(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20221122BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
(21)【出願番号】P 2018191047
(22)【出願日】2018-10-09
【審査請求日】2021-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 宏志
(72)【発明者】
【氏名】松本 和高
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特許第5746452(JP,B1)
【文献】特許第5746451(JP,B1)
【文献】米国特許第8285597(US,B1)
【文献】特開2011-123711(JP,A)
【文献】特開2015-036843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の売買を仲介する情報処理装置であって、
販売される第1商品の情報を第1ユーザの端末から受信すると、前記第1商品を前記第1ユーザ以外の複数のユーザに対して購入可能とする仲介部と、
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記複数のユーザに含まれる第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記複数のユーザのうち前記第2ユーザ以外のユーザの端末に対して送信する送信部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記第2ユーザにより入力された前記第1商品に関する情報に対応付けて、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定するための操作用のオブジェクトを表示させる情報を、前記第1ユーザの端末に対して送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記複数のユーザによりそれぞれ入力された前記第1商品に関する各情報に対応付けて、前記第1商品の購入が可能なユーザを当該各情報に対応付けられたユーザに限定するための各操作用のオブジェクトを表示させる情報を、前記第1ユーザの端末に対して送信し、
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第2ユーザ以外の各ユーザによりそれぞれ入力された前記第1商品に関する各情報に対応付けられた当該各操作用のオブジェクトを非表示または無効として表示させる情報を、前記第1ユーザの端末に対して送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1商品に関する情報は、前記第1商品に対するメッセージ、画像、音声、及び所定の設定をしたことの通知の少なくとも一つを含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定するための操作用のオブジェクトを、当該限定を解除するための操作用のオブジェクトに変更して表示させる情報を、前記第1ユーザの端末に対して送信する、
請求項2から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記送信部は、前記第1商品に対して所定の設定をした各ユーザに対応付けて、前記第1商品の購入が可能なユーザを当該各ユーザに限定するための各操作用のオブジェクトを表示させる情報を、前記第1ユーザの端末に対して送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1商品を購入できないように表示させる情報は、
前記第2ユーザ以外のユーザの端末で表示される購入可能な商品の一覧の表示画面において、前記第1商品以外の商品を表示させる情報である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記送信部は、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する期間を指定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、当該期間中は、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記第2ユーザ以外のユーザの端末に対して送信する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記仲介部は、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した後、前記第1商品の価格、及び前記第1商品の配送方法の少なくとも一つを含む条件を変更する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、変更された条件で前記第1商品を前記第2ユーザに対して購入可能とする、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記送信部は、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定することが解除された場合、前記第1商品に対する限定が解除されたことを示す通知を、前記第1商品に対して所定の設定をしたユーザの端末、及び前記第1商品に対するメッセージを入力したユーザの端末の少なくとも一方に送信する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記仲介部は、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定することが解除された場合、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した後に変更された、前記第1商品の価格、及び前記第1商品の発送方法の少なくとも一つを含む条件を、変更前の条件に戻す、
請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数の端末と、商品の売買を仲介する情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
販売される第1商品の情報を第1ユーザの端末から受信すると、前記第1商品を前記第1ユーザ以外の複数のユーザに対して購入可能とする仲介部と、
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記複数のユーザに含まれる第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記複数のユーザのうち前記第2ユーザ以外の第3ユーザの端末に対して送信する送信部と、を有し、
前記第1ユーザの端末は、
前記第1ユーザの操作に応答して、販売される第1商品の情報を前記情報処理装置に送信し、
前記第1ユーザの操作に応答して、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記第2ユーザに限定する要求を前記情報処理装置に送信し、
前記第3ユーザの端末は、
前記第1商品を購入できないように表示させる情報を前記情報処理装置から受信すると、前記第1商品を購入するための表示画面で、前記第1商品を購入できないように表示する、
