(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-22
(45)【発行日】2022-12-01
(54)【発明の名称】ワーク処理装置
(51)【国際特許分類】
B23Q 11/00 20060101AFI20221124BHJP
B23Q 17/24 20060101ALI20221124BHJP
B23Q 17/22 20060101ALI20221124BHJP
B25J 19/04 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
B23Q11/00 M
B23Q17/24 Z
B23Q17/24 C
B23Q17/22 A
B25J19/04
(21)【出願番号】P 2020511826
(86)(22)【出願日】2019-10-25
(86)【国際出願番号】 JP2019041971
(87)【国際公開番号】W WO2021079500
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2020-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】506329292
【氏名又は名称】スターテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134326
【氏名又は名称】吉本 聡
(72)【発明者】
【氏名】菱川 辰巳
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和也
(72)【発明者】
【氏名】足立 伊左雄
【審査官】中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-168463(JP,U)
【文献】特開平11-216635(JP,A)
【文献】特開2002-224631(JP,A)
【文献】特開昭62-063043(JP,A)
【文献】特開昭60-250402(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0074854(KR,A)
【文献】特開昭61-244483(JP,A)
【文献】特開平03-111307(JP,A)
【文献】実開昭61-020247(JP,U)
【文献】特開昭59-142039(JP,A)
【文献】特開2011-040707(JP,A)
【文献】特開2009-131913(JP,A)
【文献】特開2018-034223(JP,A)
【文献】特開2016-168661(JP,A)
【文献】特開2017-019098(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108742296(CN,A)
【文献】特開昭61-242682(JP,A)
【文献】特開2017-080842(JP,A)
【文献】中国実用新案第206663236(CN,U)
【文献】特開2017-052055(JP,A)
【文献】特開2019-063941(JP,A)
【文献】中国実用新案第201070762(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 47/34
B23Q 11/00-13/00
B25J 1/00-21/02
G05B 19/406
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、
その基部に回転可能に接続され、前記基部に対して放射状に延びる複数の軸を有する回転部と、
前記基部に接続され、かつ前記基部に連通した集塵パイプと、
前記回転部の前記複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、前記基部
を介して前記集塵パイプに連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、
を備えたことを特徴とするワーク処理装置。
【請求項2】
前記集塵パイプは、前記第1の軸内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
【請求項3】
前記集塵パイプは、前記第1の軸内部及び前記基部内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
【請求項4】
多関節ロボットと、
その多関節ロボットの先端に回転可能に接続された回転部と、
その回転部に接続され、前記回転部から放射状に延びる複数の軸と、
前記多関節ロボットに接続され、かつ前記多関節ロボットの先端に連通した集塵パイプと、
前記複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、前記多関節ロボットの先端
を介して前記集塵パイプに連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、
を備えたことを特徴とするワーク処理装置。
【請求項5】
前記集塵パイプは、前記第1の軸内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする請求項4に記載のワーク処理装置。
【請求項6】
前記集塵パイプは、前記第1の軸内部及び前記多関節ロボット内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする請求項4に記載のワーク処理装置。
【請求項7】
前記複数の軸のうち、前記第1の軸とは異なる第2の軸の先端には、その第2の軸の先端方向を撮像するように、撮像装置が接続され、
その撮像装置は、前記集塵カップから90度以上離間して、前記回転部の回転円周上、前記集塵カップに隣接して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のワーク処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対する集塵、ワーク表面の撮像、及びワークの加工等の処理を施すためのワーク処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ワークを加工するためのワーク加工装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ワークWを1方向に移送し、その移送されたワークWを切削工具Tによって切削加工し、そして、切削工具Tによる切削加工によって発生した切屑Cを、ワークWに対して切削工具Tとは反対側に配置された吸引装置7(以下、「集塵装置」という)によって吸引(以下、「集塵」という)する切削加工装置が記載されている(
