(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】窓開閉装置及び開閉窓
(51)【国際特許分類】
E05F 11/34 20060101AFI20221122BHJP
E05F 11/14 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
E05F11/34
E05F11/14
(21)【出願番号】P 2019009054
(22)【出願日】2019-01-23
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000211695
【氏名又は名称】中西金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100163577
【氏名又は名称】中川 正人
(72)【発明者】
【氏名】細井 伸一
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】実公昭37-15794(JP,Y1)
【文献】特開平11-223067(JP,A)
【文献】実開平4-31981(JP,U)
【文献】実開昭63-184971(JP,U)
【文献】特開2010-144461(JP,A)
【文献】特開平10-54174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 11/00-11/54
E05D 15/28,15/40
E06B 3/32
E05B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開く開閉窓に用いる、前記障子を開閉する窓開閉装置において、
前記窓開閉装置は、
基体と、
前記基体に支持されて略室内外方向に延びる、駆動軸と同軸のウォームと、
前記ウォームに噛み合い、前記基体に支持されて垂直軸芯又は水平軸芯まわりに揺動するウォームホイールと、
前記ウォームホイールと一体で揺動する、室外方向水平面内又は室外方向垂直面内に延びる揺動アームと、
前記揺動アームと前記障子とを連結する連結アームと、
前記駆動軸に取り付けるオペレータハンドルと、
を含み、
前記窓枠の取付部に対して、前記基体を室外側から取り付け可能な取付部を前記基体に備え、
前記窓枠の取付部に前記基体の取付部を取り付けた状態で、前記基体は前記窓枠内に収容され
、
前記基体を前記窓枠に取り付けた状態で、前記オペレータハンドルは、室内側から前記駆動軸にワンタッチ操作で着脱できるとともに、
前記オペレータハンドルを前記駆動軸から外した状態で、前記駆動軸まわりの開口部を塞ぐ目隠しカバーを備えてなることを特徴とする、
窓開閉装置。
【請求項2】
窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開く開閉窓であって、
請求項
1に記載の窓開閉装置を備えた開閉窓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、障子が室外側へ開く開閉窓に用いる窓開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開く開閉窓に用いる、前記障子を開閉する窓開閉装置として、ウォーム及びウォームホイールを用いるものがある(例えば、特許文献1ないし3参照)。
この窓開閉装置は、前記窓枠から室内側へ突出する本体部分を有する。すなわち、前記本体部分として、特許文献1は本体10及び金属製補強部材11からなるケーシング、特許文献2は基台16及びカバー9、特許文献3は基体2及びカバーGを備える。
【0003】
前記窓開閉装置として、ウォーム及びウォームホイールを用いずに、外観をよりシンプルにしたものがある(例えば、特許文献4及び5参照)。
特許文献4では、ウォーム及びウォームホイールの代わりに、はすば歯車36,43、棒状ねじ50、及び移動プレート51等を備える。
また、特許文献5では、ウォーム及びウォームホイールの代わりに、傘歯車11,12、ねじ軸体13、及び移動ナット体14等を備える。
【0004】
前記窓開閉装置として、ウォーム及びウォームホイールを用いながら、外観をシンプルに構成するものがある(例えば、特許文献6参照)。
