(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 88/06 20090101AFI20221121BHJP
H04W 4/24 20090101ALI20221121BHJP
H04W 12/06 20210101ALI20221121BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20221121BHJP
H04W 4/20 20180101ALI20221121BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20221121BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20221121BHJP
【FI】
H04W88/06
H04W4/24
H04W12/06
H04W80/02
H04W4/20 110
H04W84/10 110
G07B15/00 B
G07B15/00 501
(21)【出願番号】P 2019549948
(86)(22)【出願日】2018-09-19
(86)【国際出願番号】 JP2018034686
(87)【国際公開番号】W WO2019087606
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】P 2017211138
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石見 英輝
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 潤
(72)【発明者】
【氏名】山縣 智成
(72)【発明者】
【氏名】西山 文浩
(72)【発明者】
【氏名】近藤 啓太郎
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-013151(JP,A)
【文献】国際公開第2017/169167(WO,A1)
【文献】特開2008-312068(JP,A)
【文献】特開2012-090226(JP,A)
【文献】特表2012-531817(JP,A)
【文献】特開2014-011762(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
G07B 15/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、
前記第1の回線および前記第2の回線の確立前に、前記第1の通信制御部を通じ、
前記第1の回線の確立に用いられる物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供する接続制御部と、
を備える、無線通信装置。
【請求項2】
前記接続制御部は、前記物理層のコマンドとして前記第1の回線の接続制御を行うコマンドに、課金に関する情報を記述して提供する、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記第1の通信制御部または前記第2の通信制御部のいずれかを通じて提供する課金に関する情報を管理する課金情報制御部をさらに備える、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記課金情報制御部は、通信相手との間の課金に関する認証処理を実施する、請求項3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記課金情報制御部は、前記第1の回線を通じた課金に関する認証がエラーとなった場合は、前記第2の回線を用いた認証に切り替える、請求項
3に記載の無線通信装置。
【請求項6】
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、
前記第1の回線および前記第2の回線の確立前に、前記第1の通信制御部を通じ、
前記第1の回線の確立に用いられる物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信する接続制御部と、
を備える、無線通信装置。
【請求項7】
前記接続制御部は、前記物理層のコマンドとして前記第1の回線の接続制御を行うコマンドに記述された課金に関する情報を受信する、請求項6に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記第1の通信制御部または前記第2の通信制御部のいずれかを通じて受信する課金に関する情報を管理する課金情報制御部をさらに備える、請求項6に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記課金情報制御部は、通信相手との間の課金に関する認証処理を実施する、請求項8に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記第1の回線を通じた課金に関する認証がエラーとなった場合は、前記第2の回線を用いた認証に切り替える、請求項9に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記接続制御部は、ミリ波帯の電波を使用する
前記第1の回線の接続または切断を行う第1のパケットタイプと、MACコマンドの一部として課金に関する情報の提供を行う第2のパケットタイプとを管理す
る、請求項1または6に記載の無線通信装置。
【請求項12】
無線通信装置が
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、
前記第1の回線および前記第2の回線の確立前に、前記第1の回線を通じ、
前記第1の回線の確立に用いられる物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供することと、
を含む、無線通信方法。
【請求項13】
無線通信装置が
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、
前記第1の回線および前記第2の回線の確立前に、前記第1の回線を通じ、
前記第1の回線の確立に用いられる物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信することと、
を含む、無線通信方法。
【請求項14】
無線通信装置が
ミリ波帯の電波を使用する
前記第1の回線の接続または切断を行う第1のパケットタイプと、MACコマンドの一部として課金に関する情報の提供を行う第2のパケットタイプとを管理することを
さらに含む、
請求項12または13に記載の無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信装置、無線通信方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ミリ波と呼ばれる高周波の電磁波を用いて無線通信の通信速度を高速化させるための新たな通信方式の開発が進められている。また、そのミリ波を用いた通信方式を利用する技術の提案もなされている(特許文献1など参照)。ミリ波の波長は10mm~1mm、周波数は30GHz~300GHzとされており、例えば60GHz帯などにおいてGHz単位でのチャネルの割当てが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存のシステム、例えば駅の自動改札機における近接非接触通信を用いた料金収受システムに、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築しようとすると、既存のシステムと新規のシステムとの間の整合性や、新規のシステムと既存のシステムとの切り替えや選択をどのように行うかを考慮しなければならない。
