(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】身体運動機
(51)【国際特許分類】
A63B 23/00 20060101AFI20221122BHJP
A63B 69/04 20060101ALI20221122BHJP
A63B 22/16 20060101ALI20221122BHJP
A63B 23/02 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
A63B23/00 F
A63B69/04
A63B22/16
A63B23/02 Z
(21)【出願番号】P 2019041389
(22)【出願日】2019-03-07
【審査請求日】2022-02-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000101662
【氏名又は名称】アルインコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077791
【氏名又は名称】中野 収二
(72)【発明者】
【氏名】川畑 喜由
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-503330(JP,A)
【文献】登録実用新案第3216252(JP,U)
【文献】独国実用新案第202016104715(DE,U1)
【文献】登録実用新案第3195100(JP,U)
【文献】特開2009-101248(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 23/00-23/02
A63B 69/04
A63B 22/16
A61H 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置体(3)と、該設置体の上側に配置された床部材(2a)を含む振動体(4)と、該振動体に上下向き振動と横向き振動のうち少なくとも一方の振動を行わせる駆動機構(5,6)を備え、床部材に搭乗したユーザの身体に振動運動を与えるように構成して成る身体運動機において、
前記床部材(2a)の上側に着脱自在に装着される乗馬アタッチメント(14)が提供され、
前記乗馬アタッチメントは、支持フレーム(15)と、該支持フレームに設けられたサドル(16)と、前記支持フレームと前記振動体の相互に設けられた着脱機構(17)により構成されており、
前記振動体(4)に装着された乗馬アタッチメント(14)を振動させることにより、前記サドル(16)に搭乗したユーザの全身に乗馬運動を与えるように構成されて成ることを特徴とする身体運動機。
【請求項2】
前記横向き振動方向(Y)を前後方向として、床部材(2a)の前後方向中央よりも後方寄り位置にサドル(16)が配置されており、該サドルに対してユーザが前向き姿勢で搭乗するように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の身体運動機。
【請求項3】
前記支持フレーム(15)には、床部材(2a)の前後方向中央よりも前方寄り位置にユーザの手指により握持するグリップ(18)が設けられて成ることを特徴とする請求項2に記載の身体運動機。
【請求項4】
前記着脱機構(17)は、前記振動体(4)に固設した連結手段(23)に対して、床部材(2a)に形成した開口部(25)を介して前記支持フレーム(15)の脚部(19b)に設けた装着手段(24)を着脱自在に固着するように構成され、
前記乗馬アタッチメント(14)を床部材(2a)から取外したとき、前記開口部(25)を閉鎖するカバー部材(29)が設けられており、該カバー部材に設けた固着手段(31)を前記連結手段(23)に着脱自在に固着するように構成されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の身体運動機。
【請求項5】
前記支持フレーム(15)は、振動体の振動をサドルに伝達する伝達経路において、弾性変形することにより振幅を増幅させる増幅手段(32)を設けて成ることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の身体運動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動を発生する身体運動機に係り、アタッチメントにより付加機能を具備することができる身体運動機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設置体と、該設置体の上側に配置された床部材を含む振動体と、該振動体に上下向き振動と横向き振動を行わせる駆動機構を備え、床部材に搭乗したユーザの身体に振動を与える美容用ないし健康用の振動式身体運動機が提案されている。
