または請求項13に記載の制御方法によって達成される。
【0009】
本発明の発電機は、複数の段階で組織融合のための器具を操作するための凝固電圧を生成する。そのためには、発電機は、蒸気が形成され得るように、第1の段階で、最初に組織を組織液の沸騰温度まで加熱するように配置される。組織が十分に加熱されるとすぐに、装置は本発明の第1の態様に従って第2の段階に移動する。第2の段階において、組織抵抗の振動が引き起こされる。この位相では、組織抵抗は交互に高値と低値をとる。高い組織抵抗が比較的乾燥した組織または組織内の蒸気泡に関連付けられ、低い組織抵抗が湿潤組織または蒸気泡のない組織に関連付けられた後、振動するのは組織抵抗だけではなく組織状態もパルスを発し、その結果、組織の脈動応力を発生させる可能性がある。さらに、組織に入力される電気エネルギーを周期的に減少させることによって、水分の増加、蒸気の除去または蒸気の液化(例えば、蒸気凝縮または蒸気抜きによる)を実現することが可能である。結果として、組織の抵抗を低下させ、ひいては、効果的におよび/または全体として、総エネルギー入力を増加させることが可能である。組織抵抗の周期的な低減は、凝固プロセスと比較して、電極間の電流を増加させ、この場合、操作は一定の高い組織抵抗で行われる。
【0010】
組織抵抗の振動の制御のために、公称抵抗曲線が決定され得るが、この場合、機能ブロックは組織抵抗のレギュレータを備える。レギュレータは、(連続的に、または狭い時間グリッド内で)組織抵抗を測定し、この組織抵抗を公称組織抵抗曲線によって現在指定されている組織抵抗と比較する。その結果の偏差に基づいて、レギュレータは、組織に印加される電圧を決定し、前記電圧を凝固電極に送出し、凝固電極は低周波で振幅変調された高周波凝固電圧を受け取る。その値は数ヘルツ、好ましくは30Hz未満(または20Hz未満)、さらに好ましくは20Hz未満または10Hz未満で振動する。多くの場合、10Hz~20Hzの振動周波数で良好な効果が得られる。振動周波数は、適切な機能ブロックによって固定して指定され得る、または機能ブロックによって可変に(特に、さらに発電機設定に応じて、把持された組織に応じて、特に、器具に応じて)に指定され得る。したがって、振動周波数は、現在の状況に合わせて異なる値を取り得る。
【0011】
好ましくは、レギュレータは、組織抵抗の振動中に最大電圧および/または最小電圧を設定する出力電圧制限装置を備える。好ましくは、最大電圧は、高い組織抵抗の位相の間のスパーク形成、またはそれ以外の凝固される組織および周辺組織の熱的損傷が生じないように設定される。例えば、最大電圧は、80V~150V、好ましくは90V~120Vの値に設定され得る。その偏差の値は、可能である。最低電圧は、ゼロとは異なる値に設定されるのが好ましい。このようにして、過度に速い組織の冷却および過度に速い組織内の蒸気の凝縮が防止され得る。例えば、最小電圧は20V~40Vの範囲内である。
【0012】
好ましくは、機能ブロックは、第3の段階の間に、制御された冷却プロセスに移行するために、過度に高い組織抵抗で抵抗振動を終了させるように配置されるが、前記冷却プロセスは、本発明の第2の態様を表す。制御された冷却プロセスの間、時間の経過と共に振幅が減少する電圧で電流が組織に連続的に印加され、その結果、他の方法で処理された場合には急速に変化する組織の冷却は明らかに緩慢になる。電極間で把持された組織に電流を継続的に印加することにより、組織の冷却は、振動中に観察される中間冷却と比較して明らかに緩慢になり、その結果、組織内の温度勾配が小さくなる。冷却プロセスの間のタンパク質鎖にとって最適な温度を通過するゾーンは、組織内の温度勾配が小さくなった結果、増大する。その結果、関与するタンパク質、特にコラーゲンには、機械的に耐久性のある構造、随意に、さらに線維構造を形成するために、より多くの時間およびより大きい空間が与えられる。互いに対して押し付けられる対向する組織壁のタンパク質、特にコラーゲンは、互いに融合することができる。
