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特許7182260コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-11-24
(45)【発行日】2022-12-02
(54)【発明の名称】コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/38 20140101AFI20221125BHJP
   B23K 26/70 20140101ALI20221125BHJP
   B23K 10/00 20060101ALI20221125BHJP
【FI】
B23K26/38 A
B23K26/70
B23K10/00 501A
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018218350
(22)【出願日】2018-11-21
(65)【公開番号】P2019115929
(43)【公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-08-02
(31)【優先権主張番号】102017000134202
(32)【優先日】2017-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518351159
【氏名又は名称】ダッラン・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】DALLAN S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・ダッラン
【審査官】柏原 郁昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-296981(JP,A)
【文献】国際公開第2010/021025(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00-26/70
B23K 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル状に巻かれた薄板状材料を断片(P)にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置であって、
切断動作領域(12)内で移動可能な少なくとも1つのレーザ又はプラズマ切断ヘッド(11)を備えた切断ステーション(10)であって、前記切断動作領域(12)は、前記材料の長手進行方向(X)において前記ステーション(10)の中へ及び外へ向かう前記薄板状材料の入口(10’)と出口(10’’)との間に配置され、前記薄板状材料の前記切断の切り屑の受け取り空洞(13)の上に得られる切断ステーション(10)と、
前記受け取り空洞(13)の上に配置された切断平面(m)上に前記切断動作領域(12)の中に前記薄板状材料の部分を配置するための手段(21、22、23)であって、前記切断動作中に前記切断平面(m)上で停止され、空中に吊るされ、前記受け取り空洞(13)の上で進行方向に伸張された状態に薄板状材料(M)の前記部分を維持するのに適している配置手段(21,22,23)と、
前記装置(1)の前記動作を制御する責任を負う電子制御部(100)と、
を備え、
前記配置手段は、3つの別個のロック装置(21,22,23)を備え、各ロック装置は、前記薄板状材料の横の部分を可逆的にロックすることによって動作し、前記切断平面(m)上に配置された薄板状材料の部分が通過することが可能であり、
前記3つのロック装置(21,22,23)は、前記切断ステーション(10)の内部に前記長手進行方向(X)に沿って順に配置されており、
第1ロック装置(21)は前記入口(10’)に近接して配置され、第2ロック装置(22)は前記出口(10’’)に近接して配置され、第3ロック装置(23)は前記3つのロック装置(21,22,23)のうちの前記第1ロック装置(21)と前記第2ロック装置(22)との間に配置され、少なくとも前記第3ロック装置(23)は前記第1ロック装置(21)と前記第2ロック装置(22)との間に備えられる前記空間の中で前記長手進行方向(X)に沿って移動可能であり、
前記装置(1)は、前記切断ステーション(10)の下流側に配置され、前記切断ステーションから出る前記薄板状材料のための支持平面を画成する支持構造(60)を備え、
また、前記切断ステーション(10)の内部の前記薄板状材料の部分は、第1ロック装置(21)の動作と第3ロック装置(23)又は第2ロック装置(22)の動作とを組み合わせることにより、前記切断平面(m)上で伸張が保たれることができるように、前記電子制御部(100)は、前記薄板状材料をロックする際とロック解除する際とに前記3つのロック装置(21,22,23)の前記作動を連係するようにプログラムされており、それによって、薄板状材料の前記部分の伸張を維持し続けながら、薄板状材料の前記部分に関して前記第3ロック装置(23)の移動を自由にすることが可能である、装置。
【請求項2】
