(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】六フッ化ウランを二酸化ウランに変換する方法および設備
(51)【国際特許分類】
G21C 3/62 20060101AFI20221121BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
G21C3/62 100
B01D29/38 510C
G21C3/62 800
(21)【出願番号】P 2021520212
(86)(22)【出願日】2018-10-09
(86)【国際出願番号】 FR2018052494
(87)【国際公開番号】W WO2020074791
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】391045831
【氏名又は名称】フラマトム
【氏名又は名称原語表記】FRAMATOME
(74)【代理人】
【識別番号】100080447
【氏名又は名称】太田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】フジェ,アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】メゾナ,ブリュノ
(72)【発明者】
【氏名】ヤクビ,アラン
【審査官】藤本 加代子
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-515395(JP,A)
【文献】特表2001-511109(JP,A)
【文献】特表2004-525052(JP,A)
【文献】特開2007-217266(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0064519(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 3/00-3/64
G21C 21/00-21/18
C01G 25/00-47/00
C01G 49/00-99/00
B01D 24/00-24/48
B01D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
六フッ化ウラン(UF
6)を二酸化ウラン(UO
2)に変換する方法において、
-以下のステップ
-加水分解反応装置(4)内に注入された気体UF
6と乾燥水蒸気との反応によって加水分解反応装置(4)内でUF
6を酸フッ化ウラン(UO
2F
2)に加水分解するステップ、
-熱加水分解炉(6)内に注入された乾燥水蒸気および水素ガス(H
2)とUO
2F
2との反応によって熱加水分解炉(6)内でUO
2F
2をUO
2に熱加水分解するステップと、
-複数のフィルタ(52)を含む捕捉装置(50)を介した前記反応装置(4)内の余剰の気体の抽出と、
-前記反応装置(4)の外部から内部に向かってフィルタ(52)内に中性ガスを注入してフィルタ(52)上に貼り付いた粉末を取り去ることによるフィルタ(52)の周期的閉塞解除と、
-前記反応装置(4)内の相対圧力の測定と、
を含む方法であって、
さらに、前記反応装置(4)内の相対圧力が既定の定時の閉塞解除閾値を超えた場合のフィルタ(52)の定時の閉塞解除の実施を含む、変換方法。
【請求項2】
UF
6からUO
2F
2への変換が窒素雰囲気下で行われるような形での前記反応装置(4)内への中性掃気ガスの注入を含む、請求項1に記載の変換方法。
【請求項3】
乾燥水蒸気およびH
2が、前記反応装置(4)に向かってUO
2F
2の逆流で前記炉(6)内を循環させるような形で前記炉(6)内に注入される、請求項1または2に記載の変換方法。
【請求項4】
前記反応装置(4)内の相対圧力が既定の安全化閾値を超えた場合の変換設備の停止を含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の変換方法。
【請求項5】
安全化閾値が100~500mba
rである、請求項4に記載の変換方法。
【請求項6】
定時の閉塞解除閾値が
、安全化閾値より100mbar下の範囲内に定められ
た、請求項4または5に記載の変換方法。
【請求項7】
前記反応装置(4)の壁の加振および/または打撃を含む、請求項1から6のいずれか一つに記載の変換方法。
【請求項8】
加振が、直接または中間部
品を介して前記反応装置(4)の壁に加振するおよび/またはこれを打撃するように構成された少なくとも1つの流動機構(58)を含む流動装置(56)を用いて実現される、請求項7に記載の変換方法。
【請求項9】
前記炉(6)の内側表面に貼り付いたUO
2F
2またはUO
2の粉末を取り去るためにUO
2F
2からUO
2への変換中に前記炉(6)の打撃表面(62)を打撃するステップを含む、請求項1から8のいずれか一つに記載の変換方法。
【請求項10】
前記炉(6)には、UO
2F
2を収容し内部に乾燥水蒸気およびH
2が注入される回転ドラム(32)が含まれ、打撃表面(62)がドラム(32)の外側表面である、請求項9に記載の変換方法。
【請求項11】
打撃表面(62)との関係において可動であるストライカ(64)と、ストライカ(64)が中間部品(66)を介して打撃表面(62)を打つようにストライカ(64)と打撃表面(62)の間に配置された中間部品(66)とを含む少なくとも1つの打撃装置(60)を用いて、打撃ステップが実現され、中間部品(66)が、打撃表面(62)から離隔した位置と打撃表面(62)と接触した打撃位置との間で可動である、請求項9または10に記載の変換方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一つに記載の変換方法を実施するように構成された変換設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に核燃料棒用のUO2ペレット製造を目的とする二酸化ウラン(UO2)粉末の生産の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ウランを六フッ化ウラン(UF6)の形で濃縮することが可能である。しかしながら、UO2ペレットを製造するためにはその後UF6をUO2に変換することが必要である。
【0003】
このためには、気体UF6および乾燥水蒸気を反応装置の中に注入してUO2F2粉末を得ることによって、反応装置内での加水分解により気体UF6を酸フッ化ウラン(UO2F2)に変換し、その後、炉内でUO2F2粉末を循環させ乾燥水蒸気および水素ガス(H2)を炉内に注入することによって、炉内の熱加水分解により、UO2F2粉末をUO2粉末に変換することが可能である。
【0004】
均質な品質のUO2粉末を得るために、UO2F2粉末の激しい攪拌を可能にし、UO2F2粉末と水素および水蒸気との接触に有利に作用する手段を炉に具備することができる。
【0005】
UF6→UO2F2→UO2の連続的変換の結果としての副産物が、毒性および腐食性が極めて強い気体フッ化水素(HF)である。
【0006】
加水分解反応は、中性ガス(または不活性ガス)雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気下で実現される。このために、中性ガスは反応装置内に注入され、反応装置を掃気する気体流束を形成する。