【0013】
緩慢な冷却プロセスは冷却期間を長くするが、抵抗振動および制御された冷却による凝固に必要な時間の合計は、抵抗振動が存在せず、制御されない冷却による凝固で必要とされる時間よりも少ない。したがって、凝固のための時間の短縮が可能であり、その結果、合計で3秒未満、特に2秒未満の治療時間(冷却プロセスを含む)が実現され得る。器具のブランチを閉じてから再び開くまでの時間は非常に短いが、血管の確実なシーリング、ひいては質の高い手術結果が同様に実現され得る。
【0014】
処置状態を決定し、特に異なる段階の開始点および終了点を決定するために、機能ブロックは少なくとも1つの組織特性を監視し得る。このような組織特性は、組織に印加される電圧、組織を流れる電流、印加電力、組織に伝達されるエネルギーの量、組織抵抗などであり得る。例えば、電流の印加の開始時の第1の段階の間、組織抵抗は、典型的には、低下相となり、その時点で最小値を通過し、その後、再び増加する。再増加は、組織内または組織上の蒸気の形成と関連がある。本発明の第1の態様によれば、凝固プロセスの第2の段階の間に、組織抵抗の振動が生成される。これは、例えば、組織抵抗のための設定値曲線を指定することによって実現され得る。組織に印加される凝固電圧は、組織抵抗が指定された設定値曲線にほぼ従って作用するように、レギュレータによって大きさが設定される。指定された時間(例えば、約0.5秒)で振動が発生した場合、または所定回数の振動(例えば、5~6、好ましくは7~10、好ましくは8)が記録された場合に、第3の段階が開始され得るが、前記第3の段階は緩慢な冷却プロセスを表す。
【0015】
抵抗振動および/または緩慢な冷却により、安全性が向上した血管の融合が可能になる。抵抗振動は、断熱蒸気の凝縮、ひいてはエネルギー入力の増加に起因する組織の周期的な再湿潤を伴う組織へのパルスエネルギー入力をもたらす。対向配置され、押し付けられた組織壁の密接した接合が準備される。次に、遅延された、すなわち緩慢な冷却プロセスにより、関与するタンパク質、特にコラーゲンの良好な再結合およびタンパク質鎖形成がなされる。緩慢な冷却プロセスは、冷却相の間に、長い、相互結合したタンパク質鎖の形成のための最適な温度条件が得られる、生体組織のより大きなゾーンを提供する。
【0016】
本発明の発電機および本発明の制御方法の有利な実施形態のさらなる詳細は、明細書ならびに従属請求項および添付図面から推論され得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】発電機、接続された器具、および融合される血管の基本概略図である。
【
図2】凝固のために2つのブランチ間に把持された血管の概略断面図である。
【
図4】発電機によって出力された凝固電圧の経時的挙動を示す図である。
【
図5】印加された凝固電圧に反応した組織抵抗の経時的挙動を示す図である。
【
図6】発電機によって組織に送出される電力および出力エネルギーを示す図である。
【
図7】器具によって組織に通される電流の時間的挙動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、非常に概略化された形で、発電機(装置)10、発電機(装置)10によって電力供給される組織融合器具11特に組織融合のための器具(11)、および閉塞される血管12を示している。器具11は、血管12を把持するために配置された2つのブランチ13,14を備える。例えば、作動レバー、短いシャフトまたは長いシャフトなどを備えるハンドルのような案内要素および制御要素は、図示されていない。基本的には、器具11は、開腹手術または腹腔鏡手術に使用されるような既知の組織融合器具の設計を有し得る。
【0019】
ブランチ13,14の少なくとも一方は、
