(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-22
(45)【発行日】2022-12-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20221124BHJP
A63F 13/422 20140101ALI20221124BHJP
A63F 13/577 20140101ALI20221124BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20221124BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/422
A63F13/577
A63F13/69
(21)【出願番号】P 2021018165
(22)【出願日】2021-02-08
【審査請求日】2021-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 卓人
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特許第6621553(JP,B1)
【文献】特開2020-108728(JP,A)
【文献】[ドラクエ11S]ドラクエにおけるピオリムの上手な使い方,世界のウェブアーカイブ|国立国会図書館インターネット資料収集保存事業[online],2020年11月05日,https://web.archive.org/web/20201105042645/https://dq11.org/dq11_oldmagic1.html,[2022年04月20日検索]
【文献】ドラゴンクエスト5を攻略・分析するサイト,世界のウェブアーカイブ|国立国会図書館インターネット資料収集保存事業[online],2020年10月30日,https://web.archive.org/web/20201030080051/https://www.gamemaster123.com/dq5/014magic03.html,[2022年04月20日検索]
【文献】[白猫攻略]まずはバトルの基礎を覚えよう!キャラの動かし方・攻撃の回避方法などの操作方法を解説するよ,カミアプ [online],2014年08月12日,https://www.appps.jp/115523,[2019年04月02日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/01, 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
ゲーム進行ステップと、攻撃回避ステップと、効果発生ステップとを実行するように構成され、
前記ゲーム進行ステップでは、複数のキャラクタを制御してゲームを進行し、
前記ゲームは、前記キャラクタ同士を対戦させるゲームで、
前記キャラクタは、第1キャラクタと、第2キャラクタとを含み、
前記第1キャラクタが前記第2キャラクタから攻撃を受けた場合、前記第1キャラクタの第2ゲーム要素を変化させ、
前記攻撃回避ステップでは、前記第2キャラクタによる前記第1キャラクタへの前記攻撃に対して、前記攻撃の回避を実行可能であり、
前記回避は、前記第1キャラクタの第1ゲーム要素を消費することを条件とし、
前記回避が実行された場合、
前記第1キャラクタに対する前記攻撃を回避させ、
前記効果発生ステップでは、前記回避の実行に基づき、前記第1キャラクタに有利なゲーム効果を発生させ、
前記ゲーム効果は、第1ゲーム効果を含み、
前記第1ゲーム効果は、
前記回避が条件を満たす場合、前記第1ゲーム要素の消費量を変化させる効果である、
情報処理システム。
【請求項2】
情報処理システムにおいて、
ゲーム進行ステップと、攻撃回避ステップと、効果発生ステップと、調整ステップ
とを実行するように構成され、
前記ゲーム進行ステップでは、複数のキャラクタを制御してゲームを進行し、
前記ゲームは、前記キャラクタ同士を対戦させるゲームで、
前記キャラクタは、第1キャラクタと、第2キャラクタとを含み、
前記第1キャラクタが前記第2キャラクタから攻撃を受けた場合、前記第1キャラクタの第2ゲーム要素を変化させ、
前記攻撃回避ステップでは、前記第2キャラクタによる前記第1キャラクタへの前記攻撃に対して、前記攻撃の回避を実行可能であり、
前記回避は、前記第1キャラクタの第1ゲーム要素を消費することを条件とし、
前記回避が実行された場合、
前記第1キャラクタに対する前記攻撃を回避させ、
前記効果発生ステップでは、前記回避の実行に基づき、前記第1キャラクタに有利なゲーム効果を発生させ、
前記ゲーム効果は、第1ゲーム効果を含み、
前記第1ゲーム効果は、前記回避が条件を満たす場合、前記第1ゲーム要素の消費量を変化させる効果であり、
前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記第1ゲーム要素の消費量を調整する、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項
2に記載の情報処理システムにおいて、
前記調整ステップでは、前記回避のタイミングと、前記攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、前記第1ゲーム要素の消費量を減少させる、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項
1に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム効果は、第2ゲーム効果を含み、
前記第2ゲーム効果は、前記第1キャラクタと、前記第2キャラクタとの少なくとも1つの動作速度を一定時間変化させる効果である、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項
4に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2ゲーム効果は、前記キャラクタの前記動作速度を一定時間低下させる効果である、
情報処理システム。
【請求項6】
情報処理システムにおいて、
ゲーム進行ステップと、攻撃回避ステップと、効果発生ステップと、調整ステップ
とを実行するように構成され、
前記ゲーム進行ステップでは、複数のキャラクタを制御してゲームを進行し、
前記ゲームは、前記キャラクタ同士を対戦させるゲームで、
前記キャラクタは、第1キャラクタと、第2キャラクタとを含み、
前記第1キャラクタが前記第2キャラクタから攻撃を受けた場合、前記第1キャラクタの第2ゲーム要素を変化させ、
前記攻撃回避ステップでは、前記第2キャラクタによる前記第1キャラクタへの前記攻撃に対して、前記攻撃の回避を実行可能であり、
前記回避は、前記第1キャラクタの第1ゲーム要素を消費することを条件とし、
前記回避が実行された場合、
前記第1キャラクタに対する前記攻撃を回避させ、
前記効果発生ステップでは、前記回避の実行に基づき、前記第1キャラクタに有利なゲーム効果を発生させ、
前記ゲーム効果は、第1ゲーム効果と第2ゲーム効果とを含み、
前記第1ゲーム効果は、前記回避が条件を満たす場合、前記第1ゲーム要素の消費量を変化させる効果であり、
前記第2ゲーム効果は、前記第1キャラクタと、前記第2キャラクタとの少なくとも1つの動作速度を一定時間変化させる効果であり、
前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記動作速度の変化量または前記第2ゲーム効果の継続時間を調整する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項
6に記載の情報処理システムにおいて、
前記調整ステップでは、前記回避のタイミングと、前記攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、前記第2ゲーム効果の前記継続時間を長くする、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項4または請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム効果は、第3ゲーム効果を含み、
前記第3ゲーム効果は、前記第2ゲーム効果終了後、前記第1キャラクタの動作速度を一定時間速める効果である、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1
