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特許7179756容器キャップおよび、容器の開口部をカバーするシールに穴を開ける方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】容器キャップおよび、容器の開口部をカバーするシールに穴を開ける方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/22 20060101AFI20221121BHJP
   B65D 53/00 20060101ALI20221121BHJP
   B65D 51/24 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
B65D51/22 100
B65D53/00 100
B65D51/24 200
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019556936
(86)(22)【出願日】2018-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 US2018027730
(87)【国際公開番号】W WO2018194957
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】62/487,942
(32)【優先日】2017-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512212195
【氏名又は名称】アッヴィ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボガート,ジョイ・エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】ヒューズ,ジェームズ・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】クリクショビアン,テッド
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル,トッド
(72)【発明者】
【氏名】プルー,マーク
(72)【発明者】
【氏名】コフィー,ケルシー・エム
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー,スコット・エル
(72)【発明者】
【氏名】ローウェ,ジェイソン・エイ
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-202273(JP,A)
【文献】米国特許第07673767(US,B2)
【文献】米国特許第09376240(US,B1)
【文献】特表2002-529326(JP,A)
【文献】米国特許第08616090(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/22
B65D 53/00
B65D 51/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器のアクセス開口部と結合するように構成された容器キャップであって、アクセス開口部が、該アクセス開口部をカバーするように構成されたシールを有し、容器キャップが、
キャップ本体であって、
前記キャップ本体の内部への開口を規定する環状の底縁部を有する、円筒形の側壁と、
前記円筒形の側壁と一体であり、前記キャップ本体の内部を少なくとも部分的に閉じる頂壁部分と、
を備えるキャップ本体と、
前記キャップ本体と一体であるシール開口アセンブリであって、前記シール開口アセンブリが、
前記キャップ本体の前記頂壁部分に規定されたスロットと、
前記スロットの第1の側部に沿って形成されたシール穴開け部材であって、シール穴開け部材が、同心的に底縁部まで延びるテーパが付された縁部であり、テーパが付された縁部が、アクセス開口部をカバーするシールに穴を開けるように構成される、シール穴開け部材と、
を備えるシール開口アセンブリと、
を備える容器キャップ。
【請求項2】
前記スロットが、前記頂壁部分に亘って円弧状に延在するように方向付けられている、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項3】
前記スロットが、前記キャップ本体の長手軸に対して凸状に方向付けられている、請求項2に記載の容器キャップ。
【請求項4】
前記シール穴開け部材が前記キャップ本体の周縁部上に規定されるように、前記スロットが方向付けられている、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項5】