前記電子制御部(100)は、前記少なくとも1つの切断ヘッド(11)の前記動作と、前記3つのロック装置(21,22,23)の前記作動と、前記第3ロック装置(23)の前記長手並進運動と、を連係するようにプログラムされており、
前記切断動作領域(12)の長手方向の長さ(L0)よりも大きい長手方向の長さ(L1)を有する断片(P)への前記切断が必要である場合に、前記断片(P)への前記切断動作は、前記薄板状材料のその次の2つ以上の長手方向の一部について、順に実行される2つ以上の別個の切断ステップに、時間的に分けられ、前記薄板状材料のその次の2つ以上の長手方向の一部は、単体で互いに接触したままであり、前記入口(10’)と前記出口(10’’)との間の往復移動を実行する前記第3ロック装置によって、順に、前記切断動作領域の内部へ引き入れられ、その後前記領域から引き出され、
前記入口(10’)に向かう前記往路において前記第3ロック装置(23)は前記薄板状材料に関して移動するためにロック解除する際に作動され、前記他の2つのロック装置(21,22)は材料の前記一部を前記切断平面(m)上で張った状態に保つためにロックする際に作動される一方で、
前記出口(10’’)に向かう前記復路において前記第3ロック装置(23)はそれと共に前記薄板状材料を引くためにロックする際に作動され、前記他の2つのロック装置(21,22)は前記切断平面(m)上で前記薄板状材料が前記自由な摺動をすることができるためにロック解除する際に作動される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記断片(P)への最後の一部における前記切断動作の完了の後に、前記第3ロック装置(23)は、前記入口(10’)の方へ前記第1ロック装置(21)に近接するように戻され、そこで前記薄板状材料を固定し、上流の前記薄板状材料から前記断片(P)を分離するために前記切断ヘッド(11)は前記第1ロック装置(21)と前記第3ロック装置(23)との間で横断切断を実行するように作動され、
前記横断切断の後に、前記第3ロック装置(23)は前記第2ロック装置(22)まで前記出口(10’’)の方へ移動され、前記支持構造(60)の上で前記切断動作領域(12)の外部に前記断片(P)の前記最後の一部も押すために、前記第2ロック装置(22)はロック解除する際に作動されるように、
前記電子制御部(100)はプログラムされている、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
薄板状材料の部分の切断工程の間に、前記第1ロック装置(21)及び前記第3ロック装置(23)は、前記長手方向において薄板状材料の前記部分を伸張してロックする際に共に作動され、前記第2ロック装置(22)は代わりにロック解除する際に作動され、
前記第3ロック装置(23)は前記第2ロック装置(22)に近接して配置されるように、
前記電子制御部(100)はプログラムされている、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記電子制御部(100)は、前記薄板状材料をロックする際とロック解除する際と前記第3ロック装置(23)の移動の際とに前記3つのロック装置(21,22,23)の作動を連係するようにプログラムされており、前記第3ロック装置(23)は前記第1ロック装置(21)に差し込まれた前記薄板状材料の自由なヘッド部分を前記切断動作領域(10)の内部に引き入れるのに使用され、そのような動作において前記他の2つのロック装置(21,22)は共に前記切断平面(m)上で前記薄板状材料が前記自由な摺動をすることができるためにロック解除する際に作動される、請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記第3ロック装置(23)は、前記切断ステーション(10)の支持構造によって前記材料の前記長手進行方向Xに平行に摺動可能に案内される少なくとも1つのクランプ(21)からなる、請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記第1ロック装置(21)及び前記第2ロック装置(22)の各々が、前記切断ステーション(10)の中に前記第1ロック装置(21)及び前記第2ロック装置(22)の各々の固定位置を有する、請求項1乃至6の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1ロック装置(21)及び前記第2ロック装置(22)は、少なくとも1つの固定されたクランプ又は1対の対向するローラからなる、請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記支持構造(60)によって画成された、前記切断ステーションを出る前記薄板状材料のための前記支持平面は、前記切断平面(m)と実質的に同一平面である、請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記切断ステーション(10)の下流側に配置された前記支持構造(60)は、ローラーテーブルからなる、請求項1乃至9の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記切断ステーション(10