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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】土山評価システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   E02D 23/08 20060101AFI20221121BHJP
   E02D 23/10 20060101ALI20221121BHJP
【FI】
E02D23/08 B
E02D23/10
E02D23/08 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022096074
(22)【出願日】2022-06-14
【審査請求日】2022-06-21
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日:令和4年3月18日、公開サイト:https://www.jstage.jst.go.jp/article/ijsde/advpub/0/advpub_2021.2947/_article/-charr/ja、論文タイトル:Autonomous Operation System of Caisson Shovels in Narrow Underground Space at High Air Pressure、公開者:高田一利、外8名
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000103769
【氏名又は名称】オリエンタル白石株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(74)【代理人】
【識別番号】100198214
【弁理士】
【氏名又は名称】眞榮城 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】進藤 匡浩
(72)【発明者】
【氏名】亀井 聡
(72)【発明者】
【氏名】倉知 禎直
(72)【発明者】
【氏名】高田 一利
(72)【発明者】
【氏名】菊池 耕生
【審査官】亀谷 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-064219(JP,A)
【文献】特開2018-128422(JP,A)
【文献】特開2018-111922(JP,A)
【文献】特開2015-229826(JP,A)
【文献】特開2019-049142(JP,A)
【文献】米国特許第02580017(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 23/00-23/16
E02F 9/20-9/22
E02F 3/42-3/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューマチックケーソンの作業室内の複数の掘削後の仮置きされた基準値以上の高さの土山の高さh及び前記土山の頂点の位置に関する土山情報と前記土山を掘削するための複数の掘削機のバケットの位置に関する掘削機情報とを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれの前記掘削機を用いてそれぞれの前記土山を掘削するときの評価を示す前記土山の高さhと前記土山の頂点の位置から前記掘削機のバケットまでの距離dの関数である評価値E(h、d)(1)式を用いて、算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された評価値に基づいて、それぞれの前記土山に対して、それぞれの前記掘削機を用いて掘削するときの評価値の和が最大となるように、前記掘削機が掘削する前記土山を決定する決定手段とを備え、
前記取得手段は、前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報を含む掘削機情報を取得し、
前記算出手段は、前記取得手段により取得された土山情報と前記取得手段により取得された掘削機情報に含まれる前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報とに基づいて、前記掘削機により前記土山を掘削した後の前記土山の高さh′に関する掘削後土山情報を、(2)式を用いて算出し、算出した前記掘削後土山情報に基づいて、(3)式を用いて掘削後の前記評価値E(h′、d)を算出すること
を特徴とする土山評価システム。
【数1】
【数2】
ここでkは、前記土山を掘削する回数を示し、θ s は前記土山の安息角を示す
【請求項2】
ニューマチックケーソンの作業室内の複数の掘削後の仮置きされた基準値以上の高さの土山の高さh及び前記土山の頂点の位置に関する土山情報と前記土山を掘削するための複数の掘削機のバケットの位置に関する掘削機情報とを取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれの前記掘削機を用いてそれぞれの前記土山を掘削するときの評価を示す前記土山の高さhと前記土山の頂点の位置から前記掘削機のバケットまでの距離dの関数である評価値E(h、d)(1)式を用いて、算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された評価値に基づいて、それぞれの前記土山に対して、それぞれの前記掘削機を用いて掘削するときの評価値の和が最大となるように、前記掘削機が掘削する前記土山を決定する決定ステップとをコンピュータに実行させ、
