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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】ミラーユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/06 20060101AFI20221121BHJP
   B81C 3/00 20060101ALI20221121BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
G02B26/06
B81C3/00
B81B3/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019078681
(22)【出願日】2019-04-17
(62)【分割の表示】P 2019019793の分割
【原出願日】2018-07-06
(65)【公開番号】P2019139236
(43)【公開日】2019-08-22
【審査請求日】2021-06-08
(31)【優先権主張番号】P 2017133089
(32)【優先日】2017-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智史
(72)【発明者】
【氏名】港谷 恭輔
(72)【発明者】
【氏名】杉本 達哉
(72)【発明者】
【氏名】蔵本 豊
(72)【発明者】
【氏名】柴山 勝己
(72)【発明者】
【氏名】細川 暢郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 宙和
(72)【発明者】
【氏名】小山 卓雄
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-048366(JP,A)
【文献】特開2004-050305(JP,A)
【文献】特開2005-309099(JP,A)
【文献】特開2005-055670(JP,A)
【文献】特表2010-512548(JP,A)
【文献】特開2013-178392(JP,A)
【文献】特開2004-255487(JP,A)
【文献】特開平10-206458(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0329356(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/00 - 26/08
B81C 1/00 - 99/00
B81B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面、及び前記第1表面とは反対側の第2表面を有するベース、並びに、前記第1表面と交差する第1方向に沿って移動可能となるように前記ベースにおいて支持された可動ミラーを含むミラーデバイスと、
第1凹部を有し、前記第1凹部の開口を包囲する平坦な第1領域が前記ベースの前記第1表面に接合された第1部材と、
第2凹部を有し、前記第2凹部の開口を包囲する平坦な第2領域が前記ベースの前記第2表面に接合された第2部材と、を備え、
前記ベース、前記第1部材及び前記第2部材によって形成された気密空間に、少なくとも前記可動ミラーが配置されたミラーユニットの製造方法であって、
それぞれが前記第1部材となる複数の部分を含む第1ウェハ、それぞれが前記第2部材となる複数の部分を含む第2ウェハ、及びそれぞれが前記ミラーデバイスとなる複数の部分を含む第3ウェハの準備、1つの前記第1部材と1つの前記ミラーデバイスとが互いに対応する前記第1ウェハと前記第3ウェハとの接合、並びに、1つの前記第2部材と1つの前記ミラーデバイスとが互いに対応する前記第2ウェハと前記第3ウェハとの接合を実施する第1工程と、
前記第1工程の後に、それぞれが前記ミラーユニットとなる複数の部分を含み且つ互いに接合された前記第1ウェハ、前記第2ウェハ及び前記第3ウェハを複数の前記ミラーユニットに切断する第2工程と、を備え
前記第1工程においては、
互いに対応する前記第1領域と前記第1表面とを接合することで、前記第1ウェハと前記第3ウェハとを接合し、
互いに対応する前記第2領域と前記第2表面とを接合することで、前記第2ウェハと前記第3ウェハとを接合する、ミラーユニットの製造方法。
【請求項2】
前記第1工程においては、前記第1ウェハと前記第3ウェハとをダイレクトボンディングによって互いに接合し、前記第2ウェハと前記第3ウェハとをダイレクトボンディングによって互いに接合する、請求項1に記載のミラーユニットの製造方法。
【請求項3】
前記第2部材は、
前記第1方向から見た場合に少なくとも前記可動ミラーを包囲するように形成された枠体と、
前記枠体における前記ミラーデバイスとは反対側の開口を塞ぐように形成され光透過部材と、を有し、
前記第1工程においては、それぞれが前記枠体となる複数の部分を含む第4ウェハ、及びそれぞれが前記光透過部材となる複数の部分を含む第5ウェハの準備、並びに、1つの前記枠体と1つの前記光透過部材とが互いに対応する前記第4ウェハと前記第5ウェハとの接合を実施することで、前記第2ウェハを準備する、請求項1又は2に記載のミラーユニットの製造方法。
【請求項4】
前記第1工程においては、前記第4ウェハと前記第5ウェハとをダイレクトボンディングによって互いに接合する、請求項3に記載のミラーユニットの製造方法。
【請求項5】
前記ミラーデバイスは、前記ベース側に設けられた複数の固定櫛歯を有する固定櫛歯電極、及び、それぞれが前記複数の固定櫛歯のそれぞれの間に位置するように前記可動ミラー側に設けられた複数の可動櫛歯を有する可動櫛歯電極を更に含み、
前記ミラーデバイスのうちの少なくとも前記可動ミラー及び前記可動櫛歯電極は、前記第1方向において、前記第1凹部及び前記第2凹部のそれぞれに臨んでいる、請求項1~4のいずれか一項に記載のミラーユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ミラーユニット及び光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
SOI(Silicon On Insulator)基板によって構成されたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスとして、ベースと、ベースの厚さ方向に沿って移動可能となるようにベースにおいて支持された可動ミラーと、を含むミラーデバイスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開2008/0284078号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなミラーデバイスは、高精度なFTIR(フーリエ変換型赤外分光分析器)を提供し得るため、注目されている。
【0005】
本開示は、高精度な干渉光学系をコンパクトに構成するのに好適なミラーユニット、及びそのようなミラーユニットを備える光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面のミラーユニットは、第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面を有するベース、並びに、第1表面と交差する第1方向に沿って移動可能となるようにベースにおいて支持された可動ミラーを含むミラーデバイスと、第2表面と対向する第3表面、及び第3表面とは反対側の第4表面を有する光学機能部材と、光学機能部材に対してミラーデバイスとは反対側に配置された固定ミラーと、を備え、ミラーデバイスには、可動ミラー及び固定ミラーと共に干渉光学系を構成するビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路の第1部分を構成する第1光通過部が設けられており、光学機能部材には、ビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路の第2部分を構成する第2光通過部が設けられており、ベースの第2表面と光学機能部材の第3表面とは、互いに接合されている。
【0007】
このミラーユニットでは、ミラーデバイスと固定ミラーとの間に光学機能部材が配置されており、当該光学機能部材にミラーデバイスのベースが接合されている。そのため、ベースの変形が抑制された状態でベースが安定して保持される。したがって、ミラーデバイスにおいて可動ミラーを精度良く動作させることができる。更に、ビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路の第1部分を構成する第1光通過部がミラーデバイスに設けられており、当該光路の第2部分を構成する第2光通過部が光学機能部材に設けられている。これにより、ビームスプリッタユニット、可動ミラー及び固定ミラーによって構成される干渉光学系を空間的に効率良く配置することができる。以上により、このミラーユニットによれば、高精度な干渉光学系をコンパクトに構成することが可能となる。
【0008】
本開示の一側面のミラーユニットでは、ベースの第2表面と光学機能部材の第3表面とは、ダイレクトボンディングによって互いに接合されていてもよい。これにより、ミラーデバイスのベースと光学機能部材との強固な接合を実現することができる。
【0009】
本開示の一側面のミラーユニットでは、固定ミラーは、光学機能部材の第4表面に形成されていてもよい。これにより、ミラーデバイスの可動ミラーに対する固定ミラーの位置精度及び角度精度を向上させることができる。
【0010】
本開示の一側面のミラーユニットでは、光学機能部材は、少なくとも可動ミラーと対向する領域においてミラーデバイスから離れた第5表面を更に有してもよい。これにより、例えば、可動ミラーを第1方向に沿って往復移動(振動)させる場合の基準位置を光学機能部材の第3表面に合わせたとしても、可動ミラーが光学機能部材に接触するのを防止しつつ可動ミラーを第1方向に沿って往復移動させることができる。なお、可動ミラーを第1方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材の第3表面に合わせ得ることは、後述するように、ビームスプリッタユニットと可動ミラーとの間の光路と、ビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路と、の間に生じる光路差を補正する場合に特に有効である。
【0011】
本開示の一側面のミラーユニットでは、ミラーデバイスは、半導体基板によって構成されており、半導体基板は、第1半導体層である支持層、第2半導体層であるデバイス層、及び、支持層とデバイス層との間に配置された絶縁層である中間層を含み、ベースの第2表面は、デバイス層における中間層とは反対側の表面であり、可動ミラーのミラー面は、デバイス層における中間層側の表面に設けられていてもよい。半導体基板においてはデバイス層が支持層よりも薄いため、例えば「ベースの第2表面(光学機能部材との接合面)が支持層における中間層とは反対側の表面であり、可動ミラーのミラー面がデバイス層における中間層とは反対側の表面に設けられた構成」に比べ、可動ミラーのミラー面を光学機能部材に近付けることができる。したがって、例えば、可動ミラーを第1方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材の第3表面に容易に合わせることができる。
【0012】
本開示の一側面のミラーユニットでは、光学機能部材の第5表面は、第1方向から見た場合に光学機能部材の外縁まで延在していてもよい。これにより、可動ミラーと光学機能部材の第5表面との間の領域に気体が存在する場合でも、当該領域から気体が逃げ易くなるため、当該領域に存在する気体によって可動ミラーの動作が阻害されるのを抑制することができる。
【0013】
本開示の一側面のミラーユニットでは、第1光通過部は、孔であり、第2光通過部は、ビームスプリッタユニットと可動ミラーとの間の光路と、ビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路と、の間に生じる光路差を補正する光透過部であり、光透過部におけるミラーデバイス側の表面は、光学機能部材の第3表面と同一平面上に位置していてもよい。これにより、例えば、可動ミラーを第1方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材の第3表面に合わせた場合に、ビームスプリッタユニットと可動ミラーとの間の光路の光路長(当該光路が通る各媒質の屈折率を考慮した光路長)と、ビームスプリッタユニットと固定ミラーとの間の光路の光路長と、の差が小さくなるように、両光路間の光路差を補正することができる。
【0014】
