(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-18
(45)【発行日】2022-11-29
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/50 20100101AFI20221121BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20221121BHJP
【FI】
H01L33/50
H01L33/54
(21)【出願番号】P 2022507188
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(86)【国際出願番号】 JP2021009056
(87)【国際公開番号】W WO2021182413
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2020041153
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】大森 祐治
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-003978(JP,A)
【文献】特開2008-218733(JP,A)
【文献】特開2016-174120(JP,A)
【文献】特開2014-045089(JP,A)
【文献】特開2008-294224(JP,A)
【文献】特開2017-143109(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0371974(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
それぞれが矩形の平面形状を有し且つ前記基板に実装された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子の少なくとも2つの発光素子の上面の少なくとも一部を覆うように配置される第1波長変換部材と、
前記複数の発光素子及び前記第1波長変換部材を封止する封止材と、
前記封止材と異なる材料で形成され、前記基板、前記複数の発光素子及び前記第1波長変換部材と、前記封止材との間に配置される透明層と、を有し、
前記少なくとも2つの発光素子のそれぞれの少なくとも1つの側面は、他の発光素子の側面に対向するように配置され、
前記第1波長変換部材は、前記少なくとも2つの発光素子の対向する側面の少なくとも一部を覆うように配置され、
前記第1波長変換部材は、前記少なくとも2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置される、
ことを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第1波長変換部材は、前記少なくとも2つの発光素子の上面において、前記対向する側面から最も離隔した角の近傍を覆わないように配置される、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1波長変換部材は、前記少なくとも2つの発光素子の対向しない側面において、前記対向する側面に隣接する辺の近傍を覆うように配置される、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1波長変換部材は、前記少なくとも2つの発光素子の前記対向する側面において、外側に配置される辺の近傍を覆わないように配置される、請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項5】
前記複数の発光素子は、前記第1波長変換部材が前記上面の少なくとも一部を覆うように配置された発光素子が直列接続された複数の第1発光素子列と、前記第1波長変換部材が前記上面の少なくとも一部を覆うように配置されない発光素子が直列接続された複数の第2発光素子列とを含む、請求項1~4の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記複数の第1発光素子列のそれぞれは、同一の面積を有する複数の第1実装区域のそれぞれに配置された複数の発光素子を有する
複数の第1発光素子群を含む、請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記複数の第1発光素子群のそれぞれは、2行2列に配列された4つの発光素子を含む、請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記複数の第2発光素子列のそれぞれは、同一の面積を有する複数の第2実装区域のそれぞれに配置された複数の発光素子を有する
複数の第2発光素子群を含む、請求項6又は7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記第2発光素子列は、前記第2実装区域の何れにも配置されない発光素子を有する、請求項8に記載の発光装置。
【請求項10】
前記第2実装区域の何れにも配置されない発光素子は、前記第1実装区域の何れかと前記発光素子が実装される実装領域の外縁との間の領域に配置される、請求項9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記封止材は、第2波長変換部材を含有し、
