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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-22
(45)【発行日】2022-12-01
(54)【発明の名称】オピオイド受容体調節因子及びその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/427 20060101AFI20221124BHJP
   A61K 31/485 20060101ALI20221124BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 25/36 20060101ALI20221124BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
A61K31/427 CSP
A61K31/485
A61K31/5377
A61P1/18
A61P9/10
A61P13/12
A61P25/04
A61P25/36
A61P43/00 121
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020087072
(22)【出願日】2020-05-19
(62)【分割の表示】P 2018511107の分割
【原出願日】2016-06-15
(65)【公開番号】P2020143111
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2020-05-19
(31)【優先権主張番号】62/212,145
(32)【優先日】2015-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】305023366
【氏名又は名称】リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミネソタ
(73)【特許権者】
【識別番号】516348555
【氏名又は名称】ナショナル ヘルス リサーチ インスティチューツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウエン シャウ-ホア
(72)【発明者】
【氏名】イエ シウ-ファ
(72)【発明者】
【氏名】ロー ホーラス
(72)【発明者】
【氏名】チャオ ユ-シェン
【審査官】梅田 隆志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/107344(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/160077(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/427
A61K 31/485
A61K 31/5377
A61P 1/18
A61P 9/10
A61P 13/12
A61P 25/04
A61P 25/36
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬学的に許容可能な担体と、ナロキソン又はナルトレキソンと、下記の化合物1、化合物4、化合物14、化合物17、化合物21、化合物29、化合物33、化合物35、化合物43、化合物45、化合物47、化合物49、化合物53、化合物55、化合物65、化合物70、化合物85、化合物95、化合物102、及び化合物105~化合物107:
の1つを含む、μ-オピオイド受容体に関連する状態を治療するための医薬組成物。
【請求項2】
化合物1、化合物17、化合物29、化合物33、化合物47、化合物85、化合物95、化合物102及び化合物106の1つを含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
化合物1を含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
オピオイド、例えばモルヒネは、中枢及び末梢の両方の神経系に作用して、とりわけ鎮痛及び胃腸管運動の減少を含む様々な薬理学的効果をもたらす。オピオイドは、急性疼痛、例えば術後痛、及び慢性疼痛、例えば癌による疼痛の治療に対し、最も有効な鎮痛剤として長く使用されてきた。
【0002】
オピオイドは、主にオピオイド受容体の3つの古典的なサブタイプ、すなわち、いずれもGタンパク質共役型受容体である、μ-オピオイド受容体(MOR)、δ-オピオイド受容体(DOR)、及びκ-オピオイド受容体(KOR)を活性化する。現在、鎮痛剤として臨床的に使用されるほとんどのオピオイドは非選択的又は選択的のいずれかのMORアゴニストであり、呼吸抑制等の望ましくない作用をもたらす。さらに、慢性的疼痛を管理するためのこれらのオピオイドの長期使用は、耐性、依存及び嗜癖等の重篤な副作用を発症する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
副作用のより少ない疼痛の治療に対する新たなMOR調節因子を開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、オピオイド受容体に関連する状態を治療するMORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子に関する。MORアンタゴニストと組み合わせたかかる調節因子は、重篤な副作用を発症せずに、抗侵害受容効果(anti-nociceptive effects)をもたらす。
【0005】
本発明の1つの態様は、MORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子を同定するin vitroスクリーニング方法である。
【0006】
in vitroスクリーニング方法は、
(i)試験化合物及びMORアンタゴニストの両方を用いてMORを発現する細胞を処理する工程と、
(ii)MORが活性化されているかどうかを判断する工程と、
(iii)MORが活性化されている場合に、上記試験化合物をアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子として同定する工程と、
を含む。
【0007】
この方法で使用される細胞の例として、CHO-K1細胞が挙げられる。CHO-K1細胞は、オピオイド受容体μ-1及びGタンパク質α-サブユニットGα15の両方を発現することが好ましい。
【0008】
MORアンタゴニストは、ナロキソン、ナルトレキソン、又はサミドルファンであってもよい。
【0009】
本発明の別の態様は、試験化合物がMORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子であることを確認するin vivo方法である。
【0010】
上記in vivo方法は、
(i)上記試験化合物及びMORアンタゴニストを、動物、例えばB6マウス又はICR
マウスに投与する工程と、
(ii)該動物に対して鎮痛効果が発揮されているかどうかを判断する工程と、
(iii)鎮痛効果の観察により、上記試験化合物がMORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子であることを確認する工程と、
を含む。ここでも、MORアンタゴニストはナロキソン、ナルトレキソン、又はサミドルファンであってもよい。
【0011】
さらに、オピオイド受容体に関連する状態、例えば疼痛、免疫疾患、食道逆流、下痢、不安症、ヘロイン嗜癖、及び咳嗽を治療する方法も本発明の範囲に含まれる。
【0012】
上記方法は、有効量の式(I):
【化1】
(式中、
Uは、H、C1~6アルキル、C3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C6~14アリール又はC1~13ヘテロアリールであり、
Vは、H、C1~6アルキル、C3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C6~14アリール又はC1~13ヘテロアリールであり、
ZはO又はSである)の化合物を、それを必要とする被験体に投与することを含む。
【0013】
1~6アルキル、C3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C6~14アリール及びC1~13ヘテロアリールは各々独立して、ハロ、OH、CN、NH、NO、COOH、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C2~6アルケニル、C3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C1~6アルコキシ、C1~6ハロアルコキシ、C1~6アルキルアミノ、C2~6ジアルキルアミノ、C7~12アラルキル、C1~12ヘテロアラルキル、-C(O)OR、-C(O)NRR’、-NRC(O)R’、-S(O)R、-S(O)NRR’、-NRS(O)R’、-C(O)R若しくはNRS(O)NR’R’’で一置換、二置換若しくは三置換されてもよく、又はC3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C6~14アリール若しくはC1~13ヘテロアリールと融合されてもよく、
R、R’及びR’’は各々独立して、H、ハロ、OH、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル、C1~6アルコキシ、C3~8シクロアルキル、C2~8ヘテロシクロアルキル、C6~14アリール、又はC1~13ヘテロアリールである。
【0014】
式(I)において、Uは、
【化2】
であってもよい。
【0015】
Vは、
【化3】
であってもよい。
【0016】
本明細書の「アルキル」という用語は、1個~20個(例えば1個~10個及び1個~6個)の炭素原子を含有する直鎖又は分岐炭化水素基を指す。例としてはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル及びt-ブチルが挙げられる。「ハロアルキル」という用語は、1つ以上のハロゲン(クロロ、フルオロ、ブロモ又はヨード)原子で置換されたアルキルを指す。例としてはトリフルオロメチル、ブロモメチル及び4,4,4-トリフルオロブチルが挙げられる。「アルコキシ」という用語は-O-アルキル基を指す。例としてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ及びイソプロポキシが挙げられる。「ハロアルコキシ」という用語は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシを指す。例としては-O-CHCl及び-O-CHClCHClが挙げられる。
【0017】
「シクロアルキル」という用語は、3個~12個の炭素を有する飽和した及び部分的に不飽和の単環式、二環式、三環式又は四環式炭化水素基を指す。例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられる。
【0018】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1つ以上のヘテロ原子(例えばO、N、P及びS)を有する非芳香族の5員~8員の単環式、8員~12員の二環式又は11員~14員の三環式環系を指す。例としては、ピペラジニル、イミダゾリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ジヒドロチアジアゾリル、ジオキサニル、モルホリニル、テトラヒドロプラニル及びテトラヒドロフラニルが挙げられる。
【0019】
「アリール」という用語は、各々の環が1つ~5つの置換基を有し得る6炭素単環式、10炭素二環式、14炭素三環式芳香環系を指す。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル及びアントラセニルが挙げられる。「アラルキル」という用語はアリール基で置換されたアルキルを指す。例としてはベンジル及びナフチルメチルが挙げられる。
【0020】
「ヘテロアリール」という用語は、1つ以上のヘテロ原子(例えばO、N、P及びS)を有する芳香族の5員~8員の単環式、8員~12員の二環式又は11員~14員の三環式環系を指す。例としてはトリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジル、フリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、ピリミジニル、チエニル、キノリニル、インドリル、チアゾリル及びベンゾチアゾリルが挙げられる。「ヘテロアラルキル」という用語はヘテロアリール基で置換されたアルキル基を指す。例としてはピリジルメチル及びフリルメチルが挙げられる。
【0021】
「ハロ」という用語はフルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードラジカルを指す。「アミノ」という用語は、非置換の又はアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールで一置換/二置換されたアミンに由来するラジカルを指す。「アルキルアミノ」という用語はアルキル-NH-を指す。「ジアルキルアミノ」という用語はアルキル-N(アルキル)-を指す。
【0022】
本明細書で言及されるアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール及びヘテロアリールは置換された及び非置換の部分の両方を含む。置換基の例としてはハロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、ニトロ、メルカプト、アルコキシカルボニル、アミド、カルボキシ、アルカンスルホニル、アルキルカルボニル、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、チオウレイド、チオシアナト、スルホンアミド、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、シ
クロアルキル及びヘテロシクロアルキルが挙げられるが、これらに限定されず、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルを更に置換することができる。
【0023】
本明細書において、「化合物」という用語は上記の式(I)の化合物、並びに該当する場合はそれらの塩及び溶媒和物を指す。塩を化合物上でアニオン及び正に帯電した基(例えばアミノ)から作製することができる。好適なアニオンの例としては塩化物、臭化物、ヨウ化物、スルフェート、ニトレート、ホスフェート、シトレート、メタンスルホネート、トリフルオロアセテート、アセテート、マレート、トシレート、タルトレート、フマレート、グルタメート、グルクロネート、ラクテート、グルタレート及びマレエートが挙げられる。塩をカチオン及び負に帯電した基から作製することもできる。好適なカチオンの例として、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン及びアンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウムイオンが挙げられる。塩は第四級窒素原子を含有するものを更に含む。溶媒和物は活性化合物と薬学的に許容可能な溶媒とで形成される錯体を指す。薬学的に許容可能な溶媒の例としては、水、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンが挙げられる。
【0024】
オピオイド受容体に関連する状態を治療する上記方法は、式(I)の化合物の投与に加えて、MORアンタゴニスト、例えばナロキソン、ナルトレキソン、及びサミドルファンの投与を更に含んでもよい。これらは、まとめて(すなわち、1つの医薬組成物で)又は別々に(すなわち、2つの医薬組成物で、同時に又は異なった時に)投与することができる。
【0025】
この方法は、特有の機構、すなわちMORのオピオイドアンタゴニスト媒介活性化を介してはたらき、抗侵害受容効果をもたらす。MORアゴニストの使用とは異なり、本発明の方法は、アロステリック調節因子とMORアンタゴニストとを併用して、重篤な副作用、例えば耐性、依存、及び嗜癖を発症することなく抗侵害受容効果をもたらす。
【0026】
また、オピオイド受容体に関連する状態を治療するための医薬組成物も本発明の範囲に含まれる。
【0027】
上記医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体と、上に記載される式(I)の化合物の1つとを含む。
【0028】
上記医薬組成物は、MORアンタゴニストを更に含んでもよい。かかる組成物を、上記機構、すなわち、MORのオピオイドアンタゴニスト媒介活性化によって、オピオイド受容体に関連する状態、例えば疼痛を治療するために使用することができる。
【0029】
また本発明は、オピオイド受容体に関連する状態の治療のための医薬の製造に対するかかる組成物の使用を包含する。
【0030】
経口投与用の組成物はカプセル、錠剤、エマルション及び水性懸濁液、分散液並びに溶液を含む任意の経口で許容可能な投与形態であり得る。錠剤の場合、一般に使用される担体としてラクトース及びトウモロコシデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤も通例添加される。カプセル形態での経口投与については、有用な希釈剤としてラクトース及び乾燥トウモロコシデンプンが挙げられる。水性懸濁液又はエマルションを経口で投与する場合、活性成分は乳化剤又は懸濁化剤と組み合わせて油相中に懸濁又は溶解することができる。必要に応じて、或る特定の甘味料、香料又は着色料を添加することができる。経口固体投与形態は噴霧乾燥法、ホットメルト押出戦略、微粒子化及びナノ粉砕(nano milling)技術によって調製することができる。
【0031】
鼻エアロゾル又は吸入組成物は、医薬配合物の技術分野で既知の技法に従って調製することができる。例えばかかる組成物は、ベンジルアルコール又は他の好適な保存料、バイオアベイラビリティを高めるための吸収促進剤、フッ化炭素、及び/又は当該技術分野で既知の他の可溶化剤若しくは分散剤を用いて生理食塩水中の溶液として調製することができる。活性化合物を有する組成物は直腸投与用の坐剤の形態で投与することもできる。
【0032】
医薬組成物中の担体は、組成物の活性成分に適合し(活性成分を安定化することが可能であるのが好ましい)、治療対象の被験体にとって有害でないという意味で「許容可能」である必要がある。1つ以上の可溶化剤を、活性化合物の送達のための医薬賦形剤として利用してもよい。他の担体の例としては、コロイド状酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム及びD&C Yellow #10が挙げられる。
【0033】
上記の化合物又はかかる化合物を含む医薬組成物を、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、口腔から(buccally)、経膣的に、又は埋め込み式リザーバーにより、被験体に投与することができる。本明細書で使用される「非経口的な」という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内、及び頭蓋内の注射又は点滴の技術を含む。
【0034】
「治療する」という用語は疾患、症状又は素因を治癒する、緩和する、軽減する、変化させる、矯正する(remedy)、改善する又はそれに影響を及ぼすという目的での被験体への化合物の適用又は投与を指す。「有効量」は、被験体に対して所望の効果をもたらすのに必要とされる化合物の量を指す。有効量は当業者に認識されるように投与経路、賦形剤の使用量及び他の活性物質の使用等の他の治療処置との併用の可能性に応じて変化する。
【0035】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、下記の発明を実施するための形態において説明する。本発明の他の特徴、目的及び利点が発明を実施するための形態及び特許請求の範囲から明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0036】
MORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子を同定する本発明の例示的なin vitroスクリーニング方法では、細胞カルシウム蛍光アッセイにおいて、MORを発現する細胞を試験化合物及びMORアンタゴニストで処理した後にカルシウム蛍光強度を測定して、MORが活性化されているかどうかを判断する。MORが活性化されている場合、試験化合物は、MORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子として同定される。
【0037】
2つのパラメーター、すなわち、EC50及びFLIPR(商標)カルシウムアッセイから得られた時間応答曲線の曲線下面積(AUC)は、典型的には試験化合物によって発揮されたMOR活性化の程度を測定するために使用される。本明細書においてEC50は、ベースラインと指定の曝露時間後の最大との間の半分の応答を誘導する化合物の濃度を指す。AUCは、応答曲線の下の面積、すなわちMORアンタゴニストと組み合わせた場合にMORを活性化する化合物の能力の指標を指す。
【0038】
試験化合物がMORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子であることを確認する本発明の例示的なin vivo方法では、試験化合物及びMORアンタゴニストを疼痛モデルマウスに(例えば、限定されないが、静脈内)注射し、基礎潜時(basal latency)を治療の前に記録し、試験潜時(test latency)を注射後の様々な指定時間
で記録し、時間応答曲線を記録し、AUC値を計算して、鎮痛効果がマウスに対して発揮
されているかどうかを判断する。鎮痛効果の観察により、上記試験化合物がMORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子であると確認される。
【0039】
オピオイド受容体に関連する状態、例えば疼痛を治療するための医薬組成物が本発明に含まれ、該組成物は、薬学的に許容可能な担体と、上に述べられる式(I)の化合物の1つとを含む。疼痛の例として、腎疝痛、急性膵炎、狭心症、慢性神経障害性疼痛、慢性複合性局所疼痛症候群及び癌性疼痛が挙げられる。
【0040】
また、オピオイド受容体に関連する状態、例えば疼痛を治療する方法も本発明によって包含され、該方法は有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする被験体に投与することを含む。
【0041】
式(I)の化合物を合成する方法は、当該技術分野で既知である。例えば、R. Larock,
Comprehensive Organic Transformations (2nd Ed., VCH Publishers 1999)、P. G. M. Wuts and T. W. Greene, Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis (4th Ed., John Wiley and Sons 2007)、L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis (John Wiley and Sons 1994)、L. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis (2nd ed., John Wiley and Sons 2009)、及びG. J. Yu et al., J. Med. Chem. 2008, 51, 6044-6054を参照されたい。
【0042】
そのように作製された式(I)の化合物を、最初にin vitroアッセイ、例えば下記実施例72に記載されるFLIPR(商標)カルシウムアッセイを使用して、細胞中でのMORの活性化におけるそれらの効力についてスクリーニングすることができる。その後、in vivoアッセイ、例えばテイルフリック(tail-flick)テストアッセイを使用して、哺乳動物の細胞間オピオイド受容体の構成の調節における効能について、式(I)の化合物を評価することができる。選択された化合物を、オピオイド受容体に関連する状態を治療する際のそれらの化合物の効能を確認するため更に試験してもよい。例えば、オピオイド受容体に関連する状態を有する動物(例えばマウス)に化合物を投与することができ、その後、その治療効果を評価する。その結果に基づいて、適切な投薬範囲及び投与経路を決定することができる。
【0043】
更なる労作を伴わずに、当業者は上記記載に基づいて、本発明を最大限に利用することができると考えられる。したがって、以下の具体的な実施例は、実例に過ぎず、残りの開示を何ら限定するものではないと解釈されるものである。本明細書において引用される全ての出版物は、参照により援用される。
【0044】
71個の式(I)の例示的な化合物の構造及び名称を下記表に示す。これらの化合物を作製する方法は、そのようにして作製された化合物に関する分析データと並んで、下記の実施例1~実施例71に述べられる。これらの化合物を試験するための手順もまた、下記実施例72及び実施例73に記載される。
【0045】
71個の全ての化合物が、MORアンタゴニストと組み合わせた場合、下記表に含まれる上記化合物のEC50及びAUCの値によって示されるように、様々な程度にMORを活性化することが分かった。EC50値を3つの範囲、すなわちA:1μM~3μM、B:3μM~10μM、及びC:10μm超で表す。AUC値を2つの範囲、すなわち+:5000超、及び-:5000未満で表す。
【0046】

【表1】
【0047】
71個の上記化合物の中間体を合成するために使用した3つの手順を以下に記載する。
【0048】
N-フェニルチオウレアを作製するための手順A
1.0N HCl(aq)中のアニリン溶液に、100℃でチオシアン酸アンモニウムを添加した。得られた混合物を16時間~24時間に亘って100℃で撹拌した後、室温に冷却して溶液を得た。溶液を冷水で希釈し、28%の水酸化アンモニウム溶液(pH7超)で中和して沈殿物を形成させた。そのように形成された沈殿物を真空濾過によって収集し、水及びn-ヘキサン/ジエチルエーテルで洗浄して所望の生成物を得た。幾つかの実施例では、収集した沈殿物をカラムクロマトグラフィー又は再結晶化によって精製し、純生成物を得た。
【0049】
ビチアゾール誘導体を作製するための手順B
エタノール中の2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン溶液に、N-フェニル-チオウレアを添加した。得られた溶液を室温で30分間から一晩撹拌した後、減圧下でエタノールを除去した。そのようにして得た残渣を飽和NaHCO3(aq)溶液で処理し、CHClで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィーによって精製して所
望の生成物を得た。
【0050】
カルバモチオイルベンズアミドの合成用中間体を作製するための手順C
アセトン中のアニリン及びベンジルイソチオシアネートの溶液を60℃で30分間~40分間に亘り撹拌した。溶液を冷水に注ぎ、沈殿物を形成させた。沈殿物を真空濾過によって収集し、水で洗浄し、所望の生成物を得て、更なる精製をせずに次の工程で直接使用した。
【0051】
全ての化学物質及び溶媒を商業上の供給元から購入し、受け取ったまま使用した。全ての反応を乾燥窒素の雰囲気下で行った。反応を、Merck 60 F254シリカゲルガラス支持プレート(5cm×10cm)を使用して、TLCによってモニターし、ゾーン(zone)を、紫外線照射(254nm)のもと、又はリンモリブデン酸試薬(Aldrich
)を噴霧した後、80℃で加熱することによって視覚的に検出した。全てのフラッシュカラムクロマトグラフィーを、固定相としてMerck Kieselgel 60、No.9385、230~400メッシュ ASTMシリカゲルを用いて行った。プロトン(H)核磁気共鳴スペクトルを、Varian Mercury-300又はVarian Mercury-400のスペクトロメーターで測定した。化学シフトを、溶媒ピークの共鳴に対するデルタ(δ)スケールについて百万分率(ppm)で記録した。カップリングを説明するため以下の略語を使用した:s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、quin=クインテット、br=ブロード(broad)、
及びm=マルチプレット。Agilent MSD-1100 ESI-MS/MS、Agilent 1200シリーズLC/MSD VL、及びWaters Acquity UPLC-ESI-MS/MSシステムを使用してLCMSデータを測定した。
【実施例
【0052】
実施例1
N-(2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化4】
【0053】
工程1.1-(2-エチルフェニル)チオウレア
【化5】
【0054】
手順Aに従って、2-エチルアニリン(1.00mL、8.10mmol)、1.0N
HCl(aq)(8.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.620g、8.15mmol)を使用して反応を行った。得られた混合物を20時間に亘って撹拌して後処理し(work-up)、そのようにして得た粗生成物をIsco Combi-Flash
Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として1-(2-エチルフェニル)チオウレア(
0.600g、41%)を得た。
【0055】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.69(br,1H)、7.35-7.22(m,4H)、2.67(q,2H)、1.22(t,3H)。
【0056】
工程2.2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン
【化6】
【0057】
酢酸(18mL)中の33%のHBrの5-アセチル-2,4-ジメチルチアゾール(2.59g、16.7mmol)溶液に、フェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(6.59g、17.5mmol)を室温で添加した。溶液を一晩撹拌した後、氷水(80mL)に注ぎ、CHCl(50mLで3回)で抽出した。合わせた有機層を水(40mLで2回)で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(CHCl中、0%→2%のEtOAc)によって精製し、黄色の油として2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(2.23g、57%)を得た。
【0058】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 4.21(s,2H)、2.72(s,6H)。
【0059】
工程3.N-(2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(72.1mg、0.308mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(50.5mg、0.280mmol)を使用して反応を行った。溶液を30分間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(59.2mg、67%)を得た。
【0060】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.61(d,1H)、7.29~7.25(m,2H)、7.17(dd,1H)、6.98(br s,1H)、6.52(s,1H)、2.72~2.64(m,5H)、2.58(s,3H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:316.1[M+H]
【0061】
実施例2
N-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化7】
【0062】
工程1.1-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)チオウレア
【化8】
【0063】
手順Aに従って、2-メトキシ-6-メチルアニリン(1.00g、7.29mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.610g、8.01mmol)を使用して反応を行った。反応物を18時間に亘って撹拌して後処理した後、ピンク色の固体として1-(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)チオウレア(0.860g、60%)を得た。
【0064】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.38(br s,1H)、7.27~7.22(m,1H)、6.88(d,1H)、6.82(d,1H)、3.84(s,3H)、2.31(s,3H)。
【0065】
工程2.N-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(114mg、0.489mmol)、エタノール(6.0mL)、及び1-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)チオウレア(87.3mg、0.445mmol)を使用して反応を行った。溶液を30分間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→40%のEtOAc)によって精製し、淡緑色の固体としてN-(2-メトキシ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(105mg、71%)を得た。
【0066】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.20(dd,1H)、6.90(d,1H)、6.81(d,1H)、6.73(br s,1H)6.47(s,1H)、3.81(s,3H)、2.65(s,3H)、2.56(s,3H)、2.35(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:332.0[M+H]
【0067】
実施例3
N-(2-フェノキシフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化9】
【0068】
工程1.1-(2-フェノキシフェニル)チオウレア
【化10】
【0069】
手順Aに従って、2-フェノキシアニリン(0.851g、4.59mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.384g、5.05mmol)を使用して反応を行った。反応物を16時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2-フェノキシフェニル)チオウレア(0.520g、46%)を得た。
【0070】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.78(br s,1H)、7.45(d,1H)、7.38~7.34(m,2H)、7.26~7.13(m,3H)、7.03~6.94(m,3H)、6.18(br s,2H)。
【0071】
工程2.N-(2-フェノキシフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(118mg、0.503mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-フェノキシフェニル)チオウレア(123mg、0.502mmol)を使用して反応を行った。溶液を30分間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、15%→30%のEtOAc)によって精製し、白色の固体としてN-(2-フェノキシフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(91.4mg、48%)を得た。
【0072】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 8.23(d,1H)、7.75(br s,1H)、7.37(dd,2H)、7.23~7.10(m,2H)、7.05(d,2H)、6.96(t,1H)、6.88(d,1H)、6.62(s,1H)、2.67(s,3H)、2.61(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:380.0[M+H]
【0073】
実施例4
N-(2-クロロフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化11】
【0074】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(126mg、0.537mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-クロロフェニル)チオウレア(100mg、0.537mmol)を使用して反応を行った。溶液を1日撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、淡黄色の固体としてN-(2-クロロフェニル)-2’,4
’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(135mg、78%)を得た。
【0075】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 8.22(d,1H)、7.58(br s,1H)、7.41(d,1H)、7.32(dd,1H)、6.99(dd,1H)、6.66(s,1H)、2.68(s,3H)、2.62(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:322.2[M+H]
【0076】
実施例5
N-(2-フルオロフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化12】
【0077】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(138mg、0.591mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-フルオロフェニル)チオウレア(101mg、0.591mmol)を使用して反応を行った。溶液を1日撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、黄色の固体としてN-(2-フルオロフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(121mg、67%)を得た。1H NMR(CDCl,300MHz)δ 8.15(dd,1H)、7.32(br s,1H)、7.21~7.09(m,2H)、7.04~6.98(m,1H)、6.64(s,1H)、2.68(s,3H)、2.61(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:306.2[M+H]
【0078】
実施例6
N-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化13】
【0079】
工程1.1-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化14】
【0080】
手順Aに従って、5-フルオロ-2-メチルアニリン(0.650g、5.19mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.