前記シール穴開け部材が、前記頂壁部分の外側プロファイルと同一面を形成するような輪郭になっている、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項6】
前記頂壁部分が、丸くなっている頂縁部を備え、前記シール穴開け部材の外面が、前記丸くなっている頂縁部の外側プロファイルと同一面を形成するような輪郭になっている、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項7】
前記キャップ本体上に一体に形成された指示ガイドの特徴部分をさらに備える、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項8】
前記頂壁部分が、オーバーモールドされたグリップ表面の特徴部分を備える、請求項1に記載の容器キャップ。
【請求項9】
ネック部分および内部を備えた容器本体であって、前記ネック部分が、前記内部へのアクセスを提供する前記容器本体の開口部を規定し、前記開口部が、シールによってカバーされるように構成される、容器本体と、
前記容器本体から選択的に取外し可能である容器キャップであって、前記容器キャップが、
キャップ本体であって、
前記キャップ本体の内部への開口を規定する環状の底縁部を有する、円筒形の側壁と、
前記円筒形の側壁と一体であり、前記キャップ本体の内部を少なくとも部分的に閉じる頂壁部分と、
を備えるキャップ本体と、
前記キャップ本体と一体であるシール開口アセンブリであって、前記シール開口アセンブリが、
前記キャップ本体の前記頂壁部分に規定されたスロットと、
前記スロットの第1の側部に沿って形成されたシール穴開け部材であって、シール穴開け部材が、同心的に底縁部まで延びるテーパが付された縁部であり、テーパが付された縁部が、アクセス開口部をカバーするシールに穴を開けるように構成される、シール穴開け部材と、
を備えるシール開口アセンブリと、
を備える容器キャップと、
を備える容器。
【請求項10】
前記スロットが、前記頂壁部分内で湾曲した側壁を規定するように方向付けられており、前記湾曲した側壁が、前記ネック部分よりも大である半径の寸法を有している、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記シール穴開け部材と前記湾曲した側壁とが、前記ネック部分の頂縁部の厚さよりも大である距離だけ互いに離間する、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記スロットが、前記頂壁部分に亘って円弧状に延在するように方向付けられている、請求項9に記載の容器。
【請求項13】
前記シール穴開け部材が前記キャップ本体の周縁部上に規定されるように、前記スロットが方向付けられている、請求項9に記載の容器。
【請求項14】
前記シール穴開け部材が、前記頂壁部分の外側プロファイルと同一面を形成するような輪郭になっている、請求項9に記載の容器。
【請求項15】
前記頂壁部分が、丸くなっている頂縁部を備え、前記シール穴開け部材の外側表面が、前記丸くなっている頂縁部の外側プロファイルと同一面を形成するような輪郭になっている、請求項14に記載の容器。
【請求項16】
容器のネック部分の開口部をカバーするシールに穴を開ける方法であって、前記方法が、
容器に対して容器キャップを上下逆さまに向けることであって、容器キャップが、キャップ本体と、このキャップ本体と一体であるシール開口アセンブリとを含み、シール開口アセンブリが、キャップ本体の頂壁部分に規定されたスロットと、スロットの第1の側部に形成されているシール穴開け部材とを含む方向付けと、
キャップ本体のスロットを、容器のネック部分と位置合わせさせることと、
ネック部分がスロット内に挿入されるように、かつ、シール穴開け部材が、開口部をカバーするシールに穴を開けるように、容器キャップを容器に向けて押し付けることと、
を含む方法。
【請求項17】
キャップ本体のスロットを位置合わせさせることが、シール穴開け部材が、ネック部分の径方向内側に位置するように、かつ、キャップ本体の大部分がネック部分の径方向外側に位置するように、容器キャップを容器に対して配置することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
スロットが、頂壁部分に湾曲した側壁を規定するように方向付けられており、キャップ本体のスロットを位置合わせさせることが、湾曲した側壁がネック部分の径方向外側に亘って延在するように、容器キャップを配置することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ネック部分がスロット内に挿入されている間に、容器のネック部分に対して周方向に容器キャップを移動させることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
