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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-21
(45)【発行日】2022-11-30
(54)【発明の名称】浮遊式水上支持装置
(51)【国際特許分類】
   B63B 35/34 20060101AFI20221122BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20221122BHJP
   B63B 35/44 20060101ALI20221122BHJP
【FI】
B63B35/34 A
B63B35/00 T
B63B35/44 F
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021560372
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-09
(86)【国際出願番号】 KR2020000100
(87)【国際公開番号】W WO2020209483
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2022-01-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0040943
(32)【優先日】2019-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521440895
【氏名又は名称】キム スファン
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】キム スファン
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0051204(KR,A)
【文献】特開2003-301837(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0058250(KR,A)
【文献】特開2016-109126(JP,A)
【文献】特開2016-156381(JP,A)
【文献】実開昭61-159431(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0350083(US,A1)
【文献】特開平9-142379(JP,A)
【文献】特開2017-3184(JP,A)
【文献】特開平2-226993(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 35/34
B63B 35/00
B63B 35/44
B63B 21/00
F03B 13/16
F03D 13/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールと、
上板で前記ボールが回転できるように前記ボールを支持し、内部が空いている中空で形成され、下板に球面部が備えられている、水に浮く浮遊部を具備した浮遊手段と、
一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、他端は垂直に立てられて前記浮遊部の内部に収容されるように前記一端より重く、前記ボールに結合された支持台と、
前記支持台を支持できるように一端は前記支持台の下部に装着され、他端は前記球面部に転がり接触する支え手段と、を含むことを特徴とする、浮遊式水上支持装置。
【請求項2】
ボールと、
上板で前記ボールが回転できるように前記ボールを支持し、内部が空いている中空で形成され、下板に球面部が備えられている、水に浮く浮遊部を具備した浮遊手段と、
一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、他端は垂直に立てられて前記浮遊部の内部に収容されるように前記ボールに結合された支持台と、
前記支持台が立てられるよう、前記支持台の下端を加圧できるように且つ前記球面部で転がるように設けられた中心錘と、を含むことを特徴とする、浮遊式水上支持装置。
【請求項3】
前記支持台は、その下端で前記中心錘が離脱できないように前記中心錘の上部を包み込むことを特徴とする、請求項2に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項4】
前記支持台はベアリングで前記中心錘に支持されることを特徴とする、請求項3に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項5】
前記支持台は前記ボールを貫通して前記ボールにスライディングできるように結合されたことを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項6】
前記ボールには前記支持台を通過する円周面に沿ってガイド溝が形成され、
前記浮遊手段は前記支持台の軸を中心とするボールの回転を拘束するために、前記ガイド溝に挿入される拘束突起をさらに具備することを特徴とする、請求項5に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項7】
前記浮遊手段は
前記拘束突起を前記浮遊部に装着させる固定部材をさらに具備することを特徴とする、請求項6に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項8】
