(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06T 11/80 20060101AFI20221122BHJP
A63F 13/63 20140101ALI20221122BHJP
【FI】
G06T11/80 D
A63F13/63
(21)【出願番号】P 2018104533
(22)【出願日】2018-05-31
【審査請求日】2021-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】神保 雅
(72)【発明者】
【氏名】岩嵜 貴之
(72)【発明者】
【氏名】コ ウィンホン
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-061896(JP,A)
【文献】特開2012-200288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/60-19/20
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタ画像を構成する部位ごとに設けられた複数のパーツ画像を組み合わせて、前記キャラクタ画像を生成する機能をユーザに提供するコンピュータを、
前記部位ごとに設けられた複数のパーツ画像から前記部位ごとに選択した前記パーツ画像を組み合わせて、所定数の選択対象キャラクタ画像を生成する選択対象キャラクタ画像生成手段、
前記所定数の選択対象キャラクタ画像
が表示され、前記所定数の選択対象キャラクタ画像から一の選択対象キャラクタ画像を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、を含む画面を表示し、前記一の選択対象キャラクタ画像を選択する
ユーザの操作
を受け付けるキャラクタ画像選択操作受付手段、
前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位
を選択
するユーザの操作を
前記画面から受け付ける部位画像選択操作受付手段、
前記一の選択対象キャラクタ画像から、前記パーツ画像を維持する部位以外の前記部位の前記パーツ画像を変更した所定数の変更キャラクタ画像を生成し、
前記画面に表示されていた前記一の選択対象キャラクタ画像以外の前記所定数の選択対象キャラクタ画像を
、生成した前記変更キャラクタ画像に更新するキャラクタ画像更新手段、
前記所定数の選択対象キャラクタ画像から少なくとも一つの採用キャラクタ画像を選択する
ユーザの操作を
前記画面から受け付け、前記採用キャラクタ画像を決定するキャラクタ画像決定手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記キャラクタ画像更新手段は、前記パーツ画像を維持する部位の選択を前記部位画像選択操作受付手段が1つも受け付けていなければ、前記一の選択対象キャラクタ画像と無関係に、前記部位の前記パーツ画像を変更した所定数の変更キャラクタ画像を生成し、
前記画面を更新すること
を特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記選択対象キャラクタ画像生成手段は、前記一の選択対象キャラクタ画像の選択を前記キャラクタ画像選択操作受付手段が受け付けるまで、繰り返し、前記所定数の選択対象キャラクタ画像を生成すること
を特徴とする請求項1又は2記載のプログラム。
【請求項4】
前記部位画像選択操作受付手段は、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位
を選択
するユーザの操作を
前記画面から受け付け、前記キャラクタ画像更新手段が前記所定数の変更キャラクタ画像に前記所定数の選択対象キャラクタ画像を更新した後に、前記パーツ画像を維持する部位から前記パーツ画像を維持しない部位への選択をユーザから受け付けること
を特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載のプログラム。
【請求項5】
前記画面に対するユーザからの操作に基づき、前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとの前記パーツ画像の組み合わせを保存する保存手段、
前記
画面に対するユーザからの操作に基づき前記保存手段から前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとの前記パーツ画像の組み合わせを読み出す読出手段、
として前記コンピュータを更に機能させる請求項1乃至4何れか一項記載のプログラム。
【請求項6】
前記選択対象キャラクタ画像生成手段は、前記部位画像選択操作受付手段が
前記画面から受け付けた前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位の
ユーザの選択に基づいて、前記選択対象キャラクタ画像を構成する前記部位の
前記画面における表示を、前記パーツ画像を維持する部位と維持しない部位とで異ならせること
を特徴とする請求項1乃至5何れか一項記載のプログラム。
【請求項7】
キャラクタ画像を構成する部位ごとに設けられた複数のパーツ画像を組み合わせて、前記キャラクタ画像を生成する機能をユーザに提供する情報処理装置であって、