図1及び
図7等参照)。
【0004】
また、特許文献1に記載の切削加工装置は、切削加工ヘッド6を備えており、その切削加工ヘッド6は、回転可能な4つの加工ヘッド16をさらに備え、上述の切削工具Tは、各加工ヘッド16に装着されている(
図3等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された切削加工装置は、切削加工ヘッドがワークの一方側に配置され、集塵装置がワークの他方側に配置されていることから、切削加工ヘッド近傍において、集塵装置を含む装置全体が大型化するという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載された集塵装置は、ワークの下方に設置されていることから、集塵位置を容易に変更することができないという問題があった。
【0008】
一方、集塵装置の集塵位置を容易に変更可能とした場合には、集塵装置の耐久性を維持することが肝要である。
【0009】
また、ワークを処理する全体の工程を考慮した場合には、処理の効率性についても考慮する必要がある。
【0010】
本発明は、従来技術が有する上述した問題に対応してなされたものであり、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、処理位置近傍における集塵装置を含めたワーク処理装置全体を小型化したワーク処理装置、また、集塵装置の耐久性を維持し、集塵装置の集塵位置を容易に変更可能なワーク処理装置、さらに、ワーク処理の効率を高めたワーク処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために、本発明の第1の態様のワーク処理装置は、基部と、その基部に回転可能に接続され、前記基部に対して放射状に延びる複数の軸を有する回転部と、前記基部に接続され、かつ前記基部に連通した集塵パイプと、前記回転部の前記複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、前記基部を介して前記集塵パイプに連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様のワーク処理装置において、前記集塵パイプは、前記第1の軸内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第3の態様は、第1の態様のワーク処理装置において、前記集塵パイプは、前記第1の軸内部及び前記基部内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第4の態様のワーク処理装置は、多関節ロボットと、その多関節ロボットの先端に回転可能に接続された回転部と、その回転部に接続され、前記回転部から放射状に延びる複数の軸と、前記多関節ロボットに接続され、かつ前記多関節ロボットの先端を介して前記集塵パイプに連通した集塵パイプと、前記複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、前記多関節ロボットの先端に連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の第5の態様は、第4の態様のワーク処理装置において、前記集塵パイプは、前記第1の軸内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の第6の態様は、第4の態様のワーク処理装置において、前記集塵パイプは、前記第1の軸内部及び前記多関節ロボット内部を介して、回転可能な前記集塵カップに連通していることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の第7の態様は、第1の態様乃至第6の態様の何れかのワーク処理装置において、前記複数の軸のうち、前記第1の軸とは異なる第2の軸の先端には、その第2の軸の先端方向を撮像するように、撮像装置が接続され、
その撮像装置は、前記集塵カップから90度以上離間して、前記回転部の回転円周上、前記集塵カップに隣接して配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の態様のワーク処理装置によれば、基部と、その基部に回転可能に接続され、基部に対して放射状に延びる複数の軸を有する回転部と、基部に接続され、かつ基部に連通した集塵パイプと、回転部の複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、基部を介して集塵パイプに連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、を備えているので、集塵パイプを基部に固定したまま、集塵カップのみを回転させることによって、集塵パイプの耐久性を向上させることができる。
【0019】
また、本発明の第2の態様によれば、第1の態様のワーク処理装置において、集塵パイプは、第1の軸内部を介して、回転可能な集塵カップに連通しているので、第1の態様のワーク処理装置の効果に加え、処理位置近傍における集塵装置を含めたワーク処理装置全体を小型化することができる。
【0020】
また、本発明の第3の態様によれば、第1の態様のワーク処理装置において、集塵パイプは、第1の軸内部及び基部内部を介して、回転可能な集塵カップに連通しているので、第1の態様のワーク処理装置の効果に加え、処理位置近傍における集塵装置を含めたワーク処理装置全体をさらに小型化することができる。
【0021】
また、本発明の第4の態様のワーク処理装置によれば、多関節ロボットと、その多関節ロボットの先端に回転可能に接続された回転部と、その回転部に接続され、回転部から放射状に延びる複数の軸と、多関節ロボットに接続され、かつ多関節ロボットの先端に連通した集塵パイプと、複数の軸のうち、少なくとも1つの第1の軸の先端に接続され、多関節ロボットの先端を介して集塵パイプに連通し、ワークに対向して、そのワーク近傍の粉塵を集塵する集塵カップと、を備えているので、集塵パイプを多関節ロボットに固定したまま、集塵カップのみを回転させることによって、集塵パイプの耐久性を向上させることができる。
【0022】
また、本発明の第5の態様によれば、第4の態様のワーク処理装置において、集塵パイプは、第1の軸内部を介して、回転可能な集塵カップに連通しているので、第4の態様のワーク処理装置の効果に加え、処理位置近傍における集塵装置を含めたワーク処理装置全体を小型化することができる。
【0023】
