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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】エアコン室内機及びエアコン
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0007 20190101AFI20221121BHJP
   F24F 13/20 20060101ALI20221121BHJP
   F24F 1/0068 20190101ALI20221121BHJP
【FI】
F24F1/0007
F24F13/20
F24F1/0007 401A
F24F1/0068
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019561893
(86)(22)【出願日】2019-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 CN2019109133
(87)【国際公開番号】W WO2020199545
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2019-11-08
(31)【優先権主張番号】201920435043.0
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910256047.7
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519354094
【氏名又は名称】ジー・ディー ミデア エアー-コンディショニング イクイプメント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Refrigeration Main Building,East Area,Midea Industry Town,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong 528311,China
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】覃強
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106705236(CN,A)
【文献】特開平09-243162(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106907782(CN,A)
【文献】国際公開第2018/133207(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107062397(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 13/20
F24F 1/0068
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に格納チャンバーを有し、上下方向に沿って延在するベースと前記ベースの下縁部に接続されて下へ延在する弾性板を含む筐体と、
前記格納チャンバー内に取り外し可能に設置された風路構造と、
前記格納チャンバー内に設置された熱交換器と、
前記熱交換器と接続されている管路組立品と、を含むエアコン室内機であって、
前記弾性板は、前記風路構造が出し入れされる時には、前記風路構造に当接され、前記風路構造が出し入れされた後には、前記弾性板の弾性力によって原状に戻り、
前記弾性板は互いに接続されている接続部と区切り部を含み、前記接続部の前記区切り部から離れた一方の側は前記ベースの下縁部に接続され、前記区切り部は前記管路組立品と前記風路構造の間に位置し、前記風路構造が出し入れされる時に前記区切り部及び/又は前記接続部に当接し、
前記区切り部は前記管路組立品に向かって折り曲げられて、前記管路組立品を収容するための収容チャンバーを形成しており、
前記弾性板は複数設置され、複数の前記弾性板は前記ベースの長さ方向に沿って間隔を空けて設置され、前記風路構造は出し入れされる時には少なくとも一つの前記弾性板に当接し、前記管路組立品の管路ジョイントは、隣接する二つの前記弾性板の間の隙間から露出する、エアコン室内機。
【請求項2】
前記収容チャンバーの内壁が弧状に設置されている請求項1に記載のエアコン室内機。
【請求項3】
前記弾性板と前記ベースとは一体構造であり、
且つ/又は、前記弾性板と前記ベースとは接続箇所において滑らかに繋がる請求項1又は2に記載のエアコン室内機。
【請求項4】
