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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】クッション材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20221122BHJP
【FI】
A47C27/15 A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021192431
(22)【出願日】2021-11-26
(62)【分割の表示】P 2016215456の分割
【原出願日】2016-11-02
(65)【公開番号】P2022016674
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000196129
【氏名又は名称】西川株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】西川 康行
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-520656(JP,A)
【文献】特開2014-57698(JP,A)
【文献】特開2002-406(JP,A)
【文献】特開2006-95067(JP,A)
【文献】特開2015-211703(JP,A)
【文献】実開昭54-178613(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体が乗せられて使用される長方形状のクッション材の製造方法であって、
前記クッション材は、前記身体側に位置する無膜ウレタン製の第1部材と、前記第1部材から見て前記身体の反対側に位置しており前記第1部材よりも硬い第2部材と、を備え、
前記第1部材と前記第2部材とは、互いに貼り合わされ、
前記第1部材の前記第2部材との貼り合わせ面、及び前記第2部材の前記第1部材との貼り合わせ面が凹凸形状とされており、
前記第1部材の前記身体側の面は、平坦状とされており、
前記第1部材と前記第2部材とが互いに貼り合わされた状態において、前記身体側から前記第2部材の凸部が視認可能とされており、
前記無膜ウレタン製の前記第1部材を前記クッション材の長手方向、及び前記クッション材の幅方向に引っ張る工程と、
前記引っ張る工程を実行しながら前記第2部材の凹凸に前記第1部材の凹凸を押し込むことにより、前記第2部材の貼り合わせ面に前記第1部材の貼り合わせ面を密着させる工程と、
を備えるクッション材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等のシート、又は寝具等に用いられるクッション材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者の身体が当てられて座り心地又は寝心地を良好にするクッション材としては従来から種々のものが知られている。特開2007-111423号公報には、使用者の身体側に位置する第1層と、第1層の身体との反対側に位置する第2層とを備えたマットレスクッション材が記載されている。第1層及び第2層は、共に、軟質ポリウレタンフォーム層である。また、第1層は、身体側に凹凸が形成される高反発軟質ポリウレタンフォームであり、第2層は、第1層側に複数の凹凸を有しており、この凹凸を介して第1層と接触している。
【0003】
特開2007-277398号公報には、マットレス等のクッション材として用いられるポリウレタン発泡体が記載されている。このポリウレタン発泡体は、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡性ビーズ、減熱剤、及び発泡剤を含む発泡原料から形成されている。このポリウレタン発泡体は、その表面に波状の凹凸形状を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-111423号公報
【文献】特開2007-277398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した各クッション材は、使用者の身体側を向く表面に波形の凹凸形状を有する。この凹凸形状は、使用者の身体の接触時に、当該身体の接触による体圧分散性を高めるために設けられる。しかしながら、この凹凸形状は、使用者等に、例えば身体を圧迫するのではないかといった圧迫感を与えることが懸念される。また、凹凸形状の凸の部分が直接使用者の身体に当たる場合には、使用者の身体に高い圧力がかかる懸念がある。このように表面に凸部が露出したクッション材では、使用者に圧迫感を与える懸念があると共に、座り心地又は寝心地等の使い心地の点でも改善の余地がある。
【0006】
本発明は、使用者に与える圧迫感を低減させると共に、使い心地を良好にすることができるクッション材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るクッション材の製造方法は、使用者の身体が乗せられて使用される長方形状のクッション材の製造方法であって、クッション材は、身体側に位置する無膜ウレタン製の第1部材と、第1部材から見て身体の反対側に位置しており第1部材よりも硬い第2部材と、を備え、第1部材と第2部材とは、互いに貼り合わされ、第1部材の第2部材との貼り合わせ面、及び第2部材の第1部材との貼り合わせ面が凹凸形状とされており、第1部材の身体側の面は、平坦状とされており、第1部材と第2部材とが互いに貼り合わされた状態において、身体側から第2部材の凸部が視認可能とされており、無膜ウレタン製の第1部材をクッション材の長手方向、及びクッション材の幅方向に引っ張る工程と、引っ張る工程を実行しながら第2部材の凹凸に第1部材の凹凸を押し込むことにより、第2部材の貼り合わせ面に第1部材の貼り合わせ面を密着させる工程と、を備える。
