(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】摂取可能なイベントマーカを有するリシノプリル組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 38/06 20060101AFI20221121BHJP
A61K 31/401 20060101ALI20221121BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20221121BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20221121BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/04 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/14 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20221121BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20221121BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
A61K38/06
A61K31/401
A61K9/16
A61K9/20
A61K9/48
A61K47/02
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/14
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/38
A61P9/12
(21)【出願番号】P 2019557814
(86)(22)【出願日】2018-04-25
(86)【国際出願番号】 US2018029386
(87)【国際公開番号】W WO2018200691
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2021-03-12
(32)【優先日】2017-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000206956
【氏名又は名称】大塚製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】クルト シャインプフルーク
(72)【発明者】
【氏名】ニキル パーガオンカー
(72)【発明者】
【氏名】クリス ドン
(72)【発明者】
【氏名】アイ リン チン
(72)【発明者】
【氏名】ドーン アドキン
【審査官】植原 克典
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2005/120502(WO,A1)
【文献】特表2009-537583(JP,A)
【文献】特表2008-539047(JP,A)
【文献】特表2015-506913(JP,A)
【文献】特表2013-523835(JP,A)
【文献】特表2015-534539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/00-38/58
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)92から99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
10.3%w/wのリシノプリル;
15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
15.5%w/wのアルファ化デンプン;ならびに
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒および識別子が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、
組成物。
【請求項2】
前記
マグネシウムが、0.001から0.01%(w/w)
であり、前記塩化銅(I)が、0.02から0.2%(w/w)
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記
金、チタン、またはチタン-タングステンが、1.2E
-7から1.6E
-6%(w/w)
であり、50Åから1μmの厚さを有する接着層を形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記
金が、1.2E
-7から1.5E
-6%(w/w)
である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、0.09から0.9mgのケイ素、0.02から0.2mgの塩化銅(I)、0.001から0.01mgの金属マグネシウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
5から40mgのリシノプリルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
5mg、10mg、20mg、または40mgのリシノプリルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
55から635mgの重量を有する、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
50mg、100mg、または200mgの重量を有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
45から55mg、または274.6から303.5mgの重量を有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項11】
5分以下、または15分以下の崩壊時間を有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項12】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)89から98.8%w/wの、以下を含む顆粒:
10.3%w/wのリシノプリル;
15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)0.5%から1%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)0%から2%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
を含み:かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびクロスカルメロースナトリウムが、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項13】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)75.5から90.9%w/wの、以下を含む顆粒:
10.3%w/wのリシノプリル;
15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)8.6から22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)90%w/wの微結晶性セルロース;
b)1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
d)8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)0.5から2.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
20%から100%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
0%から80%w/wのクロスカルメロースナトリウム
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項14】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)86.5から93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
10.3%w/wのリシノプリル;
15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)5%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項15】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)72.5から85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
10.3%w/wのリシノプリル;
15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)8.6から22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)90%w/wの微結晶セルロース;
b)1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
d)8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、識別子、および賦形添加物が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項16】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)92から99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
11.2%w/wのリシノプリル;
16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒および識別子が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項17】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)81.5から93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
11.2%w/wのリシノプリル;
16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)5から10%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項18】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)67.5から85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
11.2%w/wのリシノプリル;
16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)8.6から22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)90%w/wの微結晶セルロース;
b)1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
d)8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)5.5から10.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
5から9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
91%から95%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項19】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)86.5から93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
11.2%w/wのリシノプリル;
16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)0.7から8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)5%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【請求項20】
対象におけるリシノプリルの送達をモニタリングするための組成物であって、
1)72.5から85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
11.2%w/wのリシノプリル;
16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)8.6から22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)90%w/wの微結晶セルロース;
b)1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
d)8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路であって、0.09から0.9%(w/w)のケイ素を含む電源を含む、集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
前記集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ前記顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、錠剤内に圧縮されているかまたはカプセル内にカプセル化されている、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年4月25日に出願された米国特許仮出願第62/490,010号の優先権を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
処方薬は、処方医の指示どおりに服用した場合、多くの患者にとって効果的な治療薬である。しかし、平均すると患者の約50%が、処方薬のレジメンを遵守していないことが研究によって示されてきている。医薬レジメンを遵守する割合が低いと、毎年多数の入院および介護施設への入所につながることになる。米国だけでも、患者のコンプライアンス不履行に起因するコストは、年間1000億ドルに達すると近年では推定されている。
【0003】
患者のアドヒアランスが特に重要なものである状況の1つの例は、臨床研究の場面である。臨床試験の状況におけるアドヒアランス不履行は、試験に関与し得る数百名をはるかに超える患者に長期にわたる影響をもたらす。アドヒアランス不履行が是正要因なしに生じる限りは、食品医薬品局(FDA)承認の獲得を失敗することから、十分順守した母集団に必須であろうものを超えて推奨用量を増加させる必要があることまでの影響が及ぼされることがある。このような高用量によって、副作用の発生率が高くなる場合があり、さらなるアドヒアランス不履行が生じることがある。
【0004】
臨床研究では、典型的には、患者を登録し、医学的に重要な臨床評価項目に対する薬物処置の効果と関連する仮説を検証するという目標を伴う特定の薬物処置レジメンが行われる。このような研究は、例えば、生理学的、生化学的または心理的測定値から、疾患の兆候、患者の生存率またはクオリティオブライフまでの範囲でさまざまな臨床評価項目のいずれかを含む代替の薬物処置間の関係を測定することになる。さらに、薬物処置は、まれな副反応または他の医薬との相互作用を識別するための取組みにおいて、任意の観察された有害事象とも関連するはずである。
【0005】
投薬量および投与方法を含む特異性の高い薬物処置レジメンの、有効性と安全性の両方との関連性を確実に探るための手腕は、すべての患者が処方処置レジメンに従ったという認識の確実性に大部分は依存する。したがって、薬物療法に関する正確な投与時間を含む患者のアドヒアランスをモニタリングすることは、患者およびその医師、ならびに臨床試験のスポンサーおよび医薬産業全般にとって大きな価値がある。
【0006】
患者の健康を改善する取組みにおける処方レジメンを用いて患者のコンプライアンスを改善するために、さまざまな方法および装置が利用されてきた。固有の生物学的活性成分と組み合わせた経皮送達システムは、固有の生物学的活性成分を、身体表面または膜を通して長時間にわたって安全にかつ有効に対象へ経皮投与して、さまざまな疾患を処置するための持続放出製剤を提供する。薬物および他の生物学的活性成分(「薬剤」)の非経口送達の経皮経路は、速度制御または非速度制御のいずれかに基づいてさまざまな全身作用および局所作用薬剤に提案されている。例えば、医薬活性成分を安全にかつ有効に投与し、とりわけ、高血圧、うっ血性心不全、および急性および慢性腎不全を処置するための持続放出製剤が提案されている。
【0007】
さらに、さまざまなタイプの「スマート」パッケージングデバイスが開発されている。一部の場合において、そのようなデバイスは、適切なピルを自動的に分配する。他の場合において、いつピルがボックスから取り出されたかを検出し、記録する電子制御が存在する。しかし、処方薬レジメンを用いた患者のコンプライアンスの改善は、リシノプリル(a.k.a.、(2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1S)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロリジン-2-カルボン酸、PRINIVIL(登録商標)、ZESTRIL(登録商標))の、これらの投与を必要とする患者への経口投与(例えば摂取)に関する自動追跡では取り組まれていない。
【0008】
したがって、Proteus Digital Health,Inc.によって開発され、米国特許第7,978,064号;同第8,674,825号;同第8,730,031号;同第8,802,183号;同第8,816,847号;同第8,836,513号;同第8,847,766号;および同第8,912,908号に記載されている、リシノプリルと電子回路システムなどの電子回路システムとを経口投与する方法が本明細書において提供され、これらの開示はその内容全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。また、リシノプリルの特定の製剤と組み合わせた電子回路を用い、リシノプリルの経口送達を追跡するためのさまざまな技術をリシノプリルの投与を必要とする患者に提供するための送達システムが本明細書において提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本開示は、バッテリー形成材料を含む電子回路と、リシノプリルの特定の製剤との組合せを含み、リシノプリルの特定の製剤の送達を確認する固有の組成物を提供する。新規な本組成物は、リシノプリルの特定の製剤の経口投与中に患者の体液に曝露されたときに、金属および塩と、リシノプリルの特定の製剤とを組み合わせた予測不可能な特質も克服し、さまざまな異種材料から構成される一部のエネルギー原料からそれ自体の電力を生成する電子送達システムを提供する。
【0010】
本開示は、概して、リシノプリルの摂取可能な投与を能動的にモニタリングするための組成物に関する。組成物は、リシノプリル、金属マグネシウムおよび塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)を含む。これらの材料および最終的に完成した錠剤製剤を、さまざまな理由のために選択した。1つ目は、湿潤したときに導電性を備えるケイ素によって連結された塩化銅、金属マグネシウムのこの特定の製剤は、製造後に長期間貯蔵された後にでさえ、摂取されたときに、リシノプリルの化学的組成が明らかに変化しないことを示すことができた点である。2つ目は、リシノプリルと、塩化銅、金属マグネシウムおよびケイ素との組合せは、塩化銅と金属マグネシウムとの反応を促進しない点である。このような反応は、例えば、製造後に貯蔵される間にかつ患者へ送達する前に、金属マグネシウムまたは塩化銅を反応させる場合があり;そのような反応の副生成物は、リシノプリルの化学的組成を変化させる場合があり;または金属マグネシウムまたは塩化銅のすべてまたは大部分が反応する場合、摂取されたときに、摂取センサーは無効になり、かつ不活性になる。したがって、リシノプリルと、摂取センサーを作製する材料とを含む固有の製剤を、他の目的に悪影響を与えないように見出し、かつ立証する必要がある。