と請求項4と請求項5と請求項8とのうち何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記ゲーム効果は、第4ゲーム効果を含み、
前記第4ゲーム効果は、前記第2キャラクタの前記第1ゲーム要素と、前記第1キャラクタの前記第2ゲーム要素と、前記第2キャラクタの前記第2ゲーム要素とのうち少なくとも1つを変化させる効果である、
情報処理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理システムにおいて、
調整ステップをさらに実行するように構成され、
前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記第2キャラクタの前記第1ゲーム要素と、前記第2キャラクタの前記第2ゲーム要素と、前記第1キャラクタの前記第2ゲーム要素とのうち少なくとも1つの変化量を調整する、
情報処理システム。
【請求項11】
プログラムであって、
コンピュータを請求項1
と請求項4と請求項5と請求項8と請求項9と請求項10とのうち何れか1つに記載の何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、キャラクタ同士で戦わせて勝敗を決定する対戦ゲームシステムが知られている。特許文献1には、ユーザによる操作入力に基づいて対戦相手となるキャラクタと対戦する対戦ゲームを実行するサーバー装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、このような従来の対戦ゲームでは、ゲーム進行におけるキャラクタを操作するユーザの操作入力の駆け引きによって勝敗が決定されることがある。しかしながら、このようなゲームユーザ同士の駆け引きの多様性に乏しく、改善の余地があった。
【0005】
本開示では上記事情を鑑み、対戦ゲームにおけるユーザの興趣性を向上させることができる情報処理システムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、ゲーム進行ステップと、攻撃回避ステップと、効果発生ステップとを実行するように構成される。ゲーム進行ステップでは、複数のキャラクタを制御してゲームを進行する。ゲームは、キャラクタ同士を対戦させるゲームである。キャラクタは、第1キャラクタと、第2キャラクタとを含む。第1キャラクタが第2キャラクタから攻撃を受けた場合、第1キャラクタの第2ゲーム要素を変化させる。攻撃回避ステップでは、第2キャラクタによる第1キャラクタへの攻撃に対して、攻撃の回避を実行可能である。回避は、第1キャラクタの第1ゲーム要素を消費することを条件とする。回避が実行された場合、第1キャラクタに対する攻撃を回避させる。効果発生ステップでは、回避の実行に基づき、第1キャラクタに有利なゲーム効果を発生させる。ゲーム効果は、第1ゲーム効果を含む。第1ゲーム効果は、第1ゲーム要素の消費量を変化させる効果である。
【0007】
本開示によれば、対戦ゲームにおけるユーザの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態における情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態における情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】ゲーム装置5に表示される画面であって、対戦画面7の一例である。
【
図4】情報処理システム1によって実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図5】ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行前の対戦画面7の一例である。
【
図6】ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行後の対戦画面7の一例である。
【
図7】ゲーム装置5に表示される画面であって、ゲーム効果EFを伴う回避実行後の対戦画面7の一例である。
【
図8】第1ゲーム要素EL1の値と回避実行処理との関係を示す図である。
【
図9】ゲーム装置5に表示される画面であって、第4ゲーム効果EF4を伴う回避実行後の対戦画面7の一例である。
【
図10】第2ゲーム要素EL2の値と回避実行処理との関係を示す図である。
【
図11】ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行前の対戦画面7の一例である。
【
図12】ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行後の対戦画面7の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態における情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態における情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。
図1に示す情報処理システム1では、サーバ装置2と、複数のゲーム装置5とを備え、これらが通信ネットワーク9を介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
本実施形態で説明するゲームは、キャラクタ同士を対戦させるゲームである。このゲームは、ユーザの操作を受けて、プレイヤキャラクタを、他のプレイヤキャラクタまたはノンプレイヤキャラクタとゲーム仮想空間内で対戦させる対戦型アクションゲームである。ユーザは、通信ネットワーク6を介して他のユーザのプレイヤキャラクタとオンライン対戦(ネットワーク対戦)できるが、通信ネットワーク6を介さずにノンプレイヤキャラクタと対戦することにより、個人でゲームを進めることもできる。なお、ユーザの操作指示を伴わず、ノンプレイヤキャラクタ同士を対戦させるゲームでもよい。
【0015】
特に、本実施形態では、一のユーザが複数のキャラクタCの中から第1キャラクタC1(プレイヤキャラクタ)を選択して操作し、対戦相手となる、第2キャラクタC2(プレイヤキャラクタCまたはノンプレイヤキャラクタC)と1対1にて格闘試合を行う、いわゆる格闘ゲームである場合を例示する。
【0016】
ネットワーク対戦の場合、サーバ装置2は、ゲーム装置5を操作するユーザの要望に応じて、他のゲーム装置5のプレイヤキャラクタとマッチングを行う。マッチングされたキャラクタ同士は、所定のゲーム空間を舞台として、格闘試合を開始する。
【0017】
上記ゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、PlayStation Vita(登録商標)などの携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット、ゲームセンター等の店舗に設置されたゲーム筐体などにおいて実行される。以下では、上記ゲームが、家庭用ゲーム機であるゲーム装置5にて実行される場合を例示する。
【0018】
2.情報処理システム1の概要
第2節では、情報処理システム1の概要について説明する。情報処理システム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。
【0019】
サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。また、サーバ装置2は、ゲームプログラムの提供およびゲームデータの管理の他、対戦のマッチングを行う。特に、本実施形態のサーバ装置2は、記憶部22に、本実施形態のゲーム関連サービス提供プログラムを記憶するとともに、プレイ情報221を逐次蓄積している。
【0020】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいてゲームプログラムに応じた上記ゲームを実行する。ゲームの実行にあたり、ゲーム装置5は、上記ゲームプログラム(アップデート版を含む)を、通信ネットワーク9を介してサーバ装置2から受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)することができる。
【0021】
2.ハードウェア構成
第2節では、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5は、それぞれ互いに同じ構成を有する。
【0022】