前記複数の第1発光素子列のそれぞれに含まれる前記発光素子が光を出射したときに出射される第1の光の色温度は、前記複数の第2発光素子列のそれぞれに含まれる前記発光素子が光を出射したときに出射される第2の光の色温度と異なる、請求項5~10の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項12】
前記複数の第1発光素子群及び前記複数の第2発光素子群は、同一方向に平行に配列される、請求項
8~10の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項13】
前記複数の第1発光素子群及び前記複数の第2発光素子群は、直線状に配置される、請求項12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記複数の第1発光素子群及び前記複数の第2発光素子群は、ジグザグに配置される、請求項12に記載の発光装置。
【請求項15】
前記複数の第1発光素子列に電力を供給する一対の第1電極対と、
前記複数の第1発光素子列と前記一対の第1電極対とを電気的に接続する第1配線パターンと、
前記複数の第1発光素子列に並列接続された第1過電圧防止素子と、
前記複数の第2発光素子列に電力を供給する一対の第2電極対と、
前記複数の第2発光素子列と前記一対の第2電極対とを電気的に接続する第2配線パターンと、
前記複数の第2発光素子列に並列接続された第2過電圧防止素子と、を更に有し、
前記第1配線パターン及び前記第2配線パターンの何れか一方は、ボンディングワイヤを介して電気的に接続された複数の配線パターンを有する、請求項5~14の何れか一項に記載の発光装置。
【請求項16】
前記ボンディングワイヤは、前記複数の第1発光素子列及び前記複数の第2発光素子列の何れか1つに含まれる発光素子に接続された配線パターンに一端が接続される、請求項15に記載の発光装置。
【請求項17】
前記ボンディングワイヤは、前記第1過電圧防止素子及び前記第2過電圧防止素子の何れか一方に接続された配線パターンに一端が接続される、請求項15に記載の発光装置。
【請求項18】
前記ボンディングワイヤは、並列接続された複数の導電性の線材で形成される、請求項15~17の何れか一項に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
混色性が高く且つ色温度が異なる光を出射可能な発光装置が知られている。例えば、特開2014-45089号公報には、複数のLEDダイを縞状又はモザイク状にグループ分けしてLED群を形成し、LED群のそれぞれを少なくとも2種類の蛍光体層で被覆した発光装置が記載される。特開2014-45089号公報に記載される発光装置は、出射する光の色温度が異なる蛍光体層で被覆した複数のLED群を形成することで、複数の色を有する光を混色性が高く出射できる。
【発明の概要】
【0003】
しかしながら、特開2014-45089号公報に記載される発光装置では、LED群を被覆する蛍光体層は、LED群に含まれるLEDダイの上面に加えて4つの側面を全て覆うように配置されるため、LEDダイの周囲に配置される蛍光体の量が多くなる。
【0004】
LEDダイの上面にのみ蛍光体を配置することで、LEDダイの周囲に配置される蛍光体の量は、削減される。しかしながら、LEDダイの上面にのみ蛍光体を配置すると、LEDダイの上面に配置される蛍光体の量が多くなり、発光装置の発光効率が低下するおそれがある。
【0005】
本開示は、使用する蛍光体の量の抑制しつつ、発光効率が低下するおそれが低い発光装置を提供することを目的とする。
【0006】
上述の課題を解決するために、本開示に係る発光装置は、基板と、それぞれが矩形の平面形状を有し且つ基板に実装された複数の発光素子であって、複数の発光素子のそれぞれの少なくとも1つの側面は、他の発光素子の側面に対向するように配置される複数の発光素子と、複数の発光素子の少なくとも2つの発光素子の上面の少なくとも一部及び対向する側面の少なくとも一部を覆い、且つ、少なくとも2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置される第1波長変換部材と、複数の発光素子及び第1波長変換部材を封止する封止材とを有する。
【0007】
また、本開示に係る発光装置では、第1波長変換部材は、少なくとも2つの発光素子の上面において、対向する側面から最も離隔した角の近傍を覆わないように配置されることが好ましい。
【0008】
また、本開示に係る発光装置では、第1波長変換部材は、少なくとも2つの発光素子の対向しない側面において、対向する側面に隣接する辺の近傍を覆うように配置されることが好ましい。
【0009】
また、本開示に係る発光装置では、第1波長変換部材は、少なくとも2つの発光素子の対向する側面において、外側に配置される辺の近傍を覆わないように配置されることが好ましい。
【0010】