図2に示されているように、ブランチ13,14間に把持された組織12を圧迫することができるように可動であり、その結果、組織壁の内側は互いに対向して位置し、互いに押し付けられ得る。さらに、器具11は、移動式の機械的ナイフ、超音波ナイフ、切断電圧が印加される移動式もしくは固定式のナイフ、または任意の他のこのようなタイプの切断要素を備え得る。本発明は、装置10に関し、この範囲では、ブランチ13,14への電流の印加に関し、基本的には、任意の組織または血管の融合器具において、すなわち、器具が融合される要素を切断するための1つまたは複数の切断装置を備えないかどうかに関係なく、使用され得る。
【0020】
装置10は発電機15を備える。詳細は後述するが、発電機15は、器具11を操作するための凝固電圧uを生成するための発電機であって、融合される組織12を少なくとも組織液の沸騰温度まで加熱するために前記組織に凝固電圧として凝固電圧uを印加し、この場合、少なくとも生成された凝固電圧uの強度を考慮して制御され得る。発電機15は出力部16において、随意に、センサブロック17および導線18,19を介して器具11に伝導される高周波凝固電圧HFを供給する。センサブロック17は、発電機15によって送出されるRF電圧および/または発電機15によって送出されるRF電流の強度を検出し、RF電圧およびRF電流を信号uおよび/または信号iとして、発電機15を制御するための機能ブロック20または複数の機能ブロック20a,20b(
図1および
図3参照)に送信する。
【0021】
発電機15は、入力部21を有し、入力部21を介して制御信号を受信することができる。制御信号は、発電機15によって出力される凝固電圧uの強度を指定するアナログ信号またはデジタル信号であり得る。制御信号は、センサブロック17に接続された機能ブロック20によって送信され得るので、センサブロック17は、前記機能ブロックによって出力された信号を受信する。信号は、例えば、発電機15によって送出されるRF電流および/または発電機15によって供給されるRF電圧を特徴付ける信号であり得る。機能ブロック20は、2つ以上の機能ブロック20a,20bに分割され得る。詳細は後述するが、機能ブロック20は、組織抵抗Rまたは凝固電圧uを振動する形で制御するように配置された、発電機15を制御するためのブロックである。また、機能ブロック20は、経時的に減少する振幅の凝固電圧uで器具11に電流を継続して印加することにより組織冷却プロセスを実行するために、発電機15を制御する。機能ブロック20は、これらの機能の両方を有していてもよいし、いずれか一方のみを有していてもよい。
【0022】
機能ブロック20または機能ブロック20a,20bは、別々のビルディングブロックとして、もしくは発電機制御プログラムのプログラム構成要素(単数または複数)として構成され得る、または発電機15の動作を制御し得る任意の適切な他の手段で構成され得る。詳細は後述するが、機能ブロック20は、例えば、組織抵抗Rのためのレギュレータを備え、レギュレータは、組織抵抗の振動中に最大電圧および/または最小電圧を設定する出力電圧制限ユニットを備える。機能ブロック20または機能ブロック20a,20bは、段階的に調整される必要があるパラメータのレギュレータを形成し、パラメータは、例えば、電流i(例えば、段階Aにおける)、組織抵抗R(例えば、段階Bにおける)、凝固電圧u(例えば、段階Cにおける)、または電力P(例えば、同様に段階Cにおける)であり得る。レギュレータは、少なくとも1つの段階の間に、固定された、経時的に一定である、または所望の経時的進行に従う電圧範囲内で発電機15を制御するように設定され得る。追加的にまたは代替的に、レギュレータは、少なくとも1つの段階の間に、固定された、経時的に一定である、または公称的な経時的進行に従う電流範囲、抵抗範囲、または出力範囲内で発電機15を制御するように設定され得る。所望の経時的進行は、上昇もしくは下降ランプまたは他の規則的もしくは不規則な周期関数もしくは非周期関数であり得る。
【0023】