前記取得ステップは、前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報を含む掘削機情報を取得し、
前記算出ステップは、前記取得ステップにより取得された土山情報と前記取得ステップにより取得された掘削機情報に含まれる前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報とに基づいて、前記掘削機により前記土山を掘削した後の前記土山の高さh′に関する掘削後土山情報を、(2)式を用いて算出し、算出した前記掘削後土山情報に基づいて、(3)式を用いて掘削後の前記評価値E(h′、d)を算出すること
を特徴とする土山評価プログラム。
【数1】
【数2】
ここでkは、前記土山を掘削する回数を示し、θ s は前記土山の安息角を示す
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山を掘削するための土山評価システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
橋梁や建物の基礎、シールドトンネルの発進立坑などの地下構造物を構築する工法として、ニューマチックケーソン工法が知られている。ニューマチックケーソン工法は、ケーソンの本体下部に作業室を設け、その中に圧縮空気を送って高気圧状態にし、掘削作業が行なわれている。この高気圧作業室は、高気圧状態であるため、作業者が立ち入ることができる時間が制限されている。このためニューマチックケーソン工法において、水中や高気圧下の工事においては、作業効率の向上や作業環境の安全性の観点から、地上からの遠隔操作によって施工を行なう無人化施工が採用されている。また、このような無人化施工では、高気圧作業室内に設けられた監視カメラによって撮影された高気圧作業室内の作業状況の画像を、高気圧作業室から離れた陸上の安全な遠隔作業室に設置されたモニタに表示し、オペレータがこの画面を見ながら掘削機等の作業機械を遠隔操作し、施工を行なっている。
【0003】
また、これに伴い、作業の効率化のために、ショベル等の掘削機の操作を自動化する技術が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1の開示技術によれば、掘削現場を格子状の小さい掘削区域に分割し、各区域について境界線と掘削順序を決定し、提供された掘削順序の順番に各掘削部位を探索し、掘削する量、消費されるエネルギーおよび時間などの性能基準に基づいて費用関数を最適化することにより、掘削を始めるための掘削機のバケットの最適な位置と向きを決定し、掘削処理を効率的に行い得る戦略を決定するための方法と装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-247230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の開示技術では、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて掘削することが想定されていない。このため、特許文献1の開示技術を用いてもニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて効率よく掘削することができない。
【0007】
そこで本発明は、上述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて効率よく掘削することができる土山評価システム及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明に係る土山評価システムは、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の掘削後の仮置きされた基準値以上の高さの土山の高さh及び前記土山の頂点の位置に関する土山情報と前記土山を掘削するための複数の掘削機のバケットの位置に関する掘削機情報とを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれの前記掘削機を用いてそれぞれの前記土山を掘削するときの評価を示す前記土山の高さhと前記土山の頂点の位置から前記掘削機のバケットまでの距離dの関数である評価値E(h、d)(1)式を用いて、算出する算出手段と、前記算出手段により算出された評価値に基づいて、それぞれの前記土山に対して、それぞれの前記掘削機を用いて掘削するときの評価値の和が最大となるように、前記掘削機が掘削する前記土山を決定する決定手段とを備え、前記取得手段は、前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報を含む掘削機情報を取得し、前記算出手段は、前記取得手段により取得された土山情報と前記取得手段により取得された掘削機情報に含まれる前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報とに基づいて、前記掘削機により前記土山を掘削した後の前記土山の高さh′に関する掘削後土山情報を、(2)式を用いて算出し、算出した前記掘削後土山情報に基づいて、(3)式を用いて掘削後の前記評価値E(h′、d)を算出することを特徴とする。
【数1】
【数2】
ここでkは、前記土山を掘削する回数を示し、θ s は前記土山の安息角を示す
【0014】