)の下流側に配置された前記支持構造(60)は、前記切断装置(1)で加工される前記断片(P)の長さの範囲に応じて所定の長手方向の範囲を有する、請求項1乃至10の何れか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記材料の前記長手進行方向(X)に沿ってコイルから来る前記薄板状材料(M)を前記切断平面(m)上で案内し矯正するための手段(40)を前記切断ステーション(10)への前記入口(10’)の上流側に有する、請求項1乃至11の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記切断ステーション(10)から前記薄板状材料(M)を抽出するための手段(50)を前記切断ステーション(10)からの前記出口(10’’)の下流側に有し、好ましくは前記抽出手段(50)が少なくとも一対の抽出ローラからなる、請求項1乃至12の何れか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記第3ロック装置(23)によって前記切断動作領域から出るように押された薄板状材料の部分が、前記抽出手段(50)によって切断平面(m)と実質的に同一平面上に維持されるように、
前記電子制御部(100)は、前記抽出手段(50)の前記作動を前記第3ロック装置(23)の前記並進運動に連係するようにプログラムされている、請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置である。
【背景技術】
【0002】
有利なことに、本発明に係る装置は、大型の断片、すなわち、産業用台所のステンレス鋼カバー、冷蔵庫のパネル、審美カバーのパネル又はドアパネルのような、実質的に薄板状材料の横方向の長さの全長に渡って薄板状材料を占める断片に切断するのに特に適している。
【0003】
本発明に係る装置によって処理してもよい薄板状材料は、通常の金属シート又はステンレス鋼、アルミニウム、銅、黄銅、一般的にレーザ切断又はプラズマ切断の機械で通常処理してもよい全ての材料と、塗工されたもの及び塗工されていないものである。
【0004】
周知のように、一般的に、コイル状に巻かれた薄板状材料の断片への切断によって、3つのタイプの構成要素、機械にかけられた断片、機械加工の切り屑、残りの薄板状材料、すなわち、機械にかけられた断片及び切り屑を欠いた薄板状材料が生み出される。以下に提供される説明では、残りの薄板状材料は「残骸(Skeleton)」と略称する。
【0005】
薄板状材料をその横方向の長さの実質的に全長に渡り占める大型の断片が製造される場合、断片への切断は残骸として分類可能な残りを生成するのではなく、実際には中小サイズの切り屑のみを生成する。
【0006】
切り屑及び残骸からの機械にかけられた断片の分離は、手動で行われるか、又は部分的に自動化されてもよい。
【0007】
コイルB(特に、金属シート)状に巻かれた薄板状材料Mを断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置は、切断ステップの間に薄板状材料が移動可能な支持構造の上に配置されていることが知られており、ベルトの進行方向を横断し互いに間隔が空いたロッド(rod)によって画成されたコンベヤベルトからなる。各ロッドは、薄板状材料を載せた突き出るスパイクの列を有する。このようなタイプのコンベヤベルトは、「スパイクベッド」コンベヤと呼ばれ、材料と移動可能であり支援するスパイクとの接触領域のみまで減少されるように、(いわゆるバックフラッシュ現象による)薄板状材料における燃焼を許す。切断ステップの間、機械加工の切り屑は、スパイクベッドコンベアの空いた空間に滑り込み、このように、既に切断ステップの間に、機械にかけられた断片及び残骸から分離される。したがって、切断領域の下にある領域に切り屑が既に収集される一方で、機械にかけられた断片及び残骸(存在する場合)は、切断領域の外部にある、下流側の収集ステーションに搬送するために、スパイクベッドコンベア上で一緒に移動し続ける。一般的に、機械にかけられた断片は、マイクロジョイントによって残骸に接続されるように保たれ、マイクロジョイントは下流側で切断される。
【0008】
燃焼の危険性を完全に排除するために、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置が提案されてきた。この装置は、薄板状材料を空中に吊るされた状態に保ちながら切断し、したがって、スパイクベッドタイプのコンベアベルトの使用を必要としていない。そのような装置では、切断ステップの間、いかなる下側の支持もなく、薄板状材料の進行方向に沿って摺動する操作装置によって、薄板状材料は空中に張った状態に保たれる。そのような移動可能な装置は、薄板状材料を移動するために、且つ薄板状材料をロックするための固定された手段と連係することにより薄板状材料を伸張させるために、提供される。このようにして、切断中の薄板状材料と支持体との間のいかなる接触も回避され、したがって、燃焼の危険性が排除される。
【0009】
