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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】リレー駆動回路及びエアコン
(51)【国際特許分類】
   H01H 47/32 20060101AFI20221121BHJP
   H03K 17/695 20060101ALI20221121BHJP
   H01H 47/22 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
H01H47/32 A
H03K17/695
H01H47/22 C
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021542406
(86)(22)【出願日】2019-06-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2019092824
(87)【国際公開番号】W WO2020151178
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-07-21
(31)【優先権主張番号】201910053609.8
(32)【優先日】2019-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910053607.9
(32)【優先日】2019-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】霍兆鏡
(72)【発明者】
【氏名】黄招彬
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207883612(CN,U)
【文献】特開2003-032919(JP,A)
【文献】特開2011-113864(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102709117(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 47/00 - 47/36
H03K 17/695
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチモジュールと、フィルターインダクターとを備え、
前記スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信し、前記スイッチモジュールの出力端は、リレーに接続可能であり、前記リレーは、受信したオン信号に従って閉成動作を完了し、
異なる形式の前記パルス駆動信号によって前記スイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、前記リレーに対するパルス駆動制御を実現し、
前記スイッチモジュールの出力端は、前記フィルターインダクターを直列に接続することにより前記リレーに接続され、
前記リレーが受信したオン信号に従って閉成動作を完了した後、前記パルス駆動信号によって前記スイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、前記リレーに対するパルス駆動制御を実現し、
前記フィルターインダクターは、前記パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、
前記リレーの開放電圧に応じて前記パルス駆動信号のデューティ比を決定する、リレー駆動回路。
【請求項2】
スイッチモジュールと、フィルターインダクターとを備え、
前記スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信し、前記スイッチモジュールの出力端は、リレーに接続可能であり、前記リレーは、受信したオン信号に従って閉成動作を完了し、
異なる形式の前記パルス駆動信号によって前記スイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、前記リレーに対するパルス駆動制御を実現し、
前記スイッチモジュールの出力端は、前記リレーの第1のコイル端に接続され、前記リレーの第2のコイル端は、前記フィルターインダクターを直列に接続することにより駆動電源に接続され、前記フィルターインダクターは、前記パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、前記スイッチモジュールの入力端は接地され、
前記リレーの開放電圧に応じて前記パルス駆動信号のデューティ比を決定する、リレー駆動回路。
【請求項3】
前記パルス駆動信号のデューティ比は、35%である、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項4】
前記リレーのインダクタンス量、前記フィルターインダクターのインダクタンス量及び前記リレーの開放電圧に応じて、前記パルス駆動信号の最小周波数を決定する、請求項1又は2に記載のリレー駆動回路。
【請求項5】
前記スイッチモジュールの入力端は、駆動電源に接続され、
前記スイッチモジュールの出力端は、前記フィルターインダクターにより前記リレーの第1のコイル端に接続され、前記リレーの第2のコイル端は接地される、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項6】
前記スイッチモジュールの入力端は接地され、
前記スイッチモジュールの出力端は、前記フィルターインダクターにより前記リレーの第1のコイル端に接続され、前記リレーの第2のコイル端は、駆動電源に接続される、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項7】
前記パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号である、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項8】
前記リレーのインダクタンス量、前記フィルターインダクターのインダクタンス量、前記リレーの開放電圧、及び前記リレーの閉成反応時間に応じて、前記低周波パルス駆動信号の周波数を決定し、
前記低周波パルス駆動信号の最小周波数は、50Hzである、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項9】
前記パルス駆動信号は、可変周波数パルス駆動信号であり、前記可変周波数パルス駆動信号の周波数は、予め設定された変動範囲内で変化する、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項10】
前記リレーの誘導コイルと並列に設置され、コンデンサの容量性リアクタンスによって電流を制限することにより、前記リレーを降圧して稼働させるフィルタコンデンサをさらに備える、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項11】
フライホイールダイオードをさらに備え、
前記フライホイールダイオードのアノードは、前記第2のコイル端に接続され、前記フライホイールダイオードのカソードは、前記スイッチモジュールの出力端と前記フィルターインダクターの間に接続され、前記フライホイールダイオードは、前記リレーにおけるコイル電流が流路を失った時に、前記コイル電流によって生成された逆起電力を放電する、請求項2に記載のリレー駆動回路。
【請求項12】
フライホイールダイオードをさらに備え、
前記フライホイールダイオードのアノードは、前記第2のコイル端に接続され、前記フライホイールダイオードのカソードは、前記駆動電源と前記フィルターインダクターの間に接続され、前記フライホイールダイオードは、前記リレーにおけるコイル電流が流路を失った時に、前記コイル電流によって生成された逆起電力を放電する、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項13】
前記スイッチモジュールは、直列に接続された保護抵抗とスイッチング素子を含み、
前記スイッチング素子は、三極真空管、MOSFET、GTO、IGBT又はドライバチップの何れか一つである、請求項から12の何れか一項に記載のリレー駆動回路。
【請求項14】
前記パルス駆動信号を出力する駆動制御モジュールをさらに備え、
前記駆動制御モジュールは、さらに、長パルス駆動信号によって前記リレーの閉成を制御するように、前記オン信号に従って前記長パルス駆動信号を生成する、請求項1から13の何れか一項に記載のリレー駆動回路。
【請求項15】
前記長パルス駆動信号の継続時間は、2sである、請求項14に記載のリレー駆動回路。