本開示の一側面のミラーユニットでは、ベースは、第1方向から見た場合におけるベースの外縁の少なくとも一部を含む領域において光学機能部材から離れた第6表面を更に有してもよい。これにより、ベースの第2表面と光学機能部材の第3表面とを互いに接合する際に、ベースにおいて第6表面が設けられた領域を把持することでミラーデバイスのハンドリングを実施することができる。
【0015】
本開示の一側面のミラーユニットでは、第1方向から見た場合に、光学機能部材の外縁は、ベースの外縁の外側に位置していてもよい。これにより、ミラーデバイスのベースと光学機能部材との強固な接合を実現することができる。更に、ベースの外縁を保護することができる。
【0016】
本開示の一側面のミラーユニットは、固定ミラーを介して光学機能部材の第4表面に取り付けられた応力緩和基板を更に備えてもよい。応力緩和基板を介してミラーユニットを設置対象に設置することで、例えば、設置対象が変形したとしても、その影響が干渉光学系に及ぶのを抑制することができる。
【0017】
本開示の一側面の光モジュールは、上述したミラーユニットと、可動ミラー及び固定ミラーと共に干渉光学系を構成するビームスプリッタユニットと、を備える。
【0018】
この光モジュールでは、上述したミラーユニットによって、高精度な干渉光学系をコンパクトに構成することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、高精度な干渉光学系をコンパクトに構成するのに好適なミラーユニット、及びそのようなミラーユニットを備える光モジュールを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、一実施形態の光モジュールの断面図である。
図2図2は、図1に示されるミラーユニットの平面図である。
図3図3は、図2に示されるIII-III線に沿ってのミラーユニットの断面図である。
図4図4は、図2に示されるIV-IV線に沿ってのミラーユニットの断面図である。
図5図5は、図2に示されるV-V線に沿ってのミラーデバイスの模式的な断面図である。
図6図6は、図2に示されるミラーデバイスの部分拡大図である。
図7図7は、図2に示される光学機能部材の平面図である。
図8図8は、図1に示されるVIII-VIII線に沿っての光モジュールの断面図である。
図9図9は、図1に示されるIX-IX線に沿っての光モジュールの断面図である。
図10図10は、図1に示されるミラーユニット及びビームスプリッタユニットの模式的な断面図である。
図11図11は、変形例のビームスプリッタユニットの断面図である。
図12図12は、変形例のミラーユニットの模式的な断面図である。
図13図13は、変形例のミラーユニットの断面図である。
図14図14は、変形例のミラーユニットの断面図である。
図15図15は、変形例のミラーユニットの平面図である。
図16図16は、変形例のミラーユニットの製造工程を説明するための断面図である。
図17図17は、変形例のミラーユニットの製造工程を説明するための断面図である。
図18図18は、変形例のミラーデバイスの平面図である。
図19図19は、変形例の光学機能部材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する部分を省略する。
[光モジュールの構成]
【0022】
図1に示されるように、光モジュール1は、ミラーユニット2と、ビームスプリッタユニット3と、光入射部4と、第1光検出器6と、第2光源7と、第2光検出器8と、支持体9と、第1支持構造11と、第2支持構造12と、を備えている。ミラーユニット2は、Z軸方向(第1方向)における支持体9の一方の側に配置されており、例えば接着剤によって、支持体9に取り付けられている。支持体9は、例えば銅タングステンによって形成されており、例えば矩形板状を呈している。ミラーユニット2は、Z軸方向に沿って移動する可動ミラー22と、位置が固定された固定ミラー16と、を含んでいる(詳細については後述する)。なお、Z軸方向は、例えば鉛直方向であり、Z軸方向における一方の側は、例えば上側である。
【0023】
ビームスプリッタユニット3は、Z軸方向におけるミラーユニット2の一方の側に配置されており、第1支持構造11によって支持されている。第1支持構造11は、例えば接着剤によって、支持体9に取り付けられている。光入射部4は、X軸方向(第1方向と交差する第2方向)におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。第1光検出器6、第2光源7及び第2光検出器8は、Z軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。第2支持構造12は、例えばボルトによって、支持体9に取り付けられている。
【0024】
光モジュール1では、ビームスプリッタユニット3、可動ミラー22及び固定ミラー16によって、測定光L0及びレーザ光L10のそれぞれについて干渉光学系が構成される。測定光L0及びレーザ光L10のそれぞれについて構成される干渉光学系は、例えばマイケルソン干渉光学系である。
【0025】
測定光L0については、次のように、測定光の干渉光L1が検出される。すなわち、第1光源(図示省略)から測定対象(図示省略)を介して入射した測定光L0又は測定対象から発せられた測定光L0(例えば、測定対象自体の発光等)が、光入射部4からビームスプリッタユニット3に入射すると、当該測定光L0は、ビームスプリッタユニット3において一部及び残部に分割される。そして、測定光L0の一部は、Z軸方向に沿って往復移動する可動ミラー22で反射されてビームスプリッタユニット3に戻る。一方、測定光L0の残部は、固定ミラー16で反射されてビームスプリッタユニット3に戻る。ビームスプリッタユニット3に戻った測定光L0の一部及び残部は、干渉光L1としてビームスプリッタユニット3から出射され、当該測定光の干渉光L1が第1光検出器6によって検出される。
【0026】
レーザ光L10については、次のように、レーザ光の干渉光L11が検出される。すなわち、第2光源7から出射されたレーザ光L10がビームスプリッタユニット3に入射すると、当該レーザ光L10は、ビームスプリッタユニット3において一部及び残部に分割される。そして、レーザ光L10の一部は、Z軸方向に沿って往復移動する可動ミラー22で反射されてビームスプリッタユニット3に戻る。一方、レーザ光L10の残部は、固定ミラー16で反射されてビームスプリッタユニット3に戻る。ビームスプリッタユニット3に戻ったレーザ光L10の一部及び残部は、干渉光L11としてビームスプリッタユニット3から出射され、当該レーザ光の干渉光L11が第2光検出器8によって検出される。
【0027】
光モジュール1によれば、レーザ光の干渉光L11の検出結果に基づいて、Z軸方向における可動ミラー22の位置の計測が可能となり、その位置の計測結果、及び測定光の干渉光L1の検出結果に基づいて、測定対象についての分光分析が可能となる。
[ミラーユニットの構成]
【0028】
図2図3及び図4に示されるように、ミラーユニット2は、ミラーデバイス20と、光学機能部材13と、固定ミラー16と、応力緩和基板17と、を有している。ミラーデバイス20は、ベース21と、可動ミラー22と、駆動部23と、を含んでいる。
【0029】
ベース21は、第1表面21a(Z軸方向における一方の側の表面)、及び第1表面21aとは反対側の第2表面21bを有している。第1表面21a及び第2表面21bの各々は、ベース21の主面である。ベース21は、例えば矩形板状を呈しており、例えば10mm×15mm×0.35mm(厚さ)程度のサイズを有している。可動ミラー22は、ミラー面22aと、ミラー面22aが配置された可動部22bと、を有している。可動ミラー22は、第1表面21aに垂直なZ軸方向(第1表面と交差する第1方向)に沿って移動可能となるようにベース21において支持されている。駆動部23は、Z軸方向に沿って可動ミラー22を移動させる。
【0030】
ミラーデバイス20には、一対の光通過部24,25が設けられている。一対の光通過部24,25は、X軸方向における可動ミラー22の両側に配置されている。光通過部(第1光通過部)24は、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路の第1部分を構成している。なお、本実施形態では、光通過部25は、光通過部として機能していない。
【0031】
ここで、ミラーデバイス20の構成について、図2図5及び図6を参照して詳細に説明する。なお、図5は、図3に示されるミラーデバイス20の模式的な断面図であり、図5には、例えば、Z軸方向における寸法が実際よりも拡大された状態でミラーデバイス20が模式的に示されている。
【0032】
ベース21、可動ミラー22の可動部22b、及び駆動部23は、SOI(Silicon On Insulator)基板(半導体基板)100によって構成されている。つまり、ミラーデバイス20は、SOI基板100によって構成されている。ミラーデバイス20は、例えば、矩形板状に形成されている。SOI基板100は、支持層101、デバイス層102及び中間層103を有している。支持層101は、第1シリコン層(第1半導体層)である。デバイス層102は、第2シリコン層(第2半導体層)である。中間層103は、支持層101とデバイス層102との間に配置された絶縁層である。SOI基板100は、支持層101、中間層103及びデバイス層102を、Z軸方向における一方の側からこの順に有している。
【0033】
ベース21は、支持層101、デバイス層102及び中間層103の一部によって構成されている。ベース21の第1表面21aは、支持層101における中間層103とは反対側の表面である。ベース21の第2表面21bは、デバイス層102における中間層103とは反対側の表面である。ベース21を構成する支持層101は、ベース21を構成するデバイス層102よりも厚い。ベース21を構成する支持層101の厚さは、例えば、ベース21を構成するデバイス層102の厚さの4倍程度である。ミラーユニット2では、後述するように、ベース21の第2表面21bと光学機能部材13の第3表面13aとが互いに接合されている(図3及び図4参照)。
【0034】
可動ミラー22は、軸線R1と軸線R2との交点を中心位置(重心位置)として配置されている。軸線R1は、X軸方向に延在する直線である。軸線R2は、Y軸方向に延在する直線である。Z軸方向から見た場合に、ミラーデバイス20のうち、後述するベース21の第6表面21dと重なる部分以外の部分は、軸線R1及び軸線R2の各々に関して線対称な形状を呈している。
【0035】
可動ミラー22(可動部22b)は、配置部221、枠部222、一対の連結部223、及び梁部224を有している。配置部221、枠部222及び一対の連結部223は、デバイス層102の一部によって構成されている。配置部221は、Z軸方向から見た場合に円形状を呈している。配置部221は、中央部221a及び外縁部221bを有している。中央部221aにおけるZ軸方向の一方の側の表面221as上には、例えば、金属膜(金属層)が形成されることで、ミラー面22aが設けられている。ミラー面22aは、Z軸方向に垂直に延在し、円形状を呈している。中央部221aの表面221asは、デバイス層102における中間層103側の表面である。ミラー面22aは、ベース21の第1表面21aよりもZ軸方向における他方の側に位置している。換言すれば、第1表面21aは、ミラー面22aよりもZ軸方向における一方の側に位置している。外縁部221bは、Z軸方向から見た場合に中央部221aを囲んでいる。
【0036】
枠部222は、Z軸方向から見た場合に、配置部221から所定の間隔を空けて配置部221を囲むように、環状に延在している。枠部222は、例えば、Z軸方向から見た場合に円環状を呈している。一対の連結部223の各々は、配置部221と枠部222とを互いに連結している。一対の連結部223は、Y軸方向における配置部221の両側に配置されている。
【0037】
梁部224は、デバイス層102上に配置された支持層101及び中間層103によって構成されている。梁部224は、内側梁部224a、外側梁部224b及び一対の連結梁部224cを有している。内側梁部224aは、外縁部221bにおけるZ軸方向の一方の側の表面上に配置されている。内側梁部224aは、Z軸方向から見た場合にミラー面22aを囲んでいる。例えば、内側梁部224aの外縁は、Z軸方向から見た場合に、配置部221の外縁から所定の間隔を空けて、配置部221の外縁に沿って延在している。内側梁部224aの内縁は、Z軸方向から見た場合に、ミラー面22aの外縁から所定の間隔を空けて、ミラー面22aの外縁に沿って延在している。内側梁部224aにおけるZ軸方向の一方の側の端面224asは、ミラー面22aよりもZ軸方向における一方の側に位置している。
【0038】
