IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星ディスプレイ株式會社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-22
(45)【発行日】2022-12-01
(54)【発明の名称】導電パターン及びこれを備える表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20221124BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20221124BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20221124BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20221124BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20221124BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20221124BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20221124BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20221124BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20221124BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20221124BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 330
G09F9/30 348A
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/22 Z
H05B33/06
G02F1/1368
G02F1/1343
H01L21/88 R
H01L21/90 S
【請求項の数】 36
(21)【出願番号】P 2017250619
(22)【出願日】2017-12-27
(65)【公開番号】P2018112737
(43)【公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-11-09
(31)【優先権主張番号】10-2016-0183376
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】宋 智 勳
(72)【発明者】
【氏名】孫 ▲玄▼ 撤
(72)【発明者】
【氏名】愼 ▲庸▼ 濟
(72)【発明者】
【氏名】趙 耕 勳
(72)【発明者】
【氏名】崔 正 培
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-090827(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0022438(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0066651(KR,A)
【文献】特開2004-260124(JP,A)
【文献】特開2001-148291(JP,A)
【文献】国際公開第2009/130822(WO,A1)
【文献】特開2005-064337(JP,A)
【文献】特開2006-332603(JP,A)
【文献】特開2004-006332(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0336523(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0079336(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H01L 27/32
29/786
51/50
H05B 33/00-33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機絶縁膜と、
上記有機絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、
上記有機絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含み、
上記第2導電層は有機絶縁膜に直接接触する金属窒化物を含導電パターンと、
表示領域と非表示領域を含み、非表示領域中には、駆動部との接続領域を裏側に折り返すことができる曲げ領域が含まれる基板と
上記基板の上記表示領域に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、
上記トランジスタをカバーする第1絶縁膜と、を含み、
上記有機絶縁膜は、上記曲げ領域にて、上記第1絶縁膜に代えて備えられる曲げ絶縁膜であり、
上記曲げ領域中における前記曲げ絶縁膜により覆われる箇所にて、配線が省かれており、
上記曲げ領域を横切るように、駆動部との接続領域と、上記表示領域中のトランジスタのための配線とを接続するための第1の連結配線が備えられ、
上記第1の連結配線は、上記曲げ領域よりも内側に位置する第1サブ配線と、上記曲げ絶縁膜上に上記導電パターンにより形成される第2サブ配線と、上記曲げ領域よりも外側に位置する第3サブ配線とを含み、
上記第2サブ配線は、第2絶縁膜により覆われ、この第2絶縁膜は、上記トランジスタに接続される第1ブリッジパターンをカバーする表示装置
【請求項2】
上記第1導電層は、上記第2導電層と上記第1サブ導電層との間に設けられる第2サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は、上記第2サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置
【請求項3】
上記第2サブ導電層は、チタン(Ti)を含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置
【請求項4】
上記第2導電層は、チタン窒化物を含むことを特徴とする請求項3に記載の表示装置
【請求項5】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第3サブ導電層は、上記第2サブ導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置
【請求項6】
上記第3サブ導電層は、チタン(Ti)を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置
【請求項7】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は、上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置
【請求項8】
上記第3導電層は、チタン窒化物を含むことを特徴とする請求項7に記載の表示装置
【請求項9】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は、上記第3サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置
【請求項10】
上記第3サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は、上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置
【請求項11】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は、金属窒化物を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置
【請求項12】
上記第2導電層及び上記第3導電層は、チタン窒化物を含むことを特徴とする請求項11に記載の表示装置
【請求項13】
上記第1サブ導電層は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置
【請求項14】
表示領域と非表示領域を含み、非表示領域中には、駆動部との接続領域を裏側に折り返すことができる曲げ領域が含まれる基板と、
上記基板の上記表示領域に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、
上記トランジスタをカバーする第1絶縁膜と、
上記第1絶縁膜上に設けられ、上記トランジスタに接続される第1ブリッジパターンと、
上記第1ブリッジパターンをカバーし、有機絶縁物質を含む第2絶縁膜と、
上記第2絶縁膜上に設けられ、上記第1ブリッジパターンに接続される第2ブリッジパターンと、
上記第2ブリッジパターンに接続される表示素子と、を含み、
上記第2ブリッジパターンは
少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、
上記第2絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含み、
上記第2導電層は、金属窒化物を含み、
上記第2導電層の上記金属窒化物は上記第2絶縁膜の上記有機絶縁物質に直接接触するのであり、
上記曲げ領域には、前記第1絶縁膜に代えて、有機絶縁膜である曲げ絶縁膜が備えられ、
上記曲げ領域中における前記曲げ絶縁膜により覆われる箇所にて、配線が省かれており、
上記曲げ領域を横切るように、駆動部との接続領域と、上記表示領域中のトランジスタのための配線とを接続するための第1の連結配線が備えられ、
上記第1の連結配線は、上記曲げ領域よりも内側に位置する第1サブ配線と、上記曲げ絶縁膜上に形成される第2サブ配線と、上記曲げ領域よりも外側に位置する第3サブ配線とを含み、
上記第2サブ配線は、金属層を含む第1連結導電層と、上記曲げ絶縁膜と上記第1連結導電層との間に設けられる、金属窒化物からなる第2連結導電層と、を含み、この第2連結導電層は、上記曲げ領域にて、上記曲げ絶縁膜に直接に接触し、
上記第2サブ配線は、上記第2絶縁膜により覆われることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
上記第1導電層は、上記第2導電層と上記第1サブ導電層との間に設けられる第2サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は、上記第2サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
上記第2サブ導電層はチタン(Ti)を含み、
上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第3サブ導電層は、上記第2サブ導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項18】
上記第3サブ導電層はチタン(Ti)を含み、
上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
上記トランジスタは、上記基板上に設けられるアクティブパターン、ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を含み、上記ソース電極及び上記ドレイン電極は、上記アクティブパターンの両側から延長された形状を有し、
上記ソース電極及び上記ドレイン電極は不純物がドープされた半導体層からなり、上記アクティブパターンは不純物がドープされない半導体層からなることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項20】
上記第1絶縁膜は、有機絶縁物質を含み、
上記第1ブリッジパターンは
上記第1絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、
上記第1絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層を含み、
上記第2導電層は、金属窒化物を含むことを特徴とする請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第1導電層は上記第2導電層と上記第1サブ導電層との間に設けられる第2サブ導電層をさらに含み、上記第2導電層は上記第2サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第2サブ導電層はチタン(Ti)を含み、上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項23】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、上記第3サブ導電層は上記第2サブ導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
【請求項24】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第3サブ導電層はチタン(Ti)を含み、上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項23に記載の表示装置。
【請求項25】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、上記第2導電層は上記第3サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項26】
上記第1ブリッジパターンにおいて、上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、上記第3導電層は上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
【請求項27】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は、上記第3サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
【請求項28】
表示領域と非表示領域を含み、非表示領域中には、駆動部との接続領域を裏側に折り返すことができる曲げ領域が含まれる基板と、
上記基板の上記表示領域に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、
上記トランジスタに接続される表示素子と、
上記トランジスタまたは上記表示素子に接続され、有機膜上に設けられる導電パターンと、を含み、
上記導電パターンは、
少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、
上記有機膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含み、
上記第2導電層は上記有機膜に直接接触する金属窒化物を含み、
上記曲げ領域には、上記トランジスタをカバーする第1絶縁膜に代えて、上記有機膜としての曲げ絶縁膜が備えられ、
上記曲げ領域中における前記曲げ絶縁膜により覆われる箇所にて、配線が省かれており、
上記曲げ領域を横切るように、駆動部との接続領域と、前記表示領域中のトランジスタのための配線とを接続するための第1の連結配線が備えられ、
上記第1の連結配線は、前記曲げ領域よりも内側に位置する第1サブ配線と、前記曲げ絶縁膜上に形成される第2サブ配線と、前記曲げ領域よりも外側に位置する第3サブ配線とを含み、
上記第2サブ配線は、金属層を含む第1連結導電層と、上記曲げ絶縁膜と上記第1連結導電層との間に設けられる、金属窒化物からなる第2連結導電層と、を含み、この第2連結導電層は、上記曲げ領域にて、上記曲げ絶縁膜に直接に接触し、
上記第2サブ配線は、第2絶縁膜により覆われ、
上記第2絶縁膜は、無機絶縁膜と、これを覆う有機絶縁膜とからなり、上記曲げ領域にて、上記第2絶縁膜の無機絶縁膜が省かれていることを特徴とする表示装置。