開口部をカバーするシールに穴が開けられた後に、容器を容器キャップで再び閉じることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は、概して、膜でシールされた容器のための容器キャップに関し、より詳細には、開口および容器内の内容物へのアクセスを容易とするために、膜に穴を開けるように構成された、シール穴開け部材と一体である容器キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくともいくつかの既知の容器は、膜でシールされた開口部を有し、とりわけ、容器の内容物の保存を容易にし、容器が勝手に開封されたことの検出を容易にし、また、容器の内容物が誤ってこぼれることを防止する。容器は、押し込んでロックする容器キャップでカバーされる場合がある。この押し込んでロックする容器キャップは、容器からキャップを取り外すために、キャップを押し込むことと、回転することを同時に行う必要がある。しかしながら、手先の器用さが制限されている患者には、容器からキャップを取り外し、その後、膜を破って容器の内容物にアクセスすることが困難に感じられる場合がある。例えば、手で膜を破って容器の内容物にアクセスすることは、手先の器用さが制限された患者にとって困難であり、時間がかかる作業となる場合がある。いくつかのケースでは、膜を破ることは、消費者が、ナイフなどの鋭利なものを使用して膜に穴を開ける場合、危険な作業となる場合もある。
【0003】
いくつかの既知の容器では、容器キャップは、消費者が、容器キャップを膜を破るための道具として使用することを可能にするように設計されたシールブレイカーを含む場合がある。しかしながら、これら既知の容器キャップは、容器を開くために、消費者によって容易に使用可能ではない場合がある。例えば、既知の容器キャップの1つは、容器キャップの側部に形成されたシールブレイカーを含む場合があるが、このシールブレイカーは、膜を破るためにキャップを適切に方向づけることを、困難であると共に扱い難くしている。他の既知の容器では、シールブレイカーは、このシールブレイカーが目立つように設計され、それによって容器の美観が損なわれる場合があり、かつ/または、キャップを取り外すか、シールブレイカーを使用することを試みる際に、実際に、シールブレイカーの使用者害を与える場合がある。したがって、容易に把持することが可能であり、膜に穴を開けるために鋭利なものを使用する際の、怪我のリスクを低減し、容器のシール部材に容易に穴を開けるように構成された、一体型のシール穴開け部材を含み、かつ、容器の美観を損なわないように、キャップのデザインに組み込まれている、容器キャップが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様では、容器のアクセス開口部と結合するように構成された容器キャップであって、アクセス開口部が、該アクセス開口部をカバーするように構成されたシールを有している。容器キャップは、キャップ本体であって、キャップ本体の内部への開口を規定する底縁部を有する円筒形の側壁と、この円筒形の側壁と一体であり、キャップ本体の内部を少なくとも部分的に閉じる頂壁部分と、を含む、キャップ本体を含む。容器キャップは、キャップ本体と一体のシール開口アセンブリをさらに含む。シール開口アセンブリは、キャップ本体の頂壁部分に規定されたスロットと、スロットの第1の側部に形成されたシール穴開け部材とを含む。シール穴開け部材は、アクセス開口部をカバーするシールに穴を開けるように構成される。
【0005】
別の態様では、容器が提供される。この容器は、ネック部分および内部を含む容器本体を含む。ネック部分は、内部へのアクセスを提供する容器本体の開口部を規定し、この開口部は、シールによってカバーされるように構成される。容器は、容器本体から選択的に取外し可能である容器キャップをさらに含む。容器キャップは、キャップ本体であって、キャップ本体の内部への開口を規定する底縁部を有する円筒形の側壁と、この円筒形の側壁と一体であり、キャップ本体の内部を少なくとも部分的に閉じる頂壁部分と、を含む、キャップ本体を含む。容器キャップは、キャップ本体と一体のシール開口アセンブリをさらに含む。シール開口アセンブリは、キャップ本体の頂壁部分に規定されたスロットと、スロットの第1の側部に形成されたシール穴開け部材とを含む。シール穴開け部材は、アクセス開口部をカバーするシールに穴を開けるように構成される。
【0006】