外側梁部224bは、枠部222におけるZ軸方向の一方の側の表面上に配置されている。外側梁部224bは、Z軸方向から見た場合に内側梁部224aを囲んでおり、ひいてはミラー面22aを囲んでいる。例えば、外側梁部224bの外縁は、Z軸方向から見た場合に、枠部222の外縁から所定の間隔を空けて、枠部222の外縁に沿って延在している。外側梁部224bの内縁は、Z軸方向から見た場合に、枠部222の内縁から所定の間隔を空けて、枠部222の内縁に沿って延在している。外側梁部224bにおけるZ軸方向の一方の側の端面224bsは、ミラー面22aよりもZ軸方向における一方の側に位置している。
【0039】
一対の連結梁部224cは、一対の連結部223におけるZ軸方向の一方の側の表面上にそれぞれ配置されている。各連結梁部224cは、内側梁部224aと外側梁部224bとを互いに連結している。連結梁部224cにおけるZ軸方向における一方の側の端面224csは、ミラー面22aよりもZ軸方向における一方の側に位置している。
【0040】
Z軸方向における内側梁部224a、外側梁部224b及び各連結梁部224cの厚さは、互いに等しい。つまり、内側梁部224a、外側梁部224b及び各連結梁部224cを構成する支持層101の厚さは、互いに等しい。内側梁部224aの端面224as、外側梁部224bの端面224bs、及び各連結梁部224cの端面224csは、Z軸方向に垂直な同一の平面上に位置している。内側梁部224a、外側梁部224b及び各連結梁部224cを構成する支持層101は、ベース21を構成する支持層101よりも薄い。これにより、端面224as,224bs,224csは、ベース21の第1表面21aよりもZ軸方向における一方の側に位置している。換言すれば、第1表面21aは、端面224as,224bs,224csよりもZ軸方向の他方の側に位置している。
【0041】
Z軸方向から見た場合に、外側梁部224bの幅は、内側梁部224aの幅よりも広い。Z軸方向から見た場合における内側梁部224aの幅とは、内側梁部224aの延在方向に垂直な方向における内側梁部224aの長さであり、本実施形態では、内側梁部224aの半径方向における内側梁部224aの長さである。この点は、Z軸方向から見た場合における外側梁部224bの幅についても同様である。各連結梁部224cの幅は、内側梁部224a及び外側梁部224bのそれぞれの幅よりも広い。各連結梁部224cの幅とは、内側梁部224aの延在方向に沿っての各連結梁部224cの長さである。
【0042】
駆動部23は、第1弾性支持部26、第2弾性支持部27及びアクチュエータ部28を有している。第1弾性支持部26、第2弾性支持部27及びアクチュエータ部28は、デバイス層102の一部によって構成されている。
【0043】
第1弾性支持部26及び第2弾性支持部27の各々は、ベース21と可動ミラー22との間に接続されている。第1弾性支持部26及び第2弾性支持部27は、可動ミラー22(可動部22b)がZ軸方向に沿って移動可能となるように可動ミラー22を支持している。
【0044】
第1弾性支持部26は、一対のレバー261、第1リンク部材262、第2リンク部材263、一対の梁部材264、中間部材265、一対の第1トーションバー(第1捩り支持部)266、一対の第2トーションバー(第2捩り支持部)267、一対の非線形性緩和バネ268、及び複数の電極支持部269を有している。
【0045】
一対のレバー261は、Y軸方向における光通過部24の両側に配置され、Y軸方向において互いに向かい合っている。各レバー261は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈している。各レバー261は、第1部分261aと、第1部分261aに対して可動ミラー22とは反対側に配置された第2部分261bと、第1部分261a及び第2部分261bに接続された第3部分261cと、を有している。第1部分261a及び第2部分261bは、X軸方向に沿って延在している。X軸方向における第1部分261aの長さは、X軸方向における第2部分261bの長さよりも短い。一対のレバー261の第3部分261cは、可動ミラー22から遠ざかるほど互いに離れるように傾斜して延在している。
【0046】
第1リンク部材262は、一対のレバー261における可動ミラー22とは反対側の第1端部261d間に掛け渡されている。第1リンク部材262は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。第2リンク部材263は、一対のレバー261における可動ミラー22側の第2端部261e間に掛け渡されている。第2リンク部材263は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。X軸方向における第2リンク部材263の幅は、X軸方向における第1リンク部材262の幅よりも狭い。Y軸方向における第2リンク部材263の長さは、Y軸方向における第1リンク部材262の長さよりも短い。
【0047】
一対の梁部材264は、一対のレバー261の第2部分261bと、第1リンク部材262との間にそれぞれ掛け渡されている。各梁部材264は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈している。一対の梁部材264は、可動ミラー22から遠ざかるほど互いに近付くように傾斜して延在している。一対のレバー261、第1リンク部材262、第2リンク部材263及び一対の梁部材264は、光通過部24を画定している。光通過部24は、Z軸方向から見た場合に多角形状を呈している。光通過部24は、例えば空洞(孔)である。或いは、光通過部24内には、測定光L0及びレーザ光L10に対して光透過性を有する材料が配置されてもよい。
【0048】
中間部材265は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。中間部材265は、可動ミラー22と第2リンク部材263との間(換言すれば、可動ミラー22と光通過部24との間)に配置されている。中間部材265は、後述するように、非線形性緩和バネ268を介して可動ミラー22に接続されている。
【0049】
一対の第1トーションバー266は、それぞれ、一方のレバー261の第1端部261dとベース21との間、及び、他方のレバー261の第1端部261dとベース21との間に掛け渡されている。つまり、一対の第1トーションバー266は、一対のレバー261とベース21との間にそれぞれ接続されている。各第1トーションバー266は、Y軸方向に沿って延在している。一対の第1トーションバー266は、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。本実施形態では、各第1トーションバー266の中心線と第1リンク部材262の中心線とは、同一の直線上に位置している。各レバー261の第1端部261dには、Y軸方向における外側に突出した突出部261fが設けられており、各第1トーションバー266は、突出部261fに接続されている。
【0050】
一対の第2トーションバー267は、それぞれ、一方のレバー261の第2端部261eと中間部材265の一端との間、及び、他方のレバー261の第2端部261eと中間部材265の他端との間に掛け渡されている。つまり、一対の第2トーションバー267は、一対のレバー261と可動ミラー22との間にそれぞれ接続されている。各第2トーションバー267は、Y軸方向に沿って延在している。一対の第2トーションバー267は、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。
【0051】
一対の非線形性緩和バネ268は、可動ミラー22と中間部材265との間に接続されている。つまり、一対の非線形性緩和バネ268は、可動ミラー22と第2トーションバー267との間に接続されている。各非線形性緩和バネ268は、Z軸方向から見た場合に蛇行して延在する蛇行部268aを有している。蛇行部268aは、Y軸方向に延在し、X軸方向に並ぶ複数の直線状部分268bと、複数の直線状部分268bの両端を交互に連結する複数の折り返し部分268cと、を含んでいる。蛇行部268aの一端は中間部材265に接続され、蛇行部268aの他端は枠部222に接続されている。蛇行部268aにおける枠部222側の部分は、枠部222の外縁に沿った形状を呈している。
【0052】
非線形性緩和バネ268は、可動ミラー22がZ軸方向に移動した状態において、Y軸方向周りにおける非線形性緩和バネ268の変形量がY軸方向周りにおける第1トーションバー266及び第2トーションバー267の各々の変形量よりも小さくなり、且つ、X軸方向における非線形性緩和バネ268の変形量がX軸方向における第1トーションバー266及び第2トーションバー267の各々の変形量よりも大きくなるように、構成されている。これにより、第1トーションバー266及び第2トーションバー267の捩れ変形に非線形性が生じるのを抑制することができ、当該非線形性に起因する可動ミラー22の制御特性の低下を抑制することができる。なお、Y軸方向周りにおける第1トーションバー266、第2トーションバー267及び非線形性緩和バネ268の変形量とは、例えば、捩れ量(捩れ角度)の絶対値を意味する。X軸方向における第1トーションバー266、第2トーションバー267及び非線形性緩和バネ268の変形量とは、例えば、撓み量の絶対値を意味する。Y軸方向周りにおける或る部材の変形量とは、当該部材の中心を通り且つY軸に平行な軸線を中心とする円の周方向における当該部材の変形量を意味する。これらの点は、後述する第1トーションバー276、第2トーションバー277及び非線形性緩和バネ278についても同様である。
【0053】
複数の電極支持部269は、一対の第1電極支持部269a、一対の第2電極支持部269b、及び一対の第3電極支持部269cを含んでいる。各電極支持部269a,269b,269cは、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。各電極支持部269a,269b,269cは、レバー261の第2部分261bから、光通過部24とは反対側に向かって延びている。一対の第1電極支持部269aは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。一対の第2電極支持部269bは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。一対の第3電極支持部269cは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。X軸方向において、第1電極支持部269a、第2電極支持部269b及び第3電極支持部269cは、可動ミラー22側からこの順に並んで配置されている。
【0054】
第2弾性支持部27は、一対のレバー271、第1リンク部材272、第2リンク部材273、一対の梁部材274、中間部材275、一対の第1トーションバー(第1捩り支持部)276、一対の第2トーションバー(第2捩り支持部)277、一対の非線形性緩和バネ278、及び複数の電極支持部279を有している。
【0055】
一対のレバー271は、Y軸方向における光通過部25の両側に配置され、Y軸方向において互いに向かい合っている。各レバー271は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈している。各レバー271は、第1部分271aと、第1部分271aに対して可動ミラー22とは反対側に配置された第2部分271bと、第1部分271a及び第2部分271bに接続された第3部分271cと、を有している。第1部分271a及び第2部分271bは、X軸方向に沿って延在している。X軸方向における第1部分271aの長さは、X軸方向における第2部分271bの長さよりも短い。一対のレバー271の第3部分271cは、可動ミラー22から遠ざかるほど互いに離れるように傾斜して延在している。
【0056】
第1リンク部材272は、一対のレバー271における可動ミラー22とは反対側の第1端部271d間に掛け渡されている。第1リンク部材272は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。第2リンク部材273は、一対のレバー271における可動ミラー22側の第2端部271e間に掛け渡されている。第2リンク部材273は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。X軸方向における第2リンク部材273の幅は、X軸方向における第1リンク部材272の幅よりも狭い。Y軸方向における第2リンク部材273の長さは、Y軸方向における第1リンク部材272の長さよりも短い。
【0057】