発明に係る土山評価プログラムは、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の掘削後の仮置きされた基準値以上の高さの土山の高さh及び前記土山の頂点の位置に関する土山情報と前記土山を掘削するための複数の掘削機のバケットの位置に関する掘削機情報とを取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれの前記掘削機を用いてそれぞれの前記土山を掘削するときの評価を示す前記土山の高さhと前記土山の頂点の位置から前記掘削機のバケットまでの距離dの関数である評価値E(h、d)(1)式を用いて、算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出された評価値に基づいて、それぞれの前記土山に対して、それぞれの前記掘削機を用いて掘削するときの評価値の和が最大となるように、前記掘削機が掘削する前記土山を決定する決定ステップとをコンピュータに実行させ、前記取得ステップは、前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報を含む掘削機情報を取得し、前記算出ステップは、前記取得ステップにより取得された土山情報と前記取得ステップにより取得された掘削機情報に含まれる前記掘削機のバケットの容量V A に関する情報とに基づいて、前記掘削機により前記土山を掘削した後の前記土山の高さh′に関する掘削後土山情報を、(2)式を用いて算出し、算出した前記掘削後土山情報に基づいて、(3)式を用いて掘削後の前記評価値E(h′、d)を算出することを特徴とする。
【数1】
【数2】
ここでkは、前記土山を掘削する回数を示し、θ s は前記土山の安息角を示す
【発明の効果】
【0015】
第1発明~第発明によれば、本発明の土山評価システムは、評価値に基づいて、掘削機が掘削する土山を決定する。これにより、複数の掘削機を用いて複数の土山を掘削する場合を考慮した評価値に基づいて、掘削機が掘削する土山を決定することができる。このため、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて効率よく掘削することができる。
【0016】
また、本発明の土山評価システムは、掘削後土山情報に基づいて、掘削後の評価値を算出する。これによって、掘削した後の土山の高さ等の掘削後土山情報を考慮した評価値に基づいて、掘削機が掘削する土山を決定することができる。このため、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いてより高精度かつ効率よく掘削することができる。
【0017】
また、本発明の土山評価システムは、距離情報と土山情報に含まれる土山の高さに関する情報とに基づいて、評価値を算出する。これによって、土山の高さと掘削機から土山までの距離とを考慮した評価値に基づいて、掘削機が掘削する土山を決定することができる。このため、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて高精度かつ効率よく掘削することができる。
【0018】
また、本発明の土山評価システムは、評価値の和が最大となるそれぞれの掘削機に対する土山の組み合わせに基づいて、掘削機が掘削する土山を決定する。このため、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いてより効率よく掘削することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、ニューマチックケーソン工法の主要設備を示す縦断面図である。
図2図2は、土山を示す模式図である。
図3図3は、本発明に係る作業機の一例である掘削機の側面図である。
図4図4は、掘削機における制御系統を示すブロック図である。
図5図5は、本発明を適用した土山評価システムの全体構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明を適用した土山評価システムの動作についてのフローチャートである。
図7図7は、作業室内の一例を示す図である。
図8図8は、DEMデータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明に係る作業機の一例である掘削機が用いられるニューマチックケーソン工法の主要設備の一例を示す図である。図1では、ケーソン1の構築途中の状態が示されている。詳しくは、ケーソン1のうちの大半が地盤8内に沈下して静止している状態が示されている。ニューマチックケーソン工法は、掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3、送気設備E4及び予備・安全設備E5を用いて、鉄筋コンクリート製のケーソン1を地中に沈下させていくことにより、地下構造物を構築するように構成されている。
【0023】
掘削設備E1は、例えば、掘削機100(以下、ケーソンショベル100という)と、土砂自動積込装置11と、地上遠隔操作室13とを備える。ケーソンショベル100は、ケーソン1の底部に設けられた刃口部7の内側に設けられる作業室2内に設置される。土砂自動積込装置11は、ケーソンショベル100により掘削された土砂を円筒状のアースバケット31に積み込む。地上遠隔操作室13は、ケーソンショベル100の作動を地上から遠隔操作する遠隔操作装置12を備える。
【0024】