【0011】
初期実験でどのようにしてこの矛盾が現れたかに関する例によって、この固有の挑戦が実証される。初期実験は、錠剤中にリシノプリルを全く含まずに、摂取センサーおよび不活性材料の「プラセボ」製剤だけで行われた。摂取センサーを埋め込まれていないプラセボピルは、その最終的な性能を変化させずに、加温された高湿度の浴室中の開放容器に数カ月間存在することができる。ビタミンなどのすべてではないが多くの医薬品または栄養補助食品は、それらの有効性に悪影響を与えることなく同様にして貯蔵することができる。初期実験での場合、摂取センサーをそのような「プラセボ」錠剤に添加したが、塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)および金属マグネシウムから作製された部分電源は、互いに反応することになり、摂取センサー含有プラセボ錠剤を摂取する前に生体電位を効果的に「放電」することが見出された。さらに、一部の活性成分については、ポリマースカートサイズを軽減すると、錠剤を断片に崩壊させることがある。したがって、リシノプリル、金属マグネシウム、塩化銅およびケイ素を含み、これらすべての材料を安定に長期間共存させることを可能にする精密な製剤を発見し、立証する方法は、珍しい挑戦であり、電気化学的活性材料である金属マグネシウムおよび塩化銅の対とともに製剤化されたときのリシノプリルの反応性に依存する。より具体的には、本開示は、リシノプリルの摂取、すなわち経口投与を自動(すなわち電子)識別するための装置において使用される組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の1つの態様によれば、リシノプリルを摂取可能に投与するための組成物が提供される。いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリル、金属マグネシウム、銅塩化物、およびケイ素を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリル;および0.5×0.5×0.5mm(0.125mm3)から3×3×1mm(09mm3)の間の、またはより詳細には、およそ1.0×1.0×0.3mm(0.3mm3)の寸法を有するケイ素基板と等しい質量を有するケイ素を含む。
【0013】
本開示の1つの態様によれば、装置が提供される。装置は、リシノプリルと;第1の表面および第2の表面を有する基板;基板の第1の表面上に設けられる、金属マグネシウムである第1の材料、および基板の第2の表面上に設けられる、塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)である第2の材料を備える部分電源であって、第1の材料および第2の材料が流体と接触したときに電力を生成するように構成されている部分電源と;部分電源と電子的に連結された制御ユニットであって、部分電源から電力が供給されることによって活性化され、流体を通して電流フローにおける情報をコード化するように構成されている制御ユニットと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示による様々な態様における特徴が、添付の特許請求の範囲において特に記載されている。しかし、動作の構成および方法の両方に関する様々な態様は、その利点と共に、以下の添付の図面と併せて、以下の記述を参照することにより、最もよく理解することができよう。
【0015】
【
図1】本開示の1つの態様による本開示のピル実施形態の例示的な概略図を示。
【0016】
【
図2】本開示の1つの態様による
図1に示すピル組成物のより詳細な図を示す。
【0017】
【
図3】本開示の1つの態様による
図1に示すピル組成物のシグナル生成素子の実施形態を示す図である。
【0018】
【
図4】本開示の一部の態様による
図1に示すピル組成物のシグナル生成素子の実施形態を示す図である。
【
図5】本開示の一部の態様による
図1に示すピル組成物のシグナル生成素子の実施形態を示す図である。
【0019】
【
図6】本開示の1つの態様による錠剤上にシグナル生成素子を組み立てるための組立装置を示す図である。
【0020】
【
図7】適用される力の方向を詳細に示した、本開示の1つの態様による
図5の装置の一部の拡大図である。
【0021】
【
図8】本開示の1つの態様による
図5の装置のフィーダーアセンブリの一部の拡大図である。
【0022】
【
図9】本開示の別の態様による
図5の装置とともに使用することができるフィーダーアセンブリの一部の拡大図である。
【0023】
【
図10】本開示の別の態様による
図5の装置とともに使用することができるフィーダーアセンブリの一部の拡大図である。
【0024】
【
図11】充填プロセスの進行段階における、本開示の1つの態様による
図9Aに示すフィーダーアセンブリの一部の拡大図である。
【0025】
【
図12】本明細書において提供されるSP-TABリシノプリル組成物のうちのいくつかにおける摂取可能なイベントマーカの6カ月にわたる活性化までの時間の変化を示す図である。
【0026】
【
図13】本明細書において提供されるSP-TABリシノプリル組成物のうちのいくつかにおける摂取可能なイベントマーカの6カ月にわたるダイ離脱百分率の変化を示す図である。
【0027】
【
図14】本明細書において提供されるIEM-TABリシノプリル組成物のうちのいくつかにおける摂取可能なイベントマーカの6カ月にわたる活性化までの時間の変化を示す図である;「2560」は、25℃/60%相対湿度(RH)に相当し、かつ「4075」は40℃/75%RHに相当する。
【0028】
【
図15】本明細書において提供されるIEM-TABリシノプリル組成物のうちのいくつかにおける摂取可能なイベントマーカの6カ月にわたるダイ離脱百分率の変化を示す図である;「2560」は、25℃/60%相対湿度(RH)に相当し、かつ「4075」は40℃/75%RHに相当する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書において提供される図面および説明は、本質的に例示であり、制限するものではないとみなされたい。
【0030】
本明細書に記載の教示、表現、態様、例などのうちの任意の1つまたは複数は、本明細書に記載の他の教示、表現、態様、例などのうちの任意の1つまたは複数と組み合わせてもよい。したがって、以下で記載する教示、表現、態様、例などは、互いに独立であるとみなされるべきではない。本明細書における教示と組み合わせることができるさまざまな好適な方法は、本明細書における教示を考慮すれば、当業者であれば容易に明白であろう。このような改良および変形は、特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【0031】
本開示は、臨床医の治療器具における重要な新規のツール、すなわち身体へ実際に送達された医薬品の自動検出および識別を臨床医に提供する。この新規の情報デバイスおよびシステムの用途は、多種多様である。例を挙げると、他の医療用センサーデバイスと合わせて使用する場合、薬物送達とバッチと投薬量との間の相関は、生理学的応答と関連することができる。このように、最適な医薬療法レジメンは、臨床医によって考案されてもよい。
【0032】
それらの多くが著しく有害な場合がある処置の明らかな臨床結果を待つことに頼らずに、本開示によって医薬の評価が可能になる。例を挙げると、プラスの効果が、多くの無作為な因子によって曖昧になることなく素早く判明できることになる。血圧の変化などの負の応答は、薬物関連のまたは上記背景とは無関係の生理学的変化として明白になるであろう。
【0033】
薬物の摂取または身体の医薬への他の現実的な曝露を文書化するための能力は、多くの重要な臨床応用を有する。最も単純な形態では、この技術によって、ピルがいつ服用されたか、かつどのピルが服用されたかの正確なデータが提供される。これによって、特定の時点でどのピルを服用したかを正確に判定することが可能になる。このようなモニタリング能力によって、患者が処方薬を正確に服用したことが確実になる。この情報によって、実際には服用されていない医薬を過剰処方する可能性が回避される。
【0034】
本開示は、医薬に対する応答およびピルを摂取するタイミングを示す正確な用量反応曲線を臨床医に提供する。このようなデータは、多くの用途を有する。例えば、臨床医が、どの患者がピル中の医薬品に対して応答しないかを判定するための能力を有する。研究の状況では、そのような患者は、ある特定の医薬の臨床的有用性の研究または試験から除外する場合がある。これによって、ある特定の医薬に対して有益な応答を有する人のみを試験に残すようになる。この特徴は、医薬の有効性を改善し、かつ人が服用する無用な医薬の量を減少させることになる。また、どの患者が医薬品を実際に消費し、どの患者がしなかったかを判定するための試験に使用してもよい。
【0035】
より標準的な臨床環境において、この固有のデータは、より明らかな身体症状に頼ることなく、禁忌症、効能、および最適な投薬量レベルを確認するための薬物投与の慎重な選択および用量の調整を可能にする。本開示は、患者が入院したときに、患者の状況を正確に確認できるように、緊急救命室の技術者または医師のための記録を提供する。入院直前の時間または日の範囲内での投薬イベント、および最後の医薬の実体が、ただちに利用可能であろう。
【0036】
臨床医は、埋込または携帯デバイスの単純な照会を通してこの情報を得る。このデバイスは、どのようなピルが服用されたかを少しの不確実性も伴わずに臨床医に伝えることになる。
【0037】
各ピルを照会し、かつそのアドレスを確認することができる「スマートボックス」が提供され得る。ボックスは、独特の製品番号または製品コードを書き出し、これまでに作製されたすべての単一のピルが固有の識別子とともに提供されるようにすることができる。例えば、ヒューズを選択的に破損してもよく、そうして、アドレスを、電気的にまたは光学的に検出することができるようになる。本開示は、誰がそのピルを公認の薬剤師から購入したかを正確に識別することを可能にする。
【0038】
本開示の実施形態は、それと安定に連結した識別子を有する組成物を含んでいてもよい。ある特定の実施形態において、組成物は、対象に投与したときに切断されてもよい。したがって、ある特定の実施形態において、例えば摂取を介して身体に送達した後に、組成物は、物理的に破壊されても、例えば、溶解、分解、腐食などがされてもよい。これらの実施形態の組成物は、摂取され、完全ではない場合、胃腸管の通過を実質的に無傷で耐え抜くように構成されているデバイスと区別されてもよい。これらの実施形態の組成物は、投与時にそれ自体が切断されてもよいが、組成物の構成要素、例えば識別子は、例えば以下でさらに詳細に記載するように、胃腸管の通過を耐え抜くことができる。
【0039】
ある特定の実施形態において、組成物は、リシノプリル/担体構成要素および識別子を含んでいてもよい。これらのさまざまな各構成要素は、以下で個別にさらに詳細に概説する。
【0040】
リシノプリル/担体構成要素
主題の組成物は、リシノプリル/担体構成要素を含んでいてもよい。リシノプリル/担体構成要素は、固体であってもよく、薬学的に許容される担体に存在するリシノプリルの量、例えば投薬量を有する。リシノプリル/担体構成要素は、「投薬製剤」と称してもよい。
【0041】
本明細書において使用する、「IEM TAB」という用語は、錠剤中の摂取可能なイベントマーカを指し、薬物含有ブレンドから構成される錠剤内に識別子が直接圧縮されている。いくつかの実施形態において、IEM TABは、約45から約580mg、約50mg、約100mg、約200mg、または約550mgであってもよい。
【0042】
本明細書において使用する、「SP TAB」という用語は、錠剤中のセンサーピルを指し、賦形剤(薬物以外)から構成される錠剤内に識別子が圧縮され、それが薬物含有ブレンド中に、コア錠剤プレス機(例えば、乾燥コートまたは被膜コート方法)を利用してさらに圧縮されている。いくつかの実施形態において、SP TABは、約225から約635mg、約235mg、約255mg、または約605mgであってもよい。
【0043】
本明細書において使用する「SP CAP」という用語は、カプセル中のセンサーピルを指し、賦形剤(薬物以外)から構成される錠剤内に識別子が圧縮され、それが薬物含有粉末(例えば、乾燥ブレンドまたは顆粒)、ペレット、ビーズ、ミニ錠剤、または錠剤とともにさらにカプセル化されている。いくつかの実施形態において、SP CAPは、約225から約615mg、約235mg、約285mg、約385mg、または約585mgであってもよい。
【0044】
リシノプリル組成物
「リシノプリル」は、生物、例えばヒトなどの哺乳動物と接触したときに、生理学的結果、例えば有益なまたは有用な結果を生み出す。本明細書において提供される組成物は、リシノプリルを含む。リシノプリルは、例えば、(2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1S)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロリジン-2-カルボン酸、PRINIVIL(登録商標)、またはZESTRIL(登録商標)と称してもよい。
【0045】
特に指示がない限り、構造または名称に関しては、本明細書におけるリシノプリルに対するいずれの言及も、薬学的に許容される塩;多形、溶媒和物、水和物などの代替の固体形態;互変異性体;ジューテリウム修飾リシノプリル;またはこれらの組合せを含む。
【0046】
いくつかの態様において、リシノプリルを含む組成物が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリルを含む摂取可能なイベントマーカ組成物である。
【0047】
いくつかの実施形態において、本明細書において使用するリシノプリルは、薬学的に許容される塩として存在していてもよい(例えば、薬学的に許容される塩は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Company、Philadelphia、Pa.、第17版、1985年で見出される)。
【0048】
リシノプリルは、ZESTRIL(登録商標)錠剤で認められる活性医薬成分であり、成人および6歳を超える小児の高血圧(high blood pressure)(高血圧(hypertension))を処置する。いくつかの実施形態において、本明細書において使用するリシノプリルは、リシノプリル二水和物である。
【0049】
リシノプリルは多形を示す。それは、リシノプリル非結晶質形態、リシノプリル一水和物(I型)、リシノプリル一水和物(II型)、およびリシノプリル二水和物などの、非結晶質および結晶水和物形態を有する。いくつかの実施形態において、本明細書において使用するリシノプリルは、リシノプリル多形である。いくつかの実施形態において、本明細書において使用するリシノプリルは、リシノプリル非結晶質形態、リシノプリル一水和物(I型)、リシノプリル一水和物(II型)、またはリシノプリル二水和物である。
【0050】
いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるリシノプリル組成物は、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸(すなわちリシノプリルジケトピペラジンまたはリシノプリル二水和物不純物D)をさらに含み、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸は、約0.001~0.30重量%以下(例えば、約0.01~0.30%、0.10~0.30%、0.10~0.25%、0.15~0.30%、0.20~0.30%、0.25~0.30%、0.001%、0.01%、0.10%、0.15%、0.20%、0.25%、または0.30%以下)の量で存在する。いくつかの実施形態において、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸は、組成物が調製されてから約6カ月後に、約0.001~0.30重量%以下(例えば、約0.01~0.30%、0.10~0.30%、0.10~0.25%、0.15~0.30%、0.20~0.30%、0.25~0.30%、0.001%、0.01%、0.10%、0.15%、0.20%、0.25%、または0.30%以下)の量で存在する。
【0051】
いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるリシノプリル組成物は、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸(すなわちリシノプリルジケトピペラジンまたはリシノプリル二水和物不純物D)をさらに含み、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸は、約0.001~0.10重量%以下(例えば、約0.01~0.10%、0.01~0.05%、0.05~0.10%、0.001%、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.10%以下)の量で存在する。いくつかの実施形態において、(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸は、組成物が調製されてから約6カ月後に、約0.001~0.10重量%以下(例えば、約0.01~0.10%、0.01~0.05%、0.05~0.10%、0.001%、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、、または0.10%以下)の量で存在する。
【0052】
いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるリシノプリル組成物は、それぞれが約0.001%未満の2-アミノ-4-フェニルブタン酸(リシノプリル不純物A)、4-メチルベンゼンスルホン酸(リシノプリル不純物B)、(2S)-2-[(3S,8aS)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジン-2(1H)-イル]-4-フェニルブタン酸(リシノプリル不純物C)、2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1R)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロール-2-カルボン酸(リシノプリル不純物E)、(2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1S)-1-カルボキシ-3-シクロヘキシルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロール-2-カルボン酸(リシノプリル不純物F)、(S)-1-((S)-6-((S)-2-(((S)-6-アミノ-1-((S)-2-カルボキシピロリジン-1-イル)-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-4-フェニルブタンアミド)-2-(((S)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル)アミノ)ヘキサノイル)ピロリジン-2-カルボン酸(リシノプリル不純物G)、リシノプリルダイマー不純物H(C37H53N5O8)、またはリシノプリル不純物I(C31H41N3O7)を含む。いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるリシノプリル組成物は、それぞれが約0.001%未満の2-アミノ-4-フェニルブタン酸(リシノプリル不純物A)、4-メチルベンゼンスルホン酸(リシノプリル不純物B)、(2S)-2-[(3S,8aS)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソヘキサヒドロピロロ[1,2-a]ピラジン-2(1H)-イル]-4-フェニルブタン酸(リシノプリル不純物C)、2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1R)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロール-2-カルボン酸(リシノプリル不純物E)、(2S)-1-[(2S)-6-アミノ-2-[[(1S)-1-カルボキシ-3-シクロヘキシルプロピル]アミノ]ヘキサノイル]ピロール-2-カルボン酸(リシノプリル不純物F)、(S)-1-((S)-6-((S)-2-(((S)-6-アミノ-1-((S)-2-カルボキシピロリジン-1-イル)-1-オキソヘキサン-2-イル)アミノ)-4-フェニルブタンアミド)-2-(((S)-1-カルボキシ-3-フェニルプロピル)アミノ)ヘキサノイル)ピロリジン-2-カルボン酸(リシノプリル不純物G)、リシノプリルダイマー不純物H(C37H53N5O8)、およびリシノプリル不純物I(C31H41N3O7)を含む。
