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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】質量空気流量を検知する装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20221122BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20221122BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/57
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021057663
(22)【出願日】2021-03-30
(62)【分割の表示】P 2019006388の分割
【原出願日】2014-06-19
(65)【公開番号】P2021112188
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】61/836,923
(32)【優先日】2013-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316010001
【氏名又は名称】フォンテン ホールディングス 4 ビーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アラルコン ラモン
(72)【発明者】
【氏名】スターマン ミカエル
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-527415(JP,A)
【文献】特開2005-038058(JP,A)
【文献】特開昭63-122963(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0199146(US,A1)
【文献】特開2004-212103(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体内の噴霧器と、
参照ベースラインを生成するように構成されるマイクロコントローラと、
前記本体内にあり、前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続された電源と、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された質量空気流量センサであって、空気流量信号を生成するように構成された前記質量空気流量センサと、
第1の信号と第2の信号とを生成するように構成されたオン/オフセンサと、
を備え、
前記マイクロコントローラは、前記第1の信号に応じて、スリープモードから非スリープモードに設定され、
前記マイクロコントローラは、前記第2の信号に応じて、前記非スリープモードから前記スリープモードに設定され、
前記質量空気流量センサは、前記スリープモードでは、前記非スリープモードに比べて低頻度の周期で駆動され、
前記参照ベースラインは、前記非スリープモード中と前記スリープモード中との両方において、前記空気流量信号から得られる参照信号の変化に基づいて形成され、
前記非スリープモード中と前記スリープモード中とのいずれにおいても、前記参照信号の時間当たりの変化が所定の閾値を下回る際に、前記参照信号は、前記参照ベースラインに正規化され、
前記噴霧器は、前記参照信号と前記空気流量信号との間の差に応じて動作するように構成される、
電子タバコ。
【請求項2】
前記マイクロコントローラがさらに、前記質量空気流量センサの出力を前記参照ベースラインと比較するように構成される、請求項1に記載の電子タバコ。
【請求項3】
前記噴霧器がヒータを備える、請求項1又は2に記載の電子タバコ。
【請求項4】
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項5】
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して流れ方向を決定するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項6】
前記マイクロコントローラがさらに、空気流の方向に基づいてヒータの作動を制限するように構成される、請求項5に記載の電子タバコ。
【請求項7】
前記マイクロコントローラが、媒体流量データをログ記録するように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項8】
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して前記本体中を流れる空気の量を決定するように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項9】
前記マイクロコントローラがさらに、前記本体中を流れる空気の量に基づいて前記噴霧器への電力出力を変えるように構成される、請求項8に記載の電子タバコ。
【請求項10】
第1のハウジングおよび第2のハウジングと、
前記第1のハウジング内の噴霧器と、
前記第2のハウジング内にあり、データ取得回路およびアナログ-デジタルコンバータを含むマイクロコントローラであって、参照ベースラインを生成するように構成される前記マイクロコントローラと、
前記第2のハウジング内にあり、前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続されるように構成された電源と、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された質量空気流量センサであって、空気流量信号を生成するように構成された前記質量空気流量センサと、
第1の信号と第2の信号とを生成するように構成されたオン/オフセンサと、
を備え、