動作上、断片は完全には切断されないが、残骸に接続するマイクロジョイントが残る。吊るされた状態の切断ステップがいったん終了すると、予め切断された材料の部分(マイクロジョイントによって残骸に接続された断片)は、まだ機械にかけられていない材料から分離され(最後の部分で横断切断する)、その後、操作装置によって切断ステーションから抽出される。操作装置は、予め切断された材料のヘッド部分を把持する。最後の部分において横断切断が行われる前に、櫛形の支持体が切断前の材料のその部分の下に挿入される。そのような櫛形の支持体は、材料の進行方向に平行で且つ横方向に間隔が置かれている複数のロッドからなる。動作上、そのような櫛形の支持体は、櫛形の支持体が切断前の材料の下に位置していない引き入れられる位置と、櫛形の支持体が切断前の材料の下に位置している引き出される位置と、の間に、進行方向に、それに関して移動させるための操作装置と摺動可能に連係している。櫛形の支持体が切断前の材料の下にいったん位置すると、切断前の材料は最後の部分で切断され、その後切断前の材料は切断領域から抽出され下流側の収集領域に送られる。抽出は、収集領域を越えて操作装置を送ることによって実行され、抽出は操作装置と共に切断前の薄板状材料及び連係された櫛形の支持体を搬送する。操作装置がこの収集領域にいったん達すると、操作装置は操作装置の保持状態を解除し、その後支持要素は引き入れられ、移動可能な支持要素によって画成され切断平面に対応する高さよりも、低い高さに配置される収集平面に、切断前の材料は横たわることができる。そのような切断装置は、イタリア特許IT1409876で説明されている。
【0010】
切断装置が構造化しているため、上述の切断装置は、切断ステーションの長手方向の長さよりも大きい長手方向の長さ(すなわち、薄板状材料の進行方向に沿っている)を有する断片を機械にかけることができない。したがって、そのような切断装置は、切断する断片の構成のいかなるタイプも処理することができるように長さが合っている切断ステーションがなければ、切断する断片の構成の変更を管理するという点であまり柔軟ではない。
【0011】
したがって、薄板状材料を吊るして切断している間、切断する断片の構成の変更について柔軟に管理し同時に装置自身の大きさについて小型のままにでき、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置がこの分野では必要である。
【発明の概要】
【0012】
したがって、本発明の主な目的は、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置を提供することによって、上述した従来技術の欠点を完全に又は部分的に排除することである。装置は、薄板状材料を吊るして切断している間、切断される断片の構成の変更を柔軟に管理することができ、同時にサイズは小型のままである。
【0013】
本発明の更なる目的は、管理するのが容易な、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置を提供することである。
【0014】
本発明の更なる目的は、製造するのが簡単で経済的な、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一般的な実施形態に係るコイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置の概略図を示す。
図2】別々の動作ステップにおける図1の装置を示す。
図3】別々の動作ステップにおける図1の装置を示す。
図4】別々の動作ステップにおける図1の装置を示す。
図5】別々の動作ステップにおける図1の装置を示す。
図6】別々の動作ステップにおける図1の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
前記目的によれば、本発明の技術的な特徴は以下に提供されるクレームの内容から明白であり、その利点は、純粋に説明的であり非制限的な実施形態を表す1つ以上の添付図面を参照してなされる以下の詳細な説明において、更に明白になる。
【0017】
本発明に係る、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置は、添付図面において符号「1」でまとめて示される。
【0018】
ここと、以下の説明及び請求項と、において、使用状況に関して装置1を参照する。したがって、下方位置又は上方位置、又は、水平配向又は垂直配向でどのようにも参照できる。
【0019】
本発明の一般的な実施形態によれば、装置1は、切断動作領域12内で移動可能な少なくとも1つのレーザ又はプラズマ切断ヘッド11を有する切断ステーション10を備える。
【0020】
そのような動作可能な切断領域12は、材料の長手進行方向Xに沿ってステーション10の中及び外にある薄板状材料の入口10’と出口10’’との間に配置される。そのような切断動作領域12は、薄板状材料の切断の切り屑Tの受け取り空洞13の上に得られる。
【0021】
有利なことに、装置1は、受け取り空洞13の底部に配置された切り屑用の収集槽30を備えてもよい。そのような収集槽30は、空にするために切断ステーション10から取り外されてもよい。
【0022】