また、本開示に係る発光装置では、複数の発光素子は、第1波長変換部材が上面及び対向する側面を覆うように配置された発光素子が直列接続された複数の第1発光素子列と、第1波長変換部材が上面及び対向する側面を覆うように配置されない発光素子が直列接続された複数の第2発光素子列とを含むことが好ましい。
【0011】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子列のそれぞれは、同一の面積を有する複数の第1実装区域のそれぞれに配置された複数の発光素子を有する第1発光素子群を含むことが好ましい。
【0012】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子群のそれぞれは、2行2列に配列された4つの発光素子を含むことが好ましい。
【0013】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第2発光素子列のそれぞれは、同一の面積を有する複数の第2実装区域のそれぞれに配置された複数の発光素子を有する第2発光素子群を含むことが好ましい。
【0014】
また、本開示に係る発光装置では、第2発光素子列は、第2実装区域の何れにも配置されない発光素子を有することが好ましい。
【0015】
また、本開示に係る発光装置では、第2実装区域の何れにも配置されない発光素子は、第1実装区域の何れかと発光素子が実装される実装領域の外縁との間の領域に配置されることが好ましい。
【0016】
また、本開示に係る発光装置では、封止材は、第2波長変換部材を含有し、複数の第1発光素子列のそれぞれに含まれる発光素子が光を出射したときに出射される第1の光の色温度は、複数の第2発光素子列のそれぞれに含まれる発光素子が光を出射したときに出射される第2の光の色温度と異なることが好ましい。
【0017】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子群及び複数の第2発光素子群は、同一方向に平行に配列されることが好ましい。
【0018】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子群及び複数の第2発光素子群は、直線状に配置されることが好ましい。
【0019】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子群及び複数の第2発光素子群は、ジグザグに配置されることが好ましい。
【0020】
また、本開示に係る発光装置では、複数の第1発光素子列に電力を供給する一対の第1電極対と、複数の第1発光素子列と一対の第1電極対とを電気的に接続する第1配線パターンと、複数の第1発光素子列に並列接続された第1過電圧防止素子と、複数の第2発光素子列に電力を供給する一対の第2電極対と、複数の第2発光素子列と一対の第2電極対とを電気的に接続する第2配線パターンと、複数の第2発光素子列に並列接続された第2過電圧防止素子と、を更に有し、第1配線パターン及び第2配線パターンの何れか一方は、ボンディングワイヤを介して電気的に接続された複数の配線パターンを有することが好ましい。
【0021】
また、本開示に係る発光装置では、ボンディングワイヤは、複数の第1発光素子列及び複数の第2発光素子列の何れか1つに含まれる発光素子に接続された配線パターンに一端が接続されることが好ましい。
【0022】
また、本開示に係る発光装置では、ボンディングワイヤは、第1過電圧防止素子及び第2過電圧防止素子の何れか一方に接続された配線パターンに一端が接続されることが好ましい。
【0023】
また、本開示に係る発光装置は、封止材と異なる材料で形成され、基板、複数の発光素子及び第1波長変換部材と、封止材との間に配置される透明層を更に有することが好ましい。
【0024】
また、本開示に係る発光装置では、ボンディングワイヤは、並列接続された複数の導電性の線材で形成されることが好ましい。
【0025】
本開示に係る発光装置は、使用する蛍光体の量の抑制しつつ、発光効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】第1実施形態に係る発光装置の平面図である。
【
図2】(A)は
図1に示す発光装置のA-A’線に沿う断面図であり、(B)は(A)に示す断面図の部分拡大図である。
【
図3】
図1に示す封止材及びダム材を省略した発光装置の平面図である。
【
図5】
図1に示す発光装置の製造方法を示す図であり、(A)は第1工程を示し、(B)は第2工程を示し、(C)は第3工程を示し、(D)は第4工程を示す。
【
図6】第2実施形態に係る発光装置の平面図である。
【
図7】
図6に示す封止材及びダム材を省略した発光装置の平面図である。
【
図10】第2変形例に係る発光装置の平面図である。
【
図12】第3変形例に係る発光装置の平面図である。
【
図14】(a)は第4変形例に係る発光装置の平面図であり、(b)は(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【
図15】(a)は第5変形例に係る発光装置の平面図であり、(b)は(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【
図16】(a)は第6変形例に係る発光装置の平面図であり、(b)は(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【