【請求項16】
前記パルス駆動信号は、高周波パルス駆動信号であり、
1つの駆動サイクルにおいて、先ず、前記高周波パルス駆動信号の入力をオンにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、そして、前記高周波パルス駆動信号の入力をオフにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、
ここで、f2>10*f1であり、f1は、低周波パルス駆動信号の周波数であり、f2は、前記高周波パルス駆動信号の周波数である、請求項に記載のリレー駆動回路。
【請求項17】
請求項1から16の何れか一項に記載のリレー駆動回路を備える、エアコン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年1月21日に中国特許庁に提出された、出願番号が201910053609.8であり、発明の名称が「リレー駆動回路及びエアコン」である中国特許出願、及び2019年1月21日に中国特許庁に提出された、出願番号が201910053607.9であり、発明の名称が「リレー駆動回路及びエアコン」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てを援用することにより本願に取り入れる。
【0002】
本願は、リレー技術分野に関し、具体的には、リレー駆動回路及びエアコンに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、エアコンにおけるリレーを駆動する時、リレーが定格電圧で電源投入された後、リレーは依然として定格電圧で駆動されるので、以下の欠陥が生じる。
1.リレーの電源投入後の駆動電圧は、定格電圧に達する必要がないため、定格電圧を継続してリレーを駆動して稼働させた場合、駆動の消費電力が増加し、エネルギーの浪費になる。
2.リレーの発熱は、回路の発熱総量を増加させ、回路におけるデバイスの耐用年数に影響を及ぼしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、従来技術又は関連技術における技術的課題の少なくとも1つを解決することを目的とする。
【0005】
そのため、本願の1つの目的は、リレー駆動回路を提供することである。
【0006】
本願のもう1つの目的は、エアコンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本願の第1の態様の実施例によれば、スイッチモジュールを備え、スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールの出力端は、リレーに接続可能であり、リレーは、受信したオン信号に従って閉成動作を完了し、異なる形式のパルス駆動信号によってスイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、リレーに対するパルス駆動制御を実現し、リレーの開放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定するリレー駆動回路を提供する。
【0008】
上記技術的手段において、好ましくは、パルス駆動信号を出力する駆動制御モジュールをさらに備え、スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信するように、駆動制御モジュールに接続され、スイッチモジュールの出力端は、直列に接続されたフィルターインダクターによってリレーに接続され、リレーが受信されたオン信号に従って閉成動作を完了した後、パルス駆動信号によってスイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、リレーに対するパルス駆動制御を実現し、フィルターインダクターは、パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、リレーの開放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0009】
当該技術的手段において、リレーが閉成動作を完了した後、元の定格電流でリレーを駆動する必要がなく、スイッチモジュールは、パルス駆動信号を受信してオン又はオフを実現し、スイッチモジュールがオンされた時、駆動電源をリレーに印加して、リレーのコイルの両端に電圧差を生成させ、スイッチモジュールがオフされた時、リレーのコイルの両端に現れた電圧差がなくなり、リレーへのパルス式の給電を実現し、リレーが正常に作動するように保証することを前提として、リレーの消費電力と発熱量を効果的に削減させる。更には、従来技術におけるスイッチモジュールが直接リレーに直列に接続された回路接続方式と比較して、スイッチモジュールとリレーの間にフィルターインダクターを直列に接続する一方、フィルターインダクターは、パルス式の給電時、リレーのパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーを駆動して稼働させることが実現される。
【0010】
一方、インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーのコイルと比較して、元のリレーの容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールがオフされた場合、リレーのコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターに貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールのオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーが駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0011】
更には、デューティ比とは、1つの信号サイクルにおけるパルス幅の割合であり、デューティ比が小さいほど、相応に、エネルギー消費量が低くなるが、デューティ比が小さ過ぎれば、リレーは、必要な作動状態を継続できない。リレーの開放電圧とは、通電状態でリレーが発生した磁場吸引力がばね張力よりも大きい時の電圧を指し、リレーがパルス式で駆動される時にオン状態を継続できることを保証するように、開放電圧によりパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0012】
具体的には、パルス駆動信号のデューティ比は、リレーの正常稼働を保証するように、10%~99%の間にあることができる。
【0013】
上記技術的手段において、好ましくは、スイッチモジュールをさらに備え、スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールの出力端は、リレーの第1のコイル端に接続され、リレーの第2のコイル端は、直列に接続されたフィルターインダクターによって駆動電源に接続され、フィルターインダクターは、パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、スイッチモジュールの入力端は接地され、リレーは、受信したオン信号に従って閉成動作を完了し、異なる形式のパルス駆動信号によってスイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、リレーに対するパルス駆動制御を実現し、リレーの開放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0014】
当該技術的手段において、リレーの駆動の消費電力を削減させるために、リレーが閉成動作を完了した後、元の定格電流でリレーを駆動する必要がなく、スイッチモジュールは、オン又はオフを実現するようにパルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールがオンされた時、駆動電源をリレーに印加して、リレーのコイルの両端に電圧差を生成させ、スイッチモジュールがオフされた時、リレーのコイルの両端に現れた電圧差がなくなり、リレーへのパルス式の給電を実現する。具体的な設置方式として、スイッチモジュールの被制御端は、外部から入力されたパルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールの出力端は、リレーに接続され、スイッチモジュールの入力端は接地され、リレーの正常作動を保証することを前提として、リレーの消費電力と発熱量を効果的に削減させる。更には、従来技術におけるスイッチモジュールが直接リレーに直列に接続された回路接続方式と比較して、スイッチモジュールとリレーの間にフィルターインダクターを直列に接続する一方、フィルターインダクターは、パルス式の給電時、リレーのパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーを駆動して稼働させることが実現される。一方、U=L*di/dtによれば、入力電圧が同じである時、インダクタンス量が大きいほど、時間tは長くなり、即ち、サイクルが短くなる。インダクタンスエネルギー貯蔵E=0.5*L*I*I、即ちインダクタンス量が大きいほど、インダクタンスに貯蔵されたエネルギーは大きくなるので、リレー回路にインダクタンスが直列に接続された後、パルス方式でリレーを駆動することによって引き起こされる電磁干渉の影響を減低するように、様々な駆動方式を用いることができる。
