(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-22
(45)【発行日】2022-12-01
(54)【発明の名称】回答検索システム、データ送受信装置及び回答検索装置
(51)【国際特許分類】
G06F 16/34 20190101AFI20221124BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20221124BHJP
G06F 16/90 20190101ALI20221124BHJP
【FI】
G06F16/34
G06F3/0481
G06F16/90 100
(21)【出願番号】P 2019090997
(22)【出願日】2019-05-13
(62)【分割の表示】P 2014194529の分割
【原出願日】2014-09-24
【審査請求日】2019-05-21
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】500087316
【氏名又は名称】株式会社オウケイウェイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100095289
【氏名又は名称】堀 弘
(72)【発明者】
【氏名】兼元 謙任
(72)【発明者】
【氏名】長島 徹
【合議体】
【審判長】須田 勝巳
【審判官】篠原 功一
【審判官】山崎 慎一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-185389(JP,A)
【文献】特開2002-278977(JP,A)
【文献】特開2013-250931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - 16/958
G06F 3/048 - 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースと、
テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ
た、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータから、疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された
疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された
回答に関連する回答関連情報を編集する回答関連情報編集手段と、
を有し、
前記表示部内には、前記疑問抽出手段で抽出された疑問
を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域
が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、
前記表示部内に、前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて
、前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とする回答検索システム。
【請求項2】
テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ
た、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータから、疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節を
、投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースに送信するデータ送信手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された
疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出して得られた回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、
を有し、
前記表示部内には、前記疑問抽出手段で抽出された疑問
を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域
が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、
前記表示部内に、前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、
前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
【請求項3】
テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ
た、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータを送信するデータ送信手段と、
前記送信したテキストデータから
疑問を含む文又は文節を抽出し、前記抽出した疑問を含む文又は文節に近似する質問文を、投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースの質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を、前記データベースの回答データから抽出して得られた回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、
を有し、
前記表示部内には、前記抽出された疑問
を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、
疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域
が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、
前記表示部内に、前記疑問を含む文又は文節に関連付けられて、
前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
【請求項4】
投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースと、
テキストデータを入力する領域が設けられた画面を表示するための画面情報を生成するテキスト画面生成手段と、
前記テキスト画面生成手段によって生成された画面情報を送信する画面情報送信手段と、
前記画面情報送信手段によって送信された
画面情報により表示されたテキストデータを入力する領域に入力されたテキストデータを受信する
テキストデータ受信手段と、
前記テキストデータ受信手段で受信した
前記テキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された
疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出する回答検索手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問