【請求項29】
上記第1導電層は、上記第2導電層と上記第1サブ導電層との間に設けられる第2サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は、上記第2サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項28に記載の表示装置。
【請求項30】
上記第2サブ導電層はチタン(Ti)を含み、
上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項29に記載の表示装置。
【請求項31】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第3サブ導電層は、上記第2サブ導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項29に記載の表示装置。
【請求項32】
上記第3サブ導電層はチタン(Ti)を含み、
上記第2導電層はチタン窒化物を含むことを特徴とする請求項31に記載の表示装置。
【請求項33】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項29に記載の表示装置。
【請求項34】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、
上記第2導電層は上記第3サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含むことを特徴とする請求項28に記載の表示装置。
【請求項35】
上記第3サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項34に記載の表示装置。
【請求項36】
上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、
上記第3導電層は上記第2導電層と同じ物質を含むことを特徴とする請求項28に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電パターン及びこれを備える表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は表示素子を含む複数の画素を含み、各画素には配線、及び上記配線に接続され、表示装置を駆動するための少なくとも1つのトランジスタが配置されている。上記トランジスタは、上記表示素子と電気的に接続され、上記配線から印加される信号を利用して上記表示素子を駆動することができる。
【0003】
一方、上記配線のうち少なくとも一部は有機膜上に配置され、上記配線の下部は上記有機膜と接触することができる。上記配線と上記有機膜が接触すると、上記配線の形成工程で上記配線と上記有機膜が反応して、上記配線と上記有機膜の界面にて上記配線に含まれる物質の酸化物または上記有機膜及び上記配線に含まれる物質を含む複合物質が生成されうる。
【0004】
上記酸化物または上記複合物質は、上記配線をパターニングする際に、上記配線に含まれる物質と同時にパターニングされないのでありうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】日本特許第5176217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一目的は、有機膜との反応を防止する導電パターンを提供することである。
【0007】
また、本発明の他の目的は、上記導電パターンを備える表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例による導電パターンは、絶縁膜と、上記絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、上記絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含んでもよい。上記第2導電層は、金属窒化物を含んでもよい。
【0009】
また、追加導電層は、上記絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層であってもよい。
【0010】
また、上記第1導電層は、上記第2導電層と上記第1サブ導電層との間に設けられる第2サブ導電層をさらに含み、上記第2導電層は、上記第2サブ導電層に含まれる物質の窒化物を含んでもよい。
【0011】
また、上記第2サブ導電層はチタン(Ti)を含んでもよい。
【0012】
また、上記第2導電層はチタン窒化物を含んでもよい。
【0013】
また、上記第1サブ導電層上に設けられる第3サブ導電層をさらに含み、上記第3サブ導電層は、上記第2サブ導電層と同じ物質を含んでもよい。
【0014】
また、上記第3サブ導電層はチタン(Ti)を含んでもよい。
【0015】
また、上記第1サブ導電層上に設けられる第3導電層をさらに含み、上記第3導電層は、上記第2導電層と同じ物質を含んでもよい。
【0016】
また、上記第3導電層はチタン窒化物を含んでもよい。
【0017】
また、上記第1サブ導電層は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0018】
本発明の一実施例による表示装置は、表示領域と非表示領域を含む基板と、上記基板の上記表示領域に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、上記トランジスタをカバーする第1絶縁膜と、上記第1絶縁膜上に設けられ、上記トランジスタに接続される第1ブリッジパターンと、上記第1ブリッジパターンをカバーし、有機絶縁物質を含む第2絶縁膜と、上記第2絶縁膜上に設けられ、上記第1ブリッジパターンに接続される第2ブリッジパターンと、上記第2ブリッジパターンに接続される表示素子と、を含んでもよい。上記第2ブリッジパターンは、上記第2絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、上記第2絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含んでもよい。上記第2導電層は金属窒化物を含んでもよい。
【0019】
また、上記第1絶縁膜は、有機絶縁物質を含んでもよい。上記第1ブリッジパターンは、上記第1絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、上記第1絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含んでもよい。上記第1ブリッジパターンにおいて、第2導電層は金属窒化物を含んでもよい。
【0020】
本発明の一実施例による表示装置は、表示領域と非表示領域を含む基板と、上記基板の上記表示領域に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、上記トランジスタに接続される表示素子と、上記トランジスタまたは上記表示素子に接続され、有機膜上に設けられる導電パターンと、を含んでもよい。上記導電パターンは、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、上記有機膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含み、上記第2導電層は金属窒化物を含んでもよい。
【0021】
本発明の一実施例による導電パターンは、絶縁膜と、上記絶縁膜上に設けられ、少なくとも第1サブ導電層を含む第1導電層と、上記絶縁膜と第1導電層との間に設けられる第2導電層と、を含んでもよい。上記第2導電層は、上記絶縁膜に含まれる物質と反応しない物質を含んでもよい。
【0022】
具体的な一実施形態において、TFT及びストレージキャパシタ(storage capacitor)の上下の層を覆う第1の樹脂絶縁膜(第2層間絶縁膜IL2)の上に、データ線Dを配置し、さらにこれを覆う第2の樹脂絶縁膜(第3層間絶縁膜IL3)の上に、電源線PLを配置し、さらにこれを覆う第3の樹脂絶縁膜(第4層間絶縁膜IL4)の上に第1電極(AD画素電極)を配置する。そして、第1電極(AD画素電極)を、第1の樹脂絶縁膜(第2層間絶縁膜IL2)より下層にある初期化電源線IPLなどに接続するためには、3つの樹脂絶縁膜(第2~4層間絶縁膜IL2~4)をそれぞれ貫くコンタクトホールを経る必要があるので、コンタクト部での接触抵抗を低くする必要がある。また、有機物と金属層との反応による酸化物を除去する工程を、金属層のパターニングの工程ごとに設けると工程負担が大きい。
【0023】
そこで、具体的な一実施形態において、好ましくは、次のとおりとする。
A 第1電極以外の、樹脂絶縁膜の上に配置される各金属層には、樹脂絶縁膜の側に窒化チタンからなる追加導電層CL2A,CL2Bを設けておく。
B また、これら金属層は、アルミニウム(Al)などの低抵抗性金属層を、上下のチタン(Ti)層で挟む3層構造とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の一実施例によると、有機膜上に配置される導電パターンが上記有機膜と反応して酸化物または複合物質などが生成することを防止することができる。従って、上記酸化物または上記複合物質により上記導電パターンを形成するためのエッチング工程の回数が増加することを防ぐことができる。このため、上記導電パターンを備える表示装置の製造工程時間が短縮されうる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施例による表示装置を説明するための斜視図である。
図2図1の表示装置を示す平面図である。
図3】本発明の一実施例による画素を説明するための等価回路図である。
図4図3に示された画素を詳細に示す平面図である。
図5図4のII-II’線に沿った断面図である。
図6図4のIII-III’線に沿った断面図である。
図7A図5のEA1領域の拡大図である。
図7B図5のEA1領域の拡大図である。
図8図5のEA2領域の拡大図である。
図9】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示す電子顕微鏡写真である。
図10】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示す電子顕微鏡写真である。
図11】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示す電子顕微鏡写真である。
図12】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示す電子顕微鏡写真である。
図13】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示すHAADF(high-angle annular dark-field)のイメージである。
図14】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示すHAADF(high-angle annular dark-field)のイメージである。
図15】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示すHAADF(high-angle annular dark-field)のイメージである。
図16】ポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示すHAADF(high-angle annular dark-field)のイメージである。
図17図2のI-I’線に沿った断面図である。
図18図17のEA3領域の拡大図である。
図19】本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
図20】本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
図21】本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
図22】本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
図23】本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は多様に変更し、また、様々な形態を有することができるため、特定の実施例を図面に例示し以下で詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解すべきである。
【0027】
各図面を説明するに当たり、類似する構成要素には類似する参照符号を付した。添付の図面における構造物の寸法は、本発明を明確にするために拡大して示した。第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語に限定されてはならない。上記用語は一構成要素を他の構成要素と区別するためのみに用いられる。例えば、本発明の権利範囲から外れない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、これと同様に第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は文脈上明らかに相違する意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0028】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを示すものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を事前に排除するものではないと理解すべきである。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるというときは、他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に他の部分が介在されている場合も含む。また、本明細書において、ある層、膜、領域、板などの部分が他の部分上(on)に形成されたというときは、上記形成された方向は上部方向のみに限らず、側面や下部方向に形成されたことを含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あるというときは、他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間に他の部分が介在されている場合も含む。
【0029】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施例による表示装置を説明するための斜視図であり、図2図1の表示装置を示す平面図である。
【0031】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、基板SUBと、上記基板SUB上に設けられた画素PXLと、上記画素PXLに接続された配線LPと、を含む。
【0032】
上記基板SUBは表示領域DAと、上記表示領域DAの少なくとも一側に設けられる非表示領域NDAと、を含む。
【0033】
上記基板SUBは様々な形状を有することができる。例えば、上記基板SUBは、直線の辺を含む閉じた形の多角形であってもよい。また、上記基板SUBは曲線からなる辺を含む円形及び楕円などの形状であってもよい。上記基板SUBは、直線と曲線からなる辺を含む半円及び半楕円などの形状であってもよい。本発明の一実施例において、上記基板SUBが直線からなる辺を有する場合、上記各形状の角の少なくとも一部は曲線からなることができる。例えば、上記基板SUBが長方形の場合、互いに隣接する直線の辺が接する部分が所定の曲率を有する曲線に代替されてもよい。即ち、長方形の頂点部分は、隣接する両端が隣接する2つの直線の辺に連結され、所定の曲率を有する曲線の辺からなることができる。上記曲率は、位置によって異なるように設定されてもよい。例えば、上記曲率は、曲線が始まる位置及び曲線の長さなどに応じて変更されてもよい。