【0007】
生産段階においては、変換設備内の過圧を回避するために、中性ガス、余剰の反応性ガスおよび変換の結果得られたフッ化水素は、懸濁粒子、特にUO2F2およびUO2粒子を保持することを目的とするフィルタを通して排出され得る。
【0008】
フィルタは、徐々に閉塞し、逆流中性ガスの注入によって規則的にフィルタの閉塞を解除することができる。
【0009】
熱加水分解炉の内側壁上に粉末の凝集物が形成するのを回避するために、変換設備には、炉の外部壁を打つ打撃機構が具備され得る。
【0010】
米国特許第6136285号明細書は、このような変換方法を実施するためのこのようなUF6からUO2への変換設備を開示している。
【0011】
このような変換方法において、UO2は、焼結によりUO2ペレットを形成できるようにする焼結可能な粉末の形で生成される。
【0012】
高品質のUO2粉末、すなわち特に見かけ密度、比表面積、粒度および化学組成の観点から見て満足のゆく特性を有するUO2粉末を、経時的に常に得ることは困難である。
【0013】
原子力産業における利用上の必要条件を満たすためには、UO2ペレットを形成することを目的とするUO2粉末は均質でなければならない。このUO2粉末は、可能なかぎり少ない好ましくは50ppm未満(UO21gあたり50μg)の不純物率(本質的にはフッ素)、1m2/g~4m2/gの比表面積、1.80~2.50%の酸素/ウラン比、および1%未満の相対湿度を有していなければならない。このUO2粉末は、優れた混合能力および自発流動適性(流動性)を有していなければならず、こうして高いペレット生産速度に耐えることを可能にする。好ましくは、このUO2粉末は、さらに、均質な粒径分布(正規分布)および自然焼結に対する反応性(または焼結可能性)を有し、焼結されたセラミックペレット上でUO2の理論的比重の96.5%超の密度および15daN/m超の硬度を得ることを可能にする。
【0014】
一定の品質の均質なUO2粉末を得るためには、変換設備が連続的にかつ円滑に機能することが好ましい。濾過機構上への粉末の蓄積は、フィルタの漸進的閉塞を誘発し、その結果としての増大した圧力損失は変換設備の内部圧力の上昇をひき起こす。この圧力変動は、圧力閾値の超過による変換設備の安全化に達する前にフィルタを清掃または交換する目的で変換設備を停止させる可能性がある。
【0015】
米国特許第7422626号明細書は、気体の排出を中断することなく濾過機構のフィルタを有効かつ均一に閉塞解除し、こうして設備の効率を高めることを可能にする方法を教示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】米国特許第6136285号明細書
【文献】米国特許第7422626号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、記載された方法は最適化されておらず、変換設備の作動パラメータの変動および生産されるUO2粉末の特性の変動を導く可能性がある。本発明の1つの目的は、一定の品質の均質なUO2粉末を生産しながら変換方法の効率を高めることを可能にする、UF6からUO2への変換方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
このために、本発明は、反応装置内に注入された気体UF6と乾燥水蒸気との反応によって加水分解反応装置内でUF6を酸フッ化ウラン(UO2F2)に加水分解するステップと、炉内に注入された乾燥水蒸気および水素ガス(H2)とUO2F2との反応によって熱加水分解炉内でUO2F2をUO2に熱加水分解するステップと、複数のフィルタを含む捕捉装置を介した反応装置内の余剰の気体の抽出ステップと、反応装置の外部から内部に向かってフィルタ内に中性ガスを注入してフィルタ上に貼り付いた粉末を取り去ることによるフィルタの周期的閉塞解除ステップと、反応装置内の相対圧力の測定ステップと、を含む六フッ化ウラン(UF6)を二酸化ウラン(UO2)に変換する方法において、さらに、反応装置内の相対圧力が既定の定時の閉塞解除閾値を超えた場合のフィルタの定時の閉塞解除の実施を含む、変換方法を提案する。
【0019】
特定の実施形態によると、変換方法は、個別にまたは技術的に可能なすべての組合せにしたがって考慮した以下の任意の特徴のうちの単数または複数を含む:
-該方法は、UF6からUO2F2への変換が窒素雰囲気下で行われるような形での反応装置内への中性掃気ガスの注入を含む;
-乾燥水蒸気およびH2は、反応装置に向かってUO2F2の逆流で炉(6)内を循環させるような形で炉(6)内に注入される;
-該方法は、反応装置内の相対圧力が既定の安全化閾値を超えた場合の変換設備の停止を含む;
-安全化閾値は、100~500mbar、好ましくは200~450mbarである;
-定時の閉塞解除閾値は、例えば安全化閾値より100mbar下の範囲内に定められ、例えば安全化閾値よりも50mbar、好ましくは30mbar低い;
-該方法は、好ましくは変換中の規則的なまたは連続的な反応装置の壁の加振および/または打撃を含む;
-加振は、直接または中間部品、例えば取外し可能な中間部品を介して反応装置の壁に加振するおよび/またはこれを打撃するように構成された少なくとも1つの流動機構を含む流動装置を用いて実現される;
-該方法は、炉の内側表面に貼り付いたUO2F2またはUO2の粉末を取り去るためにUO2F2からUO2への変換中に炉の打撃表面を打撃するステップを含む;
-炉は、UO2F2を収容し中に乾燥水蒸気およびH2が注入される回転ドラムを含み、打撃表面はドラムの外側表面である;
-打撃表面との関係において可動であるストライカと、ストライカが中間部品を介して打撃表面を打つようにストライカと打撃表面との間に配置された中間部品とを含む少なくとも1つの打撃装置を用いて打撃ステップが実現され、中間部品は、打撃表面から離隔した位置と打撃表面と接触した打撃位置との間で可動である。
【0020】
本発明は同様に、以上で定義されている変換方法を実施するように構成された変換設備にも関する。
【0021】
本発明およびその利点は、単なる一例として提供され添付図面を参照してなされている以下の説明を読むことによってより良く理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】UF
6からUO
2への変換のための変換設備の概略図である。
【
図2】熱加水分解炉を打撃するための打撃装置の概略図である。
【
図3】加水分解用反応装置の連続補給のための気体UF
6放出装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に例示されている変換設備2は、反応装置4内に注入された乾燥水蒸気と気体UF
6との反応によりUF
6をUO
2F
2粉末に変換するための加水分解反応装置4を含む。
【0024】
変換設備2は、炉6内に注入された乾燥水蒸気および気体H2とUO2F2粉末との反応により、反応装置4によって供給されたUO2F2粉末をUO2粉末に変換するための熱加水分解炉6を含む。
【0025】
変換設備2は、反応装置4および炉6内に反応性ガス(気体UF6、乾燥水蒸気および気体H2)を注入するように構成された補給装置8を含む。
【0026】