前記第1のハウジングが、前記第2のハウジングに結合されるように構成され、
前記マイクロコントローラは、前記第1の信号に応じて、スリープモードから非スリープモードに設定され、
前記マイクロコントローラは、前記第2の信号に応じて、前記非スリープモードから前記スリープモードに設定され、
前記質量空気流量センサは、前記スリープモードでは、前記非スリープモードと比べて低頻度の周期で駆動され、
前記参照ベースラインは、前記非スリープモード中と前記スリープモード中との両方において、前記空気流量信号から得られる参照信号の変化に基づいて形成され、
前記非スリープモード中と前記スリープモード中とのいずれにおいても、前記参照信号の時間当たりの変化が所定の閾値を下回る際に、前記参照信号は、前記参照ベースラインに正規化され、
前記噴霧器は、前記参照信号と前記空気流量信号との間の差に応じて動作するように構成される、
電子タバコ。
【請求項11】
前記マイクロコントローラがさらに、前記質量空気流量センサの出力を前記参照ベースラインと比較するように構成される、請求項10に記載の電子タバコ。
【請求項12】
前記噴霧器がヒータを備える、請求項10又は11に記載の電子タバコ。
【請求項13】
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、請求項10から12のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項14】
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して流れ方向を決定するように構成される、請求項10から13のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項15】
前記質量空気流量センサが基板および熱電対列を備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の電子タバコ。
【請求項16】
ハウジングと、
前記ハウジング内の噴霧器と、
データ取得回路およびアナログ-デジタルコンバータを含むマイクロコントローラであって、参照ベースラインを生成するように構成される前記マイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続された電源と、
熱電対列およびヒータを含む流量センサであって、前記マイクロコントローラに電気的に接続される前記流量センサと、
第1の信号と第2の信号とを生成するように構成されたオン/オフセンサと、
を備え、
前記マイクロコントローラは、前記第1の信号に応じて、スリープモードから非スリープモードに設定され、
前記マイクロコントローラは、前記第2の信号に応じて、前記非スリープモードから前記スリープモードに設定され、
前記流量センサは、前記スリープモードでは、前記非スリープモードに比べて低頻度の周期で駆動され、
前記参照ベースラインは、前記非スリープモード中と前記スリープモード中との両方において、前記流量センサによって生成される空気流量信号から得られる参照信号の変化に基づいて形成され、
前記非スリープモード中と前記スリープモード中とのいずれにおいても、前記参照信号の時間当たりの変化が所定の閾値を下回る際に、前記参照信号は、前記参照ベースラインに正規化され、
前記噴霧器は、前記参照信号と前記空気流量信号との間の差に応じて動作するように構成される、
電子タバコ。
【請求項17】
前記噴霧器がヒータを備える、請求項16に記載の電子タバコ。
【請求項18】
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、請求項16又は17に記載の電子タバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、参照によりあたかも本明細書に完全に記載されているように本明細書に組み込まれている、2013年6月19日出願の米国特許仮出願第61/836,923号の利益を主張する。
【0002】
本開示は、たとえば気体流、液体流、エアロゾル流などを含む媒体流を検出および監視するシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
e-タバコ(eCig)およびパーソナル気化器(PV)としても知られている電子タバコは、溶液をエアロゾルミストに気化または霧化した後このエアロゾルミストを使用者まで送達し得る電子吸入器である。典型的なeCigは2つの主要部、すなわち電池部およびカトマイザ(cartomizer)を有する。電池部は一般に、充電可能なリチウムイオン(Liイオン)電池、発光ダイオード(LED)、および圧力センサを含む。カトマイザは一般に、溶液、噴霧器、およびマウスピースを含む。噴霧器は一般に、溶液を気化させる加熱コイルを含む。
【0004】
従来技術のeCigにおいて、圧力センサは、使用者のeCigの吸引を検知し、起動信号を加熱コイルに送達して溶液を気化させるように構成される。しかし、これらの圧力センサは大きく、また高価であり得る。使用者のeCigの吸引を検知することは可能であるとともに、小型で、動作の際の電池エネルギー消費が少ないセンサに対する要望は満たされていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示では、上記の要望を満たすシステム、方法、装置およびコンピュータプログラムを提供して、小型の低消費エネルギー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つの非限定的な例により、媒体流量を検出および監視するためのシステム、方法、装置およびコンピュータプログラムが提供される。この装置は、熱電対列を含む流量センサを備え、熱電対列は、第1の熱電対および第2の熱電対を含んでもよい。流量センサは、参照要素およびヒータ要素をさらに含んでもよい。参照要素は参照抵抗器を備えていてもよい。ヒータ要素はヒータ抵抗器を備えていてもよい。
【0007】