435g、5.73mmol)を使用して反応を行った。反応物を一晩に亘って撹拌して後処理した後、灰色の固体として1-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.520g、46%)を得た。
【0081】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.24(s,1H)、7.26~7.09(m,2H)、7.02~6.94(m,1H)、2.14(s,3H)。
【0082】
工程2.N-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(114mg、0.486mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(89.6mg、0.486mmol)を使用して反応を行った。溶液を1時間撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、黄色の固体としてN-(5-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(101mg、65%)を得た。
【0083】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.65(dd,1H)、7.16(dd,1H)、6.96(br s,1H)、6.74(td,1H)、6.62(s,1H)、2.68(s,3H)、2.60(s,3H)、2.29(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:320.0[M+H]
【0084】
実施例7
N-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化15】
【0085】
工程1.1-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化16】
【0086】
手順Aに従って、5-メトキシ-2-メチルアニリン(0.700g、5.10mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.427g、5.61mmol)を使用して反応を行った。反応物を一晩に亘って撹拌して後処理した後、灰色の固体として1-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.425g、42%)を得た。
【0087】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.18(br s,1H)、7.12(d,1H)、6.81(d,1H)、6.74(dd,1H)、3.70(s,3H)、2.09(s,3H)。
【0088】
工程2.N-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(113mg、0.481mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(94.5mg、0.481mmol)を使用して反応を行った。溶液を1時間撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、淡黄色の固体としてN-(5-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(88.7mg、56%)を得た。
【0089】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.38(d,1H)、7.13(d,1H)、6.96(br s,1H)、6.62(dd,1H)、6.58(s,1H)、3.83(s,3H)、2.67(s,3H)、2.59(s,3H)、2.26(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:332.2[M+H]
【0090】
実施例8
N-(2,4-ジメトキシフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化17】
【0091】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(109mg、0.466mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,4-ジメトキシフェニル)チオウレア(98.9mg、0.466mmol)を使用して反応を行った。溶液を1.5時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体としてN-(2,4-ジメトキシフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(85.3mg、53%)を得た。
【0092】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.87(d,1H)、7.41(br s,1H)、6.58~6.53(m,3H)、3.88(s,3H)、3.82(s,3H)、2.67(s,3H)、2.60(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:348.1[M+H]
【0093】
実施例9
N-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化18】
【0094】
工程1.1-(5-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化19】
【0095】
手順Aに従って、5-クロロ-2-メチルアニリン(0.760g、5.37mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.450g、5.90mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、粗生成物をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として1-(5-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.460g、43%)を得た。
【0096】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.63(br s,1H)、7.26~7.23(7.26にてsと重複したm,3H)、5.90(br s,2H)、2.29(s,3H)。
【0097】
工程2.N-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(103mg、0.440mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(5-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア(88.4mg、0.440mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、淡黄色の固体としてN-(5-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(92.3mg、62%)を得た。
【0098】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.87(s,1H)、7.15(d,1H)、7.02(d,1H)、6.91(br s,1H)、6.61(s,1H)、2.68(s,3H)、2.61(s,3H)、2.29(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:336.0[M+H]
【0099】
実施例10
2’,4’-ジメチル-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化20】
【0100】
工程1.1-(2,4,6-トリメチルフェニル)チオウレア
【化21】
【0101】
手順Aに従って、2,4,6-トリメチルアニリン(0.700mL、4.99mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.418g、5.48mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2,4,6-トリメチル-フェニル)チオウレア(0.720g、74%)を得た。
【0102】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.40(br s,1H)、6.95(s,2H,)、6.00(br s,1H)、5.35(br s,1H)、2.29(s,3H)、2.25(s,6H)。
【0103】
工程2.2’,4’-ジメチル-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(96.9mg、0.414mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,4,6-トリメチルフェニル)チオウレア(80.5mg、0.414mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、15%→45%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として2’,4’-ジメチル-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(113mg、83%)を得た。
【0104】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 6.97(s,2H)、6.65(br s,1H)、6.41(s,1H)、2.65(s,3H)、2.56(s,3H)、2.32(s,3H)、2.27(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:330.1[M+H]
【0105】
実施例11
N-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化22】
【0106】
工程1.1-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化23】
【0107】
手順Aに従って、5-ブロモ-2-メチルアニリン(0.500g、2.69mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.230g、2.96mmol)を使用して反応を行った。反応物を一晩に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.213g、32%)を得た。
【0108】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.93(br s,1H)、7.43~7.40(m,2H,)、7.19(d,1H)、5.97(br s,2H)、2.28(s,3H)。
【0109】
工程2.N-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(103mg、0.442mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)チオウレア(108mg、0.442mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(5-ブロモ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(138mg、82%)を得た。
【0110】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 8.02(d,1H)、7.18(dd,1H)、7.09(d,1H)、6.91(br s,1H)、6.61(s,1H)、2.67(s,3H)、2.61(s,3H)、2.28(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:379.9[M+H]
【0111】
実施例12
N-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化24】
【0112】
工程1.1-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化25】
【0113】
手順Aに従って、3-フルオロ-2-メチルアニリン(0.520g、4.16mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.350g、4.60mmol)を使用して反応を行った。反応物を18時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.260g、34%)を得た。
【0114】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.94(br s,1H)、7.27~7.22(m,1H)、7.09~7.00(m,2H)、5.98(br s,2H)、2.25(s,3H)。
【0115】
工程2.N-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(109mg、0.464mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(109mg、0.464mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(3-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(127mg、86%)を得た。
【0116】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.49(d,1H)、7.24~7.18(m,1H)、6.99(br s,1H)、6.87(dd,1H)、6.59(s,1H)、2.67(s,3H)、2.59(s,3H)、2.24(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:320.2[M+H]
【0117】
実施例13
N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化26】
【0118】
工程1.1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)チオウレア
【化27】
【0119】
手順Aに従って、2,6-ジイソプロピルアニリン(0.600mL、3.18mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.270g、3.55mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、褐色の固体として1-(2,6-ジイソプロピル-フェニル)チオウレア(0.280g、37%)を得た。
【0120】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.47(br s,1H)、7.38(dd,1H)、7.24(d,2H)、6.20~5.80(br s,1H)、5.60~5.10(br s,1H)、3.16(septet,2H)、1.24(d,6H)、1.18(d,6H)。
【0121】
工程2.N-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(79.6mg、0.340mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,6-ジイソプロピルフェニル)チオウレア(80.3mg、0.340mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(106mg、84%)を得た。
【0122】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.38(dd,1H)、7.25 2H)、6.73(br s,1H)、6.41(s,1H)、3.27(septet,2H)、2.72(s,3H)、2.57(s,3H)、1.20(d,12H);LC-MS(ESI)m/z:372.1[M+H]
【0123】
実施例14
N-(2,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化28】
【0124】
工程1.1-(2,5-ジメチルフェニル)チオウレア
【化29】
【0125】
手順Aに従って、2,5-ジメチルアニリン(0.500mL、4.01mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.340g、4.47mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、粗生成物をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として1-(2,5-ジメチルフェニル)チオウレア(0.300g、42%)を得た。
【0126】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.76(br s,1H)、7.34(br s,1H)、7.27(d,1H)、7.17(d,1H)、7.12(s,1H)、6.30~5.60(br s,2H)、2.40(s,3H)、2.35(s,3H)。
【0127】
工程2.N-(2,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタ
ノン(108mg、0.459mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,5-ジメチルフェニル)チオウレア(82.8mg、459mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash
Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(106mg、84%)を得た。
【0128】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.46(s,1H)、7.13(d,1H)、6.93(br s,1H)、6.92 1H)、6.54(s,1H)、2.67(s,3H)、2.59(s,3H)、2.35(s,3H)、2.28(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:316.1[M+H]
【0129】
実施例15
N-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化30】
【0130】
工程1.1-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化31】
【0131】
手順Aに従って、4,5-ジメトキシ-2-メチルアニリン(0.370g、2.21mmol)、1.0N HCl(aq)(3.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.200g、2.63mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.210g、42%)を得た。
【0132】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.09(br s,1H)、6.81(s,1H,)、6.70(br s,1H)、3.73(s,3H)、3.69(s,3H)、2.08(s,3H)。
【0133】
工程2.N-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(83.6mg、0.357mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(80.8mg、0.357mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、15%→50%のEtOAc)によって精製し、灰色の固体としてN-(4,5-ジメトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(89.2mg、69%)を得た。
【0134】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.14(s,1H)、6.81(br s,1H)、6.75(s,1H)、6.48(s,1H)、3.89(s,3H)、3.87(s,3H)、2.66(s,3H)、2.57(s,3H)、2.26(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:362.1[M+H]
【0135】
実施例16
N-(2,4-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化32】
【0136】
工程1.1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア
【化33】
【0137】
手順Aに従って、2,4-ジメチルフェニルアニリン(0.720g、5.94mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.540g、7.09mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア(0.270g、25%)を得た。
【0138】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.52(br s,1H)、7.18~7.05(m,3H)、6.20~5.40(br s,2H)、2.33(s,3H)、2.27(s,3H)。
【0139】
工程2.N-(2,4-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(106mg、0.452mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア(81.4mg、0.452mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、40%のEtOAc)によって精製し、赤褐色の固体としてN-(2,4-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(126mg、88%)を得た。
【0140】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.44(d,1H)、7.08~7.05(m,2H)、6.90(br s,1H)、6.50(s,1H)、2.66(s,3H)、2.57(s,3H)、2.33(s,3H)、2.29(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:316.1[M+H]
【0141】
実施例17
N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1
,3-チアゾール-2-アミン
【化34】
【0142】
工程1.1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化35】
【0143】
手順Aに従って、4-フルオロ-2-メチルアニリン(0.370g、4.08mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.340g、4.48mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、紫色の固体として1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.157g、21%)を得た。
【0144】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.63(br s,1H)、7.24~7.19(m,1H)、7.05~6.97(m,2H)、6.20~5.40(br s,2H)、2.32(s,3H)。
【0145】
工程2.N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(83.6mg、0.435mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)チオウレア(80.8mg、0.435mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→50%のEtOAc)によって精製し、暗褐色の固体としてN-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(127mg、92%)を得た。
【0146】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.52(dd,1H)、7.05~6.95(m,3H)、6.52(s,1H)、2.69(s,3H)、2.58(s,3H)、2.33(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:320.1[M+H]
【0147】
実施例18
N-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化36】
【0148】
工程1.1-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)チオウレア
【化37】
【0149】
手順Aに従って、2-フルオロ-6-メチルアニリン(0.440g、3.51mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.294g、3.87mmol)を使用して反応を行った。反応物を16時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)チオウレア(0.266g、41%)を得た。
【0150】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.52(br s,1H)、7.38~7.23(m,1H)、7.10(d,1H)、7.04(t,1H)、6.30~5.60(br s,1H)、2.35(s,3H)。
【0151】