さらに別の態様では、容器のネック部分の開口部をカバーするシールに穴を開ける方法が提供される。本方法は、容器に対し容器キャップを上下逆さまにすることを含み、ここで、容器キャップは、キャップ本体と、このキャップ本体と一体であるシール開口アセンブリとを含む。シール開口アセンブリは、キャップ本体の頂壁部分に規定されたスロットと、このスロットの第1の側部に形成されたシール穴開け部材とを含む。本方法は、キャップ本体のスロットを、容器のネック部分と位置合わせさせることと、ネック部分が、スロット内に挿入されるように、かつ、シール穴開け部材が、開口部をカバーするシールに穴を開けるように、容器キャップを容器に向けて押し付けること、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的な容器キャップの斜視図である。
図2図1に示す容器キャップの上面図である。
図3】線3-3に沿って取られた、図1に示す容器キャップの断面図である。
図4図1に示す容器キャップの正面図である。
図5図1に示す容器キャップの側面図である。
図6】代替的な容器キャップの斜視図である。
図7図1および図6に示す容器キャップを使用して、容器の開口部をカバーするシールに穴を開けるための、例示的な一連のプロセスステップを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な記載は、例として、限定ではなく、本開示を説明している。この記載は、当業者が、本開示を作成および使用することを可能にしており、現在のところ、本開示を実施するベストモードであると考えられるものを含む、いくつかの実施形態、適用形態、変形形態、代替形態、および、本開示の使用を記載している。
【0009】
本開示の実施形態は、一体型のシール穴開け部材を有する容器キャップに関する。容器キャップは、開口部をカバーするシールを有する容器と関連付けられており、また、この容器から選択的に取外し可能である。容器は、例えば、薬品を保存するために使用される場合があり、シールは、貯蔵、または、消費者への容器の移送の間の、容器の内容物の保存を容易にする。消費者が容器の内容物にアクセスする準備がされると、消費者は、最初に、キャップを取り外し、次いで、容器の開口部からシールを取り外さなければならない。例示的な実施形態では、消費者は、容器キャップの一部である、一体型のシール穴開け部材を使用することによって、そのことを行う。本明細書で使用される場合、消費者との用語は、容器の内容物を消費するか使用する人または複数の人(例えば、患者)、医療提供者、および/または、容器の内容物を消費する人(複数の場合もある)に、容器から内容物を提供する、患者の介助者を意味する。
【0010】
一実施形態では、本明細書に記載の容器キャップは、容器の開口部をカバーするシールを破ることを容易にする道具として作用する。容器キャップは、頂壁部分を含むキャップ本体を含む。頂壁部分は、その内部に規定されたスロットを有している。スロットは、頂壁部分に亘って延在しており、それにより、シール穴開け部材が、スロットの一方側において、キャップ本体から形成されているようになっている。シール穴開け部材は、キャップ本体の外側プロファイルに実質的にマッチするような輪郭になっており、それにより、容器キャップの美観、および、人間工学的設計が維持されるようになっている。さらに、キャップ本体は、シール穴開け部材を容易に識別でき、シール破壊ツールとして、消費者に顕著に識別可能となるように設計されている。いくつかの実施形態では、容器キャップは、キャップ本体の外側表面に表示され、また、シールを破るために、どのように容器キャップを使用するかの指示を消費者に提供する、指示ガイドの特徴部分を含む場合がある。
【0011】
一実施形態では、スロットが、キャップ本体の頂壁部分に亘って円弧状に延在し、キャップ本体の長手軸に対して凸状に方向づけられている。そのように、シール穴開け部材は、キャップ本体の周縁部に位置している。容器の開口部をカバーするシールを破るために容器キャップを使用する場合、容器キャップは、容器に対して上下逆さまに向けられており、このため、容器のネック部分がスロット内に挿入されるまで、容器の上方に位置している。スロットは、容器キャップが容器のネック部分(例えば、容器の開口部の頂部リム)と係合する際に、シール穴開け部材が、ネック部分の径方向内側に位置し、キャップ本体の大部分が、ネック部分の径方向外側に位置するように方向付けられている。換言すると、スロットは、キャップ本体の大部分が、容器のネック部分から上に張り出し、容器キャップを使用してシールを破る際に作用するように、消費者が容易に把持可能な部材を提供するように方向付けられている。容器のネック部分の上方に配置されると、消費者は、キャップを押し下げ、それにより、シール穴開け部材がシールに穴を開けるようになっており、次いで、容器キャップを頂部リムの周囲に並進移動させて、容器からシールをさらに除去する場合がある。容器キャップのスロットの円弧形状により、頂部リム周りの容器キャップの案内を容易にする。そのように、消費者には、使用が効率的かつ容易な方式で、シールされた容器を開くことが可能である道具が提供される。容器キャップは、次いで、容器を再び閉じるために使用される場合がある。