<サーバ装置2>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0023】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能に接続される。ネットワークインターフェース21を介して、各ゲーム装置5へのゲームデータやゲームプログラムの送信、アカウント情報の各ゲーム装置5からの受信などが行われる。
【0024】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22は、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。また、記憶部22には、情報処理システム1を利用するユーザのアカウント情報、ログイン履歴、ゲームデータ、情報処理システム1を実現するためのゲーム関連サービス提供プログラムを含む各種プログラムが格納されている。また、記憶部22には、上述したプレイ情報221が格納されている。プレイ情報221は、ネットワークインターフェース21が各ゲーム装置5から受信する都度、記憶部22に逐次格納される。
【0025】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるサーバ装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるサーバ装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0026】
<ゲーム装置5>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびゲームコントローラ63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0027】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0028】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタCおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0029】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0030】
操作部54は、ゲームコントローラ63と接続され、操作入力に関するデータをゲームコントローラ63から受信する。例えば、ユーザは、ゲームコントローラ63の各種ボタンを押下することで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0031】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0032】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置5の動作を制御する。特に、制御部56は、記憶部55に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置5に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部56は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部56を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0033】
2.2 機能構成
続いて、
図2を参照して、情報処理システム1の各機能構成について説明する。
【0034】
<サーバ装置2>
図2に示すように、サーバ装置2は、記憶部55および制御部56を有する。特に、制御部23(情報処理システム1)は、情報処理手段231と、照合手段232と、ゲーム進行手段234と、攻撃回避手段235と、効果発生手段236と、調整手段237とを備える。これらの構成要素についてさらに説明する。
(記憶部22)
記憶部22は、プレイ情報221を記憶する。プレイ情報221は、過去のゲームプレイに関する各種情報である。具体的に、プレイ情報221は、ネットワーク対戦時に使用されたモードの名称、ゲームがプレイされた場所(国、地域)、プレイを行ったユーザの情報(識別番号、ユーザ名、ユーザに与えられた称号、プロフィール)、プレイにて使用されたプレイヤキャラクタの情報(キャラクタ名、レベル)、プレイ時にユーザが入力したコマンド、そのコマンドに従ってプレイヤキャラクタが採ったアクション(攻撃、防御)、プレイヤキャラクタが所定時間内に連続して出した技の回数、対戦の勝敗、などを含む。
【0035】
(制御部23)
制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、ゲーム進行手段(ゲーム進行部)233、攻撃回避手段(攻撃回避部)234、効果発生御手段(効果発生御部)235および調整手段(調整部)236として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各手段として実行されうる。各構成要素についてさらに説明する。
【0036】
(情報処理手段231)
情報処理手段231は、ゲームプログラムに必要なデータを、ゲーム装置5との間で送受信する。情報処理手段231が受信するデータとしては、ゲームデータのダウンロード要求情報およびアカウント情報が挙げられる。一方、情報処理手段231が送信するデータとしては、例えば、前記データをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、受信したアカウント情報に対応するゲームデータ等を挙げられる。
【0037】
(照合手段232)
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したアカウント情報を用いて、ユーザの認証処理を行う。
【0038】
(受付手段233)
受付手段233は、種々の情報を受け付けるように構成される。本実施形態では、受付手段233は、ゲームのユーザによる操作指示を受け付け可能に構成される。操作指示は、例えば、第1キャラクタC1または第2キャラクタC2を操作するための指示であり、第1キャラクタC1または第2キャラクタC2の移動、攻撃、防御、アイテムの使用、魔法の使用、体力回復その他の行動を指示するものである。
【0039】
(ゲーム進行手段234)
ゲーム進行手段234は、受付手段233により受け付けられた操作指示に基づき、ゲーム進行手段234は、複数のキャラクタCを制御してゲームを進行する。例えば、ゲーム進行手段234は、操作指示に基づき、キャラクタCを制御して、対戦相手のキャラクタCに攻撃を実行するとともに、攻撃を受けたキャラクタCの第1ゲーム要素EL1を変化させる。また、ゲーム進行手段234は、いずれかのキャラクタCが勝利条件を満たした場合、ゲーム(対戦)を終了させる。なお、ゲーム進行手段234は、ユーザによる操作指示に基づかず、ゲーム(対戦)を進行してもよい。すなわち、キャラクタCは、ゲーム進行手段234がユーザの操作に基づく操作指示によって制御するプレイヤキャラクタであってもよいし、ゲーム進行手段234がユーザの操作による操作指示に基づかず制御するノンプレイヤキャラクタであってもよい。
【0040】
(攻撃回避手段235)
攻撃回避手段235は、第1ゲーム要素EL1を消費することを条件に、対戦相手となるキャラクタCへの攻撃に対して、攻撃の回避を実行可能である。詳細については、後述する。
【0041】
(効果発生手段236)
効果発生手段236は、回避の実行に基づき、攻撃を回避するキャラクタCに有利なゲーム効果EFを発生させる。「有利なゲーム効果EF」とは、対戦相手にとって不利な状況に追い込むことで、相対的に攻撃の回避を行うキャラクタCにとって有利な状態に導くことを含む。ゲーム効果EFは、第1ゲーム効果EF1と、第2ゲーム効果EF2と、第3ゲーム効果EF3と、第4ゲーム効果EF4とのうち少なくとも1つを含む。ゲーム効果EFについての詳細は後述する。
【0042】
(調整手段237)
調整手段237は、調整手段237は、回避のタイミングまたは攻撃の種類に応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量と、動作速度の変化量と、第2ゲーム効果EF2の継続時間とのうち少なくとも1つを調整する。また、調整手段237は、回避のタイミングまたは攻撃の種類に応じて、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL1と、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2と、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2とのうち少なくとも1つの変化量を調整する。詳細は後述する。