【0034】
上記基板SUBは、表示領域DAと非表示領域NDAを有してもよい。上記表示領域DAは、映像を表示する上記画素PXLが設けられる領域であってもよい。各画素PXLについては後述する。上記非表示領域NDAは、上記画素PXLが設けられない領域であって、画像が表示されない領域であってもよい。上記非表示領域NDAには、上記画素PXLを駆動部COFに接続する配線LPの一部が設けられてもよい。上記非表示領域NDAは、最終的な表示装置におけるベゼルに対応し、上記非表示領域NDAの幅に応じてベゼルの幅が決まりうる。
【0035】
上記表示領域DAは、複数の画素PXLが設けられて映像が表示される領域である。上記表示領域DAは、上記基板SUBの形状に対応する形状であってもよい。例えば、上記表示領域DAは、上記基板SUBの形状と同様に直線の辺を含む閉じた形の多角形であってもよい。また、上記表示領域DAは曲線からなる辺を含む円形及び楕円などの形状であってもよい。上記表示領域DAは直線と曲線からなる辺を含む半円及び半楕円などの形状であってもよい。本発明の一実施例において、上記表示領域DAが直線からなる辺を有する場合、上記各形状の角の少なくとも一部は曲線からなることができる。例えば、上記表示領域DAが長方形の場合、互いに隣接する直線の辺が接する部分が所定の曲率を有する曲線に代替されてもよい。即ち、長方形の頂点部分は、隣接する両端が隣接する2つの直線の辺に連結され、所定の曲率を有する曲線の辺からなることができる。上記曲率は位置によって異なるように設定されてもよい。例えば、上記曲率は曲線が始まる位置及び曲線の長さなどに応じて変更されてもよい。
【0036】
上記画素PXLは、上記基板SUBの表示領域DA上に設けられる。各画素PXLは、映像を表示する最小単位であり、複数個設けられてもよい。上記画素PXLは、白色光及び/またはカラー光を出射することができる。例えば、各画素PXLは赤色、緑色、及び青色のいずれか1つの色を出射することができるが、これに限定されない。例えば、上記画素PXLは、シアン、マゼンタ、及びイエローのうち1つの色を出射してもよい。
【0037】
上記画素PXLは映像を実現する基本単位であり、様々な表示素子(不図示)を備えてもよい。例えば、上記画素PXLは、液晶表示素子(liquid crystal display element、LCD element)、電気泳動表示素子(electrophoretic display element、EPD element)、電気湿潤表示素子(electrowetting display element、EWD element)、及び有機発光表示素子(organic light emitting display element、OLED element)のいずれか1つを含んでもよい。一方、以下では、説明の便宜上、上記表示素子として上記有機発光表示素子を例に挙げて説明する。
【0038】
上記配線LPは、上記画素PXLを上記駆動部COFに接続することができる。上記駆動部COFは、上記配線LPを介して各画素PXLに信号を提供し、これにより、上記画素PXLの駆動を制御することができる。
【0039】
上記駆動部COFは、上記走査線(不図示)により上記画素PXLに走査信号を提供する走査駆動部(不図示)、上記データ線(不図示)により上記画素PXLにデータ信号を提供するデータ駆動部、及び上記走査駆動部と上記データ駆動部を制御するタイミング制御部(不図示)などを含んでもよい。
【0040】
本発明の一実施例において、上記走査駆動部は、上記基板SUB上に直接実装されてもよい。上記走査駆動部が上記基板SUB上に直接実装される場合、上記画素PXLを形成する工程時にともに形成されることができる。しかし、上記走査駆動部の提供位置や提供方法は、これに限定されず、別のチップに形成されて上記基板SUB上にチップオングラス形態で提供されてもよく、または印刷回路基板SUB上に実装されて上記基板SUBに接続部材を介して接続されてもよい。
【0041】
本発明の一実施例において、上記データ駆動部は、上記基板SUB上に直接実装されてもよいが、これに限定されるものではなく、別のチップに形成されて上記基板SUB上に接続されてもよい。本発明の一実施例において、上記データ駆動部が別のチップに形成されて上記基板SUB上に接続される場合、チップオングラスやチップオンプラスチック形態で設けられてもよい。または、上記データ駆動部は、印刷回路基板SUB上に実装されて上記基板SUBに接続部材を介して接続されてもよい。本発明の一実施例において、上記データ駆動部は、チップオンフィルム(Chip On Film)形態に製造されて上記基板SUBに接続されてもよい。
【0042】
本発明の一実施例において、上記非表示領域NDAは、その一部から突出した付加領域ADAをさらに含んでもよい。上記付加領域ADAは、上記非表示領域NDAをなす辺から突出してもよい。図2には、上記付加領域ADAが基板SUBの短辺のいずれか1つに対応する辺から突出したものを開示した。しかし、上記付加領域ADAは、長辺のいずれか1辺から突出してもよく、4辺のうち2辺以上から突出した形態であってもよい。本発明の一実施例において、上記付加領域ADAには、上記データ駆動部が設けられるか、接続されてもよいが、これに限定されず、様々な構成要素が配置されてもよい。
【0043】
本発明の一実施例において、上記表示装置は、少なくとも一部が可撓性(flexibility)を有してもよく、上記可撓性を有する部分で曲げることができる。即ち、上記表示装置は可撓性を有し、一方向に曲げられた曲げ領域BA(bent area)と、上記曲げ領域BAの少なくとも一側に設けられ、曲げられずに平らなフラット領域FA(flat area)と、を含んでもよい。上記フラット領域FAは可撓性があってもなくてもよい。
【0044】
図1及び図2には、上記曲げ領域BAが上記付加領域ADAに設けられたものを示した。本発明の一実施例によると、上記曲げ領域BAの両側に第1フラット領域FA1と第2フラット領域FA2が設けられてもよい。例えば、上記曲げ領域BAの一側に上記第1フラット領域FA1が設けられ、上記曲げ領域BAの他側に上記第2フラット領域FA2が設けられてもよい。上記第1フラット領域FA1は上記表示領域DAを含んでもよい。本発明の一実施例において、上記曲げ領域BAは上記表示領域DAから離隔されてもよい。
【0045】
上記曲げ領域BAにおいて、上記表示装置が曲げられる線を曲げ線とするとき、上記曲げ線は、上記曲げ領域BA内に設けられる。ここで、「曲げられる」という用語は、形態が固定されているのではなく、元の形態から他の形態に変形できるという意味で、1つ以上の特定の曲げ線に沿って折り曲げられたり(folded)、湾曲させられたり(curved)、巻物式に巻かれる(rolled)ことを含む。従って、本発明の一実施例では、上記2つのフラット領域FA1、FA2の一面が互いに平行に位置し、対向するように曲げられた状態を図示したが、これに限定されず、上記曲げ領域BAを介して上記2つのフラット領域FA1、FA2の面が所定の角度(例えば、鋭角、直角または鈍角)をなして曲げられてもよい。
【0046】
本発明の一実施例において、上記付加領域ADAは、上記曲げ線に沿って曲げられてもよい。上記付加領域ADAが曲げられる場合、上記非表示領域NDAの幅が減少し、上記表示装置のベゼルの幅が減少することができる。
【0047】
図3は、本発明の一実施例による画素を説明するための等価回路図である。図3では、説明の便宜上、j番目のデータ線Dj及びi番目の走査線Siに接続された画素を図示する。
【0048】
図3を参照すると、画素PXLは、表示素子OLED、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6、第7トランジスタT7、及びストレージキャパシタCstを備えてもよい。本発明の一実施例では、上記画素PXLが7つの薄膜トランジスタ及び1つのストレージキャパシタを含むものを例に挙げて説明するが、これに限定されない。例えば、上記画素PXLに含まれる薄膜トランジスタ及びストレージキャパシタの数は、必要に応じて多様に変更されてもよい。例えば、上記画素PXLは、2つの薄膜トランジスタ及び1つのストレージキャパシタを含んでもよい。また、上記画素PXLは、6つの薄膜トランジスタ及び1つのストレージキャパシタを含んでもよい。
【0049】
上記表示素子OLEDのアノードは、上記第6トランジスタT6を経由して上記第1トランジスタT1に接続され、カソードは第2電源ELVSSに接続されてもよい。上記表示素子OLEDは、上記第1トランジスタT1から供給される電流量に応じて所定輝度の光を生成することができる。
【0050】
上記表示素子OLEDに電流が流れるように、第1電源ELVDDは、上記第2電源ELVSSより高い電圧に設定されてもよい。
【0051】
上記第7トランジスタT7は、初期化電源Vintと上記表示素子OLEDのアノードとの間に接続されてもよい。上記第7トランジスタT7のゲート電極は、i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第7トランジスタT7は、上記i番目の走査線Siに走査信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を上記表示素子OLEDの上記アノードに供給することができる。ここで、上記初期化電源Vintは、データ信号より低い電圧に設定されてもよい。
【0052】
上記第6トランジスタT6は、上記第1トランジスタT1と上記表示素子OLEDとの間に接続されてもよい。上記第6トランジスタT6のゲート電極は、i番目の発光制御線Eiに接続されてもよい。上記第6トランジスタT6は、上記i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされることができる。
【0053】
上記第5トランジスタT5は、上記第1電源ELVDDと上記第1トランジスタT1との間に接続されてもよい。上記第5トランジスタT5のゲート電極は、上記i番目の発光制御線Eiに接続されてもよい。上記第5トランジスタT5は、上記i番目の発光制御線Eiに発光制御信号が供給されるときターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされることができる。
【0054】
上記第1トランジスタT1(駆動トランジスタ)の第1電極は、上記第5トランジスタT5を経由して上記第1電源ELVDDに接続され、上記第2電極は、上記第6トランジスタT6を経由して上記表示素子OLEDの上記アノードに接続されてもよい。上記第1トランジスタT1のゲート電極は、第1ノードN1に接続されてもよい。上記第1トランジスタT1は、上記第1ノードN1の電圧に応じて上記第1電源ELVDDから上記表示素子OLEDを経由して上記第2電源ELVSSに流れる電流量を制御することができる。即ち、上記第1電源ELVDDは、上記第1トランジスタT1を介して上記表示素子OLEDの上記アノードに電気的に接続されることができる。
【0055】
上記第3トランジスタT3は、上記第1トランジスタT1の上記第2電極と上記第1ノードN1との間に接続されてもよい。上記第3トランジスタT3のゲート電極は、上記i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第3トランジスタT3は、上記i番目の走査線Siに上記走査信号が供給されるときターンオンされて、上記第1トランジスタT1の上記第2電極と上記第1ノードN1を電気的に接続させることができる。従って、上記第3トランジスタT3がターンオンされると、上記第1トランジスタT1はダイオード状に接続されることができる。
【0056】
上記第4トランジスタT4は、上記第1ノードN1と上記初期化電源Vintとの間に接続されてもよい。上記第4トランジスタT4のゲート電極は、i-1番目の走査線Si-1に接続されてもよい。上記第4トランジスタT4は、上記i-1番目の走査線Si-1に走査信号が供給されるときターンオンされて、上記第1ノードN1に上記初期化電源Vintの電圧を供給することができる。
【0057】
上記第2トランジスタT2は、j番目のデータ線Djと上記第1トランジスタT1の上記第1電極との間に接続されてもよい。上記第2トランジスタT2のゲート電極は、上記i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第2トランジスタT2は、上記i番目の走査線Siに上記走査信号が供給されるときターンオンされて、上記j番目のデータ線Djと上記第1トランジスタT1の上記第1電極を電気的に接続させることができる。
【0058】
上記ストレージキャパシタCstは、上記第1電源ELVDDと上記第1ノードN1との間に接続されてもよい。上記ストレージキャパシタCstは、上記データ信号及び上記第1トランジスタT1のしきい値電圧に対応する電圧を保存することができる。
【0059】
図4図3に示された画素を詳細に示す平面図であり、図5図4のII-II’線に沿った断面図であり、図6図4のIII-III’線に沿った断面図である。
【0060】
図4図6は、i番目の行及びj番目の列に配置された1つの画素PXLを基準に、1つの画素PXLに接続された2つの走査線Si-1、Si、発光制御線Ei、電源線PL、及びデータ線Djを示した。図4図6では、説明の便宜上、i-1番目の行の走査線を「i-1番目の走査線Si-1」、i番目の行の走査線を「i番目の走査線Si」、i番目の行の発光制御線を「発光制御線Ei」、j番目の列のデータ線を「データ線Dj」、j番目の電源線を「電源線PL」と表示する。
【0061】
図1図6を参照すると、表示装置は基板SUB及び画素PXLを含んでもよい。
【0062】
上記基板SUBは透明絶縁物質を含み、光が透過できる。上記基板SUBは硬性(rigid)基板であってもよい。例えば、上記基板SUBは、ガラス基板、石英基板、ガラスセラミック基板、及び結晶質ガラス基板のいずれか1つであってもよい。
【0063】
また、上記基板SUBは可撓性(flexible)基板であってもよい。ここで、上記基板SUBは、高分子有機物を含むフィルム基板及びプラスチック基板のいずれか1つであってもよい。例えば、上記基板SUBは、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリエーテルイミド(polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylene sulfide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、トリアセテートセルロース(triacetate cellulose)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)のうち少なくともいずれか1つを含んでもよい。但し、上記基板SUBを構成する材料は多様に変わってもよく、繊維強化プラスチック(FRP、Fiber reinforced plastic)などを含んでもよい。
【0064】
上記画素PXLは、走査線Si-1、Si、データ線Dj、発光制御線Ei、電源線PL、及び初期化電源線IPLに接続されてもよい。
【0065】
上記走査線Si-1、Siは、第1方向DR1に延長されてもよい。上記走査線Si-1、Siは、第2方向DR2に沿って順に配列されたi-1番目の走査線Si-1、及び2つのi番目の走査線Siを含んでもよい。上記走査線Si-1、Siには走査信号が印加されてもよい。例えば、上記i-1番目の走査線Si-1にはi-1番目の走査信号が印加されてもよい。上記i-1番目の走査線Si-1はi-1番目の走査信号によりi番目の行の画素PXLを初期化させることができる。上記i番目の走査線Siにはi番目の走査信号が印加されてもよい。上記i番目の走査線Siは、走査駆動部に接続される1つの信号配線から分岐された複数の信号配線であり、それぞれ、異なるトランジスタに接続されてもよい。例えば、上記i番目の走査線Siの1つは、上記画素PXLに含まれる第1トランジスタT1~第7トランジスタT7のうち、上記第2トランジスタT2と上記第3トランジスタT3に接続され、他の1つは、上記第1トランジスタT1~上記第7トランジスタT7のうちの上記第7トランジスタT7に接続されてもよい。また、上記i番目の走査線Siの分岐点は、非表示領域NDA内における表示領域DAに隣接した地点に設けられてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、上記i番目の走査線Siの分岐点は、上記表示領域DA内における上記非表示領域NDAに隣接した地点に設けられてもよい。