艤装設備E2は、例えば、マンシャフト21と、マンロック22(エアロック)と、マテリアルシャフト23と、マテリアルロック24(エアロック)とを備える。マンシャフト21は、作業者が作業室2へ出入りするために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状の通路であり、例えば、螺旋階段25が設けられている。マンロック22は、マンシャフト21に設けられ地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節する二重扉構造の気密扉である。マテリアルシャフト23は、土砂自動積込装置11により土砂が積み込まれたアースバケット31を地上に運び出すために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状の通路である。マテリアルロック24は、マテリアルシャフト23と、材料等を搬出入するためのマテリアルシャフト23に設けられた地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節する二重扉構造の気密扉である。マンロック22およびマテリアルロック24は、作業室2内の気圧が変化することを抑えて作業者やアースバケット31を作業室2へ出入りさせることが可能になるように構成されている。
【0025】
排土設備E3は、例えば、アースバケット31と、キャリア装置32と、土砂ホッパー33とを備える。アースバケット31は、ケーソンショベル100により掘削された土砂が積み込まれる有底円筒状の筒容器である。キャリア装置32は、アースバケット31を、マテリアルシャフト23を介して地上まで引き上げて運び出す装置である。土砂ホッパー33は、アースバケット31及びキャリア装置32により地上に運び出された土砂を一時的に貯めておく設備である。
【0026】
送気設備E4は、例えば、空気圧縮機42と、空気清浄装置43と、送気圧力調整装置44と、自動減圧装置45とを備える。空気圧縮機42は、送気管41及びケーソン1に形成された送気路3を介して作業室2内に圧縮空気を送る装置である。空気清浄装置43は、空気圧縮機42により送り込む圧縮空気を浄化する装置である。送気圧力調整装置44は、作業室2内の気圧が地下水圧と等しくなるように空気圧縮機42から作業室2内へ送る圧縮空気の量(圧力)を調整する装置である。自動減圧装置45は、マンロック22内の気圧を減圧する装置である。
【0027】
予備・安全設備E5は、例えば、非常用空気圧縮機51と、ホスピタルロック53とを備える。非常用空気圧縮機51は、空気圧縮機42の故障又は点検などの時に空気圧縮機42に代わって作業室2内に圧縮空気を送ることが可能な装置である。ホスピタルロック53は、作業室2内で作業を行った作業者が入り、当該作業者の身体を徐々に大気圧に慣らしていくための減圧室である。
【0028】
次に、作業室2内の土山80について説明をする。図2(a)は、土山80を示す模式図である。図2(b)は、土山80の断面図を示す模式図である。
【0029】
土山80は、作業室2内の土砂が積載した土の山である。土山80は、作業室2内の地盤8から頂点81までの高さhと、安息角θと、作業室2内の地盤8と平行な方向の最大の径の大きさr等を有する。また、土山80は、複数の高さ(h、hi+1、hi+2)の頂点からなる土山80であってもよい。また、土山80の安息角θは、土砂の粘度、粒形、素材等により決定される一定の角度になるとしてもよい。また、土山80は、頂点81の高さhが基準値Hよりも高いものであるとしてもよい。
【0030】
次に、本発明に係るケーソンショベル100について図3図4を用いて説明する。ケーソンショベル100は、図3に示すように、例えば、走行体110と、ブーム130と、バケットアタッチメント150とを備える。走行体110は、作業室2の天井部に設けられた左右一対の走行レール4に取り付けられ、左右の走行レール4に懸下された状態で走行レール4に沿って走行移動する。ブーム130は、走行体110の旋回フレーム121に上下方向に揺動可能に枢結される。バケットアタッチメント150は、ブーム130の先端部に取り付けられる。
【0031】
走行体110は、走行フレーム111と、旋回フレーム121と、走行ローラ113とを備える。旋回フレーム121は、走行フレーム111の下面側に旋回自在に設けられる。走行ローラ113は、走行フレーム111の上面側前後に、設けられている前後左右の4個のローラである。走行体110は、前後左右の走行ローラ113を回転駆動させて左右の走行レール4に沿って走行移動するように構成されている。
【0032】
ブーム130は、例えば、基端ブーム131と、先端ブーム132と、伸縮シリンダ133と、起伏シリンダ134とを備える。基端ブーム131は、旋回フレーム121に起伏自在又は上下方向に揺動自在に取り付けられる。先端ブーム132は、基端ブーム131に入れ子式に組み合わされ、構成される。伸縮シリンダ133は、基端ブーム131内に設けられている。起伏シリンダ134は、基端ブーム131の左右に2個設けられている。ブーム130は、伸縮シリンダ133を伸縮させると、基端ブーム131に対して先端ブーム132が長手方向に移動し、これによりブーム130が伸縮するように構成されている。2個の起伏シリンダ134の基端部は基端ブーム131の左右側部にそれぞれ回動自在に取り付けられている。
【0033】
バケットアタッチメント150は、ベース部材151と、バケット152と、バケットシリンダ153とを備える。ベース部材151は、先端ブーム132に取り付けられる。バケット152は、ベース部材151の先端部に上下揺動自在に取り付けられる。バケットシリンダ153は、ベース部材151に対してバケット152を上下揺動させるように構成される。
【0034】