前記ボールは前記支持台の中心軸と垂直に、前記ボールの両側で前記ガイド溝の経路上に形成された固定溝がさらに形成され、
前記拘束突起は前記固定溝に挿入されるように、前記ボールの半径方向に前記固定部材に対して前後進できるように前記固定部材に結合されたことを特徴とする、請求項7に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項9】
前記固定部材は
前記拘束突起が回転すると、前記拘束突起が前後進できるように前記拘束突起と結合し前記ボールの円周方向に曲がった移動板と、
前記移動板の移動を制限して前記移動板が前記ボールの円周方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるよう、前記浮遊部に結合された固定フレームと、を具備することを特徴とする、請求項8に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項10】
前記固定部材は
前記移動板のスライディングを固定させるために、前記移動板を加圧できるように前記固定フレームに結合される固定金具をさらに具備することを特徴とする、請求項9に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項11】
前記ボールに前記浮遊手段を浮遊させる水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項12】
内部が空いている中空で形成されて水に浮き、前記内部の下面には球面部が形成された浮遊部を具備する浮遊手段と、
前記浮遊部の上部に結合された上部支持台と、一端が前記上部支持台とユニバーサルジョイントで結合され、垂直に立てられるように前記一端より他端が重い下部支持台を具備して前記浮遊部の内部に収容された支持手段と、
前記下部支持台を支持できるように、一端は前記下部支持台の他端に装着され、他端は前記球面部に転がり接触する支え手段と、
一端に構造物が装着され得るように前記浮遊手段の上部に露出して前記下部支持台に結合された装着支えと、を含むことを特徴とする、浮遊式水上支持装置。
【請求項13】
内部が空いている中空で形成されて水に浮き、前記内部の下面には球面部が形成された浮遊部を具備する浮遊手段と、
前記浮遊部の上部に結合された上部支持台と、前記上部支持台とユニバーサルジョイントで結合された下部支持台を具備して前記浮遊部の内部に収容された支持手段と、
前記下部支持台が立てられるよう、前記下部支持台の下端を加圧できるように且つ前記球面部で転がるように設けられた中心錘と、
一端に構造物が装着され得るように前記浮遊手段の上部に露出して前記下部支持台に結合された装着支えと、を含むことを特徴とする、浮遊式水上支持装置。
【請求項14】
前記下部支持台は前記中心錘が離脱できないように前記中心錘の上部を包み込むことを特徴とする、請求項13に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項15】
前記下部支持台はベアリングで前記中心錘に支持されることを特徴とする、請求項14に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項16】
前記上部支持台は前記浮遊部の上部に上下にスライディングできるように結合されたことを特徴とする、請求項12~請求項15のいずれか一項に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項17】
前記ユニバーサルジョイントに水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の浮遊式水上支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浮遊式水上支持装置に関し、さらに詳細には重量の海上構造物を水平に維持して支持できる浮遊式水上支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
陸上では地上との摩擦のため風が強くないため、海上に風力発電機を設置するために、韓国公開特許第10-2017-0108900号および韓国登録特許第10-1857949号で公開されているような、海上で風力発電機や他の構造物を設置できる浮遊式水上支持装置が開発された。
【0003】
前記公開されている浮遊式水上支持装置はボールと、浮遊部と、支持台を具備する。浮遊部は水の上に浮いてボールを支持する。支持台はボールに結合され、一端が他端より重い。そのため、支持台は垂直に立てられる。支持台の一端には風力発電機やその他の構造物が装着され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
韓国公開特許第10-2017-0108900号(公開日2017.09.27)
韓国特許第10-1857949号(登録日2018.05.09)
韓国公開特許第10-2017-0051204号(公開日2017.05.11)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の浮遊式水上支持装置の場合、支持台の荷重が浮遊部のボールを支持する部位に集中する。そのため、浮遊部のボールを支持する部位が荷重に耐えることができず破損し得るという問題点があった。
【0006】