切り屑Tのための収集槽30に代わるものとして、装置1は、受け取り空洞13の底部に配置されたコンベアベルトを備えてもよい。そのようなコンベアベルトは、その上に徐々に落ちる切り屑を受け取り空洞13の底部から連続的に取り出すために、順に動作されてもよい。
【0023】
切断ステーション10は、保護、及び、切断動作領域12に対するシールド用として、配置された周辺壁15を、備えるのが好ましい。
【0024】
特に、切断ステーション10は、(例えば、イタリア特許IT1409876に記載されているような)従来の切断ステーションであってもよく、当業者には周知であるので、詳細には説明しない。
【0025】
特に、切断ステーション10は、2つ以上のレーザ又はプラズマ切断ヘッド11を備えてもよい。また、単一の切断ヘッド11又は複数の切断ヘッド(設けられているならば)の操作手段は従来のタイプのものであり、したがって詳細には説明しない。単一の切断ヘッドの場合、添付図面に示すように、そのような操作手段は、例えば、オーバーヘッドガントリー(overhead gantry)(不図示)からなってもよい。オーバーヘッドガントリーは切断ヘッド11に摺動可能に連係されている。
【0026】
また、有利なことに、切断ステーション10は、スパイクベッドコンベア(spike bed conveyor)を備えてもよい。本発明に係る装置1で使用するために、切断動作領域12と下地の切り屑の受け取り空洞13との間には何の要素も配置されないように、そのような切断ステーションはスパイクベッドコンベアを形成する部材を取り外される。有利なことに、その時、そのような切断ステーションは、スパイクベッドコンベアを再度組み立てることによって従来の動作に再変換されてもよい。
【0027】
有利なことに、添付図面に概略的に示すように、装置1は、切断ステーション10への入口10’の上流側に、材料の長手進行方向Xにあるコイル(不図示)から来る薄板状材料Mを切断平面m上で案内し、整列させる手段40を備えてもよい。また、このような手段40は、当業者には公知であり、詳細には説明しない。
【0028】
装置1は、受け取り空洞13の上に配置された切断平面m上に、前述の動作領域12内の薄板状材料Mの部分を配置する手段21,22,23を備える。
【0029】
動作上、そのような配置手段21,22,23は、切断動作中に切断平面m上で停止され、空中に吊るされ、受け取り空洞13の上で進行方向に伸張された状態に薄板状材料Mの部分を保つのに適している。
【0030】
更に、装置1は、装置1の動作を制御する責任を負う電子制御部100を備える。
【0031】
本発明の第1態様によれば、配置手段は、3つの個別のロック装置21,22,23を備え、各ロック装置は、薄板状材料の横の部分をロックする際に可逆的に動作することが可能であり、切断平面上に配置された薄板状材料の部分が通過する。
【0032】
添付図面に示すように、3つのロック装置21,22,23は、切断ステーション10の内部に長手進行方向Xに沿って順に配置される。
【0033】
第1ロック装置21は切断ステーション10への前述の入口10’に近接して配置され、第2装置22は切断ステーション10からの出口10’’に近接して配置され、第3装置23は第1ロック装置21と第2ロック装置22との間に配置される。
【0034】
そのような3つのロック装置21,22,23のうち、少なくとも第3装置23は第1ロック装置21と第2ロック装置22との間に備えられる空間の中で長手進行方向Xに沿って移動可能である。
【0035】
本発明の別の態様によれば、切断ステーション10の下流側に配置され、切断ステーション10から出る薄板状材料のための支持平面を画成する支持構造60を、装置1は備える。
【0036】
本発明の第3態様によれば、切断ステーション10の内部の薄板状材料の部分は、第1ロック装置21の動作と、第3装置23の動作又は第2ロック装置22の動作と、を組み合わせることにより、切断平面m上で伸張が保たれるように、前述の電子制御部100は、薄板状材料Mをロックする際とロック解除する際とに3つのロック装置21,22,23の作動を連係するようにプログラムされている。薄板状材料の部分の伸張を保ちながら、このようにして薄板状材料の部分に関して第3ロック装置23を自由に移動することが可能である。
【0037】
本発明によって、第3ロック装置23(移動可能である)は切断ステーション10の切断動作領域12内で移動されてもよく、切断装置1の動作上の自由度が高まる。
【0038】
有利なことに、以下説明するように、第3ロック装置23(一時的に薄板状材料を伸張する働きをしなくなる)は、特に、まだ機械にかけられていない薄板状材料である残部からいったん分離されると、機械にかけられた薄板状材料の部分を支持する要素のように、切断動作領域内で薄板状材料を引き入れるための手段として使用されてもよい。
【0039】
第3ロック装置23の「動作上の自由」により、切断される断片の構成の変更を、切断動作領域の長手方向の範囲によって制約されることなく、吊るされている薄板状材料の切断を実行しながら、柔軟に管理することができる。
【0040】