を含む文又は文節が表示される領域とともに、前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域と
、前記関連情報告示表示領域が指定されることに応じて、前記回答検索手段により検索された回答に関連する回答関連情報を表示する回答表示領域とを含む画面を表示するための画面情報を生成する回答画面生成手段と、
前記回答画面生成手段で生成された画面情報を送信する回答画面情報送信手段とを有
する回答検索装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ送受信装置及び回答検索装置に係り、詳しくは、テキストデータに含まれる疑問に対する回答を検索する回答検索システム、データ送受信装置及び回答検索装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、多くの検索サイトが存在する。一般の検索サイトにおいては、検索対象となるキーワードを入力する操作と、入力後検索を指示する操作が必要となる。検索結果は、検索結果表示画面が新たに表示され、その画面中に表示される構成となっている。また、このような検索サイトとは構成を異にするが、質問文を投稿すると、その質問に対して、回答を知る者から回答文が投稿されるといったシステムが構築されたQ&Aサイトも存在している。このようなサイトで回答を得るためには、回答を得たい事象に対して、質問文を作成し、投稿するといった操作が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、近年では、会議などで採るメモや議事録などについて、筆記具を使用することなく、携帯端末やノートパソコンに搭載されているメモソフトなどに、直接文書データを入力して保存する手法が採られることが多い。このようなメモや議事録に含まれる事項について、使用者が疑問を持った場合、従来では、疑問に感じた事項を検索サイトやQ&Aサイトに改めて入力する操作が必要となる。このような操作は、メモや議事録を採った後、改めて時間を採って行わなければならず、疑問に感じた事項が多数となる場合には、検索操作のみでも多大な労力が必要となっていた。
【0005】
この発明は、使用者が発した疑問に対して、改めて質問を投稿する操作をすることなく、疑問に対する回答関連情報が得られる回答検索システム、データ送受信装置及び回答検索装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような問題を解決する本発明は、以下のような構成を有する。
(1)投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースと、
テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられた、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータから、疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された回答に関連する回答関連情報を編集する回答関連情報編集手段と、を有し、
前記表示部内には、前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、前記表示部内に、前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とする回答検索システム。
【0008】
(2)テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられた、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータから、疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節を、投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースに送信するデータ送信手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出して得られた回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、を有し、
前記表示部内には、前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、前記表示部内に、前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
【0009】
(3)テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられた、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域に表示されたテキストデータを送信するデータ送信手段と、
前記送信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出し、前記抽出した疑問を含む文又は文節に近似する質問文を、投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースの質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を、前記データベースの回答データから抽出して得られた回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、を有し、
前記表示部内には、前記抽出された疑問を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、
疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域が設けられ、
前記関連情報告示表示領域を指定することで、前記表示部内に、前記疑問を含む文又は文節に関連付けられて、前記回答関連情報を表示する回答表示領域が表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
【0011】
(4)投稿された質問を蓄積した質問データと、蓄積された質問に対して投稿された回答を蓄積した回答データとからなるデータベースと、
テキストデータを入力する領域が設けられた画面を表示するための画面情報を生成するテキスト画面生成手段と、
前記テキスト画面生成手段によって生成された画面情報を送信する画面情報送信手段と、
前記画面情報送信手段によって送信された画面情報により表示されたテキストデータを入力する領域に入力されたテキストデータを受信するテキストデータ受信手段と、
前記テキストデータ受信手段で受信した前記テキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に近似する質問文を前記質問データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を前記回答データから抽出する回答検索手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節が表示される領域とともに、前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節と関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを予告する関連情報告示表示領域と、前記関連情報告示表示領域が指定されることに応じて、前記回答検索手段により検索された回答に関連する回答関連情報を表示する回答表示領域とを含む画面を表示するための画面情報を生成する回答画面生成手段と、