【0012】
ここで図面を参照すると、図1は、例示的な容器キャップ100の斜視図であり、図2は、容器キャップ100の上面図であり、図3は、(図1に示す)線3-3に沿って取られた容器キャップ100の断面図である。例示的な実施形態では、容器キャップ100は、円筒形の側壁104と、この円筒形の側壁104と一体の頂壁部分106とを有する、キャップ本体102を含む。頂壁部分106は、この頂壁部分106から延びる複数の小円鋸歯状突起107を含む。複数の小円鋸歯状突起107は、瓶詰めの間、容器キャップ100の案内を容易にし、さらに、容器キャップ100、および、容器キャップ100上にエンボス加工されたテキストの保護を容易にする。円筒形の側壁104は、底縁部108と、バンド113とを有している。底縁部108は、キャップ本体102の内部112に開口110を規定している。バンド113は、側壁104の周囲へ延在し、瓶詰めの間、容器キャップ100の案内を容易にしている。さらに、頂壁部分106は、少なくとも部分的に、キャップ本体102の内部112を閉じている。
【0013】
例示的な実施形態では、容器キャップ100は、キャップ本体102と一体になっているシール開口アセンブリ115を含む。シール開口アセンブリ115は、キャップ本体102の頂壁部分106に規定されたスロット114を含む。シール開口アセンブリ115は、スロット114の第1の側部118上に形成されたシール穴開け部材116をさらに含む。以下でさらに詳細に記載するように、シール穴開け部材116は、容器のアクセス開口部をカバーするシールに穴を開けるように構成される。
【0014】
一実施形態では、スロット114は、スロット114の第1の側部118上の第1の側壁120と、スロット114の第2の側部124上の、湾曲した側壁122とを規定するように方向付けられている。さらに、頂壁部分106は、容器キャップ100の美観および人間工学的設計を向上させるように、丸くなっている頂縁部126を含む。例えば、容器キャップ100は、消費者の手のひらにフィットするようなサイズであり、また、丸くなっている頂縁部126は、消費者の手が容器キャップ100を押した際の消費者の快適性を向上させる。一実施形態では、シール穴開け部材116の外側表面127と、第1の側壁120とが、互いに対して収束し、シール穴開け部材116の穴開け用先端部128を規定するように、方向付けられている。そのように、穴開け用先端部128は、迅速に、安全で、かつ効率的な方式で、容器のシールに穴を開けることが可能である、テーパが付された縁部を提供する。シール穴開け部材116の穴開け用先端部128は、有利には、例えば、外側表面127の収束する向き、ならびに、穴開け用先端部128の幾何学形状および長さに部分的に起因して、消費者が誤って怪我をすることを低減するように構成される。さらに、例示的実施形態では、頂壁部分106は、容器キャップ100を回転させる際に、容器キャップ100を容易に把持することが可能となるように、頂壁部分106から延在する、オーバーモールドされたグリップ表面の特徴部分129を含む。代替的実施形態では、オーバーモールドされたグリップ表面の特徴部分129は、円筒形の側壁104に形成されている。
【0015】
図2を参照すると、スロット114は、円弧状に、頂壁部分106に亘って延在するように方向付けられている。より具体的には、スロット114は、キャップ本体102の長手軸130(図1に示す)に対して凸状に方向付けられており、それにより、シール穴開け部材116が、キャップ本体102の周縁部132に規定されるようになっている。さらに、以下でさらに詳細に説明するように、スロット114は、容器のネック部分(容器とネック部分の両方共、図2には示されていない)の輪郭に実質的にマッチするような形状であり、それにより、容器キャップ100が所定の向きで容器と位置合わせされた際に、容器のネック部分が、スロット114に挿入可能となるようになっている。例えば、スロット114は、頂壁部分106の湾曲した側壁122を規定している。湾曲した側壁122は、容器のネック部分の半径の寸法より大であるように選択された、第1の半径の寸法R1を有している。したがって、以下でさらに詳細に説明するように、湾曲した側壁122は、ネック部分の径方向外側に亘って延在しており、これにより、容器キャップ100が容器のシールに穴を開けるために使用される際に、容器キャップ100が所定の向きにあることを確実にすることを容易にする。