一対の梁部材274は、一対のレバー271の第2部分271bと、第1リンク部材272との間にそれぞれ掛け渡されている。各梁部材274は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈している。一対の梁部材274は、可動ミラー22から遠ざかるほど互いに近付くように傾斜して延在している。一対のレバー271、第1リンク部材272、第2リンク部材273及び一対の梁部材274は、光通過部25を画定している。光通過部25は、Z軸方向から見た場合に多角形状を呈している。光通過部25は、例えば空洞(孔)である。或いは、光通過部25内には、測定光L0及びレーザ光L10に対して光透過性を有する材料が配置されてもよい。
【0058】
中間部材275は、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。中間部材275は、可動ミラー22と第2リンク部材273との間(換言すれば、可動ミラー22と光通過部25との間)に配置されている。中間部材275は、後述するように、非線形性緩和バネ278を介して可動ミラー22に接続されている。
【0059】
一対の第1トーションバー276は、それぞれ、一方のレバー271の第1端部271dとベース21との間、及び、他方のレバー271の第1端部271dとベース21との間に掛け渡されている。つまり、一対の第1トーションバー276は、一対のレバー271とベース21との間にそれぞれ接続されている。各第1トーションバー276は、Y軸方向に沿って延在している。一対の第1トーションバー276は、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。本実施形態では、各第1トーションバー276の中心線と第1リンク部材272の中心線とは、同一の直線上に位置している。各レバー271の第1端部271dには、Y軸方向における外側に突出した突出部271fが設けられており、各第1トーションバー276は、突出部271fに接続されている。
【0060】
一対の第2トーションバー277は、それぞれ、一方のレバー271の第2端部271eと中間部材275の一端との間、及び、他方のレバー271の第2端部271eと中間部材275の他端との間に掛け渡されている。つまり、一対の第2トーションバー277は、一対のレバー271と可動ミラー22との間にそれぞれ接続されている。各第2トーションバー277は、Y軸方向に沿って延在している。一対の第2トーションバー277は、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。
【0061】
一対の非線形性緩和バネ278は、可動ミラー22と中間部材275との間に接続されている。つまり、一対の非線形性緩和バネ278は、可動ミラー22と第2トーションバー277との間に接続されている。各非線形性緩和バネ278は、Z軸方向から見た場合に蛇行して延在する蛇行部278aを有している。蛇行部278aは、Y軸方向に延在し、X軸方向に並ぶ複数の直線状部分278bと、複数の直線状部分278bの両端を交互に連結する複数の折り返し部分278cと、を含んでいる。蛇行部278aの一端は中間部材275に接続され、蛇行部278aの他端は枠部222に接続されている。蛇行部278aにおける枠部222側の部分は、枠部222の外縁に沿った形状を呈している。
【0062】
非線形性緩和バネ278は、可動ミラー22がZ軸方向に移動した状態において、Y軸方向周りにおける非線形性緩和バネ278の変形量がY軸方向周りにおける第1トーションバー276及び第2トーションバー277の各々の変形量よりも小さくなり、且つ、X軸方向における非線形性緩和バネ278の変形量がX軸方向における第1トーションバー276及び第2トーションバー277の各々の変形量よりも大きくなるように、構成されている。これにより、第1トーションバー276及び第2トーションバー277の捩れ変形に非線形性が生じるのを抑制することができ、当該非線形性に起因する可動ミラー22の制御特性の低下を抑制することができる。
【0063】
複数の電極支持部279は、一対の第1電極支持部279a、一対の第2電極支持部279b、及び一対の第3電極支持部279cを含んでいる。各電極支持部279a,279b,279cは、Z軸方向に垂直な平面に沿って延在する板状を呈し、Y軸方向に沿って延在している。各電極支持部279a,279b,279cは、レバー271の第2部分271bから、光通過部25とは反対側に向かって延びている。一対の第1電極支持部279aは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。一対の第2電極支持部279bは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。一対の第3電極支持部279cは、Y軸方向に平行な同一の中心線上に配置されている。X軸方向において、第1電極支持部279a、第2電極支持部279b及び第3電極支持部279cは、可動ミラー22側からこの順に並んで配置されている。
【0064】
アクチュエータ部28は、Z軸方向に沿って可動ミラー22を移動させる。アクチュエータ部28は、固定櫛歯電極281、可動櫛歯電極282、固定櫛歯電極283及び可動櫛歯電極284を有している。固定櫛歯電極281,283の位置は、固定されている。可動櫛歯電極282,284は、可動ミラー22の移動に伴って移動する。
【0065】
固定櫛歯電極281は、ベース21のデバイス層102における電極支持部269と向かい合う表面の一部に設けられている。固定櫛歯電極281は、Y軸方向に垂直な平面に沿って延在する複数の固定櫛歯281aを有している。これらの固定櫛歯281aは、Y軸方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。
【0066】
可動櫛歯電極282は、各第1電極支持部269aにおける可動ミラー22側の表面、各第2電極支持部269bにおけるX軸方向の両側の表面、及び、各第3電極支持部269cにおける可動ミラー22側の表面に設けられている。可動櫛歯電極282は、Y軸方向に垂直な平面に沿って延在する複数の可動櫛歯282aを有している。これらの可動櫛歯282aは、Y軸方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。
【0067】
固定櫛歯電極281及び可動櫛歯電極282においては、複数の固定櫛歯281aと複数の可動櫛歯282aとが互い違いに配置されている。つまり、固定櫛歯電極281の各固定櫛歯281aが可動櫛歯電極282の可動櫛歯282a間に位置している。隣り合う固定櫛歯281aと可動櫛歯282aとは、Y軸方向において互いに向かい合っている。隣り合う固定櫛歯281aと可動櫛歯282aとの間の距離は、例えば数μm程度である。
【0068】
固定櫛歯電極283は、ベース21のデバイス層102における電極支持部279と向かい合う表面の一部に設けられている。固定櫛歯電極283は、Y軸方向に垂直な平面に沿って延在する複数の固定櫛歯283aを有している。これらの固定櫛歯283aは、Y軸方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。
【0069】
可動櫛歯電極284は、各第1電極支持部279aにおける可動ミラー22側の表面、各第2電極支持部279bにおけるX軸方向の両側の表面、及び、各第3電極支持部279cにおける可動ミラー22側の表面に設けられている。可動櫛歯電極284は、Y軸方向に垂直な平面に沿って延在する複数の可動櫛歯284aを有している。これらの可動櫛歯284aは、Y軸方向に所定の間隔を空けて並んで配置されている。
【0070】
固定櫛歯電極283及び可動櫛歯電極284においては、複数の固定櫛歯283aと複数の可動櫛歯284aとが互い違いに配置されている。つまり、固定櫛歯電極283の各固定櫛歯283aが可動櫛歯電極284の可動櫛歯284a間に位置している。隣り合う固定櫛歯283aと可動櫛歯284aとは、Y軸方向において互いに向かい合っている。隣り合う固定櫛歯283aと可動櫛歯284aとの間の距離は、例えば数μm程度である。
【0071】
ベース21には、複数の電極パッド211が設けられている。各電極パッド211は、デバイス層102に至るようにベース21の第1表面21aに形成された開口213内において、デバイス層102の表面上に配置されている。複数の電極パッド211のうちの幾つかは、デバイス層102を介して、固定櫛歯電極281又は固定櫛歯電極283と電気的に接続されている。複数の電極パッド211のうちの他の幾つかは、第1弾性支持部26又は第2弾性支持部27を介して、可動櫛歯電極282又は可動櫛歯電極284と電気的に接続されている。また、ベース21には、グランド電極として用いられる一対の電極パッド212が設けられている。一対の電極パッド212は、Y軸方向における可動ミラー22の両側に位置するように、第1表面21a上に配置されている。
【0072】
以上のように構成されたミラーデバイス20では、後述するリードピン113及びワイヤ(図示省略)を介して、Z軸方向に沿って可動ミラー22を移動させるための電気信号が駆動部23に入力される。これにより、例えば、Z軸方向における一方の側に可動ミラー22が移動するように、互いに向かい合う固定櫛歯電極281と可動櫛歯電極282との間、及び、互いに向かい合う固定櫛歯電極283と可動櫛歯電極284との間に静電気力が生じる。このとき、第1弾性支持部26及び第2弾性支持部27において第1トーションバー266,276、第2トーションバー267,277が捩れて、第1弾性支持部26及び第2弾性支持部27に弾性力が生じる。ミラーデバイス20では、駆動部23に周期的な電気信号を付与することで、Z軸方向に沿って可動ミラー22をその共振周波数レベルで往復動させることができる。このように、駆動部23は、静電アクチュエータとして機能する。
【0073】
図2図3図4及び図7に示されるように、光学機能部材13は、ベース21の第2表面21bと対向する第3表面13a(Z軸方向における一方の側の表面)、及び第3表面13aとは反対側の第4表面13bを有している。Z軸方向から見た場合に、光学機能部材13の外縁13cは、ベース21の外縁21cの外側に位置している。つまり、Z軸方向から見た場合に、光学機能部材13の外縁13cは、ベース21の外縁21cを包囲している。光学機能部材13は、測定光L0及びレーザ光L10に対して透過性を有する材料によって一体的に形成されている。光学機能部材13は、例えばガラスによって矩形板状に形成されており、例えば15mm×20mm×4mm(厚さ)程度のサイズを有している。なお、光学機能部材13の材料は、例えば、光モジュール1の感度波長が近赤外領域である場合にはガラス、光モジュール1の感度波長が中赤外領域である場合にはシリコンというように、光モジュール1の感度波長によって選択される。
【0074】
光学機能部材13には、一対の光透過部14,15が設けられている。光透過部14は、光学機能部材13のうち、Z軸方向においてミラーデバイス20の光通過部24と対向する部分である。光透過部15は、光学機能部材13のうち、Z軸方向においてミラーデバイス20の光通過部25と対向する部分である。光透過部14におけるミラーデバイス20側の表面14a、及び光透過部15におけるミラーデバイス20側の表面15aは、第3表面13aと同一平面上に位置している。光透過部(第2光通過部)14は、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路の第2部分(一部分)を構成している。光透過部14は、ビームスプリッタユニット3と可動ミラー22との間の光路と、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路と、の間に生じる光路差を補正する部分である。なお、本実施形態では、光透過部15は、光透過部として機能していない。
【0075】
光学機能部材13は、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23と対向する第5表面13dを有している。第5表面13dは、第3表面13aよりも第4表面13b側に位置している。第5表面13dは、Z軸方向から見た場合に光学機能部材13の外縁13cまで延在している。本実施形態では、第5表面13dは、各光透過部14,15におけるミラーデバイス20側の端部を包囲しつつ、光学機能部材13の外縁13cのうち、Y軸方向(第1方向及び第2方向と交差する方向)に延在する一対の対辺のそれぞれまで、延在している。
【0076】