【0053】
上記で示すように、いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるリシノプリルを含む組成物は、例えば、以下に記載する薬学的に許容される媒介物または担体に存在していてもよい。いくつかの実施形態において、リシノプリルは、組成物の約0.1重量%から約90重量%、例えば、約0.1重量%から約30重量%、例えば、約1重量%から約30重量%、例えば、約1重量%から約20重量%、例えば、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%、約20重量%、またはこれらの値のうちのいずれか2つによって決定される範囲の量で存在していてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリル約5から約80mgを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80mg、またはこれらの値のうちのいずれか2つによって決定される範囲を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリル約40mgを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、リシノプリル約10mgを含む。
【0055】
いくつかの実施形態において、組成物は、カプセル内にカプセル化される。いくつかの実施形態において、カプセルは、ゼラチンカプセルである。いくつかの実施形態において、カプセルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセルである。いくつかの実施形態において、カプセルは、2、1、0、0el、00、00el、または000号カプセルである。
【0056】
いくつかの実施形態において、組成物は、ケイ素、マグネシウム、塩化銅(I)、エチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む。
【0057】
いくつかの実施形態において、組成物は、ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、クエン酸トリエチル、またはこれらの組合せをさらに含む。いくつかの実施形態において、ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、クエン酸トリエチル、またはこれらの組合せは、識別子に存在する。
【0058】
いくつかの実施形態において、識別子は、集積回路、ウエハ、およびスカートフィルムを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、回路、ウエハおよびスカートフィルムを被覆するコーティングをさらに含む。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約0.5%から約5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約0.5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約1%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約1.5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約2%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約2.5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約3%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約3.5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約4%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約4.5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約5%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、組成物の約6%、7%、8%、9%または10%w/wである。いくつかの実施形態において、識別子は、約3、4、5、6、7、8、9、または10mgである。いくつかの実施形態において、識別子は、約3.8から約4.1mgである。いくつかの実施形態において、識別子は約3.92mgである。
【0059】
いくつかの実施形態において、集積回路は、ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、集積回路は、ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、ウエハは、チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、ヒドロキシプロピルセルロース、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、ウエハは、チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含む。
【0061】
いくつかの実施形態において、スカートフィルムは、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クエン酸トリエチル、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、スカートフィルムは、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含む。
【0062】
いくつかの実施形態において、コーティングは、ヒドロキシプロピルセルロースを含む。
【0063】
いくつかの実施形態において、識別子は、約15%から約25%w/wの集積回路を含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約18%から約21%w/wの集積回路を含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約19.5%の集積回路を含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約2%から約4%w/wのウエハを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約3.1%w/wのウエハを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約65%から約75%w/wのスカートフィルムを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約70%から約73%w/wのスカートフィルムを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約71.5%w/wのスカートフィルムを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約4%から約7%w/wのコーティングを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約5.5%から約6.5%w/wのコーティングを含む。いくつかの実施形態において、識別子は、約5.9%w/wのコーティングを含む。
【0064】
いくつかの実施形態において、組成物は、約0.5%から約1%w/wのステアリン酸マグネシウムをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウムを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約1%w/wのステアリン酸マグネシウムを含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、組成物は、約5%から約20%w/wのアルファ化デンプンをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約5%から約10%w/wのアルファ化デンプンをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約10%から約20%w/wのアルファ化デンプンをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約5%のアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約10%のアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約15%のアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約20%のアルファ化デンプンを含む。
【0066】
いくつかの実施形態において、組成物は、約15%から約30%w/wの微結晶セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約15%の微結晶セルロースをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約30%w/wの微結晶セルロースをさらに含む。
【0067】
いくつかの実施形態において、組成物は、約0%から約2%w/wのクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約1%から約2%w/wのクロスカルメロースナトリウムを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約2%w/wのクロスカルメロースナトリウムをさらに含む。
【0068】
いくつかの実施形態において、組成物は、約20%から約30%w/wのマンニトール(例えば、50μm)をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約24%から約25%w/wのマンニトール(例えば、50μm)をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm)をさらに含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、組成物は、約15%から約30%w/wのリン酸二カルシウム二水和物をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約15%のリン酸二カルシウム二水和物をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約30%w/wのリン酸二カルシウム二水和物をさらに含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、リシノプリルは、組成物に約7.3%w/w存在している。
【0071】
いくつかの実施形態において、組成物は、約0.10%から約0.20%w/wの酸化鉄黄色をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約0.10%から約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約0.15%から約0.20%w/wの酸化鉄黄色を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。
【0072】
いくつかの実施形態において、組成物は、約0.5%から約1%w/wのステアリン酸マグネシウム、0%から約2%w/wのクロスカルメロースナトリウム、および摂取可能なイベントマーカをさらに含む。
【0073】
いくつかの実施形態において、リシノプリルは、リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール(例えば、180μm)およびアルファ化デンプンを含む顆粒内にある。いくつかの実施形態において、顆粒は、酸化鉄黄色または水のどちらかもしくは両方を含む。
【0074】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約8%から約14%w/wのリシノプリルを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約10%から約12%w/wのリシノプリルをさらに含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約10.3%から約11.3%w/wのリシノプリルをさらに含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約10.3%w/wのリシノプリルをさらに含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約11.2%w/wのリシノプリルをさらに含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約40mgのリシノプリルをさらに含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約14%から約18%w/wのリン酸二カルシウム二水和物を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約15%から約17%w/wのリン酸二カルシウム二水和物を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約15.4%から約16.9%w/wのリン酸二カルシウム二水和物を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約15.5%w/wのリン酸二カルシウム二水和物を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約16.9%w/wのリン酸二カルシウム二水和物を含む。
【0076】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約55%から約65%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。 いくつかの実施形態において、顆粒は、約57%から約62%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。 いくつかの実施形態において、顆粒は、約58%から約61%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。 いくつかの実施形態において、顆粒は、約58%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。 いくつかの実施形態において、顆粒は、約61%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。顆粒は、約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。 いくつかの実施形態において、顆粒は、約61.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm)を含む。
【0077】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約9%から約18%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約10%から約17%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約11%から約16%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約11%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約11.2%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約16%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約15.5%w/wのアルファ化デンプンを含む。
【0078】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約0.10%から約0.20%w/wの酸化鉄黄色を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約0.10%から約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約0.15%から約0.20%w/wの酸化鉄黄色を含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約10.3%w/wのリシノプリル、約15.5%w/wのリン酸二カルシウム、約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm)および約15.5%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約10.3%w/wのリシノプリル、約15.5%w/wのリン酸二カルシウム、約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm)、約15.5%w/wのアルファ化デンプン、および約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。
【0080】
いくつかの実施形態において、顆粒は、約11.2%w/wのリシノプリル、約16.9%w/wのリン酸二カルシウム、約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm)および約11.2%w/wのアルファ化デンプンを含む。いくつかの実施形態において、顆粒は、約11.2%w/wのリシノプリル、約16.9%w/wのリン酸二カルシウム、約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm)、約11.2%w/wのアルファ化デンプン、および約0.15%w/wの酸化鉄黄色を含む。
【0081】