工程2.N-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(105mg、0.447mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)チオウレア(82.4mg、0.447mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→35%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体としてN-(2-フルオロ-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(105mg、74%)を得た。
【0152】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.24~7.19(m,1H)、7.09(d,1H)、7.03(dd,1H)、6.68(br s,1H)、6.52(s,1H)、2.65(s,3H)、2.56(s,3H)、2.37(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:320.1[M+H]
【0153】
実施例19
N-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化38】
【0154】
工程1.1-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化39】
【0155】
手順Aに従って、4-メトキシ-2-メチルアニリン(0.830g、6.05mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.510g、6.66mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、紫色の固体として1-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.450g、38%)を得た。
【0156】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.06(br s,1H)、7.02(d,1H)、6.81(d,1H)、6.73(dd,1H)、3.72(s,3H)、2.13(s,3H)。
【0157】
工程2.N-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(101mg、0.431mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(84.5mg、0.431mmol)を使用して反応を行った。溶液を1時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→50%のEtOAc)によって精製し、褐色の固体としてN-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(117mg、82%)を得た。
【0158】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.39(d,1H)、6.83~6.77(m,2H)、6.72(br s,1H)、6.47(s,1H)、3.82(s,3H)、2.66(s,3H)、2.57(s,3H)、2.31(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:332.1[M+H]
【0159】
実施例20
2’,4’-ジメチル-N-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化40】
【0160】
工程1.1-(3,4,5-トリメトキシフェニル)チオウレア
【化41】
【0161】
手順Aに従って、3,4,5-トリメトキシアニリン(0.730g、3.98mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.330g、4.33mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、灰色の固体として1-(3,4,5-トリメトキシフェニル)チオウレア(0.630g、66%)を得た。
【0162】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.56(br s,1H)、6.68(s,2H)、3.73(s,6H)、3.62(s,3H)。
【0163】
工程2.2’,4’-ジメチル-N-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(96.2mg、0.411mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3,4,5-トリメトキシフェニル)チオウレア(99.6mg、0.411mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、15%→80%のEtOAc)によって精製し、ピンク色の固体として2’,4’-ジメチル-N-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(136mg、88%)を得た。
【0164】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.08(br s,1H)、6.73(s,2H)、6.57(s,1H)、3.89(s,6H)、3.84(s,3H)、2.67(s,3H)、2.60(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:378.1[M+H]
【0165】
実施例21
N-(3,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化42】
【0166】
工程1.1-(3,5-ジメチルフェニル)チオウレア
【化43】
【0167】
手順Aに従って、3,5-ジメチルアニリン(0.701g、5.78mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.480g、6.35mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(3,5-ジメチルフェニル)チオウレア(0.410g、39%)を得た。
【0168】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.82(br s,1H)、6.95(s,1H)、6.83(s,2H)、6.09(br s,2H)、2.32(s,6H)。
【0169】
工程2.N-(3,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(91.6mg、0.447mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3,5-ジメチルフェニル)チオウレア(70.5mg、0.447mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(3,5-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(119mg、85%)を得た。
【0170】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.19(br s,1H)、6.98(s,2H)、6.74(s,1H)、6.56(s,1H)、2.67(s,3H)、2.60(s,3H)、2.33(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:316.0[M+H]
【0171】
実施例22
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化44】
【0172】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(116mg、0.496mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,6-ジメチルフェニル)チオウレア(89.5mg、0.496mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、黄色の固体としてN-(2,6-ジメチル-フェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(116mg、74%)を得た。
【0173】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.21~7.10(m,3H)、6.69(br s,1H)、6.43(s,1H)、2.66(s,3H)、2.56(s,3H)、2.32(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:316.0[M+H]
【0174】
実施例23
N-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化45】
【0175】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(130mg、0.556mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)チオウレア(136mg、0.556mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体としてN-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(191mg、90%)を得た。
【0176】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.61(d,1H)、7.42~7.37(m,2H)、6.91(br s,1H)、6.58(s,1H)、2.67(s,3H)、2.58(s,3H)、2.31(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:380.0[M+H]
【0177】
実施例24
N-[4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化46】
【0178】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(69.2mg、0.296mmol)、エタノール(3.0mL)、及び4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)フェニルチオウレア(88.4mg、0.296mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→50%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-[4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(104mg、81%)を得た。
【0179】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.20(d,1H)、7.74(d,1H)、7.68(dd,1H)、7.25(br s,1H)、6.68(s,1H)、2.67(s,3H)、2.60(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:434.0[M+H]
【0180】
実施例25
1-{4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェニル}エタノン
【化47】
【0181】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(78.1mg、0.402mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-アセチルフェニル)チオウレア(94.1mg、0.402mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、粗生成物を酢酸エチル及びCHClで洗浄し、黄色の固体としてN-(4-アセチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(64.8mg、49%)を得た。
【0182】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 10.78(s,1H)、7.94(d,2H)、7.75(d,2H)、7.08(s,1H)、2.60(s,3H)、2.53(s,3H)、2.51(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:330.1[M+H]
【0183】
実施例26
N-(2,6-ジエチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化48】
【0184】
工程1.1-(2,6-ジエチルフェニル)チオウレア
【化49】
【0185】
手順Aに従って、2,6-ジエチルアニリン(0.860g、5.76mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.530g、6.94mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2,6-ジエチルフェニル)チオウレア(0.470g、39%)を得た。
【0186】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.52(br s ,1H)、7.31(t,1H)、7.19(d,2H)、6.07(br s,1H)、5.34(br s,1H)、2.76~2.56(m,4H)、1.22(t,6H)。
【0187】
工程2.N-(2,6-ジエチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(106mg、0.453mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,6-ジエチルフェニル)チオウレア(94.3mg、0.453mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→50%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2,6-ジエチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(125mg、80%)を得た。
【0188】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.31(dd,1H)、7.20(d,2H)、6.77(br s,1H)、6.41(s,1H)、2.68(q,4H)、2.65(s,3H)、2.55(s,3H)、1.20(t,6H);LC-MS(APCI)m/z:344.1[M+H]
【0189】
実施例27
N-(2-エチル-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化50】
【0190】
工程1.1-(2-エチル-6-メチルフェニル)チオウレア
【化51】
【0191】
手順Aに従って、2-エチル-6-メチルアニリン(0.860g、5.76mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.530g、6.94mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2-エチル-6-メチル-フェニル)チオウレア(0.470g、39%)を得た。
【0192】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.78(br s,1H)、7.27~7.231H)、7.18~7.14(m,2H)、6.40~6.10(br s,1H)、5.45~5.20(br s,1H)、2.68~2.60(m,2H)、2.31(s,3H)、1.21(t,3H)。
【0193】
工程2.N-(2-エチル-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(109mg、0.466mol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチル-6-メチルフェニル)チオウレア(90.6mg、0.466mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチル-6-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(92.6mg、60%)を得た。
【0194】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.25~7.16(m,3H)、6.82(br s,1H)、6.41(s,1H)、2.68(q,2H)、2.64(s,3H)、2.55(s,3H)、2.32(s,3H)、1.19(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:330.1[M+H]
【0195】
実施例28
N-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化52】
【0196】
工程1.1-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)チオウレア
【化53】
【0197】
手順Aに従って、4-ブロモ-2-エチルアニリン(0.840g、4.20mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.380g、4.99mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)チオウレア(0.130g、12%)を得た。
【0198】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.54(br s,1H)、7.49(d,1H)、7.42(dd,1H)、7.12(d,1H)、6.10~5.60(br s,2H)、2.64(q,2H)、1.22(t,3H)。
【0199】
工程2.N-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(72.4mg、0.309mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)チオウレア(80.1mg、0.309mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、褐色のガムとしてN-(4-ブロモ-2-エチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(99.8mg、82%)を得た。
【0200】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.57(d,1H)、7.42~7.36(m,2H)、6.93(br s,1H)、6.55(s,1H)、2.66 3H)、2.64 2H)、2.58(s,3H)、1.25(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:394.1[M+H]
【0201】
実施例29
N-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化54】
【0202】
工程1.1-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア
【化55】
【0203】
手順Aに従って、4-クロロ-2,6-ジメチルアニリン(0.810g、5.20mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.480g、6.31mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア(0.717g、64%)を得た。
【0204】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.43(br s,1H)、7.15(s,2H)、6.20~5.90(br s,1H)、5.50~5.10(br s,1H)、2.28(s,6H)。
【0205】
工程2.N-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(98.8mg、0.422mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア(90.6mg、0.422mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(111mg、75%)を得た。
【0206】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.15(s,2H)、6.85~6.70(m,1H)、6.44(s,1H)、2.64(s,3H)、2.55(s,3H)、2.29(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:350.0[M+H]
【0207】
実施例30
N-(2,3-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化56】
【0208】
工程1.1-(2,3-ジメチルフェニル)チオウレア
【化57】
【0209】
手順Aに従って、2,3-ジメチルアニリン(0.700g、5.78mmol)、1.0N HCl(aq)(7.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.530g、6.96mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(2,3-ジメチルフェニル)チオウレア(0.438g、42%)を得た。
【0210】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.65(br s,1H)、7.22~7.14(m,2H)、7.08(d,1H)、2.32(s,3H)、2.22(s,3H)。
【0211】
工程2.N-(2,3-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(104mg、0.446mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,3-ジメチルフェニル)チオウレア(80.4mg、0.446mmol)を使用して反応を行った。溶液を1時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2,3-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(118mg、83%)を得た。
【0212】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.40(d,1H)、7.15(dd,1H)、7.05(d,1H)、6.94(br s,1H)、6.51(s,1H)、2.67(s,3H)、2.58(s,3H)、2.34(s,3H)、2.24(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:316.0[M+H]
【0213】
実施例31
N-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化58】
【0214】
工程1.1-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア
【化59】
【0215】
手順Aに従って、4-フルオロ-2,6-ジメチルアニリン(0.620g、4.45mmol)、1.0N HCl(aq)(5.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.410g、5.39mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア(0.220g、25%)を得た。
【0216】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.40(br s,1H)、6.86(d,2H)、6.20~5.80(br s,1H)、5.50~5.10(br s,1H)、2.30(s,6H)。
【0217】
工程2.N-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(99.1mg、0.423mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)チオウレア(83.9mg、0.423mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(119mg、84%)を得た。
【0218】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 6.86(d,2H)、6.75(br s,1H)、6.43(s,1H)、2.64(s,3H)、2.55(s,3H)、2.31(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:334.0[M+H]
【0219】
実施例32
4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチル安息香酸
【化60】
【0220】
工程1.4-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-3-メチル安息香酸
【化61】
【0221】
手順Cに従って、4-アミノ-3-メチル安息香酸(0.690g、4.56mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.680mL、5.06mmol)、及びアセトン(10mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として4-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-3-メチル安息香酸(1.43g、100%)を得た。