システムは、流量センサおよびマイクロコントローラを備える。マイクロコントローラは、マイクロコンピュータ、メモリおよびインターフェースを備えていてもよい。マイクロコントローラは、リアルタイムクロック(RTC)をさらに備えていてもよい。マイクロコントローラは、特定用途向け集積回路(ASIC)を備えていてもよい。マイクロコントローラは、流量センサからセンサ信号を受け取り、所定の領域内の媒体流量を検出するように構成されている。マイクロコントローラは、時間の関数として媒体流量を監視するように構成されていてもよい。マイクロコントローラは、媒体流量データと関連付けられた時間および日付のデータを含む媒体流量データをログ記録するように構成されていてもよい。媒体は、エアロゾル、気体(たとえば、空気)、液体などを含んでもよい。マイクロコントローラは、このようなデータに基づいてヒータをオン/オフするように構成するだけでなく、たとえば、ヒータパルス幅変調(PWM)駆動信号、および/または加熱面に供給される溶液の量などの制御パラメータを調整するように構成されていてもよい。この制御は、流量データに比例して、または流量データが1つのパラメータであるアルゴリズムに従って、行ってもよい。加えて、マイクロコントローラは、流量データを使用して流れ方向を決定し、また、たとえば使用者が間違って装置に吹き込んだ場合のヒータの誤起動を制限または限定してもよい。
【0008】
方法は、既定の領域内またはその近くの媒体流量を検出するために実施されてもよい。方法は、センサ信号を受け取ること、温度の変化を検出すること、および閾値を超える活動を特定することを含む。閾値を超える活動には、流量センサの温度プロファイルが既定の閾値を上回ってシフトすることが含まれ得る。
【0009】
コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体上に用意されていてもよく、コンピュータ上で実行されると、このコンピュータプログラムにより、媒体流量を検出する方法が実行される。コンピュータ読取可能な記録媒体は、媒体流量を検出する方法を含む、本明細書に記載の処理のステップを実行するように構成される1つまたは複数のコードセクションまたはコードセグメントを備え得る。
【0010】
一実施形態では、電子タバコが、本体と、本体内の噴霧器と、マイクロコントローラと、本体内にあり、マイクロコントローラおよび噴霧器に電気的に接続された電源と、マイクロコントローラに電気的に接続された質量空気流量センサとを備えることができる。
【0011】
別の実施形態では、電子タバコが、第1のハウジングおよび第2のハウジングと、第1のハウジング内の噴霧器と、第2のハウジング内にあり、データ取得回路およびアナログ-デジタルコンバータを含むマイクロコントローラと、第2のハウジング内にあり、マイクロコントローラおよび噴霧器に電気的に接続されるように構成された電源と、マイクロコントローラに電気的に接続された流量センサとを備えることができ、第1のハウジングは、第2のハウジングに結合されるように構成される。
【0012】
さらに別の実施形態では、電子タバコが、ハウジングと、ハウジング内の噴霧器と、データ取得回路およびアナログ-デジタル・コンバータを含むマイクロコントローラと、マイクロコントローラおよび噴霧器に電気的に接続された電源と、熱電対列およびヒータを含む流量センサとを備えることができ、この流量センサは、マイクロコントローラに電気的に接続される。
【0013】
本開示のさらなる特徴、利点、および実施形態は、発明を実施するための形態および図面を考察することから説明され、または明らかになり得る。なおまた、上記の課題を解決するための手段および下記の発明を実施するための形態、ならびに図面は例示的なものであり、特許請求された本開示の範囲を限定せずに、さらなる説明を提供するものであることを理解されたい。
【0014】
本開示がさらに理解されるように含まれている添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本開示の実施形態を図示し、また発明を実施するための形態と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。本開示、および本開示を実践できる様々な方法について基本的に理解するのに必要であり得るよりも詳細に本開示の構造的細部を示そうとすることはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の一態様により構成されているeCigの一例を示す。
【0016】
図2】本開示の一態様により構成されているマイクロコントローラの一例を示す。
【0017】
図3】本開示の一態様により構成されている流量センサの一例を示す。
【0018】
図4A】空気流の動きの関数として温度プロファイルの例を示す。
図4B】空気流の動きの関数として温度プロファイルの例を示す。
【0019】
図5】本開示の原理による流路の一例を示す図である。
【0020】
図6A】単一の増幅器による信号増幅およびフィルタリングの一例を示す。
図6B】複数の増幅器による信号増幅およびフィルタリングの一例を示す。
【0021】
図7】第1および第2の熱電対列を備えるeCigの電気回路図を示す。
【0022】
図8】1つの熱電対列を備えるeCigの電気回路図を示す。
【0023】
図9】本開示による参照信号および空気流センサの出力の実施形態のグラフを示す。
図10】本開示による参照信号および空気流センサの出力の実施形態のグラフを示す。
図11】本開示による参照信号および空気流センサの出力の実施形態のグラフを示す。
【0024】
図12】本開示による信号を解釈するための処理の一実施形態を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示について以下の発明を実施するための形態でさらに説明する。
【0026】