また、本発明の第6の態様によれば、第4の態様のワーク処理装置において、集塵パイプは、第1の軸内部及び多関節ロボット内部を介して、回転可能な集塵カップに連通しているので、第4の態様のワーク処理装置の効果に加え、処理位置近傍における集塵装置を含めたワーク処理装置全体をさらに小型化することができる。
【0024】
さらに、本発明の第7の態様によれば、第1の態様乃至第6の態様の何れかのワーク処理装置において、複数の軸のうち、第1の軸とは異なる第2の軸の先端には、その第2の軸の先端方向を撮像するように、撮像装置が接続され、その撮像装置は、集塵カップから90度以上離間して、回転部の回転円周上、集塵カップに隣接して配置されているので、第1の態様乃至第6の態様の何れかのワーク処理装置の効果に加え、集塵装置に影響されることなくワークの位置を迅速に検出することができ、その検出されたワークの位置に基づいて迅速に集塵作業を行うことができ、さらには、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1実施形態のワーク処理装置の全体斜視図である。
【
図2】第1実施形態のワーク処理装置の全体側面図である。
【
図4】第1実施形態のワーク処理装置のブロック図である。
【
図5】第1実施形態のメインコントローラのブロック図である。
【
図6】第1実施形態のワーク処理装置におけるワーク処理プログラムのフローチャートである。
【
図7】第1実施形態の回転部(初期位置)の正面図である。
【
図8】第1実施形態の回転部(カメラ位置)の正面図である。
【
図9】第1実施形態の回転部(集塵位置)の正面図である。
【
図10】第2実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【
図11】第3実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【
図12】第4実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【
図13】第5実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【
図14】第6実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
(第1実施形態)
先ず、本発明の第1実施形態について説明する。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態のワーク処理装置の全体斜視図であり、
図2は、第1実施形態のワーク処理装置の全体側面図であり、
図3は、第1実施形態の回転部近傍の断面図である。
【0029】
図1及び
図2に示すように、本実施形態のワーク処理装置1は、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続された回転部7と、回転部7の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵機11(本発明の「集塵装置」及び「集塵カップ」にも相当する)と、回転部7の軸9bの先端に接続されたCCDカメラ13と、集塵機11を駆動するためのエアコンプレッサー55(
図4参照)と、多関節ロボット3、CCDカメラ13、エアコンプレッサー55の動作を制御する制御盤43(
図4参照)とを備える。
【0030】
なお、本実施形態のワーク処理装置1は、
図1及び
図2に示すように、ワークWに対して切削等の加工を施すためのワーク加工装置を装着していないことから、ワークWの処理は、ワーク処理装置1と、ワーク処理装置1とは別のワーク加工装置との協働作業によって進められるものとして説明する。
【0031】
また、本実施形態の制御盤43は、
図1には記載されていないが、ワーク処理装置1から離れた壁面に設置されているのであり、したがって、ワーク処理装置1の操作者は、壁面のところへ移動して制御盤43の操作パネル49を操作することによりワーク処理装置1を動作させることとなる。
【0032】
多関節ロボット3は、ロボットコントローラ51(
図4参照)からの指令によって動作する一般の5軸の多関節ロボットであり、回転部7の位置及び角度を自在に変えるとともに、回転部7を回転させて集塵機11またはCCDカメラ13をワークWに対向させるものである。
【0033】
多関節ロボット3は、基台21に対して下腕部25を旋回させるための第1回転軸23と、下腕部25に対して中腕部29を前後に回動させるための第2回転軸27と、中腕部29に対して上腕部33を上下に回動させるための第3回転軸31と、上腕部33に対して第1手首部37を上下に回動させるための第4回転軸35と、第1手首部37に対して回転部7を同軸に回転させるための第5回転軸39との5軸を備える。
【0034】
多関節ロボット3は、ケーブル(図示せず)によって制御盤43内のロボットコントローラ51に電気的に接続されており、ロボットコントローラ51は、制御盤43内でメインコントーラ41に電気的に接続されている。
【0035】
回転部7は、多関節ロボット3の先端に固定されており、より詳細には、第5回転軸39に固定されている。したがって、回転部7は、第5回転軸39の回転動作に伴って、同軸上の+θ方向及び-θ方向に回転するように構成されている(
図7参照)。
【0036】
集塵機11は、略中空円筒状の形状を呈し、その先端に形成された開口部20から、加工後のワークWの表面に付着した粉塵を集塵するものである。また、集塵機11は、
図3に示すように、開口部20及び空隙部19を介して集塵パイプ15に連通しており、ワーク処理装置1の近傍に配置されたコンプレッサー55(
図4参照)の吸引力によって集塵するように構成されている。
【0037】
なお、
図3は、空隙部19及び開口部20の連通状態を図示しており、それ以外の断面部分は詳細を示さず、斜線を施してある。
【0038】
また、集塵パイプ15の先端は、集塵ボックス5に接続されているが、集塵ボックス5は、第5回転軸39に対してベアリングを介して回転可能に係合されており、第5回転軸39の回転によって、回転部7は回転するものの、集塵ボックス5が回転することはない。また、集塵パイプ15は、多関節ロボット3の上腕部33に固定されたパイプ止め17内に挿入された後、ワーク処理装置1の近傍に配置されたエアコンプレッサー55に接続されている。
【0039】
CCDカメラ13は、ワークWの表面を撮像することによって、データ上のワークWの配置位置を補正したり、集塵機11によって集塵された後のワークWの表面を撮像することによって、ワークWの加工状態を検査したりするために使用される。CCDカメラ13は、制御盤43の画像コントローラ53(