特許文献6では、ウォームホイール(ホイールギア25)を小径のものとしてラックギア27と組み合わせるラックアンドピニオン機構を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-223067号公報
【文献】特許第2929097号公報
【文献】特開2018-135633号公報
【文献】特許第5373646号公報
【文献】特許第5470870号公報
【文献】特許第5798367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1ないし3のような従来の窓開閉装置は、窓枠から室内側へ突出する本体部分を有している。それにより、室内側から視認される部分がすっきりとした滑らかな外観にはならないので、意匠性が低下する。
特許文献4ないし6のような従来の窓開閉装置は、室内側から視認される部分がすっきりとした滑らかな外観になる。しかしながら、構造が複雑で部品点数が多いため製造コストが嵩むとともに、特許文献1ないし3のような従来の窓開閉装置よりも強度面で劣る。
【0007】
そこで本発明は、室内側から視認される部分をすっきりとした滑らかな外観にして意匠性を向上しながら、製造コストの上昇及び強度面の低下を抑制できる窓開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開く開閉窓に用いる、前記障子を開閉する窓開閉装置において、
前記窓開閉装置は、
基体と、
前記基体に支持されて略室内外方向に延びる、駆動軸と同軸のウォームと、
前記ウォームに噛み合い、前記基体に支持されて垂直軸芯又は水平軸芯まわりに揺動するウォームホイールと、
前記ウォームホイールと一体で揺動する、室外方向水平面内又は室外方向垂直面内に延びる揺動アームと、
前記揺動アームと前記障子とを連結する連結アームと、
前記駆動軸に取り付けるオペレータハンドルと、
を含み、
前記窓枠の取付部に対して、前記基体を室外側から取り付け可能な取付部を前記基体に備え、
前記窓枠の取付部に前記基体の取付部を取り付けた状態で、前記基体は前記窓枠内に収容され、
前記基体を前記窓枠に取り付けた状態で、前記オペレータハンドルは、室内側から前記駆動軸にワンタッチ操作で着脱できるとともに、
前記オペレータハンドルを前記駆動軸から外した状態で、前記駆動軸まわりの開口部を塞ぐ目隠しカバーを備えてなることを特徴とする、
窓開閉装置。
【0011】
〔2〕窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開く開閉窓であって、
前記〔1〕に記載の窓開閉装置を備えた開閉窓。
【発明の効果】
【0012】
以上のような窓開閉装置及び開閉窓によれば、主に以下に示すような作用効果を奏する。
【0013】
(1)窓開閉装置の基体が備える取付部は、窓枠の取付部に対して基体を室外側から取り付け可能なものである。そして、窓枠の取付部に基体の取付部を取り付けた状態で、基体は窓枠内に収容される。よって、窓開閉装置の室内側から視認される部分がすっきりとした滑らかな外観になるので意匠性を向上できる。
(2)窓開閉装置の機構は、従来の棒状ねじ、ねじ軸体やラックギア等を用いた機構のように構造が複雑で部品点数が多いものと比較して、ウォーム及びウォームホイールを用いた構造が簡単で部品点数が少ないものである。よって、窓開閉装置の製造コストの上昇及び強度面の低下を抑制できる。
(3)窓開閉装置の駆動軸に対し、オペレータハンドルをワンタッチ操作で着脱できるようにしたものでは、障子を少し開いて換気をしている状態でオペレータハンドルを外しておけば、室外側から障子を開ける操作をすることができない。よって、防犯性を向上できる。
(4)障子を少し開いた状態や障子を閉じた状態等においてオペレータハンドルを外しておけば、室内側から障子を開ける操作をすることができない。よって、子供や高齢者による室内側からの誤操作を防止できる。
(5)オペレータハンドルを駆動軸から外した状態で、駆動軸まわりの開口部を塞ぐ目隠しカバーを備えたものでは、オペレータハンドルを外した状態で駆動軸まわりの開口部を塞ぐことができる。それにより、オペレータハンドルを外した状態で、室内側から視認される部分をよりすっきりとした滑らかな外観にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態に係る窓開閉装置を備えた開閉窓の障子を閉じた状態を示す横断面平面図である。
