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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/18 20060101AFI20221121BHJP
   E02F 9/00 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
E02F9/18
E02F9/00 D
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2018218656
(22)【出願日】2018-11-21
(65)【公開番号】P2020084511
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】安藤 直也
(72)【発明者】
【氏名】北河 勇一郎
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-225248(JP,A)
【文献】特開2008-208551(JP,A)
【文献】特開2015-183589(JP,A)
【文献】実開平07-025221(JP,U)
【文献】特開2012-067478(JP,A)
【文献】意匠登録第1323361(JP,S)
【文献】特開平11-181834(JP,A)
【文献】特開2017-071928(JP,A)
【文献】特開2012-127442(JP,A)
【文献】特開2017-066787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/18
E02F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体と、
前記車両本体の前部に搭載された作業機と、
前記車両本体に配置されるエンジンと、
前記車両本体の後部に配置されるカウンタウェイトと、
を備え、
前記カウンタウェイトは、前記エンジンの後方に配置される第1開口と、車幅方向において前記エンジンの後方とは異なる位置で前記第1開口と並べて配置される第2開口と、前記第1開口を取り囲む第1枠部と、前記第2開口を取り囲む第2枠部とを、有し、
前記第2開口の下辺は、前記第1開口の下辺より下方に配置される、
作業車両。
【請求項2】
前記エンジンを冷却するための冷却装置と、
前記冷却装置と並べて配置される防塵ネットと、
をさらに備え、
前記第2開口は、前記防塵ネットの後方に配置される、
請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記防塵ネットは、後方視において、前記第2開口の内側に配置される、
請求項2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記防塵ネットは、前記第2開口から車両前後方向に着脱可能に前記車両本体に配置される、
請求項2又は3に記載の作業車両。
【請求項5】
前記防塵ネットは、単一要素である、
請求項2から4のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項6】
前記冷却装置と並べて配置される冷却ファンと、
前記冷却ファンを点検するための点検窓部と、
をさらに備え、
前記第1開口は、前記点検窓部の後方に配置される、
請求項2から5のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項7】
前記冷却装置を通過した空気を前記冷却ファンに案内するファンシュラウド、
をさらに備え、
前記点検窓部は、前記ファンシュラウドに開閉可能に設けられる。
請求項6に記載の作業車両。
【請求項8】
前記カウンタウェイトは、鋳造によって一体成形される、
請求項1から7のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項9】
前記カウンタウェイトは、前記第1開口を覆う第1カバー部材を、有し、
前記第1カバー部材は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に前記第1枠部に設けられる、
請求項1からのいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項10】
前記カウンタウェイトは、前記第2開口を覆う第2カバー部材を、さらに有し、
前記第2カバー部材は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に前記第2枠部に設けられる、
請求項1からのいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項11】
前記カウンタウェイトは、前記第1開口を覆う第1カバー部材と、前記第2開口を覆う第2カバー部材とを、有し、
前記第1カバー部材は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に前記第1枠部に設けられ、
前記第2カバー部材は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に前記第2枠部に設けられ、
前記第1カバー部材は、前記第1開口及び前記第2開口の間の前記第1枠部から離れるように、開放され、
前記第2カバー部材は、前記第1開口及び前記第2開口の間の前記第2枠部から離れるように、開放される、