機能ブロック20の構造および機能をより十分に説明するために、
図3の典型的な実施形態について述べる。センサブロック17に接続された第1の機能ブロック20aは、発電機15によって送出され、ブランチ(導線18,19)に印加される凝固電圧uと、血管12または他の組織を流れる電流iとを検出する。電流iの強度は、印加された凝固電圧uの強度および電流抵抗Rの程度の強度に依存し、前記抵抗の値は、血管12または他の組織の凝固中に変化する。機能ブロック20aは、測定された電流iおよび凝固電圧uに基づいて、必要に応じて(少なくとも概算で)、既存の組織抵抗R=(u/i)*cos(Phi)および/または電力P=u*i*cos(Phi)および/または電圧uと電流iとの間の位相シフトPhiを計算し、これを機能ブロック20bに出力する。さらに、機能ブロック20aは、検出された凝固電圧uおよび/または検出された電流iおよび/またはそれらから算出した値を機能ブロック20bに出力し得る。
【0024】
機能ブロック20bは、凝固プロセスの動作モードまたは段階に応じて、組織抵抗R、組織に出力される電力P、凝固電圧uと電流iとの間の位相シフトPhi、凝固電圧u、および/または組織を流れる電流iを特徴付ける信号の少なくとも1つを受信する。機能ブロック20の機能ブロック部分20bは、各段階において、パラメータR、P、Phi、u、iの少なくとも1つの設定値曲線を指定するという点において凝固プロセスを制御し、前記曲線は、例えば、メモリ22内でアクセス可能である。設定値曲線は、それぞれがパラメータR、P、u、iの1つ(または複数)に適用可能であり、このパラメータに対して個々の設定値を指定する複数のセクションを含み得る。接続される器具11のタイプに応じて、または装置10のユーザインターフェースの調整に応じて、設定値(単数または複数)は変化し得る。詳細は後述するが、例えば、組織抵抗Rの振動制御のために抵抗設定値曲線が設定される。
【0025】
さらに、機能ブロック20bは、設定値曲線によって指定された個々のパラメータ(R、P、Phi、u、またはi)と、機能ブロック20aによって決定された個々の制御パラメータR、P、Phi、u、またはiの実際の値との差を決定する調整ブロックを備える。この設定値/実際の値の差に基づいて、設定値電圧が、調整ブロックによって機能ブロック20b内で導出され、発電機15に出力される。
【0026】
制御ブロック20a,20bは、コントローラによって処理されるプログラムの一部であり得、前記プログラムは以下のように機能し、以下のように発電機15を制御する。
【0027】
発電機15は、数100kHz、例えば、350kHzの範囲内の高周波凝固電圧を生成することができる。発電機15によって生成される電圧は、例えば、0~150Vの範囲内であり得る。他の発電機の電圧も使用され得る。しかしながら、いずれの場合も、電圧は、ブランチ13,14と生体組織、例えば、血管12との間のスパーク形成が発生しないような電圧である。さらに、発電機15は、例えば、最大で120Wの出力、またはそれ以上の出力を供給できるように構成されることが好ましい。さらに、発電機15は、2A(またはそれ以上)のRF電流を送出することができるように構成される。これらのパラメータを用いることで、発電機15は、基本的に、器具11による血管12または他の組織の融合、すなわち、前記血管または組織の永久的閉塞に適したものになる。
【0028】
血管12は、血管12の内壁、すなわち内膜を形成する組織内皮24を有する。組織内皮は、単層板上皮、弾性線維、および結合組織を形成する内皮細胞からなる。組織内皮24は、筋細胞、コラーゲン線維、弾性線維、および結合組織からなる中間層25(中膜とも呼ばれる)上に位置する。外層26(外膜とも呼ばれる)は、主に、結合組織と弾性線維とからなる。特に、中膜および外膜は、組織融合中に一緒に融合されるコラーゲン線維を含有する。
【0029】
組織融合処置を実施するために、血管12は、最初に、