情報処理システム。
【請求項13】
商品の売買を仲介する情報処理装置が、
販売される第1商品の情報を第1ユーザの端末から受信すると、前記第1商品を前記第1ユーザ以外の複数のユーザに対して購入可能とする処理と、
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記複数のユーザに含まれる第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記複数のユーザのうち前記第2ユーザ以外のユーザの端末に対して送信する処理と、を実行する情報処理方法。
【請求項14】
商品の売買を仲介する情報処理装置に、
販売される第1商品の情報を第1ユーザの端末から受信すると、前記第1商品を前記第1ユーザ以外の複数のユーザに対して購入可能とする処理と、
前記第1商品の購入が可能なユーザを前記複数のユーザに含まれる第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記複数のユーザのうち前記第2ユーザ以外のユーザの端末に対して送信する処理と、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、売りに出されている(出品されている)一の商品の購入を希望する購入希望者が、商品を売りに出した出品者に対してチャット等により値下げ等の交渉を行った後、当該購入希望者が商品を購入できるシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、例えば、一の購入希望者と出品者との交渉にて商品の売買に関する合意がされた場合でも、他の購入希望者が当該一の購入希望者よりも先に購入操作(横取り)を行った場合は、当該他の購入希望者が当該商品を購入できる。この場合、当該交渉の手間が無駄になる場合があるという問題がある。また、横取りが発生すると、ユーザの満足度が低下し、ユーザがサービスの利用を中止するきっかけになるという調査結果もある。
【0005】
そこで、一側面では、一の購入希望者と出品者との間で売買に関する合意がされた商品を、他の購入希望者が購入できないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの案では、商品の売買を仲介する情報処理装置が、販売される第1商品の情報を第1ユーザの端末から受信すると、前記第1商品を前記第1ユーザ以外の複数のユーザに対して購入可能とする仲介部と、前記第1商品の購入が可能なユーザを前記複数のユーザに含まれる第2ユーザに限定する要求を前記第1ユーザの端末から受信した場合、前記第1商品を購入できないように表示させる情報を、前記複数のユーザのうち前記第2ユーザ以外のユーザの端末に対して送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
一側面によれば、一の購入希望者と出品者との間で売買に関する合意がされた商品を、他の購入希望者が購入できないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施形態に係るサーバ、及び端末のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】実施形態に係るサーバの機能ブロック図である。
【
図4】実施形態に係るユーザDBの一例について示す図である。
【
図5A】実施形態に係る情報処理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5B】実施形態に係る情報処理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】実施形態に係る商品DBの一例について示す図である。
【
図7A】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7B】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7C】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7D】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7E】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7F】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7G】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7H】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7I】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7J】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図7K】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図8】実施形態に係るウォッチDBの一例を示す図である。
【
図9】実施形態に係るコメントDBの一例を示す図である。
【
図10】実施形態に係る取り置きDBの一例を示す図である。
【
図11】実施形態に係るやることDBの一例を示す図である。
【
図12】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図13A】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図13B】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図14】実施形態に係る取り置きがキャンセルされた場合の情報処理システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図15A】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図15B】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【
図15C】実施形態に係る端末の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0010】
<システム構成>
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1において、情報処理システム1は、サーバ10、端末20A、端末20B、端末20C、端末20D(以下で、区別する必要がない場合は、単に「端末20」と称する)を有する。なお、端末20の数は
図1の例に限定されない。
【0011】
サーバ10と端末20は、インターネット、無線LAN(Local Area Network)、及び携帯電話網等の通信回線Nによって通信できるように接続される。
【0012】
サーバ10は、例えば、サーバ用コンピュータ、PC(Personal Computer)等の情報処理装置である。サーバ10は、複数の端末20のユーザ間での商品の売買を仲介する。
【0013】