請求項1から8のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項12】
前記第2カバー部材は、前記カウンタウェイトの外側の空気を前記車両本体の後部に導入するための外気導入用の孔部を、有する、
請求項10又は11に記載の作業車両。
【請求項13】
前記第1枠部及び前記第2枠部は、1つの枠部材として、一体に形成される、
請求項1から12のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項14】
前記カウンタウェイトは、前記第1開口を基準として前記第2開口とは反対側において前記第1開口と並べて配置される第3開口と、前記第3開口を取り囲む第3枠部とを、さらに有する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項15】
前記エンジンの駆動力を前記作業機に伝達するための伝達機構、
をさらに備え、
前記第3開口は、前記伝達機構に給油するための給油口の後方に、配置される、
請求項14に記載の作業車両。
【請求項16】
前記第3開口の下辺は、前記第1開口の下辺より下方に配置される、
請求項14又は15に記載の作業車両。
【請求項17】
前記カウンタウェイトは、前記第3開口を覆う第3カバー部材を、さらに有し、
前記第3カバー部材は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に前記第3枠部に設けられる、
請求項14から16のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項18】
前記第3カバー部材は、前記車両本体の後部の空気を前記カウンタウェイトの外側に排出するための空気排出用の孔部を、有する、
請求項17に記載の作業車両。
【請求項19】
前記第1枠部、前記第2枠部、及び第3枠部は、1つの枠部材として、一体に形成される、
請求項14から18のいずれか1項に記載の作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の作業車両では、カウンタウェイトが車両本体に設けられている。例えば、特許文献1に開示されたカウンタウェイトには、3個の開口が設けられている。
【0003】
3個の開口は、左右方向に並べて配置されている。3個の開口における中央の開口上部は、開放されており、枠部が設けられていない。すなわち、中央の開口は、枠部によって取り囲まれていない。
【0004】
一般的に、中央の開口は、エンジンの後方に配置される。中央の開口は、カバー部材によって塞がれる。この状態においてカバー部材を上方に揺動させると、中央の開口からエンジンルーム内の構成にアクセスすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】意匠登録第1323361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のカウンタウェイトでは、中央の開口上部に枠部が設けられていないので、カウンタウェイトの剛性を確保できないおそれがある。また、カウンタウェイトの製造時にカウンタウェイトに歪みが生じてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、カウンタウェイトの剛性を確保できる作業車両を、提供することにある。また、本発明の別の目的は、カウンタウェイトの製造時にカウンタウェイトの歪みを防止できる作業車両を、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る作業車両は、車両本体と、車両本体の前部に搭載された作業機と、車両本体に配置されるエンジンと、車両本体の後部に配置されるカウンタウェイトとを、備える。カウンタウェイトは、エンジンの後方に配置される第1開口と、第1開口と並べて配置される第2開口と、第1開口を取り囲む第1枠部と、第2開口を取り囲む第2枠部とを、有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様に係る作業車両では、カウンタウェイトにおいて、エンジンの後方に配置される第1開口が、第1枠部によって取り囲まれている。また、カウンタウェイトにおいて、第1開口と並べて配置される第2開口が、第2枠部によって取り囲まれている。
【0010】
これにより、カウンタウェイトに第1開口及び第2開口が設けられたとしても、第1枠部及び第2枠部によって、カウンタウェイトの剛性を確保することができる。また、この構成により、カウンタウェイトの製造時に、カウンタウェイトの歪みを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る作業車両の斜視図。
図2】カバー部材が閉じた状態における作業車両を後方から見た後面図。
図3】カバー部材が開いた状態における作業車両を後方から見た後面図。
図4】エンジンルーム内に配置された構成部品のレイアウトを説明するための模式図。
図5】カウンタウェイトの斜視図。
図6】カウンタウェイトの後面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る作業車両100について説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、作業車両100は、車両本体1と、作業機2とを、有する。車両本体1は、旋回体3と、走行装置5とを、有する。旋回体3は、油圧モータ(図示しない)によって旋回可能に構成される。旋回体3は、運転室4と、エンジンルーム9と、カウンタウェイト16とを、有する。