コントロールユニット165は、図4に示すように、メインコントローラ165aと、走行体用コントローラ165bと、ブーム・バケット用コントローラ165cとを備える。また、コントロールユニット165は、ケーソンショベル100と、遠隔操作装置12と接続されていてもよい。コントロールユニット165は、遠隔操作装置12に内蔵されていてもよい。メインコントローラ165aは、走行体用コントローラ165bと、ブーム・バケット用コントローラ165cとに接続され、遠隔操作装置12からの操作信号を受けて、その操作信号に応じた駆動制御信号を走行体用コントローラ165bと、ブーム・バケット用コントローラ165cとに出力する。走行体用コントローラ165bは、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、走行体110を駆動させるように構成されている。メインコントローラ165aおよび走行体用コントローラ165bは、走行体110の旋回フレーム121に配設されている。ブーム・バケット用コントローラ165cは、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、ブーム130及びバケットアタッチメント150を駆動させるように構成されている。ブーム・バケット用コントローラ165cは、ブーム130の基端ブーム131の側部に配設されている。
【0035】
ケーソンショベル100は、図4に示すように、走行体位置センサ201と、旋回角度センサ202と、ブーム起伏角度センサ203と、ブーム伸長量センサ204と、バケット揺動角度センサ205と、外界センサ206とを備える。走行体位置センサ201は、走行体110が走行レール4の何処の位置に位置しているかを検出する。旋回角度センサ202は、走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回角度を検出する。ブーム起伏角度センサ203は、旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度を検出する。ブーム伸長量センサ204は、ブーム130の伸長量を検出する。バケット揺動角度センサ205は、ブーム130又はバケットアタッチメント150のベース部材151に対するバケット152の揺動角度を検出する。外界センサ206は、走行体110に設けられて作業室2内の掘削地面までの距離、地面の形状などの情報を取得する。また、ケーソンショベル100は、遠隔操作装置12と、コントロールユニット165と通信を行い、各センサ201~206で得たデータを、遠隔操作装置12と、コントロールユニット165とに送信してもよい。
【0036】
走行体位置センサ201は、例えば、走行体110の走行フレーム111に配設されたレーザセンサによって構成される。走行体位置センサ201は、レーザ光を走行レール4の端部又は作業室2の壁部に向けて照射して走行レール4の端部又は作業室2の壁部において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。走行体位置センサ201は、この時間に基づいて走行レール4の端部又は作業室2の壁部から走行体110までの距離を検出する。旋回角度センサ202は、例えば、走行体110の旋回フレーム121に配設された光学式のロータリーエンコーダによって構成される。旋回角度センサ202は、走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回量を電気信号に変換する。旋回角度センサ202は、その信号を演算処理して旋回フレーム121の旋回方向及び位置を含む旋回角度を検出する。なお、走行体位置センサ201及び旋回角度センサ202は一例を説明したもので、走行体110の二次元的な位置を検出する他のセンサ、旋回フレーム121の旋回角度を検出する他のセンサをそれぞれ用いてもよい。
【0037】
ブーム起伏角度センサ203は、例えば、起伏シリンダ134のシリンダボトムの側部に配設されたレーザセンサによって構成される。ブーム起伏角度センサ203は、レーザ光を旋回フレーム121に向けて照射して旋回フレーム121において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。ブーム起伏角度センサ203は、この時間に基づいて起伏シリンダ134の伸長量を検出し、その起伏シリンダ134の伸長量に基づいて旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度又は起伏位置を検出する。ブーム起伏角度センサ203も一例を説明したものであり、光学式ロータリーエンコーダ、ポテンショメータなどによりブーム130の起伏角を直接検出する他のセンサを用いてもよい。
【0038】
ブーム伸長量センサ204は、例えば、ブーム130の基端ブーム131に配設されたレーザセンサによって構成される。ブーム伸長量センサ204は、レーザ光を先端ブーム132の先端部に取り付けられたバケットアタッチメント150のベース部材151に向けて照射してベース部材151において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。ブーム伸長量センサ204は、この時間に基づいて、ブーム130の伸長量として基端ブーム131に対する先端ブーム132の伸長量を検出する。ブーム伸長量センサ204も一例を説明したものであり、ブーム伸縮と共に伸縮するケーブルの伸長量を直接測定する他のセンサを用いてもよい。
【0039】
バケット揺動角度センサ205は、例えば、バケットシリンダ153の油路に配設された流量センサによって構成される。バケット揺動角度センサ205は、バケットシリンダ153に供給される作動油の流量を検出し、その流量の積分値を算出する。バケット揺動角度センサ205は、この流量積分値に基づいてバケットシリンダ153のピストンロッドの伸長量を求め、そのバケットシリンダ153の伸長量に基づいて、バケットアタッチメント150のベース部材151又はブーム130に対するバケット152の揺動角度又は揺動位置を検出する。バケット揺動角度センサ205も一例を説明したものであり、光学式ロータリーエンコーダ、ポテンショメータなどによりバケット152の揺動角度を直接検出他のセンサや、レーザセンサによりバケットシリンダ153の伸長量を求める他のセンサを用いてもよい。