端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC等の情報処理装置である。端末20は、例えば、サーバ10からダウンロードしたアプリケーションを用いて、サーバ10を用いた商品の売買を行う。または、端末20は、例えば、予め端末20にインストールされているWebブラウザ等のプログラムを用いて、サーバ10を用いた商品の売買を行うようにしてもよい。また、端末20は、ユーザの操作等に応答して、サーバ10との通信を行い、サーバ10から受信した情報に基づいて表示画面のデータを生成し、生成した表示画面を端末20の画面に表示させる。
【0014】
<ハードウェア構成>
図2は、実施形態に係るサーバ10、及び端末20のハードウェア構成例を示す図である。以下では、サーバ10を例として説明する。
図2のサーバ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105、表示装置106、及び入力装置107等を有する。
【0015】
サーバ10での処理を実現する情報処理プログラムは、記録媒体101によって提供される。情報処理プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、情報処理プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、情報処理プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされた情報処理プログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0016】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってサーバ10に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置106はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置107はキーボード及びマウス等、またはタッチパネル及びボタン等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
【0017】
なお、記録媒体101の一例としては、CD-ROM、DVDディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。端末20のハードウェア構成は、サーバ10と同様でもよい。
【0018】
<機能構成>
次に、
図3、及び
図4を参照し、実施形態に係るサーバ10、及び端末20の機能構成について説明する。
図3は、実施形態に係るサーバ10、及び端末20の機能ブロック図である。
【0019】
≪サーバ10の機能構成≫
サーバ10は、記憶部11を有する。記憶部11は、例えば、補助記憶装置102等を用いて実現される。記憶部11は、ユーザDB(データベース)111、商品DB112、ウォッチDB113、コメントDB114、取り置きDB115、及びやることDB116等を記憶する。商品DB112、ウォッチDB113、コメントDB114、取り置きDB115、及びやることDB116については後述する。
【0020】
(ユーザDB111)
図4は、実施形態に係るユーザDB111の一例について示す図である。
図4の例では、ユーザDB111には、ユーザIDに対応付けて、パスワード、名前、Eメール、電話番号、ユーザの画像、自己紹介文、アカウント作成日時、及びアカウント状態等が記憶されている。
【0021】
ユーザIDは、ユーザの識別情報である。パスワードは、ユーザIDに係るユーザがサーバ10により提供される取引サービスにログインするためのパスワードである。名前、Eメール、電話番号、ユーザの画像、及び自己紹介文は、それぞれ、ユーザIDに係るユーザの、名前、Eメール、電話番号、ユーザの画像、自己紹介文である。アカウント作成日時は、ユーザIDに係るユーザのアカウントが作成された日時である。アカウント状態は、ユーザIDに係るユーザのアカウントの状態であり、例えば、「継続」、及び「退会」等がある。「継続」は、アカウントが利用可能な状態である。「退会」は、例えば、ユーザまたはサーバ10を運営する事業者(管理者)により、アカウントが利用不可とされている状態である。
【0022】
ユーザDB111に記憶されている情報は、例えば、端末20のユーザがサーバ10でアカウントを作成する際に、端末20のユーザにより入力され、端末20からサーバ10に送信されるようにしてもよい。
【0023】
サーバ10は、仲介部12、取置部13、表示制御部14、及び送信部15を有する。これら各部は、サーバ10にインストールされた1以上のプログラムが、サーバ10のCPU104に実行させる処理により実現される。
【0024】
仲介部12は、一のユーザ(出品者)により出品された商品の売買を仲介する処理を行う。より具体的には、仲介部12は、例えば、出品者の端末20から、商品を出品する要求を受信すると、他の端末20のユーザが当該商品を購入できるようにする。
【0025】
取置部13は、出品者により指定された商品を、当該出品者により指定されたユーザのみが購入できるようにする。より具体的には、取置部13は、取り置きの要求を出品者の端末20から受信した場合、表示制御部14により、取り置きされたユーザ以外の各ユーザの端末20の表示画面を制御し、当該各ユーザが当該商品を購入できないようにする。
【0026】
表示制御部14は、仲介部12、及び取置部13の指示に従い、端末20の画面に表示させる情報を送信部15に送信させることにより、端末20で表示される表示画面を制御する。
【0027】
送信部15は、例えば、端末20のユーザのユーザIDと端末20の通信アドレスとを対応付けて管理し、表示制御部14の指示に従い、端末20に表示させる情報等を端末20に送信する。
【0028】
≪端末20の機能構成≫
端末20は、受付部21、制御部22、及び送信部23を有する。これら各部は、端末20にインストールされた1以上のプログラムが、端末20のCPUに実行させる処理により実現される。
【0029】
受付部21は、例えば、表示画面上のボタン等に対する各種操作を端末20のユーザから受け付ける。
【0030】
制御部22は、例えば、受付部21により受け付けられた操作に応答して、サーバ10から情報を取得する要求を送信部23によりサーバ10に送信する。また、制御部22は、例えば、サーバ10から受信した情報に基づいて表示画面のデータを生成し、生成した表示画面を端末20の画面に表示させる。
【0031】
送信部23は、例えば、制御部22の指示に従い、各種の情報をサーバ10に送信する。また、送信部23は、例えば、サーバ10にログインした際に接続されたHTTPS等の通信セッションを用いて、サーバ10に情報を送信する。
【0032】
<処理>
次に、
図5A、及び
図5Bを参照し、情報処理システム1の処理について説明する。
図5A、及び
図5Bは、実施形態に係る情報処理システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。
図6は、実施形態に係る商品DB112の一例を示す図である。
図7Aから
図7Kは、実施形態に係る端末20の表示画面の一例を示す図である。
図8は、実施形態に係るウォッチDB113の一例を示す図である。
図9は、実施形態に係るコメントDB114の一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る取り置きDB115の一例を示す図である。