図4参照)に電気的に接続されており、画像コントローラ53からの指令に基づき、画像を撮像し、撮像した画像データを、画像コントローラ53を介してメインコントローラ41内の画像データテーブル57c(
図5参照)に格納する。
【0040】
エアコンプレッサー55は、集塵パイプ15を介して集塵機11からエアを吸入することによって、加工後のワークWの表面に付着した粉塵を集塵するものである。
【0041】
次に、本実施形態のワーク処理装置1のブロック図について説明する。
【0042】
図4は、第1実施形態のワーク処理装置のブロック図であり、
図5は、第1実施形態のメインコントローラのブロック図である。
【0043】
図4において、制御盤43は、ワーク処理装置1全体の動作を制御するものであり、電源45と、ワークWに加工等の処理を施す外部装置47と、多関節ロボット3と、CCDカメラ13と、エアコンプレッサー55とに電気的に接続されており、メインコントローラ41と、多関節ロボット3を制御するロボットコントローラ51と、CCDカメラ13を制御する画像コントローラ53と、装置の操作者からの入力を受け付ける操作パネル49とを備える。
【0044】
また、
図5において、メインコントローラ41は、CPU(中央演算処理装置)58と、そのCPU58に入出力可能に接続されたRAM(Random Access Memory)57と、CPU58に入出力可能に接続されたROM(Read Only Memory)59とを備える。
【0045】
RAM57は、多関節ロボット3の位置を記憶したロボットアーム位置データ57aと、ワーク処理装置1が実行する処理の順序を記憶したワーク処理手順データテーブル57bと、CCDカメラ139によって撮像された画像データを記憶した画像データテーブル57cと、を備える。
【0046】
また、ROM59は、本実施形態のワーク処理装置1全体の動作を司るワーク処理プログラム59aを備える。
【0047】
次に、上述した構成のワーク処理装置1の動作について説明する。
【0048】
図6は、第1実施形態のワーク処理装置におけるワーク処理プログラムのフローチャートであり、
図7は、第1実施形態の回転部(初期位置)の正面図であり、
図8は、回転部(カメラ位置)の正面図であり、
図9は、回転部(集塵位置)の正面図である。
【0049】
なお、本実施形態のワーク処理装置1は、前述した通り、ワークWに対して切削等の加工を施すためのワーク加工装置を装着しておらず、ワークWの処理は、ワーク処理装置1と、ワーク処理装置1とは別のワーク加工装置との協働作業によって進められる。
【0050】
また、本実施形態のワーク処理装置1の処理手順は、最初の第1処理がワークWの撮像処理、次の第2処理が、他のワーク加工装置の加工処理終了後のワークWの集塵処理、最後の第3処理がワークWの集塵結果撮像処理として説明する。
【0051】
先ず、装置の操作者が制御盤43の電源スイッチを入れた後、操作パネル49上の操作ボタンを押下すると、ワーク処理装置1は、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bから、ワークWに対して処理する手順データを読み取る(S1)。本実施形態の手順データは、前述した通り、第1処理がワークWの撮像処理、第2処理が、他のワーク加工装置の加工処理終了後のワークWの集塵処理、第3処理がワークWの集塵結果撮像処理である。
【0052】
そして、ワーク処理装置1は、RAM57のロボットアーム位置データ57aを退避位置からセット位置に変更することによって多関節ロボット3を動作させ、回転部7を、初期位置である退避位置からワークWに対向する位置へセットする(S3)。なお、その際の回転部7とワークWとの位置関係は、初期状態では、
図7のようになっており、集塵機11及びCCDカメラ13は、ワークWに対向していない。
【0053】
そして、ワーク処理装置1は、第1処理である撮像処理を読み込み(S5)、第1処理の撮像処理の実行を指令して(S7)、CCDカメラ13をワークWへ対向するように回転部7を回転させる(S9)。なお、回転後の回転部7とワークWとの位置関係は、
図8のようになっており、CCDカメラ13がワークWに対向している。
【0054】
その後、ワークWの表面をCCDカメラ13によって撮像し、ワークWの設置位置の位置ズレ等を補正データとして外部装置47である他のワーク加工装置に送信する(S11)。外部装置47である他のワーク加工装置においては、ワーク処理装置1からの補正データを受け、その補正データに基づいて加工位置を補正し、ワークWを加工し、ワークWに加工部100が形成される。
【0055】
外部装置47である他のワーク加工装置の加工処理の完了を待って、ワーク処理装置1の処理が終了したか否かが判断される(S15)。具体的には、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bが終了したか否かが判断される。
【0056】
本実施形態では、ワーク処理手順データテーブル57bに、未だ、第2処理であるワークWの集塵処理が格納されているため(S15:No.)、第2処理であるワークWの集塵処理を読み込み(S13)、第2処理の集塵処理の実行を指令し(S7)、集塵機11をワークWへ対向するように回転部7を回転させる(S9)。なお、回転後の回転部7とワークWとの位置関係は、
図9のようになっており、集塵機11がワークWの加工部100近傍に対向している。
【0057】
その後、外部装置47である他の加工装置によるワーク加工処理によって発生した、ワークWの表面に付着した粉塵を集塵機11によって集塵し、ワーク処理装置1の処理が終了したか否かが判断される(S15)。
【0058】
本実施形態では、ワーク処理手順データテーブル57bに、未だ、第3処理であるワークWの集塵結果撮像処理が格納されているため(S15:No.)、第3処理であるワークWの集塵結果撮像処理を読み込み(S13)、第3処理の集塵結果撮像処理の実行を指令し(S7)、CCDカメラ13をワークWへ対向するように回転部7を回転させる(S9)。なお、回転後の回転部7とワークWとの位置関係は、
図8と同様な形態となっており、CCDカメラ13がワークWの加工部100近傍に対向している。
【0059】
その後、ワークWの表面をCCDカメラ13によって撮像し、粉塵がワークWから取り除かれたことを確認する。一方、万が一、ワークWの集塵処理が不十分な場合には、集塵機11による集塵を繰り返し、ワークWの表面に付着した粉塵を取り除くように処理される。
【0060】