動作上、切断動作領域に配置される薄板状材料の部分に関わる第3ロック装置23の移動の自由度は、材料(第1装置21と連係している)のそのような部分の伸張は第3装置23の代替として第2装置22によって実行されてもよいという事実に由来する。
【0041】
言い換えると、従来技術の解決策とは異なり、切断動作領域内の薄板状材料の伸張は、もはや可動のロック装置の介在によってのみ達成される訳ではない。本発明によって、可動のロック装置を使用することなく、薄板状材料を伸張させることが、又は、薄板状材料が薄板状材料自身の重みで曲がるように薄板状材料が過度に弛緩するのを少なくとも防止することが、実は可能である。
【0042】
第3装置から独立して過度に曲げることなく、切断平面に実質的に配置された薄板状材料を保つ可能性は、同じ薄板状材料に沿って第3ロック装置23を摺動することを可能にする。仮に、第1ロック装置21と連係することにより薄板状材料を定位置に保持する第2装置22がない場合、すなわち、第3装置の介在がない場合に、材料は伸張されず、したがって曲がり、第3装置23の摺動は、実際、薄板状材料への摩耗及び損傷のリスクについて、同じ材料によって防止されるか、又は少なくともそれにより妨げられる。
【0043】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、電子制御部100は、少なくとも1つの切断ヘッド11の動作と、3つのロック装置21,22,23の作動と、第3装置23の長手並進運動と、を、切断動作領域12の長手方向の長さL0よりも大きい長手方向の長さL1を有する断片Pへの切断が必要とされる場合に、断片Pへの切断動作は2つ以上の個別の切断ステップに時間的に分けられるような方法で連係するようにプログラムされている。
【0044】
より具体的には、電子制御部100は、そのような別個の切断ステップが薄板状材料のその次の2つ以上の長手方向の部分で順に実行されるように、プログラムされている。薄板状材料のその次の2つ以上の長手方向の部分は、単体で互いに接触されたままであり、入口10’と出口10’’との間で往復移動を実行する第3ロック装置によって、順次に切断動作領域へ引き入れられ、その後、領域から引き出される。
【0045】
動作上、入口10’に向かう往路において、第3装置23は薄板状材料に関して移動するためにロック解除する際に作動される一方で、他の2つのロック装置21,22は、切断平面m上で張った状態に材料の部分を保つためにロックする際に作動される。出口10’’に向かう復路において、第3装置23は、それと共に薄板状材料を引くためにロックする際に作動される一方で、他の2つのロック装置21,22は、同じ薄板状材料が切断平面m上で自由に摺動することができるために、ロック解除する際に作動される。
【0046】
したがって、本発明による切断装置1は、切断動作領域12の長さの範囲にかかわらず、任意の長手方向の範囲を有する断片Pに切断してもよい。実際、従来の切断装置に設けられているものとは異なり、断片Pへの切断は2つ以上の別個の切断ステップに渡って分けられてもよい。切断ステップは、異なる時間に材料の異なる部分で実行されるが、同じ切断動作領域12内で実行される。
【0047】
有利なことに、入口10’と出口10’’との間の第3装置23の往復移動は、動作上の必要性に応じて、第3ロック装置(移動可能である)は入口及び/又は出口の近くに来る前に停止されてもよいという意味で、完全又は部分的であってもよい。
【0048】
有利なことに、断片Pの(切断動作領域12の長手方向の長さL0よりも大きい長手方向の長さL1を有する)最後の部分における切断動作がいったん完了すると、第3装置23は、入口10’に向かって第1装置22の近傍に戻され、ここで薄板状材料をロックする際に作動され、切断ヘッド11が上流側の薄板状材料から断片Pを分離するために第1装置21と第3装置23との間で横断切断を実行するように作動されるように、電子制御部100は、プログラムされている。そのような動作状況は図4で概略的に説明される。
【0049】
更に、横断切断の後、支持構造60の上で切断動作領域12の外部に断片Pの前記最後の部分も押すために、第3装置23が第2ロック装置22(ロック解除する際に作動される)まで出口10’’に向かって移動されるように、電子制御部100はプログラムされている。そのような動作状況は図5に概略的に説明される。
【0050】
このようにして、第3ロック装置23は、断片Pの最後の部分のための支持要素として使用されてもよく、したがって断片Pの最後の部分が断片Pの最後の部分自身の重みで下に曲がるのを防止する。断片が、まだ機械にかけられていない、上流側に配置された、薄板状材料の残部からいったん分離されると、切断動作領域12内で断片を支持する特別な手段を使用する必要はない。支持要素としても動作するのは同じ第3ロック装置23である。
【0051】
有利なことに、電子制御部100は、切断動作領域12の長手方向の長さL0以下の長手方向の長さを有する断片を取り扱うためにもまた、同様の方法でプログラムされていてもよい。言い換えると、切断される断片の長手方向の長さにかかわらず、断片が、切断領域の内部片持ちに配置されることと、断片自身の重みで下に曲がることと、を防止するために、第3ロック装置23は、薄板状材料の部分のための支持要素として使用されてもよい。したがって、このようにして、本発明に係る切断装置1では、断片が、まだ機械にかけられていない、上流側に配置された、薄板状材料の残部からいったん分離されると、切断動作領域12内の断片を支持する特定の手段を使用する必要はない。また、支持要素としても動作するのは、同じ第3ロック装置23である。
