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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】蓄放熱材料、及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/02 20060101AFI20221122BHJP
   F28D 20/02 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
C09K5/02
F28D20/02 D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018219693
(22)【出願日】2018-11-22
(65)【公開番号】P2020084018
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000222118
【氏名又は名称】東洋インキSCホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田中 直宏
(72)【発明者】
【氏名】安藤 類
【審査官】長部 喜幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-077831(JP,A)
【文献】特開昭61-233904(JP,A)
【文献】後藤凌平ら,2-amino-2-methly-1,3-propanediolの固相-固相結晶転移による潜熱を利用した蓄熱材の開発,第54回日本伝熱シンポジウム講演論文集,日本,公益社団法人 日本伝熱学会,2017年06月23日,D124
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 5/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを含む蓄放熱材料であって、
前記蓄放熱材料の含水率が5質量%以下であり、-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量が50J/g以上であり、前記2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの平均一次粒子径が0.2~20μmである、蓄放熱材料
【請求項2】
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを含む蓄放熱材料の製造方法であって、
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールと有機溶剤とを含む混合液を、メディア分散機によって分散した後、有機溶剤を除去することを特徴とする、蓄放熱材料の製造方法。
【請求項3】
前記有機溶剤が、25℃における2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの溶解度が2質量%以下である、請求項に記載の蓄放熱材料の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄放熱材料、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、より効率的な熱利用を目的として、発生した熱エネルギーを蓄熱し、蓄えていた熱を状況に合わせて発熱させる技術が求められている。蓄熱材として、硫酸ナトリウム十水和物等の水和塩、パラフィン、直鎖脂肪族アミン等が知られている(特許文献1)。しかしながら、この潜熱蓄熱材は、液体-固体の相転移であるため体積変動、熱抵抗といった問題を有し容器やマイクロカプセル化等の対応が必要となる。
【0003】
上述した潜熱蓄熱以外に、固体―固体の相変化を利用した潜熱蓄熱が知られており、これらは容器が不要で、熱を発生する部品に直接、設置することが可能であり、熱源と蓄熱材との間の濡れ性を考慮する必要がない。例えば、特許文献2には、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールをはじめとする蓄熱材と樹脂とを含む熱エネルギー貯蔵材料が記載されている。しかし、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールは非常に親水性が高く、特許文献2の方法では含水率が高くなってしまうため、発熱量が不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-145219号公報
【文献】特開昭61-233904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、蓄熱量及び発熱量が高く優れた蓄放熱性を有し、かつ蓄放熱の繰り返し耐性に優れる蓄放熱材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の[1]~[4]に関する。
【0007】
[1] 2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを含む蓄放熱材料であって、前記蓄放熱材料の含水率が5質量%以下であり、-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量が50J/g以上である、蓄放熱材料。
【0008】
[2] 前記2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの平均一次粒子径が0.2~20μmである、[1]に記載の蓄放熱材料。
【0009】
[3] 2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを含む蓄放熱材料の製造方法であって、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールと有機溶剤とを含む混合液を、メディア分散機によって分散した後、有機溶剤を除去することを特徴とする、蓄放熱材料の製造方法。
【0010】
[4] 前記有機溶剤が、25℃における2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの溶解度が2質量%以下である、[3]に記載の蓄放熱材料の製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、蓄熱量及び発熱量が高く優れた蓄放熱性を有し、かつ蓄放熱の繰り返し耐性に優れる蓄放熱材料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<蓄放熱材料>