前記回答画面生成手段で生成された画面情報を送信する回答画面情報送信手段とを有する回答検索装置。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このデータの中から疑問抽出手段によって疑問を含む文や文節が抽出される。抽出された文や文節に対する回答や回答に関連する情報を回答検索手段がデータベースから検索し、検索された回答関連情報は、回答関連情報編集手段によって、回答表示領域に表示するための形式に合わせて編集される。編集された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。
疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示された関連情報告示表示領域を指定することで、回答表示領域が、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜で表示されることとなり、使用者にとっての回答の取得の利便性が向上する。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このデータの中から疑問抽出手段によって疑問を含む文や文節が抽出される。抽出された文や文節は、データ送信手段によって送信され、送信された疑問に対する回答に関連する回答関連情報が回答データ受信手段で受信される。受信された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて表示された関連情報告示表示領域を指定することで、回答表示領域は、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜表示されることとなり、使用者にとっての回答取得の利便性が向上する。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このテキストデータは、データ送信手段によって送信され、送信されたテキストデータに含まれる疑問に対する回答に関連する回答関連情報が回答データ受信手段で受信される。受信された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示された関連情報告示表示領域を指定することで、回答表示領域は、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜表示されることとなり、使用者にとっての回答取得の利便性が向上する。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、生成したテキスト入力画面を送信し、送信したテキスト入力画面に入力されたテキストデータを受信し、受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出し、抽出された疑問に対する回答に関連する情報を検索する。さらに、疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示された関連情報告示表示領域含む画面情報が生成されて送信される。
【0017】
関連情報告示表示領域か指定された場合には、更に検索された回答関連情報が表示された回答表示領域を含む画面情報生成し、送信する。これにより、質問文を新たに作成して、検索エンジンにかけるといった手間が省かれるので、回答関連情報を容易に得られるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施の形態におけるシステムのシステム構成を示す概念図である。
【
図2】ユーダ端末、サーバ等の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明のシステムの作動を示すフローチャートである。
【
図10】ユーザ端末の表示画面を示す平面図である。
【
図11】ユーザ端末の表示画面を示す平面図である。
【
図12】本発明の他のシステムの作動を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下本発明のデータ送受信装置、回答検索装置及び回答検索システム100の好適実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における回答検索システム100のシステム構成を示す概念図である。
図1に示すように、回答検索システム100は、ユーザ端末1a~1d、及びサーバ2とが、ネットワークNeを介して接続されることにより構成されている。
【0020】
ネットワークNeは、電話回線網、ISDN(Integrated ServicesDigital Network)回線網、ADSL通信網、光通信網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信回線と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ基地局等を含む。また、ネットワークNeは、限られたエリア内におけるネットワークであるイントラネットであってもよい。ここで、イントラネットは、サーバと、複数のクライアントとを接続して構成され、接続されたサーバ、及び複数のクライアント間で情報や資源を共有するための、限られたエリア内におけるネットワークである。なお、ネットワークNeは、任意な時に接続が可能であればよく、常時接続されている必要はない。各端末間の接続回線を有線回線として図示したが、これらは無線回線であっても良い。
【0021】
データ送受信装置としてのユーザ端末1a~dは、例えば、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)1a、ノート型PC1b、その地、PDA(PersonalDigital Assistant)1c、タブレット型端末、多機能携帯電話等の携帯端末1dなどにより構成され、データ収集及び検索システム100を利用する会員或いはシステム管理者により管理される端末である。なお、ユーザ端末1a~dを統括して示す場合は、「ユーザ端末1」と記す。
ユーザ端末1は、Webサイトを閲覧するためのアプリケーションソフトであるブラウザを搭載し、かつテキストデータを入力し、かつ入力されたテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する機能を備えたアプリケーションソフト(以下、「メモ検索ソフト」と称する)を搭載している。このアプリケーションソフトは、テキストデータをサーバ2との間で送受信し、その送受信は、ブラウザの有する送受信機能を利用する。
【0022】
図2を参照して、ユーザ端末1の内部構成の一例を説明する。