図11は、実施形態に係るやることDB116の一例を示す図である。
【0033】
以下で、端末20A、端末20B、端末20C、及び端末20Dの各ユーザをそれぞれユーザA(「第1ユーザ」の一例。)、ユーザB(「第2ユーザ」の一例。)、ユーザC(「第3ユーザ」の一例。)、及びユーザD(「第3ユーザ」の一例。)として説明する。なお、各端末20のユーザは、予めサーバ10に商品売買用のアカウントを作成しており、各端末20のユーザはサーバ10にログインしているものとする。
【0034】
ステップS1において、端末20Aの受付部21は、出品操作をユーザA(出品者)から受け付ける。続いて、端末20Aの送信部23は、出品要求をサーバ10に送信する(ステップS2)。
【0035】
続いて、サーバ10の仲介部12は、出品された商品を商品DB112で管理する(ステップS3)。ここで、サーバ10の仲介部12は、受信した出品要求に含まれる情報に基づいて、出品された商品の情報を商品DB112に記録する。
【0036】
(商品DB112)
図6の例では、商品DB112には、商品IDに対応付けて、出品者のユーザID、購入者のユーザID、商品状態、商品名、価格(円)、商品説明、商品の画像、カテゴリー、商品のブランド名、商品の色、サイズ、発送方法(配送方法)、ウォッチ数、コメント数、出品日時、及び更新日時等が記憶されている。商品IDは、ユーザから出品された商品の識別情報である。
【0037】
取引状態は、商品IDに係る商品の取引に関する状態であり、例えば、「出品中」、「取引中」、「取引完了」、「出品停止」、「購入者によるキャンセル」、「運営者によるキャンセル」等を含んでもよい。「出品中」は、任意のユーザが商品IDに係る商品の購入が可能な状態である。「取引中」は、購入者により購入操作がされてから、出品者により発送された商品が購入者に届き、購入者により受け取り完了の操作がされるまでの状態である。「取引完了」は、購入者により受け取り完了の操作がされた後の状態である。「出品停止」は、出品者が出品を取りやめた状態である。「購入者によるキャンセル」は、購入者が購入をキャンセルした状態である。「運営者によるキャンセル」はサーバ10の管理者により、違法な出品等に対する購入者による購入がキャンセルされた状態である。
【0038】
商品名、価格(円)、商品説明、商品の画像、カテゴリー、商品のブランド名、商品の色、商品のサイズ、及び発送方法は、それぞれ、商品IDに係る商品の、名称、価格、商品説明、商品の画像、カテゴリー、商品のブランド名、商品の色、商品のサイズ、及び発送方法である。発送方法には、例えば、送料、大きさ、重さ、送料の着払い、送料の発払い等が含まれる。ウォッチ数、及びコメント数は、それぞれ、商品IDに係る商品が、端末20のユーザからウォッチされた数、及びコメントされた数である。出品日時は、商品IDに係る商品が出品された日時である。更新日時は、商品DB112に記録されている商品IDに係る商品の各種情報が更新された日時である。
【0039】
なお、商品名、価格(円)、商品説明、商品の画像、カテゴリー、商品のブランド名、商品の色、サイズ、及び発送方法の情報は、ステップS1の処理によりユーザAから入力された情報でもよい。
図4、
図6の例では、ユーザIDが「ユーザ001」のユーザAにより、N社のスニーカーが出品されたこと等がユーザDB111、及び商品DB112により記録されている。
【0040】
続いて、端末20Bの受付部21は、商品一覧の表示操作をユーザBから受け付ける(ステップS4)。ここで、端末20Bの受付部21は、例えば、新着の商品の一覧(タイムライン)、ユーザBに指定された文字列、またはカテゴリー等に基づいて検索された商品の一覧、または、ユーザBに指定されたユーザが過去に出品した商品の一覧等を表示させるための操作を受け付ける。
【0041】
続いて、端末20Bの送信部23は、商品一覧の取得要求をサーバ10に送信する(ステップS5)。続いて、サーバ10の仲介部12は、ユーザBが購入可能な商品を商品DB112から抽出する(ステップS6)。ここで、サーバ10の仲介部12は、例えば、商品DB112に記憶されている商品のうち、「出品中」等である商品を抽出してもよい。また、サーバ10の仲介部12は、後述する取り置きDB115において、ユーザBに対して取り置きされている商品も抽出してもよい。
【0042】
続いて、サーバ10の送信部15は、抽出した商品の一覧の情報を端末20Bに送信する(ステップS7)。なお、サーバ10の送信部15は、商品の一覧の情報に、各商品の価格(円)、及び商品の画像等の情報を含めてもよい。
【0043】
続いて、端末20Bの制御部22は、サーバ10から受信した情報に基づいて、商品一覧を画面に表示させる(ステップS8)。続いて、端末20Bの受付部21は、一の商品の選択操作をユーザBから受け付ける(ステップS9)。ここで、端末20Bの受付部21は、例えば、商品一覧の表示画面において、一の商品が表示された領域を押下(タッチ)する等の操作を受け付ける。
【0044】
続いて、端末20Bの送信部23は、ユーザBに選択された商品の情報の取得要求をサーバ10に送信する(ステップS10)。続いて、サーバ10の仲介部12は、ユーザBに選択された商品の情報を商品DB112から抽出する(ステップS11)。ここで、サーバ10の仲介部12は、例えば、商品DB112から、ユーザBに選択された商品の商品名、価格(円)、商品説明、商品の画像、カテゴリー、商品のブランド名、商品の色、サイズ、及び発送方法等の情報を抽出してもよい。
【0045】
続いて、サーバ10の送信部15は、ユーザBに選択された商品の情報を端末20Bに送信する(ステップS12)。
【0046】
続いて、端末20Bの制御部22は、サーバ10から受信した情報に基づいて、当該商品の情報を画面に表示させる(ステップS13)。ここで、端末20Bの制御部22は、例えば、
図7Aに示す表示画面701を表示させてもよい。
図7Aの例では、端末20Bの制御部22は、商品の画像702に表示させ、商品のブランド名、商品名、商品の色、商品のサイズを領域703に表示させている。また、商品の現在の価格706も表示させている。なお、「購入手続きへ」ボタン707が押下されると、サーバ10の仲介部12により、価格706で購入の手続きが行われる。
【0047】
続いて、端末20Bの受付部21は、商品のウォッチ(いいね、お気に入り、ブックマーク。「所定の設定」の一例。)操作をユーザBから受け付ける(ステップS14)。ここで、端末20Bの受付部21は、例えば、
図7Aの「いいね」ボタン704の押下操作を受け付ける。なお、ユーザBが商品に対してウォッチをしておくと、ユーザBは、端末20Bで所定の操作をすることにより、ユーザBがウォッチをしている商品の一覧を表示させることができる。それにより、ユーザBが購入を検討している商品を容易に表示することができる。また、ユーザBが商品に対してウォッチをしておくと、当該商品が出品者により値下げされた際に、サーバ10からその旨の通知を端末20Bで受信して表示させることができる。
【0048】
続いて、端末20Bの送信部23は、商品のウォッチ要求をサーバ10に送信する(ステップS15)。続いて、サーバ10の仲介部12は、ユーザBに対応付けて、受信したウォッチ要求をウォッチDB113で管理する(ステップS16)。なお、ステップS14からステップS16のウォッチに関する処理は必須ではない。
【0049】
(ウォッチDB113)