【0003】
前記振動体は、前記設置体に対して、該設置体に立設した一対の支持リンクロッドを振動体の中央部の幅方向に配設した軸部材に連結することにより、該軸部材を中心として上下方向に往復動可能に、かつ、前記支持リンクロッドの揺動を介して横方向に往復動可能となるように支持されている。前記駆動機構は、第1モータを第1偏心軸とリンクロッドを介して振動体の前部に連結し、これにより振動体を上下向きに振動させるように構成される共に、第2モータを第2偏心軸とリンクロッドを介して前記軸部材に連結し、これにより振動部材を横向きに振動させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術は、第2モータを停止した状態で第1モータを駆動することにより振動体を上下向きに振動させる第1モードが選択され、反対に、第1モータを停止した状態で第2モータを駆動することにより振動体を横向き振動させる第2モードが選択され、更に、第1モータと第2モータを同時に駆動することにより振動部材を上下向き振動と横向き振動の両方を複合させた第3モードが選択され、これにより、多様性のある美容効果や、健康効果が得られると説明されている。
【0006】
しかしながら、多くの身体運動機に関して知られているように、身体に振動を与えるだけの単機能とされた運動機は、遊戯感覚やスポーツ感覚が乏しいため、ユーザが暫く使用するうちに飽きてしまう傾向がある。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑み、美容用ないし健康用の振動式身体運動機に関して、付属品としての乗馬アタッチメントを提供し、これにより、ユーザに対して、美容及び健康のための振動運動だけでなく、乗馬に倣う動きを与え、遊戯感覚やスポーツ感覚に富んだ身体のバランス感覚をエクササイズすることができるようにした身体運動機の提供を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明が手段として構成したところは、設置体と、該設置体の上側に配置された床部材を含む振動体と、該振動体に上下向き振動と横向き振動のうち少なくとも一方の振動を行わせる駆動機構を備え、床部材に搭乗したユーザの身体に振動運動を与えるように構成して成る身体運動機において、前記床部材の上側に着脱自在に装着される乗馬アタッチメントが提供され、前記乗馬アタッチメントは、支持フレームと、該支持フレームに設けられたサドルと、前記支持フレームと前記振動体の相互に設けられた着脱機構により構成されており、前記振動体に装着されたアタッチメントを振動させることにより、前記サドルに搭乗したユーザの全身に乗馬運動を与えるように構成されて成る点にある。
【0009】
好ましくは、前記横向き振動方向を前後方向として、床部材の前後方向中央よりも後方寄り位置にサドルが配置されており、該サドルに対してユーザが前向き姿勢で搭乗するように構成されている。
【0010】
更に好ましくは、前記支持フレームには、床部材の前後方向中央よりも前方寄り位置にユーザの手指により握持するグリップが設けられている。
【0011】
本発明の好ましい実施形態において、前記着脱機構は、前記振動体に固設した連結手段に対して、床部材に形成した開口部を介して前記支持フレームの脚部に設けた装着手段を着脱自在に固着するように構成され、前記乗馬アタッチメントを床部材から取外したとき、前記開口部を閉鎖するカバー部材が設けられており、該カバー部材に設けた固着手段を前記連結手段に着脱自在に固着するように構成されている。
【0012】
更に、前記支持フレームは、振動体の振動をサドルに伝達する伝達経路において、弾性変形することにより振幅を増幅させる増幅手段を設けることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、身体運動機1の振動体4に着脱自在に装着する乗馬アタッチメント14が提供される。従って、付属品としての乗馬アタッチメント14を振動体4に装着するだけで、簡単に乗馬運動機としての使用が可能になる。即ち、振動体4と共に上下向き振動Xと横向き振動Yの何れか一方又は両方の振動をサドル16に伝達するので、サドル16に搭乗したユーザの全身に乗馬に倣う動きを与えることにより、遊戯感覚やスポーツ感覚に富んだ身体のバランス感覚をエクササイズする乗馬運動を行うことができるという効果がある。
【0014】
そして、乗馬アタッチメント14を着脱自在に構成しているので、身体運動機1それ自体は、該アタッチメント14を取外すだけで、従来のような床部材2aに搭乗したユーザの身体に振動を与える美容用ないし健康用の振動式身体運動機として使用することができるので、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】身体運動機の1例に関して、振動式身体運動機により行う美容運動の1例を示斜視図である。