また、従来に開示された浮遊式水上支持装置の場合、支持台がボールに結合される。ここで、ボールが浮遊部に支持されるためボールは回転することができる。そのため、支持台もその中心軸を中心に回転することができる。この時、支持台に風力発電機が装着されれば、風力発電機がその中心軸を中心に回転することができる。そうすると風力発電機のブレードが風の正面を向かないため発電量が減少するという問題点があった。
【0007】
本発明は前記の問題点を解決するためのものである。本発明はボールを支持する浮遊部が破損することを防止できる浮遊式水上支持装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、構造物を支持できる支持台がボールを中心に回転することはできるが、支持台の軸を中心に回転することは防止できる浮遊式支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る浮遊式水上支持装置はボールと、浮遊手段と、支持台および支え手段を含む。前記浮遊手段は、上板で前記ボールが回転できるようにボールを支持し、内部が空いている中空で形成され、下板に球面部が備えられている、水に浮く浮遊部を具備する。前記支持台は、一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、他端は垂直に立てられて前記浮遊部の内部に収容されるように前記一端より重く、前記ボールに結合される。前記支え手段は前記支持台を支持できるように一端は前記支持台の下部に装着され、他端は前記球面部に転がり接触する。
【0010】
また、本発明の他の側面に係る浮遊式水上支持装置はボールと、浮遊手段と、支持台および中心錘を含む。前記浮遊手段は、上板で前記ボールが回転できるようにボールを支持し、内部が空いている中空で形成され、下板に球面部が備えられている、水に浮く浮遊部を具備する。前記支持台は、一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、他端は垂直に立てられて前記浮遊部の内部に収容されるように前記ボールに結合される。前記中心錘は前記支持台が立てられるよう、前記支持台の下端を加圧できるように且つ前記球面部で転がるように設けられる。
【0011】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記支持台は、その下端で前記中心錘が離脱できないように前記中心錘の上部を包み込むことが好ましい。
【0012】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記支持台はベアリングで前記中心錘に支持されることが好ましい。
【0013】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記支持台は前記ボールを貫通して前記ボールにスライディングできるように結合されることが好ましい。
【0014】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記ボールは前記支持台を通過する円周面に沿ってガイド溝が形成されることが好ましい。この場合、前記浮遊手段は前記支持台の軸を中心とするボールの回転を拘束するために、前記ガイド溝に挿入される拘束突起をさらに具備する。
【0015】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記浮遊手段は前記拘束突起を前記浮遊部に装着させる固定部材をさらに具備することが好ましい。
【0016】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記ボールは前記支持台の中心軸と垂直に、前記ボールの両側で前記ガイド溝の経路上に形成された固定溝がさらに形成されることが好ましい。この場合、前記拘束突起は前記固定溝に挿入されるように、前記ボールの半径方向に前記固定部材に対して前後進できるように前記固定部材に結合される。
【0017】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記固定部材は移動板と、固定フレームを具備することが好ましい。前記移動板は前記拘束突起が回転すると、前記拘束突起が前後進できるように前記拘束突起と結合し前記ボールの円周方向に曲がる。前記固定フレームは、前記移動板の移動を制限して前記移動板が前記ボールの円周方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるよう、前記浮遊部に結合される。
【0018】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記固定部材は前記移動板のスライディングを固定させるために、前記移動板を加圧できるように前記固定フレームに結合される固定金具をさらに具備することが好ましい。
【0019】
また、本発明のさらに他の側面に係る浮遊式水上支持装置は浮遊手段と、支持手段と、支え手段および装着部材を含む。前記浮遊手段は内部が空いている中空で形成されて水に浮き、前記内部の下面には球面部が形成された浮遊部を具備する。前記支持手段は前記浮遊部の上部に結合された上部支持台と、一端が前記上部支持台とユニバーサルジョイントで結合され、垂直に立てられるように前記一端より他端が重い下部支持台を具備して前記浮遊部の内部に収容される。前記支え手段は前記下部支持台を支持できるように、一端は前記下部支持台の他端に装着され、他端は前記球面部に転がり接触する。前記装着支えは一端に構造物が装着され得るように前記浮遊手段の上部に露出して前記下部支持台に結合される。