【0066】
上記発光制御線Eiは、第1方向DR1に延長されてもよい。上記発光制御線Eiは、2つの上記i番目の走査線Siの間に上記i番目の走査線Siと離隔して配置される。上記発光制御線Eiには発光制御信号が印加されてもよい。
【0067】
上記電源線PLは、第2方向DR2に沿って延長されてもよい。上記電源線PLは、上記データ線Djと離隔して配置されてもよい。上記電源線PLには、第1電源ELVDDが印加されうる。
【0068】
上記初期化電源線IPLは、第1方向DR1に沿って延長されてもよい。上記初期化電源線IPLは、i番目の画素の行の画素PXLとi+1番目の画素の行の画素PXLとの間に設けられてもよい。上記初期化電源線IPLには初期化電源Vintが印加されてもよい。
【0069】
上記画素PXLのそれぞれは、上記第1トランジスタT1から上記第7トランジスタT7、ストレージキャパシタCst、表示素子OLEDを含んでもよい。
【0070】
上記第1トランジスタT1は、第1ゲート電極GE1、第1アクティブパターンACT1、第1ソース電極SE1、第1ドレイン電極DE1、及び接続線CNLを含んでもよい。
【0071】
上記第1ゲート電極GE1は、上記第3トランジスタT3の第3ドレイン電極DE3及び第4トランジスタT4の第4ドレイン電極DE4と接続されてもよい。上記接続線CNLは、上記第1ゲート電極GE1と上記第3ドレイン電極DE3及び上記第4ドレイン電極DE4との間を接続することができる。上記接続線CNLの一端は、第1コンタクトホールCH1を介して上記第1ゲート電極GE1に接続され、上記接続線CNLの他端は、第2コンタクトホールCH2を介して上記第3ドレイン電極DE3と上記第4ドレイン電極DE4に接続されてもよい。
【0072】
本発明の一実施例において、上記第1アクティブパターンACT1と上記第1ソース電極SE1及び上記第1ドレイン電極DE1は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記第1ソース電極SE1及び上記第1ドレイン電極DE1は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第1アクティブパターンACT1は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。
【0073】
上記第1アクティブパターンACT1は、所定の方向に延長されたバー(bar)状であってもよく、特には、延長された長さ方向に沿って複数回折り曲げられた形状であってもよい。上記第1アクティブパターンACT1は、平面視のとき、上記第1ゲート電極GE1と重められてもよい。上記第1アクティブパターンACT1が長く形成されることにより、上記第1トランジスタT1のチャネル領域が長く形成されることができる。これにより、上記第1トランジスタT1に印加されるゲート電圧の駆動範囲が広くなる。このため、以後、上記表示素子OLEDから放出される光の階調を精密に制御することができる。
【0074】
上記第1ソース電極SE1は、上記第1アクティブパターンACT1の一端に接続されてもよい。上記第1ソース電極SE1は、上記第2トランジスタT2の第2ドレイン電極DE2と上記第5トランジスタT5の第5ドレイン電極DE5に接続されてもよい。上記第1ドレイン電極DE1は、上記第1アクティブパターンACT1の他端に接続されてもよい。上記第1ドレイン電極DE1は、上記第3トランジスタT3の第3ソース電極SE3と上記第6トランジスタT6の第6ソース電極SE6に接続されてもよい。
【0075】
上記第2トランジスタT2は、第2ゲート電極GE2、第2アクティブパターンACT2、第2ソース電極SE2、及び第2ドレイン電極DE2を含んでもよい。
【0076】
上記第2ゲート電極GE2は上記i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第2ゲート電極GE2は、上記i番目の走査線Siの一部として設けられるか、上記i番目の走査線Siから突出した形状に設けられてもよい。本発明の一実施例において、上記第2アクティブパターンACT2、上記第2ソース電極SE2及び上記第2ドレイン電極DE2は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記第2ソース電極SE2及び上記第2ドレイン電極DE2は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第2アクティブパターンACT2は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。上記第2アクティブパターンACT2は、上記第2ゲート電極GE2と走査線Siと重なった部分に該当する。上記第2ソース電極SE2の一端は、上記第2アクティブパターンACT2に接続されてもよい。上記第2ソース電極SE2の他端は、第6コンタクトホールCH6を介して上記データ線Djに接続されてもよい。上記第2ドレイン電極DE2の一端は、上記第2アクティブパターンACT2に接続されてもよい。上記第2ドレイン電極DE2の他端は、上記第1トランジスタT1の第1ソース電極SE1と上記第5トランジスタT5の上記第5ドレイン電極DE5に接続されてもよい。
【0077】
上記第3トランジスタT3は、リーク電流を防止するために2重ゲート構造であってもよい。即ち、上記第3トランジスタT3は、第3aトランジスタT3aと第3bトランジスタT3bを含んでもよい。上記第3aトランジスタT3aは、第3aゲート電極GE3a、第3aアクティブパターンACT3a、第3aソース電極SE3a、及び第3aドレイン電極DE3aを含んでもよい。上記第3bトランジスタT3bは、第3bゲート電極GE3b、第3bアクティブパターンACT3b、第3bソース電極SE3b、及び第3bドレイン電極DE3bを含んでもよい。以下では、上記第3aゲート電極GE3aと上記第3bゲート電極GE3bを、まとめて第3ゲート電極GE3と呼び、上記第3aアクティブパターンACT3aと上記第3bアクティブパターンACT3bを、まとめて第3アクティブパターンACT3と呼び、上記第3aソース電極SE3aと上記第3bソース電極SE3bを、まとめて第3ソース電極SE3と呼び、そして、上記第3aドレイン電極DE3aと上記第3bドレイン電極DE3bを、まとめて第3ドレイン電極DE3と称する。
【0078】
上記第3ゲート電極GE3は、上記i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第3ゲート電極GE3は、上記i番目の走査線Siの一部として設けられるか、上記i番目の走査線Siから突出した形状に設けられてもよい。例えば、上記第3aゲート電極GE3aは上記i番目の走査線Siから突出した形状に設けられ、上記第3bゲート電極GE3bは上記i番目の走査線Siの一部として設けられてもよい。
【0079】
上記第3アクティブパターンACT3、上記第3ソース電極SE3及び上記第3ドレイン電極DE3は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記第3ソース電極SE3及び上記第3ドレイン電極DE3は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第3アクティブパターンACT3は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。上記第3アクティブパターンACT3は、上記第3ゲート電極GE3と重畳された部分に該当する。上記第3ソース電極SE3の一端は、上記第3アクティブパターンACT3に接続されてもよい。上記第3ソース電極SE3の他端は、上記第1トランジスタT1の第1ドレイン電極DE1と上記第6トランジスタT6の第6ソース電極SE6に接続されてもよい。上記第3ドレイン電極DE3の一端は、上記第3アクティブパターンACT3に接続されてもよい。上記第3ドレイン電極DE3の他端は、上記第4トランジスタT4の上記第4ドレイン電極DE4に接続されてもよい。また、上記第3ドレイン電極DE3は、上記接続線CNL、上記第2コンタクトホールCH2及び上記第1コンタクトホールCH1を介して上記第1トランジスタT1の上記第1ゲート電極GE1に接続されてもよい。
【0080】
上記第4トランジスタT4は、リーク電流を防止するために2重ゲート構造であってもよい。即ち、上記第4トランジスタT4は、第4aトランジスタと第4bトランジスタを含んでもよい。上記第4aトランジスタT4aは、第4aゲート電極GE4a、第4aアクティブパターンACT4a、第4aソース電極SE4a、及び第4aドレイン電極DE4aを含み、上記第4bトランジスタは、第4bゲート電極GE4b、第4bアクティブパターンACT4b、第4bソース電極SE4b、及び第4bドレイン電極DE4bを含んでもよい。以下では、上記第4aゲート電極GE4aと上記第4bゲート電極GE4bを、まとめて第4ゲート電極GE4と呼び、上記第4aアクティブパターンACT4aと上記第4bアクティブパターンACT4bを、まとめて第4アクティブパターンACT4と呼び、上記第4aソース電極SE4aと上記第4bソース電極SE4bを、まとめて第4ソース電極SE4と呼び、そして、上記第4aドレイン電極DE4aと上記第4bドレイン電極DE4bを、まとめて第4ドレイン電極DE4と称する。
【0081】
上記第4ゲート電極GE4は、上記i-1番目の走査線Si-1に接続されてもよい。上記第4ゲート電極GE4は、上記i-1番目の走査線Si-1の一部として設けられるか、上記i-1番目の走査線Si-1から突出した形状に設けられてもよい。例えば、上記第4aゲート電極GE4aは、上記i-1番目の走査線Si-1の一部として設けられる。上記第4bゲート電極GE4bは、i-1番目の走査線Si-1から突出した形状に設けられてもよい。
【0082】
上記第4アクティブパターンACT4、上記第4ソース電極SE4及び上記第4ドレイン電極DE4は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記第4ソース電極SE4及び上記第4ドレイン電極DE4は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第4アクティブパターンACT4は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。上記第4アクティブパターンACT4は、上記第4ゲート電極GE4と重畳された部分に該当する。
【0083】
上記第4ソース電極SE4の一端は、上記第4アクティブパターンACT4に接続されてもよい。上記第4ソース電極SE4の他端は、上記i-1番目の行の画素PXLの初期化電源線IPL及び上記i-1番目の行の画素PXLの第7トランジスタT7の第7ドレイン電極DE7に接続されてもよい。上記第4ソース電極SE4と上記初期化電源線IPLの間には、補助接続線AUXが設けられてもよい。上記補助接続線AUXの一端は、第9コンタクトホールCH9を介して上記第4ソース電極SE4と接続されてもよい。上記補助接続線AUXの他端は、i-1番目の行の画素PXLの第8コンタクトホールCH8を介して上記i-1番目の行の初期化電源線IPLに接続されてもよい。上記第4ドレイン電極DE4の一端は、上記第4アクティブパターンACT4に接続されてもよい。上記第4ドレイン電極DE4の他端は、上記第3トランジスタT3の上記第3ドレイン電極DE3に接続される。また、上記第4ドレイン電極DE4は、上記接続線CNL、上記第2コンタクトホールCH2及び上記第1コンタクトホールCH1を介して上記第1トランジスタT1の上記第1ゲート電極GE1に接続される。
【0084】
上記第5トランジスタT5は、第5ゲート電極GE5、第5アクティブパターンACT5、第5ソース電極SE5、及び第5ドレイン電極DE5を含んでもよい。
【0085】
上記第5ゲート電極GE5は上記発光制御線Eiに接続されてもよい。上記第5ゲート電極GE5は上記発光制御線Eiの一部として設けられるか、上記発光制御線Eiから突出した形状に設けられてもよい。上記第5アクティブパターンACT5、上記第5ソース電極SE5及び上記第5ドレイン電極DE5は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成される。例えば、上記第5ソース電極SE5及び上記第5ドレイン電極DE5は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第5アクティブパターンACT5は不純物がドープされない半導体層からなる。上記第5アクティブパターンACT5は、上記第5ゲート電極GE5と発光制御線Eiが重なった部分に該当する。上記第5ソース電極SE5の一端は、上記第5アクティブパターンACT5に接続されてもよい。上記第5ソース電極SE5の他端は、第5コンタクトホールCH5を介して上記電源線PLに接続されてもよい。上記第5ドレイン電極DE5の一端は、上記第5アクティブパターンACT5に接続されてもよい。上記第5ドレイン電極DE5の他端は、上記第1トランジスタT1の上記第1ソース電極SE1及び上記第2トランジスタT2の上記第2ドレイン電極DE2に接続されてもよい。
【0086】
上記第6トランジスタT6は、第6ゲート電極GE6、第6アクティブパターンACT6、第6ソース電極SE6、及び第6ドレイン電極DE6を含んでもよい。
【0087】
上記第6ゲート電極GE6は上記発光制御線Eiに接続されてもよい。上記第6ゲート電極GE6は上記発光制御線Eiの一部として設けられるか、上記発光制御線Eiから突出した形状に設けられてもよい。上記第6アクティブパターンACT6、上記第6ソース電極SE6及び上記第6ドレイン電極DE6は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成される。例えば、上記第6ソース電極SE6及び上記第6ドレイン電極DE6は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第6アクティブパターンACT6は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。上記第6アクティブパターンACT6は、上記第6ゲート電極GE6と発光制御線Eiとが重なった部分に該当する。上記第6ソース電極SE6の一端は、上記第6アクティブパターンACT6に接続されてもよい。上記第6ソース電極SE6の他端は、上記第1トランジスタT1の上記第1ドレイン電極DE1及び上記第3トランジスタT3の上記第3ソース電極SE3に接続されてもよい。上記第6ドレイン電極DE6の一端は、上記第6アクティブパターンACT6に接続されてもよい。上記第6ドレイン電極DE6の他端は、上記第7トランジスタT7の第7ソース電極SE7に接続されてもよい。
【0088】
上記第7トランジスタT7は、第7ゲート電極GE7、第7アクティブパターンACT7、第7ソース電極SE7、及び第7ドレイン電極DE7を含んでもよい。
【0089】