図8の例では、ウォッチDB113には、ウォッチIDに対応付けて、商品ID、ウォッチしているユーザのユーザID、及びウォッチ日時が記憶されている。ウォッチIDは、ウォッチの識別情報である。ウォッチ日時は、当該ユーザが商品IDに係る商品のウォッチをした日時である。
【0050】
図4、
図6、及び
図8の例では、ユーザIDが「ユーザ002」のユーザBにより、ユーザAに出品された、商品IDが「商品001」であるN社のスニーカーがウォッチされたことが記録されている。
【0051】
続いて、端末20Bの受付部21は、商品に対するコメント操作をユーザBから受け付ける(ステップS17)。ここで、端末20Bの受付部21は、例えば、
図7Aの「コメント」ボタン705の押下操作を受け付けると、コメントの表示画面を表示させて、コメントの入力操作を受け付ける。
【0052】
続いて、端末20Bの送信部23は、商品に対するコメント(「商品に関する情報」の一例。)のメッセージ等をサーバ10に送信する(ステップS18)。ここで、端末20Bの制御部22は、
図7Bの表示画面711を表示させる。
図7Bの例では、端末20Bは、ユーザBにより、コメントの入力欄712にメッセージが入力され、「送信」ボタン713が押下されたため、ユーザBの画像714A、及びユーザBの名前714Bに対応付けて、当該メッセージ714Cを表示させている。なお、商品に対するコメントには、文字情報等によるメッセージ、画像(静止画、動画、イラスト等の画像を含む)、音声、及び当該商品に対してウォッチを設定したことの通知等の情報が含まれてもよい。
【0053】
続いて、サーバ10の仲介部12は、受信したコメントを、コメントDB114で管理する(ステップS19)。
【0054】
(コメントDB114)
図9の例では、コメントDB114には、コメントIDに対応付けて、商品ID、コメントしたユーザのユーザID、メッセージ、及びコメント日時が記憶されている。コメントIDは、コメントの識別情報である。メッセージは、コメントとして入力されたテキスト等のメッセージである。コメント日時は、当該ユーザが商品IDに係る商品のコメントをした日時である。
【0055】
図4、
図6、及び
図9の例では、ユーザIDが「ユーザ002」のユーザBにより、ユーザAに出品された、商品IDが「商品001」であるN社のスニーカーに対して、「5,000円にお値下げ可能ですか?」というメッセージがコメント(投稿)されたことが記録されている。
【0056】
続いて、サーバ10の送信部15は、商品に対してコメントされたことを示す通知を端末20Aに送信する(ステップS20)。ここで、サーバ10の送信部15は、例えば、端末20AのOS(Operating System)により提供される通知機能を用いて当該通知を送信し、端末20Aにて当該通知をバナー表示させてもよい。また、サーバ10の送信部15は、端末20Aのアプリケーションに当該通知を送信し、当該アプリケーションにより表示される通知一覧の表示画面にて当該通知を表示させてもよい。この場合、端末20Aは、例えば、当該アプリケーションにより画面上の右上の領域に表示されている、鈴のアイコン等を押下された場合に、通知一覧の表示画面を表示させてもよい。
【0057】
続いて、端末20Aの制御部22は、コメントされたことを示す通知を画面に表示させる(ステップS21)。ここで、端末20Aの制御部22は、例えば、OSにより提供される通知機能を用いて当該通知をバナー表示し、バナーの領域がユーザAにより押下されると、
図7Cの表示画面721を表示させる。また、端末20Aの制御部22は、例えば、通知一覧の表示画面において、商品に対してコメントされたことを示す通知の領域がユーザAにより押下された場合も、
図7Cの表示画面721を表示させる。
【0058】
出品者であるユーザAの端末20Aに表示される
図7Cの表示画面721は、出品者でないユーザBの端末20Bに表示される
図7Bの表示画面711と同様であるが、ユーザBにより入力されたコメントのメッセージ714Cに対応付けて、「この購入者に取り置きをする」ボタン714D(商品の購入が可能なユーザを限定するための「操作用のオブジェクト」の一例。以下で適宜「取り置きボタン」とも称する。)が追加されている点が異なる。
【0059】
続いて、端末20Aの受付部21は、コメント操作をユーザAから受け付ける(ステップS22)。ここで、端末20Aの受付部21は、ステップS17の端末20Bでの操作と同様の操作により、コメントの表示画面721において、ユーザBに対する返信のコメント等の入力操作を受け付ける。なお、返信のコメントは必須ではない。
【0060】
続いて、端末20Aの送信部23は、入力されたコメントのメッセージをサーバ10に送信する(ステップS23)。ここで、端末20Aの制御部22は、
図7Dのコメント一覧の表示画面731を表示させる。
図7Dの例では、端末20Aの制御部22は、ユーザAにより、コメントの入力欄712にメッセージが入力され、「送信」ボタン713が押下されたため、ユーザAの画像734A、及びユーザAの名前734Bに対応付けて、当該メッセージ734Cを表示させている。
図7Dの例では、各コメントのメッセージが、新しく送信された順で上から表示されている。
【0061】
続いて、サーバ10の仲介部12は、受信したコメントを、コメントDB114で管理する(ステップS24)。この処理は、ステップS19の処理と同様である。
【0062】
続いて、端末20Aの受付部21は、取り置き(専用)操作をユーザAから受け付ける(ステップS25)。ここで、端末20Aの受付部21は、例えば、
図7Dの「この購入者に取り置きをする」ボタン714Dの押下操作を受け付けると、
図7Eのポップアップウィンドウ(ダイアログボックス)741を表示させる。
図7Eの「はい」ボタン742が押下されると、取り置き操作が完了し、
図7Dの表示画面に戻る。この場合、サーバ10の取置部13は、
図7Dの表示画面731において、「この購入者に取り置きをする」ボタン714Dを非表示または無効表示(ディスエイブル表示)させ、押下できないようにしてもよい。
【0063】
一方、
図7Eの「いいえ」ボタン743が押下されると、
図7Dの表示画面に戻る。
【0064】
続いて、端末20Aの送信部23は、取り置き要求をサーバに送信する(ステップS26)。続いて、サーバ10の取置部13は、受信した取り置き要求を、取り置きDB115で管理する(ステップS27)。
【0065】
(取り置きDB115)
図10の例では、取り置きDB115には、取り置きIDに対応付けて、商品ID、出品者のユーザID、商品を取り置きされているユーザのユーザID、取り置き状態、取り置き開始日時、及び取り置き期間が記憶されている。取り置きIDは、取り置きの識別情報である。取り置き状態は、取り置きIDに係る取り置きの状態であり、例えば、「取り置き中」、「取り置き完了」、「ユーザによるキャンセル」、「運営者によるキャンセル」等を含んでもよい。「取り置き中」は、商品を取り置きされているユーザのみが、商品IDに係る商品の購入が可能な状態である。「取り置き完了」は、商品を取り置きされているユーザにより、商品IDに係る商品の購入操作が行われた後の状態である。
【0066】
「ユーザによるキャンセル」は、出品者の操作により取り置きがキャンセル(解除)された状態、または、取り置き開始日時から取り置き期間が経過するまでに、商品を取り置きされているユーザによる購入操作が行われなかったために取り置きがキャンセルされた状態である。「運営者によるキャンセル」は、サーバ10の管理者により、違法な出品等に対する取り置きがキャンセルされた状態である。