【0014】
運転室4は、旋回体3の前部に載置される。エンジンルーム9は、運転室4の後方に、配置される。カウンタウェイト16は、車両本体1の後部、例えばエンジンルーム9の後部に、配置される。走行装置5は、履帯5a,5bを有する。作業車両100は、履帯5a,5bの回転によって、走行する。
【0015】
作業機2は、車両本体1の前部に搭載される。作業機2は、ブーム6と、アーム7と、バケット8とを、有する。ブーム6の基端部は、車両本体1の前部に揺動可能に取り付けられる。アーム7の基端部は、ブーム6の先端部に揺動可能に取り付けられる。アーム7の先端部には、バケット8が揺動可能に取り付けられる。
【0016】
なお、本実施形態では、特に記載がない限り、前方(前部)及び後方(後部)は、作業車両100の車両前後方向において、作業車両100の前方(前部)及び後方(後部)を意味する。図1では、紙面上において、作業車両100より左側が前方に対応し、作業車両100より右側が後方に対応する。
【0017】
また、左方(左側)及び右方(左側)は、作業車両100を後方から見た場合の方向を示す。図2では、紙面上において、作業車両100より左側が左方に対応し、作業車両100より右側が右方に対応する。
【0018】
エンジンルーム9の内部には、エンジン17と、PTO機構18(伝達機構の一例)と、冷却構造19とが、配置される。また、エンジンルーム9の内部には、エアクリーナ30が、配置される。なお、PTOは、「Power Take Off」の略語である。
【0019】
<エンジン>
図3に示すように、エンジン17は、車両本体1に配置される。図3では、エンジンルーム9の内部に配置される構成部品が、簡略化されて示されている。
【0020】
例えば、エンジン17は、エンジンルーム9の内部に取り付けられる。エンジン17は、走行装置5(例えば、履帯5a,5b)と、作業機2(例えばブーム6、アーム7、及びバケット8)とを、油圧系を介して、駆動する。
【0021】
例えば、エンジン17は、油圧モータ(図示しない)を含む油圧系を介して、走行装置5を駆動する。詳細には、エンジン17の駆動力によって油圧モータを作動させることによって、走行装置5が駆動する。また、エンジン17は、油圧機構を含む油圧系を介して、作業機2を駆動する。詳細には、エンジン17の駆動力によって油圧機構を作動させることによって、作業機2が駆動する。
【0022】
エンジン17には、エンジン17にオイルを供給するためのオイルフィラ22が、接続される。図3及び図4に示すように、オイルフィラ22には、オイル供給口22aが設けられる。作動油をオイル供給口22aからオイルフィラ22に注入することによって、作動油がエンジン17に供給される。
【0023】
また、エンジン17には、燃料中に含まれる不純物を濾過するためのメインフィルタ23及びプレフィルタ24が、接続される。詳細には、メインフィルタ23は、エンジン17に接続される。プレフィルタ24は、メインフィルタ23を介して、エンジン17に接続される。
【0024】
<PTO機構>
図3に示すように、PTO機構18は、エンジンルーム9の内部に取り付けられる。PTO機構18は、エンジン17及び作業機2(油圧系)の間に、配置される。例えば、PTO機構18は、エンジン17及び油圧機構に、接続される。これにより、エンジン17からPTO機構18に伝達された駆動力は、上述したように、油圧機構を介して、作業機2に伝達される。図3及び図4に示すように、PTO機構18には、潤滑油を給油するための給油口18aが、設けられる。
【0025】
<冷却構造>
図3に示すように、冷却構造19は、エンジンルーム9の内部に取り付けられる。冷却構造19は、冷却ファン21と、冷却ユニット20とを、有する。
【0026】
(冷却ファン)
冷却ファン21は、エンジンルーム9内の空気が冷却ユニット20を通過するように、エンジンルーム9内の空気の流れを、生成する。冷却ファン21は、エンジン17によって駆動される。
【0027】
図4に示すように、冷却ファン21は、冷却ユニット20と並べて配置される。冷却ファン21は、エンジン17と冷却ユニット20との間に、配置される。例えば、冷却ファン21は、車幅方向において、冷却ユニット20と並べて配置される。また、冷却ファン21は、車幅方向において、エンジン17と冷却ユニット20との間に、配置される。なお、車幅方向は、左右方向に対応している。例えば、図3における紙面上の左右方向に対応している。
【0028】
より詳細には、図4に示すように、冷却ファン21は、後方視において、エンジン17の左側且つ冷却ユニット20に右側に、配置される。冷却ファン21は、エンジン17に設置される。冷却ファン21は、エンジン17に回転可能に取り付けられる。なお、特に記載がない限り、「後方視」とは、「車両前後方向において、作業車両100を後方から前方に向かって見た場合」を意味する文言である。
【0029】
ファンシュラウド26は、冷却ユニット20のラジエータ27(後述する)を通過した空気を、冷却ファン21に向けて案内する。ファンシュラウド26は、冷却ユニット20に取り付けられる。
【0030】
ファンシュラウド26は、冷却ファン21及びラジエータ27の間に、配置される。また、ファンシュラウド26の内部には、冷却ファン21が配置される。ファンシュラウド26には、冷却ファン21を点検するための点検窓部26aが、設けられる。例えば、点検窓部26aは、ファンシュラウド26に開閉可能に設けられる。
