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特許7179879回転防止付き発熱体用クリーニングツール
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  • 特許-回転防止付き発熱体用クリーニングツール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】回転防止付き発熱体用クリーニングツール
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/85 20200101AFI20221121BHJP
【FI】
A24F40/85
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020571447
(86)(22)【出願日】2019-07-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 EP2019069199
(87)【国際公開番号】W WO2020016274
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2020-12-21
(31)【優先権主張番号】18183890.5
(32)【優先日】2018-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-513750(JP,A)
【文献】特表2002-529678(JP,A)
【文献】特表2018-504134(JP,A)
【文献】中国実用新案第207479044(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/85
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱チャンバーに配設されたエアロゾル発生装置の発熱体をクリーニングするために構成されたクリーニングツールであって、
ハンドルと、
主本体と、を備え、
前記主本体が、一つ以上のクリーニング要素を備え、前記ハンドルが前記主本体に回転可能に取り付けられ、それ故に、前記加熱チャンバー内の前記主本体の回転が防止され、前記発熱体への損傷が防止され、前記主本体が細長い管状形状を有する、クリーニングツール。
【請求項2】
前記クリーニングツールが、ベアリングをさらに備え、前記ハンドルが、前記ベアリングによって前記主本体に回転可能に取り付けられる、請求項1に記載のクリーニングツール。
【請求項3】
前記ベアリングが、ールベアリングとして構成される、請求項2に記載のクリーニングツール。
【請求項4】
前記ベアリングが、外側レースおよび内側レースを備え、前記外側レースが前記ハンドルの一部であり、かつ前記内側レースが前記主本体の一部である、請求項2または3に記載のクリーニングツール。
【請求項5】
前記ハンドルと前記主本体との間の前記回転可能な取付けが、前記主本体が回転することなく前記ハンドルが回転することができるように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項6】
前記クリーニングツールが複数のクリーニング要素を備え、前記クリーニング要素が前記主本体内に配設される、請求項1~5のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項7】
前記クリーニング要素が細長い形状を有し、かつ前記クリーニングツールの長軸方向軸に平行に配設される、請求項6に記載のクリーニングツール。
【請求項8】
前記クリーニング要素が、ブラシ、マイクロファイバー、布、および発泡体のうちの一つ以上として構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項9】
前記クリーニング要素が弾性であり、前記クリーニングツールが前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入されるとき、前記エアロゾル発生装置の前記発熱体を弾性的に包含するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項10】
前記主本体内の前記クリーニング要素の分布密度が、前記クリーニングツールの長軸方向軸に向かって増加する、請求項1~9のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項11】
前記主本体が、前記クリーニングツールが前記エアロゾル発生装置の前記加熱チャンバーの中へと挿入されていることを検出するために、エアロゾル発生装置の対応する検出要素と相互作用するように配設された検出要素を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のクリーニングツール。