光学機能部材13の第3表面13aは、ダイレクトボンディング(例えば、プラズマ活性化接合(Plasma Activation Bonding)、表面活性化接合(SAB:Surface-activated Room-temperature Bonding)、原子拡散接合(ADB:Atomic Diffusion Bonding)、陽極接合(Anodic Bonding)、フュージョンボンディング(Fusion Bonding)、親水化接合(Hydrophilic Bonding)等)によってベース21の第2表面21bと接合されている。本実施形態では、第3表面13aは、Y軸方向における第5表面13dの両側において、ベース21に設けられた複数の電極パッド211,212と対向するように延在している。ここで、第5表面13dは、第3表面13aよりも第4表面13b側に位置しているため、第5表面13dは、可動ミラー22及び駆動部23と対向する領域においてミラーデバイス20から離れることになる。また、光透過部14の表面14a、及び光透過部15の表面15aは、それぞれ、ミラーデバイス20の光通過部24,25と対向している。これにより、ミラーユニット2では、可動ミラー22がZ軸方向に沿って往復移動した際に、可動ミラー22及び駆動部23が光学機能部材13に接触することが防止されている。
【0077】
なお、ミラーデバイス20のベース21には、光学機能部材13の第3表面13aとベース21の第2表面21bとが互いに接合された状態で光学機能部材13から離れた第6表面21dが設けられている。第6表面21dは、Z軸方向から見た場合におけるベース21の外縁の少なくとも一部を含む領域において光学機能部材13から離れている。本実施形態では、第6表面21dは、ベース21の外縁のうちY軸方向に延在する一辺に沿ってデバイス層102及び中間層103がエッチングによって除去されることで、形成されている。また、光学機能部材13の第3表面13aには、複数の基準孔13eが形成されている。本実施形態では、複数の基準孔13eは、ベース21が有する複数の角部にそれぞれ対応するように、第3表面13aに形成されている。光学機能部材13の第3表面13aとベース21の第2表面21bとが互いに接合される際には、ベース21のうち第6表面21dに対応する部分が把持されることでミラーデバイス20のハンドリングが実施され、第3表面13aに形成された複数の基準孔13eを基準として、X軸方向及びY軸方向におけるミラーデバイス20の位置、及びZ軸方向に垂直な平面内でのミラーデバイス20の角度が調整される。
【0078】
図3及び図4に示されるように、固定ミラー16は、光学機能部材13に対してミラーデバイス20とは反対側に配置されており、ミラーデバイス20のベース21に対する位置が固定されている。固定ミラー16は、例えば蒸着によって、光学機能部材13の第4表面13bに形成されている。固定ミラー16は、Z軸方向に垂直なミラー面16aを有している。本実施形態では、可動ミラー22のミラー面22a及び固定ミラー16のミラー面16aが、Z軸方向における一方の側(ビームスプリッタユニット3側)に向いている。なお、固定ミラー16は、光学機能部材13の各光透過部14,15を透過する光を反射するように、光学機能部材13の第4表面13bに連続的に形成されているが、光透過部14を透過する光を反射する固定ミラーと、光透過部15を透過する光を反射する固定ミラーとが別々に設けられていてもよい。
【0079】
応力緩和基板17は、固定ミラー16を介して光学機能部材13の第4表面13bに取り付けられている。応力緩和基板17は、例えば接着剤によって、固定ミラー16に取り付けられている。Z軸方向から見た場合に、応力緩和基板17の外縁は、光学機能部材13の外縁13cの外側に位置している。つまり、Z軸方向から見た場合に、応力緩和基板17の外縁は、光学機能部材13の外縁13cを包囲している。応力緩和基板17の熱膨張係数は、光学機能部材13の熱膨張係数よりもミラーデバイス20のベース21の熱膨張係数(より具体的には、支持層101の熱膨張係数)に近い。また、応力緩和基板17の厚さは、光学機能部材13の厚さよりもミラーデバイス20のベース21の厚さに近い。応力緩和基板17は、例えばシリコンによって矩形板状に形成されており、例えば16mm×21mm×0.65mm(厚さ)程度のサイズを有している。
【0080】
以上のように構成されたミラーユニット2は、図1に示されるように、応力緩和基板17における光学機能部材13とは反対側の表面が例えば接着剤によって支持体9の表面9a(Z軸方向における一方の側の表面)に固定されることで、支持体9に取り付けられている。ミラーユニット2が支持体9に取り付けられる際には、図8に示されるように、支持体9に形成された基準孔9bを基準として、X軸方向及びY軸方向におけるミラーデバイス20の位置、及びZ軸方向に垂直な平面内でのミラーデバイス20の角度が調整される。なお、図8では、第2支持構造12の図示が省略されている。
[第1支持構造及びビームスプリッタユニットの構成]
【0081】
図1及び図8に示されるように、第1支持構造11は、枠体111と、光透過部材112と、複数のリードピン113と、を有している。枠体111は、Z軸方向から見た場合にミラーユニット2を包囲するように形成されており、例えば銀ロウ等の接着剤によって、支持体9の表面9aに取り付けられている。枠体111は、例えばセラミックによって形成されており、例えば矩形枠状を呈している。枠体111における支持体9とは反対側の端面111aは、ミラーデバイス20のベース21の第1表面21aよりも支持体9とは反対側に位置している。
【0082】
光透過部材112は、枠体111の開口を塞ぐように形成されており、例えば接着剤によって、枠体111の端面111aに取り付けられている。光透過部材112は、測定光L0及びレーザ光L10に対して透過性を有する材料によって形成されており、例えば矩形板状を呈している。ここで、枠体111の端面111aは、ミラーデバイス20のベース21の第1表面21aよりも支持体9とは反対側に位置しているため、光透過部材112は、ミラーデバイス20から離れることになる。これにより、光モジュール1では、可動ミラー22がZ軸方向に沿って往復移動した際に、可動ミラー22及び駆動部23が光透過部材112に接触することが防止されている。なお、光モジュール1では、支持体9、枠体111及び光透過部材112によって、ミラーユニット2を収容するパッケージが構成されている。
【0083】
各リードピン113は、一端部113aが枠体111の内側に位置し且つ他端部(図示省略)が枠体111の外側に位置するように、枠体111に設けられている。リードピン113の一端部113aは、ミラーデバイス20において当該リードピン113に対応する電極パッド211,212とワイヤ(図示省略)によって電気的に接続されている。光モジュール1では、Z軸方向に沿って可動ミラー22を移動させるための電気信号が、複数のリードピン113を介して駆動部23に入力される。本実施形態では、Y軸方向における光学機能部材13の両側においてX軸方向に延在する段差面111bが枠体111に形成されており、各リードピン113の一端部113aは、段差面111bに配置されている。各リードピン113は、Y軸方向における支持体9の両側においてZ軸方向に延在しており、各リードピン113の他端部は、支持体9よりもZ軸方向における他方の側に位置している。
【0084】
図10に示されるように、ビームスプリッタユニット3は、例えば屈折率整合剤を兼ねた光学接着剤によって、光透過部材112におけるミラーデバイス20とは反対側の表面112aに取り付けられている。ビームスプリッタユニット3は、第1ミラー面31、第2ミラー面32及び複数の光学面33a,33b,33c,33dを有している。ビームスプリッタユニット3は、複数の光学ブロック34,35が接合されることで構成されている。各光学ブロック34,35は、光学機能部材13と屈折率が同一又は類似の材料によって形成されている。なお、図10は、図1に示されるミラーユニット2及びビームスプリッタユニット3の模式的な断面図であり、図10には、例えば、Z軸方向における寸法が実際よりも拡大された状態でミラーデバイス20が模式的に示されている。
【0085】
第1ミラー面31は、Z軸方向に対して傾斜したミラー面(例えば、ハーフミラー面)であり、光学ブロック34と光学ブロック35との間に形成されている。本実施形態では、第1ミラー面31は、Y軸方向に平行な面であり、且つZ軸方向と45°の角度を成す面であって、ミラーデバイス20に近付くほど光入射部4から離れるように傾斜した面である。第1ミラー面31は、測定光L0の一部を反射し且つ測定光L0の残部を透過させる機能、及びレーザ光L10の一部を反射し且つレーザ光L10の残部を透過させる機能を有している。第1ミラー面31は、例えば誘電体多層膜によって形成されている。第1ミラー面31は、Z軸方向から見た場合に、ミラーデバイス20の光通過部24、光学機能部材13の光透過部14、及び固定ミラー16のミラー面16aと重なっており、且つX軸方向から見た場合に光入射部4と重なっている(図1参照)。つまり、第1ミラー面31は、Z軸方向において固定ミラー16と対向しており、且つX軸方向において光入射部4と対向している。
【0086】
第2ミラー面32は、第1ミラー面31に平行なミラー面(例えば、全反射ミラー面)であり、第1ミラー面31に対して光入射部4とは反対側に位置するように光学ブロック35に形成されている。第2ミラー面32は、測定光L0を反射する機能、及びレーザ光L10を反射する機能を有している。第2ミラー面32は、例えば金属膜によって形成されている。第2ミラー面32は、Z軸方向から見た場合にミラーデバイス20の可動ミラー22のミラー面22aと重なっており、且つX軸方向から見た場合に第1ミラー面31と重なっている。つまり、第2ミラー面32は、Z軸方向において可動ミラー22と対向しており、且つX軸方向において第1ミラー面31と対向している。
【0087】
光学面33aは、Z軸方向に垂直な面であり、第1ミラー面31に対してミラーデバイス20とは反対側に位置するように光学ブロック35に形成されている。光学面33bは、Z軸方向に垂直な面であり、第2ミラー面32に対してミラーデバイス20側に位置するように光学ブロック35に形成されている。光学面33cは、Z軸方向に垂直な面であり、第1ミラー面31に対してミラーデバイス20側に位置するように光学ブロック34に形成されている。光学面33b及び光学面33cは、同一平面上に位置している。光学面33dは、X軸方向に垂直な面であり、第1ミラー面31に対して光入射部4側に位置するように光学ブロック34に形成されている。各光学面33a,33b,33c,33dは、測定光L0を透過させる機能、及びレーザ光L10を透過させる機能を有している。
【0088】
以上のように構成されたビームスプリッタユニット3は、同一平面上に位置する光学面33b及び光学面33cが例えば光学接着剤によって光透過部材112の表面112aに固定されることで、光透過部材112に取り付けられている。ビームスプリッタユニット3が光透過部材112に取り付けられる際には、図9に示されるように、支持体9に形成された基準孔9bを基準として、X軸方向及びY軸方向におけるビームスプリッタユニット3の位置、及びZ軸方向に垂直な平面内でのビームスプリッタユニット3の角度が調整される。なお、図9では、第2支持構造12の図示が省略されている。
【0089】
ここで、ミラーユニット2及びビームスプリッタユニット3における測定光L0の光路及びレーザ光L10の光路について、図10を参照して詳細に説明する。
【0090】
図10に示されるように、光学面33dを介してビームスプリッタユニット3にX軸方向に沿って測定光L0が入射すると、測定光L0の一部は、第1ミラー面31を透過して第2ミラー面32で反射され、光学面33b及び光透過部材112を介して可動ミラー22のミラー面22aに至る。当該測定光L0の一部は、可動ミラー22のミラー面22aで反射され、同一の光路P1上を逆方向に進行して第1ミラー面31で反射される。測定光L0の残部は、第1ミラー面31で反射され、光学面33c、光透過部材112、ミラーデバイス20の光通過部24、及び光学機能部材13の光透過部14を介して、固定ミラー16のミラー面16aに至る。当該測定光L0の残部は、固定ミラー16のミラー面16aで反射され、同一の光路P2上を逆方向に進行して第1ミラー面31を透過する。第1ミラー面31で反射された測定光L0の一部と、第1ミラー面31を透過した測定光L0の残部とは、干渉光L1となり、当該測定光の干渉光L1は、光学面33aを介してビームスプリッタユニット3からZ軸方向に沿って出射される。
【0091】
一方、光学面33aを介してビームスプリッタユニット3にZ軸方向に沿ってレーザ光L10が入射すると、レーザ光L10の一部は、第1ミラー面31及び第2ミラー面32で反射され、光学面33b及び光透過部材112を介して可動ミラー22のミラー面22aに至る。当該レーザ光L10の一部は、可動ミラー22のミラー面22aで反射され、同一の光路P3上を逆方向に進行して第1ミラー面31で反射される。レーザ光L10の残部は、第1ミラー面31を透過し、光学面33c、光透過部材112、ミラーデバイス20の光通過部24、及び光学機能部材13の光透過部14を介して、固定ミラー16のミラー面16aに至る。当該レーザ光L10の残部は、固定ミラー16のミラー面16aで反射され、同一の光路P4上を逆方向に進行して第1ミラー面31を透過する。第1ミラー面31で反射されたレーザ光L10の一部と、第1ミラー面31を透過したレーザ光L10の残部とは、干渉光L11となり、当該レーザ光の干渉光L11は、光学面33aを介してビームスプリッタユニット3からZ軸方向に沿って出射される。