【0015】
さらなる一方、インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーのコイルと比較して、元のリレーの容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールがオフされた場合、リレーのコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターに貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールのオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーが駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0016】
更には、デューティ比とは、1つの信号サイクルにおけるパルス幅の割合であり、デューティ比が小さいほど、相応に、エネルギー消費量が低くなるが、デューティ比が小さ過ぎれば、リレーは、必要な作動状態を継続できない。リレーの開放電圧とは、通電状態でリレーが発生した磁場吸引力がばね張力よりも大きい時の電圧を指し、リレーがパルス式で駆動される時にオン状態を継続できることを保証するように、開放電圧によりパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0017】
具体的には、パルス駆動信号のデューティ比は、リレーの正常稼働を保証するように、10%~99%の間にあることができる。
【0018】
上記技術的手段において、好ましくは、パルス駆動信号のデューティ比は、35%である。
【0019】
当該技術的手段において、更には、パルス駆動信号のデューティ比を35%に限定することにより、リレーの消費電力と発熱量を大幅に削減することを実現すると同時に、リレーの稼働の信頼性を保証することができる。
【0020】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、リレーのインダクタンス量、フィルターインダクターのインダクタンス量及びリレーの開放電圧に応じて、パルス駆動信号の最小周波数を決定する。
【0021】
当該技術的手段において、パルス駆動信号の周波数は、単位時間あたりパルスが現れた回数を指し、周波数が高すぎれば、スイッチモジュールの損失が増加することを引き起こし、周波数が低すぎれば、リレーに騒音が発生するので、適切なパルス周波数を決定する必要がある。既知のリレーのインダクタンス量、フィルターインダクターのインダクタンス量、及びリレーの開放電圧により、パルス駆動信号の最小周波数を決定し、具体的には、リレーのインダクタンス量とフィルターインダクターのインダクタンス量の合計と、パルス周波数との対応関係の実験式は次のようになる。
【0022】
【0023】
ここで、fは、パルス周波数であり、Uは、前記パルス駆動信号の高レベル電圧であり、L1は、リレーのインダクタンス量であり、L2は、フィルターインダクターのインダクタンス量であり、上記の式により、パルス周波数の1つの取値範囲を決定することができる。更には、リレーの開放電圧を結び付けて、パルス周波数の最小値を決定し、リレーの消費電力を削減するとともに、リレーの正常稼働を保証し、稼働騒音の発生を防止する。
【0024】
上記技術的手段において、好ましくは、スイッチモジュールの入力端は、駆動電源に接続され、スイッチモジュールの出力端は、フィルターインダクターによりリレーの第1のコイル端に接続され、リレーの第2のコイル端は接地される。
【0025】
当該技術的手段において、スイッチモジュールの一つの具体的な回路接続方式として、リレーの両端をそれぞれ接地とフィルターインダクターに接続し、リレーへの直流給電を実現すると同時に、フィルターインダクター端に低電圧を入力することにより、リレーの駆動を実現することができる。
【0026】
この時、スイッチモジュールは、PNP型トランジスタであってもよい。
【0027】
上記技術的手段において、好ましくは、スイッチモジュールの入力端は接地され、スイッチモジュールの出力端は、フィルターインダクターによってリレーの第1のコイル端に接続され、リレーの第2のコイル端は、駆動電源に接続される。
【0028】
当該技術的手段において、スイッチモジュールの他の具体的な回路接続方式として、リレーの両端をそれぞれ駆動電源とフィルターインダクターに接続され、フィルターインダクター端に高電圧を入力することにより、リレーの駆動を実現する。
【0029】
この時、スイッチモジュールは、NPN型トランジスタであってもよい。
【0030】
回路接続方式によっては、スイッチモジュールの被制御端に入力されたパルス駆動信号も異なっている。
【0031】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号である。
【0032】
当該技術的手段において、スイッチモジュールとリレーとの設置距離が遠い時、フィルターインダクターがリレーに直列に接続され、パルス駆動の電磁干渉を削減しながら、低周波パルス駆動信号でリレーを駆動して稼働させることにより、スイッチモジュールの駆動損失が削減される。
【0033】
当業者は、周波数が50-300Hz区間にあるパルス信号を低周波パルス駆動信号として決定し、周波数が0.1KHz-500KHz区間にあるパルス信号を高周波パルス信号として決定することを理解することができ、上記のデータ区間は、具体的な適用場所に応じて調整することができる。
【0034】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、リレーのインダクタンス量、フィルターインダクターのインダクタンス量、リレーの開放電圧及びリレーの閉成反応時間に応じて、低周波パルス駆動信号の周波数を決定し、低周波パルス駆動信号の最小周波数は、50Hzである。
【0035】
当該技術的手段において、好適な実施態様として、デューティ比が35%、周波数が50Hzのパルス駆動信号を用いてリレーを駆動して稼働させることにより、リレーの正常稼働を満たしながら、リレーとスイッチモジュールの消費電力を最大限に削減し、さらに回路における電子デバイスの耐用年数を延長することに有利である。
【0036】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、パルス駆動信号は、可変周波数パルス駆動信号であり、可変周波数パルス駆動信号の周波数は、予め設定された変動範囲内で変化する。
【0037】
当該技術的手段において、スイッチモジュールとリレーの設置距離が遠い時、可変周波数駆動の方式でリレーを駆動して稼働させることもでき、可変周波数パルス駆動信号でリレーを駆動して稼働させることにより、駆動の信頼性を向上させることに有利である。
【0038】
具体的には、fwが可変周波数パルス駆動信号の中心周波数を表すために使用され、fsが周波数の変動幅を表すために使用され、可変周波数パルス駆動信号の駆動周波数は、駆動のためにfw-fsとfw+fsの間で変化し、周波数変化速度は、EMCの試験結果に基づいて決定されるジッタ周波数である。
【0039】
当業者は、可変周波数パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号と高周波パルス駆動信号が含まれることを理解しているので、fw-fsとfw+fsの間で変化する駆動周波数の最小値は、低周波パルス駆動信号の最小値を下回ってはならず、最大値は、高周波パルス駆動信号の最大値を超えてはならない。
【0040】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、リレーの誘導コイルと並列に設置され、コンデンサの容量性リアクタンスによって電流を制限することにより、リレーを降圧して稼働させるフィルタコンデンサをさらに備える。
【0041】