【0005】
そこで、本開示では、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築する際に、既存のシステムとの切り替えを容易に行うことが可能な、新規かつ改良された無線通信装置、無線通信方法及びコンピュータプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、前記第1の通信制御部を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供する接続制御部と、を備える、無線通信装置が提供される。
【0007】
また本開示によれば、ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、前記第1の通信制御部を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信する接続制御部と、を備える、無線通信装置が提供される。
【0008】
また本開示によれば、ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、前記第1の回線を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供することと、を含む、無線通信方法が提供される。
【0009】
また本開示によれば、ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、前記第1の回線を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信することと、を含む、無線通信方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本開示によれば、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築する際に、既存のシステムとの切り替えを容易に行うことが可能な、新規かつ改良された無線通信装置、無線通信方法及びコンピュータプログラムを提供することができる。
【0011】
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す説明図である。
【
図2】同実施の形態に係る送信装置の機能構成例を示す説明図である。
【
図3】同実施の形態に係る受信装置の機能構成例を示す説明図である。
【
図4】送信装置と受信装置との間でやり取りされるパケットのフォーマット例を示す説明図である。
【
図5】送信装置と受信装置との間でやり取りされるパケットのフォーマット例を示す説明図である。
【
図6】送信装置と受信装置との間でやり取りされるパケットに格納される情報を示す説明図である。
【
図7】送信装置と受信装置との間でやり取りされるパケットに格納される情報を示す説明図である。
【
図8】送信装置と受信装置との間でやり取りされるパケットに格納される情報を示す説明図である。
【
図9】同実施の形態に係る受信装置の動作の概要を説明するための説明図である。
【
図10】同実施の形態に係る受信装置の動作例を示す流れ図である。
【
図11】同実施の形態に係る受信装置の動作例を示す流れ図である。
【
図12】同実施の形態に係る送信装置および受信装置の動作例を示す流れ図である。
【
図13】同実施の形態に係る無線通信システムを利用したコンテンツ配信システムの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の実施の形態
1.1.概要
1.2.構成例
1.3.動作例
2.まとめ
【0015】
<1.本開示の実施の形態>
[1.1.概要]
まず、本開示の実施の形態について詳細に説明する前に、本開示の実施の形態の概要について説明する。
【0016】
近年、ミリ波と呼ばれる高周波の電磁波を用いて無線通信の通信速度を高速化させるための新たな通信方式の開発が進められている。また、そのミリ波を用いた通信方式(ミリ波通信)を利用する技術の提案もなされている。ミリ波の波長は10mm~1mm、周波数は30GHz~300GHzとされており、例えば60GHz帯などにおいてGHz単位でのチャネルの割当てが可能である。
【0017】
一般的に、ミリ波は、マイクロ波に比べて直進性が強く、反射時の減衰が大きいという特性を有している。そのため、ミリ波通信での無線の伝達経路は、主に直接波又は1回程度の反射波となる。また、ミリ波は、自由空間伝搬損失が大きい(電波到達距離が短い)という特性も有している。そのため、ミリ波を用いて無線通信する場合には、マイクロ波を用いる場合と比較して空間分割をし易いという利点がある一方で、通信距離が短くなるという側面もある。
【0018】
このようなミリ波の弱点を補い、ミリ波を用いた高速な無線通信をより多くの場面で活用するためには、送受信装置のアンテナに指向性を持たせ、その送信ビーム及び受信ビームを通信相手の位置する方向に向けて通信距離を長くする無線システム(ビームフォーム)が一般的である。しかし、送受信する端末の片方、または両方が移動体の場合、ビームフォーム追従性能の高速化、ビームフォーム指向範囲の拡大が必要となり、さらには、これらの指向性を判断するためのアルゴリズムを実行するため、端末の消費電力も大きくなっている。
【0019】
ミリ波通信は上記のような特徴がある中で、通信距離が短いという側面を利用し、近距離通信で利用する動きがある。例えば、標準規格がIEEE802.15.3eやIEEE802.11ayでは、駅の売店や自動改札、ETC(Electronic Toll Collection System)などのゲート通過時のコンテンツダウンロード、また無線端末間での高速ファイル転送を主な用途として、議論がされている。近距離での通信では、ユーザが使用する端末側が長距離での通信を想定していないため、ビームフォームといった処理を行わない(または、IEEE802.11ではビームフォームが必須機能であるため最小限の処理のみ行う)。近距離通信に用途を特定することで、電波の距離減衰が大きく、直進性が障害物に遮られやすいというミリ波通信における物理的な特性を回避した通信が可能になる。
【0020】
駅の自動改札、ETCなどのゲートによる料金収受システムでは、既存のシステムから置き換えるために、ミリ波通信を用いた新規方式のシステムを市場投入する場合、既存のシステムとの整合性、切替におけるコンパチビリティを考慮しなければならない。具体的には、既存のシステムを用いて入場し、新規方式のシステムを用いて退場する可能性も考慮しなければならない。加えて、駅の売店や自動改札、ETCなどのゲート通過といった数百ms程度の超短時間において、既存のシステムと新規のシステムをどのように選択し、切り替えてサービスを行うかを考慮しなければならない。
【0021】
そこで、本件開示者は、上述した点に鑑み、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築する際に、既存のシステムとの切り替えを容易に行うことが可能な技術について鋭意検討を行った。その結果、本件開示者は、以下で説明するように、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築する際に、既存のシステムとの切り替えを容易に行うことが可能な技術を考案するに至った。
【0022】
以下の説明においては、近距離通信は端末間距離に依存しない。例えば、2台の端末Xと端末Yとが近距離通信する場合も、端末Xの電波放射範囲に、端末Bが例えば数十センチ程度近づいて通信する場合も、どちらも近距離通信と定義する。
【0023】