図2に従って、ブランチ13,14間で把持されて圧迫され、そのことにより、組織壁の対向配置された内側表面が互いに接触し、血液がブランチ13,14間で搾り出され、血管12は完全に締め付けられて閉塞される。その際、ブランチ13,14は、血管12に圧締圧力を加える。
【0030】
図4~
図7によれば、融合プロセスは、好ましくは、最大でも約1秒間持続する第1の段階から始まり、この第1の段階の間、ブランチ13,14間の血管12は、貫流電流によって加熱される。段階Aは、ソフトウェアによって、一定時間(例えば、2.5秒)に制限され得る。例えば、電流iが組織に伝導される段階Aでは、
図7の点線27で示されているように、組織は、例えば、経時的に上昇するランプとして指定される。この場合、機能ブロック20aは、電流iを検出し、電流iをレギュレータとして機能する機能ブロック20bに送出する。機能ブロック20bは、発電機15の設定値を生成し、設定値を発電機の入力部21に出力する。しかしながら、同時に、機能ブロック20bはさらに、ブランチ13,14に印加される凝固電圧HFを考慮して、例えば、組織への損傷の影響を防ぐために、例えば、時間依存関数(例えば、電圧ランプI(
図4))に基づいて凝固電圧HFを制限し得る。制限は、例えば、最初は、指定された時間依存関数(例えば、
図4に示されているような線形ランプI)に従って制限され、随意に、さらに最大電圧IIによって制限され得る。電圧制限により、電流iは、一定時間(例えば、約0.6秒)、設定値曲線27より下にとどまる。
【0031】
電流増加が発生する間、
図5に示されている組織抵抗Rは、組織液の放出および溶解イオンの移動度の増加による組織の加熱の進行に伴って低下する。抵抗が低下している間、電流は増加し、その結果、電源レギュレータは電圧を低下させる。電圧は限界値を下回るので、電流iは指定された値27に従う。
【0032】
このタイプの制御の代替形態として、凝固電圧uが指定された時間ベースの関数、例えば、段階的なランプなどに従うことも可能である。これは、経時的に適切に発生する設定値電圧を用いて、機能ブロック20bによって指定され得る。
【0033】
第1の段階の間、組織抵抗Rは、電流が増加して加熱が増大するにつれて、最初にR
min(典型的には50オーム未満である)まで低下する。組織の温度の上昇により、生体組織のオーム抵抗Rは、例えば、ほとんど20オームを超えず、多くの場合、10オーム,5オーム、または2オームよりも低いような非常に低い値まで低下する。組織の加熱が増大し、蒸気形成が始まると、
図5の点29に示されているように、組織抵抗Rは再び上昇する。この時点は、約1秒後に到達する。このプロセスの間、
図6に示されているように、組織に伝達される電力は比較的高い。組織抵抗Rが限界値(例えば、最大50オームおよび/またはR
minの倍数および/または電圧uと電流iとの間の特定の位相シフトPhi)に達するか、または限界値を超える場合、段階Aが完了する。
【0034】
この時点で(約1秒で)、血管12に伝達される電力Pは、その最大値を超えており、蒸気形成および組織乾燥それぞれが増加した結果として抵抗上昇により減少する。この典型的な実施形態では、この時点で血管12に伝達されるエネルギーWは、約50Jに達している。あるいは、他のエネルギー値を供給することも可能である。
【0035】
機能ブロック20bは、経過時間を考慮して、あるいは血管12に伝達される電気エネルギーWを考慮して、あるいは、組織抵抗Rの大きさおよび/または経時的進行を考慮して、あるいは、電流iの大きさおよび/または経時的進行を考慮して、方法状態を判断するように構成され得る。方法の状態の特性値は、血管12の少なくとも一部が沸騰温度に達したという事実を伴う組織液の開始沸騰である。機能ブロック20bが電流を監視する場合、このことは、電流曲線27を考慮して機能ブロック20bによって検出され得る。機能ブロック20bが血管12に伝達されるエネルギーWを監視する場合、機能ブロック20bは、血管12に伝達される一定量のエネルギー(例えば、50ワット秒)に達することで、組織液の開始沸騰を検出し得る。機能ブロック20bが組織抵抗Rを監視する場合、前記機能ブロックは、例えば、抵抗最小値を通過した後に、42.5オームの抵抗限界値を超えることによって組織液の開始沸騰を検出することができる。