図2は、ユーザ端末1の要部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、ユーザ端末1は、制御手段としてのCPU(CentralProcessing Unit)11、入力部12、表示手段としての表示部13、送信手段及び受信手段としての通信部14、RAM15、記憶部16等から構成され、各部はバス17により接続されている。CPU11は、記憶部16に格納されているシステムプログラム、Webブラウザなどの各種アプリケーションプロ
グラムの中から指定されたプログラムをRAM内の図示しないワークエリアに展開し、入力部12から入力されるデータに応じて、プログラムに従った各種処理を実行し、処理結果をRAM15内のワークメモリに格納する。また、処理結果を表示するための表示情報を生成して表示部13へ出力する。CPU11は、記憶部16からブラウザのプログラムを読み出し起動し、サーバ2にアクセスして、回答関連情報を受信して、RAM15に記録すると共に、表示部13内に、回答関連情報を表示させる。
【0023】
図3は、表示部13に表示される画面例を示す図である。
図3に示されているように、画面131には、ステータスバー131Aと主表示領域131Dを有している。待機画面では、主表示領域131Dには、搭載されているアプリケーションソフトのアイコン131dが表示され、アイコンをタップすることによって、アイコンに対応するアプリケーションソフトが起動する。
入力部12は、かな/英数字入力キー、カーソルキー及び各種機能キー等を備えたキーボード(入力手段)と、ポインティングデバイスであるマウス(指定手段)とを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号としてCPU11へ出力する。また、ユーザ端末1がPDA、タブレット型端末等である場合、入力部12は、液晶パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を重ね合わせた電子部品で構成され、画面上の表示をタッチすることで操作する入力装置とすることもできる。本実施形態におけるユーザ端末の入力手段は、このようなタッチパッドを用いた入力装置である。
【0024】
表示部13は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU11から入力される表示信号の指示に従って各種表示データの画面表示を行う。例えば、表示部13には、タッチパッドによる位置指定に対応して表示される文字列画面が表示され、表示された文字の上をタッチすることで、タッチされた位置を位置入力装置が検出し、あらかじめ設定された位置と文字との関係によって、指が重ねられた文字が入力情報としてCPU11に送られ、表示部13の所望の表示領域に、指定された文字が表示される。
通信部14は、LAN(Local AreaNetwork)、WAN(Wide AreaNetwork)、あるいはインターネット等の各種ネットワークに接続された伝送媒体に接続可能なインターフェイスである。具体的には、ネットワークインターフェースカード、モデム(MODEM:MOdulator/DEModulator)又はターミナルアダプタ(TA:TerminalAdapter)等によって構成され、既述の通信回線を介して外部機器との通信を行うための制御を行う。
【0025】
RAM(Random Access Memory)15は、CPU11によって実行される各種プログラムやこれら各種プログラムによって処理されたデータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。上記のように、サーバ2からダウンロードした画面データが記憶される。
【0026】
記憶部16は、プログラムやデータ等があらかじめ記憶されている記憶媒体(図示せず)を有しており、この記憶媒体は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリ等で構成されている。この記憶媒体は記憶部16に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、この記憶媒体には、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、及び各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する。また、記録媒体に記憶するプログラム、データ等は、その一部若しくは全部をサーバやクライアント等の他の機器からWAN、LAN等のネットワーク回線の伝送媒体を介して通信部14から受信して記憶する構成にしてもよく、さらに、記録媒体はネットワーク上に構築されたサーバの記録媒体であってもよい。また、前記プログラムをネットワーク回線等の伝送媒体を介してサーバやクライアントへ伝送してこれらの機器にインストールするよう
に構成してもよい。 具体的に記憶部16は、ブラウザのプログラムを記憶している。或いは、CD?R、メモリ等の記録媒体からプログラムをインストールする構成であっても良い。
【0027】
次に、回答検索装置を構成するサーバ2について説明する。なお、サーバ2の要部構成については、上述したユーザ端末1の要部構成と略同一とするため、各構成部分には同列の符号を付し(
図2参照)、その構成の図示及び説明は省略する。以下では、サーバ2に特徴的な機能、及びサーバ2に備えるデータベースについて詳細に説明する。
【0028】
サーバ2は、処理手段としてのCPU21、入力部22、表示部23、送信手段及び受信手段としての通信部24、RAM25、記憶手段としての記憶部26等を備えて構成され、各部はバス27により接続されている。サーバ2は、ユーザ端末1からテキストデータからなる疑問を含む文又は文節についてのデータを受信し、受信した情報に基づいて、その疑問に対する回答及び回答に関連する情報を、データベースから検索処理等を行う。
記憶部26は、システムプログラム、当該システムに対応する各種処理プログラム、後述する画面データ、及び各種処理プログラムで処理されたデータ等を記憶する各種データベースを備える。この他、記憶部26は、回答検索システム100において蓄積・使用されるデータベースは、サーバ2の有する記憶部26に格納されているデータ及びインターネット等を介して接続される他のデータベースが含まれる。データベースの例としては、例えば、Q&Aサイトに蓄積された、投稿された質問の蓄積情報、該質問に対して投稿され蓄積された回答情報、或いは、事典サイトに蓄積された事象や言葉の定義情報、ニュースサイトなどで過去の新聞雑誌などの記事が蓄積された記事情報、法律検索サイトに蓄積された法律条例関連情報、地図検索サイトに蓄積された地図データ、住所情報を含む位置データなどが挙げられる。イントラネットで接続された登録者のスケジュールに関するスケジュール情報、社内規定情報、社内の開発や研究・実験等によって蓄積された開発蓄積情報、顧客情報、その他検索可能な情報のすべてが含まれる。
【0029】
以上のようなユーザ端末1とサーバ2で構成される本発明の回答検索システム100は、ユーザ端末1において入力されたテキストデータの中から疑問を含む文又は文節を抽出し、これをサーバ2に送信する。サーバ2は、ユーザ端末1から受信した疑問を含む文又は文節に基づいて、その疑問に対する回答及び回答に関連する情報をデータベースから検索し、検索された回答および回答関連情報をユーザ端末1へ送り返す。ユーザ端末1は、サーバ2から受信した回答および回答関連情報を、対応する疑問を含む文又は文節に関連付けて表示部に表示する。