また本開示の実施形態における近距離通信は、送受信装置(端末X、端末Y)のアンテナに指向性を持たせ、その送信ビーム及び受信ビームを通信相手の位置する方向に向ける機能を持つビームフォームを有しないシステムを前提としているが、例えば、端末Xは、指向性アンテナによって長距離でも電波放射範囲を特定させ、ビームフォーム機能を持たない端末Yが、端末Xの電波放射範囲に近づいて通信を行うシステムにおいても対象としうる。加えて、本開示の実施形態における近距離通信において、端末Xは端末Yが電波放射範囲内にいる時のみ、端末Yの動きに追従し、電波の放射方向を制御してもよい。
【0024】
また、以下の説明において、端末Xは、指向性アンテナにより長距離でも電波放射範囲を特定させる端末、端末Yは、端末Xの電波放射範囲に入った時のみ通信を行う端末としているが、本開示は、端末Xと端末Yともに、ビームフォーム機能を持たない端末でもよく、また、端末Xと端末Yの機能が逆でも良い。
【0025】
[1.2.構成例]
図1は、本開示の実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す説明図である。以下、
図1を用いて本開示の実施の形態に係る無線通信システムの構成例について説明する。
【0026】
図1に示したように、本開示の実施の形態に係る無線通信システムは、送信装置1と、受信装置2とで構成される。
【0027】
送信装置1は、所定の周波数帯域を用いた無線通信によってデータを受信装置2に送信する。ここでの無線通信は、電磁誘導方式を用いた無線通信(ミリ波帯を用いない無線通信)と、ミリ波帯を用いた無線通信の双方を含む。
【0028】
図1に示したように、送信装置1は、送信側ベースバンドブロック11、送信側RF回路12、およびアンテナ13を含んで構成されている。
【0029】
送信対象のデータである送信データは、送信装置1の送信側ベースバンドブロック11に入力される。送信側ベースバンドブロック11は、誤り訂正符号化回路21、ヘッダ・プリアンブル挿入回路22、変調回路23、送信フィルタ24、およびD/A(Digital/Analog)コンバータ25から構成される。
【0030】
誤り訂正符号化回路21は、例えば、誤り訂正に用いられるパリティを送信データに基づいて生成し、生成したパリティを送信データに付加することによって誤り訂正符号化を行う。誤り訂正符号化回路21は、誤り訂正符号化後の送信データをヘッダ・プリアンブル挿入回路22に出力する。
【0031】
ヘッダ・プリアンブル挿入回路22は、誤り訂正符号化回路21から供給された送信データに対して各種のパラメータを含むヘッダやプリアンブルを挿入し、その結果得られた送信データを変調回路23に出力する。
【0032】
変調回路23は、256QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調、64QAM変調、16QAM変調、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調、BPSK(Binary Phase Shift Keying)変調等の所定の変調を行うことで、ヘッダ・プリアンブル挿入回路22から供給された送信データを、送信シンボルの系列に変換する。変調回路23は、変換して得られたそれぞれの送信シンボルを送信フィルタ24に出力する。
【0033】
送信フィルタ24は、変調回路23から供給された送信シンボルに対して帯域制限を行うためのフィルタリングを施し、D/Aコンバータ25に出力する。
【0034】
D/Aコンバータ25は、送信フィルタ24から供給された送信シンボルに対してD/A変換を施し、D/A変換によって得られたアナログベースバンド信号を送信側RF回路12に出力する。
【0035】
送信側RF回路12は、D/Aコンバータ25から供給されたアナログベースバンド信号を所定周波数のキャリアに重畳したRF信号(Radio Frequency 信号)を、送信信号としてアンテナ13から送信する。
【0036】
受信装置2は、所定の周波数帯域を用いた無線通信によって送信装置1から送信されたデータを受信する。
【0037】
受信装置2は、アンテナ31、受信側RF回路32、および受信側ベースバンドブロック33を含んで構成されている。
【0038】
受信側ベースバンドブロック33は、可変利得アンプ(VGA)41、A/Dコンバータ42、受信フィルタ43、自動利得制御回路(AGC)44、位相同期回路45、復調回路46、および誤り訂正符号復号回路47から構成される。
【0039】
送信装置1から送信された送信信号は、アンテナ31を介して受信側RF回路32に入力される。受信側RF回路32は、アンテナ31から供給されたRF信号をアナログベースバンド信号に変換し、受信側ベースバンドブロック33に出力する。
【0040】
受信側ベースバンドブロック33の可変利得アンプ41は、自動利得制御回路44からの利得設定値に従って利得(ゲイン)を切り替えることができる回路であり、利得設定値に従ってアナログベースバンド信号を増幅し、増幅後のアナログベースバンド信号をA/Dコンバータ42に出力する。
【0041】
A/Dコンバータ42は、可変利得アンプ41から供給されたアナログベースバンド信号を、所定のサンプル周期でサンプリングする。A/Dコンバータ42は、サンプリングによって得られたデータを、受信デジタル信号r(t)として、受信フィルタ43と自動利得制御回路44に出力する。
【0042】
受信フィルタ43は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ等により構成され、A/Dコンバータ42から供給された受信信号に対してフィルタリングを施し、フィルタ処理後の受信デジタル信号r(t)を位相同期回路45に出力する。
【0043】
自動利得制御回路44は、A/Dコンバータ42からの受信デジタル信号r(t)に基づいて、A/Dコンバータ42に入力されるアナログベースバンド信号の信号レベルが所定の範囲内に収まるようにするための利得設定値を算出し、可変利得アンプ41に出力する。
【0044】
位相同期回路45は、受信フィルタ43から供給された受信デジタル信号r(t)を基にシンボル同期を実現する。例えば、位相同期回路45は、補間処理等を行うことによって受信デジタル信号r(t)から受信シンボルを求め、求めた受信シンボルを復調回路46に出力する。
【0045】
復調回路46は、QPSK復調、BPSK復調等の、送信装置1における変調方式に対応する方式で受信シンボルを復調し、復調して得られた受信データを誤り訂正符号復号回路47に出力する。
【0046】
誤り訂正符号復号回路47は、復調回路46から供給された受信データの誤り訂正を行い、誤り訂正後の受信データを外部に出力する。
【0047】
なお、本実施形態において、多値変調を用いた例を示したが、変調方式としては、OOK(On-Off Keying)変調、ASK(Amplitude-Shift Keying)変調といった変調方式を用いてもよい。これらの変調方式の場合、送信側RF回路12や受信側RF回路32の構成を単純化できる。さらに本実施形態において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)変調を用いても良い。OFDM変調を用いることにより、送信装置1と受信装置2との間の無線通信においてノイズ耐性が強くなる効果を奏する。
【0048】
以上、
図1を用いて本開示の実施の形態に係る無線通信システムの構成例について説明した。続いて、本開示の実施の形態に係る送信装置1および受信装置2の機能構成例について説明する。
【0049】
図2は、本開示の実施の形態に係る送信装置1の機能構成例を示す説明図である。
図2に示した送信装置1の各機能ブロックは、