そして、ワーク処理装置1の処理が終了したか否かが判断される(S15)。本実施形態の場合には、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bに残りの手順データが無いため、処理終了と判断され(S15:Yes)、回転部7を
図7に示すように、初期状態の戻し(S17)、RAM57のロボットアーム位置データ57aをセット位置から退避位置に変更することによって、多関節ロボット3をワークWから離間させ、退避位置に戻して(S19)、ワーク処理を完了させ、操作パネルのスイッチを待つ(S21)。
【0061】
本実施形態のワーク処理装置1によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0062】
また、本実施形態のワーク処理装置1によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0063】
また、本実施形態のワーク処理装置1によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、その回転部7の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0064】
また、本実施形態のワーク処理装置1によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0065】
また、本実施形態のワーク処理装置1によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0066】
また、本実施形態のワーク処理装置1によれば、CCDカメラ13は、回転部7において、集塵カップ11から90度離間して配置されているので、集塵機11は、CCDカメラ13に影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができる。また、CCDカメラ13も集塵カップ11の集塵動作に影響されることがない。
【0067】
さらに、本実施形態のワーク処理装置1によれば、CCDカメラ13は、回転部7の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0068】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0069】
図10は、第2実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0070】
以下、本発明の第2実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0071】
なお、本実施形態のワーク処理装置61は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、回転部の正面形状が異なる。すなわち、第1実施形態の回転部7の正方形であったのに対し、本実施形態の回転部67の正面形状は正6角形である。
【0072】
また、本実施形態のワーク処理装置61は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、集塵機11とCCDカメラ13との配置角度が異なる。すなわち、第1実施形態の集塵機11とCCDカメラ13との配置角度が90度であったのに対し、本実施形態の集塵機11とCCDカメラ13との配置角度は60度である。
【0073】
したがって、CCDカメラ13によってワークWの位置を検出してさらに迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークWの状態をさらに迅速に確認することができる。
【0074】
本実施形態のワーク処理装置61によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部67と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0075】
また、本実施形態のワーク処理装置61によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0076】
また、本実施形態のワーク処理装置61によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部67と、その回転部67の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0077】
また、本実施形態のワーク処理装置61によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0078】
また、本実施形態のワーク処理装置61によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部67と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0079】
さらに、本実施形態のワーク処理装置61によれば、CCDカメラ13は、回転部67の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0080】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0081】
図11は、第3実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0082】
以下、本発明の第3実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0083】
なお、本実施形態のワーク処理装置71は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、集塵機11とCCDカメラ13との配置角度が異なる。すなわち、第1実施形態の集塵機11とCCDカメラ13との配置角度が90度であったのに対し、本実施形態の集塵機11とCCDカメラ13との配置角度は180度である。
【0084】
したがって、集塵機11は、CCDカメラ13にさらに影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができ、また、CCDカメラ13も集塵カップ11の集塵動作にさらに影響されることがない。
【0085】
本実施形態のワーク処理装置71によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0086】
また、本実施形態のワーク処理装置71によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0087】