図17】第1発光素子群及び第1波長変換部材の配置の変形例を示す図であり、(A)は第1配置例を示し、(B)は第2配置例を示し、(C)は第3配置例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しつつ、本開示の様々な実施形態について説明する。ただし、本開示の技術的範囲は、それらの実施形態に限定されず、請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0028】
(第1実施形態に係る発光装置)
図1は第1実施形態に係る発光装置の平面図であり、
図2(A)は
図1に示す発光装置のA-A’線に沿う断面図であり、
図2(B)は
図2(A)において矢印Bで示される部分拡大図である。
図1、
図2(A)及び
図2(B)においてボンディングワイヤは省略される。
【0029】
発光装置1は、基板2と、複数の発光素子3と、第1蛍光体4と、封止材5と、ダム材6とを有する。
【0030】
基板2は、ガラスエポキシ等の絶縁性の樹脂で形成される平坦な基板である。基板2は、正方形状の平面形状を有し、第1電極対7A及び7B並びに第2電極対8A及び8Bが配置される。基板2は、正方形ではなく長方形等の他の平面形状を有してもよく、アルミニウム等の熱伝導率が高い部材で形成される実装基板と、配線パターンが形成される絶縁性の回路基板とで形成されてもよい。
【0031】
第1電極対7A及び7B並びに第2電極対8A及び8Bは、基板2の上面に金メッキ等の導電性部材で形成され、外部電源(図示せず)から供給される電力を複数の発光素子3のそれぞれに供給するアノード端子及びカソード端子である。基板2の中心部には、略正八角形の平面形状を有し、且つ、複数の発光素子3が実装される実装領域9が形成される。実装領域9の平面形状は、略正八角形に限定されず、例えば、円形状、円環状及び多角形状等の他の形状であってもよい。
【0032】
発光素子3は、青色の光を出射するLED(Light Emitting Diode)ダイであり、実装領域9に48個配置される。発光素子3は、それぞれが矩形の平面形状を有し、且つ、2つの側面が他の発光素子3の側面に対向するように基板2の実装領域9に実装される。一対の発光素子3の1つの側面が対向するように配置されるとき、一対の発光素子3は、対向する側面が平行に配置され且つ全面に亘って向き合うように配置される。
【0033】
第1蛍光体4は、例えばYAG(Yttrium Aluminum Garnet)であり、発光素子3が発する青色の光を吸収して、赤色、緑色及び黄等の光を出射する第1波長変換部材であり、シリコーン樹脂等の透明な樹脂に含有されて配置される。第1蛍光体4に覆われ且つ2行2列のアレイ状に配置される4つの発光素子3は、同一の面積を有する6つの第1実装区域10Aのそれぞれに配置された6つの第1発光素子群10を形成する。第1発光素子群10に含まれる発光素子3から出射され、第1蛍光体4及び封止材5の両方を通過した第1の光は、例えば色温度が2700K又は3000K等の暖色の白色光である。
【0034】
第1蛍光体4は、第1発光素子群10に含まれる4つの発光素子3のそれぞれの上面に配置されると共に、隣接する発光素子3の対向する側面と、基板2によって形成される空間Sを充填するように配置される。第1蛍光体4が2行2列のアレイ状に配置される4つの発光素子3の間に充填されるので、第1発光素子群10に含まれる4つの発光素子3が充填される空間Sは、十字型の平面形状を有する。
【0035】
第1蛍光体4は、発光素子3の上面に加えて空間Sに充填されるので、発光素子3の上面のみに配置される場合よりも、発光素子3の近傍に配置可能な領域が増加する。発光装置1では、発光素子3の上面のみに配置される場合よりも、発光素子3の近傍に第1蛍光体4を配置可能な領域が増加するので、発光素子3の上面に配置される第1蛍光体4の量を少なくすることができる。発光装置1は、第1蛍光体4を空間Sに充填すると共に、発光素子3の上面に配置される第1蛍光体4の量が少なくすることで、発光効率を高くすることができる。
【0036】
第1蛍光体4が上面に配置されない2行2列のアレイ状に配置された4つの発光素子3は、同一の面積を有する6つの第2実装区域11Aのそれぞれに配置された6つの第2発光素子群11を形成する。第2発光素子群11が配置される第2実装区域11Aの面積は、第1発光素子群10が配置される第1実装区域10Aの面積と同一である。
【0037】
封止材5は、実装領域9上の空間に充填されるシリコーン樹脂等の透明な樹脂であり、複数の発光素子3及び第1蛍光体4を封止する。また、封止材5には、第2蛍光体13が含有される。第2蛍光体13は、例えばYAGであり、発光素子3が発する青色の光を吸収し、赤色、緑色、黄色等の光を出射する第2波長変換部材である。第2蛍光体13が出射する光の色は、第1蛍光体4が出射する光の色と異なる。第2発光素子群11に含まれる発光素子3から出射され、封止材5を通過した第2の光は、例えば色温度が5000K等の寒色の白色光である。
【0038】