当該技術的手段において、リレーに並列に接続されたフィルタコンデンサを追加することにより、一方では、EMC干渉をさらに低減することに有利であり、他方では、リレーの駆動電圧の安定性を保持することに有利であり、さらなる一方では、入力電圧が変わらない場合、電解コンデンサエネルギー貯蔵とバイパスにより、リレーの両側の降圧、リレーの降圧稼働、及び駆動損失のさらなる削減を実現する。
【0042】
更には、フィルターインダクターとフィルタコンデンサの間の協働により、一方では、リレー両端に印加した電圧の安定性を向上することができ、他方では、リレーを流れる電流を一定に保持すると同時に、リレーの稼働過程の安定性を向上することができ、さらなる一方では、外部の干渉を回避することができる。
【0043】
また、フィルタコンデンサは、具体的には電解コンデンサである。
【0044】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、フライホイールダイオードをさらに備え、フライホイールダイオードのアノードは、第2のコイル端に接続され、フライホイールダイオードのカソードは、スイッチモジュールの出力端とフィルターインダクターの間に接続され、フライホイールダイオードは、リレーにおけるコイル電流が流路を失った時に、コイル電流によって生成された逆起電力を放電する。
【0045】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、フライホイールダイオードをさらに備え、前記フライホイールダイオードのアノードは、前記第2のコイル端に接続され、前記フライホイールダイオードのカソードは、前記駆動電源と前記フィルターインダクターの間に接続され、前記フライホイールダイオードは、前記リレーにおけるコイル電流が流路を失った時に、前記コイル電流によって生成された逆起電力を放電する。
【0046】
当該技術的手段において、パルス制御信号は、リレーのパルスを制御するので、リレーがオフされた後に、リレーのコイルとインダクタンスに蓄えられた部分エネルギーが放出されなくなることを防止するために、フライホイールダイオードを設置する。フライホイールダイオードは、直列に接続されたフィルターインダクター及びリレーに並列に接続され、リレーがオフされた後、リレー、フィルターインダクター、フライホイールダイオードによりフライホイール回路を形成することにより、リレーのコイルとインダクタンスにおける一部のエネルギーの放出を実現する。
【0047】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、スイッチモジュールは、直列に接続された保護抵抗とスイッチング素子を備え、スイッチング素子は、三極真空管、MOSFET、GTO、IGBT又はドライバチップの何れか一つである。
【0048】
当該技術的手段において、具体的な実現方式として、スイッチング素子は、三極真空管であってもよく、三極真空管のエミッタは、スイッチモジュールの入力端であり、三極真空管のコレクタは、スイッチモジュールの出力端であり、三極真空管のベースは、スイッチモジュールの被制御端に対応する。制御モジュールを駆動して三極真空管のベース電圧を制御させることにより、三極真空管のオン又はオフを制御することを実現し、リレーのパルス式の駆動制御を実現する。
【0049】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、駆動制御モジュールは、さらに、長パルス駆動信号によってリレーの閉成を制御するように、オン信号に従って長パルス駆動信号を生成する。
【0050】
当該技術的手段において、リレーが稼働する前に、リレーの起動を制御する必要があり、この起動過程は、1つの長パルス駆動信号により実現することができ、駆動時間が短すぎると、リレーの閉成が失敗したり、閉成過程に閉成時間が長すぎると、接点が破損されたりする。駆動時間が長すぎる時、無駄な電気エネルギーの浪費を引き起こすので、時間長さが適切なパルス信号を必要とし、リレーの閉成過程をスムーズに進めることを保証する。
【0051】
具体的には、時間長さが1s~10sにある駆動パルス信号を上記の長パルス駆動信号とすることができる。
【0052】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、長パルス駆動信号の継続時間は、2sである。
【0053】
当該技術的手段において、好適な実施態様として、時間長さが2sであるパルス駆動信号として選択でき、一方ではリレーが完全に閉成することを保証し、他方では電気エネルギーの浪費も防止される。
【0054】
また、リレーが閉成する時、必要なエネルギーが大きいので、リレーの閉成期間に必要な駆動電圧の実効値は、通常、リレーの定格電圧よりもそれほど低くはなく、そうしないと、閉成速度が遅くなりすぎて、リレーの電気的寿命に影響を及ぼす。
【0055】
上記何れかの技術的手段において、好ましくは、パルス駆動信号は、高周波パルス駆動信号であり、1つの駆動サイクルにおいて、先ず、高周波パルス駆動信号の入力をオンにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、そして、高周波パルス駆動信号の入力をオフにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、ここで、f2>10*f1であり、f1は、低周波パルス駆動信号の周波数であり、f2は、高周波パルス駆動信号の周波数である。
【0056】
当該技術的手段において、パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号であってもよく、勿論、高周波パルス駆動信号であってもよい。高周波駆動では、スイッチモジュールが過熱することを防止し、駆動の消費電力を削減する効果を実現するために、低周波駆動又は可変周波数駆動のようにパルス駆動信号を連続的に入力する必要がなく、高周波パルス駆動信号を1/(2*f1)の継続時間で入力した後、その入力を1/(2*f1)の継続時間で停止し、そして、順番にサイクル周期を形成し、高周波パルス駆動信号の入力を周期的に制御することにより、同様に、リレーとスイッチモジュールの稼働消費電力を削減することが実現できる。また、高周波パルス駆動信号の周波数と低周波パルス駆動信号の周波数の間の協力により、制御サイクルを決定し、駆動の消費電力を最大限に削減することに有利である。
【0057】
当業者であれば理解できるように、f2>10*f1、f1は低周波パルス駆動信号の周波数であり、f2は高周波パルス駆動信号の周波数であり、周波数が50-300Hz区間にあるパルス信号を低周波パルス駆動信号として決定し、周波数が0.10KHz-500KHz区間にあるパルス信号を高周波パルス信号として決定することに基づいて、高周波パルス駆動信号と低周波パルス駆動信号の間の相対的な大きさの関係を限定する。
【0058】
本願の第2の態様の技術的手段によれば、上記第1の態様の何れかの技術的手段のリレー駆動回路を備えるエアコンを提供し、該リレー駆動回路を設置することにより、全体のエアコンの消費電力を削減し耐用年数を延長することに有利である。
【0059】
本願の付加的な態様及び利点は下記の説明に示され、一部は下記の説明により明瞭になるか、本願を実施することで理解される。
【0060】
本願の上記の及び/又は付加的な態様及び利点は、下記の図面を参照した実施例の説明から明瞭になり、容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1図1は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の概略図である。
図2図2は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の概略図である。
図3図3は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の低周波パルス駆動信号の概略図である。
図4図4は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の可変周波数パルス駆動信号の概略図である。
図5図5は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の可変周波数パルス駆動信号の概略図である。
図6図6は、本願の1実施例に係るリレー駆動回路の高周波パルス駆動信号の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本願の上記の目的、特徴及び利点をより明確に理解することを可能にするため、以下に、図面及び具体的な実施形態と結び付けて本願をより詳細に説明する。なお、矛盾が生じない限り、本願の実施例及び実施例に係る特徴は互いに組み合わせることができる。
