(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】軌道のバラスト道床を締め固める振動タンピング機
(51)【国際特許分類】
E01B 27/14 20060101AFI20221121BHJP
【FI】
E01B27/14
(21)【出願番号】P 2021503879
(86)(22)【出願日】2018-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2018070125
(87)【国際公開番号】W WO2020020448
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2021-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】507069564
【氏名又は名称】ローベル バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBEL Bahnbaumaschinen GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 31, D-83395 Freilassing, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オットー ヴィトルロイター
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-083210(JP,A)
【文献】中国実用新案第2878460(CN,Y)
【文献】中国実用新案第2690448(CN,Y)
【文献】中国実用新案第2608542(CN,Y)
【文献】英国特許出願公告第01038518(GB,A)
【文献】仏国特許発明第01385159(FR,A)
【文献】欧州特許出願公開第03056606(EP,A1)
【文献】特開2016-014243(JP,A)
【文献】特表2018-507336(JP,A)
【文献】特開昭54-083211(JP,A)
【文献】実開昭58-021004(JP,U)
【文献】実開平03-054802(JP,U)
【文献】独国特許出願公開第102010015950(DE,A1)
【文献】中国実用新案第207047616(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 27/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道のバラスト道床を締め固める振動タンピング機
(1)であって、
バイブレーション機構(4)と、
前記バイブレーション機構(4)を駆動する電気式の駆動モータ(2)と、
前記振動タンピング機(1)を保持するために用いられる少なくとも1つの把手(13,14,17)と、
少なくとも1つの前記把手(13,14,17)と前記バイブレーション機構(4)とを振動遮断する振動遮断装置(21)と、
を備
え、前記バイブレーション機構(4)と、前記電気式の駆動モータ(2)とは、前記振動遮断装置(21)により形成される遮断平面(E)の作業側(26)に配置されている
、振動タンピング機(1)において、
前記電気式の駆動モータ(2)に電気エネルギを供給する充電可能なバッテリ(16)が、前記遮断平面(E)の操作側(27)に配置されている、ことを特徴とする、振動タンピング機
(1)。
【請求項2】
前記振動遮断装置(21)は、前記バイブレーション機構(4)と、少なくとも1つの前記把手(13,14,17)との間に前記遮断平面(E)を形成する少なくとも1つの振動ダンパ(24)を有することを特徴とする、請求項1記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項3】
前記
充電可能なバッテリ(16)は、交換可能に支持フレーム(12)に取り付けられており、把手(17)に結合されていることを特徴とする、請求項
1または2記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項4】
制御装置(18)が前記遮断平面(E)の
前記操作側(27)に配置されていることを特徴とする、請求項1から
3までのいずれか1項記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項5】
前記遮断平面(E)を貫いているのは、ライン(28,33)のみであることを特徴とする、請求項1から
4までのいずれか1項記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項6】
前記電気式の駆動モータ(2)および/または前記バイブレーション機構(4)を冷却する冷却装置(30)を特徴とする、請求項1から
5までのいずれか1項記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項7】
前記電気式の駆動モータ(2)は、管(6)の、前記遮断平面(E)側の上側の区間(7)内に配置されていることを特徴とする、請求項1から
6までのいずれか1項記載の振動タンピング機
(1)。
【請求項8】
前記電気式の駆動モータ(2)は、管(6)の、前記バラスト道床(S)側の下側の区間(8)内に配置されていることを特徴とする、請求項1から
6までのいずれか1項記載の振動タンピング機