【0008】
このクッション材は、使用者の身体側に位置する第1部材と、第1部材よりも硬い第2部材とを備えている。このように硬い第2部材を備えることによって、クッション材の過度の変形を抑えることができると共に、柔らかい第1部材に身体が乗せられることによって、使用者に良好なフィット感を与えることができる。また、第1部材の第2部材との貼り合わせ面、及び第2部材の第1部材との貼り合わせ面は、凹凸形状とされているので、これらの凹凸形状により身体の体圧を分散しやすくすることができる。更に、第1部材の身体側の面は平坦状とされているので、第1部材と身体との接触面積を大きくすることができ、身体の体圧を更に分散しやすくすることができる。また、このクッション材では第2部材の凸部が身体側から視認可能とされている。よって、第2部材の凸部は、第1部材を介して身体側から視認可能とされているので、第1部材が貼り合わされた第2部材の凸部は、直接露出した凸部と比較して、薄く視認される。従って、第1部材が貼り合わされた第2部材の凸部は、薄くぼんやりと視認されるので、使用者等に与える圧迫感を低減させることができる。更に、ぼんやりと凸部を視認させることによって、凸部の存在を使用者に把握させることができると共に、薄く凸部を見せることによってクッション材の意匠性を高めることができる。また、第2部材に第1部材が貼り合わされ、第1部材の平坦状の面に身体が接触することによって、使用者の身体にかかる負荷を軽減させることができる。従って、身体に高い圧力がかかる問題を抑制することができるので、使い心地を良好にすることができる。また、身体側の第1部材が無膜ウレタンで構成されることにより、第1部材の通気性及び吸水性を高めることができるので、蒸れを抑えることができ、使い心地を更に向上させることができる。更に、無膜ウレタンは、膜有りのウレタンと比較して目が粗いため、第2部材の凸部の視認性を高めることができる。従って、第2部材の凸部をうっすらと視認可能にすることができ、意匠性を更に高めることができる。更に、このクッション材の製造方法では、無膜ウレタン製の第1部材を長手方向及び幅方向に引っ張りながら第2部材の凹凸に第1部材の凹凸を押し込むことにより、第2部材に第1部材を密着させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、使用者に与える圧迫感を低減させると共に、使い心地を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るクッション材を示す斜視図である。
図2図1のクッション材の第1部材を示す斜視図である。
図3図1のクッション材の第2部材を示す斜視図である。
図4図1のクッション材を示す側面図である。
図5図1のクッション材を第1部材側から拡大した見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明に係るクッション材の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
本実施形態に係るクッション材1は、例えば、自動車若しくは電車等といった車両のシート、航空機等の車両以外の輸送機用のシート、介護用の椅子等といった輸送機以外のシート、クッション、マットレス、又は布団等の寝具として用いられる。クッション材1は、例えば、汚れ防止用のカバーに収容されて使用される。クッション材1は、シートとして使用者の背中が当てられるか、又は、クッション若しくは寝具として使用者の身体が当てられて使用され、クッション性を高めて座り心地又は寝心地を高めるために用いられる。また、クッション材1は、衝撃を和らげるために用いられてもよい。
【0013】
図1に示されるように、クッション材1は、平面視において長手方向D1に延びる長方形状とされている。クッション材1は、幅方向D2に一定の幅を有すると共に、高さ方向D3に一定の厚さを有する。クッション材1は、高さ方向D3の上側に位置する第1部材10と、第1部材10の下に位置する第2部材20とを備えている。第1部材10及び第2部材20は、材料が互いに異なる異素材とされている。
【0014】
図2に示されるように、第1部材10は、幅方向D2に一定の幅を有すると共に、長手方向D1に長く延びる長方形状とされている。第1部材10は、例えば、桃色等に着色されており、比較的目が粗いスポンジ状の素材によって構成されている。また、第1部材10は、目が粗く、且つ第2部材20よりも薄いので、高さ方向D3から第1部材10を視認すると、第1部材10の高さ方向D3の反対側が透けて見える。第1部材10はウレタン製である。一例として、第1部材10は無膜ウレタンによって構成されており、これにより、第1部材10の通気性及び吸水性が高められている。
【0015】