前記筐体はさらにフレームと下パネルを含み、前記ベースの上縁部は前記フレームに接続され、前記フレームと、前記ベース及び前記弾性板とで囲んで前記格納チャンバーを形成し、前記下パネルは前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、送風口が設けられており、且つ/又は、
前記筐体の背面にはさらに壁掛け板が設置され、前記壁掛け板の前記筐体から離れた一方の側には掛着具が設置されている請求項1からの何れか一つに記載のエアコン室内機。
【請求項5】
請求項1からの何れか一つに記載のエアコン室内機及び前記エアコン室内機と繋がっているエアコン室外機を含むエアコン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2019年3月29日に提出された、出願番号201910256047.7と201920435043.0、発明名称「エアコン室内機及びエアコン」である中国特許出願の優先権を主張し、その全文を参考としてここに援用する。
本願はエアコンの技術分野に関し、特にエアコン室内機及び当該エアコン室内機が応用されるエアコンに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術における壁掛け式エアコン室内機は、クリーニングとメンテナンスを便利にするために、通常では、風路構造を取り外し可能な取付方式で設置している。しかし、風路構造自体が占める空間が大きいため、風路構造の脱着過程において、風路構造の出し入れをその表面を傷つけず且つ自由に行えるよう、エアコン室内機の全体の厚さを大きくしがちである。
【0003】
上記内容は本願の技術案の理解を助けるために用いられ、上記内容を先行技術だと認めるわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の主な目的は、風路構造の自由な出し入れを保証するためにエアコン室内機全体の厚さを大きくしてしまう問題を有効に解決するための、エアコン室内機及びエアコンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本願が提供するエアコン室内機は、内部に格納チャンバーを有し、上下方向に沿って延在するベースと前記ベースの下縁部に接続されて下へ延在する弾性板を含む筐体と、前記格納チャンバー内に取り外し可能に設置された風路構造と、前記格納チャンバー内に設置された熱交換器と、前記熱交換器と接続されている管路組立品とを含み、前記弾性板は、前記風路構造が出し入れされる時には、前記風路構造に当接され、前記風路構造が出し入れされた後には、前記弾性板の弾性力によって原状に戻り、前記エアコン室内機の前後方向において、前記弾性板と前記熱交換器との間の最小間隔をS1とし、前記風路構造の外郭の最大直径をS2とし、前記管路組立品におけるパイプの外表面と前記弾性板の板面との間の最小間隔をS3とすると、S1とS2とS3との関係は、S1<S2、且つS1+S3≧S2を満たす
【0006】
本願の一実施例において、前記弾性板は互いに接続されている接続部と区切り部を含み、前記接続部の前記区切り部から離れた一方の側は前記ベースの下縁部に接続され、前記区切り部は前記管路組立品と前記風路構造の間に位置し、前記風路構造は出し入れされる時に前記区切り部及び/又は前記接続部に当接する。
【0007】
本願の一実施例において、前記区切り部は前記管路組立品に向かって折り曲げられている。
【0008】
本願の一実施例において、前記区切り部は前記管路組立品に向かって、前記管路組立品を収容するための収容チャンバーを形成している。
【0009】
本願の一実施例において、前記収容チャンバーの内壁は弧状に設置されている。
【0010】
本願の一実施例において、前記区切り部の前記接続部から離れた一方の側には、管路組立品の管路ジョイントを露出させるための取付切欠が形成されている。
【0011】
本願の一実施例において、前記弾性板と前記ベースとは一体構造であり、且つ/又は、前記弾性板と前記ベースとは接続箇所において滑らかに繋がっている。
【0012】
本願の一実施例において、前記弾性板は複数設置され、複数の前記弾性板は前記ベースの長さ方向に沿って間隔を空けて設置され、前記風路構造は出し入れされる時には少なくとも一つの前記弾性板に弾性的に当接し、或いは、前記弾性板は一つ設置され、一つの前記弾性板は前記ベースの長さ方向の中部に位置し、前記風路構造は出し入れされる時に前記弾性板に弾性的に当接し、或いは、前記弾性板は二つ設置され、二つの前記弾性板は前記ベースの長さ方向の両端に位置し、前記風路構造は出し入れされる時に少なくとも一つの前記弾性板に弾性的に当接する。