(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の、軌道のバラスト道床を締め固める振動タンピング機に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2012/139687号において公知の、電気で作動される振動タンピング機は、振動タンピング機を手で保持するために用いられる把手と、1つのアンバランスマスが配置されていて回転するアンバランスシャフトとの間に、振動遮断装置を備えている。振動遮断装置により、バラスト道床またはバラストの締め固めに必要な振動が把手に伝達してしまうことを大幅に軽減することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の根底にある課題は、改善された操作快適性を示す、構造が単純で高信頼性の振動タンピング機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、請求項1の特徴を備える振動タンピング機によって解決される。振動遮断装置は、作業側を操作側から分ける遮断平面を定めている。遮断平面なる概念は、機能的に、振動遮断装置により操作側が作業側から振動遮断されているか、または操作側が作業側に対して振動減衰されていると解すべきである。遮断平面なる概念は、決して厳密に幾何学的に平面と解すべきではない。振動タンピング機を保持するために用いられる少なくとも1つの把手は、操作側に配置されている。これに対して、バイブレーション機構と、電気式の駆動モータとは、作業側に配置されている。バイブレーション機構および電気式の駆動モータがともに作業側に配置されていることにより、電気式の駆動モータによって引き起こされる力または振動も、バイブレーション機構によって引き起こされる力または振動も、振動遮断装置により遮断または減衰されるので、これらの力または振動は、著しく減衰された形でしか、少なくとも1つの把手に作用しない。電気式の駆動モータが作業側に配置されていることにより、バイブレーション機構との機械的な結合が、単純かつ高信頼性に形成されている。遮断平面を貫いて機械的な駆動軸を案内し、機械的な駆動軸を介して伝達される振動を同じく遮断または減衰する必要がない。バイブレーション機構を駆動するための機械的な結合が遮断平面を貫いていないことにより、操作員の手腕の振動は軽減され、操作快適性を向上させることができる。加えて、少なくとも1つの把手は、妨害されることなく固有振動数で振動することができ、これにより、手腕の振動を軽減することができる。振動遮断装置は、特に操作員の手腕の振動が5m/s2の限界値を超過しないように形成されている。遮断平面を貫く機械的な結合の欠如により、機能不全を起こしやすい部材がなくなるため、振動タンピング機は、より単純かつより高信頼性に構成されている。
【0005】
電気式の駆動モータおよび/またはバイブレーション機構は、好ましくは管内に配置されている。管は、タンピングピッケル管とも称呼される。バイブレーション機構は、特にタンピングピッケル管の下側の区間内に配置されている。タンピングピッケル管は、好ましくは振動遮断装置に結合されている。電気式の駆動モータは、特にタンピングピッケル管内に、バイブレーション機構と振動遮断装置との間に配置されている。バイブレーション機構は、特に、バイブレーションまたは振動を発生させるべく、専ら駆動モータの回転軸線に対して半径方向で変位可能なアンバランスマスを有している。
【0006】
振動タンピング機は、運転中、操作員により手で保持され、したがって手持ち式である。少なくとも1つの把手は、特に振動タンピング機を両手で保持するために用いられる。振動タンピング機は、振動タンパまたはハンドタンパとも称呼される。
【0007】
請求項2に記載の振動タンピング機は、高い操作快適性を保証する。少なくとも1つの振動ダンパは、弾性的に形成されているので、振動遮断または振動減衰が達成される。好ましくは、少なくとも1つの振動ダンパは、エラストマー製の材料、特にゴム材料を有している。振動遮断装置は、特に少なくとも2つ、特に少なくとも3つ、特に少なくとも4つの振動ダンパを有している。振動ダンパは、好ましくは、電気式の駆動モータの回転軸線周りに配置されている。少なくとも1つの振動ダンパにより、遮断平面が形成されるまたは定められる。
【0008】
請求項3に記載の振動タンピング機は、簡単に高い操作快適性を保証する。バッテリが操作側に配置されていることにより、バッテリは、バイブレーション機構および電気式の駆動モータに対するカウンタマスを形成するので、バッテリは、少なくとも1つの把手における効果的な振動減衰または振動遮断を引き起こす。バッテリは、加えてバイブレーション機構および電気式の駆動モータの振動から保護されている。バッテリは、好ましくは支持フレームに取り付けられており、支持フレームには、他方、少なくとも1つの把手および/または振動遮断装置が取り付けられている。
【0009】
請求項4に記載の振動タンピング機は、簡単に高い操作快適性を保証する。バッテリが交換可能に支持フレームに取り付けられていることにより、振動タンピング機の運転中、放電されたバッテリを、迅速かつ簡単に、充電されたバッテリと置換することができ、振動タンピング機の運転を継続することができる。バッテリに結合された把手は、一方では、バッテリを交換するために用いられ、他方では、振動タンピング機を運転中保持するために用いられる。バッテリと、バッテリに取り付けられた把手とが操作側に配置されていることにより、バッテリに取り付けられた把手は、同じく振動遮断または振動減衰されている。