いくつかの実施形態において、組成物に約4.5%から約18.5%w/wのリシノプリル(例えば、約5、10、または18.2%w/w)、約13.0%から16.0%w/wのリン酸二カルシウム(例えば、約28.0、30.5、13.2または14.3%w/w)、約10.5%から59.0%w/wのマンニトール(例えば、22.9、47.5、または51.4%w/w)、約4.5%から20.5%w/wのアルファ化デンプン(例えば、5、20、、または22%w/w)、約0%から30.0%w/wの微結晶セルロース(例えば、約0または16%w/w)、約0%から2.5%w/wのクロスカルメロースナトリウム(例えば、約0または2%w/w)、約0%から0.20%w/wの酸化鉄(例えば、約014または0.15%w/w)、約0%から0.30%w/wのFD&C黄色#6(例えば、約0%w/w)、リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、酸化鉄、およびFD&C黄色#6は、顆粒と、約0%から約10.5%w/wの顆粒外のアルファ化デンプン(例えば、約0または約10%w/w)と、および約0%から約1.5%w/wの顆粒外のステアリン酸マグネシウム(例えば、約1%w/w)と、の中にある。
【0082】
いくつかの実施形態において、組成物は表1、表3(例えば、B5、A5、A4、A4+AcDiSol、A4+デンプン、A5+デンプン、A6a、A6b、B6、A4a、A4b、A4c、A4d、A4e、A4f、A5a、A5b)または、表4(例えば、B6(F)、B6(P)、B7(P)、A6-a(P)、または、A6-b(F))に提供される組成物を含む。いくつかの実施形態において、組成物は本明細書(例6または表2(例えば、コア1、2、3、4、5、6、7、8または9)に記載されているうちのひとつのような)コア製剤を含む。
【0083】
いくつかの実施形態において、組成物はカプセル中にカプセル化されていてる顆粒および識別子を含む。いくつかの実施形態において、組成物はいくつかの顆粒を含む。
【0084】
いくつかの実施形態において、組成物は、
1)約92から約99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒および識別子が、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0085】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカ組成物は、
1)約89から約98.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%から約1%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約0%から約2%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
を含み:かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびクロスカルメロースナトリウムが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0086】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカ組成物は、
1)約75.5から約90.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶性セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5から約2.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約20%から約100%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約0%から約80%w/wのクロスカルメロースナトリウム
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0087】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約86.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0088】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約72.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、および賦形添加物が、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0089】
いくつかの実施形態において、組成物は、
1)約92から約99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒および識別子が、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0090】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約81.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5から約10%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0091】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約67.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5から約10.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約5から約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%から約95%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0092】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約86.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0093】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物は、
1)約72.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化されている。
【0094】
いくつかの実施形態において、組成物は錠剤製剤に圧縮される。いくつかの実施形態において、圧縮された錠剤は、外側圧縮シェルとともにカプセル化される(例えば、乾燥コートまたは被膜コート)。
【0095】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約30.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物(di―tab);
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約15.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約1.0%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されている。
【0096】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約15.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物(di―tab);
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約30.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約1.0%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されている。
【0097】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約30.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物(di―tab);
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約15.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約1.0%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール(例えば、50μm)、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、酸化鉄黄色、識別子が内側錠剤を生成するように圧縮されており、ステアリン酸マグネシウムが、内部圧縮錠剤を封入している外部圧縮シェルとして圧縮されている。
【0098】
いくつかの実施形態において、摂取可能なイベントマーカの組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約15.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物(di―tab);
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約30.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約1.0%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール(例えば、50μm)、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、酸化鉄黄色、識別子が内側錠剤を生成するように圧縮されており、ステアリン酸マグネシウムが、内部圧縮錠剤を封入している外部圧縮シェルとして圧縮されている。
【0099】
識別子
識別子も、主題の組成物に存在する。識別子は、組成物の特定の実施形態および意図される用途によって変更してもよい。ある特定の実施形態において、識別子は、刺激することによって、例えば、標的生理学的位置と接触したときに照会することなどによって、活性化されたときにシグナルを放出する構成要素であってもよい。したがって、識別子は、標的身体(すなわち、生理学的)部位と接触したときに、シグナルを放出する識別子であってもよい。さらに、またはあるいは、識別子は、照会されたときにシグナルを放出する識別子であってもよい。
【0100】
さらに別の実施形態において、識別子は、不活性であるが、識別可能なマーカー、例えば刻印された識別子(消化を耐え抜く材料から製造されたものなど)であってもよい。そして、このマーカーは、例えば剖検または法医学的検査の後に識別されてもよい。その表面が部分的に消化されているだけではなく、内部ピル材料も消化されていることの両方を判定するために、ピル内に、さらに内部のデバイスを提供することが可能である。この用途は、薬理学的実験設定において特に有用であり得る。これらの実施形態の識別子は、必ずしもシグナルを放出するものではないが、光学的に調べられ、例えば、視覚的にまたは機械的に読み取られ、投与前に関連付けられた組成物に関する情報を得ることができる。
【0101】
識別子は、シグナルを放出しない識別子であってもよいが、上記で要約したように、ある特定の実施形態において、識別子は、シグナルを放出するものであってもよい。特定の用途の必要性に応じて、シグナルは、一般的なシグナル、例えば、組成物が、標的部位と接触したことを単に識別するシグナル、または固有のシグナル、例えば、ある群からの特定の組成物またはバッチ内の複数のさまざまな組成物が標的生理学的部位と接触していることを何らかの方法で独自に識別するシグナルであってもよい。したがって、識別子は、単位投薬量のバッチ、例えば、錠剤のバッチ内で用いられたときに、バッチの任意の他の単位投薬量メンバーの識別子によって放出されたシグナルとは識別することができないシグナルを放出し得るものであってもよい。さらに別の実施形態において、識別子は、所与の単位投薬量を、所与のバッチ内の他の同一の単位投薬量とでさえも独自に識別するシグナルを放出し得る。したがって、ある特定の実施形態において、識別子は、所与のタイプの単位投薬量を他の単位投薬量と、例えば所与の医薬を他のタイプの医薬と識別する固有のシグナルを放出し得る。ある特定の実施形態において、識別子は、所与の単位投薬量を、単位投薬量が定義された母集団、例えば、投薬製剤の処方薬、バッチまたは生涯製造工程の他のユニット投薬量と識別する固有のシグナルを放出し得る。ある特定の実施形態において、識別子は、固有の、すなわち、それまでに生成された任意の他の投薬製剤によって放出されるシグナルと識別可能なシグナルを放出し得、ここで、そのようなシグナルは、普遍的な特有のシグナル(例えば、任意の他の個人の任意の他の指紋と異なる、したがって、普遍的レベルで個人を独自に識別するヒト指紋と類似している)とみなさてもよい。1つの実施形態において、シグナルは、組成物に関する情報を直接的に伝達しても、識別コードを提供してもよく、これを使用し、組成物に関する情報を、データベース、すなわち、識別コードを組成物と紐付けるデータベースから検索してもよい。
【0102】
識別子は、刺激に応答して活性化した後に検出可能なシグナルを生成することができる任意の構成要素またはデバイスであってもよい。例えば、上記で要約したように、ある特定の実施形態において、組成物は、生理学的標的部位と接触した時点で刺激によって識別子が活性化され、シグナルを放出することができる。例えば、患者は、胃液と接触したときに検出可能なシグナルを生成するピルを摂取してもよい。実施形態によれば、標的生理学的部位または位置は、変更してもよく、ここで、目的の代表的な標的生理学的部位としては、これらに限定されるものではないが、胃腸管(口、食道、胃、小腸、大腸など)での位置;腸管外の位置、血管の位置などの身体内部の別の位置;または局所の位置などがある。
【0103】
ある特定の実施形態において、識別子を活性化する刺激は、スキャンまたは他のタイプの照会などの照会シグナルであってもよい。これらの実施形態において、刺激は、識別子を活性化することができ、その結果、シグナルが放出され、次いで、そのシグナルを受信し、処理し、例えば、いくつかの様式で組成物を識別することができる。
【0104】
これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、識別子は、ブロードキャスト電力を変換する電源、および変換された電力量を調節するシグナル生成素子を含んでいてもよく、シグナルは、識別子から放出されないが、代わりに識別子によって変換されたブロードキャスト電力量が検出され、「シグナル」として用いられるようになる。このような実施形態は、例えば以下でさらに詳細に概説するように、所与の組成物の履歴が目的であり得る用途などのさまざまな用途において有用であり得る。
【0105】
ある特定の実施形態において、識別子は、リシノプリル/薬学的に許容される担体構成要素と複合体を形成し、それを必要とする対象に容易に投与することができる組成物を生成するよう寸法決めされることがある。したがって、ある特定の実施形態において、識別子素子は、約0.05mmから約1mm、例えば約0.1mmから約0.2mmの範囲の幅;約0.05mmから約1mm、例えば約0.1mmから約0.2mmの範囲の長さ;および約0.1mmから約0.2mmを含む、約0.1mmから約1mm、例えば約0.05mmから約0.3mmの範囲の高さを有するように寸法決めされることがある。ある特定の実施形態において、識別子は、0.2mm3以下を含む、1mm3以下、例えば0.1mm3以下であってもよい。識別子素子は、これらに限定されないが、チップ型構成、円筒型構成、球状型構成、ディスク型構成などのさまざまな異なる構成をとってもよく、ここで、特定の構成は、意図される用途、製造法などに基づいて選択してもよい。
【0106】
識別子は、さまざまな異なるタイプのシグナルを生成することができ、それらとしては、RF、磁気、伝導(近接場)、音響などがあるが、これらに限定されない。
【0107】
ある特定の実施形態において、識別子によって生成されるシグナルは、識別子が生成された後に決定されてもよいという意味で、識別子は、製造後にプログラム可能なものであってもよく、ここで識別子は、フィールドプログラマブル、マスプログラマブル、ヒューズプログラマブル、さらにリプログラマブルであってもよい。コード化されていない識別子が最初に生成され、その後、組成物に組み込むと、次いでコード化され、その組成物に関する識別シグナルが放出されるこのような実施形態は、興味深いものである。任意の好都合なプログラミング技術を用いてもよい。ある特定の実施形態において、用いられるプログラミング技術は、RFID技術である。主題の識別子において用いてもよい、興味深いRFIDスマートタグ技術としては、これらに限定されるものではないが、米国特許第7,035,877号;同第7,035,818号;同第7,032,822号;同第7,031,946号、ならびに米国特許出願公開第20050131281号などに記載のものがあり、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。RFIDまたは他のスマートタグ技術を用いて、製造業者/販売会社は、識別子が組成物に組み込まれた後でさえも、固有のIDコードを所与の識別子と関連付けることができる。ある特定の実施形態において、使用前に組成物の取り扱いに関与した個人または事業体はそれぞれ、例えば、米国特許第7,031,946号に記載のように、例えば、識別子によって放出されたシグナルに関するプログラミングの形態で、情報を識別子へ導入してもよく、この出願は参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0108】
ある特定の実施形態の識別子としては、記憶素子があり得、ここで記憶素子は、その容量に関して変更することができる。ある特定の実施形態において、記憶素子は、約1ビットから約128ビットを含む、約1ビットから1ギガバイト以上、例えば1ビットから1メガバイトの範囲の容量を有していてもよい。用いられる特定の容量は、用途、例えば、シグナルが一般的なシグナルか、コード化されたシグナルか、かつシグナルが、いくつかの追加の情報、例えば、リシノプリルの名称の注釈をつけることができるかできないかなどによって変更することができる。
【0109】
本開示の実施形態の識別子構成要素は、(a)活性化構成要素および(b)シグナル生成構成要素を有していてもよく、ここで、シグナル生成構成要素は、活性化構成要素によって活性化され、例えば、上述のような識別シグナルを生成する。
【0110】
活性化構成要素
活性化構成要素は、刺激を受けたときに、例えば組成物が胃などの目的の標的生理学的部位と接触したときに、シグナル生成素子を活性化し、シグナルを放出する構成要素であってもよい。活性化構成要素は、電源、例えば、バッテリーと一体化されてもよい。例示的な活性化アプローチとしては、これらに限定されるものではないが、バッテリーの完成(Battery Completion)、例えば、電解質を添加することによって活性化されたバッテリー、およびカソードまたはアノードを添加することによって活性化されたバッテリー;バッテリーの接続、例えば、導体を添加することによって活性化されたバッテリー;トランジスタ介在バッテリーの接続、例えば、トランジスタゲート、ジオメトリの修正、共鳴構造によるジオメトリ修正の検出、圧力の検出、共鳴構造の修正によって活性化されたバッテリーなどがあり得る。
【0111】
バッテリー/電源
ある特定の実施形態において、電源は、標的部位、例えば胃、例えば胃酸などの生理学的標的部位と接触したときにオンになり得る。ある特定の実施形態において、電源は、生理学的標的部位と接触したときオンになり電力を供給するバッテリーであってもよく、ここで、バッテリーは、シグナル生成構成要素と結合しており、バッテリーがオンになったときに、シグナル生成構成要素が、識別シグナルを放出し得るようにする。
【0112】