本発明の蓄放熱材料は、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを含み、前記蓄放熱材料の含水率が5質量%以下であり、-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量が50J/g以上であることを特徴とする。発熱量は、好ましくは100J/g以上である。蓄放熱材料の含水率が5質量%以下であることにより、含まれる2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールが結晶状態となり、良好な蓄放熱性を発揮する。
以下に本発明について詳細に説明する。
【0013】
<2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール>
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールは、固体-固体相転移による相変化により蓄放熱性を発現する材料であり、25℃付近から80℃~100℃付近への加温で吸熱し、吸熱状態で-50℃付近まで降温しても吸熱状態が維持される。その後、-50℃付近から0℃~70℃付近までの加熱や物理的刺激、種結晶の導入などで発熱する。
より詳細には、25℃から95℃まで昇温過程で吸熱し、95℃から-50℃までの降温では発熱せず吸熱状態を保持し、この状態から70℃までの昇温で発熱する。さらに繰り返しても、再び吸熱及び発熱をする。具体的には、上記70℃までの昇温で発熱した状態から、95℃まで昇温過程で再び吸熱し、95℃から-50℃までの降温では発熱せず吸熱状態を保持し、この状態から70℃までの昇温で発熱する。
【0014】
一般的な潜熱蓄熱材は、温度の上昇時に吸熱し、温度低下時に放熱するため、吸熱状態を維持するためには、相変化温度以上に保温した状態で保持する必要があるが、上述したように、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールは、温度の上昇時に吸熱するが、温度低下時に放熱しない特性を有する。したがって、一般的な潜熱蓄熱材と異なり、相変化温度以上に保温した状態で保持する必要がなく、様々な未利用熱の活用に利用できる。
【0015】
また、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールは、非常に親水性が高いため、近接する水の量が多くなると含水率が増加し溶解状態となり、蓄放熱性が顕著に低下してしまう。したがって、蓄放熱材料の含水率を5質量%以下とすること、即ち、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの含水率を下げることが非常に重要である。蓄放熱材料の含水率は、蓄放熱性及び蓄放熱性の繰り返し耐性の観点から、好ましくは3質量%以下であり、特に好ましくは1質量%以下である。
【0016】
本発明の蓄放熱材料は、蓄放熱性を損なわない範囲で、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール以外の蓄放熱材料を含んでいてもよく、例えば、パラフィンワックス、酸化チタンや酸化バナジウム等の無機酸化物、2-メチルー2-ニトロー1,3-プロパンジオール等の多価アルコール等が挙げられる。
蓄放熱性の観点から、蓄放熱材料全量中、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの比率は50質量%以上であることが好ましい。2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの含有量は、蓄放熱性の観点から、より好ましくは蓄放熱材料中の全固形分に対して50~100質量%であり、好ましくは80~100質量%である。
【0017】
また、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの平均一次粒子径は、好ましくは0.2~20μmである。より好ましくは0.5μm~10μmであり、特に好ましくは1μm~5μmである。0.2μm以上であることで、完全な溶解状態と異なり粒子形状を持っていることで蓄放熱量が増加し、さらに蓄放熱の繰り返し耐性が良化するため好ましい。また、20μm以下であることで、適切な粒子状態をとり蓄放熱量が増加し、さらに蓄放熱の繰り返し耐性が良化するため好ましい。
【0018】
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの平均一次粒子径を0.2~20μmとする方法は特に限定されないが、分散処理を行うことで、上記粒子径のものを容易に得ることができる。例えば、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールと有機溶剤とを含む混合液を、メディア分散機によって分散した後、有機溶剤を除去する方法が好適に用いられる。
【0019】
<有機溶剤>
本発明の蓄放熱材料の製造方法は、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールと有機溶剤とを含む混合液を、メディア分散機によって分散した後、有機溶剤を除去することを特徴とする。
有機溶剤としては、25℃で液状の媒体が好ましい。具体的には、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール等のアルコール系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、n-オクタンなどの炭化水素系溶剤などの公知の溶剤を、単独又は複数組み合わせて使用できる。
【0020】
2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールが有機溶剤に溶解すると、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの分散効果が低下するため、有機溶剤は、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの溶解度が低いものが好ましい。中でも、25℃における2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの溶解度が10%以下であるものが好ましく、より好ましくは溶解度が2%以下、特に好ましくは溶解度が1%以下の有機溶剤である。溶解度が1%以下である有機溶剤の好ましい例として、メチルエチルケトンが挙げられる。
【0021】
分散機としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、アトライター、ボールミル、ガラスビーズやジルコニアビーズなどを使用したサンドミル、スキャンデックス、アイガーミル、ペイントコンディショナー、ペイントシェイカー等のメディア分散機、コロイドミルなどが使用できる。
【0022】
<その他成分>
本発明の蓄放熱材料は、さらに顔料分散剤、顔料誘導体、界面活性剤、難燃剤、充填剤、およびその他各種添加剤を含むことができる。