【0013】
本願の一実施例において、前記筐体はさらにフレームと下パネルを含み、前記ベースの上縁部は前記フレームに接続され、前記フレームと、前記ベース及び前記弾性板とで囲んで前記格納チャンバーを形成し、前記下パネルは前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、送風口が設けられており、且つ/又は、前記筐体の背面にはさらに壁掛け板が設置され、前記壁掛け板の前記筐体から離れた一方の側には掛着具が設置されている。
【0014】
本願はまた上記のエアコン室内機及びエアコン室内機と繋がっているエアコン室外機を含むエアコンを提案する
【0015】
本願の技術案によれば、ベースの下縁部に弾性板を設置することで、風路構造を出し入れする時、風路構造の外壁面は弾性板の表面に弾性的に当接する。この時、弾性板は風路構造から離れる方向へ変形し揺れ動くことで、風路構造が通る空間を作る。風路構造が所定位置から離された後或いは所定位置に取り付けられた後、弾性板は自動的に原状に戻る。風路構造が出し入れされる時に、弾性板が、風路構造が通る空間を作るため、風路構造が自由に通るために十分な空間を設置する必要がなく、さらにはエアコン室内機の機体全体を厚くする必要もなく、これによりエアコン室内機の機体厚さ方向の外観を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面が本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとっては、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
図1】本願のエアコン室内機の一実施例の風路構造を取り除いた後の構造模式図である。
図2】エアコン室内機の部分分解模式図である。
図3】エアコン室内機の風路構造が所定位置に取り付けられた時の断面模式図である。
図4】エアコン室内機の風路構造を引き出した時の断面模式図である。
図5】エアコン室内機におけるベースと弾性板の一体構造の構造模式図である。
図6】ベースと弾性板の一体構造のもう一つの角度から見た構造模式図である。
【0017】
添付図面を参照し、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本願実施例における添付図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属する。
【0019】
本願実施例での全ての方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)は、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相応に変わることは説明すべきである。
【0020】
本願において、別途明確な規定や限定がない限り、術語「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきである。例えば、「固定」は固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、或いは一体としてもよく、機械的な接続でもよく、電気的な接続でもよく、直接つながってもよく、中間にある媒介によって間接的につながってもよく、二つの素子内部の連通或いは二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況により上記術語の本願における具体的な意味を理解できる。
【0021】
また、本願の各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることがその基礎となる。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在しない、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0022】
本願ではエアコン室内機100を提案する。
【0023】
図1から図3を参照すると、本願のエアコン室内機100の一実施例において、エアコン室内機100は、内部に格納チャンバー10aを有し、上下方向に沿って延在するベース11とベース11の下縁部に接続されて下へ延在する弾性板12を含む筐体10と、前記格納チャンバー10a内に取り外し可能に設置され、出し入れされる時には弾性板12に弾性的に当接する風路構造20とを含む。
【0024】