【0030】
以上のような作用について、
図4に示されているフローチャートに基づいて詳説する。ユーザ端末1が、スマートホン又はタブレット型携帯端末のように、表示部13の表示画面の面積が比較的に小さな場合を例に挙げて説明する。待機画面上に表示されているメモ検索ソフトのアイコン表示131d(
図3)をタップするとによって、メモ検索ソフトを起動する(ステップS101)。
図5に示されているように、テキストデータ入力画面131が表示される。テキストデータ入力画面131は、上端にステータスバー131A、下端に検索キーワード入力バー131Bが表示され、その間にテキストデータ入力領域131Cが表示される。テキストデータ入力領域131C内をタップすると、テキストデータ入力画面131の一部に入力用キーボード表示領域(図示しない)が表示され、表示されたキーボード上に表示された文字をタップすることで、所望の文字がテキストデータ入力領域131C内に入力されるように構成されている。このテキストデータ入力領域がテキストデータ表示領域として機能する。
【0031】
このような入力方法によって文字を入力し、
図6に示されているように、適宜漢字変換を行いつつ、文の入力操作が行われると(ステップS103)、入力が完了した、即ち漢字
変換作業が完了したテキストデータか判断し(ステップS105)、完了している場合には、疑問文又は疑問文節抽出処理(ステップS107)が行われる。
例えば、入力されたテキストデータ31について、抽出の対象となるのは、漢字変換が終了した文字の配列となる。さらに、文字数が所定の数を超えた場合に、或いは句点「。」又は読点「、」が確定される毎に、公知の構文解析や格文法を用いた解析を行い、疑問文又は疑問を含む文節であるかを判定する。或いは、最後にクエスチョンマーク「?」が入力された場合には、無条件で疑問を含む文又は文節と判定する。ステップS107によって、疑問抽出手段が構成される。
疑問文又は疑問を含む文節32(以下「疑問文等」という)であると判定されたテキストデータについては、ハイライト表示等によって、他のテキストデータとは異なる表示がなされる(ステップS109)。この実施形態では、下線33が施される。ステップS109によって、区分け表示手段が構成される。
【0032】
判定された疑問文等に関するテキストデータは、他のテキストデータから抽出されてサーバ2へ送信される(ステップS111)。さらに、下線33が施された疑問文等には、
図7に示されているように、これと関連付けられていることが認識できるような表現で、疑問に関連する情報が検索されることを示す、或いは予告する関連情報告示表示34が表示される。ステップS111で、データ送信手段が構成される。
【0033】
この表示内容は、見出しとして、「回答」「補足」「関連」などといった、回答や疑問に関連する他の情報が存在することを端的に示す表示が示されている。関連情報告示表示34の見出しは、検索の状況に応じて変更される構成としてもよい。例えば、情報を検索中である場合には、「回答」等の表示ではなく、「作成中」などのように、回答作成状況を示す表示とし、検索が完了した場合に、「資料あり」等の表示に変更することもできる。さらに、使用者が閲覧した場合と、閲覧していない場合を表示するように、閲覧していない場合には、「未閲覧」、既に閲覧した場合には「閲覧了」、過去に閲覧したが、情報が追加された場合には、「追加あり」といった表示変更することもできる。
【0034】
この表示34をタップすることによって、
図8に示されているように、新たに関連情報表示領域330が表示される。この表示領域330には、例えば、疑問文等として判定されたテキストデータを表示する領域331、関連情報の概要を示す概要表示領域332、さらに詳しい情報の閲覧を表示するための指示ボタンである閲覧表示指示領域333、表示領域を閉じるボタンとしての閉じ指示領域334が設けられている。概要表示領域333に表示される情報は、検索された情報のリストであってもよい。
【0035】
関連情報告示表示34が表示される位置は、疑問文等として判定されたテキストの近傍又はそのようなテキストに重ねられた位置であることが好ましい。疑問文等とその関連情報との関係が視覚的かつ感覚的に認識できるからである。この他、表示部13の表示画面の面積に余裕がある場合には、関連情報告示表示34が表示される位置は、疑問文等から離れた位置でもよく、その場合には、ハイライトされた疑問文等の色と同色或いは同系色で関連情報告示表示34を表示してもよい。また、
図9に示されているように、表示画面専用の表示領域330Aを別に設けて疑問文等と関連情報告示表示34とを線又は図形等により関連付けて表示してもよい。この場合には、疑問文等の全文が視認できるので、表示領域330には、疑問文等として判定されたテキストデータを表示する領域331は省略される。
【0036】
サーバ2からの回答関連情報を受信すると(ステップS113)、表示領域330に表示するための情報が取得できたので、関連情報告示表示34の見出しを変更する(ステップS115)。ユーザ端末1は、受信した回答関連情報を判定された疑問文等に対応して記憶部16に記憶する。ステップS113で回答データ受信手段が構成される。
【0037】
関連情報告示表示34についてタップされたか判断する(ステップS117)。タップされた場合には、タップされた関連情報告示表示34に対応する回答関連情報を記憶部16から読み出し、回答表示領域である表示領域330を関連情報告示表示34が表示された位置に表示する(ステップS119)。表示領域330内には、ステップS113で受信した情報が表示される。
【0038】
上記のようなユーザ端末1の動作に対応したサーバ2の処理について
図4のフローチャートに基づいて説明する。ユーザ端末1からの疑問文等に関するテキストデータを受信したか判断する(ステップS201)。受信した場合には、受信した疑問文等を解析し(ステップS203)、疑問文に対する回答又は回答に関連する情報を検索するために必要なデータを設定する。例えば、疑問文等に含まれている単語を解析し、主語、目的語、或いは名詞などから、特定の単語を選択する。例えば、疑問を含む文又は文節から、その前後に位置する文(疑問文に限らない)を含めて解析し、含まれる単語列から扱われている分野の推定を行う。ステップS201によってテキストデータ受信手段が構成される。
また、疑問文のみでは、特定の単語が特定できない場合には、前後の文章から類推して、疑問の対象となりえる単語を特定する。例えば、
図10に示されているように、判定された疑問文「今は、どんなものが主流なのか。」のみでは、検索の基となる単語は解析できない。そこで、1つ、2つ前の文章を解析し、「フレームワーク」という単語が抽出される。
【0039】
ステップS203で解析された結果に基づいてデータベースから回答及び回答に関連する情報が検索される(ステップS205)。ステップS203で解析された情報に基づいて、データベースから検索を行う。例えば、