【0020】
また、前記浮遊式水上支持装置は前記ボールに前記浮遊手段を浮遊させる水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことが好ましい。
【0021】
また、本発明のさらに他の側面に係る浮遊式水上支持装置は浮遊手段と、支持手段と、中心錘および装着支えを含む。前記浮遊手段は内部が空いている中空で形成されて水に浮き、前記内部の下面には球面部が形成された浮遊部を具備する。前記支持手段は前記浮遊部の上部に結合された上部支持台と、前記上部支持台とユニバーサルジョイントで結合された下部支持台を具備して前記浮遊部の内部に収容される。前記中心錘は前記下部支持台が立てられるよう、前記下部支持台の下端を加圧できるように且つ前記球面部で転がるように設けられる。前記装着支えは一端に構造物が装着され得るように前記浮遊手段の上部に露出して前記下部支持台に結合される。
【0022】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記下部支持台は前記中心錘が離脱できないように前記中心錘の上部を包み込むことが好ましい。
【0023】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記下部支持台はベアリングで前記中心錘に支持されることが好ましい。
【0024】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記上部支持台は前記浮遊部の上部に上下にスライディングできるように結合されることが好ましい。
【0025】
また、前記浮遊式水上支持装置は前記ユニバーサルジョイントに水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、支え手段が浮遊部の下板で支持台を支持する。そのため、支持台は浮遊部の上板および下板で支持されて上板に無理な荷重が作用することを防止する。
【0027】
また、本発明によれば、拘束突起がボールのガイド溝に挿入されるため、ボールに結合された支持台がその中心軸を中心に回転することを防止することができる。それにより、支持台に風力発電機が装着されると風力発電機の軸が風によって回転することを防止することができる。
【0028】
また、本発明によれば、移動板が固定フレームで一定の間隔だけスライディングされ得る。この場合、支持台をその軸を中心に回転させようとする荷重が大きい場合、その荷重の一部が吸収され得るため拘束突起やボールが無理な荷重によって破損することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る浮遊式水上支持装置の一実施例の概念図。
図2図1の実施例の平面図。
図3図1の実施例のボールと、固定部材の概念図。
図4図1の実施例の浮遊手段の断面図。
図5図1の実施例の動作図。
図6】本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例の概念図。
図7】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
図8】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
図9】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
図10】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
図11図10の側面から見た断面図。
図12図10の動作図。
図13】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
図14】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1図5を参照して本発明に係る浮遊式水上支持装置の一実施例を説明する。
【0031】
本発明に係る浮遊式水上支持装置はボール10と、浮遊手段15と、支持台25と、支え手段30および太陽光パネル35を含む。
【0032】
ボール10にはガイド溝11および固定溝13が形成される。ガイド溝11はボール10の中心を通過する仮想の断面の円周面に沿って形成される。すなわちボール10の直径をなす円周面に沿って形成される。そして、固定溝13はガイド溝11の経路上でボール10の互いに対向する両側でボール10の中心に向かって形成される。
【0033】
支持台25はボール10に結合され、一端25aが上に位置し他端が下に位置するように垂直に立てられるように他端が一端25aより重く形成される。この時、支持台25の一端25aには風力発電機などの構造物が装着され得る。支持台25がボール10に結合される時、固定溝13と垂直にガイド溝11とボール10の中心を通過するように結合される。支持台25はその重さを変更させるために、内部に従来の発明と同様に流体を注入させたり排出させることができる。
【0034】
浮遊手段15は浮遊部16と、拘束突起17および固定部材20を具備する。
【0035】