前記部位ごとに設けられた複数のパーツ画像から前記部位ごとに選択した前記パーツ画像を組み合わせて、所定数の選択対象キャラクタ画像を生成する選択対象キャラクタ画像生成手段と、
前記所定数の選択対象キャラクタ画像
が表示され、前記所定数の選択対象キャラクタ画像から一の選択対象キャラクタ画像を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、を含む画面を表示し、前記一の選択対象キャラクタ画像を選択する
ユーザの操作
を受け付けるキャラクタ画像選択操作受付手段と、
前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位
を選択
するユーザの操作を
前記画面から受け付ける部位画像選択操作受付手段と、
前記一の選択対象キャラクタ画像から、前記パーツ画像を維持する部位以外の前記部位の前記パーツ画像を変更した所定数の変更キャラクタ画像を生成し、
前記画面に表示されていた前記一の選択対象キャラクタ画像以外の前記所定数の選択対象キャラクタ画像を
、生成した前記変更キャラクタ画像に更新するキャラクタ画像更新手段と、
前記所定数の選択対象キャラクタ画像から少なくとも一つの採用キャラクタ画像を選択する
ユーザの操作を
前記画面から受け付け、前記採用キャラクタ画像を決定するキャラクタ画像決定手段と、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば仮想ゲーム空間内に登場するキャラクタオブジェクトを作成する従来のゲーム装置には、キャラクタオブジェクトを構成するための複数の部位毎のパーツオブジェクトを複数組み合わせて、キャラクタオブジェクトを作成するものがあった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来のゲーム装置は、自分のイメージしたキャラクタオブジェクトや作成したいと思っているキャラクタオブジェクトを思い通りに作れるようにするものである。しかしながら、上記した従来のゲーム装置は、作成したいオブジェクトがイメージできていない場合のキャラクタオブジェクトの作成に不向きであった。
【0005】
本発明は、生成したいキャラクタ画像のイメージができていない場合であってもキャラクタ画像の生成が容易な機能をユーザに提供できるプログラムを提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、本発明は、キャラクタ画像を構成する部位ごとに設けられた複数のパーツ画像を組み合わせて、前記キャラクタ画像を生成する機能をユーザに提供するコンピュータを、前記部位ごとに設けられた複数のパーツ画像から前記部位ごとに選択した前記パーツ画像を組み合わせて、所定数の選択対象キャラクタ画像を生成する選択対象キャラクタ画像生成手段、前記所定数の選択対象キャラクタ画像が表示され、前記所定数の選択対象キャラクタ画像から一の選択対象キャラクタ画像を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位を選択するユーザの操作を受け付けるエリアと、を含む画面を表示し、前記一の選択対象キャラクタ画像を選択するユーザの操作を受け付けるキャラクタ画像選択操作受付手段、前記一の選択対象キャラクタ画像を構成する部位ごとに、前記パーツ画像を維持する部位又は維持しない部位を選択するユーザの操作を前記画面から受け付ける部位画像選択操作受付手段、前記一の選択対象キャラクタ画像から、前記パーツ画像を維持する部位以外の前記部位の前記パーツ画像を変更した所定数の変更キャラクタ画像を生成し、前記画面に表示されていた前記一の選択対象キャラクタ画像以外の前記所定数の選択対象キャラクタ画像を、生成した前記変更キャラクタ画像に更新するキャラクタ画像更新手段、前記所定数の選択対象キャラクタ画像から少なくとも一つの採用キャラクタ画像を選択するユーザの操作を前記画面から受け付け、前記採用キャラクタ画像を決定するキャラクタ画像決定手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、生成したいキャラクタ画像のイメージができていない場合であってもキャラクタ画像の生成が容易な機能をユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係るゲーム装置の一例の機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る簡易キャラクタ画像編集処理部の一例の機能ブロック図である。
【
図5】簡易キャラクタ画像編集処理の一例のフローチャートである。
【
図6】簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
【
図7】選択対象キャラクタ画像が更新された簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
【
図8】選択対象キャラクタ画像が更新された簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
【
図9】プレビュー画像が更新された簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
【