ダム材6は、白色粒子が混入された不透明なシリコーン樹脂で形成される枠材であり、実装領域9に充填される封止材5の流出を防止すると共に、発光素子3、第1蛍光体4及び第2蛍光体13から出射された光を反射する。
【0039】
第1発光素子群10及び複数の第2発光素子群11のそれぞれは、
図1において破線12の延伸方向に平行に直線状に配置される。
【0040】
図3は封止材5及びダム材6を省略した発光装置1の平面図であり、
図4は発光装置1の回路図である。
【0041】
発光装置1は、第1配線パターン21~23と、第1過電圧防止素子24と、第2配線パターン31~35と、第2過電圧防止素子36を更に有する。
【0042】
第1発光素子群10及び第2発光素子群11のそれぞれに含まれる4つの発光素子3は、ボンディングワイヤを介して直列接続される。3つの第1発光素子群10は、ボンディングワイヤを介して直列接続されて、並列接続される一対の第1発光素子列25及び26を形成する。また、3つの第2発光素子群11は、ボンディングワイヤを介して直列接続されて、並列接続される一対の第2発光素子列37及び38を形成する。
【0043】
第1発光素子列25及び26は、第1配線パターン21~23を介して第1電極対7A及び7Bに接続されると共に、第1過電圧防止素子24に並列接続される。第2発光素子列37及び38は、第2配線パターン31~35を介して第2電極対8A及び8Bに接続されると共に、第2過電圧防止素子36に並列接続される。
【0044】
第1配線パターン21は、第1電極対7Aと一体的に形成された配線パターンであり、第1配線パターン21は、接点21A、21B及び21Cを有する。第1配線パターン22は、カソード電極7Bと一体的に形成された配線パターンであり、接点22A及び22Cを有する。第1配線パターン23は、カソード電極7Bと一体的に形成された配線パターンであり、接点23Bを有する。
【0045】
第1発光素子列25は、第1配線パターン21の接点21Aと第1配線パターン22の接点22Aとの間にボンディングワイヤを介して接続される。第1発光素子列26は、第1配線パターン21の接点21Bと第1配線パターン23の接点23Bとの間に、ボンディングワイヤを介して接続される。
【0046】
第1過電圧防止素子24は、ツェナーダイオードであり、第1電極対7A及び7Bの間に過電圧が印加されたときに降伏電流が流れ、第1発光素子列25及び26に含まれる発光素子3に過電圧が印加されることを防止する。
【0047】
第2配線パターン31は、第2電極対8Aと一体的に形成された配線パターンであり、第1配線パターン21の外側に配置され、接点31A、31B及び31Cを有する。第2配線パターン32は、他の配線パターンから離隔して形成された配線パターンであり、第1配線パターン22、第2配線パターン34、35の内側に配置され、接点32A及び32A´を有する。第2配線パターン33は、カソード電極8Bと一体的に形成された配線パターンであり、接点33A、33B及び33Cを有する。第2配線パターン34は、他の配線パターンから離隔して形成された配線パターンであり、第2配線パターン32の外側に配置され、接点34B及び34B´を有する。第2配線パターン35は、他の配線パターンから離隔して形成された配線パターンであり、第2配線パターン32の外側に配置され、接点35B及び35B´を有する。
【0048】
第2発光素子列37は、第2配線パターン31の接点31Aと第2配線パターン33の接点33Aとの間にボンディングワイヤ及び第2配線パターン32を介して接続される。第2発光素子列38は、第2配線パターン31の接点31Bと第2配線パターン33の接点33Bとの間にボンディングワイヤ、第2配線パターン34及び第2配線パターン35を介して接続される。第2配線パターン34と第2配線パターン35との間は、ボンディングワイヤであるジャンパBxにより接続される。
【0049】
第2過電圧防止素子36は、ツェナーダイオードであり、第2電極対8A及び8Bの間に過電圧が印加されたときに降伏電流が流れ、第2発光素子列37及び38に含まれる発光素子3に過電圧が印加されることを防止する。
【0050】
第1電極対7A及び7Bに電圧が印加され且つ第2電極対8A及び8Bに電圧が印加されないとき、第1発光素子列25及び26に含まれる発光素子3が光を出射して、発光装置1は暖色の白色光である第1の光を出射する。第1電極対7A及び7Bに電圧が印加されず且つ第2電極対8A及び8Bに電圧が印加されるとき、第2発光素子列37及び38に含まれる発光素子3が光を出射して、発光装置1は寒色の白色光である第2の光を出射する。第1電極対7A及び7Bに電圧並び第2電極対8A及び8Bに電圧が印加されるとき、発光装置1に実装される全ての発光素子3が光を出射して、発光装置1は第1の光及び第2の光の混合光を出射する。第1の光及び第2の光の混合光の色温度は、第1の光の色温度及び第2の光の色温度の中間の色温度である。
【0051】
図5は発光装置1の製造方法を示す図であり、
図5(A)は第1工程を示し、
図5(B)は第2工程を示し、
図5(C)は第3工程を示し、
図5(D)は第4工程を示す。
図5(A)~5(D)に示す図は、
図1に示すA-A´線に沿う断面に対応する断面である。
【0052】