【0043】
<ゲーム装置5>
図2に示すように、ゲーム装置5は、記憶部55および制御部56を有する。特に、制御部56は、通信手段561と、ゲーム実行手段562と、報知制御手段563とを備える。これらの構成要素についてさらに説明する。
【0044】
(記憶部55)
記憶部55は、プレイ情報551を記憶する。プレイ情報551の具体的な説明については、サーバ装置2における記憶部22の記載を参照されたい。
【0045】
(制御部56)
また、制御部56は、記憶部55に記憶された各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562および報知制御手段563として機能する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、制御部56に含まれる各手段として実行されうる。
【0046】
(通信手段561)
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行うように構成される。通信手段561は、操作部54がゲームコントローラ63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信するように構成される。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などを、サーバ装置2から受信する。
【0047】
(ゲーム実行手段562)
ゲーム実行手段562は、自装置であるゲーム装置5のユーザによるゲームコントローラ63の操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、ゲーム実行手段562は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0048】
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム空間に、キャラクタCを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタCの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのゲームコントローラ63を介した操作(以下、単に「ユーザ操作」という)に応じて、ゲームにおいてクエスト(対戦)を実行させる。また、ゲーム実行手段562は、ユーザ操作に応じて、ユーザにより選択されたゲーム媒体をプレイヤキャラクタCに使用させる。
【0049】
ゲーム実行手段562は、例えば、オートプレイとして、ユーザによる入力によらずに、ゲームデータ(操作データ)に基づいて、キャラクタCを配置させたり、キャラクタCの行動を制御させたりする。また、ゲーム実行手段562は、スタミナを、ゲーム開始させるために消費させ、また、経時回復させる。スタミナについては後述する。
【0050】
(報知制御手段563)
報知制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示制御およびスピーカ62の音声出力制御を行うように構成される。例えば、報知制御手段563は、
図3、
図5~
図7等の画面をディスプレイ61に表示させる。
【0051】
3.種々の情報と用語の説明
第3節では、
図3を参照しながら情報処理システム1によって扱われる種々の情報と用語とについて説明する。
図3は、ゲーム装置5に表示される画面であって、対戦画面7の一例である。
【0052】
「ゲーム要素EL」とは、各キャラクタCに紐付けて管理される、ゲーム進行に関するパラメータを示す情報である。ゲーム要素ELは、複数種類でもよく、
図3に示される対戦画面7では、第1ゲーム要素EL1と、第2ゲーム要素EL2とが設けられている。
【0053】
「第1ゲーム要素EL1」とは、ゲーム進行中(対戦時間中)、キャラクタCが特殊演出効果を伴う特殊技を発動するために必要なパラメータであり、特殊技の実行に伴い消費されるゲーム要素ELである。また、第1ゲーム要素EL1は、対戦相手から攻撃を受けたり、時間の経過とともに蓄積または回復する。第1ゲーム要素EL1には、キャラクタCが第1ゲーム要素EL1を消費して特殊技(例えば、特殊攻撃技、状態異常発動技、回避技等)を実行するために最低限必要な実行下限値が定められている。したがって、特殊技の実行時に、第1ゲーム要素EL1が実行下限値未満である場合は第1ゲーム要素EL1を消費して特殊技を実行することができない。また、
図3に示されるように、第1ゲーム要素EL1は、複数のブロック(
図3の例では3ブロック)から構成されてもよく、例えば、キャラクタCは、第1ゲーム要素EL1を1ブロック分消費して回避技を実行可能である。第1ゲーム要素EL1の消費量および回避については後述する。
【0054】
「第2ゲーム要素EL2」とは、ゲーム進行中のキャラクタCの状態に関するパラメータである。本実施形態において、第2ゲーム要素EL2は、例えば、キャラクタCの体力を示す体力ゲージであるが、これに限られず、キャラクタCの蓄積ダメージ量を示すダメージ値でもよい。第2ゲーム要素EL2は、対戦相手から攻撃を受けたり、所定の特殊技を発動したりすることで消費または蓄積する。また、第2ゲーム要素EL2は、ゲーム進行中時間の経過とともに変化(例えば、回復)してもよい。
【0055】
第2ゲーム要素EL2は、ゲームシステム上設定されたパラメータ下限値(例えば、「0」)からパラメータ上限値(例えば、「100」)の間の値を取り得る。本実施形態では、対戦中のいずれかのキャラクタCの第2ゲーム要素EL2がゼロになった場合に、そのキャラクタCの体力が尽きたものとしてゲームが終了する。なお、対戦時間終了時における第2ゲーム要素EL2の値の大きさによって、勝敗が決定されてもよい。
【0056】
「攻撃」とは、対戦相手に不利な効果(例えば、ダメージ)を与える行動全般を指し、攻撃は、打撃等の直接攻撃、対象物への叩きつけ攻撃、トラップによる攻撃、魔法攻撃、等を含む。また、不利な効果とは、攻撃を与えたキャラクタCが有利な場所へ移動すること、対戦相手を不利な場所へ移動させること、対戦相手を一時的な行動不能状態とすること、アイテムの使用等を含む。キャラクタCが対戦相手に対して攻撃を与えると、攻撃を受けた第2ゲーム要素EL2が変化する。例えば、キャラクタCが攻撃を受けると、第2ゲーム要素EL2の値が減少する。
【0057】
また、攻撃は、実際に攻撃が成功しなくても、攻撃に移行するための攻撃動作も含まれる。さらに、攻撃の種類によっては、攻撃範囲を有し、所定の距離内に対戦相手がいない場合、攻撃が成功しない場合がある。なお、キャラクタCが対戦相手に与えることができるダメージ量は、攻撃を実行したキャラクタCの攻撃力、技の種類、攻撃を受けたキャラクタCの防御力、攻撃のタイミング、攻撃実行時の特殊効果発動状態等に基づき変動する。「攻撃力」とは、キャラクタCが攻撃を実行した際に相手のキャラクタCに与えることができるダメージ量に関与する要素である。攻撃力が高いキャラクタCが攻撃を実行した場合、同一種類の攻撃を行った攻撃力の低いキャラクタCに比べて、大きなダメージを与えることができる。
【0058】
「動作速度」とは、ゲーム進行中におけるモーションの再生速度である。具体的には、キャラクタC(第1キャラクタC1または第2キャラクタC2)の動作(モーション)の再生速度を示す。動作速度の変化については、後述する。
【0059】
「ゲーム効果EF」とは、ゲーム進行中になされたキャラクタCによる回避の実行に基づき、発生する効果である。ゲーム効果EFは、ゲーム進行中のキャラクタCの動作、キャラクタCの状態等に影響を与えるものである。これらの効果についての詳細は、後述する。
【0060】
4.情報処理システム1の動作の流れ
第4節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。
4.1 動作の概要
ここから、
図4のアクティビティ図に沿って、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを説明するものとする。