【0067】
取り置き開始日時は、取り置きが開始された日時である。取り置き期間は、取り置きが有効な期間である。取り置き期間は、例えば、取り置きされてから24時間以内等の期間が予め設定されていてもよい。または、サーバ10の取置部13は、出品者である端末20AでのユーザAの操作により、ユーザAが取り置き期間を指定できるようにしてもよい。
【0068】
図4、
図6、及び
図10の例では、2018年8月24日15時35分26秒より24時間以内の間、ユーザAに出品されたN社のスニーカーがユーザBに対して取り置きされていることが記録されている。
【0069】
なお、サーバ10の取置部13は、ステップS27の処理により商品がユーザBに対して取り置きされると、当該商品を購入できないように表示させる情報を、送信部15によりユーザCの端末20C、及びユーザDの端末20Dに送信する。これにより、サーバ10の取置部13は、例えば、他のユーザに対する新着の商品の一覧、及びユーザに指定された条件に基づいて検索された商品の一覧には、当該商品が表示されないようにする。この場合、サーバ10の取置部13は、例えば、商品DB112に記憶されている商品のうち、取り置きDB115で取り置き状態が「取り置き中」でない商品の一覧を端末20に表示させるようにしてもよい。
【0070】
また、ユーザC等により当該商品に対してコメントまたはウォッチ操作がされている場合、ユーザCの端末20Cにおいて当該商品の情報の表示操作がされると、サーバ10の取置部13は、当該商品を購入できないように表示させる情報を送信部15により送信する。これにより、サーバ10の取置部13は、端末20Cに、
図12の表示画面1201を表示させる。
図12の表示画面1201は、商品が取り置きされる前の
図7Aの表示画面701と比較して、「購入手続きへ」ボタン707の代わりに、「取り置き中のため購入できません」とのメッセージ1202が表示される点等が異なる。これにより、取り置き中は、取り置きされたユーザB以外のユーザは当該商品を購入できないようにすることができる。
【0071】
また、サーバ10の取置部13は、端末20C、及び当該商品に対してコメントまたはウォッチ操作をしていないユーザDの端末20Dにおいて、ユーザAが現在までに出品した商品の一覧の表示画面から、取り置き中の商品を選択する操作が行われた等の場合も、端末20C、及び端末20Dに、
図12の表示画面1201を表示させてもよい。
【0072】
ここで、サーバ10の取置部13は、当該商品が取り置きされている間でも、
図12の表示画面1201の「コメント」ボタン705の押下等により、ユーザB以外のユーザが当該商品に対してコメントをできるようにしてもよい。この場合、サーバ10は、端末20Aの当該商品に対する
図7Dのようなコメント一覧の表示画面において、当該商品が取り置きされている間は、ユーザC等により入力されたコメントのメッセージに対する「この購入者に取り置きをする」ボタンを表示しない。これにより、複数のユーザに対して同時に取り置きされないようにすることができる。
【0073】
続いて、サーバ10の取置部13は、取り置きに対してユーザBのやること(ToDo、アクションアイテム)を、やることDB116で管理する(ステップS28)。
【0074】
(やることDB116)
図11の例では、やることDB116には、やることIDに対応付けて、商品ID、実行するユーザのユーザID、実行されるユーザのユーザID、やることの種別、及び期限が記憶されている。やることIDは、やることの識別情報である。実行するユーザのユーザIDは、やることIDに係るアクションを実行するユーザのユーザIDである。実行されるユーザのユーザIDは、やることIDに係るアクションを実行されるユーザのユーザIDである。やることの種別は、やることIDに係るアクションの種別であり、例えば、「発送」、「返信」、「取り置き商品の購入」等を含んでもよい。「発送」は、出品した商品を発送(出荷)することである。「返信」は、取引相手のユーザからの購入要求等に対してメッセージを返信することである。「取り置き商品の購入」は、取り置きされている商品の購入操作をすることである。期限は、やることIDに係るアクションが行われるべき期限である。
【0075】
図4、
図6、及び
図10の例では、ユーザBが、2018年8月25日15時35分26秒までに、ユーザAに取り置きされているN社のスニーカーを購入すべきことが記録されている。
【0076】
続いて、サーバ10の送信部15は、商品が取り置きされたことの通知を端末20Bに送信する(ステップS29)。ここで、サーバ10の送信部15は、例えば、端末20BのOSにより提供される通知機能を用いて当該通知を送信し、端末20Bにて当該通知をバナー表示させてもよい。また、サーバ10の送信部15は、端末20Bのアプリケーションに当該通知を送信し、当該アプリケーションにより表示されるやること一覧(やることリスト)の表示画面にて当該通知を表示させてもよい。
【0077】
なお、サーバ10の送信部15は、ユーザC等により当該商品に対してコメントまたはウォッチ操作がされている場合、ユーザCの端末20C等にも、ユーザBに対して当該商品が取り置きされたことの通知を送信してもよい。
【0078】
続いて、端末20Bの制御部22は、商品が取り置きされたことの通知を画面に表示させる(ステップS30)。ここで、端末20Bの制御部22は、
図7Fに示すやること一覧の表示画面751において、当該通知を表示させてもよい。この場合、端末20Bの制御部22は、端末20Bのやること一覧の表示画面にて、サーバ10のやることDB116においてユーザBのユーザIDに対応付けて記憶されている各やることの一覧を表示させてもよい。
図7Fの例では、領域752において、商品の画像752Aに対応付けて、「ユーザAさんが「スニーカー」をあなたに取り置きをしました。2018年8月25日15時35分までに購入に進みましょう。」というメッセージ752Bが表示されている。
図7Fの例では、領域752、及び領域753のように、各やることを示す画像及びメッセージ等が、上から新しい順(降順)で表示されている。
【0079】
続いて、端末20Aの受付部21は、出品に関する情報を変更する操作をユーザAから受け付ける(ステップS31)。出品に関する情報には、例えば、商品の価格、及び商品の発送方法等の条件がふくまれる。ここで、端末20Aの制御部22は、まず、ユーザAの操作に応答して、ユーザAが取り置きした商品の情報をサーバ10から取得する。そして、端末20Aの制御部22は、
図7Gの表示画面761を表示させる。
図7Gの表示画面761は、ユーザAが出品している商品の情報の表示画面であり、出品者であるユーザA以外に表示される商品の情報の
図7A等の表示画面と比較して、「購入手続きへ」ボタン707の代わりに、「商品の編集」ボタン762が表示される点等が異なる。また、サーバ10の取置部13は、商品が取り置きされている間は、取り置きしているユーザ名763、及び取り置き中である旨を示すメッセージ764を領域765に表示させる。
【0080】
図7Gの「商品の編集」ボタン762がユーザAに押下されると、端末20Aの制御部22は、
図7Hの表示画面771を表示させる。ユーザAの操作により、商品の価格の入力欄772に変更後の価格が入力され、「変更する」ボタン773が押下されると、商品の価格が変更される。
図7G、及び