【0031】
(冷却ユニット)
図3に示すように、冷却ユニット20は、エンジンルーム9の内部に取り付けられる。冷却ユニット20は、ラジエータ27(冷却装置の一例)と、コンデンサ28と、防塵ネット29とを、有する。なお、冷却ユニット20は、オイルクーラ(図示しない)を、含んでいてもよい。また、冷却ユニット20は、燃料クーラー(図示しない)を、含んでいてもよい。
【0032】
ラジエータ27及びコンデンサ28は、互いに固定される。ラジエータ27及びコンデンサ28の固定方法は、任意である。例えば、ラジエータ27及びコンデンサ28は、互いに直接的に固定されてもよい。ラジエータ27及びコンデンサ28は、フレーム部材(図示しない)を介して互いに固定されてもよい。
【0033】
ラジエータ27は、冷却液を冷やすための熱交換器である。冷却液は、ラジエータ27及びエンジン17の間において循環する。例えば、冷却液は、ラジエータ27からエンジン17に供給され、エンジン17の温度を下げる。エンジン17において温度が上昇した冷却液は、エンジン17からラジエータ27に戻り、ラジエータ27において冷却される。ここで、ラジエータ27は、エンジンルーム9内の空気が通過可能に構成される。エンジンルーム9内の空気がラジエータ27を通過することによって、冷却液が冷却される。
【0034】
ラジエータ27は、外気からエンジンルーム9内への空気の流れを、受けることができるように、空気の流れ方向に交差する面上に配置される。本実施形態では、図3及び図4に示すように、ラジエータ27は、車幅方向に垂直な面上に配置される。空気の流れ方向は、冷却ファン21の回転によって、決定される。
【0035】
図4に示すように、ラジエータ27は、エンジン17の側方に配置される。ここでは、ラジエータ27は、車幅方向において、防塵ネット29及びエンジン17の間に、配置される。例えば、ラジエータ27は、後方視において、防塵ネット29の右側且つエンジン17の左側に、配置される。
【0036】
ここで、冷却ファン21が回転した場合、エンジンルーム9内の空気は、車幅方向に沿って流れる。例えば、エンジンルーム9内の空気は、防塵ネット29を通過した後、ファンシュラウド26によって、ラジエータ27から冷却ファン21に案内される。その後、この空気は、冷却ファン21からエンジン17に向かって流れる。これにより、エンジン17の冷却液が、冷却される。
【0037】
コンデンサ28は、運転室4に装着される空調装置(図示しない)を冷却するためのものである。コンデンサ28は、圧縮冷媒を凝縮液化する熱交換器である。
【0038】
図4に示すように、コンデンサ28は、車幅方向において、ラジエータ27と並べて配置される。また、コンデンサ28は、車幅方向において、防塵ネット29と並べて配置される。例えば、コンデンサ28は、後方視において、ラジエータ27の左側に配置される。詳細には、コンデンサ28は、後方視において、防塵ネット29の左側に配置される。
【0039】
防塵ネット29は、エンジンルーム9の外部からエンジンルーム9の内部に取り込まれてラジエータ27に向かう空気から、粉塵等を除去するためのものである。図3に示すように、防塵ネット29は、エンジンルーム9の内部に配置される。詳細には、防塵ネット29は、ウェイト本体40の第2開口42a(後述する)から車両前後方向に着脱可能にエンジンルーム9の内部に配置される。
【0040】
例えば、防塵ネット29は、ラジエータ27に着脱可能に取り付けられる。防塵ネット29の取付方法は、任意である。防塵ネット29は、ラジエータ27に直接的に取り付けられてもよいし、取付部材(図示しない)を介して取り付けられてもよい。防塵ネット29は、単一のネット部材(単一要素の一例)である。
【0041】
防塵ネット29は、空気の流れ方向においてラジエータ27より上流側に配置される。図4に示すように、防塵ネット29は、車幅方向において、ラジエータ27と並べて配置される。ここでは、防塵ネット29は、車幅方向において、コンデンサ28及びラジエータ27の間に配置される。例えば、防塵ネット29は、後方視において、コンデンサ28の右側且つラジエータ27の左側に、配置される。また、防塵ネット29は、後方視において、ウェイト本体40の第2開口42aの内側に配置される。
【0042】
上記の構成を有する防塵ネット29は、コンデンサ28及びラジエータ27の間に配置された状態で後方に引き抜かれると、ウェイト本体40の第2開口42aを通過する。これにより、防塵ネット29は、冷却ユニット20から取り外される。この状態において、防塵ネット29を、ウェイト本体40の第2開口42aからコンデンサ28及びラジエータ27の間に向けて挿入することによって、防塵ネット29は、冷却ユニット20に取り付けられる。
【0043】
<エアクリーナ>
エアクリーナ30は、エンジンルーム9内の空気から、粉塵等を除去するためのものである。エアクリーナ30を通過した空気は、エンジン17に導かれる。例えば、エアクリーナ30を通過した空気は、エアクリーナ30に接続された案内パイプ(図示しない)によって、エンジン17へと案内される。
【0044】