【0010】
請求項5に記載の振動タンピング機は、高い信頼性と、高い操作快適性とを保証する。制御装置が操作側に配置されていることにより、制御装置は、バイブレーション機構および電気式の駆動モータの減衰されていない力または振動から保護されており、これにより、振動タンピング機の信頼性は高い。制御装置は、特に電気式の駆動モータの動作を制御する少なくとも1つの操作要素を有し、操作要素は、簡単に、振動遮断または振動減衰された操作側で少なくとも1つの把手の近傍にまたは少なくとも1つの把手に取り付けられている。
【0011】
請求項6に記載の振動タンピング機は、簡単に高い操作快適性を保証する。遮断平面を貫いているのがラインのみである、つまり、バイブレーション機構を駆動するための機械的な結合が遮断平面を貫いていないことにより、最適な振動遮断または振動減衰が実現される。ラインは、特に軟性に形成されている。ラインは、電気式の駆動モータおよび場合によっては冷却装置の動作制御およびエネルギ供給用の電気ラインであり、場合によっては少なくとも1つの冷却媒体ラインである。バッテリが操作側に配置され、電気式の駆動モータがバイブレーション機構とともに作業側に配置されていることにより、動作制御およびエネルギ供給用の電気ラインおよび場合によっては少なくとも1つの冷却媒体ラインだけが遮断平面を貫いていれば、十分である。ラインが力または振動を作業側から操作側に伝達することは実質的にない。
【0012】
請求項7に記載の振動タンピング機は、高い信頼性を保証する。冷却装置により、振動タンピング機の運転中に電気式の駆動モータおよび/またはバイブレーション機構によって発生する熱を簡単に導出可能であり、その結果、電気式の駆動モータおよび/またはバイブレーション機構が十分に冷却される。冷却装置は、操作側および/または作業側に配置されているので、冷却装置を運転するために、遮断平面を貫いているのは、少なくとも1つの電気ラインおよび/または少なくとも1つの冷却媒体ラインのみである。冷却装置は、例えば電気で作動可能なベンチレータであり、冷却媒体として空気を使用する。さらに冷却装置は、例えば、冷却媒体としての液体を送液し、冷却するために、ポンプおよび冷却器を有している。
【0013】
請求項8に記載の振動タンピング機は、高い信頼性と高い操作快適性とを簡単に保証する。振動遮断装置と、振動タンピング機の自由端部との間に配置されている管またはタンピングピッケル管は、長さLを有している。タンピングピッケル管は、1つのパーツから形成されていても、複数のパーツから形成されていてもよい。タンピングピッケル管は、上側の区間と、下側の区間とを有している。上側の区間は、長さLOを有しており、LO≦0.7L、特にLO≦0.5L、特にLO≦0.3Lである。電気式の駆動モータを、上側の区間内であって、下側の区間外に配置したことで、下側の区間の領域における振動タンピング機の減衰されない質量が大きい。これにより、振動タンピング機は、バイブレーション機構により効率的な運転を実現する。これに対して、電気式の駆動モータは、遮断平面と、タンピングピッケル管の、振動遮断装置に結合される端部との比較的近傍に配置されており、その結果、電気式の駆動モータの保守および場合によって冷却を簡単に行うことができる。
【0014】
請求項9に記載の振動タンピング機は、単純な構造と高い操作快適性とを保証する。振動遮断装置と、振動タンピング機の自由端部との間に配置されている管またはタンピングピッケル管は、長さLを有している。タンピングピッケル管は、1つのパーツから形成されていてもよいし、複数のパーツから形成されていてもよい。タンピングピッケル管は、上側の区間と、下側の区間とを有している。下側の区間は、長さLUを有しており、LU≦0.3L、特にLU≦0.5L、特にLU≦0.7Lである。電気式の駆動モータと、バイブレーション機構とが下側の区間内に配置されていることで、機械的な構造が単純である。バイブレーション機構と電気式の駆動モータとの間の付加的な駆動軸は不要である。
【0015】
本発明のさらなる特徴、利点および詳細は、複数の実施例の以下の説明から看取可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1の実施例による振動タンピング機を示す図である。
【
図2】
図1に示した振動タンピング機の断面図である。
【
図3】第2の実施例による振動タンピング機の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に
図1および2を基に本発明の第1の実施例について説明する。電気で作動可能な振動タンピング機1は、電気式の駆動モータ2を備えており、駆動モータ2は、駆動軸3を介してバイブレーション機構4に結合されている。バイブレーション機構4は、例えば駆動モータ2の回転軸線5に対して専ら半径方向で振動するアンバランスマスを有している。バイブレーション機構4は、公知かつ慣用である。
【0018】
電気式の駆動モータ2、駆動軸3およびバイブレーション機構4は、管またはタンピングピッケル管6内に配置されている。タンピングピッケル管6は、軸方向の長さLを有し、上側の区間7と下側の区間8とに区分されている。上側の区間7は、軸方向の長さLOを有しているのに対し、下側の区間8は、軸方向の長さLUを有している。長さLOは、好ましくはLO≦0.7L、特にLO≦0.5L、特にLO≦0.3Lである。これに対して長さLUは、LU≦0.3L、特にLU≦0.5L、特にLU≦0.7Lである。