また、本実施形態のワーク処理装置71によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、その回転部7の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0088】
また、本実施形態のワーク処理装置71によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0089】
また、本実施形態のワーク処理装置71によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a及び9bを有する回転部7と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0090】
また、本実施形態のワーク処理装置71によれば、CCDカメラ13は、回転部7において、集塵カップ11から180度離間して配置されているので、集塵機11は、CCDカメラ13にさらに影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができる。また、CCDカメラ13も集塵カップ11の集塵動作にさらに影響されることがない。
【0091】
さらに、本実施形態のワーク処理装置71によれば、CCDカメラ13は、回転部7の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0092】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
【0093】
図12は、第4実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0094】
以下、本発明の第4実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0095】
なお、本実施形態のワーク処理装置81は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、回転部の正面形状が異なる。すなわち、第1実施形態の回転部7の正方形であったのに対し、本実施形態の回転部67の正面形状は正6角形である。
【0096】
また、本実施形態のワーク処理装置81は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、回転部に接続されたワーク処理関連装置の数及び種類が異なる。すなわち、第1実施形態の回転部7に接続されたワーク処理関連装置が集塵機11とCCDカメラ13との2種類であったのに対し、本実施形態の回転部67に接続されたワーク処理関連装置は、集塵機11とCCDカメラ13とドリル83との3種類である。
【0097】
また、本実施形態のワーク処理装置81は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、加工関連装置間の配置角度が異なる。すなわち、第1実施形態の集塵機11とCCDカメラ13との配置角度が90度であったのに対し、本実施形態の集塵機11、CCDカメラ13及びドリル83の相互の配置角度は120度である。
【0098】
なお、ドリル83は、回転部67から延びる軸9cの先端に接続されている。
【0099】
また、本実施形態のワーク処理装置81のブロック図は、
図4のブロック図において、メインコントローラ41とドリル83との間にドリル83を駆動するためのドリルモータードライバー(図示せず)が電気的に接続され、
図5のブロック図において、CPU58にドリルモータドライバー(図示せず)が電気的に接続されたものである。
【0100】
したがって、本実施形態のワーク処理装置81においては、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bにドリル処理を格納することができ、ドリル処理がRAM57のワーク処理手順データテーブル57bに格納された場合には、
図6のワーク処理プログラムにしたがってワークWに穴あけを行うことができるように構成されている。また、本実施形態のワーク処理装置81においては、外部装置47である他のワーク処理関連装置にドリル処理を行わせる必要がない。
【0101】
本実施形態のワーク処理装置81によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b及び9cを有する回転部67と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、軸9cの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるドリル83と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0102】
また、本実施形態のワーク処理装置81によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0103】
また、本実施形態のワーク処理装置81によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、軸9b及び9cを有する回転部67と、その回転部67の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0104】
また、本実施形態のワーク処理装置81によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0105】
また、本実施形態のワーク処理装置81によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b及び9cを有する回転部67と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されており、軸9aとは異なる軸9cの先端には、集塵とは処理内容が異なるドイル83が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0106】
また、本実施形態のワーク処理装置81によれば、CCDカメラ13、集塵カップ11及びドリル83は、回転部67において相互に120度離間して配置されているので、集塵機11は、CCDカメラ13及びドリル83に影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができ、CCDカメラ13は、集塵カップ11及びドリル83に影響されることなく、撮像操作を良好に行うことができ、ドリル83は、集塵カップ11及びCCDカメラ13に影響されることなく、加工動作を良好に行うことができる。