【0040】
外界センサ206は、例えば、走行体110の旋回フレーム121に配設されたRGB-Dセンサによって構成される。外界センサ206は、掘削地面のRGB画像又はカラー画像、及び距離画像、DEMデータ、点群データを取得し、それらのデータに基づいて土山80に関する土山情報等を取得する。外界センサ206は、RGB-Dセンサの他の例として、ステレオカメラや超音波距離計、レーザセンサなどを用いてもよい。また、外界センサ206は、作業室2に取り付けられてもよい。
【0041】
走行体位置センサ201、旋回角度センサ202、ブーム起伏角度センサ203、ブーム伸長量センサ204、バケット揺動角度センサ205及び外界センサ206により検出されたそれぞれの情報は、コントロールユニット165のメインコントローラ165aに送信される。メインコントローラ165aは、走行体位置測定部211と、バケット位置測定部212と、地盤形状測定部213とを備える。
【0042】
走行体位置測定部211は、走行体位置センサ201により検出された走行レール4の端部又は作業室2の壁部から走行体110までの距離の情報と、当該走行レール4が作業室2内の何処の位置に設けられた走行レールであるかという情報とを用いて、走行体110が作業室2内のどこに位置しているかを算出する。また、走行レール4が作業室2内の何処の位置に設けられた走行レールであるかという情報は、走行体110が取り付けられた走行レール4の情報であり、走行体110が取り付けられたときに走行体位置測定部211に設定されてもよい。また、走行体位置センサ201による距離の情報の検出を周囲複数箇所に対して検出することにより、走行体110の天井内における二次元的な位置又は走行体110の向きを含む位置を検出してもよい。
【0043】
バケット位置測定部212は、旋回角度センサ202により検出された走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回方向及び位置を含む旋回角度と、ブーム起伏角度センサ203により検出された旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度又は起伏位置と、ブーム伸長量センサ204により検出されたブーム130の伸長量と、バケット揺動角度センサ205により検出されたブーム130に対するバケット152の揺動角度又は揺動位置とを用いて、走行体110の走行フレーム111に対するバケット152の位置を算出する。
【0044】
地盤形状測定部213は、走行体位置測定部211により求められた作業室2内における走行体110の位置と、旋回角度センサ202により検出された走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回方向および位置を含む旋回角度とを用いて、旋回フレーム121に設けられた外界センサ206の位置と、外界センサ206により距離の情報を取得する方向と、外界センサ206により取得した距離の情報を用いて、掘削地面の位置とを算出する。また、地盤形状測定部213は、作業室2内の土山80の高さ等の土山情報を算出してもよい。
【0045】
〈第1実施形態〉
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。図5は、本発明の第1実施形態を適用したシステム6の全体構成を示すブロック図である。土山評価システム6は、ケーソンショベル100が掘削する土山80を決定する。土山評価システム6は、上述した外界センサ206と、外界センサ206を備えるケーソンショベル100に接続された遠隔操作装置12と、コントロールユニット165とを備えている。
【0046】
遠隔操作装置12は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。外界センサ206から入力されたデータに基づいて、遠隔操作装置12は、ケーソンショベル100が掘削する土山80を決定する。
【0047】
遠隔操作装置12は、変換部610と、変換部610に接続された評価部611と、評価部611に接続された決定部612と、決定部612に接続された生成部613と、を備える。
【0048】
変換部610は、外界センサ206により取得されたDEMデータ等のデータから、ニューマチックケーソン1の作業室2内の複数の土山80に関する土山情報を取得する。変換部610は、取得した土山情報と土山80を掘削するための複数のケーソンショベル100に関する掘削機情報とを評価部611に出力する。
【0049】
評価部611は、変換部610から入力された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれのケーソンショベル100を用いてそれぞれの土山80を掘削する効率を示す評価値Eを算出する。評価部611は、算出した評価値Eを決定部612に出力する。
【0050】
決定部612は、評価部611から入力された評価値Eに基づいて、掘削機が掘削する土山の組み合わせの情報を含む決定情報を決定する。決定部612は、決定した決定情報を生成部613に出力する。
【0051】
生成部613は、決定部612で決定した決定情報に基づいて、土山80を掘削するためのケーソンショベル100の軌道に関する軌道情報を生成する。生成部613は、生成した軌道情報をコントロールユニット165に出力する。