本開示、およびその様々な特徴および有利な細部を、添付の図面に描写および/または図示され、以下に詳述される非限定的な実施形態および例を参照して、より完全に説明する。図面に示された特徴は必ずしも原寸に比例して描かれていないこと、ならびに本明細書にたとえ明示的に述べられていなくても、当業者には理解されるように、一実施形態の特徴を別の実施形態で使用できることに留意されたい。よく知られている構成要素および処理技法についての説明は、本開示の実施形態を不必要に不明瞭にしないようにするために省略されることがある。本明細書で用いられる諸例は単に、本開示を実践できる方法を理解しやすくし、さらには当業者が本開示の諸実施形態を実践できるようにするものである。したがって、本明細書の諸例および諸実施形態は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。さらに、図面のいくつかの図を通じて同じ参照数字が同じ部分を表すことに留意されたい。
【0027】
図1は、本開示の一態様により構成されているeCig10の一例を示す。eCig10は、カートリッジ14とeCig本体18とを備える。カートリッジ14は開口部12を備え、この開口部からエアロゾルを使用者まで送達され得る。カートリッジ14は、香味料(図示せず)および噴霧器(図示せず)を備える。香味料は、エアロゾルに含まれて使用者まで送達されるべき分子を含むたとえば溶液、ゲル、固体、または気体を含んでもよい。eCig本体18は、電源(たとえば、充電可能なLiイオン電池)(図示せず)、およびLED(図示せず)を含む。eCig10は流量センサ装置(図示せず)を含み、この装置は、マイクロコントローラ20(図2に示す)および流量センサ30(図3に示す)を含みうる。
【0028】
図2は、本開示の一態様により構成されているマイクロコントローラ20の一例を示す。マイクロコントローラ20は、マイクロコンピュータ26、メモリ24、およびインターフェース28を備える。マイクロコントローラ20は、噴霧器(図示せず)を駆動するドライバ22を含んでいてもよい。ドライバ22は、たとえばパルス幅変調器(PWM)または信号発生器を含んでいてもよい。マイクロコンピュータ26は、加熱要素の起動(および非活動化)を含めてeCig(たとえば、図1に示すeCig10)の動作を制御するために、外部またはメモリ24に格納され得るコンピュータプログラムを実行するように構成される。メモリ24は、本開示に記載の処理を実行するためのコンピュータコードの1つまたは複数のセグメントまたはセクションを格納できるコンピュータ読取可能な記録媒体を含む。あるいは(または加えて)、コードセグメントまたはコードセクションは、インターフェース28を介してアクセスされ得る外部のコンピュータ読取可能な記録媒体(図示せず)によって供給されてもよい。
【0029】
マイクロコントローラ20は、マイクロコンピュータ26、ドライバ22、メモリ24、および/またはインターフェース28の代わりに特定用途向け集積回路(IC)などを含んでもよいことに留意されたい。
【0030】
マイクロコントローラは、媒体流と関連付けられる質量流量、体積流量、速度データ、時間データ、日付データ、流れ持続時間データなどを含む媒体流データをログ記録するように構成されてもよい。媒体は、エアロゾル、気体(たとえば空気)、液体などを含んでもよい。マイクロコントローラは、このようなデータに基づいてヒータをオン/オフするように構成するだけでなく、ヒータPWM、または加熱面に分配される溶液の量などの制御パラメータを調整するように構成されていてもよい。この制御は、流量データに比例して、または流量データが1つのパラメータであるアルゴリズムに従って、行われてもよい。加えて、マイクロコントローラは、流量データを使用して、流れ方向を決定し、また使用者が間違ってeCig10に吹き込んだ場合のヒータの誤起動を制限または限定するようにしてもよい。
【0031】
図3は、本開示の一態様により構成されている流量センサ30の一例を示す。流量センサ30は、基板31と、上流熱電対列(または熱電対)32および下流熱電対列(または熱電対)33を含む熱電対列(たとえば、2つ以上の熱電対)とを備える。基板31は熱絶縁ベースを含んでもよい。流量センサ30は、ヒータ要素34を備えていてもよい。流量センサ30は、参照要素35を備えていてもよい。ヒータ要素34は、ヒータ抵抗器を含んでもよい。参照要素35は、参照抵抗器を含んでもよい。
【0032】
図3で分かるように、熱電対列32、33は、ヒータ要素34の上流および下流に対称に配置することができる。ヒータ要素34は、熱電対列32、33の熱接点を加熱する。それに応じて、熱電対列32、33のそれぞれが、その熱接点と冷接点の間の温度勾配に比例する出力電圧を発生する(「ゼーベック」効果)。熱電対列32、33の熱接点、およびヒータ要素34は、熱絶縁ベース上に存在していてもよい。質量空気流量センサ信号調節は、様々な形のフィルタまたは利得増幅器によって構成されていてもよい。フィルタは、信号増幅の前または後にノイズを除去するために使用されてもよく、それによって、環境の望ましくないノイズまたは圧力変化に対する感受性を低減させるようにしてもよい。フィルタリングは、ローパス、ハイパス、バンドパス、またはこれらの組合せを使用して行うことができる。信号利得増幅は、上流または下流の熱電対列信号、またはこれらの組合せに対して電子的増幅を用いることによって行うことができる。上流または下流の熱電対列信号の増幅では、各信号に対して、またはこれらの信号の組合せに対して単一段または多カスケード段を使用して、和または差を形成してもよい。増幅器回路は、信号オフセットを誘導する手段を含んでもよい。増幅器は、トランジスタ、演算増幅器、または他の集積回路を含んでもよい。
【0033】
図4Aおよび図4Bは、空気流の動きの関数として温度プロファイル41、42の例を示す。
【0034】