具体的に、弾性板12の材質としては、普通はアクリロニトリル-ブタジエン-スチレンプラスチック或いは耐衝撃性ポリスチレンを選用する。アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンプラスチックと耐衝撃性ポリスチレンは何れも高い弾性を持つため、その材質から製造される弾性板12も高い弾性を有し、風路構造20がスムーズに出し入れされることに適している。弾性板12はベース11の下縁部に接続されて下へ向かって延在し、その接続方法は留め具による接続、或いはねじ接続でもよく、または一体構造でもよい。弾性板12の形状は矩形、台形或いは他の合理的な形状にでき、ここでは制限しない。風路構造20は格納チャンバー10a内に取り外し可能に取り付けられ、且つ格納チャンバー10aの下部に位置する。風路構造20の前後方向に沿う断面の外郭を弧状とすることで、風路構造20をスムーズに脱着させる。風路構造20を出し入れする時、風路構造20の外壁面は弾性板12の表面に弾性的に当接する。この時、弾性板12は風路構造20から離れる方向へ変形し揺れ動くことで、風路構造20が通る空間を作る。風路構造20が所定位置から離された後或いは所定位置に取り付けられた後、弾性板12は自らの弾性により自動的に原状に戻る。
【0025】
このため、本願の技術案によれば、ベース11の下縁部に弾性板12を設置することで、風路構造11を出し入れする時、風路構造20の外壁面は弾性板12の表面に弾性的に当接する。この時、弾性板12は風路構造20から離れる方向へ変形し揺れ動くことで、風路構造20が通る空間を作る。風路構造20が所定位置から引き離された後或いは所定位置に取り付けられた後、弾性板12が自動的に原状に戻ることは、理解できるであろう。風路構造20を出し入れする時に、弾性板12が、風路構造が通る空間を作るので、風路構造20が自由に通るための十分な空間を設置する必要がなく、さらにはエアコン室内機100の機体全体を厚くする必要もなく、これによりエアコン室内機100の機体厚さ方向の外観を保証する。
【0026】
本願の一実施例において、エアコン室内機100はさらに熱交換器30と熱交換器30に接続されている管路組立品50を含み、熱交換器30は格納チャンバー10a内に設置され、弾性板12は互いに接続されている接続部121と区切り部123を含み、接続部121の区切り部123から離れた一方の側はベース11の下縁部に接続され、区切り部123は管路組立品50と風路構造20の間に位置し、風路構造20は出し入れされる時に区切り部123及び/又は接続部121に弾性的に当接する。
【0027】
具体的に、熱交換器30は格納チャンバー10aの上部に取り付けられ、しかも風路構造20の吸気側20aに直面し、吸気側20aが熱交換器30と接することで、熱交換を経た後の空気が吸気側20aから風路構造20内に流れて、その後で風路構造20の送風口23から流れ出す。管路組立品50は冷媒導入出管53と排水管51を含み、冷媒導入出管53は熱交換器30と接続されていることにより、熱交換器30に冷媒を供給する。弾性板12は互いに接続されている接続部121と区切り板123を含み、両者の接続方法は留め具による接続、ねじ接続でもよく、或いは両者は一体構造でもよい。接続部121の区切り部123から離れた一方の側はベース11の下縁部に接続されて下へ延び、そして接続部121は風路構造20に向かって僅かに傾いて設置されている。区切り部123は接続部121の下縁部に接続されて下へ延在し、区切り部123は管路組立品50と風路構造20の間に位置する。こうして管路組立品50を保護し、風路構造20が出し入れされる時に弾性板12に当接することで管路組立品50を押して破損する現象の発生を避ける。風路構造20を出し入れする時、風路構造20が弾性板12の接続部121及び/又は区切り部123に弾性的に当接することにより、接続部121と区切り部123が管路組立品50に向かって変形して揺れ動き、風路構造20が通る空間を作るようにする。
【0028】
冷媒導入出管53が、管本体531及び管本体531の外側を包む保温層533を含むことは、説明しておく必要がある。保温層533の設置は冷媒管本体531に対して保護と保温の役割を果たし、風路構造20を出し入れする時に弾性板12が弾性的に管路組立品50を押すことにより冷媒導入出管53を破損する現象を引き起こすことを効果的に避ける。
【0029】
図3図4を参照すると、エアコン室内機100の前後方向において、弾性板12と熱交換器30との間の最小間隔をS1、管路組50においてパイプの外表面と弾性板12の板面の間の最小間隔をS3、風路構造20の外郭の最大直径をS2と定義すると、S1<S2になり、しかもS1+S3≧S2にすることで、弾性板12の弾性変形が風路構造20が通る空間を作ることができることを保証する点は、理解できるであろう。
【0030】