補給装置8は、少なくとも1つの気体UF6供給源、少なくとも1つの乾燥水蒸気供給源および少なくとも1つの気体H2供給源を含む、反応性ガス供給源からの補給を受ける。
【0027】
補給装置8は、反応装置4内および炉6内への反応性ガスの注入のための反応体注入用ダクト10を含む。反応体注入用ダクト10は、反応装置4に補給を行うUF6注入用ダクト、反応装置4に補給を行う第1の蒸気注入用ダクト、炉6に補給を行う第2の蒸気注入用ダクト、および炉6に補給を行うH2注入用ダクトを含む。
【0028】
補給装置8はさらに、特に変換設備2の生産段階において、UF6からUO2F2への変換が中性ガス雰囲気下で行われるような形で反応装置4内に中性ガスを注入するように構成されている。この場合、好ましくは、補給装置8は、炉6内に中性ガスを注入することなく反応装置4内に中性ガスを注入できるように構成されている。
【0029】
UF6からUO2F2への変換を実現するために生産段階において反応装置4に注入される中性ガスは、以下で「中性掃気ガス」と呼ばれる。
【0030】
補給装置8は好ましくは、乾燥水蒸気(H2O)およびUF6と併せて中性掃気ガスを注入するように構成されている。
【0031】
このために、示された実施例において、補給装置8は例えば、乾燥水蒸気(H2O)、UF6および中性掃気ガスを同心的に、すなわち3つの同心注入噴流を形成しながら注入できるようにする同心注入器11を含む。
【0032】
好ましくは、補給装置8はさらに、変換設備2が生産段階に無い場合に反応装置4内および炉6内に中性ガス雰囲気を維持できるような形で、反応装置4内および炉6内に中性ガスを注入するように構成されている。
【0033】
したがって、生産段階においては、補給装置8は、炉6内に中性ガスを注入することなく、中性ガス雰囲気下でUF6からUO2F2への変換を実現するために反応装置4内に中性掃気ガスを注入し、停止および始動段階においては、補給装置8は、反応装置4内および炉6内に中性ガスを注入して中性ガス雰囲気を維持する。
【0034】
補給装置8は、反応装置4内および/または炉6内に中性ガスを注入するために単数または複数の中性ガス注入用ダクト12を含む。各々の中性ガス注入用ダクト12は、中性ガス供給源から補給を受ける。中性ガスは好ましくは窒素(N2)である。
【0035】
例示された実施例において、同心注入器11は、反応装置4に水蒸気(H2O)を補給する反応体注入用ダクト10によって、反応装置4にUF6を補給する反応体注入用ダクト10によって、および反応装置4内に中性掃気ガスを注入するための中性ガス注入用ダクト12によって、補給を受ける。任意には、補給装置8は、変換設備2の停止または始動の際に中性ガスを用いて、反応装置4に水蒸気(H2O)を補給する反応体注入用ダクト10および/または反応装置4にUF6を補給する反応体注入用ダクト10に補給を行うように構成されている。
【0036】
補給装置8は、各々の反応体注入用ダクト10または中性ガス注入用ダクト12の入口に配置されたそれぞれの補給アクチュエータ14を含み、補給アクチュエータ14は、注入用ダクト内の気体の流動を制御することを可能にする。
【0037】
好ましくは、補給アクチュエータ14は、これらのアクチュエータを通過する気体流量を基準値に維持するのに適した流量調節器の形で具備される。
【0038】
好ましくは、UF6漏出のいかなるリスクも回避するために、補給装置8の補給アクチュエータ14は、地震応力に対する耐性を有する。
【0039】
変換設備2は、変換設備2、特に補給装置8、詳細には補給アクチュエータ14を制御するための電子制御システム16を含む。
【0040】
図1に例示されているように、反応装置4は反応チャンバ18を境界画定し、このチャンバ内に、反応装置4に気体UF
6および乾燥水蒸気を補給する反応体注入用ダクト10が通じており、このチャンバ内で加水分解によってUF
6からUO
2F
2への変換が発生する。このようにして得られたUO
2F
2は、反応チャンバ18の底面に落下する粉末の形を呈している。
【0041】
反応装置4は、反応チャンバ18から延在し炉6に連結されてUO2F2粉末を反応チャンバ18の底面から炉6に向かって移送する出口管20を有する。
【0042】
変換設備2は、反応装置4を取り囲む熱チャンバ22、および熱チャンバ22の内側体積ひいては反応装置4を加熱するための加熱装置24を含む。
【0043】
炉6は、UO2F2粉末を収容するために反応装置4の出口管20に連結された入口26と、UO2粉末を供給するための出口28を有する。
【0044】
変換設備2は、反応チャンバ18から炉6に向かってUO2F2粉末を移送するための移送装置30を含む。移送装置30はここでは、UO2F2粉末を反応チャンバ18から炉6の入口26に向かって押し動かすためモータによって駆動される動力式ウォームスクリューを含む。
【0045】
炉6は、中心軸Cを有し、炉6の入口26を形成する軸方向端部と出口28を形成する反対側の軸方向端部を有するドラム32を含む。
【0046】
ドラム32は、入口26から出口28に向かってのUO2F2粉末の循環のために備えられており、炉6内では乾燥水蒸気とH2がUO2F2粉末に対して逆流で循環する。
【0047】
ドラム32は、入口26が出口28より高くなるように水平に対して傾斜しているその中心軸Cを中心にして回転するように組付けられており、ドラム32の回転は入口26から出口28に向かう粉末の前進を誘発する。
【0048】
炉6は、ドラム32をその中心軸Cを中心にして回転駆動するように構成された動力式回転駆動装置33を含む。回転駆動装置33は例えば、モータおよび、例えばモータをドラム32に結合するチェーン式またはベルト式の動力伝達装置を含む。
【0049】
任意には、炉6は有利には、回転駆動装置33の故障の場合に手動でドラム32を回転させることができるようにするクランクを備えている。
【0050】
ドラム32は好ましくは、反応性ガスの流動および炉6内での粉末の通過時間を制御するために、ドラム32の内部に配置されたバッフル35を備えている。
【0051】
任意には、ドラム32には、ドラム32の内側表面上に突出して配置され、粉末の混合を改善しドラム32内を循環する反応性ガスと粉末粒子との均質な接触に有利に作用するために、中心軸Cを中心としたドラム32の回転によってドラム32内に存在する粉末を持ち上げ再落下させるように構成された引上げ機構37が備わっている。引上げ機構37は例えば、ドラム32の内側表面上に分布した引上げ用羽根または引上げ用山形材の形を呈する。
【0052】
有利な実施形態において、炉6のドラム32および反応チャンバ18の移送装置30は、詳細には一方の作動を維持しながら他方の停止を可能にするために互いに独立して機能するように構成されている。
【0053】
例示された実施例において、炉6のドラム32および反応チャンバ18の移送装置30は、一方では移送装置30のウォームスクリュー、他方ではドラム32を独立して回転させるように、そして詳細にはウォームスクリューとドラム32のうちの一方の回転を維持しながら他方の回転を停止するように構成されている。
【0054】
この配置により、変換設備2の停止段階において、反応装置4そして特に移送装置30がすでに停止状態にある一方で、炉6からのUO2粉末の排出を終わらせることが可能になる。
【0055】