【
図2】同じく障子を全開にした状態を示す横断面平面図である。
【
図3】同じく障子を少し開いてオペレータハンドルを外して目隠しカバーを取り付けた状態を示す横断面平面図である。
【
図4】障子を閉じた状態を示す右上後方から見た要部拡大斜視図である。
【
図5】同じくオペレータハンドルを外して目隠しカバーを取り付けた状態を示す右上後方から見た要部拡大斜視図である。
【
図7】オペレータユニット及びオペレータハンドルを示す右上前方から見た斜視図である。
【
図8】同じく基体を横断面にして示す分解斜視図である。
【
図9】窓枠へのオペレータユニットの取付けを示す縦断面右側面図である。
【
図10】窓枠への開口部カバーの取付け、及び駆動軸へのオペレータハンドルの取付けを示す縦断面右側面図である。
【
図11】開口部カバー及びオペレータハンドルを取り付けた状態を示す縦断面右側面図である。
【
図12】窓ステー及び障子、並びに連結アームユニットを取り付けた状態を示す縦断面右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
なお、本明細書においては、室内側(図中符号ID)から室外側(図中符号OD)へ向かう方向の前側を前、後側を後とし、左右は前方に向かっていうものとし、室内側から見た図を正面図とする。
【0016】
図1及び
図2の横断面平面図に示す本発明の実施の形態に係る窓開閉装置1を備えた開閉窓Aは、窓枠Bに取り付けられた障子Cが室外側ODへ開き、窓開閉装置1により障子Cを開閉するものである。本実施の形態では、開閉窓Aが縦すべり出し窓である例を示している。
【0017】
縦すべり出し窓Aにおいて、窓枠Bの上枠及び障子Cの上框の間、並びに窓枠Bの下枠12及び障子Cの下框の間に取り付けられた上下の窓ステーG,Gを介して、障子Cは窓枠Bにより支持される。
窓開閉装置1のオペレータハンドル8を操作することにより、
図1のように障子Cを閉じた状態と、
図2のように障子Cを全開にした状態との間で、障子Cを任意の位置で止めることができる。
【0018】
図1及び
図2の横断面平面図、並びに
図4の要部拡大斜視図に示すように、窓開閉装置1の基体2は窓枠B(下枠12)内に収容される。よって、窓開閉装置1の室内側IDから視認される部分がすっきりとした滑らかな外観になるので意匠性を向上できる。
【0019】
オペレータハンドル8は、室内側IDからワンタッチ操作で着脱できる。
図4の要部拡大斜視図に示すオペレータハンドル8を外して目隠しカバーHを
図5の要部拡大斜視図及び
図6の縦断面右側面図に示すように装着することにより、オペレータハンドル8の先端部が挿通される通孔である開口部13A(
図1及び
図6参照)を塞ぐことができる。それにより、オペレータハンドル8を外した状態で室内側IDから視認される部分を、よりすっきりとした滑らかな外観にすることができる。
【0020】
オペレータハンドル8を操作して障子Cを少し開いて換気をしている際に、
図3の横断面平面図に示すようにオペレータハンドル8を外して目隠しカバーHを取り付けた状態に容易にすることができる。
それにより室外側ODから障子Cを開ける操作をすることができないので、防犯性を向上できる。
【0021】
図3の横断面平面図に示す障子Cを少し開いて換気をしている際や、
図5の要部拡大斜視図及び
図6の縦断面右側面図に示す障子Cを閉じている際等に、オペレータハンドル8を外しておけば、室内側IDから障子Cを開ける操作をすることができないので、子供や高齢者による誤操作を防止できる。それにより老人ホームや介護施設等で好適に使用できる。
【0022】
次に、窓開閉装置1の構造について詳細に説明する。
図1及び
図2の横断面平面図、並びに
図6の縦断面右側面図、並びに
図7の斜視図及び
図8の基体2を横断面にして示す分解斜視図を参照する。
【0023】
窓開閉装置1は、窓枠Bの枠部材(本実施の形態では下枠12)に固定された基体2に支持されて略室内外方向に延びる、駆動軸3と同軸のウォーム4、ウォーム4に噛み合い、垂直軸芯Vまわりに揺動するウォームホイール5、ウォームホイール5と一体で揺動する、室外方向水平面内に延びる揺動アーム6、及び揺動アーム6と障子Dとを連結する連結アーム7等を備える。