顔料誘導体とは、カラーインデックスに記載されている有機顔料残基に、特定の置換基を導入したものである。難燃剤としては例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、およびリン酸化合物等が挙げられる。また、添加剤としては例えば、基材密着性を高めるためのカップリング剤、吸湿時・高温時の信頼性を高めるためのイオン捕捉剤・酸化防止剤、およびレベリング剤等が挙げられる。
【実施例
【0023】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、本発明における部及び%は、特に注釈の無い場合、質量部及び質量%を表す。
【0024】
<蓄放熱材料の含水率>
蓄放熱層の含水率は、JIS K0068:2001(化学製品の水分測定方法)のカールフィッシャー滴定法(水分気化法)によって求めた。具体的には、電子天秤を用いて蓄放熱材50.0mgを採取し、京都電子工業社製カールフィッシャー水分計(電量法)MKC-610及び水分気化装置ADP-611にセットして水分量を測定し、当該水分量を組成物の単位質量あたりの割合に換算して蓄放熱層の含水率とした。なお、測定は、陽極液、陰極液にそれぞれ京都電子工業社製ケムアクア陽極液AKE、ケムアクア陰極液CGEを使用し、測定温度を140℃とし、キャリアガスに窒素を用いて、その流量を200mL/minとして行った。
【0025】
<蓄放熱材料の製造>
[実施例1]
(蓄放熱材料1)
含水率が10%の2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを、温度60℃で48時間乾燥して、含水率が0.2%の蓄放熱材料1を得た。
【0026】
[実施例2]
(蓄放熱材料2)
乾燥時間を24時間に変更した以外は、蓄放熱材料1と同様にして、含水率が2.3%の蓄放熱材料2を得た。
【0027】
[実施例3]
(蓄放熱材料3)
乾燥時間を17時間に変更した以外は、蓄放熱材料1と同様にして、含水率が4.5%の蓄放熱材料3を得た。
【0028】
[実施例4]
(蓄放熱材料4)
含水率が0.2%である蓄放熱材料1を10.0部、メチルエチルケトン30.0部、直径3mmガラスビーズ20部を容器に入れ、撹拌混合し、ペイントシェーカーで1.5時間分散した。その後、得られた分散体を温度50℃で2時間乾燥させて有機溶剤を除去して蓄放熱材料4aを得た。得られた蓄放熱材料4aを温度25℃湿度80%RH条件下で2時間静置し、含水率10%の蓄放熱材料4bとした。次いで、蓄放熱材料4bを温度60℃で48時間乾燥して、含水率が0.2%の蓄放熱材料4を得た。なお、メチルエチルケトンの25℃における2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールの溶解度は、1%以下である。
【0029】
[実施例5]
(蓄放熱材料5)
温度60℃で48時間乾燥工程の乾燥時間を24時間に変更した以外は、蓄放熱材料4と同様にして、含水率が2.4%の蓄放熱材料5を得た。
【0030】
[実施例6]
(蓄放熱材料6)
温度60℃で48時間乾燥工程の乾燥時間を17時間に変更した以外は、蓄放熱材料4と同様にして、含水率が4.5%の蓄放熱材料6を得た。
【0031】
[実施例7]
(蓄放熱材料7)
ペイントシェーカーでの分散時間を3.5時間とした以外は蓄放熱材料4と同様にして、含水率が0.2%の蓄放熱材料7を得た。
【0032】
[実施例8]
(蓄放熱材料8)
ペイントシェーカーでの分散時間を5.5時間とした以外は蓄放熱材料4と同様にして、含水率が0.2%の蓄放熱材料8を得た。
【0033】
[比較例1]
(蓄放熱材料101)
含水率が10%の2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを蓄放熱材料101とした。
【0034】
[比較例2]
(蓄放熱材料102)
含水率が0.1%の2-メチル-2-ニトロ-1,3-プロパンジオールを蓄放熱材料102とした。
【0035】
<蓄放熱材料の評価>
得られた蓄放熱材料について、以下の評価を実施した。結果を表1に示す。
【0036】
[平均一次粒子径]
蓄放熱材料を、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、蓄放熱材の粒子10個を任意に選択し、目視にて一次粒子径を測定し、その平均値を平均一次粒子径とした。
【0037】
[-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量、蓄放熱の繰り返し耐性]
メトラー・トレド社製「DSC-1」を使用し、得られた蓄放熱材料約5mgをアルミニウム製標準容器に秤量し、以下に記載の4サイクル試験を行い、可逆成分の示差熱曲線から吸熱量と発熱量を算出した。
(1サイクル目)
25℃から95℃まで10℃/分で昇温した。次に、95℃で5分間維持した後、95℃から-50℃まで10℃/分で降温し、-50℃で5分間維持した。次に、-50℃から70℃まで10℃/分で昇温して、その間の発熱量を算出した。
(2サイクル目)
1サイクル目終了後に引き続き、10℃/分で95℃まで昇温して、その間の吸熱量を算出した。次に、95℃で5分間維持した後、95℃から-50℃まで10℃/分で降温し、-50℃で5分間維持した。次に、-50℃から70℃まで10℃/分で昇温して、その間の発熱量を算出した。
(3サイクル目)
2サイクル目と同様にして、昇温、降温、昇温を行い、吸熱量と発熱量を算出した。
(4サイクル目)
2サイクル目と同様にして、昇温、降温、昇温を行い、吸熱量と発熱量を算出した。
【0038】
なお、-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量は、発熱量が0J/gである場合を除き、算出された発熱量の中での最少値を用いた。例えば実施例1の場合、-50℃から70℃までの加温条件下における発熱量は131J/gである。
【0039】
【表1】
【0040】
表1中の略称を示す。
AMP:2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール
【0041】
表1の評価結果より、含水率が5質量%以下である蓄放熱材料を用いた実施例は、いずれも蓄放熱性を有し、さらに蓄放熱性の繰り返し耐性に優れることを確認した。また、含水率が1質量%以下である場合に、より優れた蓄放熱量を示した(実施例1~3、4~6)。一方、含水率が高い比較例1は、蓄放熱性を発現しなかった。
【0042】
さらに、実施例4~6は、分散工程を経て平均一次粒子径が小さくなっているため、分散工程を経ていない実施例1~3と比較して、含水率が同様の場合でも蓄放熱量が増加していた。
【0043】
実施例7及び8は、分散時間を変更しており、実施例7は実施例4と同等以上の性能を示した。一方、実施例8は、過分散に起因する一次粒子の融着と推察される平均一次粒子径の増大が確認されたが、良好な蓄放熱性と蓄放熱の繰り返し耐性を示した。
【0044】
比較例102は、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオールを使用していないため、含水率に依らず、蓄放熱性を発現しなかった。