図1における送信側ベースバンドブロック11の前段に設けられうる。
図2に示したように、本開示の実施の形態に係る送信装置1は、回線制御部301、課金用送受信装置302、接続制御部303、課金情報切替制御部304、課金情報制御部305、アプリケーション管理部306、および高速データ伝送部307を含んで構成される。
【0050】
回線制御部301は、接続制御部303のプロトコルを介して、受信装置2との間で、装置間の接続制御を行なう。回線制御部301は、受信装置2との間で、装置間の接続制御を行なうことで受信装置2との間で無線通信回線を確立する事ができる。回線制御部301は無線物理層を持ち、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった標準方式に代表される通信、例えば近距離の高速通信を行う。回線制御部301は、アンテナ13aと接続されている。アンテナ13aは、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった標準方式に代表される通信に基づく電波の送受信を行う。回線制御部301は、本開示の第1の通信制御部の一例として機能しうる。
【0051】
課金用送受信装置302は、受信装置2との間で課金情報をやり取りする回線を構築する装置である。この課金用送受信装置302は、通信方式として、例えば、携帯電話や無線ネットワークを構築するための3GPP、IEEE802.11、IEEE802.15(802.15.3e以外)、GSMA/eSIM、OneM2M(登録商標)、ETSI NFV/MEC、Hgi、IEEE2413、BBF、ZigBee(登録商標)、IEEE1609/ARIB T109/ETSI TSといった通信プロトコルを使うことができる。課金用送受信装置302は、アンテナ13bと接続されている。アンテナ13bは、上述の通信プロトコルに基づく電波の送受信を行う。課金用送受信装置302は、本開示の第2の通信制御部の一例として機能しうる。
【0052】
接続制御部303は、受信装置2との回線制御のやり取りを実施する。接続制御部303は、例えば、IEEE802.11、IEEE802.15で規格化されたMACプロトコルの機能を有する。
【0053】
課金情報切替制御部304は、回線制御部301または課金用送受信装置302のいずれかを選択して課金情報をやり取りする制御を実施する。例えば、課金情報切替制御部304は、アプリケーションレイヤ・パケットではなく、物理層のコマンドであり、回線制御用パケットであるMACコマンドに割り当てられた課金情報の情報パケットの内容に基づいて、回線制御部301または課金用送受信装置302のいずれかを選択して課金情報をやり取りする制御を実施する。課金情報切替制御部304の具体的な処理については後に詳述する。
【0054】
課金情報制御部305は、課金情報のファイル管理やセキュリティ管理といった、課金に関する情報の制御を実施する。本実施形態では、送信装置1の内部に1つの課金情報制御部305を有している。従って、回線制御部301または課金用送受信装置302のいずれかを選択して課金情報をやり取りしても、課金情報制御部305により制御される情報が共有利用される。また課金情報制御部305は、接続先の受信装置2との間の認証処理を実行する。課金情報制御部305が実行する認証処理については特定の処理に限定されるものでは無い。課金情報制御部305は、例えば、予め登録されているID等の識別情報が登録されているか等によって、受信装置2の認証を行っても良い。
【0055】
アプリケーション管理部306は、課金に関するアプリケーションを管理する。アプリケーション管理部306は、課金情報制御部305によって課金に関する情報の制御が行われた結果、課金処理の実施が許可された後に、その課金処理を実施するためのアプリケーションの実行を管理する。アプリケーション管理部306は、EEPROM、SRAM、DRAM、SDRAM、DDR等の記憶装置を持ち、システムが起動するまでダウンロードしたデータを保存しておく機能を含んでも良い。
【0056】
高速データ伝送部307は、回線制御部301を通じた受信装置2との間の、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった近距離の高速通信プロトコルを用いた高速データ伝送を実行する。
【0057】
続いて、本開示の実施の形態に係る受信装置2の機能構成例を説明する。
図3は、本開示の実施の形態に係る受信装置2の機能構成例について示す説明図である。
図3に示した受信装置2の各機能ブロックは、
図1における受信側ベースバンドブロック33の前段に設けられうる。
図3に示したように、本開示の実施の形態に係る送信装置1は、回線制御部401、課金用送受信装置402、接続制御部403、課金情報切替制御部404、課金情報制御部405、アプリケーション管理部406、および高速データ伝送部407を含んで構成される。
【0058】
回線制御部401は、接続制御部403のプロトコルを介して、送信装置1との間で、装置間の接続制御を行なう。回線制御部401は、送信装置1との間で、装置間の接続制御を行なうことで受信装置2との間で無線通信回線を確立する事ができる。回線制御部401は無線物理層を持ち、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった標準方式に代表される通信、例えば近距離の高速通信を行う。回線制御部401は、アンテナ31aと接続されている。アンテナ31aは、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった標準方式に代表される通信に基づく電波の送受信を行う。回線制御部401は、本開示の第1の通信制御部の一例として機能しうる。
【0059】
課金用送受信装置402は、送信装置1との間で課金情報をやり取りする回線を構築する装置である。この課金用送受信装置402は、通信方式として、例えば、携帯電話や無線ネットワークを構築するための3GPP、IEEE802.11、IEEE802.15(802.15.3e以外)、GSMA/eSIM、OneM2M(登録商標)、ETSI NFV/MEC、Hgi、IEEE2413、BBF、ZigBee(登録商標)、IEEE1609/ARIB T109/ETSI TSといった通信プロトコルを使うことができる。課金用送受信装置402は、アンテナ31bと接続されている。なお、本実施形態では、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった標準方式を課金情報のやり取りのために用いているが、今後、課金用通信方式として、60GHz帯の電波を用いて、さらなる通信品質の改善を図ることを目的とした通信方式の議論が開始される可能性もある。従って、課金用通信方式として、このような新規の通信方式を適用しても良い。アンテナ31bは、上述の通信プロトコルに基づく電波の送受信を行う。課金用送受信装置402は、本開示の第2の通信制御部の一例として機能しうる。
【0060】
接続制御部403は、送信装置1との回線制御のやり取りを実施する。接続制御部403は、例えば、IEEE802.11、IEEE802.15で規格化されたMACプロトコルの機能を有する。
【0061】
課金情報切替制御部404は、回線制御部401または課金用送受信装置402のいずれかを選択して課金情報をやり取りする制御を実施する。例えば、課金情報切替制御部404は、アプリケーションレイヤ・パケットではなく、物理層のコマンドであり、回線制御用パケットであるMACコマンドに割り当てられた課金情報の情報パケットの内容に基づいて、回線制御部401または課金用送受信装置402のいずれかを選択して課金情報をやり取りする制御を実施する。課金情報切替制御部404の具体的な処理については後に詳述する。