【
図2】振動式身体運動機を分解した状態として示す斜視図である。
【
図3】振動式身体運動機に関して、設置体と振動体と駆動機構が相互に組付けられた状態を示す斜視図である。
【
図4】振動式身体運動機の作用に関して、(A)は上下向き振動発生時の状態を示す断面図であり、(B)は横向き振動発生時の状態を示す断面図である。
【
図5】本発明の1実施形態に係る乗馬アタッチメントを装着した身体運動機により行う乗馬運動の1例を示す斜視図である。
【
図6】身体運動機と、乗馬アタッチメントと、カバー部材を分解した状態として示す斜視図である。
【
図7】乗馬アタッチメントの1実施形態に関して、(A)は支持フレームとサドルを分離すると共に支持フレームを折畳んだ状態として示す斜視図であり、(B)は展開した支持フレームにサドルを搭載した状態として示す斜視図である。
【
図8】乗馬アタッチメントを装着した状態の身体運動機を示す断面図である。
【
図9】振動体に固設した連結手段に対して支持フレームの脚部に設けた装着手段を着脱する方法を示す断面図である。
【
図10】振動体に固設した連結手段に対してカバー部材の固着手段を着脱する方法を示す断面図である。
【
図11】支持フレームに振幅の増幅手段を設けた別の実施形態に係る乗馬アタッチメントを装着した身体運動機を示す斜視図である。
【
図12】増幅手段の1例と作用を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0017】
(振動式身体運動機)
図1ないし
図4は、上述の従来技術と同様の美容用ないし健康用の振動式身体運動機(以下、単に「運動機1」という。)を示しており、
図1に示すように、上部カバーケース2の上面部を構成する床部材2aの上にユーザが搭乗し、床部材2aにより上下向き振動Xと、横向き振動Yを実行することにより、ユーザの身体に振動を与える。これにより、脂肪低下や血行の促進等を図り、美容ないし健康に資することができる。
【0018】
図2ないし
図4に示すように、運動機1は、設置体3と、該設置体3の上側に配置される前記床部材2aを含む振動体4と、該振動体4に上下向き振動を行わせる第1駆動機構5と、横向き振動を行わせる第2駆動機構6を備えている。
【0019】
設置体3は、矩形枠フレーム3aに台板3bを敷設しており、該台板3bに前記駆動機構5、6が設置される。尚、設置体3は、底部カバーケース7に収納されるように構成することが好ましい。
【0020】
振動体4は、矩形枠フレーム4aから成り、中央部の幅方向両側に位置して枢支ブラケット8、8を垂設している。矩形枠フレーム4aは、上方から前記上部カバーケース2により被われる。上部カバーケース2は、矩形枠フレーム4aに連結片9(
図8参照)を介して連結一体化される。従って、本明細書において、振動体4は、上部カバーケース2により形成された床部材2aを含んで構成されており、矩形枠フレーム4aや床部材2aは、振動体4の一部を構成している。上部カバーケース2の周壁は、前記底部カバーケース7の周壁の外側の周囲に隙間を介して外嵌される。尚、図示省略しているが、前記隙間は、フレキシブルなシートにより閉鎖することが好ましい。
【0021】
前記振動体4は、前記設置体3の上方位置に、該設置体3に立設した一対の支持リンクロッド10、10を振動体4の前記枢支ブラケット8、8に軸支された軸部材11に連結することにより、該軸部材11を中心として上下方向に往復動可能に、かつ、前記支持リンクロッド10、10の揺動を介して横方向に往復動可能となるように支持されている。
【0022】
前記第1駆動機構5は、電動モータから成る第1駆動源5aにより、複数のプーリ等を含む伝動手段により構成された減速機構5bを介して駆動回転される第1駆動軸5cと、該第1駆動軸5cの回転を上下運動に変換する第1偏心カム5dにより構成されている。
【0023】
前記第2駆動機構6は、電動モータから成る第2駆動源6aにより、複数のプーリ等を含む伝動手段により構成された減速機構6bを介して駆動回転される第2駆動軸6cと、該第2駆動軸6cの回転を左右運動に変換する第2偏心カム6dにより構成されている。
【0024】
この際、電動モータの電源は、運動機1の本体に設けたスイッチを内蔵するコントロールボード12や、別体のリモートコントローラ13(
図5参照)により、第1駆動源5aと第2駆動源6aを個別に駆動/停止するON/OFFと、第1駆動源5aと第2駆動源6aの両方を同時に駆動/停止するON/OFFを可能とするように構成されている。尚、リーモートコントローラ13は、図示のように、リストバンドでユーザの手首に装着可能となるように構成することが好ましい。
【0025】