図3に示すように、エアクリーナ30は、エンジンルーム9の内部に取り付けられる。図4に示すように、エアクリーナ30は、車幅方向において、ラジエータ27と並べて配置される。ここでは、エアクリーナ30は、車幅方向において、ラジエータ27の左側に配置される。また、エアクリーナ30は、後方視において、ウェイト本体40の第2開口42a(後述する)の内側に配置される。なお、エアクリーナ30は、後方視において、ウェイト本体40の第2開口42aの内側に部分的に配置されていてもよい。
【0045】
(カウンタウェイト)
カウンタウェイト16は、作業機2に荷重がかかった際に作業車両100の重心の移動を許容範囲内に納めるためのものである。図1図3に示すように、カウンタウェイト16は、エンジンルーム9の後部に、取り付けられる。カウンタウェイト16は、鋳造によって一体成形される。
【0046】
図2に示すように、カウンタウェイト16は、ウェイト本体40と、第1から第3カバー部材46,47,48とを、有する。
【0047】
図5に示すように、ウェイト本体40は、湾曲形状に形成される。詳細には、カウンタウェイト16がエンジンルーム9の後部に取り付けられた状態で、カウンタウェイト16を上方から見た上方視において、ウェイト本体40は、湾曲形状例えば円弧状に、形成される。
【0048】
なお、カウンタウェイト16の説明で用いられる「左右」という文言は、カウンタウェイト16が車両本体1の後部(エンジンルーム9の後部)に取り付けられた状態で、カウンタウェイト16を後方から見た後方視において、車幅方向の左側を「左」と記し、車幅方向の右側を「右」と記す。
【0049】
・ウェイト本体
図5及び図6に示すように、ウェイト本体40は、第1開口41aと、第2開口42aと、第3開口43aとを、有する。ウェイト本体40は、第1枠部41bと、第2枠部42bと、第3枠部43bとを、さらに有する。第1開口41a、第2開口42a、及び第3開口43aは、例えば、エンジンルーム9内の構成部品をメンテナンスするために用いられる。第1枠部41b、第2枠部42b、及び第3枠部43bは、1つの枠部材として、一体に形成される。図5及び図6では、第1枠部41b及び第2枠部42bの境界と、第1枠部41b及び第3枠部43bの境界とを、二点破線にて示している。
【0050】
-第1開口-
図5及び図6に示すように、第1開口41aは、第2開口42a及び第3開口43aの間に配置される。第1開口41aは、第2開口42a及び第3開口43aの間において、ウェイト本体40に設けられる。第1開口41aは、第2開口42a及び第3開口43aの間において、ウェイト本体40を貫通する。ここでは、第1開口41aは、車幅方向におけるウェイト本体40の中央部に、設けられる。第1開口41aは、ウェイト本体40の中央部を貫通する。
【0051】
第1開口41aは、第1枠部41bによって形成される。例えば、第1開口41aは、実質的に矩形状に形成される。第1開口41aの下辺は、後方視において、第2開口42aの下辺より上方に配置される。第1開口41aの下辺は、後方視において、第3開口43aの下辺より上方に配置される(図6を参照)。なお、第1開口41aの下辺は、第1枠部41bの内周縁の下辺と解釈してもよい。
【0052】
図4に示すように、第1開口41aは、エンジン17の後方に配置される。また、第1開口41aは、ファンシュラウド26の点検窓部26aの後方に配置される。また、第1開口41aは、オイルフィラ22のオイル供給口22aの後方に、配置される。また、第1開口41aは、メインフィルタ23及びプレフィルタ24の後方に、配置される。
【0053】
例えば、図4図6に示すように、第1開口41aは、エンジン17の後方において、ウェイト本体40に設けられる。詳細には、第1開口41aは、エンジン17の後方と、ファンシュラウド26の点検窓部26aの後方と、オイルフィラ22のオイル供給口22aの後方と、メインフィルタ23及びプレフィルタ24の後方とにおいて、ウェイト本体40に設けられる。
【0054】
言い換えると、図4に示すように、後方視において、第1開口41aの内側には、エンジン17と、ファンシュラウド26の点検窓部26aと、オイルフィラ22のオイル供給口22aと、メインフィルタ23及びプレフィルタ24とが、配置される。
【0055】
これにより、第1開口41aから、エンジン17、メインフィルタ23、及びプレフィルタ24に、アクセスし、エンジン17、メインフィルタ23、及びプレフィルタ24のメンテナンスを、容易に行うことができる。また、第1開口41aから点検窓部26aを利用し、冷却ファン21のメンテナンスを、容易に行うことができる。また、第1開口41aからオイル供給口22aを利用し、エンジンオイルをエンジン17に容易に供給することができる。
【0056】
-第2開口-
図5及び図6に示すように、第2開口42aは、第1開口41aと並べて配置される。第2開口42aは、第1開口41aと間隔を隔てて配置される。ここでは、第2開口42aは、車幅方向の第1方向側の部分、例えばウェイト本体40の左側の部分に、設けられる。第2開口42aは、ウェイト本体40の左側の部分を、貫通する。
【0057】
第2開口42aは、第2枠部42bによって形成される。例えば、第2開口42aは、実質的に矩形状に形成される。第2開口42aの下辺は、後方視において、第1開口41aの下辺より下方に配置される(図6を参照)。なお、第2開口42aの下辺は、第2枠部42bの内周縁の下辺と解釈してもよい。
【0058】
図4に示すように、第2開口42aは、防塵ネット29の後方に配置される。また、第2開口42aは、コンデンサ28の後方に配置される。また、第1開口41aは、エアクリーナ30の後方に配置される。