図3図4Aおよび図4Bを参照すると、動作中、媒体が静止しているときには、加熱要素34の上流および下流の温度プロファイル41は実質的に対称形である(図4Aに示す)。媒体(たとえば、エアロゾル)が流れると、温度プロファイル42は、流れる媒体の熱輸送により流れ方向にゆがんで、熱電対列32、33の出力に変化が生じる。熱輸送は、媒体の質量流量および熱容量に比例する。したがって、流量センサ30により媒体の質量流量が測定される。
【0035】
参照要素35は、上流熱電対列32の冷接点の近くに配置されて、温度補償のためのデータを提供するようにしてもよい。
【0036】
図1~3を参照すると、マイクロコントローラ20および流量センサ30は、eCig10のカートリッジ14または本体18の中に設けられていてもよい。eCig10は、複数のマイクロコントローラ20および/または流量センサ30を含んでいてもよい。流量センサ30は、使用者がeCig10のマウスピースでタバコを吹かす(または吸い込む)ときに媒体流(たとえば、空気流、エアロゾル流、液体流など)を検出して測定するように、eCig10の媒体流路内に配置されていてもよい。たとえば、流量センサ30は、eCig10の空気入口の近く、エアロゾル出口の近く、空気流路内などに配置されていてもよい。
【0037】
動作中の電池消耗を最小限にするために、マイクロコントローラ20は適合アルゴリズムを実行してもよい。このアルゴリズムでは流量センサ30の領域の媒体流を検知することを、たとえば、短いバーストで加熱要素34を駆動および加熱し、低頻度の間隔を用いるとともに熱電対列32、33からセンサ信号を受け取り、そして、次に、ひと吹かし(たとえば、既定の閾値を超える媒体流量)が検出されたときに、加熱要素34の駆動をより高頻度の周期に切り換えるとともに熱電対列32、33からセンサ信号を受け取ることによって、行う。例として、低頻度の周期では1秒ごとに10msのパルスを含んでもよく、高頻度の周期では50msごとに10msのバルスを含んでもよい。
【0038】
eCig10は、オン/オフセンサを含んでもよい。オン/オフセンサには、例えば:使用者がカートリッジ14に(たとえば、使用者の指または唇が)、および/または本体18に(たとえば、使用者の指が)触れたときを検出する静電容量式センサ(図示せず)、カートリッジ14および/または本体18と使用者の接触(たとえば、指または唇)を検出する温度センサ(図示せず)、カートリッジ14および/または本体18に加わる力(たとえば、指または唇で圧縮する)を検出する圧力センサ(図示せず)、eCig10の動きを検出する慣性センサ(図示せず)、などがある。オン/オフセンサからのオン信号に応答して、マイクロコントローラ20は(たとえば、スリープモードから)呼び起されてもよく、eCig10の使用者吸引とエアロゾル送達の間の遅れを最小限にするように、高頻度の周期(たとえば、50ms周期)で流量センサ30を駆動させてもよい。オン/オフセンサからのオフ信号に応答して、または所定の不活動の時間後に、マイクロコントローラ20は、電池寿命を保つためにスリープモードに設定されてもよい。スリープモードでは、流量センサ20は低頻度の周期(たとえば、1秒周期)で駆動されてもよい。
【0039】
流量センサ30は、液体流量、気体流量および差圧の測定の用途に適している。流量センサ30は、非常に低い流量および圧力レベルで感応し、またその差動の性質のために、大きいオフセットまたはオフセットドリフトを有さない。流量センサ30は高速応答を可能にし、また振動および圧力衝撃に耐性がある。センサ30は、腐食性のガス/液体、および摩損に耐性がある。流量センサ30により、たとえばeCig10(図1に示す)に簡単な信号調節回路(図6Aおよび図6B)を実装することが可能になる。
【0040】
本開示の一態様によれば、温度を決定するために熱電対列およびヒータを使用されてもよい。例えば、空気流がないときに、ヒータは、既知の信号を生成するためにオンされてもよい。熱電対列は、この既知のヒータ入力に反応する。この反応は、環境温度の影響を受けるとともに、決定され得る。この点では、差動信号を見るというよりはむしろ、熱電対列のうちのただ1つからの信号を見ることになる。
【0041】
図5は、本開示の原理による流路の一例を示す。図5で分かるように、流路は、流れの大部分を検知面の上に導くようにセンサの近傍に形成されてもよく、それによってシステムの感度を高めるようにしてもよい。図5に示されるように、直角断面のハウジング120は、ほとんど開いている。センサ131の近くの断面では、ハウジング130は、流れの大部分がセンサ131の上を流れるようにPCB132およびセンサ131が配置されるように制限される。
【0042】
環境温度を決定するための代替方法として、サーミスタまたは他の温度測定センサを空気流中に配置することもできる。このセンサからの信号は、ヒータ制御信号を調整するために、または温度限度に応じてeCigを使用不可にするために、単独で、又は、MAFとの組合せにより使用することができる。たとえば、高温によりジュース品質劣化が生じ得る場合、または電池安全/性能が温度の極端な状態の影響を受ける場合に、eCigを使用不可にすることを選択し得る。
【0043】
参照抵抗器は、周囲環境を確認するために、ならびに保管/動作温度限度を超える場合にPWMによってヒータを調整するために、またはヒータを使用不可にするために使用できることに留意されたい。
【0044】
質量空気流量センサを動作させることが電池に電流需要およびを課すことがあるため、質量空気流量センサの動作を開始するための二次的手段を含むことが望ましいことがある。これを達成するこのような手段の一つは、eCigの充電可能な構成、すなわち、センサおよび電池から分離および着脱可能のハウジング内に液体およびヒータが収容される構成で可能である。ユニットハウジング、液体、およびヒータが、センサおよび電池を収容する部分に連結される場合、この連結イベントは、やはりセンサと一緒に収容され得るマイクロコントローラによって検出され得る。例として、抵抗器としての電気的挙動をするヒータが、マイクロコントローラの入力ピンに生じさせる割込み信号を発生させる回路を完結してもよい。この割込みイベントに続いて、マイクロコントローラに、これまで非活動状態であった質量空気流量センサを作動させ、質量空気流量センサを使用して測定を開始させることができる。液体およびヒータを収容する部分が、センサおよび電池を収容する部分から分離されると、マイクロコントローラは次に、質量空気流量センサを作動しないようにしてもよい。