まず、第1工程において、基板2の実装領域9に複数の発光素子3が配置されると共に複数の発光素子の間、及び第2配線パターン34と第2配線パターン35との間がワイヤボンディングされる。次いで、第2工程において、実装領域9の外縁に沿って実装領域9を囲むようにしてダム材6が配置される。次いで、第3工程において、第1発光素子群10に含まれる2行2列に配置された4つの発光素子3の対向する側面の間、及び4つの発光素子3の上面に第1蛍光体4を含有する樹脂を配置する。第1蛍光体4を含有する樹脂は、4つの発光素子3の対向する側面及び上面の端部において、表面張力により保持される。次いで、第4工程において、ダム材6の内側に封止材5の母材である樹脂が充填及び固化されて発光装置1の製造工程は終了する。
【0053】
(第1実施形態に係る発光装置の効果)
発光装置1は、第1の光を出射する第1発光素子群10と、第1の光を出射する第2発光素子群11とが交互に配置されるため、混色性が良好な光を出射することができる。
【0054】
また、第1発光素子群10において、第1蛍光体4は発光素子3の上面及び発光素子3の対向する側面の間に配置されるので、発光素子3の上面に配置される第1蛍光体4の量を少なくすることで、発光効率を高くすることができる。
【0055】
また、第1発光素子群10において、第1発光素子群10及び複数の第2発光素子群11が同一方向に平行に直線状に配置されるので、ボンディングワイヤを交差させることなく発光素子3の間を接続できる。
【0056】
また、発光装置1では、ジャンパBxにより第2配線パターン34と第2配線パターン35とを接続することで、実装領域9に実装される発光素子3を接続するボンディングワイヤは、互いに交差しないように配置することができる。発光装置1では、実装領域9に実装される発光素子3を接続するボンディングワイヤは、互いに交差しないように配置することでボンディングワイヤの短絡が防止される。
【0057】
また、発光装置1では、ジャンパBxは、第2発光素子列38に含まれる第2発光素子群11を接続する位置に配置されるので、ジャンパBxには第2発光素子列38に流れる電流のみが流れ、第2発光素子列37に流れる電流は流れない。抵抗値が第1配線パターン21~23及び第2配線パターン31~35も大きいジャンパBxに第2発光素子列38に流れる電流のみが流れるので、ジャンパBxに流れる電流による消費電力の増加を抑制することができる。
【0058】
(第2実施形態に係る発光装置)
図6は、第2実施形態に係る発光装置の平面図である。
図6においてボンディングワイヤは省略される。
【0059】
発光装置40は、第2発光素子群11に含まれる発光素子3の配置が発光装置1と相違する。第2発光素子群11に含まれる発光素子3の配置以外の発光装置40の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0060】
発光装置40は、第2発光素子群11に含まれる発光素子3が配置される第2実装区域11Aのそれぞれに、発光素子3が配置されない空隙41が1つずつ形成される。発光装置1において空隙41に対応する位置に配置される発光素子3に対応する発光素子3Aは、第1実装区域10Aと実装領域9の外縁との間の領域に配置される。
【0061】
図7は、封止材5及びダム材6を省略した発光装置40の平面図である。
【0062】
発光装置40は、発光素子3Aが第1実装区域10Aと実装領域9の外縁との間の領域に配置されるので、第2発光素子列37及び38に含まれる発光素子3の接続関係が発光装置1における接続関係と相違する。
【0063】
(第2実施形態に係る発光装置の効果)
発光装置40は、発光素子3Aを第1実装区域10Aと実装領域9の外縁との間の領域に配置することで、第2発光素子群11に含まれる発光素子3の配置形状を、実装領域9の形状に近付けることができる。発光装置40は、発光素子3の配置形状を、実装領域9の形状に近付けることで、色ムラ及び光ムラが少ない均一性が向上した光を出射することができる。
【0064】
(第1変形例に係る発光装置)
図8は第1変形例に係る発光装置の平面図であり、
図9は
図8に示す発光装置の回路図である。
図8では、封止材及びダム材は省略される。
【0065】
発光装置50は、第1発光素子列51~56及び第2発光素子列61~66を第1発光素子列25及び26並びに第2発光素子列37及び38の代わりに有することが発光装置1と相違する。また、発光装置50は、発光素子3を実装する実装領域67の平面形状が略12角形状であり、実装領域9の平面形状と相違する。第1発光素子列51~56及び第2発光素子列61~66並びに実装領域67の平面形状以外の発光装置50の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。なお、発光装置50が有する基板は、第1電極対7A及び7B並びに第2電極対8A及び8Bが配置されない対向する一対の角は、発光装置50をねじ止めするための切欠きが形成される。
【0066】