【0016】
いくつかの実施形態では、キャップ本体102は、その上に形成された少なくとも1つの指示ガイドの特徴部分をさらに含む。例えば、キャップ本体102は、頂壁部分106上に形成された第1の指示ガイドの特徴部分134を含む。第1の指示ガイドの特徴部分134は、容器キャップ100を容器から取り外す方法を示す、絵で表した表示を提供する。より詳細には、絵で表した表示は、容器に対して容器キャップ100を並進移動および回転させて、容器キャップ100を容器から取り外す方法を示している。したがって、消費者には、容器キャップ100をどのように操作するかの、容易に理解可能である指示が提供されている。第1の指示ガイドの特徴部分134には、使用のための指示を、消費者に容易に伝えるための特徴部分が含まれる場合がある。例えば、第1の指示ガイドの特徴部分134は、1つまたは複数の異なる色を含む場合があり、第1の指示ガイドの特徴部分134は、テクスチャ、および/またはエンボス加工された特徴部分をも含む場合があるか、代替的に含む。
【0017】
図3を参照すると、上述のように、円筒形の側壁104および頂壁部分106が、少なくとも部分的に、キャップ本体102の内部112を規定している。さらに、例示的実施形態では、円筒形の側壁104は、容器から容器キャップ100を取り外すことを妨げることを容易にする、チャイルドレジスタンスの特徴部分136を含む。チャイルドレジスタンスの特徴部分136は、容器キャップ100の容器から取り外すことを容易にするために、容器に対して、容器キャップ100の並進移動と回転とを同時に行わなければならないように、設計されている。そのように、チャイルドレジスタンスの特徴部分136により、例えば、年少者による容器の内容物への、許可されていないアクセスに対する保護が提供される。
【0018】
図4は、容器キャップ100の正面図であり、図5は、容器キャップ100の側面図である。上述のように、シール穴開け部材116は、キャップ本体102の頂壁部分106の丸くなっている頂縁部126に形成されている。例示的実施形態では、シール穴開け部材116は、頂壁部分106、および、頂壁部分106の丸くなっている頂縁部126の外側プロファイルと、実質的に同一面となるような輪郭になっている。より詳細には、シール穴開け部材116の外面127は、丸くなっている頂縁部126の外側プロファイルと、実質的に同一面であるような輪郭になっている。そのように、頂壁部分106、および、丸くなっている頂縁部126の外側プロファイルに実質的にマッチするように、シール穴開け部材116を形成することにより、容器キャップ100の美観を向上させることと、容器キャップ100の人間工学的設計を維持することとが促進される。
【0019】
図4を参照すると、キャップ本体102は、円筒形の側壁104上に形成された第2の指示ガイドの特徴部分138を含む。第2の指示ガイドの特徴部分138は、以下でより詳細に記載するように、容器キャップ100により容器をカバーするシールに穴を開ける方法を示す、絵で表した表示を提供している。より詳細には、絵で表した表示は、容器キャップ100を、容器に対する所定の向きに配置し、容器をカバーするシールに穴を開けるように、容器に対して容器キャップ100を並進移動させる方法を示している。したがって、消費者には、容器キャップ100をどのように操作するかの、容易に理解可能である指示が提供されている。第2の指示ガイドの特徴部分138には、使用のための指示を、消費者に容易に伝えるための特徴部分が含まれる場合がある。例えば、第2の指示ガイドの特徴部分138は、1つまたは複数の異なる色を含む場合があり、第1の指示ガイドの特徴部分138は、テクスチャ、および/またはエンボス加工された特徴部分をも含む場合があるか、代替的に含む。
【0020】
図6は、代替的な容器キャップ139の斜視図である。例示的実施形態では、容器キャップ139は、キャップ本体102を含む。このキャップ本体102は、このキャップ本体102上に形成された少なくとも1つの指示ガイドの特徴部分を含む。例えば、キャップ本体102は、頂壁部分106上に形成された第1の指示ガイドの特徴部分134を含む。第1の指示ガイドの特徴部分134は、容器キャップ139を操作するための、文字ベースの指示を提供する。例えば、文字ベースの指示は、消費者に、容器キャップ139を押圧し、回転させて、容器キャップ139を容器から取り外すことを指示している。テキストベースの指示は、消費者に、容器キャップ139を上下逆さまにひっくり返して、容器をシールしているシール150を切ることを促すようにも指示する。したがって、消費者には、容器キャップ100をどのように操作するかの、容易に理解可能である指示が提供されている。