【0045】
前例で言及したように、質量空気流量センサの始動は、ヒータ抵抗を用いて回路を完結することによって行うことができるが、こうするのは、このような始動イベントを達成する唯一の手段ではない。このような始動イベントを達成する他の方法には、回路を完結する専用の物理的接続部またはトレースと、接続が行われたときに放電または充電するコンデンサと、接続が行われたときにマイクロコントローラとの通信を確立する集積回路とを組み込むことが含まれる。
【0046】
図6Aおよび図6Bは、フィルタを有する単一増幅器164と、オフセットを有する差動増幅器ならびに上流および下流のフィルタ180、の一例を示す。図6Aのフィルタを有する単一増幅器164に示されるように、空気流量信号160は、信号出力163が送信される前にフィルタ161および利得増幅器162を通過する。図6Bに示されるオフセットを有する差動増幅器ならびに上流および下流のフィルタ180は、上流空気流量信号170および下流空気流量信号171を含む。上流空気流量信号170は第1のフィルタ172を通過し、下流空気流量信号は第2のフィルタ173を通過する。次に、第1および第2のフィルタ171、172の出力が差動増幅器174に入る。次に、信号が差動増幅器174から出力され、オフセット176と共に利得増幅器175に入る。次に、利得増幅器175は信号出力177を出力する。
【0047】
図7は、第1の熱電対列252および第2の熱電対列253を備える本開示の実施形態の電気回路図を示す。図7に描写されたeCigは、マイクロコントローラ240、質量空気流量センサ250、増幅器249、およびヒータ256を備える。質量空気流量センサ250は、質量空気流量ヒータ251、第1の熱電対列252、および第2の熱電対列253を備える。電気回路図はさらに、質量空気流量ヒータ251、ならびに第1および第2の熱電対列252、253の上の空気流254の方向を示す。マイクロコントローラ240は、データ取得回路241、およびアナログ-デジタルコンバータ242を備えることができる。データ取得回路241は、ヒータ256の温度、特定の時間内にヒータ256が作動した回数、ヒータ256が作動した時間の長さ、および他の情報などのデータをログ記録および送信することができる。データ取得および送信についてのより詳細な記載は、参照によりあたかも本明細書に完全に記載されているように本明細書に組み込まれている、本出願の譲渡人に譲渡された2013年11月21日出願の米国特許仮出願第907,239号に見出すことができる。アナログ-デジタルコンバータ242はeCigについての情報を、マイクロコントローラ240、データ取得回路241、ならびにマイクロコントローラ240上に存在できる、または別様にeCigに接続できる他の装置およびセンサへと出力することができる。
【0048】
図8は、1つの熱電対列352を備える本開示の別の実施形態の電気回路図を示す。図8に描写されたeCigは、マイクロコントローラ340、質量空気流量センサ350、増幅器349、およびヒータ356を備える。質量空気流量センサ350は、質量空気流量ヒータ351、および熱電対列352を備える。電気回路図はさらに、ヒータの上の空気流の方向354および熱電対列352も示す。マイクロコントローラ340は、データ取得回路341、およびアナログ-デジタルコンバータ342を備えることができる。データ取得回路341は、ヒータ356の温度、ヒータ356が特定の時間内に作動した回数、ヒータ356が作動した時間の長さ、および他の情報などのデータをログ記録および送信することができる。アナログ-デジタルコンバータ342はeCigについての情報を、マイクロコントローラ340、データ取得回路341、ならびにマイクロコントローラ340上に存在でき、または別様にeCigに接続できる他の装置およびセンサへと出力することができる。一実施形態では、eCigはまた、帰還抵抗357および利得抵抗器358を備えることもできる。
【0049】
図9~11は、本開示全体を通して論じられている参照信号および質量空気流量センサの各出力をグラフで表示したものを示す。図示の実施形態では、参照信号460は、2.0ボルトのベースラインに正規化されている。別の実施形態では、参照信号460は、異なるベースラインに正規化することができる。参照信号460は、空気流が存在しないときには、空気流量信号の移動平均から構成される。これにより、無流量ベースライン条件を確立することができる。次に、参照信号に対する質量空気流量センサの出力461は、2.0ボルトのベースラインを出力するように調節することができる。質量空気流量センサの出力が既定の閾値未満で変化するとき、参照信号460は、その変化をベースラインに正規化する。これにより、参照信号に対する質量空気流量センサの出力461がドリフトすることなしに、温度変化または電池消耗など、環境中に微妙な変化が生じることを許容することができる。出力信号が既定の閾値を超えて変化するときには、参照信号460は前の正規化ベースラインにとどまり、参照信号に対する質量空気流量センサの出力461は、センサの上を流れる流体の量に比例して変化する。流体流が質量空気流量センサの上を移動すると、質量空気流量センサの出力は、センサを通り越して移動する流体の体積または速度に比例して変化することができる。
【0050】