【請求項12】
システムであって、
エアロゾル発生装置と、
請求項1~11のいずれか一項に記載のクリーニングツールと、を備え、
前記エアロゾル発生装置が、加熱チャンバーおよび発熱体を備え、前記発熱体が前記加熱チャンバー内に配設され、かつ前記クリーニングツールが、前記発熱体をクリーニングするために前記加熱チャンバーの中へと挿入されるように構成される、システム。
【請求項13】
前記エアロゾル発生装置が、前記クリーニングツールが前記エアロゾル発生装置の前記加熱チャンバーの中へと挿入されたことを検出するための、前記クリーニングツールの対応する検出要素と相互作用する検出要素を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
クリーニングツールによってエアロゾル発生装置の加熱チャンバー内に配設された発熱体をクリーニングする方法であって、
i) ハンドルおよび主本体を備えるクリーニングツールを提供する工程であって、主本体が一つ以上のクリーニング要素を備え、かつハンドルが主本体に回転可能に取り付けられ、それ故に、前記加熱チャンバー内の前記主本体の回転が防止され、前記発熱体への損傷が防止され、前記主本体が細長い管状形状を有する、工程と、
ii) 前記クリーニングツールを前記エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入し、これによって前記加熱チャンバー内に配設された前記発熱体をクリーニングする工程と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置の発熱体をクリーニングするために構成されたクリーニングツールに関する。たばこなどのエアロゾル発生基体を加熱するが燃焼しないエアロゾル発生装置が公知である。これらの装置は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを作り出すために十分に高温までエアロゾル発生基体を加熱する。
【背景技術】
【0002】
これらのエアロゾル発生装置は典型的に加熱チャンバーを備え、発熱体が加熱チャンバー内に配設されている。エアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品を、加熱チャンバーの中へと挿入し、かつ発熱体によって加熱することができる。一般的に、エアロゾル発生物品が枯渇した後、エアロゾル発生物品は加熱チャンバーから取り外され、未使用のエアロゾル発生物品が挿入される。一部のエアロゾル発生装置では、エアロゾル発生物品は、発熱体の外側に押し付けられ、そして結果として発熱体はエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体の中へと貫通する。エアロゾル発生物品の取り外しおよび挿入中に、望ましくない残留物が加熱チャンバー内に残留し、残留物が発熱体に付着する場合がある。一部のエアロゾル発生装置では、発熱体は比較的壊れやすい加熱用ブレードとして構成される場合がある。ユーザーによるクリーニング中に、加熱用ブレードが損傷される場合がある。
【0003】
結果として、エアロゾル発生装置の少なくとも発熱体から望ましくない残留物を除去し、一方で発熱体に対する損傷を防止するか、または少なくとも最少化する必要性がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、エアロゾル発生装置の発熱体をクリーニングするために構成されたクリーニングツールを提案する。クリーニングツールは、ハンドルおよび主本体を備える。主本体は、一つ以上のクリーニング要素を備える。ハンドルは主本体に回転可能に取り付けられる。
【0005】
本発明によるクリーニングツールは、発熱体を損傷することなく、エアロゾル発生装置の加熱チャンバー内に配設された発熱体のクリーニングを可能にする。クリーニングツールは、ハンドルを利用してユーザーによって保持および操作することができる。ユーザーは、ハンドルを介してクリーニングツールを把持し、クリーニングツールをエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入してもよい。ハンドルが、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入されるクリーニングツールの主本体に対して回転可能に取り付けられるという事実に起因して、主本体は加熱チャンバーの内側で回転しない。ハンドルを主本体に回転可能に取り付けない場合、ユーザーは、加熱チャンバーの中に主本体を挿入する間または挿入後に、意図せずに主本体を回転させる場合がある。特に、発熱体が、加熱用ブレードなどの本質的に平坦な形状を有する場合、主本体の回転は発熱体を損傷する場合がある。ハンドルを主本体に回転可能に取り付けることによって主本体の回転を防止することは、それ故、発熱体を予め定義された様式で掃除できることを容易にし、一方で発熱体への損傷が同時に防止される。