【0062】
課金情報制御部405は、課金情報のファイル管理やセキュリティ管理といった、課金に関する情報の制御を実施する。本実施形態では、送信装置1の内部に1つの課金情報制御部405を有している。従って、回線制御部401または課金用送受信装置402のいずれかを選択して課金情報をやり取りしても、課金情報制御部405により制御される情報が共有利用される。また課金情報制御部405は、接続先の受信装置2との間の認証処理を実行する。課金情報制御部405が実行する認証処理については特定の処理に限定されるものでは無い。課金情報制御部405は、例えば、ID等の識別情報を送信装置1に提供する等によって、受信装置2の認証を送信装置1に行わせるようにしても良い。
【0063】
アプリケーション管理部406は、課金に関するアプリケーションを管理する。アプリケーション管理部406は、課金情報制御部405によって課金に関する情報の制御が行われた結果、課金処理の実施が許可された後に、その課金処理を実施するためのアプリケーションの実行を管理する。アプリケーション管理部406は、EEPROM、SRAM、DRAM、SDRAM、DDR等の記憶装置を持ち、システムが起動するまでダウンロードしたデータを保存しておく機能を含んでも良い。
【0064】
高速データ伝送部407は、回線制御部401を通じた送信装置1との間の、IEEE802.15.3eやIEEE802.11ayといった近距離の高速通信プロトコルを用いた高速データ伝送を実行する。
【0065】
続いて、送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットのフォーマット例を説明する。
図4及び
図5は、送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットのフォーマット例を示す説明図であり、回線制御部301、401を介して送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットのフォーマット例を示したものである。
【0066】
図4は、送信装置1が送出するビーコンのフレームフォーマットの例である。また
図5は、送信装置1が送出するビーコンを受信した受信装置2が送信装置1に送出する接続要求コマンドであり、IEEE802.15.3規格におけるAssociation Requestコマンドのフレームフォーマットの例である。
【0067】
図4に示した、送信装置1が送出するビーコンは、Information Elementフィールド101a~101n、FCS(Frame Check Sequence)フィールド103を含む。そして1つのInformation Elementフィールドは、Element IDフィールド111、Lengthフィールド112、Contentフィールド113を含む。
【0068】
送信装置1は、Information ElementフィールドのElement IDフィールド111やContentフィールド113に、受信装置2に伝送する情報を格納する。
【0069】
図5に示した、受信装置2が送信装置1に送出する接続要求コマンドは、Information Elementフィールド121を含む。そして1つのInformation Elementフィールドは、Element IDフィールド121、Lengthフィールド122、Contentフィールド123を含む。
【0070】
受信装置2は、Information ElementフィールドのElement IDフィールド121やContentフィールド123に、送信装置1に伝送する情報を格納する。
【0071】
続いて、送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットに格納される情報の例を説明する。
図6~
図8は、送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットに格納される情報を示す説明図である。
図6は、送信装置1と受信装置2との接続に関する情報の例である。
図7は、送信装置1と受信装置2との間のサービスの内容に関する情報の例である。
図8は、送信装置1と受信装置2との間のサービスの種別に関する情報の例である。
【0072】
図6では、送信装置1と受信装置2との接続に関する情報の例として、通信構成、PNC(Piconet Controller) Capability、Device Capability、Frequency Capabilityが示されている。
【0073】
図7では、送信装置1と受信装置2との間のサービスに関する情報の例として、サービスを提供するサービスプロバイダの企業コード、通信プロトコルのバージョン、サービス識別、PNCの最大バッファサイズ、デバイスの最大バッファサイズ、コンテンツサイズが示されている。
【0074】
図8では、送信装置1と受信装置2との間のサービスの種別に関する情報の例として、年齢、性別、趣味、サービスのセキュリティレベル、コンテンツポリシ、保存済みコンテンツが示されている。
【0075】
もちろん、送信装置1と受信装置2との間でやり取りされるパケットに格納される情報や、それぞれの情報の格納に使用されるビット数は係る例に限定されないことは言うまでも無いことである。
【0076】
[1.3.動作例]
続いて、本開示の実施の形態に係る送信装置1および受信装置2の動作例を説明する。まず、本開示の実施の形態に係る受信装置2の動作の概要を説明する。なお、以下で示すのは本開示の実施の形態に係る受信装置2の動作の概要であるが、これは送信装置1の動作についても同様である。
【0077】
本開示の実施の形態に係る受信装置2は、上述したように、アプリケーションレイヤ・パケットではなく、回線制御用パケットであるMACコマンドに割り当てられた課金情報の情報パケットの内容に基づいて、回線制御部401または課金用送受信装置402のいずれかを選択して課金情報をやり取りする制御を実施する。通常、MACコマンドは、通常のデータ転送よりもリンクマージンのある伝送方式(変調、符号化率等)を用いて通信を行う。そのため、MACコマンドの一部として課金情報をやりとりする場合、電波の距離減衰が大きく、直進性が障害物に遮られやすいという、ミリ波帯を利用した通信において生じる物理的な影響を回避することができる。
【0078】
図9は、本開示の実施の形態に係る受信装置2の動作の概要を説明するための説明図である。受信装置2は、3つのパケットタイプのパケットを受信する。パケットタイプ0のパケットは、課金用送受信装置402が受信して課金情報切替制御部404に送られる。パケットタイプ1、2のパケットは、回線制御部401が受信して接続制御部403に送られる。
【0079】
課金情報切替制御部404は、送信装置1との接続の回線が、回線制御部401が確立したものなのか、課金用送受信装置402が確立したものなのか、をパケットタイプに基づいて判断する。課金情報切替制御部404は、判断結果が回線制御部401とのやりとりになった場合に優先度の制御を行う。課金情報切替制御部404が実施する優先度の制御とは、接続制御部403が管理するMACコマンドの一部として割り当てるよう、内部で送信装置1との間で回線接続制御を行う第1のパケットタイプ(
図9におけるパケットタイプ1)と、接続制御部403と課金情報切替制御部404との間でやりとりを行い、課金情報の提供を行う第2のパケットタイプ(
図9におけるパケットタイプ2)を管理できるよう制御することである。なお、第1のパケットタイプと第2のパケットタイプでは、回線の接続/切断を行う機能が第1のパケットタイプであるため、第1のパケットタイプの方の送信優先度が高いことが通常であるが、回線制御パケットの種別に応じて、優先度を変更してもよい。