例示された実施例において、第2の蒸気注入用ダクトおよびH2注入用ダクトは、炉6の出口28から入口26に向かって熱加水分解の乾燥水蒸気およびH2を循環させるため出口28を通ってドラム32に補給を行う。
【0056】
例示された実施例において、炉6内へのH2の注入のために反応体注入用ダクト10に対してかつ/または炉6内へのH2Oの注入のために反応体注入用ダクト10に対して、中性ガス注入用ダクト12が連結され、こうして、変換設備2の停止または始動の際にこの(これらの)反応体注入用ダクト10を介して炉6内に中性ガスが注入されるようになっており、このとき、注入された中性ガスは炉6の出口28から炉6の入口26に向かって循環する。任意には、または変形形態として、補給装置8は、反応体注入用ダクト10を介して通過することなく炉6内に直接通じている、炉6内への中性ガスの注入用の中性ガス注入用ダクト12を含む。
【0057】
変換設備2の停止の際に反応体注入用ダクト10に中性ガスを補給することによって、中性ガスを注入しながら停止の際にこの反応体注入用ダクト10をパージすることが可能になる。始動の際に反応体注入用ダクト10に中性ガスを補給することで、変換設備2の温度上昇ならびに、反応のパラメータが反応装置4内および炉6内でそれぞれ達成される場合の変換設備2に対する反応体の補給が可能になる。
【0058】
炉6は、ドラム32を加熱するための加熱装置34を含む。加熱装置34は、ドラム32を取り囲みドラム32に沿って分布した加熱要素36を含む。炉6は、ドラム32および加熱要素36を取り囲む熱チャンバ38を含む。
【0059】
変換設備2は、炉6の出口で粉末を収集するための収集装置40を含む。収集装置40は、炉6の出口28に連結され収集容器44内に通じる入口管42を含む。収集装置40は、収集容器44を取り囲む熱チャンバ46を含む。第2の蒸気注入用ダクトおよびH2注入用ダクトは、好ましくは収集容器44内に通じている。
【0060】
変換設備2は、余剰の反応性ガス、変換の結果としてのフッ化水素(HF)および中性ガスを含む、反応装置4内を再上昇する気体を捕捉し排出するための捕捉装置50を含む。
【0061】
捕捉装置50は、反応装置4内、好ましくは反応チャンバ18の上部領域内に配置されている。
【0062】
捕捉装置50は、反応装置4内を再上昇する気体により駆動され得る固体物質、特にUO2F2粒子さらにはUO2粒子を保持するための複数のフィルタ52を含む。
【0063】
フィルタ52は例えば、UO2F2またはUO2粒子の保持能力を保ちながら、余剰の反応性ガス、中性ガスおよびUF6からUO2F2へそして次にUO2への変換反応の結果としてもたらされたHFの通過を可能にする多孔性材料で構成されている。優先される一実施形態においては、フィルタ52はセラミックまたはニッケル系超合金で製造されている。
【0064】
UO2F2およびUO2の粉末は揮発性であり、気体流束によって容易に運び去られる。その上、これらの粉末は、それが接触している表面に接着する傾向をもつ。
【0065】
こうして、作動中に、フィルタ52上および反応装置4および炉6の壁上に、多少の差こそあれ緻密な、組成の観点から見て多少の差こそあれ不均質な粉末の凝集物が創出される。核分裂性物質を含むこれらの粉末凝集物は、特に、例えば反応装置4と炉6の接合部といった変換設備2のさまざまな箇所に存在し得る保持ゾーン内に集中し得る。
【0066】
粉末凝集物は、その自重により離脱し粉状状態でUO2F2粉末およびUO2粉末に混入する可能性がある。粉末内の緻密な堆積の存在は、炉6内での粉末の処理の不均一性を生み出し、変換の最後に得られるUO2粉末中に残留UO2F2粒子が出る可能性が有り、こうしてその品質を劣化させる。
【0067】
その上、フィルタ52上に粉末が蓄積することで、フィルタ52の漸進的な閉塞が誘発され、反応装置4の内側圧力の上昇がひき起こされる。圧力変動は、変換の終りで得られるUO2粉末の一定の品質の維持に有意な影響を及ぼし、反応装置4の過度に高い内側圧力は変換設備2の安全化を促し得る。
【0068】
フィルタ52がUO2F2および/またはUO2粉末により閉塞された場合には、変換設備2を停止させ、フィルタ52を清掃または交換することが必要であり、これは面倒でかつ費用のかかることである。
【0069】
同様に、反応装置4内の反応体注入装置、ここでは同心注入器11のところでの目詰まりが発生する可能性もある。実際、気体注入の圧力および温度が十分でない場合、UF6は同心注入器11の出口で結晶化し、こうして反応装置4の反応体補給を目詰まりさせる可能性がある。したがって、特にUF6供給源の交換の際には、一定の補給圧力を保つことが重要である。
【0070】
変換設備2は有利には、例えば、逆流で、すなわち反応装置4の反応チャンバ18の内部に向かってフィルタ52を通して中性ガスを衝撃的に注入することによりフィルタ52の閉塞を解除するように構成された、閉塞解除装置53を含む。中性ガスは例えば窒素(N2)である。
【0071】
逆流中性ガスの注入は、反応装置4の内部での圧力平衡を混乱させる可能性がある。反応装置4の作動の混乱、特に反応装置4の内部の圧力の混乱を制限するように決定されたパラメータに応じて、制御された形で閉塞解除を実現することが望ましい。
【0072】
有利には、閉塞解除装置53は、別個のフィルタ52群毎に逐次的に閉塞解除を行うことによって、自動化された形でフィルタ52の閉塞解除を実施するように構成されている。
【0073】
このとき、閉塞解除装置53は、異なるフィルタ52群の中で逐次的に逆流中性ガスを注入するように構成される。各フィルタ52群は、ただ一つのフィルタ52または複数のフィルタ52を含む。
【0074】
優先される一実施形態において、フィルタ52は、フィルタ52のそれぞれ半数を各々格納する2つの群にまとめられ、閉塞解除は2つの群で中性ガスの注入とともに交番して実施され、該中性ガスの注入は例えば30秒毎といった周期的に実現される。同様に、例えば3分の1または4分の1ずつ閉塞解除サイクルを実施しかつ/または注入頻度を適応させることも同様に可能である。
【0075】
各フィルタ52内の逆流中性ガスの注入の圧力は、反応装置4内の混乱を制限するように選択される。各フィルタ52に適用される相対圧力が、好ましくは2~5バール、特に3~4.5バールである場合、フィルタ52の満足のゆく閉塞解除を得ることが可能となる。本文中に別段の記載のないかぎり、「相対圧力」なる表現は、大気圧との関係における圧力差を意味する。
【0076】
中性ガスの一定の注入圧力を保証するために、閉塞解除装置53は例えば、中性ガスを格納するタンク55による補給を受け、一定の圧力に維持される。
【0077】
各フィルタ52内への逆流中性ガスの注入時間は、注入時間中、特にフィルタ52の表面全体にわたり満足のゆく閉塞解除を可能にしながら、反応装置4内の混乱を制限するように選択される。各フィルタ52内の逆流中性ガスの注入時間は、例えば1秒未満である。
【0078】
好ましくは、各フィルタ52内への逆流中性ガスの注入の際に、捕捉装置50は、閉塞解除のために使用される中性ガスが捕捉装置50を介して直接漏出するのを回避するため、逆流中性ガスの注入の前にこのフィルタ52を通した吸引を切断するように構成されている。
【0079】
好ましくは、閉塞解除装置53は、特に、変換設備2の作動に対するこの注入の影響を制限しながらフィルタ52上の粉末の蓄積を回避するために選択された周期で、循環式に閉塞解除を実施するように構成されている。好ましくは、周期は30秒~1分である。