【0006】
ハンドルは、回転可能でありうるノブを備えてもよい。ハンドルは、細長い円筒形状を有してもよい。ハンドルは、ハンドルの把持を容易にするためのへこみ、溝、または類似の要素を備えてもよい。ハンドルは、ユーザーによって把持され、回転されてもよい。クリーニングツールを使用するためには、ハンドルを回転させる必要がないことが好ましい。しかしながら、ハンドルが主本体に回転可能に取り付けられていることに起因して、ハンドルの回転がクリーニングツールの動作を損なわないように、ハンドルの回転は可能である。
【0007】
ハンドルは、加熱チャンバーの開口部の直径より大きい直径を有してもよい。主本体が加熱チャンバーの中へと挿入されるとき、ハンドルは、加熱チャンバーの開口部に対して置かれてもよい。ハンドルは、加熱チャンバーに隣接することによって、加熱チャンバーの中への主本体の挿入を制限してもよい。
【0008】
「回転可能に取り付けられる」という用語は、ハンドルを主本体に対して回転することができることを意味する。主本体も回転させることなく、ハンドルを回転させることができる。言い換えれば、ハンドルの回転中に主本体は動かないままになる。にもかかわらず、主本体は、ハンドルを把持しハンドルを平行移動で動かす結果として、主本体がハンドルの平行移動を同様に反映するように、ハンドルに取り付けられる。よって、主本体は、上下に移動されるハンドルを介して上下に移動されてもよく、一方で、ハンドルの回転は、主本体に対して移動効果を有しない。
【0009】
クリーニングツールは、ベアリングをさらに備えてもよく、ハンドルは、ベアリングによって主本体に回転可能に取り付けられる。ベアリングは、ハンドルが主本体に回転可能に取り付けられることを実現するために利用されてもよい。よって、ベアリングは、主本体に対するハンドルの自由な回転を可能にするように構成されてもよい。ベアリングは、ハンドルと主本体との間に位置付けられてもよい。ベアリングは、ハンドルと主本体との間に挟まれてもよい。ベアリングは、ベアリングが保護されるように、ハンドルおよび主本体のうちの一つ以上によって覆われてもよい。特に、ベアリングは、このようにして損傷および汚染から保護されてもよい。ハンドルは、ベアリングの上部部分および側面部分を覆ってもよい。主本体は、ベアリングの底部部分および内部部分を覆ってもよい。ベアリングは円形の形状を有してもよい。ベアリングは、クリーニングツールの長軸方向軸と直交する平面内に配設されてもよい。
【0010】
ベアリングは、回転ベアリング、好ましくは転動要素ベアリング、より好ましくはボールベアリングとして構成されてもよい。こうしたベアリングは、主本体に対してハンドルを回転するときに、特に小さい抵抗を可能にする。構成要素の数またはコストを低減することが望ましい場合、プレーンベアリングも利用されてもよい。ローラーベアリング、流体ベアリング、または磁気ベアリングなどの他のタイプのベアリングも考えられる。
【0011】
ベアリングは、外側レースおよび内側レースを備え、外側レースはハンドルの一部であり、かつ内側レースは主本体の一部であってもよい。外側レースはハンドルの一体型の部品であり、また内側レースは主本体の一体型の部品であることが好ましい。それ故に、ベアリングの構造が簡略化されてもよい。ハンドルは、一体型の外側レースを用いて製造されてもよい。主本体は、一体型の内側レースを用いて製造されてもよい。ハンドルの外側レースは、主本体の内側レースの外側に配設されてもよい。ベアリングを形成するために、ボールまたはローラーまたはその他の適切な要素が、外側レースと内側レースとの間に配設されてもよい。
【0012】
主本体は細長い管状形状を有してもよい。主本体は、主本体がエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入されうるような形状を有してもよい。主本体の外側形状は、加熱チャンバーの形状を反映するものであってもよい。主本体は円形断面を有してもよい。主本体は、主本体を加熱チャンバーの中へと挿入する間に、加熱チャンバーの内面に付着している望ましくない残留物が加熱チャンバーの内面からこすり取られるように、加熱チャンバーの内径に本質的に対応する外径を有してもよい。
【0013】