図10に示されている例では、「フレームワーク」に関連する情報が検索される。また、この疑問文には、「今は、」「主流」という単語が含まれているので、この2つ単語から、キーワード「フレームワーク」での検索結果について、関連分野を絞り込む処理も可能となる。即ち、2の単語から、時系列に情報を整理する処理と、その中から過去よりも現在に関するデータに絞り込まれ、さらに、「主流」という単語から解析された「流行」といった単語を含む関連情報に絞り込まれる。
【0040】
このような検索ワードの解析は、疑問文等に含まれる単語に対して共起対となる単語を設定し、その設定された単語に基づいて回答関連情報を検索する構成とすることもできる。このようなステップS203とステップS205で回答検索手段が構成される。この検索は、疑問文等に含まれる単一の検索要素のみならず、複数の検索要素を加えて(キーワード+分野抽出)検索を実行するものである。つまり、文節、前後の文章を構文解析し、含まれる単語列から扱われている分野の推定を行う。推定には単語の同時出現性を学習した辞書を用いて統計的な確率モデルに基づく推定が行われる。
【0041】
その他の検索方法としては、Q&Aサイトに蓄積されたデータから検索する方法がある。Q&Aサイトは、使用者から投稿された質問の蓄積データと、その質問に対して投稿された回答データを有し、これらのデータを検索対象とする。具体的には、抽出された疑問文等と近似する質問文を質問蓄積データから抽出し、その抽出された質問文に対する回答を回答データから抽出する方法がある。或いは、ステップS203で解析されたキーワードを用いて、直接回答データから回答を検索してもよい。
【0042】
この他検索の対象となるデータベースは、あらかじめ指定したWebサイトとして、そのサイトから回答関連情報を検索してもよい。また、サーバ2の記憶部26に、あらかじめ検索対象となるデータ(テキスト、ドキュメント等)を特定し、インデックス作成するなど、あらかじめ検索可能な状態で前処理した状態で記憶しておいてもよい。検索対象は、データとして記憶可能なものであれば、どのようなものであっても良く、また、インタ
ーネット上に開示されているすべてのデータも検索対象となりうる。
【0043】
検索される回答関連情報は、疑問に対して直接回答となる情報のみならず、回答作成状況に関する情報、回答を得るために参考となる情報も含まれる。回答作成状況に関する情報とは、回答を検索中であること、或いは検索された回答の数、回答のインデックス、回答のリスト、などが含まれる。回答を得るために参考となる情報とは、回答を得るために参考となるサイトのアドレス、疑問文等に含まれている単語の定義、専門用語の検索サイトの関連情報、ステップS203で解析された単語が含まれる記事、カレンダー情報、電子書籍、社内イントラネット中の電子ファイル、マニュアル、社内文書等が含まれる。
【0044】
この他、会議の議事録など、参加者が限定された状況で使用する場合には、参加者のスケジュール情報なども検索の対象とすることができる。
図11に示されているように、疑問文が「合宿をするべきか。いつがいいのだろう?」という疑問文に対して、検索対象は、使用者のスケジュールデータ、合宿として利用可能な施設に関するデータベースとすることができる。表示領域330に表示される回答文には、「合宿利用施設」336と、日付「2014年6月14日」335がハイライトされて表示され、リンク付されている。「合宿利用施設」336をタップすると、近隣の合宿利用可能な施設のリストが表示され、或いは、過去に合宿施設として利用した施設のホームページのアドレスがリンク付されて表示される。
【0045】
また、「2014年6月14日」335をタップすると、使用者のスケジュール表が表示される。最初に表示された日付は、空いているスケジュールの中から最も近い日時が選択されて表示される。この他、合宿日の決定は、会議参加者全員のスケジュールを検索し、全員のスケジュールの空いている日付を、候補日として選定するようにしてもよい。
【0046】
次に、ステップS205で抽出されたデータを編集する(ステップS207)。この編集は、狭い表示領域330に効率よく抽出データを表示するために行われる。例えば、抽出されたデータの中から、疑問に対する回答に最も近い、或いは最も参考になると予想される回答を1つ抽出し、その要約文を作成する。この要約文は、概要表示領域332に表示される。最も回答に近いか否かは、例えば、過去の使用者の使用履歴から、使用者が最も利用頻度が高い分野に含まれる情報の表示優先順位が高くなるように判断することにより、決定される。
【0047】
要約文の他、例えば、回答の表題が並べられた回答リストを表示してもよい。各回答リストはリンク付され、リストの各項目をタップすることで、回答関連情報の詳細が表示される構成とすることができる。ステップS207によって回答関連情報編集手段が構成される。回答の表示方法は、回答に関連する情報が掲載されているインターネットサイトのアドレスであってもよく、これらのアドレスにリンク付されて表示されていてもよい。
【0048】
回答及び回答関連情報と、以上のように編集された回答及び回答関連情報とは、ユーザ端末1に送信される(ステップS209)送信されたデータは、表示領域330内に表示され、或いは閲覧指示領域333をタップすることによって表示される詳細データとして表示される。ステップS209によって回答関連情報送信手段が構成される。
【0049】
次に、サーバ2側で疑問文等を抽出する構成について説明する。
図11において、テキストデータが入力され(ステップS303)、文又は文節入力が終了したか判断し(ステップS305)、入力が終了したテキストデータは、サーバ2に送信される(ステップS307)。ステップS307によってテキストデータ送信手段が構成される。
【0050】
サーバ2では、テキストデータを受信した場合には(ステップS401)、受信したテ
キストデータから疑問文等を抽出し(ステップS403)、テキストデータの中から、抽出した疑問文等を指定する情報をユーザ端末1に送信する(ステップS405)。ユーザ端末は、サーバ2から疑問文等を指定する情報を受信すると(ステップS309)、受信した情報に基づき表示されているテキストの中から疑問を含む文又は節を特定し、当該疑問文等をハイライト等により、区分け表示する(ステップS313)。
【0051】
さらに、サーバ2では、抽出した疑問文等について、疑問文解析を行って(ステップS407)疑問文に対する回答又は回答に関連する情報を検索するために必要なデータを設定する。ステップS407で解析された結果に基づいてデータベースから回答及び回答に関連する情報が検索される(ステップS409)。即ち、ステップS407で解析された情報に基づいて、データベースから検索を行う。ステップS409で抽出されたデータを編集する(ステップS411)。編集した回答関連情報をユーザ端末に送信する(ステップS413)。ステップS403で疑問抽出手段が構成され、ステップS407及びS409によって回答検索手段が構成され、ステップS413で回答関連情報送信手段が構成される。
【0052】
ユーザ端末1は、サーバ2からの回答関連情報を受信すると(ステップS313)、表示領域330に表示するための情報が取得できたので、関連情報告示表示34の見出しを変更する(ステップS315)。ユーザ端末1は、受信した回答関連情報を判定された疑問文等に対応して記憶部16に記憶する。ステップS313で回答データ受信手段が構成される。