上記第7ゲート電極GE7は、上記i番目の走査線Siに接続されてもよい。上記第7ゲート電極GE7は、上記i番目の走査線Siの一部として設けられるか、上記i番目の走査線Siから突出した形状に設けられてもよい。上記第7アクティブパターンACT7、上記第7ソース電極SE7及び上記第7ドレイン電極DE7は、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記第7ソース電極SE7及び上記第7ドレイン電極DE7は不純物がドープされた半導体層からなり、上記第7アクティブパターンACT7は不純物がドープされない半導体層からなってもよい。上記第7アクティブパターンACT7は、上記第7ゲート電極GE7と走査線Siとが重なった部分に該当する。上記第7ソース電極SE7の一端は、上記第7アクティブパターンACT7に接続されてもよい。上記第7ソース電極SE7の他端は、上記第6トランジスタT6の上記第6ドレイン電極DE6に接続されてもよい。上記第7ドレイン電極DE7の一端は、上記第7アクティブパターンACT7に接続されてもよい。上記第7ドレイン電極DE7の他端は、上記初期化電源線IPLに接続されてもよい。また、上記第7ドレイン電極DE7は、i+1番目の行に配置された画素PXLの第4トランジスタT4の第4ソース電極SE4に接続されてもよい。上記第7ドレイン電極DE7と上記i+1番目の行に配置された上記画素PXLの上記第4トランジスタT4の第4ソース電極SE4は、上記補助接続線AUX、上記第8コンタクトホールCH8、及び上記第9コンタクトホールCH9を介して接続されうる。
【0090】
上記ストレージキャパシタCstは、下部電極LEと上部電極UEを含んでもよい。上記下部電極LEは、上記第1トランジスタT1の上記第1ゲート電極GE1からなるのであってもよい。
【0091】
上記上部電極UEは上記第1ゲート電極GE1(下部電極LE)と重なり合い、平面視のとき、上記下部電極LEの全体をカバーすることができる。特には、図4に示すように、矩形状の上部電極UEの縁が、いずれの側にも、矩形状の下部電極LEの縁より少し突き出すようにすることができる。上記上部電極UEと上記下部電極LEとの重なり合う面積を広げることで、上記ストレージキャパシタCstのキャパシタンスが増加することができる。上記上部電極UEは、第1方向DR1に延長されてもよい。本発明の一実施例において、上記上部電極UEには、上記第1電源ELVDDと同じレベルの電圧が印加されてもよい。上記上部電極UEは、上記第1ゲート電極GE1と上記接続線CNLが接触される上記第1コンタクトホールCH1が形成される領域の一部が除去されてオープンされてもよい。
【0092】
上記表示素子OLEDは、第1電極AD、第2電極CD、及び第1電極ADと第2電極CDとの間に設けられた発光層EMLを含んでもよい。
【0093】
上記第1電極ADは、各画素PXLに対応する発光領域内に設けられてもよい。上記第1電極ADは、上記第7コンタクトホールCH7及び第10コンタクトホールCH10を介して上記第7トランジスタT7の上記第7ソース電極SE7及び上記第6トランジスタT6の上記第6ドレイン電極DE6に接続されてもよい。上記第7コンタクトホールCH7と上記第10コンタクトホールCH10の間には、上記第1ブリッジパターンBRP1が設けられてもよい。上記第10コンタクトホールCH10と第12コンタクトホールCH12の間には、第2ブリッジパターンBRP2が設けられてもよい。上記第1ブリッジパターンBRP1と上記第2ブリッジパターンBRP2は、第6ドレイン電極DE6、第7ソース電極SE7及び第1電極ADを接続させることができる。
【0094】
以下では、図4図6を参照して、本発明の一実施例による表示装置の構造について積層順に沿って説明する。
【0095】
上記基板SUB上に上記第1アクティブパターンACT1~上記第7アクティブパターンACT7が設けられてもよい。上記第1アクティブパターンACT1~上記第7アクティブパターンACT7は、半導体物質を含んでもよい。
【0096】
上記基板SUBと上記第1アクティブパターンACT1~上記第7アクティブパターンACT7との間には、上記バッファ層BULが設けられてもよい。上記バッファ層BULは、上記基板SUBにおいて上記第1アクティブパターンACT1~上記第7アクティブパターンACT7に不純物が拡散するのを防止することができる。上記バッファ層BULは、単一層(単層膜)であってもよいが、少なくとも2層以上の多重層(多層膜)であってもよい。上記バッファ層BULは、有機絶縁膜及び無機絶縁膜のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記有機絶縁膜は、光を透過させることができる有機絶縁物質を含んでもよい。上記無機絶縁膜は、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記バッファ層BULが多重層である場合、各層は同じ物質または別の物質を含んでもよい。例えば、上記無機絶縁膜はシリコン酸化物を含む第1膜と、上記第1膜上に配置され、シリコン窒化物を含む第2膜と、を備えてもよい。
【0097】
上記第1アクティブパターンACT1~上記第7アクティブパターンACT7が形成された上記基板SUB上には、ゲート絶縁膜GIが設けられてもよい。上記ゲート絶縁膜GIは、有機絶縁膜及び無機絶縁膜のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記有機絶縁膜は、光を透過させることができる有機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記有機絶縁膜は、各種のフォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記無機絶縁膜は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0098】
上記のフォトレジストとしては、有機発光表示装置や液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイ、並びに、各種半導体デバイスの製造に用いられている各種のものを用いることができる。例えば、ノボラック樹脂、シロキサン樹脂、アクリレート樹脂など、及び感光剤などを含むものを用いることができる。
【0099】
上記ゲート絶縁膜GI上には、上記i-1番目の走査線Si-1、上記i番目の走査線Si、上記発光制御線Ei、及び上記第1ゲート電極GE1~上記第7ゲート電極GE7が設けられてもよい。上記第1ゲート電極GE1は、上記ストレージキャパシタCstの上記下部電極LEとなっていてもよい。上記第2ゲート電極GE2と上記第3ゲート電極GE3は、上記i番目の走査線Siと一体に形成されてもよい。上記第4ゲート電極GE4は、上記i-1番目の走査線Si-1と一体に形成されてもよい。上記第5ゲート電極GE5と上記第6ゲート電極GE6は、上記発光制御線Eiと一体に形成されてもよい。上記第7ゲート電極GE7は、上記i番目の走査線Siと一体に形成されてもよい。
【0100】
上記i-1番目の走査線Si-1、上記i番目の走査線Si、上記発光制御線Ei、及び上記第1ゲート電極GE1~上記第7ゲート電極GE7は、金属物質を含んでもよい。例えば、上記i-1番目の走査線Si-1、上記i番目の走査線Si、上記発光制御線Ei、及び上記第1ゲート電極GE1~上記第7ゲート電極GE7は、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記i-1番目の走査線Si-1、上記i番目の走査線Si、上記発光制御線Ei、及び上記第1ゲート電極GE1~上記第7ゲート電極GE7は単層膜に形成されてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、上記i-1番目の走査線Si-1、上記i番目の走査線Si、上記発光制御線Ei、及び上記第1ゲート電極GE1~上記第7ゲート電極GE7は、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含む2以上の膜が積層された多重膜であってもよい。
【0101】
上記i-1番目の走査線Si-1などが形成された上記基板SUB上には、第1層間絶縁膜IL1が設けられてもよい。上記第1層間絶縁膜IL1はポリシロキサン、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0102】
上記第1層間絶縁膜IL1上には、上記ストレージキャパシタCstの上記上部電極UE及び上記初期化電源線IPLが設けられてもよい。上記上部電極UEは、上記下部電極LEをカバーすることができる。上記上部電極UEは、上記第1層間絶縁膜IL1を挟んで上記下部電極LEとともに上記ストレージキャパシタCstを構成することができる。上記上部電極UE及び上記初期化電源線IPLは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記上部電極UE及び上記初期化電源線IPLは単層膜に形成されてもよいが、これに限定されるものではない。例えば、上記上部電極UE及び上記初期化電源線IPLは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含む2以上の膜の積層された多重膜に形成されてもよい。
【0103】
上記上部電極UE及び上記初期化電源線IPLが配置された上記基板SUB上には、第2層間絶縁膜IL2が設けられてもよい。
【0104】
上記第2層間絶縁膜IL2は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜のうち少なくとも1つを含んでもよい。例えば、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの無機絶縁膜を含んでもよい。上記無機絶縁膜は、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの有機絶縁膜を含んでもよい。上記有機絶縁膜は、各種のフォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つをを含んでもよい。また、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの無機絶縁膜と少なくとも1つの有機絶縁膜を含む積層膜構造であってもよい。
【0105】
上記第2層間絶縁膜IL2上には第1導電パターンが設けられてもよい。上記第1導電パターンは、上記データ線Dj、上記接続線CNL、上記補助接続線AUX、上記第1ブリッジパターンBRP1、及び上記電源線PLを含んでもよい。
【0106】
上記データ線Djは、上記第1層間絶縁膜IL1、上記第2層間絶縁膜IL2、及び上記ゲート絶縁膜GIを貫通する上記第6コンタクトホールCH6を介して上記第2ソース電極SE2に接続されてもよい。
【0107】
上記接続線CNLは、上記第1層間絶縁膜IL1及び上記第2層間絶縁膜IL2を貫通する上記第1コンタクトホールCH1を介して上記第1ゲート電極GE1に接続されてもよい。また、上記接続線CNLは、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1及び上記第2層間絶縁膜IL2を貫通する上記第2コンタクトホールCH2を介して上記第3ドレイン電極DE3及び上記第4ドレイン電極DE4に接続されてもよい。
【0108】
上記補助接続線AUXは、上記第2層間絶縁膜IL2を貫通する上記第8コンタクトホールCH8を介して上記初期化電源線IPLに接続されてもよい。また、上記補助接続線AUXは、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1及び上記第2層間絶縁膜IL2を貫通する上記第9コンタクトホールCH9を介して上記第4ソース電極SE4及び上記i-1番目の行の画素PXLの第7ドレイン電極DE7に接続されてもよい。
【0109】
上記第1ブリッジパターンBRP1は、上記第6ドレイン電極DE6と上記第1電極ADとの間にあって、上記第6ドレイン電極DE6と上記第1電極ADを接続する媒介体として設けられるパターンであってもよい。上記第1ブリッジパターンBRP1は、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2を貫通する上記第7コンタクトホールCH7を介して、上記第6ドレイン電極DE6と上記第7ソース電極SE7に接続される。
【0110】
上記第1導電パターンが設けられた上記基板SUBには、第3層間絶縁膜IL3が設けられてもよい。上記第3層間絶縁膜IL3は第1絶縁膜IL31と、上記第1絶縁膜IL31上に設けられる第2絶縁膜IL32と、を含んでもよい。
【0111】
上記第1絶縁膜IL31は無機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記第1絶縁膜IL31はポリシロキサン、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0112】
上記第2絶縁膜IL32は無機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記第2絶縁膜IL32は少なくとも1つの無機絶縁膜を含んでもよい。上記無機絶縁物質は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、上記第2絶縁膜IL32は有機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記第2絶縁膜IL32は、各種のフォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、上記第2絶縁膜IL32は、少なくとも1つの無機絶縁膜と少なくとも1つの有機絶縁膜を含む積層膜の構造であってもよい。
【0113】
上記第3層間絶縁膜IL3上には、第2導電パターンが設けられてもよい。上記第2導電パターンは、上記電源線PLと上記第2ブリッジパターンBRP2を含んでもよい。上記第2ブリッジパターンBRP2は、上記第1絶縁膜IL31及び上記第2絶縁膜IL32を貫通する上記第10コンタクトホールCH10を介して上記第1ブリッジパターンBRP1に接続されてもよい。
【0114】
上記電源線PLは、上記第2層間絶縁膜IL2、上記第3層間絶縁膜IL3を貫通する第3及び第4コンタクトホールCH3、CH4を介して上記ストレージキャパシタCstの上記上部電極UEに接続されてもよい。上記電源線PLは、上記第1層間絶縁膜IL1、上記第2層間絶縁膜IL2、上記第3層間絶縁膜IL3、及び上記ゲート絶縁膜GIを貫通する上記第5コンタクトホールCH5を介して上記第5ソース電極SE5に接続されてもよい。
【0115】
上記第2導電パターンが設けられた上記第3層間絶縁膜IL3上には、第4層間絶縁膜IL4が設けられてもよい。
【0116】
上記第4層間絶縁膜IL4は有機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記第4層間絶縁膜IL4は、各種のフォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0117】
上記第4層間絶縁膜IL4上には、表示素子OLEDが設けられてもよい。上記表示素子OLEDは、第1電極ADと、第2電極CDと、上記第1電極ADと上記第2電極CDとの間に設けられた発光層EMLと、を含んでもよい。
【0118】
上記第1電極ADは、上記第4層間絶縁膜IL4上に設けられてもよい。上記第1電極ADは、上記第4層間絶縁膜IL4を貫通する第12コンタクトホールCH12を介して上記第2ブリッジパターンBRP2に接続されてもよい。従って、上記第1電極ADは、上記第1ブリッジパターンBRP1に電気的に接続されることができる。上記第1ブリッジパターンBRP1は、上記第7コンタクトホールCH7を介して上記第6ドレイン電極DE6と上記第7ソース電極SE7に接続されるため、上記第1電極ADは、最終的に上記第6ドレイン電極DE6と上記第7ソース電極SE7に電気的に接続されることができる。
【0119】
上記第1電極ADなどが形成された上記基板SUB上には、各画素PXLに対応するように発光領域を区画する画素定義膜(格子状のバンプ部)PDLが設けられてもよい。上記画素定義膜PDLは、上記第1電極ADの上面を露出させるように配置され、上記画素PXLの周囲に沿って延びるようにして上記基板SUBから上方へと突出するのであってもよい。