【0036】
前記パラメータのどれが機能ブロック20,20bによって監視されるのかは関係なく、機能ブロック20,20bは、関数の状態として、段階Aの終了を検出し(例えば、抵抗Rを考慮した組織液の開始沸騰によって)、好ましくは、0.5秒間または最小限それより長く持続する組織融合相へと発電機15を案内する。この位相の間に、発電機15は、指定関数32に従って進行する経時的な設定値を有する凝固電圧uおよび組織抵抗Rを生成し、周期的な電圧低下または電圧ディップ32~39を生成するように、機能ブロック20bによって制御され得る。凝固電圧uの指定最大値は、経時的に一定であり、
図4によって推論されるように、下降する経時変化関数、例えば、下向き傾斜直線31に従い得る。他の電圧の進行、例えば、下降する指数関数または上昇する電圧進行が使用され得る。このように、機能ブロック20(20b)は、凝固電圧uを指定曲線と一致するように低下させるように配置される。
【0037】
段階Bにおいて、機能ブロック20bは、好ましくは、組織抵抗Rのレギュレータとして機能する。そのためには、メモリ22は、設定値組織抵抗R
sollの設定値時間関数を指定し、この関数をレギュレータブロックに送る。例えば、この設定値時間関数は、周期的な時間依存関数、例えば、
図5の破線で示されている正弦関数である。機能ブロック20aは、実際の組織抵抗R
istを決定し、それをレギュレータブロックに送る。機能ブロック20aは、その結果、発電機15によって最大限に生成され得る電圧を依然として最大値(例えば、90Vから120V)に制限する電圧限界値IIを考慮して、発電機15を制御する。さらに、機能ブロック20bは、低い方の凝固電圧uを制限して、最小値(例えば、25V)を下回らないようにする。高い方の電圧を制限することによって、組織上のスパークまたは他の組織の熱的損傷を回避することが可能である。低い方の電圧限界値U
Lowは、蒸気の凝縮が過度に速くなる、または過剰になるのを回避する値である。
【0038】
組織抵抗の調整の結果として、
図4に従って電圧ディップ32~39が発生し、このとき、発電機15は、どの場合も出力を短時間減少させ、その結果、出力電圧は、例えば、約90V~120Vの値から20Vまたは25Vの最小値まで低下する。電圧ディップが存在するときはいつでも、
図6に示されているように、血管12に伝達される電力も、最初は減少する。同時に低下する組織抵抗により、増加した電力は、周期的な以降の電圧上昇と共に組織に伝達される。しかしながら、平均して、組織抵抗の周期的低下の間、組織に伝達されるこの電力は、例えば、100Vの高い凝固電圧uで、したがって一定の高い組織抵抗で凝固が完全に発生する場合よりも大きくなる。
【0039】
周期的な抵抗変調の結果として、血管12の既に生成された蒸気および/または組織が再湿潤状態になり得る。その結果、
図5に示されている抵抗振動および
図6の以降の出力ピークと一致する圧力脈動が生じ、前記圧力脈動が血管内皮24の透過に寄与し得る。そうすることで、対向配置された血管壁の中膜25、および随意に外膜26のタンパク質成分が互いに接触して融合し得る。
【0040】