【0092】
以上のように、ミラーデバイス20の光通過部24は、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路のうち、測定光L0の光路P2の第1部分P2a、及びレーザ光L10の光路P4の第1部分P4aを構成している。また、光学機能部材13の光透過部14は、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路のうち、測定光L0の光路P2の第2部分P2b、及びレーザ光L10の光路P4の第2部分P4bを構成している。
【0093】
測定光L0の光路P2の第2部分P2bが光透過部14によって構成されることで、測定光L0の光路P1の光路長(当該光路が通る各媒質の屈折率を考慮した光路長)と測定光L0の光路P2の光路長との差が小さくなるように、両光路P1,P2間の光路差が補正される。同様に、レーザ光L10の光路P4の第2部分P4bが光透過部14によって構成されることで、レーザ光L10の光路P3の光路長とレーザ光L10の光路P4の光路長との差が小さくなるように、両光路P3,P4間の光路差が補正される。本実施形態では、光透過部14の屈折率が、ビームスプリッタユニット3を構成する各光学ブロックの屈折率と等しく、X軸方向に沿った第1ミラー面31と第2ミラー面32との距離が、Z軸方向に沿った光透過部14の厚さ(すなわち、Z軸方向に沿った光透過部14の表面14aと光学機能部材13の第4表面13bとの距離)に等しい。
[第2支持構造及び光入射部等の構成]
【0094】
図1に示されるように、第2支持構造12は、連結ユニット120を有している。連結ユニット120は、本体部121と、枠体122と、固定プレート123と、を含んでいる。本体部121は、一対の側壁部124,125と、天壁部126と、を含んでいる。一対の側壁部124,125は、X軸方向において互いに対向している。X軸方向における一方の側の側壁部124には、開口124aが形成されている。天壁部126は、Z軸方向において支持体9と対向している。天壁部126には、開口126aが形成されている。本体部121は、例えば金属によって一体的に形成されている。本体部121には、複数の位置決めピン121aが設けられている。本体部121は、支持体9に形成された基準孔9b及び孔9cのそれぞれに位置決めピン121aが嵌められることで、支持体9に対して位置決めされ、その状態で、例えばボルトによって、支持体9に取り付けられている。
【0095】
枠体122は、側壁部124におけるビームスプリッタユニット3とは反対側の表面に配置されている。枠体122の開口は、側壁部124の開口124aを介して、ビームスプリッタユニット3と対向している。枠体122には、光入射部4が配置されている。固定プレート123は、枠体122に配置された光入射部4を本体部121に固定するための部材である(詳細については後述する)。
【0096】
第2支持構造12は、保持ユニット130を更に有している。保持ユニット130は、本体部131と、枠体132と、固定プレート133と、を含んでいる。本体部131は、天壁部126における支持体9とは反対側の表面に取り付けられている。本体部131は、複数の位置決めピン131aによって、連結ユニット120の本体部121に対して位置決めされ、その状態で、例えばボルトによって、天壁部126に取り付けられている。本体部131における支持体9とは反対側の表面には、凹部134が形成されている。凹部134の底面には、第1光通過孔135、第2光通過孔136及び第3光通過孔137が形成されている。第1光通過孔135は、Z軸方向においてビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31と対向する位置に形成されている。第2光通過孔136は、X軸方向における第1光通過孔135の他方の側(すなわち、光入射部4とは反対側)に形成されている。第3光通過孔137は、X軸方向における第2光通過孔136の他方の側に形成されている。
【0097】
枠体132は、凹部134の底面に配置されている。枠体132の開口は、第3光通過孔137と対向している。枠体132には、第2光源7が配置されている。第1光検出器6は、第1光通過孔135と対向した状態で、凹部134の底面に配置されている。第2光検出器8は、第2光通過孔136と対向した状態で、凹部134の底面に配置されている。固定プレート133は、凹部134の底面に配置された第1光検出器6及び第2光検出器8、並びに、枠体132に配置された第2光源7を、本体部131に固定するための部材である(詳細については後述する)。
【0098】
光入射部4は、ホルダ41と、コリメータレンズ42と、を有している。ホルダ41は、コリメータレンズ42を保持しており、測定光L0を導光する光ファイバ(図示省略)の接続が可能となるように構成されている。コリメータレンズ42は、光ファイバから出射された測定光L0をコリメートする。ホルダ41に光ファイバが接続された際に、光ファイバの光軸は、コリメータレンズ42の光軸に一致する。
【0099】
ホルダ41には、フランジ部41aが設けられている。フランジ部41aは、枠体122と固定プレート123との間に配置されている。この状態で、固定プレート123が例えばボルトによって側壁部124に取り付けられることで、枠体122に配置された光入射部4が本体部121に固定されている。このように、光入射部4は、X軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。光入射部4は、第1光源から測定対象を介して入射した測定光L0又は測定対象から発せられた測定光L0(本実施形態では、光ファイバによって導光された測定光L0)をビームスプリッタユニット3に入射させる。
【0100】
枠体122には、フィルタ54が取り付けられている。フィルタ54は、レーザ光L10をカットする機能を有している。フィルタ54は、光入射部4の光軸に対して傾斜した状態で、側壁部124の開口124a内に配置されている。フィルタ54は、X軸方向から見た場合に枠体122の開口を塞いでいる。このように、フィルタ54は、光入射部4とビームスプリッタユニット3との間に配置されており、光入射部4の光軸に対して傾斜した状態で第2支持構造12によって支持されている。本実施形態では、フィルタ54の光学面は、Z軸方向に平行な面であり、且つY軸方向と10°~20°の角度を成す面である。なお、光入射部4の光軸は、X軸方向に平行である。
【0101】
第1光検出器6は、ホルダ61と、光検出素子62と、集光レンズ63と、を有している。ホルダ61は、光検出素子62及び集光レンズ63を保持している。光検出素子62は、測定光の干渉光L1を検出する。光検出素子62は、例えばInGaAsフォトダイオードである。集光レンズ63は、光検出素子62に入射する測定光の干渉光L1を光検出素子62に集光する。ホルダ61において、光検出素子62の光軸と集光レンズ63の光軸とは、互いに一致している。
【0102】
ホルダ61には、フランジ部61aが設けられている。フランジ部61aは、本体部131の凹部134の底面と固定プレート133との間に配置されている。この状態で、固定プレート133が例えばボルトによって本体部131に取り付けられることで、凹部134の底面に配置された第1光検出器6が本体部131に固定されている。このように、第1光検出器6は、Z軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。第1光検出器6は、Z軸方向においてビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31と対向している。第1光検出器6は、ビームスプリッタユニット3から出射された測定光の干渉光L1を検出する。
【0103】
第2光検出器8は、ホルダ81と、光検出素子82と、集光レンズ83と、を有している。ホルダ81は、光検出素子82及び集光レンズ83を保持している。光検出素子82は、レーザ光の干渉光L11を検出する。光検出素子82は、例えばSiフォトダイオードである。集光レンズ83は、光検出素子82に入射するレーザ光の干渉光L11を光検出素子82に集光する。ホルダ81において、光検出素子82の光軸と集光レンズ83の光軸とは、互いに一致している。
【0104】
ホルダ81には、フランジ部81aが設けられている。フランジ部81aは、本体部131の凹部134の底面と固定プレート133との間に配置されている。この状態で、固定プレート133が例えばボルトによって本体部131に取り付けられることで、凹部134の底面に配置された第2光検出器8が本体部131に固定されている。このように、第2光検出器8は、Z軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。第2光検出器8は、ビームスプリッタユニット3から出射されたレーザ光の干渉光L11を検出する。
【0105】
第2光源7は、ホルダ71と、発光素子72と、コリメータレンズ73と、を有している。ホルダ71は、発光素子72及びコリメータレンズ73を保持している。発光素子72は、レーザ光L10を出射する。発光素子72は、例えばVCSEL等の半導体レーザである。コリメータレンズ73は、発光素子72から出射されたレーザ光L10をコリメートする。ホルダ71において、発光素子72の光軸とコリメータレンズ73の光軸とは、互いに一致している。
【0106】
ホルダ71には、フランジ部71aが設けられている。フランジ部71aは、枠体132と固定プレート133との間に配置されている。この状態で、固定プレート133が例えばボルトによって本体部131に取り付けられることで、枠体132に配置された第2光源7が本体部131に固定されている。このように、第2光源7は、Z軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側に配置されており、第2支持構造12によって支持されている。第2光源7は、ビームスプリッタユニット3に入射させるレーザ光L10を出射する。
【0107】
以上のように、保持ユニット130は、第1光検出器(第1光デバイス)6、第2光検出器(第2光デバイス)8及び第2光源(第3光デバイス)7が同一の側を向くように、且つ、第1光検出器6、第2光検出器8、第2光源7の順序で並ぶように、第1光検出器6、第2光検出器8及び第2光源7を保持している。本実施形態では、保持ユニット130は、Z軸方向におけるビームスプリッタユニット3の一方の側において、第1光検出器6、第2光検出器8及び第2光源7がZ軸方向における他方の側(すなわち、ビームスプリッタユニット3側)を向くように、第1光検出器6、第2光検出器8及び第2光源7を保持している。また、保持ユニット130は、X軸方向における一方の側(すなわち、光入射部4側)から第1光検出器6、第2光検出器8、第2光源7の順序で並ぶように、第1光検出器6、第2光検出器8及び第2光源7を保持している。
【0108】
なお、第1光検出器6が或る側を向くとは、光検出素子62の受光面がその或る側に向いていること(すなわち、その或る側から入射した光を検出するように第1光検出器6が配置されていること)を意味する。その場合、光検出素子62のリードピンは、例えば、或る側とは反対側に延在することになる。同様に、第2光検出器8が或る側を向くとは、光検出素子82の受光面がその或る側に向いていること(すなわち、その或る側から入射した光を検出するように第2光検出器8が配置されていること)を意味する。その場合、光検出素子82のリードピンは、例えば、或る側とは反対側に延在することになる。また、第2光源7が或る側を向くとは、発光素子72の光出射面がその或る側に向いていること(すなわち、その或る側に光を出射するように第2光源7が配置されていること)を意味する。その場合、発光素子72のリードピンは、例えば、或る側とは反対側に延在することになる。また、保持ユニット130は、第2支持構造12の一部であるから、保持ユニット130が或る構成を保持しているとは、その或る構成が第2支持構造12によって支持されていることを意味する。
【0109】
保持ユニット130の本体部131には、第1ミラー51、第2ミラー52及び第3ミラー53が取り付けられている。第1ミラー51は、第1光通過孔135に対して第1光検出器6とは反対側に位置するように、保持ユニット130によって保持されている。第2ミラー52は、第2光通過孔136に対して第2光検出器8とは反対側に位置するように、保持ユニット130によって保持されている。第3ミラー53は、第3光通過孔137に対して第2光源7とは反対側に位置するように、保持ユニット130によって保持されている。
【0110】