【0063】
下記の説明において本願の十分な理解のために多くの具体的で詳細な内容を記載しているが、本願は、ここに説明されているものと違う形態によって実施されてもよく、従って、本願の保護範囲は以下開示される具体的な実施例に限定されない。
【0064】
本願は、駆動リレーに用いるリレー駆動回路を提供する。本願で説明するリレーは、家電製品に適用することができ、家電製品は、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などであることができる。エアコンに適用する時、エアコンは、制御器、室内機及び室外機を含むことができ、制御器により室外機の稼働または停止を制御し、主にリレーにより室外機における圧縮機に給電するように制御する。リレーをエアコンに適用する用途は、これに限定されないことが理解できる。リレーは、絶縁機能を備えた電気制御デバイスとして、さまざまな構造形態と仕様がある。本願は、リレーの構造を具体的に制限しないが、当業者は、リレーが、一般に一定の入力変数(例えば、電流、電圧、パワー、インピーダンス、周波数、温度、圧力、速度、光など)を反映する誘導機構(入力部分)を有し、被制御回路の「オン」・「オフ」制御が実現可能な実行機構(出力部)を有することも理解できる。本願のリレーは電磁リレーであり、その誘導部分はリレーのコイルであり、その実行構造は接点であり、その接点はノーマルオープンタイプまたはノーマルクローズタイプにすることができる。リレーのコイルに通電すると、リレー内部の電磁石コアとアマチャとの間に発生する引力を利用して接点の状態を変化させ、リレーがオン/オフ回路の機能を実現する。
【0065】
具体的には、リレー駆動回路は、スイッチモジュールを備え、スイッチモジュールの被制御端は、パルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールの出力端は、リレーに接続可能であり、リレーは、受信したオン信号に従って閉成動作を完了し、異なる形式のパルス駆動信号によってスイッチモジュールのオフ又はオンを制御することにより、リレーに対するパルス駆動制御を実現し、リレーの解放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定する駆動回路を提供する。
【0066】
(実施例1)
図1に示すように、本願の1実施例のリレーRY1の駆動回路によれば、パルス駆動信号を出力する駆動制御モジュール(図示略)と、スイッチモジュールQ1とを備え、スイッチモジュールQ1の被制御端は、パルス駆動信号を受信するように、駆動制御モジュールに接続され、スイッチモジュールQ1の出力端は、直列に接続されたフィルターインダクターL1によって、リレーRY1に接続され、リレーRY1が受信されたオン信号に従って閉成動作を完了した後、パルス駆動信号によってスイッチモジュールQ1のオフ又はオンを制御することにより、リレーRY1に対するパルス駆動制御を実現し、フィルターインダクターL1は、パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、リレーRY1の開放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0067】
当該実施例において、リレーRY1が閉成動作を完了した後、元の定格電流でリレーRY1を駆動する必要がなく、スイッチモジュールQ1は、パルス駆動信号を受信してオン又はオフを実現し、スイッチモジュールQ1がオンされた時、駆動電源VCCをリレーRY1に印加して、リレーRY1のコイルの両端に電圧差を生成させ、スイッチモジュールQ1がオフされた時、リレーRY1のコイルの両端に現れた電圧差がなくなり、リレーRY1へのパルス式の給電を実現し、リレーRY1が正常に作動するように保証することを前提として、リレーRY1の消費電力と発熱量を効果的に削減させる。更には、従来技術におけるスイッチモジュールQ1が直接リレーに直列に接続された回路接続方式と比較して、スイッチモジュールQ1とリレーRY1の間にフィルターインダクターL1を直列に接続する一方、フィルターインダクターL1は、パルス式の給電時、リレーRY1のパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーRY1を駆動して稼働させることが実現される。
【0068】
一方、インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーのコイルRY1と比較して、元のリレーRY1の容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールQ1がオフされた場合、リレーRY1のコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターL1に貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールQ1のオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーRY1が駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0069】
更には、デューティ比とは、1つの信号サイクルにおけるパルス幅の割合であり、デューティ比が小さいほど、相応に、エネルギー消費量が低くなるが、デューティ比が小さ過ぎれば、リレーRY1は、必要な作動状態を継続できない。リレーRY1の開放電圧とは、通電状態でリレーRY1が発生した磁場吸引力がばね張力よりも大きい時の電圧を指し、リレーRY1がパルス式で駆動される時にオン状態を継続できることを保証するように、開放電圧によりパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0070】
具体的には、パルス駆動信号のデューティ比は、リレーRY1の正常稼働を保証するように、10%~99%の間にあることができる。
【0071】
上記実施例において、好ましくは、パルス駆動信号のデューティ比は、35%である。
【0072】
当該実施例において、更には、パルス駆動信号のデューティ比を35%に限定することにより、リレーRY1の消費電力と発熱量を大幅に削減することを実現すると同時に、リレーRY1の稼働の信頼性を保証することができる。
【0073】
上記何れかの実施例において、好ましくは、リレーRY1のインダクタンス量、フィルターインダクターL1のインダクタンス量及びリレーRY1の開放電圧に応じて、パルス駆動信号の最小周波数を決定する。
【0074】
当該実施例において、パルス駆動信号の周波数は、単位時間あたりパルスが現れた回数を指し、周波数が高すぎれば、スイッチモジュールQ1の損失が増加することを引き起こし、周波数が低すぎれば、リレーRY1に騒音が発生するので、適切なパルス周波数を決定する必要がある。既知のリレーRY1のインダクタンス量、フィルターインダクターL1のインダクタンス量、及びリレーRY1の開放電圧により、パルス駆動信号の最小周波数を決定し、具体的には、リレーRY1のインダクタンス量とフィルターインダクターインダクタンス量の合計と、パルス周波数との対応関係の実験式は次のようになる。
【0075】
【0076】
ここで、fは、パルス周波数であり、Uは、前記パルス駆動信号の高レベル電圧であり、L1は、リレーRY1のインダクタンス量であり、L2は、フィルターインダクターL1のインダクタンス量であり、上記の式により、パルス周波数の1つの取値範囲を決定できる。更には、リレーRY1の開放電圧を結び付けて、パルス周波数の最小値を決定し、リレーRY1の消費電力を削減しながら、リレーRY1の正常稼働を保証し、稼働騒音の発生を防止する。
【0077】
図1に示すように、上記実施例において、好ましくは、スイッチモジュールQ1の入力端は、駆動電源VCCに接続され、スイッチモジュールQ1の出力端は、フィルターインダクターL1によりリレーRY1の第1のコイル端に接続され、リレーRY1の第2のコイル端は接地される。
【0078】
当該実施例において、スイッチモジュールQ1の一つの具体的な回路接続方式として、リレーRY1の両端をそれぞれ接地とフィルターインダクターL1に接続し、リレーRY1への直流給電を実現すると同時に、フィルターインダクターL1の端に低電圧を入力することにより、リレーRY1の駆動を実現することができる。
【0079】
この時、スイッチモジュールQ1は、PNP型トランジスタであってもよい。
【0080】