図4は、情報処理システム1によって実行される処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【0061】
ここで、本説では、説明の都合上、キャラクタCとは、第1キャラクタC1および第2キャラクタC2を示すものとして説明する。また、100秒を対戦時間として、制限時間内により多くの第2ゲーム要素EL2を消耗(減少)させるか、対戦相手を動作不能とするまで(対戦相手の第1ゲーム要素EL1を「ゼロ」になるまで)ダメージを与えたキャラクタCがゲームに勝利するものとして、説明を進めることとする。
【0062】
ゲーム進行中、第2キャラクタC2が第1キャラクタC1に対して攻撃を実行する(A101)。このとき、第1キャラクタC1は、第1ゲーム要素EL11を消費することを条件に、第2キャラクタC2による攻撃の回避を実行可能である。第2キャラクタC2の攻撃が第1キャラクタC1にあたる状態において、かかる回避の実行条件を満たさない場合(例えば、第1ゲーム要素EL11が不足している場合や、回避の実行を行う操作指示がない場合)等は、第2キャラクタC2の攻撃が成功したものとして、第1キャラクタC1が、第2キャラクタC2から攻撃を受ける。第1キャラクタC1が第2キャラクタC2から攻撃を受けた場合、ゲーム進行手段234は、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2を変化させる(A102)。
【0063】
一方、回避の実行条件を満たす場合(例えば、第1ゲーム要素EL11が不足しておらず回避の実行を行う操作指示を受け付けた場合)、攻撃回避手段235は、第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃に対して、攻撃の回避を実行する(A103)。
【0064】
第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃の回避が実行され、第2キャラクタC2の攻撃を受けなかった場合、この回避が成功したものとして、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第1キャラクタC1に有利なゲーム効果EFを発生させる(A104)。ゲーム効果EFは、例えば、第1ゲーム効果EF1である。第1ゲーム効果EF1は、第1ゲーム要素EL1の消費量を変化させる効果である。なお、回避の成功とは、第1キャラクタC1が回避を実行しなかった場合に第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃が成功する状態において、第1キャラクタC1が回避を実行したことにより第2キャラクタC2の攻撃が第1キャラクタC1にあたらなかった状態(攻撃が成功しなかった状態)をいう。
【0065】
以上をまとめると、本実施形態の情報処理方法は、進行ステップと、攻撃回避ステップと、効果発生ステップとを備える。進行ステップでは、複数のキャラクタCを制御してゲームを進行する。ゲームは、キャラクタC同士を対戦させるゲームである。キャラクタCは、第1キャラクタC1と、第2キャラクタC2とを含む。キャラクタCは、第1キャラクタC1が第2キャラクタC2から攻撃を受けた場合、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2を変化させる。攻撃回避ステップでは、第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃に対して、攻撃の回避を実行可能である。回避は、第1キャラクタC1の第1ゲーム要素EL1を消費することを条件とする。回避は、回避が実行された場合、第1キャラクタC1に対する攻撃を回避させる。効果発生ステップでは、回避の実行に基づき、第1キャラクタC1に有利なゲーム効果EFを発生させる。ゲーム効果EFは、第1ゲーム効果EF1を含む。第1ゲーム効果EF1は、第1ゲーム要素EL1の消費量を変化させる効果である。
【0066】
4.2 動作の詳細
ここまで、
図4のアクティビティ図に沿って、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを説明してきたが、ここからは、
図5~
図7で示される対戦画面7の一例を参照しながら、具体例を挙げて、情報処理システム1によって実行される情報処理の詳細を説明することとする。
【0067】
ここで、本説では、説明の都合上、ゲーム進行中における回避の実行のために最低限必要な第1ゲーム要素EL1を1ブロック、回避の実行による第1ゲーム要素EL1の消費量を1ブロックと仮定して説明する。
図5は、ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行前の対戦画面7の一例である。
図5で示されるように、攻撃および回避実行前、第1キャラクタC1は、第1ゲーム要素EL11は2ブロックを有し、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2は3ブロックである。
【0068】
第2キャラクタC2が第1キャラクタC1に対して攻撃を実行する(A101)。第2キャラクタC2の攻撃が成功し、第1キャラクタC1が第2キャラクタC2から攻撃を受けた場合、ゲーム進行手段234は、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2を変化させる。具体的には、ゲーム進行手段234は、第2キャラクタC2が実行した攻撃の種類等に応じて第2ゲーム要素EL21を減少させる(A102)。
【0069】
一方、第1キャラクタC1は、第1ゲーム要素EL11を消費することを条件に、第2キャラクタC2による攻撃からの回避を実行可能である。
図5の例では、第1キャラクタC1は、回避の実行条件である1ブロック以上の第1ゲーム要素EL11を有するので、回避の実行要件を満たし、攻撃回避手段235は、第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃に対して、攻撃の回避を実行可能である。
【0070】
攻撃回避手段235は、ユーザからの操作指示に基づき回避が実行された場合(A103)、第1キャラクタC1に対する攻撃を回避させる。また、このとき、攻撃回避手段235は、第1ゲーム要素EL11を1ブロック分消費させる。
図6は、ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行後の対戦画面7の一例である。
図6に示されるように、回避実行前は第1ゲーム要素EL11が2ブロックであったところ、回避を実行したことにより第1ゲーム要素EL11を1ブロック分消費し、回避実行後の第1ゲーム要素EL11は1ブロックとなる。
【0071】
ここで、第2キャラクタC2による第1キャラクタC1への攻撃を伴う状態、すなわち、第2キャラクタC2が攻撃を実行したタイミングまたは第2キャラクタC2による攻撃が第1キャラクタC1に当たるタイミングで回避が成功すると、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第1キャラクタC1に有利なゲーム効果EFを発生させる(A104)。ゲーム効果EFは、例えば、第1ゲーム効果EF1である。
【0072】
第1ゲーム効果EF1は、第1ゲーム要素EL1の消費量を変化させる効果である。効果発生手段236は、回避が実行された場合、第1ゲーム要素EL11の消費量を減少させる効果を発生させる。
図7は、ゲーム装置5に表示される画面であって、ゲーム効果EFを伴う回避実行後の対戦画面7の一例である。例えば、効果発生手段236は、回避が実行された場合、通常、第1ゲーム要素EL11は1ブロック分消費されるところ(
図6参照)、
図7に示されるように、効果発生手段236は、この第1ゲーム要素EL11の消費量を半減させ、半ブロック分の消費量とする効果を発生させる。このような態様により、ユーザがタイミングよく操作指示を行うことで、攻撃を回避するだけでなく、回避によって消費した第1ゲーム要素EL1を回復することができる。
5.ゲーム効果EFの調整処理
【0073】
第5節では、
図8を用いて、ゲーム効果EFの調整処理について説明する。
【0074】
A104において、効果発生手段236が第1ゲーム要素EL1を発生させる際、調整手段237は、回避のタイミングに応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量を調整してもよい。調整手段237による調整処理について、具体例を挙げながらさらに説明する。