【0053】
関連情報告示表示34についてタップされたか判断する(ステップS317)。タップされた場合には、タップされた関連情報告示表示34に対応する回答関連情報を記憶部16から読み出し、表示領域330を関連情報告示表示34が表示された位置に表示する(ステップS319)。表示領域330内には、ステップS313で受信した情報が表示される。
【0054】
以上のように構成された回答検索システムにおいて、ユーザ端末1が「メモ検索ソフト」を有する構成について説明したが、この他、ユーザ端末1は、インタネットブラウザによりサーバ2が開設するHP(ホームページ(以下、「メモ検索サイト」という))にアクセスする構成としてもよい。即ち、「メモ検索サイト」上に開設されたテキストデータ入力領域にテキストデータを直接入力し、疑問文抽出処理、見出し表示、回答関連情報表示は、すべてサーバ2側で処理する構成としてもよい。この際、ユーザ端末1は、サーバ2から送信される画像情報を表示部13に表示することで、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0055】
具体的に説明する。ユーザ端末1がブラウザを立ち上げて、メモ検索サイトにアクセスする。サーバ2では、
図5に示されているようなメモ入力画面生成し(テキスト画面生成手段)、生成された入力画面をユーザ端末1に送信する(画面情報送信手段)。ユーザ端末1は、受信したメモ入力画面に入力されたテキスト情報をサーバ2に送信する。サーバ2は、ユーザ端末1に送信したメモ入力画面に入力されたテキスト情報を受信し(テキストデータ受信手段)、受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する(疑問抽出手段)。この疑問抽出方法は、既述のステップS107又はS403で実行される処理と同様である。
【0056】
次に、抽出された文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を既述のデータベースから検索する(回答検索手段)。回答の検索処理は、ステップS203及びS205、ステップS407及びS409で説明した内容と同様の処理が行われる。さらに、ステップS109又はS311と同様に、抽出された疑問文等を区分け表示するとともに、前記
回答検索手段によって検索された回答関連情報を表示する回答表示領域を含む回答画面を生成する(回答画面生成手段)。ここで、回答関連情報表示領域は、ステップS115又はS315で処理された内容と同様の内容となり、
図7に示されているような画面が生成される。そして生成された回答画面の画面情報は、ユーザ端末に送信される(回答画面情報送信手段)。表示され回答画面は、ステップS117又はS317のような表示指示があった場合には、さらに
図8のような回答画面を生成し、ユーザ端末に画面情報を送信する。
【0057】
以上のような本発明の回答検索システム100は、使用者がユーザ端末1にテキストデータを入力していくと、逐次テキストデータから疑問文等32が抽出されるともに、そのテキストデータ入力領域131Cに、回答を示唆する告示表示34が逐次現われることとなる。テキストデータ入力領域に回答が表示されていくので、疑問に対する解決案を、容易に入手することが可能となる。
【0058】
本明細書においては、下記の構成例を開示する。
[1]データが蓄積されたデータベースと、
テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域と、
表示領域に表示されたテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報をデータベースから検索する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された回答関連情報を編集する回答関連情報編集手段と、
前記回答関連情報編集手段によって編集された回答関連情報を表示する回答表示領域とを有し、
回答表示領域は、疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて表示部内に表示されることを特徴とする回答検索システム。
上記[1]に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このデータの中から疑問抽出手段によって疑問を含む文や文節が抽出される。抽出された文や文節に対する回答や回答に関連する情報を回答検索手段がデータベースから検索し、検索された回答関連情報は、回答関連情報編集手段によって、回答表示領域に表示するための形式に合わせて編集される。編集された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。回答表示領域は、疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜で表示されることとなり、使用者にとっての回答の取得の利便性が向上する。
【0059】
[2]前記回答表示領域は、前記テキストデータ表示領域に重ねて表示される上記[1]に記載の回答検索システム。
上記[2]に記載の発明によれば、回答表示領域は、テキストデータ表示領域に重ねて表示されるので、疑問と、その疑問に対する回答の関連性が容易に把握できといった利点がある。また、表示面積が小さな端末の場合においては、重ねて表示することで、表示画面を有効に利用することができるといった利点がある。
【0060】
[3]前記回答関連情報は、疑問に対する回答に関する情報、回答作成状況に関する情報、回答を得るために参考となる情報を含む上記[1]又は[2]に記載の回答検索システム。
上記[3]に記載の発明によれば、前記回答関連情報は、疑問に対する回答に関する情報、回答作成状況に関する情報、回答を得るために参考となる情報を含むので、より広範囲な回答を参照することができ、得られた回答関連情報の利用範囲を広げることができる。
【0061】
[4]回答表示領域は、回答関連情報の概要を表示する領域と、さらに詳細な情報の表示を支持する表示支持領域とを含む上記[1]~[3]のいずれか1に記載の回答検索システム。
上記[4]に記載の発明によれば、回答関連情報の概要を表示することで、表示領域を有効に活用することができる。また、詳細情報の表示を支持する領域を設けることで、概要に基づいて、より詳しい情報を欲する場合には、それを確認することができるので、表示する情報量は確保することができ、表示面積の小さい端末を使用する場合に有利である。
【0062】
[5]更に、前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節を、テキストデータ表示領域内に表示されている他のテキストデータとは区分けして表示する区分け表示手段を有する上記[1]~[4]のいずれか1に記載の回答検索システム。
上記[5]に記載の発明によれば、疑問を含む文又は文節を区分けして表示することによって、疑問と回答関連情報とを明確に関連付けることができる。
【0063】
[6]テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域と、