【0080】
したがって、好ましい一実施形態によると、閉塞解除装置は、循環式(または周期的)に自動的に閉塞解除シーケンスを反復するように構成されている。フィルタ52の逐次的および周期的な自動閉塞解除は、例えば、反応装置4内において10mbar~500mbar、好ましくは50~400mbar、さらに好ましくは100~350mbarの相対圧力で変換設備2の作動を確保させることを可能にし、これにより、満足のゆく特性、特に経時的にほぼ一定の合理的なフッ素含有量を有するUO2粉末を得ることが可能になる。
【0081】
フィルタ52の閉塞解除は、フィルタ52上に形成された粉末の堆積の脱落を誘発し、反応チャンバ18内の過度な圧力上昇を回避する。
【0082】
逐次的かつ周期的な閉塞解除は、フィルタ52上に形成される固体物質の凝集物のサイズおよび緻密性を制限し、それらの自重による離脱および移送装置30内の反応チャンバ18の底面への重力による凝集物の過度に大量の脱落を回避することを可能にする。粉末状態でのUO2F2粉末と緻密な凝集物の混合は、実際、それに由来するUO2粉末の物理的および化学的特性、詳細にはそのフッ素含有量についての不均質性を誘発し得る。
【0083】
複数のフィルタ52の群によって実現される閉塞解除は、フィルタ52から駆逐された粉末が、フィルタ52の個別の閉塞解除の場合そうでありうるように、別のフィルタ52上に貼付くのを回避する。複数のフィルタ52の群毎に実現される閉塞解除は、粉末の霧を発生させ、堆積形成を制限することを可能にする。
【0084】
逐次的かつ周期的な閉塞解除を随意に補足するものとして、閉塞解除装置53は、特にフィルタ52が寿命に達し逐次的かつ周期的閉塞解除が不十分になった場合に、フィルタ52の定時の閉塞解除を可能にするための、手動または自動の制限機構を含むことができる。この定時の閉塞解除は、フィルタ52の単位閉塞解除であっても、あるいは規模を縮小したフィルタ52の群の閉塞解除であってもよい。
【0085】
図1に例示されているように、好ましくは、変換設備2はさらに、反応チャンバ18の壁上の粉末の蓄積、および閉塞解除作業の際にフィルタ52から排出された粉末の堆積の反応チャンバ18の壁上への貼付きを回避することを目的とする少なくとも1つの流動装置56を含む。
【0086】
流動装置56は、粉末の連続的な流動および、特に経時的に安定したフッ素含有量で量的および質的の両面から見たUO2F2粉末の炉6への安定した補給条件に、有利に作用することができる。
【0087】
流動装置は、好ましくは規則的にまたは連続的に反応装置4の少なくとも1つの壁を振動させかつ/または打撃するように構成されている。
【0088】
流動装置56は例えば、各々反応装置4の壁の中に衝撃波を発生させるような形で反応装置4の壁を打撃するように構成されている単数または複数の打撃機構、および/または各々反応装置4の壁上に配置され振動信号(または振動)を発生させ反応装置4の壁に対してこの振動を伝達するように構成されている単数または複数の振動機構、例えば振動ポットを含む。好ましい形態においては、流動装置56は、壁から粉末を剥がすための衝撃およびその流動を補助するための振動を同時に生成する単数または複数の機構を含む。
【0089】
以下では、打撃機構、振動機構および2つの機能を提供する機構が、「流動機構」と呼ばれる。
【0090】
したがって、概して流動装置は、反応装置4の壁を振動させかつ/または打撃するように構成された少なくとも1つの流動機構を含む。
【0091】
流動機構は、反応装置4の壁に規則的なさらには連続的な振動を加えることができる。
【0092】
流動装置56はここでは、反応装置4の壁の外部表面の直径方向に反対側の2つの位置に2つずつ配置された、例えば電動ストライカタイプの4つの流動機構58を含む。
【0093】
有利には、流動装置56が複数の流動機構58を含む場合、反応装置4の作動中、流動機構58は逐次的に作用するように制御される。
【0094】
流動機構58の数、位置および作動シーケンスは、反応装置4の幾何形状、粉末の品質および閉塞解除装置53の作動パラメータに応じて適応され得る。
【0095】
各々の流動機構58は、反応装置4の壁上に直接か、または例えば中間部品を介して固定され得る。この場合、中間部品は、例えばそのメンテナンスを容易にするため取外し可能である。
【0096】
閉塞解除装置53と流動装置56を結び付けることによって、フィルタ52上および反応装置4の壁上に被着する粉末堆積のサイズおよび緻密性を制限し、反応装置4の底面への堆積の再落下を調節し、こうして、UO2粉末の均質性、特に経時的にほぼ一定のフッ素含有量を確保することが可能になる。
【0097】
変換設備2は、移送装置30と反応チャンバ18との間、反応装置4と炉6との間、および炉6と収集装置40との間の気密性を確保するための気密性装置54を含む。気密性装置54は、移送装置30と反応チャンバ18との間の接合部、反応装置4の出口管20と炉6の入口26との間の接合部、および炉6の出口28と収集装置40の入口管42との間の接合部に配置される。気密性装置54は、反応装置4との関係における移送装置30の回転および、反応装置4および収集装置40との関係における炉6のドラム32の回転を可能にしながら、気密性を確保する。
【0098】
気密性装置54は、中性ガスで、好ましくは窒素で加圧される。
【0099】
このために、
図1に例示されているように、変換設備2は例えば、気密性装置54に加圧用中性ガスを補給するように配設された加圧用補給源57を含む。
【0100】
気密性装置54に補給を行う中性ガスの圧力は、変換設備2の外部への粉末のいかなる拡散も回避するため、変換設備2の内部に存在する圧力よりも高い。実際には、気密性装置54の加圧用中性ガスは、反応装置4および/または炉6内に移行する可能性があり、反応装置4および炉6の作動パラメータは、この中性ガスの供給を考慮するように適応される。
【0101】
変換設備2は、ドラム32の内側表面からUO2F2またはUO2粉末を剥がすように、炉6の打撃表面62を打撃するための少なくとも1つの打撃装置60を含む。
【0102】
変換設備2はここでは、炉6の熱チャンバ38から軸方向に出るドラム32の軸方向端部の外側表面によって形成された打撃表面62を打撃するために、ドラム32の各々の軸方向端部に配置された打撃装置60を含む。変形形態では、打撃表面62は、炉6のこの打撃表面62が打撃された場合にドラム32の周囲壁に振動を伝達することを可能にする炉6の全く別の表面によって画定される。
【0103】
変換設備2は有利には、ドラム32の同じ端部に配置され、かつドラム32を中心にして角度的に分布させられた複数の打撃装置60を含むことができる。
【0104】
好ましい形態において、変換設備2は、2つの打撃装置60群を含み、各群はドラム32の2つの端部のうちのそれぞれ一端部に配置されており、各群の打撃装置60はドラム32を中心として角度的に分布させられている。
【0105】
打撃装置60は類似したものである。一つの打撃装置60のみが
図2中でより詳細に例示されている。
【0106】