【0075】
<具体例1>
図8は、第1ゲーム要素EL1の値と回避実行処理との関係を示す図である。
図8では、具体的な数値を用いて説明を行うが、この数値は、あくまで説明のための一例である。第1ゲーム要素EL1の値や消費量の変化等については、以下の一例に限定されることなく、任意に設定することができる。例えば、回避実行下限値が「40」、回避実行による消費量が「20」、回避実行時点での第1ゲーム要素EL13の現在値が「80」であるときは、通常、回避実行後の第1ゲーム要素EL13の現在値は「60」となる。これに対し、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングに応じて、第1ゲーム要素EL13の消費量を半減させて「10」に調整する。この場合、回避実行後の第1ゲーム要素EL13の現在値は「70」となる。
【0076】
<具体例2>
さらに、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングと、第2キャラクタC2による攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を減少させてもよい。例えば、調整手段237は、攻撃と回避のタイミングの差が0.01秒以内であるとき、第1ゲーム要素EL1の消費量を「0」に調整してもよい。具体的には例えば、0.01,0.009,0.008,0.007,0.006,0.005,0.004,0.003,0.001秒以内であるときで、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0077】
<具体例3>
また、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングと、第2キャラクタC2による攻撃のタイミングとのズレが大きいほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させてもよい。例えば、調整手段237は、攻撃と回避のタイミングの差が0.1秒以上であるとき、第1ゲーム要素EL1の消費量を2倍にして「40」としてもよい。具体的には例えば、0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1秒以上であるときで、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。このように、調整手段237は、回避を行ったタイミングによって、第1ゲーム要素EL1の消費量を変動させることができる。
【0078】
<具体例4>
さらに、調整手段237は、回避のタイミングが、攻撃のタイミングよりも早い場合と、遅い場合とで、異なる消費量となるように第1ゲーム要素EL1を調整してもよい。例えば、調整手段237は、攻撃のタイミング後、0.1秒以内に回避が実行された場合、第1ゲーム要素EL1の消費量を「15」とし、回避のタイミング後、0.1秒以内に回避が実行された場合、第1ゲーム要素EL1の消費量を「25」に調整してもよい。
【0079】
<具体例5>
さらに、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避実行時点の第1ゲーム要素EL1の現在値に応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量を調整してもよい。具体的には、調整手段237は、回避実行時点の第1ゲーム要素EL1の現在値がパラメータ上限値に近いほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させ、実行下限値に近いほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を減少させるように調整してもよい。例えば、調整手段237は、第1ゲーム要素EL1の現在値が90%以上のときに消費量を増加させ、現在値が50%以下のときに消費量を減少させてもよい。
【0080】
<具体例6>
さらに、調整手段237は、対戦時間中における第1キャラクタC1による回避が実行された時間に応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量を調整してもよい。具体的には、調整手段237は、回避が実行された時の対戦時間の残り時間が少ないほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を減少するように調整してもよい。例えば、対戦時間が100秒であることを前提に、回避実行時点の残り時間が30秒以内であるとき、第1ゲーム要素EL1の消費量を減少させ、残り時間が50秒以上であるとき、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させてもよい。
【0081】
<具体例7>
さらに、調整手段237は、攻撃の種類に応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量を調整してもよい。
具体的には、調整手段237は、第2キャラクタC2による攻撃が通常より強力な攻撃であるときに第1ゲーム要素EL1の消費量を減少させるように調整し、第2キャラクタC2による攻撃の的中率が低い場合、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させるように調整してもよい。このような態様により、対戦相手が繰り出した技の種類によって、多様なゲーム展開を生み出すことが可能となる。
【0082】
<具体例8>
さらに、調整手段237は、攻撃を実行した第2キャラクタC2の種類に応じて、第1ゲーム要素EL1の消費量を調整してもよい。具体的には、第2キャラクタC2のレベルが高いほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を減少させたり、第1キャラクタC1に比べて第2キャラクタC2のレベルが低い場合、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させるように調整してもよい。
6.情報処理システム1の動作の変形例
第6節では、
図9および
図10を用いて、前述した情報処理システム1の情報処理方法の変形例について説明する。
6.1 変形例1
【0083】
また、A104において、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第2ゲーム要素EL2を発生させてもよい。第2ゲーム効果EF2は、第1キャラクタC1と、第2キャラクタC2との少なくとも1つの動作速度を一定時間変化させる効果である。ここで、動作速度はモーションの再生速度であるところ、動作速度を一定時間変化させる効果とは、キャラクタCの動作(モーション)の再生速度を変化させることである。具体的には例えば、所定のモーションの再生が完了するのに30フレーム要するところ、20フレームや60フレームで再生することである。
【0084】
第2ゲーム効果EF2は、第1キャラクタC1と、第2キャラクタC2の少なくとも一方を、他方のキャラクタCに比してモーションの再生速度を変化させる効果であればよいが、両キャラクタCついての再生速度を一定速度変化させてもよい。例えば、効果発生手段236は、キャラクタCの動作速度を一定時間低下させる第2ゲーム効果EF2を発生させる。このような態様によれば、キャラクタCが通常よりゆっくりと動いて見えるので、回避の実行が見せ場となるとともに、ユーザにとっては、対戦中の緊迫した場面でも、次の行動選択を行うための時間の余裕が生まれる。特に、ユーザにとって戦況が厳しい場面においては、状況を打破するための戦略を練る時間が生まれ、ゲーム展開を変化させることができる。
【0085】
また、効果発生手段236は、第2キャラクタC2の動作速度のみ一定時間低下させてもよい。この場合、攻撃を回避した第1キャラクタC1は通常通りのスピードで動くことができるため、ユーザは、この間、第1キャラクタC1からの距離をとったり、攻撃を行ったり、体力を回復したり、アイテムを使用したりと、第2キャラクタC2よりも速く行動できる。つまり、ユーザは、不利な状況から脱出したり、先回りして戦局を有利に進めることが可能となる。
【0086】
また、効果発生手段236は、第1キャラクタC1の動作速度のみ一定時間上昇させてもよい。これにより、第1キャラクタC1は、第2キャラクタC2よりも素早く行動することができ、戦局を有利に進めることができる。