【0120】
上記画素定義膜PDLによって囲まれた発光領域には上記発光層EMLが設けられ、上記発光層EML上には上記第2電極CDが設けられてもよい。上記第2電極CD上には、上記第2電極CDをカバーする封止膜SLMが設けられてもよい。第2電極CDは、画素が配列される画像表示領域の全体にわたって設けられてもよく、封止膜SLMも、画像表示領域の全体にわたって設けられる。
【0121】
上記第1電極AD及び上記第2電極CDのいずれか一方はアノード(anode)電極で、他方はカソード(cathode)電極であってもよい。例えば、上記第1電極ADはアノード電極で、上記第2電極CDはカソード電極であってもよい。
【0122】
また、上記第1電極AD及び上記第2電極CDのうちの少なくとも一方は、透過型電極であってもよい。例えば、上記表示素子OLEDが背面発光型有機発光素子である場合、上記第1電極ADは透過型電極で、上記第2電極CDは反射型電極であってもよい。上記表示素子OLEDが前面発光型有機発光素子である場合、上記第1電極ADは反射型電極で、上記第2電極CDは透過型電極であってもよい。上記表示素子OLEDが両面発光型有機発光素子である場合には、上記第1電極AD及び上記第2電極CDがともに透過型電極であってもよい。本実施例では、上記表示素子OLEDが前面発光型有機発光素子であり、上記第1電極ADがアノード電極である場合を例に挙げて説明する。
【0123】
上記第1電極ADは、光を反射させることができる反射膜(不図示)と、上記反射膜の上部または下部に配置される透明導電膜(不図示)と、を含んでもよい。上記透明導電膜及び上記反射膜のうち少なくとも一方は、上記第7ソース電極SE7に電気的に接続されてもよい。
【0124】
上記反射膜は、光を反射させることができる物質を含んでもよい。例えば、上記反射膜は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0125】
上記透明導電膜は、透明導電性酸化物を含んでもよい。例えば、上記透明導電膜は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Aluminum Zinc Oxide)、GZO(gallium doped zinc oxide)、ZTO(zinc tin oxide)、GTO(Gallium tin oxide)、及びFTO(fluorine doped tin oxide)のうちの少なくとも1つの透明導電性酸化物を含んでもよい。
【0126】
上記画素定義膜PDLは、有機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記画素定義膜PDLは、ポリスチレン(polystyrene)、ポリメチルメタクリレート(PMMA、polymethylmethacrylate)、ポリアクリロニトリル(PAN、polyacrylonitrile)、ポリアミド(PA、polyamide)、ポリイミド(PI、polyimide)、ポリアリルエーテル(PAE、polyarylether)、ヘテロサイクリックポリマー(heterocyclic polymer)、パリレン(parylene)、エポキシ(epoxy)、ベンゾシクロブテン(BCB、benzocyclobutene)、シロキサン系樹脂(siloxane based resin)、及びシラン系樹脂(silane based resin)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0127】
上記発光層EMLは、上記第1電極ADの露出された表面上に配置されてもよい。上記発光層EMLは、少なくとも光生成層(light generation layer)を含む多層薄膜構造であってもよい。例えば、上記発光層EMLは、正孔を注入する正孔注入層(hole injection layer)と、正孔の輸送性に優れ、上記光生成層で結合していない電子の移動を抑制して正孔と電子の再結合の機会を増加させるための正孔輸送層(hole transport layer)と、注入された電子と正孔の再結合によって光を発する上記光生成層と、上記光生成層で結合していない正孔の移動を抑制するための正孔抑制層(hole blocking layer)と、電子を上記光生成層に円滑に輸送するための電子輸送層(electron transport layer)と、電子を注入する電子注入層(electron injection layer)と、を備えてもよい。また、上記発光層EMLのうち上記正孔注入層、上記正孔輸送層、上記正孔抑制層、上記電子輸送層、及び上記電子注入層は、互いに隣接する上記画素PXLに共通に配置される共通層であってもよい。
【0128】
上記光生成層で生成される光の色は、赤(red)、緑(green)、青(blue)、及び白(white)のいずれかであってもよいが、本実施例ではこれを限定しない。例えば、上記光生成層で生成される光の色はマゼンタ(magenta)、シアン(cyan)、イエロー(yellow)のいずれか1つであってもよい。
【0129】
上記第2電極CDは半透過反射膜であってもよい。例えば、上記第2電極CDは、上記発光層EMLから出射された光を透過させることができる程度の厚さを有する薄型金属層であってもよい。上記第2電極CDは、上記発光層EMLから出射された光の一部は透過させ、上記発光層EMLから出射された光の残りは反射させてもよい。
【0130】
上記第2電極CDは、上記透明導電膜に比べて仕事関数が低い物質を含んでもよい。例えば、上記第2電極CDは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、及びこれらの合金のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0131】
上記発光層EMLから出射された光の一部は上記第2電極CDを透過できず、上記第2電極CDから反射された光は上記反射膜で再び反射されうる。即ち、上記反射膜及び上記第2電極CDの間で、上記発光層EMLから出射された光が共振することができる。光共振によって、上記表示素子OLEDの光抽出効率は向上しうる。
【0132】
上記反射膜と上記第2電極CDとの距離は、上記発光層EMLから出射された光の色に応じて異なってもよい。即ち、上記発光層EMLから出射された光の色に応じて上記反射膜及び上記第2電極CDとの距離が共振距離に適合するように調節されてもよい。
【0133】
上記封止膜SLMは、上記表示素子OLEDに酸素及び水分が浸透することを防止することができる。上記封止膜SLMは、複数の無機膜(不図示)及び複数の有機膜(不図示)を含んでもよい。例えば、上記封止膜SLMは無機膜と、無機膜上に配置された有機膜を含む複数の単位封止層と、を含んでもよい。また、上記封止膜SLMの最上部には、無機膜が配置されてもよい。無機膜は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、及びアルミニウム酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、スズ酸化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0134】
図7A及び図7B図5の左端部の「EA1」領域の拡大図であり、図8A及び図8B図5の左端部の「EA2」領域の拡大図であり、図9図12はポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示す電子顕微鏡写真であり、図13図16はポリイミドを含む有機膜上に導電パターンが形成された状態を示すHAADF(high-angle annular dark-field)のイメージである。図9図10図13及び図14に示された導電パターンは、チタン(Ti)膜及びアルミニウム(Al)膜が、有機膜の側からこの順に積層された積層膜を含む。図11及び図15に示された導電パターンは、チタン窒化物(TIN)膜、チタン(Ti)膜、及びアルミニウム(Al)膜が、有機膜の側からこの順に積層された積層膜を含む。図12及び図16に示された導電パターンは、チタン窒化物(TiN)膜及びアルミニウム(Al)膜が、有機膜の側からこの順に積層された積層膜を含む。
【0135】
図4図16を参照すると、各画素PXLは、基板SUB上に設けられる少なくとも1つのトランジスタと、上記トランジスタに接続される表示素子OLEDと、上記トランジスタと上記表示素子OLEDを接続する第1ブリッジパターンBRP1及び第2ブリッジパターンBRP2と、を含んでもよい。
【0136】
上記トランジスタは、第1層間絶縁膜IL1及び第2層間絶縁膜IL2によりカバーされ、上記第2層間絶縁膜IL2上にはデータ線Dj、接続線CNL、及び上記トランジスタに接続される上記第1ブリッジパターンBRP1が設けられてもよい。上記データ線Dj、上記接続線CNL、及び上記第1ブリッジパターンBRP1は、上記第2層間絶縁膜IL2上に設けられる第1導電パターンのうちの1つである。
【0137】
上記第2層間絶縁膜IL2は、無機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの無機絶縁膜を含んでもよい。上記無機絶縁物質は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、上記第2絶縁膜IL32は、有機絶縁物質を含んでもよい。上記有機絶縁物質は、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つであってもよい。上述した有機絶縁膜に含まれる物質はすべて炭素及び水素を含有する。また、上記有機絶縁物質は、物質に応じて酸素、窒素、フッ素、及び硫黄のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0138】
上記第1導電パターン、例えば、上記第1ブリッジパターンBRP1は、少なくとも第1A導電層CL1Aを含んでもよい。また、上記第2層間絶縁膜IL2が有機絶縁物質を含む場合、上記第1導電パターンは、上記第2層間絶縁膜IL2と上記第1A導電層CL1Aとの間に設けられる第2A導電層CL2Aをさらに含んでもよい。
【0139】
上記第1A導電層CL1Aは、上記第2層間絶縁膜IL2上に設けられる第1サブ導電層SCL1と、上記第2層間絶縁膜IL2と上記第1サブ導電層SCL1の間に設けられる第2サブ導電層SCL2と、を含んでもよい。
【0140】
上記第1サブ導電層SCL1は、伝導性、延性及び展性に優れた金属物質を含んでもよい。例えば、上記第1サブ導電層SCL1は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、及びこれらの合金のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0141】
上記第2サブ導電層SCL2は、上記第1サブ導電層SCL1に含まれる物質が拡散し、上記第1サブ導電層SCL1が酸化することを防止する物質を含んでもよい。例えば、第2サブ導電層SCL2は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0142】
上記第1A導電層CL1Aは、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3をさらに含んでもよい。上記第3サブ導電層SCL3は、上記第1サブ導電層SCL1の酸化を防止することができる。上記第3サブ導電層SCL3は、上記第2サブ導電層SCL2と同じ物質、例えば、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0143】
上記第1導電パターンにおいて、上記第2A導電層CL2Aは、上記第2層間絶縁膜IL2と上記第1A導電層CL1Aとの間に設けられる追加導電層であり、有機絶縁物質と反応して酸化物または複合物質を形成しない物質を含んでもよい。例えば、上記第2A導電層CL2Aは金属窒化物を含んでもよい。上記金属窒化物は、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質の窒化物であってもよい。例えば、上記第2A導電層CL2Aは、チタン窒化物(TiNx)を含んでもよい。従って、上記第2A導電層CL2Aは、上記第2層間絶縁膜IL2が有機絶縁物質を含む場合、上記有機絶縁物質が上記第1A導電層CL1Aに拡散して上記第1A導電層CL1Aに含まれた物質と反応することを防止することができる。
【0144】
もし、上記第2層間絶縁膜IL2が有機絶縁物質を含み、上記第2A導電層CL2Aが省略されると、上記第1A導電層CL1Aが上記第2層間絶縁膜IL2上に直接設けられることとなり、上記第1A導電層CL1A、特に上記第2サブ導電層SCL2は、上記第2層間絶縁膜IL2に接触した状態となりうる。上記第2サブ導電層SCL2が上記第2層間絶縁膜IL2に接触した状態となると、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質が、上記第2層間絶縁膜IL2の有機絶縁物質と反応することで、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質からの酸化物が生成されうる。または、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質と上記有機絶縁物質に含まれた物質を含む複合物質が生成されうる。
【0145】
上記第2A導電層CL2Aが、上記第2層間絶縁膜IL2及び上記第1A導電層CL1Aに含まれた物質の拡散を防止することができない場合、上記第2層間絶縁膜IL2と上記第2A導電層CL2Aの境界面または上記第1A導電層CL1Aと上記第2A導電層CL2Aの境界面にて、上記第1A導電層CL1Aに含まれていた物質と、上記第2層間絶縁膜IL2に含まれた物質とが反応して、上記酸化物または上記複合物質が生成されうる。また、上記第2A導電層CL2Aが、上記有機絶縁物質と反応する物質を含む場合も、上記第2A導電層CL2Aの蒸着過程で、上記第2A導電層CL2Aに含まれていた物質と、上記有機絶縁膜に含まれていた物質とが反応することで、上記酸化物または上記複合物質が生成されうる。
【0146】
一方、上記第1導電パターンのうち上記データ線Djは、第2トランジスタT2の第2ソース電極SE2に接続されてもよい。上記第1導電パターンのうち第1ブリッジパターンBRP1は、第7トランジスタT7の第7ソース電極SE7に接続されてもよい。また、上記第1導電パターンのうち接続線CNLは、第3トランジスタT3の第3ドレイン電極DE3に接続されてもよい。上記第3ドレイン電極DE3及び上記第7ソース電極SE7は、半導体物質を含んでもよい。
【0147】
上記データ線Dj、上記第1ブリッジパターンBRP1及び上記接続線CNLにおいて、上記第2ソース電極SE2、上記第3ドレイン電極DE3及び上記第7ソース電極SE7に接続される部分は、上記第2A導電層CL2Aであってもよい。ここで、上記第2A導電層CL2Aは、第2ソース電極SE2、上記第3ドレイン電極DE3または上記第7ソース電極SE7に接続される接続部位の導電性を保持するために、上記第2A導電層CL2Aは9at%から45at%の窒素を含有してもよい。
【0148】
また、上記第2A導電層CL2Aの厚さは、上記第1サブ導電層SCL1、上記第2サブ導電層SCL2、及び上記第3サブ導電層SCL3の厚さより小さくてもよい。例えば、上記第2A導電層CL2Aの厚さは、10Å~100Åであってもよい。
【0149】
上記第1導電パターンが第3層間絶縁膜IL3によりカバーされ、上記第3層間絶縁膜IL3上には、電源線PL及び第2ブリッジパターンBRP2が設けられるのであってもよい。上記第2ブリッジパターンBRP2は上記第1ブリッジパターンBRP1に接続されてもよい。上記電源線PL及び上記第2ブリッジパターンBRP2は、上記第3層間絶縁膜IL3上に設けられる第2導電パターンのうちの1つである。