図10】ステップS14の処理の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態では、ゲームで利用するキャラクタ画像をプレイヤが生成する例について説明するが、ゲームで利用するキャラクタ画像に限定されるものではない。本発明は、ゲーム以外のコミュニケーションツールや学習用ツールなどでユーザに利用されるキャラクタ画像など、様々なプログラムに利用されるキャラクタ画像の生成に広く適用できる。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1(a)の情報処理システムは単体のゲーム装置1を備えている。ゲーム装置1は、プレイヤが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。
【0010】
また、
図1(b)の情報処理システムは1台以上のクライアント端末2とサーバ装置3とがインターネット等のネットワーク4を介して接続されている。クライアント端末2はプレイヤが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバ装置3はクライアント端末2でプレイヤにより行われるゲームの管理や制御を行う。
【0011】
このように、本発明は
図1(b)に示すようなクライアント・サーバ型の情報処理システムの他、
図1(a)に示す単体のゲーム装置1においても適用可能である。なお、
図1の情報処理システムは一例であって、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば
図1(b)のサーバ装置3は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0012】
<ハードウェア構成>
図1のゲーム装置1、クライアント端末2及びサーバ装置3は
図2のハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図2は本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0013】
図2のコンピュータは、入力装置501、出力装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507、HDD508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び出力装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0014】
入力装置501はキーボードやマウスなどを含み、プレイヤが各操作信号を入力するのに用いられる。出力装置502はディスプレイやスピーカなどを含み、処理結果の画面出力や音声出力等を行う。通信I/F507はコンピュータをネットワーク4に接続するインタフェースである。これにより、コンピュータは通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0015】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどのプログラムがある。
【0016】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータは外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0017】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータの起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0018】
CPU506はROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。本実施形態に係るゲーム装置1、クライアント端末2及びサーバ装置3は、上記したようなハードウェア構成のコンピュータにより後述する各種処理を実現できる。
【0019】
<ソフトウェア構成>
ここでは、
図1(a)のゲーム装置1のソフトウェア構成を一例として説明する。
図3は本実施形態に係るゲーム装置の一例の機能ブロック図である。ゲーム装置1はプログラムを実行することにより、操作受付部10、実行部12、表示制御部14、パーツ画像記憶部16、キャラクタ画像記憶部18及び一時記憶部20を実現している。なお、実行部12は簡易キャラクタ画像編集処理部30、詳細キャラクタ画像編集処理部32、ゲーム制御部34を有する構成である。
【0020】
操作受付部10はゲーム装置1を操作するプレイヤからの操作を受け付ける。実行部12は、操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に従って、キャラクタ画像を生成する処理やゲームを進行させる処理等、ゲームに関する処理を実行する。
【0021】
実行部12の簡易キャラクタ画像編集処理部30は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、プレイヤが簡単にキャラクタ画像を生成できる簡易キャラクタ画像編集処理を実行する。詳細キャラクタ画像編集処理部32は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、プレイヤが簡易キャラクタ画像編集処理よりも詳細にキャラクタ画像を生成できる詳細キャラクタ画像編集処理を実行する。また、ゲーム制御部34は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、ゲーム制御に関する処理を実行する。