図2に例示されているように、各々の打撃装置60は、1つの打撃方向Pに沿って打撃表面62との関係において可動であるストライカ64、およびストライカ64と打撃表面62との間に配置された中間部品66を含み、こうしてストライカ64が中間部品66を介して打撃表面62を打つようになっており、中間部品66は、打撃表面62から離隔した位置と炉6の打撃表面62との接触位置との間で打撃方向Pに沿って可動である。
【0107】
打撃方向Pはここでは、中間部品66と打撃表面62との接触点において打撃表面62に対し接線方向の平面に直交している。打撃方向Pはここでは、ドラム32の中心軸Cに対してほぼ半径方向である。
【0108】
ストライカ64は、打撃方向Pに沿って交番並進運動でストライカ64を移動させるための打撃アクチュエータ68によって担持されている。打撃アクチュエータ68は、ここでは、複動式油圧または空気圧ジャッキである。
【0109】
打撃装置60は、アクチュエータ68および中間部品66を担持する支持体70を有し、こうして中間部品66はストライカ64と打撃表面62との間に位置するようになっている。中間部品66は、打撃方向Pに沿って支持体70上を摺動するように組付けられている。
【0110】
中間部品66は、ストライカ64による打撃を受けるための後部表面66A、および打撃表面62と接触するための前方表面66Bを有する。接触位置において、前方表面66Bは打撃表面62と接触状態にあり、離隔位置においては、前方表面66Bは打撃表面62から離隔されている。
【0111】
打撃装置60は、離隔位置に中間部品66を戻すように配設された弾性戻し機構72を含む。中間部品66は、支持体70の収納部74の中に収容され、弾性機構72は、収納部74の内側肩部74Aと中間部品66の外側肩部66Cとの間に間置されている。
【0112】
弾性機構72はここでは、中間部品66を取り囲み、中間部品66が離隔位置から接触位置まで移動する場合圧縮されるコイルばねである。
【0113】
打撃装置60は、ストライカ64の位置を知ることができるようにする位置センサ76を含む。位置センサ76は、例えば中間部品66の近くに配置され、ストライカ64が、中間部品66と接触状態にあるか否かを決定できるようにする誘導センサである。打撃アクチュエータ68は、位置センサ76によって提供される位置信号に応じて制御される。
【0114】
作動中、打撃アクチュエータ68は、ストライカ64を中間部品66から引き離し、次に中間部品66を介して打撃表面62を打撃するようにストライカ64を中間部品66に対し移動させるように、交番並進運動でストライカ64を移動させる。ストライカ64は、中間部品66を、弾性機構72に対抗して離隔位置から接触位置まで移動させる。
【0115】
ストライカ64の反復的衝撃は、ストライカ64自体およびドラム32の外側表面に損傷を与える可能性があると思われる。ストライカ64と別個の、炉6に対し常時結合されていない中間部品66を具備することにより、犠牲部品または損耗部品として中間部品66を使用することが可能となる。例示されている実施例では、中間部品66は炉6との関係において可動な形で組付けられている。
【0116】
満足のゆく特性、特に50ppm未満の不純物、本質的にはフッ素含有量、例えば20~100μmの範囲内にある均質な粒径分布、4m2/g未満の比表面積、を有するUO2粉末の獲得は、加水分解および熱加水分解の作業条件、特に反応体補給流量および温度によって左右される。
【0117】
補給装置8は、反応体および中性ガス、特に中性掃気ガスを規定の流量で補給するように構成されている。
【0118】
反応装置4の加熱装置24は、所望される特性を有するUO2F2そして次にUO2の粉末を得るために適切な温度範囲内に反応装置4のチャンバを維持するように構成されている。
【0119】
有利には、安定化した生産段階中、反応装置4への気体UF6補給の毎時質量流量は75~130kg/hであり、反応装置4への加水分解用乾燥水蒸気補給の毎時質量流量は15~30kg/hであり、反応装置4内の温度は150~250℃である。
【0120】
これらの値範囲は、所望される特性を有するUO2粉末を得ることを最終的に可能にする。詳細には、これらの値範囲は、1m2/g~4m2/g、好ましくは1.9m2/g~2.9m2/gの結晶粒比表面積を有するUO2粉末を得ることを可能にする。さらに、これらの値範囲は、50ppm未満、好ましくは35ppm未満、さらに好ましくは20ppm未満のフッ素(F)残留含有量を有するUO2粉末を得ることを可能にする。
【0121】
有利な実施形態において、反応装置4への気体UF6補給の毎時質量流量は、90~120kg/hであり、反応装置4への加水分解用乾燥水蒸気補給の毎時質量流量は、20~25kg/hである。
【0122】
反応装置4内の注入時のUF6の結晶化を回避するために、反応装置4には、75℃~130℃、好ましくは90℃~120℃の補給温度でUF6が補給される。
【0123】
特定の一実施形態において、変換設備2は、調節されたUF6の流量および温度で反応装置4に向かって連続的にUF6を放出できる放出装置を含む。
【0124】
UF6は、例えば円筒形であるタンク内で輸送される。室温で、UF6は固体状態にある。固体状態から気体状態への移行は、例えば加熱チャンバ内、詳細には恒温器(非防水性)内またはオートクレーブ(防水性)内におけるタンクの加熱により行われる。
【0125】
図3に例示されているように、変換設備2は、UF
6を格納するタンク84から反応装置4への気体UF
6の補給のための放出装置82を有している。各タンク84は、気密性弁85により閉鎖される。
【0126】
放出装置82は、少なくとも2つの加熱チャンバ86を含み、各加熱チャンバ86は、固体状態のUF6のタンク84を収容しそれを加熱して気体状態のUF6を生成するように設計されており、放出装置82は、好ましくは反応装置4に補給される気体UF6流束が中断することなく、現在の該加熱チャンバ86の中に収容されたタンク84がもはや十分に満たされていなくなった時点で現在の加熱チャンバ86から次の加熱チャンバ86に移行しながら、複数の加熱チャンバ86から逐次的に反応装置4に補給を行うように構成されている。好ましくは、各加熱チャンバ86は、それぞれのタンク84をUF6の三重点温度より高い温度、例えば75℃超の温度そして好ましくは95℃の公称温度、例えば95℃±10℃に加熱し維持することができる。
【0127】
したがって、放出装置82は、他の各加熱チャンバ86がタンク84からのUF6の放出を待ってこのタンク84を加熱しているかまたはUF6が満たされたタンク84による再装填を受ける間、選択的に加熱チャンバ86の1つから反応装置4に向かってUF6を放出するように構成された補給回路87を含む。
【0128】
各々の加熱チャンバ86は例えば、閉鎖すると反応装置4から加熱チャンバ86を隔離させることができ開放すると反応装置4に対し加熱チャンバ86を流体連結することのできるそれぞれの流量調節用弁88を介して反応装置4に連結される。タンク84の弁85そして次に弁88の開放は、タンク84と反応装置4との間の圧力差のため、加熱チャンバ86から反応装置4に向かうUF6の流動を可能にする。加熱チャンバ86はこのとき、受動的放出モードにある。
【0129】
任意には、各タンク84は、各加熱チャンバ86に結び付けられこの加熱チャンバ86に結び付けられた弁88と並列に配置されたそれぞれのポンプ90を介して、反応装置4に連結されている。ポンプ90は好ましくは容積式ポンプ、さらに好ましくは容積式ベローズポンプである。