機能ブロック20は、例えば、固定の指定回数または可変指定回数の組織抵抗Rの振動または電圧ディップ32~39を有する組織抵抗の進行の時間曲線を考慮して、血管12の方法状態を指定し得る。あるいは、振動を振幅と周波数で指定し、電圧ディップ32~39または抵抗振動の数を検出することも可能である。これを実現するために、実施される電圧低下がカウントされ得、例えば、8または9の限界値に達すると、段階Bが完了され得る。いずれにしても、段階Bは高い組織抵抗で、したがって、高い(低下しない)凝固電圧uで終了する。例えば、機能ブロック20は、高い組織抵抗で抵抗振動を終了させるように配置される。言い換えると、機能ブロック20は、抵抗振動における抵抗の上昇時に抵抗振動を終了させるように配置される。同様に、さらに修正された実施形態では、機能ブロック20は、方法状態および段階Bの終了を検出するために、
図6の出力最大値および/または出力最小値または
図7の現在のピークを監視し、カウントし得る。
【0041】
機能ブロック20が前述の方法のいずれかで第2の段階Bが完了したと判断した場合、機能ブロック20は、制御された組織冷却相である段階Cに入るように、発電機15の作動を変更する。その際、目標とする方法で組織の冷却を遅くするために、血管12には継続して電流が供給される。その結果、
図5によれば、組織内の組織抵抗Rは、時間t
aで開始するこの位相では、電圧ディップ32~39の間の凝固相の間よりも緩やかに低下する。これは、例えば、凝固電圧uがメモリ22に記憶されている経時的電圧曲線によって指定されるように導出されるという点で実現される。機能ブロック20bは、例えば、下降ランプとして、時間関数に従って凝固電圧を指定する。指定された電圧は、制御信号として直接発電機に出力され得る、あるいは、一方では、発電機15によって実際に生成された凝固電圧uを受け取って、形成された差を考慮して発電機を制御するレギュレータブロックに出力され得る。
【0042】
凝固電圧uは、例えば、-200V/秒の指定された割合で低下する。他の低下率(例えば、-150V/秒または-250V/秒)を使用することも可能である。さらに、必要に応じて、冷却相の間に、低下率が変更され得る。例えば、機能ブロック20は、凝固電圧uで開始する組織冷却プロセス中の凝固電圧uを連続的にまたは複数の段階で低下させるように配置される。
【0043】
冷却相の間、組織の再湿潤が発生し、この場合、組織は約150℃~170℃の異なる温度領域を通過して冷却されるようにゾーン内を移動する。これには、組織抵抗Rの低下が伴うが、この組織抵抗Rの低下は、電流を継続して印加することにより、段階Bにおける抵抗振動の間の抵抗低下より明らかに緩慢になる。このことにより、生体組織の温度勾配は、緩慢でない冷却と比較して、緩慢な冷却によって最小限に抑えられる。相対的に大きな容積を有するゾーンは、存続期間が長くなるように形成され、その温度はタンパク質鎖に好ましい温度範囲内にある。結果として、関与する組織の各点について機械的に耐久性のあるタンパク質構造の形成に利用できる時間がより長くなる。
【0044】
蒸気の除去または蒸発が増加するにつれて、組織抵抗Rは限界値未満まで低下する。この限界値は、指定された制限値であり得る、あるいは、抵抗振動の間の組織抵抗の結果または段階Aからの抵抗進行の結果得られた限界値であり得る。例えば、それ以上低下する可能性がない発電機15の最小電圧のために、段階Bにおける組織抵抗は抵抗設定値曲線で指定されている限り低下しない。しかしながら、発生する最小組織抵抗R
minは記録され得る。組織抵抗Rが記録された最小組織抵抗R
minまたはその固定倍数(例えば、1.5*R
min)に達すると、これは段階Cの電圧誘導冷却相を終了させる事象として使用され得る。この時点t
eで、機能ブロック20は出力調整に切り換わる。組織には、
図6に示されているように、電力Pが、例えば、線形にまたは指定された他の曲線と一致して減少し続けるような凝固電圧uが供給される。凝固の終了、ひいては発電機15のスイッチオフは、例えば、時間制御されて、および/または特定のエネルギー量Wに達した後、および/または特定の電力に達したときに、または時間t
cにおける他の基準に基づいて、機能ブロック20または20bによって開始される。
【0045】