図7Hの例では、ユーザAとユーザBとの間のコメントによる値下げ交渉の結果、価格が5、200円から5、000円に値下げされている。
【0081】
続いて、端末20Aの送信部23は、出品情報の変更要求をサーバ10に送信する(ステップS32)。続いて、サーバ10の仲介部12は、変更された情報を商品DB112で管理する(ステップS33)。ここで、サーバ10の仲介部12は、受信した変更要求に含まれる情報に基づいて、変更後の商品の情報を商品DB112に記録する。
【0082】
なお、サーバ10の送信部15は、価格等の商品の情報が変更されたため、変更後の価格等の通知を端末20Bに送信してもよい。また、サーバ10の送信部15は、ユーザC等により当該商品に対してコメントまたはウォッチ操作がされている場合、ユーザCの端末20C等にも変更後の価格等の通知を送信してもよい。
【0083】
続いて、端末20Bの受付部21は、取り置きされた商品の購入操作をユーザBから受け付ける(ステップS34)。ここで、端末20Bの制御部22は、
図7Fのやること一覧の領域752が押下されると、
図7Iの表示画面781を表示させてもよい。
図7Iの表示画面781は、商品が取り置きされる前の
図7Aの表示画面701と比較して、価格706Aが、値下げ等の変更後の価格706Aとなっている。また、サーバ10の取置部13は、商品が取り置きされている間は、
図7Gの出品者側の表示画面と同様に、取り置きしているユーザ名763、及び取り置き中である旨を示すメッセージ764を領域765に表示させる。また、サーバ10の取置部13は、取り置き期間の残り時間782も表示させている。
図7Iの「購入手続きへ」ボタン707が押下されると、サーバ10の仲介部12は、価格706Aで購入の手続きを行う。
【0084】
続いて、端末20Bの送信部23は、購入要求をサーバ10に送信する(ステップS35)。
【0085】
続いて、サーバ10の仲介部12は、受信した購入要求に基づいて、商品を売買するための処理を実行する(ステップS36)。ここで、サーバ10の仲介部12は、例えば、商品DB112において、この商品の取引状態を「出品中」から「取引中」に変更する。また、サーバ10の取置部13は、例えば、取り置きDB115において、この商品の今回の取り置きに対する取り置き状態を「取り置き中」から「取り置き完了」に変更する。
【0086】
また、サーバ10の仲介部12は、端末20Bに、
図7Jの表示画面791のように、購入が完了した旨を示すメッセージ792を表示させる。また、サーバ10の仲介部12は、ステップS36の処理が行われた以降に、端末20がこの商品の情報を表示する場合、
図7Kの表示画面7001のように、
図7Aの「購入手続きへ」ボタン707の代わりに「売り切れました」というメッセージ7002を表示し、購入手続きが行われないようにする。また、商品の画像702の左上部に、「SOLD」のマーク7003を表示させる。また、サーバ10の仲介部12は、例えば、エスクローのサービスを提供してもよい。この場合、サーバ10の仲介部12は、例えば、オンラインでの決済等によりユーザBから代金を預かる。そして、ユーザAのやることとして、商品の発送をやることDB116で管理し、ユーザAの端末20Aに当該やることの通知を送信する。そして、ユーザBに当該商品が配送されたことの通知を端末20Bから受信すると、当該代金をユーザAの口座等に出金する。
【0087】
≪取り置き操作の変形例≫
上述したステップS25の処理の際の表示画面例では、ある商品の出品者であるユーザAが取り置き操作をすると、サーバ10の取置部13は、端末20AでのユーザAの操作では取り置きをキャンセルできないようにする例について説明した。これに代えて、サーバ10の取置部13は、出品者であるユーザAが取り置き操作をした後、端末20AでのユーザAの操作で取り置きをキャンセルできるようにしてもよい。
【0088】
この場合の情報処理システム1の処理について、次に、
図13A、及び
図13Bを参照して説明する。
図13A、
図13Bは、実施形態に係る端末20の表示画面の一例を示す図である。
【0089】
まず、上述したステップS25の処理の際、サーバ10の取置部13は、
図13Aのコメント一覧の表示画面1301を端末20Aに表示させているものとする。
図13Aの例では、サーバ10の取置部13は、一の商品に対する各ユーザからの各コメントに対応付けて、「この購入者に取り置きをする」ボタンを表示させている。1302Aから1306Aは、各コメントを入力したユーザの画像である。1302Bから1306Bは、各コメントを入力したユーザの名前である。1302Cから1306Cは、各コメントのメッセージである。1302Dから1304D、及び1306Dは、出品者以外の各コメントを入力したユーザのコメントに対応付けられた「この購入者に取り置きをする」ボタンである。
【0090】
上述したステップS25で、「この購入者に取り置きをする」ボタンが押下されると、サーバ10の取置部13は、当該「この購入者に取り置きをする」ボタンに対応付けられたコメントを入力したユーザに対して、商品を取り置きするとともに、他のユーザにより入力されたコメントに対応付けられた「この購入者に取り置きをする」ボタンを押下できないようにする。例えば、サーバ10の取置部13は、端末20Aにおいて
図13Aの「ユーザB」のコメントに対応付けられた1303Dまたは1306DがユーザAに押下された場合、
図13Bのコメント一覧の表示画面1311を端末20Aに表示させる。
【0091】
サーバ10の取置部13は、
図13Bの例では、「ユーザB」以外のユーザのコメントに対応付けられたボタン1302D、及びボタン1304Dが、それぞれ、ボタン1312、及びボタン1314のように無効化されている。また、サーバ10の取置部13は、「ユーザB」のコメントに対応付けられたボタン1303D、及びボタン1306Dが、それぞれ、ボタン1313、及びボタン1316のように「取り置きをキャンセルする」ボタン(「限定を解除するための操作用のオブジェクト」の一例。)に変化している。
【0092】
ボタン1313、またはボタン1316が押下された場合、サーバ10の取置部13は、
図13Aのコメント一覧の表示画面1301を端末20Aに表示させる。
また、サーバ10の取置部13は、取り置きDB115において、ユーザBに対して取り置きされている当該一の商品に対する取り置き状態を、「取り置き中」から「ユーザによるキャンセル」に変更することにより、当該一の商品を取り置きがされる前と同様な状態に戻す。これにより、他のユーザが当該一の商品を購入できるようになる。
【0093】
≪取り置きキャンセル時の処理≫
次に、
図14、
図15Aから
図15Cを参照し、取り置きがキャンセルされた場合の情報処理システム1の処理について説明する。
図14は、実施形態に係る取り置きがキャンセルされた場合の情報処理システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。
図15Aから
図15Cは、実施形態に係る端末20の表示画面の一例を示す図である。
【0094】
まず、
図14の処理の前に、
図5A、及び
図5BのステップS30まで、またはステップS33までの処理が行われ、ユーザAにより出品された一の商品が取り置きされているものとする。また、ユーザCにより当該商品に対してコメントまたはウォッチ操作がされているものとする。
【0095】