【0130】
ポンプ90の活動化は、加熱チャンバ86内に格納されたタンク84内の圧力が加熱チャンバ86から反応装置4に向かう気体UF6の循環を確保するためには不十分である場合に、この循環を強制できようにする。このとき、加熱チャンバ86は能動的放出モードにある。弁88が解放される場合、ポンプ90は迂回される。
【0131】
放出装置82は、例えば各加熱チャンバ86の外部からそれぞれのタンク84の弁を開放するための装置と、弁88そして場合によっては各加熱チャンバ86に結び付けられたポンプ90を制御し加熱チャンバ86から逐次的に補給を、そして場合によっては各々の加熱チャンバ86について受動モードから能動モードへの移行を確保するように構成された電子制御ユニット92とを含む。
【0132】
放出装置82は例えば、1つの加熱チャンバ86から次の加熱チャンバ86への移行そして場合によっては受動モードから能動モードへの移行を各タンク84内の圧力に準ずる形で制御するように構成されている。
【0133】
このために、放出装置82は、例えば各タンク84に結び付けられた圧力センサ94を含み、電子制御ユニット92は弁88そして場合によっては各加熱チャンバ86に結び付けられたポンプ90を圧力センサ94によって提供された測定値に応じて制御するように構成されている。
【0134】
生産サイクルの開始時点で、タンク84は、第1の加熱チャンバ86内で、好ましくは加熱チャンバ86とタンク84との間の熱交換を改善するために中性ガス雰囲気下で加熱される。中性ガスは、例えば窒素である。必要な温度に達した時点で、すなわち固体UF6が液化されタンク84内のUF6が液体/気体平衡段階になる時点で、そしてタンク84の気密性弁85の開放後、この第1の加熱チャンバ86の出口と反応装置4内へのUF6の注入用ダクト10との間に配置された弁88は開放し、この第1の加熱チャンバ86から受動的放出モードでUF6の放出が開始する。これと並行して、第2の加熱チャンバ86内の別のタンク84の加熱が始まる。
【0135】
UF6が放出されるにつれて、第1の加熱チャンバ86のタンク84内の圧力は、UF6の流量の降下およびこの第1の加熱チャンバ86内に収容されたタンク84と反応装置4との間の流束の逆転を誘発し得る値に近い値まで低下する。このとき、タンク84内にはなお数キログラムのUF6が残っている。この段階に達する前に、第1の加熱チャンバ86は、弁88の閉鎖および対応するポンプ90の運転開始と共に、受動的放出モードから能動的放出モードへと転換する。こうして、UF6の放出は、例えばタンク84内の絶対100mbarという放出終了時圧力で、第1の加熱チャンバ86のタンク84内に格納されたUF6のほぼ全量の放出に至るまで、続行可能である。この時点で、第2の加熱チャンバ86内に収容されたタンク84は、UF6の放出のために必要な温度に達しており、タンク84の気密性弁85は開放される。第1の加熱チャンバ86に結び付けられた弁88は閉じ、第2の加熱チャンバ86に結び付けられた弁88は開き、第1の加熱チャンバ86から第2の加熱チャンバ86への転換の際のUF6の流量、温度および圧力の改変無く、第2の加熱チャンバ86のタンク84から中断無くUF6の放出は続行する。並行して、第1の加熱チャンバ86内に収容されたタンク84の弁85は閉鎖され、冷却後に、第1の加熱チャンバ86が開放されて大気に触れ、タンク84は排出されて、UF6が満たされた新しいタンク84によって置換される。
【0136】
変形形態として、反応装置4へのUF6の補給の変動をさらに削減するために、第2の加熱チャンバ86に結び付けられた弁88は、第1の加熱チャンバ86に結び付けられた弁88が閉じる前に開放でき、UF6の放出は2つのタンク84から続行され、第1の加熱チャンバ86は能動的放出モードで作動し、第2の加熱チャンバ86は受動的放出モードで作動する。第2の加熱チャンバ86に結び付けられた弁88の開放は、例えば弁88の閉鎖の時点および第1の加熱チャンバ86のポンプ90の運転開始の時点、あるいは第1の加熱チャンバ86のタンク84によるUF6放出の停止前の他のあらゆる時点で介入し得る。
【0137】
好ましくは、あらゆる状況下で放出源の最も近くで補給を切断できるように、弁88は地震応力に対する耐性を有する。
【0138】
放出装置82は、必要な圧力および必要な温度でかつ必要な流量でのUF6の放出で、タンク84内に格納されたUF6のほぼ全量を用いて、変換設備2の連続的生産を可能にする。
【0139】
好ましくは、反応装置4は、175℃~300℃、特に200℃~270℃の補給温度で加水分解用乾燥水蒸気の補給を受ける。
【0140】
好ましくは、炉6には、25~40kg/h、特に30~35kg/hの補給毎時質量流量で熱加水分解用乾燥水蒸気が補給される。
【0141】
同様に好ましくは、炉6には、250℃~450℃、好ましくは300℃~400℃の補給温度で、熱加水分解用乾燥水蒸気が補給される。
【0142】
好ましくは、炉6へのH2補給体積流量は10~25Nm3/h、特に15~20Nm3/hである(「Nm3/h」とは、毎時ノルマル立方メートルを意味し、標準温度および圧力条件(20℃および1atm)下にある気体について一立法メートルの体積の中味に対応する数量の気体の測定単位である)。H2は概して、室温で注入される。
【0143】
反応装置4に補給する中性掃気ガスの注入パラメータは、反応装置4内で発生する反応に影響を及ぼす。
【0144】
好ましくは、反応装置4の中性掃気ガス補給流量は、1.5~5Nm3/hであり、中性掃気ガスの注入温度は80℃~130℃であり、この中性掃気ガスの相対圧力は反応装置4の内部における相対圧力よりも高く、好ましくは1バールより低い。
【0145】
特定の一実施形態において、中性掃気ガスの補給流量は、2~3Nm3/hであり、中性掃気ガスの注入温度は90~105℃である。
【0146】
その上、炉6の加熱要素36は、炉6の入口26から炉6の出口28に向かって漸増し次に漸減する温度を炉6の中で確立するように制御される。
【0147】
炉6は、例えば炉6に沿って画定された複数の連続する区分、ここでは炉6の入口26から出口28に向かう6つの連続する区分S1~S6を含み、各区分S1~S6は、この区分S1~S6専用の加熱要素36によって加熱される。
【0148】
炉6は、各区分S1~S6に結び付けられたそれぞれの温度センサ80を含む。炉6の各区分の温度は、この区分に結び付けられた温度センサ80によって測定された温度とみなされる。各温度センサ80は、例えば、区分に結び付けられた加熱要素36に隣接する熱電対である。
【0149】
各区分S1~S6に専用の加熱要素36は、この区分内に位置する温度センサ80によって測定された温度が規定の基準値にあるように他の区分専用の加熱要素とは独立して制御される。
【0150】
有利な一実施形態において、各区分S1~S6は、複数の温度センサ80を備えており、炉6の各区分S1~S6の温度は、この区分S1~S6に結び付けられた作動中の温度センサ80によって測定された温度の平均とみなされる。
【0151】
有利な一実施形態においては、炉6の加熱要素36は、以下の温度プロファイルを確立するように制御される:
- 第1の区分S1:660~770℃