【0222】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 12.45(s,1H)、11.71(s,1H)、7.98(d,2H)、7.92~7.78(m,3H)、7.66(dd,1H)、7.53(dd,2H)、2.32(s,3H)。
【0223】
工程2.4-(カルバモチオイルアミノ)-3-メチル安息香酸
【化62】
【0224】
メタノール(20mL)中の4-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-3-メチル安息香酸(0.570g、1.81mmol)及びNaOMe(0.294g、5.44mmol)の溶液を室温で3時間撹拌した。溶液を濃縮した。残渣を飽和NHCl(aq)で処理し、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル/n-ヘキサンで洗浄し、淡黄色の固体として4-(カルバモチオイルアミノ)-3-メチル安息香酸(0.145g、38%)を得た。
【0225】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 13.00~12.70(br s,1H)、9.31(s,1H)、7.80(s,1H)、7.73(d,1H)、7.47(d,1H)、2.23(s,3H)。
【0226】
工程3.4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチル安息香酸
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(90.0mg、0.384mmol)、エタノール(3.0mL)、及び4-(カルバモチオイルアミノ)-3-メチル安息香酸(80.8mg、0.384mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、粗生成物をn-ヘキサン/ジエチルエーテルで洗浄し、固体として4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチル安息香酸(43.7mg、33%)を得た。
【0227】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.62(s,1H)、8.31(d,1H)、7.78~7.74(m,2H)、7.03(s,1H)、2.58(s,3H)、2.50~2.47,3H)、2.33(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:346.0[M+H]
【0228】
実施例33
4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチルフェノール
【化63】
【0229】
工程1.1-(4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化64】
【0230】
手順Aに従って、4-アミノ-m-クレゾール(0.560g、4.55mmol)、1.0N HCl(aq)(6.0mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.420g、5.52mmol)を使用して反応を行った。反応物を17時間に亘って撹拌して後処理した後、淡褐色の固体として1-(4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.230g、28%)を得た。
【0231】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.36(br s,1H)、8.99(br s,1H)、7.70~7.30(br s,1H)、6.88(d,1H)、6.61(d,1H)、6.55(dd,1H)、2.06(s,3H)。
【0232】
工程2.4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチルフェノール
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(113mg、0.484mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(80.2mg、0.440mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(CHCl中、0%
→10%のMeOH)によって精製し、褐色の固体として4-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-3-メチルフェノール(86.5mg、62%)を得た。H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.33(s,1H)、9.21(s,1H)、7.25(d,1H)、6.72(s,1H)、6.65(d,1H)、6.59(dd,1H)、2.55(s,3H)、2.45(s,3H)、2.14(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:318.0[M+H]
【0233】
実施例34
{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェニル}メタノール
【化65】
【0234】
工程1.N-{[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]カルバモチオイル}ベンズアミド
【化66】
【0235】
手順Cに従って、2-アミノベンジルアルコール(0.720g、5.85mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.860mL、6.40mmol)、及びアセトン(12mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、灰色の固体としてN-{[2-(ヒドロキシメチル)-フェニル]カルバモチオイル}ベンズアミド(1.73g、100%)を得た。
【0236】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 12.38(br s,1H)、9.22(br s,1H)、7.92(d,2H)、7.76(d,1H)、7.73~7.34(m,6H)、4.73(s,2H)、2.17(br s,1H)。
【0237】
工程2.1-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]チオウレア
【化67】
【0238】
5%NaOH(aq)(9.0mL)中のN-{[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]カルバモチオイル}ベンズアミド(1.02g、3.56mmol)の溶液を70℃で1.5時間撹拌した。溶液を冷やした5%HCl(aq)に注いだ後、濾過により安息香酸を除去した。濾液を飽和NaHCO3(aq)で中和し、CHClで抽出した。合
わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して、固体として1-[2-(ヒドロキシメチル)-フェニル]チオウレア(0.151g、23%)を得た。
【0239】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.11(br s,1H)、7.43(dd,1H)、7.30~7.19(m,3H)、5.20(t,1H)、4.43(d,2H)。
【0240】
工程3.{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェニル}メタノール
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(108mg、0.461mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]チオウレア(76.4mg、0.461mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、粗生成物をn-ヘキサン/ジエチルエーテルで洗浄し、緑色の固体として{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェニル}メタノール(24.2mg、18%)を得た。
【0241】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.40(br s,1H)、7.87(d,1H)、7.43(d,1H)、7.27(dd,1H)、7.10(dd,1H)、6.92(s,1H)、4.57(s,2H)、2.59(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:340.0[M+Na]
【0242】
実施例35
2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェノール
【化68】
【0243】
工程1.N-[(2-ヒドロキシフェニル)カルバモチオイル]ベンズアミド
【化69】
【0244】
手順Cに従って、2-アミノフェノール(0.680g、6.23mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.880mL、6.55mmol)、及びアセトン(12mL)を使用して反応を行った。反応物を30分間に亘って撹拌して後処理した後、固体としてN-[(2-ヒドロキシフェニル)カルバモチオイル]-ベンズアミド(1.60g、95%)を得た。
【0245】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 12.62(br s,1H)、9.18(br s,1H)、7.91(d,2H)、7.69(t,1H)、7.57(dd,2H)、7.42(d,1H)、7.30(dd,1H)、7.11(d,1H)、
7.04(dd,1H)、6.44(br s,1H)。
【0246】
工程2.1-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア
【化70】
【0247】
5%NaOH(aq)(9.0mL)中のN-[(2-ヒドロキシフェニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.90g、3.30mmol)の溶液を70℃で3時間撹拌した。溶液を飽和NHCl(aq)で希釈した後、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(aq)で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮し、固体として1-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア(0.316g、57%)を得た。
【0248】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.74(br s,1H)、8.97(br s,1H)、7.82~7.70(m,1H)、6.96(dd,1H)、6.85(d,1H)、6.74(dd,1H)。
【0249】
工程3.2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェノール
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(113mg、0.485mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-ヒドロキシフェニル)チオウレア(74.1mg、0.440mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]フェノール(106mg、79%)を得た。
【0250】
H NMR(MeOD-d,400MHz)δ 7.95(dd,1H)、6.95~6.82(m,3H)、6.79(s,1H)、2.65(s,3H)、2.56(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:304.0[M+H]
【0251】
実施例36
2’,4’-ジメチル-N-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化71】
【0252】
工程1.1-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]チオウレア
【化72】
【0253】
手順Aに従って、2-(1-ピペリジニル)アニリン(0.700g、3.97mmol)、1.0N HCl(aq)(9.6mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.360g、4.77mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]-チオウレア(0.410g、44%)を得た。
【0254】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.98(br s,1H)、7.25~7.18(m,2H)、7.11~7.05(m,2H)、6.58(br s,2H)、2.89~2.86(m,4H)、1.79~1.73(m,4H)、1.62~1.57(m,2H)。
【0255】
工程2.2’,4’-ジメチル-N-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(90.5mg、0.389mmol)、エタノール(6.0mL)、及び1-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]チオウレア(82.7mg、0.351mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、15%→50%のEtOAc)によって精製し、褐色の固体として2’,4’-ジメチル-N-[2-(1-ピペリジニル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(128mg、91%)を得た。
【0256】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.49(br s,1H)、8.04(d,1H)、7.22~7.16(m,2H)、7.00(dd,1H)、6.60(s,1H)、2.90~2.80(m,4H)、2.68(s,3H)、2.62(s,3H)、1.83~1.56(m,6H);LC-MS(ESI)m/z:371.1[M+H]
【0257】
実施例37
2’,4’-ジメチル-N-[2-(4-モルホリニル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化73】
【0258】
工程1.1-[2-(4-モルホリニル)フェニル)]チオウレア
【化74】
【0259】
手順Aに従って、2-(4-モルホリニル)アニリン(0.880g、4.94mmol)、1.0N HCl(aq)(12mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.450g、5.92mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、固体として1-[2-(4-モルホリニル)フェニル)]チオウレア(0.100g、9%)を得た。
【0260】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 8.84(br s,1H)、7.65(d,1H)、7.15~6.99(m,3H)、3.76~3.74(m,4H)、2.82~2.80(m,4H)。
【0261】
工程2.2’,4’-ジメチル-N-[2-(4-モルホリニル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(98.5mg、0.421mmol)、エタノール(6.0mL)、及び1-[2-(4-モルホリニル)フェニル)]チオウレア(90.8mg、0.383mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、10%→50%のEtOAc)によって精製し、橙色の固体として2’,4’-ジメチル-N-[2-(4-モルホリニル)フェニル)]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(114mg、80%)を得た。
【0262】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.41(br s,1H)、8.04(d,1H)、7.24~7.20(m,2H)、7.04(dd,1H)、6.62(s,1H)、3.92~3.90(m,4H)、2.92~2.90(m,4H)、2.68(s,3H)、2.62(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:373.1[M+H]
【0263】
実施例38
2’,4’-ジメチル-N-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化75】
【0264】
工程1.N-{[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]カルバモチオイル}ベンズアミド
【化76】
【0265】
手順Cに従って、1-(2-アミノフェニル)ピロール(0.510g、3.22mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.450mL、3.42mmol)、及びアセトン(6.0mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間撹拌して後処理した後、橙色の固体としてN-{[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]-カルバモチオイル}ベンズアミド(1.05g、102%)を得た。
【0266】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 12.15(br s,1H)、11.66(br s,1H)、7.92(d,2H)、7.68~7.60(m,2H)、7.51(dd,2H)、7.50~7.40(m,3H)、7.03~6.99(m,2H)、6.21~6.17(m,2H)。
【0267】
工程2.1-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]チオウレア
【化77】
【0268】
5%NaOH(aq)(10mL)中のN-{[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]カルバモチオイル}ベンズアミド(0.830g、2.58mmol)の溶液を70℃で3時間撹拌した。溶液を室温に冷却した後、反応物を5%HCl(aq)でクエンチし、その後CHClで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(aq)で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して黄色の固体として1-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]チオウレア(0.502g、90%)を得た。
【0269】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.13(br s,1H)、7.43~7.31(m,4H)、7.01~6.98(m,2H)、6.24~6.20(m,2H)。
【0270】
工程3.2’,4’-ジメチル-N-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(108mg、0.462mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]チオウレア(91.3mg、0.420mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→40%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として2’,4’-ジメチル-N-[2-(1H-ピロール-1-イル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(87.7mg、59%)を得た。
【0271】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 8.26(d,1H)、7.43(dd,1H)、7.29(d,1H)、7.11(dd,1H)、6.99(br s,1
H)、6.84~6.80(m,2H)、6.61(s,1H)、6.43~6.39(m,2H)、2.67(s,3H)、2.59(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:353.1[M+H]
【0272】
実施例39
-(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)-N,N,2-トリメチル-1,4-ベンゼンジアミン
【化78】
【0273】
工程1.1-[4-(ジメチルアミノ)-2-メチルフェニル]チオウレア
【化79】
【0274】
手順Aに従って、4-ジメチルアミノ-2-メチルアニリン(0.570g、3.79mmol)、1.0N HCl(aq)(10mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.350g、4.55mmol)を使用して反応を行った。反応物を18時間に亘って撹拌して後処理した後、灰色の固体として1-[4-(ジメチルアミノ)-2-メチルフェニル]チオウレア(0.139g、18%)を得た。
【0275】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 8.98(br s,1H)、6.89(d,1H)、6.58(d,1H)、6.53(dd,1H)、2.86(s,6H)、2.10(s,3H)。
【0276】
工程2.N-(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)-N,N,2-トリメチル-1,4-ベンゼンジアミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(101mg、0.430mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-[4-(ジメチルアミノ)-2-メチルフェニル]チオウレア(81.8mg、0.391mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→70%のEtOAc)によって精製し、緑色の固体としてN-(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)-N,N,2-トリメチル-1,4-ベンゼンジアミン(32.9mg、24%)を得た。
【0277】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.19(br s,1H)、7.24(d,1H)、6.69(s,1H)、6.62(d,1H)、6.57(dd,1H)、2.87(s,6H)、2.56(s,3H)、2.45(s,3H)、2.18(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:345.1[M+H]
【0278】
実施例40
N-(3-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化80】
【0279】
工程1.1-(3-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化81】
【0280】
手順Aに従って、3-クロロ-2-メチルアニリン(1.00mL、8.40mmol)、1.0N HCl(aq)(10mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.770g、10.1mmol)を使用して反応を行った。反応物を一晩に亘って撹拌して後処理した後、紫色の固体として1-(3-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.780g、46%)を得た。
【0281】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.95(br s,1H)、7.41(dd,1H)、7.24~7.17(m,2H)、2.37(s,3H)。
【0282】
工程2.N-(3-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(106mg、0.452mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-クロロ-2-メチルフェニル)チオウレア(82.4mg、0.452mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→40%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(3-クロロ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(115mg、83%)を得た。
【0283】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.57(d,1H)、7.26~7.18(m,2H)、7.10(br s,1H)、6.56(s,1H)、2.67(s,3H)、2.58(s,3H)、2.39(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:336.0[M+H]
【0284】
実施例41
2’,4’-ジメチル-N-(3-メチル-2-ピリジニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化82】
【0285】
工程1.N-[(3-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド
【化83】
【0286】
手順Cに従って、2-メチル-3-ピコリン(0.600mL、5.95mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.880mL、6.55mmol)、及びアセトン(12mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、橙色の固体としてN-[(3-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(1.24g、77%)を得た。
【0287】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 9.22(br s,1H)、8.43(br s,1H)、7.91(d,2H)、7.75~7.52(m,5H)、2.41(s,3H)。
【0288】
工程2.1-(3-メチル-2-ピリジニル)チオウレア
【化84】
【0289】
5%NaOH(aq)(9.0mL)中のN-[(3-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.650g、2.40mmol)の溶液を70℃で1.5時間撹拌した。溶液を室温に冷却した後、5%HCl(aq)でクエンチし、その後CHClで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(aq)で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮し、黄色の固体として1-(3-メチル-2-ピリジニル)チオウレア(0.330g、80%)を得た。
【0290】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 11.26(br s,1H)、8.08(d,1H)、7.97(br s,1H)、7.50(d,1H)、7.00(br s,1H)、6.94(dd,1H)、2.30(s,3H)。
【0291】
工程3.2’,4’-ジメチル-N-(3-メチル-2-ピリジニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(126mg、0.537mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-メチル-2-ピリジニル)チオウレア(81.6mg、0.488mmol)を使用して
反応を行った。溶液を4時間に亘って撹拌して後処理した後、粗生成物をn-ヘキサン/ジエチルエーテルで洗浄し、黄色の固体として2’,4’-ジメチル-N-(3-メチル-2-ピリジニル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(125mg、84%)を得た。
【0292】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.24(d,1H)、8.04(br s,1H)、7.45(d,1H)、6.87(dd,1H)、6.80(s,1H)、2.68(s,3H)、2.60(s,3H)、2.33(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:303.0[M+H]
【0293】
実施例42
N-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化85】
【0294】
工程1.N-[(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド
【化86】
【0295】
手順Cに従って、2-アミノ-3-エチル-6-メチルピリジン(0.520g、3.67mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.540mL、4.02mmol)、及びアセトン(6.0mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、橙色の固体としてN-[(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.890g、81%)を得た。
【0296】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 9.25(br s,1H)、7.90(d ,2H)、7.73~7.48(m,5H)、7.16(d,1H)、2.71(q,2H)、2.56(s,3H)、1.26(t,3H)。
【0297】
工程2.1-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)チオウレア
【化87】
【0298】
5%NaOH(aq)(8.0mL)中のN-[(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.560g、1.87mmol)の溶液を
70℃で1.5時間撹拌した。溶液を室温に冷却した後、5%HCl(aq)でクエンチし、その後CHClで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(aq)で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して、白色の固体として1-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)チオウレア(0.180g、49%)を得た。
【0299】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 11.43(br s,1H)、8.00(br s,1H)、7.41(d,1H)、6.91(br s,1H)、6.82(d,1H)、2.58(q,2H)、2.44(s,3H)、1.27(t,3H)。
【0300】
工程3.N-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(106mg、0.453mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)チオウレア(80.4mg、0.453mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→50%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(3-エチル-6-メチル-2-ピリジニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(127mg、93%)を得た。
【0301】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.09(br s,1H)、7.35(d,1H)、6.78(s,1H)、6.74(d,1H)、2.68(s,3H)、2.60(q overlapped with s at 2.59,2H)、2.59(s overlapped with q at 2.60,3H)、2.54(s,3H)、1.30(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:331.1[M+H]
【0302】
実施例43
N-(3-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化88】
【0303】
工程1.1-(3-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化89】
【0304】
手順Aに従って、3-メトキシ-2-メチルフェニルアニリン(0.320g、2.60mmol)、1.0N HCl(aq)(4.5mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.240g、3.15mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、紫色の固体として1-(3-メトキシ-2-メチルフェニル
)チオウレア(0.133g、26%)を得た。
【0305】
H NMR(CDCl+MeOD,400MHz)δ 7.16(dd,1H)、6.81(d,1H)、6.78(d,1H)、3.81(s,3H)、2.08(s,3H)。
【0306】
工程2.N-(3-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(116mg、0.494mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-メトキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(80.8mg、0.412mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→50%のEtOAc)によって精製し、固体としてN-(3-メトキシ-2-メチルフェニル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(105mg、77%)を得た。
【0307】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.25~7.20(m,2H)、6.97(br s,1H)、6.73(d,1H)、6.53(s,1H)、3.85(s,3H)、2.66(s,3H)、2.58(s,3H)、2.19(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:332.1[M+H]
【0308】
実施例44
2’,4’-ジメチル-N-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化90】
【0309】
工程1.1-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]チオウレア
【化91】
【0310】
手順Aに従って、2-メチル-3-(トリフルオロメチル)アニリン(0.310g、1.77mmol)、1.0N HCl(aq)(3.5mL)、及びチオシアン酸アンモニウム(0.160g、2.10mmol)を使用して反応を行った。反応物を20時間に亘って撹拌して後処理した後、白色の固体として1-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]チオウレア(0.248g、60%)を得た。
【0311】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.90~7.70(m,1H)、7.69(d,1H)、7.47(d,1H)、7.40(dd,1H)、2.44(s,3H)。
【0312】
工程2.2’,4’-ジメチル-N-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(99.8mg、0.426mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]チオウレア(90.8mg、0.388mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→50%のEtOAc)によって精製した。収集した固体をジエチルエーテルで洗浄して、緑色の固体として2’,4’-ジメチル-N-[2-メチル-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(35.6mg、25%)を得た。
【0313】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 9.67(br s,1H)、8.17(d,1H)、7.47~7.38(m,2H)、6.95(s,1H)、2.56(s,3H)、2.47(s,3H)、2.35(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:370.1[M+H]
【0314】
実施例45
3-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-2-メチルフェノール
【化92】
【0315】
工程1.N-[(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)カルバモチオイル]ベンズアミド
【化93】
【0316】
手順Cに従って、3-アミノ-2-メチルフェノール(0.590g、4.79mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.710mL、5.27mmol)、及びアセトン(12mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、ベージュ色の固体としてN-[(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(1.16g、85%)を得た。
【0317】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 12.19(br s,1H)、9.18(br s,1H)、7.92(d,2H)、7.67(t,1H)、7.56(dd,2H)、7.26(d overlapped with solvent peak,1H)、7.15(dd,1H)、6.79(d,1H)、4.96(br s,1H)、2.24(s,3H)。
【0318】
工程2.1-(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア
【化94】
【0319】
5%NaOH(aq)(8.0mL)中のN-[(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.480g、1.68mmol)の溶液を70℃で3時間撹拌した。溶液を室温に冷却した後、5%HCl(aq)でクエンチした。沈殿物を濾過により収集して、ベージュ色の固体として1-(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(0.128g、42%)を得た。
【0320】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.60~9.30(br s,1H)、9.24(br s,1H)、7.14(br s,2H)、6.95(dd,1H)、6.72(d,1H)、6.60(d,1H)、1.95(s,3H)。
【0321】
工程3.3-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-2-メチルフェノール
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(113mg、0.481mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(3-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)チオウレア(79.7mg、0.437mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→60%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体として3-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-2-メチルフェノール(14.1mg、10%)を得た。
【0322】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 9.40(s,1H)、9.38(s,1H)、7.17(d,1H)、6.97(dd,1H)、6.82(s,1H)、6.62(s,1H)、2.56(s,3H)、2.47(s,3H)、2.05(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:318.1[M+H]
【0323】
実施例46
N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-2’-フェニル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化95】
【0324】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(4-メチル-2-フェニル-1,3-チアゾール-5-イル)-1-エタノン(73.4mg、0.248mmol)、エタノール(2.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(44.7mg、0.248mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%のEtOAc)によって精製し、褐色のガムとし
てN-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-2’-フェニル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(81.4mg、87%)を得た。
【0325】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.95(d,2H)、7.61(d,1H)、7.50~7.27(m,5H)、7.22(dd,1H)、6.61(s,1H)、2.78~2.68(m,5H)、1.26(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:378.2[M+H]
【0326】
実施例47
N-(2,4-ジメチルフェニル)-4’-メチル-2’-フェニル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化96】
【0327】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(4-メチル-2-フェニル-1,3-チアゾール-5-イル)-1-エタノン(73.4mg、0.248mmol)、エタノール(2.0mL)、及び1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア(44.7mg、0.248mmol)を使用して反応を行った。溶液を6時間に亘って撹拌して後処理した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、20%のEtOAc)によって精製して、橙色の固体としてN-(2,4-ジメチルフェニル)-4’-メチル-2’-フェニル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(60.9mg、65%)を得た。
【0328】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.95(d,2H)、7.50~7.40(m,4H)、7.40~7.20(br s,1H)、7.09~7.05(m,2H)、6.59(s,1H)、2.69(s,3H)、2.34(s,3H)、2.31(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:378.1[M+H]
【0329】
実施例48
2’-(4-クロロフェニル)-N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化97】
【0330】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-[2-(4-クロロフェニル)-4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル]-1-エタノン(90.2mg、0.273mmol)、エタノール(2.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(49.2mg、0.273mmol)を使用して反応を行った。溶液を5時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー
(n-ヘキサン中、0%→20%のEtOAc)によって精製し、橙色の固体として2’-(4-クロロフェニル)-N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(91.3mg、81%)を得た。
【0331】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.88(d,2H)、7.60(d,1H)、7.39(d,2H)、7.38~7.17(m,3H)、6.61(s,1H)、2.78~2.62(m,5H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:412.0[M+H]
【0332】
実施例49
2’-エチル-N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化98】
【0333】
工程1.5-アセチル-2-エチル-4-ジメチルチアゾール
【化99】
【0334】
エタノール(30mL)中のチオプロピオネート(0.890g、9.98mmol)、及び3-クロロ-ペンタ-2,4-ジオン(1.48g、11.0mmol)の溶液を24時間に亘って還流しながら(at reflux)撹拌した。溶液を室温に冷却して濃縮した
後、飽和NaHCO3(aq)で処理し、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮し、高真空下で乾燥して、褐色の液体として5-アセチル-2-エチル-4-ジメチルチアゾール(1.41g、83%)を得た。
【0335】
H NMR(CDCl,400MHz)δ2.99(q,2H)、2.69(s,3H)、2.50(s,3H)、1.38(t 3H)。
【0336】
工程2.2-ブロモ-1-(2-エチル-4-メチル-チアゾール-5-イル)-エタノン
【化100】
【0337】
酢酸(6.0mL)中の33%のHBrの5-アセチル-2-エチル-4-ジメチルチアゾール(0.801g、4.73mmol)溶液に、フェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(1.87g、4.97mmol)を室温で添加した。溶液を一晩撹拌した後、氷水に注ぎ、CHClで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、MgSO4(s)
上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(CHCl中、0%→5%のEtOAc)によって精製し、褐色の固体として2-ブロモ-1-(2-エチル-4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(0.710g、61%)を得た。
【0338】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 4.23(s,2H)、3.03(q,2H)、2.73(s,3H)、1.41(t,3H)。
【0339】
工程3.2’-エチル-N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2-エチル-4-ジメチル-チアゾール-5-イル)-エタノン(110mg、0.445mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(80.3mg、0.445mmol)を使用して反応を行った。溶液を2時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→30%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体として2’-エチル-N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(90.6mg、63%)を得た。
【0340】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.60(d,1H)、7.30~7.25(m,2H)、7.18 1H)、7.16 1H)、6.53(s,1H)、3.00(q,2H)、2.68(q,2H)、2.59(s,3H)、1.40(t,3H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:330.1[M+H]
【0341】
実施例50
N-(2-エチルフェニル)-2’,4’,5-トリメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化101】
【0342】
工程1.2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)プロパン-1-オン
【化102】
【0343】
酢酸(0.80mL)中の33%のHBrの1-(2,4-ジメチルチアゾール-5-イル)プロパン-1-オン(0.101g、0.599mmol)溶液にフェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(0.246g、0.658mmol)を室温で添加した。溶液を36時間に亘って撹拌した後、氷水に注ぎ、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(CHCl中、5%のEtOAc)により精製し、黄色の液体と
して2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)プロパン-1-オン(0.130g、88%)を得た。
【0344】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 4.81(q,1H)、2.73(s,3H)、2.72(s,3H)、1.86(d,3H)。
【0345】
工程2.N-(2-エチルフェニル)-2’,4’,5-トリメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)プロパン-1-オン(126mg、0.506mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(91.2mg、0.506mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→30%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-2’,4’,5-トリメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(120mg、72%)を得た。