第1部材10は、使用者の身体側を向く面11と、面11の反対側に位置して第2部材20に貼り合わされる貼り合わせ面12と、を備えている。面11は、長手方向D1及び幅方向D2に延びる平坦状とされている。貼り合わせ面12は、複数の凹凸12Aを備えており、この凹凸12Aは、長手方向D1及び幅方向D2のそれぞれに沿って並ぶ凹部12aと凸部12bとを含んでいる。凹部12a及び凸部12bは、例えば、截頭角錐状とされている。また、凹部12a及び凸部12bは、格子状に配置されている。凹部12a及び凸部12bは、長手方向D1に沿って交互に配置されると共に、幅方向D2に沿って交互に配置されている。
【0016】
図3に示されるように、第2部材20は、第1部材10と同様、長方形状とされており、平面視(高さ方向D3から見たとき)における第2部材20の形状及び大きさは、例えば、平面視における第1部材10の形状及び大きさと同一である。第2部材20は、例えば、白色等、第1部材10よりも薄い色に着色されており、第1部材10よりも目が細かく且つ硬い素材によって構成されている。第2部材20は、クッション材1の芯材としての機能を有する。
【0017】
一例として、第2部材20は、ポリエステル製の固綿である。第2部材20は、例えば、綿が加熱されたり、又は、樹脂が吹き付けられて圧縮されると共に硬化され、所望の厚さとなるように成形されている。このように、第2部材20は、第1部材10よりも硬い材料によって構成されており且つ目が細かいので、高さ方向D3から第2部材20を視認しても、第2部材20の高さ方向D3の反対側は見えない。
【0018】
第2部材20は、使用者の身体の反対側を向く面21と、面21の反対側に位置して第1部材10に貼り合わされる貼り合わせ面22と、を備えている。面21は、長手方向D1及び幅方向D2に延びる平坦状とされている。面21は、第1部材10の面11と平行に延在しており且つ平坦状とされているので、クッション材1を安定して載置することが可能となっている。
【0019】
貼り合わせ面22は、複数の凹凸22Aを備えており、複数の凹凸22Aは、長手方向D1及び幅方向D2のそれぞれに沿って並ぶ凹部22a及び凸部22bを含んでいる。凹部22a及び凸部22bの形状、大きさ及び配置態様は、例えば、第1部材10の凹部12a及び凸部12bの形状、大きさ及び配置態様と同一である。
【0020】
図4は、クッション材1の側面を示す図である。図4に示されるように、第1部材10の厚さは、例えば、第2部材20の厚さよりも薄い。但し、第1部材10の厚さは、第2部材20の厚さと同程度であってもよいし、第2部材20より厚くてもよい。第1部材10と第2部材20とは、高さ方向D3に互いに貼り合わされている。第1部材10の貼り合わせ面12と、第2部材20の貼り合わせ面22とは、互いに同一の形状とされており、互いに密着している。この状態は、例えば、無膜ウレタン製の第1部材10を長手方向D1及び幅方向D2に引っ張りながら、第2部材20の凹凸22Aに第1部材10の凹凸12Aを押し込むことによって実現される。
【0021】
貼り合わせ面12及び貼り合わせ面22は、互いに貼り合わされた状態において波形形状P1を成している。この波形形状P1は、長手方向D1及び幅方向D2のそれぞれに延びている。波形形状P1は、第1部材10の凹部12a及び第2部材20の凸部22bが密着すると共に、第1部材10の凸部12b及び第2部材20の凹部22aが密着することによって形成される。波形形状P1は、例えば、角部が丸まった台形状とされている。
【0022】
図1に示されるように、長手方向D1に並ぶ波形形状P1の周期は、例えば、幅方向D2に並ぶ波形形状P1の周期よりも短い。すなわち、第2部材20の凸部22b(第1部材10の凹部12a)の形状は、幅方向D2に長く延びており且つ角部が丸まった長方形状とされている。
【0023】
次に、本実施形態に係るクッション材1から得られる作用効果について説明する。
【0024】
クッション材1は、使用者の身体側(上側)に位置する第1部材10と、第1部材10よりも硬い第2部材20とを備えている。このように硬い第2部材20を備えることによって、クッション材1の過度の変形を抑えることができると共に、柔らかい第1部材10に身体が乗せられることによって、使用者に良好なフィット感を与えることができる。
【0025】
また、従来は、第2部材20のような固綿に巻き綿を包むことによって敷布団としていたが、本実施形態では、第2部材20よりも柔らかいウレタン製の第1部材10が貼り付けられているので、巻き綿を包まなくてもフィット感が高い敷布団とすることができる。従って、第2部材20に柔らかい第1部材10が貼り付けられたクッション材1をカバーに収容するだけで容易にフィット感が良好な敷布団を提供することができる。
【0026】
また、図4に示されるように、第1部材10の第2部材20との貼り合わせ面12、及び第2部材20の第1部材10との貼り合わせ面22は、共に、凹凸12A,凹凸22Aを備えた凹凸形状とされている。よって、これらの凹凸形状により身体の体圧を分散しやすくすることができる。更に、第1部材10の身体側の面11は平坦状とされているので、第1部材10と身体との接触面積を大きくすることができ、身体の体圧を更に分散しやすくすることができる。
【0027】
また、図1及び図5に示されるように、クッション材1では、第2部材20の凸部22bが身体側から視認可能とされている。よって、第2部材20の凸部22bは、第1部材10を介して身体側から視認可能とされているので、第1部材10が貼り合わされた第2部材20の凸部22bは、直接露出した凸部と比較して、薄く視認される。従って、第1部材10が貼り合わされた第2部材20の凸部22bは、薄くぼんやりと視認されるので、使用者に与える圧迫感を低減させることができる。