表示領域に表示されたテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節を送信するデータ送信手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ、前記データ受信手段によって受信された回答関連情報を表示する回答表示領域とを有し、
回答表示領域は、疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて表示部内に表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
上記[6]に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このデータの中から疑問抽出手段によって疑問を含む文や文節が抽出される。抽出された文や文節は、データ送信手段によって送信され、送信された疑問に対する回答に関連する回答関連情報が回答データ受信手段で受信される。受信された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。回答表示領域は、疑問抽出手段によって抽出された疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜表示されることとなり、使用者にとっての回答取得の利便性が向上する。
【0064】
[7]テキストデータを入力する入力手段と、
視覚情報を表示する表示部を有する表示手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ、前記入力手段によって入力されたテキストデータを表示するテキストデータ表示領域と、
表示領域に表示されたテキストデータを送信するデータ送信手段と、
前記送信したテキストデータから抽出された疑問を含む文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を受信する回答データ受信手段と、
前記表示手段の表示部内に設けられ、前記回答データ受信手段によって受信された回答関連情報を表示する回答表示領域とを有し、
回答表示領域は、疑問を含む文又は文節に関連付けられて表示部内に表示されることを特徴とするデータ送受信装置。
上記[7]に記載の発明によれば、入力手段によって入力されたテキストデータは、テキストデータ表示領域に表示され、このテキストデータは、データ送信手段によって送信され、送信されたテキストデータに含まれる疑問に対する回答に関連する回答関連情報が回答データ受信手段で受信される。受信された回答関連情報は、回答表示領域内に表示される。回答表示領域は、疑問を含む文又は文節に関連付けられて、表示部内に表示されるので、使用者による検索操作を省略して回答が適宜表示されることとなり、使用者にとっての回答取得の利便性が向上する。
【0065】
[8]データが蓄積されたデータベースと、
疑問を含む文又は文節を含むテキストデータを受信するテキストデータ受信手段と、
前記テキストデータ受信手段で受信したテキストデータに含まれる疑問を含む文又は文節に対して、これらの疑問に対する回答に関連する回答関連情報を前記データベースからそれぞれ検索する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された回答関連情報を送信する回答関連情報送信手段とを有する回答検索装置。
上記[8]に記載の発明によれば、受信した疑問を含む文又は文節に対して、それらの回答に関連する回答関連情報をデータベースから検索し、検索した回答関連情報を送信するので、疑問に対する回答関連情報を適宜送信することができる。
【0066】
[9]データが蓄積されたデータベースと、
疑問を含む文又は文節を含むテキストデータを受信するテキストデータ受信手段と、
前記テキストデータ受信手段で受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を前記データベースから検索する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された回答関連情報を送信する回答関連情報送信手段とを有する回答検索装置。
上記[9]に記載の発明によれば、テキストデータ受信手段によって受信した疑問を含む文又は文節に対して、それらの回答に関連する回答関連情報をデータベースから検索し、検索した回答関連情報を送信するので、使用者による検索操作の受信を待たずに疑問に対する回答関連情報を適宜送信することができる。
【0067】
[10]データが蓄積されたデータベースと、
テキストデータを受信するテキストデータ受信手段と、
前記テキストデータ受信手段で受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段で抽出された疑問を含む文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を前記データベースから検索する回答検索手段と、
前記回答検索手段によって検索された回答関連情報を送信する回答関連情報送信手段とを有する回答検索装置。
上記[10]に記載の発明によれば、テキストデータ受信手段によって受信したテキストデータから、疑問抽出手段によって疑問を含む文又は文節を抽出し、抽出された疑問を含む文又は文節に対して、それらの回答に関連する回答関連情報をデータベースから検索し、検索した回答関連情報を送信するので、使用者による検索操作の受信を待たずに疑問に対する回答関連情報を適宜送信することができる。
【0068】
[11]データが蓄積されたデータベースと、
テキストデータを入力する領域が設けられた画面を表示するための画面情報を生成するテキスト画面生成手段と、
前記画面生成手段によって生成された画面情報を送信する画面情報送信手段と、
前記画面情報送信手段によって送信された画面に入力されたテキストデータを受信するテストデータ受信手段と、
テキストデータ受信手段で受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出する疑問抽出手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された文又は文節に対する回答に関連する回答関連情報を前記データベースから検索する回答検索手段と、
前記疑問抽出手段によって抽出された文又は文節が表示される領域とともに、前記回答検索手段によって検索された回答関連情報を表示する回答表示領域を含む画面情報を生成する回答画面生成手段と、
前記回答画面生成手段で生成された画面情報を送信する回答画面情報送信手段とを有する回答検索装置。
上記[11]に記載の発明によれば、生成したテキスト入力画面を送信し、送信したテキスト入力画面に入力されたテキストデータを受信し、受信したテキストデータから疑問を含む文又は文節を抽出し、抽出された疑問に対する回答に関連する情報を検索する。さらに、検索された回答関連情報が表示された回答表示領域を含む画面情報を送信する。これにより、質問文を新たに作成して、検索エンジンにかけるといった手間が省かれるので、回答関連情報を容易に得られるといった効果がある。
【符号の説明】
【0069】
100 回答検索システム
131C テキストデータ入力領域
32 疑問を含む文又は文節
33 下線
34 関連情報告示表示
330 関連情報表示領域
332 概要表示領域