【0059】
例えば、第2開口42aは、防塵ネット29の後方において、ウェイト本体40に設けられる。詳細には、第2開口42aは、防塵ネット29の後方と、コンデンサ28の後方と、エアクリーナ30の後方とにおいて、ウェイト本体40に設けられる。言い換えると、後方視において、第2開口42aの内側には、防塵ネット29と、コンデンサ28と、エアクリーナ30とが、配置される。
【0060】
これにより、第2開口42aから、防塵ネット29、コンデンサ28、及びエアクリーナ30に、アクセスし、第2開口42aから、防塵ネット29、コンデンサ28、及びエアクリーナ30のメンテナンスを、容易に行うことができる。
【0061】
-第3開口-
図5及び図6に示すように、第3開口43aは、第1開口41aと並べて配置される。第3開口43aは、第1開口41aを基準として第2開口42aとは反対側において、第1開口41aと並べて配置される。第3開口43aは、第1開口41aと間隔を隔てて配置される。
【0062】
ここでは、第3開口43aは、車幅方向の第2方向側の部分、例えばウェイト本体40の右側の部分に、設けられる。車幅方向の第2方向は、車幅方向において、第1方向とは反対の方向である。第3開口43aは、ウェイト本体40の右側の部分を、貫通する。
【0063】
第3開口43aは、第3枠部43bによって形成される。例えば、第3開口43aは、実質的に矩形状に形成される。第3開口43aの下辺は、後方視において、第1開口41aの下辺より下方に配置される(図6を参照)。なお、第3開口43aの下辺は、第3枠部43bの内周縁の下辺と解釈してもよい。
【0064】
図4に示すように、第3開口43aは、PTO機構18の給油口18aの後方に配置される。例えば、第3開口43aは、PTO機構18の給油口18aの後方において、ウェイト本体40に設けられる。後方視において、第3開口43aの内側には、PTO機構18の給油口18aが配置される。これにより、第3開口43aからPTO機構18の給油口18aを利用し、潤滑油をPTO機構18に容易に供給することができる。なお、後方視において、第3開口43aの内側には、エンジン17が部分的に配置されていてもよい。
【0065】
-第1枠部-
図5及び図6に示すように、第1枠部41bは、第1開口41aを取り囲む部分である。第1枠部41bは、第2枠部42b及び第3枠部43bの間の部分を、形成する。第1枠部41bは、第2枠部42b及び第3枠部43bの間において、第2枠部42b及び第3枠部43bに隣接して配置される。
【0066】
ここでは、第1枠部41bは、ウェイト本体40の中央部を形成する。第1枠部41bは、第2枠部42b及び第3枠部43bと一体に形成される。第1枠部41bにおける車幅方向の第1方向側の部分、例えば第1枠部41bの左側の部分41b1が、第2枠部42b(42b1)と一体に形成される。第1枠部41bにおける車幅方向の第2方向側の部分、例えば第1枠部41bの右側の部分41b2が、第3枠部43b(43b1)と一体に形成される。
【0067】
-第2枠部-
図5及び図6に示すように、第2枠部42bは、第2開口42aを取り囲む部分である。第2枠部42bは、ウェイト本体40における車幅方向の第1方向側の部分、例えばウェイト本体40の左側の部分を、形成する。第2枠部42bは、第1枠部41bと隣接して配置される。ここでは、第2枠部42bは、第1枠部41bと一体に形成される。第2枠部42bにおける車幅方向の第2方向側の部分、例えば第2枠部42bの右側の部分42b1が、第1枠部41b(41b1)と一体に形成される。
【0068】
-第3枠部-
図5及び図6に示すように、第3枠部43bは、第3開口43aを取り囲む部分である。第3枠部43bは、ウェイト本体40における車幅方向の第2方向側の部分、例えばウェイト本体40の右側の部分を、形成する。第3枠部43bは、第1枠部41bと隣接して配置される。ここでは、第3枠部43bは、第1枠部41bと一体に形成される。第3枠部43bにおける車幅方向の第1方向側の部分、例えば第3枠部43bの左側の部分(43b1)が、第1枠部41b(41b1)と一体に形成される。
【0069】
(カバー部材)
-第1カバー部材-
図2及び図3に示すように、第1カバー部材46は、第1開口41aを覆う部材である。第1カバー部材46は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第1枠部41bに設けられる。例えば、第1カバー部材46は、第1開口41a及び第2開口42aの間の第1枠部41bから離れるように、開放される。
【0070】
ここでは、第1カバー部材46は、ウェイト本体40に揺動可能に取り付けられる。例えば、第1カバー部材46は、第1開口41aを閉塞可能且つ開放可能なように、第1枠部41bに揺動可能に取り付けられる。詳細には、第1カバー部材46は、図示しないヒンジ部を介して、第1枠部41bに揺動可能取り付けられる。このヒンジ部は、第1枠部41bにおける車幅方向の第2方向側の部分、例えば第1枠部41bの右側の部分41b2(図5及び図6を参照)に、取り付けられる。
【0071】
これにより、第1開口41aが第1カバー部材46によって閉塞された状態において、第1カバー部材46が第1枠部41bから離れるように揺動すると、第1開口41aが開放される。一方で、第1開口41aが開放された状態において、第1カバー部材46が第1開口41aに近づくように揺動すると、第1開口41aが閉塞される。