さらに、区切り部123は管路組立品50に向かって折り曲げられている。区切り部123は風路構造20を出し入れする時に管路組立品50に向かって変形して揺れ動くため、区切り部123を管路組立品50に向かって折り曲げられるように設置することで、弾性板12の変形過程の強度を保証し、さらに管路組立品50と熱交換器30との間の距離を縮めて風路構造20の通過を保証し、これによりさらにエアコン室内機100の全体厚さを小さくすることができる。同時に、区切り部123を管路組立品50に向かって折り曲げられるように設置することで、風路構造20を出し入れする際に案内の役割を果たし、風路構造20を出し入れする過程をよりスムーズにできる。
【0031】
さらに、再び図3を参照すると、区切り部123は管路組立品50に向かって管路組立品50を収容するための収容チャンバーを形成している。
【0032】
具体的に、区切り部123は風路構造20に向かって凹んで収容チャンバー1231を形成し、この収容チャンバー1231は管路組立品50に対応して設置されている。風路構造20を出し入れする時、区切り部123は管路組立品50に向かって折り曲げられ、これにより管路組立品50はちょうどこの収容チャンバー1231内に収容され、しかも管路組立品50における一部の管の外壁面は収容チャンバー1231のチャンバー壁と密着している。こうして、さらに管路組立品50と熱交換器30との間の距離を小さくすることで風路構造20の通過を保証でき、さらにエアコン室内機100の全体厚さを小さくし、エアコン室内機100の機体厚さの外観を保証できる。
【0033】
さらに、収容チャンバー1231の内壁は弧状に設置されている。管路組立品50中の冷媒導入出管53或いは排水管51は何れも円管構造であるため、収容チャンバー1231の内壁を弧状構造に設置することで、風路構造20を出し入れする時に、区切り部123は管路組立品50に向かって折り曲げられ、この時、管路組立品50中のパイプ外壁は収容チャンバー1231のチャンバー壁とよく密着し、さらにエアコン室内機100の全体の厚さを減少させることができる。好ましくは、収容チャンバー1231の内壁は円弧状に設置されている。
【0034】
再び図1図5及び図6を参照すると、区切り部123の接続部121から離れた一方の側には、管路組立品50の管路ジョイントを露出させるための取付切欠1233が形成されている。取付切欠1233は区切り部123の下縁部に設けられ、管路組立品50の管路ジョイントはこの取付切欠1233により露出する。管路組立品50の接続管を取り付ける時、人手でこの取付切欠1233を通して管路接続操作を行うことができ、操作が便利であるとともに、弾性板12の製造コストを下げる。
【0035】
本願の一実施例において、弾性板12とベース11とは一体構造である。通常では、両者はモールドにより一体構造に射出成形される。一体構造の設置は有効に弾性板12の強度を強化できる。同様に、弾性板12における接続部121と区切り部123も一体構造である。こうして接続部121と区切り部の強度を高めることで、弾性板12の全体としての強度を高め、さらには弾性板12が弾性変形により割れる現象の発生を効果的に避け、エアコン室内機100の構造信頼性を向上させる。
【0036】
本願の一実施例において、弾性板12とベース11とは接続箇所で滑らかに繋がる。弾性板12を設置する時、弾性板12とベース11の下縁部との接続部を滑らかに繋がるように設置することで、さらに弾性板12の強度を強化し、弾性板12が弾性変形により割れる現象の発生を効果的に避け、エアコン室内機100の構造信頼性を向上させる。
【0037】
本願の一実施例において、弾性板12は複数設置され、複数の弾性板12はベース11の長さ方向に沿って間隔を空けて設置され、風路構造20は出し入れされる時には少なくとも一つの弾性板12に弾性的に当接する。ベース11の下縁部には複数の弾性板12が設置され、複数の弾性板12はベース11の長さ方向に沿って間隔を空けて分布することにより、風路構造11が出し入れされる時に、少なくとも一つの弾性板12に弾性的に当接し、少なくとも一つの弾性板12は管路組立品50に向かって変形し揺れ動き、風路構造20が通る空間を作るようにする。これとともに、弾性板の製造コストも省ける。好ましくは、複数の弾性板12はベース11の長さ方向に沿って均一に設置され、風路構造20が出し入れされる時に全ての弾性板12に弾性的に当接する。こうして、風路構造20が出し入れされる時に弾性板12に対する押す力が複数の弾性板12に分散され、一つの弾性板12が受ける力は小さい。こうして弾性板12が弾性変形により割れる現象の発生をより有効に避け、エアコン室内機100の構造信頼性を向上させることができる。しかも、複数の弾性板12の設置について、隣接する二つの弾性板12の間に隙間があり、管路組立品50の管路ジョイントは隙間から固定できるため、弾性板12の区切り部123に取付切欠1233構造を別途設置する必要がなく、弾性板12の製造フローを簡略化し、その製造効率を向上させる。