【0107】
さらに、本実施形態のワーク処理装置81によれば、CCDカメラ13は、回転部67の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0108】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
【0109】
図13は、第5実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0110】
以下、本発明の第5実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0111】
なお、本実施形態のワーク処理装置91は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、回転部に接続されたワーク処理関連装置の数及び種類が異なる。すなわち、第1実施形態の回転部7に接続されたワーク処理関連装置が集塵機11とCCDカメラ13との2種類であったのに対し、本実施形態のワーク処理関連装置は、集塵機11とCCDカメラ13とドリル83との3種類である。
【0112】
また、本実施形態のワーク処理装置91は、集塵機11、CCDカメラ13及びドリル83の相互の配置角度は90度であり、ドリル83は、回転部7から延びる軸9cの先端に接続されている。
【0113】
また、本実施形態のワーク処理装置91のブロック図は、
図4のブロック図において、メインコントローラ41とドリル83との間にドリル83を駆動するためのドリルモータードライバー(図示せず)が電気的に接続され、
図5のブロック図において、CPU58にドリルモータドライバー(図示せず)が電気的に接続されたものである。
【0114】
したがって、本実施形態のワーク処理装置91においても、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bにドリル処理を格納することができ、ドリル処理がRAM57のワーク処理手順データテーブル57bに格納された場合には、
図6のワーク処理プログラムにしたがってワークWに穴あけを行うことができるように構成されている。また、本実施形態のワーク処理装置91においては、外部装置47である他のワーク処理関連装置にドリル処理を行わせる必要がない。
【0115】
本実施形態のワーク処理装置91によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b及び9cを有する回転部7と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、軸9cの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるドリル83と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0116】
また、本実施形態のワーク処理装置91によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0117】
また、本実施形態のワーク処理装置91によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、軸9b及び9cを有する回転部7と、その回転部7の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0118】
また、本実施形態のワーク処理装置91によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0119】
また、本実施形態のワーク処理装置91によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b及び9cを有する回転部7と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されており、軸9aとは異なる軸9cの先端には、集塵とは処理内容が異なるドイル83が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0120】
また、本実施形態のワーク処理装置91によれば、CCDカメラ13、集塵カップ11及びドリル83は、回転部7において相互に90度離間して配置されているので、集塵機11は、CCDカメラ13及びドリル83に影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができ、CCDカメラ13は、集塵カップ11及びドリル83に影響されることなく、撮像操作を良好に行うことができ、ドリル83は、集塵カップ11及びCCDカメラ13に影響されることなく、加工動作を良好に行うことができる。
【0121】
さらに、本実施形態のワーク処理装置91によれば、CCDカメラ13は、回転部7の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0122】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
【0123】
図14は、第6実施形態のワーク処理装置における回転部の正面図である。
【0124】
以下、本発明の第6実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については、同じ符号を付し説明を省略する。
【0125】
なお本実施形態のワーク処理装置101は、第1実施形態のワーク処理装置1とは、回転部に接続されたワーク処理関連装置の数及び種類が異なる。すなわち、第1実施形態の回転部7に接続されたワーク処理関連装置が集塵機11とCCDカメラ13との2種類であったのに対し、本実施形態のワーク処理関連装置は、集塵機11、CCDカメラ13、ドリル83及びリーマー93の4種類である。
【0126】
また、本実施形態のワーク処理装置101は、集塵機11、CCDカメラ13、ドリル83及びリーマー93の相互の配置角度は90度であり、リーマー93は、回転部7から延びる軸9dの先端に接続されている。
【0127】
また、本実施形態のワーク処理装置101のブロック図は、
図4のブロック図において、メインコントローラ41とドリル83との間にドリル83を駆動するためのドリルモータードライバー(図示せず)と、メインコントローラ41とリーマー93との間にリーマー93を駆動するためのリーマーモータードライバー(図示せず)とが電気的に接続され、