参照ベースラインに圧力がかかると、センサの出力は、既定の閾値未満の割合であるが変化することができ、これによりマイクロコントローラは、参照信号460、および参照信号に対する質量空気流量センサの出力461を所望のベースラインに正規化することになり得る。質量空気流量センサへの圧力は、性質が電気的なものでも機械的なものでもよい。質量空気流量センサにかかる圧力はまた、質量空気流量センサの上を流れる流体の周囲温度の変化のために生じることもある。いくつかの実施形態では、センサの上の流体または空気流の量を決定することによって、マイクロコントローラは、噴霧器またはヒータコイルへの電力出力を変えることができる。電力出力を変えることによって、マイクロコントローラは、噴霧器またはヒータコイルの温度をより適切に制御することができる。一実施形態では、マイクロコントローラは、流量センサからのデータを使用して、変化する流量に対してeCigヒータを一定の温度で動作させることができる。この一定の温度により、カトマイザまたはeCig内の香味料またはジュースが一定温度で気化されることになるので、使用者にはより好ましい体験が得られることになる。
【0051】
図12は、マイクロコントローラまたは他の構成要素が、質量空気流量センサまたは他の装置からの信号を解釈できるようにする処理のフローチャートを示す。ステップ500で、マイクロコントローラは、質量空気流量センサから送られたセンサ信号を監視することができる。マイクロコントローラが、ステップ500で監視されるセンサ信号の変化を監視しているとき、マイクロコントローラはセンサ信号の変化が、プログラム済みの閾値未満であるかどうかを決定することができる(501)。ある長さの時間におけるセンサ信号の変化がプログラムされた閾値未満である場合、マイクロコントローラまたは他の構成要素は、参照信号および関連信号を既定のベースラインに変更することができる(502)。一実施形態では、参照信号は、2.0ボルトのベースライン表示値に設定することができる。次に、マイクロコントローラは、センサ信号が変化しないか継続して質量空気流量センサを監視する(500)。センサ信号の経時的な変化がプログラムされた閾値を超える場合(501)、マイクロコントローラまたは他の構成要素は、参照信号と関連信号の間の差を読み取る(503)。ステップ504で、マイクロコントローラまたは他の構成要素は、参照信号と関連信号の間の差に応じて、装置、センサ、または他の構成要素を動作させることができる。次に処理はステップ500に戻り、マイクロコントローラまたは他の構成要素は、質量空気流量センサを継続して監視して、センサ信号が経時的に変化することを監視する。
【0052】
一実施形態では、マイクロコントローラは、質量空気流量センサの上を通過している空気流の量を参照信号と関連信号の間の差によって決定することができる。別の実施形態では、マイクロコントローラは、本体中を通過している空気流の量を参照信号と関連信号の間の差によって決定することができる。一旦、マイクロコントローラが、質量空気流量センサの上または本体中を通過している空気流の量を決定または算出すると、次にマイクロコントローラは、噴霧器またはヒータへ送られるエネルギーの出力を変えることができる。マイクロコントローラは、エネルギーの出力を変えて、噴霧器またはヒータの温度を一定温度に保ち、または別様に噴霧器またはヒータの態様を制御することができる。
【0053】
本開示は、質量流量、差圧、および/または空気速度を測定および監視するために実施することができ、たとえば、暖房・換気および空調(HVAC)、自動車、医療用呼吸装置、医療用人工呼吸器、ディーゼル発電機およびエンジン(たとえば、燃料消費を監視するために)、薬物投与、生物医学分析ツールなどの用途に実施することができる。
【0054】
本開示では「コンピュータ」または「マイクロコンピュータ」とは、1つまたは複数の命令によりデータを操作することができる、たとえば、それだけには限らないが、プロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット、汎用コンピュータなどのような、またはプロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット、汎用コンピュータなどのアレイのような、任意の機械、装置、回路、構成要素もしくはモジュール、または機械、装置、回路、構成要素、モジュールなどの任意のシステムを意味する。
【0055】
本開示では「コンピュータ読取可能な記録媒体」とは、コンピュータが読み出し得るデータ(たとえば、命令)を提供することに関与する任意の媒体を意味する。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む多くの形を取ってもよい。不揮発性媒体には、たとえば、光ディスクまたは磁気ディスク、および他の永続的なメモリが含まれ得る。揮発性媒体には、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)が含まれ得る。伝送媒体には、プロセッサに結合されたシステムバスを構成する配線を含めて、同軸ケーブル、銅線および光ファイバが含まれ得る。伝送媒体は、無線周波数(RF)および赤外線(IR)データ通信時に生成されるものなどの音波、光波および電磁放射を含むこと、または伝達することができる。一般的な形のコンピュータ読取可能な記録媒体には、たとえば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、他の任意の光媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EEPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、下記の搬送波、またはコンピュータが読み取ることのできる他の任意の媒体が含まれる。
【0056】
様々な形のコンピュータ読取可能な記録媒体が、命令のシーケンスをコンピュータへ搬送する際に関与し得る。たとえば、命令のシーケンスは(i)RAMからプロセッサへ送達することができ、(ii)無線伝送媒体を介して搬送することができ、かつ/または(iii)本明細書を書いている日の時点で当技術分野で知られている多数のフォーマット、標準規格またはプロトコルに従ってフォーマット化することができる。