ある特定の実施形態において、用いられるバッテリーは、2つの異種材料である金属マグネシウムおよび塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)を含むものであってもよく、これらは、バッテリーの2つの電極を構成する。ある特定の実施形態において、これらの2つの材料は、材料の追加の層によって周囲環境から遮蔽されてもよい。遮蔽材料(例えば、リシノプリル/担体マトリックス)が、周囲の流体によって溶解した、または腐食された場合、電極材料が露出し、胃酸または他のタイプの電解質流体などの体液と接触する場合がある。2つの電極材料が受けたそれぞれの酸化および還元反応の結果として、電極間に電位差、すなわち電圧が生成される場合がある。その結果、ボルタ電池、またはバッテリーを形成することができる。したがって、本開示のいくつかの実施形態において、そのようなバッテリーは、シグナル生成素子が存在する組成物が物理的かつ化学的に浸食される間に、2つの異種材料が標的部位、例えば、胃、消化管などへ曝露された場合に、電圧が生成され得るように構成することができる。そのような実施形態において、上述の電源は、単語の一般的な意味での「バッテリー」ではなく、むしろ物理学の分野で定義されるようなものである。電解質中の2つの異種材料(金属マグネシウムおよび塩化銅)は、電位が異なっていてもよい。結果的に、2つの異種材料間に電位差が生成されてもよい。
【0113】
さまざまなバッテリー活性化構成が可能である。代表的なタイプの電池活性化アプローチとしては、これらに限定されるものではないが、電解質の存在による活性化、カソード材料の存在による活性化、導電性材料の存在による活性化があり得る。
【0114】
バッテリーが活性化された後、さらなる活性化構成を用い、シグナル生成構成要素を活性化することができる。例えば、シグナル生成構成要素は、CMOSスイッチなど、金属酸化物半導体(MOS)回路のゲートの活性化を通して活性化することができる。MOS回路のゲートの活性化は、1つまたは複数のパラメーターに基づくものとすることができ、それらとしては、ゲート電流、ゲート電荷、およびゲートキャパシタンスがあり得るが、これらに限定されない。
【0115】
活性化目的のためのゲート電流は、周囲の体液または組織の伝導度の関数とすることができる。このような伝導度は、さらに、1つまたは複数のパラメーターの関数とすることができ、それらとしては、溶液濃度、溶液pH値、溶液のイオン含有量、溶液の酵素含有量、温度、およびキャリア移動度があるが、これらに限定されない。キャリア移動度は、温度の関数とすることもできる。
【0116】
同様に、ゲート電荷は、1つまたは複数のパラメーターの関数とすることができ、それらとしては、溶液組成物、結晶電位、電気電位、重力電位、ゲートキャパシタンス、およびキャリア濃度があるが、これらに限定されない。キャリア濃度は、温度の関数とすることもできる。
【0117】
ゲートキャパシタンスは、ゲートの容量ジオメトリ(capacitive geometry)の関数とすることができ、これは、さらに、圧力、共鳴入力、またはゲートと結合した誘電体材料の特性の関数とすることができる。誘電体材料の特性は、1つまたは複数のパラメーターに伴って変更することができ、それらとしては、消化管の化学的内容物、生理学的位置の化学的特性、および体液における誘電体材料の溶解量があるが、これらに限定されない。
【0118】
ある特定の実施形態において、バッテリーは、活性電極材料、電解質、および電流コレクター、パッケージングなどの不活性材料で作製されたものなどであってもよい。活性材料は、金属マグネシウムおよび塩化銅から作製された対である。
【0119】
本明細書において提供される電極材料は、カソードとしての塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)およびアノードとしての金属マグネシウムである。
【0120】
本明細書に記載のバッテリーのいくつかの実施形態は、標的生理学的部位、例えば胃と接触したときに、識別子のシグナル生成素子を駆動するために十分な電圧を提供する。ある特定の実施形態において、電源の金属が、標的生理学的部位と接触したときに、電極材料によって提供される電圧は、0.001V以上であってもよく、0.01V以上を含み、例えば0.1V以上、例えば0.3V以上、0.5ボルト以上を含み、かつ1.0ボルト以上を含み、ある特定の実施形態において、電圧は、約0.001から約10ボルト、例えば約0.01から約10Vの範囲であってもよい。
【0121】
ある特定の実施形態において、バッテリーは、小さいフォームファクタを有していてもよい。バッテリーは、10mm3以下、例えば1.0mm3以下、0.1mm3以下を含み、0.02mm3以下を含んでいてもよい。したがって、ある特定の実施形態において、バッテリー素子は、約0.05mmから約1mm、例えば約0.1mmから約0.2mmの範囲の幅;約0.05mmから約1mm、例えば約0.1mmから約0.2mmの範囲の長さ、および約0.1mmから約1mm、例えば約0.05mmから約0.3mm、約0.1mmから約0.2mmを含む範囲の高さを有するように寸法決めされる。
【0122】
ある特定の実施形態において、バッテリーは、分割されたまたはセグメント化された構成を有していてもよい。
【0123】
ある特定の実施形態において、バッテリーは、パッケージングされていないものであってもよい。したがって、電極は露出され、かつ保護構造または密閉構造のいずれによっても保護されていない場合がある。したがって、バッテリーへ連結している場合があるリシノプリル/担体マトリックス材料が除去された後、バッテリーそのものは、それ自体が保護パッケージングを含んでおらず、電極は、標的生理学的位置において電解質と自由に接触することができるようになる。
【0124】
ある特定の実施形態において、バッテリー電源は、胃液、血液、または他の体液および一部の組織などのイオン溶液中で逆電気分解を利用する電源とみなすことができる。
【0125】
電源がバッテリーである場合、バッテリーは、いくつかの異なる方法で製造されてもよい。ある特定の実施形態において、以下でさらに詳細に示すように、「プレーナ」処理手順として類別され得る製造手順が用いられる。
【0126】
シグナル生成構成要素
識別子素子のシグナル生成構成要素は、活性化構成要素によって活性化されたときに、例えば、レシーバーによって受信することができる検出可能なシグナルを放出し得る構造である。ある特定の実施形態のシグナル生成構成要素は、活性化構成要素によって活性化されたときに、検出可能なシグナルおよび/または調節変換されたブロードキャスト電力を生成することができる任意の好都合なデバイスとすることができる。目的の検出可能なシグナルとしては、これらに限定されるものではないが、伝導シグナル、音響シグナルなどがある。上記で概説したように、シグナル生成器によって放出されるシグナルは、一般的なまたは固有のシグナルであってもよく、ここで、代表的なタイプの目的のシグナルとしては、これらに限定されるものではないが、周波数シフトコード化シグナル;振幅変調シグナル;周波数振幅シグナルなどがある。
【0127】
ある特定の実施形態において、シグナル生成素子としては、シグナルを製造するまたは生成する回路があり得る。選択される回路のタイプは、少なくとも一部は、識別子の電源によって供給される駆動力による場合がある。例えば、駆動力が、1.2ボルト以上である場合、標準的なCMOS回路を用いてもよい。他の実施形態において、駆動力が約0.7から約1.2Vの範囲である場合、サブスレッショルド回路設計を用いてもよい。約0.7V以下の駆動力に関しては、ゼロスレッショルドトランジスタ設計を用いてもよい。
【0128】
ある特定の実施形態において、シグナル生成構成要素としては、活性化構成要素による活性化に応答してデジタルクロックシグナルを生成することができる電圧制御発振器(VCO)がある。VCOは、アドレスが割り付けられ、かつ制御電圧でVCOを制御することができる、デジタル回路によって制御することができる。このデジタル制御回路は、活性化構成要素および発振器を含むチップに埋め込むことができる。アドレスをコード化するための位相偏移キーイングを使用して、識別シグナルを送信することができる。
【0129】
シグナル生成構成要素としては、以下でさらに詳細に概説するように、生成されたシグナルを遠隔レシーバーへ送信するのに役立つ個別の送信構成要素があり得、この遠隔レシーバーは、患者の内部または外部にあってもよい。送信構成要素は、存在する場合、例えば、生成され、放出することになるシグナルのタイプに応じていくつかの異なる構成をとっていてもよい。ある特定の実施形態において、送信構成要素は、1つまたは複数の電極から作製されてもよい。ある特定の実施形態において、送信構成要素は、例えば、アンテナの形態で1つまたは複数のワイヤーから作製されてもよい。ある特定の実施形態において、送信構成要素は、1つまたは複数のコイルから作製されてもよい。したがって、シグナル送信機としては、さまざまな異なる送信機、例えば、電極、アンテナ(例えば、ワイヤーの形態)コイルなどがあり得る。ある特定の実施形態において、シグナルは、1つまたは2つの電極によってまたは1つまたは2つのワイヤーによって送信することができる。2電極送信機は、双極であってもよく;1電極送信機は単極を形成する。ある特定の実施形態において、送信機は、電力のダイオードの電圧降下を1回のみ必要とし得る。
【0130】
追加の構成要素
特定の実施形態に応じて、識別子は、いくつかの異なる追加の構成要素を含み得る。目的の一部の構成要素としては、これらに限定されるものではないが、以下で概説するものがある。
【0131】
電力エンハンサー
活性化因子が、標的生理学的部位と接触したときにオンになる電源である場合、ある特定の実施形態において、例えば、電荷ポンピング回路、電荷ダブラーなどのアナログ回路の電圧レールの電圧を強化またはブーストするための回路を提供することができる。ある特定のノードの電圧を高めることによって、発振器などの重要な機能の性能を改善することができる。
【0132】
電力ストレージ
ある特定の実施形態において、活性化構成要素としては、電力ストレージ素子があり得る。例えば、デューティーサイクル構成を用いてもよく、例えば、バッテリーからの低速のエネルギー生産が、電力ストレージ素子、例えばキャパシタに貯蔵され、次いでその電力ストレージ素子は、分散することができる電力バーストをシグナル生成構成要素へ付与することができる。ある特定の実施形態において、活性化構成要素としては、タイミング素子があり得、これは、例えば異なる組成物、例えば実質的に同じ時間で投与されたピルからのシグナルが、異なる時間で生成され得るように、電力がシグナル生成素子へ送達されるのを調節し、例えば遅延させ、したがって識別可能となる。
【0133】
識別子の製造
目的のある特定の実施形態において、識別子素子は、半導体支持構成要素を含む。さまざまな異なる手順のいずれかを、これらの識別子構造および構成要素の製造において用いてもよい。例えば、成形、堆積および材料除去、例えば、表面マイクロ機械加工およびバルクマイクロ機械加工技術を含む、微小電気機械システム(MEMS)製造技術などのプレーナ処理技術を用いてもよい。構造製造のある特定の実施形態において用いてもよい堆積技術としては、これらに限定されるものではないが、電気メッキ法、カソードアーク堆積法、プラズマスプレー法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、物理気相成長法、化学気相成長法、プラズマ化学気相成長法などがある。材料除去技術としては、反応性イオンエッチング法、異方性化学エッチング法、等方性化学エッチング法、例えば化学機械研磨法、レーザーアブレーション法、電子放電加工法(electronic discharge machining)(EDM)を介した平坦化などがあるが、これらに限定されない。また、重要なものはリソグラフィ手順である。ある特定の実施形態において重要なものは、プレーナ処理手順の使用であり、その手順では、構造が、連続的に基板へ適用されるさまざまな異なる材料除去および堆積手順を使用して、プレーナ基板の表面に最初に組み立てられ、かつ/またはそこから除去される。
【0134】
特定のピルの実施形態
本開示の組成物のさまざまな実施形態をさらに説明する際に、特定の実施形態を、図を考慮し、より詳細に説明する。以下の詳細な説明において、本発明の一部を成す添付の図面が参照される。図面において、同様の記号および参照文字は、典型的には、文脈上別段の指示がない限り、いくつかの図面全体を通して同様の構成要素を識別する。
【0135】
図1は、本開示のピル/カプセル実施形態の例示的な概略図であり、その図において、本開示の1つの態様によれば、組成物は、ピルまたはカプセルの形態で、経口摂取可能な医薬製剤として構成される。組成物14を摂取する患者10の胃12を示す。この「スマートピル」は、口16から患者の胃の内部18へ移動したものとして示されている。胃に到達したときに、ピル/カプセルは、胃の機械的作用と、塩酸および他の消化剤などの胃液中のさまざまな化学的材料の両方で溶解プロセスを受ける場合がある。
【0136】
図2は、
図1に示すピル組成物のより詳細な図である。
図2は、ピル14の内部に設置された識別子20を例示する。識別子20は、集積回路(IC)として存在する。回路20の背面(底部)は、第1の金属21で少なくとも部分的に被覆されていてもよく、かつ回路20の前面(上部)の一部は、異なる金属22で被覆されていてもよく、逆電気分解によって回路20に電力が供給されることを可能にする。また、上部表面には、2つの送信機電極23、24があってもよい。
【0137】
ピル14を製造する場合、集積回路20は、少なくとも1つの外部層によって囲まれていてもよく、その外部層は、薬理学的活性および/または不活性材料を任意の組合せで含み得る。外部層は、胃の機械的作用および胃液中のさまざまな化学的構成要素(例えば塩酸)の作用の組合せを通して胃で溶解し得る。
【0138】
ピル14が溶解したときに、集積回路20のエリアは、胃内容物へ曝露される場合があり、本目的に関しては、その内容物は電解質溶液とみなすことができる。ピルが溶解し、金属層21および22(金属マグネシウムおよび塩化銅)が曝露されたときに、回路20に電力が供給されることがあり、この回路が動作を開始し、金属層21および22または回路自体が、消化プロセスおよび酸によって十分に溶解し、機能しなくなるまで動作を継続し得る。最終的に、チップの残りは身体から排泄される。
【0139】
他の実施形態において、集積回路20は、ピル14にカプセル化されるというよりはむしろ付着されてもよい。例えば、回路20は、ピルを調製するときにピルの一端に置かれ、ピルの表面上の溶解性コーティング中などに置かれる場合がある。回路20が全体的にまたは部分的に露出される実施形態において、集積回路20は、ピルが溶解した後よりはむしろピルが胃に入った後に、すぐに動作を開始することができる。
【0140】
1つの実施形態において、回路20は、ピル14を識別するシグナルを送信することができる。識別子は、タイプ(リシノプリル、銘柄など)および/またはピル14の投薬量を示し得、かつロット番号、シリアル番号、または例えば上記で概説したように、特定のピルを追跡可能にするであろう類似の識別情報も提供し得る。
【0141】
図3は、シグナル生成素子30の実施形態の詳細な図であり、そのシグナル生成素子は、本開示の1つの態様に従って、医薬材料を標識し、組成物の中心にカプセル化されている。シグナル生成素子30は、ケイ素チップから構築されたICの形態であり、さまざまな機能素子が、例えば、回路の1つまたは複数の層の形態でケイ素基板31上に設置されていてもよい。チップは、標準的な集積回路技術を使用して製造することができる。そのような製造アプローチの例は、AMI Semiconductor、アイダホ州、USAによって利用可能となった0.5μCMOS方法であってもよい。基板の背面に示されるチップ31の底部は、金属1 32であってもよく、これは、一方のバッテリー電極(金属マグネシウムまたは塩化銅)として機能し、かつチップの上部側は、金属2 33であってもよく、これは、他方のバッテリー電極(塩化銅、または金属マグネシウム)として機能する。また、チップ31の上部側は、電極1 34および電極2 35であってもよく、これらはシグナル伝達電極の対を構成していてもよい。
【0142】
一部の場合において、電極が溶解し、したがってレポートシグナルが消滅すると、ピルおよび組み込まれたデバイスが完全に溶解したという二次的な目安を得ることができる。
【0143】
ケイ素に印可される電位は、上部表面では正電圧、および底部表面では負電圧であってもよい。このようにして、基板は、回路の接地基準とすることができるカソードと実質的に同じ電位であってもよく、かつSiO2絶縁層を備えた上部表面は、底部側のその接地を参照して正電圧と結合させてもよい。
【0144】
ある特定の実施形態において、
図4Aおよび4Bに示すように、シグナル生成素子はアンテナを含まない場合があり、代わりにアンテナとしてバッテリー構成要素を使用する。
図4Aにおいて、シグナル生成素子30は、金属1層 32と金属2層 33との間に位置するケイ素支持層31を含んでいてもよい。回路層38も示す。そのような実施形態において、例えば、回路層でチップ上のスイッチが閉じられた場合、バッテリーの2つの金属間に電流を生成することができ、次いでこれが検出される。ある特定の実施形態において、電流が移動するための経路を画定する、チップよりも大きい膜を提供することができる。
図4Bで示すように、ある特定の実施形態において、非導電性「スカート」膜またはフィルム39は、チップへ付着され、導電性電流経路の金属1層 32と金属2層 33と間の長さを増加させる。示されているように、正および負のイオンは、非導電性スカート膜またはフィルム39の周囲を移動して、電流経路を増加させるはずである。したがって、双極子モーメントは増加し、金属1層 32と金属2層 33との間の電流経路によって形成された閉回路により電力が供給されるチップによって生成されるシグナル強度が増加する。非導電性スカート膜またはフィルム39は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの非導電性材料、または本明細書に記載のセルロースの他の組成物から構成されていてもよい。
【0145】
組成物を作製する方法
本明細書において提供される組成物は、これらに限定されないが、本明細書において使用する特定の活性医薬成分と関連するもの(例えば、崩壊時間が長いこと、または溶解時間が遅いこと)、IEMの機能性(例えば、活性化までの時間が長いこと、シグナルのピーク平均振幅が低いこと、ダイ離脱、組成物の機械的安定性(例えば、錠剤がクラッキングすること、または摩損度が低いこと)、および活性医薬成分、錠剤、またはIEMの保存期間安定性などの、機能性リシノプリル/IEM組成物の開発と関連するいくつかの複雑な問題に対処する。例えば、本明細書に記載のある特定の担体は、他の薬学的に許容される担体と容易に交換可能であり、同時に少なくとも各上述の問題にも対処すると期待しないことが必要である。同様に、本明細書に記載のある特定のIEM素子は、他のものと容易に交換可能であり、同時に少なくとも各上述の問題にも対処すると期待しないことが必要である。さらに、本明細書に記載の特定の活性医薬成分(すなわちリシノプリル)は、他の活性医薬成分と容易に交換可能であり、同時に少なくとも各上述の問題にも対処すると期待しないことが必要である。
【0146】
さまざまな製造手順を用い、本開示による組成物を生成してもよい。主題の組成物の製造において、シグナル生成素子は、少なくともそれを必要とする対象に、例えば摂取によって投与されるまでは、シグナル生成素子および投薬量が互い分離しないように、医薬投薬量と安定に連結され得る。シグナル生成素子は、いくつかの異なる方法で、組成物の医薬担体/リシノプリル構成要素と安定に連結し得る。
【0147】
いくつかの実施形態において、担体/リシノプリル構成要素が、例えば、錠剤またはピルなどの固体構造である場合、担体/リシノプリル構成要素を、シグナル生成素子のためのキャビティを付与するように生成してもよい。次いで、シグナル生成素子を、キャビティに入れ、例えば、生体適合性材料を用いてキャビティを密閉し、最終的な組成物を生成してもよい。例えば、ある特定の実施形態において、錠剤は、得られた圧縮錠剤にキャビティを生成する特徴を含むダイを用いて生成してもよい。シグナル生成素子をキャビティに入れ、キャビティを密閉し、最終的な錠剤を生成してもよい。この実施形態の変形において、錠剤は、取り外し可能な素子とともに、例えばロッドの形状または他の好都合な形状に圧縮してもよい。次いで、取り外し可能な素子を取り出し、錠剤中にキャビティを生成してもよい。シグナル生成素子をキャビティに入れ、キャビティを密閉し、最終的な錠剤を生成してもよい。この実施形態の別の変形において、キャビティを全く備えていない錠剤を最初に生成し、次いでキャビティを、例えばレーザードリリングによって錠剤中に生成する。シグナル生成素子をキャビティに入れ、キャビティを密閉し、最終的な錠剤を生成する。