【0080】
言い換えれば、本開示の実施の形態に係る無線通信システムは、近距離の高速通信プロトコルに2種類のパケットタイプを用意することを特徴とする。本開示の実施の形態に係る無線通信システムは、近距離の高速通信プロトコルに2種類のパケットタイプを用意することで、課金情報切替制御部404は、課金情報の送受信を、ミリ波を用いた回線とミリ波を用いない回線のどちらにも切り替えることが可能になる。
【0081】
図10は、本開示の実施の形態に係る受信装置2の動作例を示す流れ図であり、課金情報の送受信の切り替えを行わない場合の動作例である。
【0082】
受信装置2は、まず高速データ伝送の接続の開始処理を実行する(ステップS201)。このステップS201の処理は、例えば接続制御部403が実行する。
【0083】
続いて受信装置2は、送信装置1からビーコンを受信するまで待機する(ステップS202)。ビーコンを受信したかどうかの判断は、例えば接続制御部403が実行する。
【0084】
送信装置1からビーコンを受信すると(ステップS202、Yes)、続いて受信装置2は、送信装置1へ向けて接続要求を送信する(ステップS203)。このステップS203の処理は、例えば接続制御部403が実行する。接続要求は、IEEE802.15.3規格ではAssociation Requestコマンドに、IEEE802.11規格では、Probe Requestコマンドに相当する。
【0085】
続いて受信装置2は、送信装置1から所定時間内に接続要求応答を受信したかどうか判断する(ステップS204)。接続要求応答を受信したかどうかの判断は、例えば接続制御部403が実行する。接続要求応答は、IEEE802.15.3規格ではAssociation Responseコマンド、IEEE802.11規格では、Probe Responseコマンドに相当する。
【0086】
送信装置1から接続要求応答を受信すると(ステップS204、Yes)、続いて受信装置2は、データ転送を開始し、課金情報のデータを送信装置1との間で送受信する(ステップS205)。ステップS205の処理は、例えば高速データ伝送部407が実行する。受信装置2は、送信または受信するデータに対し、レイヤ2レベルの暗号化をかけてもよく、アプリケーションレイヤで暗号化が掛けられているという理由でレイヤ2レベルの暗号化をかけなくても良い。なお、アプリケーションレイヤでの暗号化は、本高速データ伝送用のものである。
【0087】
そして受信装置2は、データの転送が完了すると、接続を終了する(ステップS206)。また、上記ステップS204の判断において送信装置1から接続要求応答を受信しなかった場合は(ステップS204、No)、受信装置2は、接続要求応答パケットを要求するための応答要求パケットを送信する(ステップS207)。受信装置2は、所定回数の応答要求パケットの送信を実施していなければ(ステップS208、No)、送信装置1からの接続要求応答の受信を待機する。一方、受信装置2は、所定回数の応答要求パケットの送信を実施していれば(ステップS208、Yes)、受信装置2は、接続を終了する(ステップS206)。
【0088】
なお、受信装置2は、予定時間内に送信装置1からビーコンを受信できなかった場合、送信装置1が発見できなかった状態として、ステップS206へ移動してもよい。
【0089】
続いて、受信装置2が課金情報の送受信の切り替えを行う場合の動作例を説明する。
図11は、本開示の実施の形態に係る受信装置2の動作例を示す流れ図であり、課金情報の送受信の切り替えを行う場合の動作例である。
【0090】
図11に示したステップS202において、送信装置1からビーコンを受信すると(ステップS202、Yes)、続いて受信装置2は、受信したビーコンから接続する回線を選択する(ステップ101)。接続する回線を選択する処理は、例えば接続制御部403が実行する。
【0091】
続いて受信装置2は、ステップ101で選択した回線を課金情報切替制御部404へ通知する(ステップ102)。すなわち、課金情報切替制御部404は、ミリ波を用いた回線とミリ波を用いない回線のどちらで課金情報を送受信するか判断する。
【0092】
続いて受信装置2は、送信装置1との間の課金情報の接続準備を行う(ステップ103)。続いて受信装置2は、ステップ101で選択した回線を用いた接続要求を行う(ステップ104)。接続要求は、IEEE802.15.3規格ではAssociation Requestコマンドに、IEEE802.11規格では、Probe Requestコマンドに相当する。
【0093】
続いて送信装置1は、課金情報のやり取りを受信装置2との間で行う(ステップ105)。送信装置1は、受信装置2からの接続要求パケットの受信に伴って、接続要求応答コマンドを送信するが、その際、ミリ波帯の電波を使用して課金情報のやり取りを行う場合は、接続要求応答コマンドに課金情報を含める形で、課金情報のやり取りを受信装置2との間で行う。接続要求応答は、IEEE802.15.3規格ではAssociation Responseコマンド、IEEE802.11規格では、Probe Responseコマンドに相当する。
【0094】
続いて受信装置2は、課金情報に関連するデータ通信を行うかを判断する(ステップS106)。課金情報に関するデータ通信を行う場合は、受信装置2はステップ101で選択した回線を用いた接続要求を行う(ステップ108)。一方、課金情報に関するデータ通信を行わない場合は、受信装置2は送信装置1との間の通信を終了する(ステップ107)。
【0095】
ステップ101で選択した回線を用いた接続要求を行った後の処理フローは、
図10に示したものと同様である。
【0096】
本開示の実施の形態に係る受信装置2は、
図11に示したような一連の動作を実行することで、送信装置1との間の課金情報の送受信を、ミリ波を用いた回線とミリ波を用いない回線のどちらにも切り替えることが可能になる。
【0097】
図12は、本開示の実施の形態に係る送信装置1および受信装置2の動作例を示す流れ図である。
【0098】
送信装置1は、定期的にビーコンを送出する(ステップS301、S302)。ステップS301で送信装置1から送信されるビーコンで、受信装置2において電力の検出が行われる。またステップS302で送信装置1から送信されるビーコンで、受信装置2において受信処理が開始される。
【0099】
ステップS302で送信装置1から送信されるビーコンを受信した受信装置2は、送信装置1へ接続要求(IEEE802.15.3規格ではAssociation Requestコマンドに相当する)を送信する(ステップS303)。
【0100】
受信装置2からの接続要求を受信した送信装置1は、受信装置2へ接続要求応答(IEEE802.15.3規格ではAssociation Responseコマンドに相当する)を送信する(ステップS304)。
【0101】
送信装置1からの接続要求応答を受信した受信装置2は、送信装置1へコンテンツ要求を送信する(ステップS305)。受信装置2は、送信装置1へコンテンツ要求を送信する際に、優先度、個人認証情報、フラグメントに関する情報を送信しうる。
【0102】
受信装置2からのコンテンツ要求を受信した送信装置1は、受信装置2へコンテンツ要求応答を送信する(ステップS306)。
【0103】
送信装置1からコンテンツ要求応答を受信した受信装置2は、レイヤ2(L2)でのセキュリティ要求を送信装置1に送信する(ステップS307)。
【0104】
受信装置2から、レイヤ2(L2)でのセキュリティ要求を受信した送信装置1は、受信装置との間で鍵を用いた認証処理を実行する(ステップS308)。これにより送信装置1と受信装置2との間の回線に秘匿性が担保される。