【0028】
凸部22bは、クッション材1の表に直接は出ていないが、クッション材1の表に浮き出た感じとされており、ほどよくうっすらと視認される。このように、うっすらと凸部22bを視認させることによって、凸部22bの存在を使用者に把握させることができると共に、薄く凸部22bを見せることによってクッション材1の意匠性を高めることができる。すなわち、例えばクッション材1がクッション又は寝具として使用される場合、薄く浮き出るように視認される凸部22bによって、使用者等に対して温かい温もりを与えることができ、クッション材としての機能性及びデザイン性を一層高めることができる。
【0029】
また、第2部材20に第1部材10が貼り合わされ、第1部材10の平坦状の面11に身体が接触することによって、使用者の身体にかかる負荷を軽減させることができる。従って、身体に高い圧力がかかる問題を抑制することができるので、使い心地を良好にすることができる。
【0030】
また、第1部材10は無膜ウレタンによって構成されており、第2部材20はポリエステル製の固綿である。よって、第2部材20がポリエステル製の固綿であることにより、クッション材1のへたりを抑制することができる。また、身体側の第1部材10が無膜ウレタンで構成されることにより、第1部材10の通気性及び吸水性を高めることができるので、蒸れを抑えることができ、使い心地を更に向上させることができる。更に、無膜ウレタンは、膜有りのウレタンと比較して目が粗いため、第2部材20の凸部22bの視認性を高めることができる。従って、第2部材20の凸部22bをうっすらと視認可能にすることができ、意匠性を更に向上させることができる。
【0031】
また、図4に示されるように、波形形状P1を形成する凹部12a,22a及び凸部12b,22bは、長手方向D1及び幅方向D2の両方に沿って並設されている。すなわち、凹部12a,22a及び凸部12b,22bは、格子状に配列されている。従って、凹部及び凸部が一方向のみに沿って並設されている場合と比較して、体圧を一層分散させやすくすることができる。このように、体圧分散性を更に良好にすることにより、使用者に提供する座り心地又は寝心地を更に良好にすることができる。
【0032】
また、クッション材1では、第1部材10の貼り合わせ面12、及び第2部材20の貼り合わせ面22が互いに同一の形状とされており、互いに密着するように貼り合わされている。よって、貼り合わせ面が平面である場合と比較して、波形の貼り合わせ面12,22では、貼り合わせ面12,22の間に形成される空気の通り道をより確実に塞ぐことができる。このように、より確実に空気の通り道を塞ぐことができるので、不燃性を高めたクッション材1とすることができる。
【0033】
以上、本発明に係るクッション材の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。
【0034】
例えば、前述の実施形態では、平面視において長方形状とされたクッション材1について説明した。しかしながら、クッション材の形状は、長方形状でなくてもよく、適宜変更可能である。本発明に係るクッション材の形状は、例えば、長方形以外の四角形状、四角形状以外の多角形状、長円形状、又は円形状であってもよい。
【0035】
また、前述の実施形態では、第1部材10が無膜ウレタン製であって且つ第2部材20がポリエステル製の固綿であるクッション材1について説明した。しかしながら、第1部材10の材料、及び第2部材20の材料は、適宜変更可能である。また、第1部材10の厚さ、及び第2部材20の厚さについても適宜変更可能である。例えば、第1部材10として無膜ウレタン以外の材料を用いると共に、第2部材20よりも第1部材10を薄くして、第2部材20の凸部22bを視認可能としてもよい。
【0036】
また、前述の実施形態では、第1部材10が桃色等に着色されており、第2部材20が白色等、第1部材10よりも薄い色に着色されている例について説明した。しかしながら、第1部材10及び第2部材20の色は、上記の例に限定されず適宜変更可能である。例えば、第2部材20が、第1部材10よりも濃い色に着色されていてもよい。
【0037】
また、前述の実施形態では、截頭角錐状とされた凹部12a,22a及び凸部12b,22b、並びに、角部が丸まった台形状の波形形状P1を成す貼り合わせ面12,22について説明した。しかしながら、凹部及び凸部の形状、並びに、貼り合わせ面の形状は、前述した実施形態に限定されず適宜変更可能である。例えば、図4に示される截頭角錐状の凹部12a,22a及び凸部12b,22bに代えて、凹部及び凸部の形状が、先端に平面を有しない放物線状であってもよい。また、凸部の形状が、先端に向かうにつれて先細りとなる尖端状であってもよい。更に、貼り合わせ面の波形形状は、正弦波の形状、又は矩形波の形状であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…クッション材、10…第1部材、11…面、12…貼り合わせ面、12A…凹凸、12a…凹部、12b…凸部、20…第2部材、21…面、22…貼り合わせ面、22A…凹凸、22a…凹部、22b…凸部、D1…長手方向、D2…幅方向、D3…高さ方向、P1…波形形状。
図1
図2
図3
図4
図5