上記実施例において、好ましくは、スイッチモジュールQ1の入力端は接地され、スイッチモジュールQ1の出力端は、フィルターインダクターL1によってリレーRY1の第1のコイル端に接続され、リレーRY1の第2のコイル端は、駆動電源VCCに接続される。
【0081】
当該実施例において、スイッチモジュールQ1の他の具体的な回路接続方式として、リレーRY1の両端をそれぞれ駆動電源VCCとフィルターインダクターL1に接続され、フィルターインダクターL1端に高電圧を入力することにより、リレーRY1の駆動を実現する。
【0082】
この時、スイッチモジュールQ1は、NPN型トランジスタであってもよい。
【0083】
回路接続方式によっては、スイッチモジュールQ1の被制御端に入力されたパルス駆動信号も異なっている。
【0084】
(実施例2)
図2に示すように、本願の1実施例のリレーの駆動回路によれば、スイッチモジュールQ1をさらに備え、スイッチモジュールQ1の被制御端は、パルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールQ1の出力端は、リレーRY1の第1のコイル端に接続され、リレーRY1の第2のコイル端は、直列に接続されたフィルターインダクターL1によって駆動電源VCCに接続され、フィルターインダクターL1は、パルス駆動制御の電磁干渉をフィルタリングし、スイッチモジュールQ1の入力端は接地され、リレーRY1は、受信されたオン信号に従って閉成動作を完了し、異なる形式のパルス駆動信号によってスイッチモジュールQ1のオフ又はオンを制御することにより、リレーRY1に対するパルス駆動制御を実現し、リレーRY1の開放電圧に応じてパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0085】
当該実施例において、リレーRY1の駆動の消費電力を削減させるために、リレーRY1が閉成動作を完了した後、元の定格電流でリレーRY1を駆動する必要がなく、スイッチモジュールQ1は、パルス駆動信号を受信してオン又はオフを実現し、スイッチモジュールQ1がオンされた時、駆動電源をリレーRY1に印加して、リレーRY1のコイルの両端に電圧差を生成させ、スイッチモジュールQ1がオフされた時、リレーのコイルの両端に現れた電圧差がなくなり、リレーRY1へのパルス式の給電を実現する。具体的な設置方式として、スイッチモジュールQ1の被制御端は、外部から入力されたパルス駆動信号を受信し、スイッチモジュールQ1の出力端は、リレーRY1に接続され、スイッチモジュールQ1の入力端は接地され、リレーRY1の正常作動を保証することを前提として、リレーRY1の消費電力と発熱量を効果的に削減させる。更には、従来技術におけるスイッチモジュールQ1が直接リレーRY1に直列に接続された回路接続方式と比較して、スイッチモジュールQ1とリレーRY1の間にフィルターインダクターL1を直列に接続する一方、フィルターインダクターL1は、パルス式の給電時、リレーRY1のパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーRY1を駆動して稼働させることが実現される。
【0086】
一方、U=L*di/dtによれば、入力電圧が同じである時、インダクタンス量が大きいほど、時間tは長くなり、即ち、サイクルが短くなる。インダクタンスエネルギー貯蔵E=0.5*L*I*I、即ちインダクタンス量が大きいほど、インダクタンスに貯蔵されたエネルギーは大きくなるので、リレーRY1の回路にインダクタンスが直列に接続された後、パルス方式でリレーRY1を駆動することによって引き起こされる電磁干渉の影響を減低するように、様々な駆動方式を用いることができる。
【0087】
さらなる一方、インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーRY1のコイルと比較して、元のリレーRY1の容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールQ1がオフされた場合、リレーRY1のコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターL1に貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールQ1のオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーRY1が駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0088】
更には、デューティ比とは、1つの信号サイクルにおけるパルス幅の割合であり、デューティ比が小さいほど、相応に、エネルギー消費量が低くなるが、デューティ比が小さ過ぎれば、リレーRY1は、必要な作動状態を継続できない。リレーRY1の開放電圧とは、通電状態でリレーRY1が発生した磁場吸引力が、ばね張力よりも大きい時の電圧を指し、リレーRY1がパルス式で駆動される時にオン状態が継続できることを保証するように、開放電圧によりパルス駆動信号のデューティ比を決定する。
【0089】
具体的には、パルス駆動信号のデューティ比は、リレーRY1の正常稼働を保証するように、10%~99%の間にあることができる。
【0090】
上記実施例において、好ましくは、パルス駆動信号のデューティ比は、35%である。
【0091】
当該実施例において、更には、パルス駆動信号のデューティ比を35%に限定することにより、リレーRY1の消費電力と発熱量を大幅に削減することを実現すると同時に、リレーRY1の稼働の信頼性を保証することができる。
【0092】
上記何れかの実施例において、好ましくは、リレーRY1のインダクタンス量、フィルターインダクターL1のインダクタンス量及びリレーRY1の開放電圧に応じて、パルス駆動信号の最小周波数を決定する。
【0093】
当該実施例において、パルス駆動信号の周波数は、単位時間あたりパルスが現れた回数を指し、周波数が高すぎれば、スイッチモジュールQ1の損失が増加することを引き起こし、周波数が低すぎれば、リレーRY1に騒音が発生するので、適切なパルス周波数を決定する必要がある。既知のリレーRY1のインダクタンス量、フィルターインダクターL1のインダクタンス量、及びリレーRY1の開放電圧により、パルス駆動信号の最小周波数を決定し、具体的には、リレーRY1のインダクタンス量とフィルターインダクターL1のインダクタンス量の合計と、パルス周波数との対応関係の実験式は次のようになる。
【0094】
【0095】
ここで、fは、パルス周波数であり、Uは、前記パルス駆動信号の高レベル電圧であり、L1は、リレーRY1のインダクタンス量であり、L2は、フィルターインダクターL1のインダクタンス量であり、上記の式により、パルス周波数の1つの取値範囲を決定することができる。更には、リレーRY1の開放電圧を結び付けて、パルス周波数の最小値を決定し、リレーRY1の消費電力を削減しながら、リレーRY1の正常稼働を保証し、稼働騒音の発生を防止する。
【0096】
(実施例3)
図3に示すように、上記何れかの実施例において、好ましくは、パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号である。
【0097】
当該実施例において、スイッチモジュールQ1とリレーRY1との設置距離が遠い時、フィルターインダクターL1がリレーRY1に直列に接続され、パルス駆動の電磁干渉を削減しながら、低周波パルス駆動信号でリレーRY1を駆動して稼働させることにより、スイッチモジュールQ1の駆動損失が削減される。
【0098】
当業者は、周波数が50-300Hz区間にあるパルス信号を低周波パルス駆動信号として決定し、周波数が0.1KHz-500KHz区間にあるパルス信号を高周波パルス信号として決定することを理解することができる。
【0099】
上記何れかの実施例において、好ましくは、リレーRY1のインダクタンス量、フィルターインダクターL1のインダクタンス量、リレーRY1の開放電圧及びリレーRY1の閉成反応時間に応じて、低周波パルス駆動信号の周波数を決定し、低周波パルス駆動信号の最小周波数は、50Hzである。
【0100】
当該実施例において、好適な実施態様として、デューティ比が35%、周波数が50Hzのパルス駆動信号を用いてリレーRY1を駆動して稼働させることにより、リレーRY1の正常稼働を満たしながら、リレーRY1とスイッチモジュールQ1の消費電力を最大限に削減し、さらに回路における電子デバイスの耐用年数を延長することに有利である。
【0101】
(実施例4)
図1図4に示すように、上記何れかの実施例において、好ましくは、パルス駆動信号は、可変周波数パルス駆動信号であり、可変周波数パルス駆動信号の周波数は、予め設定された変動範囲内で変化する。
【0102】