図5のブロック図において、CPU58にドリルモータドライバー(図示せず)と、リーマーモータドライバー(図示せず)とが電気的に接続されたものである。
【0128】
したがって、本実施形態のワーク処理装置101においては、RAM57のワーク処理手順データテーブル57bにドリル処理及びリーマー処理を格納することができ、ドリル処理及び/またはリーマー処理がRAM57のワーク処理手順データテーブル57bに格納された場合には、
図6のワーク処理プログラムにしたがってワークWの穴あけ及び/またはワークWのバリ取りを行うことができるように構成されている。また、本実施形態のワーク処理装置101においては、外部装置47である他のワーク処理関連装置にドリル処理及び/またはリーマー処理を行わせる必要がない。
【0129】
本実施形態のワーク処理装置101によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b、9c及び9dを有する回転部7と、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵装置11と、軸9bの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるCCDカメラ13と、軸9cの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるドリル83と、軸9dの先端に接続され、集塵装置11とは処理内容が異なるリーマー93と、を備えているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができ、加工部100(本発明の「処理位置」に相当)近傍における集塵装置11を含めたワーク処理装置1全体を小型化することができる。
【0130】
また、本実施形態のワーク処理装置101によれば、集塵装置11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続された集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボット3に固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0131】
また、本実施形態のワーク処理装置101によれば、多関節ロボット3と、その多関節ロボット3の先端に回転可能に接続され、多関節ロボット3に対して放射状に延びる複数の軸9a、軸9b、軸9c及び軸9dを有する回転部7と、その回転部7の軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続され、ワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、多関節ロボット3に接続され、集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えているので、集塵パイプ15を多関節ロボットに固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることによって、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができ、集塵カップ11の集塵位置を多関節ロボット3によって容易に変更させることができる。
【0132】
また、本実施形態のワーク処理装置101によれば、ワークWに対向し、そのワークW近傍の粉塵を集塵する集塵カップ11と、その集塵カップ11に連通し、集塵カップ11によって集塵された粉塵を捕集する集塵パイプ15と、を備えたものと対象として、特に、集塵カップ11は、集塵パイプ15に対して回転可能に接続されているので、集塵パイプ15を固定したまま、集塵カップ11のみを回転させることができ、集塵パイプ15の耐久性を向上させることができる。
【0133】
また、本実施形態のワーク処理装置101によれば、集塵パイプ15が接続された集塵ボックス5(本発明の「基部」に相当)と、その集塵ボックス5に回転可能に接続され、集塵ボックス5に対して放射状に延びる複数の軸9a、9b、9c及び9dを有する回転部7と、を備え、集塵カップ11は、軸9a(本発明の「第1の軸」に相当)の先端に接続されており、軸9aとは異なる軸9bの先端には、集塵とは処理内容が異なるCCDカメラ13が接続されており、軸9aとは異なる軸9cの先端には、集塵とは処理内容が異なるドイル83が接続されており、軸9aとは異なる軸9dの先端には、集塵とは処理内容が異なるリーマー93が接続されているので、集塵処理を含めた複数種類のワーク処理を容易に行うことができる。
【0134】
また、本実施形態のワーク処理装置101によれば、CCDカメラ13、集塵カップ11、ドリル83及びリーマー93は、回転部7において相互に90度離間して配置されているので、集塵機11は、CCDカメラ13及びドリル83に影響されることなく、集塵動作を良好に行えることができ、集塵カップ、CCDカメラ13、ドリル83及びリーマー93は相互に影響されることなく、夫々の動作を良好に行うことができる。
【0135】
さらに、本実施形態のワーク処理装置101によれば、CCDカメラ13は、回転部7の回転円周上、集塵カップ11に隣接して配置されているので、ワークの位置を検出して迅速に集塵作業を行うことができ、集塵後のワークの状態を迅速に確認することができる。
【0136】
以上、本発明の各種実施形態におけるワーク処理装置について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することが可能である。
【0137】
例えば、上述の実施形態においては、回転部7の正面形状を正方形、回転部67の正面形状を正6角形として説明してきたが、回転部の正面形状は、複数のワーク処理関連装置を装着し得る形状であれば問題なく、上記以外の多角形であっても良く、円形、楕円形状であっても良い。
【0138】
また、上述の実施形態においては、回転部に装着されるワーク処理関連装置を、集塵機、CCDカメラ、ドリル、リーマーの4種類として説明してきたが、それらに限られるものではなく、回転部に装着されるワーク処理関連装置は、エンドミル、レーザー加工機等の一般使用されているワーク処理関連装置であっても良い。
【符号の説明】
【0139】
1,61,71,81,91,101・・・ワーク処理装置
3・・・多関節ロボット
5・・・集塵ボックス
7,67・・・回転部
9a,9b,9c,9d・・・軸
11・・・集塵機(集塵カップ)
13・・・CCDカメラ
15・・・集塵パイプ
47・・・外部装置(他のワーク加工装置)
83・・・ドリル
93・・・リーマー
100・・・加工部
W・・・ワーク