【0148】
いくつかの実施形態において、錠剤は、シグナル生成素子を錠剤のサブパートと組み合わせることによって生成してもよく、ここで、サブパートは、予め作製されたサブパートであっても、順次製造してもよい。例えば、ある特定の実施形態において、錠剤は、最初に錠剤の下半分を作製することによって生成し、シグナル生成素子を、錠剤の下半分の位置に置き、次いで、錠剤の上部分を、下半分およびシグナル生成素子の上に置き、最終的な所望の組成物を生成してもよい。
【0149】
いくつかの実施形態において、錠剤は、シグナル生成素子の周囲に生成してもよく、シグナル生成素子が生成される錠剤の内部に位置するようにする。例えば、シグナル生成素子は、これは生体適合性(biocompatible compliant)材料、例えばゼラチン(シグナル生成素子を保護するため)中にカプセル化されていても、されていなくてもよいが、例えば粉末の担体/リシノプリル前駆体と合わせ、シグナル生成素子が錠剤の内部箇所に位置するように錠剤に圧縮しても、成形してもよい。
【0150】
発明者らは、医薬化合物をIEMデバイスと合わせ、FDAの必須要件を満たす妥当な貯蔵期間を有する安定な医薬製品を製造し、かつIEMデバイスの性能をさらに達成することは困難であることは認識している。例えば、錠剤は、医薬化合物をある特定の圧力でプレスすることによって製造してもよいが、IEMデバイスを医薬化合物と合わせ、錠剤を作製した場合、錠剤をプレスするために使用する圧力は、慎重に試験しなければならない。過度の圧力は、IEMデバイスを損傷し得ることになるが、あまりにも少ない圧力を使用した場合、製造された錠剤は、所望の硬度およびFDA必須要件を満たすための他の特性を有することができない。さらに、製造方法の条件は、リシノプリルなどの使用する特定の組成物によって変更されることがあり、IEMデバイスの素子/組成物およびこれらの量は、錠剤などの製造する医薬製品の特性に影響を与えることがある。発明者らは、例えば以下でより詳細に記載するように製造された本開示の組成物は、所望の必須要件を満たし、同時にIEMデバイスの所望の性能を達成することができる点を驚くことに発見している。
【0151】
したがって、本開示は、バッテリー形成材料を含むIEM電子回路と、リシノプリルの特定の製剤との組合せを含み、リシノプリルの特定の製剤の送達を確認する、固有の組成物を提供する。本明細書において提供される組成物は、リシノプリルの特定の製剤の経口投与中に患者の体液に曝露されたときに、さまざまな金属および塩と、リシノプリルの特定の製剤との組合せの予測不可能な特質(例えば、機能性、保存期間、構造安定性、化学的安定性に対する影響など)を克服し、異種材料から構成される一部のエネルギー原料からそれ自体の電力を生成する電子IEM送達システムを提供する。
【0152】
処置の方法
1つの態様において、それを必要とする対象における疾患を処置する方法であって、本明細書において提供されるリシノプリル組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、疾患は、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症である。したがって、いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における高血圧を処置する方法であって、本明細書において提供されるリシノプリル組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、それを必要とする対象におけるうっ血性心不全を処置する方法であって、本明細書において提供されるリシノプリル組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における急性心筋梗塞を処置する方法であって、本明細書において提供されるリシノプリル組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における糖尿病性腎症を処置する方法であって、本明細書において提供されるリシノプリル組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書において提供される。
【0153】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
1)以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%からw/w約1%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約0%からw/w約2%w/wのクロスカルメロースナトリウム;および
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびクロスカルメロースナトリウムが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化された方法が本明細書において提供される。
【0154】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
1)以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%のステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%w/wのアルファ化デンプン;および
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化された方法が本明細書において提供される。
【0155】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
1)以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%のステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%から約10%w/wのアルファ化デンプン;および
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化された方法が本明細書において提供される。
【0156】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
1)以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%のステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%のアルファ化デンプン;および
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化された方法が本明細書において提供される。
【0157】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
1)以下を含む顆粒:
約7.3%w/wのリシノプリル;
約30.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%のステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%から約10%w/wのアルファ化デンプン;および
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)にカプセル化された方法が本明細書において提供される。
【0158】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約15.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約30.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約0.10%w/wのステアリン酸マグネシウム;
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されている方法が本明細書において提供される。
【0159】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約30.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約15.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約0.10%w/wのステアリン酸マグネシウム;
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており,
リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール(例えば50μm)、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、黄色酸化鉄、および識別子が圧縮され、内部圧縮錠剤を形成し、かつ
ステアリン酸マグネシウムが、内部圧縮錠剤を封入している外部圧縮シェルとして圧縮される方法が本明細書において提供される。
【0160】
いくつかの実施形態において、それを必要とする対象における疾患(例えば、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症)を処置する方法であって、摂取可能なイベントマーカ組成物を対象に投与することを含み、組成物が、
約7.3%w/wのリシノプリル;
約15.0%w/wのリン酸二カルシウム二水和物;
約24.6%w/wのマンニトール(例えば、50μm);
約20.0%w/wのアルファ化デンプン;
約30.0%w/wの微結晶セルロース;
約2.0%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
約0.10%w/wのステアリン酸マグネシウム;
以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、
リシノプリル、リン酸二カルシウム二水和物、マンニトール(例えば50μm)、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、黄色酸化鉄、および識別子が圧縮され、内部圧縮錠剤を形成し、かつ
ステアリン酸マグネシウムが、内部圧縮錠剤を封入している外部圧縮シェルとして圧縮される方法が本明細書において提供される。
【0161】
本明細書において使用する「処置」という用語は、対象における(例えば、ヒトまたは他の動物における)状態または疾患の進行を診断、緩和、または予防することを含む。
実施例
【実施例1】
【0162】
電源およびIEMの製造
本開示の1つの態様によれば、部分電源を、本明細書において詳細に説明されるように製造してもよい。
【0163】
半導体基板は、IEMの構成要素が付着、堆積、および/または固定されたシャーシとして提供されてもよい。基板は、ケイ素から作製されてもよい。カソード材料は、基板と物理的に(例えば、片側)に連結させてもよい。カソード材料は、基板に、化学的に堆積させても、蒸着させても、固定させても、組み立てられてもよく、これらすべては、本明細書において基板に対する「堆積」と称してもよい。カソード材料は、基板の片側に堆積させてもよい。カソード材料は、物理気相成長法、電着法、または血漿堆積法、他の手順のうちの1つによって堆積させてもよい。カソード材料は、約0.05から約500μmの厚さ、例えば約5から約100μmの厚さであってもよい。形状は、シャドーマスク堆積法、またはフォトリソグラフィ法およびエッチング法によってコントロールされてもよい。さらに、基板上に1つを超える電気的に固有の領域が存在していてもよく、ここで所望に応じてカソード材料を堆積させてもよい。
【0164】
カソード材料が堆積される側面と反対の側面であってもよい異なる側面に、アノード材料を堆積させてもよい。選択される異なる側面は、カソード材料のために選択される側面の隣の面であってもよい。本開示の範囲は、選択される側面によって限定されず、かつ「異なる側面」という用語は、第1の選択される側面とは異なる複数の側面のうちのいずれかを意味することができる。さらに、堆積材料の形状は、任意の幾何的に好適な形状であってもよい。材料は、電源が体液などの導電性液体と接触したときに、電圧電位差を生成し得るように選択される。カソード材料に関して上記で示すように、アノード材料は、基板上に、化学的に堆積させても、蒸着させても、固定させても、または組み立てられてもよい。また、接着層は、アノード材料(ならびに、必要な場合はカソード材料)が基板へ接着する助けとなり、基板と電極材料との間に良好な電極接触を付与するのに必要な場合がある。アノード材料のための典型的な接着層は、Au、Ti、TiW、または類似の材料であってもよい。接着層は、50Åから100Åおよび最大1μm(例えば、約50Åから約1μm、約100Åから約1μm、または約50Åから約100Å)の厚さを有していてもよい。アノード材料および接着層は、物理気相成長法、電着法またはプラズマ堆積法によって堆積させてもよい。アノード材料は、約0.05から約500μmの厚さ、例えば約5から約100μmの厚さであってもよい。しかし、本開示の範囲は、いずれの材料の厚さにも、材料を基板に堆積または固定するために使用される方法のタイプにも限定されない。
【0165】
示される開示によれば、以下で記載するように製造された摂取可能なリシノプリルIEM錠剤とともに使用したときに、電極材料は、金属マグネシウムおよび塩化銅(例えば、塩化銅(I)、CuCl、または塩化第一銅)である。すなわち、アノードは金属マグネシウムを含み、かつカソードは塩化銅を含む。
【0166】
いくつかの実施形態において、以下で記載するように製造された各リシノプリルIEM錠剤中の電源は、Si約0.9mg、Cu0.2mg、およびMg0.01mgを含み得る。表面の粗度を増加させるために厚さ(約4~8μm、例えば約6μm)の金の層がCuClの下に存在する。材料の量は、IEMが、少なくともまたは約1分、例えば、約少なくともまたは約2分、例えば少なくともまたは約3分、例えば、少なくともまたは約4分、例えば、少なくともまたは約5分、例えば、少なくともまたは約6分、例えば、少なくともまたは約7分、例えば、少なくともまたは約8分、例えば、少なくともまたは約9分、例えば、少なくともまたは約10分、例えば、少なくともまたは約15分、例えば、少なくともまたは約20分、またはこれらの値のうちのいずれかによって決定される範囲の連通時間を有するのに十分な電力を生成するために十分であり得る。標的連通時間は、約1.5時間であってもよい。各リシノプリルIEM錠剤中の電源は、少なくともSi0.09mg、Cu0.02mg、およびMg0.001mgを含み得る。電極の表面積が大きくなるにつれ、IEMは、より多くの電力をかつより強いシグナルを生成する場合があり、同時に、電源は、より多くの材料を有していてもよい。しかし、使用される材料の量は、特定の素子に関してFDAによって示される必須要件を満たさなくてはならない場合がある。その結果、例えば、各錠剤中の、Si、Cu、およびMgそれぞれの最大量は、FDAによってそれぞれ示されるようなSi、Cu、およびMgの最大量を超えてはならない。
【0167】
ある特定の態様において、これらの2つの電極材料は、材料の追加の層によって周囲環境から遮蔽されていてもよい。したがって、遮蔽体が溶解し、2つの異種材料(金属マグネシウムおよび塩化銅)が標的部位へ曝露されたときに、電圧電位が生成される。
【0168】
IEMの他の構成要素は、上述のように提供されてもよい。
【0169】
いくつかの実施形態において、IEMは、集積回路、ウエハ、スカート、およびコーティングを含む。いくつかの実施形態において、集積回路は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、窒化ケイ素(Si3N4)、および二酸化ケイ素(SiO2)を含む。いくつかの実施形態において、Al、Si3N4、およびSiO2は、ダイ本体の表面(例えばケイ素)上の複数の薄層中に存在し、集積回路の電気的相互連結を形成する。いくつかの実施形態において、集積回路は、少なくとも1つのドーパントをさらに含む。いくつかの実施形態において、ドーパントはホウ素(B)である。いくつかの実施形態において、IEMは、表1に記載する構成要素を含む。
【0170】
【実施例2】
【0171】
リシノプリルIEM錠剤の製造
本開示の1つの態様によれば、リシノプリルIEM錠剤は、実施例1で製造されたIEMを使用して、かつ米国特許第8,784,308号に記載の方法を使用して製造してもよい。例示的な方法を以下に記載する。
【0172】
いくつかの実施形態において、リシノプリルIEM錠剤は、リシノプリルおよび表1に記載の構成要素を含む。
【0173】
図5~7にあるように、錠剤プレス機50が示される。プレス機50は、示されるように反時計方向で回転してもよい。プレス機50は、ダイキャビティまたはパンチキャビティ52および排出トレイ54を含み得る。示されるように位置Aを出発すると、医薬製品のリシノプリルは、キャビティ52に堆積することができる。プレス機50は、位置Bまで回転することができ、この位置Bは、トランスファーホイール60の下に位置することができる。ホイール60は、いくつかの開口部62を含んでいてもよい。ホイール60が位置Cを通過するときに、各開口部62は、
図7に示すように、フィーダー70の下を通過することができる。
【0174】
フィーダー70は、マーカーデバイス200を含んでいてもよい。デバイス200は、導電性流体と接触したときに活性するIEMであってもよく、実施例1における上述のように製造される。本開示の範囲は、環境または導電性流体のタイプによって限定されない。一度摂取されると、デバイス200は、胃液などの導電性流体と接触することができ、デバイス200は活性化される場合がある。デバイス200が、生物によって摂取される製品とともに使用される場合に言及すると、デバイス200を含む製品が服用または摂取されたときに、デバイス200は、身体の導電性液体と接触することができ、電圧電位を生成することができ、デバイス200は活性化される場合がある。電源の一部は、上述のような電極材料などのデバイス200によって提供されてもよく、同時に電源の別の一部は、導電性流体によって提供されてもよい。
【0175】
再び
図5および6を参照すると、開口部62がフィーダー70の下を通過するたびに、デバイス200のうちの1つが、フィーダー70の直下の開口部62に落下することができる。
図6で示すように、フィーダー70から開口部62へデバイス200が移動するのを補助するための力「F」が示される。力は、吸引管68を通して真空を使用することによって付与してもよい。本開示の他の態様によれば、力は、重力に加えてばね、エアバースト、または突出ピンによって付与してもよい。ホイール60は位置Bまで回転することができる。位置Bにおいて、開口部62に位置するデバイス200が、プレス機50のキャビティ52に落下してもよい。プレス機50は、位置Dまで回転することができ、ここで追加の医薬製品が、キャビティ52中でデバイス200の上部に堆積してもよい。プレス機50は、反時計方向に移動を継続してもよく、かつ位置Eにおいて、キャビティ52の内容物は、高圧下でプレスされ、デバイス200を内部に有する錠剤を形成してもよい。完成した錠剤は、押し出され、排出トレイ54を通して回収ポイントへ移動して、必要に応じて層をコーティングするなどのさらなる処理を行ってもよい。
【0176】
図8を参照すると、フィーダーアセンブリ72が、代替の実施形態としてかつ本開示の別の態様に従って示される。フィーダーアセンブリ72は、
図5のフィーダー70の代わりに使用することができる。フィーダーアセンブリ72は、各デバイス200を適切な位置に保持する複数の支持フィンガー74を含んでいてもよい。フィンガー74は、ベルト76へ連結していてもよい。フィンガー74は、
図5のホイール60の方向へデバイス200を下降させることができる。フィンガー74がホイール60付近の低い部分に達したときに、フィンガー74は移動して離れ、デバイス200をホイール60の開口部62へ落下させる。