当該実施例において、スイッチモジュールQ1とリレーRY1の設置距離が遠い時、可変周波数駆動の方式でリレーRY1を駆動して稼働させることもでき、可変周波数パルス駆動信号でリレーRY1を駆動して稼働させることにより、駆動の信頼性を向上させることに有利である。
【0103】
具体的には、fwが可変周波数パルス駆動信号の中心周波数を表すために使用され、fsが周波数の変動幅を表すために使用され、可変周波数パルス駆動信号の駆動周波数は、駆動のためにfw-fsとfw+fsの間で変化し、周波数変化速度は、EMCの試験結果に基づいて決定されるジッタ周波数である。
【0104】
当業者は、可変周波数パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号と高周波パルス駆動信号が含まれることを理解しているので、fw-fsとfw+fsの間で変化する駆動周波数の最小値は、低周波パルス駆動信号の最小値を下回ってはならず、最大値は、高周波パルス駆動信号の最大値を超えてはならない。
【0105】
(実施例5)
上記何れかの実施例において、好ましくは、図1に示すように、リレーRY1の誘導コイルと並列に設置され、コンデンサの容量性リアクタンスによって電流を制限することにより、リレーRY1を降圧して稼働させるフィルタコンデンサC1をさらに備える。
【0106】
当該実施例において、リレーRY1に並列に接続されたフィルタコンデンサC1を追加することにより、一方では、EMC干渉をさらに低減することに有利であり、他方では、リレーRY1の駆動電圧の安定性を保持することに有利であり、さらなる一方では、入力電圧が変わらない場合、電解コンデンサエネルギー貯蔵とバイパスにより、リレーRY1の両側の降圧、リレーRY1の降圧稼働、及び駆動損失のさらなる削減を実現する。
【0107】
更には、フィルターインダクターL1とフィルタコンデンサC1の間の協力により、一方では、リレーRY1両端に印加した電圧の安定性を向上することができ、他方では、リレーRY1を流れる電流を一定に保持すると同時に、リレーRY1の稼働過程の安定性を向上することができ、さらなる一方では、外部の干渉を回避することができる。
【0108】
また、フィルタコンデンサC1、具体的には電解コンデンサである。
【0109】
上記何れかの実施例において、好ましくは、フライホイールダイオードD1をさらに備え、図1に示すように、フライホイールダイオードD1のアノードは、第2のコイル端に接続され、フライホイールダイオードD1のカソードは、スイッチモジュールQ1の出力端とフィルターインダクターL1の間に接続され、フライホイールダイオードD1は、リレーRY1におけるコイル電流が流路を失った時に、コイル電流によって生成された逆起電力を放電する。
【0110】
図2に示すように、フライホイールダイオードD1のアノードは、第2のコイル端に接続され、フライホイールダイオードD1のカソードは、駆動電源とフィルターインダクターL1の間に接続される。
【0111】
当該実施例において、パルス制御信号は、リレーRY1のパルスを制御するので、リレーRY1がオフされた後に、リレーRY1のコイルとインダクタンスに蓄えられた部分エネルギーが放出されなくなることを防止するために、フライホイールダイオードD1を設置し、フライホイールダイオードD1は、直列に接続されたフィルターインダクターL1及びリレーRY1に並列に接続され、リレーRY1がオフされた後、リレーRY1、フィルターインダクターL1、フライホイールダイオードD1によりフライホイール回路を形成することにより、リレーRY1のコイルとインダクタンスにおける一部のエネルギーの放出を実現する。
【0112】
上記何れかの実施例において、好ましくは、スイッチモジュールQ1は、直列に接続された保護抵抗とスイッチング素子を備え、スイッチング素子は、三極真空管、MOSFET、GTO、IGBT又はドライバチップの何れか一つである。
【0113】
当該実施例において、具体的な実現方式として、スイッチング素子は、三極真空管であってもよく、三極真空管のエミッタは、スイッチモジュールQ1の入力端であり、三極真空管のコレクタは、スイッチモジュールQ1の出力端であり、三極真空管のベースは、スイッチモジュールQ1の被制御端に対応する。制御モジュールを駆動して三極真空管のベース電圧を制御させることにより、三極真空管のオン又はオフを制御することを実現し、リレーRY1のパルス式の駆動制御を実現する。
【0114】
上記何れかの実施例において、好ましくは、駆動制御モジュールは、さらに、長パルス駆動信号によってリレーRY1の閉成を制御するように、オン信号に従って長パルス駆動信号を生成する。
【0115】
当該実施例において、リレーRY1が稼働する前に、リレーRY1の起動を制御する必要があり、この起動過程は、1つの長パルス駆動信号により実現することができ、駆動時間が短すぎると、リレーRY1の閉成が失敗したり、閉成過程に閉成時間が長すぎると、接点が破損されたりする。駆動時間が長すぎる時、無駄な電気エネルギーの浪費を引き起こすので、時間長さが適切なパルス信号を必要とし、リレーRY1の閉成過程をスムーズに進めることを保証する。
【0116】
具体的には、時間長さが1s~10sにある駆動パルス信号を上記の長パルス駆動信号とすることができる。
【0117】
上記何れかの実施例において、好ましくは、長パルス駆動信号の継続時間は、2sである。
【0118】
当該実施例において、好適な実施態様として、時間長さが2Sであるパルス駆動信号として選択でき、一方ではリレーRY1が完全に閉成することを保証し、他方では電気エネルギーの浪費も防止される。
【0119】
また、リレーRY1が閉成する時、必要なエネルギーが大きいので、リレーRY1の閉成期間に必要な駆動電圧の実効値は、通常、リレーRY1の定格電圧よりもそれほど低くはなく、そうしないと、閉成速度が遅くなりすぎて、リレーRY1の電気的寿命に影響を及ぼす。
【0120】
(実施例6)
図2及び図5に示すように、上記何れかの実施例において、好ましくは、パルス駆動信号は、可変周波数パルス駆動信号であり、可変周波数パルス駆動信号の周波数は、予め設定された変動範囲内で変化し、初期の方形波信号は、長パルス駆動信号である。
【0121】
当該実施例において、スイッチモジュールQ1とリレーRY1の設置距離が遠い時、可変周波数駆動の方式でリレーRY1を駆動して稼働させることもでき、可変周波数パルス駆動信号でリレーRY1を駆動して稼働させることにより、駆動の信頼性を向上させることに有利である。
【0122】
具体的には、fwが可変周波数パルス駆動信号の中心周波数を表すために使用され、fsが周波数の変動幅を表すために使用され、可変周波数パルス駆動信号の駆動周波数は、駆動のためにfw-fsとfw+fsの間で変化し、周波数変化速度は、EMCの試験結果に基づいて決定されるジッタ周波数である。
【0123】
当業者は、可変周波数パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号と高周波パルス駆動信号が含まれることを理解しているので、fw-fsとfw+fsの間で変化する駆動周波数の最小値は、低周波パルス駆動信号の最小値を下回ってはならず、最大値は、高周波パルス駆動信号の最大値を超えてはならない。
【0124】
(実施例7)
図2及び図6に示すように、上記何れかの実施例において、好ましくは、パルス駆動信号は、高周波パルス駆動信号であり、1つの駆動サイクルにおいて、先ず、高周波パルス駆動信号の入力をオンにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、そして、高周波パルス駆動信号の入力をオフにするとともに、1/(2*f1)の継続時間維持し、ここで、f2>10*f1であり、f1は、低周波パルス駆動信号の周波数であり、f2は、高周波パルス駆動信号の周波数であり、初期の方形波信号は、長パルス駆動信号である。
【0125】
当該技術的手段において、パルス駆動信号は、低周波パルス駆動信号であってもよく、勿論、高周波パルス駆動信号であってもよい。高周波駆動では、スイッチモジュールが過熱することを防止し、駆動の消費電力を削減する効果を実現するために、低周波駆動又は可変周波数駆動のようにパルス駆動信号を連続的に入力する必要がなく、高周波パルス駆動信号を1/(2*f1)の継続時間で入力した後、その入力を1/(2*f1)の継続時間で停止し、そして、順番にサイクル周期を形成し、高周波パルス駆動信号の入力を周期的に制御することにより、同様に、リレーとスイッチモジュールの稼働消費電力を削減することが実現できる。また、高周波パルス駆動信号の周波数と低周波パルス駆動信号の周波数の間の協力により、制御サイクルを決定し、駆動の消費電力を最大限に削減することに有利である。
【0126】