浮遊部16は水の上に浮き、支持台25の他端を収容するように内部が空いている中空で形成される。浮遊部16の上板16aはボール10が回転できるようにボールを支持する。そのため、上板16aにはボール10を収容して支持するためのボール収容部16a_1が形成される。すなわちボール収容部16a_1にボール10が載置されて回転することができる。そして、下板16bには球面部16cが備えられる。
【0036】
拘束突起17はボール10が支持台25の軸を中心に回転できないように一端がガイド溝11に挿入される。この時、拘束突起17の他端には固定部材20で前後進するためにスクリューが形成される。
【0037】
固定部材20は拘束突起17を浮遊部15に装着させる役割をする。このために、固定部材20は移動板21と、固定フレーム22および固定金具23を具備する。
【0038】
移動板21は拘束突起17が回転すると拘束突起17が前後進するように拘束突起17の他端とスクリュー結合し、ボール10の円周方向に曲がって形成される。
【0039】
固定フレーム22は、移動板21の移動を制限して移動板21がその曲率方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるよう、浮遊部16の上板16aに結合される。このために、固定フレーム22は移動板21がスライディングできるように案内し、この時、一定の間隔だけスライディングできるように、その間隔だけ互いに離れて設けられ拘束突起17と衝突するように衝突バー22aが形成される。すなわち拘束突起17は一定の間隔離隔した衝突バー22aの間でのみスライディングすることができる。そのため、移動板21も拘束突起17のようにその間隔内でのみスライディング可能である。
【0040】
固定金具23は移動板21のスライディングを拘束させる。場合によって、移動板21がスライディングしないように移動板21のスライディングを固定させなければならない必要がある。この時、固定金具23を使用して移動板21のスライディングを拘束させることができる。このために固定金具23は、固定フレーム22に結合されると移動板21を加圧できるように固定フレーム22に結合される。本実施例の場合、固定金具23は移動板21を加圧できるように衝突バー22aにねじ結合される。
【0041】
支え手段30は下板16bが支持台25を支持できるように一端31は支持台25の下部に装着され、他端33は球面部16cに接触する。この時、支え手段30の他端33は球面部16cで転がることができるように接触する。そのため、他端33は車輪やボールなどで具現され得る。支持台25の一端25aには構造物が設置され得る。この場合、重くなるため浮遊部16の上板16aに無理な荷重が加えられ得る。そのため、上板16aが破損する恐れがあるため、これを防止するために支え手段30は支持台25の荷重の一部を下板16bに分散させる機能をもつ。
【0042】
太陽光パネル35は浮遊部16の上板16aに設置される。そのため、本実施例の浮遊式水上支持装置は自家発電が可能である。本実施例の場合、浮遊部16の上板に太陽光パネル35が設置されたが、太陽光パネル35の代わりに垂直風力発電機または太陽光パネル35と共に垂直風力発電機が設置され得る。太陽光パネル35および垂直風力発電機は下記で説明するすべての実施例においても設置され得る。
【0043】
本実施例が海上に設置されると支持台25が垂直に立てられて一端25aが上に位置し、他端は浮遊部16の内部に収容される。この時、支持台25の一端25aには風力発電機などが設置される。支持台25に構造物などが装着されて重くなっても支持台25の他端には支え手段30が装着されて浮遊部16の下板16bに支持される。そのため、支持台25の荷重は上板16aおよび下板16bに分散されるため、無理な荷重のために浮遊部16の上板16aが損傷することを防止することができる。そして、支持台25の下板16bは球面部16cが備えられているため、ボール10の中心から球面部16cまでは同じ距離を有する。また、支え手段30は球面部16cで転がることができるように球面部16cに接触する。そのため、支え手段30が球面部16cに接触はするが、摩擦力を最小化して浮遊部16が支持台25に対して揺れることができ、図5に図示された通り、浮遊部16または支持台25が揺れても支え手段30は球面部16cに支持される。
【0044】
一方、本実施例の場合、支持台25の他端が浮遊部16の内部に挿入されているため、支持台25が波の影響を受けない。すなわち波がきても浮遊部16が揺れ、支持台25が揺れることが防止される。
【0045】
そして拘束突起17を回転させてボール10のガイド溝11に挿入すると、支持台25の軸を中心にボール10が回転することを防止することができる。ただし、ボール10は支持台25の軸を中心とする回転は拘束されるが、支持台25の軸に垂直な軸を中心としては回転し得る。そのため、波がきて浮遊部16が揺れても浮遊部16の揺れは支持台25に伝達されない。
【0046】
ただし、この時、拘束突起17が装着された移動板21が一定の間隔だけスライディングされ得る。そのため、支持台25は支持台25の軸を中心にその間隔だけは揺れ得る。支持台25をその軸方向に回転させようとする強い風が吹くと拘束突起17に無理な荷重が作用して拘束突起17またはボール10が破損する恐れがある。この場合、拘束突起17が結合された移動板21がスライディングすることによってその衝撃を緩和させることができる。一方、移動板21がスライディングするとボール10の両側に位置した移動板21が同一方向にスライディングする。そして、移動板21はボール10の円周方向にスライディングする。したがって、移動板21がスライディングしてもボール10の両側に位置した拘束突起17は一定の間隔を維持することになる。そのため、拘束突起17がボール10のガイド溝11から離脱しない。