【0022】
表示制御部14は実行部12によるゲームに関する処理に従い、ゲーム装置1の画面表示を制御する。表示制御部14は実行部12の簡易キャラクタ画像編集処理部30が実行する簡易キャラクタ画像編集処理に従い、後述の簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の表示を制御する。
【0023】
パーツ画像記憶部16は、キャラクタ画像を構成する部位ごとのパーツ画像を記憶している。キャラクタ画像を構成する部位としては、例えば髪形、眉毛、目、鼻、口等の部位がある。パーツ画像記憶部16は髪形の複数のパーツ画像、眉毛の複数のパーツ画像、目の複数のパーツ画像、鼻の複数のパーツ画像、口の複数のパーツ画像など、複数の部位のパーツ画像を記憶している。
【0024】
キャラクタ画像記憶部18は簡易キャラクタ画像編集処理又は詳細キャラクタ画像編集処理により生成されたキャラクタ画像を記憶している。キャラクタ画像は部位ごとに設けられた複数のパーツ画像を組み合わせることで生成される。一時記憶部20は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、選択されたキャラクタ画像を一時的に保存する機能と、一時的に保存したキャラクタ画像を読み出す機能とを提供する。
【0025】
図3の簡易キャラクタ画像編集処理部30は例えば
図4に示すように構成される。
図4は本実施形態に係る簡易キャラクタ画像編集処理部の一例の機能ブロック図である。簡易キャラクタ画像編集処理部30は、キャラクタ画像生成部50、キャラクタ画像表示制御部52、キャラクタ画像選択受付部54、キープ部位画像選択受付部56、キャラクタ画像更新部58、キャラクタ画像決定部60、一時記憶制御部62を有する構成である。
【0026】
キャラクタ画像生成部50は、部位ごとに設けられた複数のパーツ画像から部位ごとに選択したパーツ画像を組み合わせて、所定数(例えば9)のキャラクタ画像(以下、選択対象キャラクタ画像という)を生成する。キャラクタ画像表示制御部52は生成した所定数の選択対象キャラクタ画像を、画面に表示する。
【0027】
キャラクタ画像選択受付部54は、画面に表示されている所定数の選択対象キャラクタ画像から一の選択対象キャラクタ画像を選択する操作をプレイヤから受け付ける。キャラクタ画像選択受付部54がプレイヤから選択する操作を受け付けた一の選択対象キャラクタ画像を以下では、選択されたキャラクタ画像と呼ぶ。
【0028】
キープ部位画像選択受付部56は、選択されたキャラクタ画像を構成するパーツ画像の組み合わせのうち、パーツ画像を維持する部位(キープ部位)とパーツ画像を維持しない部位(非キープ部位)との選択をプレイヤから受け付ける。
【0029】
キャラクタ画像更新部58は選択されたキャラクタ画像のキープ部位のパーツ画像を変更せずに残し、非キープ部位のパーツ画像を変更した所定数(例えば8)のキャラクタ画像(以下、変更キャラクタ画像という)を生成する。キャラクタ画像表示制御部52は画面に表示していた選択されたキャラクタ画像以外の選択対象キャラクタ画像を、キャラクタ画像更新部58により生成された変更キャラクタ画像に更新する。
【0030】
キャラクタ画像決定部60は選択対象キャラクタ画像から少なくとも一つのキャラクタ画像(以下、採用キャラクタ画像という)の選択をプレイヤから受け付け、採用キャラクタ画像を決定する。一時記憶制御部62は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、選択されたキャラクタ画像を一時的に一時記憶部20に記憶させる。また、一時記憶制御部62は操作受付部10がプレイヤから受け付けた操作に基づき、一時的に一時記憶部20に記憶させたキャラクタ画像を一時記憶部20から読み出す。
【0031】
なお、
図3及び
図4では
図1(a)のゲーム装置1のソフトウェア構成を一例として説明した。
図1(b)の情報処理システムの場合は、ゲーム装置1の機能ブロックをクライアント端末2及びサーバ装置3の何れかが有する構成となる。
【0032】
<処理>
以下では、
図3及び
図4のゲーム装置1を一例として、本実施形態に係るキャラクタ画像を生成する処理を説明する。まず、ゲーム装置1は、プレイヤから簡易キャラクタ画像編集処理又は詳細キャラクタ画像編集処理の選択を受け付ける。プレイヤから詳細キャラクタ画像編集処理の選択を受け付けた場合、ゲーム装置1は詳細キャラクタ画像編集処理用の画面を表示する。プレイヤは詳細キャラクタ画像編集処理用の画面において、キャラクタ画像を構成する部位ごとにパーツ画像の選択を行いながら、簡易キャラクタ画像編集処理よりも詳細にキャラクタ画像を生成できる。
【0033】
一方、プレイヤから簡易キャラクタ画像編集処理の選択を受け付けた場合、ゲーム装置1は
図5に示すフローチャートの処理を開始する。
図5は簡易キャラクタ画像編集処理の一例のフローチャートである。ステップS11に進み、ゲーム装置1の簡易キャラクタ画像編集処理部30のキャラクタ画像生成部50は、ランダムで所定数(例えば9)の選択対象キャラクタ画像を生成する。キャラクタ画像表示制御部52は生成された所定数の選択対象キャラクタ画像を含む簡易キャラクタ画像編集処理用の画面を表示する。
【0034】