しかしながら、図示のように2個の電動モータを設けた構成とする他に、図示省略しているが、1個の電動モータから成る1個の駆動源だけを設け、該駆動源と、第1駆動機構5及び第2駆動機構6の間に、動力伝達経路を構成すると共に、動力伝達経路の接続と断続を可能とする電磁クラッチ等のクラッチ手段を設け、各クラッチ手段を電気制御するように構成しても良く、これにより、第1駆動機構5と第2駆動機構6の個別選択的な駆動及び停止と、両者同時の駆動及び停止を可能にするように構成しても良い。
【0026】
(上下向き振動)
前記第1駆動機構5の第1偏心カム5dは、振動体4を構成する矩形枠フレーム4aから垂設された第1アーム5eに下方から連結されている。そこで、
図4(A)に示すように、スイッチ操作により、第1駆動源5aを作動させ、これにより回転駆動される第1駆動軸5cにより第1偏心カム5dを回転すると、振動体4は、軸部材11を中心としてシーソー回動し、両端部が上下向き振動Xを行う。
【0027】
このとき、第2駆動機構6は、休止状態とされており、第2アーム6eは、第2偏心カム6dを正逆回動させながら、上下向き振動Xに追従して上下動する。
【0028】
(横向き振動)
前記第2駆動機構6の第2偏心カム5dは、振動体4を構成する矩形枠フレーム4aから垂設された第2アーム6eに横方向から連結されている。そこで、
図4(B)に示すように、スイッチ操作により、第2駆動源6aを作動させ、これにより回転駆動される第2駆動軸6cにより第2偏心カム6dを回転すると、振動体4は、支持リンクロッド10をリンクピン10aの廻りに揺動させ、全体が横向き振動Yを行う。
【0029】
このとき、第1駆動機構6は、休止状態とされており、第1アーム5eは、第1偏心カム5dを正逆回動させながら、横向き振動Yに追従して横向きに往復動する。
【0030】
(複合運動)
図示省略しているが、スイッチ操作により、第1駆動源5aと第2駆動源6aを同時に作動させると、振動体4は、上下向き振動Xと横向き振動Yの両方の振動を同時に行うことになる。
【0031】
(乗馬アタッチメント)
上記のような運動機1に対して、本発明によれば、床部材2aの上側に着脱自在に装着される乗馬アタッチメント14が提供されている。
【0032】
図5ないし
図10は、乗馬アタッチメント14(以下、単に「アタッチメント14」という。)の1実施形態を示している。
【0033】
アタッチメント14は、支持フレーム15と、該支持フレーム15に設けられたサドル16と、前記支持フレーム15と前記振動体4の相互に設けられた着脱機構17により構成されており、
図5に示すように、運動機1の振動体4に装着されたアタッチメント14を振動させ、振動体4と共に上下向き振動Xと横向き振動Yの何れか一方又は両方の振動をサドル16に与えることにより、サドル16に搭乗したユーザの全身に乗馬に倣う動きを与え、遊戯感覚やスポーツ感覚に富んだ身体のバランス感覚をエクササイズすることができるように構成されている。
【0034】
この際、前記横向き振動方向Yを前後方向として、床部材2aの前後方向中央よりも後方寄りに位置する支持フレーム15の個所にサドル16を配置し、該サドル16に対してユーザが前向き姿勢で搭乗するように構成することが好ましい。
【0035】
また、床部材2aの前後方向中央よりも前方寄りに位置する支持フレーム15の個所には、ユーザが手綱として握持することができるグリップ18を設けることが好ましい。
【0036】
(支持フレーム)
前記支持フレーム15は、図示実施形態の場合、
図7に示すように、左右一対のフレーム部材19、19を相互に支持部材20とグリップ18で連結することにより構成されている。
【0037】
前記フレーム部材19は、断面円形の鋼管を折曲することにより形成され、前後方向に延びる桟部19aの両端部に下向きの脚部19b、19bを備えている。
【0038】
前記支持部材20は、図例の場合、サドル16を搭載するためのマウントとしての機能を兼備しており、該支持部材20の両端に固設された筒部材20aを前記フレーム部材19における桟部19aの後方寄りの個所に回動自在に外挿し、ロックボルト等のロック手段21により回動不能にロック可能とするように構成されている。尚、筒部材20aは、桟部19aに対して、回動自在であるが摺動不能に外挿されていることが好ましい。
【0039】
前記グリップ18は、ほぼ門形に折曲形成され、両端に固設された筒部材18aを前記フレーム部材19における桟部19aの前方寄りの個所に回動自在に外挿し、ロックボルト等のロック手段22により回動不能にロック可能とするように構成されている。尚、筒部材18aは、桟部19aに対して、回動自在であるが摺動不能に外挿されていることが好ましい。
【0040】
このような構成とすることにより、アタッチメント14の不使用時において、支持フレーム15は、ロック手段21、22のロックを解除すれば、