第1発光素子列52に含まれる発光素子3と、第2発光素子列62に含まれる発光素子3とは、互いに平行かつ隣り合う2本の折れ線71A及び71Bの延伸方向にジグザグに配置される。第1発光素子列53及び第2発光素子列63に含まれる発光素子3の少なくとも一部は、互いに平行かつ隣り合う2本の折れ線の延伸方向にジグザグに配置される。同様に、第1発光素子列54及び第2発光素子列64、第1発光素子列55及び第2発光素子列65のそれぞれに含まれる発光素子3の少なくとも一部は、互いに平行かつ隣り合う2本の折れ線の延伸方向にジグザグに配置される。発光装置1では、第1発光素子列51~56及び第2発光素子列61~66に含まれる発光素子3を同一方向にジグザグに配置ことで、発光素子3を接続するボンディングワイヤの短絡が防止される。
【0067】
また、発光装置50において、第1発光素子列51~56と第1電極対7A及び7Bとを電気的に接続する第1配線パターン68及び69は、ジャンパBxを介して接続される。発光装置1では、第1配線パターン68及び69をジャンパBxを介して接続することで、発光素子3を接続するボンディングワイヤの短絡を防止しつつ、混色性を向上させることができる。
【0068】
(第2変形例に係る発光装置)
図10は第2変形例に係る発光装置の平面図であり、
図11は
図10に示す発光装置の回路図である。
図10では、封止材及びダム材は省略される。
【0069】
発光装置70は、ジャンパBxの配置が発光装置50と相違する。ジャンパBxの配置以外の発光装置70の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置50の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0070】
発光装置70において、第2電極対8A及び8Bと第2過電圧防止素子36とを接続する第2配線パターン73及び74は、ジャンパBxを介して接続される。
【0071】
発光装置70では、ジャンパBxは第2過電圧防止素子36と直列に接続されるので、第2電極対8A及び8Bの間に過電圧が印加されて第2過電圧防止素子36がオンするとき以外、ジャンパBxは電流が流れない。発光装置70では、第1発光素子列51~56及び第2発光素子列61~66に含まれる発光素子3が光を出射する間にジャンパBxには電流が流れず、ジャンパBxに流れることによる消費電力は発生しない。
【0072】
(第3変形例に係る発光装置)
図12は第3変形例に係る発光装置の平面図であり、
図13は
図12に示す発光装置の回路図である。
図12では、封止材及びダム材は省略される。
【0073】
発光装置80は、ジャンパByをジャンバBxの代わりに有することが発光装置50と相違する。ジャンパBy以外の発光装置80の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置50の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0074】
ジャンバByは、並列接続された複数のボンディングワイヤを含み、単一のボンディングワイヤで形成されるジャンバBxよりも抵抗値が低い。発光装置80は、ジャンパBxよりも抵抗値が低いジャンバByを介して第1配線パターン68及び69を接続することで、ジャンバByに流れる電流による消費電力が発光装置50よりも低くなる。
【0075】
なお、ジャンバByは、並列接続された複数のボンディングワイヤで形成されるが、発光素子3の間を接続するボンディングワイヤよりも断面積が大きい単一のボンディングワイヤであってもよい。
【0076】
また、実施形態に係る発光装置では、複数の発光素子の少なくとも2つの発光素子の上面の少なくとも一部及び対向する側面の少なくとも一部を覆うように配置されてもよい。また、実施形態に係る発光装置では、少なくとも2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置されてもよい。
【0077】
(第4変形例に係る発光装置)
図14(a)は第4変形例に係る発光装置の平面図であり、
図14(b)は
図14(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【0078】
発光装置101は、第1蛍光体4が配置される配置領域が発光装置1と相違する。第1蛍光体4が配置される配置領域以外の発光装置101の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0079】
発光装置101では、第1蛍光体4は、第1発光素子群10に含まれる4つの発光素子3の対向しない側面の一部を覆うように配置される。より具体的には、発光装置101では、第1蛍光体4は、4つの発光素子3の対向する側面に隣接する辺の近傍を覆うように配置される。
【0080】
また、発光装置101では、第1蛍光体4は、第1発光素子群10に含まれる4つの発光素子3のそれぞれの上面の一部に配置される。より具体的には、発光装置101では、第1蛍光体4は、4つの発光素子3の上面において、4つの発光素子3の対向する側面から最も離隔した角の近傍を覆わないように配置される。
【0081】
(第5変形例に係る発光装置)
図15(a)は第4変形例に係る発光装置の平面図であり、
図15(b)は
図15(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【0082】