【0021】
図7は、容器キャップ100を使用した、容器140の開口部をカバーするシールに穴を開けるための、例示的な一連のプロセスステップを示すフロー図である。例示的実施形態では、容器140は、容器本体142と、容器キャップ100とを含む。容器キャップ100は、容器本体142から選択的に取外し可能である。容器本体142は、ネック部分144と内部146とを含む。ネック部分144は、内部146へのアクセスを提供する、容器本体142の開口部148を規定している。また、容器本体142は、内部146の内容物が、容器本体142内にシールされるように、ネック部分144に結合されたシール150を含む。シール150は、フォイル、プラスチック、または紙などの、任意の適切な材料(複数の場合もある)を使用して製造される場合がある。ネック部分144は、概して円筒形を有し、第2の半径の寸法R2によって規定されている。上述のように、第1の半径の寸法R1(図2に示す)は、第2の半径の寸法R2よりも大であり、それにより、シール150に穴を開ける際に、ネック部分144がスロット114内に挿入可能となるようになっている。さらに、シール穴開け部材116と、湾曲した側壁122とが、互いに距離Dだけ離れており、ネック部分144の頂縁部152は、厚さTを有している。例示的実施形態では、距離Dは、以下でさらに詳細に説明するように、容器キャップ100でシール150に穴を開ける際に、ネック部分144をスロット114内に挿入することをさらに促すように、厚さTよりも大である。
【0022】
例示的な一連のプロセスステップでは、第1のプロセスステップ154が、容器キャップ100を容器本体142から取り外すことを含む。容器キャップ100は、このため、シール150に対して穴を開ける向きに、シール穴開け部材116を配置することを促すように、容器本体142に対する所定の向きへ方向付けられている。例えば、第2のプロセスステップ156には、頂壁部分106を、容器本体142に隣接して配置するように、容器本体142に対し、容器キャップ100を上下逆さまに方向づけることが含まれている。第2のプロセスステップ156には、キャップ本体102のスロット114を、容器本体142のネック部分144と位置合わせさせることがさらに含まれている。より詳細には、上述のように、スロット114は、容器キャップ100が所定の向きにあることを確実にすることを促すように、また、例示的実施形態では、容器キャップ100を使用してシール150に穴を開ける際に、消費者が、容器キャップ100を、所定の方向以外の向きにすることを妨げることを促すように、輪郭が形成されている。所定の向きにある場合、容器キャップ100は、シール穴開け部材116が、ネック部分144の径方向内側158に配置されるように、また、キャップ本体102の大部分が、ネック部分144の径方向外側160に配置されるように、容器本体142に対して配置されている。そのように、キャップ本体102の大部分が、ネック部分144から上に張り出しており、これにより、消費者が、容器キャップ100を容易に把持し、シールに穴を開ける操作を実行することを可能とする。
【0023】
第3のプロセスステップ162には、ネック部分144がスロット114内に挿入されるように、また、シール穴開け部材116が、開口部148をカバーするシール150に穴を開けるように、容器キャップ100を容器本体142に向けて押し付けることが含まれている。容器本体142の内部146の内容物には、こうして消費者によってアクセスされ得る。一実施形態では、容器キャップ100は、ネック部分144をスロット114内に挿入する際に、ネック部分144に対して周方向に並進移動される。そのように、シール穴開け部材116は、シール150により大きな開口部を形成する。容器本体142は、次いで、容器キャップ100によって再びシールされる場合がある。
【0024】
この記載の詳細な説明は、ベストモードを含む、様々な実施態様を開示するため、かつ、やはり、任意のデバイスまたはシステムを形成および使用すること、ならびに、任意の組み込まれた方法を実施することを含む、様々な実施態様を任意の当業者が実施することを可能にするために、例を使用している。本開示の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に想起される他の例を含む場合がある。そのような他の例は、それら例が、特許請求の範囲の文字通りの言語とは異なっていない構造的要素を有する場合、または、それら例が、特許請求の範囲の文字通りの言語からの実体のない相違を伴う、均等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7