【0150】
上記第3層間絶縁膜IL3は、無機絶縁物質を含む第1絶縁膜IL31と、上記第1絶縁膜IL31上に設けられ、有機絶縁物質を第2絶縁膜IL32と、を含んでもよい。上記有機絶縁物質は、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つであってもよい。上述した上記有機絶縁物質は、すべて炭素及び水素を含有する。また、上記有機絶縁物質は、その種類によっては、酸素、窒素、フッ素、及び硫黄のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0151】
上記第2導電パターンは、上記第3層間絶縁膜IL3のうち上記第2絶縁膜IL32上に設けられてもよい。上記第2導電パターンは、上記第1導電パターンと類似する構造であってもよい。例えば、上記第2導電パターンは、上記第2絶縁膜IL32上に設けられる第1B導電層CL1Bと、上記第2絶縁膜IL32と上記第1B導電層CL1Bの間に設けられる第2B導電層CL2Bと、をさらに含んでもよい。
【0152】
上記第1B導電層CL1Bは、上記第2B導電層CL2B上に設けられる第1サブ導電層SCL1と、上記第2B導電層CL2Bと上記第1サブ導電層SCL1の間に設けられる第2サブ導電層SCL2と、を含んでもよい。また、上記第1B導電層CL1Bは、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3をさらに含んでもよい。
【0153】
上記第2導電パターンにおいて、上記第2B導電層CL2Bは、上記第3層間絶縁膜IL3と上記第1B導電層CL1Bとの間に設けられる追加導電層であり、上記第2B導電層CL2Bは、上記第2A導電層CL2Aのように有機絶縁物質と反応して酸化物または複合物質を形成しない物質を含んでもよい。例えば、上記第2B導電層CL2Bは、金属窒化物を含んでもよい。上記金属窒化物は上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質の窒化物であってもよい。例えば、上記第2B導電層CL2Bは、チタン窒化物(TiNx)を含んでもよい。従って、上記第2B導電層CL2Bは、上記第2絶縁膜IL32に含まれた有機絶縁物質が上記第1B導電層CL1Bに拡散して、上記第1B導電層CL1Bに含まれた物質と反応することを防止することができる。
【0154】
もし、上記第2B導電層CL2Bが省略されると、上記第1B導電層CL1Bが上記第2絶縁膜IL32上に直接設けられ、上記第1B導電層CL1B、特に上記第2サブ導電層SCL2は上記第2絶縁膜IL32と当接することができる。上記第2サブ導電層SCL2が上記第2絶縁膜IL32に接触した状態となると、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質は、上記第2絶縁膜IL32に含まれていた物質と反応することで、上記第2サブ導電層SCL2に含まれていた物質からの酸化物が生成されうる。または、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質と、上記有機絶縁物質に含まれた物質とを含む複合物質が生成されうる。
【0155】
上記第2B導電層CL2Bが上記第2絶縁膜IL32及び上記第1B導電層CL1Bに含まれた物質の拡散を防止することができない場合、上記第2絶縁膜IL32と上記第2B導電層CL2Bとの境界面にて、または、上記第1B導電層CL1Bと上記第2B導電層CL2Bとの境界面にて、上記第1B導電層CL1Bに含まれた物質と、上記第2絶縁膜IL32に含まれた物質とが反応して、上記酸化物または上記複合物質が生成されうる。また、上記第2B導電層CL2Bが、上記有機絶縁物質と反応する物質を含む場合も、上記第2B導電層CL2Bの蒸着過程で、上記第2B導電層CL2Bに含まれた物質と上記有機絶縁膜に含まれた物質とが反応して、上記酸化物または上記複合物質が生成されうる。
【0156】
上記第2導電パターンのうち、第2ブリッジパターンBRP2の上記第2B導電層CL2Bは、上記第1ブリッジパターンBRP1に接続されてもよい。ここで、上記第2ブリッジパターンBRP2の上記第2B導電層CL2Bは、上記第1ブリッジパターンBRP1に接続される接続部位の導電性を保持するために、上記第2ブリッジパターンBRP2の上記第2B導電層CL2Bは55at%以下の窒素を含んでもよい。
【0157】
また、上記第2B導電層CL2Bの厚さは、上記第1サブ導電層SCL1、上記第2サブ導電層SCL2、及び上記第3サブ導電層SCL3の厚さより小さくてもよい。例えば、上記第2B導電層CL2Bの厚さは、10Å~100Åであってもよい。
【0158】
上記酸化物または上記複合物質は、図9図10図13及び図14に示すように、第2A導電層CL2Aと上記有機絶縁膜との境界面、上記第2B導電層CL2Bと上記有機絶縁膜との境界面、上記第1A導電層CL1Aと上記第2A導電層CL2Aとの境界面、または上記第1B導電層CL1Bと上記第2B導電層CL2Bとの境界面に、残留膜の形態で存在しうる。上記酸化物または上記複合物質を含む上記残留膜は、上記第1導電パターンまたは上記第2導電パターンを形成するためのエッチング工程で除去されずに残留することができる。上記残留膜は、上記第1導電パターンまたは上記第2導電パターンの形成工程において、追加エッチング工程により除去されうる。従って、上記残留膜を除去するための追加工程が必要となる。
【0159】
しかし、本発明の実施例のように、上記第2A導電層CL2A及び上記第2B導電層CL2Bが金属窒化物、例えば、上記第1A導電層CL1A及び上記第1B導電層CL1B物質、特に上記第2サブ導電層SCL2物質の窒化物を含むと、上記第2サブ導電層SCL2及び上記有機絶縁膜に含まれた物質が反応して酸化物または複合物質が生成されることを防止することができる。従って、図11図12図15及び図16に示されたように、上記酸化物または上記複合物質を含む上記残留膜が生成されることを防止することができる。
【0160】
以下では、上記第1導電パターン及び上記第2導電パターンの製造方法を説明するが、説明の便宜上、上記第2導電パターンの製造方法を例に挙げて説明する。
【0161】
まず、有機絶縁物質を含む上記第3層間絶縁膜IL3における上記第2絶縁膜IL32を形成する。上記第2絶縁膜IL32は、スピンコートなどの方法を利用して形成してもよい。
【0162】
上記第2絶縁膜IL32を形成した後、上記第2絶縁膜IL32上に、上記第2B導電層CL2Bを形成する。
【0163】
上記第2B導電層CL2Bは、有機絶縁物質と反応しない物質を含んでもよい。例えば、上記第2B導電層CL2Bは、チタン窒化物(TiNx)を含んでもよい。
【0164】
上記第2B導電層CL2Bは、化学気相蒸着法(CVD)、原子層堆積法(ALD)及び反応性スパッタリング蒸着法(reactive sputtering deposition)のいずれか1つを利用して形成してもよい。ここで、上記反応性スパッタリング蒸着法は、チタン(Ti)を含むターゲット及び窒素(N)を含む反応ガスを用いてチタン窒化物(TiNx)を形成することができる。
【0165】
上記第2B導電層CL2Bを形成した後、上記第2B導電層CL2B上に、上記第1B導電層CL1Bを形成する。上記第1B導電層CL1Bは、以下の順に積層された、上記第2サブ導電層SCL2、上記第1サブ導電層SCL1及び上記第3サブ導電層SCL3を含んでもよい。上記第1サブ導電層SCL1、上記第2サブ導電層SCL2及び上記第3サブ導電層SCL3は、スパッタリングといった物理的な蒸着法を利用して形成してもよい。
【0166】
上記第1サブ導電層SCL1は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。上記第2サブ導電層SCL2及び上記第3サブ導電層SCL3は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0167】
上記第1B導電層CL1Bを形成した後、フォトリソグラフィを利用して、上記第1B導電層CL1B及び上記第2B導電層CL2Bをエッチングしてもよい。上記第1B導電層CL1B及び上記第2B導電層CL2Bのエッチングにより上記第2導電パターンが形成されてもよい。ここで、上記第1B導電層CL1B及び上記第2B導電層CL2Bのパターン形成は、同じドライエッチング(dry etching)工程を用いて一括して行われてもよい。
【0168】
上記第1導電パターンは、上記第2層間絶縁膜IL2上に形成されることを除き、上記第2導電パターンの製造と同じ工程を利用して形成することができる。
【0169】
図17図2のI-I’線に沿った断面図で、表示装置の表示領域及び非表示領域の断面を示し、図18図17のEA3領域の拡大図である。図17では、説明の便宜上、1つの画素に1つのトランジスタ及び1つの表示素子を示した。
【0170】
図1図8図17及び図18を参照すると、表示装置は、表示領域DA及び非表示領域NDAを含んでもよい。
【0171】
以下では、上記表示領域DAを説明してから、上記非表示領域NDAを説明する。
【0172】
まず、上記表示領域DAにおいて、基板SUB上に複数の画素PXLが設けられる。各画素PXLは、少なくとも1つのトランジスタと、上記トランジスタに接続された表示素子OLEDと、上記トランジスタと上記表示素子OLEDを接続する第1ブリッジパターンBRP1及び第2ブリッジパターンBRP2と、を含んでもよい。
【0173】
上記トランジスタは、図4図6に示された第7トランジスタT7であってもよい。上記トランジスタは、アクティブパターンACT、ゲート電極GE、ソース電極SE、及びドレイン電極DEを含んでもよい。
【0174】
本発明の一実施例において、上記ソース電極SE及び上記ドレイン電極DEは、上記アクティブパターンACTの両側から延長された形状を有することができる。上記アクティブパターンACT、上記ソース電極SE及び上記ドレイン電極DEは、不純物がドープまたはドープされない半導体層で形成されてもよい。例えば、上記ソース電極SE及び上記ドレイン電極DEは不純物がドープされた半導体層からなり、上記アクティブパターンACTは不純物がドープされない半導体層からなってもよい。
【0175】
上記アクティブパターンACT、上記ソース電極SE及び上記ドレイン電極DEと上記ゲート電極GEとの間には、ゲート絶縁膜GIが設けられてもよい。上記ゲート絶縁膜GIは、有機絶縁膜及び無機絶縁膜のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0176】
上記ゲート絶縁膜GI上には上記ゲート電極GEが設けられてもよい。上記ゲート電極GEは、上記アクティブパターンACTをカバーするように形成されてもよい。
【0177】
上記基板SUB及び上記トランジスタの間には、バッファ層BULが設けられてもよい。上記バッファ層BULは、有機絶縁物質及び無機絶縁物質のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0178】
上記トランジスタは、順に積層された第1層間絶縁膜IL1及び第2層間絶縁膜IL2によりカバーされてもよい。
【0179】
上記第1層間絶縁膜IL1は、ポリシロキサン、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0180】
上記第2層間絶縁膜IL2は、無機絶縁膜及び有機絶縁膜のうち少なくとも1つを含んでもよい。例えば、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの無機絶縁膜を含んでもよい。上記無機絶縁膜は、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの有機絶縁膜を含んでもよい。上記有機絶縁膜は、各種のフォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つをを含んでもよい。また、上記第2層間絶縁膜IL2は、少なくとも1つの無機絶縁膜と少なくとも1つの有機絶縁膜を含む積層膜構造であってもよい。
【0181】
上記第2層間絶縁膜IL2上には、上記トランジスタの上記ソース電極SEに接続される上記第1ブリッジパターンBRP1が設けられ、上記第1ブリッジパターンBRP1は第3層間絶縁膜IL3によりカバーされてもよい。上記第3層間絶縁膜IL3は、第1絶縁膜IL31、と、上記第1絶縁膜IL31上に設けられる第2絶縁膜IL32と、を含んでもよい。上記第1絶縁膜IL31は無機絶縁物質を含んでもよい。上記第2絶縁膜IL32は有機絶縁物質を含んでもよい。
【0182】
上記第3層間絶縁膜IL3上には上記第1ブリッジパターンBRP1に接続される第2ブリッジパターンBRP2が設けられ、上記第2ブリッジパターンBRP2は第4層間絶縁膜IL4によりカバーされてもよい。上記第4層間絶縁膜IL4は、上記第3層間絶縁膜IL3と同様の有機絶縁物質を含んでもよい。
【0183】
上記第4層間絶縁膜IL4上には上記第2ブリッジパターンBRP2に接続される表示素子OLEDが設けられてもよい。上記表示素子OLEDは、上記第4層間絶縁膜IL4上に設けられる第1電極ADと、上記第1電極AD上に設けられる第2電極CDと、上記第1電極ADと上記第2電極CDとの間に設けられた発光層EMLと、を含んでもよい。
【0184】
上記第2電極CD上には封止膜SLMが設けられてもよい。上記封止膜SLMは、上記表示素子OLEDに酸素及び水分が浸透することを防止することができる。上記封止膜SLMは、複数の無機膜(不図示)及び複数の有機膜(不図示)を含んでもよい。
【0185】
次に、上記非表示領域NDAについて説明する。以下では、上記非表示領域を説明するに当たり、説明の重複を避けるため、既に説明したものについては、説明を省略したり、簡単にのみ説明したりする。
【0186】
上記非表示領域NDAには配線LPが設けられ、上記非表示領域NDAの一部には上記基板SUBが折り曲げられたり、湾曲させられたりする曲げ領域BAが設けられてもよい。
【0187】
上記配線LPは、駆動部及び上記画素PXLを接続することができる。上記配線LPは、第1配線L1及び第2配線L2を含んでもよい。
【0188】
上記第1配線L1及び上記第2配線L2のそれぞれは、走査線Si-1、Si、データ線Dj、初期化電源線IPL及び電源線PLのいずれか1つであってもよい。本発明の一実施例において、上記第1配線L1は上記データ線Djで、上記第2配線L2は上記電源線PLであってもよい。
【0189】
上記第1配線L1は複数のサブ配線を含んでもよい。例えば、上記第1配線L1は、第1サブ配線L11~第3サブ配線L13を含んでもよい。上記第1サブ配線L11と上記第2サブ配線L12は1対1に接続されてもよく、上記第2サブ配線L12と上記第3サブ配線L13は1対1に接続されてもよい。図17では、説明の便宜上、第1サブ配線L11~第3サブ配線L13の一部だけを概略的に示した。上記第1サブ配線L11は上記駆動部に接続され、上記第3サブ配線L13は上記画素PXLに接続されてもよい。
【0190】
また、上記第1サブ配線L11及び上記第3サブ配線L13は、上記ゲート絶縁膜GI上に設けられてもよい。上記第1サブ配線L11は第1フラット領域FA1に設けられ、上記第3サブ配線L13は第2フラット領域FA2に設けられてもよい。上記第1サブ配線L11と上記第3サブ配線L13は、上記ゲート電極GEと、同じ物質により同一工程にて形成されてもよい。
【0191】
上記非表示領域NDAにおいて、上記基板SUB上には順に積層された上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2が設けられてもよい。ここで、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2は、上記曲げ領域BAにおいて開口部OPNを有してもよい。上記開口部OPNは、上記曲げ領域BAにおいて上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2が除去された部分であってもよい。実施例によっては、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2の一部は、上記曲げ領域BAに対応する部分が除去されなくてもよい。