図6は簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
図6に示した簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000は、所定数の選択対象キャラクタ画像が表示されるキャラクタエリア1010と、キープ部位又は非キープ部位の選択を受け付けるキープエリア1020と、キャラクタエリア1010において選択中のキャラクタのプレビュー画像1030と、が表示されている。
【0035】
図6の簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000は、簡易キャラクタ画像編集処理の開始時の画面例である。このため、キャラクタエリア1010に表示されている所定数の選択対象キャラクタ画像は、ランダムで生成されたものとなる。また、
図6のキープエリア1020は、キープ部位として選択された部位がない様子を示している。キープエリア1020はチェックが入った部位がキープ部位であることを示し、チェックが入っていない部位が非キープ部位であることを示している。
【0036】
プレイヤは
図6に示した簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000において「ランダム」ボタンを押下することで、キャラクタエリア1010に表示されている所定数の選択対象キャラクタ画像を更新する処理を繰り返すことができる。プレイヤは、全体の雰囲気が良さそうな(好みに近い)選択対象キャラクタ画像(希望キャラクタ画像)を見つけると、ステップS12に進み、希望キャラクタ画像1040を選択した状態で「キープ設定」ボタンを押下する。
【0037】
なお、プレイヤは希望キャラクタ画像1040を選択した状態で「倉庫へ送る」ボタンを押下することで、希望キャラクタ画像1040を一時記憶部20に記憶させることができる。また、プレイヤは一時記憶部20に記憶させた希望キャラクタ画像1040を任意のタイミングで読み出すこともできる。
【0038】
ステップS13に進み、プレイヤは希望キャラクタ画像1040を構成する複数の部位について、キープエリア1020でキープ部位又は非キープ部位の選択を行う。例えば希望キャラクタ画像1040の「体格」と「顔の輪郭」の部位が好みで無ければ、キープエリア1020で「体格」と「顔の輪郭」の部位以外をキープ部位に選択し「ランダム」ボタンを押下することで、ステップS14の処理に進む。
【0039】
なお、ステップS13におけるキープ部位の選択はキープエリア1020に表示されている部位の他、その部位に対して内部的に設定されている部位の選択を含むものであってもよい。女性の希望キャラクタ画像1040のキープ部位として「性別」が選択されている場合は、チークやアイシャドウなどの化粧も内部的にキープ部位として選択されてもよい。また、男性の希望キャラクタ画像1040のキープ部位として「性別」が選択されている場合は、化粧が内部的に非キープ部位として選択されてもよい。
【0040】
このように、キープエリア1020に表示されている部位をキープ部位として選択する処理は、その部位だけでなく、その部位に対して内部的に設定されている部位も含めた複数の部位の組み合わせを選択するものであってもよい。また、キープ部位は部位をそのまま使うものに限定されず、予め設定された条件内でキープする。例えば化粧であれば多少の雰囲気の変化は本実施形態におけるキープの概念から外れない。
【0041】
ステップS14において、キャラクタ画像更新部58は希望キャラクタ画像とキープ部位のパーツ画像が同一であり、非キープ部位のパーツ画像が異なる所定数(例えば8)の変更キャラクタ画像を生成する。そして、キャラクタ画像表示制御部52はキャラクタエリア1010に表示されていた希望キャラクタ画像以外の選択対象キャラクタ画像を、生成した所定数の変更キャラクタ画像に更新する。
【0042】
図7は選択対象キャラクタ画像が更新された簡易キャラクタ画像編集処理用の画面の一例のイメージ図である。
図7の簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000は、
図6の希望キャラクタ画像1040の「体格」と「顔の輪郭」の部位のパーツ画像を変更した変更キャラクタ画像が新たな選択対象キャラクタ画像としてキャラクタエリア1010に表示されている。
【0043】
ステップS15に進み、プレイヤはキャラクタエリア1010に表示されている選択対象キャラクタ画像に、採用してもよいキャラクタ画像があれば、採用キャラクタ画像として決定することで、
図5のフローチャートの処理を終了する。なお、プレイヤはキャラクタエリア1010に表示されている選択対象キャラクタ画像に、採用してもよいキャラクタ画像が無ければ、ステップS12~S15の処理を繰り返す。
【0044】
例えば
図7の簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000において、プレイヤは希望キャラクタ画像1040の「髪形」の部位のみを変えたいと思えば、キープエリア1020で「髪形」の部位以外をキープ部位に選択し「ランダム」ボタンを押下することで例えば
図8のような選択対象キャラクタ画像に更新できる。
【0045】
なお、プレイヤは例えば
図7の簡易キャラクタ画像編集処理用の画面1000において希望キャラクタ画像1040を
図9のように変更することで、
図7に表示されていたプレビュー画像を、