クリーニングツールは、複数のクリーニング要素を備えてもよく、クリーニング要素は、主本体内に配設されてもよい。クリーニング要素は、主本体にしっかりと取り付けられていることが好ましい。ハンドルが回転されるとき、ハンドルが主本体に回転可能に取り付けられているという事実に起因して、クリーニング要素は回転しない。主本体をエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入する間、加熱チャンバー内に配設された発熱体は、クリーニング要素によってクリーニングされる。クリーニング要素は、主本体によって保護されてもよい。主本体は一つ以上の壁を備えてもよい。主本体の一つ以上の壁は、穴が無い壁であってもよい。主本体の一つ以上の穴が無い壁は、クリーニング要素を包囲する管状エンクロージャを形成してもよい。
【0014】
クリーニング要素は細長い形状を有してもよく、またクリーニングツールの長軸方向軸と平行に配設されてもよい。クリーニング要素は、クリーニングツールの主本体が加熱チャンバーの中へと挿入されるとき、クリーニング要素が加熱チャンバーの基部に到達するような長さを有することが好ましい。クリーニング要素は、主本体が加熱チャンバーの中へと完全に挿入された後、加熱チャンバーの基部に接触するとき、加熱チャンバーの基部をクリーニングしてもよい。クリーニング要素は、加熱チャンバーの中への主本体の挿入中に、発熱体の望ましくない残留物をこすり取ってもよい。クリーニングツールは、繰り返しエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入され、外に取り出されるように構成されてもよい。複数の挿入中に、本質的にすべての望ましくない残留物が除去されうる。
【0015】
クリーニング要素は、ブラシ、マイクロファイバー、布、および発泡体のうちの一つ以上として構成されてもよい。特にブラシは、望ましくない残留物を最適に除去しうる。
【0016】
クリーニング要素は弾性であってもよく、またクリーニングツールがエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入されるとき、エアロゾル発生装置の発熱体を弾性的に包含するように構成されてもよい。クリーニング要素は、主本体内で相互に離隔していてもよく、これにより発熱体はクリーニング要素同士の間に嵌合しないことになり、クリーニング要素は弾性でないことになる。このようにして、加熱チャンバーの中への主本体の挿入中に、クリーニング要素が発熱体によって押し分けられるという事実に起因して、発熱体のすべての部分がクリーニング要素によってクリーニングされうる。特に、発熱体が先端を有する場合、この先端もまた、クリーニング要素によってクリーニングすることができる。発熱体は、例えば、発熱体が加熱用ピンまたは加熱用ブレードとして構成されるときに、先端を有してもよい。クリーニング要素を弾性に構成することはまた、主本体と一緒にクリーニング要素を加熱チャンバーの中へと挿入中の、発熱体に対する損傷も防止する。
【0017】
主本体内のクリーニング要素の分布密度または数は、クリーニングツールの長軸方向軸に向かって増加してもよい。言い換えれば、より多くのクリーニング要素は、主本体の壁近くの領域と比較して、主本体内で中央に整列されてもよい。この配設は、クリーニングされる発熱体が加熱チャンバー内で中央に整列している場合、特に有益である。
【0018】
本発明はまた、上述のようなエアロゾル発生装置およびクリーニングツールを備えるシステムにも関する。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーおよび発熱体を備える。発熱体は加熱チャンバーの中に配設される。クリーニングツールは、発熱体をクリーニングするために、加熱チャンバーの中へと挿入されるように構成される。
【0019】
発熱体は、加熱チャンバー内の中央に整列されてもよい。発熱体は加熱用ピンまたは加熱用ブレードであってもよい。発熱体は抵抗ヒーターであってもよい。加熱チャンバーは円筒形状を有してもよい。
【0020】
本発明は、クリーニングツールによってエアロゾル発生装置の発熱体をクリーニングするための方法にさらに関し、方法は、以下の工程を含む。
i)ハンドルおよび主本体を備えるクリーニングツールを提供する工程であって、主本体が一つ以上のクリーニング要素を備え、かつハンドルが主本体に回転可能に取り付けられる、工程と、
ii)クリーニングツールをエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入する工程であって、これによって加熱チャンバー内に配設された発熱体をクリーニングする工程。
【0021】
工程i)で提供されるクリーニングツールは、実質的に上述の通りであってもよい。
【0022】
以下において添付図面を参照しながら、本発明を、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明によるクリーニングツールである。
図2図2は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中へと挿入された本発明によるクリーニングツールである。