【0072】
-第2カバー部材-
図2及び図3に示すように、第2カバー部材47は、第2開口42aを覆う部材である。第2カバー部材47は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第2枠部42bに設けられる。第2カバー部材47は、第1開口41a及び第2開口42aの間の第2枠部42bから離れるように、開放される。
【0073】
ここでは、第2カバー部材47は、ウェイト本体40に揺動可能に取り付けられる。例えば、第2カバー部材47は、第2開口42aを閉塞可能且つ開放可能なように、第2枠部42bに揺動可能に取り付けられる。詳細には、第2カバー部材47は、図示しないヒンジ部を介して、第2枠部42bに揺動可能に取り付けられる。このヒンジ部は、第2枠部42bにおける車幅方向の第1方向側の部分、例えば第2枠部42bの左側の部分42b2(図5及び図6を参照)に、取り付けられる。
【0074】
これにより、第2開口42aが第2カバー部材47によって閉塞された状態において、第2カバー部材47が第2枠部42bから離れるように揺動すると、第2開口42aが開放される。一方で、第2開口42aが開放された状態において、第2カバー部材47が第2開口42aに近づくように揺動すると、第2開口42aが閉塞される。
【0075】
第2カバー部材47は、外気導入用の孔部47aを、有する。外気導入用の孔部47aは、カウンタウェイト16の外側の空気をエンジンルーム9(車両本体の後部の一例)に導入するためのものである。ここでは、複数の外気導入用の孔部47aは、第2カバー部材47に設けられる。複数の外気導入用の孔部47aは、第2カバー部材47を貫通する。第2カバー部材47が第2開口42aを閉塞した状態では、複数の外気導入用の孔部47aは、後方視において、第2開口42aの内側に配置される。
【0076】
-第3カバー部材-
図2及び図3に示すように、第3カバー部材48は、第3開口43aを覆う部材である。第3カバー部材48は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第3枠部43bに設けられる。第3カバー部材48は、第1開口41a及び第3開口43aの間の第3枠部43bから離れるように、開放される。
【0077】
ここでは、第3カバー部材48は、ウェイト本体40に揺動可能に取り付けられる。例えば、第3カバー部材48は、第3開口43aを閉塞可能且つ開放可能なように、第3枠部43bに揺動可能に取り付けられる。詳細には、第3カバー部材48は、図示しないヒンジ部を介して、第3枠部43bに揺動可能に取り付けられる。このヒンジ部は、
第3枠部43bにおける車幅方向の第2方向側の部分、例えば第3枠部43bの右側の部分43b2(図5及び図6を参照)に、取り付けられる。
【0078】
これにより、第3開口43aが第3カバー部材48によって閉塞された状態において、第3カバー部材48が第3枠部43bから離れるように揺動すると、第3開口43aが開放される。一方で、第3開口43aが開放された状態において、第3カバー部材48が第3開口43aに近づくように揺動すると、第3開口43aが閉塞される。
【0079】
第3カバー部材48は、空気排出用の孔部48aを、有する。空気排出用の孔部48aは、エンジンルーム9内の空気をカウンタウェイト16の外側に排出するためのものである。ここでは、複数の空気排出用の孔部48aが、第3カバー部材48に設けられる。複数の空気排出用の孔部48aは、第3カバー部材48を貫通する。第3カバー部材48が第3開口43aを閉塞した状態では、複数の空気排出用の孔部48aは、後方視において、第3開口43aの内側に配置される。
【0080】
(まとめ)
本実施形態に係る作業車両100では、カウンタウェイト16において、第1枠部41bが、エンジン17の後方に配置される第1開口41aを、取り囲むように、ウェイト本体40に設けられている。また、第2枠部42bが、第1開口41aと並べて配置される第2開口42aを、取り囲むように、ウェイト本体40に設けられている。
【0081】
これにより、カウンタウェイト16に第1開口41a及び第2開口42aが設けられたとしても、第1枠部41b及び第2枠部42bによって、カウンタウェイト16の剛性を確保することができる。また、この構成により、カウンタウェイト16の製造時に、カウンタウェイト16の歪みを防止することができる。
【0082】
また、第2開口42aが防塵ネット29の後方に配置された状態において、防塵ネット29は、後方視において、第2開口42aの内側に配置される。また、防塵ネット29は、車両前後方向において第2開口42aから着脱可能に車両本体1に配置される。
【0083】
これにより、第2開口42aから防塵ネット29に容易にアクセスすることができ、防塵ネット29のメンテナンスを第2開口42aから容易に行うことができる。また、防塵ネット29を取り外すことによって、ラジエータ27を第2開口42aから容易にメンテナンスすることができる。また、防塵ネット29が取り外された場合、作業車両100の外部において、防塵ネット29を容易にメンテナンスすることができる。また、防塵ネット29の交換を容易に行うことができる。
【0084】
また、防塵ネット29は、単一のネット部材として構成されるので、防塵ネット29が複数のネット部材から構成される場合と比較して、防塵ネット29のメンテナンスを容易に行うことができる。また、防塵ネット29を容易に取り外すことができるので、ラジエータ27のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0085】