【0052】
好ましくは、電子制御部100は、薄板状材料Mをロックする際とロック解除する際とに3つのロック装置21,22,23の作動と、第3装置23の移動と、を連係するようにプログラムされており、薄板状材料Mの部分における切断ステップの間に、第1装置21及び第3ロック装置23はどちらも、長手方向において薄板状材料の部分を伸張するためにロックする際に作動され、第2ロック装置22はその代わりにロック解除する際に作動される。そのような状況において、第3装置23は第2装置22に近接して配置される。そのような動作状況は図1に概略的に説明される。
【0053】
好ましくは、第1ロック装置21及び第3ロック装置23を使用することにより、正確な切断動作において働きをする薄板状材料Mの伸張が得られる。
【0054】
より具体的には、そのような伸張は、特に、第1ロック装置21(ロックする際に作動される)を、薄板状材料の部分の一端部に長手方向に固定して保つことにより得られ、反対方向において第3装置23を移動することにより、得られる。第3装置23は、(第1装置と反対に)薄板状材料の部分の他端部をロックする際に作動される。第1装置21からの第3装置23の離脱は、材料Mの伸張を決定する。
【0055】
第1装置及び第2ロック装置22を使用して実行される薄板状材料Mの伸張は、切断動作を実行するのに必要な強度よりも低い強度であってもよい。このことは、薄板状材料が過度に弛緩して薄板状材料自身の重みで曲がることを防止すること、すなわち、薄板状材料を平坦に保つことのみが本質的に目的とされている。
【0056】
有利なことに、電子制御部100は、薄板状材料Mをロックする際とロック解除する際との3つのロック装置21,22,23の作動と、第3装置23の移動と、を連係するようにプログラムされており、第3ロック装置は第1装置21に差し込まれた薄板状材料の自由なヘッド部分を切断動作領域12の内部に引き入れるために使用される。そのような動作の間に、薄板状材料が切断平面m上で自由に摺動することができるために、他の2つのロック装置21,22は共にロック解除する際に作動される。そのような動作状況は図6に概略的に説明される。
【0057】
本発明の好ましい実施形態によれば、切断装置1は、切断ステーション10からの出口10’’の下流側に、切断ステーション10から薄板状材料Mを抽出するための手段50を有する。
【0058】
好ましくは、添付図面に概略的に示されるように、抽出手段50は、少なくとも一対の抽出ローラからなる。
【0059】
有利なことに、電子制御部100は、第3装置23によって切断動作領域から出るように押される薄板状材料の部分が抽出手段50によって切断平面mと実質的に同一平面に維持されるように、第3ロック装置23の並進運動と抽出手段50の作動とを連係するようにプログラムされている。そのような動作は、切断ステーション10の中から外へ薄板状材料Mが摺動するのを容易にする。
【0060】
本発明の好ましい実施形態によれば、第3ロック装置23は、切断ステーション10の支持構造によって材料の長手進行方向Xに平行に摺動可能に案内される少なくとも1つのクランプ21からなる。
【0061】
特に、第3ロック装置23は、薄板状材料の摺動通路の横方向の長さに沿って分布し、軸線Xに沿って並進運動中に接合される複数のクランプからなってもよい。
【0062】
本発明の好ましい実施形態によれば、第1装置21及び第2ロック装置22は、切断ステーション10の長手方向Xに沿って固定される。
【0063】
特に、第1装置21及び第2ロック装置22は、少なくとも1つの固定されたクランプ又は1対の対向するローラからなる。
【0064】
より具体的には、第1ロック装置21及び第2ロック装置22の両方は、ただ1つの固定されたクランプからなる。クランプは、切断動作領域12内の薄板状材料の摺動通路の横方向の長さの実質的に全長に渡って延びる。
【0065】
代替的に、第1ロック装置21及び第2ロック装置22は、一方又は両方が、長手進行方向Xに平行に(おそらく制限された行程について)移動可能であってもよい。
【0066】
有利なことに、支持構造60によって画成された切断ステーション10を出る薄板状材料のための支持平面は、切断平面mと実質的に同一平面である。これにより、切断平面mに対して切断ステーションの外側と内側との間で薄板状材料Mが撓むことが防止される。
【0067】
好ましくは、添付図面に概略的に示すように、切断ステーション10の下流側に配置された支持構造60は、ローラーテーブルからなる。
【0068】
有利なことに、切断ステーション10の下流側に配置された支持構造60は、切断装置1において処理されるべき断片Pの長さの範囲に応じて所定の長手方向の長さを有する。特に、支持構造60は、長さについて大きい範囲を有する断片Pの長さの範囲に等しい長手方向の範囲を有してもよい。
【0069】