【0087】
<第2ゲーム効果EF2の調整処理>
調整手段237は、回避のタイミングに応じて、動作速度の変化量を調整してもよい。例えば、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングと、第2キャラクタC2による攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、キャラクタCの動作速度の変化量を増加させる。より具体的には、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングと、第2キャラクタC2による攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、キャラクタCの動作速度をより遅くしたり、速くしたりする。
【0088】
また、調整手段237は、回避のタイミングに応じて、第2ゲーム効果EF2の継続時間を調整してもよい。具体的には、調整手段237は、回避のタイミングと、攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、ゲーム効果EFの継続時間を長くする。調整手段237は、攻撃と回避のタイミングのズレが少ないほど、キャラクタCの動作速度が低下している状態を継続させる。
【0089】
さらに、調整手段237は、攻撃の種類に応じて、動作速度の変化量または第2ゲーム効果EF2の継続時間を調整してもよい。例えば、調整手段237は、第2キャラクタC2が実行した攻撃のダメージ量が多いほど、第2ゲーム要素EL2の継続時間を長くする。調整手段237は、また予め設定された条件に基づき、特定の攻撃を受けた場合は第2ゲーム要素EL2の継続時間を短く、または長くするように調整してもよい。このような態様により、ゲーム展開がより多様化し、ゲームに関する戦略性の向上が期待できる。
6.2 変形例2
【0090】
また、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第3ゲーム要素EL3を発生させてもよい。効果発生手段236は、第1ゲーム要素EL1または第2ゲーム要素EL2の効果終了後に、発生させる効果であって、例えば、第3ゲーム要素EL3は、回避を実行したキャラクタCの能力を向上させる効果である。例えば、第3ゲーム効果EF3は、第2ゲーム効果EF2終了後、第1キャラクタC1の動作速度を一定時間速める効果である。また、例えば、第3ゲーム効果EF3は、第2キャラクタC2よりも先に攻撃を実行可能な効果である。なお、この場合、第2キャラクタC2は、第1キャラクタC1が攻撃を実行するまで攻撃を実行することができない。また、第3ゲーム効果EF3は、ユーザが第1ゲーム要素EL1または第2ゲーム要素EL2終了後、特定の操作を行うことで、ゲーム要素EL終了直後に限り実行可能な特殊攻撃を実行可能な効果でもよい。
6.3 変形例3
【0091】
また、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第4ゲーム要素EL4を発生させてもよい。例えば、第4ゲーム効果EF4は、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL1を変化させる効果である。具体的には、第4ゲーム効果EF4は、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL1を消費させる効果である。
図9は、ゲーム装置5に表示される画面であって、第4ゲーム効果EF4を伴う回避実行後の対戦画面7の一例である。例えば、第1キャラクタC1による回避実行前は、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL12は3ブロック有していたところ(
図5参照)、回避実行後、
図9に示されるように、第4ゲーム効果EF4により、第1ゲーム要素EL12が1ブロック消費され、2ブロックとなる。
【0092】
また、このとき、調整手段237は、回避のタイミングに応じて、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL1の変化量を調整する。具体的には、調整手段237は、攻撃と回避のタイミングのズレが少ないほど、第1ゲーム要素EL1の消費量を増加させてもよい。例えば、調整手段237は、攻撃と回避のタイミングが一致した場合、通常は第1ゲーム要素EL12を1ブロック消費させるところ(
図7参照)、2ブロック消費させるように調整してもよい。
【0093】
また、第4ゲーム効果EF4は、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2を変化させる効果でもよい。具体的には、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2の現在値を減少させる効果である。また、第4ゲーム効果EF4は、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2を変化させる効果でもよい。具体的には、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2を上昇させる効果である。
図5に示されるように、回避実行前は、第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL21と、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL22の現在値が同一の値であったところ、回避実行後は、
図9に示されるように、効果発生手段236は、第2ゲーム要素EL21を増加させたり、第2ゲーム要素EL22を減少させたりしてもよい(
図7参照)。
【0094】
調整手段237は、回避のタイミングに応じて、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2または第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2の変化量を調整する。例えば、効果発生手段236は、攻撃と回避のタイミングのズレが少ないほど、第2ゲーム要素EL21の増加量を2倍にしたり、第2ゲーム要素EL22の減少量を2倍にするように調整してもよい。
【0095】
ここで、
図10を参照しながら、調整手段237による第2ゲーム要素EL2の調整について、さらに説明する。
図10は第2ゲーム要素EL2の値と回避実行処理との関係を示す図である。
図10では、具体的な数値を用いて説明を行うが、この数値は、あくまで説明のための一例である。第2ゲーム要素EL2の値や変化量等については、以下の一例に限定されることなく、任意に設定することができる。例えば、回避実行時点での第2ゲーム要素EL23の現在値が「80」である場合、通常、「10」変化させて「70」または「90」となるところ、調整手段237は、第1キャラクタC1による回避のタイミングに応じて、第2ゲーム要素EL23の変化量を増加させて、回避実行後の第2ゲーム要素EL23の現在値を「65」または「95」に調整する。
【0096】
なお、調整手段237は、第2キャラクタC2のレベル、第2キャラクタC2の種類、攻撃の種類等に応じて、第2キャラクタC2の第1ゲーム要素EL1、第2キャラクタC2の第2ゲーム要素EL2または第1キャラクタC1の第2ゲーム要素EL2の変化量を調整してもよい。このような態様により、同一の操作が実行された場合でも、タイミングや条件によって異なる作用がもたらされ、より多様なゲーム展開を期待できる。このような態様により、ユーザは、攻撃を受けて不利な状況下にあった場合でも、逆転を狙うことが可能となる等、ゲーム展開をより広めることが可能となる。
【0097】
効果発生手段236は、上記のゲーム要素ELを組み合わせて、任意のタイミングで複数種類のゲーム要素ELを発生させてもよい。すなわち、効果発生手段236は、第1ゲーム効果EF1と、第2ゲーム効果EF2と、第3ゲーム効果EF3と、第4ゲーム効果EF4とのうち少なくとも2つを同時に発生させてもよい。また、効果発生手段236は、複数種類のゲーム効果EFを発生させる場合、それぞれのゲーム効果EFを発生させるタイミングをずらしてもよい。なお、効果発生手段236にどのようなゲーム効果EFを発生させるのか、ユーザが任意に選択可能であってもよいし、回避のタイミング、攻撃の種類等に応じてゲーム効果EFの種類が変化してもよい。