図9で新たに選択された希望キャラクタ画像1040のプレビュー画像1030に変更できる。
【0046】
また、プレビュー画像1030は、例えばキープエリア1020でのキープ部位又は非キープ部位の選択時に、キープ部位に選択されている部位の表示と、非キープ部位に選択されている部位の表示とを、異なる表示形態としてもよい。このように、キープ部位の表示と非キープ部位の表示とを異なる表示形態とすることで、プレイヤはキャラクタ画像を構成する部位のうち、変更される部位と変更されない部位とを直感的に理解できる。
【0047】
なお、キャラクタ画像生成部50が行うステップS11の処理と、キャラクタ画像更新部58が行うステップS14の処理とは、プレイヤによるキープ部位の選択の有無が異なるが、処理として同一である。したがって、
図4においてキャラクタ画像更新部58が行うステップS14の処理をキャラクタ画像生成部50が行うことで、
図4の簡易キャラクタ画像編集処理部30に含まれるキャラクタ画像更新部58は省略できる。
【0048】
また、ステップS11のランダムで選択対象キャラクタ画像を生成する処理は、必ずしも全ての部位をランダムで選択しなくてもよく、予め設定されているキープ部位以外の非キープ部位をランダムで選択すればよい。さらに、ステップS11で選択された選択対象キャラクタ画像に、採用してもよいキャラクタ画像があれば、プレイヤは採用キャラクタ画像として決定することで、ステップS12~S14をスキップできる。
【0049】
また、
図5のステップS14の処理は例えば
図10に示すように処理される。
図10はステップS14の処理の一例のフローチャートである。ステップS21に進み、キャラクタ画像更新部58はキープエリア1020において、キープ部位としてチェックが入った部位を確認する。また、ステップS21において、キャラクタ画像更新部58はキープエリア1020において、非キープ部位としてチェックが入っていない部位を確認するようにしてもよい。
【0050】
ステップS22に進み、キャラクタ画像更新部58はステップS12で選択された選択対象キャラクタ画像のキープ部位以外の部位(非キープ部位)のパーツ画像を、その部位の他のパーツ画像に変更した変更キャラクタ画像を生成する。ステップS22で生成する変更キャラクタ画像の数は、希望キャラクタ画像以外の選択対象キャラクタ画像を更新するのであれば、キャラクタエリア1010に表示されている選択対象キャラクタ画像の数から「1」を引いた数となる。
【0051】
また、ステップS22で生成する変更キャラクタ画像の数は、希望キャラクタ画像も含めて選択対象キャラクタ画像を更新するのであれば、キャラクタエリア1010に表示されている選択対象キャラクタ画像の数となる。
【0052】
ステップS23に進み、キャラクタ画像表示制御部52はステップS22で生成された変更キャラクタ画像で、キャラクタエリア1010に表示されていた選択対象キャラクタ画像を更新する。
【0053】
(まとめ)
本実施形態によれば、キャラクタ画像を構成する部位ごとに設けられたパーツ画像の組み合わせにより異なるキャラクタ画像を生成する機能において、ランダムで生成した選択対象キャラクタ画像から、少なくとも一部の部位だけでも好みに近い希望キャラクタ画像を選択できる。そして、プレイヤは希望キャラクタ画像を構成する部位のうち、変更せずに残したい部位をキープ部位として選択し、希望キャラクタ画像の非キープ部位のパーツ画像を変更した選択対象キャラクタ画像に更新する。このような希望キャラクタ画像の選択と選択対象キャラクタ画像の更新とを繰り返すことで、好みのキャラクタ画像を容易に生成できる。
【0054】
本実施形態は、一部の部位だけでもプレイヤの好みに近いキャラクタ画像を探すことから生成作業を始めることができ、作りたいキャラクタ画像のイメージが無くてもプレイヤが好みのキャラクタ画像を容易に生成できるので、例えばプレイヤがキャラクタ画像を複数生成しなければならないゲーム、コミュニケーションツールや学習用ツールなど、様々なプログラムにおいて有用である。
【0055】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば
図6等に示した簡易キャラクタ画像編集処理用の画面は一例であって、キャラクタエリア1010及びキープエリア1020のレイアウトが異なる構成であってもよく、また、別の画面に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 ゲーム装置
2 クライアント端末
3 サーバ装置
4 ネットワーク
10 操作受付部
12 実行部
14 表示制御部
16 パーツ画像記憶部
18 キャラクタ画像記憶部
20 一時記憶部
30 簡易キャラクタ画像編集処理部
32 詳細キャラクタ画像編集処理部
34 ゲーム制御部
50 キャラクタ画像生成部
52 キャラクタ画像表示制御部
54 キャラクタ画像選択受付部
56 キープ部位画像選択受付部
58 キャラクタ画像更新部
60 キャラクタ画像決定部
62 一時記憶制御部
501 入力装置
502 出力装置
503 外部I/F
503a 記録媒体
504 RAM
505 ROM
506 CPU
507 通信I/F
508 HDD
1000 簡易キャラクタ画像編集処理用の画面
1010 キャラクタエリア
1020 キープエリア
1030 プレビュー画像
1040 希望キャラクタ画像
B バス