当業者であれば理解できるように、f2>10*f1、f1は低周波パルス駆動信号の周波数であり、f2は高周波パルス駆動信号の周波数であり、周波数が50-300Hz区間にあるパルス信号を低周波パルス駆動信号として決定し、周波数が0.10KHz-500KHz区間にあるパルス信号を高周波パルス信号として決定することに基づいて、高周波パルス駆動信号と低周波パルス駆動信号の間の相対的な大きさの関係を限定する。
【0127】
本願の実施例に係るエアコンによれば、上記何れかの実施例で説明したリレー駆動回路を備えるエアコンを備え、このリレー駆動回路を設置することにより、全体のエアコンの消費電力を削減し耐用年数を延長することに有利である。
【0128】
従来技術と比べて、本願の技術的手段に開示された実施例は、少なくとも以下の有益な効果を有する。
【0129】
(1)フィルターインダクターを追加して設置することにより、フィルターインダクターL1は、パルス式の給電時、リレーRY1のパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーRY1を駆動して稼働させることが実現される。インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーのコイルRY1と比較して、元のリレーRY1の容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールQ1がオフされた場合、リレーRY1のコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターL1に貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールQ1のオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーRY1が駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0130】
(2)低周波パルス駆動信号を用いることにより、パルス駆動の電磁干渉を削減しながら、低周波パルス駆動信号でリレーRY1を駆動して稼働させることにより、スイッチモジュールQ1の駆動損失が削減される。
【0131】
(3)可変周波数パルス駆動信号を用いることにより、可変周波数パルス駆動信号でリレーRY1を駆動して稼働させることにより、駆動の信頼性を向上させることに有利である。
【0132】
(4)フィルタコンデンサを追加して設置することにより、一方では、EMC干渉をさらに低減することに有利であり、他方では、リレーRY1の駆動電圧の安定性を保持することに有利であり、さらなる一方では、入力電圧が変わらない場合、電解コンデンサエネルギー貯蔵とバイパスにより、リレーRY1の両側の降圧、リレーRY1の降圧稼働、及び駆動損失のさらなる削減を実現する。そして、更にはフィルターインダクターL1とフィルタコンデンサC1の協働により、一方では、リレーRY1両端に印加した電圧の安定性を向上することができ、他方では、リレーRY1を流れる電流を一定に保持すると同時に、リレーRY1の稼働過程の安定性を向上することができ、さらなる一方では、外部の干渉を回避することができる。
【0133】
本願の技術的手段は、添付の図面と併せて上記で詳細に説明されている。本願の技術的手段によれば、従来技術におけるスイッチモジュールが直接リレーに直列に接続された回路接続方式と比較して、スイッチモジュールとリレーの間にフィルターインダクターを直列に接続する一方、フィルターインダクターは、パルス式の給電時、リレーのパルス式の駆動による電磁干渉の影響を削減させるように、給電信号におけるパルス信号をフィルタリングすることにより、様々なパルス駆動方式でリレーを駆動して稼働させることが実現される。
【0134】
一方、インダクタンスは、流れた電流の変化を遮断する機能及びエネルギー貯蔵機能を有し、個別のリレーのコイルと比較して、元のリレーの容量を増加しないことを前提として、エネルギー貯蔵性能を増加することができ、さらにスイッチモジュールがオフされた場合、リレーのコイルに貯蔵されたエネルギーとフィルターインダクターに貯蔵されたエネルギーにより、スイッチモジュールのオフ時間を延長することに有利であり、即ち、パルス駆動信号のデューティ比を削減させることにより、リレーが駆動の消費電力をさらに削減させることに有利であり、駆動回路におけるデバイスの耐用年数を延長することができる。
【0135】
当業者は、本願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解すべきである。したがって、本願は、完全なハードウェアの実施例、完全なソフトウェアの実施例、またはソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形態を採用することができる。さらに、本願は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスクストレージ、CD-ROM、光ストレージなどを含むがこれらに限定されない)に実装されるコンピュータプログラム製品の形態を採用することができる。
【0136】
本願は、本願の実施例に係る方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。フローチャートおよび/またはブロック図の各プロセスおよび/またはブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図のプロセスおよび/またはブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることを理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供して、一つのデバイスを生成することができる。従って、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実現するための装置を生成させる。
【0137】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定の方式で動作するように導くことができるコンピュータ可読メモリに格納することができる。従って、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、フローチャートの1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実現する命令デバイスを含む製品を生成するようにされる。
【0138】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることができ、その結果、一連の操作ステップがコンピュータまたは他のプログラム可能な装置で実行されて、コンピュータで実現される処理を生成する。したがって、コンピュータまたは他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実現するためのステップを提供する。
【0139】
特許請求の範囲において、括弧の間に位置するいかなる参照符号も、請求項を制限するように構築されるべきではないことに注意されたい。「含む」という用語は、特許請求の範囲に記載されていない部品またはステップの存在を排除するものではない。部材の前にある「1」または「1つ」という用語は、そのような部材が複数存在することを排除するものではない。本願は、いくつかの異なる部材を含むハードウェアと、適切にプログラムされたコンピュータによって実現することができる。いくつかのデバイスを列挙するユニット請求項では、これらのデバイスのいくつかは、同じハードウェアアイテムに具体化され得る。第1、第2、第3などの用語の使用は、順番を示すものではなく、これらの単語は名称として解釈できる。
【0140】
本願の好ましい実施例が説明されてきたが、当業者は、基本的な創造的概念を理解すると、これらの実施例に他の変更および補正を加えることができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好ましい実施例および本願の範囲内にあるすべての変更および補正を含むものとして解釈されることを意図している。
【0141】
勿論、上述したのが本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するためのものではなく、当業者にとっては、本願には様々な変更や変化が行われてもよい。本願の趣旨を逸脱せず補正や、同等な置き換え、改善などが行われる場合、そのいずれも本願の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6