添付図面を参照して、切断装置1の動作を、切断動作領域12の長手方向の長さL0よりも大きい長手方向の長さL1を有する断片Pへの切断が必要とされている好適な場合において、今説明する。
【0070】
コイル状に巻かれた薄板状材料Mのヘッド部分は、ヘッド部分が切断動作領域12に達するまで入口10’を通って切断ステーション10の中に最初は差し込まれる。そのような位置では、ヘッド部分は第1ロック装置21及び第3ロック装置23(移動可能である)によって係合される。最初に、2つのロック装置21及び23の両方がロック解除する際に作動される。続いて、第3装置23は、材料をロックする際に作動される一方で、他の2つの装置21及び22は、薄板状材料が2つの装置21及び22を通って自由に摺動することができるためにロック解除する際に作動される(図6)。
【0071】
第3装置23は、出口10’’に向かって移動させられ、薄板状材料の最初の部分をそれと共に引き入れる。したがって、薄板状材料の最初の部分は、切断動作領域の内側に位置している。第3装置23が出口10’’に近接して、第2装置22の近くにいったん来ると、第1装置21がロックする際に作動され、材料の伸張が第3装置23によって実行される。切断ステップはこのとき行われる(図1)。
【0072】
薄板状材料の最初の部分における切断ステップがいったん完了すると、第3装置23は、ロック解除する際に作動され、第1装置21に向けて移動される一方で、第2装置22は薄板状材料の伸張を保つか又は少なくとも薄板状材料自身の重みで曲がるのを防止するために予めロックする際に作動される(図2)。第1装置21の近傍にいったん到達すると、第3装置23はロックする際に作動され、それと共に機械にかけられた薄板状材料を引くために出口に向かって移動される。第3装置23は、支持構造60の上で切断ステーション10の外に機械にかけられた薄板状材料を押す。この動作の間、他の2つの装置21及び22はロック解除する際に作動される。この動作では、抽出手段50は、出て行く薄板状材料を切断平面m上に保つために作動されてもよい(図3)。
【0073】
この時点で、第1装置21はロックする際に作動される。薄板状材料の新しい部分が、伸張され、その後切断される。断片P(2つのステップで機械にかけられた、2つの連続する長手方向の部分における)はここで完成する。第3装置23(ロック解除する際に作動される)は、第1装置21の近傍に来る一方で、他の2つの装置21及び22は、ロックする際に作動される。そのような位置にいったん達すると、第3装置23は第1装置21と共にロックする際に作動される一方で、第2装置22はロック解除する際に作動されてもよい。断片Pは横断切断(図4)によって薄板状材料の残部から分離される。
【0074】
このとき、第3ロック装置23を出口に向かって移動させることによって、断片Pの第2の部分と最後の部分とは切断領域12の外へ移動されてもよく、第3ロック装置23は材料をロックする際に作動される。この動作では、抽出手段50は、切断平面m上に出て行く薄板状材料を保つために作動されてもよい(図5)。このとき、第3装置23は出て行く材料を置いていって、新しい薄板状材料Mを取り出すために入口10’に戻ってもよい。このとき、サイクルを初めからまた始めてもよい。
【0075】
本発明は、既に部分的に記載された多くの利点を得ることができる。
【0076】
本発明によれば、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置は、柔軟な方法で管理するために切断される断片の構成を変更することができ、同時に、装置のサイズを小型に保つ一方で、その上、吊るされた薄板状材料の切断を実行する。
【0077】
したがって、本発明に係る切断装置1は、切断動作領域12の長さの範囲に関わらず、任意の長手方向の長さを有する断片Pに切断してもよい。従来の切断装置で想定されていたものとは異なり、異なる時間及び材料の異なる部分においてだが同じ切断動作領域12内で実行される2つ以上の別個の切断ステップに渡って、断片Pへの切断は分けられてもよい。
【0078】
これにより、切断ステーション10のサイズを小型に保つ。
【0079】
本発明によれば、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置は、同じ装置の一部である異なる装置間の連係のみが必要であるので、管理するのが容易である。
【0080】
また、本発明によれば、コイル状に巻かれた薄板状材料を断片にレーザ切断又はプラズマ切断するための装置は、製造が困難ではない追加の部品の設置を必要とするので、実施するのが簡単であり経済的である。
【0081】
したがって、このように考案された本発明は、前述の目的を達成する。
【0082】
また、明らかに、その実際的な実施において、この理由から、本保護の範囲から逸脱することなく、上述したもの以外の実施形態及び構成をとることが想定されてもよい。
【0083】
更に、全ての詳細は、技術的に同等の要素で置き換えられてもよく、使用される寸法、形状及び材料は、必要に応じて任意の種類であってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6