【0047】
したがって本実施例によれば、ボール10にガイド溝11が形成され、拘束突起17がガイド溝11に挿入されることによって、支持台25の軸を中心とする回転を拘束することができる。そのため、支持台25に風力発電機などが設置される場合、風力発電機の軸が風によって回転することを防止することができる。もちろんこの場合、移動板21がボール10の円周方向に移動できる間隔だけは回転することができる。
【0048】
また、場合により拘束突起17を回転させてさらに前進させると、拘束突起17が回転して固定溝13の内部に挿入される。この場合、ボール10は他の方向には回転が拘束され、拘束突起17の軸を中心としてのみ回転することができる。
【0049】
図6は、本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例である。図6の実施例は図1の実施例で遮断カバー45をさらに含む。遮断カバー45はボール10に水が流入することを防止できるように浮遊部16に装着される。浮遊部16が揺れる時に変形できるように柔軟な材質で形成される。
【0050】
図7は、本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例である。
【0051】
図1図4の実施例はボール10の回転を拘束するための拘束突起17および固定部材20を具備した。図7の実施例はボール10の回転を拘束するために、拘束突起18がボールタイプで形成されてガイド溝11に挿入される。この場合、ボール10には固定溝13は不要であり、浮遊部16には拘束突起18を収容できる溝が形成される。拘束突起18が浮遊部16に収容されるため、固定部材20も不要である。一方、ボール10と浮遊部16の摩擦を減少させるために、ボール10を支持するベアリング19が浮遊部16に装着され得る。
【0052】
図8は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0053】
図8に係る浮遊式水上支持装置はボール10と、浮遊手段と、支持台26および中心軸40を含む。ボール10および浮遊手段は図1図5に図示された実施例と同じである。そのため、浮遊手段は浮遊部15を具備し、ボール10は図1のように拘束突起17および固定部材20で浮遊部15に拘束されるか図7のように拘束突起18で拘束され得る。
【0054】
支持台26は図1に図示された実施例と同様に、一端が浮遊部16の外部に露出し、他端が浮遊部16の内部に収容されるようにボール10に結合される。支持台26の一端には風力発電機などの構造物が装着され得る。この時、支持台26の他端は中心錘40が離脱しないように中心錘40の上部を包み込むことができるように溝が形成される。また支持台26の他端は中心錘40で支持され得るように溝は球面で形成される。
【0055】
中心錘40は支持台26を垂直に立てる役割をする。この役割を果たすために浮遊部16の球面部16cに転がることができるように置かれ、支持台26を支持するように支持台26の溝に位置する。ここで、中心錘40はベアリング19で支持台26を支持するため、支持台26との摩擦を最小化することができる。中心錘40は球面部16cで転がることができるため、常に球面部16cの最低点に位置しようとする。万一、支持台26が傾く場合、中心錘40が支持台26に拘束されているため中心錘40が上昇することになる。しかし、中心錘40の重さにより中心錘40は球面部16cの最低点に移動することになり、中心錘40が支持台26を加圧するため支持台26は立てられることになる。したがって、支持台26は常に中心錘40によって垂直に立てられようとする。
【0056】
図9は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0057】
図9の実施例は、図8の実施例で支持台26がボール10を貫通してボール10にスライディングできるように装着される。図1図8の実施例はボール10の中心が浮遊部16の球面部16cの中心と一致しなければならないが、図9の実施例はボール10の中心と球面部16cの中心が一致する必要はない。
【0058】
図10図12は、本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例である。図10図12を参照して浮遊式水上支持装置の他の実施例を説明する。
【0059】
本発明に係る浮遊式水上支持装置は浮遊手段と、支持手段120と、中心錘130および装着支え140を含む。
【0060】
浮遊手段は浮遊部115を具備し、浮遊部115は前述した実施例と同様に内部に収容部119が形成され、下面117には球面部118が形成される。しかし、上部116には装着支え140が貫通できるように貫通ホール116aが形成される。
【0061】
支持手段120は上部支持台121と下部支持台123を具備し、浮遊部115の収容部119に装着される。上部支持台121は浮遊部115の上部116に結合される。このために上部支持台121は上端が支持板119aで構成されて、支持板119aが貫通ホール116aを横切るように上部116に結合される。下部支持台123は上端が上部支持台121の下端にユニバーサルジョイント124で結合される。そのため、上部支持台121は下部支持台123に対して前後左右に回動できる。下部支持台123の下部は中心錘130が離脱しないように中心錘130の上部を包み込むことができるように溝が形成される。この時、下部支持台123の下部は中心錘130で支持されるように溝は球面で形成される。