第1ミラー51は、測定光L0を透過させ且つレーザ光L10を反射する機能を有し、且つ第1光検出器6の光軸に対して傾斜したダイクロイックミラーである。第1ミラー51は、ビームスプリッタユニット3と第1光検出器6との間に配置されている。つまり、第1ミラー51は、ビームスプリッタユニット3及び第1光検出器6と対向するように配置されている。本実施形態では、第1ミラー51の光学面は、Y軸方向に平行な面であり、且つZ軸方向と45°の角度を成す面である。なお、第1光検出器6の光軸は、Z軸方向に平行である。
【0111】
第2ミラー52は、レーザ光L10の一部を反射し且つレーザ光L10の残部を透過させる機能を有し、且つ第1ミラー51に平行なミラー(例えば、ハーフミラー)である。第2ミラー52は、X軸方向から見た場合に第1ミラー51と重なるように、且つZ軸方向から見た場合に第2光検出器8と重なるように、配置されている。つまり、第2ミラー52は、第1ミラー51及び第2光検出器8と対向するように配置されている。本実施形態では、第2ミラー52の光学面は、Y軸方向に平行な面であり、且つZ軸方向と45°の角度を成す面である。
【0112】
第3ミラー53は、レーザ光L10を反射する機能を有し、且つ第2ミラー52に平行なミラー(例えば、全反射ミラー)である。第3ミラー53は、X軸方向から見た場合に第2ミラー52と重なるように、且つZ軸方向から見た場合に第2光源7と重なるように、配置されている。つまり、第3ミラー53は、第2ミラー52及び第2光源7と対向するように配置されている。本実施形態では、第3ミラー53の光学面は、Y軸方向に平行な面であり、且つZ軸方向と45°の角度を成す面である。
【0113】
保持ユニット130の本体部131には、アパーチャ55が取り付けられている。アパーチャ55は、第1ミラー51と第1光検出器6との間に位置するように、保持ユニット130によって保持されている。アパーチャ55は、Z軸方向から見た場合に円形状を呈する開口が形成された部材であり、第1光通過孔135内に配置されている。
【0114】
ここで、ビームスプリッタユニット3と第1光検出器6との間の光路等について説明する。ビームスプリッタユニット3からZ軸方向に沿って出射された測定光の干渉光L1は、第1ミラー51を透過して、アパーチャ55を介して第1光検出器6に入射し、第1光検出器6によって検出される。一方、第2光源7から出射されたレーザ光L10は、第3ミラー53で反射されて第2ミラー52を透過し、第1ミラー51で反射されてZ軸方向に沿ってビームスプリッタユニット3に入射する。ビームスプリッタユニット3からZ軸方向に沿って出射されたレーザ光の干渉光L11は、第1ミラー51及び第2ミラー52で反射されて第2光検出器8に入射し、第2光検出器8によって検出される。
【0115】
光モジュール1では、ビームスプリッタユニット3と第1光検出器6との間の光路の長さは、ビームスプリッタユニット3と第2光検出器8との間の光路の長さよりも短く、且つビームスプリッタユニット3と第2光源7との間の光路の長さよりも短い。なお、光路の長さとは、その光路に沿っての物理的な距離を意味する。
【0116】
具体的には、光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第1光検出器6の光入射面までの距離は、光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第2光検出器8の光入射面までの距離よりも短く、且つ光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第2光源7の光出射面までの距離よりも短い。光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第1光検出器6の集光レンズ63の光入射面までの距離は、光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第2光検出器8の集光レンズ83の光入射面までの距離よりも短く、且つ光路とビームスプリッタユニット3の第1ミラー面31との交点から第2光源7のコリメータレンズ73の光出射面までの距離よりも短い。ビームスプリッタユニット3の光学面33aから第1光検出器6の光入射面までの距離は、ビームスプリッタユニット3の光学面33aから第2光検出器8の光入射面までの距離よりも短く、且つビームスプリッタユニット3の光学面33aから第2光源7の光出射面までの距離よりも短い。ビームスプリッタユニット3の光学面33aから第1光検出器6の集光レンズ63の光入射面までの距離は、ビームスプリッタユニット3の光学面33aから第2光検出器8の集光レンズ83の光入射面までの距離よりも短く、且つビームスプリッタユニット3の光学面33aから第2光源7のコリメータレンズ73の光出射面までの距離よりも短い。
【0117】
本実施形態では、光入射部4は、枠体122に対するホルダ41の角度調整が可能となるように構成されている。それに対し、第1光検出器6は、ホルダ61が本体部131の凹部134の底面に配置された際に、本体部131によって位置決めされる。そのため、第1光検出器6が位置決めされた状態で、測定光L0をビームスプリッタユニット3に入射させながら、第1光検出器6における検出強度が最大となるようにホルダ41の角度調整を実施することができる。そして、角度調整が実施された状態で、光入射部4を枠体122に固定することができる。
【0118】
同様に、第2光源7は、枠体132に対するホルダ71の角度調整が可能となるように構成されている。それに対し、第2光検出器8は、ホルダ81が本体部131の凹部134の底面に配置された際に、本体部131によって位置決めされる。そのため、第2光検出器8が位置決めされた状態で、レーザ光L10を出射させながら、第2光検出器8における検出強度が最大となるようにホルダ71の角度調整を実施することができる。そして、角度調整が実施された状態で、第2光源7を枠体132に固定することができる。
【0119】
なお、光入射部4だけでなく、第1光検出器6も、本体部131の凹部134の底面に配置された枠体に対するホルダ61の角度調整が可能となるように構成されていてもよい。同様に、第2光源7だけでなく、第2光検出器8も、本体部131の凹部134の底面に配置された枠体に対するホルダ81の角度調整が可能となるように構成されていてもよい。
[作用及び効果]
【0120】
ミラーユニット2では、ミラーデバイス20と固定ミラー16との間に光学機能部材13が配置されており、当該光学機能部材13にミラーデバイス20のベース21が接合されている。そのため、ベース21の変形が抑制された状態でベース21が安定して保持される。したがって、ミラーデバイス20において可動ミラー22を精度良く動作させることができる。更に、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路の第1部分を構成する光通過部24がミラーデバイス20に設けられており、当該光路の第2部分を構成する光透過部14が光学機能部材13に設けられている。これにより、ビームスプリッタユニット3、可動ミラー22及び固定ミラー16によって構成される干渉光学系を空間的に効率良く配置することができる。以上により、このミラーユニット2によれば、高精度な干渉光学系をコンパクトに構成することが可能となる。
【0121】
また、ミラーユニット2では、ベース21の第2表面21bと光学機能部材13の第3表面13aとがダイレクトボンディングによって互いに接合されている。これにより、ミラーデバイス20のベース21と光学機能部材13との強固な接合を実現することができる。
【0122】
また、ミラーユニット2では、光学機能部材13の第3表面13a(ミラーデバイス20との接合面)が、ミラーデバイス20のベース21に設けられた複数の電極パッド211,212と対向するように延在している。これにより、各電極パッド211,212に対するワイヤの接合を確実に実施することができる。
【0123】
また、ミラーユニット2では、固定ミラー16が光学機能部材13の第4表面13bに形成されている。これにより、ミラーデバイス20の可動ミラー22に対する固定ミラー16の位置精度及び角度精度を向上させることができる。更に、固定ミラー16が光学機能部材13の第4表面13bから離れている場合に比べ、光の損失を低減することができる。
【0124】
また、ミラーユニット2では、光学機能部材13が、少なくとも可動ミラー22と対向する領域においてミラーデバイス20から離れた第5表面13dを更に有している。これにより、例えば、可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動(振動)させる場合の基準位置を光学機能部材13の第3表面13aに合わせたとしても、可動ミラー22が光学機能部材13に接触するのを防止しつつ可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動させることができる。なお、可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材13の第3表面13aに合わせ得ることは、後述するように、ビームスプリッタユニット3と可動ミラー22との間の光路と、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路と、の間に生じる光路差を補正する場合に特に有効である。
【0125】
また、ミラーユニット2では、ミラーデバイス20がSOI基板100によって構成されており、ベース21の第2表面21b(光学機能部材13との接合面)がデバイス層102における中間層103とは反対側の表面であり、可動ミラー22のミラー面22aがデバイス層102における中間層103側の表面に設けられていている。SOI基板100においてはデバイス層102が支持層101よりも薄いため、例えば「ベース21の第2表面21b(光学機能部材13との接合面)が支持層101における中間層103とは反対側の表面であり、可動ミラー22のミラー面22aがデバイス層102における中間層103とは反対側の表面に設けられた構成」に比べ、可動ミラー22のミラー面22aを光学機能部材13に近付けることができる。したがって、例えば、可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材13の第3表面13aに容易に(少ない動作量で)合わせることができる。よって、Z軸方向に沿った可動ミラー22の往復移動量を抑えつつ、十分な光干渉信号を取得することができる。
【0126】
また、ミラーユニット2では、光学機能部材13の第5表面13dが、Z軸方向から見た場合に光学機能部材13の外縁13cまで延在している。これにより、可動ミラー22と光学機能部材13の第5表面13dとの間の領域に気体が存在する場合でも、当該領域から気体が逃げ易くなるため、当該領域に存在する気体によって可動ミラー22の動作が阻害されるのを抑制することができる。よって、Z軸方向に沿って可動ミラー22を往復移動させるのに必要な電圧を抑えることができる。
【0127】
また、ミラーユニット2では、孔である光通過部24がミラーデバイス20に設けられており、ビームスプリッタユニット3と可動ミラー22との間の光路と、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路と、の間に生じる光路差を補正する光透過部14が光学機能部材13に設けられており、光透過部14の表面14aが光学機能部材13の第3表面13aと同一平面上に位置している。これにより、例えば、可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動させる場合の基準位置を光学機能部材13の第3表面13aに合わせた場合に、ビームスプリッタユニット3と可動ミラー22との間の光路の光路長(当該光路が通る各媒質の屈折率を考慮した光路長)と、ビームスプリッタユニット3と固定ミラー16との間の光路の光路長と、の差が小さくなるように、両光路間の光路差を補正することができる。
【0128】
特に、各光学ブロック34,35及び光学機能部材13が同一の材料によって形成されている場合には、光が通過する材料が同一であるため、材料が持つ波長毎に異なる屈折率に差がでる性質(分散)の発生を抑制することができる。すなわち、対象となる全ての波長領域について、両光路間の光路差を補正する事ができる。なお、各光学ブロック34,35及び光学機能部材13が類似の材料によって形成されている場合には、特定の波長について、両光路間の光路差を補正することができる。
【0129】
また、ミラーユニット2では、ベース21が、Z軸方向から見た場合におけるベース21の外縁21cの少なくとも一部を含む領域において光学機能部材13から離れた第6表面21dを更に有している。これにより、ベース21の第2表面21bと光学機能部材13の第3表面13aとを互いに接合する際に、ベース21において第6表面21dが設けられた領域を把持することでミラーデバイス20のハンドリングを実施することができる。ベース21において第6表面21dが設けられた領域を把持することで、ベース21の第2表面21b(光学機能部材13との接合面)の清浄度を確保することができ、その結果、ベース21と光学機能部材13との強固な接合を実現することができる。