また、点検窓部26aはファンシュラウド26に開閉可能に設けられ、第1開口41aが点検窓部26aの後方に配置されるので、冷却ファン21を容易に点検することができる。
【0086】
また、カウンタウェイト16は鋳造によって一体成形されているので、カウンタウェイト16の強度及び剛性を確保することができる。
【0087】
また、第2開口42aの下辺は、第1開口41aの下辺より下方に配置されるので、第2開口42aからカウンタウェイト16の内側の構造に容易にアクセスすることができる。例えば、防塵ネット29及びラジエータ27のメンテナンスを、第2開口42aから容易に行うことができる。
【0088】
また、第1開口41aを覆う第1カバー部材46は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第1枠部41bに設けられるので、従来技術のように第1開口の上部が開放された場合と比較して、エンジン音を第1カバー部材46によって確実に消音することができる。
【0089】
また、第2開口42aを覆う第2カバー部材47は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第2枠部42bに設けられるので、エンジン音を第2カバー部材47によって確実に消音することができる。
【0090】
また、第1カバー部材46及び第2カバー部材47が開放されると、第1開口41a及び第2開口42aの間には、第1カバー部材46及び第2カバー部材47が配置されることない。このため、第1開口41a及び第2開口42aからカウンタウェイト16の内側の構造に容易にアクセスすることができる。例えば、防塵ネット29、ラジエータ27、及びエンジン17のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0091】
また、第2カバー部材47は外気導入用の孔部47aを有するので、外気導入用の孔部47aを介して、カウンタウェイト16の外側の空気をエンジンルーム9に容易に導入することができる。
【0092】
また、カウンタウェイト16に第3開口43aが設けられたとしても、第3枠部43bによって、カウンタウェイト16の剛性を確保することができる。また、この構成により、カウンタウェイト16の製造時に、カウンタウェイトの歪みを防止することができる。
【0093】
また、第3開口43aが油圧機構18の給油口18aの後方に配置されるので、第3開口43aを介して、潤滑油を給油口18aから油圧機構18に容易に給油することができる。
【0094】
また、第3開口43aの下辺は、第1開口41aの下辺より下方に配置されるので、第3開口43aからカウンタウェイト16の内側の構造に容易にアクセスすることができる。例えば、油圧機構18のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0095】
また、第3開口43aを覆う第3カバー部材48は、後方視において、車幅方向のいずれか一方に開放可能に第3枠部43bに設けられるので、エンジン17及び油圧機構18から発生する音を、第3カバー部材48によって確実に消音することができる。
【0096】
また、第3カバー部材48は空気排出用の孔部48aを有するので、空気排出用の孔部48aを介して、エンジンルーム9の空気をカウンタウェイト16の外側に容易に排出することができる。
【0097】
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0098】
(A)上記の実施形態では、作業車両の一例として油圧ショベルが示されたが、ホイールローダやブルドーザなど他の種類の作業車両に本発明が適用されてもよい。
【0099】
(B)上記の実施形態では、冷却ユニット20が、ラジエータ27と、コンデンサ28と、防塵ネット29とを、有する場合の例が、示されるが、冷却ユニット20は、これらと異なる種類の冷却装置を有していてもよい。
【0100】
(C)上記の実施形態では、エンジンルーム9内の空気が車幅方向に流れる場合の例が、示されるが、エンジンルーム9内の空気は、車体前後方向に流れてもよい。
【0101】
(D)上記の実施形態では、ラジエータ27が車幅方向に垂直な面上に配置される場合の例が示されるが、ラジエータ27がエンジンルーム9内の空気の流れを受けることができれば、ラジエータ27は他の位置に配置されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明によれば、カウンタウェイト16の剛性を確保できる作業車両を、提供することができる。また、カウンタウェイト16の製造時にカウンタウェイト16の歪みを防止することができる作業車両を、提供することができる。
【符号の説明】
【0103】
1 車両本体
2 作業機
9 エンジンルーム
16 カウンタウェイト
17 エンジン
21 冷却ファン
26 ファンシュラウド
26a 点検窓部
27 ラジエータ
29 防塵ネット
41a 第1開口
42a 第2開口
43a 第3開口
41b 第1枠部
42b 第2枠部
43b 第3枠部
46 第1カバー部材
47 第2カバー部材
48 第3カバー部材
100 作業車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6