【0346】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.55(d,1H)、7.26~7.20(m,2H)、7.13(dd,1H)、2.78~2.60(m,5H)、2.36(s,3H)、2.22(s,3H)、1.23(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:330.1[M+H]
【0347】
実施例51
-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2,2’-ジアミン
【化103】
【0348】
工程1.1-(2-アミノ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)-2-ブロモエタノンヒドロブロミド
【化104】
【0349】
酢酸中の33%のHBrの5-アセチル-2-アミノ-4-メチルチアゾール(0.101g、0.599mmol)及びフェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(0.246g、0.658mmol)の溶液を一晩室温で撹拌した。溶液を氷水及びCHClに注いだ。溶解していない固体を有機層から収集し、ジエチルエーテルで洗浄して、白色の固体として1-(2-アミノ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)-2-ブロモエタノンヒドロブロミド(0.680g、47%)を得た。
【0350】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 8.90~8.40(br,2H)、4.53(s,2H)、2.46(s,3H)。
【0351】
工程2.N-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2,2’-ジアミン
手順Bに従って、1-(2-アミノ-4-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)-2-ブロモエタノンヒドロブロミド(122mg、0.387mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(69.8mg、0.387mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco
Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→90%のEtOAc)によって精製し、赤色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4’-メチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2,2’-ジアミン(88.6mg、72%)を得た。
【0352】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.59(d,1H)、7.29~7.24(m,2H)、7.16(dd,1H)、7.15~7.00(br s,1H)、6.38(s,1H)、5.40~5.10(br s,2H)、2.67(q,2H)、2.53(s,3H)、1.24(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:317.0[M+H]
【0353】
実施例52
4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化105】
【0354】
工程1.5-アセチル-2,4-ジメチルオキサゾール
【化106】
【0355】
酢酸(30mL)中の3-クロロペンタン-2,4-ジオン(6.32g、0.470mol)及び酢酸アンモニウム(10.86g、1.409mol)の溶液を6.0時間に亘って還流しながら撹拌し、室温に冷却した。反応混合物を氷水に注いだ後、溶液を30%NaOH(aq)で中和し(pH5超まで)、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、30%のEtOAc)によって精製し、褐色の油として5-アセチル-2,4-ジメチルオキサゾール(2.77g、42%)を得た。
【0356】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 2.50(s,3H)、2.45(s,6H)。
【0357】
工程1.2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン
【化107】
【0358】
酢酸(4.0mL)中の33%のHBrの5-アセチル-2,4-ジメチルオキサゾール(0.360g、2.59mmol)溶液に、フェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(0.971g、2.59mmol)を室温で添加した。溶液を一晩撹拌した後、氷水に注ぎ、CHClで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、MgSO4(s)上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(CHCl中、0%→3%のEtOAc)によって精製し、褐色の油として2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(0.160g、30%)を得た。
【0359】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 4.27(s,2H)、2.54(s,3H)、2.49(s,3H)。
【0360】
工程3.4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(99.6mg、0.457mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(73.9mg、0.410mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→40%のEtOAc)によって精製し、橙色の固体として4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(74.2mg、60%)を得た。
【0361】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.62(d,1H)、7.30~7.24(m,2H)、7.16(dd,1H)7.01(br s,1H)、6.61(s,1H)、2.68(q,2H)、2.48(s,3H)、2.43(s,3H)、1.24(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:300.1[M+H]
【0362】
実施例53
4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化108】
【0363】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(76.5mg、0.351mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア(63.2mg、0.351mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-F
lash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のEtOAc)によって精製し、赤褐色の固体として4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(91.6mg、87%)を得た。
【0364】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.44(d,1H)、7.08~7.06(m,2H)、6.58(s,1H)、2.47(s,3H,)、2.43(s,3H)、2.33(s,3H)、2.30(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:300.1[M+H]
【0365】
実施例54
4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化109】
【0366】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(78.3mg、0.359mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2,4,6-トリメチルフェニル)チオウレア(69.8mg、0.359mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→20%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体として4-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2,4,6-トリメチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(82.7mg、74%)を得た。
【0367】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 6.97(s,2H)、6.49(s,1H)、2.46(s,3H)、2.41(s,3H)、2.32(s,3H)、2.27(s,6H);LC-MS(ESI)m/z:314.1[M+H]
【0368】
実施例55
5-(2,4-ジメチル-1,3-チアゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン
【化110】
【0369】
工程1.2-アジド-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン
【化111】
【0370】
ジメチルホルムアミド(3.0mL)中の2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(301mg、1.28mmol)の溶液にアジ化ナトリウム(100mg、1.54mmol)を室温で添加し、40分間撹拌した。反応溶液を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮し、高真空下で乾燥して、褐色の固体として2-アジド-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(238mg、93%)を得た。
【0371】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 4.26(s,2H)、2.73(s,6H)。
【0372】
工程2.5-(2,4-ジメチル-1,3-チアゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン
THF(5.0mL)中の2-アジド-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(108mg、0.552mmol)及びトリフェニルホスフィン(217mg、0.828mmol)の溶液に2-エチルフェニルイソシアネート(86.0μL、0.610mmol)を室温で添加した。室温で4時間撹拌した後、混合物を、飽和NaHCO3(aq)を添加することによってクエンチし、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、5%→60%のEtOAc)によって精製し、油を得た。得られた油をCHClとエーテルとの混合物で再結晶化し、5-(2,4-ジメチル-1,3-チアゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン(5.1mg、3%)を得た。
【0373】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.96(d,1H)、7.29~7.22(m,2H)、7.06(dd,1H)、6.90(s,1H)、6.67(br
s,1H)、2.69 3H)、2.682H)、2.49(s,3H)、1.30(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:300.1[M+H]
【0374】
実施例56
5-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン
【化112】
【0375】
工程1.2-アジド-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン
【化113】
【0376】
ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(1.10g、5.04mmol)の溶液にアジ化ナトリウ
ム(0.393g、6.05mmol)を室温で添加し、1.5時間撹拌した。反応溶液を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、40%のEtOAc)によって精製し、褐色の油として2-アジド-1-(2,4-ジメチル-オキサゾール-5-イル)エタノン(0.720g、79%)を得た。
【0377】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 4.32(s,2H)、2.51(s,3H)、2.49(s,3H)。
【0378】
工程2.5-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン
1,4-ジオキサン(3.0mL)中の2-アジド-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(135mg、0.752mmol)、2-エチルフェニルイソチオシアネート(102mg、0.626mmol)、及びトリフェニルホスフィン(97.1mg、0.752mmol)の溶液を65℃で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のEtOAc)及び(n-ヘキサン中、0%→20%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体として5-(2,4-ジメチル-1,3-オキサゾール-5-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-オキサゾール-2-アミン(5.1mg、3%)を得た。
【0379】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.91(d,1H)、7.27~7.23(m,2H)、7.09(dd,1H)、6.98(s,1H)、2.68(q,2H)、2.47(s,3H)、2.27(s,3H)、1.29(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:284.2[M+H]
【0380】
実施例57
メチル{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート
【化114】
【0381】
工程1.メチル{2-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート
【化115】
【0382】
手順Cに従って、(2-アミノ-チアゾール-5-イル)-酢酸メチルエーテル(0.590g、3.43mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.510mL、3.77mmol)、及びアセトン(10mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、黄色の固体としてメチル{2-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート(0.750g、65%)を得た。
【0383】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 9.12(br s,1H)、7.91(d,2H)、7.67(dd,1H)、7.56(dd,2H)、6.91(s,1H)、3.78(s,2H)、3.75(s,3H)。
【0384】
工程2.メチル[2-(カルバモチオイルアミノ)-1,3-チアゾール-5-イル]アセテート
【化116】
【0385】
メタノール(5.0mL)中のメチル{2-[(ベンゾイルカルバモチオイル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート(285mg、0.850mmol)、及びNaOMe(68.9mg、1.28mmol)の溶液を室温で3時間撹拌した。反応混合物に、更に1.5当量のNaOMeを添加し、一晩撹拌した。溶液を飽和NHCl(aq)でクエンチした後、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して、橙色の固体としてメチル[2-(カルバモチオイルアミノ)-1,3-チアゾール-5-イル]アセテート(0.128g、65%)を得た。H NMR(CDCl+MeOD,400MHz)δ 6.66(s,1H)、3.66(s,3H)、3.61(s,2H)。
【0386】
工程3.メチル{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(116mg、0.495mmol)、エタノール(3.0mL)、及びメチル[2-(カルバモチオイルアミノ)-1,3-チアゾール-5-イル]アセテート(95.4mg、0.412mmol)を使用して反応を行った。溶液を5時間に亘って撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→60%のEtOAc)によって精製し、固体としてメチル{2-[(2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-イル)アミノ]-1,3-チアゾール-5-イル}アセテート(100mg、66%)を得た。
【0387】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 6.75(s,1H)、6.67(s,1H)、3.75(s,3H)、3.73(s,2H)、2.68(s,3H)、2.62(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:367.1[M+H]
【0388】
実施例58
2’,4’-ジメチル-N-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化117】
【0389】
工程1.N-[(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)カルバモチオイル]ベン
ズアミド
【化118】
【0390】
手順Cに従って、2-アミノ-4-メチルチアゾール(0.400g、3.50mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.520mL、3.87mmol)、及びアセトン(12mL)を使用して反応を行った。反応物を40分間に亘って撹拌して後処理した後、橙色の固体としてN-[(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.790g、81%)を得た。
【0391】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 9.10(br s,1H)、7.91(d,2H)、7.65(dd,1H)、7.56(dd,2H)、6.62(s,1H)、2.41(s,3H)。
【0392】
工程2.1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)チオウレア
【化119】
【0393】
メタノール(10mL)中のN-[(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)カルバモチオイル]ベンズアミド(0.420g、1.51mmol)、及びNaOMe(0.245g、4.53mmol)の溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を除去し、飽和NHCl(aq)でクエンチし、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して、橙色の固体として1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)チオウレア(79.8mg、31%)を得た。
【0394】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 11.48(br s,1H)、8.80(br s,2H)、6.66(s,1H)、2.21(s,3H)。
【0395】
工程3.2’,4’-ジメチル-N-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(102mg、0.437mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)チオウレア(68.8mg、0.397mmol)を使用して反応を行った。溶液を一晩撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→60%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体として2’,4’-ジメチル-N-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(95.6mg、79%)を得た。
【0396】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 6.76(s,1H)、6.27(br s,1H)、2.69(s,3H)、2.63(s,3H)、2.34(s,3H);LC-MS(APCI)m/z:309.1[M+H]
【0397】
実施例59
N-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化120】
【0398】
工程1.N-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモチオイル)ベンズアミド
【化121】
【0399】
手順Cに従って、2-アミノ-ベンゾチアゾール(0.320g、2.13mmol)、ベンゾイルイソチオシアネート(0.300mL、2.22mmol)、及びアセトン(10mL)を使用して反応を行った。反応物を50分間に亘って撹拌して後処理した後、黄色の固体としてN-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモチオイル)ベンズアミド(0.330g、49%)を得た。
【0400】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 12.87(br s,1H)、12.27(br s,1H)、8.13(d,1H)、8.06~7.99(m,2H)、7.80(t,1H)、7.71~7.31(m,5H)。
【0401】
工程2.1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)チオウレア
【化122】
【0402】
メタノール(10mL)中のN-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イルカルバモチオイル)ベンズアミド(0.320g、1.02mmol)、及びNaOMe(0.170g、3.15mmol)の溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去した。残渣を飽和NHCl(aq)で処理し、CHCl及びEtOAcで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、40%のEtOAc)によって精製し、白色の固体として1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)チオウレア(36.9mg、17%)を得た。
【0403】
H NMR(DMSO-d,300MHz)δ 11.80(br s,1H)、9.12(br s,2H)、7.92(d,1H)、7.70(br d,1H)、7.40(dd,1H)、7.27(dd,1H)。
【0404】
工程3.N-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(44.4mg、0.190mmol)、エタノール(2.0mL)、及び1-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)チオウレア(36.1mg、0.172mmol)を使用して反応を行った。溶液を6時間に亘って撹拌して後処理した後、固体を濾過によって収集し、水及びCHClで洗浄して、淡褐色の固体としてN-(1,3-ベンゾチアゾール-2-イル)-2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(34.8mg、59%)を得た。
【0405】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 7.85(br d,1H)、7.54(br s,1H)、7.37(dd,1H)、7.25~7.10(m,2H)、2.60(s,3H)、2.54(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:345.0[M+H]
【0406】
実施例60
4-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化123】
【0407】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチルフェニル)エタノン(130mg、0.572mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(93.8mg、0.520mmol)を使用して反応を行った。溶液を1.5時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→7%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体として4-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(122mg、76%)を得た。