【0130】
なお、ミラーデバイス20のベース21と光学機能部材13との接合をチップレベルで(1対1で)実施する場合には、良品のミラーデバイス20及び良品の光学機能部材13を選択することが可能となるため、ミラーユニット2の歩留りが向上する。
【0131】
また、ミラーユニット2では、Z軸方向から見た場合に、光学機能部材13の外縁13cがベース21の外縁21cの外側に位置している。これにより、ミラーデバイス20のベース21と光学機能部材13との強固な接合を実現することができる。更に、ベース21の外縁21cを保護することができる。
【0132】
また、ミラーユニット2では、固定ミラー16を介して光学機能部材13の第4表面13bに応力緩和基板17が取り付けられている。応力緩和基板17を介してミラーユニット2を設置対象(本実施形態では、支持体9)に設置することで、例えば、設置対象が変形したとしても、その影響が干渉光学系に及ぶのを抑制することができる。
[変形例]
【0133】
ビームスプリッタユニット3は、図11の(a)に示されるように、第1ミラー面31、第2ミラー面32及び複数の光学面33a,33bが形成された光学ブロック35であってもよい。また、ビームスプリッタユニット3は、図11の(b)に示されるように、第1ミラー面31が形成された光学プレート36と、第2ミラー面32が形成された部材37との組合せであってもよい。図11の(b)に示されるビームスプリッタユニット3では、光学プレート36と部材37とが互いに離れている。
【0134】
また、ミラーユニット2では、図12に示されるように、ミラーデバイス20において、ベース21の第2表面21b(光学機能部材13との接合面)が支持層101における中間層103とは反対側の表面であり、可動ミラー22のミラー面22aがデバイス層102における中間層103とは反対側の表面に設けられていてもよい。この場合、ミラー面22aと同様に、複数の電極パッド211をデバイス層102における中間層103とは反対側の表面に設けることが可能となるため、ミラーデバイス20の製造プロセスの簡易化、及びミラーユニット2の組立プロセスの簡易化を図ることができる。また、第3表面13aよりも第4表面13b側に位置する第5表面13dを光学機能部材13に設けなくても、可動ミラー22及び駆動部23に対応する部分において支持層101を薄くすることで、可動ミラー22をZ軸方向に沿って往復移動させた際に、可動ミラー22及び駆動部23が光学機能部材13に接触するのを防止することができる。
【0135】
また、ミラーユニット2では、図13図14及び図15に示されるように、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23が気密空間(例えば、高い真空度が維持された気密空間、或いは窒素等の不活性ガスが充填された気密空間)に配置されていてもよい。図13図14及び図15に示されるミラーユニット2は、ミラーデバイス20と、光学機能部材13と、固定ミラー16と、枠体18と、光透過部材19と、を有している。光学機能部材13において、第3表面13aは、Z軸方向から見た場合に第5表面13dを包囲するように、枠状に延在している。枠状に延在する第3表面13aは、ミラーデバイス20のベース21の第2表面21bに接合されている。光学機能部材13とベース21とは、ダイレクトボンディングによって互いに接合されている。固定ミラー16は、光学機能部材13の第4表面13bに形成されている。
【0136】
枠体18は、Z軸方向から見た場合にミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23を包囲するように形成されており、ミラーデバイス20のベース21の第1表面21aに接合されている。枠体18は、例えばガラスによって形成されており、例えば矩形枠状を呈している。ベース21と枠体18とは、ダイレクトボンディングによって互いに接合されている。光透過部材19は、枠体18の開口を塞ぐように形成されており、枠体18におけるミラーデバイス20とは反対側の端面に接合されている。光透過部材19は、例えばガラスによって形成されており、例えば矩形板状を呈している。枠体18と光透過部材19とは、ダイレクトボンディングによって互いに接合されている。なお、光透過部材19におけるミラーデバイス20側の表面のうち、枠体18と接合されない領域(すなわち、Z軸方向から見た場合における枠体18の内側の領域)には、光モジュール1の感度波長の光に対するARコート(Anti Reflection Coating)が施されている。
【0137】
本実施形態では、ベース21の外縁のうち、X軸方向に延在する一方の部分及び他方の部分のそれぞれに沿って、複数の電極パッド211及び1つの電極パッド212が1列に配置されている。各列において、1つの電極パッド212は、中央に位置している。枠体18には、各列の複数の電極パッド211及び1つの電極パッド212に対応するように、一対の溝18aが形成されている。光透過部材19には、各列の複数の電極パッド211及び1つの電極パッド212に対応するように、一対の溝19aが形成されている。これにより、溝18a及び溝19aを介して各電極パッド211,212にワイヤを接続することができる。
【0138】
図13図14及び図15に示されるミラーユニット2では、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23が気密空間に配置されているため、可動ミラー22及び駆動部23を信頼性が高い状態に維持することができる。更に、当該気密空間を減圧された状態にすることで、可動ミラー22及び駆動部23をスムーズに動作させることができる。
【0139】
図13図14及び図15に示されるミラーユニット2は、次のように効率良く製造することが可能である。まず、図16の(a)に示されるように、それぞれが枠体18となる複数の部分を含むウェハ18W、及びそれぞれが光透過部材19となる部分を複数含むウェハ19Wを準備し、1つの枠体18と1つの光透過部材19とが互いに対応するように、ウェハ18Wとウェハ19Wとをダイレクトボンディングによって互いに接合する(第1工程)。ここでは、ウェハ19Wに形成されたARコートの特性の変化を防止するために、ダイレクトボンディングとして、例えば、プラズマ活性化接合、常温接合等を選択する。
【0140】
続いて、図16の(b)に示されるように、それぞれがミラーデバイス20となる複数の部分を含むウェハ20Wを準備し、1つの枠体18と1つのミラーデバイス20とが互いに対応するように、ウェハ18W(ウェハ19Wが接合されたもの)とウェハ20Wとをダイレクトボンディングによって互いに接合する(第2工程)。ここでは、ダイレクトボンディングとして、例えば、プラズマ活性化接合、常温接合、陽極接合等を選択する。ウェハ18Wとウェハ20Wとを接合する際には、各ミラーデバイス20に機械的に外力を加えることが困難であるため、電圧印加による引力を利用する陽極接合が特に有効である。ダイレクトボンディングとして陽極接合を選択する場合には、ウェハ18Wとしてホウケイ酸ガラスからなるウェハを選択する。
【0141】
続いて、図17の(a)に示されるように、それぞれが光学機能部材13となる複数の部分を含むウェハ13Wを準備し、1つのミラーデバイス20と1つの光学機能部材13とが互いに対応するように、ウェハ20W(ウェハ18W及びウェハ19Wが接合されたもの)とウェハ13Wとをダイレクトボンディングによって互いに接合する(第3工程)。ここでは、ダイレクトボンディングとして、例えば、プラズマ活性化接合、常温接合等を選択する。なお、ウェハ13Wには、それぞれが固定ミラー16となる複数の部分を含む固定ミラー層16Lを予め形成しておく。
【0142】
続いて、図17の(b)に示されるように、それぞれがミラーユニット2となる複数の部分(すなわち、それぞれが、1つの枠体18、1つの光透過部材19、1つのミラーデバイス20及び1つの光学機能部材13を含む複数の部分)を含むウェハを複数のミラーユニット2に切断する。
【0143】
以上のように、それぞれが光学機能部材13となる複数の部分を含むウェハ13W(固定ミラー層16Lが形成されたもの)、それぞれがミラーデバイス20となる複数の部分を含むウェハ20W、それぞれが枠体18となる複数の部分を含むウェハ18W、及びそれぞれが光透過部材19となる部分を複数含むウェハ19Wを準備し、それらの接合をウェハレベルで実施した後に(接合の順序は上述したものに限定されない)、それぞれがミラーユニット2となる複数の部分を含むウェハを複数のミラーユニット2に切断する。この切断を、水を用いたブレードダイシングによって実施しても、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23が気密空間に配置されているため、水によって可動ミラー22及び駆動部23が破損するのを防止することができる。
【0144】
なお、光学機能部材13、枠体18及び光透過部材19の材料は、ガラスに限定されず、例えばシリコンであってもよい。特に、光学機能部材13及び光透過部材19の材料は、例えば、光モジュール1の感度波長が近赤外領域である場合にはガラス、光モジュール1の感度波長が中赤外領域である場合にはシリコンというように、光モジュール1の感度波長によって選択される。光学機能部材13、枠体18及び光透過部材19の材料がガラスの場合、それらの形状は、例えば、ブラスト加工、エッチング等によって、形成される。光学機能部材13、枠体18及び光透過部材19の材料がシリコンの場合、それらの形状は、例えばエッチングによって、形成される。
【0145】
また、ミラーデバイス20の光通過部24は、図18に示されるように、ベース21に形成された切欠きであってもよい。図18に示されるミラーデバイス20では、光通過部24だけでなく、光通過部25も、ベース21に形成された切欠きである。光通過部24は、ベース21における一対のレバー261間の領域からベース21の外縁21cまで延在する切欠きである。光通過部25は、ベース21における一対のレバー271間の領域からベース21の外縁21cまで延在する切欠きである。なお、図18に示されるミラーデバイス20では、第1弾性支持部26が第1リンク部材262を有しおらず、第2弾性支持部27が第1リンク部材272を有していない。
【0146】
また、光学機能部材13は、図19の(a)及び(b)に示されるように、光透過部14に代わりに、光通過部(第2光通過部)13fが設けられたものであってもよい。図19の(a)に示される光学機能部材13では、光通過部13fが、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23と対向する部分を含む孔として形成されている。図19の(b)に示される光学機能部材13では、光通過部13fが、ミラーデバイス20の可動ミラー22及び駆動部23と対向する部分を含む切欠きとして形成されている。
【0147】
また、ミラーデバイス20の駆動部23は、可動ミラー22を弾性的に支持する3つ以上の弾性支持部を有していてもよい。更に、駆動部23は、静電アクチュエータとして構成されたものに限定されず、例えば、圧電式アクチュエータ、電磁式アクチュエータ等として構成されたものであってもよい。
【0148】
また、ベース21の第2表面21bと光学機能部材13の第3表面13aとは、ダイレクトボンディング以外の手段(例えば、UV硬化樹脂等の接着剤等)によって互いに接合されていてもよい。また、固定ミラー16は、光学機能部材13に対してミラーデバイス20とは反対側に配置されていれば、光学機能部材13の第4表面13bから離れていてもよい。
【0149】
また、ミラーユニット2及び光モジュール1が有する各構成には、上述した材料及び形状に限定されず、様々な材料及び形状を適用することができる。また、上述した一の実施形態又は変形例における各構成は、他の実施形態又は変形例における各構成に任意に適用することができる。
【符号の説明】
【0150】
1…光モジュール、2…ミラーユニット、3…ビームスプリッタユニット、13…光学機能部材、13a…第3表面、13b…第4表面、13c…外縁、13d…第5表面、14…光透過部(第2光通過部)、14a…表面、16…固定ミラー、17…応力緩和基板、20…ミラーデバイス、21…ベース、21a…第1表面、21b…第2表面、21c…外縁、21d…第6表面、22…可動ミラー、24…光通過部(第1光通過部)、100…SOI基板(半導体基板)、101…支持層、102…デバイス層、103…中間層。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19