図3図3は、本発明によるクリーニングツールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、ハンドル10と主本体12とを備えるクリーニングツールを示す。ハンドル10は、ユーザーによるハンドル10の把持を容易にするための溝を備える。本体12内に、クリーニング要素14が配設される。クリーニング要素14は、主本体12に取り付けられる。クリーニング要素14は、細長いブラシとして構成され、これはクリーニングツールの長軸方向軸と平行に配設される。クリーニング要素14は、弾性的に構成される。
【0025】
ハンドル10と主本体12との間に、伝動装置が配設される。伝動装置は、ボールベアリング16として構成される。ボールベアリング16によって、ハンドル10は、主本体12へと回転可能に取り付けられる。
【0026】
図2は、本発明によるクリーニングツールの動作を示す。動作中、クリーニングツールの主本体12は、エアロゾル発生装置20の加熱チャンバー18の中へと挿入される。加熱チャンバー18の内側に、発熱体22が配設されている。発熱体22は、加熱用ブレードの形状を有する。それ故に、発熱体22は、発熱体22に作用する回転力によって潜在的に損傷される場合がある。
【0027】
ボールベアリング16によって、ハンドル10は、主本体12およびクリーニング要素14に対して自由に回転可能に構成される。クリーニングツールが、意図されるように、ハンドル10で把持され、ハンドル10によって加熱チャンバー18の中へと挿入される場合、それ故に、主本体12およびクリーニング要素14の回転が防止される。クリーニング動作の間、クリーニング要素14は、それ故に発熱体22の長軸方向軸に平行に、すなわち、発熱体22に対して上下に移動する。発熱体22に対するクリーニング要素14の回転は防止される。従って、発熱体22は、クリーニングツールまたはエアロゾル発生装置20の長軸方向の上下移動、すなわち、クリーニングツールと装置20との間の相対的な長軸方向の移動によって、クリーニングされてもよい。この移動によって、加熱チャンバー18およびエアロゾル発生装置20のうちの少なくとも一つは、追加的にまたは代替的にクリーニングされてもよい。ユーザーがねじり運動によってハンドル10にトルクを加えようと試みる場合、ユーザーはいかなる抵抗も受けることはない。この場合、ハンドル10は回転しうるが、主本体12、従って、主本体12に固定されたクリーニング要素14は回転しないことになる。これは、損傷のリスク、特に発熱体22に対する損傷のリスクを最小限に抑える。
【0028】
図2はまた、発熱体22を起動するためのエアロゾル発生装置20のボタン24を示す。発熱体22の動作は、クリーニングツールの使用中に防止されてもよい。例えば、クリーニングツールが加熱チャンバー18の中へと挿入されたことをエアロゾル発生装置20が検出するように、センサーまたはポカよけなどの検出要素が、主本体12の外表面上に配設されてもよい。結果として、発熱体22の動作は、エアロゾル発生装置20のコントローラによって防止される場合がある。加熱チャンバー18の内壁は、クリーニングツールの検出要素と相互作用するための対応する検出要素を備えてもよい。
【0029】
図3は、クリーニングツールおよびエアロゾル発生装置20の加熱チャンバー18の断面を示す。主本体12の上部部分に取り付けられたクリーニング要素14が示されている。また、図3は、ハンドル10と主本体12との間のボールベアリング16の配設も示す。これについて、ハンドル10は、ボールベアリング16の外側レースを一体型に備えるように構成され、また主本体12は、ボールベアリング16の内側レースを一体型に備えるように構成される。ボールベアリング自体は加えて、主本体12に対するハンドル10の滑らかな回転を容易にし、かつハンドル10の回転中に主本体12およびそれとともにクリーニング要素14の回転を防止するボールを備える。図3に示すように、クリーニング要素14は、クリーニング要素14が主本体12から突出しないような長さを有してもよい。それ故に、クリーニング要素14は、主本体12によって損傷から保護される。一部の実施形態では、クリーニング要素14はまた、主本体12と同一の長さを有するように構成されてもよく、または主本体12からわずかに突出してさえもよい。これは、クリーニング要素14による加熱チャンバー18の基部のクリーニングを容易にする場合がある。
【0030】
図3はまた、ハンドル10が加熱チャンバー18の開口部より大きい直径を有することも示す。ハンドル10は、エアロゾル発生装置20の外径に対応する直径を有してもよい。ハンドル10は、主本体10の加熱チャンバー18の中への挿入後、加熱チャンバー18の開口部に対して置かれてもよい。
図1
図2
図3