【0019】
タンピングピッケル管6は、管状の基体9を有しており、基体9には、交換可能にタンピングツール10が取り付けられている。タンピングツール10は、例えば周回りに分配されていて半径方向で延在する複数のタンピングプレート11を有している。
【0020】
電気式の駆動モータ2は、タンピングピッケル管6の、タンピングツール10とは反対側の端部に、上側の区間7内であって、下側の区間8外に配置されている。これに対して、バイブレーション機構4は、タンピングツール10の近傍に、下側の区間8内であって、上側の区間7外に配置されている。駆動軸3は、軸受15によりタンピングピッケル管6内で軸承されている。
【0021】
振動タンピング機1は、さらに支持フレーム12を備えており、支持フレーム12には、第1の把手13および第2の把手14が側方に配置されている。支持フレーム12には、バッテリ16が交換可能に取り付けられている。バッテリ16は、第3の把手17に結合されている。バッテリ16は、電気式の駆動モータ2と制御装置18とに電気エネルギを供給する。制御装置18は、支持フレーム12に取り付けられた制御部19と、把手13,14に配置された操作ユニット20とを有している。操作ユニット20は、例えば電気式の駆動モータ2の動作を制御する少なくとも1つの操作要素を有している。
【0022】
バイブレーション機構4および電気式の駆動モータ2から把手13,14,17を振動遮断(デカップリング)すべく、振動タンピング機1は、振動遮断装置21を備えている。振動遮断装置21は、支持フレーム12に取り付けられたオペレータ側の取り付け要素22と、タンピングピッケル管6に取り付けられた作業側の取り付け要素23とを有している。振動遮断装置21は、さらに複数の第1の振動ダンパ24を有しており、第1の振動ダンパ24は、オペレータ側の取り付け要素22と、作業側の取り付け要素23とを結合している。振動タンピング機1は、例示的に4つの振動ダンパ24を備えており、振動ダンパ24は、電気式の駆動モータ2の回転軸線5周りに配置されている。さらに、振動遮断装置21は、複数の第2の振動ダンパ25を有しており、第2の振動ダンパ25は、把手13,14と、オペレータ側の取り付け要素22および支持フレーム12とを結合している。振動ダンパ24,25は、エラストマー製の材料、例えばゴム材料から製造されている。
【0023】
振動遮断装置21または振動ダンパ24は、作業側26を操作側27から遮断する遮断平面Eを形成している。作業側26には、タンピングピッケル管6と、電気式の駆動モータ2と、駆動軸3と、バイブレーション機構4とが配置されている。これに対して操作側27には、把手13,14を有する支持フレーム12と、把手17を有するバッテリ16と、制御装置18とが配置されている。
【0024】
遮断平面Eを貫いているのは、専ら、操作側27から作業側26へと延びる電気式の駆動モータ2の制御およびエネルギ供給用の電気ライン28である。電気ライン28は、
図2には概略的にのみ示してある。電気ライン28は、ゴムベローズ29により保護されている。
【0025】
振動タンピング機1は、軌道のバラスト道床Sを締め固める、特に軌道のまくらぎの下を締め固めるために用いられる。制御装置18により電気式の駆動モータ2の動作は、操作員によって、バラスト道床Sがバラスト道床S内にあるタンピングツール10によって所望の通り締め固められるように制御される。このとき操作員は、振動タンピング機1を両手で、例えば把手13および14において保持する。振動遮断装置21により、電気式の駆動モータ2とバイブレーション機構4とにより引き起こされる力または振動は、効果的に減衰され、その結果、作業側26は、操作側27から振動遮断されている。バッテリ16は、この場合、操作側27でカウンタマスとして機能し、効果的な振動減衰を引き起こす。
【0026】
バッテリ16が放電されたときは、簡単に把手17によりこのバッテリ16を取り外し、充電されたバッテリ16と置換することが可能である。制御装置18は、操作側27に配置されていることで、振動から保護されている。
【0027】
以下に、
図3を基に本発明の第2の実施例について説明する。先の実施例とは異なり、電気式の駆動モータ2は、タンピングピッケル管6の下側の区間8内、つまり上側の区間7外に配置されている。電気式の駆動モータ2は、バイブレーション機構4に直接結合されているので、付加的な駆動軸と、対応する軸受とは不要である。振動タンピング機1は、さらに冷却装置30を備え、冷却装置30は、冷却器31と、ポンプ32と、冷却媒体ライン33とを有している。冷却器31およびポンプ32は、操作側27で支持フレーム12に配置されている。冷却媒体ライン33は、冷却器31およびポンプ32から、遮断平面Eを貫いてタンピングピッケル管6内に、駆動モータ2およびバイブレーション機構4へと通じている。ポンプ32により、冷却媒体は、冷却媒体ライン33を通して圧送され、その結果、駆動モータ2とバイブレーション機構4とによって発生した熱は、タンピングピッケル管6から導出され、冷却器31へと運ばれる。冷却器31により、冷却媒体に供給された熱は、再び周囲へ導出される。この振動タンピング機1のさらなる構造およびさらなる機能形式については、先の実施例を参照されたい。