【0052】
次に、本発明の実施形態を適用した土山評価システム6の動作について説明をする。図6に示すようにステップS11において、外界センサ206は、図6に示すように作業室2内をセンシングする。ステップS11において、例えば外界センサ206は、土山80を含むDEMデータ等のデータを取得する。DEMデータは、一定間隔のメッシュで画定される各区画の3次元空間上の位置情報を含む。DEMデータは、図7に示すように3次元空間上の位置情報をもつデータである。位置情報は、三次元空間上の位置を判定し得る情報であり、例えば3次元空間上の座標、高さ、特定地点からの距離の情報のことを指す。また、DEMデータは、土山80の高さの情報を数字で示した平面上の点群の集まりからなるデータでもよい。
【0053】
ステップS11において、例えば外界センサ206は、複数の土山80(80a~80e)を含むDEMデータ等のデータを取得してもよい。また、外界センサ206は、土山80を含む点群データ、距離画像、三次元ポリゴンデータ等のデータを取得してもよい。点群データは、例えば土山80の高さの情報を色で示した平面上の点群の集まりからなるデータでもよい。三次元ポリゴンデータは、例えば三次元座標上に示される複数の点によって表される領域の位置情報と、その領域に関連付けられた情報とを有するデータである。
【0054】
次に、ステップS12において、変換部610は、外界センサ206により取得されたDEMデータ等のデータから、ニューマチックケーソン1の作業室2内の複数の土山80に関する土山情報を取得する。土山情報は、土山80に関する情報である。土山情報は、例えば地盤形状測定部213により検出されてもよい。土山情報は、土山80の頂点81の高さh、安息角θ、作業室2内の地盤8と平行な方向の最大の径の大きさr、土山80の体積V等に関する情報である。また、土山情報は、土山80の位置に関する情報を含む。土山情報は、例えば土山80の位置は、例えば頂点81に位置であってもよい。変換部610は、例えば外界センサ206により取得されたDEMデータの微分値が0となる極値を頂点81として、頂点81の高さhを取得する。また、変換部610は、ニューマチックケーソン1の作業室2内の複数の土山80に関する土山情報を取得する。
【0055】
また、ステップS12において、変換部610は、ケーソンショベル100に関する掘削機情報を取得してもよい。掘削機情報は、ケーソンショベル100に関する情報であり、例えば走行体位置測定部211により検出されたケーソンショベル100の位置の情報である。また、掘削機情報は、例えばバケット位置測定部212により検出された旋回フレーム121の旋回方向及び位置を含む旋回角度の情報であってもよい。また、掘削機情報は、例えばバケット位置測定部212により検出された旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度又は起伏位置の情報であってもよい。また、掘削機情報は、例えばバケット位置測定部212により検出されたブーム130の伸長量として基端ブーム131に対する先端ブーム132の伸長量の情報であってもよい。また、掘削機情報は、例えばバケット位置測定部212により検出されたバケットアタッチメント150のベース部材151又はブーム130に対するバケット152の揺動角度又は揺動位置の情報であってもよい。また、掘削機情報は、バケット152の容量の情報であってもよい。また、掘削機情報は、ケーソンショベル100の稼働状況を示す情報であってもよい。変換部610は、取得した土山情報と掘削機情報とを評価部611に出力する。
【0056】
次に、ステップS13において、評価部611は、変換部610から入力された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれのケーソンショベル100を用いてそれぞれの土山80を掘削するときの評価を示す評価値Eを算出する。評価値Eは、例えばそれぞれのケーソンショベル100を用いてそれぞれの土山80を掘削する効率を示す値である。評価部611は、例え土山情報に含まれる土山80の位置に関する情報と掘削機情報に含まれるケーソンショベル100の位置に関する情報とに基づいて、それぞれの土山80からそれぞれのケーソンショベル100までの距離dを示す距離情報を算出し、算出した距離情報と土山情報に含まれる土山80の高さhに関する情報とに基づいて、評価値Eを算出してもよい。かかる場合、評価値E(h、d)は、例えば下記の数1により算出される。αとβは重み係数である。評価部611は、算出した評価値Eを決定部612に出力する。
【数1】
【0057】
また、ステップS13において、評価部611は、土山情報と掘削機情報に含まれるケーソンショベル100の容量Vに関する情報とに基づいて、ケーソンショベル100により土山80を掘削した後の土山80に関する掘削後土山情報を算出し、算出した掘削後土山情報に基づいて、掘削後の評価値Eを算出してもよい。掘削後土山情報は、ケーソンショベル100により掘削された後の土山80の土山情報である。評価部611は、例えば土山情報に含まれる土山80の高さhに関する情報と掘削機情報に含まれるケーソンショベル100のバケット152の容量Vに関する情報とに基づいて、ケーソンショベル100を用いて土山80を掘削した後の土山80の高さh′に関する掘削後の土山情報を算出し、算出した掘削後の土山情報と掘削機情報とに基づいて、掘削後の評価値E(h′、d)を算出してもよい。かかる場合、評価部611は、下記の数2を用いて評価値E(h′、d)を算出する。ここでkは、掘削した回数を示し、θは安息角を示す。
【数2】
【0058】