あるいは、抵抗の限界値は、その増加28の前の最小値として組織抵抗がとる値Rminおよび/または電圧ディップ32~39の間に組織抵抗がとる値でもあり得る。機能ブロック20,20bは、この値を検出し、この値を限界値として冷却相の終了の検出に使用するためにメモリに入れることができる。
【0046】
このように、機能ブロック20は、追加的にまたは代替的に、生成された電力Pの強度を考慮して制御され得、さらに組織冷却プロセスの間の方法状態を監視して、それを考慮して、低下する凝固電圧uでの電流印加から調整電力Pでの電流印加まで移行するように配置される。
【0047】
本発明の装置10および本発明の方法概念はそれぞれ、2つの凝固電極13,14間の血管12の特に迅速で、丁寧で、安全な融合を可能にする。その際に、生体組織内に抵抗振動が生成され、前記振動は、例えば、50オームの組織抵抗値の上下で交互に移動する。その後、組織の緩慢な冷却相を通過し、この位相の間、瞬間的な電圧切断と比較して実質的に緩慢な冷却プロセスを実現するために、好ましくは経時的に低下する凝固電圧で組織12に電流が印加される。そうすることで、一方では、押し付けられた血管壁のコラーゲンの良好な融合が実現され、他方では、コラーゲンの機械的に安定した凝固が実現される。上述のプロセス制御により、従来の方法に比べて必要な融合時間が短縮され、高周波電流の作用時間が短縮されるために、周辺組織の望ましくない損傷が低減され、血管の閉塞がより確実になる。
【0048】
なお、本発明は、装置10として実現できるだけでなく、器具11に電力供給するための装置10の制御方法として実現できる。
【0049】
当該制御方法は、凝固相の間に、凝固電圧uが利用され、器具11を介して生体組織12に前記電圧が印加された場合に、凝固電圧uが電流を生じさせ、電流によって生体組織12が蒸気を形成し、この場合、凝固電圧uは組織抵抗Rが振動するように変調される。
【0050】
また、凝固電圧uの変調は、抵抗設定値曲線と一致して行われる。
【0051】
また、凝固電圧uは、変調の間、高値と低値との間で変化し、高値で終了する。
【0052】
また、当該制御方法は、凝固相の間に、凝固電圧uが利用され、器具11を介して生体組織12に前記電圧が印加された場合に、凝固電圧uが電流を生じさせ、電流によって生体組織12が蒸気を形成し、その後、冷却相の間に、迅速なまたは瞬間的な凝固電圧切断と比較して冷却プロセスを遅くするために、凝固電圧uを時間ta,tcにわたって低下させる。
【0053】
また、凝固相の終了および冷却相の開始は、凝固電圧u、電流、もしくは組織抵抗Rの指定回数の低下が検出されたときに、または凝固相の開始から一定時間が経過したときに、または一定のエネルギーが組織に送出されたときに、開始される。
【0054】
また、冷却相の間、凝固電圧uは、組織抵抗が限界値R未満に低下するまで、所定時間にわたって、凝固相の間に凝固電圧が最後にとった値だけ徐々に低下すること、電圧低下相の終了時に、加熱後の位相が開始され、その間に、器具11に供給される電力Pは指定曲線と一致するように調整される。
【符号の説明】
【0055】
10 装置
11 器具
12 血管
13,14 ブランチ
15 発電機
HF 発電機15によって生成される凝固電圧
16 発電機15の出力
17 センサブロック
18,19 導線
u 凝固電圧RFを特徴付ける信号
i 発電機15の電流を特徴付ける信号
R 組織抵抗
P 組織に伝達される電力
Phi uとiとの間の位相角
20 機能ブロック/レギュレータ
21 発電機15の制御のための入力
I 電圧制限のランプ
II 電圧限界値
22 メモリ
24 血管内皮(内膜)
25 中膜
26 外膜
27 設定値電力のデフォルト値
28 電圧uが低下するセクション
29 組織抵抗の再上昇
W 血管12に伝達されるエネルギー
31 下向き傾斜直線
32-39 電圧ディップ
ta,te 電圧誘導冷却相の開始と終了
tc 電流印加の終了