【0057】
本明細書では、「含む(including)」、「備える(comprising)」という語およびその変形は、別段明記されていない限り、「含むが、それだけに限らない」を意味する。
【0058】
本明細書では、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という語は、別段明記されていない限り、「1つまたは複数の」を意味する。
【0059】
互いに通信している装置は、別段明記されていない限り、互いに継続して通信している必要はない。加えて、互いに通信している装置は、1つまたは複数の中間物を介して直接または間接に通信することもできる。
【0060】
処理ステップ、方法ステップ、アルゴリズムなどは、ある順番で記述されてもよいが、このような処理、方法およびアルゴリズムは、別の順序で機能するように構成されていてもよい。言い換えると、記述できるステップのどんな順序または順番も、その順番でステップが実行されるという必要条件を必ずしも表すものではない。本明細書に記載の処理、方法またはアルゴリズムは、実用的などんな順番でも実行されてもよい。さらに、いくつかのステップは同時に実行されてもよい。
【0061】
単一の装置または物品が本明細書に記載されている場合、1以上の装置または物品が単一の装置または物品の代わりに使用できることは容易に明らかになるであろう。同様に、1以上の装置または物品が本明細書に記載されている場合、単一の装置または物品が1以上の装置または物品の代わりに使用できることは容易に明らかになるであろう。ある装置の機能または特徴は、そのような機能または特徴を有するものと明記されていない1つまたは複数の別の装置によっても別法として具現化されてもよい。
以下の項目は、出願当初の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
本体と、
前記本体内の噴霧器と、
マイクロコントローラと、
前記本体内にあり、前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続された電源と、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された質量空気流量センサと、
を備える電子タバコ。
(項目2)
前記マイクロコントローラが、参照ベースラインを生成するように構成される、項目1に記載の電子タバコ。
(項目3)
前記マイクロコントローラがさらに、前記質量空気流量センサの出力を前記参照ベースラインと比較するように構成される、項目2に記載の電子タバコ。
(項目4)
前記噴霧器がヒータを備える、項目1に記載の電子タバコ。
(項目5)
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、項目1に記載の電子タバコ。
(項目6)
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して流れ方向を決定するように構成される、項目1に記載の電子タバコ。
(項目7)
前記マイクロコントローラがさらに、空気流の方向に基づいてヒータの作動を制限するように構成される、項目6に記載の電子タバコ。
(項目8)
前記マイクロコントローラが、媒体流量データをログ記録するように構成される、項目1に記載の電子タバコ。
(項目9)
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して前記本体中を流れる空気の量を決定するように構成される、項目1に記載の電子タバコ。
(項目10)
前記マイクロコントローラがさらに、前記本体中を流れる空気の量に基づいて前記噴霧器への電力出力を変えるように構成される、項目9に記載の電子タバコ。
(項目11)
第1のハウジングおよび第2のハウジングと、
前記第1のハウジング内の噴霧器と、
前記第2のハウジング内にあり、データ取得回路およびアナログ-デジタルコンバータを含むマイクロコントローラと、
前記第2のハウジング内にあり、前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続されるように構成された電源と、
前記マイクロコントローラに電気的に接続された質量空気流量センサと、
を備え、
前記第1のハウジングが、前記第2のハウジングに結合されるように構成される、
電子タバコ。
(項目12)
前記マイクロコントローラが、参照ベースラインを生成するように構成される、項目11に記載の電子タバコ。
(項目13)
前記マイクロコントローラがさらに、前記質量空気流量センサの出力を前記参照ベースラインと比較するように構成される、項目12に記載の電子タバコ。
(項目14)
前記噴霧器がヒータを備える、項目11に記載の電子タバコ。
(項目15)
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、項目11に記載の電子タバコ。
(項目16)
前記マイクロコントローラが、流量データを使用して流れ方向を決定するように構成される、項目11に記載の電子タバコ。
(項目17)
前記質量空気流量センサが基板および熱電対列を備える、項目11に記載の電子タバコ。
(項目18)
ハウジングと、
前記ハウジング内の噴霧器と、
データ取得回路およびアナログ-デジタルコンバータを含むマイクロコントローラと、
前記マイクロコントローラおよび前記噴霧器に電気的に接続された電源と、
熱電対列およびヒータを含む流量センサと、を備え、前記流量センサが前記マイクロコントローラに電気的に接続される、
電子タバコ。
(項目19)
前記噴霧器がヒータを備える、項目18に記載の電子タバコ。
(項目20)
前記マイクロコントローラがマイクロコンピュータ、メモリ、およびインターフェースを備える、項目18に記載の電子タバコ。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12