また、ステップS13において、評価部611は、掘削機情報に含まれる旋回フレーム121の旋回方向及び位置を含む旋回角度の情報と土山情報に含まれる土山の位置の情報とに基づいて、旋回フレーム121の旋回方向に対する土山80の位置の角度を算出し、算出した角度に基づいて、評価値Eを算出してもよい。また、ステップS13において、評価部611は、走行レール4と土山80の距離に基づいて、評価値Eを算出してもよい。
【0059】
次に、ステップS14において、決定部612は、評価部611から入力された評価値Eに基づいて、掘削機が掘削する土山の組み合わせの情報を含む決定情報を決定する。決定部612は、決定した決定情報を生成部613に出力する。かかる場合、例えば決定部612は、評価値Eの和が最大となるそれぞれの土山80に対するケーソンショベル100の組み合わせに基づいて、ケーソンショベル100が掘削する土山80を決定する。
【0060】
ステップS14において、決定部612は、例えばそれぞれの土山80(80a~80f)に対するケーソンショベル100(100A~100F)の評価値Eを示す表1を用いてもよい。
【表1】
【0061】
決定部612は、表1の評価値Eの和が最大となるそれぞれの土山80に対するケーソンショベル100の組み合わせとして、100Aと80b、100Bと80a、100Cと80c、100Dと80d、100Eと80e、100Fと80fの組み合わせを選択してもよい。また、一つの土山80に対して、複数のケーソンショベル100が選択されてもよい。また、掘削機情報に含まれるケーソンショベル100の稼働状況に関する情報に基づいて、稼働中であると判定されたケーソンショベル100を排除して組み合わせを決定してもよい。
【0062】
次に、ステップS15において、生成部613は、決定部612で決定した決定情報に基づいて、土山80を掘削するためのケーソンショベル100の軌道に関する軌道情報を生成する。軌道情報は、土山80を掘削するためのケーソンショベル100の軌道を示す情報であり、ケーソンショベル100を当該軌道に沿って操作するための情報であってもよい。生成部613は、決定情報と土山情報とに基づいて、軌道情報を生成してもよい。生成部613は、決定情報と掘削機情報とに基づいて、軌道情報を生成してもよい。生成部613は、生成した軌道情報をコントロールユニット165に出力する。
【0063】
次に、ステップS16において、ケーソンショベル100は、生成部613により生成された軌道情報に基づいて、土山80を掘削する。
【0064】
上述したステップS11~ステップS16を行うことにより、土山評価システム6は、評価値Eに基づいて、ケーソンショベル100が掘削する土山80を決定する。これにより、複数のケーソンショベル100を用いて複数の土山80を掘削する場合を考慮した評価値Eに基づいて、ケーソンショベル100が掘削する土山80を決定することができる。このため、ニューマチックケーソンの作業室2内の複数の土山80に対して、複数のケーソンショベル100を用いて効率よく掘削することができる。
【0065】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 ケーソン
2 作業室
3 送気路
4 走行レール
6 土山評価システム
7 刃口部
8 地盤
11 土砂自動積込装置
12 遠隔操作装置
13 地上遠隔操作室
21 マンシャフト
22 マンロック
23 マテリアルシャフト
24 マテリアルロック
25 螺旋階段
31 アースバケット
32 キャリア装置
33 土砂ホッパー
41 送気管
42 空気圧縮機
43 空気清浄装置
44 送気圧力調整装置
45 自動減圧装置
51 非常用空気圧縮機
53 ホスピタルロック
80 土山
81 頂点
100 ケーソンショベル
110 走行体
111 走行フレーム
113 走行ローラ
121 旋回フレーム
130 ブーム
131 基端ブーム
132 先端ブーム
133 伸縮シリンダ
134 起伏シリンダ
150 バケットアタッチメント
151 ベース部材
152 バケット
153 バケットシリンダ
165 コントロールユニット
165a メインコントローラ
165b 走行体用コントローラ
165c ブーム・バケット用コントローラ
201 走行体位置センサ
202 旋回角度センサ
203 ブーム起伏角度センサ
204 ブーム伸長量センサ
205 バケット揺動角度センサ
206 外界センサ
211 走行体位置測定部
212 バケット位置測定部
213 地盤形状測定部
610 変換部
611 評価部
612 決定部
613 生成部
【要約】
【課題】ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に対して、複数の掘削機を用いて効率よく掘削することができる土山評価システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】土山評価システムは、ニューマチックケーソンの作業室内の複数の土山に関する土山情報と前記土山を掘削するための複数の掘削機に関する掘削機情報とを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された土山情報と掘削機情報とに基づいて、それぞれの前記掘削機を用いてそれぞれの前記土山を掘削するときの評価を示す評価値を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された評価値に基づいて、前記掘削機が掘削する前記土山を決定する決定手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8