【0098】
本実施形態によれば、回避が実行されたタイミング等のさまざまな要素によってゲーム効果EFが変動するので、ユーザ同士の実力差や、対戦するキャラクタC同士の相性の良し悪しに関わらず、豊富なゲーム展開が期待できるので、ユーザの興趣性を向上させることができる
【0099】
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。第2実施形態では、
図11および
図12を用いて、4人以上のキャラクタCが対戦する場合であって、2人のキャラクタCがチームとなって対戦する場合を例に説明する。
【0100】
図11は、ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行前の対戦画面7の一例である。
図11に示されるように、回避実行前における第3キャラクタC3の第1ゲーム要素EL14は、1ブロックであり、第4キャラクタC4の第1ゲーム要素EL15は、2ブロックである。また、
図12は、ゲーム装置5に表示される画面であって、回避実行後の対戦画面7の一例である。
【0101】
ここで、4人のキャラクタC(第1キャラクタC1と、第2キャラクタC2と、第3キャラクタC3と、第4キャラクタC4)とが対戦するゲームが進行し、第1キャラクタC1と第3キャラクタC3が同じチームであり、第2キャラクタC2と第4キャラクタC4が同じチームである場合を例に説明する。また、第2キャラクタC2が第1キャラクタC1に対して攻撃を実行し、第1キャラクタC1がこの攻撃に対する回避を実行した場合を例に説明を進める。
【0102】
第2実施形態において、第4ゲーム効果EF4は、第3キャラクタC3の第1ゲーム要素EL14または第4キャラクタC4の第1ゲーム要素EL15を変化させる効果であってもよい。例えば、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第3キャラクタC3の第1ゲーム要素EL14を1ブロック分増加させ、2ブロックとする。また、効果発生手段236は、第4キャラクタC4の第1ゲーム要素EL15を半ブロック分減少させ、1.5ブロックとてもよい。
【0103】
また、第4ゲーム効果EF4は、第3キャラクタC3の第2ゲーム要素EL24または第4キャラクタC4の第2ゲーム要素EL25を変化させる効果でもよい。例えば、効果発生手段236は、回避の実行に基づき、第3キャラクタC3の第1ゲーム要素EL14を増加させ、第4キャラクタC4の第1ゲーム要素EL15を減少させてもよい。
【0104】
なお、調整手段237は、第1実施形態で示したさまざまな要素によって、上記の第4ゲーム効果EF4の変化量を調整してもよい。
【0105】
本実施形態によれば、攻撃または回避を実行したキャラクタC同士だけでなく、他のキャラクタCのゲーム要素ELにも影響を与えることとなり、よりゲーム展開を多様化させることができる。
【0106】
[その他]
本実施形態の態様は、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよい。また、以下の態様で提供されてもよい。
(1)本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、コンピュータを何れか1つに記載の情報処理システム1として機能させる。
(2)上述した実施形態では、第1キャラクタC1と、第2キャラクタC2とのうち少なくとも一方は、ユーザの操作に基づいて動作が制御されたキャラクタCである場合を例に説明したが、いずれもコンピュータに制御されてもよい。
【0107】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理システムにおいて、前記第1キャラクタと、前記第2キャラクタとのうち少なくとも一方は、ユーザの操作に基づいて動作が制御された前記キャラクタである、もの。
前記情報処理システムにおいて、調整ステップをさらに実行するように構成され、前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記第1ゲーム要素の消費量を調整する、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整ステップでは、前記回避のタイミングと、前記攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、前記第1ゲーム要素の消費量を減少させる、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記ゲーム効果は、第2ゲーム効果を含み、前記第2ゲーム効果は、前記第1キャラクタと、前記第2キャラクタとの少なくとも1つの動作速度を一定時間変化させる効果である、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記第2ゲーム効果は、前記キャラクタの前記動作速度を一定時間低下させる効果である、もの。
前記情報処理システムにおいて、調整ステップをさらに実行するように構成され、前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記動作速度の変化量または前記第2ゲーム効果の継続時間を調整する、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整ステップでは、前記回避のタイミングと、前記攻撃のタイミングとのズレが少ないほど、前記第2ゲーム効果の前記継続時間を長くする、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記ゲーム効果は、第3ゲーム効果を含み、前記第3ゲーム効果は、前記第2ゲーム効果終了後、前記第1キャラクタの動作速度を一定時間速める効果である、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記ゲーム効果は、第4ゲーム効果を含み、前記第4ゲーム効果は、前記第2キャラクタの前記第1ゲーム要素と、前記第1キャラクタの前記第2ゲーム要素と、前記第2キャラクタの前記第2ゲーム要素とのうち少なくとも1つを変化させる効果である、もの。
前記情報処理システムにおいて、調整ステップをさらに実行するように構成され、前記調整ステップでは、前記回避のタイミングまたは前記攻撃の種類に応じて、前記第2キャラクタの前記第1ゲーム要素と、前記第2キャラクタの前記第2ゲーム要素と、前記第1キャラクタの前記第2ゲーム要素とのうち少なくとも1つの変化量を調整する、もの。
プログラムであって、コンピュータを前記何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させる、もの。
もちろん、この限りではない。
【0108】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0109】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
21 :ネットワークインターフェース
22 :記憶部
221 :プレイ情報
23 :制御部
231 :情報処理手段
232 :照合手段
233 :受付手段
234 :ゲーム進行手段
235 :攻撃回避手段
236 :効果発生手段
237 :調整手段
29 :バス
5 :ゲーム装置
51 :ネットワークインターフェース
52 :グラフィック処理部
53 :オーディオ処理部
54 :操作部
55 :記憶部
56 :制御部
59 :バス
551 :プレイ情報
561 :通信手段
562 :ゲーム実行手段
563 :報知制御手段
6 :通信ネットワーク
61 :ディスプレイ
62 :スピーカ
63 :ゲームコントローラ
7 :対戦画面
9 :通信ネットワーク
C :キャラクタ
C1 :第1キャラクタ
C2 :第2キャラクタ
C3 :第3キャラクタ
C4 :第4キャラクタ
EF :ゲーム効果
EF1 :第1ゲーム効果
EF2 :第2ゲーム効果
EF3 :第3ゲーム効果
EF4 :第4ゲーム効果
EL :ゲーム要素
EL1 :第1ゲーム要素
EL11 :第1ゲーム要素
EL12 :第1ゲーム要素
EL13 :第1ゲーム要素
EL14 :第1ゲーム要素
EL15 :第1ゲーム要素
EL2 :第2ゲーム要素
EL21 :第2ゲーム要素
EL22 :第2ゲーム要素
EL23 :第2ゲーム要素
EL24 :第2ゲーム要素
EL25 :第2ゲーム要素
EL3 :第3ゲーム要素
EL4 :第4ゲーム要素