【0408】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.67(d,1H)、7.48(d,1H)、7.28~7.22(m,2H)、7.13(dd,1H)、7.10~7.03(m,2H)、6.48(s,1H)、2.68(q,2H)、2.45(s,3H)、2.34(s,3H)、1.25(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:309.2[M+H]
【0409】
実施例61
N-(2-エチルフェニル)-4-(4-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化124】
【0410】
手順Bに従って、2-ブロモ-4-メチルアセトフェノン(114mg、0.534m
mol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(87.5mg、0.485mmol)を使用して反応を行った。溶液を1.5時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→5%のEtOAc)によって精製し、白色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4-(4-メチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(115mg、81%)を得た。
【0411】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.71(d,2H)、7.65(d,1H)、7.29~7.25(m,2H)、7.20(d,2H)、7.15(dd,1H)、6.71(s,1H)、2.70(q,2H)、2.37(s,3H)、1.26(t,3H);LC-MS(APCI)m/z:295.2[M+H]
【0412】
実施例62
4-(3,4-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-7-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化125】
【0413】
手順Bに従って、7-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1,5-ベンゾジオキセピン(112mg、0.413mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(74.5mg、0.413mmol)を使用して反応を行った。溶液を6時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→30%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体として4-(3,4-ジヒドロ-2H-1,5-ベンゾジオキセピン-7-イル)-N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(96.6mg、66%)を得た。
【0414】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.65(d,1H)、7.45(d,1H)、7.39(dd,1H)、7.35~7.24(m,2H)、7.14(dd,1H)、7.10(br s,1H)、6.99(d,1H)、6.65(s,1H)、4.24(t,4H)、2.69(q,2H)、2.21(quin,2H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:353.1[M+H]
【0415】
実施例63
N-(2-エチルフェニル)-4-(2-ピリジニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化126】
【0416】
手順Bに従って、2-ブロモ-(2-ピリジニル)-1-エタノンヒドロブロミド(110mg、0.391mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(70.5mg、0.391mmol)を使用して反応を行った。溶液を18時間に亘って撹拌して後処理した後、粗生成物をCHCl/ジエチルエーテルによる再結晶化によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4-(2-ピリジニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(23.7mg、22%)を得た。
【0417】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 8.61(d,1H)、7.94(d,1H)、7.74(dd,1H)、7.65(d,1H)、7.34(s,1H)、7.30~7.14(m,4H)、2.70(q,2H)、1.26(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:282.1[M+H]
【0418】
実施例64
N-(2-エチルフェニル)-4-(2-チオフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化127】
【0419】
工程1.2-ブロモ-1-(2-チオフェニル)エタノン
【化128】
【0420】
酢酸(5.0mL)中の33%のHBrの2-アセチルチオフェン(0.310g、2.46mmol)溶液にフェニルトリメチルアンモニウム三臭化物(0.970g、2.58mmol)を室温で添加した。溶液を一晩撹拌した後、氷水へ注ぎ、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のCHCl)によって精製し、褐色の油として2-ブロモ-1-(2-チオフェニル)エタノン(0.287g、57%)を得た。
【0421】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.81(d,1H)、7.72(d,1H)、7.17(dd,1H)、4.36(s,2H)。
【0422】
工程2.N-(2-エチルフェニル)-4-(2-チオフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2-チオフェニル)エタノン(94.9mg、0.463mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(83.4mg、0.463mmol)を使用して反応を行った。溶液を1時間撹拌して後処理した後、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、40%のEtOAc)によって精製し、暗色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4-(2-チ
オフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(67.2mg、51%)を得た。
【0423】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.60(d,1H)、7.37(d,1H)、7.33~7.20(m,3H)、7.16(dd,1H)、7.09(br
s,1H)、7.04(dd,1H)、6.65(s,1H)、2.69(q,2H)、1.27(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:287.0[M+H]
【0424】
実施例65
N-(2-エチルフェニル)-2,4’-ビ-1,3-チアゾール-2’-アミン
【化129】
【0425】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(1,3-チアゾ-2-イル)エタノン(78.6mg、0.381mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(68.7mg、0.381mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→30%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-2,4’-ビ-1,3-チアゾール-2’-アミン(84.8mg、77%)を得た。
【0426】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.83(d,1H)、7.60(d,1H)、7.34~7.26(m,3H)、7.20(dd,1H)、7.08(br
s,1H)、2.70(q,2H)、1.26(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:288.0[M+H]
【0427】
実施例66
N-(2-エチルフェニル)-8H-インデノ[1,2-d][1,3]チアゾール-2-アミン
【化130】
【0428】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-インダノン(105mg、0.498mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(89.7mg、0.498mmol)を使用して反応を行った。溶液を3時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→40%のEtOAc)によって精製し、ベージュ色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-8H-インデノ[1,2-d][1,3]チアゾール-2-アミン(48.7mg、33%)を得た。
【0429】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.66(d,1H)、7.59(d
,1H)、7.46(d,1H)、7.35~7.26(m,3H)、7.22~7.18(m,2H)、3.72(s,2H)、2.71(q,2H)、1.26(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:293.1[M+H]
【0430】
実施例67
エチル5-{2-[(2-エチルフェニル)アミノ]-1,3-チアゾール-4-イル}-1,2-オキサゾール-3-カルボキシレート
【化131】
【0431】
手順Bに従って、エチル-5-(ブロモアセチル)イソオキサゾール-3-カルボキシレート(106mg、0.406mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(73.2mg、0.406mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash
Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→20%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてエチル5-{2-[(2-エチルフェニル)アミノ]-1,3-チアゾール-4-イル}-1,2-オキサゾール-3-カルボキシレート(114mg、82%)を得た。
【0432】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.57(d,1H)、7.32~7.13(m,5H)、6.95(s,1H)、4.46(q,2H)、2.69(q,2H)、1.44(t,3H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:344.1[M+H]
【0433】
実施例68
N-(2-エチルフェニル)-4-(3-フェニル-1,2-オキサゾール-5-イル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化132】
【0434】
手順Bに従って、5-(ブロモアセチル)-3-フェニルイソオキサゾール(101mg、0.380mmol)、エタノール(3.0mL)、及び1-(2-エチルフェニル)チオウレア(68.4mg、0.379mmol)を使用して反応を行った。溶液を5時間撹拌して後処理した後、残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→60%のEtOAc)によって精製し、白色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4-(3-フェニル-1,2-オキサゾール-5-イル)-1,3-チアゾール-2-アミン(89.8mg、68%)を得た。
【0435】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.84(br s,2H)、7.59(d,1H)、7.56~7.45(m,3H)、7.32~7.20(m,3H)、7.15(s,1H)、6.90~6.82(m,1H)、2.70(q,2H)、1.25(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:348.1[M+H]
【0436】
実施例69
2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン
【化133】
【0437】
手順Bに従って、2-ブロモ-1-(2,4-ジメチル-チアゾール-5-イル)エタノン(92.4mg、0.395mmol)、エタノール(3.0mL)、及びチオウレア(30.1mg、0.395mmol)を使用して反応を行った。溶液を4時間に亘って撹拌して後処理した後、粗生成物をn-ヘキサン中の10%ジエチルエーテル溶液で洗浄し、黄色の固体として2’,4’-ジメチル-4,5’-ビ-1,3-チアゾール-2-アミン(43.9mg、53%)を得た。
【0438】
H NMR(DMSO-d,400MHz)δ 7.15(br s,2H)、6.62(s,1H)、2.54(s,3H)、2.44(s,3H);LC-MS(ESI)m/z:212.0[M+H]
【0439】
実施例70
N-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン
【化134】
【0440】
酢酸(4.0mL)中の1-(2-エチルフェニル)チオウレア(0.350g、1.94mmol)及びブロモアセトアルデヒドジメチルアセタール(0.330g、1.94mmol)の溶液を2時間に亘って還流しながら撹拌した。溶液を室温に冷却した後、飽和NaHCO3(aq)を添加することによってクエンチし、CHClで抽出した。合わせた有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。粗生成物をn-ヘキサン中の20%ジエチルエーテル溶液で洗浄し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-1,3-チアゾール-2-アミン(0.120g、30%)を得た。
【0441】
H NMR(CDCl,400MHz)δ 7.60(d,1H)、7.27~7.24(m,3H)、7.13(dd,1H)、7.10~6.90(br s,1H)、6.58(d,1H)、2.67(q,2H)、1.24(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:205.0[M+H]
【0442】
実施例71
N-(2-エチルフェニル)-4-メチル-1,3-チアゾール-2-アミン
【化135】
【0443】
酢酸(4.0mL)中の1-(2-エチルフェニル)チオウレア(0.360g、2.00mmol)及び1-ブロモ-2,4-ジメトキシプロパン(0.330mL、2.44mmol)の溶液を3時間に亘って還流しながら撹拌した。溶液を室温に冷却し、濃縮した後、EtOAcで希釈して、水及び飽和NaHCO3(aq)で洗浄した。有機層をMgSO4(s)上で乾燥し、濾過し、濃縮して残渣を得た。残渣をIsco Combi-Flash Companionカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン中、0%→20%のEtOAc)によって精製し、黄色の固体としてN-(2-エチルフェニル)-4-メチル-1,3-チアゾール-2-アミン(0.114g、26%)を得た。
【0444】
H NMR(CDCl,300MHz)δ 7.57(d,1H)、7.27~7.20(m,2H)、7.11(dd,1H)、7.05(br s,1H)、6.13(s,1H)、2.66(q,2H)、2.28(s,3H)、1.23(t,3H);LC-MS(ESI)m/z:219.0[M+H]
【0445】
実施例72
他の化合物と同様、上記の実施例1~実施例71で作製された例示的な化合物を、下に述べられる手順に従ってオピオイド受容体活性の調節について試験した。
【0446】
細胞培養
hMOR及びGα15を発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)-K1細胞(CHO-K1/MOR/Gα15)を10μg/mLのハイグロマイシンB(Invivogen
)、20μg/mLのゼオシン(Invivogen)及びP/S/F(100単位/mLのペニ
シリン、100μg/mLのストレプトマイシン、10%ウシ胎児血清)で補足したF12培地(GIBCO)で培養した。培養物を加湿した5%COインキュベーターにおいて3
7℃でインキュベートした。
【0447】
FLIPR(商標)カルシウムアッセイ
アッセイを実行する前日に、透明な平底を有するCORNING(商標)ブラック96ウェルアッセイプレートを0.1mg/mLのポリ-L-リジン溶液で被覆した。CHO-K1/MOR/Gα15細胞をF12培地に懸濁し、200μL培地中、約8×10細胞/ウェルの密度で蒔いた。アッセイの前に、37℃、10%COの加湿雰囲気下で細胞を一晩インキュベートして、80%~90%のコンフルエント細胞単層に到達させた。アッセイの日、150μLの培地をプレートの各ウェルから除去した。各ウェルに1×アッセイバッファー(HBSS:KCl 5mM、KHPO 0.3mM、NaCl
138mM、NaHCO 4mM、NaHPO 0.3mM、d-グルコース 5.6mM、追加の20mM HEPES及び13mM CaClを含む、pH7.4)及び2.5mMのプロベネシドに溶解したFLIPR(商標)カルシウムアッセイ試薬(米国カリフォルニア州サニーベールのMolecular Devices Corporation;50μL)を
添加した。また、37℃で1時間のインキュベーションの後、試験化合物を単独で又はナロキソン(MORアンタゴニスト)と共に各ウェルに添加した。FlexStationIII測定器(Molecular Devices Corp.)を使用して、ロボットによる細胞懸濁液の注
射の後、[Ca2+蛍光の増加量を、485nmの励起波長及び525nmの発光波
長を使用して、1.52秒間隔でモニターした。[Ca2+蛍光を注射から90秒後まで測定した。6ウェル~12ウェルの細胞による蛍光強度を平均し、[Ca2+蛍光平均のAUCを積分することにより[Ca2+放出の相対量を特定した。
【0448】
MORのアンタゴニスト-アゴニストアロステリック調節因子(AAM)の同定
MOR及びGα15を発現するCHO-K1細胞株(GenScript)を使用して、高感度
ハイスループットスクリーン(HTS)システムを設定した。CHO-K1/MOR/Gα15細胞のFLIPR(商標)カルシウムアッセイにおいて、MORの活性化は細胞内のカルシウム放出を誘発し、それは相対蛍光単位(FRU)の増加をもたらした。このシステムにおいて、MOR特異的アゴニストであるD-ala2-nmephe4-gly-ol-エンケファリン(DAMGO)のEC50値は0.67nMであるとわかった。ナロキソン(オピオイドアンタゴニスト;20nM)の不在下又は存在下でHTSを行ってAAMを同定した。
【0449】
135000個以上の既知の化合物をスクリーニングしたところ、化合物1はより良好なEC50値で同定された活性化合物の1つであった。化合物1は、ナロキソンの存在下で著しいカルシウム放出を誘導した。ナロキソン(20nM)との同時投与により、化合物1は用量依存的にカルシウム放出を誘導した。ナロキソンと併用した化合物1の最大効果(Emax)はDAMGOのEmaxの43%であり、EC50値は4.0μMであった。
【0450】
さらに、幾つかの濃度の化合物1の存在下でのナロキソンの濃度-反応曲線を、FLIPR(商標)カルシウムアッセイによって得た。各濃度の化合物1におけるナロキソン効能の増加の大きさを記録した。
【0451】
化合物1の濃度を変化させることにより、ナロキソンのEmax及び効力の両方が変更されたことがわかった。また、ナルトレキソン(別のMORアンタゴニスト)と組み合わせた場合、化合物1は同様の効力を発揮するが、ナロキソンを含む組み合わせによる効能と比較してより高い効能を発揮するMORのAAMであることがわかった。
【0452】
MORのAAMの特性評価
従来のアロステリック調節因子は、化合物を修飾することによって調節された標的タンパク質活性の様式によって分類される。陽性アロステリック調節因子(PAM)は、受容体に結合した場合、オルソステリック(orthosteric)アゴニストの結合親和性又は効能
を増強し、陰性アロステリック調節因子(NAM)は、オルソステリックアゴニストの結合親和性又は効能を阻害する。
【0453】
また、化合物1がPAM又はNAMの効果をもたらす可能性があるかどうかを判断するため、化合物1を調べた。化合物1の存在下又は不在下でFLIPR(商標)カルシウムアッセイを使用して、構造上ナロキソンに近いオピオイド受容体の部分アゴニストであるモルヒネの濃度-反応曲線を得た。
【0454】
モルヒネのEmax及び効力のいずれもが、試験したいずれの濃度の化合物1によってもあまり変更されなかったことがわかった。モルヒネ単独は、30μM、10μM、又は3.3μMの化合物1と合わせたモルヒネと比較して同様のEmaxをもたらした。これらの結果は、化合物1がMORのPAM又はNAMの効果を何ら発揮することなく、オピエートアンタゴニストの作用を調節したことを実証する。
【0455】
MORのAAMとしての71個の化合物の評価
化合物1及び70個のその構造類縁体(いずれも上の実施例1~実施例71で作製した
)を、FLIPR(商標)カルシウムアッセイを使用してEC50とAUC値との両方によって評価した。
【0456】
ナロキソンと組み合わせた場合、このアッセイで試験した71個の全ての化合物は、上の表に示されるそれらの化合物のEC50及びAUCの値によって示される種々の程度にMORを活性化することがわかった。これらの試験した化合物のうち、化合物1、化合物17、化合物29、化合物33、化合物45、化合物47、化合物49、化合物70、化合物85、化合物95、化合物102及び化合物106は各々、10μM未満のEC50値を示し、化合物1、化合物4、化合物14、化合物17、化合物21、化合物29、化合物33、化合物35、化合物43、化合物47、化合物53、化合物55、化合物65、化合物85、化合物95、化合物102及び化合物105~化合物107は各々、5000超のAUC値を示した。
【0457】
実施例73
ナロキソンはテイルフリックテストにおいて化合物1を注射したマウスで抗侵害受容効果をもたらした。
雄性野生型B6マウス(25g~30g)を12時間の明/暗サイクルの温度管理された動物飼育室で維持した。プロトコルは、台湾の国立健康研究所の動物実験委員会によって承認された。神経科学研究の動物の使用に関する指針、及び国際疼痛学会の意識のある動物における実験的疼痛の調査のための倫理指針に従って動物実験を行った。
【0458】
Tail-Flick Analgesia Meter(米国アラバマ州トラスズビルのColumbia Instruments)を使用して、マウスのテイルフリック潜時を測定した。各測定のカットオフ時間は、組織損傷を回避するため10秒であった。基礎潜時(秒単位)を治療前に記録し、試験潜時(これも数単位)を化合物の静脈内注射から30分後、60分後、90分後、120分後及び180分後に記録した。0分間~180分間に生じる抗侵害受容効果について、様々な濃度の化合物に由来する時間応答曲線を得た。また、様々な濃度に対応するAUC値を計算した。試験潜時から基礎潜時を引くことにより、抗侵害受容効果を定量的に計算した。ED50値は、Crocker et al., Pharmacol Biochem Behav,
1984, 21, 133-136に報告されるアップ-アンド-ダウン法によって特定した。
【0459】
AAMがin vivoにおいてナロキソンによって活性化されるようにMORの固有の性質を変更し得るかどうかを調べるため、急性の処理の後にテイルフリックテストを行った。25mg/kg、50mg/kg又は100mg/kg(静脈内)の化合物1単独では、B6マウスにおいて何らの抗侵害受容効果を生じなかった。一方、予想外に、10mg/kgのナロキソンと25mg/kg、50mg/kg及び100mg/kg(静脈内)の化合物1との両方を注射したマウスにおいてテイルフリック応答の著しい阻害が観察され、それぞれ、114.8±26、159.8±60、及び384±87(min×s)のAUC値を得た。100mg/kgで化合物1を注射したマウスでは、テイルフリック応答の阻害におけるナロキソンのED50値は、17.5±4mg/kgであることがわかった。予想外に、ナロキソンを含まないビヒクルのみを注射したマウスでは、最高用量の100mg/kgの化合物1であっても抗侵害受容効果は観察されなかった。これらのin vivoの結果も、化合物1がMORのAAMとしての役割を果たしたことを示す。
【0460】
他の実施形態
本明細書に開示される特徴の全てを任意の組合せで組み合わせてよい。本明細書に開示されるそれぞれの特徴は、同じ目的、同等の目的又は類似の目的にかなう代替的な特徴によって置き換えることができる。このように、表現上特に記載が無い限り、開示されるそれぞれの特徴は、一連の包括的な同等の特徴又は類似の特徴の一例に過ぎない。
【0461】
さらに、上記記載から、当業者は、本発明の必須の特性を容易に突きとめることができ、そしてその趣旨及び範囲から逸脱しなければ、それを様々な使用及び状況に適合させるために、本発明の様々な変化及び変更を行うことが可能である。このように、他の実施形態も特許請求の範囲内である。