ステップS101において、サーバ10の取置部13は、ユーザBに対する一の商品の取り置きがキャンセルされたことを検知する。ここで、サーバ10の取置部13は、例えば、商品を取り置きされているユーザBによる購入操作が行われないまま、取り置き開始日時から取り置き期間が経過したことを検知する。または、サーバ10の取置部13は、例えば、出品者である端末20AでのユーザAの操作により、取り置きのキャンセル要求を端末20Aから受信する。
【0096】
続いて、サーバ10の取置部13は、取り置きのキャンセルを、取り置きDB115で管理する(ステップS102)。ここで、サーバ10の取置部13は、取り置きDB115において、取り置きがキャンセルされた商品の取り置き状態を、キャンセルの原因に応じて、「ユーザによるキャンセル」、または「運営者によるキャンセル」に設定する。これにより、当該商品の取り置きが解除される。
【0097】
なお、ユーザBが購入操作を行わなかったために当該商品の取り置きがキャンセルされた場合、サーバ10の取置部13は、商品DB112に設定されている当該商品の価格を、取り置きされる前の価格に戻すようにしてもよい。この場合、サーバ10の取置部13は、
図5AのステップS27の処理の際で、取り置きされる前の価格を商品IDに対応付けて記憶しておき、ステップS102の処理の際、取り置きされる前の価格を、商品DB112に設定されている当該商品の価格として設定してもよい。
【0098】
続いて、サーバ10の送信部15は、当該商品の取り置きがキャンセルされたことの通知を、端末20A、端末20B、及び端末20Cに送信する(ステップS103-1、ステップS103-2、ステップS103-3)。
【0099】
続いて、端末20Bの制御部22、及び端末20Cの制御部22は、それぞれ、商品の取り置きがキャンセルされたことの通知を画面に表示させる(ステップS104-1、ステップS104-2、ステップS104-3)。ここで、端末20Bを例として説明すると、端末20Bの制御部22、
図15Aのお知らせ一覧の表示画面1501を表示させる。
図15Aの例では、取り置きがキャンセルされた商品の画像1502Aと、取り置きがキャンセルされたことを示すメッセージ1502Bとが対応付けて表示されている。
【0100】
続いて、端末20Cの受付部21は、一の商品の選択操作をユーザCから受け付ける(ステップS105)。続いて、端末20Cの送信部23は、ユーザCに選択された商品の情報の取得要求をサーバ10に送信する(ステップS106)。続いて、サーバ10の仲介部12は、ユーザCに選択された商品の情報を商品DB112から抽出する(ステップS107)。続いて、サーバ10の送信部15は、ユーザCに選択された商品の情報を端末20Cに送信する(ステップS108)。続いて、端末20Cの制御部22は、サーバ10から受信した情報に基づいて、当該商品の情報を画面に表示させる(ステップS109)。
【0101】
なお、ステップS105からステップS109の処理は、
図5AのステップS9からステップS13の処理と同様でもよい。
【0102】
商品の取り置きが解除された後、出品者以外のユーザが当該商品の情報を表示させる場合、ステップS109の処理で、サーバ10の仲介部12は、
図15Bの表示画面1511を端末20に表示させてもよい。サーバ10の仲介部12は、
図15Bの例では、商品の価格706Aが、例えば、取り置き中にユーザAにより値下げされた、商品DB112に設定されている価格を表示させている。
【0103】
なお、ステップS102の処理で、当該商品の価格を、取り置きされる前の価格に戻す場合、ステップS109の処理で、サーバ10の仲介部12は、
図7Aに示す表示画面701を表示させてもよい。
【0104】
なお、ユーザBが購入操作を行わなかったために商品の取り置きがキャンセルされた場合、サーバ10の仲介部12は、それ以降に端末20Aに表示される当該商品のコメント一覧の表示画面において、ユーザBの各コメントに対する「この購入者に取り置きをする」ボタンを非表示または無効表示(ディスエイブル表示)させ、押下できないようにしてもよい。この場合、サーバ10の仲介部12は、例えば、
図15Cのコメント一覧の表示画面1521を端末20Aに表示させる。
サーバ10の仲介部12は、
図15Cの例では、ユーザCの画像1521A、名前1521B、及びコメント1521Cに対応付けて「この購入者に取り置きをする」ボタン1521Dを表示させている。また、ユーザBの画像1522A、名前1522B、及びコメント1522Cと、ユーザBの画像1523A、名前1523B、及びコメント1523Cとに対しては、「この購入者に取り置きをする」ボタンを非表示にしている。
【0105】
<変形例1>
上述した
図5A、及び
図5B等の例では、出品者が取り置きボタンを押下した後、出品者の操作により価格等を変更する例について説明した。これに代えて、出品者が取り置きボタンを押下すると、自動で価格等が変更されるようにしてもよい。
【0106】
この場合、サーバ10の取置部13は、例えば、取り置きボタンが対応付けられたメッセージを自然言語処理により解析し、当該メッセージに含まれている価格等の情報を抽出し、商品の価格等を、当該メッセージから抽出した値に変更してもよい。これにより、出品者は、より簡単な操作で取り置きをすることができる。
【0107】
<変形例2>
上述した
図7D等の例では、商品に対する各コメントのメッセージに対応付けて、取り置きボタンを端末20Aに表示させる例について説明した。これに代えて、またはこれに加えて、サーバ10の仲介部12は、商品に対してウォッチを設定している各ユーザの一覧において、当該各ユーザに対応付けて取り置きボタンを端末20Aに表示させてもよい。これにより、例えば、いいね等を設定したユーザに対し、より簡単な操作で取り置きをすることができる。
【0108】
<変形例3>
サーバ10は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより、情報処理システムとして実現されていてもよい。この場合、例えば、記憶部11は、クラウド上のサーバが有する構成としてもよい。
【0109】
サーバ10の各部の機能のうちの少なくとも一部を、専用のハードウェア回路(例えば半導体集積回路等)で実現してもよい。例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の半導体集積回路を用いて実現してもよい。
【0110】
<実施形態のまとめ>
従来、仲介システムを介してユーザ間で商品の取引を行う際、仲介システムにより提供されるチャット等の機能を用いて購入希望者が出品者と値下げ等の交渉をし、交渉が成立すると、出品者は「○○様専用」等と指定して出品していた。しかし、従来、他のユーザも当該商品を購入できるため、当該交渉が無駄になる場合がある。
【0111】
上述した実施形態によれば、商品の値下げ等の交渉のメッセージに対応付けて表示された取り置きボタンを押下することにより、当該メッセージを入力したユーザに対して、当該商品を取り置きすることができる。
【0112】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0113】
1 情報処理システム
10 サーバ
11 記憶部
111 ユーザDB
112 商品DB
113 ウォッチDB
114 コメントDB
115 取り置きDB
116 やることDB
12 仲介部
13 取置部
14 表示制御部
15 送信部
20 端末
21 受付部
22 制御部
23 送信部