- 第2の区分S2:700~730℃
- 第3の区分S3:720~745℃
- 第4の区分S4:730~745℃
- 第5の区分S5:660~700℃
- 第6の区分S6:635~660℃
【0152】
この温度プロファイルは、特に温度に依存する複数の素反応で構成された複合反応であるUO2F2粉末の熱加水分解の推移を管理することを可能にする。
【0153】
生産段階において、閉塞解除装置53は、自動的かつ規則的に周期的閉塞解除を実現する。さらに、好ましくは、流動装置56は、自動的、規則的または連続的に反応装置4を振動させかつ/または打撃し、かつ/または打撃装置60が、内側壁上に貼り付いた粉末が大きな寸法のおよび/または緻密な堆積を形成しないうちにこの粉末を落下させるために、自動的かつ規則的に炉6を打撃する。
【0154】
それでもフィルタ52は、変換設備2の作動およびその老化にしたがって過度に閉塞する可能性がある。
【0155】
反応装置4の内部の相対圧力の増大は、概して、フィルタ52の閉塞解除が不十分になっていることの表われである。
【0156】
反応装置4の内部の圧力の監視は、閉塞解除の効率を監視することを可能にする。
【0157】
好ましくは、安定した生産段階において、反応装置4内部の相対圧力が10mbar~500mbar、好ましくは50~400mbar、さらに好ましくは100~350mbarにとどまることが望ましい。
【0158】
変換設備2は、反応装置4内部の圧力を測定するための圧力センサP1を含む。
【0159】
好ましくは、反応装置4内部の相対圧力が既定の安全化閾値を超えている場合、制御システム16は、変換設備2の停止を制御するように構成されている。
【0160】
安全化閾値は、例えば100~500mbar、好ましくは200~450mbar、さらに好ましくは200~400mbar、特に約350mbarである。
【0161】
有利には、反応装置4の内部の相対圧力が既定の定時の閉塞解除閾値を超えた場合、閉塞解除装置53は、フィルタ52の定時の閉塞解除を実現するように制御される。定時の閉塞解除は、逐次的閉塞解除用中性ガスの注入圧力範囲の上位にある閉塞解除用注入圧力、さらには前記範囲を超える大きい注入圧力で実現され得る。定時の閉塞解除はさらに、単数または複数のフィルタ52上で特異的に、例えば閉塞すると思われる特定の単数または複数のフィルタ52上で個別に、あるいは限定数のフィルタ52上でまとめて実現され得る。
【0162】
定時の閉塞解除閾値は、例えば設備の安全化圧力より100mbar低い範囲内に定められ、例えば設備の安全化閾値より50mbar下、好ましくは30mbar下である。
【0163】
実際、フィルタ52の重度の閉塞の場合、圧力は反応装置4内で急速に増大し、手動での清浄または交換に着手するために設備を停止させることなく、または閉塞解除作業の際に移送装置30内にフィルタ52から再落下する無制御の量の凝集物がUO2F2粉末中に加わることにより出口でUO2粉末の不均質性が創出されることなく、フィルタ52を閉塞解除することは困難、さらには不可能となる。
【0164】
閉塞解除の際に、各フィルタ52の内部に中性ガスを注入することによって、10mbar~500mbarの相対圧力で作動する反応装置4の混乱を制限しながら、フィルタ52の外部表面上に捕捉されたUO2F2粉末の粒子を追い出すことができる。
【0165】
ここでは反応装置4に装備された流動装置56による反応装置4の単数または複数の壁の振動および/または打撃は、さらに、反応装置4の内側壁の上に被着し得るUO2F2粉末の粒子を剥がすことを可能にする。
【0166】
ここでは打撃装置60による炉6の打撃表面62の打撃は、変換設備2によって生成されるUO2粉末の品質にも影響を及ぼし得る炉6内の粉末の堆積形成を回避することを可能にする。
【0167】
反応性ガスおよび中性掃気ガスの流量ならびに反応装置4内および炉6内の温度の制御は同様に、満足のゆくUO2粉末の獲得条件での加水分解および熱加水分解反応の確立をも可能にする。
【0168】
概して、作動中、反応装置4内または炉6内に注入される気体全体は、反応装置4または炉6内に存在する圧力よりも高い圧力、例えば反応装置4または炉6の内部の圧力よりも少なくとも20mbar高い、好ましくは少なくとも50mbar高い圧力にある。
【0169】
炉6上に打撃装置を具備することは、変換方法および変換パラメータの制御とは無関係に有利である。
【0170】
したがって、概して、本発明は六フッ化ウラン(UF6)を二酸化ウラン(UO2)に変換する設備において、
-気体UF6と乾燥水蒸気との反応によって、UF6を酸フッ化ウラン(UO2F2)に変換するための加水分解反応装置と;
-UO2F2、乾燥水蒸気および水素ガス(H2)との反応によって、反応装置により提供されたUO2F2粉末をUO2粉末に変換するための熱加水分解炉であって、打撃表面を有する炉と;
-打撃表面を打撃するための少なくとも1つの打撃装置であって、打撃表面との関係において可動であるストライカおよび、ストライカが中間部品を介して打撃表面を打つようにストライカと打撃表面との間に配置された中間部品を含み、中間部品が炉の表面から離隔した位置と炉の打撃位置との間で可動である、打撃装置と
を含む変換設備に関する。
【0171】
変換設備はさらに、個別にまたは技術的に可能なすべての組合せにしたがって考慮した以下の任意の特徴のうちの単数または複数を含むことができる:
-打撃装置は、中間部品を離隔位置に戻すための弾性戻し機構を含む;
-打撃装置は、ストライカを移動させるための空気圧式または油圧式アクチュエータを含む;
-炉は、UO2F2を収容し中に乾燥水蒸気およびH2が注入される回転ドラムを含み、炉の打撃衝撃表面はドラムの外側表面である;
-反応装置の少なくとも1つの壁を加振するおよび/または打撃するように構成され、好ましくは、直接または中間部品、例えば取外し可能な中間部品を介して壁を加振するおよび/または打撃するために反応装置の壁上に配置された少なくとも1つの流動機構を含む、少なくとも1つの流動装置;
-反応装置内に存在する気体を捕捉するように構成されフィルタを含む少なくとも1つの捕捉装置;
-フィルタの閉塞解除、好ましくは各々単数または複数のフィルタを含む別個のフィルタ群毎の閉塞解除、詳細にはフィルタ群毎の逐次的および/または循環的な閉塞解除のために構成された少なくとも1つの閉塞解除装置;
-反応装置にUF6を補給するための放出装置であって、固体状態のUF6のタンクを収容しそれを加熱して気体状態のUF6を生成するように構成された少なくとも1つの加熱チャンバと、該加熱チャンバから反応装置に補給を行うように構成された補給回路とを含む、放出装置;
-補給回路は、加熱チャンバ内に収容されたタンクから反応装置に向かうUF6の循環を強制するために、加熱チャンバまたは各々の加熱チャンバに結び付けられたポンプを含み、ポンプまたは各ポンプは好ましくは容積式ポンプ、さらに好ましくは容積式ベローズポンプである。
-補給回路は、加熱チャンバまたは各加熱チャンバに結び付けられ、該加熱チャンバに結び付けられたポンプの分岐に設置された流量調節用弁を含む。
【符号の説明】
【0172】
4 加水分解反応装置
6 熱加水分解炉
32 ドラム
50 捕捉装置
52 フィルタ
56 流動装置
58 流動機構
60 打撃装置
62 打撃表面
64 ストライカ
66 中間部品