【0177】
図9Aおよび
図9Bを参照すると、本開示の別の態様によれば、フィーダーアセンブリ72は、エジェクター73およびばね75を含み得る。開口部62がフィーダーアセンブリ72の下を移動するとき、エジェクター73はデバイス200をホイール60の開口部62中に押すことができる。
【実施例3】
【0178】
機械的性質および外観に対するコアおよび被膜の影響
この実験では、digimed錠の、コアの性能、コアの外観、特に応力破砕の形成、およびセンサー(例えば識別子)の性能に対するさまざまなパラメーターの影響を検討する。マンニトール:リン酸二カルシウム:ステアリン酸マグネシウム(88:10:2)、ラクトース一水和物:ステアリン酸マグネシウム(98:2)、微結晶セルロース(avicel PH102またはPH112)、およびステアリン酸マグネシウムのさまざまな組合せを、センサーを含む錠剤(直径5.2mmおよび厚さ2.0mm、または直径6.5mmおよび厚さ2.0mm、浅い凹形錠剤)へ圧縮した。錠剤は、コア、または外部コーティングを有するコアのいずれかであった。錠剤の特性を、圧縮してからただちに(Tゼロ)、圧縮してから25℃/60%RHおよび40℃/75%RHの解放ストレス条件(例えば解放容器)で貯蔵しながら24時間後、72時間後、7日後、15日後、および30日後に評価した。
【0179】
以下の錠剤の特性を評価した:外観、重量、厚さ、直径、引張強度、および水分。外観に関して問題が最も少ないことを示したコアは、25℃/60%RHおよび40℃/75%RH下で最大14日間研究したときに、ラクトースベースのコアであった。ラクトースをプラスチック(Avicel)または別の脆弱な被膜(ラクトースまたはマンニトール/DCP)のいずれかと組み合わせた場合、クラッキングは観察されなかった。
【0180】
マンニトール/DCPコアは、ラクトースまたはAvicel被膜と組み合わせた場合に、25℃/60%RHでクラッキングを示さなかったが、40℃/75%RHではクラッキングを示した。マンニトール/DCPコアと組み合わせたマンニトール/DCP被膜では、両方の条件でクラッキングの発生が少なかった。
【0181】
Avicelコアと組み合わせたラクトース被膜では、25℃/60%RHと40℃/75%RHの両方の条件でクラッキングの有意な増加が生じた。マンニトール/DCPと組み合わせたavicelコアは、小さいコア5220では、両方の条件で有意なクラッキングが認められたが、6520サイズコアは、いずれの条件でもクラッキングを示さなかったという混合された結果であった。avicelコアおよびavicel被膜は、25℃/60%RH下でクラッキングを示さなかったが、40℃/75%RHである程度のクラッキングを示した。
【0182】
錠剤をセンサー活性化媒体に入れ、センサー性能を評価した。結果より、マンニトール:リン酸二カルシウム:ステアリン酸マグネシウムコアおよびラクトース:ステアリン酸マグネシウムコアは、センサー性能基準に合格しない(活性化時間が長い[マンニトールのみ]かつピーク平均振幅が低い)ことが示された。
【実施例4】
【0183】
さまざまなコア製剤におけるセンサー性能に対する崩壊剤の影響
この実験では、さまざまなタイプの崩壊剤、およびコア製剤中のそれらの濃度の、センサー性能に対する効果を検討する。さまざまな賦形剤フィラーの組合せを、さまざまな崩壊剤と組み合わせた。スーパー崩壊剤;クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウムおよびクロスポビドンを2%濃度レベルで、以下のコアブレンド製剤と個々に組み合わせた;マンニトール:無水リン酸二カルシウム:ステアリン酸マグネシウム(86.5:10:1.5)、微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(97.0:1.0)、ラクトース一水和物:ステアリン酸マグネシウム(96.5:1.5)。10%レベルのアルファ化デンプンを、以下のコア製剤とともに評価した;マンニトール:無水リン酸二カルシウム:ステアリン酸マグネシウム(79.75:10:0.25)、微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(89.75:0.25)、ラクトース一水和物:ステアリン酸マグネシウム(89.75:0.25)。15%レベルの微結晶セルロースを、以下のコア製剤とともに調べた;マンニトール:無水リン酸二カルシウム:ステアリン酸マグネシウム(73.5:10:1.5)、ラクトース一水和物:ステアリン酸マグネシウム(83.5:1.5)。錠剤を、円形、5.2mm直径の浅い凹面ツーリングを使用して、2mmの平均厚さにすべて圧縮した。
【0184】
錠剤をセンサー媒体中に配置することによって、センサー性能に関してすべて評価した。結果より、研究されたマンニトール:無水リン酸二カルシウム崩壊剤の組合せおよび微結晶セルロース崩壊剤の組合せは、使用された崩壊剤濃度でセンサー性能基準にすべて合格したことが示された。ラクトース崩壊剤の組合せは、センサー性能基準に合格しなかったが、これは、変動率が高いことおよび活性化時間が長いことと関連していた。
【実施例5】
【0185】
さまざまなコア製剤における崩壊剤レベルの最適化
この実験では、ラクトースベースの製剤中に含まれる以下の崩壊剤のタイプおよび量の効果を検討する;ラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(94.5:4.0;1.5)、ラクトース一水和物:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(90.5:8.0;1.5)、ラクトース一水和物:クロスポビドン:ステアリン酸マグネシウム(93.5:5.0;1.5)、ラクトース一水和物:アルファ化デンプン:ステアリン酸マグネシウム(79.5:20.0;0.5)。錠剤を、センサー媒体中に配置することによってセンサー性能に関してすべて評価した。崩壊剤の量が増加すると、ピーク平均振幅、カウント、および活性化までの時間のセンサー性能特性が改善され、同時にラクトース一水和物ベースのコアで認められた全体的な変動も減少した。
【実施例6】
【0186】
最適化されたコア製剤のダイ離脱(DFO)傾向
この実験では、徐々に溶解する(例えばメトホルミン)被膜中の、最適化されたコアのセンサー性能およびダイ離脱(DFO)に関する傾向を検討する。以下のコアを、円形、5.2mm直径の浅い凹面ツーリングを使用して圧縮した;マンニトール:無水リン酸二カルシウム:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(86.5:10:2.0:1.5)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(86.5:10:2.0:1.5)、マンニトール:リン酸二カルシウム:デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(79.75:10:10:0.25)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(73.5:10:15:1.5)、微結晶セルロース(PH102):クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97.0:2.0:1.5)、微結晶セルロース(PH102):デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97.0:2.0:1.5)、微結晶セルロース(PH102):デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(89.75:10:0.25)、ラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(94.5:4.0;1.5)、ラクトース一水和物:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(90.5:8.0;1.5)、ラクトース一水和物:デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(79.75:20.0;0.25)。次いでコアを、円形、10.0mm直径のツーリングを使用してメトホルミン被膜の内部に圧縮した。錠剤を、それらをセンサー媒体中に配置することによって、センサー性能に関してすべて評価した。すべてのコアのDFOが、微結晶セルロース:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウムコアを除いて0を示し、微結晶セルロース:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウムコアは4%を示した。
【実施例7】
【0187】
ダイ離脱(DFO)に対するコア形状の影響
この実験では、錠剤の形状が、さまざまなコア製剤で観察されたDFOの傾向に影響を与えることができるかどうかを調べた。以下のコアを、円形、5.2mm直径の浅い凹面および円形、5.2mm直径の平面面取りツーリングを使用して平面および浅い凹面形状に圧縮した。微結晶セルロース:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97:2:1)、ラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(94.5:4:1.5)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(86.5:10:2:1.5)。次いでコアを、円形、10.0mm直径のツーリングを使用してメトホルミン被膜の内部に圧縮した。得られた錠剤を、それらをセンサー媒体中に配置することによって、センサー性能、特にDFOに関してすべて評価した。クロスカルメロースナトリウム崩壊剤と組み合わせたラクトースおよびマンニトール:無水リン酸二カルシウムベースのコアは、いずれの錠剤形状、すなわち平面面取りおよび浅い凹面に関しても、DFOを示さなかった。微結晶セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムの組合せは、FFBE形状を有する両方のツーリング形状に関してDFOを示し、浅い凹面に関する7%と比較して22%の高い発生率を有していた。以下のコアを、5.2mmの平面面取りツーリングを使用して圧縮し、次いで、円形、10.0mm直径のツーリングを使用してメトホルミン被膜の内部に圧縮してから、それらをセンサー媒体中に配置することによって、センサー性能、特にDFOに関して評価した。微結晶セルロース:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97:2:1)、微結晶セルロース:デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(89.75:10:0.25)、ラクトース一水和物:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(90.5:8:1.5)、ラクトース一水和物:デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(79.75:20:0.25)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:デンプングリコール酸ナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(86.5:10:2:1.5)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:デンプン1500:ステアリン酸マグネシウム(79.75:10:0.25)、マンニトール:無水リン酸二カルシウム:微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(73.5:10:15:1.5)。どの被験コアもDFOを示さなかった。
【実施例8】
【0188】
コア製剤の引張強度、固形フラクション、およびセンサー性能に対する圧縮圧力の影響
コア錠剤製剤を、さまざまな圧縮圧力にわたって圧縮して、センサー性能に対する影響を評価した。マンニトール:無水リン酸二カルシウム:微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(73.5:10:15:1.5)、ラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(94.5:4:1.5)および微結晶セルロース:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97:2:1)を、円形、5.2mm直径の平面面取りツーリングを使用してすべて圧縮した。コアのセンサー性能を、それらをセンサー媒体中に配置することによって評価した。結果より、圧縮圧力が増加するにつれ、活性化までの時間が増加し、最も有意な増加がラクトースベースのコアで認められることが示された。他のセンサー特性ピーク平均振幅およびカウントは、すべての圧縮圧力で性能基準に合格した。
【0189】
209N/mm2の圧縮圧力を使用して圧縮されたマンニトール:無水リン酸二カルシウム:微結晶セルロース:ステアリン酸マグネシウム(73.5:10:15:1.5)、209N/mm2の圧縮圧力を使用して圧縮されたラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(94.5:4:1.5)、および168N/mm2の圧縮圧力を使用して圧縮された微結晶セルロース:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(97:2:1)を、2つの異なるリシノプリル被膜(表3によるA5およびB5)の内部に圧縮した。
【0190】
リシノプリルA5製剤とB5製剤の両方に関して得られたリシノプリルSP錠剤を、外観、センサー性能および溶解に関して評価した。25℃/60%RH、最大7日間の解放容器中での貯蔵の結果として、いずれの製剤に関しても大きなクラックは観察されなかった。0.1N HCl900mL中での溶解(50rpm、パドル法)では、B列のリシノプリルSP錠剤は、A列よりも速く薬物を放出し、参照製品とほぼ一致したことを示した。センサー性能をセンサー媒体中で評価すると、AおよびBリシノプリル製品に関しては、調べたコアすべてでDFOは観察されなかったことが示された。B列で作製されたリシノプリルSP錠剤は、活性化時間、ピーク平均振幅およびカウントに関してA列よりも優れたセンサー性能特性を有していた。
【実施例9】
【0191】
引張強度、摩損度、センサー性能、およびダイ離脱(DFO)に対する最適化されたコア製剤の影響
この実験では、圧縮特性に関して最適化された代替のコア製剤を調べた。引張強度、摩損度およびセンサー性能(ピーク平均振幅およびカウント)に対する滑沢時間の効果を評価した。以下の表2に、研究されたコア製剤を示す。
【0192】
【0193】
錠剤コアを、円形、5.2mm直径の平面面取りツーリングを使用して圧縮した。
【0194】
長時間の混合の後に得られた錠剤の引張強度が減少を示したため、製剤の大部分が微結晶セルロースベースであるコア1、2および3はすべて、滑沢時間に対して感受性を示した。しかし、コア9はコア3と同様であるにもかかわらず、二酸化ケイ素を製剤に添加することによって、引張強度の滑沢剤感受性問題を克服したと思われた。
【0195】
コア8は、他の被験コアと比較してセンサー性能が劣ることを示した。
【0196】
コア4および5の引張強度は、延長された滑沢時間に対して感受性はなく、かつ両方とも、センサー媒体におけるセンサー性能が優れていることを示した。
【0197】
長期間の混合時間は、負の効果を有していたため、コア6の引張強度は、滑沢時間に対していくらかの感受性を示し、したがって、修正した2つの製剤を評価した。一方では、1.5%二酸化ケイ素を添加し、かつ他方では微結晶セルロース構成要素が除去され、以下の製剤が得られた;ラクトース一水和物:微結晶セルロース:二酸化ケイ素:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(64:30:1.5:4:0.5)およびラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(95.5:4:0.5)。円形、5.2mm直径の平面面取りツーリングを使用して、コアを圧縮した。引張強度に対する負の効果の観点から、両方の製剤が、滑沢時間に対する感受性をもはや実証されなかった。
【0198】
コア5(マンニトール:無水リン酸二カルシウム:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(67.5:30:2:0.5))、2つのラクトースベースのコアのラクトース一水和物:微結晶セルロース:二酸化ケイ素:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(64:30:1.5:4:0.5)およびラクトース一水和物:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(95.5:4:0.5)、およびコア9(微結晶セルロース:マンニトール:二酸化ケイ素:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(66:30:1.5:2:0.5)を、円形、5.2mm直径の平面面取りツーリングを使用してすべて圧縮し、次いで、円形、10.0mm直径のツーリングを使用してメトホルミン被膜の内部に圧縮し、センサー媒体におけるDFOに関する傾向を評価した。コア5とラクトース一水和物:微結晶セルロース:二酸化ケイ素:クロスカルメロースナトリウム:ステアリン酸マグネシウム(64:30:1.5:4:0.5)コアの両方で、それぞれ8%および3%のDFOの低い発生率が示された。他のコアはどれもDFOを一切示さなかった。
【実施例10】
【0199】
例示的な組成物
表3は、本明細書において提供される例示的組成物、およびそれらの対応する物理的、機械的、および電気的特性を示す。表3の各製剤は、IEM識別子を含む。表4は、本明細書において提供される例示的な組成物を示し、これらは、SP TAB形態であっても、IEM TAB形態であっても、SP CAP形態であってもよい。
【0200】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【表3-7】
【表3-8】
【表3-9】
【表3-10】
【表3-11】
【表3-12】
【0201】
【実施例11】
【0202】
化学的安定性の分析
アッセイ品、ならびに関連物質、すなわちサンプルおよび標準品を、20:80v/vメタノール:水中、0.4mg/mLのわずかなリシノプリル濃度で調製し、アリコート5μLを、以下の条件を使用して、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析した:
カラム:HALOC8、3.0mm×75mm、2.7μm(Advanced Materials Technology Inc.、Wilmington、DE、USA);
移動相:アイソクラチック;81:19v/v水:アセトニトリル、0.1%v/vトリフルオロ酢酸を含む;
移動相流量:0.8mL/分;
カラム温度:15℃;および
検出器:215nmにおける紫外線検出。
【0203】
溶解:サンプルを、溶解媒体として37℃の0.01N塩酸500mLおよび75r.p.m.の回転速度を使用したUSPII(パドル)溶解装置を使用して試験した。特定の時点(5分、10分、15分および30分)においてそれぞれ、サンプル1.5mLをろ過し、アッセイ物質および関連物質と同じHPLC条件を使用して分析した。
【0204】
本明細書において提供される組成物のうちのいくつかにおいてリシノプリルの安定性を評価した。本明細書において提供される組成物のうちのいくつかにおけるリシノプリルの溶解速度も評価した。リシノプリルは(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸へ分解することは既知である。本明細書において提供される組成物は、貯蔵されてから少なくとも6カ月後に、約0.30%未満の(2S)-2-[(3S,8aR)-3-(4-アミノブチル)-1,4-ジオキソ-6,7,8,8a-テトラヒドロ-3H-ピロロ[1,2-a]ピラジン-2-イル]-4-フェニルブタン酸(ジケトピペラジン(DKP)不純物)を含むことは見出されている。