【0105】
続いて、受信装置2は送信装置1からコンテンツをダウンロードする(ステップS309)。ここで受信装置2が送信装置1から受信するコンテンツは、例えば静止画、動画、広告、電子書籍、その他の電子的に利用可能なデータを指す。
【0106】
受信装置2がコンテンツのダウンロードを完了すると、送信装置1は受信装置2に対して切断要求を送信する(ステップS310)。受信装置2は、送信装置1に対して、切断要求に応じて切断応答を送信する(ステップS311)。
【0107】
図12に示した一連の処理フローにおいて、ステップS301~S304はMACレイヤでの処理となり、ステップS305以降はアプリケーションレイヤでの処理となる。なお、ステップS307以降の処理がMACコマンドで行われていても良い。ステップS307以降の処理がMACコマンドで行われることで課金処理を素早く完了できる。
【0108】
なお、本開示は上述したものに限定されるものでは無い。例えば受信装置2は、ミリ波を用いた回線では、課金情報制御部305、405の間で認証がエラーとなった場合、課金情報に関するやりとりに関しては、回線制御部301と課金用送受信装置302のいずれの接続回線を用いても不可にしてもよく、課金用送受信装置302を経由したものに切り替えてもよい。なお、標準化規格IEEE802.15.3eでは、IEEE802.11と比較してもかなり短時間に応答情報を送信する事が求められているため、接続制御部403と課金情報切替制御部404とのやりとりも短時間に行われることが望ましい。
【0109】
送信装置1から受信するビーコンパケットやポーリングパケットの情報について、無線伝送されるパケットのInformation Element情報が容易に解読可能な情報であるのは好ましくない。従って、送信装置1はInformation Element情報の暗号化を行ってもよい。課金情報制御部305、405がやりとりを行う上で、回線制御部301と回線制御部401の間の回線であるミリ波通信での接続セットアップを高速に行うため、時間をかけずに済む事前共有鍵方式を適用することが好ましいが、もちろんInformation Element情報は公開鍵暗号方式で暗号化されてもよい。
【0110】
課金情報制御部305は、事前にサービス登録したID情報を保持してもよい。そして課金情報制御部305は、Service ID情報、受信情報(例えば、802.15.3eの場合、Vendor Specific ID)を利用する事で、送信要求(Association Requst)があった受信装置2が、事前にサービス登録しているか否かを判断する機能を有していてもよい。
【0111】
接続制御部403の機能において、既存の方法では接続制御部303と接続制御部403とのやりとりで回線接続を行った後、接続制御部303と接続制御部403とがメッセージを送受信し、リンクを確立するか否かを判断する旨を説明した。本実施形態では、接続制御部403は、接続要求するMACコマンド(Association Request)を送信するか否かを、ビーコンから受信するInformation Elementによって判断する。
【0112】
受信装置2は、予め登録されたサービス以外のInformation ElementではAssociation Requestコマンドを発呼なくても良い。標準化規格IEEE802.15.3eでは、IEEE802.11と比較し、かなり短時間に応答情報を送信する事が求められている。本実施形態では、受信装置2は、受信したInformation Elementからの判断時間も非常に短くすることができる。
【0113】
さらに、接続制御部403は、課金情報切替制御部404とのやりとりによって、ビーコンのInformation Elementの解析後、Association Requestへ、課金情報切替制御部404の課金情報をサービスデータとして挿入する機能を含めても良い。
【0114】
本実施形態では、無線通信システムにおけるレイヤ2の鍵生成方法は上記に限らない。例えば、送信装置1と受信装置2とが互いの存在を検出してからトポロジ設定等の接続セットアップを行うと、短時間に接続セットアップができない。どちらが無線ネットワークのオーナー(Wi-FiではGO、IEEE802.15.3eでは送信装置1に相当するPNC)になるかを決めるため、送信装置1と受信装置2との間でやりとりされる情報の数が増えるためである。
【0115】
そのため本実施形態では、予め、ビーコンを送信する送信装置1(Piconet Coordinator)のInformation Elementに、サービスに関する情報を挿入して送信してもよい。これにより、受信装置2は接続要求の送信有無を判断でき、接続セットアップ時間(IEEE802.11の場合、Action Frameを含み端末間で情報のやりとりを開始してから接続を終了するまで)を短縮させることができる。
【0116】
また、送信装置1は、Information Elementに、サービスに関する情報を挿入して送信することで、IPレイヤよりも上位となるサービスのやりとりを行わずに、接続セットアップ時間を短くすることができる。また送信装置1のInformation Elementに、サービスに関する情報を挿入して送信することで、受信装置2が接続相手を判断する際にユーザインターフェースを介さないことで、接続セットアップ時間を短くすることができる。
【0117】
上述のように、回線制御部301と回線制御部401との接続は、接続セットアップを高速に行うため、公開鍵暗号のような復号時間のかかる暗号ではなく、事前共有鍵に限定しても良い。さらに、セキュリティを確保するための暗号化方法の説明を追加する。
【0118】
接続制御部403は、接続制御部303との接続を開始する前に、よりセキュアな回線(例えば、課金用送受信装置302と課金用送受信装置402との接続回線)を経由して獲得した情報を基に、サービス毎に異なる事前共有鍵を受信装置2に保存してもよい。さらに、接続制御部403は、課金用送受信装置402からVendor Specific ID(第1のID選択用情報)を受信すると、Vendor Specific IDに対応した事前共有鍵を、管理テーブルの中から選択し使用してもよい。
【0119】
図1に示したような無線通信システムの構成を用いた通信方式を、駅の改札やETCのゲートのような、通過時間が数百ミリ秒程度の中で、課金情報に連携したアップロードまたはダウンロードを行うようなユースケースを考える。例えば、駅の自動改札機を考えた場合、ユーザが駅の自動改札機を通過した時にクラウドから広告や映像情報等のコンテンツが自動的にダウンロードされるシステムを想定する。
【0120】
図13は、本開示の実施の形態に係る無線通信システムを利用したコンテンツ配信システムの例を示す説明図である。
図13に示したコンテンツ配信システムでは、自動改札機が送信装置1になり、ユーザが持ち歩く端末が受信装置2になる。
【0121】
ユーザは、駅の改札を通過した時に自分が欲しい情報をダウンロードできるサービスに予め登録しておく(ステップS701)。上記情報には、例えば、雑誌、新聞、ショートムービー、TV番組、広告等を含む。ユーザは事前にサービスへの登録処理をすることができるため、駅の改札付近で登録作業を行う必要はない。ユーザは、例えば、携帯電話や無線ネットワークを構築するための3GPP、IEEE802.11、802.15(802.15.3e以外)、GSMA/eSIM、OneM2M、ETSI NFV/MEC、Hgi、IEEE2413、BBF、ZigBee、IEEE1609/ARIB T109/ETSI TSといった通信プロトコルを使って登録処理を行ってもよい。