発光装置102は、発光装置101と同様に、第1蛍光体4が配置される配置領域が発光装置1と相違する。第1蛍光体4が配置される配置領域以外の発光装置102の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0083】
発光装置102では、第1蛍光体4は、第1発光素子群10に含まれる4つの発光素子3のそれぞれの対向する側面の一部を覆うように配置される。より具体的には、発光装置102では、第1蛍光体4は、4つの発光素子3の対向する側面において、外側に配置される辺の近傍を覆わないように配置される。
【0084】
また、実施形態に係る発光装置は、第1波長変換部材を含有しているシリコーン樹脂等の透明な樹脂と同じ材料で形成され、基板2、第1発光素子群10に含まれる4つ発光素子3及び第1蛍光体4と、封止材5との間に配置される透明層を更に有してもよい。
【0085】
(第6変形例に係る発光装置)
図15(a)は第4変形例に係る発光装置の平面図であり、
図15(b)は
図15(a)に示す発光装置のA-A´線に沿う断面図である。
【0086】
発光装置103は、透明層104を有することが発光装置101と相違する。透明層104以外の発光装置103の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された発光装置101の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0087】
透明層104は、アクリル樹脂、フッ素化合物及びシリコーン樹脂を含有し、基板2、複数の発光素子3及び第1蛍光体4と、封止材5との間に配置される。透明層104の剛性は、第1蛍光体4及び封止材5剛性よりも高く、基板2、複数の発光素子3及び第1蛍光体4並びにボンディングを全面に亘ってコーティングする。透明層104の膜厚は、1μm以上2μm以下である。
【0088】
透明層104は、透明層104が基板2、複数の発光素子3及び第1蛍光体4並びにボンディングをコーティングするので、信頼性を向上させることができる。
【0089】
発光装置103では、透明層104は、透明層104が基板2、複数の発光素子3及び第1蛍光体4並びにボンディングを全体に亘ってコーティングする。しかしながら、実施形態に係る発光装置では、透明層は、基板2、複数の発光素子3及び第1蛍光体4並びにボンディングのそれぞれの少なくとも一部をコーティングしていればよい。
【0090】
また、説明された発光装置では、第1発光素子群及び第2発光素子群はアレイ状に配置された4つの発光素子を含むが、実施形態に係る発光装置では、第1発光素子群及び第2発光素子群は2、3又は5つ以上の発光素子を含んでも良い。
【0091】
図17は発光素子群及び第1波長変換部材の配置の変形例を示す図であり、
図17(A)は第1配置例を示し、
図17(B)は第2配置例を示し、
図17(C)は第1配置例を示す。
【0092】
第1配置例81では、第1波長変換部材90は、2つの発光素子91、92の上面及び対向する側面の少なくとも一部を覆い、且つ、2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置される。第2配置例82では、第1波長変換部材90は、3つの発光素子91、92、93の上面及び対向する側面、即ち、発光素子91と92の間、及び、発光素子92と93の間の少なくとも一部を覆い、且つ、2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置される。第3配置例83では、第1波長変換部材90は、6つの発光素子91~96の上面及び対向する側面、即ち、発光素子91と92の間、発光素子92と93の間、発光素子94と95の間、発光素子95と96の間、発光素子91と94の間、発光素子92と95の間、発光素子93と96の間の少なくとも一部を覆い、且つ、2つの発光素子の対向しない側面の少なくとも一部を覆わないように配置される。
【0093】
また、説明された発光装置では、第1発光素子群及び第2発光素子群に含まれる発光素子は2つの側面が他の発光素子の側面と対向するように配置される。しかしながら、実施形態に係る発光装置では、複数の発光素子のそれぞれの少なくとも1つの側面は、他の発光素子の側面に対向するように配置されればよい。
【0094】
また、発光装置1及び40では、第1発光素子列25及び26は3つの第1発光素子群10を含むが、実施形態に係る発光装置では、第1発光素子列は、2又は4以上の第1発光素子群を含んでもよい。また、発光装置1及び40では、第2発光素子列37及び38は3つの第1発光素子群10を含むが、実施形態に係る発光装置では、第2発光素子列は、2又は4以上の第1発光素子群を含んでもよい。
【0095】
また、説明された発光装置では、第1発光素子群及び第2発光素子群のそれぞれは同一の面積を有する複数の第1実装区域のそれぞれに配置される。しかしながら、実施形態に係る発光装置では、第1発光素子群及び第2発光素子群のそれぞれは、面積が相違する複数の第1実装区域のそれぞれに配置されてもよい。
【0096】
また、説明された発光装置では、封止材5は第2蛍光体13を含有するが、実施形態に係る発光装置では、封止材は第2蛍光体を含有しなくてもよい。