【0205】
表5aは、表5bおよび表5cで使用される製剤を記載し、これらの表は、0時間の(組成物の最初の調製)および組成物を最初に調製してから6カ月後の本明細書において提供されるSP TABリシノプリル組成物のうちのいくつかの溶解百分率を示す。表6(リシノプリル)および表7(DKP不純物)は、0時間および6カ月における表5b~cのSP TABリシノプリル組成物の化学的安定性を分析した結果を示す。他のリシノプリル分解不純物は既知であるが、DKP不純物のみが検出された。
【0206】
表8aは、表8bで使用された製剤を記載し、その表8bは、0時間(組成物の最初の調製)および組成物を最初に調製してから6カ月後の本明細書において提供されるIEM TABリシノプリル組成物のうちのいくつかの溶解百分率を示す。表9(リシノプリル)および表10(ジケトピペラジン不純物)は、0時間および6カ月における表8bのIEM TABリシノプリル組成物の化学的安定性分析の結果を示す。他のリシノプリル分解不純物は既知であるが、DKP不純物のみが検出された。
【0207】
【0208】
【0209】
【0210】
【0211】
【0212】
【0213】
【0214】
【0215】
【実施例12】
【0216】
機械的安定性の分析
摂取可能な形態(例えば、IEM-TAB、SP-TAB、またはSP-CAP)で構成された場合の本明細書において提供される組成物のうちのいくつかの機械的安定性を評価した。A6とB6ブレンドの両方を使用したSP-TAB中にリシノプリルを含む組成物は、すべての被験乾燥レベル(例えば、1~4gの乾燥剤)において、25℃/60%の相対湿度(RH)のパッケージ条件で、10mgと40mgの用量強度の両方で少なくとも6カ月を超えて(out to)ACF仕様書(ACF specification)に合格し(
図10を参照のこと);低百分率の確率論的なダイ離脱(DFO)がいくつかの時点で観察された(
図11を参照のこと)。B6ブレンドを使用したIEM-TAB中にリシノプリルを含む組成物は、すべての被験乾燥レベルにおいて、25℃/60%相対湿度(RH)のパッケージ条件で、10mgと40mgの用量強度の両方で少なくとも6カ月を超えてACF仕様書に合格し、一方、A6ブレンドは、複数の不合格を有し(
図12を参照のこと);B6ブレンドも、A6ブレンドよりも実質的に低い活性化時間を有し、かつこれらの活性化時間は、加速条件(すなわち40℃/75%RH)下でより急激に減少した(
図13を参照のこと)。ACFは、振幅、カウントおよび周波数を表す。ACF仕様書は、IEMからのシグナルが、高度の信頼性で受信されたことを確実にするように設定していた。振幅はシグナルの強度(データパケット)に対応し、カウントは、送信に成功したデータパケットの総数であり、かつ周波数は、データパケットが送信されたときの速度を指す。
【0217】
この開示は、記載される特定の実施形態に限定されず、したがって変更することができる点を理解されたい。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることになるため、本明細書において使用する専門用語は、特定の実施形態のみを記載する目的のためのものであり、限定することを意図しないことも理解されたい。
【0218】
さまざまな値の範囲が提供される場合、その範囲の上限値と下限値との間に位置する各値および規定される範囲内の任意の他の規定されるまたは位置する値は、文脈上明らかに別段の指示ない限り、最小位(unit of the lower limit)の10分の1まで本開示に包含されることが理解される。これらのより狭い範囲の上限および下限値が、より狭い範囲に個別に含まれていてもよく、かつこれらも開示の範囲内に包含され、規定された範囲内の任意の特定の除外される両端の値も対象とする。規定された範囲が、両端の値のうちの1つまたは両方を含む場合、両端の値を含むこれらのいずれかまたは両方を除外する範囲も、本開示に含まれる。
【0219】
別段の定義がない限り、本明細書において使用するすべての技術および科学用語は、この開示に属する分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似のまたは同等の任意の方法および材料も、本開示の実施または試験に使用することができるが、代表的な例示の方法および材料はここで記載する。
【0220】
この明細書で挙げるすべての文献および特許は、個々の文献または特許が、参照により組み込まれることをそれぞれ具体的にかつ個々に示されたかのうように、参照により本明細書に組み込まれるものとし、かつ文献で引用されたものと関連する方法および/または材料を開示し、記載するために、参照により本明細書に組み込まれるものとする。任意の文献の引用は、出願日より前のその開示内容のためのものであり、かつ本開示は、先行する開示を理由に、そのような文献に先行する権利を与えられないことを認めると解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は、実際の公開日と異なる場合があり、これらは個別に確認する必要があり得る。
【0221】
本明細書において使用するかつ添付の特許請求の範囲における、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形の指示対象を含むことを留意されたい。特許請求の範囲は、すべての任意選択の要素を除外するように起草される場合がある点をさらに留意されたい。したがって、この文章は、請求項の要素の列挙と関連する「単に(solely)」、「のみ(only)」などのような排他的な専門用語を使用するための、または「否定的な」限定を使用するための先行する記載として役割を果たすことを意図する。
【0222】
本明細書において記載されかつ示される個々の実施形態はそれぞれ、個別の構成要素および特徴を有し、これらは、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴と容易に分けられても組み合わされてもよいことは、この開示を読むことにより当業者であれば明らかであろう。任意の列挙される方法は、列挙されるイベントの順序で、または論理的に可能な任意の他の順序で行うことができる。
【0223】
理解を明確にするために、前述の開示を図表および例によっていくらか詳細に記載してきたが、この開示の教示を考慮すると、添付の特許請求の範囲の趣旨または範囲を逸脱することなくある特定の変更および変形をそこに行ってもよいことは当業者であれば容易に明白である。
【0224】
したがって、これまでの記載は、本開示の原理を単に例示するものである。本明細書において明確に記載していない、または示していないが、当業者であれば、本開示の原理を具体化するさまざまな変更を考案することができ、かつこれらの変更はその趣旨および範囲内に含まれることは理解されるであろう。さらに、本明細書において列挙されるすべての例および条件付きの言語は、本開示の原理、および発明者らが当技術の前進に寄与する概念を理解する点において読み手の助けとなることを主に意図し、かつそのような具体的に列挙される例および条件に限定されるものではないと解釈されたい。さらに、本開示の原理、態様、および実施形態、ならびにこれらの具体例を列挙する本明細書におけるすべての文章は、これらの構造上のかつ機能上の均等物を包含することを意図する。さらに、そのような均等物は、現在既知の均等物と、将来開発される均等物、すなわち構造にかかわらず同じ機能を実行する開発された任意の要素の両方を含むことを理解されたい。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
リシノプリル;および
ケイ素
を含む組成物。
(項目2)
前記組成物が、金属マグネシウムおよび塩化銅(I)をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記組成物が、金属金、金属チタン、金属チタン-タングステン、またはこれらの組合せをさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目4)
金属金、金属チタン、金属チタン-タングステン、またはこれらの組合せが、約50Åから約1μmの厚さを有する接着層を形成する、項目3に記載の組成物。
(項目5)
前記組成物が、金属金をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目6)
前記組成物が、約0.09から約0.9mgのケイ素を含む、項目1に記載の組成物。
(項目7)
前記組成物が、約0.02から約0.2mgの塩化銅(I)を含む、項目2に記載の組成物。
(項目8)
前記組成物が、約0.001から約0.01mgの金属マグネシウムを含む、項目2に記載の組成物。
(項目9)
前記組成物が、約1.2E
-7
から約1.6E
-6
%(w/w)の金属金、金属チタン、金属チタン-タングステン、またはこれらの組合せを含む、項目3に記載の組成物。
(項目10)
前記組成物が、約1.2E
-7
から約1.5E
-6
(w/w)の金属金を含む、項目5に記載の組成物。
(項目11)
前記組成物が、約0.09から約0.9%(w/w)のケイ素を含む、項目1に記載の組成物。
(項目12)
前記組成物が、約0.02から約0.2%(w/w)の塩化銅(I)を含む、項目2に記載の組成物。
(項目13)
前記組成物が、約0.001から約0.01%(w/w)の金属マグネシウムを含む、項目2に記載の組成物。
(項目14)
約5から約40mgのリシノプリルを含む、項目1に記載の組成物。
(項目15)
約5mg、約10mg、約20mg、または約40mgのリシノプリルを含む、項目1に記載の組成物。
(項目16)
約55から約635mgの重量を有する、項目14または15に記載の組成物。
(項目17)
約50mg、約100mg、または約200mgの重量を有する、項目14または15に記載の組成物。
(項目18)
約45から約55mg、または約274.6から約303.5mgの重量を有する、項目14または15に記載の組成物。
(項目19)
約5分以下、または約15分以下の崩壊時間を有する、項目14または15に記載の組成物。
(項目20)
前記組成物が、錠剤またはカプセル剤の形態である、項目1に記載の組成物。
(項目21)
前記錠剤が、長方形、円形、楕円形、またはカプセル形の形状を有する、項目20に記載の組成物。
(項目22)
前記錠剤が、約4.5mm×8mmのサイズを有する、項目21に記載の組成物。
(項目23)
前記錠剤が、円形形状を有する、項目20に記載の組成物。
(項目24)
前記錠剤が、約5から約11.5mmの直径を有する、項目23に記載の組成物。
(項目25)
前記錠剤が、約5から約7mm、約7から約9mm、または約9から約11.5mmの直径を有する、項目23に記載の組成物。
(項目26)
前記錠剤が、約1.8から約6mmの厚さを有する、項目20に記載の組成物。
(項目27)
前記錠剤が、約1.8から約3mm、約3から約4mm、約4から約5mm、または約5から約6mmの厚さを有する、項目20に記載の組成物。
(項目28)
約4から約16kpの硬度を有する、項目20に記載の組成物。
(項目29)
約4から約6kp、約6から約8kp、約8から約10kp、約10から約12kp、約12から約14kp、または約14から約16kpの硬度を有する、項目20に記載の組成物。
(項目30)
約0.01から約0.99%の摩損度を有する、項目20に記載の組成物。
(項目31)
前記組成物が、
1)約92から約99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒および識別子が、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約89から約98.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%から約1%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約0%から約2%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
を含み:かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびクロスカルメロースナトリウムが、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、:
1)約75.5から約90.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶性セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5から約2.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約20%から約100%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約0%から約80%w/wのクロスカルメロースナトリウム
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約86.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約72.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約10.3%w/wのリシノプリル;
約15.5%w/wのリン酸二カルシウム;
約58.6%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約15.5%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、および賦形添加物が、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約92から約99.3%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);および
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
を含み、
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒および識別子が、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約81.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5から約10%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約67.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5から約10.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約5から約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%から約95%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約86.5から約93.8%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および2)約0.7から約8%w/wの、以下を含む識別子:
a)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
4)約5%w/wのアルファ化デンプン;
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、識別子、ステアリン酸マグネシウム、およびアルファ化デンプンが、カプセル内に任意選択でカプセル化された;または
前記組成物が、
1)約72.5から約85.9%w/wの、以下を含む顆粒:
約11.2%w/wのリシノプリル;
約16.9%w/wのリン酸二カルシウム;
約60.5%w/wのマンニトール(例えば、180μm);
約11.2%w/wのアルファ化デンプン;および
約0.15%w/wの酸化鉄黄色;および
2)約8.6から約22%w/wの、以下を含むセンサーピル:
a)約90%w/wの微結晶セルロース;
b)約1.8%w/wのクロスカルメロースナトリウム;
c)約0.5%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
c)約8%w/wの、以下を含む識別子:
a1)ケイ素、アルミニウム、二酸化ケイ素、および窒化ケイ素を含む集積回路;
b1)チタン、チタン-タングステン、金、マグネシウム、塩化銅(I)、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むウエハ;および
c1)エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびクエン酸トリエチルを含むスカートフィルム;
3)約5.5%w/wの、以下を含む賦形添加物:
約9%w/wのステアリン酸マグネシウム;および
約91%w/wのアルファ化デンプン
を含み、かつ
集積回路、ウエハおよびスカートフィルムが、ヒドロキシプロピルセルロースコーティングで被覆されており、かつ顆粒、センサーピル、および賦形添加物が、カプセル内に任意選択でカプセル化された、項目1に記載の組成物。
(項目32)
前記カプセルが、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセルである、項目31に記載の組成物。
(項目33)
前記組成物が、セルロースまたはゼラチンをさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目34)
リシノプリル;
金属マグネシウム;および
塩化銅(I)
を含む組成物。
(項目35)
前記組成物が、ケイ素をさらに含み、かつそれを必要とする対象に、リシノプリルを摂取可能に投与するためのものである、項目34に記載の組成物。
(項目36)
それを必要とする対象の疾患を処置するための方法であって、項目1から15または20から35のいずれか一項に記載の組成物を前記対象に投与することを含む方法。
(項目37)
前記疾患が、高血圧、うっ血性心不全、急性心筋梗塞、または糖尿病性腎症である、項目36に記載の方法。
(項目38)
リシノプリル;
部分電源と電子的に連結された制御ユニットであって、前記部分電源から電力が供給されることによって活性化され、流体を通して電流フローにおける情報をコード化するように構成されている前記制御ユニット;および
金属マグネシウムおよび塩化銅(I)が流体と接触したときに電力を生成するように構成されている前記部分電源を備え、前記部分電源が、
第1の表面および第2の表面を有する基板;
前記基板の第1の表面上に設けられる金属マグネシウム;および
前記基板の第2の表面上に設けられる塩化銅(I)
を備える、装置。
(項目39)
前記流体が、対象の体液であり、かつ前記電流が、前記対象を通して流れる、項目38に記載の装置。
(項目40)
それを必要とする対象にリシノプリルを摂取可能に投与するための装置であって、
項目2、7、8、12、または13に記載の組成物;
部分電源と電子的に連結された制御ユニットであって、前記部分電源から電力が供給されることによって活性化され、流体を通して電流フローにおける情報をコード化するように構成されている前記制御ユニット;および
金属マグネシウムおよび塩化銅(I)が流体と接触したときに電力を生成するように構成されている前記部分電源を備え、前記部分電源が、
第1の表面および第2の表面を有する基板;
前記基板の第1の表面上に設けられる金属マグネシウム;および
前記基板の第2の表面上に設けられる塩化銅(I)
を備える、装置。
(項目41)
前記組成物の摂取を必要とする対象において、項目1から15または20から35のいずれか一項に記載の組成物の摂取イベントを検出するための方法であって、前記組成物を摂取すると、レシーバーによって検出可能なシグナルが開始され、前記摂取イベントが検出されるようになる方法。