図7(A)に示すように、左右一対のフレーム部材19、19を前記筒部材20a、18aの内部で回動することができるので、相互に脚部19b、19bを対向させるように折畳むことが可能となる。この際、サドル16は、前記支持部材20に対して着脱可能とされていることが好ましく、これにより、コンパクトな状態での保管や梱包を可能にする。
【0041】
(着脱機構)
前記着脱機構17は、振動体4に固設した連結手段23と、支持フレーム15におけるフレーム部材19の脚部19aに設けた装着手段24により構成されており、床部材2aに開設した開口部25を介して、前記連結手段23に対して前記装着手段24を着脱自在に固着するように構成されている。
【0042】
図示実施形態の場合、
図6、
図8及び
図9に示すように、前記連結手段23は、振動体4を構成する矩形枠フレーム4aに座金具26を介して立設された雄ネジ軸27により構成され、前記装着手段24は、前記脚部19aの下端に回動自在に設けられた雌ネジ筒28により構成されている。
【0043】
そこで、装着手段24を構成する雌ネジ筒28を前記開口部25から雄ネジ軸27に向けて挿入しながら回転すると、該雌ネジ筒28が雄ネジ軸27に螺進して螺着され、これにより、脚部19aが矩形枠フレーム4aに固着される。
【0044】
この状態から脚部19aを取外すときは、雌ネジ筒28を逆転させることにより雄ネジ軸27から螺退させることにより前記開口部25から脱出させれば良い。
【0045】
(カバー部材)
ところで、運動機1は、該アタッチメント14を取外すことにより、従来と同様の床部材2aに搭乗したユーザの身体に振動を与える美容用ないし健康用の振動式身体運動機として使用することができるが、このときは、
図1及び
図10に示すように、前記開口部25をカバー部材29により閉鎖するように構成することが好ましい。
【0046】
カバー部材29は、開口部25を被覆する頭部フランジ30と、前記連結手段23に着脱自在に固着される固着手段31を備えており、該固着手段31は、連結手段23を構成する雄ネジ軸27に着脱自在に螺着される雌ネジ筒32により構成されている。
【0047】
従って、固着手段31を構成する雌ネジ筒32を前記開口部25から雄ネジ軸27に向けて挿入しながら回転すると、該雌ネジ筒32が雄ネジ軸27に螺着され、これにより、頭部フランジ30が開口部25を被う。この状態からカバー部材29を取外すときは、雌ネジ筒32を逆転させることにより雄ネジ軸27から螺退させ、開口部25から脱出させれば良い。
【0048】
(振動の増幅手段を設けた別の実施形態)
図11及び
図12は、乗馬アタッチメント14の別の実施形態を示しており、支持フレーム15は、振動体4から受けた振動をサドル16に伝達する伝達経路において、弾性変形することにより振幅を増幅させる増幅手段32を設けている。
【0049】
図示実施形態の場合、支持フレーム15を構成するフレーム部材19の脚部19aを上下に分割することにより上下分割片33、34を構成し、その間に増幅手段32が介装されており、
図12に示すように、振動体4の横向き振動Yを受けたときに弾性変形と弾性復元を繰り返すことにより、上方の桟部19aを同方向YLに大きく揺動させる。これにより、サドル16に搭乗したユーザは、前後方向に大きく揺すられ、激しい乗馬運動が与えられる。
【0050】
図例の場合、増幅手段32は、上下分割片33、34を連結するコイルスプリングから成る弾性部材35により構成され、周囲をフレキシブルチューブから成るカバー36により被覆されているが、必ずしも、このような構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0051】
1 身体運動機
2 上部カバーケース
2a 床部材
3 設置体
3a 矩形枠フレーム
4 振動体
4a 矩形枠フレーム
5 第1駆動機構
5a 第1駆動源
5b 減速機構
5c 第1駆動軸
5d 第1偏心カム
5e 第1アーム
6 第2駆動機構
6a 第2駆動源
6b 減速機構
6c 第2駆動軸
6d 第2偏心カム
6e 第2アーム
7 底部カバーケース
8 枢支ブラケット
9 連結片
10 支持リンクロッド
10a リンクピン
11 軸部材
12 コントロールボード
13 リモートコントローラ
14 乗馬アタッチメント
15 支持フレーム
16 サドル
17 着脱機構
18 グリップ
18a 筒部材
19 フレーム部材
19a 桟部
19b 脚部
20 支持部材
20a 筒部材
21、22 ロック手段
23 連結手段
24 装着手段
25 開口部
26 座金具
27 雄ネジ軸
28 雌ネジ筒
29 カバー部材
30 頭部フランジ
31 固着手段
32 増幅手段
33、34 分割片
35 弾性部材
36 カバー