【0024】
連結アーム7の基端部7Aは揺動アーム6の先端部6Bに枢結され、連結アーム7の先端部7Bは障子側金具Fに枢結される。
オペレータハンドル8を回転することにより、そのトルクが駆動軸3及びウォーム4を介して、ウォームホイール5に伝達される。それにより、揺動アーム6及び連結アーム7を介して障子Cが開閉する。
【0025】
窓開閉装置1は、オペレータユニットI及びオペレータハンドル8、並びに連結アームユニットJからなる。
オペレータユニットIは、基体2、駆動軸3と同軸のウォーム4、ウォームホイール5、揺動アーム6等からなり、連結アームユニットJは、連結アーム7及び障子側金具Fからなる。
【0026】
図6の縦断面右側面図、並びに
図7の斜視図及び
図8の基体2を横断面にして示す分解斜視図を参照してオペレータユニットIについて説明する。なお、基体2は、合成樹脂製であり、それにより製造コストを低減できる。
【0027】
ウォームホイール5は、その全周に歯部5Aを有し、歯部5Aの一部がウォーム4と噛み合う。ウォームホイール5は、例えば、高張力鋼板、クロムモリブデン鋼板、又は炭素鋼板からプレス加工で外形抜きと中心孔5B及び通孔5C,5Cの孔明けを行った後、切削加工で歯部5Aを形成する。
【0028】
揺動アーム6は、基端部6Aに中心孔6C、先端部6Bに通孔を有する。また、揺動アーム6は、基端部6Aに、中心孔6Cを挟むように、回転中心に対して180°位相が異なる位置に、通孔6D,6Dを有する。揺動アーム6は、例えば、高張力鋼板、クロムモリブデン鋼板、又は炭素鋼板からプレス加工で成形する。
【0029】
リベット11は、例えば、炭素鋼棒からプレス加工で成形する。なお、リベット11は、市販品であってもよいが、焼入れによる表面硬化は行わないものとする。
【0030】
ウォームホイール5の中心孔5Bと揺動アーム6の基端部6Aの中心孔6Cを合わせた状態で、揺動アーム6の通孔6D,6D及びウォームホイール5の通孔5C,5Cにリベット11,11を挿通して軸端を加締めることにより、ウォームホイール5は揺動アーム6と一体化される。
【0031】
揺動アーム6の基端部6A及びウォームホイール5を基体2の開口部2Aに挿入する。
基体2の通孔2D、ウォームホイール5の中心孔5B及び揺動アーム6の中心孔6Cにローレット付きシャフト10を圧入する。それにより、ウォームホイール5及び揺動アーム6は、垂直軸芯Vまわりに揺動可能に基体2により支持される。
【0032】
ガイド部材9の通孔9Bに駆動軸3の丸軸3Bを挿入した状態で、駆動軸3の先端の丸軸3Cを基体2の支持孔2Cに挿入し、ガイド部材9のねじ部9Aを基体2の螺孔2Bに螺合する。それにより、
図7の斜視図に示すようにウォームホイール5の歯部5Aにウォーム4が噛み合い、
図6の縦断面右側面図に示すように基体2から六角軸3Aが突出した状態で、駆動軸3及びウォーム4は、基体2により軸芯まわりに回動可能に支持される。
【0033】
オペレータハンドル8の六角孔8Aを駆動軸3の六角軸3Aに嵌合することにより、オペレータハンドル8を回転すると、駆動軸3及びウォーム4が回転し、それによりウォームホイール5及び揺動アーム6は、垂直軸芯Vまわりに回動する。
オペレータハンドル8の六角孔8A及び駆動軸3の六角軸3Aの凹凸嵌合構造により、前記のとおり、オペレータハンドル8は、室内側IDからワンタッチ操作で着脱できる。
【0034】
ここで、
図8の分解斜視図に示すウォームホイール5、揺動アーム6、及びリベット11,11は、鋼製である。そして、それらを組み立てた組立体の全体に対して焼入れを行うようにする。焼入れには、例えば、浸炭焼入れ、窒化焼入れ、真空焼入れ、又は高周波焼入れ等がある。なお、焼入れ後に、必要に応じて焼きもどしを行ってもよい。
前記組立体の全体に対して焼入れを行うことにより、ウォームホイール5及び揺動アーム6を別々に焼入れするよりも大幅にコストダウンできる。
その上、リベット11,11も焼き入れされることから前記組立体の強度を向上できるので、ウォームホイール5及び揺動アーム6が強固に一体化される。
【0035】