【0122】
上記ステップS701によって事前情報が登録されているアプリケーションを用いて、ユーザは端末を手に持ち、駅の自動改札機を通過する(ステップS702)。ユーザが手に持つ端末の一例として、携帯電話、スマートフォン、ネットワーク通信機能を有するストレージ、ICカードが想定される。
【0123】
ユーザが駅の自動改札機を通過すると、自動改札機と端末とがセキュリティの高い通信を行い、自動改札機から上記情報をダウンロードする(ステップS703)。そしてユーザは、端末が自動改札機からダウンロードした情報を端末で選択し再生する(ステップS704)。
【0124】
ユーザが自動改札機を通過する際に、複数のサービスを受けても良い。複数のサービスを受ける場合には、端末は、それぞれのサービスに対応したInformation Elementを使用する。複数のサービスを受ける場合には、自動改札機と端末とは一括して課金処理を行っても良く、サービス毎に課金処理を行っても良い。
【0125】
本開示は本実施形態の内容に限られない。例えば、予め受信装置2がAssociation RequestのInformation Element情報の一部として、予め保存しておいたデータをそのまま送信装置1に送信してもよい。送信装置1は、受信装置2からの送信要求であること、および、予め送信装置1自身が送信した暗号化済みデータであること、の2点を鍵の基にして、予め算出される秘密鍵を把握する。そして、算出した秘密鍵を用いて送信装置1のみが受信装置2から送信された情報を解読する。このように動作することで、送信装置1と受信装置2との間の秘匿性を確保することができる。
【0126】
具体的には、端末Bは、BeaconのInformation Elementをデコードし、Vendor Specific IDを把握した後、Vendor Specific IDに対応した保存情報(予め端末Bに保存された情報)を、中身を判断することなく、Association RequestのInformation Elementに挿入してもよい。本方式は暗号化した鍵情報は端末Aで閉じているため、悪意のある端末からの攻撃を受けづらく、処理負荷も少ないシステム構成となる。
【0127】
上記情報は上述したものに限られない。他にも、端末のシリアルナンバー、サービスを特定するサービス情報、事前にサービス登録したユーザ群か否かを判別可能な情報(鍵情報、暗号(または復号)を行うためのシード情報、公開鍵情報)、接続制御部303、403との間で、セキュアにやりとりされた秘密鍵情報でもよい。さらには、送信装置1と受信装置2との間で事前にやりとりされていなくても、製造時に書き込まれた事前共有鍵でもよい。
【0128】
<2.まとめ>
以上説明したように本開示の実施の形態によれば、ミリ波を用いた通信方式を採用して新規のシステムを構築する際に、既存のシステムとの切り替えを容易に行うことが可能な無線通信装置100、200を提供することが出来る。
【0129】
本明細書の各装置が実行する処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、各装置が実行する処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0130】
また、各装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各装置の構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されることが可能である。また、機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
【0131】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0132】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0133】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、
前記第1の通信制御部を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供する接続制御部と、
を備える、無線通信装置。
(2)
前記接続制御部は、前記物理層のコマンドとして前記第1の回線の接続制御を行うコマンドに、課金に関する情報を記述して提供する、前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記第1の通信制御部または前記第2の通信制御部のいずれかを通じて提供する課金に関する情報を管理する課金情報制御部をさらに備える、前記(1)または(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記課金情報制御部は、通信相手との間の課金に関する認証処理を実施する、前記(3)に記載の無線通信装置。
(5)
前記課金情報制御部は、前記第1の回線を通じた課金に関する認証がエラーとなった場合は、前記第2の回線を用いた認証に切り替える、前記(1)~(4)のいずれかに記載の無線通信装置。
(6)
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行する第1の通信制御部と、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行する第2の通信制御部と、
前記第1の通信制御部を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信する接続制御部と、
を備える、無線通信装置。
(7)
前記接続制御部は、前記物理層のコマンドとして前記第1の回線の接続制御を行うコマンドに記述された課金に関する情報を受信する、前記(6)に記載の無線通信装置。
(8)
前記第1の通信制御部または前記第2の通信制御部のいずれかを通じて受信する課金に関する情報を管理する課金情報制御部をさらに備える、前記(6)または(7)に記載の無線通信装置。
(9)
前記課金情報制御部は、通信相手との間の課金に関する認証処理を実施する、前記(8)に記載の無線通信装置。
(10)
前記第1の回線を通じた課金に関する認証がエラーとなった場合は、前記第2の回線を用いた認証に切り替える、前記(9)に記載の無線通信装置。
(11)
ミリ波帯の電波を使用する回線の接続または切断を行う第1のパケットタイプと、MACコマンドの一部として課金に関する情報の提供を行う第2のパケットタイプとを管理する接続制御部を備える、無線通信装置。
(12)
前記接続制御部は、通常のデータ転送よりもリンクマージンのある伝送方式を用いて前記MACコマンドの通信を行う、前記(11)に記載の無線通信装置。
(13)
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、
前記第1の回線を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を提供することと、
を含む、無線通信方法。
(14)
ミリ波帯の電波を使用する第1の回線を用いた通信制御を実行することと、
ミリ波帯以外の帯域の電波を使用する第2の回線を用いた通信制御を実行することと、
前記第1の回線を通じ、物理層のコマンドを用いて課金に関する情報を受信することと、
を含む、無線通信方法。
(15)
ミリ波帯の電波を使用する回線の接続または切断を行う第1のパケットタイプと、MACコマンドの一部として課金に関する情報の提供を行う第2のパケットタイプとを管理することを含む、無線通信方法。
【符号の説明】
【0134】
1 送信装置
2 受信装置