【0062】
中心錘130は下部支持台123を垂直に立てる役割をする。この役割を果たすために中心錘130は浮遊部115の球面部118を転がることができるように置かれ、下部支持台123を支持するように下部支持台123の溝に位置する。ここで、中心錘130はベアリング131で下部支持台123を支持するため、中心錘130と下部支持台123との摩擦を最小化することができる。中心錘130は球面部118で転がることができるため、常に球面部118の最低点に位置しようとする。万一、下部支持台123が傾く場合、中心錘130が下部支持台123に拘束されているため、中心錘130が上昇することになる。しかし、中心錘130の重さにより中心錘130は球面部118の最低点に移動することになり、中心錘130が下部支持台123を加圧するため下部支持台123は立てられることになる。したがって、下部支持台123は常に中心錘130によって垂直に立てられようとする。
【0063】
装着支え140は上部に風力発電機などの構造物が装着され得るように浮遊手段の上部に露出し、浮遊部115の貫通ホール116aを貫通して下部支持台123に結合される。したがって、装着支え140は下部支持台123に一体に結合されるため、下部支持台123と同じ角度を維持する。そのため、下部支持台123が立てられると装着支え140も立てられることになる。装着支え140に構造物が装着されると、装着支え140に作用する荷重の一部は浮遊部115の上部116に伝達され、残りの荷重は中心錘130で支持される。そのため、本実施例の場合にも構造物の荷重は浮遊部115の上部と下部に分散される。
【0064】
本実施例の場合、上部支持台121が下部支持台123とユニバーサルジョイント124で結合されるため、上部支持台121が下部支持台123に対して前後または左右に回動可能である。そのため、波がくると浮遊部115は図12に図示された通り、前後または左右に揺れることになる。浮遊部115が前後または左右に揺れても中心錘130は自重によって球面部118の最低点に位置することになる。中心錘130が下部支持台123で拘束されているため、下部支持台123は前後または左右に揺れることなく垂直に立てられることになる。そのため、本実施例の場合にも装着支え140が垂直に立てられるため、風力発電機が装着支え140に装着されると波にかかわらず、垂直に維持することができる。
【0065】
図13は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0066】
図13に図示された浮遊式水上支持装置は浮遊手段と、支持手段120と支え手段30および装着支え140を含む。
【0067】
浮遊手段は図10に図示された実施例と同じであり、浮遊部115を具備する。支持手段120は上部支持台121および下部支持台124を具備する。上部支持台121および下部支持台124は図10に図示された実施例と同様にユニバーサルジョイントで結合されるが、本実施例の場合、下部支持台124は図1に図示された実施例の支持台25と同様に上端よりも下端が重く形成される。そのため、自重によって下部支持台124は垂直に立てられる。支え手段30は図1に図示された実施例と同様に浮遊部115の球面部に転がり接触をして下部支持台124を支持する。
【0068】
装着支え140は図10に図示された実施例と同じである。
【0069】
したがって、本実施例の場合、浮遊部16が前後または左右に揺れても下部支持台124はその自重によって垂直に立つことができ、また、装着支え140に作用する荷重を浮遊部115の上部および下部に分散させることができる。
【0070】
図14は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0071】
図14に図示された実施例は、図10に図示された実施例で支持手段120が浮遊部115の上部116で上下にスライディングすることができる。このために浮遊部115は上部116にガイド114を具備し、上部支持台121がガイド114に沿って上下にスライディングできるように装着される。すなわち図10に図示された実施例は上部支持台121が浮遊部115の上部116に固定結合されるが、本実施例の場合、上部支持台121は浮遊部115の上部116に載せられ、ガイド114に沿って上下にだけスライディングできるように拘束されている。
【符号の説明】
【0072】
10:ボール
11:ガイド溝
13:固定溝
15:浮遊手段
16:浮遊部
16a:上板
16a_1:ボール収容部
16b:下板
16c:球面部
17:拘束突起
18:拘束突起
19:ベアリング
20:固定部材
21:移動板
22:固定フレーム
22a:衝突バー
23:固定金具
25,26:支持台
25a:支持台の一端
30:支え手段
31:一端
33:他端
35:太陽光パネル
40:中心錘
114:ガイド
115:浮遊部
116:浮遊部の上部
117:浮遊部の下面
118:球面部
119:収容部
120:支持手段
121:上部支持台
123,124:下部支持台
130:中心軸
140:装着支え
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14