【0038】
複数の弾性板12とベース11とは何れも一体構造であることで、それぞれの弾性板12の強度を強化し、弾性板12が弾性変形により割れる現象の発生を有効に避け、エアコン室内機100の構造信頼性を向上させることは、説明しておく必要がある。
【0039】
本願の一実施例において、弾性板12は一つ設置され、一つの弾性板12はベース11の長さ方向の中部に位置し、風路構造20は出し入れされる時に弾性板12に弾性的に当接する。ベース11の下縁部には一つの弾性板12が設置され、且つベース11の下縁部の中部に設置され、風路構造20が出し入れされる時に、この弾性板12に弾性的に当接するだけでよく、この弾性板12は管路組立品50に向かって変形し揺れ動くことで、風路構造20が通る空間を作り、風路構造20のスムーズな出し入れを保証できる。これとともに、一つの弾性板12の設置も製造コストを省ける。
【0040】
本願の一実施例において、弾性板12は二つ設置され、二つの弾性板12はベース11の長さ方向の両端に位置し、風路構造20は出し入れされる時には少なくとも一つの弾性板12に弾性的に当接する。ベース11の下縁部の両端にはそれぞれ一つの弾性板12が設置され、風路構造20が出し入れされる時に、少なくとも一つの弾性板12に弾性的に当接するだけでよく、この弾性板12は管路組立品50に向かって変形し揺れ動くことで、風路構造20が通る空間を作り、風路構造20がスムーズに出し入れされることを保証できる。同様に、管路組立品50の管路ジョイントは二つの弾性板12の間から露出でき、弾性板12の区切り部123に取付切欠1233構造を別途設置する必要がなく、弾性板12の製造流れを簡略化し、その製造効率を向上させる。
【0041】
再び図3図4を参照すると、筐体10はさらにフレーム13と下パネル14を含み、ベース11の上縁部はフレーム13に接続され、フレーム13と、ベース11及び弾性板12とで囲んで格納チャンバー10aを形成し、下パネル14はフレーム13に取り外し可能に取り付けられ、送風口141が設けられている。
【0042】
具体的に、フレーム13と、ベース11及び弾性板12とで囲んで格納チャンバー10aを形成し、熱交換器30はこの格納チャンバー10aの上部に取り付けられ、風路構造20は格納チャンバー10aの下部に取り付けられ、下パネル14はフレーム13の下部に取り外し可能に接続され、風路構造20下部の送風側20bをカバーする。下パネル14には空気が通る送風口141が設けられて、こうして風路構造20下部の送風口23から流れ出す空気は当該退避穴から室内に流れて、室内の温度調節を行う。風路構造20を取り外す必要がある時、まずは下パネル14を取り外して、そして風路構造20の取り外しを行う。下パネル14の設置により、ほこりや小さなごみがエアコン室内機100の内部に落ちることを有効に防止し、エアコン室内機100内の部品を一定程度保護できる。
【0043】
再び図1を参照すると、筐体10の背面には壁掛け板15が設置され、壁掛け板15の筐体10から離れた一方の側には掛着具151が設置されている。エアコン室内機100を取り付ける時、壁掛け板15は壁面に密接し、且つ壁掛け板15上の掛着具151は壁面上の対応する嵌合具と係設されることにより、エアコン室内機100の全体としての取付を完了でき、この取付方法は簡単且つ便利である。
【0044】
本願は更に、エアコン室内機100及びエアコン室内機100と繋がっているエアコン室外機を含むエアコンを提案した。当該エアコン室内機100の具体的な構造については、上記実施例を参照されたい。本エアコンは上記全ての実施の全ての技術案を採用したため、少なくとも上記実施例の技術案がもたらす全ての有益な効果を有し、ここでは逐一贅言しない。
【0045】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
100 エアコン室内機
10 筐体
10a 格納チャンバー
11 ベース
12 弾性板
121 接続部
123 区切り部
1231 収容チャンバー
1233 取付切欠
13 フレーム
14 下パネル
141 送風口
15 壁掛け板
151 掛着具
20 風路構造
20a 吸気側
20b 送風側
30 熱交換器
50 管路組立品
51 排水管
53 冷媒導入出管
531 管本体
533 保温層
図1
図2
図3
図4
図5
図6