その上さらに、ウォームホイール5が焼き入れされるので、ウォームホイール5の耐摩耗性が向上する。
その上、ウォームホイール5及び揺動アーム6が強固に一体化されていることから、ウォームホイール5と揺動アーム6のガタツキを抑えて信頼性を向上できるとともに、ウォームホイール5の垂直軸芯Vを金属製の基体に対してリベット止めする必要はないので前記組立体の合成樹脂製の基体2への取付けが容易になる。
【0036】
窓開閉装置1の機構は、従来の棒状ねじ、ねじ軸体やラックギア等を用いた機構(例えば、特許文献4ないし6参照)のように構造が複雑で部品点数が多いものと比較して、ウォーム4及びウォームホイール5を用いた構造が簡単で部品点数が少ないものである。よって、窓開閉装置の製造コストの上昇及び強度面の低下を抑制できる。
【0037】
前記のとおり、鋼製である、ウォームホイール5、揺動アーム6、及びリベット11,11を組み立てた組立体の全体に対して焼入れを行うことにより、前記組立体及び基体2をコンパクトに形成できる。よって、前記構成の組立体の全体に対して焼入れを行うことは、基体2等を窓枠B内に収容する本発明において特に好適な実施態様である。
【0038】
次に、窓枠BへのオペレータユニットIの取付けについて説明する。
窓枠BへのオペレータユニットIの取付けは、窓ステーG,G及び障子Cを窓枠Bに取り付ける前に行う。
【0039】
図9の縦断面右側面図に示すように、オペレータユニットIを室外側ODから、窓枠B(本実施の形態では下枠12)に近づけ、基体2の取付部Eである左右の取付孔2E,2Eに挿通した取付ねじ14,14を、窓枠B(下枠12)の取付部Dである左右の螺孔12B,12Bに螺合する。それにより
図10の縦断面右側面図に示すように、オペレータユニットIの基体2が窓枠B(下枠12)に固定される。
【0040】
次に、
図10及び
図11の縦断面右側面図に示すように、下枠12の開口部12A(
図6参照)を塞ぐ開口部カバー13を装着するとともに、駆動軸3の六角軸3Aにオペレータハンドル8を取り付ける。
なお、オペレータユニットIを構成する、
図8に示す駆動軸3及びウォーム4とガイド部材9は、基体2を窓枠B(下枠12)に取り付けた後に、基体2に取り付けてもよい。
【0041】
図10のように基体2を窓枠B(下枠12)に取り付けた後であれば、
図12の縦断面右側面図に示すように、窓ステーG及び障子C、並びに連結アームユニットFを取り付けることができる。
オペレータユニットIの揺動アーム6と連結アームユニットFの連結アーム7との連結は、前記のとおり、揺動アーム6の先端部6Bに連結アーム7の基端部7Aをリベット等を用いて枢結することにより行う。
【0042】
以上の説明においては、窓開閉装置が適用される開閉窓が縦すべり出し窓である場合を示したが、窓開閉装置が適用される開閉窓は、横すべり出し窓、片開き窓又は突出し窓等であってもよく、すなわち、窓枠に取り付けられた障子が室外側へ開くものであればよい。
したがって、本発明の窓開閉装置は、それが適用される開閉窓の構成に応じて、下枠ではなく上枠や縦枠に取り付けられる。
窓開閉装置が縦枠に取り付けられる場合は、ウォームホイールは水平軸芯まわりに揺動し、ウォームホイールと一体で揺動する揺動アームは、室外方向垂直面内に延びる。
【0043】
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
【符号の説明】
【0044】
A 縦すべり出し窓(開閉窓) B 窓枠
C 障子 D,E 取付部
F 障子側金具 G 窓ステー
H 目隠しカバー I オペレータユニット
ID 室内側 J 連結アームユニット
OD 室外側 V 垂直軸芯
1 窓開閉装置 2 基体
2A 開口部 2B 螺孔
2C 支持孔 2D 通孔
2E 取付孔 3 駆動軸
3A 六角軸 3B,3C 丸軸
4 ウォーム 5 ウォームホイール
5A 歯部 5B 中心孔
5C 通孔 6 揺動アーム
6A 基端部 6B 先端部
6C 中心孔 6D 通孔
7 連結アーム 7A 基端部
7B 先端部 8 オペレータハンドル
8A 六角孔 9 ガイド部材
9A ねじ部 9B 通孔
10 ローレット付きシャフト 11 リベット
12 下枠 12A 開口部
12B 螺孔 13 開口部カバー
13A 通孔(開口部) 14 取付ねじ