【0192】
上記開口部OPNが上記曲げ領域BAに対応するということは、上記開口部OPNが上記曲げ領域BAと重畳するものと理解することができる。上記開口部OPNの面積は、上記曲げ領域BAの面積より広くてもよい。本発明の一実施例では、上記開口部OPNの幅と上記曲げ領域BAの幅が同一になるように図示したが、これは説明の便宜上のものであって、上記開口部OPNの幅は上記曲げ領域BAの幅より広くてもよい。
【0193】
図17には、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2の内側面が全て一致して直線上に配置されたものが示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記バッファ層BULの除去された部分の面積より上記第2層間絶縁膜IL2の除去された部分の面積が大きくてもよい。本発明の一実施例において、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、上記第1層間絶縁膜IL1、及び上記第2層間絶縁膜IL2のうち上記バッファ層BULの除去された部分の面積が最も小さくてもよい。
【0194】
上記開口部OPNには曲げ絶縁膜ILBが設けられる。上記曲げ絶縁膜ILBは、上記開口部OPNの少なくとも一部を埋めることができる。本発明の一実施例において、上記曲げ絶縁膜ILBは、上記開口部OPNを全て充填することができる。また、本発明の一実施例において、上記曲げ絶縁膜ILBは、上記開口部OPNを充填するとともに上記開口部OPNに隣接した領域、例えば、上記第1及び/または第2フラット領域FA1、FA2に対応する上記第2層間絶縁膜IL2の上部の一部をカバーすることもできる。
【0195】
上記曲げ絶縁膜ILBは、有機物質を含む有機絶縁膜であってもよい。例えば、上記曲げ絶縁膜ILBは、フォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0196】
一方、上記第2層間絶縁膜IL2が有機絶縁物質を含む場合、上記曲げ絶縁膜ILBは省略してもよい。より詳細に説明すると、上記開口部OPNは、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI、及び上記第1層間絶縁膜IL1の上記曲げ領域BAに対応する部分が除去されて形成され、上記開口部OPNを上記第2層間絶縁膜IL2が充填することもできる。従って、上記第2層間絶縁膜IL2は、上記開口部OPNにおいて上記曲げ絶縁膜ILBを代替することができる。
【0197】
上記第2層間絶縁膜IL2と上記曲げ絶縁膜ILB上には、第2サブ配線L12が設けられてもよい。上記第2サブ配線L12は、上記第1フラット領域FA1から上記曲げ領域BAを経て上記第2フラット領域FA2に延長され、上記曲げ絶縁膜ILB上に配置されてもよい。上記第2サブ配線L12は、上記曲げ絶縁膜ILBが設けられない部分では上記第2層間絶縁膜IL2上に配置されてもよい。
【0198】
一方、上記第2サブ配線L12は、上記第1ブリッジパターンBRP1と、同じ物質により同一工程にて形成されてもよい。即ち、上記第2サブ配線L12は、第1導電パターンのうちいずれか1つであってもよい。従って、上記第2サブ配線L12は、上記曲げ絶縁膜ILB上に設けられる第1A導電層CL1Aと、上記曲げ絶縁膜ILBと上記第1A導電層CL1Aとの間に設けられる第2A導電層CL2Aと、を含んでもよい。
【0199】
図17には、上記表示装置が曲げられていない状態のものが示されているが、上記表示装置は、上記曲げ領域BAで曲げられてもよい。本発明の一実施例による表示装置は、平らな状態で製造された後、曲げられてもよい。
【0200】
本発明の一実施例において、上記曲げ領域BAは、無機絶縁物質を含む上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI及び上記第1層間絶縁膜IL1が除去された部分と一致するように示されているが、これは説明の便宜上のものであり、上記曲げ領域BAと、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI及び上記第1層間絶縁膜IL1が除去された部分とは一致しなくてもよい。例えば、上記曲げ領域BAは、大体、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI及び上記第1層間絶縁膜IL1が除去された部分に対応するが、必要に応じて上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI及び上記第1層間絶縁膜IL1が除去された部分より広くても狭くてもよい。また、本発明の一実施例では、上記曲げ領域BAが上記非表示領域NDAのみに位置したものが示されているが、これに限定されるものではない。例えば、上記曲げ領域BAは、上記非表示領域NDAと上記表示領域DAにわたって設けられてもよく、上記表示領域DA内に設けられてもよい。
【0201】
上記第2サブ配線L12が形成された基板SUB上には、上記第3層間絶縁膜IL3が設けられてもよい。上記第3層間絶縁膜IL3は、無機絶縁物質を含む上記第1絶縁膜IL31と、上記第1絶縁膜IL31上に設けられ、有機絶縁物質を含む上記第2絶縁膜IL32と、を含んでもよい。上記第1絶縁膜IL31は無機絶縁物質を含むため、上記バッファ層BUL、上記ゲート絶縁膜GI及び上記第1層間絶縁膜IL1のように、上記曲げ領域BAに対応する領域には設けられなくてもよい。
【0202】
上記第2配線L2は、上記第3層間絶縁膜IL3の第2絶縁膜IL32上に設けられてもよい。上記第2配線L2は、上記第2ブリッジパターンBRP2と、同じ物質により同一工程にて形成されてもよい。即ち、上記第2配線L2は、第2導電パターンのうちのいずれか1つであってもよい。従って、上記第2配線L2は、上記第2絶縁膜IL32上に設けられる第1B導電層CL1Bと、上記第2絶縁膜IL32と上記第1B導電層CL1Bとの間に設けられる第2B導電層CL2Bと、を含んでもよい。
【0203】
上記第1A導電層CL1A及び上記第1B導電層CL1Bは、上記第2A導電層CL2A及び上記第2B導電層CL2B上に設けられる上記第1サブ導電層SCL1と、上記第2A導電層CL2Aと上記第1サブ導電層SCL1または上記第2B導電層CL2Bと上記第1サブ導電層SCL1の間に設けられる第2サブ導電層SCL2と、を含んでもよい。
【0204】
上記第1サブ導電層SCL1は、伝導性、延性及び展性に優れた金属物質を含んでもよい。例えば、上記第1サブ導電層SCL1は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0205】
上記第2サブ導電層SCL2は、上記第1サブ導電層SCL1に含まれる物質が拡散し、上記第1サブ導電層SCL1が酸化されることを防止する物質を含んでもよい。例えば、第2サブ導電層SCL2は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0206】
上記第1A導電層CL1A及び上記第1B導電層CL1Bは、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3をさらに含んでもよい。上記第3サブ導電層SCL3は、上記第1サブ導電層SCL1の酸化を防止することができる。例えば、上記第3サブ導電層SCL3は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0207】
上記第2A導電層CL2Aは、上記曲げ絶縁膜ILBに含まれた物質が上記第1A導電層CL1Aに拡散することを防止し、上記第2A導電層CL2Aに含まれた物質が上記曲げ絶縁膜ILBに拡散することを防止することができる。上記第2B導電層CL2Bは、上記第2絶縁膜IL32に含まれた物質が上記第2A導電層CL2Aに拡散することを防止し、上記第2A導電層CL2Aに含まれた物質が上記第2絶縁膜IL32に拡散することを防止することができる。また、上記第2A導電層CL2A及び上記第2B導電層CL2Bは、上記有機絶縁物質と反応して酸化物または複合物質を形成しない物質を含んでもよい。例えば、上記第2A導電層CL2A及び上記第2B導電層CL2Bは、金属窒化物を含んでもよい。上記金属窒化物は、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質の窒化物であってもよい。例えば、上記第2A導電層CL2A及び上記第2B導電層CL2Bは、チタン窒化物(TiNx)を含んでもよい。
【0208】
上記第2配線L2上には第4層間絶縁膜IL4が設けられてもよく、上記第4層間絶縁膜IL4上には画素定義膜PDLと同じ物質を含む絶縁膜が設けられてもよい。
【0209】
図19図23は、本発明の一実施例による表示装置の導電パターンを説明するための断面図である。
【0210】
図1図8及び図17図23を参照すると、表示装置に適用される導電パターンCPのうち少なくとも一部は、下部絶縁膜LIL上に設けられ、上部絶縁膜UILによりカバーされてもよい。
【0211】
上記下部絶縁膜LIL及び上記上部絶縁膜UILは、有機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記下部絶縁膜LIL及び上記上部絶縁膜UILは、各種フォトレジスト、ポリアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ系樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(poly-phenylene ethers resin)、ポリフェニレンスルファイド系樹脂(poly-phenylene sulfides resin)、及びベンゾシクロブテン樹脂(Benzocyclobutenes resin)のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0212】
また、上記下部絶縁膜LILは無機絶縁物質を含んでもよい。例えば、上記下部絶縁膜LILは、シリコン酸化物、シリコン窒化物及びシリコン酸窒化物のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0213】
本発明の一実施例による上記下部絶縁膜LILは、図5図6及び図17に示された第2層間絶縁膜IL2、第3層間絶縁膜IL3、及び曲げ絶縁膜ILBのうちいずれか1つであってもよい。本発明の一実施例による上記上部絶縁膜UILは、図5図6及び図17に示された第3層間絶縁膜IL3及び第4層間絶縁膜IL4のうちいずれか1つであってもよい。
【0214】
上記導電パターンCPは様々な積層構造を有してもよい。例えば、図18及び図19に示すように、上記導電パターンCPは上記下部絶縁膜LIL上に設けられる第1導電層CL1と、上記下部絶縁膜LILと上記第1導電層CL1の間に設けられる第2導電層CL2と、を含んでもよい。
【0215】
また、図20図22に示すように、上記導電パターンCPは、上記下部絶縁膜LIL上に設けられる第1導電層CL1と、上記下部絶縁膜LILと上記第1導電層CL1の間に設けられる第2導電層CL2と、上記第1導電層CL1上に設けられる第3導電層CL3と、を含んでもよい。
【0216】
また、図23に示すように、上記導電パターンCPは上記下部絶縁膜LIL上に設けられる第1導電層CL1と、上記第1導電層CL1上に設けられる第3導電層CL3と、を含んでもよい。
【0217】
上記第1導電層CL1は様々な積層構造を有してもよい。例えば、図18図20図23に示すように、上記第1導電層CL1は、上記第1サブ導電層SCL1と、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第2サブ導電層SCL2と、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3と、を含んでもよい。
【0218】
また、図19及び図21に示すたように、上記第1導電層CL1は、上記第2導電層CL2上に設けられる第1サブ導電層SCL1と、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3と、を含んでもよい。
【0219】
また、図22に示すたように、上記第1導電層CL1は上記第2導電層CL2上に設けられる単一導電膜のみを含んでもよい。ここで、上記第1導電層CL1は上記第1サブ導電層SCL1であってもよい。
【0220】
上記第1サブ導電層SCL1は、伝導性、延性及び展性に優れた金属物質を含んでもよい。例えば、上記第1サブ導電層SCL1は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、及びこれらの合金のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0221】
上記第2サブ導電層SCL2は、上記第1サブ導電層SCL1に含まれる物質が拡散し、上記第1サブ導電層SCL1が酸化することを防止する物質を含んでもよい。例えば、第2サブ導電層SCL2は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0222】
上記第1導電層CL1は、上記第1サブ導電層SCL1上に設けられる第3サブ導電層SCL3をさらに含んでもよい。上記第3サブ導電層SCL3は、上記第1サブ導電層SCL1の酸化を防止し、上記第2サブ導電層SCL2と同じ物質を含んでもよい。例えば、上記第3サブ導電層SCL3は、チタン(Ti)を含んでもよい。
【0223】
上記第2導電層CL2は、上記下部絶縁膜LILに含まれた物質が上記第1導電層CL1に拡散することを防止し、上記第1導電層CL1に含まれた物質が上記第3層間絶縁膜IL3に拡散することを防止することができる。また、上記第2導電層CL2は、上記下部絶縁膜LILの有機絶縁物質と反応して酸化物または複合物質を形成しない物質を含んでもよい。例えば、上記第2導電層CL2は金属窒化物を含んでもよい。上記金属窒化物は、上記第2サブ導電層SCL2に含まれた物質の窒化物であってもよい。例えば、上記第2導電層CL2は、チタン窒化物(TiNx)を含んでもよい。
【0224】
上記第3導電層CL3は、上記第2導電層CL2と同じ物質を含んでもよい。例えば、上記第3導電層CL3は、金属窒化物を含んでもよい。上記第3導電層CL3は、図5図6及び図17に示された第1ブリッジパターンBRP1及び第2ブリッジパターンBRP2のように、2つの異なる導電パターンCPを接続するのためのもので、上記2つの導電パターンCPのうち下部に設けられる導電パターンCP、例えば、上記第1ブリッジパターンBRP1に含まれてもよい。
【0225】
以上の詳細な説明は、本発明を例示し説明するものである。また、上述した内容は、本発明の好ましい実施形態を示して説明するものに過ぎず、上述したように、本発明は、様々な他の組み合わせ、変更、及び環境で使用することができ、本明細書に開示された発明の概念の範囲、上述した開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。従って、以上の発明の詳細な説明は、開示された実施状態に本発明を制限する意図のものではない。また、添付の特許請求の範囲は、他の実施状態を含むものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0226】
DA 表示領域
NDA 非表示領域
BA 曲げ領域
GI ゲート絶縁膜
IL1、IL2、IL3 第1~第3層間絶縁膜
SUB 基板
CP 導電パターン
CL1、CL2、CL3 第1~第3導電層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23